以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に述べる、本発明の第1の実施形態は、PC1に、視覚障害者用の操作画面と晴眼者用の操作画面とを有するとともに、その操作画面を自動的に切り替える画面切替機能を有したアプリケーションソフトXがインストールされており、そのアプリケーションソフトXが実行中である場合に、アプリケーションソフトXによって、PC1を操作する操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかが判定されると、アプリケーションソフトXの操作画面が、操作者の操作しやすい操作画面へと切り替えられるという形態である。
図1でPC1のハードウェア構成、図2でアプリケーションソフトXの操作画面、図3でアプリケーションソフトXのインストール処理、図4でアプリケーションソフトXにおける操作者の判定処理および操作画面の切替制御処理を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるアプリケーションソフトXがインストールされたPC1(コンピュータの一例)の電気的構成を示すブロック図である。
上述したアプリケーションソフトXが、PC1において実行中である場合に、例えば、視覚障害者により入力操作が行われると、晴眼者にとって使い勝手の良い操作画面が表示されていても、視覚障害者にとって使い勝手の良い操作画面へと切り替えられるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。
また、アプリケーションソフトXは、LAN200を介して接続されるMFP100が有するファクシミリ機能、プリンタ機能、スキャナ機能、及び、コピー機能などの各種機能を利用するためのプログラムである。なお、MFP100は、ファクシミリ機能によるデータ送信を行うために電話回線網300と接続されている。
PC1は、CPU11、ROM12、RAM13、ハードディスク14、キーボード15、マウス16、LCD17、スピーカ18、計時回路19、LANインターフェイス20とを主に有し、これらはバスライン26を介して互いに接続されている。
CPU11は、ROM12やRAM13やハードディスク14に記憶される固定値やプログラム或いは、LANインターフェイス20を介して送受信される各種信号に従って、PC1が有している各機能の制御や、バスライン26と接続された各部を制御するものである。
ROM12は、PC1で実行される制御プログラムなどを格納した書換不能なメモリである。RAM13は、書き替え可能な揮発性のメモリであり、PC1の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶するためのメモリである。
RAM13には、条件適合フラグメモリ13aと、キー操作フラグメモリ13bと、マウス操作フラグメモリ13cと、条件適合カウントメモリ13dと、キー入力カウントメモリ13eと、マウス入力カウントメモリ13fと、マウスオーバボタン名メモリ13gと、ユーザタイプメモリ13hとが設けられている。
条件適合フラグメモリ13aは、操作者により設定されているPC1の各設定が視覚障害者の利用しやすい設定であるか否かを示す条件適合フラグが記憶されるメモリである。PC1の各設定が視覚障害者の利用しやすい設定であるとは、例えば、視覚障害者のPC利用を支援するソフトウェアがインストールされていたり、オペレーティングシステム(以下、「OS」と称する)の設定においてマウスカーソルの移動速度が遅く設定されていたり、また、LCD17に表示される文字の大きさが大きく設定されている場合などである。この条件適合フラグは、上述したような条件が満たされている場合に、「オン」(例えば、「1」)に設定され、条件が満たされていない場合や初期化された場合に「オフ」(例えば、「0」)に設定される。
キー操作フラグメモリ13bは、操作者によりキーボード15が操作され所定のキー操作(例えば、キー押下)が行われたか否かを示すキー操作フラグが記憶されるメモリである。キー操作フラグは、操作者によりキーボード15が操作され所定のキー操作が行われた場合に、「オン」(例えば、「1」)に設定され、所定のキー操作が行われていない場合や初期化された場合に「オフ」(例えば、「0」)に設定される。
マウス操作フラグメモリ13cは、操作者によりマウス16が操作され所定のマウス操作(例えば、クリック)が行われたか否かを示すマウス操作フラグが記憶されるメモリである。マウス操作フラグは、操作者によりマウス16が操作され所定のマウス操作が行われた場合に、「オン」(例えば、「1」)に設定され、所定のマウス操作が行われていない場合や初期化された場合に「オフ」(例えば、「0」)に設定される。
条件適合カウントメモリ13dは、操作者により設定されているPC1の各設定のうち、視覚障害者に利用しやすく設定されている設定数を計数するためのメモリである。例えば、視覚障害者のPC利用を支援するソフトウェアがインストールされていたり、OSの設定においてマウスカーソルの移動速度が遅く設定されていたり、また、LCD17に表示される文字の大きさが大きく設定されている場合などに、PC1の設定が視覚障害者に利用しやすく設定されているとして、それぞれ「1」が加算される。
キー入力カウントメモリ13eは、操作者によりキーボード15が操作され所定のキー操作(例えば、キー押下)が行われた回数を計数するためのメモリである。例えば、操作者によりキーボード15が操作され所定のキー操作が行われる毎に、「1」が加算される。
マウス入力カウントメモリ13fは、操作者によりマウス16が操作され所定のマウス操作(例えば、クリック)が行われた回数を計数するためのメモリである。例えば、操作者によりマウス16が操作され所定のマウス操作が行われる毎に、「1」が加算される。
マウスオーバボタン名メモリ13gは、LCD17に表示されている所定のボタンの上を、LCD17に表示されるマウスカーソルが通過した場合に、その通過したボタンのボタン名が通過した順番に記憶されるメモリである。例えば、「スキャン」というボタン名が付与されているボタンの上を、マウスカーソルが通過した場合、そのボタン名「スキャン」が記憶される。続けて、マウスカーソルが「コピー」というボタン名が付与されているボタンの上を通過した場合、ボタン名「スキャン」に加えて、ボタン名「コピー」が通過した順番に記憶される。
ユーザタイプメモリ13hは、PC1を操作している操作者が、視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを示すユーザタイプが記憶されるメモリである。後述するユーザタイプ判定処理A(図5参照)によりPC1を操作している操作者が視覚障害者であると判定された場合に、視覚障害者であることを示すユーザタイプ(例えば、「1」)が記憶され、晴眼者であると判定された場合に、晴眼者であるとことを示すユーザタイプ(例えば、「2」)が記憶される。なお、初期化された場合は「0」に設定される。
ハードディスク14は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このハードディスク14に記憶されたデータは、PC1の電源オフ後も保持される。ハードディスク14には、OSメモリ14aと、スクリーンリーダソフトメモリ14bと、アプリケーションソフトXメモリ14cとが設けられている。
OSメモリ14aは、基本ソフトウェアであるOSが記憶されるメモリである。OSは、バスライン26と接続された各部を管理するためのプログラムであり、操作者がPC1を利用する場合に必要なプログラムである。このOSには、次に述べるような入力操作に関する設定項目が複数設けられており、操作者は各設定項目に設けられている複数の選択肢の中から、いずれか一つを選択して設定することで、より快適にPC1を利用することができる。
例えば、LCD17に表示されるマウスカーソルの移動速度を、所定の移動速度よりも速くしたり、遅くしたりなどの設定や、LCD17に表示される文字情報を、所定の文字サイズよりも大きくしたり、小さくしたりなどの設定を行うことができる。
スクリーンリーダソフトメモリ14bは、LCD17に表示されている文字情報を音声化して読み上げさせるスクリーンリーダソフト(音声読み上げソフト)が記憶されるメモリである。スクリーンリーダソフトは、視覚障害者がPC1を利用できるよう支援するためのソフトである。キー操作などによってLCD17に表示されている文字情報が選択されると、選択された文字情報が音声化され、スピーカ18によって放音される。例えば、LCD17に表示されているボタンBT1〜BT11(詳しくは、図2(a)に後述する)が選択されると、そのボタン名が音声化されて放音されるので、視覚障害者は、その音声に基づいてPC1を操作することができる。
アプリケーションソフトXメモリ14cは、LAN200を介して接続されるMFP100の各機能を利用するためのアプリケーションソフトXが記憶されるメモリである。このアプリケーションソフトXが視覚障害者によって利用される場合、同時にスクリーンリーダソフトが実行されているので、アプリケーションソフトXの操作画面に表示される文字情報が音声化され、スピーカ18から放音される。よって、視覚障害者は、その音声に基づいてアプリケーションソフトXを操作することができる。
このアプリケーションソフトXメモリ14cには、図3(a)のフローチャートに示す初期設定処理、図4のフローチャートに示すメイン処理、図5のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理A、図6(a)のフローチャートに示す使用状況取得処理A、図6(b)のフローチャートに示す操作取得処理A、図7のフローチャートに示す画面切替処理A、図8のフローチャートに示す画面切替処理Bを実行する各プログラム(特許請求の範囲に記載の情報処理プログラムの一例)が記憶されている。
また、このアプリケーションソフトXメモリ14cには、視覚障害者用UIメモリ14c1と、晴眼者用UIメモリ14c2と、切替実行フラグメモリ14c3と、確認表示フラグメモリ14c4と、UIタイプメモリ14c5とが設けられている。
視覚障害者用UIメモリ14c1は、視覚障害者が入力操作をしやすい操作画面である視覚障害者用UI(詳しくは、図2(a)に後述する)が記憶されるメモリであり、晴眼者用UIメモリ14c2は、晴眼者が入力操作しやすい操作画面である晴眼者用UI(詳しくは、図2(b)に後述する)が記憶されるメモリである。
切替実行フラグメモリ14c3は、操作者の入力操作の特徴に応じて、LCD17に表示されている操作画面を視覚障害者用UIまたは晴眼者用UIへ切り替えるか否か示す切替実行フラグが記憶されるメモリである。この切替実行フラグが「オン」(例えば、「1」)に設定されている場合は、操作者の入力操作の特徴に応じて、LCD17に表示されている操作画面が視覚障害者用UIまたは晴眼者用UIへ切り替えられる。一方、切替実行フラグが「オフ」(例えば、「0」)に設定されている場合、LCD17に表示されている操作画面の切り替えは行われない。
確認表示フラグメモリ14c4は、操作者の入力操作の特徴に応じて、LCD17に表示されている操作画面が切り替えられる場合に、操作画面を切り替えるかを確認するためのダイアログボックスB,C(図9参照)を、LCD17に表示するか否かを示す確認表示フラグが記憶されるメモリである。
この確認表示フラグが「オン」(例えば、「1」)に設定されていれば、操作者の入力操作の特徴に応じてLCD17に表示されている操作画面が切り替えられる場合に、操作画面を切り替えるかを確認するためのダイアログボックスB,C(図9参照)が、LCD17に表示される。そして、操作者により操作画面を切り替えるという指示が入力された場合に、操作画面が切り替えられる。一方、確認表示フラグが「オフ」(例えば、「0」)に設定されていれば、操作画面を切り替えるかを確認するためのダイアログボックスB,Cは表示されず、操作者の指示の入力に関係なく、LCD17に表示されている操作画面が切り替えられる。
UIタイプメモリ14c5は、LCD17に表示させるべき操作画面が、視覚障害者用UIであるか、晴眼者用UIであるかを示すUIタイプが記憶されるメモリである。UIタイプメモリ14c5に、視覚障害者用UIであることを示すUIタイプ(例えば、「1」)が記憶される場合は、LCD17に視覚障害者UIが表示され、晴眼者用UIであるとことを示すUIタイプ(例えば、「2」)が記憶される場合は、LCD17に晴眼者用UIが表示される。なお、初期化された場合は「0」に設定される。
キーボード15は、複数のキーが設けられているキー入力装置である。操作者がキーを押下すると、押下したキーに応じた入力信号がPC1へ入力される。マウス16は、LCD17に表示されるマウスカーソルの表示位置を指定するためのポインティングデバイスである。操作者によりマウス16の置かれている位置が移動されられると、その移動量に応じた入力信号がPC1へ入力され、入力信号に応じてマウスカーソルの表示位置が移動させられる。
また、マウス16には、操作者がマウス16の置かれている位置を移動させながら操作可能なマウスボタンが設けられており、操作者によりそのボタンが押下されると、所定の入力信号がPC1へ入力される。操作者は、キーボード15やマウス16を操作することで、OSなどの各設定項目を変更したり、アプリケーションソフトXなどを利用することができる。
LCD17は、操作手順や実行中の処理の状態が表示されると共に、キーボード15の押下や、マウス16の操作に対応する情報が表示されるものである。スピーカ18は、スクリーンリーダソフトにより音声化された音声信号などを音声に変換して放音するものである。計時回路19は、現在の日時を刻む時計機能を有する既知の回路である。
LANインターフェイス20は、LANケーブルの一端側を、LANインターフェイス20の接続口に接続し、他端側をLAN200と接続することにより、LAN200に接続されている各種の外部装置とのデータ通信を可能とする既知の回路である。
次に、図2を参照して視覚障害者用UIと、晴眼者用UIとについて説明する。
図2(a)は、視覚障害者用UIメモリ14c1に記憶される視覚障害者用UIの一例を示すイメージ図であり、(b)は、晴眼者用UIメモリ14c2に記憶される晴眼者用UIの一例を示すイメージ図である。
視覚障害者用UIおよび晴眼者用UIは、それぞれアプリケーションソフトXの操作画面であり、操作者は、視覚障害者用UIまたは晴眼者用UIに従って入力操作を行うことで、MFP100の各種機能を利用することができる。この視覚障害者用UIは、画像の使用が抑制され、文字情報が多用されており、スクリーンリーダソフトを使用すれば、視覚障害者でも全ての操作が行えるように構成されている。
視覚障害者用UIの上方には、アプリケーションソフトXで利用可能なMFP100が文字情報として表示される選択ボックスSB1と、アプリケーションソフトXの各種設定を行うための設定ボタンBT1とが設けられている。
また、視覚障害者用UIの左方には、MFP100のスキャナ機能を利用するためのスキャンボタンBT2と、MFP100のフォトメディアキャプチャ機能を利用するためのフォトメディアキャプチャボタンBT3と、MFP100のコピー機能を利用するためのコピーボタンBT4と、MFP100のPC−FAX機能を利用するためのPC−FAXボタンBT5と、MFP100の各種設定を行うためのデバイス設定ボタンBT6と、LCD17に表示される操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるための画面切り替えボタンBT7とが設けられている。
また、視覚障害者用UIの中央には、スキャナ機能を利用して読み取った画像データファイルなどをLCD17に表示するイメージボタンBT8と、スキャナ機能を利用して読み取った画像データファイルに基づいてテキストデータファイルを作成するOCR機能を実行するOCRボタンBT9と、Eメールを送信するためのEメールボタンBT10と、ハードディスク14に記憶されている各種ファイルをLCD17に表示するファイルボタンBT11とが設けられている。
なお、設定ボタンBT1には「設定」というボタン名が付与され、以下同様に、スキャンボタンBT2には「スキャン」、フォトメディアキャプチャボタンBT3には「フォトメディアキャプチャ」、コピーボタンBT4には「コピー」、PC−FAXボタンBT5には「PC−FAX」、デバイス設定ボタンBT6には「デバイス設定」、画面切り替えボタンBT7には「画面切り替え」、イメージボタンBT8には「イメージ」、OCRボタンBT9には「OCR」、EメールボタンBT10には「Eメール」、ファイルボタンBT11には「ファイル」というボタン名が付与されている。
この視覚障害者用UIに設けられている各ボタンBT1〜BT11のボタン名や、選択ボックスSB1に表示される文字情報は、それぞれスクリーンリーダソフトによって音声化されるように構成されているので、視覚障害者にとって入力操作が行いやすい。
上述したように視覚障害者用UIには、各ボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1が設けられているので各機能を利用するためには、キーボード15やマウス16を使用して、各ボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1の中から、操作対象とするボタンBT1〜BT11、または、選択ボックスSB1を一つ特定する特定操作を行い、その後、実行指示を入力するという操作が必要となる。
各ボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1の中から、操作対象として一つが特定されている状態、すなわち、実行指示が入力可能な状態のボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1のことを、入力フォーカスが設定されているボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1と称する。また、入力フォーカスが別のボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に設定(変更)されたことを、入力フォーカスが移動されたと称する。
