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JP4967554B2 - 細胞捕捉装置および細胞捕捉装置の温度制御方法 - Google Patents

細胞捕捉装置および細胞捕捉装置の温度制御方法 Download PDF

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JP4967554B2 JP2006248006A JP2006248006A JP4967554B2 JP 4967554 B2 JP4967554 B2 JP 4967554B2 JP 2006248006 A JP2006248006 A JP 2006248006A JP 2006248006 A JP2006248006 A JP 2006248006A JP 4967554 B2 JP4967554 B2 JP 4967554B2
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Description

本発明は、細胞近傍の温度を正確に測定し低消費電力で制御する細胞捕捉装置と細胞捕捉装置の温度制御方法に関する。
近年、細胞内に遺伝子などを注入して細胞の性質改良を行い、遺伝的な原因による病気を治療する方法等が注目され研究が進んでいる。この結果、遺伝子の役目を解明することができるとともに、個人の遺伝子特性に合わせた投薬や治療を行うテーラーメード医療が可能になってきている。
細胞内に遺伝子を注入する方法として、高圧パルスを利用する電気的な方法(エレクトロポレーション法)、エンドサイトーシスや膜融合を利用する化学的な方法(リポフェクション法)、微細針を使用する機械的な方法(マイクロインジェクション法)などが知られている。しかしながら、電気的な方法は細胞に与えるダメージが大きく、化学的な方法は遺伝子の注入効率が悪い。これらの理由により、現在では機械的な方法が、最も安全で注入効率が高い方法と考えられている。
前記の機械的な遺伝子注入を行う為には、細胞を機械的に捕捉する必要がある。
図1に、従来の機械的な方法によりシリコン(以下Si)の材料を用いた細胞捕捉を行う微小半導体基板(以下細胞捕捉チップ)の例を示し、図1の(a)は表面図、(b)は断面図を示す。
図1において、101は細胞捕捉チップ、102は表面Si層、103は細胞捕捉孔、104は細胞、105は絶縁層、106はSi基板、107は保護膜をそれぞれ示す。
細胞捕捉チップ101は、細胞104の直径よりも小さな複数の細胞捕捉孔103を備え、細胞104を含む培養液(図示せず)を細胞捕捉孔103の下部から吸引することにより、細胞捕捉孔103の入り口の部分に細胞104が吸着して固定される。
他の、細胞を固定させる手段としては、電極間に高周波を印加し、細胞に働く電場の力を利用して細胞捕捉チップ上の微小電極に細胞を固定させるものや、細胞に親和性の無い細胞捕捉チップ上に細胞親和性物質を配置し、その細胞親和性物質上に細胞を固定させるものなどがある。これらの手段によって固定された細胞のそれぞれに微細注入針(キャピラリー)を差し込んで物質を順次注入することにより、細胞への注入処理が大量に行える。
前記細胞捕捉および注入処理において、細胞近傍の温度制御は重要な条件である。
従来の細胞を培養する容器の温度制御として、容器の上下に発熱の平板(以下プレート)を備え、プレートに温度センサを貼り付け、温度制御する方法がある(特許文献1参照)。
特開平10−28576号公報
図1において、細胞捕捉チップ101を温度制御しないで室温にさらした場合、細胞104を細胞捕捉チップ101上に培養液に混合して注入してから細胞捕捉孔103に捕捉し、注入針により物質を細胞104に注入し終えるまでに、細胞104周辺および細胞104が室温まで変化してしまい、細胞に適した温度環境を一定に保つことができない。
また、細胞に物質を注入するのに最適な温度や、注入された細胞の温度に対する反応を観察する場合、温度の制御ができない。
温度制御するため、前記に説明したプレートによる温度制御を用いた場合、培養容器全体を一定の温度にするため、非常に大きな熱容量が必要となる。さらに培養容器の位置を制御する台や、細胞を照らす照射光など多くの熱源が存在するので、低消費電力の温度制御が困難となる。
また、前記プレートによる温度制御は細胞から離れた位置の温度測定に基づくので、細胞近傍は異なった温度となる可能性があり、細胞への物質注入時の細胞近傍温度がどのような効果を及ぼすのかを正確に知ることができなかった。
