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JP4965423B2 - 圧縮装置 - Google Patents

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JP4965423B2
JP4965423B2 JP2007339332A JP2007339332A JP4965423B2 JP 4965423 B2 JP4965423 B2 JP 4965423B2 JP 2007339332 A JP2007339332 A JP 2007339332A JP 2007339332 A JP2007339332 A JP 2007339332A JP 4965423 B2 JP4965423 B2 JP 4965423B2
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Description

本発明は、例えば空気等の流体を圧縮するのに好適に用いられるスクロール式流体機械等の圧縮装置に関する。
一般に、空気等の流体を圧縮する圧縮装置としては、例えば電動モータ等の駆動源により旋回スクロールを固定スクロールに対し旋回駆動することによって、両スクロールの間の圧縮室内で流体を連続的に圧縮する構成としたスクロール式圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−325396号公報
この種の従来技術によるスクロール式圧縮機は、前記固定スクロールと旋回スクロールのうちいずれか一方のスクロール部材を、他方のスクロール部材に対して押圧するための背圧室を備え、前記圧縮室から吐出される圧縮流体の圧力に応じて該背圧室内の圧力を可変に制御し、これによって、固定スクロールのラップ部と旋回スクロールのラップ部との先端隙間を適正に保つ構成としている。
ところで、上述した従来技術によるスクロール式圧縮機は、固定スクロールまたは旋回スクロールの背面側に専用の背圧室を形成し、該背圧室内の圧力を吐出流体(圧縮流体)の圧力に応じて可変に制御する構成としているだけである。このため、圧縮機の起動初期に吐出流体の圧力が上昇するまでは背圧室の圧力を制御することができず、旋回スクロールの挙動が不安定になる虞れがある。
しかも、固定スクロールまたは旋回スクロールの背面側に専用の背圧室を形成する構成としているため、スクロール式圧縮機のケーシング内に背圧室用の特別なスペースを確保する必要があり、これによって全体の構造が複雑化し、装置の大型化を招くことになり、小型、軽量化を図るのが難しいという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、例えば起動時等の圧縮動作を安定させることができる上に、構造の簡素化を図り、圧縮機全体を小型、軽量化することができるようにした圧縮装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明による圧縮装置は、吸入口から吸込んだ流体を圧縮し吐出口から圧縮流体を吐出してなる圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路側に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に作用する背圧として前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧が導かれる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧手段の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としている。
また、請求項2の発明による圧縮装置は、2つのスクロール部材のラップ部が重なり合って旋回運動する間に吸入口から吸込んだ流体を圧縮室内で圧縮しつつ、吐出口から圧縮流体を吐出するスクロール式の圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路側に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に作用する背圧として前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧が導かれる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧手段の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としている。
さらに、請求項3の発明による圧縮装置は、2つのスクロール部材のラップ部が重なり合って旋回運動する間に吸入口から吸込んだ流体を圧縮室内で圧縮しつつ、吐出口から圧縮流体を吐出するスクロール式の圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に閉弁方向の圧力を背圧として作用させる背圧室および前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧を該背圧室内に背圧として導く背圧通路からなる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧室の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としている。
上述の如く、本発明によれば、圧縮機本体の吐出口側圧力を保持する圧力保持機構の弁体は、圧縮流体による吐出口側の圧力が背圧手段の中間圧(背圧)と付勢部材の付勢力とを越えたときに開弁する構成としている。このため、圧縮機本体の起動時には前記中間圧と付勢部材の付勢力とによって弁体を閉弁させ、圧縮機本体の吐出口側圧力を保持する保圧機能を発揮することができる。そして、圧縮流体の圧力(吐出圧)が上昇し、前記中間圧と付勢力とを越えたときには、前記弁体を開弁することによって圧縮流体を外部の貯留タンク等に向けて吐出することができる。従って、圧縮装置として構造の簡素化を図り、圧縮機全体を小型、軽量化することができる上に、例えば起動時等の圧縮動作を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態による圧縮装置を、スクロール式の空気圧縮機に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
ここで、図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1は圧縮機本体で、該圧縮機本体1は、スクロール式の空気圧縮機が用いられ、後述のケーシング2、固定スクロール3、旋回スクロール5、電動モータ7、偏心ブッシュ11、バランスウェイト12および自転防止機構14等より構成されている。
2は圧縮機本体1の外殻を構成するケーシングで、該ケーシング2は、図1に示す如く軸方向の一側に後述の電動モータ7が着脱可能に取付けられ、軸方向の他側が開口した有底筒状体として形成されている。そして、ケーシング2は、軸方向の他側(後述の固定スクロール3側)が開口した筒部2Aと、該筒部2Aの軸方向一側に一体形成され径方向内向きに延びた環状の底部2Bと、該底部2Bの内周側から軸方向の他側に向けて突出した筒状の軸受取付部2Cとから大略構成されている。
また、ケーシング2の筒部2A内には、後述の旋回スクロール5、偏心ブッシュ11、バランスウェイト12、自転防止機構14等が収容されている。また、ケーシング2の底部2B側には、後述の旋回スクロール5に付加される軸方向のスラスト荷重を自転防止機構14を介して受承する複数の台座部2D(図1中に1個のみ図示)が設けられ、これらの台座部2Dは、ケーシング2の周方向に所定の間隔をもって配設されている。
