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JP4985677B2 - 電動車両の制振制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力源に電動モータを有するハイブリッド車両や電気自動車等の電動車両に適用され、制振制御実行中のモータトルク指令値に対し制振F/B制御を施す電動車両の制振制御装置に関する。
従来、電動車両の制振制御装置としては、電動モータを動力源とする車両において、モータの回転速度またはそれに相当する量を検出するモータ回転速度検出手段と、各種車両情報に応じて第1のトルク目標値を設定する第1のトルク目標値設定手段と、後述するモータトルク指令値を入力して、車両へのトルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)に相当する特性を有するフィルタを通してモータ回転速度を推定するモータ回転速度推定手段と、前記モータ回転速度推定値と前記モータ回転速度検出値の偏差をとる減算手段と、前記減算手段で算出された偏差を入力し、伝達特性のモデルGp(s)を用いた、H(s)/Gp(s)なるフィルタを通して、第2のトルク目標値を算出する第2のトルク目標値設定手段とから構成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来装置では、前記第1のトルク目標値と第2のトルク目標値を加え合わせてモータトルク指令値としてドライブシャフトのねじれ振動を抑制している。ここで、H(s)/Gp(s)は、1/Gp(s)で外乱を推定し、H(s)で外乱の振動成分を抽出し、両者で振動を抑制するためのトルク目標値を算出するという役割を持つ。
また、特許文献1に類似する従来の制振制御装置として、モータ回転速度推定値とモータ回転速度検出値の偏差から、外乱またはそれに相当する値を推定し、かつ、フィルタを施して外乱の振動成分を抽出し、振動を抑制するためのトルク目標値を算出するものが知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。ただし、各値を演算する際の演算の順番は問わない。
特開2003−009566号公報 特開2005−102492号公報 特開2000−217209号公報
しかしながら、従来の電動車両の制振制御装置にあっては、何れもモータ回転速度推定値とモータ回転速度検出値の偏差から推定した外乱に、少なくても振動周波数帯の信号を通すフィルタを施して振動を抑制するためのトルク目標値を算出するという構成になっていた。このため、制振制御開始直後の過渡状態では、外乱の推定遅れにより、フィルタが車両重量や走行抵抗(勾配含む)の変動に起因する定常的な外乱を振動として誤検出してしまい、制振制御開始直後にモータトルクが不要に変動してしまう。その結果、特に走行中に制振制御を開始すると、上記モータトルクの変動によって加速度が変動してしまい、ドライバーに大きな違和感を与えてしまう、という問題があった。
ここで、走行中に制振制御を開始する理由は、駆動モータと駆動輪の間に動力を断続するクラッチを少なくても一つ以上有するシステムでは、走行中におけるクラッチの締結/非締結に同期させて、制振制御をON/OFFと切替える必要があるためである。すなわち、クラッチが締結状態でないとモータトルクで車両の振動を抑制することができないため、非締結状態で制振制御を実行し続けると誤動作につながる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、走行中に停止中の制振制御を開始する直後の過渡状態で、車両重量や走行抵抗の変動に起因する定常的な外乱により生じる不要な加速度変動を抑制し、ドライバーに違和感を与えることを防止することができる電動車両の制振制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電動車両の制振制御装置では、動力源に電動モータを有する。この電動車両の制振制御装置において、モータ回転速度推定手段と、モータ回転速度検出手段と、外乱推定手段と、振動抑制トルク目標値演算手段と、擬似モータ回転速度演算手段と、を備えている。
前記モータ回転速度推定手段は、車両への入力トルクである駆動トルクからモータ回転速度を推定する。
前記モータ回転速度検出値検出手段は、モータ回転速度を検出する。
前記外乱推定手段は、前記モータ回転速度推定値と前記モータ回転速度検出値の偏差から外乱を推定する外乱推定値を演算する。
前記振動抑制トルク目標値演算手段は、前記外乱推定値から車両の振動成分を抽出して振動を抑制するためのトルク目標値を算出する。
前記擬似モータ回転速度演算手段は、モータ回転速度擬似値を算出する。
そして、前記外乱推定手段は、制振制御を開始する前の制振制御停止中、前記モータ回転速度検出値に代え、前記モータ回転速度擬似値を用いて外乱を推定する。
よって、本発明の電動車両の制振制御装置にあっては、外乱推定手段において、制振制御を開始する前の制振制御停止中、モータ回転速度検出値に代え、モータ回転速度擬似値を用いて外乱が推定される。
すなわち、制振制御停止中、モータ回転速度検出値に代えモータ回転速度擬似値を用いて外乱を推定しているため、制振制御の停止から開始へ移行するとき、制振制御開始時点から定常的な外乱(車両重量や走行抵抗の変動による低周波数の外乱)を除去することが可能となる。このため、制振制御の開始直後、外乱推定の演算遅れにより定常的な外乱を振動として誤検出してしまうことによる駆動モータトルクの変動が防止され、この駆動モータトルク変動による不要な加速度変動は抑制される。
この結果、走行中に停止中の制振制御を開始する直後の過渡状態で、車両重量や走行抵抗の変動に起因する定常的な外乱により生じる不要な加速度変動を抑制し、ドライバーに違和感を与えることを防止することができる。
実施例1の制振制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(電動車両の一例)を示す全体システム図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の制振制御系の構成を示すブロック図である。 実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10に有する制振制御系を示す制御ブロック図である。 車両駆動捩り振動系の運動方程式を説明する図である。 比較例により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示す課題説明図である。 比較例により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱推定出力の各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。 