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JP4105472B2 - 身体組成測定装置 - Google Patents

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JP4105472B2
JP4105472B2 JP2002109931A JP2002109931A JP4105472B2 JP 4105472 B2 JP4105472 B2 JP 4105472B2 JP 2002109931 A JP2002109931 A JP 2002109931A JP 2002109931 A JP2002109931 A JP 2002109931A JP 4105472 B2 JP4105472 B2 JP 4105472B2
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  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検者の身体の生体電気インピーダンス(以下、単に「インピーダンス」という)を測定し、このインピーダンスの測定値や身長、体重、年齢、性別等の身体特定化情報を利用して当該被検者の体脂肪量、筋肉量、筋力、骨密度、骨量、除脂肪量、体脂肪率、基礎代謝量等の身体組成や健康状態に関連した各種情報(ここでは、これら全てを含めて身体組成情報と称する)を推算して提示する身体組成測定装置に関し、更に詳しくは、座位又は仰臥姿勢でもって被検者が簡便に測定が行えることを意図した身体組成測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、肥満等の健康管理のためには専ら体重測定を行うことが一般的であったが、近年、単に体格上の肥満のみならず、肥満を測る一つの指標として、皮下脂肪や内臓脂肪などの体脂肪の量や体重に対する体脂肪の割合を示す体脂肪率が注目されている。
【0003】
従来より、身体のインピーダンスを測定し、この測定値を利用して体脂肪率等を推定するという研究は各所で行われている。その方法の一つはいわゆる4電極法と呼ばれるもので、例えば被検者の右手甲と右足甲に通電用電極を装着するとともに、その通電用電極の内側、例えば右手首と右足首とに測定用電極を装着する。そして、両通電用電極間に身体をほぼ縦貫する高周波電流を流し、そのときに測定用電極間の電位差を測定する。その電圧値と電流値とからインピーダンスを求め、その測定値を利用して体脂肪率等を推定する、という方法である。
【0004】
また最近は、より簡便に体脂肪率を測定するための装置(いわゆる体脂肪計)も開発され、広く市販されている。例えば特開平7-51242号公報に記載の装置では、両手で握持するグリップの左右それぞれに通電用電極及び測定用電極を配置し、被検者が該グリップを握持した際に、両手の指側に通電用電極が密着するとともに手首側に測定用電極が密着する構成とし、これによって取得したインピーダンスに基づいて除脂肪量、体脂肪率、体内水分量、基礎代謝量等の各種情報を推算するようにしている。また、特公平5-49050号公報に記載の装置では、被検者が測定台上に両足を載せたときに両足の裏側に電極が密着する構成とし、体重と体脂肪率とを同時に測定できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した身体組成測定装置では、片手と片脚との間、両手の間、又は両脚の間を電流経路としてインピーダンスを測定している。片手と片脚との間を電流経路としてその間の電位差を測定する場合には、脚部や腕部と比較して断面積が数十倍大きな胸部や腹部(体幹部)が電流経路の一部となっているため、インピーダンスに対する脚部や腕部の寄与が相対的に大きく、逆に、腹部の皮下脂肪、腹腔内脂肪(内臓脂肪)の寄与が低い。そのため、腹部の皮下脂肪、腹腔内脂肪の増減が結果に現れにくく、結果として信頼性を欠くことになる。一方、両手間や両脚間を電流経路としてその間の電位差を測定する場合には、体幹部の殆どが電流経路に含まれないため、身体全体の体脂肪率等を推定する際の誤差が大きくなり易いという問題がある。
【0006】
また、従来、インピーダンス測定値から体脂肪率等を推定する際には、水中体重秤量法を推定基準とした検量線に則って作成された生体電気インピーダンス法(BIA)による推定式が用いられている。しかしながら、このような方法では、除脂肪構成組織である筋肉、骨のインピーダンスへの寄与度合の相違が考慮されていないなどの不備な点があり、推定誤差を小さくすることが困難である。
【0007】
更にまた、このような測定法を適用する前提として、人体の構成組織である骨、筋肉及び脂肪の電気的特性の違いを利用して各組織が並列に接続されている並列モデルを想定し、各組織の構成比率、及び構成組織全体と個々の組織との電気的特性(体積抵抗率)は一定であるとの条件の下に、インピーダンスから身体組成を算出している。実際、一般的な成人の集団では、統計的にこのような条件はかなり高い信頼性を有していると言われている。しかしながら、子供等の非成人や老齢者、或いは運動選手のような身体的に特殊な集団、などにおいては、構成比率及び電気的特性ともに個人差によって上記条件から大きく外れる場合が多く、信頼性の高い結果を得るのが難しいのが実状である。
【0008】
一方、単に肥満の防止といった観点ではなく、身体の強化度合や老化度合の把握という観点から言うと、身体の筋肉量、筋力等の測定が非常に重要である。具体的に言えば、例えば、運動選手等、特に身体能力の向上を図っている者にとっては、筋肉量はトレーニング等の成果を測る1つの指標値であり、また、トレーニングの際の目標にも成り得る。また、事故や疾病による長期の入院により弱った身体部位を強化・回復すべくリハビリテーション治療を行っている者などに対しても、同様のことが言える。更には、今後の高齢者層の増加を考えると、例えば高齢者介護の現場等で高齢者個人毎の筋肉量や筋力、それらの左右半身におけるバランスなどを手軽に測定し、自立生活能力を事前に判断可能とすることによってパフォーマンスの高い日常生活をおくることができるように、日常生活をおくる上で不充分な点をカバーするような生活環境の改善及びダイエット(食事及び運動メニュー)を提供するといった必要性が大きく増大するものと思われる。
【0009】
このような要求を満たすには、筋肉量を始めとする上記各種身体組成情報が精度良く測定できるのはもちろんのこと、病院やスポーツ施設(フィットネスクラブ等)などの特別な施設で使用される以外に、一般の人が自宅などで簡便に測定できることが重要である。すなわち、測定に熟練を要することなく被検者一人でも測定が行え、しかも無理な姿勢をとる必要がないことが望ましい。当然のことながら、価格が廉価であって、場合によっては、或る程度の携帯性や収納スペースが小さくて済むことも必要である。
【0010】
ところで、従来より、高齢者や疾病・事故の療養者が身体的に自立した日常生活をおくるための能力をどの程度有しているのかを判断するために、日常生活動作(ADL:Activity of Daily Life(又はLiving))評価法が知られている。これまでADL評価法としてバーセル指数やFIMが用いられているが、異なる施設での評価を比較したり、評価の絶対性を維持したりするためには、より客観的なADL評価法が望まれる。
【0011】
ADL評価法の一つの観点は、主として自立歩行が可能であるか否かであり、これに最も関係するのが大腿前部の筋肉である大腿四頭筋であることが知られている。大腿四頭筋は加齢に伴って衰え易く、この筋肉が衰えると歩行時に膝が上がりにくく、例えばごく低い段差(畳の縁など)でつまずいたり、階段の昇降が困難になる。また、左右の大腿四頭筋の筋力差が大きいと、骨盤や関節への負担になるとともに左右のアンバランスが生じる可能性がある。関節は一度摩滅すると再生しないため、片寄った負担によって左右一方の関節が極度に摩滅すると、それによってその人の寿命が決まることにも成りかねない。したがって、被検者にADL指標値やこれに基づく適切なアドバイス情報を提供するために、大腿四頭筋の筋肉量や筋力を精度よく測定することは非常に有用である。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みて成されたものであり、その大きな目的とするところは、被検者の体脂肪、筋肉量、筋力、骨量、骨密度等の量やバランスなどの各種身体組成情報を簡便でありながら精度良く測定することができる身体組成測定装置を提供することであり、特に、被検者の下肢の筋肉量などのADL評価に有用な各種身体組成情報を手軽に提供することができる身体組成測定装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段、及び効果】
