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JP4885184B2 - プロピレン重合体組成物成形体の製造方法 - Google Patents

プロピレン重合体組成物成形体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロピレン重合体組成物の成形体を製造する方法に関する。
自動車の軽量化を目的として、その内装材や外装材に樹脂成形体を用いることが検討され、実施されている。このような目的に用いられる樹脂成形体の樹脂材料としては、熱可塑性で成形性に優れ、かつ熱安定性が高いプロピレン重合体を主基材とし、これに曲げ弾性や耐衝撃性の向上を目的として無機充填材やエラストマーを添加したプロピレン重合体組成物が知られている。
プロピレン重合体組成物に用いる無機充填材としては、繊維状無機充填材と非繊維状無機充填材とが知られている。繊維状無機充填材としては塩基性硫酸マグネシウムやチタン酸カリウムが、そして非繊維状無機充填材としてはタルクやマイカが知られている。
プロピレン重合体組成物成形体の曲げ弾性や耐衝撃性は、プロピレン重合体組成物の製造条件、例えば、各原料の混合方法によって変動する。
特許文献1には、繊維状無機充填材と非繊維状無機充填材とエラストマーとを含むプロピレン重合体組成物成形体の製造方法として、プロピレン重合体と繊維状無機充填材とからなる繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットを用いる方法が記載されている。すなわち、繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットにプロピレン重合体と非繊維状無機充填材とエラストマーとを加えて溶融混練してプロピレン重合体組成物を製造し、次いでそのプロピレン重合体組成物を射出成形法により成形する方法である。この特許文献1によれば、繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットを用いて製造したプロピレン重合体組成物の成形体は、マスターバッチペレットを用いずに、同一の割合で各原料を溶融混練して製造したプロピレン重合体組成物の成形体と比較して、曲げ弾性と耐衝撃性とのバランスに優れるとされている。
特開2006−83369号公報
自動車のさらなる軽量化のために、内装材や外装材に用いるプロピレン重合体組成物成形体の軽量化(薄肉化)が望まれている。プロピレン重合体組成物成形体の薄肉化のためには、成形体の曲げ弾性や耐衝撃性を向上させることが必要である。
従って、本発明の目的は、曲げ弾性と耐衝撃性とに優れたプロピレン重合体組成物成形体を工業的に有利に製造することができる方法を提供することにある。
本発明者は、マスターバッチペレットの組成と、そのマスターバッチペレットを用いて製造したプロピレン重合体組成物成形体の曲げ弾性及び耐衝撃性との関係を研究した。その結果、マスターバッチペレットとして、オレフィン重合体、繊維状無機充填材、エラストマー、そして脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩を所定の範囲の量で含む繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットを用いると、曲げ弾性と耐衝撃性とに優れたプロピレン重合体組成物成形体が得られることを見出した。また、上記の繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットを用いると、マスターバッチペレットと基材ペレットとを混合して得たペレット混合物を、直接成形機に投入して成形する方法(いわゆる直接成形法)を利用することによって、自動車の内装材や外装材に用いるのに実用的に優れた曲げ弾性と耐衝撃性とを有する成形体を得ることができることを見出して、本発明を完成した。
従って、本発明は、オレフィン重合体を1〜45質量%の範囲の量、繊維状無機充填材を35〜80質量%の範囲の量、エラストマーを5〜45質量%の範囲の量、そして脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩を0.3〜10.0質量%の範囲の量にて含む繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと、プロピレン重合体を30質量%以上の量にて含む基材ペレットとをドライブレンドで混合してペレット混合物を得る工程と、ペレット混合物を成形機にて加熱溶融して成形する工程とを含むプロピレン重合体組成物成形体の製造方法にある。
本発明のプロピレン重合体組成物成形体の製造方法の好ましい態様は次の通りである。
(1)繊維状無機充填材が繊維状塩基性硫酸マグネシウムである。
(2)上記(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウムが、平均繊維長が3〜30μmの範囲にあって、平均繊維径が0.1〜1.0μmの範囲にある。
(3)脂肪酸金属塩を含み、該脂肪酸金属塩がマグネシウム、カルシウム、リチウム及び亜鉛からなる群より選ばれる一種以上の金属の塩である。
(4)オレフィン重合体が、プロピレン重合体である。
(5)エラストマーが、エチレン−ブテン系エラストマー、エチレン−オクテン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群より選ばれる一種以上のエラストマーである。
(6)繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットに含まれる繊維状無機充填材の量が、オレフィン重合体と繊維状無機充填材との合計量100質量部に対して73〜99質量部の範囲となる量である。
(7)基材ペレットが、プロピレン重合体を30〜80質量%の範囲の量、タルクを5〜40質量%の範囲の量及びエラストマーを5〜60質量%の範囲の量にて含むタルク含有樹脂組成物からなるペレットである。
(8)基材ペレットが、プロピレン重合体からなる。
(9)繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと基材ペレットとの混合割合が質量比で3:97〜55:45の範囲にある。