キーボード15を使用して入力操作を行う場合、特定操作は、例えば、キーボード15に設けられているTabキーの押下によって行われる。Tabキーが押下される度に、所定の順番で一つずつボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に入力フォーカスが移動される。操作者は、操作したいボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に入力フォーカスが設定されるまで繰り返しTabキーを押下し、入力フォーカスが設定された場合にリターンキーを押下することにより、そのボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に対して、実行指示を入力することができる。これ以後、説明を分かり易くするために、視覚障害者用UIに関わらず(例えば、後述するダイアログボックスA(図3(b)参照)などでも)、また、キーボード15やマウス16による入力操作に関わらず、LCD17に表示されている一つのボタンに対して、実行指示が入力された場合に、そのボタンが押下されたと称する。
なお、ボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に入力フォーカスが設定される度に、スクリーンリーダソフトは、入力フォーカスが設定されたボタンBT1〜BT11のボタン名や、選択ボックスSB11に表示されている文字情報を音声化して、スピーカ18から放音させる。
また、マウス16を使用して特定操作を行う場合は、特定操作と実行指示とが同時に行われる。例えば、LCD17に表示されるマウスカーソルの表示位置を、ボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1の表示位置に重ねて、(後述する)マウスボタンを押下する(以下、「マウスクリックする」と称する)ことで、そのボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1に対して、特定操作が行われ、実行指示が入力される。
次に、晴眼者用UIについて説明する。
図2(b)は、晴眼者用UIの一例を示すイメージ図である。晴眼者用UIは、アプリケーションソフトXの操作画面であり、操作者は、晴眼者用UIに従って入力操作を行うことで、MFP100の各種機能を利用することができる。また、この晴眼者用UIは、画像が多用された画面に従ってマウス16により操作が行えるように構成されており、また、マウス16を使用すれば、キーボード15よりも少ない操作回数で入力操作を完了できるように構成されているので、晴眼者は、キーボード15よりもマウス16による入力操作の方が行いやすい。
晴眼者用UIの上方には、アプリケーションソフトXで利用可能なMFP100が文字情報として表示される選択ボックスSB21と、アプリケーションソフトXの各種設定を行うための設定ボタンBT21とが設けられている。
また、晴眼者用UIの左方には、MFP100のスキャナ機能を利用するためのスキャンボタンBT22と、MFP100のフォトメディアキャプチャ機能を利用するためのフォトメディアキャプチャボタンBT23と、MFP100のコピー機能を利用するためのコピーボタンBT24と、MFP100のPC−FAX機能を利用するためのPC−FAXボタンBT25と、MFP100の各種設定を行うためのデバイス設定ボタンBT26とが設けられている。
また、晴眼者用UIの右方には、スキャナ機能を利用して読み取った画像データファイルなどをLCD17に表示するイメージ画像ボタンGBT21と、スキャナ機能を利用して読み取った画像データファイルに基づいてテキストデータファイルを作成するOCR機能を実行するOCR画像ボタンGBT22と、Eメールを送信するためのEメール画像ボタンGBT23と、ハードディスク14に記憶されている各種ファイルをLCD17に表示するファイル画像ボタンGBT24とが設けられている。
なお、設定ボタンBT21には「設定」というボタン名が付与され、以下同様に、スキャンボタンBT22には「スキャン」、フォトメディアキャプチャボタンBT23には「フォトメディアキャプチャ」、コピーボタンBT24には「コピー」、PC−FAXボタンBT25には「PC−FAX」、デバイス設定ボタンBT26には「デバイス設定」、イメージ画像ボタンGBT21には「イメージ」、OCR画像ボタンGBT22には「OCR」、Eメール画像ボタンGBT23には「Eメール」、ファイル画像ボタンGBT24には「ファイル」というボタン名が付与されている。
また、晴眼者用UIに設けられている各ボタンBT21〜BT26のボタン名や、選択ボックスSB21に表示される文字情報は、それぞれスクリーンリーダソフトによって音声化されるように構成されているが、各画像ボタンGBT21〜GBT24は、画像によって構成されているためスクリーンリーダソフトでは音声化されない。
よって、視覚障害者は、各画像ボタンGBT21〜GBT24に対して入力操作を行うことが困難であるので、各画像ボタンGBT21〜GBT24に対して入力操作が行われた場合は、晴眼者によって入力操作が行われたとみなすことができる。
キーボード15やマウス16を使用して、各ボタンBT21〜BT26や選択ボックスSB21の中から、操作対象とするボタンBT21〜BT26、または、選択ボックスSB21を一つ特定する特定操作と、実行指示を入力する方法については、視覚障害者用UIの場合と同様であるので、その説明を省略する。
また、各画像ボタンGBT21〜GBT24については、キーボード15を使用して特定操作を行えないように構成されている。すなわち、LCD17に表示されるマウスカーソルの表示位置を、画像ボタンGBT21〜GBT24の表示位置に重ねて、マウスクリックした場合にのみ、その画像ボタンGBT21〜GBT24に対して、特定操作および実行指示が入力されるように構成されている。
視覚障害者は、マウス16を使用して入力操作を行うことが困難であるので、各画像ボタンGBT21〜GBT24に対して入力操作が行われた場合は、より確実に、晴眼者によって入力操作が行われたとみなすことができる。
次に、図3(a)を参照して、PC1のCPU11により実行される初期設定処理(S10)について説明する。図3(a)は、PC1の初期設定処理(S10)を示すフローチャートである。
この初期設定処理(S10)は、操作者の入力操作に従って切替実行フラグを設定するとともに、確認表示フラグと、UIタイプの値とをそれぞれ初期設定するための処理であり、LAN200を介して接続されるMFP100を利用するためのアプリケーションソフトXが、ハードディスク14にインストールされる場合に実行される処理である。
この初期設定処理(S10)では、まず、操作者により設定されているPC1の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替える画面切替機能を使用するかを確認するためのダイアログボックスAを、LCD17に表示する(S1)。ここで、図3(b)を参照して、ダイアログボックスAについて説明する。
図3(b)は、ダイアログボックスAの一例を示すイメージ図である。ダイアログボックスAは、画面切替機能を使用するかを確認するためのメッセージを表示し、操作者に指示を入力してもらうための表示画面である。
ダイアログボックスAは、画面切替機能を使用するかを確認するためのメッセージが表示されるテキストボックスTB31と、操作者により画面切替機能を使用するという指示が入力されるボタンBT31と、操作者により画面切替機能を使用しないという指示が入力されるボタンBT32とが設けられている。
例えば、テキストボックスTB31には、「ユーザが行う画面操作を監視して、ユーザの操作手法に適した設計の画面タイプに自動的に切り替えることができます。」という文字情報が表示されている。また、ボタンBT31には「はい」というボタン名が付与されており、ボタンBT32には「いいえ」というボタン名が付与されている。
このダイアログボックスAに設けられているテキストボックスTB31に表示される文字情報や、各ボタンBT31,BT32のボタン名は、それぞれスクリーンリーダソフトによって音声化されるように構成されているので、晴眼者にとってはもちろん、視覚障害者にとって入力操作が行いやすい。
ここで、図3(a)のフローチャートの説明に戻る。S1の処理が終了すると、次に、操作者の操作により、LCD17に表示されるダイアログボックスAの「はい」ボタンBT31が押下されたかを判定し(S2)、「はい」ボタンBT31が押下された場合は(S2:Yes)、ハードディスク14の切替実行フラグメモリ14c3に記憶される切替実行フラグを「オン」に設定する(S3)。一方、「いいえ」ボタンBT32が押下された場合は(S2:No)、切替実行フラグを「オフ」に設定する(S4)。
なお、切替実行フラグが「オン」に設定されている場合は、操作者の入力操作の特徴に応じて、LCD17に表示されている操作画面が視覚障害者用UIまたは晴眼者用UIへ切り替えられる。一方、切替実行フラグが「オフ」に設定されている場合、LCD17に表示されている操作画面の切り替えは行われない。
次に、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグを「オン」に設定し(S5)、ハードディスク14のUIタイプメモリ14c5に、晴眼者を示すUIタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S6)、この初期設定処理を終了する。
なお、UIタイプメモリ14c5に、視覚障害者用UIであることを示すUIタイプが記憶される場合は、LCD17に視覚障害者UIが表示され、晴眼者用UIであるとことを示すUIタイプが記憶される場合は、LCD17に晴眼者用UIが表示される。
この図3(a)のフローチャートに示す初期設定処理(S10)により、ハードディスク14にアプリケーションソフトXがインストールされる場合に、操作者の入力操作に従って切替実行フラグを設定でき、確認表示フラグと、UIタイプの値とをそれぞれ初期設定することができる。
次に、図4を参照して、PC1のCPU11により実行されるメイン処理について説明する。
図4は、PC1のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、操作者により設定されているPC1の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えるための処理であり、アプリケーションソフトXが実行開始された場合に一度だけ実行される処理である。
このメイン処理では、まず、RAM13に設けられている各メモリ13a〜13hをそれぞれ初期化する(S11)。次に、ハードディスク14の切替実行フラグメモリ14c3に記憶される切替実行フラグが、「オン」に設定されているかを判定し(S12)、切替実行フラグが「オン」に設定されている場合は(S12:Yes)、ユーザタイプ判定処理Aを実行する(S13)。(後述する)ユーザタイプ判定処理A(S13)は、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定するための処理である。一方、切替実行フラグが「オフ」である場合は(S12:No)、S13〜S20の各処理をスキップし、このメイン処理を終了する。
次に、ユーザタイプ判定処理A(S13)によって、ユーザタイプが何と判定されたかを判定する(S14)。ユーザタイプ判定処理A(S13)により視覚障害者であると判定された場合、すなわち、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプが記憶されている場合は、ハードディスク14のUIタイプメモリ14c5に記憶されるUIタイプを読み取る(S15)。
そして、読み取ったUIタイプが、晴眼者を示すユーザタイプであるかを判定し(S16)、晴眼者を示すユーザタイプである場合は(S16:Yes)、画面切替処理Aを実行し(S17)、このメイン処理を終了する。(後述する)画面切替処理A(S17)は、LCD17に表示されている晴眼者用UIを、視覚障害者用UIへ切り替えるための処理である。一方、視覚障害者を示すユーザタイプである場合は(S16:No)、S17の処理をスキップし、このメイン処理を終了する。
また、S14の処理において、ユーザタイプ判定処理A(S13)により晴眼者であると判定された場合、すなわち、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプが記憶されている場合は、ハードディスク14のUIタイプメモリ14c5に記憶されるUIタイプを読み取る(S18)。
そして、読み取ったUIタイプが、視覚障害者を示すユーザタイプであるかを判定し(S19)、視覚障害者を示すユーザタイプである場合は(S19:Yes)、画面切替処理Bを実行し(S20)、このメイン処理を終了する。(後述する)画面切替処理B(S20)は、LCD17に表示されている視覚障害者用UIを、晴眼者用UIへ切り替えるための処理である。一方、晴眼者を示すユーザタイプである場合は(S19:No)、S20の処理をスキップし、このメイン処理を終了する。
この図4のフローチャートに示すメイン処理により、操作者により設定されているPC1の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えることができる。よって、視覚障害者により入力操作が行われると、LCD17に晴眼者用UIが表示されていても、視覚障害者UIへと切り替えられるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。また、晴眼者により入力操作が行われると、LCD17に視覚障害者用UIが表示されていても、晴眼者UIへと切り替えられるので、晴眼者にとっても使い勝手が良い。
次に、図5を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理A(S13)について説明する。
図5は、PC1のユーザタイプ判定処理A(S13)を示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理A(S13)は、操作者により設定されているPC1の各設定や、操作者の入力操作の特徴に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理A(S13)では、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eと、マウス入力カウントメモリ13fとを初期化し(S31)、使用状況取得処理Aを実行する(S32)。
ここで、図6(a)を参照してPC1のCPU11により実行される使用状況取得処理A(S32)について説明する。
図6(a)は、PC1の使用状況取得処理A(S32)を示すフローチャートである。この使用状況取得処理A(S32)は、操作者により設定されているPC1の設定を取得し、その設定が視覚障害者に利用しやすく設定されているかを判定するための処理である。
この使用状況取得処理A(S32)では、まず、ハードディスク14にスクリーンリーダソフトがインストールされているかを判定し(S51)、スクリーンリーダソフトがインストールされている場合は(S51:Yes)、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグを「オン」に設定する(S52)。一方、スクリーンリーダソフトがインストールされていない場合は(S51:No)、条件適合フラグを「オフ」に設定する(S53)。そして、この使用状況取得処理Aを終了する。
この図6(a)のフローチャートに示す使用状況取得処理A(S32)により、ハードディスク14にスクリーンリーダソフトがインストールされている場合に、PC1が視覚障害者に利用しやすく設定されているとして、条件適合フラグを「オン」に設定することができる。スクリーンリーダソフトは、主に視覚障害者により利用されるので、PC1にインストールされていれば、視覚障害者によって操作が行われている可能性が高いと考えることができる。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。S32の処理が終了すると、次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S33)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S33:Yes)、操作取得処理Aを実行する(S34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S33:No)、S34〜S41の各処理をスキップし、S42の処理に移行する。
ここで、図6(b)を参照してPC1のCPU11により実行される操作取得処理A(S34)(特許請求の範囲に記載の入力取得ステップの一例)について説明する。
図6(b)は、PC1の操作取得処理A(S34)を示すフローチャートである。この操作取得処理A(S34)は、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作、マウス16を使用して行った入力操作を取得するための処理である。
この操作取得処理A(S34)では、まず、キーボード15により行われたキー操作、または、マウス16により行われたマウス操作を取得し(S61)、取得した入力操作がアプリケーションソフトXに対する入力操作であるかを判定する(S62)。S62の処理において、取得した入力操作がアプリケーションソフトXに対する入力操作である場合は(S62:Yes)、この操作取得処理Aを終了する。一方、取得した入力操作がアプリケーションソフトXに対する入力操作でない場合は(S62:No)、S61の処理に戻り、S61〜S62の各処理を繰り返す。
この図6(b)のフローチャートに示す操作取得処理A(S34)により、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作、マウス16を使用して行った入力操作のうち、アプリケーションソフトXに対して行った入力操作を取得することができる。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。S34の処理が終了すると、次に、操作取得処理A(S34)により、Tabキー押下、CtrlキーおよびTabキー押下、スペースキー押下、Altキー押下、矢印キー押下のうち、いずれかの入力操作を取得したかを判定し(S35)、いずれかの入力操作を取得した場合は(S35:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算する(S36)。
そして、キー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定し(S37)、その数値が「10」を超えている場合は(S37:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S38)、このユーザタイプ判定処理Aを終了する。