3はケーシング2(筒部2A)の開口端側に固定して設けられたスクロール部材としての固定スクロールを示している。そして、該固定スクロール3は、図1、図2に示す如く円板状に形成された鏡板3Aと、該鏡板3Aの表面に立設された渦巻状のラップ部3Bと、該ラップ部3Bを径方向外側から取囲むように鏡板3Aの外周側に設けられ、複数のボルト4等によりケーシング2(筒部2A)の開口端側に締結された筒状の支持部3Cとにより大略構成されている。
5は固定スクロール3と軸方向で対向してケーシング2内に旋回可能に設けられた他のスクロール部材を構成する旋回スクロールを示している。そして、該旋回スクロール5は、図1、図2に示すように、円板状の鏡板5Aと、該鏡板5Aの表面に立設された渦巻状のラップ部5Bと、鏡板5Aの背面(ラップ部5Bと反対側の面)側に突設され、後述の偏心ブッシュ11に旋回軸受13を介して取付けられる筒状のボス部5Cとにより大略構成されている。
また、旋回スクロール5の背面部の外径側には、後述する自転防止機構14のスラスト受け14Bが嵌合して取付けられる複数の取付部5D(図2中に1個のみ図示)が、旋回スクロール5の周方向に間隔をもって設けられ、これらの取付部5Dは、ケーシング2の各台座部2Dと軸方向で対向する位置に配設されるものである。
ここで、旋回スクロール5のボス部5Cは、その中心が固定スクロール3の中心に対して予め決められた所定の寸法(旋回半径)分だけ径方向に偏心して配置されている。この状態で、旋回スクロール5のラップ部5Bは、固定スクロール3のラップ部3Bと重なり合うように配置され、これらのラップ部3B,5Bの間には、複数の圧縮室6,6,…が画成されている。
そして、旋回スクロール5は、後述の電動モータ7により回転軸8と偏心ブッシュ11とを介して駆動され、後述の自転防止機構14によって自転を規制された状態で固定スクロール3に対し旋回運動を行う。これにより、複数の圧縮室6のうち外径側の圧縮室6は、後述の吸入口15から空気を吸込み、この空気は各圧縮室6内で連続的に圧縮される。そして、内径側の圧縮室6は、後述の吐出口16から圧縮空気を外部に向けて吐出するものである。
7は旋回スクロール5を旋回駆動する駆動源としての電動モータで、該電動モータ7は、その軸方向に伸長した駆動軸7Aを回転駆動する。ここで、電動モータ7の駆動軸7Aは、その先端側(軸方向の他側)がケーシング2の底部2B側に向けて突出し、図2に示す如く後述の回転軸8に一体的に連結されている。
8はケーシング2の軸受取付部2C内に軸受9等を介して回転可能に設けられた回転軸で、該回転軸8は、図1に示す如く基端側(軸方向の一側)が電動モータ7の駆動軸7Aに着脱可能に固着され、電動モータ7によって回転駆動されるものである。また、回転軸8の先端側(軸方向の他側)には、旋回スクロール5のボス部5Cが後述の偏心ブッシュ11と旋回軸受13とを介して旋回可能に連結されている。
また、回転軸8の基端側には、図2に示すように径方向外向きに延びるサブウェイト10が一体形成され、このサブウェイト10は、後述のバランスウェイト12と旋回スクロール5とが回転するときにそれぞれ生じる遠心力が回転軸8等を傾ける方向の外力(モーメント力)となって作用するのを打消す機能を有するものである。
11は回転軸8の先端側に設けられた段付筒状の偏心ブッシュで、該偏心ブッシュ11は、旋回スクロール5のボス部5C側を回転軸8に後述の旋回軸受13を介して偏心状態で連結している。そして、偏心ブッシュ11は、回転軸8と一体に回転し、その回転を旋回スクロール5の旋回動作に変換するものである。また、偏心ブッシュ11の外周側には、旋回スクロール5の旋回動作を安定させるためにバランスウェイト12が一体に形成されている。
13は旋回スクロール5のボス部5Cと偏心ブッシュ11との間に配設された旋回軸受を示し、該旋回軸受13は、旋回スクロール5のボス部5Cを偏心ブッシュ11に対して旋回可能に支持し、旋回スクロール5が回転軸8の軸線に対し所定の旋回半径をもって旋回動作するのを補償するものである。
14はケーシング2の底部2Bと旋回スクロール5の背面側との間に設けられた複数の自転防止機構で、該各自転防止機構14は、所謂ボールカップリング機構により構成されている。そして、自転防止機構14は、後述のスラスト受け14A,14Bとボール14C等とを介して旋回スクロール5の自転を防止し、かつスラスト荷重を受承するものである。そして、これらの自転防止機構14は、ケーシング2の各台座部2Dと旋回スクロール5の各取付部5Dとの間にそれぞれ配設されている。
即ち、ボールカップリングからなる自転防止機構14は、図2に示すようにケーシング2の台座部2D側に固定して設けられた第1のスラスト受け14Aと、該第1のスラスト受け14Aと軸方向で対向して旋回スクロール5の取付部5D側に設けられた第2のスラスト受け14Bと、第1,第2のスラスト受け14A,14B間に転動可能に設けられた球状のボール14Cとを含んで構成されている。
また、自転防止機構14のボール14Cは、例えば鋼球等の高い剛性をもった材料により球体として形成され、旋回スクロール5の鏡板5A等に付加されるスラスト荷重を、スラスト受け14A,14Bと共にケーシング2の台座部2D側で受承するものである。
15は固定スクロール3の外周側に設けられた吸入口で、該吸入口15は、例えば吸気フィルタ(図示せず)等を介して外部から空気を吸込み、この空気は各圧縮室6内で旋回スクロール5の旋回動作に伴って連続的に圧縮される。
16は固定スクロール3の中心側に設けられた吐出口で、該吐出口16は、前記複数の圧縮室6のうち最内径側の圧縮室6から圧縮空気を後述の貯留タンク18側に向けて吐出するものである。
17は固定スクロール3に設けられた中間圧通路で、該中間圧通路17は、図2に示すように鏡板3Aの板厚方向に延びて形成され、前記複数の圧縮室6のうち内径側と外径側との中間に位置する圧縮室6に連通している。また、中間圧通路17は、鏡板3Aの背面側で後述する圧力保持弁20の背圧通路27に接続されている。そして、中間圧通路17は、圧縮機本体1の吸入口15と吐出口16との間の中間圧を後述の圧力保持弁20側に背圧として導くものである。
18は圧縮流体としての圧縮空気を貯留する貯留タンクで、該貯留タンク18は、圧縮機本体1から離間した位置に配置され、後述する圧力保持弁20の流出口22Dに導管19等を介して接続されている。そして、貯留タンク18は、圧縮機本体1の圧縮室6から吐出口16、圧力保持弁20を介して吐出される圧縮空気を一時的に貯留し、これを外部の空気圧機器(図示せず)等に圧気源として供給するものである。
20は圧縮機本体1の吐出側に設けられた圧力保持機構を構成する圧力保持弁で、該圧力保持弁20は、後述の弁ケース21、弁体24、背圧室26および圧縮ばね28等により構成されている。そして、圧力保持弁20は、後述の弁体24を開,閉することにより、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16を貯留タンク18に対して連通,遮断するものである。
21は圧力保持弁20の外殻を構成する弁ケースで、該弁ケース21は、図2、図3に示すように軸方向の一側に上流側通路としての流入口22Aが設けられた段付き筒状の弁筒22と、該弁筒22の軸方向他側に設けられ弁筒22を外側から閉塞した蓋体23とにより構成されている。そして、弁筒22内には、その軸方向の中間部に流入口22Aと同軸をなすように弁体摺動穴22Bが設けられ、該弁体摺動穴22Bは、その穴径(後述の寸法Db1)が流入口22Aよりも大径に形成されている。
また、弁筒22には、流入口22Aと弁体摺動穴22Bとの間の段差部分に環状の弁座22Cが形成され、該弁座22Cには、後述の弁体24が離着座するものである。また、弁筒22には、弁座22Cを挟んで流入口22Aの下流側となる位置に下流側通路としての流出口22Dが設けられ、該流出口22Dは、弁体摺動穴22Bの径方向に延びて弁筒22の外側へと突出している。
