本発明の内臓脂肪蓄積情報推定装置の形態について、図1に示す機能的ブロック図を用いて説明する。本発明の内臓脂肪蓄積情報推定装置は、身体特定化情報取得手段1、呼吸機能情報取得手段2、体組成情報取得手段3及び内臓脂肪蓄積情報演算手段4から構成する。
身体特定化情報取得手段1は、身体特定化情報を取得する。ここで身体特定化情報とは、身体全容に係る属性や特徴、形態情報(身体(全体又は部分)の外形の大きさ)を示す指標であり、例えば、性別(Sex)、年齢(Age)、身長(H)、体重(W)、上肢部長(Lu)、下肢部長(Ll)、体幹中部長(Ltm)、腹部周囲長(Lw)などを示す。なお、体重(W)は、特に、酸素摂取量に影響を及ぼす全身骨格筋の発達度との相関性が高く、肺活量に及ぼす影響が顕著な指標であるため、身体特定化情報として体重(W)を用いることは、特に、内臓脂肪蓄積情報の推定に有効なものである。
呼吸機能情報取得手段2は、呼吸機能情報を取得する。ここで呼吸機能情報とは、呼吸活動の負荷能力を示す指標であり、例えば、肺活量(VC)、努力肺活量(FVC)、標準肺活量(VC0)、一秒量(FEV1.0)、一秒率(FEV1.0%)、%肺活量(VC%)などを示す。より具体的には、呼吸機能情報取得手段2は、例えば、最大吸気時と最大呼気時とにおける息量を測定する息量測定手段5と、息量測定手段5により測定した息量を基にして呼吸機能情報を演算する肺活量演算手段6とから成ったり、最大吸気時と最大呼気時とにおける体幹インピーダンスの変動量を測定する最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段7と、最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段7により測定した最大吸気時と最大呼気時とにおける体幹インピーダンスの変動量を基にして呼吸機能情報を演算する肺活量演算手段8とから成ったりする。なお、肺活量(VC)又は努力肺活量(FVC)は、特に、横隔膜の変動を顕著に示す指標であるため、呼吸機能情報として肺活量(VC)又は努力肺活量(FVC)を用いることは、特に、内臓脂肪蓄積情報の推定に有効である。
ここで、呼吸機能情報の各用語について説明する。肺活量(VC)とは、できるだけたくさん息を吸い込み、続けてできるだけたくさん吐き出すことのできる息の量をいう。努力肺活量(FVC)とは、できるだけたくさん息を吸い込み、続けて一気に吐き出すことのできる息の量をいい、肺活量(VC)に包含される概念である(すなわち、努力肺活量(FVC)は、肺活量(VC)でもある。)。標準肺活量(VC0)とは、性別、年齢、身長から割り出した健康な人であれば当然であると予測される肺活量(努力肺活量)をいい、予測肺活量ともいう。一秒量(FEV1.0)とは、努力肺活量のうち最初の一秒間に吐き出した量をいう。一秒率(FEV1.0%)とは、一秒量を努力肺活量で割ったもので、息の吐き出しやすさをいう。%肺活量(VC%)とは、標準肺活量に対する肺活量(努力肺活量)のパーセントをいう。
体組成情報取得手段3は、体組成情報を取得する。ここで体組成情報とは、体内成分に関する指標(内臓脂肪蓄積情報を除く。)であり、例えば、体脂肪に関する値(体脂肪率(%Fat)、体脂肪量)、除脂肪に関する値(除脂肪率、除脂肪量(LBM))、四肢骨格筋に関する値(下肢骨格筋量(MMl)、上肢骨格筋量(MMu)、下肢骨格筋インピーダンス(Zl)、上肢骨格筋インピーダンス(Zu))、体幹骨格筋に関する値(体幹骨格筋率(%MM)、体幹中部骨格筋率、体幹骨格筋量、体幹中部骨格筋量(MMtm)、体幹骨格筋インピーダンス、体幹中部骨格筋インピーダンス(ZMM))、腹部皮下脂肪に関する値(腹部皮下脂肪率、腹部皮下脂肪量(FS、FSa)、腹部皮下脂肪インピーダンス(ZFS))、内臓器に関する値(内臓器率、内臓器量(VM)、内臓器インピーダンス(ZVM))、体幹量(TM)、内臓脂肪に関する値(内臓脂肪インピーダンス(ZFV))などを示す。より具体的には、体組成情報取得手段3は、例えば、両掌間インピーダンスを測定する両掌間インピーダンス測定手段9と、両掌間インピーダンス測定手段9により測定した両掌間インピーダンスを基にして体組成情報を演算する体組成情報演算手段10とから成ったり、四肢インピーダンスを測定する四肢インピーダンス測定手段11と、体幹インピーダンスを測定する体幹インピーダンス測定手段12と、四肢インピーダンス測定手段11により測定した四肢インピーダンス及び体幹インピーダンス測定手段12により測定した体幹インピーダンスを基にして体組成情報を演算する体組成情報演算手段13とから成ったりする。なお、体幹骨格筋率(%MM)は、特に、酸素摂取量に影響を及ぼす全身骨格筋の発達度について顕著に示す指標であるため、体組成情報として体幹骨格筋率(%MM)を用いることは、特に、内臓脂肪蓄積情報の推定に有効である。
内臓脂肪蓄積情報演算手段4は、身体特定化情報取得手段1により取得した身体特定化情報、呼吸機能情報取得手段2により取得した呼吸機能情報及び体組成情報取得手段3により取得した体組成情報を基にして内臓脂肪蓄積情報を演算する。ここで内臓脂肪蓄積情報とは、身体に蓄積する内臓脂肪に関する指標であり、例えば、内臓脂肪率(%VFat)、内臓脂肪量(FV)、内臓脂肪/皮下脂肪比(V/S)などを示す。なお、内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比については、特に、身体に蓄積する内臓脂肪を直感させる指標である。
ところで、このように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置により、なぜ内臓脂肪蓄積情報を高精度に推定することができるかについて、図2(a)に示す内臓脂肪の蓄積が少ない者が呼息(最大呼気時)から吸息(最大吸気時)へと呼吸をしたときの身体内部の動作モデル図、図2(b)に示す内臓脂肪の蓄積が多い者が呼息(最大呼気時)から吸息(最大吸気時)へと呼吸をしたときの身体内部の動作モデル図、及び図3に示す肺活量/身長と内臓脂肪率との関係図を用いて説明する。
図2(a)、(b)に示すように、腹内圧抵抗は、皮下脂肪(FS)や腹直筋(MMr)の量にはほとんど影響を受けず、また、内臓器(肝臓、胃、腸、腎臓、膵臓、膀胱など)(VM)や内臓脂肪(FV)の量が多いと大きくなり、少ないと小さくなるため、吸息(肋間筋(MMi)が伸び、肺(LM)が広がる。)の際における横隔膜(DM)の内臓器及び内臓脂肪を押し下げる変化は、内臓器や内臓脂肪の量が多いと小さくなり(図2(b)の"変化→小")、少ないと大きくなる(図2(a)の"変化→大")。そして、内臓器の量は、主に身体特定化情報に依存し、ほぼ一定である。よって、肺活量は、内臓脂肪の量(すなわち、内臓脂肪率)の変化に応じて顕著に変化し、図3に示すように、内臓脂肪率が小さいと多く、大きいと少なくなる(この関係は、肺活量を胸呼吸分と腹呼吸分とに分類すると、腹呼吸分の影響として顕著性を示す。)。また、内臓脂肪の量の変化は、体組成情報の変化にも関連する。
したがって、このように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置は、内臓脂肪蓄積情報演算手段4において、身体特定化情報取得手段1により取得した身体特定化情報、呼吸機能情報取得手段2により取得した呼吸機能情報及び体組成情報取得手段3により取得した体組成情報を基にして内臓脂肪蓄積情報を演算するため、内臓器、皮下脂肪及び腹直筋の量による影響を受けない内臓脂肪蓄積情報だけを得ることができる。したがって、内臓脂肪蓄積情報推定装置は、内臓脂肪蓄積情報を特に高精度に推定することができる。
また、呼吸機能情報取得手段2が、肺活量演算手段6において、息量測定手段5により測定した最大吸気時と最大呼気時とにおける息量を基にして呼吸機能情報を演算したり、肺活量演算手段8において、最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段7により測定した最大吸気時と最大呼気時とにおける体幹インピーダンスの変動量を基にして呼吸機能情報を演算したりするので、内臓脂肪蓄積情報推定装置は、内臓脂肪蓄積情報を高精度で簡単に推定することができる。
なお、上述した形態において、内臓脂肪蓄積情報演算手段4では、特に高精度の推定を図るために、身体特定化情報、呼吸機能情報及び体組成情報を基にして内臓脂肪蓄積情報を演算したが、身体特定化情報及び呼吸機能情報を基にして内臓脂肪蓄積情報を演算しても高精度の推定の実施が可能である。
また、本件にいて記載される内臓器、内臓脂肪、骨格筋、横隔膜、皮下脂肪とは組織を成し、特に、骨格筋、横隔膜、皮下脂肪の組織はそれぞれ層状に、また、内臓器、内臓脂肪の組織は複合状に身体に存在している。
以下、上述した形態についての具体的な実施例について詳述する。
まず、図4に示す外観図、図5に示す構造的ブロック図を用いて、本発明に係わる実施例1としての内臓脂肪蓄積情報推定装置(身体特定化情報取得手段、息量測定手段と肺活量演算手段とから成る呼吸機能情報取得手段、及び身体特定化情報と呼吸機能情報とを基にして内臓脂肪蓄積情報を演算する内臓脂肪蓄積情報演算手段を有する形態)の具体的な構成について説明する。
実施例1としての内臓脂肪蓄積情報推定装置は、電力供給部52、操作部53、マウスピース61、呼吸センサー62、増幅器63、A/D変換器64、記憶部54、表示部55、音声部56及びマイクロコンピュータ51を筐体91に備える。より具体的には、表示部55及び操作部53は、筐体91の上面に配設し、マウスピース61は、筐体91の正面に配設し、その他の構成各部は、筐体91の内部に配設する。
電力供給部52は、本装置の電気系統各部に電力を供給する。
操作部53は、電源キー53a、設定キー53bから成り、電源の入切や身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)などを入力する。
マウスピース61は、口にくわえて息を吐いたり吸ったりするための管である。
呼吸センサー62は、マウスピース61を通じて吐いたり吸ったりした際の息量を検出する。より具体的には、呼吸センサー62は、例えば、抵抗メッシュ透過差圧検知方式やフロー積分検知方式に利用されるセンサーであり、吐いたり吸ったりした息量をアナログ信号に変換する。
増幅器63は、呼吸センサー62からのアナログ信号を増幅する。
A/D変換器64は、増幅器63からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
記憶部54は、少なくとも次ぎの各種情報を記憶する。
i)操作部53により入力した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)。
ii)マウスピース61、呼吸センサー62、増幅器63、A/D変換器64及びマイクロコンピュータ51を通じてサンプリングしたスパイログラム。
iii)後述するマイクロコンピュータ51により演算した呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)及び体格指数(BMI:Body Mass Index)。
表示部55は、少なくとも次ぎの各種情報を表示する。
i)後述するマイクロコンピュータ51による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ51により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ51により演算した呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)及び体格指数。
iv)後述するマイクロコンピュータ51により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
音声部56は、ブザーから成り、少なくとも次ぎの各種情報に応じた音を発生する。
i)後述するマイクロコンピュータ51による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ51により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ51により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
マイクロコンピュータ51は、CPU、制御及び演算用プログラム等を記憶するROM、演算及び判定結果等を一時的に記憶するRAM、タイマー、IOポート等を備え、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)・内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)・体格指数など各種の演算、測定状況の良否・呼吸機能情報結果の良否など各種の判定、息量の測定(スパイログラムのサンプリング)・表示による各種情報の出力・音声による各種情報の出力の制御などの処理を行う。
特に、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)及び体格指数の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
VC(又はFVC) = VLMmax − VLMmin ・・・・・(1)
VC0 = H × ( am × Age + bm ) ・・・・・・・・(2a)
VC0 = H × ( af × Age + bf ) ・・・・・・・・(2b)
VC% = VC / VC0 × 100 ・・・・・・・・・・・・・(3)
FEV1.0 = VLMmax − VLM1s ・・・・・・・・・ (4)
FEV1.0% = FEV1.0 / FVC × 100 ・・・・・・(5)
%VFat = aam × VC / H + bbm × Age
+ ccm × W + ddm ・・(6a)
%VFat = aaf × VC / H + bbf × Age
+ ccf × W + ddf ・・(6b)
BMI = W / H2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (7)
(VC:肺活量、FVC:努力肺活量、VC0:標準肺活量、VC%:%肺活量、FEV1.0:一秒量、FEV1.0%:一秒率、%VFat:内臓脂肪率、BMI:体格指数、VLMmax:最大吸気時値、VLMmin:最大呼気時値、VLM1s:吐き出し一秒後値、H:身長、Age:年齢、W:体重、am(本例では、−0.112とする。)、bm(本例では、27.63とする。)、aam、bbm、ccm、ddm:男性の場合の定数、af(本例では、−0.101とする。)、bf(本例では、21.78とする。)、aaf、bbf、ccf、ddf:女性の場合の定数)
また、呼吸機能情報結果の良否の判定は、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%である場合に正常、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%でない場合に異常とする。
なお、操作部53、記憶部54、マイクロコンピュータ51及び電力供給部52にて身体特定化情報取得手段を構成する。また、マウスピース61、呼吸センサー62、増幅器63、A/D変換器64、記憶部54、マイクロコンピュータ51及び電力供給部52にて息量測定手段を構成する。更に、記憶部54、マイクロコンピュータ51及び電力供給部52にて肺活量演算手段及び内臓脂肪蓄積情報演算手段を構成する。
次に、図6に示すメインフローチャート、図7に示すサブルーチンフローチャートを主に用いて、実施例1での構成における内臓脂肪蓄積情報推定装置の操作及び動作について説明する。
初めに、メインフローについて詳述する。図6に示す流れのように、まず、電源キー53aがオンされると、電力供給部52において電気系統各部に電力を供給する。そして、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)の入力が可能な状態となる。ここで、設定キー53bにより身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)が入力されると、記憶部54において、この入力した身体特定化情報を記憶する。(ステップA1)。
続いて、息量測定手段において息量の測定が可能な状態となるとともに、表示部55及び音声部56において、予めROMに記憶している呼吸誘導情報(公知のスパイロ検査のしかたと同様であって、「手順1:鼻をクリップでつまみ、マウスピース61をくわえてください。」→「手順2:数回普通に呼吸をしてください。」→「手順3:音の発生のタイミングに合わせて最大限にすえるだけたくさんの息を吸い込んでください。」→「手順4:音の発生のタイミングに合わせてできるだけ速いスピードで吸った息を吐ききってください。」の表示、及び、手順段階毎に"ビッ"の音)を出力する。ここで、被測定者により測定動作が行われると息量測定手段において息量を測定する(図8のスパイログラム図に示すようにスパイログラム(呼吸曲線)Zをサンプリングする。ここで、W1は上記の手順2の際にサンプリングした区間、W2は上記の手順3の際にサンプリングした区間、W3は上記の手順4の際にサンプリングした区間を示す。)(ステップA2)。
