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JP4957325B2 - 非調質鋼材 - Google Patents

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Description

本発明は、非調質鋼材に関し、詳しくは、降伏特性が良好で、自動車エンジンなどのコネクティングロッドや自動車の足回り部品であるナックルなどの素材として好適な非調質鋼材に関する。
自動車エンジンなどのコネクティングロッド(以下、「コンロッド」という。)は、ピストンとクランクシャフトを連結するエンジン部品であり、爆発力を駆動軸に伝達する役割を担っている。このため、コンロッドには高い降伏応力(以下、「0.2%耐力」という。)が要求される。特に、近年のエンジンの高出力化にともなって、コンロッドに要求される降伏応力はますます大きくなっている。
また、自動車の足回り部品であるナックルなどについても同様の高強度化の動向があり、要求される0.2%耐力が大きくなっている。
JIS G 4051(2005)に規定された「機械構造用炭素鋼鋼材」のうち、S48Cなどのいわゆる「中炭素鋼鋼材」は、これに「焼入れ−焼戻し」のいわゆる「調質処理」を施せば、安定して600MPa以上の0.2%耐力が確保できる。
このため、従来のコンロッドやナックルは、S48Cなど中炭素の機械構造用炭素鋼鋼材を調質処理して製造されてきた。
しかしながら、最近の厳しい経済情勢や自動車業界の競争を反映して、各種自動車部品の製造コスト低減や高性能化の動きが活発化しており、この動きはエンジン部品であるコンロッドや足回り部品のナックルなどにおいても例外ではなくなってきている。
このため、製造コストが嵩む「焼入れ−焼戻し」の調質処理を行うことなく、つまり非調質で、前記中炭素の機械構造用炭素鋼鋼材を調質処理した場合と同等の0.2%耐力を確保したいとの要望が大きくなり、一部の車種では採用され始めた。
また、高性能化のために自動車部品はどんどん軽量化されてきており、そのため軽量な状態で十分な0.2%耐力を確保する必要があり、従来のS48Cなど中炭素の機械構造用炭素鋼鋼材を「焼入れ−焼戻し処理」した部品よりも高い0.2%耐力を有するものへの要望が大きくなっている。例えば、具体的には0.2%耐力で900MPa以上の高強度を有する部品が必要とされる場合がある。
そこで、特に自動車部品を対象として、「焼入れ−焼戻し」の調質処理や冷間加工などの特別な処理を施すことなく、熱間鍛造のままで、900MPa以上という大きな0.2%耐力を確保できる非調質鋼材への要望が大きくなっている。
このため、例えば、特許文献1〜3に、鋼の化学組成や製造方法を制御して高い0.2%耐力を得るための非調質鋼材やその製造方法が開示されている。特許文献4には耐摩耗性に優れた非調質鋼、特許文献5には衝撃特性の異方性に優れる非調質鋼が開示されている。
具体的には、特許文献1に、重量比にして、C :0.15〜0.50%、Si:0.005〜2.00%、Mn:0.40〜2.00%、S :0.01〜0.10%、Al:0.0005〜0.05%、Ti:0.003〜0.05%、N :0.0020〜0.0200%、V :0.20〜0.70%を含有し、必要に応じてさらに、(a)Cr:0.02〜1.50%、Mo:0.02〜1.00%のうちの1種または2種、(b)Nb:0.001〜0.20%、(c)Pb:0.05〜0.30%、Ca:0.0005〜0.010%のうちの1種または2種、の群から選ばれる1種または2種以上の元素を含有し、残部はFeならびに不純物元素からなる組成の鋼材を、Ac3点以上の温度に加熱して熱間鍛造を施し、冷却させて変態が終了した後の金属組織の90%以上がフェライト+パーライト組織であるようにし、これにさらに200〜700℃の温度で時効処理を行う「疲労特性に優れる非調質鋼の製造方法」が開示されている。
特許文献2に、重量比にして、C :0.15〜0.50%、Si:0.005〜2.00%、Mn:0.40〜2.00%、S :0.01〜0.10%、Al:0.0005〜0.050%、Ti:0.003〜0.050%、N :0.0020〜0.0200%、V :0.20〜0.70%を含有し、必要に応じてさらに、(a)Cr:0.02〜1.50%、Mo:0.02〜1.00%のうちの1種または2種、(b)Nb:0.001〜0.20%、(c)Pb:0.05〜0.30%、Ca:0.0005〜0.010%のうちの1種または2種、の群から選ばれる1種または2種以上の元素を含有し、残部はFeならびに不純物元素からなる組成の鋼を、Ac3点以上の温度に加熱して、鍛造仕上げ温度が750〜900℃の条件で亜熱間鍛造を施し、冷却させ変態が終了した後の金属組織の90%以上がフェライト+パーライト組織であるようにし、これにさらに200〜700℃の温度で時効処理を行う「降伏強度、靱性および疲労特性に優れる亜熱間鍛造非調質鋼材の製造方法」が開示されている。
