JP4914564B2 - 反射防止フィルム、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
反射防止フィルムの塗布方式としてはこれまでディップコート法、マイクログラビア法、リバースロールコート法などが主に用いられてきた。ディップコート法は液受け槽中の塗布液振動が不可避であり、段状のムラが発生しやすい。リバースロールコート法、マイクログラビア法では、塗布に関連するロールの偏芯やたわみにより段状のムラが発生しやすい。また、マイクログラビア法ではグラビアロールの製作精度や、ブレードとグラビアロールの当たりによるロールやブレードの経時変化により塗布量ムラを発生しやすい。また、これらの塗布方式は後計量方式であるため、安定した膜厚の確保が比較的困難である。そのためこれらの塗布方式ではある速度以上の塗布の高速化が困難であり、蒸着法などに比べれば生産性が高いものの、塗布本来の生産性の高さが活かし切れていない。
特許文献5(特開平7−151904号公報)において反射防止層をダイコート法により塗布する方法が提案されている。ダイコート法は前計量塗布方式であるため、膜厚の安定性が高い利点がある。但し、通常一般的に用いられているダイの構成を用いて塗布を行うと、前記の各種塗布方式と同程度の高速性しか実現することが出来ない。具体的には、反射防止層のような薄層塗布では透明支持体の搬送方向と垂直及び並行な向きに発生する膜厚ムラが顕著に発生し、膜厚の安定性を保つことが難しい。前記特許文献5においてはダイの構成として特に制限はなく、一般的なダイを想定しており、ダイの形状等においては特に提案を行っていない。一方、特許文献6(特開2003−200097号公報)ではダイの構成を工夫することによって精度良く薄層の塗布が行える事を示している。この方法を用いることで反射防止層のような薄層を精度良く塗布することが可能となるが、特許文献5で示されるダイコート法、特許文献6で示されるダイコート法共に液の種類によっては高速での塗布が困難であり、時には塗り付け自体が不可能である事が見受けられていた。
本発明の他の目的は、膜厚均一性が高い反射防止フィルムの製造方法を提供するものであり、更にこのような優れた反射防止フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することにある。
置が提供され、上記目的が達成される。
〔1〕
透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層に、実質的にフッ素を含まない飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーバインダーと中空シリカ粒子と表面自由エネルギーを低下させる化合物とを含み、該中空シリカ粒子が、粒子内の空腔の半径をa、粒子の外殻の半径をbとしたときの数式(I)で表される空隙率xが10〜60%であり、該表面自由エネルギーを低下させる化合物が、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端および/または側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン化合物であり、該表面自由エネルギーを低下させる化合物を該低屈折率層全固形分の0.01〜20質量%の範囲で含有することを特徴とする反射防止フィルム。
数式(I):x=(4πa 3 /3)/(4πb 3 /3)×100
〔2〕
前記中空シリカ粒子が、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を有するシランカップリング剤による処理をされていることを特徴とする〔1〕に記載の反射防止フィルム。
〔3〕
シリコーンが低屈折率層の表面に偏析し、低屈折率層の最表面と最表面から80%下層における光電子スペクトル強度比Si/Cが該最表面において80%下層よりも5倍以上大きいことを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の反射防止フィルム。
〔4〕
表面自由エネルギーが25mN/m以下であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の反射防止フィルム。
〔5〕
透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層および該低屈折率層の下層の少なくともいずれかに、酸触媒および/または金属キレート化合物の存在下で製造されてなる下記一般式(A)で表されるオルガノシランの加水分解物およびその部分縮合物の少なくともいずれかを含む〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の反射防止フィルム。
一般式(A):(R10)mSi(X)4-m
(式中、R10は、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法において、
バックアップロールによって支持されて連続走行する透明支持体の表面に、スロットダイの先端リップのランドを近接させて、前記先端リップのスロットから、実質的にフッ素を含まない飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーバインダーと、粒子内の空腔の半径をa、粒子の外殻の半径をbとしたときの数式(I)で表される空隙率xが10〜60%である中空シリカ粒子と、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端および/または側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン化合物である表面自由エネルギーを低下させる化合物とを含む塗布液を塗布する方法の、前記スロットダイの透明支持体進行方向側の先端リップのウェブ走行方向におけるランド長さを30μm以上100μm以下とするスロットダイを使用し、前記スロットダイを塗布位置にセットしたときに、前記ウェブの進行方向とは逆側の先端リップとウェブの隙間を、前記ウェブ進行方向側の先端リップとウェブとの隙間よりも30μm以上120μm以下大きくなるように設置した塗布装置を用いて乾燥膜厚が200nm以下となる、透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層を少なくとも一層塗布することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
〔7〕
該塗布液の塗布時における粘度が2.0[mPa・sec]以下、透明支持体に塗り付けられる塗布液の量が2.0〜5.0[ml/m2]であることを特徴とする〔6に記載の反射防止フィルムの製造方法。
〔8〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは〔6〕または〔7〕に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムを備えた偏光板。
〔9〕
〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の反射防止フィルム、〔6〕または〔7〕に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムまたは〔8〕に記載の偏光板を備えた液晶表示装置。
なお、本発明は上記〔1〕〜〔9〕に関するものであるが、参考のために下記その他の事項についても記載した。
1.透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層に、中空シリカ粒子と表面自由エネルギーを低下させる化合物を含むことを特徴とする反射防止フィルム。
2.表面自由エネルギーを低下させる化合物が、シリコーン化合物およびフッ素系化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記1に記載の反射防止フィルム。
3.表面自由エネルギーを低下させる化合物がシリコーン化合物であることを特徴とする上記項2に記載の反射防止フィルム。
4.表面自由エネルギーを低下させる化合物が、分子中にバインダーとの反応性を有する基を少なくとも1つ含むことを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
5.表面自由エネルギーを低下させる化合物が、分子中に(メタ)アクリルロイル基を少なくとも1つ含むことを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