S37の処理において、その数値が「10」以下である場合は(S37:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S37の各処理を繰り返す。
また、S35の処理において、いずれの入力操作も取得していない場合は(S35:No)、マウスクリックを取得したかを判定し(S39)、マウスクリックを取得した場合は(S39:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S40)。そして、マウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「5」を超えているかを判定し(S41)、その数値が「5」を超えている場合は(S41:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S42)、このユーザタイプ判定処理Aを終了する。
S39の処理において、マウスクリックを取得していない場合は(S39:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S39の各処理を繰り返す。また、S41の処理において数値が「5」以下である場合は(S41:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S41の各処理を繰り返す。
視覚障害者は、操作画面を視認しながら入力操作を行うことが困難であるので、マウス16による入力操作が晴眼者と比較して少ないと考えることができる。また、晴眼者は、操作画面を視認しながら入力操作を行うことができるので、障害者と比較して、キーボード15よりも少ない操作回数で入力操作を完了できるマウス16による入力操作の方が多いと考えることができる。
よって、S37の処理で判定しているようにキーボード15による入力操作が多い場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、S41の処理で判定しているようにマウス16による入力操作が多い場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
アプリケーションソフトXは、キーボード15による入力操作およびマウス16による入力操作によって操作可能に構成されているので、視覚障害者、または、晴眼者が入力操作を行えば、それぞれの入力操作の特徴の差が際立つので、簡単にその特徴を検出することができる。
この図5のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理A(S13)により、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作の操作回数、または、マウス16を使用して行った入力操作の操作回数に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。また、視覚障害者であると判定された場合に、ユーザタイプメモリ13hに視覚障害者を示すユーザタイプを記憶し、晴眼者であると判定された場合に、ユーザタイプメモリ13hに晴眼者を示すユーザタイプを記憶することができる。
次に、図7を参照してPC1のCPU11により実行される画面切替処理A(S17)について説明する。
図7は、PC1の画面切替処理A(S17)を示すフローチャートである。この画面切替処理A(S17)は、LCD17に表示されている晴眼者用UIを、視覚障害者用UIへ切り替えるための処理である。
この画面切替処理A(S17)では、まず、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S71)、確認表示フラグが「オン」に設定されている場合は(S71:Yes)、LCD17に表示される操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えるかを確認するためのダイアログボックスBを表示する(S72)。一方、確認表示フラグが「オフ」に設定されている場合は(S71:No)、S72〜S75の処理をスキップし、S76の処理に移行する。
ここで、図9(a)を参照して、ダイアログボックスBについて説明する。
図9(a)は、ダイアログボックスBの一例を示すイメージ図である。ダイアログボックスBは、操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えるかを確認するためのメッセージを表示し、操作者に指示を入力してもらうための表示画面である。
ダイアログボックスBは、操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えるかを確認するためのメッセージが表示されるテキストボックスTB41と、ダイアログボックスBをLCD17に表示しないという指示が入力されるチェックボックスCB41と、操作者により操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えるという指示が入力されるボタンBT41と、操作者により操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えないという指示が入力されるボタンBT42とが設けられている。
例えば、テキストボックスTB41には、「音声読み上げソフトソフトに対応し、キーボード操作に適した画面に切り替えることができます。」という文字情報が表示されている。また、チェックボックスCB41の右横には、「これ以降、このダイアログを表示しない」という文字情報が表示されている。また、ボタンBT41には「はい」というボタン名が付与されており、ボタンBT42には「いいえ」というボタン名が付与されている。
このダイアログボックスBに設けられているテキストボックスTB41に表示される文字情報や、チェックボックスCB41の右横に表示される文字情報や、各ボタンBT41,BT42のボタン名は、それぞれスクリーンリーダソフトによって音声化されるように構成されているので、視覚障害者にとって入力操作が行いやすい。
そして、操作者の入力操作によって、ボタンBT41が押下された場合は、LCD17の操作画面が視覚障害者用UIへ切り替えられる。ボタンBT42が押下された場合、操作画面の切り替えは行われない。
また、ボタンBT41,BT42が押下された場合に、操作者の入力操作によってチェックボックスCB41にチェックマークが入力されていれば、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグが「オフ」に設定される。
ここで、図7のフローチャートの説明に戻る。S72の処理が終了すると、次に、操作者の操作により、LCD17に表示されるダイアログボックスBの「はい」ボタンBT41が押下されたかを判定し(S73)、「はい」ボタンBT41が押下された場合は(S73:Yes)、ダイアログボックスBのチェックボックスCB41にチェックマークが入力されたかを判定する(S74)。
S74の処理において、ダイアログボックスBのチェックボックスCB41にチェックマークが入力された場合は(S74:Yes)、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグを「オフ」に設定する(S75)。
一方、チェックボックスCB41にチェックマークが入力されていない場合は(S74:No)、S75の処理をスキップし、S76の処理に移行する。
そして、ハードディスク14のUIタイプメモリ14c5に、視覚障害者を示すUIタイプ(例えば、「1」)を記憶し(S76)、LCD17に表示される操作画面を、UIタイプメモリ14c5メモリに記憶されるUIタイプに応じた操作画面、すなわち、視覚障害者用UIへ切り替え(S77)、この画面切替処理Aを終了する。
また、S73の処理において、ダイアログボックスBの「いいえ」ボタンBT42が押下された場合は(S73:No)、ダイアログボックスBのチェックボックスCB41にチェックマークが入力されたかを判定する(S78)。
S78の処理において、ダイアログボックスBのチェックボックスCB41にチェックマークが入力された場合は(S78:Yes)、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグを「オフ」に設定する(S79)。
一方、チェックボックスCB41にチェックマークが入力されていない場合は(S78:No)、S79の処理をスキップし、この画面切替処理Aを終了する。
この図7のフローチャートに示す画面切替処理Aにより、LCD17に表示されている晴眼者用UIを視覚障害者用UIへ切り替える場合に、確認表示フラグが「オン」に設定されていれば、操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えるかを確認するためのダイアログボックスBを、LCD17に表示することができる。また、ダイアログボックスBが表示されている場合に、操作者によって操作画面を視覚障害者用UIへ切り替える指示が入力されたことを条件として、LCD17に表示される操作画面を視覚障害者用UIへ切り替えることができる。よって、操作者が晴眼者であるにも関わらず、視覚障害者用UIがLCD17に表示されることを抑制することができる。
次に、図8を参照してPC1のCPU11により実行される画面切替処理B(S20)について説明する。
図8は、PC1の画面切替処理B(S20)を示すフローチャートである。この画面切替処理B(S20)は、LCD17に表示されている視覚障害者用UIを、晴眼者用UIへ切り替えるための処理である。この画面切替処理B(S20)では、まず、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S81)、確認表示フラグが「オン」に設定されている場合は(S81:Yes)、LCD17に表示される操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるかを確認するためのダイアログボックスCを表示する(S82)。一方、確認表示フラグが「オフ」に設定されている場合は(S81:No)、S82〜S85の処理をスキップし、S86の処理に移行する。
ここで、図9(b)を参照して、ダイアログボックスCについて説明する。
図9(b)は、ダイアログボックスCの一例を示すイメージ図である。ダイアログボックスCは、操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるかを確認するためのメッセージを表示し、操作者に指示を入力してもらうための表示画面である。
ダイアログボックスCは、操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるかを確認するためのメッセージが表示されるテキストボックスTB51と、ダイアログボックスCをLCD17に表示しないという指示が入力されるチェックボックスCB51と、操作者により操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるという指示が入力されるボタンBT51と、操作者により操作画面を晴眼者用UIへ切り替えないという指示が入力されるボタンBT52とが設けられている。
例えば、テキストボックスTB51には、「マウス操作に適したVisualな画面に切り替えることができます。(注:読み上げソフトで読み上げを行うことはできません。キーボードによる操作はできません。)」という文字情報が表示されている。また、チェックボックスCB51の右横には、「これ以降、このダイアログを表示しない」という文字情報が表示されている。また、ボタンBT51には「はい」というボタン名が付与されており、ボタンBT52には「いいえ」というボタン名が付与されている。
このダイアログボックスCに設けられているテキストボックスTB51に表示される文字情報や、チェックボックスCB51の右横に表示される文字情報や、各ボタンBT51,BT52のボタン名は、それぞれスクリーンリーダソフトによって音声化されないように構成されている。
また、各ボタンBT51,52およびチェックボックスCB51については、キーボード15による入力操作が行えないように構成されている。すなわち、LCD17に表示されるマウスカーソルの表示位置を、ボタンBT51,52またはチェックボックスCB51の表示位置に重ねて、マウスクリックした場合にのみ、そのボタンBT51,52またはチェックボックスCB51に対して、特定操作および実行指示が入力されるように構成されている。
よって、視覚障害者は入力操作を行うことが困難となるため、このダイアログボックスCに対する入力操作は、晴眼者によって行われることとなる。また、視覚障害者に対して晴眼者用UIへと切り替えるための報知が抑制されることとなるので、視覚障害者は、不要な入力操作を回避することができ使い勝手が良い。
そして、マウス16による操作者の入力操作によって、ボタンBT51が押下された場合は、LCD17の操作画面が晴眼者用UIへ切り替えられる。ボタンBT52が押下された場合、操作画面の切り替えは行われない。
また、ボタンBT51,BT52が押下された場合に、操作者の入力操作によってチェックボックスCB51にチェックマークが入力されていれば、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグが「オフ」に設定される。
ここで、図8のフローチャートの説明に戻る。S82の処理が終了すると、次に、操作者の操作により、LCD17に表示されるダイアログボックスCの「はい」ボタンBT51がマウスクリックされたかを判定し(S83)、「はい」ボタンBT51がマウスクリックされた場合は(S83:Yes)、ダイアログボックスCのチェックボックスCB51にチェックマークが入力されたかを判定する(S84)。
S84の処理において、ダイアログボックスCのチェックボックスCB51にチェックマークが入力された場合は(S84:Yes)、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグを「オフ」に設定する(S85)。
一方、チェックボックスCB51にチェックマークが入力されていない場合は(S84:No)、S85の処理をスキップし、S86の処理に移行する。
そして、ハードディスク14のUIタイプメモリ14c5に、晴眼者を示すUIタイプ(例えば、「2」)を記憶し(S86)、LCD17に表示される操作画面を、UIタイプメモリ14c5メモリに記憶されるUIタイプに応じた操作画面、すなわち、晴眼者用UIへ切り替え(S87)、この画面切替処理Bを終了する。
また、S83の処理において、ダイアログボックスCの「いいえ」ボタンBT52が押下された場合は(S83:No)、ダイアログボックスCのチェックボックスCB51にチェックマークが入力されたかを判定する(S88)。
S88の処理において、ダイアログボックスCのチェックボックスCB51にチェックマークが入力された場合は(S88:Yes)、ハードディスク14の確認表示フラグメモリ14c4に記憶される確認表示フラグを「オフ」に設定する(S89)。
一方、チェックボックスCB51にチェックマークが入力されていない場合は(S88:No)、S89の処理をスキップし、この画面切替処理Bを終了する。
この図8のフローチャートに示す画面切替処理Bにより、LCD17に表示されている視覚障害者用UIを晴眼者用UIへ切り替える場合に、確認フラグが「オン」に設定されていれば、操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるかを確認するためのダイアログボックスCを、LCD17に表示することができる。また、ダイアログボックスCが表示されている場合に、操作者によって操作画面を晴眼者用UIへ切り替える指示が入力されたことを条件として、LCD17に表示される操作画面を晴眼者用UIへ切り替えることができる。よって、操作画面を晴眼者用UIへ切り替えるためにはマウス16による入力操作を行わなければならないので、視覚障害者の誤操作によって、操作画面が晴眼者用UIへと切り替えられることを抑制することができる。
上述したように、第1の実施形態におけるアプリケーションソフトXは、アプリケーションソフトXがPC1において実行中である場合に、操作者により設定されているPC1の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定し、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えることができる。よって、視覚障害者により入力操作が行われると、LCD17に晴眼者用UIが表示されていても、視覚障害者UIへと切り替えられるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。また、晴眼者により入力操作が行われると、LCD17に視覚障害者用UIが表示されていても、晴眼者UIへと切り替えられるので、晴眼者にとっても使い勝手が良い。
次に、図10を参照して、PC1のCPU11により実行される使用状況取得処理A(図6(a)のS32)の変形例である使用状況取得処理Bについて説明する。
図10は、PC1の使用状況取得処理Bを示すフローチャートである。使用状況取得処理Aでは、操作者により設定されているPC1の設定を一つだけ取得するが、この使用状況取得処理Bは、操作者により設定されているPC1の設定を複数取得し、その設定がそれぞれ視覚障害者に利用しやすく設定されているかを判定する。
この使用状況取得処理Bでは、まず、RAM13の条件適合カウントメモリ13dを初期化する(S91)。次に、OSの設定において、マウスカーソルの移動速度が、OSのインストール時の設定と比較して遅く設定されているかを判定し(S92)、インストール時の設定と比較して遅く設定されている場合は(S92:Yes)、RAM13の条件適合カウントメモリ13dに「1」を加算する(S93)。一方、インストール時の設定と比較して遅く設定されていない場合は(S92:No)、S93の処理をスキップして、S94の処理に移行する。
次に、OSの設定において、画面表示に使用する文字サイズが、OSのインストール時の設定と比較して大きく設定されているかを判定し(S94)、インストール時の設定と比較して大きく設定されている場合は(S94:Yes)、RAM13の条件適合カウントメモリ13dに「1」を加算する(S95)。一方、インストール時の設定と比較して大きく設定されていない場合は(S94:No)、S95の処理をスキップして、S96の処理に移行する。
