JP4931586B2 - 患者の呼吸補助方法と呼吸補助装置およびプロテーゼとカテーテル - Google Patents

Description

本発明は、患者の呼吸補助方法と呼吸補助装置およびこれに適用するためのプロテーゼとカテーテルに関するものである。

人体が酸素を取入れ、二酸化炭素を放出できるためには、呼吸細気管支系の２つの構成要素が機能しなければならない。すなわちガス交換器官としての肺と、空気を肺のなかに取り入れ、再び肺から搬出させる換気器官としての呼吸ポンプ器官とがそれである。呼吸ポンプ器官が正確に機能するには脳内の呼吸中枢、中枢神経と末梢神経、骨性胸郭、呼吸筋、自由で安定な気道が不可欠である。

特定の疾患には呼吸ポンプ器官の継続的な過負荷と消耗がある。典型的な症候群は肺気腫で、横隔膜は収縮力がなくなり、扁平な状態になる。肺気腫ではほとんどの場合気道は極端に弛緩し潰れている。その結果、横隔膜は扁平な過伸展状態になり、患者は十分深く吸息できない。さらに、気道が潰れているために患者は十分に呼息もできない。このため、酸素供給不足と血液中の二酸化炭素の上昇とを伴って呼吸が不十分になり、いわゆる換気不全に陥る。

吸息不全の治療はしばしば人工呼吸装置を介して行なわれる。いわゆる在宅治療用人工呼吸装置は呼吸ポンプ器官を補助するための、またはその負荷を完全に取り除くための人工的な呼吸装置である。

人工呼吸はチューブと、患者が必要に応じて自ら着脱することのできる鼻マスクまたは鼻／口マスクとを介して非侵襲方式で行なうことができる。しかしながらこれにより患者の自由な呼吸と会話が阻害される。さらに遮断性気管切開チューブを気管のなかに挿入することがある。これも患者が会話できない結果になる。

侵襲性人工呼吸はほとんどの場合気管切開を介して行なわれる。すなわち手術で気管に開口を開ける。この開口を介して指厚大のカテーテルをブロッキングバルーンとともに気管のなかへ挿入し、ブロッキングバルーンを人口呼吸装置に接続させる。これは十分深い呼吸を可能にさせるが、患者の会話を阻害させる。人工呼吸以外に、より薄いカテーテルを介して行なう経気管酸素供給法がある。これに相当する提案は特許文献１または特許文献２から知られている。このようにして、頻度を固定設定した連続噴射で患者に大量の酸素が投与される。酸素流の流量制御は配量装置を介して手動で行なわれる。患者の自然な呼吸過程に適合させることは不可能である。呼吸も深くならない。また、気管内に挿入されるカテーテル端部が呼吸運動のために気管に衝突し、或いは、噴射流が周囲の組織を乾燥させるようにして、カテーテル端部が刺激作用を及ぼし、周囲の組織を局部的に傷つけることがある。

さらに、気管内に挿入されるいわゆる「モンゴメリーＴ型管」が公知である。患者は外部へ案内されているＴ型部材の脚部を介して酸素を得ることができる。また、必要な場合には患者自ら分泌物を吸引することができる。患者は自由に呼吸することができ、前部にある前記脚部を閉鎖すれば会話を行なうことができるが、導入された空気が上方へ逸れて口腔内または咽頭腔内へ達するので、この「モンゴメリーＴ型管」を介して人工呼吸を行なうのは不可能である。

米国特許第５１８１５０９号明細書 米国特許第５２７９２８８号明細書

したがって本発明の課題は、従来の技術から出発して、能率の点で改善され、患者によって携行することができて安全に使用することもできる患者の呼吸補助方法と呼吸補助装置を提供することである。さらに本発明は、会話能力を阻害することなく患者の自発呼吸と同期した呼吸補助を可能にするプロテーゼとカテーテルを提供することをも課題とするものである。