特許文献3に、質量%で、C:0.15〜0.40%、Si:0.4〜1.5%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.10〜0.15%、S:0.01〜0.15%、V:0.15〜0.40%、Al:0.001〜0.1%を含有し、必要に応じてさらに、(a)Cr:0.05〜0.2%、(b)N:0.002〜0.03%、(c)Ti:0.05〜0.30%、Nb:0.01〜0.10%のうちの1種または2種、の群から選ばれる1種または2種以上の元素を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる素材鋼を、1000℃以上に加熱して熱間鍛造を行い、その後室温にまで冷却してミクロ組織をフェライト・パ−ライト組織とし、さらに加工度が2〜10%の冷間加工を施す「非調質鋼熱間鍛造部材の製造方法」が開示されている。
特許文献4に、質量%で、C:0.3〜0.8%、Mn:0.3〜2.0%およびSi:0.5〜2.5%を含有し、F=[Si]+[Mn]/3.5で規定されるF値が1.0以上、あるいは、必要に応じてさらに、(a)V:0.4%以下、Nb:0.15%以下、Ti:0.15%以下のうちの1種以上、(b)Cr:1.5%以下、(c)Al:0.04%以下、(d)S:0.12%以下、Pb:0.3%以下、Zr:0.2%以下、Ca:0.01%以下、Te:0.1%以下、Bi:0.1%以下のうちの1種以上、の群から選ばれる1種または2種以上の元素を含有し、F′=[Si]+[Mn]/3.5+3[V]+2.5[Nb]+2.5[Ti]で規定されるF′値が1.0以上で、かつ、任意の縦断面における、被検面積300mm2当たりの平均粒径20μm以上の酸化物系介在物が10個以下である「耐摩耗性に優れた熱間鍛造用非調質鋼」が開示されている。
特許文献5に、質量%で、C:0.01〜0.70%、Si:0.05〜1.80%、Mn:0.20〜3.50%、S:0.03〜0.20%、Al:0.003〜0.10%、N:0.003〜0.025%を含有し、必要に応じてさらに、(a)O:0.01%以下、Cr:1.50%以下、Mo:1.00%以下、Ni:1.50%以下、B:0.015%以下のうちの1種または2種以上、(b)V:0.50%以下、Nb:0.10%以下、Ti:0.50%以下のうちの1種または2種以上、(c)Bi:0.30%以下、Pb:0.30%以下のうちの1種または2種、の群から選ばれる1種または2種以上の元素を含有し、さらに硫化物形態を制御する化学成分として、Mnよりも硫化物を形成しやすい元素、および、Mnと化合物を形成する元素を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、鋼の圧延又は鍛造方向に垂直な衝撃値と圧延又は鍛造方向に平行な衝撃値とが硫化物系介在物の延伸率(アスペクト比)と特定の関係式を満たす「圧延又は鍛造方向に垂直な方向の衝撃特性に優れる非調質鋼」が開示されている。
特開平7−102340号公報 特開平7−157824号公報 特開2004−137542号公報 特開2000−328193号公報 特開2002−180194号公報
前記の特許文献1で開示された非調質鋼材の0.2%耐力(降伏強度)は高々834MPa(85.0kgf/mm2)という低いものでしかない。
同様に、特許文献2で開示された非調質鋼材の0.2%耐力(降伏強度)も高々829MPa(84.5kgf/mm2)という低いものでしかない。
一方、特許文献3で開示された非調質鋼材の場合、900MPaを超える955.8MPaという大きな0.2%耐力を達成しているものもあるが、これは前記特許文献3の段落〔0043〕に記載されているように、初期降伏応力(0.2%耐力)は冷間加工時の塑性変形量の増加とともに上昇するため、加工度が5%の冷間加工を施していることによるものである。しかしながら、冷間加工を施すと、部品の製造工程が複雑になり、製造コストが過大になってしまう。
