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JP4991367B2 - 紙おむつ - Google Patents

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JP4991367B2
JP4991367B2 JP2007095431A JP2007095431A JP4991367B2 JP 4991367 B2 JP4991367 B2 JP 4991367B2 JP 2007095431 A JP2007095431 A JP 2007095431A JP 2007095431 A JP2007095431 A JP 2007095431A JP 4991367 B2 JP4991367 B2 JP 4991367B2
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Description

本発明は、紙おむつに関するものである。特に、成人男性用とする場合に好ましい紙おむつに関するものである。
この種の通常使い捨てされる紙おむつは、従来から汎用されており、例えば、透液性の表面シートとこの表面シートの裏面側に積層された吸収コアとが備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が外装シートで覆われている。
もっとも、この種の紙おむつは、現在においても、体液の漏れ防止効果を向上させようと、さまざまな研究・開発がされ続けている。例えば、紙おむつの内側等に重ねて使用をする吸収パッドの例であるが、「後部に延びる両側縁近傍が、表面シートを内側にして互いに重なり合い、かつ両側縁の内側を縦方向へ延びる折曲線で横方向外方へ向かって折曲されるとともに折曲線に沿って固着され、後部には、後端縁を頂として起立する収容空間と、折曲線から両側縁へ向かって延びるフランジとが画成されたもの」がある(例えば、特許文献1参照。)。この吸収パッドは、特に両側縁部及び後端縁部からの漏れ防止効果の向上を図ったものである。
しかしながら、このような吸収パッド、あるいはこの技術的思想を利用した紙おむつでは、例えば、着用者の陰茎が脚周り開口部近傍に移動し、この状態で排尿がされると、脚周り開口部から尿漏れが生じるおそれがある。
そこで、弾性伸縮部材が、吸液コアの胴周り方向の寸法を二分する縦中心線と吸液コアの両側縁との間に縦方向に沿って伸長下で固定され、これら弾性伸縮部材間の吸液コアが、弾性伸縮部材の収縮によって裏側(肌非当接側)へ向かって凸型に変形した形態の紙おむつが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この形態の紙おむつによると、例えば、着用者が男性である場合において、仰向き寝で排尿がされると、この尿が着用者のそけい部(脚の付け根、すなわち腹部と脚部との境)上を流れ、腹部において漏れが生じるおそれがある。この形態の紙おむつは、着用者の陰茎を腹部域と股間部域とにおける胴周り方向中央部に静止させておくという思想を前提とするものであり、この思想が満たされても漏れが生じる場合があることを前提としない。したがって、この形態の紙おむつによると、たとえ改良を加えたとしても、そけい部上を流れた尿の腹部における漏れを防止することができない。
特開2002−345882号公報 特許第3745984号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、尿が着用者のそけい部上を流れるおそれのない紙おむつを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
透液性の表面シートと、この表面シートの裏面側に積層された吸収コアと、が備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が外装シートで覆われた紙おむつであって、
前記本体部の両側部は前記吸収コアを有するとともに、腹部域から股間部域にかけて、着用者のそけい部に沿って肌側に突出する屈曲をし、
この両屈曲は、製品状態において、前記吸収コアの幅方向中心部よりも10〜70mm突出するように、行われているとともに
前記外装シートは、前記本体部と、前記両屈曲をした部位近傍においては接合されておらず、前記両屈曲をした部位近傍の幅方向中央側及び側方側においては接合されており、
前記屈曲によって対向した部位の間に空間が設けられるとともに、この空間の幅が外装シート側に向かうに連れて拡大されており、
前記屈曲によって対向した部位の間の空間が、前記外装シートにおける本体部側の面から、前記外装シートと本体部との接合部における前記本体部の表面よりも着用者の肌側まで延在している、