次に、ハードディスク14にスクリーンリーダソフトがインストールされているかを判定し(S96)、スクリーンリーダソフトがインストールされている場合は(S96:Yes)、RAM13の条件適合カウントメモリ13dに「1」を加算する(S97)。一方、スクリーンリーダソフトがインストールされていない場合は(S96:No)、S97の処理をスキップして、S98の処理に移行する。
次に、スクリーンリーダソフトが実行中であるかを判定し(S98)、スクリーンリーダソフトが実行中である場合は(S98:Yes)、RAM13の条件適合カウントメモリ13dに「1」を加算する(S99)。一方、スクリーンリーダソフトが実行されていない場合は(S98:No)、S99の処理をスキップして、S100の処理に移行する。
そして、RAM13の条件適合カウントメモリ13dに記憶される数値が、「2」を超えているかを判定し(S100)、「2」を超えている場合は(S100:Yes)、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグを「オン」に設定し(S101)、この使用状況取得処理Bを終了する。一方、「2」以下である場合は(S100:No)、条件適合フラグを「オフ」に設定し(S102)、この使用状況取得処理Bを終了する。
この図10のフローチャートに示す使用状況取得処理Bにより、操作者により設定されているPC1の設定を複数取得し、視覚障害者に利用しやすく設定されている設定数が「2」を超える場合に、PC1が視覚障害者に利用しやすく設定されているとして、条件適合フラグを「オン」に設定することができる。視覚障害者に利用しやすく設定されている設定数が、「2」を超えていれば、視覚障害者によって操作が行われている可能性がより高いと考えることができる。
上述した操作取得処理A(図6(b)のS34)は、自己のプログラムに対する入力操作を取得するための処理である。次に、その変形例である操作取得処理B〜D(特許請求の範囲に記載の入力取得ステップの一例)について、図11(a)〜(c)を参照して説明する。
まず、図11(a)を参照して、PC1のCPU11により実行される操作取得処理Bについて説明する。図11(a)は、PC1の操作取得処理Bを示すフローチャートである。この操作取得処理Bは、予め決められている複数の取得対象のアプリケーションソフト(プログラム)に対する入力操作をそれぞれ取得するための処理である。
この操作取得処理Bでは、まず、キーボード15により行われたキー操作、または、マウス16により行われたマウス操作を取得し(S111)、取得した入力操作が、取得対象のアプリケーションソフトに対する入力操作であるかを判定する(S112)。S112の処理において、取得した入力操作が取得対象のアプリケーションソフトに対する入力操作である場合は(S112:Yes)、この操作取得処理Bを終了する。一方、取得した入力操作が取得対象のアプリケーションソフトに対する入力操作でない場合は(S112:No)、S111の処理に戻り、S111〜S112の各処理を繰り返す。
この図11(a)のフローチャートに示す操作取得処理Bにより、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作、マウス16を使用して行った入力操作のうち、予め決められている複数の取得対象のアプリケーションソフト対して行った入力操作を取得することができる。
例えば、キーボード15およびマウス16による入力操作が可能であって、晴眼者であればマウス16を操作して入力操作を行うアプリケーションソフトを取得対象のアプリケーションソフトとすれば、キーボード15を操作して入力操作が行われた場合、視覚障害者によって操作が行われている可能性が高いと考えることができる。すなわち、視覚障害者および晴眼者の入力操作の特徴の差が際立つので、操作者が視覚障害者であるか、晴眼者であるかをより精度良く判定することができる。
次に、図11(b)を参照して、PC1のCPU11により実行される操作取得処理Cについて説明する。図11(b)は、PC1の操作取得処理Cを示すフローチャートである。この操作取得処理Cは、ワープロソフト(例えば、ワード(登録商標))および表計算ソフト(例えば、エクセル(登録商標))以外のアプリケーションに対する入力操作をそれぞれ取得するための処理である。
この操作取得処理Cでは、まず、キーボード15により行われたキー操作、または、マウス16により行われたマウス操作を取得し(S113)、取得した入力操作がワープロソフトに対する入力操作であるかを判定する(S114)。S114の処理において、取得した入力操作がワープロソフト以外のアプリケーションソフトに対する入力操作である場合は(S114:No)、取得した入力操作が表計算ソフトに対する入力操作であるかを判定する(S115)。
S115の処理において、取得した入力操作が表計算ソフト以外のアプリケーションソフトに対する入力操作である場合は(S115:No)、この操作取得処理Cを終了する。
S114の処理において、取得した入力操作がワープロソフトに対する入力操作である場合(S114:Yes)、S115の処理において、取得した入力操作が表計算ソフトに対する入力操作である場合は(S115:Yes)、それぞれS113の処理に戻り、S113〜S115の各処理を繰り返す。
この図11(b)のフローチャートに示す操作取得処理Cにより、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作、マウス16を使用して行った入力操作のうち、ワープロソフト及び表計算ソフト以外のアプリケーションに対する入力操作をそれぞれ取得することができる。
ワープロソフトや表計算ソフト(特許請求の範囲に記載のキー入力デバイスによる入力操作が主である所定のプログラムの一例)が使用される場合、視覚障害者でも晴眼者でもキーボード15を使用して入力操作を行うので、入力操作の特徴に差が現れづらい。よって、ワープロソフト及び表計算ソフトに対する入力操作を取得しないことで、操作者が視覚障害者であるか、晴眼者であるかをより精度良く判定することができる。
なお、請求項記載のポインティングデバイスによる入力が主である所定のプログラムの一例としては、画像処理ソフトやアプリケーションソフトXなどが該当する。
次に、図11(c)を参照して、PC1のCPU11により実行される操作取得処理Dについて説明する。図11(c)は、PC1の操作取得処理Dを示すフローチャートである。この操作取得処理Dは、ワープロソフト(例えば、ワード(登録商標))または表計算ソフト(例えば、エクセル(登録商標))が実行中である場合に、入力操作を取得しないようにするための処理である。
この操作取得処理Dでは、まず、キーボード15により行われたキー操作、または、マウス16により行われたマウス操作を取得し(S116)、ワープロソフトが実行中であるかを判定する(S117)。S117の処理において、ワープロソフトが実行されていない場合は(S117:No)、表計算ソフトが実行中であるかを判定する(S118)。
S118の処理において、表計算ソフトが実行されていない場合は(S118:No)、この操作取得処理Dを終了する。
S117の処理において、ワープロソフトが実行中である場合(S117:Yes)、S118の処理において、表計算ソフトが実行中である場合は(S118:Yes)、それぞれS116の処理に戻り、S116〜S118の各処理を繰り返す。
この図11(c)のフローチャートに示す操作取得処理Dにより、操作者がキーボード15を使用して行った入力操作、マウス16を使用して行った入力操作のうち、ワープロソフト及び表計算ソフトが実行されていない場合の入力操作を取得することができる。
また、ワープロソフトや表計算ソフトが実行中であるかを判定し、実行中であれば入力操作を取得しないとした方が、入力操作の度にワープロソフトや表計算ソフトに対して入力操作が行われたかを判定するよりも、簡単な処理で判定を行うことができる。
上述したユーザタイプ判定処理A(図5のS13)は、操作者がキーボード15による入力操作の操作回数、または、マウス16による入力操作の操作回数に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。次に、その変形例であるユーザタイプ判定処理B〜J(特許請求の範囲に記載の判定ステップの一例)について、図12〜20を参照して説明する。
まず、図12を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Bについて説明する。図12は、PC1のユーザタイプ判定処理Bを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Bは、操作者がメニューバーをLCD17に表示させた入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Bでは、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eを初期化し(S121)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S122)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S122:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S122:No)、S34〜S127の各処理をスキップし、S128の処理に移行する。
次に、操作取得処理A(S34)により、Altキー押下を取得したかを判定し(S123)、Altキー押下を取得した場合は(S123:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算する(S124)。
そして、キー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定し(S125)、その数値が「10」を超えている場合は(S125:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S126)、このユーザタイプ判定処理Bを終了する。
S125の処理において、その数値が「10」以下である場合は(S125:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S125の各処理を繰り返す。
また、S123の処理において、Altキー押下を取得していない場合は(S123:No)、メニューバーを表示させるためのマウスクリックを取得したかを判定し(S127)、そのマウスクリックを取得した場合は(S127:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S128)、このユーザタイプ判定処理Bを終了する。
S127の処理において、メニューバーを表示させるためのマウスクリックを取得していない場合は(S127:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S127の各処理を繰り返す。
一般的なアプリケーションソフトは、操作者がメニューバーをLCD17に表示させ、その中から所望する処理を選択することで、選択した処理が実行されるように構成されているので、操作者の入力操作の中で、メニューバーをLCD17に表示させる操作の頻度は高い。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、キーボード15が使用されてメニューバーがLCD17に表示された場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、マウス16が使用されてメニューバーがLCD17に表示された場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
この図12のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Bにより、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者がメニューバーをLCD17に表示させた入力操作が、キーボード15による入力操作であるか、または、マウス16による入力操作であるかに応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図13を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Cについて説明する。図13は、PC1のユーザタイプ判定処理Cを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Cは、LCD17に表示される何らかのウィンドウが閉じられるまでに、操作者がコントロールに対して行った入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Cでは、まず、RAM13のマウス操作フラグメモリ13cを初期化し(S131)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S132)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S132:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S132:No)、S34〜S137の各処理をスキップし、S138の処理に移行する。
次に、操作取得処理A(S34)により、LCD17に表示されているコントロールに対するマウスクリックを取得したかを判定し(S133)、そのマウスクリックを取得した場合は(S133:Yes)、RAM13のマウス操作フラグメモリ13cに記憶されるマウスフラグを「オン」に設定する(S134)。一方、そのマウスクリックを取得していない場合は(S133:No)、S134の処理をスキップし、S135の処理に移行する。
次に、LCD17に表示されている何らかのウィンドウが閉じられたかを判定し(S135)、LCD17に表示されているウィンドウが閉じられていない場合は(S135:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S135の各処理を繰り返す。
一方、何らかのウィンドウが閉じられた場合は(S135:Yes)、RAM13のマウス操作フラグメモリ13cに記憶されるマウス操作フラグが「オン」であるかを判定し(S136)、マウス操作フラグが「オン」であれば(S136:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S138)、このユーザタイプ判定処理Cを終了する。
S136の処理において、マウス操作フラグが「オフ」であれば(S136:No)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S137)、このユーザタイプ判定処理Cを終了する。
一般的なアプリケーションソフトは、操作者が、LCD17に表示されるコントロールに対して入力操作を行うことで、そのコントロールに関連づけられた所定の処理や所定の機能が実行されるように構成されているので、コントロールに対してほぼ確実に入力操作が行われる。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、コントロールに対しキーボード15が使用されて入力操作が行われた場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、コントロールに対しマウス16が使用されて入力操作が行われた場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
また、何れかのウィンドウが閉じるまでに行われた操作者の入力操作に応じて、操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することによって、判定を迅速に済ませることができる。
この図13のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Cにより、操作者により設定されているPC1の設定や、何らかのウィンドウが閉じられるまでに、操作者がコントロールに対してマウス16を使用して入力操作を行ったかに応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図14を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Dについて説明する。図14は、PC1のユーザタイプ判定処理Dを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Dは、LCD17に表示される何らかのウィンドウが閉じられるまでの、操作者の入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Dでは、まず、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fを初期化し(S141)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S142)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S142:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S142:No)、S34〜S147の各処理をスキップし、S148の処理に移行する。
次に、操作取得処理A(S34)により、マウスクリックを取得したかを判定し(S143)、マウスクリックを取得した場合は(S143:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S144)。一方、マウスクリックを取得していない場合は(S143:No)、S144の処理をスキップし、S145の処理に移行する。
次に、LCD17に表示されている何らかのウィンドウが閉じられたかを判定し(S145)、LCD17に表示されているウィンドウが閉じられていない場合は(S145:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S145の各処理を繰り返す。
一方、何らかのウィンドウが閉じられた場合は(S145:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定し(S146)、その数値が「10」を超えている場合は(S146:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S148)、このユーザタイプ判定処理Dを終了する。