上記課題の方法に関する解決法は請求項１の解決手段を備えた方法に特徴がある。

これによれば、患者の自発呼吸量をセンサで検出し、吸息過程の終了時に肺に補助酸素量を投与する。これは酸素貯留部からジェットカテーテルを介して酸素大量投与の形態で行うことができる。この場合患者の自然呼吸と同期した呼吸補助が行なわれる。このようにして、呼吸ポンプ器官の過負荷または消耗のために減少した呼吸深さが補償される。呼吸は補助酸素量によって十分なレベルで維持される。酸素供給不足と血液中の二酸化炭素の上昇が避けられる。

合目的には、請求項２に記載のように、前記酸素量の容積が２５ｍｌないし１５０ｍｌであるのがよい。

選択的に、必要な場合には、患者の呼息過程を対向流により遅延させてもよい。これは患者の気道が潰れている場合、すなわち呼息過程の時点で気道が縮んで呼息過程が極端に阻害される場合には常に好ましい。これは、請求項３の解決手段により、呼息過程の間に対向流をもたらして気道を開口保持させ、気道の潰れを回避することによって阻止される。

本発明の基礎となっている問題の具体的な解決手段は、請求項４の構成による装置に見られる。この装置によれば、酸素源に接続可能な酸素ポンプと、カテーテルを介して、場合によってはさらに供給チューブを使用して接続可能なプロテーゼとが設けられている。カテーテルの排流側端部は酸素流に対しノズル特性をもたらす。これはたとえば横断面を縮小させることにより行なうことができる。基本的には、カテーテルの端部にジェットノズルを設けるようにしてもよい。さらに、患者の自発呼吸量を検出するためのセンサが設けられ、該センサは酸素ポンプを作動させるための制御ユニットと接続している。プロテーゼはカテーテルのための接続部を備えたチューブ状の支持体を有している。支持体とその支持体に一体のカテーテルとは、患者が支障なく自由に呼吸し会話ができるようなサイズに選定されている。主たる呼吸はプロテーゼの比較的大きな内腔を通じて行う。自発呼吸、咳、会話は阻害されない。さらに、支持体には、装置に属する複数個のセンサのうち少なくとも２個のセンサが設けられている。

プロテーゼは患者の気管に埋め込まれる。気管の断面は小さいので、カテーテルに対する外部からのアクセスが提供される。前記接続部を介してカテーテルの一端を直接支持体のなかへ挿入させることができる。カテーテルを外部の連結部材を介して前記接続部と連結させるようにしてもよい。

前記センサは患者の自発呼吸量を検出するために用いられる。種々の呼吸量検出器を使用でき、たとえば呼吸流検知センサ或いは圧力検出器を使用できる。特に有利なのはサーミスタである。サーミスタは抵抗値が温度に依存している半導体素子である。気管内での肺の呼息空気は当然吸息空気よりも温かいので、抵抗値の温度依存性は吸息過程または呼息過程の検知に利用される。

有利には、請求項５の構成にしたがい、１個のセンサを支持体の内壁に固定するのがよい。この場合他のセンサは支持体の外壁に配置され、或いは、支持体自体に埋設されている。

内側にあるセンサと外側にあるセンサとの間で得られた測定値の差はブリッジ回路を介して行なわれる。このように二重配置することにより、温度変化等の周囲の影響を補償することができる。

請求項６の構成によれば、カテーテルの、支持体内にある端部は、支持体の長手軸線にほぼ平行になるように転向し、終端側にジェットノズルを備えている。ジェットノズルは別個のノズルである。しかし、カテーテルの端部の横断面の縮小という形態でジェットノズルを形成してもよい。このようにして、カテーテルを介して誘導される空気流または酸素流を肺の方向へ誘導することができ、より厳密には積層流で誘導することができる。口腔内または咽頭腔内への酸素の偏移は阻止される。カテーテル端部または端部部材を収容している支持体は周囲の組織の乾燥を阻止する。さらに、たとえばカテーテル端部の運動による気管または組織の外傷が回避される。