すなわち、前記に説明したプレートによる細胞近傍の温度制御方法は、培養容器全体の平均的温度制御は出来るが、細胞捕捉および注入処理における温度制御に対しては問題がある。
従って本発明の目的の1つは、捕捉された細胞近傍の温度を正確に測定し制御する細胞捕捉装置および細胞捕捉装置の温度制御方法を提供することである。
尚、上記目的に限らず後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる結果であって、従来の技術によっては得られない効果も本発明の他の目的の1つとして位置付けることが出来る。
(1)本発明では、細胞を含む培養液を吸引して前記細胞を吸引孔に捕捉する細胞捕捉基板と、前記基板表面に配置され制御電圧により前記培養液を加熱するヒータ部と、前記基板表面に配置され前記培養液の温度を検出する温度センサ部と、前記検出された温度と前記培養液の目標温度に基づいて前記制御電圧を制御する制御部とを備えたことを特徴とする細胞捕捉装置を用いる。
(2)また、前記ヒータ部と前記温度センサ部は、前記培養液が満たされた側の前記基板の表面に複数組配置され、それぞれ異なった目標温度に基づき温度制御されることを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置を用いる。
(3)また、前記ヒータ部と前記温度センサ部は、前記基板の裏面であって前記培養液を吸引する側の培養液に接して複数組配置され、それぞれ異なった目標温度に基づき温度制御されることを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置を用いる。
(4)また、前記ヒータ部と前記温度センサ部は、絶縁物による保護膜で覆われたことを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置を用いる。
(5)本発明では、細胞を含む培養液を吸引して前記細胞を細胞捕捉基板の吸引孔に捕捉するステップと、前記基板の表面に配置されたヒータ部に制御電圧を加え前記培養液を加熱するステップと、前記基板の表面に配置された温度センサ部により前記培養液の温度を検出するステップと、前記検出された温度と前記培養液の目標温度に基づいて前記制御電圧を制御するステップとを含む細胞捕捉装置の温度制御方法を用いる。
本発明により、細胞近傍の温度を正確に測定し低消費電力で制御する細胞捕捉装置と細胞捕捉装置の温度制御方法を提供することが出来る。
以下、図面を参照することにより本発明の実施の形態について説明する。
(実施例1)
実施例1では、細胞捕捉チップの表面側にヒータと温度センサを配置し、細胞近傍の温度制御を行う。
実施例1における細胞捕捉装置全体の構成を図2に示す。
図2において、200は細胞捕捉装置、201は細胞捕捉チップ、202は温度センサ線、203はヒータ線、204は制御部、205は支持台、206は注入チューブ、207は吸引チューブ、208はシャーレ、209は細胞を含む培養液、210は培養液、211はステージ、212は微細注入針、213は光源、214は顕微鏡をそれぞれ示す。
細胞捕捉チップ201を用いた細胞捕捉装置200の動作を説明する。
細胞捕捉チップ201は図2に示すように、シャーレ208内に支持台205上にマウントされ、支持台205の上部に注入された細胞を含む培養液209を、支持台205の下部に満たされた培養液210を吸引チューブ207で吸引する構造となっている。
細胞捕捉チップ201は上下に貫通した微細な細胞補足孔を有する構造となっており、培養液210の吸引により上部の培養液209が含む細胞が細胞補足孔の入り口に捕捉される。捕捉された細胞は、吸引チューブ207による連続的な吸引により細胞捕捉孔に保持される。
光源213からの照射により顕微鏡214を観察しながら、ステージ211を前後左右に移動させ、ステージ211上のシャーレ208位置を調整して細胞311の位置を設定し、微細注入針212により所定の物質が注入される。
図3に実施例1における細胞捕捉チップ201の構造を示し、図3の(a)に表面図、(b)に断面図を示す。
細胞捕捉チップ201はSiを材料としたSOI(Silicon on Insulator)基板を用いた構造である。
図3において、細胞捕捉チップ201は図2と同じ番号を付してあり、302は表面Si層、303はヒータ(白金:Pt)、304はヒータ(白金:Pt)、305は温度センサ(白金:Pt)、306は温度センサ(白金:Pt)、307は細胞捕捉孔、308は保護膜(窒化珪素:Si)、309は絶縁層(酸化シリコン:SiO)、310はSi基板、311は細胞をそれぞれ示す。