ことを特徴とする紙おむつ。
〔請求項2記載の発明〕
前記両屈曲は、腹部側端部において5〜65mm離間し、かつ股間部側端部において1〜60mm離間するとともに、この離間距離が、腹部側端部におけるよりも股間部側端部における方が4〜64mm短くなるように、行われている、請求項1記載の紙おむつ。
〔請求項3記載の発明〕
前記本体部として、前記吸収コアの裏面側に積層された不透液性の裏面シートが備わり、
この裏面シートの前記屈曲によって対向した部位のうち、屈曲線の近傍同士が、相互に接合されている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
〔請求項4記載の発明〕
前記本体部として、前記吸収コアの裏面側に積層された不透液性の裏面シートが備わり、
この裏面シートの前記屈曲によって形成された屈曲線上に、この屈曲線方向に伸長された弾性伸縮部材が固定されている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
〔請求項5記載の発明〕
前記吸収コアは、高分子吸収性ポリマーが添加された積繊パルプで形成され、
かつ前記屈曲をした部位近傍においては、前記高分子吸収性ポリマー及び前記積繊パルプの少なくとも一方の目付け量が他の部位においてよりも多くされて高吸収性能部とされている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙おむつ。
〔請求項6記載の発明〕
前記幅方向中央側の接合部と前記側方側の接合部との離間距離は、前記外装シート上において、腹部側におけるよりも股間部側における方が短くなっている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙おむつ。
〔請求項7記載の発明〕
前記吸収コアは、背部域において備えられていない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙おむつ。
本発明によると、尿が着用者のそけい部上を流れるおそれのない紙おむつとなる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、紙おむつが「パンツ型の使い捨て紙おむつ」である場合を例に説明するが、本発明は、紙おむつが「止着テープ型の使い捨て紙おむつ」である場合などにも適用可能である。
〔基本的構造〕
本形態の紙おむつTについて、図1に展開状態の平面図を、図2に製品状態の正面図を、それぞれ示した。
本形態の紙おむつTは、本体部Hを有し、この本体部Hの裏面側が、長方形状や砂時計形状等とされた、図示例では砂時計形状とされた外装シート5で覆われている。本体部Hは、外装シート5の幅方向中央部に、ホットメルト接着剤等によって、固定されている。本体部Hは、外装シート5の腹部域Fから背部域Bにかけて全長にわたって延在させることもできるが、図示例では、外装シート5の腹部域Fから股間部域Kにかけて延在させ、背部域Bには延在させない形態としている。この形態は、本紙おむつTを男性用とする場合に特に好適である。男性用とする場合は、本体部Hを腹部域Fから股間部域Kにかけて延在させておけば、尿を十分に吸収させることができる。他方、背部域Bに本体部Hを延在させないことで、背部域Bが薄くなるため、着用者の装着違和感が軽減され、また、着用者の動きが阻害されにくくなる。
本形態において、外装シート5は、紙おむつTの外面全体に及んで製品形状を規定するものであり、連続シートからなる。外装シート5は、1枚の不織布等からなるシートで形成することもできるが、2枚、3枚、4枚又はそれ以上の複数枚のシートを積層した積層シートで形成することもできる。この外装シート5は、ムレ防止などの観点から、体液不透過性(撥水性)を有するものの、通気性も有するのが好ましい。外装シート5の素材には、適宜選択したものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリプロピレン主体の熱融着繊維及びレーヨン繊維を混綿したレーヨンスパンレース不織布と、ウレタンやイソプレンゴム系の材料を主体とするメルトブロー不織布とを熱融着、超音波接合、ホットメルト接着剤等の接着剤による接合等をして一体化したものを例示することができる。この素材を使用する場合においては、前者の不織布(レーヨンスパンレース不織布)が着用者の肌側となるようにするのが好ましい。本形態においては、外装シート5の肌面側に、不透液性の裏面シート2が設けられており、体液の裏抜けが防止されている。したがって、外装シート5自体は、透液性であってもよい。