また、弁筒22の軸方向一側には、流入口22Aを径方向外側から取囲むように環状のシール突起22Eが設けられている。そして、該シール突起22Eは、図2に示すように流入口22Aを固定スクロール3の吐出口16に嵌合(接続)したときに、固定スクロール3(鏡板3A)の背面側に気密状態で当接され、後述の背圧通路27と中間圧通路17との間を連通状態に保つものである。
ここで、弁筒22は、筒状の流入口22Aが固定スクロール3の吐出口16に接続(連通)され、流出口22Dが導管19を介して貯留タンク18に接続される。そして、後述の弁体24が閉弁している間は、流入口22Aが流出口22Dに対して遮断され、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16は各圧縮室6内に圧縮空気を封じ込めるように閉じられる。
一方、弁体24の開弁時には、流入口22Aが流出口22Dに連通され、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16は、導管19側に開放される。これにより、圧縮機本体1の圧縮室6に発生した圧縮空気は、吐出口16から圧力保持弁20の流入口22A内へと図3中の矢示A方向に流入しつつ、流出口22Dに向けて矢示B方向に流れ、導管19を介して貯留タンク18に向け吐出されるものである。
24は弁筒22の弁体摺動穴22B内に挿嵌された弁体で、該弁体24は、図3に示すように寸法Db1の外径をもって段付き円柱状に形成され、その一側には弁座22Cに離着座する弁部24Aが設けられている。そして、弁体24は、流入口22A側の圧力を受圧する受圧面が弁部24Aの内径(寸法Da1)により規定され、この寸法Da1は、弁体24の外径(寸法Db1)よりも小さく形成されている。
ここで、弁体24は、流入口22A側での弁部24Aの受圧面積Saが下記の数1式により求められ、後述の背圧室26側での受圧面積Sbは、下記の数2式により算定される。そして、背圧室26側での受圧面積Sbは、弁部24Aの受圧面積Saよりも大なる面積(Sb>Sa)に設定されている。
Figure 0004965423
Figure 0004965423
また、弁体24には、弁部24Aとは反対側(軸方向の他側)に位置し後述の背圧室26内に向けて延びる小径の軸部24Bが設けられている。そして、この軸部24Bは、先端側が図3に示す如く弁体24の開弁時に蓋体23に当接し、これによって、弁体24の最大開度(リフト量h)を規制するものである。
25は圧力保持弁20の一部を構成する背圧手段としての背圧部で、該背圧部25は、弁筒22内に位置して蓋体23と弁体24との間に形成された背圧室26と、固定スクロール3側の中間圧通路17を該背圧室26に連通させるため弁体摺動穴22Bを迂回して弁筒22に形成された背圧通路27とにより構成されている。そして、該背圧通路27は、その一側が環状のシール突起22E内を介して中間圧通路17と連通することにより、圧縮機本体1からの中間圧を背圧室26内に導くものである。
28は弁体24を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材としての圧縮ばねで、該圧縮ばね28は、図3に示すように背圧室26内に位置して蓋体23と弁体24との間にプリセット状態で設けられている。そして、圧縮ばね28は、弁体24の軸部24Bを径方向外側から取囲むように巻回されたコイルスプリング等により構成されている。
ここで、圧縮ばね28は、ばね定数Kを有し、図2に示す如く閉弁した弁体24を付勢力F1 をもって付勢する。そして、弁体24が図3に示す如くリフト量hだけ開弁したときに、圧縮ばね28は、下記の数3式による開弁時の付勢力Fをもって弁体24を閉弁方向に向けて付勢するものである。
Figure 0004965423
29は弁筒22と弁体24との間をシールするシール部材としてのOリングで、該Oリング29は、弁筒22の流出口22D側を背圧室26に対して封止し、背圧室26内の圧力を中間圧通路17(図2参照)側と等しい圧力状態に保つものである。
本実施の形態によるスクロール式の圧縮機本体1を用いた圧縮装置は、上述の如き構成を有しているもので、次に、その作動について説明する。
まず、圧縮機本体1は、電動モータ7に外部から給電して駆動軸7Aを回転させると、回転軸8と偏心ブッシュ11とが軸線を中心として回転駆動され、旋回スクロール5は、例えば3組の自転防止機構14により自転を規制された状態で、所定の旋回半径をもった旋回動作を行う。
これにより、固定スクロール3のラップ部3Bと旋回スクロール5のラップ部5Bとの間に画成された各圧縮室6は、外径側から内径側に向けて連続的に縮小される。そして、これらの圧縮室6のうち外径側の圧縮室6は、固定スクロール3の外周側に設けた吸入口15から流体としての空気を吸込み、この空気を各圧縮室6内で連続的に圧縮しつつ、内径側の圧縮室6から吐出口16を介して圧力保持弁20(弁筒22)の流入口22Aに向け圧縮空気を吐出する。
ここで、圧力保持弁20の弁体24は、圧縮ばね28により付勢力F1 をもって付勢され、背圧室26内には、中間圧通路17からの背圧が中間圧Pbとなって導かれている。そして、このときに弁体24は、圧縮機本体1の吐出口16から吐出される圧縮空気の吐出圧Paを前記数1式による受圧面積Saで受圧し、背圧室26からの中間圧Pbを前記数2式による受圧面積Sbで受圧している。
このため、圧力保持弁20の弁体24には、開弁方向に押圧する力(Pa×Sa)と閉弁方向に押圧する力(F1+Pb×Sb)とが作用し、両者の大,小関係、即ち吐出圧Paと中間圧Pbとが変化することにより、弁体24は開,閉弁されるものである。
ところで、前記吐出圧Pa、中間圧Pbおよび貯留タンク18のタンク内圧Ptは、下記の表1に示す条件(1),(2),(3),(4)毎に圧縮機本体1の起動時、定常時、停止時、停止中として表すことができる。
Figure 0004965423
即ち、条件(1)による圧縮機本体1の起動時には、貯留タンク18のタンク内圧Ptが大気圧に等しい最低圧(Pt=0)であり、起動時における圧縮空気の吐出圧Paを、Pa=Pasとすると、背圧室26内の中間圧Pbは、Pb=Pb1となる(但し、Pb1 <Pas)。
そして、このような圧縮機本体1の起動時には、下記の数4式による関係に達するまでは、圧力保持弁20の弁体24が閉弁状態に保持され、吐出口16からの圧縮空気が弁筒22の流出口22D、導管19および貯留タンク18側に吐出されることはない。
Figure 0004965423
次に、圧縮機本体1の起動に伴って圧縮空気の吐出圧Paが圧力Pas以上に上昇したときには、圧力保持弁20の弁体24が図3に示すように開弁する。これにより、吐出口16からの圧縮空気が圧力保持弁20の流入口22A、流出口22Dおよび図2中の導管19を介して貯留タンク18側に吐出される。
そして、圧縮機本体1が条件(2)による定常時(定常運転時)に達したときには、タンク内圧Ptが予め決められた設定圧Po(定格圧力)まで上昇した状態である。このとき、圧縮空気の吐出圧Paは、本来の設定圧Poまで昇圧され(但し、Pa=Po)、背圧室26内の中間圧Pbは、Pb=Pb2なる圧力に設定される(但し、Pb1 <Pb2 <Po)。
また、この定常時では、圧力保持弁20の弁体24が図3に示すようにリフト量hをもって開弁しているので、弁体24を開弁方向に押圧する力(Po×Sa)に対し、弁体24には、前記数3式による圧縮ばね28の付勢力Fと中間圧Pb2とによる閉弁方向に押圧する力(K×h+F1+Pb2×Sb)が作用する。
このため、圧縮機本体1の定常時には、下記の数5による不等式を満たすことにより、圧力保持弁20の弁体24をリフト量h分だけ開弁した全開状態に保持することができるものである。
Figure 0004965423