ヒータ303、304および温度センサ305、306の形状は、図3の形状に限定されるものでなく、またヒータ303、304および温度センサ305、306の配置の順序も図3に限定されるものではなく、細胞捕捉孔307の近傍であれば本発明の目的は達成できる。
また図4に、細胞捕捉チップの温度プロフィールを示し、図4の(a)は温度プロフィール、(b)は対応する細胞捕捉チップの断面図を示す。
図4において、図3と同じものは同一の番号を付してあり、Tは高温(例えば+40℃)、Tは低温(例えば+30℃)をそれぞれ示す。
図2、図3および図4を参照して、細胞捕捉チップ201の動作を説明する。
注入チューブ206により細胞捕捉チップ201の表面Si層302上に、細胞311を含む培養液209が注入される。吸引チューブ207により、細胞捕捉孔307下部の培養液210を吸引され、細胞311は細胞捕捉孔307の入り口に捕捉される。
細胞311を含む培養液209の温度制御を説明する。
制御部204は、温度センサ305により目標温度T以上を計測すると、ヒータ303の加熱を止めるようフィードバック制御を行い、目標温度T以下を計測するとヒータ303の加熱を行うようフィードバック制御を行い、温度センサ305近傍が温度Tになるようにオン/オフによる温度制御を行う。
また、フィードバック制御による高精度の連続的な温度制御は、例えば以下のように行う。
温度センサ305の白金Ptの抵抗値は温度に対し増加する。制御部204は内部に所定温度に保たれた安定な抵抗Rsを温度センサ305と直列に接続し、抵抗Rsと温度センサ305の両端に安定な一定電圧Vを加える。
温度センサ305は、付近の温度変化により抵抗値が変化し一定電圧Vの分圧比が変わるから、白金Ptの両端の電圧変化が検出できる。
即ち、温度センサ305の温度Tに対応して、温度センサ305の端子間電圧が測定電圧Vとして得られる。制御部204は、目標温度Tに対応して予め設定された基準電圧Vと、上記測定された電圧Vとの電圧差e=(V−V)を得る。e>0の時は温度センサ305の温度Tが目標温度より低いので、制御部204は前記電圧差eを適当な増幅度で増幅し、温度差に対応した加熱用電圧としてヒータ303に供給する。e≦0の時は温度センサ305の温度Tが目標温度以上であるから、ヒータ303への加熱電圧を0にする。これにより温度センサ305の温度Tは精度良く目標温度Tになるように制御される。
また、制御部204は温度センサ306により目標温度T以上を計測すると、ヒータ304の加熱を止めるようフィードバック制御を行い、目標温度T以下を計測するとヒータ304の加熱を行うようフィードバック制御を行い、温度センサ306近傍が温度Tになるように温度制御される。
また、温度Tの制御に対しても、前記と同様にしてフィードバック制御による高精度の連続的な温度制御を行うことが出来る。
前記動作により、細胞を含む培養液209の温度は図4に示す様に、温度センサ305近傍では温度T(例えば+40℃)に保たれ、温度センサ306近傍では温度T(例えば+30℃)に保たれる。
温度センサ305はヒータ303に近接して配置され、温度センサ306はヒータ304に近接して配置されるので、前記の温度制御により図4のヒータ303近傍の培養液209とヒータ304近傍の培養液209の間で温度勾配が発生し、細胞捕捉孔307に捕捉された細胞はそれぞれの位置における培養液温度にて物質の導入を行うことが可能となる。
ヒータ303、304および温度センサ305、306が細胞捕捉孔307近傍に設けられていることにより、捕捉された細胞311近傍の培養液209の温度が極めて正確に制御できる。
これにより、物質注入処理中の細胞の温度が一定に保たれるので、温度変化による反応の変化を防ぎ、一定環境での物質注入と観測が可能になる。さらに、細胞311を含む培養液209に温度勾配をつけることが出来るので、一回の処理で異なる温度を細胞群に与えることが可能となる。
次に、本実施例1における細胞捕捉チップ201の作製プロセスについて、図5を参照して説明する。
図5において、図3と同じものは同じ番号を付してあり、500はSOI基板、501はフォトレジスト、502は保護膜(窒化珪素:Si)、503は保護膜(窒化珪素:Si)をそれぞれ示し、プロセス(a)は細胞捕捉孔307を形成するプロセス、プロセス(b)はエッチングで残す部分に保護膜(窒化珪素:Si)502を形成するプロセス、プロセス(c)はヒータ303、304と温度センサ305、306を形成するプロセス、プロセス(d)はSi基板310の細胞捕捉孔部307の裏面側を除去するプロセス、プロセス(e)は保護膜(窒化珪素:Si)502の不要部分および503を除去するプロセスをそれぞれ示す。