外装シート5は、本体部Hを積層固定した後、最終製造工程等において、図2に示すように、腹部域Fの両側縁部と背部域Bの両側縁部とを、長手方向(腹部域Fと背部域Bとを結ぶ方向)全長にわたって、熱融着、熱圧着、超音波シール、ホットメルト等の接着剤による接着等によって接合する。これにより、ウエスト開口部WO及び左右一対のレッグ開口部LOが形成された製品状態の紙おむつTとなる。なお、図2においては、腹部域Fの両側縁部と背部域Bの両側縁部との接合部を、符号29で示している。
なお、本明細書においては、ウエスト開口部WOの縁を「ウエスト開口縁」、レッグ開口部LOの縁を「レッグ開口縁」といい、このレッグ開口縁と接合部29とが交差する位置、すなわちレッグ開口縁の始まり位置を「レッグ開口始端」という。そして、ウエスト開口縁からレッグ開口始端までの領域を、前身頃においては「腹部域」F、後身頃においては「背部域」Bという。また、レッグ開口部を有する領域、すなわち前身頃側のレッグ開口始端から後身頃側のレッグ開口始端までの領域を「股間部域」Kという。
本形態において、腹部域F及び背部域Bは、図1に示すように、それぞれ製品状態において上側に位置するウエスト部W1と、このウエスト部W1の下側に位置する腰下部W2という概念で分けることができる。これらW1及びW2の長手方向の長さは、製品のサイズによっても異なるが、製品の長手方向の長さが800〜880mmの場合は、ウエスト部W1が20〜40mm、腰下部W2が160〜300mmである。
そして、外装シート5には、1枚のシートで形成される場合は裏面(外面)に、複数枚のシートで形成される場合はシート間に、幅方向に沿って、弾性伸縮部材21,22…が伸長下で固定されている。より具体的には、ウエスト部W1においては、ウエスト開口縁のフィット性を高めるための弾性伸縮部材21が、1本又は複数本、図示例では複数本、並行して設けられている。また、腰下部W2においては、腰下部周りのフィット性を高め、尿の前後漏れを軽減するための弾性伸縮部材22が、1本又は複数本、図示例では複数本、並行して設けられている。弾性伸縮部材21及び22としては、例えば、適宜の太さ及び断面形状を有する天然又は合成の糸状ゴム、帯状ゴム等を使用することができる。ただし、図示例のように、長手方向に相互に隣接する弾性伸縮部材21,22…の離間距離は、腰下部W2におけるよりもウエスト部W1における方が短い方が好ましい。さらに、外装シート5には、レッグ開口縁及び股間部のフィット性を高めるための弾性伸縮部材23が、1本又は複数本、図示例では3本、設けられている。この弾性伸縮部材23は、レッグ開口縁に沿って腹部又は背部側から股間部側に延在し、股間部域Kにおいて幅方向に延在した後、更に反対側のレッグ開口縁に沿って股間部側から腹部又は背部側に延在した形状で、かつこの延在方向に伸長した状態で固定されている。
本形態において、以上の弾性伸縮部材22及び23は、本体部Hと重なる部位において、適宜固定状態において切断し、もって伸縮力を弱めることができる。
一方、本体部Hは、図3の(1)に示すように、不織布や多孔フィルムなどからなる長方形状、砂時計形状などの形状とされた着用者の肌に直接触れる透液性の表面シート1と、この表面シート1の裏面側に積層され、高分子吸収性ポリマーが添加された積繊パルプ等からなり、長方形状や砂時計形状等の形状とされた、図示例では股間部K側が先細とされたある程度の剛性を有する吸収コア3と、この吸収コア3の裏面側に積層された、ポリエチレンシートやポリラミ不織布、ミクロボイドを形成して蒸気は透過するが液は透過しないシート等からなる不透液性の裏面シート2と、から主になる。図示例では、吸収コア3は、ティシュペーパーやクレープ紙等からなる被覆シート4で被覆されて、形状保持が図られている。被覆シート4は、透液性であれば足り、その素材は特に限定されない。例えば、表面シート1として例示したのと同様の素材を用いることができる。具体的には、例えば、ティシュペーパー等の衛生薄葉紙、クレープ紙、不織布、孔開きシート等を用いることができる。また、図示はしないが、透液性の表面シート1の下には、不織布などからなるセカンドシートを設け、体液拡散性の向上を図ることもできる。このセカンドシートは、体液拡散性・透液性を発現するものであれば足り、例えば、表面シート1と同様の素材等を用いることができる。ただし、例えば、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙であると、好ましい。また、セカンドシートは、表面シート1よりも透液性が高いものが好ましく、表面シート1よりも繊維密度が小さい、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ビニロン、アクリル等からなる不織布であるのがより好ましい。
