JP5026730B2 - 光学材料用組成物、光学用材料およびその製造方法 - Google Patents
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Description
(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、及び、(D)熱可塑性樹脂を含む光学材料用組成物であって、温度23℃における当該組成物の粘度が10Pa・s以下であることを特徴とする光学材料用組成物(請求項1)であり、
光学材料用組成物100重量%に対する(D)熱可塑性樹脂の含量が25重量%以下であり、かつ、(D)熱可塑性樹脂の重量平均分子量が50,000以上である請求項1記載の光学材料用組成物(請求項2)であり、
(D)熱可塑性樹脂が、ブチルアクリレート系重合体、ブチルメタクリレート系重合体、及び、メチルメタクリレート/ブチルアクリレート系共重合体から選ばれる1種または複数種の重合体である請求項1又は2記載の光学材料用組成物(請求項3)であり、
光学用材料が発光ダイオードのモールド部材である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学材料用組成物(請求項4)であり、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学材料用組成物を硬化させて得られることを特徴とする光学用材料(請求項5)であり、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中のSiH基の一部または全部を反応させることを特徴とする、光学用材料の製造方法(請求項6)である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)成分は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物であれば特に限定されない。上記有機化合物としては、ポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマー等の、シロキサン単位(Si−O−Si)を含む化合物以外のものが好ましく、構成元素としてC、H、N、O、S及びハロゲン以外の元素を含まない化合物がより好ましい。シロキサン単位を含む化合物の場合は、ガス透過性やはじきの問題がある。
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
(A)成分は、単独で用いても良いし、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。
有機重合体系化合物としては特に限定されないが、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物等が挙げられる。
有機単量体系化合物としては特に限定されないが、例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系;鎖状、環状等の脂肪族炭化水素系;複素環系の化合物;これらの混合物等が挙げられる。
(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては特に限定されないが、下記一般式(I)
さらに、(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、下記一般式(II)で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。
(A)成分の骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2,2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2,2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
(A)成分の有機化合物としては、骨格部分と炭素−炭素二重結合を有する基とに分けて表現しがたい低分子量化合物も用いることができる。上記低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
(B)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物であれば特に限定されない。例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
(C)成分であるヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒等が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
(D)成分である熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、硬化時のボイド抑制の観点から、ブチルアクリレート系重合体、ブチルメタクリレート系重合体、メチルメタクリレート/ブチルアクリレート系共重合体から選ばれる1種または複数種の重合体が好ましい。特に(A)成分にトリアリルイソシアヌレートを用いた場合、これらの(D)成分と(A)成分との相溶性が良好であり、本発明の光学材料用組成物を硬化させて得られる光学用材料の耐光性が高くなる。
