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JP4897223B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
近年、高エネルギー密度を有する電池として、リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池が注目されている。この非水電解質二次電池は、正極活物質に金属酸化物を用い、負極活物質に炭素系材料を用いた電池であり、高電圧、高エネルギー密度であることから、その需要が急速に拡大している。特に、正極活物質にLiCoO2を用いた電池は、電池電圧が高く、高エネルギー密度を有し、サイクル特性が優れていることから多用されている。
正極活物質にLiCoO2を用いた非水電解質二次電池は、理論的には、金属リチウム基準で約4.8Vまで充電することにより、LiCoO2の全てのLiが放出され、理論容量は約274mAh/gにまで達する。しかし、そのように充電電位を引き上げて高容量化すると、重負荷特性やサイクル特性が著しく低下したり、安全性が低下したりするという問題があった。
このため、LiCoO2を正極活物質として用いた従来の非水電解質二次電池では、充電時の正極の最高電位が金属リチウム基準で4.3V程度に制限され、電池内でのLiCoO2の放電容量は140mAh/g以下に制限されてきた。
そこで、従来、正極活物質にLiCoO2を用いた非水電解質二次電池の高電圧下での重負荷特性の低下を防止するために、LiCoO2のCoの一部をIIIB族元素で置換し、その正極活物質粒子の表面におけるCoに対する置換原子の原子比率が、その正極活物質粒子全体のCoに対する置換原子の平均原子比率の1.5倍以上である正極活物質を用いることが提案されている(特許文献1参照。)。
特開2002−75356号公報
現在、非水電解質二次電池は、携帯電話やパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)等の携帯機器に用いられており、高容量化とともに、サイクル特性及び貯蔵特性の改善、並びに高い安全性も強く要求されている。
しかし、特許文献1に記載の非水電解質二次電池では、高電圧充電による高容量化と重負荷特性の改善は行われたものの、サイクル特性、貯蔵特性及び高安全性に関する改善は十分に行われていない。
本発明は上記問題を解決するもので、高電圧充電による高容量化を実現しながら、さらにサイクル特性、貯蔵特性及び高安全性に優れた非水電解質二次電池を提供するものである。
本発明の非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、前記正極は、正極活物質として、組成式Li(1+δ)MnxNiyCo(1-x-y)2で表される組成を有する第1の酸化物を含み、前記δ、x、yは、それぞれ−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.5<x+y1.0の関係を満足し、前記正極は、組成式Li 2 MO 3 で表される組成を有し、前記Mは、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す第2の酸化物をさらに含み、前記正極は、前記第1の酸化物と前記第2の酸化物との合計質量に対して、前記第2の酸化物を0.1質量%以上10質量%以下含むことを特徴とする。
本発明により、高容量でかつ高安全性に優れ、さらに高電圧下でもサイクル特性及び貯蔵特性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。
本発明の非水電解質二次電池の一例は、正極と、負極と、正極と負極との間に配置されたセパレータと、非水電解質とを備えるリチウムイオン二次電池である。また、正極は、正極活物質として、組成式Li(1+δ)MnxNiyCo(1-x-y)2で表される組成を有する第1の酸化物を含み、組成式中のδ、x、yは、それぞれ−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.5<x+y≦1.0の関係を満足する。さらに、正極は、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第2の酸化物を含む。
正極活物質として、上記組成式で表される第1の酸化物を用いることにより、電池の高容量化と高安全性とをともに実現できる。即ち、高容量化のために高電圧充電により正極活物質からほぼ全てのLiを負極側に移動させても、正極を安定的に維持でき、正極の発熱等を抑制できる。これにより、電池の高容量化と高安全性とを両立させることができる。また、上記第1の酸化物は、Mn、Niを含む層状構造を有するLi含有複合酸化物からなるので、従来使用されているLiCoO2と同等の容量を持ちながら、充電時の正極の安定性が高く、高容量化と高安全性との両立が可能となる。
上記第1の酸化物の組成式において、−0.03≦y−x≦0.03であると、電池の安全性をより高めることができるので好ましく、x=yであることがさらに好ましい。
また、正極が、上記第2の酸化物を含むことにより、電池の高容量化と高安全性に加えて、サイクル特性と貯蔵特性の向上をともに実現できる。これは、上記第1の酸化物の周囲又は表面に電気化学的に安定な上記元素を含む第2の酸化物を存在させることで、高電圧充電時における正極の安定性がさらに向上し、電池の高安全性とともに、サイクル特性や貯蔵特性が向上するものと考えられる。
上記第2の酸化物を構成するTi、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素は、そのすべてが第2の酸化物の構成元素として、第1の酸化物とは別に存在している必要はなく、その一部が第1の酸化物に固溶していてもよい。
