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JP4930026B2 - 積層体、無端状ベルト、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

積層体、無端状ベルト、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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JP4930026B2 JP2006335343A JP2006335343A JP4930026B2 JP 4930026 B2 JP4930026 B2 JP 4930026B2 JP 2006335343 A JP2006335343 A JP 2006335343A JP 2006335343 A JP2006335343 A JP 2006335343A JP 4930026 B2 JP4930026 B2 JP 4930026B2
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Description

本発明は、積層体、無端状ベルト、定着装置及び画像形成装置に関する。
乾式トナーを用いる電子写真方式の画像形成装置において、トナー像を加熱および加圧することにより記録媒体表面に定着する定着装置には、従来、金属の芯金の外周面にトナー離型層を設け、前記芯金の内部に加熱用のハロゲンヒーターを有する定着ロールが用いられていた。
これに対して、電磁誘導を用いた加熱方式の定着装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電磁誘導によって発生する渦電流による発熱を利用する加熱方式では、ハロゲンヒーターを用いた加熱方式より熱効率が良く消費電力を少なくできる。
また、前記電磁誘導を用いた加熱方式のベルト定着装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。このベルト定着装置に用いられるベルトは、内周側の基材に低熱伝導性基材を用いているため、回転体内周側への放熱が少なく、さらに熱効率が優れている。
一方、上記電磁誘導を用いた加熱方式のベルト定着装置において、該ベルト定着装置に用いられる無端状ベルトの発熱層をめっき法を用いて形成された金属層とする提案がなされている(例えば、特許文献3参照)。
上記無端状ベルトが用いられる定着装置や画像形成装置では、無端状ベルトを大きな曲率で曲げ回すことによって、該無端状のベルトを限られたスペース内に配置することができる。また、無端状ベルトを定着ベルトとして用いた場合、大きな曲率で曲げ回すことによって、無端状ベルトと該無端状ベルトに押圧される加圧部材とで形成される接触部分に送り込まれた記録媒体を、無端状ベルトから良好に剥離することができる。
また、電磁誘導を生起させる電磁誘導コイルを、定着ベルトの内周面側に配置し、該定着ベルトとして、基層(第1層)とその外周面側に複数の金属層(第2層)とを有し、該金属層が前記基層よりも大きい熱伝導率の金属材料で構成されているベルト定着装置が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
さらに、電磁誘導を用いた加熱方式のロール(または無端状ベルト)定着装置として、効率良く電磁誘導発熱を行うことを目的として、ロール(または無端状ベルト)の発熱層が磁性金属層と非磁性金属層から構成される定着装置が提案されている(例えば、特許文献5参照)。
特公平5−9027号公報 特開平7−114276号公報 特開2003−131507号公報 特開2003−233260号公報 特開2003−223063号公報
本発明の目的は、使用時の繰り返し変形による亀裂がなく、電磁誘導により効率的に発熱する積層体、該積層体を用いた無端状ベルト、定着装置及び画像形成装置を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち請求項1に係る発明は、第1の非磁性金属の結晶粒を有する発熱層と、該第1の非磁性金属とは異なる第2の非磁性金属が含有される基層と、前記発熱層の前記基層が設けられた面とは反対の面に、前記第1の非磁性金属とは異なる第3の非磁性金属が含有される保護層と、を有し、曲げ変形が生じた際に歪が生じない中立軸が前記発熱層中に位置する積層体である。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の積層体における発熱層の膜厚が5〜20μmである積層体である。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の積層体における発熱層の膜厚が7〜15μmである積層体である。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の積層体における発熱層の膜厚が8〜12μmである積層体である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載の積層体における結晶粒が、前記発熱層の面方向に配列してなる積層体である。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の積層体における発熱層の固有抵抗値が2.7×10−6Ωm以下である積層体である。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか1項に記載の積層体における第1の非磁性金属が、金、銀、銅、アルミニウム、およびこれらを含む合金から選ばれる少なくとも1種である積層体である。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の積層体における基層の固有抵抗値が2.7×10−6Ωmより高い積層体である。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載の積層体における第2の非磁性金属が、ステンレスおよびステンレスを含む合金から選ばれる少なくとも1種である積層体である。
請求項10に係る発明は、請求項1〜9の何れか1項に記載の積層体における保護層の、前記発熱層が設けられた面とは反対の面側に、弾性層および樹脂層から選ばれる少なくとも1層を有する積層体である。
請求項11に係る発明は、請求項1〜10の何れか1項に記載の積層体が無端状に形成されている無端状ベルトである。
請求項12に係る発明は、請求項11に記載の無端状ベルトと、該無端状ベルトの外周面を加圧する加圧部材と、前記無端状ベルトの発熱層を電磁誘導によって発熱させる発熱部材と、を備える定着装置である。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載の定着装置における発熱部材が、前記無端状ベルトの外周面側に備えられてなる定着装置である。