6.透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層に、中空シリカ粒子と表面自由エネルギー低下能を有するバインダーを含むことを特徴とする反射防止フィルム。
7.シリコーンおよび/またはフルオロアルキル基が低屈折率層の表面に偏析し、低屈折率層の最表面と最表面から80%下層における光電子スペクトル強度比Si/Cおよび/またはF/Cが該最表面において80%下層よりも5倍以上大きいことを特徴とする上記1〜6のいずれかに記載の反射防止フィルム。
8.透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層に、中空シリカ粒子と表面自由エネルギー低下能を有するバインダーを含み、該バインダーがシリコーンおよび/またはフッ素を含むことを特徴とする上記6または7に記載の反射防止フィルム。
9.表面エネルギー低下能を有するバインダーが含フッ素重合体であることを特徴とする上記6〜8のいずれかに記載の反射防止フィルム。
10.表面自由エネルギー低下能を有するバインダーが、(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有する化合物であることを特徴とする上記6〜9のいずれかに記載の反射防止フィルム。
11.バインダーが一般式1で表されることを特徴とする上記6〜10のいずれかに記載の反射防止フィルム。
13.透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層および該低屈折率層の下層の少なくともいずれかに、酸触媒および/または金属キレート化合物の存在下で製造されてなる下記一般式(A)で表されるオルガノシランの加水分解物およびその部分縮合物の少なくともいずれかを含む請求項1〜12に記載の反射防止フィルム。
一般式(A):(R10)mSi(X)4-m
(式中、R10は、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。)
14.1〜13に記載の反射防止フィルムの製造方法において、バックアップロールによって支持されて連続走行する透明支持体の表面に、スロットダイの先端リップのランドを近接させて、前記先端リップのスロットから塗布液を塗布する方法の、前記スロットダイの透明支持体進行方向側の先端リップのウェブ走行方向におけるランド長さを30μm以上100μm以下とするスロットダイを使用し、前記スロットダイを塗布位置にセットしたときに、前記ウェブの進行方向とは逆側の先端リップとウェブの隙間を、前記ウェブ進行方向側の先端リップとウェブとの隙間よりも30μm以上120μm以下大きくなるように設置した塗布装置を用いて乾燥膜厚が200nm以下となる層を少なくとも一層塗布することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
15.該塗布液の塗布時における粘度が2.0[mPa・sec]以下、透明支持体に塗り付けられる塗布液の量が2.0〜5.0[ml/m2]であることを特徴とする上記14に記載の反射防止フィルムの製造方法。
16.上記1〜13のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは上記14または15に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムを備えた偏光板。
17.上記1〜13のいずれかに記載の反射防止フィルム、上記14または15に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムまたは上記16に記載の偏光板を備えた液晶表示装置。
さらに、本発明の上記反射防止フィルムを備えた偏光板が提供され、これら反射防止フィルムや偏光板を具備する本発明の液晶表示装置は、該反射防止フィルムが最表面に配置されるので、視認性に優れると共に、耐傷性、さらには防汚性に優れる。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一例を模式的に示す概略断面図である。この場合、反射防止フィルム1は、透明支持体2、導電性層3、ハードコート層4、中屈折率層5、高屈折率層6、そして低屈折率層7の順序の層構成を有する。中屈折率層5と高屈折率層6はあってもなくてもよく、ハードコート層4には、マット粒子8が含まれていても含まれていなくてもよい。ハードコート層4の屈折率は1.50〜2.00の範囲にあることが好ましく、低屈折率層7の屈折率は1.38〜1.49の範囲にあることが好ましい。高屈折率層6および中屈折率層5を用いる場合、屈折率は低屈折率層7<中屈折率層5<高屈折率層6の順であればよい。導電性層3は必須ではないが塗設されることが好ましく、透明支持体2とハードコート層4の間でなく、上記反射防止フィルムの構成においていずれに存在してもよく、導電性層3が上記いずれかの層と一体化してもよい。なお、本明細書において、数値が物性値、特性値等を表す場合に、「(数値1)〜(数値2)」という記載は「(数値1)以上(数値2)以下」の意味を表す。
まず、本発明の低屈折率層について説明する。
本発明の反射防止フィルムの低屈折率層の屈折率は、1.38〜1.49、好ましくは1.38〜1.44の範囲にある。さらに、低屈折率層は下記数式(I)を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
(mλ/4)×0.7<n1d1<(mλ/4)×1.3 ……数式(I)
式中、mは正の奇数であり、n1は低屈折率層の屈折率であり、そして、d1は低屈折率層の膜厚(nm)である。また、λは波長であり、500〜550nmの範囲の値である。なお、上記数式(I)を満たすとは、上記波長の範囲において数式(I)を満たすm(正の奇数、通常1である)が存在することを意味している。
本発明の低屈折率層中に含有される中空シリカ粒子について、以下に説明する。
中空のシリカ粒子は、屈折率が1.17〜1.40が好ましく、更に好ましくは1.17〜1.35、最も好ましくは1.17〜1.30である。ここでの屈折率は粒子全体としての屈折率を表し、中空シリカ粒子を形成している外殻のシリカのみの屈折率を表すものではない。この時、粒子内の空腔の半径をa、粒子外殻の半径をbとすると、下記数式(I)で表される空隙率xは、好ましくは10〜60%、更に好ましくは20〜60%、最も好ましくは30〜60%である。
数式(I):x=(4πa3/3)/(4πb3/3)×100
中空のシリカ粒子をより低屈折率に、より空隙率を大きくしようとすると、外殻の厚みが薄くなり、粒子の強度としては弱くなるため、耐擦傷性の観点から1.17未満の低屈折率の粒子は成り立たない。なお、これら中空シリカ粒子の屈折率は、アッベ屈折率計(アタゴ(株)製)にて測定をおこなった。中空シリカの製造方法は、例えば特開2001−233611号公報や特開2002−79616号公報に記載されている。
シリカ微粒子の粒径が上記範囲にあると、空腔部の割合が適切となり屈折率が低下し、しかも低屈折率層表面に生成する微細な凹凸が抑制され、黒の締まりといった外観の悪化や積分反射率が悪化することがない。
シリカ微粒子は、結晶質でも、アモルファスのいずれでも良く、また単分散粒子が好ましい。形状は、球径が最も好ましいが、不定形であっても問題無い。ここで、中空シリカの平均粒径は電子顕微鏡写真から求めることができる。
また、低屈折率層には、本発明の目的の達成を損なわない範囲で、中空シリカと併用してフッ化マグネシウム微粒子等のシリカ微粒子以外の微粒子を配合しても良い。
(1):1+cosθH2O=2√γsd(√γH2O d/γH2O v)+2√γsh(√γH2O h/γH2O v)
(2):1+cosθCH2I2=2√γsd(√γCH2I2 d/γCH2I2 v)+2√γsh(√γCH2I2 h/γCH2I2 v)
*γH2O d=21.8、γH2O h=51.0、γH2O v=72.8、γCH2I2 d=49.5、γCH2I2 h=1.3、γCH2I2 v=50.8で、接触角の測定は25℃60%の条件下で1時間以上反射防止フィルムを調湿した後に同条件下において実施するものとする。