また、上記正極は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、第2の酸化物を0.1質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。この範囲内であれば、電池のサイクル特性や貯蔵特性を確実に向上できるとともに、電池容量の低下も抑制できるからである。
上記第2の酸化物は、例えば、組成式Li2MO3で表される。但し、Mは、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す。上記組成式で表される第2の酸化物は、充放電に関与せず安定であり、この第2の酸化物を正極中に存在させることにより、高電圧充電時における正極の安定性が向上し、電池の高安全性とともに、サイクル特性や貯蔵特性が向上するものと考えられる。
上記第1の酸化物と上記第2の酸化物とは、物理的に混合された状態で正極中に存在すればよいが、第2の酸化物は、第1の酸化物の表面に固定されて一体として正極活物質粒子を形成していてもよい。この正極活物質粒子の形態としては、例えば、球状粒子、棒状粒子、板状粒子、繊維状粒子などが含まれる。
また、上記正極活物質粒子の平均粒径及び比表面積は、それぞれ5μm以上25μm以下、0.2m2/g以上0.6m2/g以下であることが好ましい。この範囲内であれば、高容量化と高安全性、並びにサイクル特性と貯蔵特性をより向上できるからである。
上記第2の酸化物を含んだ正極活物質(第1の酸化物)の製造方法は特に限定されないが、例えば下記のようにして製造できる。先ず、組成式Li(1+δ)MnxNiyCo(1-x-y)2で表される組成を有する第1の酸化物と、元素Mの水酸化物、炭酸塩、酸化物等と、リチウムの水酸化物、炭酸塩等とを混合する。その後、この混合物を酸化性雰囲気中で所定の合成温度で焼成することにより、上記第2の酸化物を含んだ正極活物質を得る。この焼成は、酸化性雰囲気中における酸素分圧が0.19〜1気圧、合成温度が600〜1000℃、合成時間が6〜48時間の範囲で行うことができる。
また、上記第2の酸化物を含んだ正極活物質は、上記第1の酸化物の合成と同時に製造することもできる。即ち、先ず、水酸化アルカリ水溶液中に、マンガン、ニッケル及びコバルトのそれぞれの硫酸塩、硝酸塩等を所定の割合で溶解させた水溶液を加えて反応させ、マンガンとニッケルとコバルトの共沈水酸化物を得る。次に、これを十分に水洗して乾燥した後、この共沈水酸化物にリチウムの水酸化物、炭酸塩等と、元素Mの水酸化物、炭酸塩、酸化物等とを加えて十分に混合する。その後、この混合物を酸化性雰囲気中で所定の合成温度で焼成することにより、上記第2の酸化物を含む正極活物質を得る。この焼成は、酸化性雰囲気中における酸素分圧が0.19〜1気圧、合成温度が600〜1000℃、合成時間が6〜48時間の範囲で行うことができる。
上記第2の酸化物を含む正極活物質中の第1の酸化物と第2の酸化物の存在は、正極活物質をX線回折により分析することで確認できる。
上記正極は、導電助剤と結着剤とをさらに含むことが好ましい。これにより、正極の電子伝導性と強度とが向上するからである。この場合、正極は、第1の酸化物と第2の酸化物と導電助剤と結着剤との合計質量に対して、第1の酸化物と第2の酸化物とを94質量%以上99質量%以下含み、導電助剤を0.5質量%以上3質量%以下含み、結着剤を0.5質量%以上3質量%以下含むことが好ましい。この範囲内であれば、電極反応に直接関与しない導電助剤と結着剤との含有量を少なくできるので、電極を高容量化できるからである。
上記正極の導電助剤としては、電池内で化学的に安定なものであれば、無機材料、有機材料のいずれも使用できる。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維、アルミニウム粉等の金属粉末、フッ化炭素、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等からなる導電性ウィスカー、酸化チタン等の導電性金属酸化物、又はポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料等が挙げられ、これらを単独又は複数混合物して用いることができる。これらの中でも、特にカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックは、平均粒径が0.01μm〜1μmと小さいため、正極活物質粒子間の隙間に充填でき、本来電池容量に関与しないスペースを利用できるので、正極活物質粒子の量を減らすことなく電子伝導性を付与できるからである。このカーボンブラックの効果は、正極活物質粒子の平均粒径及び比表面積が、それぞれ前述の5μm以上25μm以下、0.2m2/g以上0.6m2/g以下である場合により顕著に発揮される。
上記正極の結着剤としては、電池内で化学的に安定なものであれば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体又はそのNa+イオン架橋体等が挙げられ、これらを単独又は複数混合物して用いることができる。これらの中でも特にPVDFとPTFEが好ましい。これらは、少量で結着力を発揮できるからである。
上記正極は、例えば、第2の酸化物を含んだ正極活物質に導電助剤や結着剤等を適宜添加した正極合剤を、集電体に塗布して帯状の成形体に形成したものが用いられる。集電体に塗布した正極合剤層の厚さは、通常20μm〜100μmである。