実施例1により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示すポイント1の考え方説明図である。 実施例1により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱推定出力のポイント1による各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。 実施例1での制振制御のうちポイント2の考え方説明図である。 実施例1での制振制御のうちポイント3の考え方説明図である。 実施例2の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10に有する制振制御系を示す制御ブロック図である。 実施例2により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示すポイント5の考え方説明図である。 実施例2により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱の振動成分1出力・外乱の振動成分2出力・外乱推定出力のポイント5による各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。
以下、本発明の電動車両の制振制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の制振制御装置が適用された後輪駆動によるFRハイブリッド車両(電動車両の一例)を示す全体システム図である。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の駆動系は、図1に示すように、エンジンEngと、フライホイールFWと、第1クラッチCL1と、モータ/ジェネレータMG(駆動モータ)と、第2クラッチCL2と、自動変速機AT(有段変速機)と、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RLと、右後輪RRと、を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
前記エンジンEngは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、エンジンコントローラ1からのエンジン制御指令に基づいて、エンジン始動制御やエンジン停止制御やスロットルバルブのバルブ開度制御やフューエルカット制御等が行われる。なお、エンジン出力軸には、フライホイールFWが設けられている。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEngとモータ/ジェネレータMGの間に介装されたクラッチであり、第1クラッチコントローラ5からの第1クラッチ制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された第1クラッチ制御油圧により、締結・スリップ締結(半クラッチ状態)・開放が制御される。この第1クラッチCL1としては、例えば、ダイアフラムスプリングによる付勢力にて完全締結を保ち、ピストン14aを有する油圧アクチュエータ14を用いたストローク制御により、スリップ締結から完全開放までが制御されるノーマルクローズの乾式単板クラッチが用いられる。
前記モータ/ジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータ/ジェネレータであり、モータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータ/ジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この動作状態を「力行」と呼ぶ)、ロータがエンジンEngや駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータ/ジェネレータMGのロータは、ダンパーを介して自動変速機ATの変速機入力軸に連結されている。
前記第2クラッチCL2は、前記モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RRの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの第2クラッチ制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、締結・スリップ締結・開放が制御される。この第2クラッチCL2としては、例えば、比例ソレノイドで油流量および油圧を連続的に制御できるノーマルオープンの湿式多板クラッチや湿式多板ブレーキが用いられる。なお、第1クラッチ油圧ユニット6と第2クラッチ油圧ユニット8は、自動変速機ATに付設されるAT油圧コントロールバルブユニットCVUに内蔵している。
前記自動変速機ATは、例えば、前進7速/後退1速等の有段階の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうち、トルク伝達経路に配置される最適なクラッチやブレーキを選択している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
実施例1のハイブリッド駆動系は、電気車両走行モード(以下、「EVモード」という。)と、ハイブリッド車走行モード(以下、「HEVモード」という。)と、駆動トルクコントロール走行モード(以下、「WSCモード」という。)等の走行モードを有する。
前記「EVモード」は、第1クラッチCL1を開放状態とし、モータ/ジェネレータMGの動力のみで走行するモードである。前記「HEVモード」は、第1クラッチCL1を締結状態とし、モータアシスト走行モード・走行発電モード・エンジン走行モードの何れかにより走行するモードである。前記「WSCモード」は、「HEVモード」からのP,N→Dセレクト発進時、あるいは、「EVモード」や「HEVモード」からのDレンジ発進時等において、モータ/ジェネレータMGの回転数制御により第2クラッチCL2のスリップ締結状態を維持し、第2クラッチCL2を経過するクラッチ伝達トルクが、車両状態やドライバー操作に応じて決まる要求駆動トルクとなるようにクラッチトルク容量をコントロールしながら発進するモードである。なお、「WSC」とは「Wet Start clutch」の略である。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるFRハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報と、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、エンジンEngのスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記モータコントローラ2は、モータ/ジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報と、統合コントローラ10からの目標MGトルク指令および目標MG回転数指令と、他の必要情報を入力する。そして、モータ/ジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電容量をあらわすバッテリSOCを監視していて、このバッテリSOC情報は、モータ/ジェネレータMGの制御情報に用いられると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