本発明の製造方法を利用することによって、曲げ弾性と耐衝撃性とに優れたプロピレン重合体組成物成形体を製造することが可能となる。本発明の製造方法は、繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと基材ペレットとを混合して得たペレット混合物を、溶融混練してプロピレン重合体組成物ペレットを造る工程を経ずに、直接成形機にて成形するので、工業的な実施に有利である。
本発明の製造方法において用いる繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットは、オレフィン重合体、繊維状無機充填材、エラストマー、そして脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩からなる。
オレフィン重合体は、メルトフローレート(MFR:ASTM−D1238:温度230℃、荷重2.16kg)が3〜300g/10分の範囲にあることが好ましい。オレフィン重合体の例としては、エチレン重合体、プロピレン重合体及びエチレン−プロピレン共重合体を挙げることができる。これらは一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。オレフィン重合体は、プロピレン重合体であることが好ましい。なお、本発明においてプロピレン重合体とは、本質的に結晶性のプロピレン単独重合体、及びプロピレン単位成分が50モル%以上である本質的に結晶性のプロピレンと1−オレフィン単量体との共重合体を意味する。オレフィン重合体単独の代わりに、後述の基材ペレットを用いてもよい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレット中のオレフィン重合体の含有量は、1〜45質量%の範囲、好ましくは1〜20質量%の範囲である。
繊維状無機充填材の例としては、繊維状塩基性硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、炭酸カルシウム繊維、炭素繊維、炭素中空繊維、ガラス繊維、金属繊維等が挙げられ、好ましくは繊維状塩基性硫酸マグネシウムである。繊維状無機充填材は、無処理のまま使用してもよいし、プロピレン重合体との界面接着性を向上させ、プロピレン重合体に対する分散性を向上させるため、通常、用いられるシランカップリング剤や高級脂肪酸金属塩で表面を処理して使用してもよい。高級脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。繊維状無機充填材の形態としては、粉状、フレーク状、顆粒状などが挙げられ、いずれの形態のものを用いてもよい。好ましくは、ハンドリングしやすいという観点から、顆粒状のものである。
繊維状無機充填材として用いる繊維状塩基性硫酸マグネシウムは、平均繊維長が3〜30μmの範囲にあって、平均繊維径が0.1〜1.0μmの範囲にあることが好ましい。ここで繊維状塩基性硫酸マグネシウムの平均繊維長及び平均繊維径は、走査型電子顕微鏡(SEM)による拡大画像から測定した繊維長及び繊維径の平均値を意味する。
繊維状塩基性硫酸マグネシウムは、複数の繊維状粒子の集合体もしくは結合体であってもよい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレット中の繊維状無機充填材の含有量は、35〜80質量%の範囲、好ましくは50〜80質量%の範囲である。繊維状無機充填材の含有量はまた、オレフィン重合体と繊維状無機充填材との合計量100質量部に対して73〜99質量部の範囲となる量にあることが好ましく、80〜99質量部の範囲となる量にあることが特に好ましい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットに用いるエラストマーは、エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマー、及びスチレン系エラストマーであることが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマーの例としては、エチレンとα−オレフィンとの共重合体、及びエチレンとα−オレフィンと非共役ジエンとの共重合体を挙げることができる。α−オレフィンの例としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン及び1−オクテンを挙げることができる。非共役ジエンの例としては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン及び7−メチル−1,6−オクタジエンを挙げることができる。
エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマーの具体例としては、エチレン−プロピレン共重合エラストマー(EPR)、エチレン−1−ブテン共重合エラストマー(EBR)、エチレン−1−オクテン共重合エラストマー(EOR)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合エラストマー(EPDM)、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合エラストマー(EPBR)、エチレン−1−ブテン−非共役ジエン共重合エラストマー(EBDM)及びエチレン−プロピレン−1−ブテン−非共役ジエンエラストマー(EPBDM)を挙げることができる。これらのエチレン−α−オレフィン共重合系エラストマーの中で好ましいのは、エチレンと1−ブテンとを含むエチレン−ブテン系エラストマー及びエチレンと1−オクテンとを含むエチレン−オクテン系エラストマーである。
エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマーのメルトフローレート(MFR:ASTM−D1238:温度190℃、荷重2.16kg)は、通常0.1g/10分以上、好ましくは0.3〜20g/10分の範囲にある。
