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JP4926677B2 - 鉄道車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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JP4926677B2
JP4926677B2 JP2006326837A JP2006326837A JP4926677B2 JP 4926677 B2 JP4926677 B2 JP 4926677B2 JP 2006326837 A JP2006326837 A JP 2006326837A JP 2006326837 A JP2006326837 A JP 2006326837A JP 4926677 B2 JP4926677 B2 JP 4926677B2
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Description

本発明は、車両の台車に対して車軸方向に移動可能となるように取り付けられたキャリパボディを備え、当該キャリパボディに装備されたシリンダ装置に圧力流体を供給することで、一対の制輪子により車軸側のディスクを挟みこんで制動力を発生させる鉄道車両用ブレーキ装置に関する。
従来、一対のブレーキテコによって制輪子をブレーキディスクに押し付けることによりブレーキ力を発揮させるディスクブレーキ装置(特許文献1参照)が知られている。このディスクブレーキ装置は、台車枠に対して固定されたガイドピンを備えており、当該ガイドピンにブレーキテコが支持された構成である。そして、ブレーキテコは当該ガイドピンに案内されて車軸方向に移動可能に取り付けられている。これにより、ブレーキ作用時に生じるブレーキテコの車軸方向の移動をブレーキテコの台車枠に対しての支持部内で吸収することができる。
特開平4−201672号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたディスクブレーキ装置は、ブレーキ非作動時において、車両の振動や傾きによって、台車枠に支持されたブレーキキャリパがガイドピンに沿って車軸方向に移動し、制輪子がブレーキディスクと接することがあり、無駄に制輪子の磨耗を促進してしまう虞があり、また、片側の制輪子のみ磨耗する偏磨耗の要因ともなり得る。更に高速鉄道に用いる場合においては、制輪子とブレーキディスクが僅かに接触しただけでも、摩擦熱によって制輪子が高温となり、制輪子の制動性能や強度に悪影響を与えてしまう。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、振動や車両の傾斜によりブレーキキャリパが過度に移動することで制輪子がブレーキディスクに意図せずに接触するのを抑制し、制輪子とディスクとの間の隙間を調可能な鉄道車両用ブレーキ装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、車両の台車に対して車軸方向に移動可能となるように取り付けられたキャリパボディを備え、当該キャリパボディに装備されたシリンダ装置に圧力流体を供給することで、一対の制輪子により車軸側のディスクを挟みこんで制動力を発生させる鉄道車両用ブレーキ装置に関する。
そして、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明の鉄道車両用ブレーキ装置は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第1の特徴は、車両の台車に対して車軸方向に相対移動可能となるように取り付けられたキャリパボディを備え、当該キャリパボディに装備されたシリンダ装置に圧力流体を供給することで、一対の制輪子により車軸側のディスクを挟みこんで制動力を発生させる鉄道車両用ブレーキ装置において、前記台車と前記キャリパボディとの間に設置され、車軸方向において当該キャリパボディが所定位置から移動したときに、当該所定位置に戻すように当該キャリパボディに対して力を作用させる移動抑制手段を備えていることである。
この構成によると、キャリパボディが台車に対して車軸方向に相対移動可能に構成されているため、ブレーキ作動時にディスクが左右から略対称的に挟みこまれるように自動調整されることになる。ここで、車軸方向への相対移動は、当該車軸方向にスライド移動する場合だけでなく、車軸方向への移動成分を有するように揺動する場合も含まれる。そして、ブレーキ非作動時においては、キャリパボディが、例えば、左右の制輪子間の略中央にディスクが位置するような所定位置(即ち、制輪子とディスクとの間に左右均等な所定の隙間が形成される所定位置)から移動した場合には、移動抑制手段により当該所定位置に戻すように力を受ける。そのため、車両の走行時の振動や、車両の傾斜により、ブレーキキャリパが所定位置から移動することを抑制できる。これにより、ブレーキ非作動時において、ブレーキキャリパの所定位置からの移動により、制輪子がディスクに接触して、偏磨耗等が生じることや、制輪子が摩擦熱で高温になるのを防止できる。