フッ素系化合物は、さらに低屈折率層皮膜との結合形成あるいは相溶性に寄与する置換基を有していることが好ましい。該置換基は同一であっても異なっていても良く、複数個あることが好ましい。好ましい置換基の例としてはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリール基、シンナモイル基、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、アミノ基などが挙げられる。フッ素系化合物はフッ素原子を含まない化合物とのポリマーであってもオリゴマーであってもよく、分子量に特に制限はない。フッ素系化合物のフッ素原子含有量には特に制限は無いが20質量%以上であることが好ましく、30〜70質量%であることが特に好ましく、40〜70質量%であることが最も好ましい。好ましいフッ素系化合物の例としてはダイキン化学工業(株)製、R-2020、M-2020、R-3833、M-3833(以上商品名)、大日本インキ(株)製、メガファックF-171、F-172、F-179A、ディフェンサMCF-300(以上商品名)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結果反応性を示すものであってもよい。これら架橋性官能基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱することによって架橋構造を形成することができる。
オルガノシラン化合物は、下記一般式(A)で表される。
一般式(A):(R10)mSi(X)4-m
一般式(A)において、R10は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。アルキル基としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ヘキシル、t−ブチル、sec−ブチル、ヘキシル、デシル、ヘキサデシル等が挙げられる。アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは1〜6のものである。アリール基としては、フェニル、ナフチル等が挙げられ、好ましくはフェニル基である。
オルガノシランの加水分解物および/または縮合反応物(ゾル成分)の調製は、触媒の存在下で行われることが好ましい。触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;シュウ酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基類;トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基類;トリイソプロポキシアルミニウム、テトラブトキシジルコニウム等の金属アルコキシド類等が挙げられるが、無機酸化物微粒子液の製造安定性や保存安定性の点から、本発明においては、酸触媒(無機酸類、有機酸類)及び/又は金属キレート化合物が用いられる。無機酸では塩酸、硫酸、有機酸では、水中での酸解離定数(pKa値(25℃))が4.5以下のものが好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が3.0以下の有機酸がより好ましく、塩酸、硫酸、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、水中での酸解離定数が2.5以下の有機酸が更に好ましく、メタンスルホン酸、シュウ酸、フタル酸、マロン酸が更に好ましく、シュウ酸が特に好ましい。
処理は15〜100℃で撹拌することにより行われるがオルガノシランの反応性により調節されることが好ましい。
これらの金属キレート化合物のうち好ましいものは、トリ-n-ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウム、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムである。これらの金属キレート化合物は、1種単独であるいは2種以上混合して使用することができる。また、これらの金属キレート化合物の部分加水分解物を使用することもできる。
次に、高(中)屈折率層について説明する。
本発明に高屈折率層が用いられる場合、屈折率は、1.65乃至2.40であることが好ましく、1.70乃至2.20であることがさらに好ましい。中屈折率層が用いられる場合、屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.55乃至1.80であることが好ましい。高屈折率層および中屈折率層のヘイズは、3%以下であることが好ましい。
本発明の高屈折率層および中屈折率層に用いる二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の分散には、分散剤を用いることができる。本発明の二酸化チタンを主成分とする無機微粒子の分散には、アニオン性基を有する分散剤を用いることが特に好ましい。アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基(及びスルホ基)、リン酸基(及びホスホノ基)、スルホンアミド基等の酸性プロトンを有する基、またはその塩が有効であり、特にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基及びその塩が好ましく、カルボキシル基及びリン酸基が特に好ましい。1分子当たりの分散剤に含有されるアニオン性基の数は、1個以上含有されていればよい。無機微粒子の分散性をさらに改良する目的でアニオン性基は複数個が含有されていてもよい。平均で2個以上であることが好ましく、より好ましくは5個以上、特に好ましくは10個以上である。また、分散剤に含有されるアニオン性基は、1分子中に複数種類が含有されていてもよい。
高屈折率層および中屈折率層に用いる二酸化チタンを主成分とする無機微粒子は、分散物の状態で高屈折率層および中屈折率層の形成に使用する。無機微粒子の分散において、前記の分散剤の存在下で、分散媒体中に分散する。分散媒体は、沸点が60〜170℃の液体を用いることが好ましい。分散媒体の例には、水、アルコール(例、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル)、脂肪族炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、ハロゲン化炭化水素(例、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素)、芳香族炭化水素(例、ベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(例、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドン)、エーテル(例、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラハイドロフラン)、エーテルアルコール(例、1−メトキシ−2−プロパノール)が含まれる。トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびブタノールが好ましい。特に好ましい分散媒体は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンである。
S=[D(0.9)−D(0.1)]/D(0.5)
D(0.1):体積換算粒径の積算値の10%相当粒径
D(0.5):体積換算粒径の積算値の50%相当粒径
D(0.9):体積換算粒径の積算値の90%相当粒径
反射防止膜をCRT画像表示面やレンズ表面に直接設ける場合を除き、反射防止膜は透明基材(透明支持体)を有することが好ましい。透明基材の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明基材のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明基材の屈折率は、1.4〜1.7であることが好ましい。透明基材としてはガラス板よりもプラスチックフィルムの方が好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシエタン−4、4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエーテルケトンが含まれる。セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートが好ましい。特に、液晶表示装置に用いる場合、セルロースアシレートフィルムが好ましく、セルロースからエステル化してセルロースアシレートが作製される。特に好ましい前述のセルロースがそのまま利用できる訳ではなく、リンター、ケナフ、パルプを精製して用いられる。