前記第1クラッチコントローラ5は、油圧アクチュエータ14のピストン14aのストローク位置を検出する第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの目標CL1トルク指令と、他の必要情報を入力する。そして、第1クラッチCL1の締結・スリップ締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、他のセンサ類18(変速機入力回転数センサ、インヒビタースイッチ等)からの情報を入力する。そして、Dレンジを選択しての走行時、アクセル開度APOと車速VSPにより決まる運転点がシフトマップ上で存在する位置により最適な変速段を検索し、検索された変速段を得る制御指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVUに出力する。なお、シフトマップとは、アクセル開度と車速に応じてアップシフト線とダウンシフト線を書き込んだマップをいう。上記自動変速制御に加えて、統合コントローラ10から目標CL2トルク指令を入力した場合、第2クラッチCL2のスリップ締結を制御する指令をAT油圧コントロールバルブユニットCVU内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する第2クラッチ制御を行う。また、統合コントローラ10から変速制御変更指令が出力された場合、通常に変速制御に代え、変速制御変更指令にしたがった変速制御を行う。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19と、ブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報と、統合コントローラ10からの回生協調制御指令と、他の必要情報を入力する。そして、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21や他のセンサ・スイッチ類22からの必要情報およびCAN通信線11を介して情報を入力する。そして、エンジンコントローラ1へ目標エンジントルク指令、モータコントローラ2へ目標MGトルク指令および目標MG回転数指令、第1クラッチコントローラ5へ目標CL1トルク指令、ATコントローラ7へ目標CL2トルク指令、ブレーキコントローラ9へ回生協調制御指令を出力する。
図2は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の制振制御系の構成を示すブロック図である。以下、図2に基づき、実施例1の制振制御系の構成を説明する。
実施例1の制振制御系は、図2に示すように、モータ/ジェネレータMG(駆動モータ)と、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RL(駆動輪)と、右後輪RR(駆動輪)と、モータコントローラ2と、統合コントローラ10と、レゾルバ13(モータ回転速度検出手段)と、アクセル開度センサ16と、車速センサ17と、を備えている。
前記統合コントローラ10は、モータトルク指令値設定部10aを有し、アクセル開度センサ16からのアクセル開度APOと、車速センサ17(車体速度検出手段)からの駆動軸回転速度ωw(駆動輪の角速度)と、レゾルバ13からのモータ回転速度検出値ωm(モータの角速度)と、ATコントローラ7からのギア比情報に基づくオーバーオールギア比Nを入力し、モータトルク指令値Tm*を設定する。
前記モータコントローラ2は、PWM信号等にてインバータ3を駆動し、モータ/ジェネレータMGの出力トルクを、モータトルク指令値Tm*に追従させるように制御する。
図3は、実施例1の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10に有する制振制御系を示す制御ブロック図である。以下、図3に基づき、実施例1の制振制御系を説明する。
実施例1の制振制御系は、図3に示すように、ドライバー要求に基づくF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する第1トルク目標値算出手段101と、トルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)を用いたF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する第2トルク目標値算出手段102(振動抑制トルク目標値演算手段)と、前記第1トルク目標値Tm*1から前記第2トルク目標値Tm*2を減算してモータトルク指令値Tm*とするモータトルク指令値設定手段103と、制振制御の停止/実行切り替え手段104と、を備えている。
前記第1トルク目標値算出手段101は、アクセル開度APOに基づいて設定される定常トルク目標値Tms*を、トルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)とトルク入力−モータ回転速度の伝達特性の理想応答を表すモデルGm(s)の比Gm(s)/Gp(s)によるF/Fフィルタを通すF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する。
前記第2トルク目標値算出手段102は、外乱推定値から車両の振動成分を抽出して振動を抑制するための第2トルク目標値Tm*2を算出する。この第2トルク目標値算出手段102は、図3に示すように、車両への入力トルクである駆動トルクからモータ回転速度を推定するモータ回転速度推定部102a(モータ回転速度推定手段)と、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度検出値ωm(あるいは、モータ回転速度疑似値ωm_sus)の偏差ω_errを求める減算器102bと、偏差ω_errから外乱を推定する外乱推定値を演算する外乱推定部102c(外乱推定手段)と、モータ回転速度擬似値ωm_susを算出する擬似モータ回転速度演算部102d(擬似モータ回転速度演算手段)と、制振制御の停止/実行切り替え部102eと、を備えている。
前記モータ回転速度推定部102aは、モータトルク指令値Tm*とトルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)を用いてモータ回転速度推定値ωm#を算出する。