合目的には、酸素ポンプはピストンポンプとして実施されるのがよい。特に、複動ピストン或いは変位可能なダイヤフラムを備えたシリンダの使用が考えられる。このような酸素ポンプはコンパクトな構成を特徴としている。さらに、目的とする量の酸素を正確に調整することができ、より厳密には、吸息過程の補助に対しても呼息過程の補助に対しても正確な調整が可能である。１回のジェットストロークあたりの最大空気量はシリンダサイズによって制限されているので、肺の過膨張とこれに伴う気圧性外傷とを回避できる。

本発明による装置の範囲内では２つのカテーテルを使用してもよく、この場合一方のジェットカテーテルは吸息過程の補助のために設けられ、他方のジェットカテーテルは呼息過程の合目的な遅延のために設けられる。もちろん、請求項８に記載のように、カテーテルを二重腔としてもよい。二重腔のカテーテルを介して、吸息過程時に酸素を投与するための管路と呼息過程時に酸素を投与するための管路とが別個に提供される。

装置の信頼性の向上のため、他の呼吸量検出器が設けられている。これらの呼吸量検出器も、患者の自発呼吸量を検出するためのセンサである。当該呼吸量検出器はたとえば患者の胸郭に固定されていてよく、その結果胸郭インピーダンス測定により自発呼吸量を監視することができる。患者の口または鼻での音響測定または流量測定も考えられる。気管から得られた信号と前記他の呼吸量検出器から得られた信号とを制御ユニットにおいてマッチングさせ、これに対応して酸素ポンプを制御することにより、吸息過程または呼息過程の補助が実施される。このような補助的な呼吸量検出器は冗長性構成を保証し、装置の信頼性に貢献する。

本発明によるプロテーゼに対しては、請求項１０に記載のように、独立した権利保護を要求する。本発明によるプロテーゼはジェットカテーテルのための接続部を備えたチューブ状の支持体を有し、支持体に少なくとも２つのセンサが配置されている。このプロテーゼは患者の呼吸量を測定できるという点に特徴がある。このようにして外部からの呼吸補助と患者自身の呼吸との同期化が可能である。

１個のセンサが支持体の内壁に固定されるのが有利である（請求項１１）。本発明の範囲内ではサーミスタが特に適している。複数個のサーミスタを１つのブリッジ回路にまとめることにより、内部にあるサーミスタと外部にあるサーミスタとの間で温度補正を行なうことができる。このようにセンサをブリッジ回路に二重に配置することにより、温度変動のような周囲の影響とか、内部センサに付着して局部的に冷却または加熱させる分泌物による影響も補正することができる。

さらに、請求項１２に記載のように、支持体内にあるカテーテル端部が支持体の長手軸線に平行に案内されているのが有利である。これにより酸素流は気管支管の方向へ、しかも積層流状態で指向的に供給される。

さらに、請求項１３によれば、カテーテルに対して独立の権利保護を要求する。それによれば、カテーテルの排流側の一端に少なくとも１個のセンサが固定されている。合目的にはそこに２個のセンサを設け、ブリッジ回路の内部で測定値の差を補正するのがよい。

このようなカテーテルは外部から支持体のなかへ挿入することができる。この種の支持体はたとえば公知の「モンゴメリーＴ型ステント」であってよい。このＴ型部材の、外部から接近可能な脚部を介して、呼吸を補助するためにカテーテルが挿入される。

請求項１４の構成によれば、カテーテルの前記一端はジェットノズルを有している。ジェットノズルは、すでに詳細に説明したように、たとえば前記一端の横断面を狭隘化させることにより構成されている。しかし別個のジェットノズルでもよい。

有利には、請求項１５に記載のように、カテーテルの前記一端は屈曲して構成されているのがよい。このようにすると、気管内または支持体内へ挿入される前記一端は自動的に支持体の軸線に対し平行に気管支管の方向へ指向する。

次に、本発明を図面を用いてより詳細に説明する。

図１においてＰは肺気腫を患っている患者で、呼吸ポンプ器官の過負荷と消耗を伴っている。したがって患者は息を深く十分に吸い込むことができない。加えて、弛緩し潰れている気道により呼息過程が阻害される。