続いて、マイクロコンピュータ51において、測定状況の良否を判定する。より具体的には、呼吸誘導情報に準じて測定が正常に行われたか否かを判定する(ステップA3)。
続いて、測定が正常に行われなかった場合には(ステップA3でNO)、表示部55と音声部56とにおいて、予めROMに記憶している再測定情報(「測定が正しく行われませんでした。再度測定を行ってください。」の表示、及び、"ピーー"の音)を出力し(ステップA4)、その後、ステップA2に戻る。
一方、測定が正常に行われた場合には(ステップA3でYES)、後述するように、マイクロコンピュータ51において、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)を演算し、記憶部54において、この演算した呼吸機能情報を記憶する(ステップA5)。
続いて、マイクロコンピュータ51において、呼吸機能情報結果の良否を判定する。より具体的には、この記憶した呼吸誘導情報のうち一秒率及び%肺活量が正常範囲(FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%)にあるか否かを判定する(ステップA6)。
続いて、一秒率及び%肺活量が正常範囲にない場合には(ステップA6でNO)、表示部55において、先に記憶部54により記憶した呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「閉塞性障害の恐れがあります。気をつけてください。」、「拘束性障害の恐れがあります。気をつけてください。」又は「混合性障害の恐れがあります。気をつけてください。」の表示)を出力するとともに、音声部56において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップA7)、一連の動作処理を終了する。
一方、一秒率及び%肺活量が正常範囲にある場合には(ステップA6でYES)、マイクロコンピュータ51において、先に記憶部54により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)及び呼吸機能情報(努力肺活量)を(6a)又は(6b)式に代入して内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を演算し、記憶部54において、この演算した内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を記憶する(ステップA8)。なお、演算の際、先に記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(6a)式、女性の場合には(6b)式を用いて行う。また、肺活量は努力肺活量を包含するので、努力肺活量は肺活量に代入する。
続いて、マイクロコンピュータ51において、先に記憶部54により記憶した身体特定化情報(身長、体重)を(7)式に代入して体格指数を演算し、記憶部54において、この演算した体格指数を記憶する(ステップA9)。
続いて、表示部55において、先に記憶部54により記憶した呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している正常アドバイス情報(「呼吸(肺)機能は正常です。」の表示)を出力するとともに、音声部56において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報("ピピッ"の音)を出力し(ステップA10)、一連の動作処理を終了する。
ここで、メインフロー中におけるステップA5のサブルーチン(呼吸機能情報の演算・記憶)について詳述する。
図7に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ51において、先に息量測定手段により測定したスパイログラムにおける最大吸気時値と最大呼気時値とを(1)式に代入して努力肺活量を演算し、記憶部54において、この演算した努力肺活量を記憶する(ステップB1)。
続いて、マイクロコンピュータ51において、先に記憶部54により記憶した身体特定化情報(年齢、身長)を(2a)又は(2b)式に代入して標準肺活量を演算し、記憶部54において、この演算した標準肺活量を記憶する(ステップB2)。なお、演算の際、先に記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(2a)式、女性の場合には(2b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ51において、先に記憶部54に記憶した努力肺活量と標準肺活量とを(3)式に代入して%肺活量を演算し、記憶部54において、この演算した%肺活量を記憶する(ステップB3)。なお、ここで演算の際、肺活量は努力肺活量を包含するので、努力肺活量は肺活量に代入する。
続いて、マイクロコンピュータ51において、先に息量測定手段により測定したスパイログラムにおける最大吸気時値と吐き出し一秒後値とを(4)式に代入して一秒量を演算し、記憶部54において、この演算した一秒量を記憶する(ステップB4)。
続いて、マイクロコンピュータ51において、先に記憶部54に記憶した一秒量と努力肺活量とを(5)式に代入して一秒率を演算し、記憶部54において、この演算した一秒率を記憶し(ステップB5)、このモードを抜ける。
以上が、実施例1としての内臓脂肪蓄積情報推定装置である。
本実施例1のように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置は、性別、年齢、身長、体重といった身体特定化情報と、努力肺活量といった呼吸機能情報を取得し、(6a)又は(6b)を用いて内臓脂肪蓄積情報である内臓脂肪率を演算するものなので、高精度で簡単に内臓脂肪蓄積情報を確実に推定することができる。
なお、上述した実施例1においては、身体特定化情報として、性別、年齢、身長及び体重を取得し、(6a)式又は(6b)式に代入することによって、内臓脂肪率を演算したが、更に、推定精度を高めるために、身体特定化情報として、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長のうちの少なくともいずれか)を更に取得し、この取得した形態情報の各々に係数を乗じた項を(6a)式又は(6b)式の独立変数に加えて内臓脂肪率を演算してもよい。
まず、図9に示す外観図、図10に示す構造的ブロック図を用いて、本発明に係わる実施例2としての内臓脂肪蓄積情報推定装置(身体特定化情報取得手段、息量測定手段と肺活量演算手段とから成る呼吸機能情報取得手段、両掌間インピーダンス測定手段と体組成情報演算手段とから成る体組成情報取得手段、及び身体特定化情報と呼吸機能情報と体組成情報とを基にして内臓脂肪蓄積情報を演算する内臓脂肪蓄積情報演算手段を有する形態)の具体的な構成について説明する。
実施例2としての内臓脂肪蓄積情報推定装置は、電力供給部102、操作部103(103a、103b)、マウスピース111、呼吸センサー112、通電用電極121(121a、121b)、測定用電極124(124a、124b)、差動増幅器126、帯域通過フィルター(BPF:Band Pass Filter)127、電流供給器123、増幅器113、128、A/D変換器114、129、記憶部104、表示部105、音声部106及びマイクロコンピュータ101を筐体141に備える。より具体的には、表示部105及び操作部103は、筐体141の上面に配設し、通電用電極121b及び測定用電極124bは、筐体141の左側端部に配設し、通電用電極121a及び測定用電極124aは、筐体141の右側端部に配設し、マウスピース111は、筐体141の正面に配設し、その他の構成各部は、筐体141の内部に配設する。
電力供給部102、操作部103、マウスピース111、呼吸センサー112、増幅器113及びA/D変換器114は、実施例1において説明した電力供給部52、操作部53、マウスピース61、呼吸センサー62、増幅器63及びA/D変換器64と同様である。
通電用電極121(121a、121b)は、両掌間に電流を流すための端子であり、測定用電極124(124a、124b)は、その際に生ずる電位差を検出するための端子である。
差動増幅器126は、測定用電極間の電位差を検出する。
帯域通過フィルター127は、差動増幅器126からの検出された信号のうち目的とする成分の信号だけを通過させる。
電流供給器123は、マイクロコンピュータ101からの制御により両掌間に流すための電流を発生する。
増幅器128は、帯域通過フィルター127からのアナログ信号を増幅する。
A/D変換器129は、増幅器128からのからのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
記憶部104は、少なくとも次ぎの各種情報を記憶する。
i)操作部103により入力した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)。
ii)測定用電極124(124a、124b)、差動増幅器126、帯域通過フィルター127、増幅器128、A/D変換器129、及びマイクロコンピュータ101を通じて測定した両掌間インピーダンス。
iii)マウスピース111、呼吸センサー112、増幅器113、A/D変換器114及びマイクロコンピュータ101を通じてサンプリングしたスパイログラム。
iv)後述するマイクロコンピュータ101により演算した体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)。
表示部105は、少なくとも次ぎの各種情報を表示する。
i)後述するマイクロコンピュータ101による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ101により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ101により演算した体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)。
iv)後述するマイクロコンピュータ101により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
v)両掌間インピーダンス測定手段において測定した両掌間インピーダンスを記憶部104に記憶した後における測定完了情報。
音声部106は、ブザーから成り、少なくとも次ぎの各種情報に応じた音を発生する。
i)後述するマイクロコンピュータ101による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ101により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ101により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
iv)両掌間インピーダンス測定手段において測定した両掌間インピーダンスを記憶部104に記憶された後における測定完了情報。
マイクロコンピュータ101は、CPU、制御及び演算用プログラム等を記憶するROM、演算及び判定結果等を一時的に記憶するRAM、タイマー、IOポート等を備え、体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)・体格指数・呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)・内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)など各種の演算、測定状況の良否・呼吸機能情報結果の良否など各種の判定、両掌間インピーダンスの測定・息量の測定(スパイログラムのサンプリング)・表示による各種情報の出力・音声による各種情報の出力の制御などの処理を行う。
特に、体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
LBM = a1 × H2 / Zm + b1 × W
+ c1 × Age + d1 ・・(8)
%FAT = (W − LBM) / W × 100 ・・・・・・・・・・ (9)
%MM = a2 × LBM + b2 ・・・・・・・・・・・・・・・・ (10)
(LBM:除脂肪量、%Fat:体脂肪率、%MM:体幹骨格筋率、H:身長、W:体重、Age:年齢、Zm:両掌間インピーダンス、a1、b1、c1、d1、a2、b2:定数)
また、体格指数及び呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している実施例1で用いた演算式((1)式、(2a)式、(2b)式、(3)式、(4)式、(5)式、(7)式)にて行う。
更に、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
%VFat = aam × VC / H + bbm × Age
+ ccm × W + ddm × %MM + eem ・・(11a) %VFat = aaf × VC / H + bbf × Age
+ ccf × W + ddf × %MM + eef ・・(11b)(%VFat:内臓脂肪率、VC:肺活量、H:身長、Age:年齢、W:体重、%MM:体幹骨格筋率、aam、bbm、ccm、ddm、eem:男性の場合の定数、aaf、bbf、ccf、ddf、eef:女性の場合の定数)
また、呼吸機能情報結果の良否の判定は、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%である場合に正常、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%でない場合に異常とする。
なお、操作部103、記憶部104、マイクロコンピュータ101及び電力供給部102にて身体特定化情報取得手段を構成する。また、マウスピース111、呼吸センサー112、増幅器113、A/D変換器114、記憶部104、マイクロコンピュータ101及び電力供給部102にて息量測定手段を構成する。更に、通電用電極121(121a、121b)、測定用電極124(124a、124b)、差動増幅器126、帯域通過フィルター127、電流供給器123、増幅器128、A/D変換器129、記憶部104、マイクロコンピュータ101及び電力供給部102にて両掌間インピーダンス測定手段を構成する。更に、記憶部104、マイクロコンピュータ101及び電力供給部102にて体組成情報演算手段、肺活量演算手段及び内臓脂肪蓄積情報演算手段を構成する。
次に、図11に示すメインフローチャート、図12、13に示すサブルーチンフローチャートを主に用いて、実施例2での構成における内臓脂肪蓄積情報推定装置の操作及び動作について説明する。
初めに、メインフローについて詳述する。図11に示す流れのように、まず、電源キー103aがオンされると、電力供給部102において電気系統各部に電力を供給する。そして、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)の入力が可能な状態となる。ここで、設定キー103bにより身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)が入力されると、記憶部104において、この入力した身体特定化情報を記憶する。(ステップC1)。
続いて、後述するように、両掌間インピーダンス測定手段において両掌間インピーダンスを測定する(ステップC2)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ101において、体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)を演算し、記憶部104において、この演算した体組成情報を記憶する(ステップC3)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、先に記憶部104に記憶した身体特定化情報(身長、体重)を(7)式に代入して体格指数を演算し、記憶部104において、この演算した体格指数を記憶する(ステップC4)。