前記減算器102bは、制振制御を開始する前の制振制御停止中、モータ回転速度検出値ωmに代え、モータ回転速度擬似値ωm_susを用い、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度擬似値ωm_susの偏差ωm_errを算出する。制振制御実行中、モータ回転速度検出値ωmを用い、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度検出値ωmの偏差ωm_errを算出する。
前記外乱推定部102cは、減算器102bからの偏差ωm_errを、バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)とトルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)の比H(s)/Gp(s)によるF/Bフィルタを通すF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する。
前記擬似モータ回転速度演算部102dは、駆動軸回転速度ωw(車体速度検出値)とオーバーオールギア比Nを入力し、駆動軸回転速度ωwをモータ軸の回転速度相当にギア比換算してモータ回転速度擬似値ωm_susを算出する。
前記停止/実行切り替え部102eは、制振制御の制御停止中はモータ回転速度擬似値ωm_susを選択し、制御実行中はモータ回転速度検出値ωmを選択する。
前記モータトルク指令値設定手段103は、減算器により構成され、第1トルク目標値Tm*1から前記第2トルク目標値Tm*2を減算してモータトルク指令値Tm*とする。
そして、モータトルク指令値Tm*は、インバータ3を介して実プラントGp'(s)に入り、実プラントGp'(s)からの出力によってモータ回転速度検出値ωmが得られる。
前記停止/実行切り替え手段104は、制振制御の制御停止中はモータトルク指令値Tm*の設定禁止を選択し、制御実行中はモータトルク指令値Tm*の設定許可を選択する。
図4は、車両駆動捩り振動系の運動方程式を説明する図である。以下、車両の入力トルク−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)について説明する。
図4の各符号は、
Jm:モータのイナーシャ
Jw:駆動輪のイナーシャ
M:車両の質量
Kd:駆動系の捩り剛性
Kt:タイヤと路面の摩擦に関する係数
N:オーバーオールギア比
r:タイヤの荷重半径
ωm:モータの角速度(=−モータ回転速度)
Tm:モータのトルク
TD:駆動輪のトルク
Fbrk:ブレーキ制動力
F:車両に加えられる力
V:車両の速度
ωw:駆動輪の角速度
であり、図4から以下の運動方程式を導くことができる。
Jm・d(ωm)=Tm−TD/N …(1)
2Jw・d(ωm)=TD−rF−Fbrk …(2)
M・d(V)=F …(3)
TD=KD∫(ωm/N−ωw)dt …(4)
F=KT(rωw−V) …(5)
ここで、符号に付されている「d(符号)」は時間微分を表す。
上記運動方程式(1)〜(5)に基づいて、モータ/ジェネレータMGのモータトルク−モータ回転速度の伝達関数Gp(s)を求めると下式となる。
と下式となる。
Gp(s)=(c3・s3+c2・s2+c1・s+c0)/s(a4・s3+a3・s2+a2・s+a1) …(6)
a4=2Jm・Jw・M …(7)
a3=Jm(2Jw+Mr2)・KT …(8)
a2={Jm+(2Jw/N2)}・M・KD …(9)
a1={Jm+(2Jw/N2)+(Mr2/N2)}・KD・KT …(10)
c3=2Jw・M …(11)
c2=Jm(2Jw+Mr2)・KT …(12)
c1=M・KD …(13)
c0=KD・KT …(14)
ここで、上記(6)式の伝達関数の極と零点を調べると、1つの極と1つの零点は極めて近い値を示す。これは次の(15)式のαとβが極めて近い値を示すことに相当する。
Gp(s)=(s+β)(c2'・s2+c1'・s+c0')/s(s+α)(a3'・s2+a2'・s+a1')…(15)
従って、式(15)における極零相殺(α=βと近似)により、次式(16)に示すように、
Gp(s)=(c2'・s2+c1'・s+c0')/s(a3'・s2+a2'・s+a1') …(16)
(2次)/(3次)の伝達特性Gp(s)を構成する。
次に、伝達特性H(s)について説明する。H(s)は、バンドパスフィルタとした場合に、振動のみを低減するフィードバック要素となる。この際、周波数fpを駆動系のねじり共振周波数とし、次の(18)式のように構成すると、ローパス側、及びハイパス側の減衰特性が略一致し、且つ、駆動系のねじり共振周波数が、対数軸(logスケール)上で、通過帯域の中央部近傍となるように設定される。
H(s)=τHs/{(1+τHs)・(1+τLs)} …(17)
ただし、
τL=1/(2πfHC)、fHC=fp、τH=1/(2πfLC)、fLC=fp
である。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例の課題」の説明を行い、続いて、実施例1のFRハイブリッド車両の制振制御装置における「制御開始直後の振動誤検出防止作用(ポイント1)」、「モータ回転速度疑似値のギア比換算作用(ポイント2)」、「過去のモータ回転速度疑似値のオフセット補正作用(ポイント3)」、「変速終了後のギア比を用いたモータ回転速度疑似値の演算作用(ポイント4)」を説明する。
[比較例の課題]
図5は、比較例により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示す課題説明図である。図6は、比較例により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱推定出力の各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。以下、図5及び図6に基づいて、比較例の課題を説明する。
比較例は、モータ回転速度検出値と車両へのトルク入力から算出したモータ回転速度推定値の偏差に、バンドパスフィルタを施して振動成分を抽出し、さらに制御対象モデルの逆系を施して算出した外乱トルク推定値をフィードバックすることで、停止状態や減速状態からアクセルを踏み込んだ場合でも、ドライブシャフトのねじれに起因する振動に対して十分な制振効果を得るようにしたものである。また、バンドパスフィルタを用いることで、車両重量や走行抵抗(勾配も含む)の変動といった定常外乱(低周波数の外乱)を補償しないようにしている。