S146の処理において、その数値が「10」以下である場合は(S146:No)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S147)、このユーザタイプ判定処理Dを終了する。
上述の実施形態で説明した同様の理由から、キーボード15による入力操作が多い場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、マウス16による入力操作が多い場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
また、何れかのウィンドウが閉じるまでに行われた操作者の入力操作に応じて、操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することによって、判定を迅速に済ませることができる。
この図14のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Dにより、操作者により設定されているPC1の設定や、何らかのウィンドウが閉じられるまでに、操作者がマウス16を使用して行った入力操作の操作回数に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図15を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Eについて説明する。図15は、PC1のユーザタイプ判定処理Eを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Eは、コントロールに関連づけられている所定の処理や所定の機能が実行された場合に、操作者がコントロールに対して行った入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Eでは、まず、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S151)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S151:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S151:No)、S34〜S154の各処理をスキップし、S155の処理に移行する。
次に、コントロールに関連づけられた処理が実行されたかを判定し(S152)、コントロールに関連づけられた処理が実行された場合は(152:Yes)、マウスクリックによってコントロールに関連づけられた処理が実行されたかを判定する(S153)。一方、コントロールに関連づけられた処理が実行されていない場合は(152:No)、S34の処理に戻り、S34〜S152の処理を繰り返す。
S153の処理において、マウスクリックによってコントロールに関連づけられた処理が実行された場合は(S153:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S155)、このユーザタイプ判定処理Eを終了する。
一方、マウスクリック以外の入力操作によりコントロールに関連づけられた処理が実行された場合は(S153:No)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S154)、このユーザタイプ判定処理Eを終了する。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、コントロールに対しキーボード15が使用されて入力操作が行われた場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、コントロールに対しマウス16が使用されて入力操作が行われた場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
この図15のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Eにより、操作者により設定されているPC1の設定や、コントロールに関連づけられている所定の処理や所定の機能が実行された場合に、操作者がコントロールに対してマウス16を使用して入力操作を行ったかに応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図16を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Fについて説明する。図16は、PC1のユーザタイプ判定処理Fを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Fは、LCD17に表示されているボタンに関連づけられている処理が実行されるまでに、操作者がそのボタンに対して行った特定操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Fでは、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eを初期化し(S161)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S162)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S162:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S162:No)、S34〜S171の各処理をスキップし、S172の処理に移行する。
次に、操作取得処理A(S34)により、Tabキー押下を取得したかを判定し(S163)、Tabキー押下を取得した場合は(S163:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算し(S164)、S34の処理に戻り、S34〜S164の各処理を繰り返す。一方、Tabキーを取得していない場合は(S163:No)、フォトメディアキャプチャボタンBT3(BT23)に関連づけられているフォトメディアキャプチャ機能が実行されたかを判定する(S165)。
S165の処理において、フォトメディアキャプチャボタンBT3(BT23)に関連づけられているフォトメディアキャプチャ機能が実行された場合は(S165:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「3」であるかを判定する(S166)。一方、フォトメディアキャプチャ機能が実行されていない場合は(S165:No)、コピーボタンBT4に関連づけられているコピー機能が実行されたかを判定する(S167)。
S167の処理において、コピーボタンBT4(BT24)に関連づけられているコピー機能が実行された場合は(S167:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「4」であるかを判定する(S168)。一方、コピー機能が実行されていない場合は(S167:No)、PC−FAXボタンBT5(BT25)に関連づけられているPC−FAX機能が実行されたかを判定する(S169)。
S169の処理において、PC−FAXボタンBT5(BT25)に関連づけられているPC−FAX機能が実行された場合は(S169:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「5」であるかを判定する(S170)。一方、PC−FAX機能が実行されていない場合は(S169:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S169の各処理を繰り返す。
S166の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「3」である場合(S166:Yes)、S168の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「4」である場合(S168:Yes)、S170の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「5」である場合は(S170:Yes)、それぞれRAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S171)、このユーザタイプ判定処理Fを終了する。
S166の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「3」以外の場合(S166:No)、S168の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「4」以外の場合(S168:No)、S170の処理において、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が「5」以外の場合は(S170:No)、それぞれRAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S172)、このユーザタイプ判定処理Fを終了する。
視覚障害者用UI、または、晴眼者用UIがLCD17に表示された場合、最初は必ず選択ボックスSB1(SB21)に入力フォーカスが設定されている。そして、キーボード15に設けられているTabキーが押下される度に、所定の順番で一つずつボタンBT1〜BT11や選択ボックスSB1へ入力フォーカスが移動される。
例えば、選択ボックスSB1(SB21)に入力フォーカスが設定されている時に、Tabキーが押下されると、設定ボタンBT1(BT21)へ入力フォーカスが移動される。以下同様に、Tabキーが押下される毎に、設定ボタンBT1(BT21)からスキャンボタンBT2(BT22)へ、スキャンボタンBT2(BT22)からフォトメディアキャプチャボタンBT3(BT23)へ、フォトメディアキャプチャボタンBT3(BT23)からコピーボタンBT4(BT24)へ、コピーボタンBT4(BT24)からPC−FAXボタンBT5(BT25)へ、PC−FAXボタンBT5(BT25)からデバイス設定ボタンBT6(BT26)へと、入力フォーカスが移動される。
すなわち、キーボード15だけで特定操作と、実行指示とが行われる場合、フォトメディアキャプチャ機能が実行される場合には、Tabキーが「3」回押下され、コピー機能が実行される場合には、Tabキーが「4」回押下され、PC−FAX機能が実行される場合には、Tabキーが「5」回押下されることとなる。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、LCD17に表示されているボタンに関連づけられている処理が実行されるまでに押下されたTabキーの押下回数が、そのボタンがキーボード15だけで特定された場合に予定されるTabキーの押下回数と等しければ、視覚障害者が使用していると考えることができる。
この図16のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Fにより、操作者により設定されているPC1の設定や、LCD17に表示されているボタンに関連づけられている処理が実行されるまでに、操作者がそのボタンに対して行った特定操作の操作回数に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図17を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Gについて説明する。図17は、PC1のユーザタイプ判定処理Gを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Gは、操作者が所定時間内に、LCD17に表示される画像ボタンGBT21〜GBT24に対して行った入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Gでは、まず、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S181)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S181:Yes)、計時回路19によりタイマのカウントを開始し(S182)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。
一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S181:No)、S182〜S185の各処理をスキップし、S186の処理に移行する。次に、操作取得処理A(S34)により、画像ボタンGBT21〜GBT24上でのマウスクリックを取得したかを判定し(S183)、そのマウスクリックを取得した場合は(S183:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶する(S186)。
一方、そのマウスクリックを取得していない場合は(S183:No)、タイマの値が所定時間(例えば、5分)を経過したかを判定する(S184)。S184の処理において、タイマの値が所定時間を経過していない場合は(S184:No)、S34の処理に戻り、S34〜S184の各処理を繰り返す。
一方、タイマの値が所定時間を経過した場合は(S184:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶する(S137)。そして、計時回路19によるタイマのカウントを終了し(S187)、このユーザタイプ判定処理Gを終了する。
図2(b)で説明したように、各画像ボタンGBT21〜GBT24に対する入力操作は、マウス16により行わなければならないので、視覚障害者による入力操作は困難である。よって、各画像ボタンGBT21〜GBT24に対して入力操作が行われた場合は、晴眼者によって入力操作が行われたと考えることができる。
また、所定時間内に行われた操作者の入力操作に応じて、操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することによって、判定を迅速に済ませることができる。
この図17のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Gにより、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者が所定時間内に、LCD17に表示される画像ボタンGBT21〜GBT24に対してマウス16を使用して入力操作を行ったかに応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図18を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Hについて説明する。図18は、PC1のユーザタイプ判定処理Hを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Hは、操作者が行った特定操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Hでは、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eと、マウス入力カウントメモリ13fとを初期化し(S191)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S192)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S192:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S192:No)、S34〜S200の各処理をスキップし、S201の処理に移行する。
次に、入力フォーカスが何れかのコントロールに移動したかを判定し(S193)、入力フォーカスが何れのコントロールにも移動していない場合は(S193:No)、S34の処理に戻り、S34〜S193の各処理を繰り返す。
一方、入力フォーカスが何れかのコントロールに移動した場合は(S193:Yes)、その入力フォーカスの移動が、Tabキー押下によるものかを判定する(S194)。S194の処理において、入力フォーカスの移動がTabキー押下によるものである場合は(S194:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算する(S195)。
そして、キー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定し(S196)、その数値が「10」を超えている場合は(S196:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S197)、このユーザタイプ判定処理Hを終了する。一方、その数値が「10」以下である場合は(S196:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S196の各処理を繰り返す。
S194の処理において、入力フォーカスの移動がTabキー押下によるものでない場合は(S194:No)、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものかを判定する(S198)。S198の処理において、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものである場合は(S198:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S199)。一方、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものでない場合は(S198:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S198の各処理を繰り返す。
そして、マウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「5」を超えているかを判定し(S200)、その数値が「5」を超えている場合は(S200:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S201)、このユーザタイプ判定処理Hを終了する。一方、その数値が「5」以下である場合は(S200:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S200の各処理を繰り返す。