本発明の光学材料用組成物には、蛍光体を配合しても良い。これにより、発光素子から放出される光を吸収し、波長変換を行い、発光素子の色調と異なる色調を有する発光ダイオードを提供することができるからである。
緑色に発光する蛍光体として、例えば、SrAl2O4:Eu、Y2SiO5:Ce,Tb、MgAl11O19:Ce,Tb、Sr7Al12O25:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Ga2S4:Euなどがある。
但し、緑色、青色、黄色、赤色等に発光する蛍光体は、上記の蛍光体に限定されず、種々の蛍光体を使用することができる。
上記発光素子はパッシベーション層を設けていてもよいし、設けなくてもよい。
上記発光素子には従来知られている方法によって電極を形成することができる。
光ファイバー分野では、装飾ディスプレイ用照明・ライトガイド等、工業用途のセンサー類、表示・標識類等、また通信インフラ用および家庭内のデジタル機器接続用の光ファイバーである。
自動車・輸送機分野では、自動車用のランプリフレクタ、ベアリングリテーナー、ギア部分、耐蝕コート、スイッチ部分、ヘッドランプ、エンジン内部品、電装部品、各種内外装品、駆動エンジン、ブレーキオイルタンク、自動車用防錆鋼板、インテリアパネル、内装材、保護・結束用ワイヤーネス、燃料ホース、自動車ランプ、ガラス代替品である。また、鉄道車輌用の複層ガラスである。また、航空機の構造材の靭性付与材、エンジン周辺部材、保護・結束用ワイヤーネス、耐蝕コートである。
次世代の光・電子機能有機材料としては、有機EL素子周辺材料、有機フォトリフラクティブ素子、光−光変換デバイスである光増幅素子、光演算素子、有機太陽電池周辺の基板材料、ファイバー材料、素子のモールド部材、接着剤等である。
反応温度としては種々設定できるが、例えば30〜300℃の温度が適用でき、100〜250℃がより好ましく、150〜200℃がさらに好ましい。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと成形加工が困難となりやすい。
反応時間も種々設定できるが、高温短時間で反応させるより、比較的低温長時間で反応させた方が歪のない均一な硬化物が得られやすいという点においてので好ましい。
硬化させて得られる光学用材料の形状も用途に応じて種々とりうるので特に限定されないが、例えばフィルム状、シート状、チューブ状、ロッド状、塗膜状、バルク状等の形状とすることができる。
また、本発明は、極めて高い耐湿性、耐熱性、熱衝撃性を持つ光学材料用組成物及びそれを用いた発光ダイオードを提供することができる。
5Lのセパラブルフラスコにトルエン1.8kg、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1.44kgを加え、内温が104℃になるように加熱した。そこにトリアリルイソシアヌレート200g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44mL、トルエン200gの混合物を滴下した。120℃のオイルバス中で7時間加熱還流させた。1−エチニル−1−シクロヘキサノール1.7gを加えた。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減圧留去した。1H−NMRによりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応したもの(部分反応物Aと称す、SiH価:9.0mmol/g、アリル価:0.13mmol/g)であることがわかった。
トリアリルイソシアヌレート9.9g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)70mg、合成例1で得られた部分反応物A13.9g、市販ブチルアクリレート重合体(Mw=430,000、総研化学製 KK−1−1)1.2g(5重量%配合)、1−エチニル−1−シクロヘキサノール70mgを攪拌、脱泡した。温度23℃における粘度は6.0Pa・sに向上し攪拌脱泡機では脱泡可能であった。このものを、2枚のガラス板に3mm厚みのシリコーンゴムシートをスペーサーとしてはさみこんで作製したセルに流し、60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間空気中で加熱を行い、無色透明のシート状硬化物を得た。得られた成形体にはボイドが見られなかった。
トリアリルイソシアヌレート9.6g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)70mg、合成例1で得られた部分反応物A14.2g、市販ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体(Mw=390,000、総研化学製 KK−1−3)1.2g(5重量%配合)、1−エチニル−1−シクロヘキサノール70mgを攪拌、脱泡した。温度23℃における粘度は3.6Pa・sに向上し攪拌脱泡機では脱泡可能であった。このものを、2枚のガラス板に3mm厚みのシリコーンゴムシートをスペーサーとしてはさみこんで作製したセルに流し、60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間空気中で加熱を行い、無色透明のシート状硬化物を得た。得られた成形体はボイドの発生が見られなかった。