図5を参照して、実施例1における細胞捕捉チップ201の構造を作製するプロセスを詳細に説明する。
図5のプロセス(a)では、SOI基板500の表面Si層302に複数の細胞捕捉孔307を形成するため、先ずSOI基板500を洗浄した後、表面Si層302の表面全体にフォトレジスト501を塗布する。フォトレジスト501の材質や厚みは特に限定されるものではない。
フォトマスクとマスクアライナを用いてフォトレジスト501を露光し、現像により露光した部分のレジストを除去することにより細胞捕捉孔部307が除去されたレジスト501のパタンを作製する。前記レジスト501のパタンをエッチングマスクとして、ドライエッチング装置を使用して貫通孔307を作製する。
プロセス(b)では、表面Si層302の表面に、ヒータ303、304と温度センサ305、306を形成するため、および後のプロセスにおいてSi基板310の選択的エッチングを行うため保護膜(窒化珪素:Si)502、503を被覆する。保護膜(窒化珪素:Si)502、503は酸化シリコン(SiO)膜でもよく、細胞捕捉孔307の中の側面を保護するため、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によって成膜するのが望ましい。
Si基板310の裏面には、後のプロセスにおいてSi基板310の選択的エッチングを行うためのマスクとして、フォトレジストと露光およびエッチングにより保護膜(窒化珪素:Si)503のパタンを作製する。
プロセス(c)では、表面Si層302の表面に、ヒータ303、304と温度センサ305、306の材料として白金(以下Pt)を成膜する。保護膜(窒化珪素:Si)502との密着性を向上させるため、白金を成膜する前にチタン(以下Ti)を成膜する(図示せず)。成膜方法は蒸着法やスパッタリング方法を用いて行う。
ヒータ303、304および温度センサ305、306の膜形成方法として、まず表面Si層302上のTi膜の表面全体にPt膜を形成し、その後にフォトレジストと露光およびエッチングによりヒータ303、304と温度センサ305、306のパタン膜を形成する方法と、まず表面Si層302上のTi膜の表面全体にレジストを形成し、電子線で描画してレジストを除去し、除去部にPt膜を形成するリフトオフ法のどちらを用いてもよい。
なお、ヒータおよび温度センサの材料はPtとしたが、特に限定されるものではない。
プロセス(d)では、Si基板310のエッチングを行う。
表面Si層302の表面を保護し、裏面からSi基板310をアルカリ系水溶液などで異方性エッチングすることで図5(d)に示す形状が作製される。なお、Si基板310のシリコンエッチングはドライエッチングを用いてもよい。
プロセス(e)では、表面Si層302の表面の保護膜(窒化珪素:Si)502の不要部分および、Si基板310の裏面の保護膜(窒化珪素:Si)503と、表面Si層302の裏面の細胞捕捉孔307付近の絶縁層309を除去して、図5(e)に示す形状が作製される。
(実施例2)
実施例2では、細胞捕捉チップの裏面側にヒータと温度センサを配置し、細胞近傍の温度制御を行う。
実施例1ではヒータ303、304、温度センサ305、306が、細胞311を含む培養液209に直接触れるため、電気的刺激や熱的な刺激が直接細胞に伝わり影響を与える可能性がある。
これらの刺激を緩和するため実施例2では、細胞311を含む培養液209を吸引する側である細胞捕捉チップ201の裏面側にヒータと温度センサを配置する。
図6に実施例2による細胞捕捉チップの構造を示す。
図6の(a)に裏面図、(b)に断面図を示す。
実施例2においては、実施例1と同様に細胞捕捉チップはSiを材料としたSOI(Silicon on Insulator)基板を用いた構造である。
図6において、図3と同じものは同一の番号を付してあり、601は細胞捕捉チップ、602は保護膜(窒化珪素:Si)、603はヒータ(白金:Pt)、604はヒータ(白金:Pt)、605は温度センサ(白金:Pt)、606は温度センサ(白金:Pt)をそれぞれ示す。
ヒータ603、604および温度センサ605、606の形状は、図3の形状に限定されるものでなく、またヒータ603、604および温度センサ605、606の配置の順序も図6に限定されるものではなく、細胞捕捉孔307の近傍であれば本発明の目的は達成できる。
実施例2において細胞捕捉チップ601が細胞311を捕捉する動作および温度制御の動作は、実施例1における細胞捕捉チップ201の動作と同じある。