一方、裏面シート2は、不透液性であれば足り、その素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで不透液性の裏面シート2が構成される。)等を用いることができる。もちろん、この他にも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も用いることができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
なお、図3の(1)は、図1のI−I線断面図であるが、本体部Hの構成部材を説明するためのもので、形状は簡略化している(本体部Hを屈曲させていない)。また、図3の(2)には、図1のII−II線断面図を示し、本体部Hが背部域Bに存在しないことを明らかにしている。
本形態において、表面シート1は、透液性であれば足りる。したがって、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシート等を用いることができる。また、これらのうち不織布は、その原料繊維が何であるかが、特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維などを用いることができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法である。
他方、図8及び図9に示すように、本体部Hの幅方向両側部には、立体ギャザー30を設けることができる。この立体ギャザー30は、折り返して二重にしたギャザーシート31で形成されている。このギャザーシート31の基端部は、表面シート1の側端部と裏面シート2の側端部との間に挟まれて、ホットメルト接着剤等によって固定されている。また、このギャザーシート31の折り返し自由端部近傍の内側には、例えば、適宜の太さ及び断面形状を有する天然又は合成の糸状ゴム、帯状ゴム等からなる単数又は複数の弾性伸縮部材32が伸長下でホットメルト接着剤等によって固定されている。ただし、この弾性部伸縮部材32は、尿と接すると収縮するものであるのが好ましい。この形態によると、排尿があった場合において、弾性伸縮部材32が収縮し、ギャザーシート31の起立が高まる。したがって、尿等の横漏れ防止効果が向上する。
ギャザーシート31としては、例えば、PE、PP(不織布)等をスパンボンド、SMS、ポイントボンド、エアスルー、エアーポイント等によって製造したものを用いることができ、特にSMS、スパンボンドによって製造したものを用いるのが好ましい。
〔特徴的構造〕
次に、本実施の形態の特徴的な構造について、説明する。
図1及び図4に示すように、本形態においては、本体部Hの両側部が、腹部域Fから股間部域Kにかけて、着用者のそけい部に沿って突出する屈曲をし、この屈曲によって屈曲部10,10が形成されている。そして、この両屈曲部10,10は、製品状態において、吸収コア3の幅方向中心部(幅方向中心線上の部位)よりも10〜70mm、好ましくは20〜40mm突出している。なお、この突出長は、幅方向中心部においては吸収コア3の表面を基準に、屈曲部10においては表面シート1の表面(つまり、本体部Hの表面。)を基準にした値である。幅方向中心部において、本体部Hの表面を基準にせず、吸収コア3の表面を基準にするのは、表面シート1が吸収コア3の表面から浮き上がっている形態を考慮する趣旨である。なお、本形態においては、肌非当接側には凸状になっておらず、外観上、外装シート5に凹凸がないため、意匠性に優れる。
本形態によると、着用状態において、両屈曲部10,10が、着用者Cのそけい部C2,C2に当接し、もって陰茎C1から排出された尿が着用者Cのそけい部C2,C2上を流れることがなくなる(流れ防止効果)。ただし、突出長が10mm未満であると、この効果が不十分になる。他方、突出長が70mmを超えても、この効果が向上することはなく、逆に本体部Hを屈曲させるためのコストが増加し、また、本体部Hが嵩だかとなるため、着用前における製品の運送コストや保管コストが嵩むようになる。
ここで、両屈曲部10,10は、腹部側端部10F,10Fにおいて5〜65mm、好ましくは10〜40mm離間し、かつ股間部側端部10K,10Kにおいて1〜60mm、好ましくは5〜30mm離間するとともに、この離間距離が、腹部側端部10F,10Fにおけるよりも股間部側端部10K,10Kにおける方が4〜64mm、好ましくは5〜35mm短くなっていると好ましい。この点、本形態の紙おむつTは、背部域Bに本体部Hが設けられていないため、背部域Bにおいてはほとんど吸収性能が発揮されないが、逆に着用状態における動きが阻害されにくいものとなっている。このような特徴を有することにより、紙おむつTは、着用者Cが「比較的に自由に動くことができる成人男性」である場合に適合的である。そして、着用者Cが成人男性である場合は、両屈曲部10,10が前記各数値範囲内となるように形成されていると、前記流れ防止効果が確実なものとなる。もちろん、この効果は、両屈曲部10,10の突出長が10〜70mmであることが前提である。