続いて、息量測定手段において息量の測定が可能な状態となるとともに、表示部105及び音声部106において、予めROMに記憶している呼吸誘導情報(公知のスパイロ検査のしかたと同様であって、「手順1:鼻をクリップでつまみ、マウスピース111をくわえてください。」→「手順2:数回普通に呼吸をしてください。」→「手順3:音の発生のタイミングに合わせて最大限にすえるだけたくさんの息を吸い込んでください。」→「手順4:音の発生のタイミングに合わせてできるだけ速いスピードで吸った息を吐ききってください。」の表示、及び、手順段階毎に"ビッ"の音)を出力する。ここで、被測定者により測定動作が行われると息量測定手段において息量を測定する(図8のスパイログラム図に示すようにスパイログラム(呼吸曲線)Zをサンプリングする。ここで、W1は上記の手順2の際にサンプリングした区間、W2は上記の手順3の際にサンプリングした区間、W3は上記の手順4の際にサンプリングした区間を示す。)(ステップC5)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、測定状況の良否を判定する。より具体的には、呼吸誘導情報に準じて測定が正常に行われたか否かを判定する(ステップC6)。
続いて、測定が正常に行われなかった場合には(ステップC6でNO)、表示部105と音声部106とにおいて、予めROMに記憶している再測定情報(「測定が正しく行われませんでした。再度測定を行ってください。」の表示、及び、"ピーー"の音)を出力し(ステップC7)、その後、ステップC5に戻る。
一方、測定が正常に行われた場合には(ステップC6でYES)、実施例1で詳述したステップA5のサブルーチン(呼吸機能情報の演算・記憶)と同様に、マイクロコンピュータ101において、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)を演算し、記憶部104において、この演算した呼吸機能情報を記憶する(ステップC8)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、呼吸機能情報結果の良否を判定する。より具体的には、この記憶した呼吸誘導情報のうち一秒率及び%肺活量が正常範囲(FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%)にあるか否かを判定する(ステップC9)。
続いて、一秒率及び%肺活量が正常範囲にない場合には(ステップC9でNO)、表示部105において、先に記憶部104により記憶した体組成情報(除脂肪量、体脂肪率、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「閉塞性障害の恐れがあります。気をつけてください。」、「拘束性障害の恐れがあります。気をつけてください。」又は「混合性障害の恐れがあります。気をつけてください。」の表示)を出力するとともに、音声部106において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップC10)、一連の動作処理を終了する。
一方、一秒率及び%肺活量が正常範囲にある場合には(ステップC9でYES)、マイクロコンピュータ101において、先に記憶部104により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)と体組成情報(体幹骨格筋率)と呼吸機能情報(努力肺活量)とを(11a)又は(11b)式に代入して内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を演算し、記憶部104において、この演算した内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を記憶する(ステップC11)。なお、演算の際、先に記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(11a)式、女性の場合には(11b)式を用いて行う。また、肺活量は努力肺活量を包含するので、努力肺活量は肺活量に代入する。
続いて、表示部105において、先に記憶部104により記憶した呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している正常アドバイス情報(「呼吸(肺)機能は正常です。」の表示)を出力するとともに、音声部106において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報("ピピッ"の音)を出力し(ステップC12)、一連の動作処理を終了する。
ここで、メインフロー中における各サブルーチン(両掌間インピーダンスの測定、体組成情報の演算・記憶)について詳述する。
その一として、ステップC2のサブルーチン(両掌間インピーダンスの測定)について詳述する。
図12に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ101において、タイマーのリセットその他初期設定を行う(ステップD1)。
続いて、筐体141の左側端部が左手に、右側端部が右手に握られ、通電用電極121b及び測定用電極124bが左掌に、通電用電極121a及び測定用電極124aが右掌に接触すると、マイクロコンピュータ101において、両掌間インピーダンスの測定タイミングであるか否かを判定する。より具体的には、マイクロコンピュータ101において、サンプリング周期(例えば、0.5秒周期)開始ポイントであるか否かを判定する(ステップD2)。
続いて、両掌間インピーダンスの測定タイミングである場合には(ステップD2でYES)、両掌間インピーダンス測定手段において両掌間インピーダンスを測定し(ステップD3)、その後、ステップD2に戻る。
一方、両掌間インピーダンスの測定タイミングでない場合には(ステップD2でNO)、マイクロコンピュータ101において両掌間インピーダンスのスムージング処理を行う。より具体的には、マイクロコンピュータ101において、前回にサンプリングした両掌間インピーダンスと今回サンプリングした両掌間インピーダンスとについて平均した両掌間インピーダンスを求めるといった移動平均処理を行う(ステップD4)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、スムージング処理を行った両掌間インピーダンスが安定したか否かを判定する。より具体的には、マイクロコンピュータ101において、スムージング処理を行った両掌間インピーダンスが所定の回数及び所定の変動以内であるか否かを判定する(ステップD5)。
続いて、スムージング処理を行った両掌間インピーダンスが安定しない場合には(ステップD5でNO)、両掌間インピーダンス測定手段において両掌間インピーダンスを測定し(ステップD3)、その後、ステップD2に戻る。
一方、スムージング処理を行った両掌間インピーダンスが安定した場合には(ステップD5でYES)、記憶部104において、安定した最後のスムージング処理を行った両掌間インピーダンスを記憶する(ステップD6)。
続いて、表示部105及び音声部106において、予めROMに記憶している測定完了情報(「測定完了です。」の表示、及び、"ピピピッ"の音し)を出力し(ステップD7)、このモードを抜ける。
その二として、ステップC3のサブルーチン(体組成情報の演算・記憶)について詳述する。
図13に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ101において、先に記憶部104により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)と両掌間インピーダンスとを(8)式に代入して除脂肪量を演算する(ステップT1)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、この演算した除脂肪量及び先に記憶部104により記憶した身体特定化情報(体重)を(9)式に代入して体脂肪率を演算する(ステップT2)。
続いて、マイクロコンピュータ101において、先に演算した除脂肪量を(10)式に代入して体幹骨格筋率を演算する(ステップT3)。
以上が、実施例2としての内臓脂肪蓄積情報推定装置である。
本実施例2のように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置は、性別、年齢、身長、体重といった身体特定化情報と、努力肺活量といった呼吸機能情報と、体幹骨格筋率といった体組成情報を取得し、(11a)又は(11b)を用いて内臓脂肪蓄積情報である内臓脂肪率を演算するので、特に高精度で簡単に内臓脂肪蓄積情報を確実に推定することができる。
なお、上述した実施例2においては、身体特定化情報として、性別、年齢、身長及び体重を取得し、(11a)式又は(11b)式に代入することによって、内臓脂肪率を演算したが、更に、推定精度を高めるために、身体特定化情報として、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長のうちの少なくともいずれか)を更に取得し、この取得した形態情報の各々に係数を乗じた項を(11a)式又は(11b)式の独立変数に加えて内臓脂肪率を演算してもよい。
まず、図14に示す外観図、図15に示す構造的ブロック図を用いて、本発明に係わる実施例3としての内臓脂肪蓄積情報推定装置(身体特定化情報取得手段、息量測定手段と肺活量演算手段とから成る呼吸機能情報取得手段、四肢インピーダンス測定手段と体幹インピーダンス測定手段と体組成情報演算手段とから成る体組成情報取得手段、及び身体特定化情報と呼吸機能情報と体組成情報とを基にして内臓脂肪蓄積情報を演算する内臓脂肪蓄積情報演算手段を有する形態)の具体的な構成について説明する。
実施例3としての内臓脂肪蓄積情報推定装置は、電力供給部152、操作部153(153a、153b)、マウスピース161、呼吸センサー162、通電用電極171(171a、171b)、測定用電極174(174a、174b)、切替器172、175、差動増幅器176、帯域通過フィルター(BPF:Band Pass Filter)177、電流供給器173、増幅器163、178、182、A/D変換器164、179、183、記憶部154、表示部155、音声部156及びマイクロコンピュータ151を筐体191に、また、通電用電極171(171c、171d)、測定用電極174(174c、174d)及び重量センサー181を台体(基台192a及び載せ台192b)192に備え、筐体191と台体192との間を接続コード193によって接続する。より具体的には、表示部155及び操作部153は、筐体191の上面に配設し、通電用電極171b及び測定用電極174bは、筐体191の左側端部に配設し、通電用電極171a及び測定用電極174aは、筐体191の右側端部に配設し、マウスピース161は、筐体191の正面に配設し、通電用電極171c、171d及び測定用電極174c、174dは、載せ台の外面に配設し、重量センサー181は、台体192の内部に配設し、その他の構成各部は、筐体191の内部に配設する。
電力供給部152、操作部153、マウスピース161、呼吸センサー162、増幅器163及びA/D変換器164は、実施例1において説明した電力供給部52、操作部53、マウスピース61、呼吸センサー62、増幅器63及びA/D変換器64と同様である。また、差動増幅器176、帯域通過フィルター177、電流供給器173、増幅器178及びA/D変換器179は、実施例2において説明した差動増幅器126、帯域通過フィルター127、電流供給器123、増幅器128及びA/D変換器129と同様である。
通電用電極171(171a、171b、171c、171d)は、両掌間、両足裏間又は掌足裏間に電流を流すための端子である。また、測定用電極174(174a、174b、174c、174d)は、その際に生ずる電位差を検出するための端子である。
切替器172は、マイクロコンピュータ151からの制御により両掌間、両足裏間又は掌足裏間に電流が流れるように通電用電極171の切替えを行う。また、切替器175は、マイクロコンピュータ151からの制御により四肢又は体幹の電位差を検出するように測定用電極174の切替えを行う。
重量センサー181は、載せ台に加わった荷重(被測定者の体重)を検出する。
増幅器182は、重量センサー181からのアナログ信号を増幅する。
A/D変換器183は、増幅器182からのからのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
記憶部154は、少なくとも次ぎの各種情報を記憶する。
i)操作部153により入力した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)。
ii)測定用電極174、切替器175、差動増幅器176、帯域通過フィルター177、増幅器178、A/D変換器179及びマイクロコンピュータ151を通じて測定した四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)及び体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス(体幹を上部、中部、下部に分けたときの、中部のインピーダンス))。
iii)マウスピース161、呼吸センサー162、増幅器163、A/D変換器164及びマイクロコンピュータ151を通じてサンプリングしたスパイログラム。
iv)後述するマイクロコンピュータ151により演算され又は操作部153により入力した形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)。
表示部155は、少なくとも次ぎの各種情報を表示する。
i)後述するマイクロコンピュータ151による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ151により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ151により演算した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)、及び内臓脂肪インピーダンス又は肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)。
iv)後述するマイクロコンピュータ151により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
v)後述するマイクロコンピュータ151により判定した体幹中部インピーダンスが、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
音声部156は、ブザーから成り、少なくとも次ぎの各種情報に応じた音を発生する。
i)後述するマイクロコンピュータ151による制御に基づいた呼吸誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ151により判定した息量の測定が、異常な場合における再測定情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ151により判定した呼吸機能情報(一秒率、%肺活量)が、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
iv)後述するマイクロコンピュータ151により判定した体幹中部インピーダンスが、正常な場合における正常アドバイス情報及び異常な場合における異常アドバイス情報。
マイクロコンピュータ151は、CPU、制御及び演算用プログラム等を記憶するROM、演算及び判定結果等を一時的に記憶するRAM、タイマー、IOポート等を備え、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)・体格指数・呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)・内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)・肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)・肺活量に基づく腹部皮下脂肪量など各種の演算、測定状況の良否・呼吸機能情報結果の良否など各種の判定、四肢インピーダンスの測定・体幹インピーダンスの測定・息量の測定(スパイログラムのサンプリング)・表示による各種情報の出力・音声による各種情報の出力の制御などの処理を行う。
特に、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)及び内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
%FAT = a3 ×Lu2 / Zu + b3 × Ll2 / Zl
+ c3 × Ltm2 / Ztm + d3 ・・・・・・(12)
MMl = a4 × Ll2 / Zl + b4 ・・・・・・・・・・・・ (13)
MMu = a5 × Lu2 / Zu + b5 ・・・・・・・・・・・・ (14)
MMtm = a6 × MMl + b6 × MMu + c6 ・・・・・・(15)
ZMM = a7 × H2 / MMtm + b7 ・・・・・・・・・・・ (16)
FSa = a8m × Lw2 + b8m × H
+ c8m × W + d8m × Age+e8m ・・(17a)
FSa = a8f × Lw2 + b8f × H