上記正極の集電体の材質は、構成された電池において化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、炭素、導電性樹脂等の他に、アルミニウム、アルミニウム合金又はステンレス鋼の表面に炭素層又はチタン層を形成した複合材等を用いることができる。これらの中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金が特に好ましい。これらは、軽量で電子伝導性が高いからである。上記集電体は、例えば、上記材質からなるフォイル、フィルム、シート、ネット、パンチングシート、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体等が使用される。また、集電体の表面に、表面処理を施して凹凸を付けることもできる。集電体の厚さは特に限定されないが、通常1μm〜500μmである。
上記負極の負極活物質としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭、Si、Sn等のリチウムと合金化可能な金属又はその合金等が用いられる。
上記負極は、例えば、負極活物質に結着剤等を適宜添加した負極合剤を、集電体に塗布して帯状の成形体に形成したものが用いられる。集電体に塗布した負極合剤層の厚さは、通常20μm〜100μmである。なお、負極には導電助剤を添加しなくてもよいが、添加してもよい。
上記負極の導電助剤としては、電池内で化学的に安定なものであれば、無機材料、有機材料のいずれも使用できる。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛等のグラファイト、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、炭素繊維、金属繊維等の導電性繊維、銅粉、ニッケル粉等の金属粉末、フッ化炭素、酸化亜鉛、チタン酸カリウム等からなる導電性ウィスカー、酸化チタン等の導電性金属酸化物、又はポリフェニレン誘導体等の有機導電性材料等が挙げられ、これらを単独又は複数混合物して用いることができる。
上記負極は、負極活物質と結着剤との合計質量に対して、負極活物質を90質量%以上99質量%以下含み、結着剤を1質量%以上10質量%以下含むことが好ましい。この範囲内であれば、電極反応に直接関与しない結着剤の含有量が少ないので、電極を高容量化できるからである。
上記負極の結着剤としては、前述の正極で用いた結着剤と同様のものが使用でき、その中でも、特にスチレンブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−アクリル酸共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体又はそのNa+イオン架橋体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体又はそのNa+イオン架橋体が好ましい。
上記負極の集電体の材質は、構成された電池において化学的に安定な電子伝導体であれば特に限定されない。例えば、銅又は銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、チタン、炭素、導電性樹脂等の他に、銅、銅合金又はステンレス鋼の表面に炭素層又はチタン層を形成した複合材等を用いることができる。これらの中でも、銅又は銅合金が特に好ましい。これらは、リチウムと合金化せず、電子伝導性も高いからである。上記集電体のその他の条件は、前述の正極の集電体の条件と同様である。
上記非水電解質は、溶媒と電解質塩とを含む。溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトン等の非プロトン性有機溶媒を1種、又は2種以上混合した混合溶媒を用いることができる。これらの中では、ECとMECとDECとの混合溶媒が好ましく、この混合溶媒は、混合溶媒の全容量に対してDECを15容量%以上80容量%以下含むことが特に好ましい。この範囲内であれば、低温特性、サイクル特性を維持しつつ、高電圧充電時における溶媒の安定性が向上するからである。
上記電解質塩としては、リチウムの過塩素酸塩、有機ホウ素リチウム塩、トリフロロメタンスルホン酸塩等の含フッ素化合物の塩、又はイミド塩等が好適に用いられる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、LiClO4、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC49SO3、LiCF3CO2、Li224(SO32、LiN(CF3SO22、LiC(CF3SO23、LiCn2n+1SO3(n≧2)、LiN(Rf3OSO22〔ここで、Rfはフルオロアルキル基を表す。〕等が単独で、又は2種以上を混合して用いられる。特に、LiPF6やLiBF4等が充放電特性が良好なことから望ましい。これらの含フッ素有機リチウム塩はアニオン性が大きく、かつイオン分離しやすいので上記溶媒に溶解しやすいからである。溶媒中における電解質塩の濃度は特に限定されるものではないが、通常0.5mol/L以上1.7mol/L以下である。
上記セパレータとしては、その材質や形状は特に限定されず、絶縁性があり、イオン透過率が高く、電気抵抗が低く、保液性が高いものが好ましい。通常、厚さが10μm〜300μmで、空孔率が30〜80%であるセパレータが使用される。また、セパレータの孔径は、電極より脱離した活物質、導電助剤及び結着剤等が透過しない範囲であることが好ましく、例えば、0.01μm〜1μmが好ましい。