一方、条件(3)による圧縮機本体1の停止時(運転停止時)には、タンク内圧Ptが設定圧Poに維持され、このときに圧縮空気の吐出圧Paも、この設定圧Poに維持され(但し、Pa=Po)、背圧室26内の中間圧Pbは、Pb=Pb3となる(但し、Pb2 <Pb3 ≒Po)。圧縮機本体1を停止したときには、中間圧Pb3が設定圧Poに近い圧力まで一時的に上昇する。そして、圧力保持弁20の弁体24を圧縮機本体1の停止に伴って即座に閉弁できるようにするためには、下記の数6による不等式を満たす必要がある。
Figure 0004965423
また、条件(4)による圧縮機本体1の停止中には、タンク内圧Ptが設定圧Poに維持されるが、このときに圧縮空気は吐出されていないため、吐出圧Paは、大気圧に等しい最低圧(Pa=0)となり、中間圧Pbも最低圧(Pb=0)まで低下することになる。そして、圧力保持弁20の弁体24を圧縮機本体1の停止中に閉弁状態に保持するためには、下記の数7による不等式を満たす必要がある。
Figure 0004965423
この場合、数7式の左辺は、圧縮機本体1の停止中に弁体24を開弁方向に押圧する力を表し、貯留タンク18からのタンク内圧Pt(Po)が、弁体24に前記数1,2式による受圧面積Sa,Sbの差分(Sb−Sa)だけ作用するものである。
従って、前記数4〜数7の式を満たすように、弁体24の受圧面積Sa,Sb(図3中の寸法Da1,Db1)、圧縮ばね28のばね定数K、付勢力F1 を設計事項として選定すれば、圧縮機本体1の起動時、停止時に圧力保持弁20の弁体24を閉弁させ、その停止中も閉弁状態に保持することができる。そして、圧縮機本体1の定常時には、弁体24をリフト量hをもって開弁した全開状態に保持することができる。
かくして、本実施の形態によれば、圧縮機本体1の吐出口16側に、その吐出圧Paを保持する圧力保持弁20を設け、該圧力保持弁20の弁体24は、圧縮空気の吐出圧Paが背圧室26内の中間圧Pb(背圧)と圧縮ばね28の付勢力F1 とを越えたときに開弁する構成としている。
このため、スクロール式の圧縮機本体1を起動した起動初期の段階では、吐出圧Paが表1に示す圧力Pas以上の圧力に上昇するまでは、前記数4式の右辺に示す閉弁方向の力(F1+Pb1×Sb)で弁体24を閉弁させ、圧縮機本体1の吐出口16側に圧力を保持する保圧機能を発揮することができる。
即ち、圧縮機本体1の起動初期に圧力保持弁20を閉弁状態に保持することにより、固定スクロール3と旋回スクロール5との間の圧縮室6内に圧縮空気を閉じ込めると、このときの空気圧が旋回スクロール5の鏡板5Aにスラスト荷重となって作用する。そして、このときのスラスト荷重は、自転防止機構14の第1,第2のスラスト受け14A,14Bとボール14Cとの間で受承されるため、旋回スクロール5がケーシング2の軸方向に変位したり、固定スクロール3に対して斜めに傾いたりするのを抑え、旋回スクロール5の旋回動作を安定させることができる。
特に、圧縮機本体1に用いる固定スクロール3と旋回スクロール5とは、それぞれのラップ部3B,5Bが圧縮熱等により熱膨張するのを考慮して、相手方となる鏡板5A,3Aの表面との間に軸方向の隙間(遊び)を予め形成するようにしている。このため、例えば圧縮運転の開始前等にラップ部3B,5Bが熱膨張していない状態では、前記軸方向の隙間(遊び)分だけ旋回スクロール5がガタついたり、振動したりして、旋回スクロール5が不安定な挙動を起し易くなる。
また、旋回スクロール5の自転防止機構14をボールカップリング機構により構成した場合には、球形のボール14Cが2つのスラスト受け14A,14B間で挟まれているだけであるため、圧縮運転の開始時等に旋回スクロール5が軸方向の隙間(遊び)分だけ変位し易くなり、旋回スクロール5の挙動が不安定になる可能性がある。
そこで、本実施の形態では、圧縮機本体1の起動初期に圧力保持弁20を閉弁状態に保持することにより、固定スクロール3と旋回スクロール5との間の圧縮室6内に圧縮空気を閉じ込める構成とし、このときの空気圧を旋回スクロール5の鏡板5Aにスラスト荷重として作用させるようにしている。
この結果、圧縮機本体1の起動初期に、圧縮運転前のようにラップ部3B,5Bが熱膨張していない状態でも、軸方向の隙間(遊び)分だけ旋回スクロール5がガタついたり、振動したりするのを、圧縮室6内に封じ込めた圧縮空気の圧力によって拘束するように規制でき、旋回スクロール5の不安定な挙動を抑えることができる。
また、圧縮機本体1の起動に伴って、吐出口16側に発生する圧縮空気の吐出圧Paが表1に示す圧力Pas以上の圧力まで上昇したときには、前記数4式の右辺による閉弁方向の力(F1+Pb1×Sb)に抗して弁体24を開弁することができ、吐出口16からの圧縮空気を圧力保持弁20の流出口22D側から導管19を介して外部の貯留タンク18に向けて吐出することができる。
そして、圧縮機本体1の定常運転時には、圧力保持弁20の弁体24を正規のリフト量hをもって開弁した全開状態に保持することができる。このため、圧縮機本体1の吐出口16と導管19との間で、圧力保持弁20による圧力損失が生じるのを小さく抑えることができ、圧縮機としての効率等を良好に高めることができる。
また、このような圧縮機本体1の定常運転時には、各圧縮室6内で圧縮された空気の圧力が旋回スクロール5の鏡板5Aにスラスト荷重となって作用する。しかし、ケーシング2の台座部2Dと旋回スクロール5の背面側(取付部5D)との間には、第1,第2のスラスト受け14A,14Bとボール14Cとからなる3組の自転防止機構14(ボールカップリング機構)を設ける構成としている。
このため、旋回スクロール5の鏡板5Aに付加されるスラスト荷重を、自転防止機構14の第1,第2のスラスト受け14A,14Bとボール14Cとの間で受承することができ、旋回スクロール5がケーシング2の軸方向に変位したり、固定スクロール3に対して斜めに傾いたりするのを防ぎ、旋回スクロール5の旋回動作を安定させることができる。
一方、圧縮機本体1の停止時には、圧力保持弁20の弁体24を即座に閉弁させる構成としている。このため、貯留タンク18内の圧縮空気が圧縮機本体1の停止に伴って吐出口16側に逆流したりするのを、圧力保持弁20によって防ぐことができ、例えば旋回スクロール5の逆転防止等を容易に図ることができる。
そして、圧縮機本体1の停止中は、圧力保持弁20の弁体24を閉弁状態に保つことにより、前記表1の条件(4)にも示す如く、貯留タンク18のタンク内圧Ptを、本来の定格圧力である設定圧Poに保つことができ、圧力保持弁20による圧力漏れを良好に防ぐことができる。
しかも、圧力保持弁20は、弁ケース21、弁体24、背圧室26および圧縮ばね28等により単一の弁装置として簡単な構造に組立てることができ、このような圧力保持弁20を固定スクロール3の吐出口16側に嵌合して容易に組付けることができる。さらに、全体の部品点数を減らし、例えば貯留タンク18内の圧力が逆流するのを防ぐ専用の逆止弁等を不要にすることができる。
従って、本実施の形態によれば、単一の弁装置からなる圧力保持弁20を採用することにより、スクロール式の圧縮機本体1を含む圧縮装置の構造を簡素化することができ、圧縮機全体を小型、軽量化することができる上に、例えば起動時における旋回スクロール5の挙動等を安定させ、装置の耐久性、寿命、信頼性等を向上することができる。
また、本実施の形態では、弁体24の弁部24A側での受圧面積Saよりも背圧室26側での受圧面積Sbの方が大きい面積(Sb>Sa)となるように構成している。このため、背圧室26内の中間圧Pbを圧縮空気の吐出圧Paに比較して十分に低い圧力に設定しても、弁体24の開,閉弁動作を安定させることができる。
そして、背圧通路27に連通する中間圧通路17は、圧縮機本体1(固定スクロール3と旋回スクロール5との間)の各圧縮室6のうち、圧力が比較的低い圧縮室6(内径側よりも外径側に近い方の圧縮室6)から中間圧Pbを取出すことができ、圧縮機本体1の起動時、停止時および運転停止中には、圧力保持弁20の弁体24を閉弁状態とし、保圧機能を発揮することができる。