実施例2における細胞捕捉装置全体の構成は、図2における細胞捕捉チップ201が実施例2の細胞捕捉チップ601に置き換わるだけで、動作は同じであるから説明は省略する。
また、実施例2における細胞捕捉チップ601の温度プロフィールは、図4と同様である。
また、細胞捕捉チップ601の作製プロセスに関しても、実施例1における細胞捕捉チップ201の作製プロセスを示す図5と同様なプロセスを用いて作製することができる。
実施例2が実施例1と異なるのは、ヒータ603、604および、温度センサ605、606が細胞311を含む培養液209に直接触れないので、ヒータや温度センサによる電気的および熱的な直接的刺激を受けないことである。
また、細胞捕捉チップの裏面にヒータと温度センサを配置する別の例を図7に示す。
図7の(a)は細胞捕捉チップの裏面図、(b)は細胞捕捉チップの断面図を示す。
図7において、図6と同じものは同一の番号を付してあり、701は細胞捕捉チップ、703はヒータ(白金:Pt)、704はヒータ(白金:Pt)、705は温度センサ(白金:Pt)、706は温度センサ(白金:Pt)をそれぞれ示す。
図7に示す実施例2の細胞捕捉と温度制御の動作は、図6における動作と同じである。図7における細胞捕捉チップ701が図6の細胞補足チップ601と異なるのは、図7におけるセンサ705、706およびヒータ703、704が表面Si層302の裏面に配置されているので図6に比べ、捕捉された細胞311の近くで温度計測と加熱ができるので、より正確で応答が速い温度制御が可能となる。
図7における構造においても、ヒータ703、704および、温度センサ705、706が細胞311を含む培養液209に直接触れないので、ヒータや温度センサによる電気的および熱的な直接的刺激を受けない特徴がある。
(実施例3)
実施例3では、細胞捕捉チップの方面側に配置したヒータと温度センサを保護膜(窒化珪素:Si)で覆い、細胞近傍の温度制御を行う。
実施例1ではヒータ303、304、温度センサ305、306が、細胞311を含む培養液209に直接触れるため、電気的刺激や熱的な刺激が直接細胞311に伝わり影響を与える可能性がある。
これらの刺激を緩和するため実施例3では、ヒータと温度センサを保護膜(窒化珪素:Si)で覆うことにより、細胞がヒータをとセンサに直接触れないようにする。
図8に実施例3による細胞捕捉チップの構造を示す。
図8の(a)に表面図、(b)に断面図を示す。
実施例3においては、実施例1と同様に細胞捕捉チップ801はSiを材料としたSOI(Silicon on Insulator)基板を用いた構造である。
図8において、図3と同じものは同一の番号を付してあり、801は細胞捕捉チップ、802は保護膜(窒化珪素:Si)、803はヒータ(白金:Pt)、803aはヒータパッド、803bはヒータパッド、804はヒータ(白金:Pt)、804aはヒータパッド、804bはヒータパッド、805は温度センサ(白金:Pt)、805aは温度センサパッド、805bは温度センサパッド、806は温度センサ(白金:Pt)、806aは温度センサパッド、806bは温度センサパッドをそれぞれ示す。
ヒータ803、804および温度センサ805、806の形状は、図8の形状に限定されるものでなく、またヒータ803、804および温度センサ805、806の配置の順序も図8に限定されるものではなく、細胞捕捉孔307の近傍であれば本発明の目的は達成できる。
実施例3において細胞捕捉チップ801が細胞311を捕捉する動作および温度制御の動作は、実施例1における細胞捕捉チップ201の動作と同じある。
実施例3における細胞捕捉装置全体の構成は、図2における細胞捕捉チップ201が実施例3の細胞捕捉チップ801に置き換わるだけで、動作は同じであるから説明は省略する。
また、実施例2における細胞捕捉チップ601の温度プロフィールは、図4と同様である。
また、細胞捕捉チップ801の作製プロセスに関しては、実施例1における細胞捕捉チップ201の作製プロセスを示す図5と同様なプロセスを用いて作製することができる。
ただし、細胞捕捉チップ801の表面側に配置されたヒータ803、804および、温度センサ805、806には保護膜(窒化珪素:Si)802を被覆し、ヒータパッド(外部への接続電極)803a、803b、804a、804b、および温度センサパッド805a、805b、806a、806bには保護膜を被覆しないプロセスが入る。