上記セパレータは、内部短絡による発熱(100〜140℃)に応じてセパレータが軟化又は溶融することにより、セパレータの孔部が閉塞されて電流を遮断するシャットダウン機能を有することが好ましい。電池の安全性をさらに向上できるからである。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィンからなる微孔性フィルム、不織布等をセパレータとして用いるとシャットダウン機能を付与できるので好ましい。また、上記材質の微孔性フィルムと不織布とを複数積層するか、又は微孔性フィルム同士や不織布同士を複数積層することによって構成される複層構造のセパレータを用いることにより、高温環境下で使用する場合の信頼性をより高めることができる。
次に、本発明の非水電解質二次電池を図面に基づき説明する。図1は、本発明の非水電解質二次電池の一例を示す外観斜視図であり、図2は、図1のI−I線の断面図である。なお、下記説明では、正極、負極、セパレータ及び非水電解質については、上記実施形態で説明したものと同様のものが使用されるので、その詳細な説明は省略する。
図1において、非水電解質二次電池1は、角形の電池ケース2と蓋板3とを備えている。電池ケース2はアルミニウム合金等の金属で形成され、電池の外装材となるものであり、この電池ケース2は正極端子を兼ねている。蓋板3もアルミニウム合金等の金属で形成され、電池ケース2の開口部を封口している。また、蓋板3には、ポリプロピレン等の樹脂で形成された絶縁パッキング4を介して、ステンレス鋼等の金属で形成された端子5が設けられている。
図2において、非水電解質二次電池1は、正極6と、負極7と、セパレータ8とを備えている。正極6と負極7はセパレータ8を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の電極巻回体9として、電池ケース2内に非水電解質とともに収納されている。但し、図2では、煩雑化を避けるため、正極6や負極7の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や、非水電解質などは図示していない。また、電極巻回体9の内周側の部分は断面にしていない。
また、電池ケース2の底部にはPTFE等の樹脂シートで形成された絶縁体10が配置され、電極巻回体9からは正極6及び負極7のそれぞれの一端に接続された正極リード体11と負極リード体12が引き出されている。正極リード体11、負極リード体12は、ニッケル等の金属から形成されている。端子5にはポリプロピレン等の樹脂で形成された絶縁体13を介して、ステンレス鋼等の金属で形成されたリード板14が取り付けられている。
蓋板3は電池ケース2の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池ケース2の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。
なお、図2では、正極リード体11を蓋板3に直接溶接することによって、電池ケース2と蓋板3とが正極端子として機能し、負極リード体12をリード板14に溶接し、リード板14を介して負極リード体12と端子5とを導通させることによって、端子5が負極端子として機能するようになっているが、電池ケース2の材質によっては、その正負が逆となる場合もある。
上記電池ケース2としては、金属製の角型ケースを用いたが、その他に金属製の円筒ケース、又はラミネートフィルムからなるラミネートケースを用いることもできる。
上記非水電解質二次電池1の製造方法は特に限定されないが、電池ケース2に正極6、負極7、セパレータ8及び非水電解質を収納した後であって、電池を完全に密閉する前に充電を行うことが好ましい。これにより、充電初期に発生するガスや電池内の残留水分を電池外に除去することができるからである。
次に、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
以下に示すようにして、図1及び図2に示したものと同様の構造の非水電解質二次電池を作製した。
<正極の作製>
先ず、次のようにして第2の酸化物を含む正極活物質(第1の酸化物)を作製した。反応容器内に水酸化ナトリウムの添加によりpHを約12に調整した2質量%のアンモニア水を用意し、これを強攪拌しながら、この中に硫酸マンガン1.02mol/L、硫酸ニッケル1.02mol/L及び硫酸コバルト0.96mol/Lを含有する混合水溶液を46mL/分の割合で、及び25質量%のアンモニア水を3.3mL/分の割合でそれぞれ定量ポンプを用いて滴下し、MnとNiとCoとの共沈水酸化物を生成させた。このとき、反応液の温度は50℃に保持し、また、反応液のpHが約12付近に維持されるように、3.2mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液も同時に滴下した。さらに、反応に際して、反応液の雰囲気が不活性雰囲気となるように、窒素ガスを1L/分の割合でパージした。
得られた生成物を水洗、濾過及び乾燥させ、MnとNiとCoを0.34:0.34:0.32の原子比で含有する水酸化物を得た。この水酸化物1molにLiOH・H2Oを1mol混合し、その混合物をエタノールで分散してスラリー状にした後、遊星型ボールミルで40分間混合した。次に、この混合物をアルミナ製のるつぼに入れ、1L/分の空気気流中で800℃まで加熱し、その温度で2時間保持して予備加熱を行い、さらに1000℃に昇温して12時間焼成することにより第1の複合酸化物を合成した。この第1の複合酸化物1molに、0.05molの水酸化ジルコニウムと、0.05molのLiOH・H2Oとを混合し、その混合物を遊星型ボールミルで40分間混合した。次いで、その混合物をアルミナ製のるつぼに入れ、1L/分の空気気流中で800℃まで加熱し、その温度で2時間保持して予備加熱を行い、さらに1000℃に昇温して12時間焼成することによりジルコニウムを含む複合酸化物を合成した。このジルコニウムを含む複合酸化物は、乳鉢で粉砕して本実施例の正極活物質としてデシケーター中で保存した。