次に、図4および図5は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、圧力保持機構の弁体による受圧面積を圧縮流体側と背圧側とで実質的に等しい面積に設定する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、30は本実施の形態で採用した圧力保持機構としての圧力保持弁で、該圧力保持弁30は、第1の実施の形態で述べた圧力保持弁20と同様に圧縮機本体1の吐出側に設けられ、後述の弁ケース31、弁体34、背圧室36および圧縮ばね38等により構成されている。そして、圧力保持弁30は、後述の弁体34を開,閉することにより、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16を貯留タンク18に対して連通,遮断するものである。
31は圧力保持弁30の外殻を構成する弁ケースで、該弁ケース31は、図4および図5に示すように、軸方向の一側に上流側通路としての流入口32Aが設けられた段付き筒状の弁筒32と、該弁筒32の軸方向他側を閉塞するように弁筒32に設けられた有底筒状の保持筒33とにより構成されている。
そして、保持筒33の内周面は、後述の弁体34が挿嵌される弁体摺動穴33Aとなり、該弁体摺動穴33Aは、弁筒32の流入口32Aと同軸をなすように形成されている。また、保持筒33の開口端(軸方向一側の端面)には、その全周にわたって延びる環状溝33Bが形成され、該環状溝33Bは、後述する背圧通路37の一部を構成するものである。
一方、弁筒32の内周側には、後述の弁体34よりも大径に形成された弁収容穴32Bと、該弁収容穴32Bの軸方向他側に位置し弁収容穴32Bよりも大径に形成された嵌合穴32Cとが設けられている。そして、該嵌合穴32Cは弁筒32の軸方向他側に開口し、該嵌合穴32C内には、保持筒33の一側(開口端側)が嵌合して取付けられている。
また、弁筒32には、流入口32Aと弁収容穴32Bとの間の段差部分に環状の弁座32Dが形成され、該弁座32Dには、後述の弁体34が離着座するものである。一方、弁筒32には、弁座32Dを挟んで流入口32Aの下流側となる位置に下流側通路としての流出口32Eが設けられ、該流出口32Eは、弁収容穴32Bの径方向に延びて弁筒32の外側へと突出している。
また、弁筒32の軸方向一側には、流入口32Aを径方向外側から取囲むように環状のシール突起32Fが設けられている。そして、該シール突起32Fは、第1の実施の形態で述べたシール突起22Eと同様に流入口32Aを、図2に例示した固定スクロール3の吐出口16に嵌合(接続)したときに、固定スクロール3の背面側に気密状態で当接され、後述の背圧通路37と中間圧通路17との間を連通状態に保つものである。
ここで、弁筒32は、第1の実施の形態で述べた弁筒22と同様に、筒状の流入口32Aが固定スクロール3の吐出口16に接続(連通)され、流出口32Eが導管19を介して貯留タンク18に接続される。そして、後述の弁体34が開弁したときには、圧縮機本体1からの圧縮空気が流入口32A内へと図5中の矢示A方向に流入しつつ、流出口32Eに向けて矢示B方向に吐出される。
34は弁筒32の弁収容穴32Bから保持筒33内に摺動可能に挿嵌された弁体で、該弁体34は、段付き円柱状に形成され、その一側には弁座32Dに離着座する弁部34Aが設けられている。そして、弁体34は、流入口32A側の圧力を受圧する受圧面が弁部34Aの内径(寸法Da2)により規定されている。
また、弁体34は、軸方向の他側が環状の段部34Bを介して縮径された縮径部34Cとなり、該縮径部34Cは、図4、図5に示すように寸法Db2の外径をもって保持筒33の弁体摺動穴33A内に挿嵌されている。そして、縮径部34Cの外径(寸法Db2)は、弁部34Aの内径(寸法Da2)と等しい寸法に形成されている。
ここで、弁体34は、流入口32A側での弁部34Aの受圧面積Saが下記の数8式により求められ、後述の背圧室36側での受圧面積Sbは、下記の数9式により算定される。そして、背圧室36側での受圧面積Sbは、弁部34Aの受圧面積Saと実質的に等しい面積(Sb=Sa)に設定されている。
Figure 0004965423
Figure 0004965423
また、弁体34は、図5に示すように弁部34Aが弁座32Dから離着して開弁したときに、環状の段部34Bが保持筒33の開口端(軸方向一側の端面)に当接する。これによって、環状の段部34Bは、弁体34の最大開度をリフト量hに規制するものである。
35は背圧手段としての背圧部で、該背圧部35は、弁ケース31の保持筒33と弁体34の縮径部34Cとの間に形成された背圧室36と、固定スクロール3側の中間圧通路17(図2参照)を該背圧室36に連通させるため弁収容穴32B、弁体摺動穴33Aを迂回して弁筒32と保持筒33とにわたって形成された背圧通路37とにより構成されている。そして、該背圧通路37は、第1の実施の形態で述べた背圧通路27と同様に圧縮機本体1からの中間圧を背圧室36内に導くものである。
38は弁体34を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材としての圧縮ばねで、該圧縮ばね38は、図4に示すように背圧室36内に位置して保持筒33と弁体34の縮径部34Cとの間にプリセット状態で設けられている。そして、圧縮ばね38は、そのばね定数Kと付勢力F1 とが前述した数4〜数6式の関係を満たすように設定されるものである。
39は保持筒33と弁体34の縮径部34Cとの間をシールするシール部材としてのOリングで、該Oリング39は、弁筒32の流出口32E側を背圧室36に対して封止し、背圧室36内の圧力を中間圧通路17(図2参照)側と等しい圧力状態に保つものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、圧縮機本体1の起動時に圧力保持弁30の弁体34を閉弁させ、その後は流入口32A(吐出口16)側の吐出圧Paと背圧室36側の中間圧Pbとに応じて弁体34を開,閉弁することができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施の形態によると、弁体34は、流入口32A側での弁部34Aの受圧面積Saと背圧室36側での受圧面積Sbとが等しい面積(Sb=Sa)となるように構成されている。このため、圧縮機本体1を停止した後には、前記数7式中の左辺に示す受圧面積Sa,Sbの差分(Sb−Sa)が零となり、圧縮ばね38の付勢力F1 によって弁体24を閉弁状態に保持することができる。
次に、図6は本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、圧力保持機構の弁体による受圧面積を圧縮流体側が背圧側よりも大なる受圧面積を有する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、40は本実施の形態で採用した圧力保持機構としての圧力保持弁で、該圧力保持弁40は、第1の実施の形態で述べた圧力保持弁20と同様に圧縮機本体1の吐出側に設けられ、後述の弁ケース41、弁体44、背圧室46および圧縮ばね48等により構成されている。そして、圧力保持弁40は、後述の弁体44を開,閉することにより、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16を貯留タンク18に対して連通,遮断するものである。