体重計などの従来よく知られている測定装置における測定姿勢は立位姿勢である。しかしながら、立位では浮腫や立位姿勢を維持するための筋肉の緊張などの影響が大きくなる。そこで、本発明に係る身体組成測定装置では、特に下肢部の筋肉量、骨密度などを高精度に測定するために、下肢部の筋肉に負荷がかかりにくくリラックス状態での測定が行える、座位姿勢又は仰臥姿勢での測定を行うように配慮されている。
【0014】
すなわち、発明に係る身体組成測定装置は、
a)被検者の身体中の所定の測定対象部位の端部にある関節の屈曲角度を所定値に保つために該関節を挟む両側の身体部分に接触してこれを保持する測定姿勢維持補助手段と、
b)該測定姿勢維持補助手段により前記関節の屈曲角度が所定値に保たれる状態としたときに、その被検者の屈曲された身体の内方の所定箇所に接触するように前記測定姿勢維持補助手段に設けられた複数の電極と
c)前記複数の電極を用いて前記測定対象部位のインピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、
d)測定されたインピーダンスに基づいて被検者の前記測定対象部位に対応する又は身体全体の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定する推定演算手段と、
を備えることを特徴としている。
【0015】
ここで、「身体組成や健康状態に関連した各種情報」とは、例えば、被検者の体脂肪量(率)、除脂肪量(率)、体内水分量(率)、筋肉量(率)、骨量(率)、筋力、骨密度、肥満度、基礎代謝量、エネルギ代謝量、日常生活動作の能力を測るADL指標値などのことであり、上記量や率は身体全体、身体の各部位毎、或いは、左右、上下、近位と遠位などのバランス状態等を対象とすることができる。
【0016】
発明に係る身体組成測定装置において、測定対象部位とは、構成組織の断面積比率が略一定で所定長の円柱状モデルとして近似し得るような部位であり、具体的には、例えば、手首から肩口(肩峰点付近)までの腕部と足首から脚の付け根(転子点付近)までの脚部とを左右それぞれ1つの身体部位とし、胴体を体幹部として1つの身体部位とすることができる。更に好ましくは、腕部を肘から2つに分離し、前腕部、上腕部の2つの身体部位にすることができる。脚部についても同様に、膝から2つに分離し、下腿部、大腿部の2つの身体部位にすることができる。更にまた、上肢部にあって手首から手の甲の指の付け根付近までの部分を1つの身体部位とし、下肢部についても足首から足の甲の指の付け根付近までの部分を1つの身体部位とすることもできる。更にまた、これら身体部位をより細かく区分した単位を1つの身体部位としてもよく、例えば左右前腕部の手首部近辺や下腿部の足首部近辺を1つの身体部位としてもよい。但し、典型的には大腿部であり、このとき前記関節は膝の関節である。
【0017】
こうした測定対象部位の筋肉量などを推算する際には、該測定対象部位の長さや断面積といったサイズがパラメータとなるが、例えば下肢部の屈筋群及び伸筋群の筋長や筋断面積は膝の曲げ角度に依存し、上肢部の屈筋群及び伸筋群の筋長や筋断面積は肘の曲げ角度に依存する。そのため、膝や肘などの関節の角度を一定に保った状態でないと再現性の高い測定が難しい。また、膝や肘を完全に真直ぐに伸ばした状態よりも少し曲がった状態であるほうが、その関節を挟んだ前後の位置を確実に捉えることができ、電極の接触位置の位置決めが行い易く、位置ずれなどが生じにくい。更に、電極の位置決めを正確に行えることによって、インピーダンス測定の精度も向上する。
【0018】
発明に係る身体組成測定装置では、測定姿勢維持補助手段により膝や肘などの関節の角度を所定値に固定的に維持する。ここで所定値は関節を無理に曲げる必要がある角度ではなく、あくまでも被検者に負担を与えることなく自然な姿勢での曲げが可能な角度である。こうして測定姿勢維持補助手段により関節の屈曲角度を決めると、測定対象部位のインピーダンスを測定するのに適切な所定箇所に複数の電極が接触する。そして、それら電極を用いてインピーダンス測定手段により測定対象部位のインピーダンスを測定し、推定演算手段はそのインピーダンスに基づいてその測定対象部位に対応する身体組成情報や、更には身体全体の身体組成情報を推定する。
【0019】
したがって、発明に係る身体組成測定装置によれば、測定対象部位の筋肉組織、脂肪組織、骨組織等の各身体組成組織の断面積が測定中ほぼ一定に維持され、また測定のための電極の接触位置が正確に決まるので、高い精度で被検者の測定対象部位に対応する又は身体全体の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定することができ、ひいては、被検者に対して健康管理や健康増進、或いはリハビリテーション、トレーニングなどに関する的確なアドバイスを与えることが可能となる。
【0020】
また、膝や肘といった1つ又は左右一対の関節を端部とする測定対象部位を測定する構成であるので、装置は小型であって取扱いも容易である。したがって、簡便な測定が可能であり、装置自体のコストも抑制できる。
【0021】
上記身体組成組織の中で上肢部や下肢部の屈筋群及び伸筋群の筋長や筋断面積は肘や膝の曲げ角度に依存する度合が大きいため、関節の角度を自然な曲げ角度に固定した状態で測定できることは精度の向上に大きく寄与する。
【0027】
また、発明に係る身体組成測定装置の一態様として、インピーダンス測定手段c)は、
c1)少なくとも脂肪組織、筋肉組織及び骨組織に対応するそれぞれのインピーダンスを並列に接続したモデルでその身体部位のインピーダンスが近似でき、且つ前記各組織の構成比率及び該構成組織全体と個々の組織との電気的特性が一定であると看做し得るような身体部位毎に人間の全身を分割して構成したモデルに基づいて、1個又は直列接続された複数の前記身体部位から成る測定対象部位のインピーダンスを測定するように被検者の身体に接触される複数個の通電用電極及び複数個の測定用電極と、
c2)前記通電用電極を介して少なくとも前記測定対象部位を縦貫する所定周波数の交流電流を流す電流供給手段と、
c3)該交流電流によって前記測定対象部位に誘導される電圧を前記測定用電極を用いて測定する電圧測定手段と、
c4)該電圧測定値と前記交流電流の電流値とから前記測定対象部位に対応するインピーダンスを算出する演算手段と、
を含む構成とすることができる。
【0028】
また、推定演算手段d)は、
複数の事前被検者の全身及び/又は各身体部位毎のインピーダンス測定結果と、各事前被検者の全身及び/又は各身体部位の内部を観察することによって得られた該事前被検者の全身及び/又は各身体部位毎の身体組成基準情報とに基づいて作成される、又は更に該事前被検者の身体特定化情報を加えて作成される推定式を利用して、当該被検者の測定対象部位に対応する又は該被検者の身体全体の身体組成や健康状態に関連した各種情報、筋肉量又は骨密度を推定する構成とすることができる。
【0029】
ここで「各事前被検者の全身及び/又は各身体部位の内部を観察する」手段は、好ましくは非破壊的な観察を行うものであり、例えば核磁気共鳴イメージング装置(MRI)やCTスキャン装置等、外部から身体内部の断面画像を取得することができる装置を用いることができる。例えばMRIによれば、人体の腹腔、腕、脚などを所定間隔毎に輪切りにした断面画像が撮影できるから、その断面画像毎に生体組織(脂肪、筋肉、骨等)の種類を区別してそれぞれの量や占有比率を求め、更に、所定の部位に含まれる全ての断面に対する分析結果を積分することにより、その所定部位に対する生体組織の量や占有比率を得ることができる。身長、体重、年齢、性別等(つまり後記身体特定化情報)の相違する多数のモニタ(事前被検者)についてそのような観察に基づく計測を行うとともに各身体部位に対応したインピーダンスを測定し、それら結果に基づいて推定式を作成するようにしておけば、精度の高い推定式を得ることができる。
【0030】
更にまた、発明に係る身体組成測定装置では、被検者の身体特定化情報を取得する身体特定化情報取得手段を更に備え、前記推定演算手段は、測定されたインピーダンスと前記身体特定化情報とに基づいて、当該被検者の測定対象部位に対応する又は該被検者の身体全体の身体組成や健康状態に関連した各種情報、筋肉量又は骨密度を推定する構成とすることができる。
【0031】