+ c8f × W + d8f × Age+e8f ・・(17b)
ZFS = a9 ×H2 / FSa + b9 ・・・・・・・・・・・・・・(18) VM = a10m × H + b10m × W
+ c10m × Age+d10m ・・・・(19a)
VM = a10f × H + b10f × W
+ c10f × Age+d10f ・・・・(19b)
ZVM = a11m × H2 / VM + b11m × H + c11m × W
+ d11m × Age+e11m ・・ (20a)
ZVM = a11f × H2 / VM + b11f × H + c11f × W
+ d11f × Age+e11f ・・ (20b)
ZFV = (1 / Ztm − 1 / ZMM
− 1 / ZFS) − ZVM ・・・(21)
FVz = a12m × H2 / ZFV + b12m × H + c12m × W
+ d12m × Age+e12m ・・ (22a)
FVz = a12f × H2 / ZFV + b12f × H + c12f × W
+ d12f × Age+e12f ・・ (22b)
V/Sz = FVz / FSa ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(23)
TM = MMtm + VM + FSa + FVz ・・・・・・・・・・(24)
%VFatz = FVz / TM × 100 ・・・・・・・・・・・・(25)
%MM = MMtm / TM × 100 ・・・・・・・・・・・・・・(26)
(%Fat:体脂肪率、MMl:下肢骨格筋量、MMu:上肢骨格筋量、MMtm:体幹中部骨格筋量、ZMM:体幹中部骨格筋インピーダンス、FSa:腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、ZFS:腹部皮下脂肪インピーダンス、VM:内臓器量、ZVM:内臓器インピーダンス、ZFV:内臓脂肪インピーダンス、FVz:内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量、V/Sz:内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪/皮下脂肪比、TM:体幹量、%VFatz:内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪率、%MM:体幹骨格筋率、Lu:上肢部長、Ll:下肢部長、Ltm:体幹中部長、Zu:上肢部インピーダンス、Zl:下肢部インピーダンス、Ztm:体幹中部インピーダンス、H:身長、W:体重、Age:年齢、Lw:腹部周囲長、a3、b3、c3、d3、a4、b4、a5、b5、a6、b6、c6、a7、b7、a9、b9:定数、a8m、b8m、c8m、d8m、e8m、a10m、b10m、c10m、d10m、a11m、b11m、c11m、d11m、e11m、a12m、b12m、c12m、d12m、e12m:男性の場合の定数、a8f、b8f、c8f、d8f、e8f、a10f、b10f、c10f、d10f、a11f、b11f、c11f、d11f、e11f、a12f、b12f、c12f、d12f、e12f:女性の場合の定数)
また、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)の演算は、演算用プログラムとして記憶している身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と上肢部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と下肢部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と体幹中部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と腹部周囲長との相関関係を示す検量線データにて行う。なお、検量線データは相関式又は相関テーブルの形式である。
更に、体格指数及び呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している実施例1で用いた演算式((1)式、(2a)式、(2b)式、(3)式、(4)式、(5)式、(7)式)にて行う。また、肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している実施例2で用いた演算式((11a)式、(11b)式)にて行う。
更に、肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び肺活量に基づく腹部皮下脂肪量の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
FV = TM × %VFat / 100 ・・・・・・・・・・・・・・(27)
FS = (FSa + FVz) − FV ・・・・・・・・・・・・・・・・(28) V/S = FV / FS ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(29)
(FV:内臓脂肪量、FS:肺活量に基づく腹部皮下脂肪量、V/S:内臓脂肪/皮下脂肪比、TM:体幹量、%VFat:内臓脂肪率、FSa:腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、FVz:内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量)
また、呼吸機能情報結果の良否の判定は、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%である場合に正常、FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%でない場合に異常とする。
なお、操作部153、重量センサー181、増幅器182、A/D変換器183、記憶部154、マイクロコンピュータ151及び電力供給部152にて身体特定化情報取得手段を構成する。また、マウスピース161、呼吸センサー162、増幅器163、A/D変換器164、記憶部154、マイクロコンピュータ151及び電力供給部152にて息量測定手段を構成する。更に、通電用電極171、測定用電極174、切替器175、差動増幅器176、帯域通過フィルター177、電流供給器173、増幅器178、A/D変換器179、記憶部154、マイクロコンピュータ151及び電力供給部152にて四肢インピーダンス測定手段及び体幹インピーダンス測定手段を構成する。更に、記憶部154、マイクロコンピュータ151及び電力供給部152にて体組成情報演算手段、肺活量演算手段及び内臓脂肪蓄積情報演算手段を構成する。
次に、図16に示すメインフローチャート、図17、18、19、20、21に示すサブルーチンフローチャートを主に用いて、実施例3での構成における内臓脂肪蓄積情報推定装置の操作及び動作について説明する。
初めに、メインフローについて詳述する。図16に示す流れのように、まず、電源キー153aがオンされると、電力供給部152において電気系統各部に電力を供給する。そして、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)の入力が可能な状態となる。ここで、設定キー153bにより身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)が入力されると、記憶部154において、この入力した身体特定化情報を記憶する。(ステップE1)。
続いて、形態情報の取得方法("入力"又は"推定")の選択が可能な状態となる(ステップE2)。
ここで、設定キー153bにより"入力"が選択されると(ステップE2で入力)、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)の入力が可能な状態となる。そして、設定キー153bにより形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)が入力されると、記憶部154において、この入力した形態情報を記憶する。(ステップE3)。
一方、設定キー153bにより"推定"が選択されると(ステップE2で選択)、後述するように、マイクロコンピュータ151において、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)を演算し、記憶部154において、この演算した形態情報を記憶する(ステップE4)。
続いて、後述するように、四肢インピーダンス測定手段及び体幹インピーダンス測定手段において四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)及び体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)を測定する(ステップE5)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ151において、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)及び内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)を演算し、記憶部154において、この演算した体組成情報及び内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報を記憶する(ステップE6)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154に記憶した身体特定化情報(身長、体重)を(7)式に代入して体格指数を演算し、記憶部154において、この演算した体格指数を記憶する(ステップE7)。
続いて、息量測定手段において息量の測定が可能な状態となるとともに、表示部155及び音声部156において、予めROMに記憶している呼吸誘導情報(公知のスパイロ検査のしかたと同様であって、「手順1:鼻をクリップでつまみ、マウスピース161をくわえてください。」→「手順2:数回普通に呼吸をしてください。」→「手順3:音の発生のタイミングに合わせて最大限にすえるだけたくさんの息を吸い込んでください。」→「手順4:音の発生のタイミングに合わせてできるだけ速いスピードで吸った息を吐ききってください。」の表示、及び、手順段階毎に"ビッ"の音)を出力する。ここで、被測定者により測定動作が行われると息量測定手段において息量を測定する(図8のスパイログラム図に示すようにスパイログラム(呼吸曲線)Zをサンプリングする。ここで、W1は上記の手順2の際にサンプリングした区間、W2は上記の手順3の際にサンプリングした区間、W3は上記の手順4の際にサンプリングした区間を示す。)(ステップE8)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、測定状況の良否を判定する。より具体的には、呼吸誘導情報に準じて測定が正常に行われたか否かを判定する(ステップE9)。
続いて、測定が正常に行われなかった場合には(ステップE9でNO)、表示部155と音声部156とにおいて、予めROMに記憶している再測定情報(「測定が正しく行われませんでした。再度測定を行ってください。」の表示、及び、"ピーー"の音)を出力し(ステップE10)、その後、ステップE8に戻る。
一方、測定が正常に行われた場合には(ステップE9でYES)、実施例1で詳述したステップA5のサブルーチン(呼吸機能情報の演算・記憶)と同様に、マイクロコンピュータ151において、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)を演算し、記憶部154において、この演算した呼吸機能情報を記憶する(ステップE11)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、呼吸機能情報結果の良否を判定する。より具体的には、この記憶した呼吸誘導情報のうち一秒率及び%肺活量が正常範囲(FEV1.0%≧70%かつFVC%≧80%)にあるか否かを判定する(ステップE12)。
続いて、一秒率及び%肺活量が正常範囲にない場合には(ステップE12でNO)、表示部155において、先に記憶部154により記憶した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「閉塞性障害の恐れがあります。気をつけてください。」、「拘束性障害の恐れがあります。気をつけてください。」又は「混合性障害の恐れがあります。気をつけてください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップE13)、一連の動作処理を終了する。
一方、一秒率及び%肺活量が正常範囲にある場合には(ステップE12でYES)、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶している身体特定化情報(年齢、身長、体重)と体組成情報(体幹骨格筋率)と呼吸機能情報(努力肺活量)とを(11a)又は(11b)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を演算する。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(11a)式、女性の場合には(11b)式を用いて行う。また、肺活量は努力肺活量を包含するので、努力肺活量は肺活量に代入する。次いで、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)及び先に記憶部154により記憶した体組成情報(体幹量)を(27)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)を演算する。次いで、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)及び先に記憶部154により記憶した体組成情報(腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量)を(28)式に代入して肺活量に基づく腹部皮下脂肪量を演算する。次いで、これら演算した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)及び肺活量に基づく腹部皮下脂肪量を(29)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪/皮下脂肪比)を演算する(ステップE14)。
続いて、表示部155において、先に記憶部154により記憶した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、肺活量に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量、一秒量、一秒率)及び予めROMに記憶している正常アドバイス情報(「呼吸(肺)機能は正常です。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報("ピピッ"の音)を出力し(ステップE15)、一連の動作処理を終了する。
ここで、メインフロー中における各サブルーチン(形態情報の演算・記憶、四肢・体幹インピーダンスの測定、体組成情報等の演算・記憶、内臓脂肪蓄積情報等の演算・記憶)について詳述する。
その一として、ステップE4のサブルーチン(形態情報の演算・記憶)について詳述する。
図17に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、身体特定化情報と上肢部長との相関関係を示す検量線データから、先に記憶した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)に対応する上肢部長を特定する(ステップF1)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、身体特定化情報と下肢部長との相関関係を示す検量線データから、先に記憶した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)に対応する下肢部長を特定する(ステップF2)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、身体特定化情報と体幹中部長との相関関係を示す検量線データから、先に記憶した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)に対応する体幹中部長を特定する(ステップF3)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、身体特定化情報と腹部囲長との相関関係を示す検量線データから、先に記憶した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)に対応する腹部囲長を特定し(ステップF4)、このモードを抜ける。