ところで、本形態においては、前述したように、本体部Hとして、吸収コア3の裏面側に積層された不透液性の裏面シート2が備わる。このような形態においては、図5に示すように、裏面シート2の屈曲によって対向した部位が、好ましくは図示例のように裏面シート2の屈曲によって形成された屈曲線Sの近傍2a,2b同士が、相互に例えば、ホットメルト接着剤HM等によって接合されていると好適である。この形態によると、屈曲線S近傍2a,2bに、それぞれ他方への引付け力f,fが働くことになるため、屈曲部10,10が確実に着用者Cのそけい部C2,C2側(肌面側)に突出するようになる。
また、同様に、本体部Hとして、吸収コア3の裏面側に積層された不透液性の裏面シート2が備わる場合においては、図6に示すように、裏面シート2の屈曲によって形成された屈曲線S上に、この屈曲線S方向(紙綿前後方向)に伸長された弾性伸縮部材12が固定されているのも、好適である。この形態によっても、屈曲部10,10が確実に着用者Cのそけい部C2,C2に沿って突出するようになる。
弾性伸縮部材12は、裏面シート2の裏面側(紙綿上側)に設けることもできるが、図示例のように、表面側(紙綿下側)に設ける方が、屈曲部10,10の突出が確実になって好ましい。また、弾性伸縮部材12は、1本又は複数本、図示例では1本設けることができる。さらに、弾性伸縮部材12としては、例えば、適宜の太さ及び断面形状を有する天然又は合成の糸状ゴム、帯状ゴム等を使用することができる。
本形態においては、前述したように、吸収コア3がいかなる材料によって形成されているかが、特に限定されない。吸収コア3としては、例えば、フラッフ状のパルプ繊維集合体(積繊パルプ)内に、粒状の高分子吸収性ポリマーが混入されてなるもの等を、用いることができる。かかる高分子吸収性ポリマーとしては、自重の例えば10倍以上の体液を吸収して保持するものを使用することができる。この例としては、でんぷん系や、セルロース系、合成ポリマー系等のものがあり、でんぷん‐アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん‐アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体等のものを用いることができる。高分子吸収性ポリマーの形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
積繊パルプや高分子吸収性ポリマー等の量的配置、密度分布は、汎用を目的とする場合には均一であるのが好ましいが、特別の吸収特性を発揮させることを目的とする場合は、その目的に応じて偏らせるのが好ましい。具体的には、本形態においては、吸収コア3が、高分子吸収性ポリマーが添加された積繊パルプで形成され、かつ屈曲部10,10近傍においては、かかる高分子吸収性ポリマー及び積繊パルプの少なくとも一方の目付け量が他の部位においてよりも多くされて高吸収性能部とされているのが好ましい。仰向き寝で排尿がされた場合において、尿等は、着用者Cのそけい部C2,C2上に集まり易いためである。
一方、積繊パルプの原料素材は、特に限定されない。例えば、綿状パルプや合成パルプ等の公知の素材を用いることができる。また、パルプの原料繊維は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、溶解パルプ等の木材から得られるセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維等を用いることができる。ただし、セルロース繊維の原材料となる木材は、広葉樹より針葉樹の方が、繊維長が長いため、機能及び価格の面で好ましい。
本形態においては、前述したように、両屈曲部10.10の離間距離が、腹部側端部10F,10Fにおけるよりも股間部側端部10K,10Kにおける方が短くなっていると好ましいが、この形態とするための方法は、特に限定されない。ただし、本発明では、図7に示すように、外装シート5が、本体部Hと、両屈曲部10,10近傍においては接合されておらず、両屈曲部10,10近傍の幅方向中央側及び側方側においてはホットメルト接着剤等によって接合されている形態を採用する。この形態においては、幅方向中央側の接合部Xと側方側の接合部Y,Yとの離間距離Lを、外装シート5上において、腹部側における(図7の(1)参照)よりも股間部側における(図7の(2)参照)方が短くなるようにすれば、必然的に前記形態(両屈曲部10.10の離間距離が、腹部側端部10F,10Fにおけるよりも股間部側端部10K,10Kにおける方が短くなっている)となるうえに、腹部側におけるよりも股間部側における方が屈曲部10,10の突出長も高くなり、屈曲部10,10のそけい部C2,C2に対するフィット性が向上する。