請求項14に係る発明は、像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、形成された前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、を有し、前記定着手段として、請求項12または13に記載の定着装置を用いる画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、使用時の繰り返し変形による亀裂がなく、電磁誘導により効率的に発熱することができる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、表面の耐傷性をより向上させることができる。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、周回駆動などに対しても発熱層における亀裂の発生がなく、電磁誘導により効率的に発熱することができる。
請求項12に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、繰り返し使用する際にも電磁誘導方式の加熱による良好な定着性を維持することができる。
請求項13に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による良好な発熱を長時間にわたって維持することができる。
請求項14に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、良好に定着された高画質画像を長時間にわたって得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<積層体>
本発明の積層体は、少なくとも、第1の非磁性金属の結晶粒を有する発熱層と、該第1の非磁性金属とは異なる第2の非磁性金属が含有される基層と、前記発熱層の前記基層が設けられた面とは反対の面に、前記第1の非磁性金属とは異なる第3の非磁性金属が含有される保護層と、を有し、曲げ変形が生じた際に歪が生じない中立軸が前記発熱層中に位置することを特徴とする。
以下、本発明の積層体の構成を説明する。
図1は、本発明の積層体の構成の一例を示す模式断面図であり、5層構成の積層体について示したものである。積層体は、図1における下側から順に、基層30、発熱層40、保護層50、弾性層60および樹脂層70を設けた5層構成からなっている。なお、図1に示す構成は本発明の積層体の一例であって、保護層50、弾性層60および樹脂層70を形成しない態様とすることもできる。
(発熱層)
基層30の一方の面に形成される発熱層40は、電磁誘導により過電流を発生させることによって発熱する層である。発熱層40は、非磁性金属(本発明において、前記発熱層に含有される非磁性金属を「第1の非磁性金属」と称す)が含有されかつ該第1の非磁性金属の結晶粒を有することを特徴とし、結晶粒を有しているか否かは、最終的な積層体の断面から発熱層40の結晶構造を光学顕微鏡や電子顕微鏡(例えば走査型電子顕微鏡(SEM))で観察することで確認することができる。
ここで、上記発熱層は塑性変形を利用して形成した層である場合、断面に結晶粒を確認することができ、また面方向(厚み方向に垂直な方向)に金属の結晶が配列している。より具体的には、塑性変形によって結晶粒が押しつぶされ面方向に伸びた状態で配列している。これに対し、例えばめっきで形成した層の場合には、断面は厚み方向(厚み方向に平行な方向)に金属の結晶が配列しており、その違いを上記観察によって確認することができる。なお、上記面方向とは前記金属基板面と0°以上45°未満の角度をなす方向を意味し、前記厚み方向とは前記金属基板面と45°以上90°以下の角度をなす方向を意味する。
また、上記発熱層以外の金属層(第2の非磁性金属が含有される基層や、後述の第3の非磁性金属が含有される保護層など)に関しても、塑性変形を利用して形成したそうである場合には、断面に結晶粒を確認することができ面方向に金属の結晶が配列している。
発熱層40の材質としては、非磁性金属(第1の非磁性金属)を含有すること以外は、積層体の用途に応じて選択されるものであって特に制約されるものではないが、層とした際の固有抵抗値が2.7×10−6Ωm以下となる材料を用いることが好ましい。なお、上記固有抵抗値は、更に1.0×10−6Ωm以上2.5×10−6Ωm以下であることがより好ましく、1.2×10−6Ωm以上2.2×10−6Ωm以下であることが特に好ましい。
なお、上記固有抵抗値は以下の方法により測定することができる。
固有抵抗値の測定は、JIS−C2525(1999年)「金属抵抗材料の導体抵抗および体積抵抗率試験方法」に準拠し、エヌピーエス社製の抵抗率測定器(Σ−5)を使用し、この測定器の試料ステージに被測定サンプルを載せ、4深針プローブを押し当てることにより、サンプルの抵抗率を直流4深針法で測定することが可能である。
本明細書における固有抵抗値の値は、上記の測定方法によって測定された値である。また、発熱層40以外の層の固有抵抗値も上記方法にて測定することが可能である。
発熱層40に用いられる好ましい非磁性金属(第1の非磁性金属)としては、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、錫、鉛、ビスマス、ベリリュウム、アンチモン、およびこれらを含む合金から選ばれる少なくとも1種の金属材料が挙げられ、これらの中でも、金、銀、銅、アルミニウム、およびこれらを含む合金が特に好ましい。
発熱層40の膜厚は5〜20μmの範囲とすることが好ましく、7〜15μmの範囲とすることがより好ましく、8〜12μmの範囲とすることが特に好ましい。
なお、上記膜厚は以下の方法により算出することができる。
膜厚の測定は、積層体の断面を光学顕微鏡や電子顕微鏡(例えば走査型電子顕微鏡(SEM、本願においては日本電子社製T−200を使用))で観察することで確認することができ、1つの発熱層当たり36箇所(特に無端状ベルトである場合には4箇所×9箇所の計36箇所)の膜厚を測定して平均値を求め、膜厚とした。
なお、本明細書における各層の膜厚の値は、上記の算出方法によって算出された値である。
(基層)
前記発熱層40の一方の面には、該発熱層40に用いたものとは異なる非磁性金属(本発明において、前記基層に含有される非磁性金属を「第2の非磁性金属」と称す)が含有される基層30が設けられる。上記基層30は、前記発熱層40における亀裂の発生を防止する目的で設けられる層であり、前記発熱層30よりも電磁誘導による発熱の効率が低い層である。
また、基層30の材質は、積層体の用途に応じて選択されるものであって特に制約されるものではないが、層とした際の固有抵抗値が2.7×10−6Ωmより高い材料を用いることが好ましい。なお、上記固有抵抗値は、更に5.0×10−6Ωm以上5.0×10−5Ωm以下であることがより好ましく、7.0×10−6Ωm以上3.0×10−5Ωm以下であることが特に好ましい。上記基層30の固有抵抗値は、前述の発熱層40における測定方法によって測定することができる。
基層30に用いられる好ましい非磁性金属(第2の非磁性金属)としては、ステンレス、またはステンレスを含む合金から選ばれる少なくとも1種の金属材料が挙げられる。
基層30の膜厚は5〜100μmの範囲とすることが好ましく、10〜70μmの範囲とすることがより好ましい。なお、上記基層30の膜厚は、前述の発熱層40における算出方法によって算出することができる。
(保護層)