スチレン系エラストマーの例としては、スチレン化合物重合体ブロックと共役ジエン共重合体ブロックからなるブロック共重合体、及びブロック共重合体の共役ジエン部分の二重結合が水素添加されているブロック共重合体を挙げることができる。
スチレン系エラストマーの具体的としては、スチレン−ブタジエンブロック共重合エラストマー(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合エラストマー(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合エラストマー(SIS)、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンブロック共重合エラストマー(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合エラストマー(SEPS)等のブロック共重合体、及びこれらのエラストマーを水素添加したブロック共重合体等を挙げることができる。
スチレン系エラストマーのメルトフローレート(MFR:ASTM−D1238:温度230℃、荷重2.16kg)は、通常0.1g/10分以上、好ましくは0.1〜100g/10分の範囲、より好ましくは0.5〜20g/10分の範囲にある。
エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマー及びスチレン系エラストマーは一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中ではEBR、EOR及びSEPSが好ましい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレット中のエラストマーの含有量は、5〜45質量%の範囲、好ましくは10〜40質量%の範囲である。
脂肪酸は、炭素原子が12〜22の範囲にあることが好ましい。脂肪酸は飽和脂肪酸であってもよいし、不飽和脂肪酸であってもよい。飽和脂肪酸の例としては、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、アラキジン酸及びベヘン酸を挙げることができる。不飽和脂肪酸の例としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、ガドレイン酸及びエルカ酸を挙げることができる。
脂肪酸金属塩は、上記脂肪酸の金属塩であることが好ましい。脂肪酸金属塩は、マグネシウム塩、カルシウム塩、リチウム塩及び亜鉛塩であることが好ましく、マグネシウム塩であることが特に好ましい。
脂肪酸及び脂肪酸金属塩は、一種を単独で使用してもよいし、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレット中の脂肪酸及び脂肪酸金属塩の含有量は、0.3〜10.0質量%の範囲、好ましくは0.5〜5.0質量%の範囲である。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットは円柱状であることが好ましく、そのサイズは直径が1〜5mmの範囲、長さが1〜5mmの範囲にあることが好ましい。ペレット50粒当たりの質量は、0.5〜5.0gの範囲にあることが好ましい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットには、さらに、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、耐電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、滑剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤を添加してもよい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットは、例えば、オレフィン重合体、繊維状無機充填材、エラストマー、そして脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩を混合して、得られた混合物を溶融混練した後、ペレット状に成形することによって製造することができる。また、繊維状無機充填材を脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩により表面処理して、表面が脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩で被覆された被覆繊維状無機充填材を調製し、次いでこの被覆繊維状無機充填材、オレフィン重合体及びエラストマーを混合して、得られた混合物を溶融混練した後、ペレット状に成形する方法によっても製造することができる。
本発明においては、上記の繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットを、プロピレン重合体を30質量%以上の量にて含む基材ペレットと混合して、プロピレン重合体組成物成形体を製造する。基材ペレットは、プロピレン重合体の他に、非繊維状無機充填材及びエラストマーを含有していてもよい。
基材ペレットに含まれるプロピレン重合体は、メルトフローレート(MFR:ASTM−D1238:温度230℃、荷重2.16kg)が、3〜300g/10分の範囲にあることが好ましい。
非繊維状無機充填材の例としては、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、クレー、アルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ドーソナイト、ガラスフレーク、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、スメクタイト、モンモリロナイト、ベントナイト、カオリナイト、カーボンブラック及び酸化チタンを挙げることができる。非繊維状無機充填材は、タルクであることが好ましい。
非繊維状無機充填材は、平均粒子径が10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。ここで非繊維状無機充填材の平均粒子径は、レーザー回折法により測定した値を意味する。