次に、本実施例の正極活物質をX線回折により分析した。図3は、本実施例の正極活物質のX線回折パターンと、Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322のX線回折パターンとを示す。また、図4は、図3のA部の拡大図であり、Li2ZrO3の特徴的なピークを●で示す。図3から、本実施例の正極活物質は、組成式Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含むことが分かる。また、図4から、本実施例の正極活物質は、組成式Li2ZrO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことも分かる。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積とを測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。平均粒径の測定は、レーザー散乱式の粒度分布測定装置で行い、BET比表面積の測定は、N2ガス吸着を利用した1点式のBET測定装置で行った。
さらに、本実施例の正極活物質0.2gを100mLの容器に入れ、その容器に純水5mL、王水2mL、純水10mLをこの順に加えて加熱して、正極活物質を溶解した。これを冷却した後、さらに25倍に水で希釈して、誘導結合高周波プラズマ分光分析(ICP分光分析)により正極活物質の組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を5質量%含むことが分かった。
次に、96質量部の上記正極活物質に、導電助剤として平均粒径2μmの人造黒鉛と平均粒径0.05μmのアセチレンブラック(AB)をそれぞれ1質量部加えて混合し、この混合物に結着剤としてPVDF2質量部をN−メチルピロリドンに溶解させて加えて混合し、正極合剤スラリーとした。即ち、正極活物質と導電助剤と結着剤との合計質量に対して、正極活物質は96質量%、人造黒鉛は1質量%、ABは1質量%、結着剤は2質量%の割合とした。
続いて、この正極合剤スラリーを厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗付した後、120℃で12時間の真空乾燥を行った。その後、ニッケル製のリード体を溶接して帯状の正極を作製した。この正極の電極密度は、3.35g/cm3であった。
<負極の作製>
負極活物質である平均粒径10μmの天然黒鉛97.5質量部と、結着剤であるスチレンブタジエンゴム1.5質量部と、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース1質量部とに水を加えて混合し、負極合剤スラリーとした。この負極合剤スラリーを厚さ10μmの銅箔の両面に塗布した後、120℃で12時間の真空乾燥を行った。その後、ニッケル製のリード体を溶接して帯状の負極を作製した。この負極の電極密度は1.65g/cm3であった。
<非水電解質の調製>
非水電解質としては、ECとMECとDECとの容量比1:1:1の混合溶媒に、LiPF6を1mol/L溶解させたものを調製した。
<電池の組み立て>
上記帯状の正極を、厚さ18μmの微孔性ポリエチレンセパレータ(空孔率:41%)を介して、上記帯状の負極に重ね、渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の電極巻回体とし、この電極巻回体をポリプロピレン製の絶縁テープで固定した。次に、外寸が厚さ4.0mm、幅34mm、高さ50mmのアルミニウム合金製の角形の電池ケースに上記電極巻回体を挿入し、リード体の溶接を行うとともに、アルミニウム合金製の蓋板を電池ケースの開口端部に溶接した。その後、蓋板に設けた注入口から上記非水電解質を注入し、1時間静置した。
以上のようにして、本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の非水電解質二次電池の設計電気容量は、1000mAhとした。
実施例1と同様にして合成したMnとNiとCoを0.34:0.34:0.32の原子比で含有する第1の複合酸化物1molに、0.03molの水酸化チタンと、0.03molのLiOH・H2Oとを混合した以外は、実施例1と同様にして本実施例の正極活物質を得た。
次に、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてX線回折により分析した結果、本実施例の正極活物質は、組成式Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含み、さらに組成式Li2TiO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことが分かった。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。
さらに、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を4質量%含むことが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の正極の電極密度は、3.35g/cm3であった。
実施例1と同様にして合成したMnとNiとCoを0.34:0.34:0.32の原子比で含有する第1の複合酸化物1molに、0.03molの水酸化ゲルマニウムと、0.03molのLiOH・H2Oとを混合した以外は、実施例1と同様にして本実施例の正極活物質を得た。