上記積層体においては、図1に示す発熱層40の基層30が設けられた面とは反対の面側に、保護層50を形成する。該保護層50は、前記発熱層40に用いたものとは異なる非磁性金属(本発明において、前記保護層に含有される非磁性金属を「第3の非磁性金属」と称す)が含有される。
保護層50の固有抵抗値としては、前記基層30の好ましい固有抵抗値の範囲と同じ範囲が好ましく、また保護層50に用いられる非磁性金属(第3の非磁性金属)としては、前記基層30に用いられる材料と同じものを挙げることができる。また、保護層50の膜厚も、前記基層30の好ましい膜厚の範囲と同じ範囲が好ましい。
(基層、発熱層および保護層の形成)
上記基層30、発熱層40および保護層50の形態としては、板状、シート状、フィルム状、円筒状など、特に制限されることなく形成される。これら各層の形成方法としては、まず各層に必要な金属板を準備し、各金属板におけるそれぞれの接着面を研磨し酸化被膜を除去する。その後、冷間または熱間状態で塑性変形による加工(圧延)法を利用することで各金属板を接着し、必要な厚さの多層金属板を製作する。なお、上記塑性変形加工の過程もしくは加工後に焼鈍工程を設け、上記金属板中に発生する加工歪みを低減することもできる。次いで、上記多層金属板を深絞法、へら絞り法、プレス法、回転塑性加工法等によって加工することで、基層30、発熱層40および保護層50からなる積層体が得られる。なお、基層30および発熱層40からなる積層体を形成する場合には、基層30および発熱層40に必要な金属板を用い上記と同じ方法を適用することで、形成することができる。
なお、発熱層の膜厚を前述の好ましい範囲である5〜20μmに制御した積層体は、基層30および発熱層40を含む2層以上の非磁性金属層を有する多層化された金属板を塑性変形加工する、上記の形成方法を適用することによって得ることができる。
また、積層体の形成の際には、曲げ変形が生じた際に歪が生じない中立軸が発熱層40中に位置する。積層体に曲げ変形が生じた際には、曲げ変形の弧の内側では縮み応力が発生し、一方曲げ変形の弧の外側では伸び応力が発生するが、積層体の厚み方向の中立面では上記伸び応力と縮み応力とがゼロになる中立軸(即ち歪が生じない面)が存在する。
なお、上記中立軸を発熱層40中に位置するよう積層体10を形成するには、例えば保護層50と基層30とを有する場合であれば、該保護層50と基層30とを2次障害のない可能な範囲で同じ膜厚となるように形成することにより達成することができる。
(弾性層)
前記保護層50(保護層50を有さない場合には、発熱層40)の表面には弾性層60を設けることができる。弾性層60は、積層体の用途に応じて選択されるものであって特に制約されるものではないが、例えば、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムから構成される耐熱性弾性層が好ましい。なお、弾性層とは100Paの外力印加により変形しても、もとの形状に復元する材料から構成される層をいう。
シリコーンゴムとしては、ビニルメチルシリコーンゴム、メチルシリコーンゴム、フェニルメチルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴムや、それらの複合材料が挙げられる。またフッ素ゴムとしては、フッ化ビニリデン系ゴム、四フッ化エチレン/プロピレン系ゴム、四フッ化エチレン/パーフルオロメチルビニルエーテルゴム、フォスファゼン系ゴム、フルオロポリエーテル等及びその他のフッ素ゴムが使用できる。これらは、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上の組み合わせで使用してもよい。
弾性層60の膜厚は、30〜500μmの範囲であることが望ましく、100〜300μmの範囲であることがより望ましい。
また、弾性層60の硬さは、JIS−K6253(1997)に規定されるデュロメータ硬さ試験で、タイプAデュロメータによる硬さがA5〜A40の範囲とすることが望ましい。弾性層60の硬さは、積層体から弾性層60を切り出して測定することができる。
この弾性層60の形成方法としては、リング塗布法、浸漬塗布法、注入成型法等が適用される。
(樹脂層)
前記弾性層60(弾性層60を有さない場合には保護層50、更に保護層50も有さない場合には発熱層40)の表面には、樹脂層70を設けることができる。樹脂層70は、積層体の用途に応じて選択されるものであって特に制約されるものではないが、例えば無機材料、有機材料及びそれらの複合材料から構成されることが望ましい。
特に耐熱性(300℃でもほとんど分解しない)であること、離型性に優れることが望ましく、例えば、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂から選択される1種以上から構成される層であることが望ましい。
フッ素樹脂としては、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)や、それらの複合材料が挙げられる。またシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、ジメチルエチルシリコーン樹脂、ジエチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂、ジメチルフェニルシリコーン樹脂、ジエチルフェニルシリコーン樹脂や、それらの複合材料が挙げられる。これらは、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上の組み合わせで使用してもよい。
ポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを等モル量を重合反応させて得られるものである。テトラカルボン酸二無水物としては芳香族テトラカルボン酸二無水物を、ジアミンとしては芳香族ジアミンを用いることが望ましい。
樹脂層70の膜厚は10〜200μmの範囲とすることが望ましく、30〜100μmの範囲とすることがより望ましい。
この樹脂層70の形成方法としては、静電粉体塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、遠心製膜法等が適用される。
なお、上記に説明した材料から構成される樹脂層、弾性層は、必要に応じて滑剤、可塑剤、導電性粒子、酸化防止剤その他の添加剤を含むものであってもよい。これらの添加剤は、前記した各層を形成するための塗布液中に予め添加して用いられることが好ましい。
以上説明した本発明の積層体は、基本的に、少なくとも前記基層と発熱層、更に保護層、樹脂層または弾性層を有する積層体を使用する用途であれば、特に制約されることなく用いることができるが、特に熱容量の増加がないことが求められ、しかも加熱と冷却とが繰り返して行われる用途に使用すると有効なものである。
また、この積層体は、例えば、トナーにより構成される画像を形成するプリンタ、複写機等に代表される画像形成装置におけるロール状、ベルト状等の中間転写部材、定着部材、加圧部材として好適に用いることができる。また、ラミネート加工に際して複数のシートを加熱して圧着する場合にも好適に用いられる。
<無端状ベルト>
本発明の無端状ベルトは、前記本発明の積層体を用い無端状に形成されたベルトであり、例えば、トナーにより構成される画像を形成するプリンタ、複写機等に代表される画像形成装置における中間転写ベルト、定着ベルト、加圧ベルトとして好適に用いることができる。