しかし、例えば、実施例1のようなFRハイブリッド車両において、第2クラッチCL2がスリップ状態から締結状態へと移行するタイミングに略同期して上記フィルタ演算によるフィードバック制御(制振F/B制御)を開始する場合、スリップ状態では入力トルクとモータ回転速度に相関が無いことから、図5のモータ回転速度偏差特性に示すように、時刻t1以前はフィルタ演算を禁止し、時刻t1からの締結状態への移行と共にフィルタ演算を開始することになる。
この場合、図5の外乱推定値特性に示すように、フィルタ演算による制振F/B制御の開始直後の過渡状態では、外乱推定の遅れが生じ、フィルタが定常的な外乱を振動として検出してしまい、図5の振動抑制トルク目標値特性に示すように、外乱の推定遅れに伴い、制御開始直後に不要なトルク変動が生じる。
図6の比較例を適用した場合のシミュレーション結果により説明すると、7[s]より前は制御停止状態であり、走行中に7[s]で制御を開始している。7[s]より前でモータ回転速度と擬似モータ回転速度の値が一致していないのは、モータ〜駆動輪のクラッチがスリップ状態であることを表している。比較例では、制御開始と同時(7[s]の時点)にフィルタ演算を開始するため、外乱推定出力が不要に変動してしまい、制御開始直後に加速度が変動してしまう。
[制御開始直後の振動誤検出防止作用(ポイント1)]
図7は、実施例1により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示すポイント1の考え方説明図である。以下、図7に基づいて、ポイント1の考え方を説明する。
ポイント1とは、モータ回転速度擬似値ωm_susを算出する擬似モータ回転速度演算部102dと、を備え、外乱推定部102cは、制振制御停止中、モータ回転速度擬似値ωm_susを用いて予め定常的な外乱推定値を演算しておき、制振制御を開始すると、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度検出値ωmの偏差により算出される外乱推定値から、予め演算していた定常的な外乱分を除いて外乱を推定する内容をいう。
すなわち、図7のモータ回転速度偏差特性に示すように、制振制御の停止中は、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度疑似値ωm_susの偏差ωm_errが算出され、制振制御の実行中は、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度検出値ωmの偏差ωm_errが算出される。そして、制御停止中(時刻t0〜t1)に予め外乱推定値を演算しておくことで、図7の外乱推定値特性に示すように、制御開始時に外乱が推定できている。よって、駆動抑制トルク目標値特性に示すように、制御開始後に不要なトルク変動が生じない。
図8は、実施例1により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱推定出力のポイント1による各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。なお、シミュレーション条件は、図6の場合と同様である。
このシミュレーション結果から明らかなように、制御開始前(5[s])から各ブロックの演算を開始しているため、制御開始時(7[s])には、外乱推定出力が不要に変動することがなく、加速度の変動を抑制できる。
上記のように、ポイント1では、制御停止中(図7の時刻t0〜t1)に予め外乱推定値を演算しておくことで、制御開始直後に外乱推定の演算遅れにより定常的な外乱を振動と誤検出してしまうのを防止でき、走行中に制御を開始した場合の不要な加速度変動を抑制できる。
[モータ回転速度疑似値のギア比換算作用(ポイント2)]
図9は、実施例1での制振制御のうちポイント2の考え方説明図である。以下、図9に基づいて、ポイント2の考え方を説明する。
ポイント2とは、制御停止中、疑似モータ回転速度演算部102dにおいて、駆動軸回転速度ωw(車体速度検出値)とオーバーオールギア比(モータ〜駆動輪のギア比)Nを入力とし、次式(18)に基づいて、
ωm_sus=ωw・N …(18)
モータ軸へのギア比換算したモータ回転速度擬似値ωm_susを出力する内容をいう。
例えば、制御停止中にフィルタ演算を止めるのではなく、制御停止中に予めフィルタ演算をさせておく対策が考えられる。しかし、制御停止中は主に第2クラッチCL2が非締結状態であることから、モータ回転速度検出値ωmに車両の加速情報が含まれない。このため、制御停止中、モータ回転速度検出値ωmを入力としてフィルタ演算をさせても精度良く定常的な外乱を除去することができない。
これに対し、ポイント2では、上記(18)式を用いて、モータ軸へのギア比換算したモータ回転速度擬似値ωm_susを算出するようにしているため、モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RR(駆動輪)の間に動力を断続する第2クラッチCL2を有し、制御停止中に第2クラッチCL2が非締結状態(スリップ締結状態も含む)である場合にも対応し、精度良く定常的な外乱を除去することができる。また、第2クラッチCL2が締結状態である場合も駆動軸回転速度ωwは、モータ角速度検出値に比べて振動の影響が現れにくいため、定常的な外乱を除去できる精度が向上する。
[過去のモータ回転速度疑似値のオフセット補正作用(ポイント3)]
図10は、実施例1での制振制御のうちポイント3の考え方説明図である。以下、図10に基づいて、ポイント3の考え方を説明する。
ポイント3とは、制振制御の開始により入力信号をモータ回転速度擬似値ωm_susからモータ回転速度検出値ωmに切替える際、切替え時のモータ回転速度検出値ωmとモータ回転速度擬似値ωm_susの偏差で、演算に用いるモータ回転速度擬似値ωm_susの過去値をオフセット補正する内容をいう。
すなわち、制振制御を停止中から実行中に切替える時、図10に示すように、切替えと同じ演算時刻t1におけるモータ回転速度検出値ωm[0]と擬似モータ回転速度ωm_sus[0]の偏差ωm_err[0]を算出し、偏差ωm_err[0]で過去の擬似モータ回転速度ωm_sus[i](i=1〜3)を、
ωm_sus’[0-i]=ωm_sus[0-i]+ωm_err[0] …(19)
ただし、[0-i]:切替え時の演算値を[0]とした場合におけるi演算周期前の演算値
の式を用いてオフセット補正する。ここで、i=1〜3としたのは、外乱推定の演算に、モータ回転速度検出値ωmの現在値および3演算周期前までの過去値が必要であることによる。
したがって、制振制御を停止中から実行中に切替える時、モータ回転速度検出値ωmとモータ回転速度擬似値ωm_susの偏差ωm_errが大きい場合でも、不要な加速度変動を生じることなく切替えることができる。
[変速終了後のギア比を用いたモータ回転速度疑似値の演算作用(ポイント4)]
このポイント4は、モータ/ジェネレータMGと左右後輪RL,RR(駆動輪)間に自動変速機AT(有段変速機)を備えるシステムにおいて、擬似モータ回転速度演算部102dは、変速中は制振制御を停止して変速終了後に制振制御を開始する場合、変速中にモータ回転速度擬似値ωm_susを算出する際、変速終了後の変速段のギア比を、モータ軸へのギア比換算に用いるギア比とする内容をいう。