また、キャリパボディに設置される装置や部材の重量のバランスにより、キャリパボディを前記所定位置から移動させるような重力が作用する場合もあるが、このような場合でも移動抑制手段により、キャリパボディを所定位置に保持することが可能となる。したがって、キャリパボディにおける装置や部材の配置を、キャリパボディの重量バランス等の条件に制限されることなく最適な配置とすることが可能である。
また、この構成では、移動抑制手段を調整することにより、キャリパボディの位置調整を行うことが可能となる。
また、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第2の特徴は、前記キャリパボディは、車両の進行方向と平行な軸周りに揺動可能に前記台車に対して取り付けられた結合部と、当該結合部に揺動自在に取り付けられ、一端側を前記シリンダ装置により駆動されるとともに他端側に前記制輪子が取り付けられた一対のブレーキテコと、を備えており、前記移動抑制手段は、前記ブレーキテコに対して力を作用させることができるように設置されていることである。
この構成によると、キャリパボディは、結合部における揺動と、ブレーキテコの揺動と、により、台車に対してより自由度の高い移動が許容されている。したがって、ブレーキ作動時にキャリパボディに設けられた制輪子でディスクが左右から略対称的に挟みこまれるように自動調整され易くなる。更に前記結合部で揺動に抗する力を作用させるよりも前記ブレーキテコに対して力を作用させるほうが小さな力で済むので効率的である。
そして、移動抑制手段によりブレーキテコの所定位置への位置調整を行うことができるとともに、当該所定位置からの移動を抑制可能である。これにより、ブレーキ非作動時において、ブレーキテコが所定位置から移動することにより、制輪子がディスクに接触して、偏磨耗等が生じることや、制輪子が摩擦熱で高温になるのを防止できる。
また、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第3の特徴は、前記移動抑制手段は、前記ブレーキテコにおける前記シリンダ装置側の端部近傍に力を作用させることができるように設置されていることである。
この構成によると、ブレーキテコにおけるシリンダ装置側の端部に近い位置を付勢することで、ブレーキテコのテコ比の影響が少なくなるので、ブレーキ作動時において、シリンダ装置が移動抑制手段から受ける影響を小さくすることができる。
また、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第4の特徴は、前記移動抑制手段は、弾性体の弾性力を用いて力を作用させることである。
この構成によると、移動抑制手段を単純な構成とすることができ、安価に製造すること可能となる。
また、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第5の特徴は、前記ブレーキテコには、車軸方向と平行に当該ブレーキテコから延出する軸部と、当該軸部に設けられた鍔部とからなる位置調整機構を備えており、前記弾性体としてのコイルバネは、前記軸部が挿入された状態で、前記鍔部に一端を当接させ、他端を前記台車に対して固定された固定部材に当接させて設置されており、前記位置調整機構は、前記鍔部と当該鍔部が取り付けられた前記ブレーキテコとの間隔を調整可能に構成されていることである。
この構成によると、位置調整機構の鍔部の位置を調整することにより、コイルバネの弾性力と、ブレーキテコがコイルバネに作用させる力とが釣り合う位置にブレーキテコの位置を調整することが可能である。これにより、容易に制輪子とブレーキディスクの隙間を調整することが可能となる。
また、本発明に係る鉄道車両用ブレーキ装置における第6の特徴は、前記シリンダ装置は、前記ブレーキテコを付勢するための押棒と、ブレーキ解除時における当該押棒の突出長さを調整する突出長さ調整機構と、を備えており、当該突出長さ調整機構は、前記押棒に取り付けられるとともに当該押棒とともに移動可能なガイド部材と、前記押棒の外面において当該押棒の移動方向に凹凸を繰返し並べて形成された凹凸面と、からなり、前記ガイド部材には、少なくとも前記凹凸面側を開放させる空間が形成され、この空間に弾性部材が配置され、この弾性部材が変形して前記凹凸面に係合することによって前記ガイド部材と前記押棒とが連結されるとともに、前記ガイド部材に所定以上の力が作用すると、前記弾性部材が変形によって前記凹凸面の凸部を乗り越えることで前記押棒が前記ガイド部材に対して変位することである。
この構成によると、ガイド部材に所定以上の力が作用すると、弾性部材が変形によって前記凹凸面の凸部を乗り越えることで前記押棒が前記ガイド部材に対して変位する。この場合、弾性部材が変形して係合する(食い込む)形となるので、押棒とガイド部材との間の摩擦力ないし結合力を安定させることができる。