上記身体特定化情報には、被検者の体格に関する、例えば身長、体重、身体の一部(脚部など)の長さやその周囲長といった身体部位の部分的なサイズ等の情報のほか、年齢、性別などを含むが、そのほかに、疾病や怪我等の履歴など身体、健康に影響を与える各種の情報を含むことができる。こうした身体特定化情報は身体組成に非常に大きな相関を有するものであるから、こうした情報を参照することにより身体組成の推定精度を大きく向上させることができる。
【0032】
また、身体特定化情報は被検者自身や測定担当者などによる入力操作により入力されるようにしてもよいが、上記身体特定化情報取得手段は、身体特定化情報の1つとして与えられる被検者の身長に基づいて、又は更に体重、年齢、性別等を勘案して測定対象部位のサイズを推算し、これをまた身体特定化情報の1つとする部位長推算手段を含む構成としてもよい。また、上記身体特定化情報取得手段は、被検者の測定対象部位のサイズを実測するためのサイズ計測手段を含む構成としてもよい。これにより、上記のように測定対象部位長を推定する場合よりも、そのサイズの精度が向上するため、結果的に、身体組成情報の推算精度も向上する。
【0033】
ところで、通常、事前被検者に対する上記のようなインピーダンス測定やMRIを用いた身体内部の計測は仰臥姿勢で膝や肘等の関節を真っ直ぐに伸ばした状態、つまり曲げ角度が約180°である状態で行われる。こうした姿勢では、インピーダンス測定時と身体内部計測時とで、例えば大腿部の筋肉のサイズ(筋長及び筋断面積)がほぼ同一であるため、正確な推定式を求めることができる。こうして得られる推定式を用いて被検者に対する身体組成の推定演算を行う場合、推定誤差を最も小さくするために最適な状態は、被検者の測定姿勢が上記事前被検者の測定姿勢と同一である状態である。何故なら、それによって被検者の身体中の屈筋群及び伸筋群の屈伸状態が、前記事前被検者と同様の状態になるからである。したがって、推定式に則して高い推定精度で被検者の身体組成を推定するためには、膝や肘の曲げ角度を180°とするのが最適である。なお、ここで言う「180°」とは通常の人が関節を真っ直ぐ伸ばした状態のことであり、必ずしも角度がちょうど180°であるとは限らない。
【0034】
一方、高齢者や身体の柔軟性の低い被検者にとっては、床面に座位した状態で両脚を伸ばして関節の曲げ角度を180°とすることは必ずしも楽な姿勢とは言えない。すなわち、膝を少し曲げることによって脚の裏側の筋肉を緩めた状態が、被検者にとってより楽な姿勢であることが多い。また、後述するようにインピーダンスの測定精度は該測定の際の電極の接触位置の影響を受けるため、電極の接触位置精度を高くしないと測定の再現性を保つことが難しい。膝を真っ直ぐに伸ばした状態では電極の接触位置を決めにくいが、膝を少し曲げた状態に維持すると、膝を挟んだ脚の裏側における電極の接触位置を確定し易い。しかしながら、膝を曲げて大腿部や下腿部の筋肉の長さや断面積が上記条件から外れると、推定精度の低下が問題となる。
【0035】
一般には、膝を180°から20°程度曲げたとき、その前後の筋肉の長さや断面積の変化量は、膝を強く曲げた(例えば120°〜110°以下)ときに比べれば相対的に小さく、このような測定において角度ずれによる影響を最小限にとどめることができる。したがって、関節の曲げ角度が160°前後であれば、上記条件を満たし、姿勢も比較的楽で、且つ、電極の位置決め精度も充分に高くすることができる。但し、一般には膝をもう少し曲げた状態のほうが楽な体勢であるため、若干精度を犠牲にしても測定のし易さを重視した場合には曲げ角度を140°程度とするのが良い。
【0037】
このような測定姿勢を維持するために、測定姿勢維持補助手段は、両下肢を前方に伸ばして座した姿勢をとる被検者に対し、該下肢の下側にあって少なくとも膝の裏側を担持するものである構成とすることができる。具体的には、一態様として、測定姿勢維持補助手段は、下肢を載せるための浅い台形状又は三角形状の傾斜面を有するものである構成とすることができる。また別の態様として、測定姿勢維持補助手段は、膝裏を担持する略水平な棒状体を所定の高さに有するものである構成としてもよい。
【0039】
また、発明に係る身体組成測定装置の一実施態様としては、測定用電極として、被検者の両膝近傍にそれぞれ接触する一対の電極と、体幹部又は上肢部に接触する少なくとも一個の電極を備え、一方、通電用電極として、該被検者の体幹部から両膝よりも遠い位置にそれぞれ接触する一対の電極を備える構成とする。なお、体幹部又は上肢部に接触する少なくとも一個の前記測定用電極は、被検者の掌に接触するものとするとよい。これは、被検者が物を握るというごく自然な行為によって、確実に掌に測定用電極を密着させることができるからである。また、通電用電極は被検者の両脛部に接触するものとすることができる。
【0040】
この実施態様による身体組成測定装置では、一対の通電用電極を通して少なくとも被検者の両大腿部(測定対象部位)に微弱な交流電流を流す。これにより、左右の大腿部にはそれぞれ電圧が誘導される。いま、電流経路となっていない身体部位には電流が流れていないため電圧計測誘導路上に電位差が発生せず、電圧を計測するために該身体部位は単に導電線であるものと看做せる。すなわち、例えば被検者の掌と下肢部(厳密には両大腿部が接続される股間部付近)との間は、その部分に存在するインピーダンスを無視して単なる導電線と看做せる。したがって、例えば右掌と右膝との間の電位差を計測すると、その電圧測定経路中の電流経路は右大腿部のみであるから、右大腿部のインピーダンスによる電位差を計測しているのと同等である。このようにして得られた電圧計測値と電流値とから、右大腿部のインピーダンスを算出することができる。
【0041】
上述のようにして算出されるインピーダンスは、脂肪組織、筋肉組織及び骨組織に対応するそれぞれのインピーダンスを並列に接続したモデルでその身体部位のインピーダンスが近似できるような身体部位であって、しかもそれら各組織の構成比率及び該構成組織全体と個々の組織との電気的特性が一定であると看做すことができるような単位の身体部位に対応したものである。このように分割された身体部位は、身体組成を算出する際に基準となるモデル、つまり上記MRIの測定結果を利用したモデルにかなり厳密に一致する。そのため、上述したようにモデル化された身体部位に対して非常に精度の良い推定を行うことができる。
【0042】
具体的に上記実施態様において、前記推定演算手段は、少なくとも被検者の大腿部の筋肉量又は該筋肉量と相関を有する他の身体組成情報を推算することができる。また、前記推定演算手段は、少なくとも左右の大腿部の筋肉量のバランス状態又は該バランス状態と相関を有する他の身体組成情報を推算するようにすることもできる。更にまた、前記推定演算手段は、前記身体特定化情報に基づいて推定した大腿長を利用することができる。
【0043】
大腿部の筋肉に関する測定を行う場合、上記理由により、膝の曲げ角度を一定に保たないと再現性の高い測定ができない。また、完全に膝を真っ直ぐ伸ばした状態よりも少し曲げた状態であるほうが、膝の位置を確実捉えることができ、測定用電極の位置決めが行い易い。
【0044】
例えば上記のように膝の曲げ角度を140°〜180°未満とするとき、膝裏は曲げの頂部となるので、膝近傍に接触する前記測定用電極を両膝の裏側に接触する位置に配置する構成とすることにより、測定用電極の位置決めを正確に行うことができる。
【0045】
更にまた、膝近傍に接触する前記測定用電極を、下肢を載せるための浅い台形状又は三角形状の測定姿勢維持補助手段の頭頂部に設け、両脛部に接触する通電用電極をその傾斜面に設ける構成とするか、或いは、その測定用電極を、膝裏を担持する略水平な前記棒状体の上面に設ける一方、その通電用電極を該棒状体よりも低い位置にあって脹ら脛裏面に接触するように設ける構成とすることができる。
【0048】
また、掌に接触する測定用電極は、被検者が握るグリップ状形態を有し、前記電極保持手段として、該グリップ状形態の電極を本体部から引き出すためのハンドルを備える構成とすることができる。
【0049】
また別の態様として、掌に接触する測定用電極は、被検者が握るグリップ状形態を有し、電極保持手段として、本体部からケ−ブルを介して接続されている構成とすることができる。また、掌に接触する測定用電極は本体部の両側面にそれぞれ配置され、被検者が該本体部の両側面に手を添えたときに該測定用電極が掌に接触する構成としてもよい。
【0050】