したがって、予め、どの変速段で制振制御を開始するかわかっている場合は、制振制御を開始するときのギア比(=変速終了後の変速段のギア比)を用いてモータ回転速度擬似値ωm_susを算出することで、制御開始するときと同じ条件で、より長く演算できることになる。このため、定常的な外乱を除去できる精度が向上する。
次に、効果を説明する。
実施例1のFRハイブリッド車両の制振制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 動力源に電動モータ(モータ/ジェネレータMG)を有する電動車両(FRハイブリッド車両)の制振制御装置において、車両への入力トルクである駆動トルクからモータ回転速度を推定するモータ回転速度推定手段(モータ回転速度推定部102a)と、モータ回転速度を検出するモータ回転速度検出手段(レゾルバ13)と、前記モータ回転速度推定値ωm#と前記モータ回転速度検出値ωmの偏差ω_errから外乱を推定する外乱推定値を演算する外乱推定手段(外乱推定部102c)と、前記外乱推定値から車両の振動成分を抽出して振動を抑制するためのトルク目標値(第2トルク目標値Tm*2)を算出する振動抑制トルク目標値演算手段(第2トルク目標値演算手段102)と、モータ回転速度擬似値ωm_susを算出する擬似モータ回転速度演算手段(擬似モータ回転速度演算部102d)と、を備え、前記外乱推定手段は、制振制御を開始する前の制振制御停止中、前記モータ回転速度検出値ωmに代え、前記モータ回転速度擬似値ω_susを用いて外乱を推定する。
このため、走行中に停止中の制振制御を開始する直後の過渡状態で、車両重量や走行抵抗の変動に起因する定常的な外乱により生じる不要な加速度変動を抑制し、ドライバーに違和感を与えることを防止することができる。
(2) 前記外乱推定手段(外乱推定部102c)は、制振制御停止中、前記モータ回転速度擬似値ωm_susを用いて予め定常的な外乱推定値を演算しておき、制振制御を開始すると、前記モータ回転速度推定値ωm#と前記モータ回転速度検出値ωmの偏差ω_errにより算出される外乱推定値から、予め演算していた定常的な外乱分を除いて外乱を推定する。
このため、制御停止中に予め外乱推定値を演算しておくことで、制御開始直後に外乱推定の演算遅れにより定常的な外乱を振動と誤検出してしまうのを防止でき、走行中に制御を開始した場合の不要な加速度変動を抑制することができる。
(3) 車体速度を検出する車体速度検出手段(車速センサ17)を備え、前記擬似モータ回転速度演算手段(擬似モータ回転速度演算部102d)は、前記車体速度検出値(駆動軸回転速度ωw)をモータ軸の回転速度相当にギア比換算してモータ回転速度擬似値ωm_susを算出する。
このため、駆動モータ(モータ/ジェネレータMG)と駆動輪(左右後輪RL,RR)の間に動力を断続するクラッチ(第2クラッチCL2)を有する場合、クラッチが締結・開放・スリップ締結の如何なる状態である場合も定常的な外乱を精度良く除去することができる。
(4) 前記外乱推定手段(外乱推定部102c)は、制振制御の開始により入力信号をモータ回転速度擬似値ωm_susからモータ回転速度検出値ωmに切替える際、切替え時のモータ回転速度検出値ωm[0]とモータ回転速度擬似値ωm_sus[0]の偏差ωm_err[0]で、演算に用いるモータ回転速度擬似値ωm_susの過去値ωm_sus[i]をオフセット補正する。
このため、制振制御を停止中から実行中に切替える時、モータ回転速度検出値ωmとモータ回転速度擬似値ωm_susの偏差ωm_errが大きい場合でも、不要な加速度変動を生じることなく切替えることができる。
(5) 前記駆動モータ(モータ/ジェネレータMG)と駆動輪(左右後輪RL,RR)間に有段変速機(自動変速機AT)を備え、前記擬似モータ回転速度演算手段(擬似モータ回転速度演算部102d)は、変速中は制振制御を停止して変速終了後に制振制御を開始する場合、変速中にモータ回転速度擬似値ωm_susを算出する際、変速終了後の変速段のギア比を、モータ軸へのギア比換算に用いるギア比とする。
このため、制御開始するときと同じ条件で、より長く演算でき、定常的な外乱を除去できる精度を向上させることができる。
実施例2は、制振制御の停止から再開までの時間が短い場合にも対応することができるようにした例である。
まず、構成を説明する。
図11は、実施例2の制振制御装置が適用されたFRハイブリッド車両の統合コントローラ10に有する制振制御系を示す制御ブロック図である。以下、図11に基づき、実施例2の制振制御系を説明する。
実施例2の制振制御系は、図11に示すように、ドライバー要求に基づくF/F演算により第1トルク目標値Tm*1を算出する第1トルク目標値算出手段101と、トルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)を用いたF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する第2トルク目標値算出手段102(振動抑制トルク目標値演算手段)と、前記第1トルク目標値Tm*1から前記第2トルク目標値Tm*2を減算してモータトルク指令値Tm*とするモータトルク指令値設定手段103と、制振制御の停止/実行切り替え手段104と、を備えている。
前記第2トルク目標値算出手段102は、図11に示すように、車両への入力トルクである駆動トルクからモータ回転速度を推定するモータ回転速度推定部102a(モータ回転速度推定手段)と、モータ回転速度推定値ωm#とモータ回転速度検出値ωm(あるいは、モータ回転速度疑似値ωm_sus)の偏差ω_errを求める減算器102bと、偏差ω_errから外乱を推定する外乱推定値を演算する外乱推定部102c(外乱推定手段)と、モータ回転速度擬似値ωm_susを算出する擬似モータ回転速度演算部102d(擬似モータ回転速度演算手段)と、制振制御の停止/実行切り替え部102eと、第1モータ回転加速度推定値演算部102f(第1モータ回転加速度推定値演算手段)と、第2モータ回転加速度推定値演算部102g(第2モータ回転加速度推定値演算手段)と、減算器102h(偏差算出手段)と、を備えている。
前記外乱推定部102cは、第1バンドパスフィルタ102-1cと、第2バンドパスフィルタ102-2cと、逆系モデル102-3cを有して構成され、減算器102bからの偏差ωm_errを、バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H1(s)とバンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H2(s)を通して外乱の振動成分を抽出し、トルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデルGp(s)の逆系1/sGp(s)を通して外乱を推定するすF/B演算により第2トルク目標値Tm*2を算出する。