次に、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてX線回折により分析した結果、本実施例の正極活物質は、組成式Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含み、さらに組成式Li2GeO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことが分かった。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。
さらに、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を5質量%含むことが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の正極の電極密度は、3.35g/cm3であった。
実施例1と同様にして合成したMnとNiとCoを0.34:0.34:0.32の原子比で含有する第1の複合酸化物1molに、0.03molの水酸化スズと、0.03molのLiOH・H2Oとを混合した以外は、実施例1と同様にして本実施例の正極活物質を得た。
次に、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてX線回折により分析した結果、本実施例の正極活物質は、組成式Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含み、さらに組成式Li2SnO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことが分かった。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。
さらに、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を6質量%含むことが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の正極の電極密度は、3.35g/cm3であった。
反応容器内に水酸化ナトリウムの添加によりpHを約12に調整した2質量%のアンモニア水を用意し、これを強攪拌しながら、この中に硫酸マンガン1.18mol/L、硫酸ニッケル1.18mol/L及び硫酸コバルト0.64mol/Lを含有する混合水溶液を46mL/分の割合で、及び25質量%のアンモニア水を3.3mL/分の割合でそれぞれ定量ポンプを用いて滴下し、MnとNiとCoとの共沈水酸化物を生成させた。このとき、反応液の温度は50℃に保持し、また、反応液のpHが約12付近に維持されるように、3.2mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液も同時に滴下した。さらに、反応に際して、反応液の雰囲気が不活性雰囲気となるように、窒素ガスを1L/分の割合でパージした。
得られた生成物を水洗、濾過及び乾燥させ、MnとNiとCoを0.39:0.39:0.22の原子比で含有する水酸化物を得た。この水酸化物を用いて実施例1と同様にして第1の複合酸化物を合成した。この第1の複合酸化物1molに、0.03molの水酸化ジルコニウムと、0.03molのLiOH・H2Oとを混合した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得た。
次に、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてX線回折により分析した結果、本実施例の正極活物質は、組成式Li1.02Mn0.39Ni0.39Co0.222で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含み、さらに組成式Li2ZrO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことが分かった。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。
さらに、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を5質量%含むことが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の正極の電極密度は、3.30g/cm3であった。
実施例5と同様にして合成したMnとNiとCoを0.39:0.39:0.22の原子比で含有する第1の複合酸化物1molに、0.03molの水酸化チタンと、0.03molのLiOH・H2Oとを混合した以外は、実施例1と同様にして正極活物質を得た。
次に、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてX線回折により分析した結果、本実施例の正極活物質は、組成式Li1.02Mn0.39Ni0.39Co0.222で表される酸化物(第1の酸化物)を主体として含み、さらに組成式Li2TiO3で表される酸化物(第2の酸化物)を含むことが分かった。
続いて、本実施例の正極活物質の平均粒径とBET比表面積を実施例1と同様にして測定したところ、それぞれ10μmと0.25m2/gであった。