特許文献4で開示された技術の主眼点の1つは、その段落〔0011〕に記載されているように、SiやMnのフェライトへの固溶によりフェライトを強化させるために添加元素を適正化することである。すなわち、従来から行われているV等の炭窒化物による析出強化ではなく、SiやMnによるフェライトの固溶強化による非調質鋼の強化を目指すものである。したがって、VやNbはいわゆる「任意添加元素」との位置づけであるので、例えば、前記特許文献4の実施例で具体的に開示されている鋼におけるV含有量は、高々0.195%と低いものである。このため、前記実施例において得られている硬さも292HV(ビッカース硬さで292)程度の値である。
SAE J 417(1983)の硬さ換算表における「鋼のビッカース硬さに対する近似的換算値」によれば、上記の292というビッカース硬さは、ほぼ923MPaの引張強さに相当する。そして、非調質鋼の場合には、その降伏比(「0.2%耐力/引張強さ」)は低く、0.975を超えるような大きな値は決して得られるものではない。このため、特許文献4で開示された非調質鋼材では、900MPa以上という大きな0.2%耐力を達成することはできない。
特許文献5で開示された非調質鋼材は、硫化物に起因する靱性の異方性の改善のみに着目したものであり、900MPa以上という自動車部品で要求されるような高い0.2%耐力を得ようとするものではない。そのため、前記特許文献4の場合と同様に、VやNbはいわゆる「任意添加元素」との位置づけで、例えば、前記特許文献5の実施例で具体的に開示されている鋼におけるV含有量は、高々0.25%と低いものである。また、その非調質鋼材の組織はベイナイト組織であってもよいものであるが、ベイナイト組織の降伏比は、フェライト・パーライト組織に比べて低い。したがって、特許文献5で開示された非調質鋼材では、高い0.2%耐力を確保することが困難である。
そこで、本発明の目的は、「焼入れ−焼戻し」の調質処理や冷間加工などの特別な処理を施すことなく、熱間鍛造のままで、900MPa以上という大きな0.2%耐力を確保できる非調質鋼材を提供することである。
本発明者らは前記した課題を解決するために種々の検討を行った。その結果、0.2%耐力を高めるためには、次に示す〈1〉〜〈6〉によることが有効であるとの知見を得た。
〈1〉組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であると、ベイナイト組織が生成した場合に生じる降伏比の低下がほとんど起こらず、高い0.2%耐力を得ることができる。
〈2〉0.2%耐力を高めるためには、フェライト中に炭化物を大量に析出させればよい。
〈3〉炭化物を析出させるためには、いわゆる「炭化物形成元素」が窒化物として消費されることを抑止する必要があり、このためには、製鋼過程で混入するN(窒素)の含有量を少なくする必要がある。
〈4〉ただし、製鋼過程で混入するNの含有量を0にすることはできない。このため、Ti、NbおよびZrという、Nとの親和力の大きい元素を含有させることによってNを窒化物として固定すれば、これによって、炭化物形成元素を炭化物として析出させることが可能となる。そして、Ti、NbおよびZrによってNを窒化物として固定するためには、式中の元素記号をその元素の質量%での含有量として、下記の(1)式で表されるfn1の値が0を超えるように制御する必要がある。
fn1=(0.293Ti+0.151Nb+0.154Zr)−N・・・(1)。
〈5〉Ti、NbおよびZrは、O(酸素)と結合して硬質な酸化物を形成するため被削性の低下をきたす。このため、良好な被削性確保のためには、鋼中のO含有量を低くして、硬質な酸化物の形成を抑える必要がある。
〈6〉窒化物を形成した残りのTi、NbおよびZrは、フェライト中で炭化物を形成して0.2%耐力を高める作用を有するが、その析出強化の程度はV炭化物に比べると小さい。したがって、大きな0.2%耐力を確保するためには、Ti、NbおよびZrの炭化物を過剰に形成させずに、V炭化物を有効活用するのがよい。そして、Ti、NbおよびZrの炭化物を過剰に形成させないためには、前記の(1)式で表されるfn1の値が0.12以下となるように制御する必要がある。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)および(2)に示す非調質鋼材にある。