このように、押棒の突出する長さを調整することで、一対の制輪子間の間隔を調整することができる。したがって、前記移動抑制手段を用いて、制輪子とディスクとの間の間隔を左右で均等になるように調整するとともに、制輪子とディスクとの隙間の大きさを調整することができる。そして、調整の際に、簡易的な構成で押棒の摺動抵抗の調整及び管理を行うことが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鉄道車両用ブレーキ装置1を車軸方向から見た概略図である。また、図2は、図1において当該鉄道車両用ブレーキ装置1を車両の進行方向と平行に空気シリンダ装置2側から見た概略図であり、図1におけるX−X断面矢視図を含む。
本実施形態に係る鉄道車両用ブレーキ装置1はディスクブレーキ型のブレーキ装置である。
この鉄道車両用ブレーキ装置1は、車両の台車100に対して取り付けられたキャリパボディ11を備え、当該キャリパボディ11に装備された空気シリンダ装置2(シリンダ装置)に圧縮空気(圧力流体)を供給することで、一対のブレーキテコ12・12を動作させて当該ブレーキテコ12・12の先端に取り付けられた一対のブレーキパッド13・13(制輪子)により、鉄道車両の車輪(図示せず)の回転に連動して回転する円板状のブレーキディスク14を挟みこんで制動力を発生させるものである。ブレーキディスク14は回転軸と直交するように形成される表裏の制動面14a・14aを有する円板状に形成されている。ブレーキパッド13・13は、当該制動面14a・14aに対して、ブレーキディスク14の回転軸方向(図1における紙面垂直方向)と略平行な方向からブレーキディスク14を両側から挟みこむように押し当てられる。
図1に示すように、キャリパボディ11は、結合部材21(結合部)と、一対のブレーキテコ12・12とを備えている。
結合部材21は、台車の底面に固定されたブラケット100aに対して、車両の進行方向と平行に延びる揺動ピン21aを介して、揺動できるように設置されている。そして、この結合部材21に対して、略対称に、一対のブレーキテコ12・12が、一対の支点ピン12aを介して揺動可能に設置されている。この支点ピン12aは、前記揺動ピン21aの軸方向と垂直方向に延びるように設置されている。
ブレーキテコ12には、支点ピン12aを挟んで一端側に、ブレーキパッド13を保持するバックプレート15が、支点ピン12aと平行に延びる支持ピン15aを介して揺動自在に取り付けられている。当該バックプレート15には、ブレーキディスク14の制動面14aに対向するようにブレーキパッド13が図示しない取付部材により取り付けられている。また、ブレーキテコ12の他端側(ブレーキパッド13と逆側)には、空気シリンダ装置2がシリンダ支持ピン12bを介して取り付けられている。
図2に示すように、空気シリンダ装置2は、一対のブレーキテコ12・12の間に設置され、一方のブレーキテコ(図2において左方)にシリンダ本体側が取り付けられ、他方のブレーキテコ(図2において右方)には、押棒30側が取り付けられている。空気シリンダ装置2は、この押棒30を突出または引き込み動作させることができ、一対のブレーキテコ12・12のシリンダ側の端部近傍(シリンダ支持ピン12b近傍)を、互いに離隔させたり、近接させたりするように駆動することができる。これにより、一対のブレーキテコ12・12を支点ピン12aを支軸として動作させ、ブレーキパッド13でブレーキディスク14を挟むことが可能である。
ここで、一対のブレーキテコ12・12において、一方のブレーキテコ12に設けられたブレーキパッド13が先にブレーキディスク14の制動面14aに接触することになる。そして、他方のブレーキテコ12は、制動面14aに接触したブレーキパッド13から受ける反力を利用してブレーキパッド13をブレーキディスク14の制動面14aに押し当てる。これにより、ブレーキディスク14を一対のブレーキパッド13・13で挟み込んで、ブレーキパッド13・13と制動面14a・14aとの間に発生する摩擦力によってブレーキディスク14の回転が制動され、ブレーキディスク14と同軸に設けられている鉄道車両の車輪の回転が制動される。
尚、支点ピン12aからブレーキパッド側の支持ピン15aまでの距離よりも、支点ピン12aから空気シリンダ装置2で駆動される位置にあるシリンダ支持ピン12bまでの距離のほうが長いため、テコの原理により、ブレーキディスク14に対してより大きな制動力を作用させることが可能である。
また、ブレーキテコ12の空気シリンダ装置2側の端部には、更に後方(ブレーキディスク14に向かう方向と逆方向)に延びる延長腕部40が固定されている。この延長腕部40は、左右のブレーキテコ12の双方の端部に設けられており、延出方向の端部には、ブレーキテコ12・12の位置を所定位置に調整するための位置調節部41が設置されている。