一般的なアプリケーションソフトは、操作者がLCD17に表示されるコントロールに対して特定操作および実行指示を行うことで、そのコントロールに関連づけられた所定の処理や所定の機能が実行されるように構成されているので、コントロールに対してほぼ確実に特定操作が行われる。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、コントロールに対しキーボード15が使用されて特定操作が行われた場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、コントロールに対しマウス16が使用されて特定操作が行われた場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
この図18のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Hにより、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者がキーボード15を使用して行った特定操作の操作回数、または、マウス16を使用して行った特定操作の操作回数に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図19を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Iについて説明する。図19は、PC1のユーザタイプ判定処理Iを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Iは、操作者が所定時間内に行った特定操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Iでは、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eと、マウス入力カウントメモリ13fとを初期化し(S211)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S212)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S212:Yes)、計時回路19によりタイマのカウントを開始し(S213)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。
一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S212:No)、S34〜S225の各処理をスキップし、S226の処理に移行する。次に、入力フォーカスが何れかのコントロールに移動したかを判定し(S214)、入力フォーカスが何れのコントロールにも移動していない場合は(S214:No)、S34の処理に戻り、S34〜S214の各処理を繰り返す。
一方、入力フォーカスが何れかのコントロールに移動した場合は(S214:Yes)、その入力フォーカスの移動が、Tabキー押下によるものかを判定する(S215)。S215の処理において、入力フォーカスの移動がTabキー押下によるものである場合は(S215:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算する(S216)。
そして、タイマの値が所定時間(例えば、5分)を経過したかを判定し(S217)、タイマの値が所定時間を経過していない場合は(S217:No)、S34の処理に戻り、S34〜S217の各処理を繰り返す。一方、タイマの値が所定時間を経過した場合は(S217:Yes)、計時回路19によるタイマのカウントを終了し(S218)、キー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定する(S219)。
S215の処理において、入力フォーカスの移動がTabキー押下によるものでない場合は(S215:No)、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものかを判定する(S221)。S221の処理において、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものでない場合は(S221:No)、S34の処理に戻り、S34〜S221の各処理を繰り返す。
一方、入力フォーカスの移動が、マウスクリックによるものである場合は(S221:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S222)。そして、タイマの値が所定時間(例えば、5分)を経過したかを判定し(S223)、タイマの値が所定時間を経過していない場合は(S223:No)、S34の処理に戻り、S34〜S223の各処理を繰り返す。一方、タイマの値が所定時間を経過した場合は(S223:Yes)、計時回路19によるタイマのカウントを終了し(S224)、マウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「5」を超えているかを判定する(S225)。
S219の処理において、その数値が「10」を超えている場合(S219:Yes)、S225の処理において、その数値が「5」以下である場合は(S225:No)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶し(S220)、このユーザタイプ判定処理Iを終了する。
また、S219の処理において、その数値が「10」以下である場合(S219:No)、S225の処理において、その数値が「5」を超えている場合は(S225:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S226)、このユーザタイプ判定処理Iを終了する。
よって、上述の実施形態で説明した同様の理由から、コントロールに対しキーボード15が使用されて特定操作が行われた場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、コントロールに対しマウス16が使用されて特定操作が行われた場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
また、所定時間内に行われた操作者の入力操作に応じて、操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することによって、判定を迅速に済ませることができる。
この図19のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Iにより、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者が所定時間内に、キーボード15を使用して行った特定操作の操作回数、または、マウス16を使用して行った特定操作の操作回数に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に、図20を参照して、PC1のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理Jについて説明する。図20は、PC1のユーザタイプ判定処理Jを示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理Jは、操作者がLCD17に表示されているボタンに対して行った入力操作の特徴に応じて、操作者が視覚障害者であるか晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理Jでは、まず、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fと、マウスオーバボタン名メモリ13gとを初期化し(S231)、使用状況取得処理Aを実行する(図6(a)のS32)。次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S232)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S232:Yes)、操作取得処理Aを実行する(図6(b)のS34)。
一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S232:No)、S34〜S240の各処理をスキップし、S241の処理に移行する。次に、操作取得処理(S34)により、マウスカーソルが所定のボタンBT2〜BT6(BT22〜BT26)上に移動したことを取得したかを判定し(S233)、マウスカーソルが所定のボタンBT1〜BT6(BT21〜BT26)上に移動したことを取得していない場合は(S233:No)、S34の処理に戻り、S34〜S233の各処理を繰り返す。
S233の処理において、マウスカーソルが所定のボタンBT2〜BT6(BT22〜BT26)上に移動したことを取得した場合は(S233:Yes)、マウスカーソルが位置しているボタンBT2〜BT6(BT22〜BT26)のボタン名を取得する(S234)。そして、取得したボタン名を、RAM13のマウスオーバボタン名メモリ13gに追加して記憶し(S235)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S236)。
次に、マウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「3」であるかを判定し(S237)、その数値が「3」以外である場合は(S237:No)、S34の処理に戻り、上述したS34〜S237の各処理を繰り返す。
一方、その数値が「3」である場合は(S237:Yes)、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、ボタンBT2(BT22)のボタン名「スキャン」→ボタンBT3(BT23)のボタン名「フォトメディアキャプチャ」→ボタンBT4(BT24)のボタン名「コピー」の順番で記憶されているか判定する(S238)。
S238の処理において、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、「スキャン」→「フォトメディアキャプチャ」→「コピー」の順番で記憶されていない場合は(S238:No)、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、ボタンBT6(BT26)のボタン名「デバイス設定」→ボタンBT5(BT25)のボタン名「PC−FAX」→ボタンBT4(BT24)のボタン名「コピー」の順番で記憶されているかを判定する(S239)。
S238の処理において、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、「スキャン」→「フォトメディアキャプチャ」→「コピー」の順番で記憶されている場合(S238:Yes)、S239の処理において、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、「デバイス設定」→「PC−FAX」→「コピー」の順番で記憶されている場合は(S239:Yes)、それぞれRAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶し(S240)、このユーザタイプ判定処理Jを終了する。
また、S239の処理において、S239の処理において、マウスオーバボタン名メモリ13gに記憶されるボタン名が、「デバイス設定」→「PC−FAX」→「コピー」の順番で記憶されていない場合は(S239:No)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S241)、このユーザタイプ判定処理Jを終了する。
視覚障害者であっても、例えば、弱視者なら操作画面を視認しながら、マウス16を操作して特定操作および実行指示を行うことができる。そのような場合、各ボタンBT1〜BT11(BT21〜BT26,GBT21〜GBT24)が一つ一つ音声で確認されながら、所望するボタンが探し出されると考えられるので、それに伴ってマウスカーソルも、各ボタンBT1〜BT11(BT21〜BT26,GBT21〜GBT24)上を一つ一つ順番に通過して行くと考えられる。
よって、マウスカーソルが通過するボタンBT1〜BT11(BT21〜BT26,GBT21〜GBT24)の順番が、規則的な順番(例えば、一方向に向かう順番)であれば、視覚障害者によって操作が行われていると考えることができる。
また、晴眼者は、操作画面を視認しながらマウス16を操作して、直接所望するボタンBT1〜BT11(BT21〜BT26,GBT21〜GBT24)に対して特定操作および実行操作を行うことができるので、マウスカーソルが通過するボタンBT1〜BT11(BT21〜BT26,GBT21〜GBT24)の順番が、不規則な順番になると考えることができる。
したがって、マウスカーソルが通過するボタンの順番が規則的な順番である場合は、視覚障害者が使用していると考えることができ、マウスカーソルが通過するボタンの順番が、不規則な順番である場合は、晴眼者が使用していると考えることができる。
この図20のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理Jにより、操作者により設定されているPC1の設定や、操作者がマウス16を使用してマウスカーソルを通過させたボタンの順番に応じて、PC1を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。
次に述べる、本発明の第2の実施形態は、PC31に、視覚障害者用の操作画面と晴眼者用の操作画面とを有するアプリケーションソフトYと、そのアプリケーションソフトYを実行開始させるランチャーソフトとがインストールされており、ランチャーソフトが実行中である場合に、ランチャーソフトによって、PC31を操作する操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかが判定され、次いで、操作者によってアプリケーションソフトYの実行開始が指示されると、ランチャーソフトが、アプリケーションソフトYに対して、操作者の操作しやすい操作画面を表示するよう命令するという形態である。
図21(a)でPC1のハードウェア構成、図21(b)でランチャーソフトにおける操作者の判定処理、図22でランチャーソフトにおけるアプリケーションソフトYの起動処理を説明する。
次に、本発明の第2の実施形態におけるランチャーソフト(図21(a)参照)がインストールされたPC31について説明する。
上述したランチャーソフトが、PC31において実行中である場合に、例えば、視覚障害者によって、複数の操作画面を有するアプリケーションソフトYの実行開始が指示されると、アプリケーションソフトYが実行され、視覚障害者にとって使い勝手の良い操作画面がLCD17に表示されるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。
まず、図21(a)を参照して、第2の実施形態におけるPC31の電気的構成について説明する。図21(a)は、PC31のハードディスク34の電気的構成を示すブロック図である。PC31の電気的構成を示すブロック図において、第1の実施形態であるPC1のブロック図(図1参照)と異なる部分は、ハードディスク34のみであるため、ハードディスク34の構成についてのみ説明し、その他の同一部分については、その説明を省略する。
ハードディスク34は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このハードディスク34に記憶されたデータは、PC31の電源オフ後も保持される。ハードディスク34には、OSメモリ34aと、スクリーンリーダソフトメモリ34bと、ランチャーソフトメモリ34cと、アプリケーションソフトYメモリ34dとが設けられている。
OSメモリ34aは、第1の実施形態のOSメモリ14aと同様に構成されており、スクリーンリーダソフトメモリ34bは、第1の実施形態のスクリーンリーダソフトメモリ14bと同様に構成されているので、その説明を省略する。
ランチャーソフトメモリ34cは、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させるランチャーソフトが記憶されるメモリである。このランチャーソフトメモリ34cには、図21(b)のフローチャートに示すユーザタイプ監視処理、図22のフローチャートに示すアプリケーション起動処理を実行する各プログラムが記憶されている。
また、このランチャーソフトメモリ34cには、命令実行フラグメモリ34c1と、コマンドテーブルメモリ34c2と、引数テーブルメモリ34c3とが設けられている。
命令実行フラグメモリ34c1は、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させるか否か示す命令実行フラグが記憶されるメモリである。この命令実行フラグが「オン」(例えば、「1」)に設定されている場合は、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させる。
一方、命令実行フラグが「オフ」(例えば、「0」)に設定されている場合は、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムがただ実行開始される。すなわち、そのプログラムにおいて予め定められている所定の操作画面(例えば、晴眼者用UI)が表示されることとなる。例えば、この命令実行フラグは、監視アプリケーションを、ハードディスク34にインストールする場合に、操作者によって「オン」または「オフ」を設定できるように構成しても良いし、操作者がキーボード15やマウス16などを操作して「オン」または「オフ」を設定できるように構成しても良い。
コマンドテーブルメモリ34c2は、アプリケーションソフトYの実行開始を指示するためのコマンドが記憶されるメモリである。引数テーブルメモリ34c3は、アプリケーションソフトYの実行開始時に、アプリケーションソフトYに対して視覚障害者用UIをLCD17に表示させるよう命令する表示命令(コマンドオプション(コマンド引数))、および、晴眼者用UIをLCD17に表示させるよう命令する表示命令(コマンドオプション(コマンド引数))が記憶されるメモリである。
OSに対して、アプリケーションソフトYの実行開始を指示するコマンドに続けて表示命令を入力し、実行開始を指示すると、アプリケーションソフトYが実行開始された場合に、表示命令で命令した視覚障害者用UI、または、晴眼者用UIがLCD17に表示される。