トリアリルイソシアヌレート6.1g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)60mg、合成例1で得られた部分反応物A8.2g、市販ブチルアクリレート重合体(Mw=33,000、総研化学製MNB−1000−1)5.7g(28重量%配合)、1−エチニル−1−シクロヘキサノール54mgを攪拌、脱泡した。温度23℃における粘度は12.8Pa・sに向上したが攪拌脱泡機では脱泡困難であった。このものを、2枚のガラス板に3mm厚みのシリコーンゴムシートをスペーサーとしてはさみこんで作製したセルに流し、60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間空気中で加熱を行い、無色透明のシート状硬化物を得た。得られた成形体はボイドの発生が激しいものであった。
実施例1で作製したシート状硬化物を適当な形状に切断し、キャンタイプ用の金属キャップに設けた光透過用窓の部分に固定する。一方で、MOCVD(有機金属気相成長)法によりサファイア基板上に形成した、SiとZnがドープされたInGaN活性層をn型とp型のAlGaNクラッド層で挟んだダブルへテロ構造の発光素子を用意する。続いて、この発光素子をキャンタイプ用の金属のステムに載置した後、p電極、n電極をそれぞれのリードにAu線でワイヤーボンディングする。これを上記のキャンタイプ用の金属キャップで気密封止する。この様にしてキャンタイプの発光ダイオードを作製することができる。
洗浄したサファイヤ基板上にMOCVD(有機金属気相成長)法により、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、Siドープのn型電極が形成されn型コンタクト層となるGaN層、アンドープの窒化物半導体であるn型GaN層、次に発光層を構成するバリア層となるGaN層、井戸層を構成するInGaN層、バリア層となるGaN層(量子井戸構造)、発光層上にMgがドープされたp型クラッド層としてAlGaN層、Mgがドープされたp型コンタクト層であるGaN層を順次積層させる。エッチングによりサファイア基板上の窒化物半導体に同一面側で、pn各コンタクト層表面を露出させる。各コンタクト層上に、スパッタリング法を用いてAlを蒸着し、正負各電極をそれぞれ形成させる。出来上がった半導体ウエハーをスクライブラインを引いた後、外力により分割させ発光素子である発光素子を形成させる。
実施例1に記載の方法で硬化性組成物を作製する。
エッチングにより一対の銅箔パターンをガラスエポキシ樹脂上に形成させることによって、リード電極を持った基板を形成する。発光素子をエポキシ樹脂を用いてガラスエポキシ樹脂上にダイボンドする。発光素子の各電極と、各リード電極とをそれぞれAu線でワイヤボンディングし電気的導通を取る。基板上にマスク兼側壁としてとして貫通孔があいたガラスエポキシ樹脂をエポキシ樹脂により固定配置させる。この状態で真空装置内に配置させると共に発光素子が配置されたガラスエポキシ樹脂基板上に硬化性組成物をディスペンスし、貫通孔を利用したキャビティ内に硬化性組成物を充填する。この状態で、100℃1時間、さらに150℃1時間硬化させる。各発光ダイオードチップごとに分割させることでチップタイプ発光ダイオードを作製することができる。
実施例1に記載の方法で硬化性組成物を作製する。
インサート成形によりPPS樹脂を用いてチップタイプ発光ダイオードのパッケージを形成させる。パッケージ内は、発光素子が配される開口部を備え、銀メッキした銅板を外部電極として配置させる。パッケージ内部で発光素子をエポキシ樹脂を用いてダイボンドして固定する。導電性ワイヤーであるAu線を発光素子の各電極とパッケージに設けられた各外部電極とにそれぞれワイヤーボンディングし電気的に接続させる。パッケージ開口部内にモールド部材として硬化性組成物を充填する。この状態で、100℃1時間、さらに150℃1時間硬化させる。この様にして、チップタイプ発光ダイオードを作製することができる。
本参考例では、一対の外部電極が上面に形成されたガラスエポキシ樹脂基板と該ガラスエポキシ樹脂基板上に設けられるモールド部材との接触面を100%とし、外部電極とモールド部材との接触面を75%と特定されてなる発光ダイオードを形成する。
本参考例で用いられるパッケージが、底面と側壁とからなる開口部を備え、前記底面の面積を100%とした場合において、底面にて露出される外部電極の占有面積が75%である以外は、参考例5と同様にして発光ダイオードを形成すると、同様の効果が得られる。
パッケージ開口部の底面において、正の外部電極と負の外部電極との各端部が所定の間隔を隔てて露出しており、さらに各外部電極においてパッケージの成形樹脂が露出されてなる少なくとも一対の樹脂露出部が設けられている以外は、参考例6と同様にして発光ダイオードを形成する。このようなパッケージは、上記樹脂露出部を設けない場合と比較して、前記開口部を封止するモールド部材とパッケージとの接合強度を強くすることが出来る。また、その一対の露出部は、各外部電極の対向する一端面に垂直な中心線の軸に対して左右対称に設けられていることが好ましく。これにより発光装置の指向特性を左右対称とすることが出来る。また、この樹脂露出部は、外部電極に切り込み等を形成してその切り込み等の内部に成形樹脂が形成されてなるものであり、これにより、外部電極と成形樹脂とを強固に固定でき、これらの剥離も防止することが出来る。