(1)質量%で、C:0.3%を超えて0.55%以下、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.15%以下、S:0.005〜0.20%、Cr:0.02〜0.4%、V:0.35〜1.0%、Al:0.05%以下、N:0.008%未満およびO:0.0035%以下を含むとともに、Ti:0.05%を超えて0.4%以下、Nb:0.02〜0.4%およびZr:0.02〜0.4%のうちの1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式で表されるfn1の値が0を超えて0.12以下の条件を満足する化学組成で、かつ、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であることを特徴とする非調質鋼材(但し、質量%で、C:0.55%、Si:0.25%、Mn:1.23%、P:0.012%、S:0.015%、Cr:0.15%、V:0.39%、Al:0.029%、N:0.0053%、O:0.0011%およびNb:0.050%を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成の非調質鋼材を除く)
fn1=(0.293Ti+0.151Nb+0.154Zr)−N・・・(1)。
ここで、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
(2)質量%で、C:0.3%を超えて0.55%以下、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.15%以下、S:0.005〜0.20%、Cr:0.02〜0.4%、V:0.35〜1.0%、Al:0.05%以下、N:0.008%未満およびO:0.0035%以下を含むとともに、Ti:0.05%を超えて0.4%以下、Nb:0.02〜0.4%およびZr:0.02〜0.4%のうちの1種または2種以上を含有し、さらに、Ca:0.05%以下、Pb:0.4%以下、Bi:0.3%以下、Te:0.1%以下およびSe:0.5%以下のうちの1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式で表されるfn1の値が0を超えて0.12以下の条件を満足する化学組成で、かつ、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であることを特徴とする非調質鋼材。
fn1=(0.293Ti+0.151Nb+0.154Zr)−N・・・(1)。
ここで、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。


以下、上記 (1)および(2)の非調質鋼材に係る発明を、それぞれ、「本発明(1)」および「本発明(2)」という。また、総称して「本発明」ということがある。
本発明の非調質鋼材は、「焼入れ−焼戻し」の調質処理や冷間加工などの特別な処理を施すことなく、熱間鍛造のままで、900MPa以上という大きな0.2%耐力を確保できるので、高強度化が要求されている近年の自動車エンジンなどのコンロッドや自動車の足回り部品であるナックルなどの素材として好適であり、製造コスト削減に大きく寄与する。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、化学成分の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:0.3%を超えて0.55%以下
Cは、V、Ti、NbおよびZrとともに炭化物を形成してフェライト中に析出し、析出強化によって鋼材強度を高める作用を有する。この効果を得るためには、Cは0.3%を超えて含有させる必要がある。しかしながら、Cの含有量が0.55%を超えると、その含有量の割りには降伏比が高くならず、しかも、フェライトに対するパーライトの比率が大きくなりすぎて被削性の低下を招く。したがって、Cの含有量を、0.3%を超えて0.55%以下とした。C含有量の好ましい範囲は、0.32〜0.50%である。
Si:0.01〜1.0%
Siは、脱酸に有効であるとともに、固溶強化によって鋼材強度を高める作用を有するので、これらの効果を得るために、0.01%以上含有させる。しかしながら、Siの含有量が多くなって1.0%を超えると、固溶強化作用が飽和するし、熱間延性の低下による製造性の悪化を招く。したがって、Siの含有量を、0.01〜1.0%とした。Si含有量の好ましい範囲は、0.1%以上0.5%未満である。
Mn:0.6〜2.0%
Mnは、脱酸作用を有するとともに、焼入れ性を高めて鋼材強度を向上させる作用を有する。また、MnにはSと結合してMnSを形成し、被削性を向上する作用もある。これらの効果を得るためには、Mnの含有量は0.6%以上とする必要がある。しかしながら、Mnの含有量が2.0%を超えると、熱間加工性が低下し、また、焼入れ性が高くなりすぎてベイナイト組織を生じやすくなるので降伏比が低下して所望の高い0.2%耐力が得られなくなる。したがって、Mnの含有量を、0.6〜2.0%とした。Mn含有量の好ましい範囲は、0.9〜1.4%である。