アプリケーションソフトYメモリ34dは、PC31で実行可能なアプリケーションソフトYが記憶されるメモリである。例えば、第1の実施形態で説明したアプリケーションソフトXが記憶されている。このアプリケーションソフトYメモリ34dには、視覚障害者用UIメモリ34d1と、晴眼者用UIメモリ34d2とが設けられている。
視覚障害者用UIメモリ34d1は、視覚障害者が入力操作をしやすい操作画面である視覚障害者用UIが記憶されるメモリであり、例えば、図2(a)で示したような視覚障害者用UIが記憶されている。晴眼者用UIメモリ34d2は、晴眼者が入力操作しやすい操作画面である晴眼者用UIが記憶されるメモリであり、例えば、図2(b)で示したような晴眼者用UIが記憶されている。
次に、図21(b)を参照して、PC31のCPU11により実行されるユーザタイプ監視処理について説明する。
図21(b)は、PC31のユーザタイプ監視処理を示すフローチャートである。ユーザタイプ監視処理は、操作者により設定されているPC31の各設定や、操作者の入力操作の特徴に応じて、PC31を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを監視するための処理である。
ユーザタイプ監視処理では、まず、RAM13に設けられている各メモリ13a〜13hをそれぞれ初期化する(S251)。また、初期化として、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶する。
次に、ハードディスク34の命令実行フラグメモリ34c1に記憶される命令実行フラグが、「オン」に設定されているかを判定し(S252)、命令実行フラグが「オン」に設定されている場合は(S252:Yes)、ユーザタイプ判定処理Aを実行する(図5のS13)。そして、所定時間(例えば、10分)待機し(S253)、S252の処理に戻り、S252〜S253の各処理を繰り返す。S252の処理において、命令実行フラグが「オフ」である場合は(S252:No)、このユーザタイプ監視処理を終了する。
この図21(b)のフローチャートに示すユーザタイプ監視処理により、操作者により設定されているPC31の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、PC31を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを監視することができる。
次に、図22を参照して、PC31のCPU11により実行されるアプリケーション起動処理について説明する。
図22は、PC31のアプリケーション起動処理を示すフローチャートである。アプリケーション起動処理は、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させるための処理である。
アプリケーション起動処理では、まず、ハードディスク14に記憶されるアプリケーションのうち、どのアプリケーションの実行開始が指示されたかを取得する(S261)。ここでは、アプリケーションソフトYの実行開始が指示されたものとして説明する。次に、RAM13のユーザタイプメモリ13hに記憶されるユーザタイプを読み取り(S262)、読み取ったユーザタイプは何を示す値であるかを判定する(S263)。
S263の処理において、読み取ったユーザタイプが、視覚障害者を示すユーザタイプである場合は、視覚障害者用UIをLCD17に表示させる表示命令(コマンドオプション)を加えて、実行が指示されたアプリケーションソフトYのコマンドをOSに対して入力し、アプリケーションソフトYを実行開始させ(S264)、このアプリケーション起動処理を終了する。
一方、読み取ったユーザタイプが、晴眼者を示すユーザタイプである場合は、晴眼者用UIをLCD17に表示させる表示命令(コマンドオプション)を加えて、実行が指示されたアプリケーションソフトYのコマンドをOSに対して入力し、アプリケーションソフトYを実行開始させ(S265)、このアプリケーション起動処理を終了する。
この図22のフローチャートに示すアプリケーション起動処理により、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させることができる。
上述したように、第2の実施形態におけるランチャーソフトは、ランチャーソフトがPC31で実行中である場合に、操作者により設定されているPC31の各設定や、操作者の入力操作の特徴応じて、PC31を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定し、操作者によって新たにプログラムの実行開始が指示された場合に、そのプログラムに対して操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させることができる。よって、視覚障害者により新たにプログラムの実行開始が指示されると、そのプログラムの視覚障害者用UIがLCD17に表示されるので、視覚障害者にとって使い勝手が良い。また、晴眼者により新たにプログラムの実行開始が指示されると、そのプログラムの晴眼者用UIがLCD17に表示されるので、晴眼者にとっても使い勝手が良い。
次に述べる、本発明の第3の実施形態は、PC41に、PC50を監視する監視プログラムがインストールされ、PC50に、視覚障害者用の操作画面と晴眼者用の操作画面とを有するアプリケーションソフトZがインストールされており、監視プログラムよって、PC50を操作する操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかが判定されると、PC50で実行されているアプリケーションソフトZの操作画面が、操作者の操作しやすい操作画面へと切り替えられるという形態である。
図23でPC41およびPC50のハードウェア構成、図24(a)でアプリケーションソフトZのインストール処理、図24(b)で監視プログラムにおける初期設定記憶処理、図25で監視プログラムにおける操作者の監視処理および操作画面の切替指示通知処理、図28でアプリケーションンソフトZにおける操作画面の切替制御処理を説明する。
次に、第3の実施形態における監視プログラム(図23(a)参照)がインストールされたPC41と、アプリケーションソフトZ(図23(b)参照)がインストールされたPC50について説明する。
この第3の実施形態では、PC41とPC50とがLAN200を介して接続されており、操作者によってPC50が操作されている。PC41の監視プログラムは、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴を監視し、その監視結果に応じて、PC50で実行されているアプリケーションソフトZに対して、操作者にとって使い勝手の良い操作画面を、PC50のLCD57に表示するよう通知するプログラムである。
PC50のアプリケーションソフトZは、PC41の監視プログラムから通知を受けた場合に、操作者にとって使い勝手の良い操作画面を、PC50のLCD57に表示するプログラムである。なお、監視プログラムによって監視するアプリケーションソフト(ここでは、アプリケーションソフトZ)のことを、監視対象アプリケーションと称する。
例えば、アプリケーションソフトZがPC50において実行中である場合に、視覚障害者により入力操作が行われると、晴眼者にとって使い勝手の良い操作画面が表示されていても、視覚障害者にとって使い勝手の良い操作画面へと切り替えられるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。
まず、図23を参照して、第3の実施形態におけるPC41およびPC50の電気的構成について説明する。図23(a)は、PC41のハードディスク44の電気的構成を示すブロック図である。図23(b)は、PC50の電気的構成を示すブロック図である。
PC41の電気的構成を示すブロック図において、第1の実施形態であるPC1のブロック図(図1参照)と異なる部分は、ハードディスク44のみであるため、ハードディスク44の構成についてのみ説明し、その他の同一部分については、その説明を省略する。
ハードディスク44は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このハードディスク44に記憶されたデータは、PC41の電源オフ後も保持される。ハードディスク44には、OSメモリ44aと、監視プログラムメモリ44bと、監視対象アプリケーションリストメモリ44cとが設けられている。
OSメモリ44aは、第1の実施形態のOSメモリ14aと同様に構成されており、スクリーンリーダソフトメモリ44bは、第1の実施形態のスクリーンリーダソフトメモリ14bと同様に構成されているので、その説明を省略する。
監視プログラムメモリ44bは、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴を、LAN200を介して監視するための監視プログラムが記憶されるメモリである。この監視プログラムメモリ44bには、図24(b)のフローチャートに示す初期設定記憶処理、図25のフローチャートに示すメイン処理、図26のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理K、図27(a)のフローチャートに示す使用状況取得処理C、図27(b)のフローチャートに示す操作取得処理Eを実行する各プログラムが記憶されている。
監視対象アプリケーションリストメモリ44cは、監視対象アプリケーションの設定情報が記憶されるメモリである。監視アプリケーションリストメモリ44cには、アプリケーション識別情報メモリ44c1と、PC識別情報メモリ44c2と、切替実行フラグメモリ44c3と、UIタイプメモリ44c4とが設けられている。
アプリケーション識別情報メモリ44c1は、監視対象アプリケーションの識別情報が記憶されるメモリである。例えば、PC50において実行されているアプリケーションソフトの中から、アプリケーションソフトZを識別するための識別情報が記憶されている。
PC識別情報メモリ44c2は、監視対象アプリケーションが実行されるPC50の識別情報が記憶されるメモリである。例えば、LAN200に接続されている各種の外部装置の中から、PC50を識別することができるIPアドレスや、ホスト名などが識別情報として記憶されている。
切替実行フラグメモリ44c3は、PC41の監視プログラムからPC50で実行中の監視対象アプリケーションに対して、表示している操作画面を操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えさせる切替指示を通知するか否かを示す切替実行フラグが記憶されるメモリである。
この切替実行フラグが「オン」(例えば、「1」)に設定されている場合は、PC41の監視プログラムによって、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴が監視される。そして、その監視結果に応じて、PC41の監視プログラムからPC50で実行中の監視対象アプリケーションに対して、表示している操作画面を操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えさせる切替指示が通知される。一方、切替実行フラグが「オフ」(例えば、「0」)に設定されている場合は、監視対象アプリケーションに対して、操作画面の切替指示は通知されない。
UIタイプメモリ44c4は、監視対象アプリケーションがLCD57に表示させる操作画面が、視覚障害者用UIであるか、晴眼者用UIであるかを示すUIタイプが記憶されるメモリである。UIタイプメモリ44c4に、視覚障害者用UIであることを示すUIタイプ(例えば、「1」)が記憶される場合は、LCD57に視覚障害者UIが表示され、晴眼者用UIであるとことを示すUIタイプ(例えば、「2」)が記憶される場合は、LCD57に晴眼者用UIが表示される。なお、初期化された場合は「0」に設定される。
次に、図23(b)を参照して、PC50の電気的構成を示すブロック図である。
図23(b)は、PC50の電気的構成を示すブロック図である。PC50は、CPU51、ROM52、RAM53、ハードディスク54、キーボード55、マウス56、LCD57、スピーカ58、計時回路59、LANインターフェイス60とを主に有し、これらはバスライン66を介して互いに接続されている。
CPU51は、第1の実施形態のCPU11と同様に構成されており、以下同様に、ROM52はROM12と、RAM53はRAM13と、キーボード55はキーボード15と、マウス56はマウス16と、LCD57はLCD17と、スピーカ58はスピーカ18と、計時回路59は計時回路19と、LANインターフェイス60はLANインターフェイス20と、それぞれ同様に構成されているので、その説明を省略する。
ハードディスク54は、書換可能な不揮発性のメモリであり、このハードディスク54に記憶されたデータは、PC50の電源オフ後も保持される。ハードディスク54には、OSメモリ54aと、スクリーンリーダソフトメモリ54bと、アプリケーションソフトZメモリ54cとが設けられている。
OSメモリ54aは、第1の実施形態のOSメモリ14aと同様に構成されており、スクリーンリーダソフトメモリ54bは、第1の実施形態のスクリーンリーダソフトメモリ14bと同様に構成されているので、その説明を省略する。
アプリケーションソフトZメモリ54cは、LAN200を介して接続されるMFP100を利用するためのアプリケーションソフトZが記憶されるメモリである。例えば、第1の実施形態で説明したアプリケーションソフトXが記憶されている。このアプリケーションソフトZメモリ54cには、図24(a)のフローチャートに示す初期設定通知処理、図28のフローチャートに示す切替制御処理を実行する各プログラムが記憶されている。
また、このアプリケーションソフトZメモリ54cには、視覚障害者用UIメモリ54c1と、晴眼者用UIメモリ54c2と、切替実行フラグメモリ54c3と、確認表示フラグメモリ54c4と、UIタイプメモリ54c5とが設けられている。
視覚障害者用UIメモリ54c1は、第1の実施形態の視覚障害者用UIメモリ14c1と同様に構成されており、晴眼者用UIメモリ54c2は、第1の実施形態の晴眼者用UIメモリ14c2と同様に構成されているので、その説明を省略する。
切替実行フラグメモリ54c3は、PC41の監視プログラムから通知される切替指示に従って、PC50で実行中の監視アプリケーションの操作画面を、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えるか否かを示す切替実行フラグが記憶されるメモリである。この切替実行フラグが「オン」(例えば、「1」)に設定されている場合は、PC41の監視プログラムから切替指示が通知された場合に、PC50で実行中の監視対象アプリケーションの操作画面を、操作者の利用しやすい操作画面へと切り替える。一方、切替実行フラグが「オフ」(例えば、「0」)に設定されている場合、PC50で実行中の監視対象アプリケーションの操作画面の切り替えは行われない。
確認表示フラグメモリ54c4は、第1の実施形態の確認表示フラグメモリ14c4と同様に構成されており、UIタイプメモリ54c4は、第1の実施形態のUIタイプメモリ14c5と同様に構成されているので、その説明を省略する。
次に、図24(a)を参照して、PC50のCPU51により実行される初期設定通知処理について説明する。
図24(a)は、PC50の初期設定通知処理を示すフローチャートである。この初期設定通知処理は、PC50のハードディスク54にアプリケーションソフトZがインストールされる場合に、PC50を操作する操作者の入力操作に従って切替実行フラグを設定するとともに、確認表示フラグと、UIタイプの値とをそれぞれ初期設定し、PC41の監視プログラムに対して、アプリケーションソフトZ(監視対象アプリケーション)の設定情報を通知するための処理である。また、初期設定通知処理は、LAN200を介して接続されるMFP100を利用するためのアプリケーションソフトZが、PC50のハードディスク54にインストールされる場合に実行される処理である。
この初期設定通知処理では、まず、初期設定処理(図3のS10)を実行する。そして、PC41の監視プログラムに対して、PC50において実行されているアプリケーションソフトの中から、アプリケーションソフトZを識別することができるアプリケーション識別情報と、LAN200に接続されている各種の外部装置の中から、PC50を識別することができるIPアドレスやホスト名などのPC識別情報と、ハードディスク54の切替実行フラグメモリ54c3に記憶される切替実行フラグの内容と、ハードディスク54のUIタイプメモリ54c5に記憶されるUIタイプの内容とを、監視アプリケーションの設定情報として通知し(S271)、この初期設定通知処理を終了する。
この図24(a)のフローチャートに示す初期設定通知処理により、PC50のハードディスク54にアプリケーションソフトZがインストールされる場合に、PC50を操作する操作者の入力操作に従って切替実行フラグを設定でき、確認表示フラグと、UIタイプの値とをそれぞれ初期設定することができる。また、PC41の監視プログラムに対して、アプリケーションソフトZ(監視対象アプリケーション)の設定情報を通知することができる。
次に、図24(b)を参照して、PC41のCPU11により実行される初期設定記憶処理について説明する。
図24(b)は、PC41の初期設定記憶処理を示すフローチャートである。この初期設定記憶処理は、監視対象アプリケーション(アプリケーションソフトZ)から、監視対象アプリケーションの設定情報が通知された場合に、その設定情報を監視対象アプリケーションリストメモリ44cに記憶するための処理である。
この初期設定記憶処理では、監視対象アプリケーションから通知を受けた、アプリケーション識別情報と、PC識別情報と、切替実行フラグメモリ54c3の切替実行フラグの内容と、UIタイプメモリ54c5のUIタイプの内容とを、監視対象アプリケーションの設定情報として、ハードディスク44の監視対象アプリケーションリストメモリ44cに記憶する(S281)。
すなわち、アプリケーションソフトZから通知を受けたアプリケーション識別情報を、アプリケーション識別情報メモリ44c1に記憶し、以下同様に、PC識別情報をPC識別情報メモリ44c1に、切替実行フラグの内容を切替実行フラグメモリ44c3に、UIタイプの内容をUIタイプメモリ44c4に記憶する。そして、この初期設定記憶処理を終了する。
この図24(b)のフローチャートに示す初期設定処理により、監視対象アプリケーション(アプリケーションソフトZ)から、監視対象アプリケーションの設定情報が通知された場合に、その設定情報を監視対象アプリケーションリストメモリ44cに記憶することができる。