添加剤の使用量は、透明基材の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがさらに好ましい。
本発明の反射防止フィルムのハードコート層について以下に説明する。
ハードコート層は、ハードコート性を付与するためのバインダー、必要に応じて防眩性を付与するためのマット粒子、および高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機フィラーから形成される。バインダーとしては、飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するポリマーであることがさらに好ましい。また、バインダーポリマーは架橋構造を有することが好ましい。飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、エチレン性不飽和モノマーの重合体が好ましい。飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバインダーポリマーとしては、二個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。高屈折率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子から選ばれた少なくとも1種の原子を含むことが好ましい。
本発明の反射防止フィルムにおいては、少なくとも高屈折率層と低屈折率層を積層するので、ゴミ、ほこり等の異物が存在したとき、輝点欠陥が目立ちやすい。本発明における輝点欠陥とは、目視により、塗膜上の反射で見える欠陥のことで、塗布後の反射防止フィルムの裏面を黒塗りする等の操作により目視で検出できる。目視により見える輝点欠陥は、一般的に50μm以上である。輝点欠陥が多いと製造時の得率が低下し、大面積の反射防止フィルムを製造することができない。
本発明の反射防止フィルムは、輝点欠陥の数が1平方メートル当たり20個以下、好ましくは10個以下、さらに好ましくは5個以下、特に好ましくは1個以下とする。
ロール状のフィルム支持体からフィルム支持体がクリーン室に連続的に送り出され、クリーン室内で、フィルム支持体に帯電している静電気を静電除電装置により除電し、引き続きフィルム支持体上に付着している異物を、除塵装置により除去する。引き続きクリーン室内に設置されている塗布部で塗布液がフィルム支持体上に塗布され、塗布されたフィルム支持体は乾燥室に送られて乾燥される。
乾燥した塗布層を有するフィルム支持体は乾燥室から放射線硬化室へ送り出され、放射線が照射されて塗布層に含有されるモノマーが重合して硬化する。さらに、放射線により硬化した層を有するフィルム支持体は熱硬化部へ送られ、加熱されて硬化を完結させ、硬化が完結した層を有するフィルム支持体は巻き取られてロール状となる。
製膜ユニットが3つ設置された装置を用いて、前記ハードコート層を塗設したロール状の支持体フィルムを連続的に送り出し、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を各製膜ユニットで順次塗設した後に巻き取る事がより好ましく、製膜ユニットが4つ設置された、図2に示す装置を用いて、ロール状の支持体フィルムを連続的に送り出し、ハードコート層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を各製膜ユニットで順次塗設した後に巻き取る事が更に好ましい。
また、洗浄槽中にフィルムを導入し、超音波振動子により付着物を剥離させる方法、特公昭49−13020号公報に記載されているフィルムに洗浄液を供給したあと、高速空気の吹き付け、吸い込みを行なう方法、特開2001−38306号に記載のように、ウェブを液体でぬらしたロールで連続的に擦った後、擦った面に液体を噴射して洗浄する方法等の湿式除塵法を用いることができる。このような除塵方法の内、超音波除塵による方法もしくは湿式除塵による方法が、除塵効果の点で特に好ましい。
塗布用分散媒としては、特に限定されない。単独でも2種以上を混合して使用してもよい。好ましい分散媒体は、トルエン、キシレン、スチレン等の芳香族炭化水素類、クロルベンゼン、オルトージクロルベンゼン等の塩化芳香族炭化水素類、モノクロルメタン等のメタン誘導体、モノクロルエタン等のエタン誘導体等を含む塩化脂肪族炭化水素類、メタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、エチルエーテル、1,4-ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素類、脂肪族または芳香族炭化水素の混合物等が該当する。これら溶媒の中でもケトン類の単独あるいは2種以上の混合により作成される塗布用分散媒が特に好ましい。
本発明の塗布方式は液物性により塗布可能な上限の速度が大きく影響を受けるため、塗布する瞬間の液物性、特に粘度及び表面張力を制御する必要がある。
粘度については2.0[mPa・sec]以下であることが好ましく、更に好ましくは1.5[mPa・sec]以下、最も好ましくは1.0[mPa・sec]以下である。塗布液によってはせん断速度により粘度が変化するものもあるため、上記の値は塗布される瞬間のせん断速度における粘度を示している。塗布液にチキソトロピー剤を添加して、高せん断のかかる塗布時は粘度が低く、塗布液にせん断が殆どかからない乾燥時は粘度が高くなると乾燥時のムラが発生しにくくなり、好ましい。
また、液物性ではないが、透明支持体に塗り付けられる塗布液の量も塗布可能な上限の速度に影響を与える。透明支持体に塗り付けられる塗布液の量は2.0〜5.0[ml/m2]であることが好ましい。透明支持体に塗り付けられる塗布液の量を増やすと塗布可能な上限の速度が上がるため好ましいが、透明支持体に塗り付けられる塗布液の量を増やしすぎると乾燥にかかる負荷が大きくなるため、液処方・工程条件によって最適な透明支持体に塗り付けられる塗布液の量を決めることが好ましい。
表面張力については、15〜36[mN/m]の範囲にあることが好ましい。レベリング剤を添加するなどして表面張力を低下させることは乾燥時のムラが抑止されるため好ましい。一方、表面張力が下がりすぎると塗布可能な上限の速度が低下してしまうため、17[mN/m]から32[mN/m]の範囲がより好まく、19[mN/m]から26[mN/m]の範囲が更に好ましい。
塗布に用いる塗布液は、塗布前に濾過することが好ましい。濾過のフィルターは、塗布液中の成分が除去されない範囲でできるだけ孔径の小さいものを使うことが好ましい。濾過には絶対濾過精度が0.1〜10μmのフィルターが用いられ、さらには絶対濾過精度が0.1〜5μmであるフィルターを用いることが好ましく用いられる。フィルターの厚さは、0.1〜10mmが好ましく、更には0.2〜2mmが好ましい。その場合、ろ過圧力は1.5MPa以下、より好ましくは1.0MPa以下、更には0.2MPa以下で濾過することが好ましい。
ろ過フィルター部材は、塗布液に影響を及ぼさなければ特に限定されない。具体的には、前記した無機化合物の湿式分散物のろ過部材と同様のものが挙げられる。
また、濾過した塗布液を、塗布直前に超音波分散して、脱泡、分散物の分散保持を補助することも好ましい。
反射防止フィルムの各層が電離放射線硬化性の化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成される場合、架橋反応、又は、重合反応は酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で実施することが好ましい。酸素濃度が10体積%以下の雰囲気で形成することにより、物理強度、耐薬品性に優れた最外層を得ることができる。
好ましくは酸素濃度が5体積%以下であり、更に好ましくは酸素濃度が1体積%以下、特に好ましくは酸素濃度が0.5体積%以下、最も好ましくは0.1体積%以下である。
光照射の光源は、紫外線光域或いは近赤外線光のものであればいずれでもよく、紫外線光の光源として、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、メタルハライド灯、キセノン灯、太陽光等が挙げられる。波長350〜420nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。また、近赤外光光源としてはハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧ナトリウムランプが挙げられ、波長750〜1400nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。