呼吸補助手段を使用しない、吸息（吸気流）と呼息（呼気流）を伴うこのような呼吸過程を、図２の左半分に示す。Ｅ１は吸息の曲線で、Ａ１は呼息の曲線である。

呼吸ポンプ器官の補助または負荷軽減のため、患者の自発呼吸量をセンサで検知し、吸息過程の終了時に肺に補助酸素量を投与する。このような呼吸流を図２の右半分に図示した。補助酸素量は、曲線Ｅ２で示す吸息時の一回の呼吸量を、上の曲線で黒く塗りつぶしＥ３で示した差分容積だけ増大させる。補助酸素量は２５ｍｌと１５０ｍｌの間の容積であってよい。

これに加えて、患者の呼息過程を対向流によって遅延させる。これにより呼息時の呼吸流はＡ２で示した曲線に応じて変位する。呼息に反作用するこの合目的な抵抗により、呼息時の気道の潰れが阻止される。このようにして呼息量は同様に黒く塗りつぶしＡ３で示した容積だけ増大する。

結果的に、このような処置により、酸素供給不足による不十分な呼吸と血液中の二酸化炭素の上昇とが回避される。患者Ｐは耐久力が増し、活動的になるばかりか、苦痛をほとんど感じず、或いは全く感じない。

患者Ｐの呼吸補助を実施するため、酸素源に接続可能な酸素ポンプ１（図５を参照）と、プロテーゼ２，３（図３と図４を参照）とを有する装置が設けられている。図１によれば、酸素ポンプ１はコンパクトな携帯型人工呼吸装置４の構成要素である。酸素ポンプ１とプロテーゼ２または３とはカテーテル５を介して連結されている。

図３と図４が示すように、各プロテーゼ２または３はカテーテル５のための接続部７を備えたチューブ状の支持体６を有している。患者Ｐの自発呼吸量を検出するため、支持体６にはサーミスタの形態の２個のセンサ８，９が付設されている。この場合、一方のセンサ８は支持体６の内壁１０に固定されており、これに対して他方のセンサ９は支持体６の外壁１１にある。センサ８，９は酸素ポンプ１を作動させるための制御ユニット１２と接続している。制御ユニット１２は図５にその入出力部とともに概略的に図示してある。すでに述べたようにセンサ８，９はサーミスタであり、すなわち温度に依存する抵抗器である。これらは共に装置内部のブリッジ回路に接続されており、その結果周囲環境の影響による内部センサ８と外部センサ９との測定値の差の補正が行なわれる。

さらに、図１に認められるように、他の呼吸量検出器１３，１４が設けられている。これらの呼吸量検出器も患者Ｐの自発呼吸量を検出するためのセンサである。センサ８と９または１３，１４を介して得られた測定値をマッチングさせることにより患者Ｐの呼吸過程の正確なイメージを得ることができる。加えて、センサ８，９または１３，１４のいずれかのセンサの測定ミス或いは故障に対する信頼性が向上する。

図３のプロテーゼ２の場合、接続部７を介してジェットカテーテル５を支持体６のなかに挿入している。ジェットカテーテル５の、支持体６のなかにある端部１５は、支持体６の長手軸線Ｌに対しほぼ平行に案内され、或いは転向している。センサ８，９から制御ユニット１２へのデータ線は１６と１７で示してある。データ線１６と１７はカテーテル５の内部に延びている。ジェットカテーテル５の排流側の端部１５はジェットノズル２５として構成されている。これはカテーテル横断面を縮小させることにより行なうことができる。これによりカテーテル５の出口における酸素流の速度が増し、気管支管の方向へ誘導される。支持体６の径はカテーテル５を組み込んでも患者Ｐが自由に呼吸し話すことができるような大きさに選定され、十分自由な内腔を備えている。