非繊維状無機充填材は無処理のまま使用してもよいし、プロピレン重合体との界面接着性を向上させ、プロピレン重合体に対する分散性を向上させるために、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、界面活性剤で表面を処理して使用してもよい。界面活性剤の例としては、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル及び脂肪酸塩類を挙げることができる。
基材ペレットに用いるエラストマーの例としては、繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと同様に、エチレン−α−オレフィン共重合系エラストマー、スチレン系エラストマーを挙げることができる。
基材ペレットには、さらに、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、耐電防止剤、銅害防止剤、難燃剤、滑剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架橋剤を添加してもよい。
基材ペレットの組成は、成形体の用途に合わせて選択することができる。高度な曲げ弾性と耐衝撃性とが要求される自動車の外装材(例、バンパー)を製造するのに用いる基材ペレットは、プロピレン重合体を30〜80質量%の範囲、タルクを5〜40質量%の範囲及びエラストマーを5〜60質量%の範囲にて含むタルク含有樹脂組成物からなることが好ましい。また、高度な曲げ弾性が要求される自動車の内装材(例、ドアガーニッシュ)を製造するのに用いる基材ペレットは、プロピレン重合体単独からなることが好ましい。
基材ペレットは、円柱状であることが好ましく、そのサイズは、直径が1〜5mmの範囲、長さが1〜5mmの範囲にあることが好ましい。ペレット50粒当たりの質量は、0.5〜5.0gの範囲にあることが好ましい。
本発明のプロピレン重合体組成物成形体の製造方法では、上記の繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと、プロピレン重合体を含む基材ペレットとを混合し、得られたペレット混合物を成形機にて成形する。ペレット混合物には、繊維状無機充填材含有マスターバッチペレット及び基材ペレット以外のペレット(例、エラストマーペレット)を添加してもよい。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと基材ペレットとは、いわゆるドライブレンドで混合することができる。混合には、タンブラー及びヘンシェルミキサー等の公知の混合装置を用いることができる。
繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと基材ペレットとの混合割合は、3:97〜55:45の範囲にあることが好ましく、3:97〜20:80の範囲にあることが特に好ましい。
本発明においては、ペレット混合物を成形機に投入して、その成形機にて目的の成形体を成形する。本発明で用いる成形機としては、ペレット混合物を加熱溶融し、生成した溶融物を型に導入して目的の成形体に成形する成形機、及びペレット混合物の溶融物をシートに成形し、次いでそのシートを型に導入して目的の成形体に成形する成形機を挙げることができる。
図1は、ペレット混合物の溶融物を型に導入して成形体に成形する成形機の一例のブロック図である。
図1の成形機は、ペレット混合物を貯留するホッパー11、ホッパー11に接続する加熱溶融装置12、そして加熱溶融装置12に接続する成形体成形装置13からなる。加熱溶融装置12は、ペレット混合物の溶融物を撹拌しながら、成形体成形装置13に送るスクリュー(図示せず)を備えていることが好ましい。成形体成形装置13には、押出成形、射出成形、ブロー成形などにより溶融物を目的の成形体に成形する成形装置を用いることができる。図1の成形機において、ホッパー11に貯留されたペレット混合物は、定量的に加熱溶融装置12に送られ、加熱溶融される。生成した溶融物は、成形体成形装置13に送られ、型に導入され、目的の形状に成形された後、冷却される。
図2は、ペレット混合物の溶融物をシートに成形し、次いでそのシートを型に導入して成形体に成形する成形機の一例のブロック図である。
図2の成形機は、ペレット混合物を貯留するホッパー21、ホッパー21に接続する加熱溶融装置22、加熱溶融装置22に接続するシート成形装置23、そしてシート成形装置23に接続する成形体成形装置24からなる。シート成形装置23には、溶融物を圧延成形(カレンダー成形)などによりシート状に成形する装置を用いることができる。成形体成形装置24には、真空成形やプレス成形などによりシートを目的の成形体に成形する成形装置を用いることができる。図2の成形機において、ホッパー21に投入されたペレット混合物は、定量的に加熱溶融装置22に送られ、加熱溶融される。生成した溶融物は、シート成形装置23に送られシート状に成形される。生成したシート25は、次いで、成形体成形装置24にて型に導入され、目的の形状に成形される。
本実施例で製造したプロピレン重合体組成物成形体のアイゾット(ノッチ付き)衝撃強度、曲げ弾性率、荷重たわみ温度及び密度は、下記の方法により測定した。
[アイゾット(ノッチ付き)衝撃強度]
ASTM−D256に規定された方法に従って測定した。測定温度は、−30℃とした。
[曲げ弾性率]
ASTM−D790に規定された方法に従って測定した。
[荷重たわみ温度]
ASTM−D648に規定された方法に従って測定した。
[密度]
ASTM−D792に規定された方法に従って測定した。
[実施例1]
(1)繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造