その二として、ステップE5のサブルーチン(四肢・体幹インピーダンスの測定)について詳述する。
図18に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、フラグを"0"に設定し、タイマーを作動する(ステップG1)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、測定のタイミング(サンプリング周期(例えば、0.5秒)ポイント)であるか否かを判定する(ステップG2)。
ここで、測定のタイミングである場合には(ステップG2でYES)、マイクロコンピュータ151において、通電区間が右腕右脚間(左腕左脚間、右腕左脚間又は左腕右脚間でも良い。)となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、体幹インピーダンス測定手段において、この接続状態による体幹中部インピーダンスを測定する(ステップG3)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、フラグの設定状態が"0"又は"1"であるかを判定する(ステップG4)。そして、フラグの設定状態が"0"である場合には(ステップG4で"0")、マイクロコンピュータ151において、通電区間が右脚左脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による下肢部インピーダンスを測定し(ステップG5)、フラグを"1"に設定し(ステップG6)、その後、ステップG2に戻る。また、フラグの設定状態が"1"である場合には(ステップG4で"1")、マイクロコンピュータ151において、通電区間が右腕左腕間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による上肢部インピーダンスを測定し(ステップG7)、フラグを"0"に設定し(ステップG8)、その後、ステップG2に戻る。
一方、測定のタイミングでない場合には(ステップG2でNO)、マイクロコンピュータ151において、サンプリングした体幹中部インピーダンス、上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンスの各々についてスムージング(例えば、移動平均)処理を行う(ステップG9)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ151において体幹中部インピーダンスの呼吸による変動の補正を行う(ステップG10)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、これまで呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンス、これまでスムージング処理をした上肢部インピーダンス、これまでスムージング処理をした下肢部インピーダンスの各々について安定したか否か(例えば、所定回数求めた各々が所定変動範囲内にあるか否か)を判定する(ステップG12)。
ここで、各々について安定しない場合には(ステップG12でNO)、先に説明したステップG3に進む。
一方、各々について安定した場合には(ステップG12でYES)、記憶部154において、最終に呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンス、最終にスムージング処理をした上肢部インピーダンス、最終にスムージング処理をした下肢部インピーダンスの各々について記憶する(ステップG13)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、測定状況の良否を判定する。より具体的には、この記憶した体幹中部インピーダンスが正常範囲(許容基準値±3SD、例えば、26.7±3.45)であるか否かを判定する(ステップG14)。なお、正常範囲は、体幹中部インピーダンスが飲食の程度や膀胱への尿の貯留の程度などにより大きく影響を受けるため、これらの影響の程度により予め決定したものである。
ここで、体幹中部インピーダンスが正常範囲でない場合には(ステップG14でNO)、表示部155において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「体幹コンディションが異常です。排便・排尿を行った後、再度測定を行ってください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップG15)、このモードを抜ける。
一方、体幹中部インピーダンスが正常範囲である場合には(ステップG14でYES)、表示部155において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報(「体幹コンディションは正常です。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報("ピピッ"の音)を出力し(ステップG16)、このモードを抜ける。
ここで、前述したサブルーチン(四肢・体幹インピーダンスの測定)中におけるステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)について詳述する。
図19に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、スムージング処理をした体幹中部インピーダンスが変極点であるか否かを判定する(ステップH1)。
ここで、スムージング処理をした体幹中部インピーダンスが変極点でない場合には(ステップH1でNO)、このモードを抜ける。
一方、スムージング処理をした体幹中部インピーダンスが変極点である場合には(ステップH1でYES)、スムージング処理をした体幹中部インピーダンスの変極点の位置が"最大"又は"最小"であるかを判定する(ステップH2)。
ここで、変極点の位置が"最小"である場合には(ステップH2で最小)、最小である変極点の値(体幹中部インピーダンス最小値)について移動平均処理を行い(ステップH3)、一方、変極点の位置が"最大"である場合には(ステップH2で最大)、最大である変極点の値(体幹中部インピーダンス最大値)について移動平均処理を行い(ステップH4)、ステップH5に進む。
続いて、マイクロコンピュータ151において、これら移動平均処理をした体幹中部インピーダンス最小値と体幹中部インピーダンス最大値が一呼吸周期分であるか否かを判定する(ステップH5)。
ここで、最小値と最大値が一呼吸周期分でない場合には(ステップH5でNO)、このモードを抜ける。
一方、最小値と最大値が一呼吸周期分である場合には(ステップH5でYES)、移動平均処理をした体幹中部インピーダンス最小値と体幹中部インピーダンス最大値との平均値(すなわち、呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンス)を演算し(ステップH6)、このモードを抜ける。
その三として、ステップE6のサブルーチン(体組成情報等の演算・記憶)について詳述する。
図20に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶した形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)と四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)と体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)とを(12)式に代入して体脂肪率を演算し、記憶部154において、この演算した体脂肪率を記憶する(ステップI1)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶した形態情報(下肢部長)と四肢インピーダンス(下肢部インピーダンス)とを(13)式に代入して下肢骨格筋量を演算し、先に記憶部154により記憶した形態情報(上肢部長)と四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス)とを(14)式に代入して上肢骨格筋量を演算し、記憶部154において、これら演算した下肢骨格筋量及び上肢骨格筋量を記憶する(ステップI2)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、これら記憶した下肢骨格筋量と上肢骨格筋量をと(15)式に代入して体幹中部骨格筋量を演算し、記憶部154において、この演算した体幹中部骨格筋量を記憶する(ステップI3)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した体幹中部骨格筋量及び先に記憶部154により記憶した身体特定化情報(身長)を(16)式に代入して体幹中部骨格筋インピーダンスを演算し、記憶部154において、この演算した体幹中部骨格筋インピーダンスを記憶する(ステップI4)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶した形態情報(腹部周囲長)と身体特定化情報(年齢、身長、体重)とを(17a)式又は(17b)式に代入して腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量を演算し、記憶部154において、この演算した腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量を記憶する(ステップI5)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(17a)式、女性の場合には(17b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量及び先に記憶部154により記憶した身体特定化情報(身長)を(18)式に代入して腹部皮下脂肪インピーダンスを演算し、記憶部154において、この演算した腹部皮下脂肪インピーダンスを記憶する(ステップI6)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(19a)式又は(19b)式に代入して内臓器量を演算し、記憶部154において、この演算した内臓器量を記憶する(ステップI7)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(19a)式、女性の場合には(19b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した内臓器量及び先に記憶部154により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(20a)式又は(20b)式に代入して内臓器インピーダンスを演算し、記憶部154において、この演算した内臓器インピーダンスを記憶する(ステップI8)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(20a)式、女性の場合には(20b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶部154により記憶した体幹中部インピーダンスと体幹中部骨格筋インピーダンスと腹部皮下脂肪インピーダンスと内臓器インピーダンスとを(21)式に代入して内臓脂肪インピーダンスを演算し、記憶部154において、この演算した内臓脂肪インピーダンスを記憶する(ステップI9)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した内臓脂肪インピーダンス及び先に記憶部154により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(22a)式又は(22b)式に代入して内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量を演算し、記憶部154において、この演算した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量を記憶する(ステップI10)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(22a)式、女性の場合には(22b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量及び先に記憶した腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量を(23)式に代入して内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を演算し、記憶部154において、この演算した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を記憶する(ステップI11)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶した体幹中部骨格筋量と内臓器量と腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量と内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量とを(24)式に代入して体幹量を演算し、記憶部154において、この演算した体幹量を記憶する(ステップI12)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した体幹量及び先に記憶部154に記憶する内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量を(25)式に代入して内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪率を演算し、記憶部154において、この演算した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪率を記憶する(ステップI13)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に記憶した体幹量と体幹中部骨格筋量とを(26)式に代入して体幹骨格筋率を演算し、記憶部154において、この演算した体幹骨格筋率を記憶し(ステップI14)、このモードを抜ける。
その四として、ステップE14のサブルーチン(内臓脂肪蓄積情報等の演算・記憶)について詳述する。
図21に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、身体特定化情報(年齢、身長、体重)と体組成情報(体幹骨格筋率)と呼吸機能情報(努力肺活量)とを(11a)又は(11b)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を演算し、記憶部154において、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)を記憶する(ステップJ1)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(11a)式、女性の場合には(11b)式を用いて行う。また、肺活量は努力肺活量を包含するので、努力肺活量は肺活量に代入する。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率)及び先に記憶部154に記憶した体幹量を(27)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)を演算し、記憶部154において、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)を記憶する(ステップJ2)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、この記憶した肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量)、先に記憶した腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量及び内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量を(28)式に代入して肺活量に基づく腹部皮下脂肪量を演算し、記憶部154において、この演算した肺活量に基づく腹部皮下脂肪量を記憶する(ステップJ3)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、これら記憶した肺活量に基づく内臓脂肪量と肺活量に基づく腹部皮下脂肪量とを(29)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を演算し、記憶部154において、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を記憶し(ステップI4)、このモードを抜ける。