さらに、本実施例の正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定した。そのICP分光分析の結果と上記X線回折分析の結果から、本実施例の正極活物質は、第1の酸化物と第2の酸化物との合計質量に対して、上記第2の酸化物を4質量%含むことが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本実施例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本実施例の正極の電極密度は、3.30g/cm3であった。
(比較例1)
反応容器内に水酸化ナトリウムの添加によりpHを約12に調整した2質量%のアンモニア水を用意し、これを強攪拌しながら、この中に硫酸マンガン1.03mol/L、硫酸ニッケル1.03mol/L及び硫酸コバルト0.97mol/Lを含有する混合水溶液を46mL/分の割合で、及び25質量%のアンモニア水を3.3mL/分の割合でそれぞれ定量ポンプを用いて滴下し、MnとNiとCoとの共沈水酸化物を生成させた。このとき、反応液の温度は50℃に保持し、また、反応液のpHが約12付近に維持されるように、3.2mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液も同時に滴下した。さらに、反応に際して、反応液の雰囲気が不活性雰囲気となるように、窒素ガスを1L/分の割合でパージした。
得られた生成物を水洗、濾過及び乾燥させ、MnとNiとCoを0.34:0.34:0.32の原子比で含有する水酸化物を得た。この水酸化物1molに1molのLiOH・H2Oとを混合し、その混合物をエタノールで分散してスラリー状にした後、遊星型ボールミルで40分間混合し、室温で乾燥させた。次いで、その混合物をアルミナ製のるつぼに入れ、1L/分の空気気流中で800℃まで加熱し、その温度で2時間保持して予備加熱を行い、さらに1000℃に昇温して12時間焼成することにより複合酸化物を合成した。合成した複合酸化物は、乳鉢で粉砕して本比較例の正極活物質としてデシケーター中で保存した。
また、この正極活物質を実施例1と同様にしてICP分光分析により組成を測定したところ、Li0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322であることが分かった。
次に、上記正極活物質を用いた以外は、実施例1と同様にして本比較例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本比較例の正極の電極密度は、3.35g/cm3であった。
(比較例2)
正極活物質としてLiCoO2を用いた以外は、実施例1と同様にして本比較例の非水電解質二次電池を作製した。なお、本比較例の正極の電極密度は、3.55g/cm3であった。
<容量試験>
実施例1〜6及び比較例1、2の各電池を、20℃において0.2Aで4.4Vになるまで定電流充電した後、電流値が0.02Aとなるまで4.4Vで定電圧充電を行った。その後、20℃において0.2Aで3.0Vまで放電して放電容量を測定した。
<過充電試験>
上記容量試験後の各電池を1.0Aで12Vまで充電後、さらに12Vで定電圧充電し、電池の表面温度が130℃を超えた場合には「不良」とした。供試電池のサンプル数は3とし、この中で1つでも不良の電池があれば「不合格」と判断し、全く不良の電池がなければ「合格」と判断し、過充電特性を評価した。
<サイクル試験>
新たに作製した実施例1〜6及び比較例1、2の各電池を、20℃において1.0Aで4.4Vになるまで定電流充電した後、電流値が0.1Aとなるまで4.4Vで定電圧充電を行い、その後、20℃において1.0Aで3.0Vまで放電する充放電サイクルを300回繰り返し、1サイクル目の放電容量と300サイクル目の放電容量を測定した。
次に、1サイクル目の放電容量と300サイクル目の放電容量を用いて、下記式により容量維持率を算出し、サイクル特性を評価した。
(数1)
容量維持率(%)=(300サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
<貯蔵特性試験>
新たに作製した実施例1〜6及び比較例1、2の各電池を、20℃において0.2Aで4.4Vになるまで定電流充電した後、電流値が0.02Aとなるまで4.4Vで定電圧充電を行った。その後、20℃において0.2Aで3.0Vまで放電して放電容量を測定した。次に、上記と同様にして充電した後、恒温槽中において60℃で20日間貯蔵した。貯蔵後の電池を20℃まで自然冷却した後、各電池を20℃において0.2Aで3.0Vまで放電して貯蔵後の放電容量を測定した。続いて、貯蔵前の放電容量と貯蔵後の放電容量を用いて、下記式により容量回復率を算出し、貯蔵特性を評価した。
(数2)
容量回復率(%)=(貯蔵後の放電容量/貯蔵前の放電容量)×100
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004897223
表1から、Li(1+δ)MnxNiyCo(1-x-y)2で表される組成を有する第1の酸化物を主体として含み、Ti、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む第2の酸化物をさらに含む正極活物質を用いた実施例1〜6では、高容量でかつ高安全性に優れ、さらに高電圧下でもサイクル特性及び貯蔵特性に優れた非水電解質二次電池を提供できることが分かる。一方、第2の酸化物を含まない比較例1は、サイクル特性と貯蔵特性に低下が見られた。
これは、正極表面近傍にある正極活物質は最も高い電位にさらされるため、電解液(液状電解質)との反応や結晶構造の崩壊が進行しやすく、また、崩壊した部分が電解液との反応に対する活性点となる可能性が高いことから、実施例1〜6において正極活物質の周囲又は表面に充放電に関与しない安定な第2の酸化物を分布させ、その正極活物質を正極表面に存在させることによって、高電圧下での正極活物質の安定性が向上し、上記のような電解液との反応や結晶構造の崩壊等が生じにくくなり、その結果、高電圧下においてサイクル特性と貯蔵特性が向上したものと考えられる。一方、比較例1ではその逆の理由でサイクル特性と貯蔵特性が低下したものと考えられる。