位置調節部41は、ボルト42と、当該ボルト42が螺合されるロックナット43と、ボルト42の軸部に装着されたリング状の鍔部材44(鍔部)と、を備えている。ボルト42は、前記延長腕部40の端部に形成された貫通孔に、当該ボルト42の軸部を挿入した状態で、ロックナット43が軸部の端部に取り付けられている。これより、ボルト42の軸部が延長腕部40の貫通孔から抜けることが防止されている。鍔部材44は、ボルト42の軸部におけるボルト42のヘッド側に位置するように設置され、当該ボルト42のヘッドに対向する側と逆側において後述するコイルバネ16の端部が当接され、当該コイルバネ16が軸径方向へ移動することを拘束するように段状に形成された座部を有している。
ここで、台車100の底面には、鉛直下向きに延びるように台車100に対して固定された一対の垂下腕部45・45(固定部材)が設置されている。この垂下腕部45は、下方に向かうほど、車軸方向の幅が狭くなるように形成されており、下端は水平方向に貫通するように形成された貫通孔を有するリング状に形成されている。このリング状部分における、当該垂下腕部45・45が互いに対面する側の面には、貫通孔の周縁部に段状の座部が形成されている。この座部に対して、後述するコイルバネ16の一端が当接し、当該コイルバネ16は当該コイルバネ16の軸方向と垂直方向に移動することを拘束される。
位置調節部41において、ボルト42の軸部には移動抑制手段としてのコイルバネ16(弾性体)が、当該ボルト42の軸部が挿入された状態で、一端を上述した垂下腕部45の座部に当接させ、他端を鍔部材44に形成された座部に当接させて設置されている。即ち、コイルバネ16は、台車100に対して固定された垂下腕部45に一端を接した状態で、鍔部材44を当該垂下腕部45から離れる向きに付勢するように設置されている。位置調整部41は、揺動ピン21aの軸を含む鉛直面に対して略対称に配置されており、一対の鍔部材44・44は、一対のコイルバネ16・16により、互いに逆方向に付勢されることになる。即ち、図2において左側に位置する鍔部材44(以下鍔部材44Lと称する)は、当該鍔部材44Lに当接するコイルバネ16(以下コイルバネ16Lと称する)により垂下腕部45に対して(台車100に対して)矢印b方向に付勢され、図2において右側に位置する鍔部材44(以下鍔部材44Rと称する)は、当該鍔部材44Rに当接するコイルバネ16(以下コイルバネ16Rと称する)により垂下腕部45に対して(台車100に対して)矢印a方向に付勢されることになる。そして、キャリパボディ11は、一対のコイルバネ16L・16Rによる付勢力が釣り合う位置に保持されることになる。
このように、ブレーキテコ12の延長腕部40には、揺動ピン21aの軸方向と垂直方向にブレーキテコ12から延出するようにボルト42が設置され、ボルト42の軸部のヘッド側には、鍔部材44が設置されている。また、弾性体としてのコイルバネ16は、ボルト42の軸部が挿入された状態で、鍔部材44に一端を当接させ、他端を前記台車に対して固定された垂下腕部45(固定部材)に当接させて設置されている。そして、ブレーキテコ12に対してのボルト42のヘッドの位置を調整することにより、ブレーキテコ12に対しての鍔部材44の位置を調整することができる。
鍔部材44のブレーキテコ12に対する位置を調整することにより、コイルバネ16の弾性力と、ブレーキテコ12がコイルバネ16に作用させる力(例えばブレーキテコ12の重力等)とが釣り合うことになるブレーキテコ12の位置を調整することが可能である。これにより、容易にブレーキパッド13とブレーキディスク14との位置関係を調整することが可能となる。
次に、ブレーキ非作動時において、キャリパボディ11が揺動した場合の動作について説明する。
例えば、走行中に車両が傾斜して、キャリパボディ11が図2における矢印A方向に揺動したとする。このとき、図2において揺動ピン21aに対して左側に位置するコイルバネ16Lは、図中左側のブレーキテコ12に対して固定されている鍔部材44Lの同方向(矢印a方向)移動により長手方向において圧縮変形するように付勢される。一方、他方のコイルバネ16Rは、鍔部材44Rが矢印a方向に移動するため、長手方向に伸びるように変形する。これにより、鍔部材44Lには、コイルバネ16Lから揺動前よりも大きな弾性力がb方向に向かって作用する。一方、鍔部材44Rに対してコイルバネ16Rから矢印a方向に向かって作用する弾性力は、揺動前に比べて小さくなる。結果として、キャリパボディ11は、A方向への揺動を抑制するように力を受けることになる。これにより、キャリパボディ11が過度に傾くことを防止することが可能となる。キャリパボディ11が、車両の傾斜により、矢印B方向に揺動した場合は、矢印A方向に揺動した場合と同様の作用により、当該矢印B方向への揺動を抑制する向きに一対のコイルバネ16L・16Rから力を受けることなる。