近赤外光光源を用いる場合、紫外線光源と組み合わせて用いても良いし、或は塗布面側と反対の基材面側より光照射しても良い。塗膜層内の深さ方向での膜硬化が表面近傍と遅滞無く進行し均一な硬化状態の硬化膜が得られる。
照射する紫外線の照射強度は、0.1〜1000mW/cm2程度が好ましく、塗布膜表面上での光照射量は10〜1000mJ/cm2が好ましい。また、光照射工程での塗布膜の温度分布は、均一なほど好ましく、±3℃以内が好ましく、更には±1.5℃以内に制御されることが好ましい。この範囲において、塗布膜の面内および層内深さ方向での重合反応が均一に進行するので好ましい。
図3は本発明を実施したスロットダイを用いたコーターの断面図である。コーター10はバックアップロール11に支持されて連続走行するウェブWに対して、スロットダイ13から塗布液14をビード14aにして塗布することにより、ウェブW上に塗膜14bを形成する。
前記ウェブの進行方向側の先端リップのウェブ走行方向における長さは、長いほどビード形成に不利であり、この長さがスロットダイ幅方向における任意の個所間でばらつくと、かすかな外乱によりビードが不安定になる。したがって、この長さをスロットダイ幅方向における変動幅が20μm以内とすることが好ましい。
また、スロットダイの先端リップの材質については、ステンレス鋼などのような材質を用いるとダイ加工の段階でだれてしまい、前記のようにスロットダイ先端リップのウェブ走行方向における長さを30μm〜100μmの範囲にしても、先端リップの精度を満足できない。したがって、高い加工精度を維持するためには、特許第2817053号公報に記載されているような超硬材質のものを用いることが重要である。具体的には、スロットダイの少なくとも先端リップを、平均粒径5μm以下の炭化物結晶を結合してなる超硬合金にすることが好ましい。超硬合金としては、タングステンカーバイド(以下、WCと称す)などの炭化物結晶粒子をコバルトなどの結合金属によって結合したものなどがあり、結合金属としては他にチタン、タンタル、ニオブ及びこれらの混合金属を用いることも出来る。WC結晶の平均粒径としては、粒径3μm以下がさらに好ましい。
高精度な塗布を実現するためには、先端リップのウェブ進行方向側のランドの前記長さ及びウェブとの隙間のスロットダイ幅方向のばらつきも重要な因子となる。この二つの因子の組み合わせ、つまり隙間の変動幅をある程度抑えられる範囲内の真直度を達成することが望ましい。好ましくは、前記隙間のスロットダイ幅方向における変動幅が5μm以下になるように先端リップとバックアップロールの真直度を出す。
上記の様なバックアップロール及び先端リップの精度を達成することにより、本発明の塗布方式は高速塗布時における膜厚の安定性が高い。さらに、本発明の塗布方式は前計量方式であるために高速塗布時でも安定した膜厚の確保が容易である。本発明の反射防止フィルムの様な低塗布量の塗布液に対して、本発明の塗布方式は高速で膜厚安定性良く塗布が可能である。他の塗布方式でも塗布は可能であるが、ディップコート法は液受け槽中の塗布液振動が不可避であり、段状のムラが発生しやすい。リバースロールコート法、マイクログラビア法では、塗布に関連するロールの偏芯やたわみにより段状のムラが発生しやすい。また、マイクログラビア法ではグラビアロールの製作精度や、ブレードとグラビアロールの当たりによるロールやブレードの経時変化により塗布量ムラを発生しやすい。また、これらの塗布方式は後計量方式であるため、安定した膜厚の確保が困難である。本発明の製造方法を用いることで25m/min以上で塗布することが生産性の面から好ましい。
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器、メチルエチルケトン120部、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学工業(株)製)100部、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(商品名:ケロープEP−12、ホープ製薬(株)製)3部を加え混合したのち、イオン交換水30部を加え、60℃で4時間反応させたのち、室温まで冷却し、ゾル液aを得た。質量平均分子量は1600であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量が1000〜20000の成分は100%であった。また、ガスクロマトグラフィー分析から、原料のアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランは全く残存していなかった。
PET−30 50.0質量部
イルガキュア184 2.0質量部
SX−350(30%) 1.7質量部
架橋アクリル−スチレン粒子(30%) 13.3質量部
FP−132 0.75質量部
KBM−5103 10.0質量部
トルエン 38.5質量部
デソライトZ7404 100質量部
(ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液:JSR(株)製)
DPHA (UV硬化性樹脂:日本化薬(株)製) 31質量部
KBM−5103 10質量部
KE−P150 (1.5μmシリカ粒子:日本触媒(株)製) 8.9質量部
MXS−300 (3μm架橋PMMA粒子:綜研化学(株)製)3.4質量部
MEK(メチルエチルケトン) 29質量部
MIBK(メチルイソブチルケトン) 13質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、日本化薬(株)製)750.0質量部に、質量平均分子量15000のポリ(グリシジルメタクリレート)270.0質量部、メチルエチルケトン730.0質量部、シクロヘキサノン500.0質量部及び光重合開始剤(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)50.0質量部を添加して攪拌した。
二酸化チタン微粒子としては、コバルトを含有し、かつ水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムを用いて表面処理を施した二酸化チタン微粒子(MPT−129C、石原産業(株)製、TiO2:Co3O4:Al2O3:ZrO2=90.5:3.0:4.0:0.5質量比)を使用した。
この粒子257.1質量部に、下記分散剤41.1質量部、およびシクロヘキサノン701.8質量部を添加してダイノミルにより分散し、質量平均径70nmの二酸化チタン分散液を調製した。
上記の二酸化チタン分散液99.1質量部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA)68.0質量部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.6質量部、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.2質量部、メチルエチルケトン279.6質量部およびシクロヘキサノン1049.0質量部を添加して攪拌した。十分に攪拌ののち、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過した。
上記の二酸化チタン分散液A469.8質量部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)40.0質量部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.3質量部、光増感剤(カヤキュア-DETX、日本化薬(株)製)1.1質量部、メチルエチルケトン526.2質量部、およびシクロヘキサノン459.6質量部を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過した。
DPHA 4.0質量部
中空シリカ(18.2%) 40.0質量部
イルガキュア907 0.2質量部
ゾル液a 6.2質量部
MEK 299.6質量部
DPHA 3.3質量部
中空シリカ(18.2%) 40.0質量部
RMS−033 0.7質量部
イルガキュア907 0.2質量部
ゾル液a 6.2質量部
MEK 299.6質量部
JTA113(6%) 13.0質量部
MEK−ST−L 1.3質量部
ゾル液a 0.6質量部
MEK 5.0質量部
シクロヘキサノン 0.6質量部