P:0.15%以下
Pは、不純物として含有される元素であり、靱性や熱間加工性を低下させ、特に、その含有量が0.15%を超えると、熱間加工性の低下が著しくなる。したがって、Pの含有量を、0.15%以下とした。極めて良好な靱性が要求される場合には、Pの含有量は低いほど望ましい。
なお、Pは、固溶強化元素として鋼材強度を高める作用を有し、また、フェライトを脆化するので被削性としての表面粗さや切屑処理性を高める作用がある。上記のような効果を得たい場合には、Pの含有量は、0.03〜0.15%とすることが望ましい。
S:0.005〜0.20%
Sは、MnとともにMnSを形成し、被削性を改善する作用がある。この効果を得るためには、Sの含有量は、0.005%以上とする必要がある。しかしながら、Sの含有量が多すぎてもその効果が飽和するばかりか、熱間加工性を低下させ、特に、0.20%を超えると、熱間加工性の低下が著しくなる。したがって、Sの含有量を、0.005〜0.20%とした。S含有量の好ましい範囲は、0.03〜0.13%である。
Cr:0.02〜0.4%
Crは、鋼の焼入れ性を向上させて、鋼材強度を高める作用を有する。この効果を得るためには、Crの含有量は0.02%以上とする必要がある。しかしながら、Crの含有量が0.4%を超えると、合金コストが嵩むばかりではなく、焼入れ性が高くなりすぎてベイナイト組織を生じやすくなるので降伏比が低下して所望の高い0.2%耐力が得られなくなる。したがって、Crの含有量を、0.02〜0.4%とした。Cr含有量の好ましい範囲は、0.05〜0.2%である。
V:0.35〜1.0%
Vは、本発明において最も重要な元素であって、V炭化物を形成して0.2%耐力を高める作用を有する。すなわち、Vには、フェライト・パーライト組織におけるフェライト中に炭化物として析出して鋼の強度を高める作用があり、これにより高い0.2%耐力が得られるのである。この効果を得るためには、Vの含有量は0.35%以上とする必要がある。しかしながら、Vの含有量が1.0%を超えると、その効果が飽和するばかりか、熱間加工性の低下を招く。したがって、Vの含有量を、0.35〜1.0%とした。V含有量の好ましい範囲は、0.4〜0.9%である。
Al:0.05%以下
Alは、脱酸作用を有する元素である。しかしながら、0.05%を超えてAlを含有させても前記の効果が飽和するばかりか、コストが嵩むし、硬質酸化物が原因で被削性も低下する。したがって、Alの含有量を、0.05%以下とした。Al含有量の好ましい範囲は、0.008〜0.05%である。
N:0.008%未満
Nは、炭化物析出による強化作用を阻害するため、本発明においては望ましくない元素である。そのために、Nの含有量は0.008%未満にする。なお、Nの含有量は低いほど望ましい。
O:0.0035%以下
Oは、不純物として含有される元素であり、Alを含有する本発明の場合には硬質なAl酸化物を形成して被削性の低下を招き、特に、その含有量が0.0035%を超えると、被削性の低下が著しくなる。したがって、Oの含有量を0.0035%以下とした。なお、Oの含有量は、低ければ低いほどよい。
Ti:0.05%を超えて0.4%以下、Nb:0.02〜0.4%およびZr:0.02〜0.4%のうちの1種または2種以上
Ti、NbおよびZrは、Nを固定するための重要な元素である。そして、Tiの場合は0.05%を超えて、Nbの場合は0.02%以上、Zrの場合は0.02%以上の量を単独あるいは複合して、しかも、前記の(1)式で表されるfn1の値で0を超えるように含有することによって、窒化物を形成して窒素を固定するとともに、Tiの場合はTi炭化物、Nbの場合はNb炭化物、Zrの場合はZr炭化物としてフェライト中に析出し、析出強化に寄与するため、0.2%耐力を向上させることができる。
しかしながら、上記のTi炭化物、Nb炭化物およびZr炭化物の析出強化の程度は、前述のV炭化物に比べると小さく、Ti、NbおよびZrのいずれの元素についても、その含有量が0.4%を超えると、これら元素の炭化物の析出量が過剰になって、V炭化物の形成が阻害されてしまうので、析出強化作用の大きいV炭化物を有効に利用できなくなってしまう。
したがって、Ti、NbおよびZrの含有量は、それぞれ、0.05%を超えて0.4%以下、0.02〜0.4%および0.02〜0.4%とした。
なお、Ti、NbおよびZrは、単独または2種以上の複合で含有させればよいが、Nを固定するだけではなく、Ti、NbおよびZrの炭化物を過剰に形成させないためには、次に述べるように、前記の(1)式で表されるfn1の値が0を超えて0.12以下となるようにする必要がある。