このように、本実施形態に係る鉄道車両用ブレーキ装置1は、車両の台車100に対して揺動することにより車軸方向に相対移動可能となるように取り付けられたキャリパボディ11を備え、当該キャリパボディ11に装備された空気シリンダ装置2に圧縮空気を供給することで、一対のブレーキパッド13・13により車軸側のブレーキディスク14を挟みこんで制動力を発生させるものであって、前記台車100と前記キャリパボディ11との間に設置され、車軸方向において当該キャリパボディ11が所定位置から移動したときに、当該所定位置に戻すように当該キャリパボディ11に対して力を作用させるコイルバネ16・16を備えている。
この構成によると、キャリパボディ11が台車100に対して揺動することにより車軸方向に相対移動可能に構成されているため、ブレーキ作動時にブレーキディスク14がブレーキパッド13・13によって左右から略対称的に挟みこまれるように自動調整されることになる。尚、キャリパボディ11が台車100に対して揺動可能に設置されている場合に限らず、車軸方向にスライド移動可能に設置された構成とすることもできる。
そして、ブレーキ非作動時においては、キャリパボディ11が、例えば、左右のブレーキパッド13・13間の略中央にブレーキディスク14が位置するような所定位置(即ち、ブレーキパッド13とブレーキディスク14との間に左右均等な所定の隙間が形成される所定位置)から移動した場合には、コイルバネ16により当該所定位置に戻すように弾性力を受けることになる。そのため、車両の走行時の振動や、車両の傾斜により、ブレーキキャリパ11が所定位置から移動することを抑制できる。これにより、ブレーキ非作動時において、ブレーキキャリパ11の所定位置からの移動により、ブレーキパッド13がブレーキディスク14に接触して、偏磨耗等が生じることや、制輪子が摩擦熱で高温になるのを防止できる。
また、キャリパボディ11に設置される装置や部材の重量のバランスにより、キャリパボディ11を前記所定位置から移動させるような重力が作用する場合もあるが、このような場合でもコイルバネ16の弾性力により、キャリパボディ11を所定位置に保持することが可能となる。したがって、キャリパボディ11における装置や部材の配置を、キャリパボディ11の重量バランス等の条件に制限されることなく最適な配置とすることが可能である。
また、この構成では、コイルバネ16の長さや弾性係数を調整することにより、キャリパボディ11の位置調整を行うことが可能となる。
尚、コイルバネ16等の弾性体により、所定位置に戻す力を付与する場合に限らず、所定位置にキャリパボディ11を保持するような磁力をキャリパボディ11に付与できるように永久磁石をキャリパボディ11及び台車100の適宜位置に設置することも可能である。
また、本実施形態に係る鉄道車両用ブレーキ装置1において、前記キャリパボディ11は、車両の進行方向と平行な軸周りに揺動可能に前記台車100に対して取り付けられた結合部材21と、当該結合部材21に揺動自在に取り付けられ、一端側を前記空気シリンダ装置2により駆動されるとともに他端側に前記ブレーキパッド13が取り付けられた一対のブレーキテコ12と、を備えており、前記コイルバネ16は、前記ブレーキテコ12に対して力を作用させることができるように設置されている。
この構成によると、キャリパボディ11は、結合部材21における揺動と、ブレーキテコ12の揺動と、により、台車100に対してより自由度の高い移動が許容されている。したがって、ブレーキ作動時にキャリパボディ11に設けられたブレーキパッド13でブレーキディスク14が左右から略対称的に挟みこまれるように自動調整され易くなる。
そして、コイルバネ16によりブレーキテコ12の所定位置への位置調整を行うことができるとともに、当該所定位置からの移動を抑制可能である。これにより、ブレーキ非作動時において、ブレーキテコ12が所定位置から移動することにより、ブレーキパッド13がブレーキディスク14に接触して、偏磨耗等が生じることや、制輪子が摩擦熱で高温になるのを防止できる。
また、本実施形態に係る鉄道車両用ブレーキ装置1において、前記コイルバネ16は、前記ブレーキテコ12における前記空気シリンダ装置2側の端部近傍に力を作用させることができるように設置されている。
この構成によると、ブレーキテコ12における空気シリンダ装置2側の端部に近い位置を付勢することで、ブレーキテコ12のテコ比の影響が少なくなるので、ブレーキ作動時において、空気シリンダ装置2がコイルバネ16から受ける影響を小さくすることができる。
また、弾性体であるコイルバネ16の弾性力を用いて力を作用させる構成であるため、単純な構成とすることができ、安価に製造すること可能となる。尚、弾性体としてコイルバネ16を用いる場合に限らず、板ばねやゴムなどを用いることもできる。また、コイルバネ16がキャリパボディ11に与える弾性力は、コイルバネの圧縮変形により生じる弾性力に限らず、引張り変形により生じる弾性力をキャリパボディ11に対して与えるように構成することもできる。