また、電極保持手段は、前記測定用電極の接触位置を調整するための電極位置調整手段を備える構成とすることができる。この構成によれば、被検者の体格の相違に拘わらず、測定用電極の接触位置を所定位置に正確に合わせ、精度の高い測定を行うことができる。また、電極位置調整手段には、その調整位置に応じて測定対象部位のサイズを計測するためのサイズ計測手段が併設されている構成としてもよい。これにより、身体特定化情報の1つである測定対象部位のサイズを手動で入力する必要がなくなり、測定作業が簡略化される。また、測定対象部位のサイズの入力ミスもなくなり、実測による正確な値が入力されるため、結果的に身体組成情報の推定精度が向上する。
【0056】
【発明の実施の形態】
本発明に係る身体組成測定装置の具体的な構成や動作について、以下に詳細に説明する。まず、具体例を説明するに先立ち、本身体組成測定装置における測定方法を説明する。
【0057】
図1はこの測定方法に対応する人体のインピーダンス構成の近似モデル図である。本測定方法では、人体を複数のセグメントに細分化し、各セグメント単位のインピーダンス又は複数セグメントが直列に接続されたインピーダンスを求める。また、インピーダンスに基づく身体組成情報の推定精度を向上させるために、身体組成が比較的一定である、つまり後述する円柱モデルに近似し易い部位毎にセグメントを設定する。
【0058】
具体的に説明すると、頭部及び手先、足先を除く身体全体について、左手首、左前腕部、左上腕部、右手首、右前腕部、右上腕部、左大腿部、左下腿部、左足首、右大腿部、右下腿部、右足首、及び体幹部の13個のセグメントに分割し、この13個の各セグメントにそれぞれ独立したインピーダンスを対応させ、各インピーダンスが図1に示すように接続されたモデルを想定する。ここで、左手首、左前腕部、左上腕部、右手首、右前腕部、右上腕部、左大腿部、左下腿部、左足首、右大腿部、右下腿部、右足首、及び体幹部の13個のセグメントのインピーダンスをそれぞれ、ZLW,ZLFA,ZLUA,ZRW,ZRFA,ZRUA,ZLFL,ZLCL,ZLH,ZRFL,ZRCL,ZRH及びZと記述する。
【0059】
このような13個のインピーダンスを測定するために、被検者の四肢に対し、4箇所の電流供給点Pi1〜Pi4、及び12箇所の電圧測定点Pv1〜Pv12を設定する。電流供給点Pi1〜Pi4は両手の甲部の中指の付け根付近、両足の甲部の中指の付け根付近である。一方、電圧測定点Pv1〜Pv12は、左右の掌、左右の手首、左右の肘、左右の踵の下、左右の足首、左右の膝である。
【0060】
いま、4個所の電流供給点Pi1〜Pi4のうちの2箇所を選択してその間に電流を流し、所定の2箇所の電圧測定点の間の電位差を測定すると、その電位差は1個のインピーダンス又は複数の直列接続されたインピーダンスの両端に誘導される電位差であると看做せる。また、電流の通過経路を外れた身体部位には電流が殆ど流れないので、その部位に相当するセグメントについてはインピーダンスを無視し単なる導電線であると看做すことができる。
【0061】
一例として、図2に示すように、両足の電流供給点Pi3,Pi4の間に電流を流す場合を考える。このとき、両足首の電圧測定点Pv5,Pv6間の電位差は、ZLCL,ZLFL,ZRFL,ZRCLを直列接続したインピーダンス、つまり左右両脚部のインピーダンスに対応した電圧となる。また、両膝の電圧測定点Pv7,Pv8間の電位差は、ZLFLとZRFLとを直列接続したインピーダンス、つまり左右両大腿部のインピーダンスに対応した電圧となる。更に、例えば左掌の電圧測定点Pv9と左膝の電圧測定点Pv7との間の電位差は、左上肢部及び体幹部は単なる導電線と看做すことができることから、左大腿部のインピーダンスZLFLに対応した電圧となる。
【0062】
他の電流供給点、電圧測定点、身体部位においても同様の測定が行えることは明らかであるから、このような測定を利用することにより、上記13個のセグメントのインピーダンスをそれぞれ独立に精度よく求めることができる。
【0063】
本測定方法では、上記13個のセグメントのインピーダンスを独立に求めることが基本であるが、簡易的な測定を行う場合、上述したような4箇所の電流供給点と12箇所の電圧測定点を被検者の身体上に設けることは困難である。そこで、互いに隣接する複数のセグメントを直列接続して1つのセグメントとして考えることもできる。また、例えば大腿部の筋肉量といった特定の身体部位に関する身体組成情報を得たい場合には、一部の身体部位のインピーダンスさえ測定できれば充分である。このようなことから、4箇所の電流供給点と12箇所の電圧測定点全てを設定する必要はなく、最低2箇所の電流供給点と2箇所の電圧測定点とを設ければ、上述したようなインピーダンスの測定が可能である。こうして取得されたインピーダンスの測定値と身体特定化情報とに基づいて身体組成情報を推定する。
【0064】
次に、上述のように取得されたインピーダンスの測定値に基づいた身体組成情報の推定方法を説明する。この推定方法の特徴は、インピーダンス測定値と身体特定化情報とに基づいて身体組成情報を推定する際に、MRIによって収集された身体組成情報を活用して作成された推定式を用いる点にある。
【0065】
周知のように、MRIでは人体の任意の部位の断面画像を得ることができる。その断面画像によれば、その断面の中の筋肉、脂肪、骨といった身体組織の量やそれぞれの比率を知ることができる。そこで、図3(A)に示すように、対象とする身体部位の長手方向に所定厚さD(例えば10mm)毎に該身体部位を輪切りにした断面画像を取得し、各断面画像から脂肪、筋肉、骨といった身体組織の量(面積)をそれぞれ算出する。その結果、図3(B)に示すような身体部位の長さ方向に対応した各組織の面積分布が得られるから、これを長さ方向に積分し、当該身体部位に対する各身体組織の量を決定する。本測定方法では、上述したように身体を13個のセグメントに分割しているため、各セグメント単位に対してこのようなMRI法を適用し易く、しかも円柱体に近似し易いように各セグメントを設定しているので、高い精度で各身体組織の量を求めることができる。
【0066】
以下、主要な身体組成情報の推定方法について、幾つかの例を述べる。
【0067】
〔1〕全身の身体組成の推定
ここでいう組成は体脂肪率%Fat、除脂肪量LBM、脂肪量FM等である。
〔1−1〕全身の体脂肪率の推定方法の例
従来、ルカスキー(Lukaski.H.C)らの研究に基づいて、生体インピーダンス(BI)法による除脂肪量(LBM)の推定式として次式が用いられている。
LBM〔kg〕=a+b・(H/Z)+c・W+d・Ag
ここで、a,b,c,dは定数(重回帰係数)であり、性別によって値が異なる。また、H,W,Ag及びZはそれぞれ、被検者の身長、体重、年齢及び手首足首間のインピーダンスである。
この除脂肪量LBMと体重Wとを用い、体脂肪率%Fatは次式で求まる。
%Fat=〔(W−LBM)/W 〕×100
また、脂肪量FMは次式で求まる。
FM=W−LBM
なお、除脂肪量LBMは上記推定式を用いず、後記の方法で求めたものを利用することができる。
【0068】
〔1−2〕全身の除脂肪量の推定方法の例
身体を構成する上記13個のセグメントのそれぞれを円柱モデルに見たてて、身体組成を推定する。このための方法としては次の2つが考えられる。
【0069】
〔1−2−1〕四肢及び体幹部のセグメント単位を個々に独立変数と看做し、重回帰式を作成する方法
単純化するために、身体全体を四肢及び体幹部の5セグメントに分割する場合について考える。身体全体の除脂肪量をLBM、左右両腕部の除脂肪量をLBM、左右両脚部の除脂肪量をLBM、体幹部の除脂肪量をLBMtrとすると、
LBM∝H /Z
:両腕部又は片腕部長、Z:両腕部又は片腕部のインピーダンス
LBM∝H /Z
:両脚部又は片脚部長、Z:両脚部又は片脚部のインピーダンス
LBMtr∝Htr /Ztr
tr:体幹長、Ztrは体幹のインピーダンス
となる。したがって、次の(1)式を立てることができる。
LBM=a+b・H /Z+c・H /Z+d・Htr /Ztr+e・W+f・Ag …(1)
ここで、体重W、年齢Agは相関性を向上させるための補足的パラメータである。Agの項は年齢による組織の特性の相違を補正するものであり、Wの項は骨組織への体重のストレスによる骨密度等の特性への影響などを補正するためのものである。当然、男女の性差があるから、性別によってa,b,c,d,e,fなる定数は相違する。
【0070】
一般的には、上記H,H,Htrは各個人毎に身長Hと高い相関が認められる。そこで(1)式中のH,H,Htrは身長Hに置換することができ、次の(2)式となる。
LBM=a’+b’・H/Z+c’・H/Z+d’・H/Ztr+e’・W+f’・Ag …(2)