前記第1モータ回転加速度推定値演算部102hは、車両への入力トルクである駆動トルクがモータ回転速度推定部102aに一定に入力された場合におけるモータ回転加速度推定値から第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1を算出する。
すなわち、第1モータ回転加速度推定値演算部102hは、定常トルク目標値Tms*を入力とし、次式(20)に基づいて第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1を出力する。
ωm_a1=(b0'/a1')・Tms* …(20)
ただし、a1',b0':(16)式と共通である。
前記第2モータ回転加速度推定値演算部102gは、モータ回転速度疑似値から第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2を算出する。
すなわち、第2モータ回転加速度推定値演算部102gは、擬似モータ回転速度ωm_susを入力とし、次式(21)に基づいて第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2を出力する。
ωm_a2=(ωm_sus[k]−ωm_sus[k-j])/(Ts・j) …(21)
ただし、
[k-j]:今回の演算値を[k]とした場合におけるj演算周期前の演算値
Ts:演算周期[s]である。
前記減算器102hは、第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1と第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2の偏差であるモータ回転加速度偏差ωm_a_errを算出する。
そして、制御停止中にモータ回転加速度偏差ωm_a_errを算出し、制御開始時に外乱推定部102cを初期化するが、この初期化の詳細について以下に説明する。
まず、H(s)/Gp(s)ブロックを以下のように等価変換する。
H(s)/Gp(s)=1/(s・Gp(s))・H2(s)・H1(s) …(22)
H1(s)=τHs/(1+τHs) …(23)
H2(s)=s/(1+τLs) …(24)
=(a3's2+a2's+a1')/(b2's2+b1's+b0') …(25)
この時、各ブロックの過去値を含む入出力信号の初期値を、
(H1(s)):
入力[0]→ωm[0]
入力[-1]→ωm[0]−ωm_a_err
出力[-1]→τH・ωm_a_err
(H2(s)):
入力[0]→τH・ωm_a_err
入力[-1]→τH・ωm_a_err
出力[-1]→0
(1/(s・Gp(s))):
入力[0]→0
入力[-1]→0
入力[-2]→0
出力[0]→0
出力[-1]→0
出力[-2]→0
以上のように設定する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、制御開始直後の振動誤検出防止作用(ポイント5)を説明する。
図12は、実施例2により制振制御を行った場合の駆動トルク目標値・モータ回転速度の推定値と検出値・モータ回転速度偏差・外乱推定値・振動抑制トルク目標値の各特性を示すポイント5の考え方説明図である。以下、図12に基づいて、ポイント5の考え方を説明する。
ポイント5とは、制御開始時、制御開始直前に算出された第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1と第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2のモータ回転加速度偏差ωm_a_errが、一定に入力された状態になるように内部演算値を初期化する内容をいう。
すなわち、図12に示すように、制振制御の停止中、第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1と第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2のモータ回転加速度偏差ωm_a_errが算出され、制御開始時(時刻t1)、開始直前のモータ回転加速度偏差ωm_a_errが、一定に入力された状態になるように内部演算値を初期化される。このように、制御開始時(時刻t1)に加速度情報を含む入力信号(モータ回転加速度偏差ωm_a_err)で外乱推定部102cを初期化することで、ポイント1と同様に、図12の外乱推定値特性に示すように、制御開始時に外乱が推定できている。よって、図12の駆動抑制トルク目標値特性に示すように、制御開始後に不要なトルク変動が生じない。
図13は、実施例2により制振制御を行った場合のモータトルク・加速度・モータ回転数/疑似モータ回転数・制御実行フラグ・外乱の振動成分1出力・外乱の振動成分2出力・外乱推定出力のポイント5による各シミュレーション結果を示すタイムチャートである。なお、シミュレーション条件は、図6の場合と同様である。
このシミュレーション結果から明らかなように、制御開始時(7[s])に図8とほぼ同じ値で各ブロックを初期化しているため、制御開始時(7[s])から外乱推定出力が不要に変動することがなく、加速度の変動を抑制できる。
上記のように、ポイント5では、制御開始時(図12の時刻t1)に加速情報を含む入力信号で外乱推定手段を初期化することで、ポイント1と同様の効果に、走行中に制御を開始した場合の不要な加速度変動を防止することができる。加えて、モータ回転加速度偏差ωm_a_errにより直接的にモータ回転加速度の影響を取り除くことを目的としていることから、準備時間が短くて済むため、制御停止〜再開までの時間が短い場合にも対応することができる。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2のFRハイブリッド車両の制振制御装置にあっては、実施例1の(1),(3)〜(5)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 車両への入力トルクである駆動トルクが前記モータ回転速度推定手段(モータ回転速度推定部102a)に一定に入力された場合におけるモータ回転加速度推定値から第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1を算出する第1モータ回転加速度推定値演算手段(第1モータ回転加速度推定値演算部102f)と、前記モータ回転速度疑似値ωm_susから第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2を算出する第2モータ回転加速度推定値演算手段(第2モータ回転加速度推定値演算部102g)と、前記第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1と前記第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2の偏差(モータ回転加速度偏差ωm_a_err)を算出する偏差算出手段(減算器102h)と、を備え、前記外乱推定手段(外乱推定部102c)は、制振制御開始時、制振制御開始直前に算出された前記第1のモータ回転加速度推定値ωm_a1と前記第2のモータ回転加速度推定値ωm_a2の偏差が、一定に入力された状態になるように内部演算値を初期化する。