fn1の値:0を超えて0.12以下
前記の(1)式で表されるfn1は、TiN、NbNおよびZrNとして消費されるN量の和からNの全含有量を引いたものである。
このfn1の値が0を超える場合は、Nが、Ti、NbおよびZrによって固定されているとともに、TiおよびNbおよびZrのうちの一部が炭化物を形成して、これらの炭化物による析出強化作用が得られることを意味する。すなわち、fn1の値が0を超える場合には、V炭化物だけではなく、Ti、NbおよびZrの炭化物、またはこれらの複合炭化物によって析出強化が達成されるので、大きな0.2%耐力を確保することができる。一方、fn1の値が大きくなって、特に、0.12を超えると、前記Ti、NbおよびZrの炭化物の総量が多くなりすぎるので、最も析出強化に有効なV炭化物の析出量を十分に確保することができなくなる。したがって、前記の(1)式で表されるfn1の値を0を超えて0.12以下とした。
上記の理由から、本発明(1)に係る非調質鋼材の化学組成は、C、Si、Mn、P、S、Cr、V、Al、N、Oを上述した範囲で含有するとともに、Ti、NbおよびZrのうちの1種または2種以上を上述した範囲で含有し、残部はFeおよび不純物からなり、前記(1)式で表されるfn1の値が上述の規定を満たすこととした。
なお、本発明(1)に係る非調質鋼材の化学組成は、そのFeの一部に代えて、必要に応じてさらに、Ca:0.05%以下、Pb:0.4%以下、Bi:0.3%以下、Te:0.1%以下およびSe:0.5%以下のうちの1種または2種以上を選択的に含有させることができる。
すなわち、被削性を高めるために、前記のCa、Pb、Bi、TeおよびSeのうちの1種または2種以上を任意元素として添加し、含有させてもよい。
以下、上記の任意元素に関して説明する。
Ca:0.05%以下
Caは、被削性を高めるのに有効な元素である。この効果を確実に得るには、Caの含有量は、0.0005%以上とすることが好ましい。しかしながら、その含有量が0.05%を超えると、熱間加工性の低下を招く。したがって、添加する場合のCaの含有量は、0.05%以下とした。なお、添加する場合のCaの含有量は、0.0005〜0.05%とすることが好ましく、0.0005〜0.01%であればより好ましい。
Pb:0.4%以下
Pbは、被削性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Pbは0.02%以上の含有量とすることが好ましい。しかしながら、その含有量が0.4%を超えると、熱間加工性の低下を招く。したがって、添加する場合のPbの含有量は、0.4%以下とした。なお、添加する場合のPbの含有量は、0.02〜0.4%とすることが好ましく、0.09〜0.35%であればより好ましい。
Bi:0.3%以下
Biは、被削性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Biは0.03%以上の含有量とすることが好ましい。しかしながら、その含有量が0.3%を超えると、熱間加工性の低下を招く。したがって、添加する場合のBiの含有量は、0.3%以下とした。なお、添加する場合のBiの含有量は、0.03〜0.3%とすることが好ましく、0.05〜0.25%であればより好ましい。
Te:0.1%以下
Teは、被削性を高めるのに有効な元素である。この効果を確実に得るには、Teの含有量は、0.002%以上とすることが好ましい。しかしながら、その含有量が0.1%を超えると、熱間加工性の低下を招く。したがって、添加する場合のTeの含有量は、0.1%以下とした。なお、添加する場合のTeの含有量は、0.002〜0.1%とすることが好ましく、0.005〜0.06%であればより好ましい。
Se:0.5%以下
Seは、被削性を高める作用を有する。この効果を確実に得るには、Seは0.0005%以上の含有量とすることが好ましい。しかしながら、その含有量が0.5%を超えると、熱間加工性の低下を招く。したがって、添加する場合のSeの含有量は、0.5%以下とした。なお、添加する場合のSeの含有量は、0.0005〜0.5%とすることが好ましく、0.0005〜0.1%であればより好ましい。
なお、上記のCa、Pb、Bi、TeおよびSeは、そのうちのいずれか1種のみ、または2種以上の複合で含有することができる。
上記の理由から、本発明(2)に係る非調質鋼材の化学組成は、本発明(1)に係る非調質鋼材のFeの一部に代えて、質量%で、Ca:0.05%以下、Pb:0.4%以下、Bi:0.3%以下、Te:0.1%以下およびSe:0.5%以下のうちの1種または2種以上を含有することとした。