図2は、本発明の無端状ベルトの構成の一例を示す模式断面図であり、5層構成の無端状ベルトについて示したものである。
図2に示される無端状ベルト10は、内周側から順に、基層10a、発熱層10b、保護層10c、弾性層10d、及び、樹脂層10eをこの順に設けて構成される。
各層の構成材料やその形成方法については、前記積層体において説明した内容に準ずる。
本発明の無端状ベルトにおいても、強度の大きい基層10aおよび発熱層10b(保護層10cを形成する場合には、更に該保護層10c)を得るために、塑性変形による方法を用いて金属基板を形成し、好ましい膜厚の発熱層10bを有する積層体としての無端状ベルト10とすることが望ましいことはいうまでもない。
<定着装置>
次に、本発明の無端状ベルトを用いた定着装置について以下に説明する。
本発明の定着装置は、前記発熱層を含む本発明の無端状ベルト(定着ベルト)と、該無端状ベルトの外周面に圧接される加圧部材と、前記発熱層に渦電流を発生させる発熱部材とを少なくとも備えることを特徴とする。
なお、本発明の定着装置は、上記に説明した、定着ベルトと、加圧部材と、発熱部材と、を少なくとも備えたものであれば特に限定されないが、必要に応じて、金属ブレード等のクリーニング部材や、定着パッド等のその他の部材・装置を有するものであってもよい。また、前記加圧部材の形状は、回転可能なものであれば特に限定されず、ロール状やベルト状であってもよい。
次に、本発明の定着装置の具体例について図面を用いて説明する。但し、本発明の無端状ベルトを用いた加熱定着装置は、以下の説明に示す構成に限定されるものではない。
図3は、本発明の定着装置の構成の一例について示した模式断面図である。定着装置20は、定着ベルト10と、加圧ローラ11と、定着パッド12と、支持部材13と、発熱部材としての電磁誘導コイル14と、コイル支持部材15とから構成される。
加圧ローラ11は、不図示の駆動源により矢印R方向に回転可能である。定着ベルト10と加圧ローラ11とは、記録媒体16が挿通可能に圧接されており、加圧ローラ11の矢印R方向への回転に伴い、定着ベルト10は従動回転可能である。定着ベルト10の内周面側には、定着パッド12が該内周面と接触して配置され、更に定着パッド12と接触している箇所の外周面(定着ベルト10の外周面)側には、加圧ローラ11が該外周面と接触して配置され、記録媒体16が挿通可能な圧接部が形成されている。なお、定着パッド12は、定着ベルト10の内周面に設けられた支持部材13により固定されている。
一方、支持部材13に対して、定着パッド12と反対側の定着ベルト10外周面側に、該外周面と所定間隔で離間して、発熱部材としての電磁誘導コイル14が設けられている。また、電磁誘導コイル14は、電磁誘導コイル14に対して定着ベルト10の外周面と反対側に設けられたコイル支持部材15により固定されている。電磁誘導コイル14は不図示の電源に接続されており、電磁誘導コイル14に交流電流が流された際に、電磁誘導コイル14に定着ベルト10の外周面と交差(例えば直交)する磁界を発生させることができる。なお、前記磁界は不図示の励磁回路により、定着ベルト10に含まれる発熱層中に渦電流を発生させることができるよう、磁界の方向を変動するものである。
次に、定着装置20により、記録媒体16表面に形成された未定着のトナー像17を定着し、記録媒体16表面に画像18を形成する工程について説明する。
加圧ローラ11の矢印R方向への回転に伴い、定着ベルト10が従動回転し、電磁誘導コイル14により発生した磁界に曝される。この際、電磁誘導コイル14により定着ベルト10中の発熱層には渦電流が発生し発熱する。これにより、定着ベルト10の外周面が定着可能な温度(150〜200℃程度)にまで加熱される。
上記方法で定着ベルト10外周面の所定の領域が加熱され、該加熱された領域は、定着ベルト10の回転に伴い、加圧ローラ11との圧接部まで移動する。一方、不図示の搬送手段により矢印P方向へと、未定着トナー像17が表面に形成された記録媒体16が搬送される。記録媒体16が前記圧接部を通過する際に、未定着トナー像17は定着ベルト10の加熱された領域と接触することにより加熱され記録媒体16表面に定着される。そして、画像18がその表面に形成された記録媒体16は、不図示の搬送手段により矢印P方向へと搬送され、定着装置20から排出される。また、前記圧接部において定着処理を終え、外周面の表面温度が低下した定着ベルト10の所定の領域は、定着ベルト10の回転に伴い電磁誘導コイル14によって加熱される箇所に移動し、次の定着処理に備えて再度加熱される。
なお、電磁誘導コイル14は無端状ベルト10の外周面側に配置することが好ましく、また、電磁誘導コイル14と無端状ベルト10との距離は、選択されるものであって特に制約されるものではないが、両者間の距離を非接触で5mm以内に設定することが好ましい。
<画像形成装置>
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
本発明の画像形成装置は、像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、形成された前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に加熱定着させる定着手段と、を有し、前記定着手段が、本発明の定着装置を備えることを特徴とする。
図4は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図4に示す画像形成装置100は、電子写真感光体(像保持体)107と、電子写真感光体107を接触帯電方式により帯電させる帯電装置(帯電手段)108と、帯電装置108に接続され帯電装置108に電力を供給する電源109と、帯電装置108により帯電される電子写真感光体107表面を露光して電子写真感光体107の表面に静電潜像を形成する露光装置(潜像形成手段)110と、露光装置110により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置(現像手段)111と、現像装置111により形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置(転写手段)112と、クリーニング装置113と、除電器114と、定着装置(定着手段)115とを備えている。但し、この定着装置115は、図3を参照して説明した定着装置20を総括的に表したものである。
さらに、図4には示されていないが、トナーを現像装置111に供給するトナー供給装置も備えている。
帯電装置108は、電子写真感光体107の表面に帯電ロールを接触させて電子写真感光体107に電圧を印加し、電子写真感光体107表面を所定の電位に帯電させるものである。帯電ロールを用いて電子写真感光体107を帯電させる際には、帯電ロールに帯電用のバイアス電圧が印加されるが、この印加電圧は直流電圧でもよく、また直流電圧に交流電圧を重畳したものでもよい。なお、本発明の画像形成装置では、上記の帯電ロール方式の他に、帯電ブラシ、帯電フィルム若しくは帯電チューブなどを用いた接触帯電方式による帯電を行ってもよく、また、コロトロン若しくはスコロトロンを用いた非接触方式による帯電を行ってもよい。