また、本実施形態のように、一対のブレーキテコ12・12に対してそれぞれコイルバネ16を設置する場合に限らず、一方のブレーキテコのみをコイルバネ等の弾性部材を用いて台車100に対して弾性的に連結する構成とすることもできる。
また、一対のブレーキテコ12・12の内側(揺動ピン21a側)に垂下腕部45及びコイルバネ16が配置される場合に限らず、外側に垂下腕部45及びコイルバネ16を配置して、ブレーキテコ12・12の移動を抑制することもできる。
また、コイルバネ16の弾性力をブレーキテコ12に対して作用させる場合に限らず、コイルバネ等の弾性体を台車100と結合部材21との間に設置して、弾性力を結合部材21に対して作用させることも可能である。
次に、ブレーキテコ12・12を駆動するための空気シリンダ装置2の構成について説明する。図3は、図1における空気シリンダ装置2のブレーキ非作動状態を示すY−Y断面概略図であり、図4は、図3において押棒30の突出長さを調整した後のブレーキ非作動状態を示す断面概略図である。
図3に示すように、空気シリンダ装置2は、内部空間3を形成する本体50を備える。この本体50は、ケーシング部73と、蓋部61と、ブレーキテコ12・12を付勢するための押棒30と、を主要な構成として備えている。また、空気シリンダ装置2は、ブレーキ解除時における押棒30の突出長さを調整する突出長さ調整機構52を備えている。
この突出長さ調整機構52は、押棒30に取り付けられるとともに押棒30とともに移動可能なガイド部材66と、押棒30の外面において押棒30の移動方向に凹凸を繰返し並べて形成された凹凸面65と、からなる。
ケーシング部73は有底の略カップ形状(シリンダ状)となっており、このケーシング部73の開放側を閉鎖するように蓋部61がボルト80によって固定される。これによって前記内部空間3が形成される。そして、この内部空間3を2つに区画するようにピストン53が配置され、このピストン53は前記ケーシング部73の内周面に気密的に嵌合するとともに、軸方向に摺動可能に構成している。
前記押棒30の外周面には、押棒30の軸方向(押棒30の移動方向)に凹凸を繰返し並べて有する凹凸面65が形成されている。なお凹凸面65の凹凸の高低差は0.3ミリメートル程度である。また、前記挿通孔61aの開口部を覆うように、前記蓋部61と前記押棒30との間には防塵のための可撓性のジャバラカバー81が設置されている。
ピストン53によって前記内部空間3が仕切られた一側の空間は圧力室60とされ、この圧力室60に、前記本体50(ケーシング部73)に形成された、圧縮空気(圧力流体)の給排口51が連通されている。この圧力室60の気密性を向上させるために、前記ピストン53にはカップパッキン82が被着されている。
この空気シリンダ装置2は、ケーシング部73内に配置されるピストン53に、外筒54の基端部がフランジ板55及びボルト56を介して固設されている。この外筒54の基端の内部には頭部フランジ57が収納されている。外筒54の軸端の内周面にはテーパ状の窄まり部58が形成されており、この窄まり部58によって頭部フランジ57の斜状の外縁部を先端側(押棒30の進出側)へ押動できるようになっている。また、外筒54には押動ピン59が内側へ向けて突設されて、この押動ピン59の先端が、前記頭部フランジ57を基端側(押棒30の退避側)へ押動できるようになっている。ピストン53によって区画形成される圧力室60は、蓋部61側に形成された給排口51と連通している。
前記頭部フランジ57には軸棒62の基端部が取り付けられており、この軸棒62の外周面にはオネジ63が刻設されている。一方、押棒30は円筒状に形成して、その軸孔の内周面にメネジ64を刻設しており、このメネジ64に前記軸棒62のオネジ63を螺合させている。
更に、前記軸棒62の外側には円筒状のガイド部材66がスラストベアリング(軸受)67を介して回転自在に支持されている。このガイド部材66は前記押棒30を挿通させる段付き状の軸孔を有するとともに、当該軸孔の大径状に形成された部位にOリング収容空間68が構成されている。Oリング収容空間68は、大径孔の底部(段付き部)69と、その大径孔の開口端に嵌着された止め輪70との間に形成され、内側(押棒30の凹凸面65を臨む側)を開口させている。
前記Oリング収容空間68には、複数個(4個)のOリング71を軸方向に並べて配置し、それぞれのOリング71の両端(隣り合うOリング71の間)にバックアップリング72を配置した構成となっている。大径孔の底部69と止め輪70との間でOリング71が軸方向に若干押し潰される如くの弾性変形を呈するように、当該底部69及び止め輪70の位置がOリング71の幅との関係で設定されている。これにより、Oリング71は内周側へ膨張し、押棒30の外周面の凹凸面65に係合することになる。
本体50の蓋部61には回転止めボルト83が螺設されて、その先端部が、外筒54に設けられた長孔54a及びガイド部材66に設けられた長孔状の溝66aに挿通されている。この結果、外筒54及びガイド部材66の回転止めがなされている。