また、正極活物質にLiCoO2を用いた比較例2では、過充電試験が不合格となり、安全性に問題があることが分かる。また、比較例2では、サイクル特性も著しく低下したことも分かる。これから、高電圧充電で利用する電池においては、現状ではLiCoO2系の正極活物質の使用は困難と考えられる。
実施例2の正極活物質を基準として、焼成温度、焼成時間、粉砕条件を変えることにより、表2に示すように平均粒径とBET比表面積を変化させた正極活物質を用いて実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。続いて、各電池を用いて前述と同様にして容量試験、過充電試験、サイクル試験及び貯蔵特性試験を行った。その結果を表3に示す。なお、表2には、各電池の正極の電極密度も示した。
Figure 0004897223
Figure 0004897223
表2及び表3から、正極活物質の平均粒径及び比表面積を、それぞれ5μm以上25μm以下、0.2m2/g以上0.6m2/g以下にすると電池特性が向上することが分かる。
実施例1の正極の組成を基準として、表4に示すように正極の組成を変化させて実施例1と同様にして非水電解質二次電池を作製した。続いて、各電池を用いて前述と同様にして容量試験、過充電試験、サイクル試験及び貯蔵特性試験を行った。その結果を表5に示す。但し、実施例13では、アセチレンブラック(AB)に代えて、平均粒径0.02μmのケッチェンブラック(KB)を用いた。なお、表4では各電池の正極の電極密度も示した。
Figure 0004897223
Figure 0004897223
表4及び表5より、正極の組成において、正極活物質と導電助剤と結着剤との合計質量に対して、導電助剤を0.5質量%以上3質量%以下とし、結着剤を0.5質量%以上3質量%以下とすると電池特性が向上することが分かる。
以上説明したように本発明は、高容量でかつ高安全性に優れ、さらに高電圧下でもサイクル特性及び貯蔵特性に優れた非水電解質二次電池を提供できる。
本発明の非水電解質二次電池の一例を示す外観斜視図である。 図1のI−I線の断面図である。 実施例1の正極活物質のX線回折パターンとLi0.99Mn0.34Ni0.34Co0.322のX線回折パターンを示す図である。 図3のA部の拡大図である。
符号の説明
1 非水電解質二次電池
2 電池ケース
3 蓋板
4 絶縁パッキング
5 端子
6 正極
7 負極
8 セパレータ
9 電極巻回体
10 絶縁体
11 正極リード体
12 負極リード体
13 絶縁体
14 リード板

Claims (9)

  1. 正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記正極は、正極活物質として、組成式Li(1+δ)MnxNiyCo(1-x-y)2で表される組成を有する第1の酸化物を含み、
    前記δ、x、yは、それぞれ−0.15<δ<0.15、0.1<x≦0.5、0.5<x+y1.0の関係を満足し、
    前記正極は、組成式Li 2 MO 3 で表される組成を有し、前記Mは、Zr、Nb、Mo、W、Al、Si、Ga、Ge及びSnからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表す第2の酸化物をさらに含み、
    前記正極は、前記第1の酸化物と前記第2の酸化物との合計質量に対して、前記第2の酸化物を0.1質量%以上10質量%以下含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記組成式Li (1+δ) Mn x Ni y Co (1-x-y) 2 において、x+y≦0.78である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記第2の酸化物は、前記第1の酸化物の表面に固定されて正極活物質粒子を形成している請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記正極活物質粒子の平均粒径及び比表面積は、それぞれ5μm以上25μm以下、0.2m2/g以上0.6m2/g以下である請求項に記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記正極は、導電助剤と結着剤とをさらに含む請求項1に記載の非水電解質二次電池
  6. 前記正極は、前記第1の酸化物と前記第2の酸化物と前記導電助剤と前記結着剤との合計質量に対して、前記第1の酸化物と前記第2の酸化物とを94質量%以上99質量%以下含み、前記導電助剤を0.5質量%以上3質量%以下含み、前記結着剤を0.5質量%以上3質量%以下含む請求項に記載の非水電解質二次電池。
  7. 前記導電助剤は、カーボンブラックを含む請求項又はに記載の非水電解質二次電池。
  8. 前記結着剤は、ポリフッ化ビニリデン又はポリテトラフルオロエチレンを含む請求項又はに記載の非水電解質二次電池。
  9. 前記非水電解質は、溶媒と電解質塩とを含み、前記溶媒は、前記溶媒の全容量に対してジエチルカーボネートを15容量%以上80容量%以下含む請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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