露光装置110としては、本実施形態では、電子写真感光体107の表面を半導体レーザで露光する装置が用いられているが、このほかに、LED(light emitting diode)、液晶シャッタ等の光源で所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。
現像装置111としては、磁性もしく非磁性の一成分系現像剤又は二成分系現像剤等を用いて、接触又は非接触させて現像する一般的な現像装置が用いられている。しかし現像装置としては、特に限定されるものではなく、目的に応じて選択することができる。
転写装置112としては、ローラ状の接触帯電部材が用いられているが、この他、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、あるいはコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等を用いてもよい。
クリーニング装置113は、転写工程後の電子写真感光体107の表面に付着した残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体107は、上記の画像形成プロセスに繰り返し使用される。クリーニング装置113としては、図示したクリーニングブレード方式のものの他に、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等の方式のものを用いることができるが、これらの中でもクリーニングブレード方式が好ましく、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等を挙げることができる。
次に、画像形成装置100における画像形成プロセスについて以下に簡単に説明する。
矢印R方向に回転する電子写真感光体107表面が、帯電装置108により帯電される。帯電された電子写真感光体107表面には、画像情報に応じて露光装置110より出射されたレーザー光等が照射されることにより潜像が形成される。電子写真感光体107表面に形成された潜像は、現像装置111に備えられた現像器によりトナーが付与されることにより、トナー像として可視化される。上記方法にて電子写真感光体107表面に形成されたトナー像は、電子写真感光体107表面と転写装置112との圧接部において、電子写真感光体107と転写ロールとに印加されたバイアス電圧により記録媒体116に転写される。転写されたトナー像は、定着装置115に搬送され記録媒体116に定着される。この定着機構は、前記定着装置で説明した通りである。
一方、転写後の電子写真感光体107表面はクリーニング装置113によりクリーニングされ、次の画像情報に応じたトナー像の形成に備える。
また、この画像形成装置100は、図4に示す除電器(イレーズ光照射装置)114を備えており、これにより、電子写真感光体107が繰り返し使用される場合に電子写真感光体107の残留電位が次の画像形成サイクルに持ち込まれる現象が防止される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、下記に示す実施例1〜2および実施例5〜10は、本発明における参考例として示すものである。
<実施例1>
[発熱層/基層を有する無端状ベルト]
発熱層用としてCuからなる金属板(膜厚0.2mm)と、基層用としてSUS304からなる金属板(膜厚0.8mm)との、総厚み1.0mmの金属板を準備し、それぞれの板材の接着面を研磨し酸化被膜を除去した後、冷間または熱間状態で圧延加工することでそれぞれの金属板を接着し、総厚み0.4mmのCu/SUS2層金属板を製作した。この2層金属板を700℃の窒素雰囲気にて熱処理することにより、加工歪みを取り除いた。
次に、この2層金属板をプレス・深絞り加工にて円筒容器状に成型した後、回転塑性加工法にて、内径30mm、長さ370mm、肉厚50μm(Cuからなる発熱層10μm、SUSからなる基層40μm)の2層の金属の無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.71×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであった。
また、得られた金属シームレスベルトを厚み方向に切断し、その断面を電子顕微鏡(日本電子社製、商品名:走査型電子顕微鏡T−200)によって観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
[弾性層]
前記無端状ベルトの発熱層の表面に、JIS−K6253(1997)に準拠したタイプAデュロメータで規定されるデュロメータ硬さがA35となるように調整された液状シリコーンゴム(KE1940−35、液状シリコーンゴムA35品、信越化学工業社製)を膜厚が200μmとなるように塗布し、乾燥させることにより、乾燥状態の液状シリコーンゴム層を設けた。
[離型層]
上記の乾燥状態の液状シリコーンゴム層の表面にPFAディスパージョン(500CL、三井・デュポンフロロケミカル社製)を膜厚30μmとなるように塗布し、380℃で焼成することにより、シリコーンゴムからなる弾性層とPFAからなる離型層とを形成し、無端状ベルトを得た。
[加圧ロール]
内面に接着用プライマーを塗布した外径50mm、長さ340mm、厚さ30μmのフッ素樹脂チューブと金属製の中空芯金コアを成形金型内にセットし、フッ素樹脂チューブとコア間に液状発泡シリコーンゴム、層厚:2mmを注入後、加熱処理(150℃×2hrs)によりシリコーンゴムを加硫、発泡させゴム弾性を有した加圧ロールを作製した。
≪評価≫
前記無端状ベルトを定着ベルトとして用い、該定着ベルトと前記加圧ロールとを、図3に示す加熱定着装置20を備え付けた画像形成装置(富士ゼロックス製、Docu Print C620)に取りつけた。次に、この画像形成装置を用いて、定着ベルトを電磁誘導加熱した状態で、連続して空回転させる電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施し、定着ベルトの発熱維持性について評価した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。
また、加圧ロールを離間した状態で、無端状ベルトを回転させながら、発熱部材に通電したときの無端状ベルト表面温度を、非接触式の赤外線放射温度計(キーエンス社製)により測定し、通電開始から表面温度が180℃になるまでの時間をウォームアップタイムとして測定したところ、5秒であった。
<実施例2>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれAgからなる金属板(膜厚0.16mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.84mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚60μm(発熱層10μm、基層50μm)のAg/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.68×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは6秒であった。