ここで、Zは両腕部又は片腕部のインピーダンスのいずれでもよく、片腕部である場合には左右が同一であると推定する。Zについても同様である。また、ZやZは両腕部や両脚部のインピーダンスを左右それぞれ別々に測定し、その平均値を用いてもよい。
【0071】
また(1)式において、四肢の左右も独立であると看做すと次の(3)式となる。
LBM=a”+b”・HhR /ZhR+c”・HhL /ZhL+d”・HLR /ZLR+e”・HLL /ZLL+f”・Htr /Ztr+g”・W+h”・Ag …(3)
hR:右腕部長、ZhR:右腕部のインピーダンス
hL:左腕部長、ZhL:左腕部のインピーダンス
LR:右脚部長、ZLR:右脚部のインピーダンス
LL:右脚部長、ZLL:右脚部のインピーダンス
【0072】
更に(1)式において、上述したように13セグメントに細分化した測定が可能である場合には、次の(4)式とすることができる。
LBM=a+b・HUAR /ZUAR+c・HFAR /ZFAR+d・HUAL /ZUAL+e・HFAL /ZFAL+f・HFLR /ZFLR+g・HCLR /ZCLR+h・HFLL /ZFLL+i・HCLL /ZCLL+j・Htr /Ztr+k・W+l・Ag …(4)
但し、(1)、(2)、(3)、(4)式とも、全ての変数項が含まれる必要はなく、実質的に有効な独立変数項のみで構成するとよい。つまり、上記各式は最大変数項の例であると考えればよい。
【0073】
〔1−2−2〕各セグメント単位で身体組成を推算し、その推算値を身体全体の身体組成の推定式に組み込む方法
腕部の除脂肪量をLBM、脚部の除脂肪量をLBM、体幹部の除脂肪量をLBMtrとすると、次の(5)式を立てることができる。
LBM=a+b・LBM+c・LBM+d・LBMtr …(5)
LBM=a+b・H /Z+c・W+d・Ag
LBM=a+b・H /Z+c・W+d・Ag
LBMtr=a+b・Htr /Ztr+c・W+d・Ag
(5)式は(1)式に対応した式であるが、同様に、(3)、(4)式に対応した式を作成することもできる。
【0074】
〔1−3〕全身の筋肉量及び骨量の推定方法
一般的に全身の総筋肉量(TMM)は、従来知られている解剖学的データなどから、除脂肪量(LBM)の50%程度であると言われている。同様に、全身の総骨量(TBM)は体重Wの16%程度又は除脂肪量(LBM)の18%程度であると言われている。したがって、この数値を利用すれば、上述のようにして求めた除脂肪量LBMや体重Wから総筋肉量(TMM)や総骨量(TBM)を容易に概算することができる。
【0075】
また、総筋肉量(TMM)や総骨量(TBM)は除脂肪量(LBM)と有意の相関が認められる。したがって、LBMの推定式と同様の変数項による重回帰式を作成する方法も考えられる。
TMM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
TBM=a+b・H/Z+c・W+d・Ag
上式は最も単純化した式であるが、上述した通り、より厳密な推算を行うために、更に複雑な推定式を作成することもできる。
【0076】
〔2〕各セグメント単位毎の身体組成の推定
〔2−1〕除脂肪量の推定方法
各セグメントに対して、それぞれ図4(A)に示すような円柱形状の組成モデルを適用する。すなわち、各セグメントは、断面積Aの脂肪組織、断面積Aの筋肉組織、断面積Aの骨組織を有し、その長さはいずれもLであるとする。脂肪組織、筋肉組織及び骨組織の体積抵抗率をそれぞれρ,ρ及びρとすると、脂肪組織、筋肉組織及び骨組織のインピーダンスZ,Z及びZは、
=ρ・(L/A
=ρ・(L/A
=ρ・(L/A
である。セグメント単位のインピーダンスZは、電気的には、図4(B)に示すような各組織のインピーダンスZ,Z,Zの並列モデルとして近似できる。したがって、インピーダンスZ は次の(11)式となる。
1/Z=(1/Z)+(1/Z)+(1/Z) …(11)
【0077】
除脂肪層の体積をVLBM、密度をDLBMとする。密度DLBMは先行研究より既知である。除脂肪量LBMは、
LBM=VLBM・DLBM
となる。ここで、
LBM =ALBM・L=(A+A)・L=ρ・(L/Z)+ρ・(L/Z) …(12)
である。(11)式を変形して(12)式に代入すると、
LBM=ρ・L・〔(1/Z)−(1/Z)〕+(ρ−ρ)・(L/Z) …(13)
となる。ここで、各組織の体積抵抗率の関係は、ρ<ρ<<ρである。
【0078】
まず、手首、足首などの遠位局部の影響を除いて考えると(条件A)、
<<A
と看做すことができる。したがって、
(=ρ・(L/A))>Z(=ρ・(L/A))>>Z(=ρ・(L/A))>Z
これを(13)式に適用すると、
LBM=ρ・(L/Z)+(ρ−ρ)・(L/Z) …(14)
となる。ここで、
ρ・(L/Z)>>(ρ−ρ)・(L/Z
であるから、
LBM =ρ・(L/Z
である。したがって、
LBM=DLBM ×ρ・(L/Z
故に、所定の関数f(x)を用いて次の関係が成り立つ。
LBM=f(L/Z
【0079】
他方、手首、足首などの遠位局部の影響を考慮する場合には(条件B)、
<A
とすることができる。したがって、
ρ・(L/Z)>(ρ−ρ)・(L/Z)=ΔV
一般に体重Wが重いほど、身体を保持するために骨組織の体積Vは増加するから、V∝ΔV∝f(W)の関係が推定できる。そこで、(14)式より、
LBM=ρ・(L/Z)+(ρ−ρ)・(L/Z)=ρ・(L/Z)+ΔV≒ρ・(L/Z)+f(W)
よって、
LBM=f(L/Z,W)
【0080】
更に、各組織の加齢による変化及び、性差による相違などを考慮して重回帰分析で推定式を作成すると、
LBM=a”+b”・(L/Z)+c”・W+d”・Ag …(15)
となる。ここで、a”,b”,c”,d”は定数(重回帰係数)であり、性別により値が異なる。MRI法により求めた除脂肪量LBMを上記重回帰分析の推定式に適用し、性別毎に定数a”,b”,c”,d”を求めておけばよい。
【0081】
〔2−2〕筋肉量の推定方法
上述した除脂肪量の推定と基本的に同様である。筋肉層の体積をVMM、密度をDMMとすると、筋肉量MMは、
MM=VMM・DMM
となり、筋肉層のインピーダンスZを用いれば、
MM =ρ・(L/Z
である。
【0082】
上記の条件Aの下では、
MM ≒LBM=a+b・(L/Z)+c・Ag …(16)
と考えられる。しかしながら、条件Bの下では、
LBM=MM+BM=a+b・(L/Z)+c・W+d・Ag …(17)
であり、L/Zの項に筋肉量MM以外の骨BMの情報も含まれてしまい、分離が不可能である。そこで、9個のセグメントの中で条件A、Bを満足するセグメントを考えてみると、
条件Aを満足するセグメント:上腕部、大腿部
条件Bを満足するセグメント:前腕部、下腿部
である。
【0083】
上腕部と前腕部、及び、大腿部と下腿部のそれぞれの筋肉量間の相関は、各個人毎に非常に高いことが知られている。そこで、上腕筋肉量情報MM、前腕筋肉量情報MMを推定する。すなわち、MRI法で算出したMMUA及びMMFAの回帰分析を基に次のような推定式を抽出する。
MMFA=a+b・MMUA …(18)
同様にMRI法で算出した大腿筋肉量情報MMFLを用いて、下腿筋肉量MMCLを推定する。
MMCL=a'+b'・MMFL …(19)
よって、上腕部及び大腿部等の近位セグメントの筋肉量は条件Aを満足するため、(16)式で求めることができる。また、この(16)式で求めた上腕筋肉量及び大腿筋肉量を(18)、(19)式に適用することにより、前腕筋肉量及び下腿筋肉量を推算することができる。
【0084】
〔2−3〕骨量の推定方法
条件Bを満足する前腕部及び下腿部に着目し、(15)式で求まる除脂肪量LBMFA、LBMCL から(18)、(19)式で求まるMMFA、MMCLを差し引くことにより、骨量BMFA、BMCLを求めることができる。
BMFA=LBMFA−MMFA …(20)
BMCL=LBMCL−MMCL …(21)
(20)、(21)式で求めた骨量を基に、他の、条件Aを満足するセグメント及び全身の骨量を推定する。すなわち、筋肉量の場合と同様に、各個人毎に、前腕部と上腕部の骨量、及び大腿部と下腿部の骨量もそれぞれ高い相関を有している。そこで、MRI法を用いて算出したBMFA、BMCLの回帰分析を基に次のような推定式を抽出する。
BMUA=a+b・BMFA …(22)
BMFL=a'+b'・BMCL …(23)
同様に、全身骨量、及び腕部、脚部などのMRI法による回帰分析を基にして推定式を算出することも可能である。
【0085】