41は圧力保持弁40の外殻を構成する弁ケースで、該弁ケース41は、前記第2の実施の形態で述べた弁ケース31とほぼ同様に、段付き筒状の弁筒42と有底筒状の保持筒43とにより構成されている。そして、弁筒42は、第2の実施の形態で述べた弁筒32と同様に構成され、流入口42A、弁収容穴42B、嵌合穴42C、環状の弁座42D、流出口42Eおよびシール突起42Fを有している。
しかし、この場合の弁ケース41は,保持筒43の弁体摺動穴43Aが、後述する弁体44の縮径部44Cと同様に小さい寸法Db3に形成されている点で、第2の実施の形態とは異なるものである。また、保持筒43の開口端(軸方向一側の端面)には、その全周にわたって延びる環状溝43Bが形成され、該環状溝43Bは、後述する背圧通路47の一部を構成するものである。
44は弁筒42の弁収容穴42Bから保持筒43内に摺動可能に挿嵌された弁体で、該弁体44は、前記第2の実施の形態で述べた弁体34とほぼ同様に構成され、弁部44A、環状の段部44Bおよび縮径部44C等を有している。そして、弁体44は、流入口42A側の圧力を受圧する受圧面が弁部44Aの内径(寸法Da3)により規定されている。
しかし、弁体44の縮径部44Cは、その外径が寸法Db3となって小径に形成され、保持筒43の弁体摺動穴43A内に挿嵌されている。そして、縮径部44Cの外径(寸法Db3)は、弁部44Aの内径(寸法Da3)よりも小さい寸法に形成されている。
ここで、弁体44は、流入口42A側での弁部44Aの受圧面積Saが下記の数10式により求められ、後述の背圧室46側での受圧面積Sbは、下記の数11式により算定される。そして、背圧室46側での受圧面積Sbは、弁部44Aの受圧面積Saよりも小さい面積(Sb<Sa)に設定されている。
Figure 0004965423
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45は背圧手段としての背圧部で、該背圧部45は、弁ケース41の保持筒43と弁体44の縮径部44Cとの間に形成された背圧室46と、固定スクロール3側の中間圧通路17(図2参照)を該背圧室46に連通させるため弁収容穴42B、弁体摺動穴43Aを迂回して弁筒42と保持筒43とにわたって形成された背圧通路47とにより構成されている。そして、該背圧通路47は、第1の実施の形態で述べた背圧通路27と同様に圧縮機本体1からの中間圧を背圧室46内に導くものである。
48は弁体44を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材としての圧縮ばねで、該圧縮ばね48は、背圧室46内に位置して保持筒43と弁体44の縮径部44Cとの間にプリセット状態で設けられている。そして、圧縮ばね48は、そのばね定数Kと付勢力F1 とが前述した数4〜数6式の関係を満たすように設定されるものである。
49は保持筒43と弁体44の縮径部44Cとの間をシールするシール部材としてのOリングで、該Oリング49は、弁筒42の流出口42E側を背圧室46に対して封止し、背圧室46内の圧力を中間圧通路17(図2参照)側と等しい圧力状態に保つものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、圧縮機本体1の起動時に圧力保持弁40の弁体44を閉弁させ、その後は流入口42A(吐出口16)側の吐出圧Paと背圧室46側の中間圧Pbとに応じて弁体44を開,閉弁することができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施の形態によると、弁体44は、流入口42A側での弁部44Aの受圧面積Saが背圧室46側での受圧面積Sbよりも大きい面積(Sb<Sa)となるように構成されている。そして、弁体44の閉弁時には、貯留タンク18からのタンク内圧Pt(Po)を弁体44の段部44Bに閉弁方向の力として作用させ、圧縮ばね48(付勢力F1 )と一緒に弁体44を閉弁状態に保持することができる。
次に、図7は本発明の第4の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、圧力保持機構の弁体による受圧面積が圧縮流体側よりも背圧側で大なる面積を有する構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、50は本実施の形態で採用した圧力保持機構としての圧力保持弁で、該圧力保持弁50は、第1の実施の形態で述べた圧力保持弁20と同様に圧縮機本体1の吐出側に設けられ、後述の弁ケース51、弁体54、背圧室56および圧縮ばね58等により構成されている。そして、圧力保持弁50は、後述の弁体54を開,閉することにより、圧縮機本体1(固定スクロール3)の吐出口16を貯留タンク18に対して連通,遮断するものである。
51は圧力保持弁50の外殻を構成する弁ケースで、該弁ケース51は、前記第2の実施の形態で述べた弁ケース31とほぼ同様に、段付き筒状の弁筒52と有底筒状の保持筒53とにより構成されている。そして、弁筒52は、第2の実施の形態で述べた弁筒32と同様に構成され、流入口52A、弁収容穴52B、嵌合穴52C、環状の弁座52D、流出口52Eおよびシール突起52Fを有している。
しかし、弁ケース52の保持筒53は、その内周側に大径の弁体摺動穴53Aに加えて、環状の段部53Bと小径の有底穴53Cとが形成されている点で、第2の実施の形態とは異なっている。そして、この場合の弁体摺動穴53Aは、保持筒53の開口端側に位置し、後述する弁体54の外径に対応する寸法Db4の穴径をもって形成されている。また、保持筒53の開口端(軸方向一側の端面)には、その全周にわたって延びる環状溝53Dが形成され、該環状溝53Dは、後述する背圧通路57の一部を構成するものである。
54は弁筒52の弁収容穴52Bから保持筒53内に摺動可能に挿嵌された弁体で、該弁体54は、保持筒53の弁体摺動穴53A内に挿嵌され、その軸方向一側には弁座52Dに離着座する弁部54Aが設けられている。そして、弁体54は、開弁時に軸方向他側の端面が保持筒53の段部53Bに当接し、これにより最大開度が規制されるものである。
また、弁体54は、流入口52A側の圧力を受圧する受圧面が弁部54Aの内径(寸法Da4)により規定され、この寸法Da4は、弁体54の外径(寸法Db4)よりも小さく形成されている。ここで、弁体54は、流入口52A側での弁部54Aの受圧面積Saが下記の数12式により求められ、後述の背圧室56側での受圧面積Sbは、下記の数13式により算定される。そして、背圧室56側での受圧面積Sbは、弁部54Aの受圧面積Saよりも大きい面積(Sb>Sa)に設定されている。
Figure 0004965423
Figure 0004965423
55は背圧手段としての背圧部で、該背圧部55は、弁ケース51の保持筒53と弁体54との間に形成された背圧室56と、固定スクロール3側の中間圧通路17(図2参照)を該背圧室56に連通させるため弁収容穴52B、弁体摺動穴53A、有底穴53Cを迂回して弁筒52と保持筒53とにわたって形成された背圧通路57とにより構成されている。そして、該背圧通路57は、第1の実施の形態で述べた背圧通路27と同様に圧縮機本体1からの中間圧を背圧室56内に導くものである。
58は弁体54を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材としての圧縮ばねで、該圧縮ばね58は、背圧室56内に位置して保持筒53の有底穴53Cと弁体54の端面との間にプリセット状態で設けられている。そして、圧縮ばね58は、そのばね定数Kと付勢力F1 とが前述した数4〜数6式の関係を満たすように設定されるものである。
59は保持筒53と弁体54との間をシールするシール部材としてのOリングで、該Oリング59は、弁筒52の流出口52E側を背圧室56に対して封止し、背圧室56内の圧力を中間圧通路17(図2参照)側と等しい圧力状態に保つものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、圧縮機本体1の起動時に圧力保持弁50の弁体54を閉弁させ、その後は流入口52A(吐出口16)側の吐出圧Paと背圧室56側の中間圧Pbとに応じて弁体54を開,閉弁することができ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