以上が、実施例3としての内臓脂肪蓄積情報推定装置である。
本実施例3のように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置は、性別、年齢、身長、体重といった身体特定化情報と、努力肺活量といった呼吸機能情報と、体幹骨格筋率といった体組成情報を取得し、(11a)又は(11b)を用いて内臓脂肪蓄積情報である内臓脂肪率を演算するので、特に高精度で簡単に内臓脂肪蓄積情報を確実に推定することができる。
なお、上述した実施例3においては、身体特定化情報として、性別、年齢、身長及び体重を取得し、(11a)式又は(11b)式に代入することによって、内臓脂肪率を演算したが、更に、推定精度を高めるために、身体特定化情報として、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長のうちの少なくともいずれか)を更に取得し、この取得した形態情報の各々に係数を乗じた項を(11a)式又は(11b)式の独立変数に加えて内臓脂肪率を演算してもよい。
また、上述においては、ステップE5のサブルーチン(四肢・体幹インピーダンスの測定)を図18に示す流れに基づき一連の処理を行ったが、図22に示す流れに基づき一連の処理を行うことも実施可能である。
そこで、ステップE5のサブルーチン(四肢・体幹インピーダンスの測定)について図22に示す流れに基づいて詳述する。
まず、マイクロコンピュータ151において、体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)測定のタイミング(サンプリング周期(例えば、0.5秒)ポイント)であるか否かを判定する(ステップK1)。
ここで、測定のタイミングである場合には(ステップK1でYES)、マイクロコンピュータ151において、通電区間が右腕右脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、体幹インピーダンス測定手段において、この接続状態による体幹中部インピーダンス(Ztmrr)を測定し、通電区間が左腕左脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、体幹インピーダンス測定手段において、この接続状態による体幹中部インピーダンス(Ztmll)を測定し、通電区間が右腕左脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、体幹インピーダンス測定手段において、この接続状態による体幹中部インピーダンス(Ztmrl)を測定し、通電区間が左腕右脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、体幹インピーダンス測定手段において、この接続状態による体幹中部インピーダンス(Ztmlr)を測定する(ステップK2)。
一方、測定のタイミングでない場合には(ステップK1でNO)、マイクロコンピュータ151において、サンプリングした通電区間別による体幹中部インピーダンス(Ztmrr、Ztmll、Ztmrl、Ztmlr)の各々についてスムージング(例えば、移動平均)処理を行う(ステップK3)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ151において、通電区間別による体幹中部インピーダンス(Ztmrr、Ztmll、Ztmrl、Ztmlr)の各々について呼吸による変動の補正を行う(ステップK4)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、これまで呼吸変動補正をした通電区間別による体幹中部インピーダンス(Ztmrr、Ztmll、Ztmrl、Ztmlr)の各々について安定したか否か(例えば、所定回数求めた各々が所定変動範囲内にあるか否か)を判定する(ステップK5)。
ここで、各々について安定しない場合には(ステップK5でNO)、先に説明したステップK2に進む。
一方、各々について安定した場合には(ステップK5でYES)、マイクロコンピュータ151において、通電区間別による体幹中部インピーダンス(Ztmrr、Ztmll、Ztmrl、Ztmlr)の各々のバランス関係の良否を判定する。より具体的には、右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)と右腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrl)とがほぼ等しく、左腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmlr)と左腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmll)とがほぼ等しく、左腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmll)よりも右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)が大きい関係にあるか否かを判定する(ステップK6)。
ここで、バランス関係が悪い場合には(ステップK6でNO)、マイクロコンピュータ151において、右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)と右腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrl)とがほぼ等しく、左腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmlr)と左腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmll)とがほぼ等しい関係にあるか否かを判定する(ステップK7)。次いで、この判定が等しい関係にある場合には(ステップK7でYES)、マイクロコンピュータ151において、予めROMに記憶している予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「体幹コンディション(右上部)が異常です。排便・排尿を行った後、再度測定を行ってください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップK10)、この判定が等しい関係にない場合には(ステップK7でNO)、左腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmlr)よりも右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)が大きい関係にあるか否かを判定する(ステップK8)。次いで、この判定が大きい関係にある場合には(ステップK8でYES)、マイクロコンピュータ151において、予めROMに記憶している予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「体幹コンディション(左下部)が異常です。排便・排尿を行った後、再度測定を行ってください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップK10)、この判定が大きい関係にない場合には(ステップK8でNO)、右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)よりも右腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrl)が大きい関係にあるか否かを判定する(ステップK9)。次いで、この判定が大きい関係にある場合には(ステップK9でYES)、マイクロコンピュータ151において、予めROMに記憶している予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「体幹コンディション(右下部)が異常です。排便・排尿を行った後、再度測定を行ってください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップK10)、この判定が大きい関係にない場合には(ステップK9でNO)、マイクロコンピュータ151において、予めROMに記憶している予めROMに記憶している異常アドバイス情報(「体幹コンディション(左上部)が異常です。排便・排尿を行った後、再度測定を行ってください。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している異常アドバイス情報("ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップK10)、ステップK12に進む。
一方、バランス関係が良い場合には(ステップK6でYES)、マイクロコンピュータ151において、予めROMに記憶している予めROMに記憶している正常アドバイス情報(「体幹コンディションは正常です。」の表示)を出力するとともに、音声部156において、予めROMに記憶している正常アドバイス情報("ピピッ"の音)を出力する(ステップK11)。
続いて、記憶部154において、最終に呼吸変動補正をした通電区間別による体幹中部インピーダンスうちのいずれかについて記憶する(ステップK12)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)測定のタイミング(サンプリング周期(例えば、0.5秒)ポイント)であるか否かを判定する(ステップK13)。
ここで、測定のタイミングである場合には(ステップK13でYES)、マイクロコンピュータ151において、通電区間が右脚左脚間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による下肢部インピーダンスを測定し、通電区間が右腕左腕間となるように測定用電極174と通電用電極171に対する切替器172、175の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による上肢部インピーダンスを測定し(ステップK14)、その後、ステップK13に戻る。
一方、測定のタイミングでない場合には(ステップK13でNO)、マイクロコンピュータ151において、サンプリングした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々についてスムージング(例えば、移動平均)処理を行う(ステップK15)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、スムージングした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々について安定したか否か(例えば、所定回数求めた各々が所定変動範囲内にあるか否か)を判定する(ステップK16)。
ここで、各々について安定しない場合には(ステップK16でNO)、先に説明したステップK14に進む。
一方、各々について安定した場合には(ステップK16でYES)、記憶部154において、最終にスムージングした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々について記憶し(ステップK17)、このモードを抜ける。
ここで、前述したサブルーチン(四肢・体幹インピーダンスの測定)中におけるステップK4のサブルーチン(通電区間別による体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)について詳述する。
図23に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ151において、先に演算した右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)を選択し(ステップL1)、この右腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrr)について、実施例2で詳述したステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)と同様に処理を行う(ステップL2)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に演算した左腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmll)を選択し(ステップL3)、この左腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmll)について、実施例2で詳述したステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)と同様に処理を行う(ステップL4)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に演算した右腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrl)を選択し(ステップL5)、この右腕左脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmrl)について、実施例2で詳述したステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)と同様に処理を行う(ステップL6)。
続いて、マイクロコンピュータ151において、先に演算した左腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmlr)を選択し(ステップL7)、この左腕右脚間通電による体幹インピーダンス(Ztmlr)について、実施例2で詳述したステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)と同様に処理を行い(ステップL8)、このモードを抜ける。
まず、図24に示す外観図、図25に示す構造的ブロック図を用いて、本発明に係わる実施例4としての内臓脂肪蓄積情報推定装置(身体特定化情報取得手段、最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段と肺活量演算手段とから成る呼吸機能情報取得手段、四肢インピーダンス測定手段と体幹インピーダンス測定手段と体組成情報演算手段とから成る体組成情報取得手段、及び身体特定化情報と呼吸機能情報と体組成情報とを基にして内臓脂肪蓄積情報を演算する内臓脂肪蓄積情報演算手段を有する形態)の具体的な構成について説明する。
実施例4としての内臓脂肪蓄積情報推定装置は、電力供給部202、操作部203、切替器222、225、差動増幅器226、帯域通過フィルター(BPF:Band Pass Filter)227、電流供給器223、増幅器228、232、A/D変換器229、233、記憶部204、表示部205、音声部206、印字部207及びマイクロコンピュータ201を本体245に、また、通電用電極221c、221d、測定用電極224c、224d及び重量センサー231を台体(基台242a及び載せ台242b)242に、更に、通電用電極221a、221b及び測定用電極224a、224bを把持体244a、244bに備え、本体245と台体242とを結合し、また、本体245と把持体244との間を接続コード243a、243bによって接続する。より具体的には、表示部205及び操作部203は、一体を成して本体245の上部に配設し、通電用電極221a及び測定用電極224aは、把持体244aに配設し、通電用電極221b及び測定用電極224bは、把持体244bに配設し、通電用電極221c、221d及び測定用電極224c、224dは、載せ台242bの外面に配設し、重量センサー231は、台体242の内部に配設し、印字部207は、本体245の側部に配設し、その他の構成各部は、本体245の内部に配設する。
電力供給部202は、実施例1において説明した電力供給部52と同様である。また、差動増幅器226、帯域通過フィルター227、電流供給器223、増幅器228及びA/D変換器229は、実施例2において説明した差動増幅器126、帯域通過フィルター127、電流供給器123、増幅器128及びA/D変換器129と同様である。更に、通電用電極221、測定用電極224、切替器222、225、重量センサー231、増幅器232、A/D変換器233は、実施例3において説明した通電用電極171、測定用電極174、切替器172、175、重量センサー181、増幅器182、A/D変換器183と同様である。
記憶部204は、少なくとも次ぎの各種情報を記憶する。
i)操作部203により入力した身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)。