<実施例3>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法において、発熱層と基層用の金属板に加え保護層用の金属板を準備し、それぞれ保護層:SUS304からなる金属板(膜厚0.16mm)、発熱層:Cuからなる金属板(膜厚0.08mm)、基層:SUS304からなる金属板(膜厚0.16mm)を選択して、同じ加工方法によって、肉厚50μm(保護層20μm、発熱層10μm、基層20μm)のSUS/Cu/SUS3層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、保護層の固有抵抗値は9.8×10−6Ωmであり、発熱層の固有抵抗値は1.7×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、300時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは5秒であった。
<実施例4>
前記実施例3の無端状ベルト作製方法の中で述べた保護層、発熱層、基層用の金属板として、それぞれSUS304からなる金属板(膜厚0.145mm)、Alからなる金属板(膜厚0.11mm)、SUS304からなる金属板(膜厚0.145mm)を選択して、同じ加工方法によって、肉厚55μm(保護層20μm、発熱層15μm、基層20μm)のSUS/Al/SUS3層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、保護層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであり、発熱層の固有抵抗値は2.7×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.8×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、300時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは5秒であった。
<実施例5>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.04mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.36mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚56μm(発熱層6μm、基層50μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.7×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.8×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは6秒であった。
<実施例6>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.16mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.24mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚49μm(発熱層19μm、基層30μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.8×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.6×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは5秒であった。
<実施例7>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.07mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.33mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚48μm(発熱層8μm、基層40μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.8×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは5秒であった。
<実施例8>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.1mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.3mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚56μm(発熱層14μm、基層42μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.7×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.8×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。また、ウォームアップタイムは6秒であった。
<実施例9>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.03mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.37mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚48μm(発熱層4μm、基層44μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.8×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.6×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂は発生していなかった。しかし、発熱層が過度に発熱することによる無端状ベルトの歪みがわずかに生じていた。また、ウォームアップタイムは5秒であった。
<実施例10>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.13mm)とSUS304からなる金属板(膜厚0.27mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚63μm(発熱層21μm、基層42μm)のCu/SUS2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
なお、発熱層の固有抵抗値は1.8×10−6Ωmであり、基層の固有抵抗値は9.7×10−6Ωmであった。また、得られた金属の無端状ベルトの断面を実施例1に示す方法にて観察したところ、面方向に金属の結晶が配列した結晶粒を観察することができた。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂は発生していなかった。しかし、発熱層に若干の発熱不良が生じており、記録媒体として富士ゼロックス社製J紙(A4サイズ)を用いてプリント動作を行ったところ、記録媒体上に転写されたトナー画像の定着性が、前記実施例1〜8に比して良好でない(定着が十分でない)画像がわずかに見られた。また、ウォームアップタイムは6秒であった。