JN7228A(6%) 13.0質量部
MEK−ST−L 1.3質量部
ゾル液a 0.6質量部
MEK 5.0質量部
シクロヘキサノン 0.6質量部
JN7228A(6%) 100.0質量部
MEK−ST 4.3質量部
MEK−ST−L 5.1質量部
ゾル液a 2.2質量部
MEK 15.0質量部
シクロヘキサノン 3.6質量部
例示化合物;P−1 14.0質量部
X-22-164C 0.42質量部
イルガキュア907 0.7質量部
MIBK 84.7質量部
テトラメトキシシラン30質量部とメタノール240質量部を4つ口反応フラスコに入れ、液温を30℃に保ちながら攪拌し、次いで、これに水6質量部に硝酸2質量部を加えた水溶液を加えて30℃で5時間攪拌し、シロキサンオリゴマーのアルコール溶液(溶液A)を得た。シロキサンオリゴマーのGPCによるエチレングリコール/ポリエチレンオキサイド換算の相対分子量は950であった。
溶液Aおよび溶液Bの調製は低屈折率層用塗布液Gと同様に行い、溶液A30質量部及び溶液B100質量部に更に水素末端ポリジメチルシロキサンDMS−H21(Gelest製)を1質量部、後述の中空シリカ粒子(18.2%)を80質量部加えて攪拌混合して、混合塗工液中の固形分濃度が1質量%となるように酢酸ブチルにて希釈を行い低屈折率層用塗布液Hを得た。
DPHA 3.3質量部
中空シリカ(18.2%) 40.0質量部
RMS−033 0.7質量部
イルガキュア907 0.2質量部
ゾル液a 6.2質量部
MEK 159.6質量部
DPHA 3.3質量部
中空シリカ(18.2%) 40.0質量部
RMS−033 0.7質量部
イルガキュア907 0.2質量部
ゾル液a 6.2質量部
MEK 134.1質量部
シクロヘキサノン 165.5質量部
PET−30:ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(日本化薬(株)製)
イルガキュア184:重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
SX−350:平均粒径3.5μm架橋ポリスチレン粒子(屈折率1.60、綜研化学(株)製、30%トルエン分散液。ポリトロン分散機にて10000rpmで20分間分散後使用)
架橋アクリル−スチレン粒子:平均粒径3.5μm(屈折率1.55、綜研化学(株)製、30%トルエン分散液)
FP−132:フッ素系表面改質剤
JN7228A:熱架橋性含フッ素ポリマー(屈折率1.42、固形分濃度6%、JSR(株)製)「オプスターJN−7228A:商品名」
JTA113:熱架橋性含フッ素ポリマー(屈折率1.44、固形分濃度6%、JSR(株)製)「オプスターJTA−113:商品名」
P−1:パーフルオロオレフィン共重合体(1)
DPHA:ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(日本化薬(株)製)
MEK−ST−L:シリカゾル(シリカ、MEK−STの粒子サイズ違い、平均粒径45nm、固形分濃度30%、日産化学(株)製)
中空シリカ:KBM−5103表面修飾中空シリカゾル(CS−60;商品名、触媒化成工業(株)、屈折率1.31、平均粒径60nm、シェル厚み10nm、空隙率58%、固形分濃度20%をKBM−5103表面修飾し表面修飾率対シリカ30質量%としたもの。固形分濃度18.2%)
KF96−1000CS:ストレートシリコーン(信越化学工業(株)製)
X22−164C:反応性シリコーン(信越化学工業(株)製)
RMS−033:反応性シリコーン(Gelest(株)製)
R−2020:フルオロアルキルアクリレートモノマー(ダイキン(株)製)
R−3833:フルオロアルキルアクリレートモノマー(ダイキン(株)製)
FMS−121:フルオロアルキルシリコーン(Gelest(株)製)
イルガキュア907:光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)
(1−1)ハードコート層Aおよびハードコート層Cの塗設
支持体としてトリアセチルセルロースフィルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)をロール形態で巻き出して直接、上記のハードコート層用塗布液を線数180本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度30m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下となるような窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、ハードコート層Aは照射量250mJ/cm2、ハードコート層Cは照射量300mJ/cm2の紫外線照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、巻き取った。硬化後、ハードコート層Aは厚さが6μmとなるようにハードコート層Cは厚さが8μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
支持体としてトリアセチルセルロースフィルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)をロール形態で巻き出して直接、上記のハードコート層用塗布液を線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度10m/分の条件で塗布し、60℃で150秒乾燥の後、さらに酸素濃度が1.0体積%以下となるような窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量250mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、巻き取った。硬化後、ハードコート層の厚さが3.6μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
ハードコート層まで塗設したトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF、富士写真フイルム(株)製)を再び巻きだして、中屈折率層用塗布液を線数180本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて塗布した。乾燥条件は90℃、30秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら180W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量400mJ/cm2の照射量とした。塗布後の厚さ67nmになるようにグラビアロールの回転数を調節しながら中屈折率層を形成し、巻き取った。硬化後の中屈折率層は屈折率1.630であった。
中屈折率層まで塗設したトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF、富士写真フイルム(株)製)を再び巻きだして、高屈折率層用塗布液を線数180本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて塗布した。乾燥条件は90℃、30秒とし、紫外線硬化条件は酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度600mW/cm2、照射量400mJ/cm2の照射量とした。塗布後の厚さ107nmになるようにグラビアロールの回転数を調節しながら高屈折率層を形成し、巻き取った。硬化後の高屈折率層は屈折率1.905であった。
ハードコート層もしくは高屈折率層まで塗設したトリアセチルセルロースフィルムを再び巻き出して、上記低屈折率層用塗布液を線数180本/インチ、深度40μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードを用いて、搬送速度15m/分の条件で塗布し、120℃で150秒で前乾燥の後、更に140℃で8分、後乾燥させてから酸素濃度が0.1体積%以下となるような窒素パージ下で240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量900mJ/cm2の紫外線を照射し、厚さ100nmになるようにグラビアロールの回転数を調節しながら低屈折率層を形成し、巻き取った。
後乾燥を省いた以外は「塗布硬化方式A」と同様にした。