ii)測定用電極224、切替器222、225、差動増幅器226、増幅器228、A/D変換器229及びマイクロコンピュータ201を通じて測定した四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)、体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)及び最大呼吸時体幹インピーダンス変動量(最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量)。
iii)後述するマイクロコンピュータ201により演算した形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、内臓脂肪/皮下脂肪比、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)及び内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)。
操作部203は、電源キー、設定キーを有し、表示部205を兼ねるタッチパネルから成り、電源の入切や身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重など)などを入力する。
表示部205は、操作部203を兼ねるタッチパネルから成り、次ぎの各種情報を少なくとも表示する。
i)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた普通呼吸機能誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた最大呼吸機能誘導情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ201により演算した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)。
iv)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた内臓脂肪蓄積情報の推定結果に対するアドバイス情報。
音声部は、ブザーから成り、少なくとも次ぎの各種情報に応じた音を発生する。
i)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた普通呼吸機能誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた最大呼吸機能誘導情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた内臓脂肪蓄積情報の推定結果に対するアドバイス情報。
印字部207は、次ぎの各種情報を少なくとも印字する。
i)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた普通呼吸機能誘導情報。
ii)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた最大呼吸機能誘導情報。
iii)後述するマイクロコンピュータ201により演算した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)。
iv)後述するマイクロコンピュータ201による制御に基づいた内臓脂肪蓄積情報の推定結果に対するアドバイス情報。
マイクロコンピュータ201は、CPU、制御及び演算用プログラム等を記憶するROM、演算及び判定結果等を一時的に記憶するRAM、タイマー、IOポート等を備え、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)・体格指数・呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)・内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)・肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)など各種の演算、測定状況の良否・呼吸機能情報結果の良否など各種の判定、四肢インピーダンスの測定・体幹インピーダンスの測定・体幹インピーダンス変動量の測定・表示による各種情報の出力・音声による各種情報の出力の制御などの処理を行う。
特に、体組成情報(体幹中部骨格筋量、肺活量に基づく体幹量)、肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪量、内臓脂肪率)の演算は、演算用プログラムとして記憶している次の演算式にて行う。
MMtm = a13 × MMl + b13 × MMu
+ c13 × Ztmpp + d13 ・・・・(30)
VC(又はFVC) = αm × (Ztmpp × MMtm)β
+γm ・・・(31a)
VC(又はFVC) = αf × (Ztmpp × MMtm)β
+γf ・・・(31b)
FV = a14m × VC / H + b14m × W
+ c14m × Age + d14m ・・・ (32a)
FV = a14f × VC / Hf + b14f × W
+ c14f × Age + d14f ・・・ (32b)
TM = MMtm + VM + FSa + FVz(又はFV) ・・・(33)
%VFat = FVz(又はFV) / TM × 100 ・・・・・・(34)
(MMtm:体幹中部骨格筋量、VC:肺活量、FVC:努力肺活量、FV:内臓脂肪量、%VFat:内臓脂肪率、TM:体幹量、MMl:下肢骨格筋量、MMu:上肢骨格筋量、Ztmpp:最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量、H:身長、W:体重、Age:年齢、FSa:腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、FVz:内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量、αm、γm、a14m、b14m、c14m、d14m:男性の場合の定数、αf、γf、a14f、b14f、c14f、d14f:女性の場合の定数、a13、b13、c13、d13、β(本例では、β=3/2とする。):定数)
また、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部周囲長に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)、肺活量に基づく内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪/皮下脂肪比)の演算は、演算用プログラムとして記憶している実施例3で用いた演算式((12)式、(13)式、(14)式、(16)式、(17a)式、(17b)式、(18)式、(19a)式、(19b)式、(20a)式、(20b)式、(21)式、(22a)式、(22b)式、(23)式、(26)式、(29)式)にて行う。
更に、体格指数及び呼吸機能情報(標準肺活量、%肺活量)の演算は、演算用プログラムとして記憶している実施例1で用いた演算式((2a)式、(2b)式、(3)式、(7)式)にて行う。
更に、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)の演算は、演算用プログラムとして記憶している身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と上肢部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と下肢部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と体幹中部長との相関関係を示す検量線データ、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重のうち少なくともいずれか)と腹部周囲長との相関関係を示す検量線データにて行う。なお、検量線データは相関式又は相関テーブルの形式である。
なお、操作部203、重量センサー231、増幅器232、A/D変換器233、記憶部204、マイクロコンピュータ201及び電力供給部202にて身体特定化情報取得手段を構成する。また、通電用電極221、測定用電極224、差動増幅器226、帯域通過フィルター227、電流供給器223、増幅器228、A/D変換器229、記憶部204、マイクロコンピュータ201及び電力供給部202にて四肢インピーダンス測定手段、体幹インピーダンス測定手段及び最大呼吸時体幹インピーダンス変化量測定手段を構成する。更に、マイクロコンピュータ201及び電力供給部202にて体組成情報演算手段、肺活量演算手段及び内臓脂肪蓄積情報演算手段を構成する。
次に、図26に示すメインフローチャート、図27、28、29、30、31、32に示すサブルーチンフローチャートを主に用いて、実施例4での構成における内臓脂肪蓄積情報推定装置の操作及び動作について説明する。
初めに、メインフローについて詳述する。
図26に示す流れのように、まず、電源キーがオンされると、電力供給部202において電気系統各部に電力を供給する。そして、身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)の入力が可能な状態となる。ここで、設定キーにより身体特定化情報(性別、年齢、身長、体重)が入力されると、記憶部204において、この入力された身体特定化情報を記憶する。(ステップM1)。
続いて、形態情報の取得方法("入力"又は"推定")の選択が可能な状態となる(ステップM2)。
ここで、設定キーにより"入力"が選択されると(ステップM2で入力)、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)の入力が可能な状態となる。そして、設定キーにより形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)が入力されると、記憶部204において、この入力した形態情報を記憶する。(ステップM3)。
一方、設定キーにより"推定"が選択されると(ステップM2で選択)、実施例3で詳述したステップE4のサブルーチン(形態情報の演算・記憶)と同様に、マイクロコンピュータ201において、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)を演算し、記憶部204において、この演算した形態情報を記憶する(ステップM4)。
続いて、後述するように、四肢インピーダンス測定手段において四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)を測定する(ステップM5)。
続いて、後述するように、体幹インピーダンス測定手段において体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)を測定し、最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段において最大吸気時と最大呼気時とにおける体幹インピーダンスの変動量を測定する(ステップM6)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ201において、体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス)を演算し、記憶部204において、この演算した体組成情報を記憶する(ステップM7)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204に記憶した身体特定化情報(身長、体重)を(7)式に代入して体格指数を演算し、記憶部204において、この演算した体格指数を記憶する(ステップM8)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ201において、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)を演算し、記憶部204において、この演算した呼吸機能情報を記憶する(ステップM9)。
続いて、後述するように、マイクロコンピュータ201において、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び体組成情報(内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)を演算し、記憶部204において、これら演算した内臓脂肪蓄積情報及び体組成情報を記憶する。また、呼吸機能情報が正常又は異常であるかの判定をする(ステップM10)。
続いて、表示部205において、先に記憶部204により記憶した体組成情報(体脂肪率、四肢骨格筋量、体幹中部骨格筋量、体幹中部骨格筋インピーダンス、肺活量に基づく腹部皮下脂肪量、腹部皮下脂肪インピーダンス、内臓器量、内臓器インピーダンス、内臓脂肪インピーダンス、体幹量、体幹骨格筋率)、体格指数、呼吸機能情報(努力肺活量、標準肺活量、%肺活量)、内臓脂肪蓄積情報(内臓脂肪率、内臓脂肪量、内臓脂肪/皮下脂肪比)及び予めROMに記憶している内臓脂肪蓄積情報の推定結果に対するアドバイス情報(呼吸機能情報が正常である場合には「呼吸(肺)機能は正常です。」、呼吸機能情報が異常である場合には「呼吸(肺)機能は異常です。」の表示)を出力するとともに、音声部において、予めROMに記憶している内臓脂肪蓄積情報の推定結果に対するアドバイス情報(呼吸機能情報が正常である場合には"ピピッ"、呼吸機能情報が異常である場合には"ピッ、ピッ、ピーー"の音)を出力し(ステップM11)、一連の動作処理を終了する。
ここで、メインフロー中における各サブルーチン(四肢インピーダンスの測定、体幹インピーダンス・最大呼吸時体幹インピーダンス変動量の測定、体組成情報の演算・記憶、内臓脂肪蓄積情報等の演算・記憶及び呼吸機能情報の判定)について詳述する。
その一として、ステップM5のサブルーチン(四肢インピーダンスの測定)について詳述する。
図27に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、フラグを"0"に設定する(ステップN1)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、測定のタイミング(サンプリング周期(例えば、0.5秒)ポイント)であるか否かを判定する(ステップN2)。
ここで、測定のタイミングである場合には(ステップN2でYES)、フラグの設定状態が"0"又は"1"であるかを判定する(ステップN3)。そして、フラグの設定状態が"0"である場合には(ステップN3で"0")、マイクロコンピュータ201において、通電区間が右脚左脚間となるように測定用電極224と通電用電極221に対する切替器222、225の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による下肢部インピーダンスを測定し(ステップN4)、フラグを"1"に設定し(ステップN5)、その後、ステップN2に戻る。また、フラグの設定状態が"1"である場合には(ステップN3で"1")、マイクロコンピュータ201において、通電区間が右腕左腕間となるように測定用電極224と通電用電極221に対する切替器222、225の接続状態を切替え、四肢インピーダンス測定手段において、この接続状態による上肢部インピーダンスを測定し(ステップN6)、フラグを"0"に設定し(ステップN7)、その後、ステップN2に戻る。
一方、測定のタイミングでない場合には(ステップN2でNO)、マイクロコンピュータ201において、サンプリングした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々についてスムージング(例えば、移動平均)処理を行う(ステップN8)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、これまでスムージング処理をした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々について安定したか否か(例えば、所定回数求めた各々が所定変動範囲内にあるか否か)を判定する(ステップN9)。
ここで、各々について安定しない場合には(ステップN9でNO)、先に説明したステップN3に進む。
一方、各々について安定した場合には(ステップN9でYES)、記憶部204において、最終にスムージング処理をした上肢部インピーダンスと下肢部インピーダンスとの各々について記憶し(ステップN10)、このモードを抜ける。
その二として、ステップM6のサブルーチン(体幹インピーダンス・最大呼吸時体幹インピーダンス変動量の測定)について詳述する。