本発明は、特に成人男性用の紙おむつとして、適用可能である。
紙おむつの展開状態の平面図である。 紙おむつの製品状態の正面図である。 図1のI−I線断面及びII−II線断面における構成素材を説明するための図である。 紙おむつの着用状態の断面模式図である。 屈曲部形態例である。 屈曲部形態例である。 屈曲部の形成方法を説明するための図である。 立体ギャザーの配置例である。 図8のIII−III線断面図である。
1…表面シート、2…裏面シート、3…吸収コア、4…被覆シート、5…外装シート、10…屈曲部、10F…腹部側端部、10K…股間部側端部、21,22,23,32…弾性伸縮部材、29…接合部、30…立体ギャザー、31…ギャザーシート、B…背部域、C…着用者、C1…陰茎、C2…そけい部、F…腹部域、H…本体部、HM…ホットメルト接着剤、K…股間部域、LO…レッグ開口部、T…紙おむつ、W1…ウエスト部、W2…腰下部、WO…ウエスト開口部。

Claims (7)

  1. 透液性の表面シートと、この表面シートの裏面側に積層された吸収コアと、が備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が外装シートで覆われた紙おむつであって、
    前記本体部の両側部は前記吸収コアを有するとともに、腹部域から股間部域にかけて、着用者のそけい部に沿って肌側に突出する屈曲をし、
    この両屈曲は、製品状態において、前記吸収コアの幅方向中心部よりも10〜70mm突出するように、行われているとともに
    前記外装シートは、前記本体部と、前記両屈曲をした部位近傍においては接合されておらず、前記両屈曲をした部位近傍の幅方向中央側及び側方側においては接合されており、
    前記屈曲によって対向した部位の間に空間が設けられるとともに、この空間の幅が外装シート側に向かうに連れて拡大されており、
    前記屈曲によって対向した部位の間の空間が、前記外装シートにおける本体部側の面から、前記外装シートと本体部との接合部における前記本体部の表面よりも着用者の肌側まで延在している、
    ことを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記両屈曲は、腹部側端部において5〜65mm離間し、かつ股間部側端部において1〜60mm離間するとともに、この離間距離が、腹部側端部におけるよりも股間部側端部における方が4〜64mm短くなるように、行われている、請求項1記載の紙おむつ。
  3. 前記本体部として、前記吸収コアの裏面側に積層された不透液性の裏面シートが備わり、
    この裏面シートの前記屈曲によって対向した部位のうち、屈曲線の近傍同士が、相互に接合されている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
  4. 前記本体部として、前記吸収コアの裏面側に積層された不透液性の裏面シートが備わり、
    この裏面シートの前記屈曲によって形成された屈曲線上に、この屈曲線方向に伸長された弾性伸縮部材が固定されている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
  5. 前記吸収コアは、高分子吸収性ポリマーが添加された積繊パルプで形成され、
    かつ前記屈曲をした部位近傍においては、前記高分子吸収性ポリマー及び前記積繊パルプの少なくとも一方の目付け量が他の部位においてよりも多くされて高吸収性能部とされている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙おむつ。
  6. 前記幅方向中央側の接合部と前記側方側の接合部との離間距離は、前記外装シート上において、腹部側におけるよりも股間部側における方が短くなっている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙おむつ。
  7. 前記吸収コアは、背部域において備えられていない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の紙おむつ。
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