なお、上記推定方法はセグメント毎の除脂肪量、筋肉量、筋力、骨量などを推算することを前提としていたが、1個のセグメント内の単位長さ当たりの除脂肪量、筋肉量、筋力、骨量などを推算することを前提として推定式を作成すると、より精度の高い結果が得られる場合がある。このような方法は、特に、特殊な体型を有する運動選手、具体的には、上腕部と前腕部、又は大腿部と下腿部とにおいてセグメント長等の左右バランスが著しく相違する場合、等に有効である。
【0086】
筋肉量、骨量などを単位長当たりの値として推算する方法の一例を次に説明する。円柱モデルの体積V、断面積A、長さLの関係は、
=A・L
であるから、
V/L=A=ρ・(L/Z)
である。上記(16)〜(23)式を単位長当たりに書き換えると次のようになる。
MM/L≒LBM/L=a+b・(L/Z)+c・Ag …(16)’
LBM/L=(MM+BM)/L=a+b・(L/Z)+c・W+d・Ag …(17)’
MMFA/LFA=a+b・MMUA/LUA …(18)’
MMCL/LCL=a'+b'・MMFL/LFL …(19)’
BMFA/LFA=LBMFA/LFA−MMFA/LFA …(20)’
BMCL/LCL=LBMCL/LCL−MMCL/LCL …(21)’
BMUA/LUA=a+b・BMFA/LFA …(22)’
BMFL/LFL=a'+b'・BMCL/LCL …(23)’
したがって、
MMUA=(MMUA/LUA)・LUA
MMFA=(MMFA/LFA)・LFA
MMFL=(MMFL/LFL)・LFL
MMCL=(MMCL/LCL)・LCL
LBMFA=(LBMFA/LFA)・LFA
LBMCL=(LBMCL/LCL)・LCL
BMUA=(BMUA/LUA)・LUA
BMFA=(BMFA/LFA)・LFA
BMFL=(BMFL/LFL)・LFL
BMCL=(BMCL/LCL)・LCL
【0087】
また、関数式fを用いた表現では、
MMUA=f(LUA /ZUA) 又はf(LUA /ZUA,W,Ag)
MMFL=f(LFL /ZFL) 又はf(LFL /ZFL,W,Ag)
MMFA=f(LFA /ZFA,LUA /ZUA,W,Ag) 又はf(LFA /ZFA,LUA /ZUA,W,Ag)・LFA
MMCL =f(LCL /ZCL,LFL /ZFL,W,Ag) 又はf(LCL /ZCL,LFL /ZFL,W,Ag)・LCL
とすることができる。
【0088】
〔3〕基礎代謝量の推定方法
基礎代謝量の一般的な推定方法は次の通りである。
基礎代謝量(BM)〔kCal〕/日≒安静代謝量(RM)/1.2∝安静時酸素摂取量(VOr)〔mL/min〕∝除脂肪量(LBM)〔kg〕∝総筋肉量(TMM)〔kg〕
ここで、例えばLBMが59.9kgであると仮定すると、
VOr=(LBM+7.36)/0.2929=229.635〔mL/min〕
RQ(呼吸商)0.82一定のとき、1リットルのOガスの熱産性は4.825kCalである。したがって、1日の酸素消費量は、
229.635〔mL/min〕・60〔min〕・24〔Hr〕=330.674〔L〕
基礎代謝量BMは、
BM=4.825〔kCal〕・330.674=1595.5〔kCal〕
である。
【0089】
ここで、除脂肪量LBMの組織の中で筋肉に着目する。本測定方法によれば、各セグメントの筋肉量MMを高精度に推算することができる。そこで、除脂肪量LBMよりも総筋肉量TMMを用いたほうが、基礎代謝量BM及び安静代謝量RMの推定精度が改善できるものと考えられる。すなわち、次のような重回帰式を作成すればよい。
BM(又はRM)=f(TMM)
又は、
BM(又はRM)=f(Σ各セグメントのMM)
【0090】
また、筋肉の中でも、その部位によって基礎代謝量に対する寄与の相違があるものと推測できる。具体的には、腕部よりも脚部のほうが基礎代謝量に対する寄与が大きいと推測できるから、総筋肉量TMMよりも脚部(大腿部及び下腿部)の筋肉量と基礎代謝量BM及び安静代謝量RMとの高い相関が期待できる。そこで、次のような重回帰式を作成すればよい。
BM(又はRM)=f(MMFL,MMCL
【0091】
更に、従来は脂肪組織は基礎代謝量に殆ど寄与しないとして除外されていたが、筋肉組織に比較すると低活性ではあるものの、或る程度の代謝を有しており、より高い精度で推定を行うには脂肪組織をも考慮した推定式が有用である。すなわち、脂肪量FMも用い、次のような重回帰式を作成してもよい。
BM(又はRM)=f(TMM,FM)
従来より、特に女性の場合、基礎代謝量と除脂肪量との相関は必ずしも高くなく、むしろ体重との相関が高いと言われている。すなわち、これは脂肪組織の代謝が無視できないことを示しており、本測定方法によれば脂肪量FMも精度よく推算できるので、このような脂肪量をも考慮した基礎代謝量の推定は精度向上に非常に有効である。
【0092】
〔4〕ADL指数の推定方法
ここではADL指数として大腿四頭筋筋肉量、大腿四頭筋最大筋力、体重支持指数を利用しているが、そのほかの指標値でもよい。大腿四頭筋筋肉量はこの大腿四頭筋を含む脚部又は大腿部の筋肉量と高い相関を有しているから、上述のようにして算出した脚部又は大腿部の筋肉量から容易に推算することができる。また、最大筋力は筋肉量と高い相関を有しているから、大腿四頭筋最大筋力は上記大腿四頭筋筋肉量から容易に推定することができる。更には、この大腿四頭筋最大筋力と体重とから体重支持指数を推算することができる。
【0093】
以上のように、本測定方法によれば、MRI法で算出した各組織量の回帰分析を基にして、インピーダンスの測定値から各組織量や基礎代謝量など、身体組成情報や健康状態を反映した情報を高い精度で推定することができる。
【0094】
次いで、上記測定方法を利用した本発明に係る身体組成測定装置の具体的な構成例及びその動作を説明する。本実施例による身体組成測定装置では、特に大腿部を中心とする下肢部の筋肉量、筋力等を精度よく且つ簡便に測定するようにしている。
【0095】
既に説明したように、上記MRI法を適用して高い精度で測定を行うための要素としては、被検者の大腿部の筋肉の屈伸状態が推定式が作成されたときの事前被検者の筋肉の屈伸状態に近い状態、つまり膝を真っ直ぐに伸ばした状態、又はそれに近い状態でインピーダンスの測定を行うこと、測定の際に被検者の膝の屈伸角度を一定に保つこと、及び、電極の接触位置の精度(再現性)を良好にすること、が重要である。
【0096】
いま、測定箇所(上記電圧測定点)の位置決め精度が低いと再現性の高い測定が困難である理由は、次の通りである。すなわち、上述したように、或るセグメントのインピーダンスZは、断面積A、長さL、体積抵抗率ρに対して、
Z=ρ・(L/A)
であるから、セグメントの体積Vは、
V=A×L=(ρ・L/Z)×L=ρ・(L2/Z)
となる。この式から明らかなように、筋肉の体積は測定部位の長さの二乗に比例するから、測定箇所の位置決めの精度のばらつきが測定結果に大きく影響することになる。
【0097】
更にまた、被検者が無理な姿勢をとらずに済む、或いは、高齢者や子供、身体の柔軟性の低い人などでも楽に測定が行えることも重要である。これら様々な条件を満足させるべく、以下の実施例1乃至4による身体組成測定装置では、被検者が床面上に座った、又は仰臥した状態で膝の屈伸角度が140〜180°の範囲内の所定角度に維持されるようにし、主として、その膝の裏側に接触させた電極を利用してインピーダンス測定を行うようにしている。
【0098】
〔第1実施例〕
図5は本発明の第1実施例による身体組成測定装置1の外観斜視図、図6は本測定装置1を用いた測定状態を示す斜視図、図7は測定状態を説明する側面図である。本実施例の身体組成測定装置1は、図7に示すように、被検者Bが床面上に足を伸ばして座し、両膝を載せたときにその屈伸角度θがそれぞれ約160°となるように傾斜形状に形成されたテーパ部11L,11Rを有する本体部10を備え、テーパ部11L,11Rの頭頂部には膝裏に接触する測定用電極14L,14Rを備え、テーパ部11L,11Rの斜面上に脛部裏に接触する通電用電極13L,13Rを備える。また、本体部10の両側面には側方にコの字形状のグリップバー12L,12Rが突設され、グリップバー12L,12Rには被検者Bが握ることによって掌に接触する測定用電極15L,15Rを備える。更にまた、本体部10上面にテーパ部11L,11Rで挟まれて、複数の操作キーと表示器とを有する操作表示部16が、被検者から見易いように適宜に傾けて設けられている。
【0099】
なお、通電用電極及び測定用電極はステンレス等の金属を用いてもよいが、密着性を増すために、導電性ゴムなどのクッション性を有するものや導電性プラスチックなどを使用してもよく、或いはクッション材などを介挿して接触面に金属膜等の導電性材料を配置した構成としてもよい。