図28に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、フラグを"0"に設定する(ステップO1)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、通電区間が右腕右脚間(左腕左脚間、右腕左脚間又は左腕右脚間でも良い。)となるように測定用電極224と通電用電極221に対する切替器222、225の接続状態を切替える(ステップO2)。
続いて、表示部205及び音声部において、予めROMに記憶している普通呼吸機能測定誘導情報を出力する(ステップO3)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、測定のタイミング(サンプリング周期(例えば、0.1秒)ポイント)であるか否かを判定する(ステップO4)。
ここで、測定のタイミングである場合には(ステップO4でYES)、体幹インピーダンス測定手段において、体幹中部インピーダンスを測定する(ステップO5)。
一方、測定のタイミングでない場合には(ステップO4でNO)、マイクロコンピュータ201において、サンプリングした体幹中部インピーダンスについてスムージング(例えば、移動平均)処理を行う(ステップO6)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、フラグの設定状態が"0"又は"1"であるかを判定する(ステップO7)。
ここで、フラグの設定状態が"0"である場合には(ステップO7で"0")、実施例3で詳述したステップG10のサブルーチン(体幹中部インピーダンスの呼吸変動補正)と同様に、マイクロコンピュータ201において、体幹中部インピーダンスの呼吸による変動の補正を行う(ステップO8)。次いで、マイクロコンピュータ201において、これまで呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンスについて安定したか否か(例えば、所定回数求めた呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンスが所定変動範囲内にあるか否か)を判定し(ステップO9)、安定しない場合には(ステップO9でNO)、その後、ステップO4に戻る。また、安定した場合には(ステップO9でYES)、記憶部204において、最終に呼吸変動補正をした体幹中部インピーダンスについて記憶する(ステップO10)。次いで、マイクロコンピュータ201において、フラグを"1"に設定し(ステップO11)、表示部205及び音声部206において、予めROMに記憶している最大呼吸機能測定誘導情報(「音の発生のタイミングに合わせて最大限にすえるだけたくさんの息を吸い込み、音の発生のタイミングに合わせて吸った息をできるだけ吐ききることを繰り返してください。」の表示、及び、吸息又は呼息の間隔毎に"ビッ"の音)を出力し(ステップO12)、その後、ステップO4に戻る。
一方、フラグの設定状態が"1"である場合には(ステップO7で"1")、後述するように、マイクロコンピュータ201において、最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量を求める(ステップO13)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量について安定したか否か(例えば、所定回数求めた最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量が所定変動範囲内にあるか否か)を判定する(ステップO14)。
ここで、最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量について安定しない場合には(ステップO14でNO)、その後、ステップO4に戻る。
一方、最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量について安定した場合には(ステップO14でYES)、記憶部204において、最終に求めた最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量について記憶すし(ステップO15)、このモードを抜ける。
ここで、前述したサブルーチン(体幹インピーダンス・最大呼吸時体幹インピーダンス変動量の測定)中におけるステップO13のサブルーチン(最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量の求め)について詳述する。
図29に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、スムージング処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンスが変極点であるか否かを判定する(ステップP1)。
ここで、スムージング処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンスが変極点でない場合には(ステップP1でNO)、このモードを抜ける。
一方、スムージング処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンスが変極点である場合には(ステップP1でYES)、スムージング処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンスの変極点の位置が"最大"又は"最小"であるかを判定する(ステップP2)。
ここで、変極点の位置が"最小"である場合には(ステップP2で最小)、最小である変極点の値(最大呼吸時体幹中部インピーダンス最小値)について移動平均処理を行い(ステップP3)、一方、変極点の位置が"最大"である場合には(ステップP2で最大)、最大である変極点の値(体幹中部インピーダンス最大値)について移動平均処理を行い(ステップP4)、ステップP5に進む。
続いて、マイクロコンピュータ201において、これら移動平均処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンス最小値と最大呼吸時体幹中部インピーダンス最大値が一呼吸周期分であるか否かを判定する(ステップP5)。
ここで、最小値と最大値が一呼吸周期分でない場合には(ステップP5でNO)、このモードを抜ける。
一方、最小値と最大値が一呼吸周期分である場合には(ステップP5でYES)、マイクロコンピュータ201において、移動平均処理をした最大呼吸時体幹中部インピーダンス最小値と最大呼吸時体幹中部インピーダンス最大値との差(最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量)を演算し、記憶部204において、この演算した最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量を記憶し(ステップP6)、このモードを抜ける。
その三として、ステップM7のサブルーチン(体組成情報の演算・記憶)について詳述する。
図30に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長)と四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス、下肢部インピーダンス)とび体幹インピーダンス(体幹中部インピーダンス)とを(12)式に代入して体脂肪率を演算し、記憶部204において、この演算した体脂肪率を記憶する(ステップQ1)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した形態情報(下肢部長)と四肢インピーダンス(下肢部インピーダンス)とを(13)式に代入して下肢骨格筋量を演算し、先に記憶部204により記憶した形態情報(上肢部長)と四肢インピーダンス(上肢部インピーダンス)とを(14)式に代入して上肢骨格筋量を演算し、記憶部204において、これら演算した下肢骨格筋量及び上肢骨格筋量を記憶する(ステップQ2)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶した下肢骨格筋量と上肢骨格筋量と最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量とを(30)式に代入して体幹中部骨格筋量を演算し、記憶部204において、この演算した体幹中部骨格筋量を記憶する(ステップQ3)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、この記憶した体幹中部骨格筋量及び先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(身長)を(16)式に代入して体幹中部骨格筋インピーダンスを演算し、記憶部204において、この演算した体幹中部骨格筋インピーダンスを記憶する(ステップQ4)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した形態情報(腹部周囲長)と身体特定化情報(年齢、身長、体重)とを(17a)式又は(17b)式に代入して腹部皮下脂肪量を演算し、記憶部204において、この演算した腹部皮下脂肪量を記憶する(ステップQ5)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(17a)式、女性の場合には(17b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ201において、この記憶した腹部皮下脂肪量及び先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(身長)を(18)式に代入して腹部皮下脂肪インピーダンスを演算し、記憶部204において、この演算した腹部皮下脂肪インピーダンスを記憶する(ステップQ6)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(19a)式又は(19b)式に代入して内臓器量を演算し、記憶部204において、この演算した内臓器量を記憶する(ステップQ7)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(19a)式、女性の場合には(19b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ201において、この記憶した内臓器量及び先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(20a)式又は(20b)式に代入して内臓器インピーダンスを演算し、記憶部204において、この演算した内臓器インピーダンスを記憶し(ステップQ8)、このモードを抜ける。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(20a)式、女性の場合には(20b)式を用いて行う。
その四として、ステップM9のサブルーチン(呼吸機能情報の演算・記憶)について詳述する。
図31に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した最大呼吸時体幹中部インピーダンス変動量と体幹中部骨格筋量とを(31a)式又は(31b)式に代入して肺活量を演算し、記憶部204において、この演算した肺活量を記憶する(ステップR1)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(年齢、身長)を(2a)又は(2b)式に代入して標準肺活量を演算し、記憶部204において、この演算した標準肺活量を記憶する(ステップR2)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(2a)式、女性の場合には(2b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204に記憶した肺活量と標準肺活量とを(3)式に代入して%肺活量を演算し、記憶部204において、この演算した%肺活量を記憶し(ステップR3)、このモードを抜ける。
その五として、ステップM10のサブルーチン(内臓脂肪蓄積情報等の演算・記憶及び呼吸機能情報の判定)について詳述する。
図32に示す流れのように、まず、マイクロコンピュータ201において、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204により記憶した体幹中部インピーダンスと体幹中部骨格筋インピーダンスと腹部皮下脂肪インピーダンスと内臓器インピーダンスとを(21)式に代入して内臓脂肪インピーダンスを演算し、記憶部204において、この演算した内臓脂肪インピーダンスを記憶する(ステップS1)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、この記憶した内臓脂肪インピーダンス及び先に記憶部204により記憶した身体特定化情報(年齢、身長、体重)を(22a)式又は(22b)式に代入して内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量を演算し、また、先に記憶部204により記憶した肺活量と身体特定化情報(年齢、身長、体重)とを(32a)式又は(32b)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪量を演算し、記憶部204において、これら演算した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量及び肺活量に基づく内臓脂肪量を記憶する(ステップS2)。なお、演算の際、記憶した身体特定化情報(性別)が、男性の場合には(22a)式及び(32a)式、女性の場合には(22b)式及び(32b)式を用いて行う。
続いて、マイクロコンピュータ201において、呼吸機能が正常又は異常であるかを判定する。具体的には、"内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量≧肺活量に基づく内臓脂肪量"を満たす場合には正常、満たさない場合には異常と判定する(ステップS3)。
続いて、ステップS3において呼吸機能が正常と判断した場合には、マイクロコンピュータ201において、先に記憶した肺活量に基づく内臓脂肪量と腹部皮下脂肪量とを(29)式に代入して肺活量に基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を演算し、記憶部204において、この演算した肺活量に基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を記憶する。一方、ステップS3において呼吸機能が異常と判断した場合には、先に記憶した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪量と腹部皮下脂肪量とを(23)式に代入して内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を演算し、記憶部204において、この演算した内臓脂肪インピーダンスに基づく内臓脂肪/皮下脂肪比を記憶する(ステップS4)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶した体幹中部骨格筋量と内臓器量と腹部皮下脂肪量と内臓脂肪インピーダンス又は肺活量に基づく内臓脂肪量とを(33)式に代入して体幹量を演算し、記憶部204において、この演算した体幹量を記憶する(ステップS5)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、この記憶した体幹量、及び先に記憶部204に記憶する内臓脂肪インピーダンス又は肺活量に基づく内臓脂肪量を(34)式に代入して内臓脂肪率を演算し、記憶部204において、この演算した内臓脂肪率を記憶する(ステップS6)。
続いて、マイクロコンピュータ201において、先に記憶部204に記憶した体幹量と体幹中部骨格筋量とを(26)式に代入して体幹骨格筋率を演算し、記憶部204において、この演算した体幹骨格筋率を記憶し(ステップS7)、このモードを抜ける。
以上が、実施例4としての内臓脂肪蓄積情報推定装置である。
本実施例4のように構成した内臓脂肪蓄積情報推定装置は、性別、年齢、身長、体重といった身体特定化情報と、最大呼吸時体幹インピーダンス変動量測定手段から求めた肺活量といった呼吸機能情報を取得し、(32a)又は(32b)を用いて内臓脂肪蓄積情報である内臓脂肪量を演算するので、高精度で簡単に内臓脂肪蓄積情報を確実に推定することができる。
なお、上述した実施例4においては、身体特定化情報として、性別、年齢、身長及び体重を取得し、(32a)式又は(32b)式に代入することによって、内臓脂肪量を演算したが、更に、推定精度を高めるために、身体特定化情報として、形態情報(上肢部長、下肢部長、体幹中部長、腹部周囲長のうちの少なくともいずれか)を更に取得し、この取得した形態情報の各々に係数を乗じた項を(32a)式又は(32b)式の独立変数に加えて内臓脂肪率を演算してもよい。