次に、図25を参照して、PC41のCPU11により実行されるメイン処理について説明する。
図25は、PC41のメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴を監視し、その監視結果に応じて、PC50で実行中の監視対象アプリケーションに対して、表示している操作画面を操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えさせる切替指示を通知するための処理である。また、このメイン処理は、PC41の主電源が投入されてから主電源が遮断されるまで繰り返し実行される処理である。
このメイン処理では、まず、RAM13に設けられている各メモリ13a〜13hをそれぞれ初期化する(S291)。次に、ハードディスク44の監視対象アプリケーションリストメモリ44cの中から、監視対象アプリケーションの設定情報を読み取る(S292)。
そして、読み取った設定情報の切替実行フラグが、「オン」に設定されているかを判定し(S293)、切替実行フラグが「オン」に設定されている場合は(S293:Yes)、ユーザタイプ判定処理Kを実行する(S294)。(後述する)ユーザタイプ判定処理K(S294)は、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴に応じて、PC50を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定するための処理である。
S293の処理において、切替実行フラグが「オフ」である場合は(S293:No)、S294〜S299の各処理をスキップし、S300の処理に移行する。次に、ユーザタイプ判定処理K(S294)によって、ユーザタイプが何と判定されたかを判定する(S295)。ユーザタイプ判定処理K(S294)により視覚障害者であると判定された場合、すなわち、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプが記憶されている場合は、S292の処理で読み取った設定情報のUIタイプが、晴眼者を示すユーザタイプであるかを判定する(S296)。
S296の処理において、S292の処理で読み取った設定情報のUIタイプが、晴眼者を示すユーザタイプである場合は(S296:Yes)、S292の処理で読み取った設定情報によって特定される監視対象アプリケーションに対して、操作画面を視覚障害者用UIへと切り替えるよう切替指示を通知し(S297)、S300の処理に移行する。一方、読み取った設定情報のUIタイプが、視覚障害者を示すユーザタイプである場合は(S296:No)、S297の処理をスキップし、S300の処理に移行する。
また、S295の処理において、ユーザタイプ判定処理K(S294)により晴眼者であると判定された場合、すなわち、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプが記憶されている場合は、S292の処理で読み取ったUIタイプが、視覚障害者を示すユーザタイプであるかを判定する(S298)。
S298の処理において、S292の処理で読み取った設定情報のUIタイプが、視覚障害者を示すユーザタイプである場合は(S298:Yes)、S292の処理で読み取った設定情報によって特定される監視対象アプリケーションに対して、操作画面を晴眼者用UIへと切り替えるよう切替指示を通知し(S299)、S300の処理に移行する。 一方、読み取った設定情報のUIタイプが、晴眼者を示すユーザタイプである場合は(S298:No)、S299の処理をスキップし、S300の処理に移行する。そして、所定時間(例えば、10分)待機して(S300)、S292の処理に戻り、上述したS292〜S300の各処理を繰り返す。
この図25のフローチャートに示すメイン処理により、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴を監視することができる。また、その監視結果に応じて、PC50で実行中の監視対象アプリケーションに対して、表示している操作画面を操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えさせる切替指示を通知ことができる。
次に、図26を参照して、PC41のCPU11により実行されるユーザタイプ判定処理K(S294)について説明する。
図26は、PC41のユーザタイプ判定処理K(S294)を示すフローチャートである。このユーザタイプ判定処理K(S294)は、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴に応じて、PC50を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定するための処理である。
このユーザタイプ判定処理K(S294)では、まず、RAM13のキー入力カウントメモリ13eと、マウス入力カウントメモリ13fとを初期化し(S311)、使用状況取得処理Cを実行する(S312)。
ここで、図27(a)を参照してPC41のCPU11により実行される使用状況取得処理C(S312)について説明する。
図27(a)は、PC41の使用状況取得処理C(S312)を示すフローチャートである。この使用状況取得処理C(S312)は、S292の処理で読み取った設定情報によって特定されるPC50の設定を取得し、その設定が視覚障害者に利用しやすく設定されているかを判定するための処理である。
この使用状況取得処理C(S312)では、まず、S292の処理で読み取った設定情報のPC識別情報によって特定されるPC50の環境設定情報を取得する(S331)。
そして、取得した環境設定情報に基づいて、ハードディスク54にスクリーンリーダソフトがインストールされているかを判定し(S332)、スクリーンリーダソフトがインストールされている場合は(S332:Yes)、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグを「オン」に設定する(S333)。一方、スクリーンリーダソフトがインストールされていない場合は(S332:No)、条件適合フラグを「オフ」に設定する(S334)。そして、この使用状況取得処理Cを終了する。
この図27(a)のフローチャートに示す使用状況取得処理C(S312)により、S292の処理で読み取った設定情報によって特定されるPC50において、ハードディスク54にスクリーンリーダソフトがインストールされている場合に、PC50が視覚障害者に利用しやすく設定されているとして、条件適合フラグを「オン」に設定することができる。
ここで、図26のフローチャートの説明に戻る。S312の処理が終了すると、次に、RAM13の条件適合フラグメモリ13aに記憶される条件適合フラグが「オン」に設定されているかを判定し(S313)、条件適合フラグが「オン」に設定されている場合は(S313:Yes)、操作取得処理Eを実行する(S314)。一方、条件適合フラグが「オフ」に設定されている場合は(S313:No)、S314〜S321の各処理をスキップし、S322の処理に移行する。
ここで、図27(b)を参照してPC41のCPU11により実行される操作取得処理E(S314)について説明する。
図27(b)は、PC41の操作取得処理E(S314)を示すフローチャートである。この操作取得処理E(S314)は、S292の処理で読み取った識別情報によって特定されるPC50において、操作者がキーボード55を使用して行った入力操作、マウス56を使用して行った入力操作を取得するための処理である。
この操作取得処理E(S314)では、まず、S292の処理で読み取った設定情報のPC識別情報によって特定されるPC50おいて、キーボード55により行われたキー操作、または、マウス56により行われたマウス操作を取得する(S341)。
そして、取得した入力操作が、S292の処理で読み取った設定情報のアプリケーション識別情報によって特定されるアプリケーションソフトZに対する入力操作であるかを判定する(S342)。S342の処理において、取得した入力操作がアプリケーションソフトZに対する入力操作である場合は(S342:Yes)、この操作取得処理Eを終了する。一方、取得した入力操作がアプリケーションソフトZに対する入力操作でない場合は(S342:No)、S341の処理に戻り、S341〜S342の各処理を繰り返す。
この図27(b)のフローチャートに示す操作取得処理E(S314)により、S292の処理で読み取った識別情報によって特定されるPC50において、操作者がキーボード55を使用して行った入力操作、マウス56を使用して行った入力操作を取得することができる。
ここで、図26のフローチャートの説明に戻る。S314の処理が終了すると、次に、操作取得処理E(S314)により、Tabキー押下、CtrlキーおよびTabキー押下、スペースキー押下、Altキー押下、矢印キー押下のうち、いずれかの入力操作を取得したかを判定し(S315)、いずれかの入力操作を取得した場合は(S315:Yes)、RAM13のキー入力カウントメモリ13eに「1」を加算する(S316)。
そして、キー入力カウントメモリ13eに記憶されている数値が、「10」を超えているかを判定し(S317)、その数値が「10」を超えている場合は(S317:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、視覚障害者を示すユーザタイプ(例えば、「1」)を記憶して(S318)、このユーザタイプ判定処理Kを終了する。
S317の処理において、その数値が「10」以下である場合は(S317:No)、S314の処理に戻り、上述したS314〜S317の各処理を繰り返す。
また、S315の処理において、いずれの入力操作も取得していない場合は(S315:No)、マウスクリックを取得したかを判定し(S319)、マウスクリックを取得した場合は(S319:Yes)、RAM13のマウス入力カウントメモリ13fに「1」を加算する(S320)。そして、マウス入力カウントメモリ13fに記憶されている数値が、「5」を超えているかを判定し(S321)、その数値が「5」を超えている場合は(S321:Yes)、RAM13のユーザタイプメモリ13hに、晴眼者を示すユーザタイプ(例えば、「2」)を記憶して(S322)、このユーザタイプ判定処理Kを終了する。
S319の処理において、マウスクリックを取得していない場合は(S319:No)、S314の処理に戻り、上述したS134〜S319の各処理を繰り返す。また、S321の処理において、数値が「5」以下である場合は(S321:No)、S314の処理に戻り、上述したS314〜S321の各処理を繰り返す。
この図26のフローチャートに示すユーザタイプ判定処理K(S294)により、操作者により設定されているPC50の設定や、PC50を操作する操作者がキーボード55を使用して行った入力操作の操作回数、または、マウス56を使用して行った入力操作の操作回数に応じて、PC50を操作している操作者が視覚障害者であるか、または、晴眼者であるかを判定することができる。また、視覚障害者であると判定された場合に、ユーザタイプメモリ13hに視覚障害者を示すユーザタイプを記憶し、晴眼者であると判定された場合に、ユーザタイプメモリ13hに晴眼者を示すユーザタイプを記憶することができる。
次に、図28を参照して、PC50のCPU51により実行される切替制御処理について説明する。
図28は、PC50の切替制御処理を示すフローチャートである。この切替制御処理は、PC41の監視プログラムから通知される切替指示に応じて、LCD57に表示している操作画面を、操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えるための処理である。この切替制御処理は、アプリケーションソフトZが実行開始されてから、実行が終了されるまで繰り返し実行される処理である。
切替制御処理では、まず、PC41の監視プログラムから、LCD57に表示している操作画面を操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えさせる切替指示の通知を受け取ったかを判定し(S351)、切替指示の通知を受け取るまで待機する(S351:No)。
S351の処理おいて、切替指示の通知を受け取った場合は(S351:Yes)、受け取った切替指示が何であるかを判定する(S352)。受け取った切替指示が、視覚障害者用UIへと切り替える切替指示である場合は、画面切替処理Aを実行し(S17)、S351の処理に戻り、上述したS351〜S17の各処理を繰り返す。
S352の処理において、受け取った切替指示が、晴眼者用UIへと切り替える切替指示である場合は、画面切替処理Bを実行し(S20)、S351の処理に戻り、上述したS351〜S20の各処理を繰り返す。
この図28のフローチャートに示す切替制御処理により、PC41の監視プログラムから通知される切替指示に応じて、LCD57に表示している操作画面を、操作者の利用しやすい操作画面へと切り替えることができる。
上述したように、第3の実施形態では、PC41とPC50とがLAN200を介して接続されている場合に、PC41の監視プログラムは、操作者により設定されているPC50の各設定や、PC50を操作する操作者の入力操作の特徴を監視し、その監視結果に応じて、PC50で実行されているアプリケーションソフトZに対して、操作者にとって使い勝手の良い操作画面を、PC50のLCD57に表示するよう通知する。そして、PC50のアプリケーションソフトZは、PC41の監視プログラムから通知を受けた場合に、操作者にとって使い勝手の良い操作画面を、PC50のLCD57に表示する。
よって、PC50で視覚障害者により入力操作が行われると、LCD57に晴眼者用UIが表示されていても、視覚障害者UIへと切り替えられるので、各操作に時間を要する視覚障害者にとって使い勝手が良い。また、PC50で晴眼者により入力操作が行われると、LCD57に視覚障害者用UIが表示されていても、晴眼者UIへと切り替えられるので、晴眼者にとっても使い勝手が良い。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、第1の実施形態で説明した各変形例(使用状況取得処理B、操作取得処理B〜D、ユーザタイプ判定処理B〜J)は、それぞれ第2の実施形態や第3の実施形態に適用することができる。第3の実施形態にユーザタイプ判定処理B〜Jを適用する場合は、ユーザタイプ判定処理B〜Jのサブルーチンである使用状況取得処理A(S32)を使用状況取得処理C(S312)に置き換え、操作取得処理A(S34)を操作取得処理E(S314)に置き換えることで適用することができる。
また、第3の実施形態に使用状況取得処理Bを適用する場合は、まず、S331の処理を行い、S331の処理で取得した環境設定情報に基づいて、各条件(S92、S94、S96、S98)が満たされているかを判定するように構成することで適用することができる。また、第3の実施形態に、操作取得処理B〜Dを適用する場合は、S111、S113、S116の処理を、それぞれS341の処理に置き換えることで適用することができる。
また、第1の実施形態で説明した使用状況取得処理Bでは、各判定ステップ(S92、S94、S96、S98)の中で、2を超える条件が満たされていれば、PC1の各設定が視覚障害者の利用しやすい設定であると判定しているが、それぞれの判定ステップ(S92、S94、S96、S98)のうち、1つの条件が満たされていれば、視覚障害者の利用しやすい設定であると判断しても良い。
また、第1の実施形態では、アプリケーションソフトXの操作画面を視覚障害者用UI、または、晴眼者用UIへと切り替えているが、例えば、ハードディスク14などに、視覚障害者用UIおよび晴眼者用UIを有するアプリケーションソフトを複数記憶させておき、各アプリケーションソフトが実行中である場合に、各アプリケーションソフトの操作画面をそれぞれ切り替えても良い。
また、第2の実施形態では、アプリケーションソフトYを実行開始させる一例について説明したが、例えば、ハードディスク34などに、視覚障害者用UIおよび晴眼者用UIを有するアプリケーションソフトを複数記憶させておき、各アプリケーションソフトの実行開始が指示された場合に、各アプリケーションソフトに対してそれぞれ操作者が利用しやすい操作画面を表示させるよう命令し実行開始させても良い。その場合、ハードディスク14などに記憶させた各アプリケーションソフトの実行開始を指示するためのコマンドを、それぞれコマンドテーブルメモリ34c2に記憶させておき、また、各プリケーションソフトに対して視覚障害者用UIをLCD17に表示させるよう命令する表示命令(コマンドオプション)、および、晴眼者用UIをLCD17に表示させるよう命令する表示命令(コマンドオプション)を、それぞれ引数テーブルメモリ34cに記憶させておく。
また、第3の実施形態では、PC50のアプリケーションソフトZを監視対象アプリケーションの一例として説明したが、例えば、PC50のハードディスク54などに、視覚障害者用UIおよび晴眼者用UIを有するアプリケーションソフトを複数記憶させておき、各アプリケーションソフトをそれぞれ監視対象アプリケーションとして監視させても良い。
また、第3の実施形態では、LAN200を介して接続されるPC50の環境設定情報や、PC50を操作する操作者の入力情報の特徴を監視しているが、LAN200に接続されているその他の外部装置の環境設定情報や、その他の外部装置を操作する操作者の入力操作の特徴を監視し、その監視結果に応じて、監視している外部装置で実行されている監視対象アプリケーションの操作画面を、操作者が利用しやすい操作画面へと切り替えさせも良い。
また、上記実施形態では、マウスをポインティングデバイスの一例としているが、マウスカーソルの表示位置を指定できるものであれば良い。例えば、タッチパネルや、トラックボール、トラックパッドなどが該当する。
また、上記実施形態の画面切替処理B(S20)において、ダイアログボックスCがLCD17,57に表示された場合に、ダイアログボックスCがLCD17,57に表示されてから、ダイアログボックスCのボタンBT51,52に対して所定時間(例えば、5分)入力操作がない場合は、BT52が押下されたものと判定しても良い。
また、上記実施形態のユーザタイプ判定処理A(S13)やユーザタイプ判定処理K(S294)では、特定のキーの押下回数を計数しているが、これらのキーに限定するものではなく、アプリケーションソフトXやOSの利用中に良く使用されるキーであれば、どの種類のキーであっても良い。