なお、本発明に係る非調質鋼材においては、以上に述べた元素以外は、本質的に不純物であって、意図的に添加することはない。
ここで、不純物除去のための製鋼工程でのいたずらなコストアップを避け、また、過剰な含有による熱間割れを防止するなどの観点から、不純物中のCu、NiおよびMoの含有量は、それぞれ、0.3%以下、0.25%以下および0.3%以下の範囲で許容できる。
(B)組織
前記(A)項で述べた化学組成を有していても、組織中のベイナイトの割合が多くなって、フェライト+パーライトの占める比率が80%を下回ると、降伏比が低下するため、900MPa以上という大きな0.2%耐力が得られなくなる。
したがって、本発明においては、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であることとした。
なお、本発明に係る非調質鋼材は、例えば、次に示す〔1〕〜〔3〕の工程を順に経ることにより、製造することができる。
〔1〕前記(A)項に記載の化学組成を有する鋼を、高炉−転炉プロセスや電気炉溶解プロセスによって溶製した後、連続鋳造法やインゴット鋳造法によって鋳片や鋼塊を製造する。
〔2〕前記の鋳片や鋼塊を、例えば180mm角の鋼片に成形して中間素材とし、その後さらに、直径が20〜200mm程度の丸棒に熱間圧延して鍛造用素材を作製する。
〔3〕上記のようにして得た鍛造用素材を、1200〜1250℃に加熱して、1200〜900℃で所望の部品形状に熱間鍛造した後、V、Ti、NbおよびZrの炭化物の析出温度域である800〜500℃を、0.1〜3℃/秒の冷却速度で冷却し、500℃を下回る温度域を、大気中放冷やミスト冷却など適宜の冷却手段によって室温まで冷却することにより、非調質鋼材の組織を、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であるものとすることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
表1に示す化学組成を有する鋼1〜28を真空溶解炉によって溶解し、インゴットを作製した。
なお、表1中の鋼1〜16および鋼28は、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼17〜27は、化学組成が本発明で規定する条件から外れた鋼である。
Figure 0004957325
上記のインゴットを、通常の方法によって鋼片とした後、1250℃加熱、1000℃仕上げの熱間圧延で直径20mmの丸棒を作製した。
次いで、熱間鍛造を想定した特性を評価した。
すなわち、鋼1〜27を用いた試験番号1〜27については、上記のようにして得た直径20mmの丸棒を、熱間鍛造時の加熱を想定して1250℃に加熱し、大気中で放冷して室温まで冷却した。なお、この時の800〜500℃における冷却速度は、1℃/秒であった。
鋼28を素材とする直径20mmの丸棒は、これを2等分し、いずれも熱間鍛造時の加熱を想定して1250℃に加熱した後、試験番号28については、4℃/秒の冷却速度で冷却して意図的にベイナイトが生成しやすい状態にした。一方、試験番号29については、前記試験番号1〜27と同様に、大気中で放冷して室温まで冷却した。なお、この試験番号29の800〜500℃における冷却速度も1℃/秒であった。
このようにして得た直径が20mmの加熱冷却した丸棒から各種の試験片を採取して、ミクロ組織、ビッカース硬さ(以下、「Hv硬さ」という。)および引張特性を調査した。
ミクロ組織は、前記した各丸棒から鍛錬軸に垂直な面を観察面とする試験片を切り出し、鏡面研磨してナイタルで腐食した後、光学顕微鏡で倍率を400倍として4視野観察し、「相」(組織)の判定を行うとともに、通常の方法で画像解析して、各視野中でのフェライト+パーライトの占める比率を調査した。
Hv硬さは、各丸棒から鍛錬軸に垂直な面を試験面とする試験片を切り出して鏡面研磨した後、R/2部位(ただし、「R」は丸棒の半径を表す。)を4点と中心部位を1点の計5点について、98.07Nの試験力で測定し、算術平均して、全硬さとしてのHv硬さ(以下、「THv」という。)を求めた。
引張特性は、各丸棒からJIS Z 2201(1998)に記載の14A号試験片(ただし、平行部の直径:7mm)を切り出し、室温で引張試験を行って0.2%耐力を測定した。
表2に、組織、THvおよび0.2%耐力の結果をまとめて示す。なお、表2の組織欄には、フェライト+パーライトの占める比率が80%以上の場合に「○」、ベイナイトの混在量が多く、フェライト+パーライトの占める比率が80%を下回る場合を「×」と記載した。