図４のプロテーゼ３の場合には、接続部７に別個の連結部材１８が設けられ、該連結部材１８を介してカテーテル５がプロテーゼ３と連結される。この場合、支持体６内には縦軸線Ｌに平行に指向する位置固定の縦部分１９がカテーテル端部として設けられ、酸素流はジェットノズル２６を介して気管支管の方向へ誘導される。

酸素ポンプ１は図５に概略的に図示してある。酸素ポンプ１はピストンポンプであり、シリンダ２７内に複動ピストン２０が配置されている。装置は全部で４個の弁Ｖ１ないしＶ４を有している。酸素の供給は外部の酸素貯留部から接続部２１を介して行なわれる。文字ａないしｇは弁Ｖ１ないしＶ４の切換え状態或いは給排気を表わしている。

次に、呼吸補助における装置内部での酸素ポンプ１の作用について説明する。

弁Ｖ１がｃからａへ向けて開口し（ｂからｃへ向かう場合は閉じている）且つ弁Ｖ２がｂからｅへ向けて開口している（ｅからｄへ向かう場合は閉じている）場合は、ピストン２０は図にて左側へ移動し、酸素は排気部２２とジェットカテーテル５とを介して患者Ｐへ流れる。患者Ｐの吸息過程時には補助酸素量Ｅ３の投与が行われる。

弁Ｖ１がｂからｃへ向けて開口し（ｃからａへ向かう場合は閉じている）且つ弁Ｖ２がｅからｄへ向けて開口している（ｂからｅへ向かう場合は閉じている）場合には、ピストン２０は図にて右側へ移動し、酸素の流動は弁Ｖ３の方向へ行なわれる。弁Ｖ３は排気部２３を介して周囲空気と連通している。弁Ｖ３がｄからｇへ向けて開口している場合には、呼息遅延なしに酸素は排流される。これは呼息過程が対向流により遅延されないことを意味している。

弁Ｖ３がｄからｇへ向けて閉じ、ｄからｆへ向けて開口している場合には、酸素は供給路２４を介して排気部２２とカテーテル５の方向へ流れて呼息過程時に患者Ｐに投与され、呼吸流を遅延させる。対向流により気道の潰れが阻止され、気道を開口状態に維持する。これは深い呼息を可能にさせる。

さらに、装置の供給路２４内には弁Ｖ４が接続され、この弁Ｖ４を介して（ｆからａへ向けての）流量を可変に調整可能である。これはパルス幅変調型比例弁であるのが有利である。

図６は長尺の可撓性チューブ２９と、曲がり管３０を介して屈曲している端部３１とを備えたカテーテル２８を示している。端部には、患者Ｐの自発呼吸量を検出するための２個のセンサ３２，３３が固定されている。センサ３２，３３はサーミスタであるのが有利である。簡単のためデータ線の図示は省略してある。データ線はカテーテル２８またはカテーテル壁を貫通するように延びている。３４はストッパーである。

さらに、カテーテル２８の端部３１がジェットノズル３５を備えているのがわかるであろう。ジェットノズル３５の流動横断面はカテーテルの横断面に比べて縮小しており、その結果、供給された酸素は流出速度が増大する。

カテーテル２８は図７に図示したような支持体３６のなかへ挿入することができる。支持体３６は患者Ｐの気管のなかにある。外部への接続は接続部３７を介して行なう。

支持体３６は従来の「モンゴメリーＴ型ステント」であってよい。

本発明による呼吸補助装置を携帯している患者の上体を示す図である。 肺気腫患者の呼吸量を、呼吸補助した場合としない場合とで示したグラフである。 本発明によるプロテーゼを技術的に簡潔に示した図である。 プロテーゼの他の実施形態を示す図である。 空気案内部と制御ユニットとを併せて示した、本発明による装置に属する酸素ポンプの概略図である。 本発明によるカテーテルの端部側部分図である。 図６のカテーテルを支持体のなかへ挿入した図である。

符号の説明

１ 酸素ポンプ、２ プロテーゼ、３ プロテーゼ、４ 人工呼吸装置、５ カテーテル、６ 支持体、７ 接続部、８ センサ、９ センサ、１２ 制御ユニット

Claims (12)