<比較例1>
外径30mmの円筒形ステンレス型表面に、市販のポリイミド前駆体溶液(UワニスS、宇部興産社製)を浸漬法にて塗布することにより、塗布膜を形成した。次に、この塗布膜を100℃で30分間乾燥させることにより、前記塗布膜中の溶剤を揮発させた後、380℃で30分間焼成しイミド化させることにより、膜厚60μmのポリイミド皮膜を形成した。冷却後、ステンレス型表面からポリイミド皮膜を剥離することにより、内径30mm、膜厚75μm、長さ370mmのポリイミド製の耐熱性基体(耐熱性樹脂層)を得た。
次に、この耐熱性基体の外周面に金属層として、膜厚が0.3μmの無電解Cuめっき膜を形成し、このめっき膜を電極として膜厚が10μmの電解銅めっき膜を形成した。さらに、前記実施例1で示した方法にて、弾性層と離型層を形成して無端状ベルトを得た。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、50時間空回転させた後で、発熱層に亀裂が発生し、発熱不良故障が発生した。
<比較例2>
比較例1で示した無端状ベルトの発熱層として、膜厚が0.3μmの無電解Niめっき膜を形成し、このめっき膜を電極として膜厚が15μmの電解ニッケルめっき膜を形成したこと以外は比較例1に示す構成の無端状ベルト得た。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、30時間空回転させた後で、発熱層に亀裂が発生し、発熱不良故障が発生した。
<比較例3>
前記実施例1の無端状ベルト作製方法の中で述べた発熱層と基層用の金属板として、それぞれCuからなる金属板(膜厚0.1mm)とフェライト系ステンレス310からなる金属板(膜厚0.8mm)とを選択して、同じ加工方法によって、肉厚45μm(発熱層5μm、基層40μm)のCu/フェライト系ステンレス2層の金属の無端状ベルトを得た。さらに、このベルトの表面に実施例1と同じようにして弾性層と離型層を形成し、無端状ベルトを得た。
次に、実施例1に示す電磁誘導発熱空回転耐久評価を実施した。その結果、200時間空回転させた後でも、発熱層の亀裂や永久変形による発熱不良故障は発生せず、安定した電磁誘導加熱による定着を行うことが出来た。しかし、ウォームアップタイムが25秒と長くなっており、使用上問題があった。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。まず、本発明の積層体は、
<1> 第1の非磁性金属の結晶粒を有する発熱層と、該第1の非磁性金属とは異なる第2の非磁性金属が含有される基層と、前記発熱層の前記基層が設けられた面とは反対の面に、前記第1の非磁性金属とは異なる第3の非磁性金属が含有される保護層と、を有し、曲げ変形が生じた際に歪が生じない中立軸が前記発熱層中に位置することを特徴とする。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、使用時の繰り返し変形による亀裂がなく、電磁誘導により効率的に発熱することができ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
<2> 前記<1>に記載の積層体における発熱層の膜厚は、5〜20μmであることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<3> 前記<1>に記載の積層体における発熱層の膜厚は、7〜15μmであることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<4> 前記<1>に記載の積層体における発熱層の膜厚は、8〜12μmであることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<5> 前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の積層体における結晶粒は、前記発熱層の面方向に配列してなることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
<6> 前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の積層体における発熱層の固有抵抗値は、2.7×10−6Ωm以下であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる
<7> 前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の積層体における発熱層の固有抵抗値は、1.0×10−6Ωm以上2.5×10−6Ωm以下であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<8> 前記<1>〜<5>の何れか1項に記載の積層体における発熱層の固有抵抗値は、1.2×10−6Ωm以上2.2×10−6Ωm以下であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<9> 前記<1>〜<8>の何れか1項に記載の積層体における第1の非磁性金属は、金、銀、銅、アルミニウム、およびこれらを含む合金から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<10> 前記<1>〜<9>の何れか1項に記載の積層体における基層の固有抵抗値は、2.7×10−6Ωmより高いことが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<11> 前記<1>〜<9>の何れか1項に記載の積層体における基層の固有抵抗値は、5.0×10−6Ωm以上5.0×10−5Ωm以下であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<12> 前記<1>〜<9>の何れか1項に記載の積層体における基層の固有抵抗値は、7.0×10−6Ωm以上3.0×10−5Ωm以下であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、電磁誘導による発熱をより効率的に行うことができる。
<13> 前記<1>〜<12>の何れか1項に記載の積層体における第2の非磁性金属は、ステンレスおよびステンレスを含む合金から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
<14> 前記<1>〜<13>の何れか1項に記載の積層体における発熱層および基層は、塑性変形により形成されてなることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる
15> 前記<〜<14>に記載の積層体における保護層は、塑性変形により形成されてなることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、発熱層における亀裂の発生に対する耐久性をより向上させることができる。