また、本実施の形態によると、弁体54は、流入口52A側での弁部54Aの受圧面積Saを背圧室56側での受圧面積Sbよりも小さい面積(Sb>Sa)となるように構成している。このため、前述した第1の実施の形態と同様に前記数7式による不等式を満たすように、圧縮ばね58の付勢力F1 を設定することにより、圧力保持弁50の弁体54を圧縮機本体1の停止中に閉弁状態に保持することができる。
次に、図8は本発明の第5の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、例えば車両のエアサスペンション装置に用いる圧気源として圧縮装置を構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図中、61は車両に搭載されるエアサスペンションで、該エアサスペンション61は、車両の車軸側と車体側(いずれも図示せず)との間に配設され、図8に示すシリンダ61Aとピストンロッド61Bとの間に、空気室61Cが画成されている。そして、この空気室61Cには、圧縮機本体1からの圧縮空気が後述のエアドライヤ62、給排気弁64等を介して供給または排出される。
ここで、エアサスペンション61は、圧縮空気の給,排気量に応じて空気室61Cが上,下方向に伸縮され、これにより、車両の高さ(車高)を上昇または下降させるように、車両の車高調整が行われるものである。
62は空気乾燥手段としてのエアドライヤで、該エアドライヤ62は、図8に示す如く導管63を介して圧縮機本体1側の圧力保持弁20に接続されている。そして、エアドライヤ62は、例えば水分吸着剤(図示せず)等を内蔵し、圧縮機本体1側から後述の導管63を介して圧縮空気が流通するときに、この圧縮空気を内部の水分吸着剤に接触させることにより水分を吸着し、乾燥した圧縮空気(ドライエア)をエアサスペンション61の空気室61Cに向けて供給する。
一方、空気室61Cから排出された圧縮空気(排気)がエアドライヤ62内を逆向きに流通するときには、乾燥した圧縮空気がエアドライヤ62内を逆流するので、エアドライヤ62内の水分吸着剤は、この乾燥空気により先に吸着した水分が脱着され、水分を吸着可能に再生されるものである。
63は圧力保持弁20の流出口22D側に接続された導管で、該導管63は、第1の実施の形態で述べた導管19に替えて用いられ、例えば図2に示す弁ケース21(弁筒22)の流出口22Dに接続される。そして、導管63は、圧縮機本体1の吐出口16から圧力保持弁20を介して吐出される圧縮空気を、図8に示すエアドドライヤ62に流通させるものである。
64はエアサスペンション61の流出入口側に設けられた給排気弁で、該給排気弁64は、例えば電磁弁等により構成され、常時は閉弁してエアサスペンション61の空気室61Cを外部から遮断する。そして、空気室61C内に圧縮空気を供給または排出するときには、給排気弁64が開弁され、空気室61Cは、圧縮空気の給,排に応じて上,下方向に伸縮されるものである。
65は排気管路66を介してエアドライヤ62に接続された排気弁で、該排気弁65は、例えば電磁弁等を用いて構成され、常時は閉弁して排気管路66を外気に対し遮断している。そして、排気弁65は、外部からの制御信号(車高調整信号)により開弁されると、エアサスペンション61側からエアドライヤ62を介して排気されてくる圧縮空気を大気中に排出(放出)するものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、圧縮機本体1の起動時に圧力保持弁20の弁体24を閉弁させ、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、圧縮機本体1の起動後に圧力保持弁20の弁体24が開弁すると、吐出口16からの圧縮空気を導管63、エアドライヤ62および給排気弁64を介してエアサスペンション61の空気室61Cに安定して供給することができる。
また、圧縮機本体1の停止時には、圧力保持弁20を即座に閉弁させ、導管63側から吐出口16に向けて圧縮空気が逆流するのを防止でき、例えば旋回スクロール5の逆転防止等を容易に図ることができる。そして、圧縮機本体1の停止中は、圧力保持弁20の弁体24を閉弁状態に保つことにより、エアサスペンション61の空気室61C内を車高調整に適した圧力に保つことができ、圧力保持弁20による圧力漏れ等を良好に防ぐことができる。
なお、前記第5の実施の形態では、圧縮機本体1の吐出口16側に圧力保持弁20を設け、該圧力保持弁20の流出口22D側に導管63を接続する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば第2〜第4の実施の形態で述べた圧力保持弁30,40,50等を圧力保持機構として用いる構成としてもよいものである。
また、前記各実施の形態では、固定スクロール3と旋回スクロール5とを備えたスクロール式の圧縮機本体1を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば互いに対向した2つのスクロール部材が何れも回転する全系回転型(両回転型)のスクロール式圧縮機等、種々の型式のスクロール式圧縮機を圧縮機本体として採用してもよいものである。
また、本発明で用いる圧縮機本体は、スクロール式の圧縮機に限るものではなく、例えばスクリュー式の圧縮機等のように、外部の駆動源で回転軸が回転駆動されることにより吸入口から流体を吸込みつつ圧縮し、吐出口から圧縮流体を吐出する構成とした固有圧縮比を有する回転式圧縮機に広く適用できるものである。そして、この場合には、例えば圧縮機本体の停止時に圧力保持機構により吐出口を閉じ、圧縮流体が吐出口に向けて逆流する等の問題をなくすことができる。
一方、前記第1の実施の形態では、圧力保持弁20の流入口22Aを固定スクロール3の吐出口16に嵌合して取付けることにより、圧力保持弁20を圧縮機本体1に組付ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば圧力保持弁20等の圧力保持機構を配管等を介して圧縮機本体の吐出側に接続する構成としてもよい。そして、この点は第2〜第5の実施の形態についても同様である。
また、前記各実施の形態では、圧縮機本体1のケーシング2と旋回スクロール5との間に、ボールカップリングと呼ばれる自転防止機構14を設ける場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば補助クランクまたはオルダム継手等からなる自転防止機構を用いてもよいものである。
さらに、前記各実施の形態では、空気圧縮機を圧縮機本体1として用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば圧縮対象の流体として窒素ガス、ヘリウムガスまたは冷媒等、各種の流体にも広く適用できるものである。
本発明の第1の実施の形態による圧縮装置を示す全体構成図である。 図1中の圧力保持弁を圧縮機本体の固定スクロールに組付けた状態を示す縦断面図である。 図2中の圧力保持弁が開弁した状態を示す拡大断面図である。 第2の実施の形態による圧力保持弁を示す断面図である。 図4の圧力保持弁が開弁した状態を示す断面図である。 第3の実施の形態による圧力保持弁を示す断面図である。 第4の実施の形態による圧力保持弁を示す断面図である。 第5の実施の形態による圧縮装置をエアサスペンションの圧気源として用いた場合を示す全体構成図である。
符号の説明
1 圧縮機本体
2 ケーシング
3 固定スクロール(スクロール部材)
3A,5A 鏡板