【0100】
被検者Bが図6に示すような適切な測定姿勢をとると、所定間隔離間した両足の脛部の裏面に通電用電極13L,13Rが接触し、両膝の裏面に測定用電極14L,14Rが接触し、両掌に測定用電極15L,15Rが接触する。これにより、図10にモデル図で示すように、2個の電流供給点Pi3’,Pi4’と4個の電圧測定点Pv7,Pv8,Pv9,Pv10とが確保される。ここで、電流供給点Pi3’,Pi4’は図1における電流供給点Pi3,Pi4に相当するものであって、電圧測定点Pv7,Pv8よりも遠位(体幹部からより遠い位置)で、且ついわゆる四電極法によるインピーダンス測定の測定条件を満たす距離以上に電圧測定点Pv7,Pv8から離れた位置であれば、どの位置でもよい。
【0101】
図8は本測定装置1の電気系構成図である。2個の通電用電極13L,13Rは周波数f0の定電流高周波信号を発生する電流源101に接続されている。ここで、高周波信号の周波数f0は通常10kHz〜100kHzの範囲で適宜に設定される。一方、4個の測定用電極14L,14R,15L,15Rは電極選択部102に接続されており、演算・制御部100による指示に基づいて選択された2個の測定用電極が差動増幅器103の入力へと接続される。
【0102】
差動増幅器103の出力はバンドパスフィルタ(BPF)104に接続され、ここで周波数f0以外の信号成分が除去される。その後、検波部105にて検波・整流が行われて周波数f0の信号成分が抽出され、更に増幅器106により増幅される。そして、この信号をアナログ−デジタル(A/D)変換器107によりデジタル信号に変換し、演算・制御部100へと入力する。演算・制御部100はCPUやROM、RAMなどを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、予めROMに格納されている制御プログラムに従って各種処理を実行することにより、上述したようなインピーダンス測定や身体組成情報の推定演算処理などを達成する。また、本体部10にはバッテリなどの電源部108を備える。
【0103】
本測定装置1を用いた身体組成測定を行う際の手順を、図9のフローチャートに沿って説明する。被検者Bは図6に示すように自分の両足を本体部10の上に置き、それから操作表示部16に設けられた電源スイッチを押して電源を投入すると(ステップS11)、本装置1が起動して各種の初期化処理、測定回路系の自己検査処理などを含む測定準備処理を実行する(ステップS12)。次に、被検者Bは身長、年齢、性別等の身体特定化情報を操作キー161の所定操作により入力する(ステップS13)。演算・制御部100は、最低限必要な入力項目が入力されているか否かを判定し(ステップS14)、未入力項目がある場合にはステップS13へと戻り不足項目の入力を促す。ステップS14で必要項目が入力されたと判定されると、演算・制御部100はインピーダンス測定を実行する(ステップS15)。
【0104】
すなわち、2個の通電用電極13L,13R間に電流源101より微弱な高周波電流を流す。これにより、左大腿部と右大腿部とに縦貫する電流が流れる。この状態で先ず、電極選択部102により左膝に接触している測定用電極14Lと左掌に接触している測定用電極15Lとを選択し、その両端間の電位差を測定し、その測定値を演算・制御部100に与える。図10に明らかなように、このときに測定される電圧は、左大腿部のインピーダンスZLFLの両端電圧となる筈であるから、その測定値から左大腿部のインピーダンスZLFLを算出することができる。
【0105】
なお上記説明では、両掌を電圧測定点としていたが、図10を見ればわかるように、掌を電流供給点として利用し、例えば、Pv9とPi3’との間に電流を流し、Pv7とPv8との電位差を測定すると、この電圧は左大腿部のインピーダンスZLFLを反映したものとなる。このようにして測定用電極15L,15Rを電流供給に利用しても、左右大腿部のインピーダンスZLFL,ZRFLを独立に測定することができる。
【0106】
次に、電極選択部102により左膝に接触している測定用電極14Lと右掌に接触している測定用電極15Rとを選択し、その電極間の電位差を測定し、その測定値を演算・制御部100に与える。図10によれば、このときに測定される電圧は、先の測定と同様に、左大腿部のインピーダンスZLFLの両端電圧となる筈であるが、体幹部や両上肢部を導電線と看做す際の左右のバランス上の誤差があると電圧測定値が若干異なる。そこで、この測定による算出結果と先の結果との平均値を左大腿部のインピーダンスZLFLとすることによって、より精度の高い測定が行える。
【0107】
更に、電極選択部102により右膝に接触している測定用電極14Rと右掌に接触している測定用電極15Rとを選択し、その電極間の電位差を測定し、その測定値を演算・制御部100に与え、次いで、右膝に接触している測定用電極14Rと左掌に接触している測定用電極15Lとを選択し、その電極間の電位差を測定し、その測定値を演算・制御部100に与える。これにより、上述したのと同様に右大腿部のインピーダンスZRFLを高い精度で算出する。
【0108】
なお、電圧測定値が異常に大きい又は小さい場合、及び、同一部位に対する複数回の測定結果が安定しない場合には、測定が正しく行われていない(例えば電極の接触が不十分である等)可能性があるから、測定異常であると判断し(ステップS16で「Y」)、表示やブザー音によりエラー報知を行い(ステップS20)、そのまま測定を終了する。
【0109】
全ての測定が正常であると判断すると、測定終了メッセージを表示器162に表示する等の終了報知を行う(ステップS17)。この報知をもって、被検者Bは測定姿勢を解く、つまり本体部10上から足を離すことができる。その後、演算・制御部100は、インピーダンス測定値と、始めに入力された身体特定化情報とに基づいて所定の演算処理を実行することにより、身体組成情報や健康状態チェック情報を算出し(ステップS18)、その結果を表示器162に表示する(ステップS19)。具体的には、例えば左右の大腿部の筋肉量をそれぞれ推算し、それらの個々の値と左右のバランス状態とを表示する。もちろん、上述した通り、それ以外の各種の情報を推算して表示することができる。
【0110】
以上のように、第1実施例による身体組成測定装置1では、被検者Bが楽な姿勢で且つ簡便に身体組成や健康などに関する諸情報を測定し、その結果が被検者に提示される。
【0113】
11は第1実施例の変形例による身体組成測定装置1bの外観斜視図、図12は本測定装置1bを用いた測定状態を示す斜視図である。この測定装置1bでは、電気系回路を内蔵する本体部10の両側壁面に測定用電極15L,15Rを備え、図12に示すように、被検者Bが両手で本体部10を抱え持つようにして掌を測定用電極15L,15Rに接触させる。もちろん、被検者が握り易い又は摘み易いように、本体部10の両側面から突起部などが突設され、そこに測定用電極15L,15Rを備える構成であってもよい。
【0117】
また、上記第1実施例における身体組成測定装置では、身体全体や身体の一部の生体組織に対して良好な影響を及ぼすような装置を組み込む形態とすることができる。図16はこのような装置の一例である測定装置1fを示す外観斜視図、図17は本測定装置1fの使用状態を示す側面図である。
【0118】
この例では、本体部10のテーパ部11L,11Rの傾斜面に適宜の赤外ヒータ80を設けている。図17に示すように被検者Bが脚をテーパ部11L,11Rに載せたとき、被検者Bの脹ら脛の裏面及び大腿部の裏面に赤外ヒータ80が密着するから、赤外ヒータ80から被検者の身体に対して温熱によるマッサージ効果を与えることができる。これにより、本測定装置1fを用いて所望のときに下肢部の温熱マッサージを行い、また、上述したような身体組成測定を利用して、上記マッサージによる血行改善、浮腫改善などの効果を確認することができる。
【0119】
また、上記のような熱的な刺激のほかに、機械的刺激、電気的刺激などの生体組織に対し良好な効果を与えるような各種装置を組み込んでもよい。図18は、被検者Bの脹ら脛を包囲するエアマッサージ部81をテーパ部11L,11Rに設けた例である。
【0137】
上記実施例は、主として、被検者が脚を前方に投げ出しつつ膝を適度に曲げた状態で床面上等に座した測定姿勢をとるものである。既に述べたように、こうした測定姿勢は測定精度の点からは好ましいものの、被検者の健康状態等によっては身体に負担が掛かったり無理を強いたりする場合もある。そこで、以下の実施例は、被検者がより楽な姿勢で測定を行えるようにしたものであり、椅子状の測定装置に座した状態、つまり膝の曲げ角度を約90°として測定を行うようにしたものである。