また、前記ガイド部材66からは径方向に規制体84が突設され、この規制体84が、前記外筒54に設けられた長孔54bに挿通されている。一方、前記蓋部61にはストローク調整ボルト85が螺設され、前記ガイド部材66が所定のストロークだけ進出側に移動すると、前記規制体84がストローク調整ボルト85の先端に当接して、それ以上の進出側への移動が規制されるようになっている。なお、ストローク調整ボルト85は、回転させることでその先端位置を調整できるようになっている。
蓋部61とピストン53との間には、ピストン53を退避方向へ付勢するための戻しバネ86が介在されている。また、頭部フランジ57とガイド部材66との間には、付勢バネ87が介在されている。
以上の構成で、図3の非作動状態から給排口51に圧縮空気を供給すると、ピストン53が戻しバネ86に抗して図3の右方に押されるので、それに固定されている外筒54が右方へ移動する。すると、外筒54の基端部の内周面に形成されている窄まり部58が頭部フランジ57の外縁を押すので、頭部フランジ57も図3の右方に向かって移動し、軸棒62に連結されている押棒30も右方へ移動する。なお、このときは、頭部フランジ57や軸棒62は回転せず、単純に外筒54によって押されるだけである。こうして押棒30が(外筒54及びガイド部材66を伴って)図3の右方へ押されて進出し、鉄道車両用ブレーキ装置1を作動させる。
続いて、給排口51から圧縮空気を排出すると、戻しバネ86によってピストン53が図3の左方へ押されるので、外筒54は左方へ引っ張られる。よって、頭部フランジ57が押動ピン59によって押され、軸棒62及びそれに連結されている押棒30も左方へ引っ張られて退避する。こうして図3の非作動状態に戻る。
一方、長期間の使用に伴ってブレーキパッド13の制動面が摩耗すると、ブレーキを作動させるのに必要な押棒30のストロークが増大し、当該押棒30にOリング71を介して結合されているガイド部材66のストロークも大きくなる。このストロークが前記ストローク調整ボルト85によって規定されているストロークを上回ると、前記規制体84がストローク調整ボルト85の先端に接当するので、ガイド部材66に対して大きな戻し力が加わる。従って、規制体84がストローク調整ボルト85の先端に接当した後は、Oリング71が変形して凹凸面65の凸部を乗り越えるので、それ以上の押棒30のストロークに相当する分だけ押棒30がガイド部材66に対して進出方向にズレる(変位する)。
その後に給排口51から圧縮空気を排出してブレーキを解除すると、ピストン53が戻しバネ86によって図中左方へ戻され、これに引っ張られる外筒54の押動ピン59に頭部フランジ57が左方へ押される。すると、頭部フランジ57が軸棒62とともに回転して、軸棒62が押棒30から引き出される形となり、上述の押棒30のガイド部材66に対する進出方向の変位をネジ移動により吸収する。この結果、前記ピストン53が図3と同じ非作動位置に戻ったときに、押棒30は上記のズレの分だけ進出方向に突出することになる。
こうして押棒30の突出長さが調整され、次回からは通常の押棒30のストロークで車両ブレーキを作動させることができる。なお、図4は、車両ブレーキ装置が相当量摩耗し、押棒30の突出長さが調整された状態でのブレーキ非作動位置を示しており、図3の非作動位置と比較して押棒30が先端側に相当量移動していることが判る。
このように、本実施形態においては、前記空気シリンダ装置2は、前記ブレーキテコ12を付勢するための押棒30と、ブレーキ解除時における当該押棒30の突出長さを調整する突出長さ調整機構52と、を備えている。そして、当該突出長さ調整機構52は、前記押棒30に取り付けられるとともに当該押棒30とともに移動可能なガイド部材66と、前記押棒30の外面において当該押棒30の移動方向に凹凸を繰返し並べて形成された凹凸面65と、からなる。そして、前記ガイド部材66には、少なくとも前記凹凸面65側を開放させる空間68が形成され、この空間68に弾性体であるOリング71が配置され、このOリング71が変形して前記凹凸面65に係合することによって前記ガイド部材66と前記押棒30とが連結されるとともに、前記ガイド部材66に所定以上の力が作用すると、前記Oリング71が変形によって前記凹凸面65の凸部を乗り越えることで前記押棒30が前記ガイド部材66に対して変位する。
この構成によると、ガイド部材66に所定以上の力が作用すると、Oリング71が弾性変形によって前記凹凸面65の凸部を乗り越えることで前記押棒30が前記ガイド部材66に対して変位する。この場合、Oリング71が変形して係合する(食い込む)形となるので、押棒30とガイド部材66との間の摩擦力ないし結合力を安定させることができる。