3B,5B ラップ部
5 旋回スクロール(スクロール部材)
6 圧縮室
7 電動モータ(駆動源)
7A 駆動軸
8 回転軸
14 自転防止機構(ボールカップリング機構)
14A,14B スラスト受け
14C ボール
15 吸入口
16 吐出口
17 中間圧通路
18 貯留タンク
20,30,40,50 圧力保持弁(圧力保持機構)
21,31,41,51 弁ケース
22,32,42,52 弁筒
22A,32A,42A,52A 流入口(上流側通路)
22B,33A,43A,53A 弁体摺動穴
22C,32D,42D,52D 弁座
22D,32E,42E,52E 流出口(下流側通路)
24,34,44,54 弁体
25,35,45,55 背圧部(背圧手段)
26,36,46,56 背圧室
27,37,47,57 背圧通路
28,38,48,58 圧縮ばね(付勢部材)
29,39,49,59 Oリング(シール部材)
33,43,53 保持筒
61 エアサスペンション
62 エアドライヤ

Claims (17)

  1. 吸入口から吸込んだ流体を圧縮し吐出口から圧縮流体を吐出してなる圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、
    該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路側に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に作用する背圧として前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧が導かれる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧手段の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としてなる圧縮装置。
  2. 2つのスクロール部材のラップ部が重なり合って旋回運動する間に吸入口から吸込んだ流体を圧縮室内で圧縮しつつ、吐出口から圧縮流体を吐出するスクロール式の圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、
    該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に作用する背圧として前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧が導かれる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧手段の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としてなる圧縮装置。
  3. 2つのスクロール部材のラップ部が重なり合って旋回運動する間に吸入口から吸込んだ流体を圧縮室内で圧縮しつつ、吐出口から圧縮流体を吐出するスクロール式の圧縮機本体と、該圧縮機本体の吐出口側に設けられ該吐出口側の圧力を保持する圧力保持機構とを備え、
    該圧力保持機構は、前記吐出口に連通する通路に設けられる弁体と、該弁体を常時閉弁方向に向けて付勢する付勢部材と、前記弁体に閉弁方向の圧力を背圧として作用させる背圧室および前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧を該背圧室内に背圧として導く背圧通路からなる背圧手段とを有する構成とし、前記圧力保持機構の弁体は、前記吐出口の圧力による力と、前記背圧室の中間圧および前記付勢部材による力との差に応じて開弁する構成としてなる圧縮装置。
  4. 前記背圧手段は、前記弁体に閉弁方向の圧力を背圧として作用させる背圧室と、前記圧縮機本体の吸入口と吐出口との間の中間圧を該背圧室内に背圧として導く背圧通路とにより構成してなる請求項1または2に記載の圧縮装置。
  5. 前記圧縮機本体の2つのスクロール部材は、筒状のケーシングに固定して設けられた固定スクロールと、該固定スクロールと対向して前記ケーシング内に旋回可能に設けられた旋回スクロールとからなり、該旋回スクロールと前記ケーシングとの間には、該旋回スクロールの自転を防止すると共に両者の間のスラスト荷重を受承する少なくとも3つのボールカップリング機構を設ける構成としてなる請求項2または3に記載の圧縮装置。
  6. 前記圧力保持機構は、前記固定スクロール側から前記中間圧を背圧として導く構成としてなる請求項5に記載の圧縮装置。
  7. 前記圧力保持機構は、前記固定スクロールの背面側に設ける構成としてなる請求項5または6に記載の圧縮装置。
  8. 前記圧力保持機構の弁体は、前記圧縮機本体の停止直後に前記中間圧と前記付勢部材の付勢力とによって閉弁する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6または7に記載の圧縮装置。
  9. 前記圧縮機本体の起動直後は、前記圧力保持機構の弁体を前記中間圧と前記付勢部材の付勢力とによって閉弁状態に保つ構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7または8に記載の圧縮装置。
  10. 前記圧縮機本体は、外部の駆動源で回転軸が回転駆動されることにより前記吸入口から流体を吸込みつつ圧縮し、前記吐出口から圧縮流体を吐出する回転式圧縮機により構成してなる請求項1に記載の圧縮装置。
  11. 前記圧力保持機構の弁体は、前記圧縮機本体の吐出口から吐出される圧縮流体の圧力Paを受圧面積Saで受圧し、前記中間圧Pbを受圧面積Sbで受圧し、前記付勢部材による付勢力F1としたときに、前記弁体を開弁方向に押圧する力(Pa×Sa)と閉弁方向に押圧する力(F1+Pb×Sb)との関係によって開,閉弁する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10に記載の圧縮装置。
  12. 前記圧力保持機構の弁体は、前記背圧側の受圧面積Sbを前記圧縮流体の受圧面積Saよりも大なる面積に設定する構成としてなる請求項11に記載の圧縮装置。
  13. 前記圧力保持機構の弁体は、前記圧縮流体の受圧面積Saを前記背圧側の受圧面積Sbと同一の面積に設定する構成としてなる請求項11に記載の圧縮装置。
  14. 前記圧力保持機構の弁体は、前記圧縮流体の受圧面積Saを前記背圧側の受圧面積Sbよりも大なる面積に設定する構成としてなる請求項11に記載の圧縮装置。
  15. 前記圧力保持機構の付勢部材は、前記背圧手段側に位置して前記弁体を閉弁方向に付勢するばねにより構成してなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13または14に記載の圧縮装置。
  16. 前記圧力保持機構よりも下流側には、前記圧縮流体を貯留するタンクを接続する構成としてなる請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14または15に記載の圧縮装置。
  17. 前記圧力保持機構は弁ケースを有し、該弁ケースには、前記弁体が摺動可能に挿嵌される弁体摺動穴と、該弁体摺動穴の上流側に位置して前記弁体が離着座する環状の弁座と、該弁座の上流側に位置して前記吐出口に常時連通した上流側通路と、前記弁座の下流側に位置し該上流側通路に対して前記弁体により連通,遮断される下流側通路とを設け、
    前記背圧室は前記弁ケース内に前記弁体を挟んで前記弁座の反対側となる位置に形成し、前記付勢部材を前記背圧室内に位置して前記弁体と弁ケースの間に設け、前記背圧通路は前記背圧室に連通する通路として前記弁ケースに形成する構成としてなる請求項3または4に記載の圧縮装置。
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