上記で調製した低屈折率層用塗布液をワイヤーバーを用いて硬化後の厚みが約100nmとなるように塗工し、90℃で1時間加熱硬化して反射防止層を形成した。
(ダイコーターの構成)
スロットダイ13は、上流側リップランド長IUPが0.5mm、下流側リップランド長ILOが50μmで,スロット16の開口部のウェブ走行方向における長さが150μm、スロット16の長さが50mmのものを使用した。上流側リップランド18aとウェブWの隙間を、下流側リップランド18bとウェブWの隙間よりも50μm長くし(以下、オーバーバイト長さ50μmと称する)、下流側リップランド18bとウェブWとの隙間GL を50μmに設定した。また、減圧チャンバー40のサイドプレート40bとウェブWとの隙間GS 、及びバックプレート40aとウェブWとの隙間GB はともに200μmとした。
ハードコート層まで塗設したトリアセチルセルロースフィルムを再び巻き出して、上記低屈折率層用塗布液をダイコート法により25m/minの塗布速度で塗布した。120℃で150秒乾燥の後、更に140℃で8分乾燥させてから酸素濃度が0.1体積%以下となるような窒素パージ下で240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量900mJ/cm2の紫外線を照射し、厚さ100nmの低屈折率層を形成し、巻き取った。
上記ダイコーター塗布で下流側リップランド長IL0をそれぞれそれぞれE=10μm、F=30μm、G=100μm、H=120μmにした以外は「塗布硬化方式D」と同様にした。
上記ダイコーター塗布でダイコーターのオーバーバイド長さL0をそれぞれI=0μm、J=30μm、K=120μm、L=150μmにした以外は「塗布硬化方式D」と同様にした。
表1〜表4に示すように上記方法により反射防止フィルム試料を作成した。
製膜後、試料101、102を除く前記試料について以下の処理を行った。
1.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を調製し、55℃に保温した。0.01mol/lの希硫酸水溶液を調製し、35℃に保温した。 作製した反射防止フィルムを上記の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬した後、水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。次いで、上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬し希硫酸水溶液を十分に洗い流した。 最後に試料を120℃で十分に乾燥させた。
前記の鹸化処理後に得られたフィルム試料について、以下の項目の評価を行った。ただし試料101、102については鹸化処理を行なわないフィルム試料について、同様に以下の項目の評価を行った。
(1)平均反射率
分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜780nmの波長領域において、入射角5°における分光反射率を測定した。結果には450〜650nmの平均反射率を用いた。
(2)スチールウール耐傷性評価
ラビングテスターを用いて、以下の条件でこすりテストをおこなった。
評価環境条件:25℃、60%RH
こすり材:試料と接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)にスチールウール(日本スチールウール(株)製、ゲレードNo.0000)を巻いて、動かないようバンド固定した。
移動距離(片道):13cm、こすり速度:13cm/秒、荷重:500g/cm2、先端部接触面積:1cm×1cm、こすり回数:10往復。
こすり終えた試料の裏側に油性黒インキを塗り、反射光で目視観察して、こすり部分の傷を、以下の基準で評価した。
◎:非常に注意深く見ても、全く傷が見えない。
○:非常に注意深く見ると僅かに弱い傷が見える。
○△:弱い傷が見える。
△:中程度の傷が見える。
△×〜×:一目見ただけで分かる傷がある。
反射防止フィルムの低屈折率層を有する側の表面にカッターナイフで碁盤目状に縦11本、横11本の切り込みを入れて合計100個の正方形の升目を刻み、日東電工(株)製のポリエステル粘着テープ(NO.31B)を圧着して密着試験を同じ場所で繰り返し3回行った。剥がれの有無を目視で観察し、下記の4段階評価を行った。
◎:100個の升目中に剥がれが全く認められなかったもの
○:100個の升目中に剥がれが認められたものが2升以内のもの
△:100個の升目中に剥がれが認められたものが3〜10升のもの
×:100個の升目中に剥がれが認められたものが10升を超えたもの
反射防止フィルムをガラス面上に粘着剤で固定し、直径8mm、厚さ4mmにくりぬいた消しゴム、MONO(商品名、トンボ製)を擦り試験機のヘッドとして反射防止フィルムの表面に500g/cm2の荷重で垂直に上方から押し付けた後、25℃60RH%の条件下においてストローク長3.5cm、擦り速度1.8cm/sにて200往復擦った後、付着した消しゴムを除去後、試料の擦り部を目視で確認し、表面の傷つき度合いを上記テストを3回繰り返し、平均して4段階で評価した。
○:ほとんどキズが認められない。
△:僅かにキズが認められる。
×:はっきりとキズが認められる。
××:キズが擦りあと全面に認められる。
反射防止フィルムをガラス面上に粘着剤で固定し、25℃60RH%の条件下で黒マジック「マッキー極細(商品名:ZEBRA製)」のペン先(細)にて直径5mmの円形を3周書き込み、5秒後に10枚重ねに折り束ねたベンコット(商品名、旭化成(株))でベンコットの束がへこむ程度の荷重で20往復拭き取る。マジック後が拭き取りで消えなくなるまで前記の書き込みと拭き取りを前記条件で繰り返し、拭き取りできた回数を求めた。上記テストを4回繰り返し、平均して下記4段階で評価した。
○:10回以上拭き取り可能。
△:数回〜10回未満拭き取れる。
×:1回だけ拭き取れる。
××:1回も拭き取れない
島津製作所(株)製ESCA−3400で各々の反射防止フィルムついて測定(真空度1×10−5Pa、X線源;ターゲットMg、電圧12kV、電流20mA)された最表面のSi2p、F1s、C1sの光電子スペクトルの強度比Si2p/C1s(=Si(a))、F1s/C1s(=F(a))とESCA−3400に付属のイオンエッチング装置(イオンガン、電圧2kV、電流20mA)で低屈折率層をその層厚が1/5(±5%)になるまで削った表面から80%下層において測定した光電子スペクトルの強度比Si2p/C1s(=Si(b))、F1s/C1s(=F(b))から、エッチング前後でのそれぞれの強度比の変化、Si(a)/Si(b)、F(a)/F(b)、を求め、それぞれのSi2p/C1s比、F1s/C1s比のエッチング前後における変化(低屈折率層最上部における光電子スペクトルの強度比/低屈折率層の表面から深さ80%下層付近における光電子スペクトルの強度比の変化)を以下3段階で評価した。上記測定を同一膜面上で互いに少なくとも2cm以上離れた場所3箇所で行った。
◎:エッチング後の強度比が5倍以上が1箇所以上。
○:エッチング後の強度比が5倍未満、3倍以上が1箇所以上。
△:エッチング後の強度比が3倍未満、1.5倍以上が1箇所以上。
−:エッチング後の強度比が1.5倍未満もしくは
なお、F1s、C1sはそれぞれの光電子スペクトルのピーク位置で強度を求め、Si2pは結合エネルギーが105eV付近のシリコーン(ポリジメチルシロキサンのSi原子)由来のピーク位置における強度を上記の強度比算出に用い、無機シリカ粒子由来のSi原子と区別した。種々のエッチング条件で低屈折率層表面を徐々に削り進む予備実験を実施しておき、下層のハードコート層または高屈折率層に達するまでに要するエッチング条件から表面から深さ80%となる条件を求めてから測定した。
表4から表7に示される結果より、以下のことが明らかである。
本発明の反射防止フィルムは、反射率、耐擦傷性、マジック拭き取り性、密着性をバランスよく満たし、反射防止フィルムとしてはトータルで性能が向上している。本発明の試料は比較試料001にたいしていずれも低反射化を達成でき、試料002に対してシリコーンやフルオロアルキル化合物を添加した試料003、008、011などはマジック拭き取り性が向上する。更にシリコーンとフッ素を併用する試料103、106などは一段高いマジック拭き取り性を発現した。
また、表4の結果より、試料301から試料312は塗布は可能であったが、黒塗りによる目視の面状評価結果からベース長手方向にスジ状のムラが発生する試料が確認され、本発明の塗布製造条件の有意性が示された。