このように、押棒30の突出する長さを調整することで、一対のブレーキパッド13・13間の間隔を調整することができる。つまり、コイルバネ16、ボルト42等を用いて、ブレーキパッド13とブレーキディスク14との間の間隔を左右で均等になるように調整しながら、ブレーキパッド13とブレーキディスク14との隙間の大きさを調整することができる。そして、調整の際に、簡易的な構成で押棒30の摺動抵抗の調整及び管理を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。例えば、以下のように変形して実施することも可能である。
本実施形態においては、ブレーキ装置の駆動源としてのシリンダ装置には、空気の圧力により駆動する空気シリンダ装置を用いたが、これに限られず、油圧により駆動するシリンダ装置等を用いてもよい。
また、台車とキャリアボディとの間にダンパ機構を更に設置することも可能である。この場合、キャリアボディの所定位置からずれる方向への移動速度が速い場合に、大きな抵抗力を付与することが可能となる。これにより、例えば、車両に対して外部から衝撃力が加わり急激にキャリアボディが移動する場合であっても、キャリアボディが過度に移動することを抑制可能である。
また、台車に固定された垂下腕部45は、剛体として形成する場合に限らず、垂下腕部45自体をゴム等の弾性体として形成することも可能である。尚、垂下腕部45の形状は本実施形態の形状に限らず、適宜変更して実施することができる。
なお、本発明の実施形態の説明に用いた図1〜4は、設計図と同等の精度で記載されており、各構成の比率は正確なものである。
本発明の実施形態に係るブレーキ装置を示す全体概略図である。 図1に示すブレーキ装置を車両の進行方向と平行にシリンダ装置側から見た図である。 図1におけるシリンダ装置のブレーキ非作動状態を示すY−Y断面概略図である。 押棒の突出長さを調整した後のブレーキ非作動状態を示す断面概略図である。
符号の説明
1 ブレーキ装置
2 空気シリンダ装置(シリンダ装置)
11 キャリパボディ
12 ブレーキテコ
13 ブレーキパッド(制輪子)
14 ブレーキディスク
16 コイルバネ(移動抑制手段、弾性体)
21 結合部材(結合部)
30 押棒
40 延長腕部
42 ボルト(軸部)
44 鍔部材(鍔部)
52 突出長さ調整機構
65 凹凸面
66 ガイド部材
68 Oリング収容空間
71 Oリング(弾性部材)
100 台車

Claims (2)

  1. 車両の台車に対して車軸方向に相対移動可能となるように取り付けられたキャリパボディを備え、当該キャリパボディに装備されたシリンダ装置に圧力流体を供給することで、一対の制輪子により車軸側のディスクを挟みこんで制動力を発生させる鉄道車両用ブレーキ装置において、
    前記キャリパボディに設けられ、車軸方向における前記キャリパボディの位置を調整する位置調整機構と、
    前記台車と前記キャリパボディとの間に設置され、車軸方向において当該キャリパボディが所定位置から移動したときに、当該所定位置に戻すように当該キャリパボディに対して力を作用させる移動抑制手段と、
    を備え
    前記キャリパボディは、
    前記車両の進行方向と平行な軸周りに揺動可能に前記台車に対して取り付けられた結合部と、
    前記結合部に揺動自在に取り付けられ、一端側を前記シリンダ装置により駆動されるとともに他端側に前記制輪子が取り付けられた一対のブレーキテコと、
    を備え、
    前記位置調整機構は、
    前記車軸方向と平行に前記ブレーキテコから延出する軸部と、
    前記軸部に設けられ、前記ブレーキテコとの間隔を調整可能に構成された鍔部と、
    を備え、
    前記移動抑制手段は、前記一対のブレーキテコそれぞれにおける前記シリンダ装置側の端部近傍に弾性力を用いて力を作用させる一対のコイルバネを備え、
    前記一対のコイルバネそれぞれは、前記軸部が挿入された状態で、前記鍔部に一端を当接させ、他端を前記台車に対して固定された固定部材に当接させて設置されていることを特徴とする鉄道車両用ブレーキ装置。
  2. 前記シリンダ装置は、前記ブレーキテコを付勢するための押棒と、ブレーキ解除時における当該押棒の突出長さを調整する突出長さ調整機構と、を備えており、
    当該突出長さ調整機構は、前記押棒に取り付けられるとともに当該押棒とともに移動可能なガイド部材と、前記押棒の外面において当該押棒の移動方向に凹凸を繰返し並べて形成された凹凸面と、からなり、
    前記ガイド部材には、少なくとも前記凹凸面側を開放させる空間が形成され、この空間に弾性部材が配置され、
    この弾性部材が変形して前記凹凸面に係合することによって前記ガイド部材と前記押棒とが連結されるとともに、
    前記ガイド部材に所定以上の力が作用すると、前記弾性部材が変形によって前記凹凸面の凸部を乗り越えることで前記押棒が前記ガイド部材に対して変位することを特徴とする、請求項に記載の鉄道車両用ブレーキ装置。
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