実施例3が実施例1と異なる特徴は、ヒータ803、804および、温度センサ805、806が細胞311を含む培養液209に直接触れないので、ヒータや温度センサによる電気的および熱的な直接的刺激を受けないことである。
細胞捕捉チップ(従来例)を示す図である。 細胞捕捉装置構成(実施例1)を示す図である。 細胞捕捉チップの構造(実施例1)を示す図である。 細胞捕捉チップの温度プロフィール(実施例1)を示す図である。 細胞捕捉チップの作製プロセス(実施例1)を示す図である。 細胞捕捉チップの構造(実施例2)を示す図である。 細胞捕捉チップの構造(実施例2の別例)を示す図である。 細胞捕捉チップの構造(実施例3)を示す図である。
符号の説明
101 細胞捕捉チップ
102 表面Si層
103 細胞捕捉孔
104 細胞
105 絶縁層
106 Si基板
107 保護膜
200 細胞捕捉装置
201 細胞捕捉チップ
202 温度センサ線
203 ヒータ線
204 制御部
205 支持台
206 注入チューブ
207 吸引チューブ
208 シャーレ
209 細胞を含む培養液
210 培養液
211 ステージ
212 微細注入針
213 光源
214 顕微鏡
302 表面Si層
303 ヒータ(白金:Pt)
304 ヒータ(白金:Pt)
305 温度センサ(白金:Pt)
306 温度センサ(白金:Pt)
307 細胞捕捉孔
308 保護膜(窒化珪素:Si
309 絶縁層(酸化シリコン:SiO
310 Si基板
311 細胞
501 フォトレジスト
502 保護膜(窒化珪素:Si
503 保護膜(窒化珪素:Si
601 細胞捕捉チップ
602 保護膜(窒化珪素:Si
603 ヒータ(白金:Pt)
604 ヒータ(白金:Pt)
605 温度センサ(白金:Pt)
606 温度センサ(白金:Pt)
701 細胞捕捉チップ
703 ヒータ(白金:Pt)
704 ヒータ(白金:Pt)
705 温度センサ(白金:Pt)
706 温度センサ(白金:Pt)
801 細胞捕捉チップ
802 保護膜(窒化珪素:Si
803 ヒータ(白金:Pt)
803a ヒータパッド
803b ヒータパッド
804 ヒータ(白金:Pt)
804a ヒータパッド
804b ヒータパッド
805 温度センサ(白金:Pt)
805a 温度センサパッド
805b 温度センサパッド
806 温度センサ(白金:Pt)
806a 温度センサパッド
806b 温度センサパッド

Claims (5)

  1. 上下に貫通する複数の細胞捕捉孔を有する細胞捕捉基板と、
    前記細胞捕捉基板表面、かつ前記複数の細胞捕捉孔を有する領域の両端に配置され、異なる制御電圧が印加されることにより培養液をそれぞれ異なる温度に加熱する2列のヒータ部と、
    前記細胞捕捉基板表面、かつ前記2列のヒータ部それぞれに近接して1対状態に2個配置され前記培養液の温度を検出する温度センサ部と、
    前記検出された温度と前記培養液の目標温度に基づいて前記制御電圧の各々を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする細胞捕捉装置。
  2. 前記ヒータ部と前記温度センサ部は、前記培養液が満たされた側の前記細胞捕捉基板の表面に2列配置され、それぞれ異なった前記目標温度に基づき温度制御されることを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置。
  3. 前記ヒータ部と前記温度センサ部は、前記細胞捕捉基板の裏面であって前記培養液に接して2列配置され、それぞれ異なった前記目標温度に基づき温度制御されることを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置。
  4. 前記ヒータ部と前記温度センサ部は、絶縁物による保護膜で覆われたことを特徴とする請求項1記載の細胞捕捉装置。
  5. 細胞捕捉基板の上下に貫通する複数の細胞捕捉孔に細胞を捕捉するステップと、
    前記細胞捕捉基板の表面、かつ前記複数の細胞捕捉孔を有する領域の両端に配置された2列のヒータ部の各々に異なる制御電圧が印加されることにより前記培養液をそれぞれ異なる温度に加熱するステップと、
    前記細胞捕捉基板の表面、かつ前記2列のヒータ部それぞれに近接して1対状態に2個配置された温度センサ部により前記培養液の温度を検出するステップと、
    前記検出された温度差と前記培養液の目標温度に基づいて前記制御電圧の各々を制御するステップと、
    を含む細胞捕捉装置の温度制御方法。
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