【0138】
〔第実施例〕
13は本発明の第実施例の身体組成測定装置5の外観斜視図、図14は本測定装置5の一部の斜視図、図15は本測定装置5を用いた測定状態を示す斜視図である。この測定装置5は、背もたれ部51の両側部にアームレスト55L,55Rを備えた椅子状の形態を有する。アームレスト55L,55Rの先端上面には被検者Bの掌に接触する測定用電極15L,15Rを備える。座面52の前縁角部には被検者Bが座った状態でちょうど膝の裏面に接触する測定用電極14L,14Rが設けられ、この測定用電極14L,14Rはレバー59の操作により上下に移動可能な構成となっている。また、両足の載置位置には左右の足位置決め部56L,56Rが設けられた足置台54が配設されている。各足位置決め部56L,56Rには指先側に通電用電極13L,13Rが、踵側に測定用電極36L,36Rが設けられている。また、下垂部53には上下にスライド移動自在の保持板57が設けられ、保持板57の前面には、前方を指向して踝の後方に接触する測定用電極35L,35Rが設けられている。
【0139】
14に示すように、足位置決め部56L(及び56R)は足置台54に対してばね58Lで上方に付勢されており、図15に示すように、被検者Bが足位置決め部56L、56R上に足を載置して座面52上に座すると、被検者Bの足裏から膝までの高さに応じて足位置決め部56L,56Rは適度に沈み込み、足裏に通電用電極13L,13R及び測定用電極36L,36Rが確実に密着する。また、レバー59を操作することにより、膝裏に測定用電極14L,14Rを密着させる。
【0140】
而して、被検者Bは左右の足を足位置決め部56L,56R上に載せた状態で座面52に深く座り、背もたれ部51に背中をつけて背筋を伸ばす。そして、アームレスト55L,55R上に両腕を載せ、掌を測定用電極15L,15R上に載せる。なお、このとき、上腕部が体幹部に接触しないように脇を少し開いた状態とすることが推奨される。被検者Bがこのような姿勢で座ることにより、図2における電流供給点Pi1,Pi2と電圧測定点Pv1,Pv2,Pv9,Pv10とが確保される。
【0141】
すなわち、この測定装置では、電圧測定点が4箇所から6箇所に増加したため、測定用電極の選択によって、大腿部のインピーダンスZ LFL ,Z RFL のほか、下腿部のインピーダンスZ LCL ,Z RCL や足首のインピーダンスZ LH ,Z RH をそれぞれ独立に測定することができる。したがって、これら各身体部位の筋肉量や骨量、骨密度など、第1実施例による測定装置よりも更に他種類の身体組成情報を被検者に提示することができる。
具体的に言うと、足首(手首も同様)近傍は皮下脂肪や筋肉組織が薄く、筋肉や脂肪に比べて骨組織の割合が多い。すなわち、図4に示したようなモデルで考えれば、骨組織の断面積の占める割合がかなり大きい。そのため、例えば両脚間に高周波電流を流した状態で踵下と踝との間の電位差を測定し、その電流値と電圧値とからインピーダンスを求めると、このインピーダンスは足首付近の骨組織の情報を多く含むものとなる。したがって、このインピーダンス測定値を用いれば、この身体部位の骨量を精度よく算出することができるのみならず、全身の骨量の推定精度も向上させることができる。更には、骨組織の詳しい情報が得られることによって、骨に関する健康状態を示す情報として、骨密度や骨粗鬆症の進行度合等に関する情報を取得することができる。
なお、このとき膝の屈伸角度は約90°であり、第実施例による測定装置における膝の屈伸角度とは相違するから、筋肉の屈伸の影響などを考慮して適宜の補正を行う等の処理を加えることが好ましい。
【0149】
なお、上記各実施例は本発明の単に一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種の形態の変形や修正を行っても、本発明に含まれることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の身体組成測定装置で用いる測定方法に対応する人体のインピーダンス構成の近似モデル図。
【図2】 図1の近似モデル図を実際の測定に適用する場合の簡略化したモデル図。
【図3】 MRIで取得する身体部位の断面画像を示す概念図(A)及び身体部位の長さ方向に対応した各組織の面積分布図(B)。
【図4】 本測定方法で利用する円柱形状の組成モデル(A)及び等価回路(B)。
【図5】 本発明の第1実施例による身体組成測定装置の外観斜視図。
【図6】 第1実施例による身体組成測定装置を用いた測定状態を示す斜視図。
【図7】 第1実施例による身体組成測定装置を用いた測定状態を説明する側面図。
【図8】 第1実施例による身体組成測定装置の電気系構成図。
【図9】 第1実施例による身体組成測定装置で測定を行う際の手順を示すフローチャート。
【図10】 第1実施例による身体組成測定装置で測定を行う場合の人体のインピーダンス構成の近似モデル図。
【図11】 第1実施例の変形例による身体組成測定装置の外観斜視図。
【図12】 図11の測定装置を用いた測定状態を示す側面図。
【図13】 本発明の第2実施例の身体組成測定装置の外観斜視図。
【図14】 第2実施例による身体組成測定装置の一部の斜視図。
【図15】 第2実施例による身体組成測定装置を用いた測定状態を示す斜視図。
【図16】 第1実施例の変形例による身体組成測定装置の外観斜視図。
【図17】 図16の測定装置を用いた測定状態を示す側面図。
【図18】 第1実施例の他の変形例による身体組成測定装置を用いた測定状態を示す側面図。
【符号の説明】
10…本体部
100…演算・制御部
101…電流源
102…電極切替部
103…差動増幅器
104…バンドパスフィルタ(BPF)
105…検波部
106…増幅器
107…アナログ−デジタル(A/D)変換器
108…電源部
13L,13R…通電用電極
14,14L,14R,15,15L,15R,35L,35R,36L,36R,32L,32R…測定用電極
16…操作表示部
161…操作キー
162…表示器
11L,11R…テーパ部
12L,12R…グリップバー
51…背もたれ部
52…座面
53…下垂部
54…足置台
55L,55R…アームレスト
56L,56R…足位置決め部
57…保持板

Claims (7)

  1. a)被検者の身体中の所定の測定対象部位の端部にある関節の屈曲角度を所定値に保つために該関節を挟む両側の身体部分に接触してこれを保持する測定姿勢維持補助手段と、
    b)該測定姿勢維持補助手段により前記関節の屈曲角度が所定値に保たれる状態としたときに、その被検者の屈曲された身体の内方の所定箇所に接触するように前記測定姿勢維持補助手段に設けられた複数の電極と
    c)前記複数の電極を用いて前記測定対象部位のインピーダンスを測定するインピーダンス測定手段と、
    d)測定されたインピーダンスに基づいて被検者の前記測定対象部位に対応する又は身体全体の身体組成や健康状態に関連した各種情報を推定する推定演算手段と、
    を備えることを特徴とする身体組成測定装置。
  2. 前記関節は膝の関節であることを特徴とする請求項1に記載の身体組成測定装置。
  3. 前記測定姿勢維持補助手段は、両下肢を前方に伸ばして座した姿勢をとる被検者に対し、膝及びその両側の裏側を担持するものであることを特徴とする請求項2に記載の身体組成測定装置。
  4. 前記測定姿勢維持補助手段は、下肢を載せるための浅い台形状又は三角形状の傾斜面を有するものであることを特徴とする請求項3に記載の身体組成測定装置。
  5. 前記複数の電極は、被検者の両脛部に接触する通電用の電極を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の身体組成測定装置。
  6. 前記複数の電極は、被検者の両膝の裏側に接触する測定用電極を含むことを特徴とする請求項5に記載の身体組成測定装置。
  7. 膝裏に接触する前記測定用電極は、下肢を載せるための浅い台形状又は三角形状の前記測定姿勢維持補助手段の頭頂部に設けられ、両脛部の裏側に接触する前記通電用電極はその傾斜面に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の身体組成測定装置。
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