このため、制御開始直後に外乱推定の演算遅れにより定常的な外乱を振動と誤検出してしまうのを防止でき、走行中に制御を開始した場合の不要な加速度変動を抑制することができると共に、準備時間が短くて済むため、制御停止〜再開までの時間が短い場合にも対応することができる。
以上、本発明の電動車両の制振制御装置を実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1,2では、疑似モータ回転速度演算手段として、車体速度として駆動軸回転速度ωwを用いる例を示したが、車輪回転速度や車両加速度の積分値などの車体速度情報を用いても良い。
実施例1,2では、本発明の制振制御装置をFRハイブリッド車両に適用した例を示したが、例えば、FFハイブリッド車両、電気自動車、燃料電池車、等に対しても本発明の制振制御装置を適用することができる。要するに、動力源に電動モータを有する電動車両の制振制御装置であれば適用できる。
Eng エンジン
CL1 第1クラッチ
MG モータ/ジェネレータ(駆動モータ)
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機(有段変速機)
PS プロペラシャフト
RL 左後輪(駆動輪)
RR 右後輪(駆動輪)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
10a モータトルク指令値設定部
13 レゾルバ(モータ回転速度検出手段)
16 アクセル開度センサ
27 車速センサ(車体速度検出手段)
101 第1トルク目標値算出手段
102 第2トルク目標値算出手段(振動抑制トルク目標値演算手段)
102a モータ回転速度推定部(モータ回転速度推定手段)
102b 減算器
102c 外乱推定部(外乱推定手段)
102d 擬似モータ回転速度演算部(擬似モータ回転速度演算手段)
102e 停止/実行切り替え部
102f 第1モータ回転加速度推定値演算部(第1モータ回転加速度推定値演算手段)
102g 第2モータ回転加速度推定値演算部(第2モータ回転加速度推定値演算手段)
102h 減算器(偏差算出手段)
103 モータトルク指令値設定手段
104 停止/実行切り替え手段
APO アクセル開度
ωm モータ回転速度検出値
ωm_sus モータ回転速度疑似値
Tms* 定常トルク目標値
Tm* モータトルク指令値
Tm*1 第1トルク目標値
Tm*2 第2トルク目標値
Gm(s)/Gp(s) F/Fフィルタ
H(s)/Gp(s) F/Bフィルタ
Gp(s) トルク入力−モータ回転速度の伝達特性のモデル
Gm(s) トルク入力−モータ回転速度の伝達特性の理想応答を表すモデル
H(s) バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性
Gp'(s) 実プラント

Claims (5)

  1. 動力源に電動モータを有する電動車両の制振制御装置において、
    車両への入力トルクである駆動トルクからモータ回転速度を推定するモータ回転速度推定手段と、
    モータ回転速度を検出するモータ回転速度検出手段と、
    前記モータ回転速度推定値と前記モータ回転速度検出値の偏差から外乱を推定する外乱推定値を演算する外乱推定手段と、
    前記外乱推定値から車両の振動成分を抽出して振動を抑制するためのトルク目標値を算出する振動抑制トルク目標値演算手段と、
    モータ回転速度擬似値を算出する擬似モータ回転速度演算手段と、を備え、
    前記外乱推定手段は、制振制御を開始する前の制振制御停止中、前記モータ回転速度検出値に代え、前記モータ回転速度擬似値を用いて予め定常的な外乱推定値を演算しておき、制振制御を開始すると、前記モータ回転速度推定値と前記モータ回転速度検出値の偏差により算出される外乱推定値から、予め演算していた定常的な外乱分を除いて外乱を推定することを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  2. 請求項1に記載された電動車両の制振制御装置において、
    車両への入力トルクである駆動トルクが前記モータ回転速度推定手段に一定に入力された場合におけるモータ回転加速度推定値から第1のモータ回転加速度推定値を算出する第1モータ回転加速度推定値演算手段と、
    前記モータ回転速度疑似値から第2のモータ回転加速度推定値を算出する第2モータ回転加速度推定値演算手段と、
    前記第1のモータ回転加速度推定値と前記第2のモータ回転加速度推定値の偏差を算出する偏差算出手段と、を備え、
    前記外乱推定手段は、制振制御開始時、制振制御開始直前に算出された前記第1のモータ回転加速度推定値と前記第2のモータ回転加速度推定値の偏差が、一定に入力された状態になるように内部演算値を初期化することを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  3. 請求項1に記載された電動車両の制振制御装置において、
    車体速度を検出する車体速度検出手段を備え、
    前記擬似モータ回転速度演算手段は、前記車体速度検出値をモータ軸の回転速度相当にギア比換算してモータ回転速度擬似値を算出することを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  4. 請求項1から請求項の何れか1項に記載された電動車両の制振制御装置において、
    前記外乱推定手段は、制振制御の開始により入力信号をモータ回転速度擬似値からモータ回転速度検出値に切替える際、切替え時のモータ回転速度検出値とモータ回転速度擬似値の偏差で、演算に用いるモータ回転速度擬似値の過去値をオフセット補正することを特徴とする電動車両の制振制御装置。
  5. 請求項または請求項に記載された電動車両の制振制御装置において、
    前記駆動モータと駆動輪間に有段変速機を備え、
    前記擬似モータ回転速度演算手段は、変速中は制振制御を停止して変速終了後に制振制御を開始する場合、変速中にモータ回転速度擬似値を算出する際、変速終了後の変速段のギア比を、モータ軸へのギア比換算に用いるギア比とすることを特徴とする電動車両の制振制御装置。
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