1. 患者の自発呼吸を補助する装置であって、前記装置は、酸素源に接続可能な酸素供給弁（Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３，Ｖ４）と、カテーテル（５）を介して接続可能なプロテーゼ（２，３）とを有し、
   患者の気管に挿入されて、前記患者の自発呼吸量を検出するためのセンサ（８，９）が設けられ、該センサ（８，９）が酸素ポンプ（１）を作動させるための制御ユニット（１２）と接続され、
   前記患者の気管に挿入された前記プロテーゼ（２，３）がカテーテル（５）のための接続部（７）を備えかつ両端部が開口したチューブ状の支持体（６）を有し、前記２個のセンサ（８，９）が支持体（６）に付設され、前記接続部（７）を介して内部に前記カテーテル（５）の一端が組み込まれた前記支持体（６）は、前記患者の自発呼吸が可能な大きさの内径を有し、
   前記制御ユニット（１２）は前記センサ（８，９）の検出値に基づいて前記酸素供給弁（Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３，Ｖ４）を作動させて、前記患者の前記自発呼吸と同期して補助酸素量を前記カテーテル（５）に供給することを特徴とする呼吸補助装置。
2. １個のセンサ（８）が支持体（６）の内壁（１０）に固定されていることを特徴とする請求項１に記載の呼吸補助装置。
3. カテーテル（５）の、支持体（６）内にある端部（１５）が、支持体（６）の長手軸線（Ｌ）にほぼ平行になるように向きを変え、終端側にジェットノズルを備えていることを特徴とする請求項１または２に記載の呼吸補助装置。
4. ピストンポンプである酸素ポンプ（１）をさらに含むことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一つに記載の呼吸補助装置。
5. カテーテルが二重腔として実施されていることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一つに記載の呼吸補助装置。
6. 前記センサ（８，９）以外に他の呼吸量検出器（１３，１４）が設けられていることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか一つに記載の呼吸補助装置。
7. 患者の気管に挿入されるとともに、ジェットカテーテル（５）のための接続部（７）を備えかつ両端部が開口したチューブ状の支持体（６）を有し、支持体（６）に少なくとも２つのセンサ（８，９）が配置されているプロテーゼであって、
   前記接続部（７）を介して内部に前記カテーテル（５）の一端が組み込まれた前記支持体（６）は、前記患者の自発呼吸が可能な大きさの内径を有し、
   酸素ポンプ（１）を作動させるための制御ユニット（１２）が前記センサ（８，９）の検出値に基づいて酸素供給弁（Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３，Ｖ４）を作動させて、前記患者の自発呼吸と同期して補助酸素量を前記カテーテル（５）に供給することを特徴とするプロテーゼ。
8. １個のセンサ（８）が支持体（６）の内壁（１０）に固定されていることを特徴とする請求項７に記載のプロテーゼ。
9. 支持体（６）内にあるカテーテル端部（１５）が支持体（６）の長手軸線（Ｌ）に平行
   に案内されていることを特徴とする請求項７または８に記載のプロテーゼ。
10. 患者の気管に挿入され両端部が開口したプロテーゼの内部に一端（３１）が組み込まれ、前記一端（３１）に少なくとも１個のセンサ（３２，３３）を固定した管状器具としてのカテーテルであって、
    内部に前記カテーテルの一端（３１）が組み込まれた前記プロテーゼは、前記患者の自発呼吸が可能な大きさの内腔を有し、
    酸素ポンプ（１）を作動させるための制御ユニット（１２）が前記センサ（３２，３３）の検出値に基づいて酸素供給弁（Ｖ１，Ｖ２，Ｖ３，Ｖ４）を作動させて、前記患者の自発呼吸と同期して補助酸素量を前記カテーテル（５）に供給することを特徴とするカテーテル。
11. 前記一端（３１）がジェットノズル（３５）を有している請求項１０に記載のカテーテル。
12. 前記一端（３１）が曲がって延びている請求項１０または１１に記載のカテーテル。

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