16> 前記<1>〜<15>の何れか1項に記載の積層体は、保護層の前記発熱層が設けられた面とは反対の面側に弾性層を有することが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、表面の耐傷性を向上させることができると共に、優れた弾性を有することによる耐衝撃性を付与することができる。
17> 前記<1>〜<16>の何れか1項に記載の積層体は、保護層の前記発熱層が設けられた面とは反対の面側に樹脂層を有することが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、表面の耐傷性を向上させることができると共に、優れた表面離型性を付与することができる
また、本発明の無端状ベルトは、
18> 前記<1>〜<17>の何れか1項に記載の積層体が無端状に形成されていることを特徴とする。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、周回駆動などに対しても発熱層における亀裂の発生がなく、電磁誘導により効率的に発熱することができる。
また、本発明の定着装置は、
19> 前記<18>に記載の無端状ベルトと、該無端状ベルトの外周面を加圧する加圧部材と、前記無端状ベルトの発熱層を電磁誘導によって発生させる発熱部材と、を備えることを特徴とする。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、繰り返し使用する際にも電磁誘導方式の加熱による良好な定着性を維持することができる。
20> 前記<18>に記載の定着装置における発熱部材は、前記無端状ベルトの外周面側に備えられてなることが好ましい。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、加熱定着時に無端状ベルト内部の温度が上昇し、あわせて発熱部材の温度が上昇することによる電磁誘導特性の低下を効果的に抑制することができ、電磁誘導による良好な発熱を長時間にわたって維持することができる。
また、本発明の画像形成装置は、
21> 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、形成された前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、を有し、前記定着手段として、前記<19>または<20>に記載の定着装置を用いることを特徴とする。該構成とすることにより、本構成を有しない場合に比べ、良好に定着された高画質画像を長時間にわたって得ることができる。
本発明の積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明の定着ベルトの構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の定着装置の構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 定着ベルト
10a、30 基層
10b、40 発熱層
10c、50 保護層
10d、60 弾性層
10e、70 樹脂層
11 加圧ローラ(加圧部材)
12 定着パッド
13 支持部材
14 コイル(電磁誘導コイル)
15 コイル支持部材
16 記録媒体
17 未定着トナー像
18 画像
20、115 定着装置(定着手段)
100 画像形成装置
107 電子写真感光体(像保持体)
108 帯電装置(帯電手段)
109 電源
110 露光装置(潜像形成手段)
111 現像装置(現像手段)
112 転写装置(転写手段)
113 クリーニング装置
114 除電器
115 定着装置(定着手段)

Claims (14)

  1. 第1の非磁性金属の結晶粒を有する発熱層と、該第1の非磁性金属とは異なる第2の非磁性金属が含有される基層と、前記発熱層の前記基層が設けられた面とは反対の面に、前記第1の非磁性金属とは異なる第3の非磁性金属が含有される保護層と、を有し、曲げ変形が生じた際に歪が生じない中立軸が前記発熱層中に位置することを特徴とする積層体。
  2. 前記発熱層の膜厚が5〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記発熱層の膜厚が7〜15μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 前記発熱層の膜厚が8〜12μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  5. 前記結晶粒が、前記発熱層の面方向に配列してなることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の積層体。
  6. 前記発熱層の固有抵抗値が2.7×10−6Ωm以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の積層体。
  7. 前記第1の非磁性金属が、金、銀、銅、アルミニウム、およびこれらを含む合金から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の積層体。
  8. 前記基層の固有抵抗値が2.7×10−6Ωmより高いことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の積層体。
  9. 前記第2の非磁性金属が、ステンレスおよびステンレスを含む合金から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の積層体。
  10. 前記保護層の、前記発熱層が設けられた面とは反対の面側に、弾性層および樹脂層から選ばれる少なくとも1層を有することを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の積層体。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載の積層体が無端状に形成されていることを特徴とする無端状ベルト。
  12. 請求項11に記載の無端状ベルトと、
    該無端状ベルトの外周面を加圧する加圧部材と、
    前記無端状ベルトの発熱層を電磁誘導によって発熱させる発熱部材と、を備えることを特徴とする定着装置。
  13. 前記発熱部材が、前記無端状ベルトの外周面側に備えられてなることを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
  14. 像保持体と、該像保持体表面を帯電させる帯電手段と、前記像保持体表面に潜像を形成させる潜像形成手段と、形成された前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写させる転写手段と、前記トナー像を記録媒体に定着させる定着手段と、を有し、
    前記定着手段として、請求項12または13に記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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