Figure 0004957325
表2から、明らかなように、化学組成および組織が本発明で規定する範囲内にある試験番号1〜16および試験番号29の場合には、「焼入れ−焼戻し」の調質処理や冷間加工など特別な処理を施すことなく、900MPa以上という大きな0.2%耐力、具体的には、905〜1250MPaの0.2%耐力が得られている。
これに対して、化学組成または/および組織が本発明で規定する条件から外れた試験番号17〜28の場合には、0.2%耐力は900MPaを下回るものである。
すなわち、試験番号17〜21および試験番号24〜27の場合には、組織は本発明で規定する条件を満たすものの、化学組成が本発明で規定する条件から外れた鋼17〜21および鋼24〜27を用いたので、0.2%耐力は900MPaを下回っている。
また、試験番号22および試験番号23の場合には、化学組成が本発明で規定する条件から外れた鋼22および鋼23を用い、しかも、その組織が本発明で規定する条件から外れているので、0.2%耐力は900MPaを下回っている。
さらに、試験番号28の場合には、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼28を用いているが、組織が本発明で規定する条件から外れているので、0.2%耐力は900MPaを下回る880MPaである。
本発明の非調質鋼材は、「焼入れ−焼戻し」の調質処理や冷間加工などの特別な処理を施すことなく、熱間鍛造のままで、900MPa以上という大きな0.2%耐力を確保できるので、高強度化が要求されている近年の自動車エンジンなどのコンロッドや自動車の足回り部品であるナックルなどの素材として好適であり、製造コスト削減に大きく寄与する。

Claims (2)

  1. 質量%で、C:0.3%を超えて0.55%以下、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.15%以下、S:0.005〜0.20%、Cr:0.02〜0.4%、V:0.35〜1.0%、Al:0.05%以下、N:0.008%未満およびO:0.0035%以下を含むとともに、Ti:0.05%を超えて0.4%以下、Nb:0.02〜0.4%およびZr:0.02〜0.4%のうちの1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式で表されるfn1の値が0を超えて0.12以下の条件を満足する化学組成で、かつ、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であることを特徴とする非調質鋼材(但し、質量%で、C:0.55%、Si:0.25%、Mn:1.23%、P:0.012%、S:0.015%、Cr:0.15%、V:0.39%、Al:0.029%、N:0.0053%、O:0.0011%およびNb:0.050%を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成の非調質鋼材を除く)
    fn1=(0.293Ti+0.151Nb+0.154Zr)−N・・・(1)。
    ここで、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
  2. 量%で、C:0.3%を超えて0.55%以下、Si:0.01〜1.0%、Mn:0.6〜2.0%、P:0.15%以下、S:0.005〜0.20%、Cr:0.02〜0.4%、V:0.35〜1.0%、Al:0.05%以下、N:0.008%未満およびO:0.0035%以下を含むとともに、Ti:0.05%を超えて0.4%以下、Nb:0.02〜0.4%およびZr:0.02〜0.4%のうちの1種または2種以上を含有し、さらに、Ca:0.05%以下、Pb:0.4%以下、Bi:0.3%以下、Te:0.1%以下およびSe:0.5%以下のうちの1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式で表されるfn1の値が0を超えて0.12以下の条件を満足する化学組成で、かつ、組織中のフェライト+パーライトの占める比率が80%以上であることを特徴とする非調質鋼材。
    fn1=(0.293Ti+0.151Nb+0.154Zr)−N・・・(1)。
    ここで、(1)式中の元素記号は、その元素の質量%での含有量を表す。
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