次に、実施例1の本発明試料フィルムを偏光板と貼り合わせて反射防止付き偏光板を作製した。この偏光板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置を作製したところ、外光の映り込みが少なく、反射像が目立たず優れた視認性を有していた。また実使用形態において問題となる防汚性、ゴミ付性、膜強度はすべて満たされていた。
1.5mol/l、55℃のNaOH水溶液中に2分間浸漬したあと中和、水洗した、80μmの厚さのトリアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U、富士写真フイルム(株)製)と、実施例1の本発明試料塗設置したトリアセチルセルロースフィルムに、ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸して作製した偏光膜の両面を接着、保護して偏光板を作製した。このようにして作製した偏光板を、反射防止膜側が最表面となるように透過型TN液晶表示装置搭載のノートパソコンの液晶表示装置(偏光選択層を有する偏光分離フィルムである住友3M(株)製のD−BEFをバックライトと液晶セルとの間に有する)の視認側の偏光板と貼り代えたところ、背景の映りこみが極めて少なく、表示品位の非常に高い表示装置が得られた。
実施例1の本発明試料を貼りつけた透過型TN液晶セルの視認側の偏光板の液晶セル側の保護フィルム、およびバックライト側の偏光板の液晶セル側の保護フィルムとして、視野角拡大フィルム(ワイドビューフィルムSA 12B、富士写真フイルム(株)製)を用いたところ、明室でのコントラストに優れ、且つ上下左右の視野角が非常に広く、極めて視認性に優れ、表示品位の高い液晶表示装置が得られた。
実施例1の本発明試料を、有機EL表示装置の表面のガラス板に粘着剤を介して貼り合わせたところ、ガラス表面での反射が抑えられ視認性が高く、指紋やホコリに対する汚染に対しても十分に耐え得る表示装置が得られた。
実施例1の本発明試料を用いて、片面反射防止フィルム付き偏光板を作製し、偏光板の反射防止膜を有している側の反対面にλ/4板を張り合わせ、反射防止膜側が最表面になるように、有機EL表示装置の表面のガラス板に貼り付けたところ、表面反射および、表面ガラスの内部からの反射がカットされ、極めて視認性の高い表示が得られた。
2 透明支持体
3 導電性層
4 ハードコート層
5 中屈折率層
6 高屈折率層
7 低屈折率層
8 マット粒子
10 コーター
11 バックアップロール
13 スロットダイ
14 塗布液
14a ビード
14b 塗膜
15 ポケット
16 スロット
16a 開口部
17 先端リップ
18 平坦部
18a 上流側リップランド
18b 下流側リップランド
30 従来のスロットダイ
31a 上流側リップランド
31b 下流側リップランド
32 ポケット
33 スロット
40 減圧チャンバー
40a バックプレート
40b サイドプレート
40c ネジ
110 ロール状の支持体フィルムを連続的に送り出す工程
120 支持体フィルムを巻き取る工程
100、200、300、400 製膜ユニット
101、201、301、401 塗布液を塗布する工程
102、202、302、402 塗膜を乾燥する工程
103、203、303、403 塗膜を硬化する工程
Claims (9)
- 透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層に、実質的にフッ素を含まない飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーバインダーと中空シリカ粒子と表面自由エネルギーを低下させる化合物とを含み、該中空シリカ粒子が、粒子内の空腔の半径をa、粒子の外殻の半径をbとしたときの数式(I)で表される空隙率xが10〜60%であり、該表面自由エネルギーを低下させる化合物が、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端および/または側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン化合物であり、該表面自由エネルギーを低下させる化合物を該低屈折率層全固形分の0.01〜20質量%の範囲で含有することを特徴とする反射防止フィルム。
数式(I):x=(4πa 3 /3)/(4πb 3 /3)×100 - 前記中空シリカ粒子が、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を有するシランカップリング剤による処理をされていることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
- シリコーンが低屈折率層の表面に偏析し、低屈折率層の最表面と最表面から80%下層における光電子スペクトル強度比Si/Cが該最表面において80%下層よりも5倍以上大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射防止フィルム。
- 表面自由エネルギーが25mN/m以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止フィルム。
- 透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層および該低屈折率層の下層の少なくともいずれかに、酸触媒および/または金属キレート化合物の存在下で製造されてなる下記一般式(A)で表されるオルガノシランの加水分解物およびその部分縮合物の少なくともいずれかを含む請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止フィルム。
一般式(A):(R10)mSi(X)4-m
(式中、R10は、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。Xは水酸基または加水分解可能な基を表す。mは1〜3の整数を表す。) - 請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムの製造方法において、
バックアップロールによって支持されて連続走行する透明支持体の表面に、スロットダイの先端リップのランドを近接させて、前記先端リップのスロットから、実質的にフッ素を含まない飽和炭化水素鎖またはポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーバインダーと、粒子内の空腔の半径をa、粒子の外殻の半径をbとしたときの数式(I)で表される空隙率xが10〜60%である中空シリカ粒子と、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端および/または側鎖に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン化合物である表面自由エネルギーを低下させる化合物とを含む塗布液を塗布する方法の、前記スロットダイの透明支持体進行方向側の先端リップのウェブ走行方向におけるランド長さを30μm以上100μm以下とするスロットダイを使用し、前記スロットダイを塗布位置にセットしたときに、前記ウェブの進行方向とは逆側の先端リップとウェブの隙間を、前記ウェブ進行方向側の先端リップとウェブとの隙間よりも30μm以上120μm以下大きくなるように設置した塗布装置を用いて乾燥膜厚が200nm以下となる、透明支持体から最も遠くに位置する低屈折率層を少なくとも一層塗布することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。 - 該塗布液の塗布時における粘度が2.0[mPa・sec]以下、透明支持体に塗り付けられる塗布液の量が2.0〜5.0[ml/m2]であることを特徴とする請求項6に記載の反射防止フィルムの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルムまたは請求項6または7に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムを備えた偏光板。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止フィルム、請求項6または7に記載の反射防止フィルムの製造方法によって得られた反射防止フィルムまたは請求項8に記載の偏光板を備えた液晶表示装置。
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