本参考例では熱硬化性部材中に高融点結晶が含有されてなる半結晶性ポリマー樹脂基板上にエッチングにより一対の銅箔パターンを形成させることによって、リード電極を持った基板を形成する以外は、参考例5と同様にして発光ダイオードを形成すると、さらに信頼性の高い発光ダイオードが得られる。
実施例1に記載の方法で光学材料用組成物を作製する。
参考例9の発光ダイオードは、青色系に発光する発光素子と、該発光素子が配置される底面と側壁とからなる開口部を有するパッケージと、該開口部を封止するモールド部材と、を備える。このモールド部材には、実施例1に記載の方法で作製された組成物と、(Y0.8Gd0.2)3Al5O12:CeのYAG系蛍光体と、を用いる。この実施例1の組成物と、YAG系蛍光体とを均一に混合した後、この混合物を、発光素子を配置するパッケージの開口部内に注入する。この混合物を注入した後、熱風乾燥機中で60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間、150℃/1時間加熱し硬化する。これにより白色系に発光する発光ダイオードを作製することができる。
このことから、色調の変化が起こりにくい発光ダイオードを提供することができる。
パッケージの開口部内の外部電極上に、発光素子の半導体層を該半導体積層方面に挟んで設けられる一対の電極を具備する発光素子を導電部材を介して載置する以外は、参考例6と同様にして発光ダイオードを形成すると、参考例6と同様の効果が得られる。
前記パッケージの開口部内に露出された外部電極上に、前記発光素子と共に保護素子としてツェナーダイオードを載置した後、モールド部材を形成する以外は、参考例6と同様にして発光ダイオードを形成する。本参考例で用いられるパッケージは、開口部底面において露出される外部電極の面積は75%であり、外部電極上に複数個の素子を載置することが十分可能であると共に、本発明の硬化性組成物にて前記開口部内にモールド部材を形成することにより、前記外部電極と各素子との界面の密着性を維持することができる。これにより、発光素子と共に保護素子を載置することにより、さらに発光装置の信頼性を高めることができる。このようにして得られた発光ダイオードに、上記前処理および吸湿実験を行うと、参考例5と同様の効果が得られる。このように、本発明の発光ダイオードは、本参考例のように複数個の素子を載置しても各構成部材間に剥離が生じることなく高い信頼性を得ることができる。
パッケージの開口部内に露出された外部電極上に、発光素子として前記発光素子の構成を有する青色発光LED、緑色発光LED、およびGaAs系半導体層を挟んで一対の電極が設けられてなる赤色発光LEDを載置する以外は、参考例5と同様にして発光ダイオードを形成すると、参考例5と同様の効果が得られる。このように、複数個の発光素子を有する発光ダイオードにおいて、特にそれぞれの発光色が補色関係にある場合、少なくとも1つの発光素子の導通が切れてしまうと、発光ダイオードの発光面にて観測される発光色が大きく変化してしまう。しかしながら、本参考例では、吸湿性が少なくかつ接着性に優れた硬化性組成物からなるモールド部材と、モールド部材との密着性を高めることが可能なパッケージを組み合わせることにより、前記GaAs系発光素子の底面側に設けられた電極と前記外部電極との導通接合界面の剥離を防止することができ、光学特性および信頼性に優れた発光ダイオードが得られる。
また、本発明は、極めて高い耐湿性、耐熱性、熱衝撃性を持つ光学材料用組成物及びそれを用いた発光ダイオードを提供することができる。
Claims (4)
- (A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有し、分子量が54〜1000の有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、及び、(D)重量平均分子量が100,000以上の熱可塑性樹脂を含む光学材料用組成物であって、
温度23℃における当該組成物の粘度が10Pa・s以下であり、
(D)熱可塑性樹脂が、ブチルアクリレート重合体、ブチルメタクリレート重合体、及び、メチルメタクリレート/ブチルアクリレート共重合体から選ばれる1種または複数種の重合体であり、
光学材料用組成物100重量%に対する(D)熱可塑性樹脂の含量が3重量%以上25重量%以下であり、
(B)成分中のSiH基の総数(Y)の(A)成分中の炭素−炭素二重結合の総数(X)に対する比が、2.0≧Y/X≧0.9であり、
硬化物のTgが50℃以上であることを特徴とする光学材料用組成物。 - 光学用材料が発光ダイオードのモールド部材である請求項1に記載の光学材料用組成物。
- 請求項1または2に記載の光学材料用組成物を硬化させて得られることを特徴とする光学用材料。
- 請求項1または2に記載の光学材料用組成物をあらかじめ混合し、組成物中のSiH基の一部または全部を反応させることを特徴とする、光学用材料の製造方法。
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