プロピレン・ブロック共重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):50g/10分]を10質量部、繊維状塩基性硫酸マグネシウム(平均繊維長:15μm、平均繊維径:0.5μm)を70質量部、SEPS[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):5g/10分]を20質量部、ステアリン酸マグネシウムを1.47質量部の割合にてタンブラーに投入してドライブレンドした。得られた混合物を、二軸混練機に投入し、200℃の温度で溶融混練した後、ストランド状に押出した。得られた延伸ストランドを水冷して、ストランドカッター装置で切断して、繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットを製造した。得られたペレットは、嵩密度が1.47g/cm3、直径が約3.4mmで長さが約2.0mmの円柱状であり、50粒当たりの質量は約1.2gであった。
(2)基材ペレットの製造
プロピレン・ブロック共重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):50g/10分]を62質量部、EBR[MFR(温度190℃、荷重2.16kg):5g/10分]を30質量部、タルク(平均粒子径:4.7μm)を8質量部、ステアリン酸カルシウムを0.1質量部の割合にてタンブラーに投入してドライブレンドした。得られた混合物を、二軸混練機に投入し、200℃の温度で溶融混練した後、ストランド状に押出し、得られた延伸ストランドをホットカット装置で切断して、基材ペレットを製造した。得られたペレットは、嵩密度が0.96g/cm3、直径が約3.1mmで長さが約3.6mmの円柱状であり、50粒当たりの質量は1.0gであった。
(3)プロピレン重合体組成物成形体の製造
上記(1)で製造した繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと、上記(2)で製造した基材ペレットとを、質量比で7.2:92.8(前者:後者)の割合にてタンブラーに投入してドライブレンドした。得られたペレット混合物をそのまま射出成形機(J100SAII、(株)日本製鋼所製)に投入して、200℃の温度で溶融し射出成形して物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性(アイゾット衝撃強度、曲げ弾性率、荷重たわみ温度及び密度)を示す。
[実施例2]
実施例1(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造において、プロピレン・ブロック共重合体の替わりに、実施例1(2)にて製造した基材ペレットを使用したこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[実施例3]
実施例1(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造において、プロピレン・ブロック共重合体の替わりに、実施例1(2)にて製造した基材ペレットを使用し、併せてSEPSの替わりにEBRを使用したこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[比較例1]
実施例1(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造において、プロピレン・ブロック共重合体及びSEPSの替わりに、プロピレン・ホモ重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):50g/10分]を使用したこと、併せて(3)プロピレン重合体組成物成形体の製造において、繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットとEBRとSEPSをそれぞれ質量比で、7.2:90.8:0.6:1.4となる割合にてドライブレンドして、ペレット混合物を得たこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[比較例2]
実施例1(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造において、プロピレン・ブロック共重合体及びSEPSの替わりに、プロピレン・ホモ重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):50g/10分]を使用したこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[参考例1]
実施例1の(2)で製造した基材ペレットを射出成形機(J100SAII、(株)日本製鋼所製)に投入して、200℃の温度で溶融し射出成形して、物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表1に、得られた成形体の物性を示す。
表1
────────────────────────────────────────
実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 比較例2 参考例1
────────────────────────────────────────
繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有
マスターバッチペレットの組成(質量%)
MOS 69.0 69.0 69.0 69.0 69.0 使用せず
プロピレン重合体 9.9 6.1 6.1 29.6 29.6
EBR 0 3.0 22.7 0 0
SEPS 19.7 19.7 0 0 0
タルク 0 0.8 0.8 0 0
ステアリン酸
マグネシウム 1.4 1.4 1.4 1.4 1.4
────────────────────────────────────────
基材ペレットの組成(質量%)
プロピレン・ブロック
共重合体 61.9 61.9 61.9 61.9 61.9 61.9
EBR 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0 30.0
タルク 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0 8.0
ステアリン酸
カルシウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1
────────────────────────────────────────
成形体の原料配合比(質量比)
マスターバッチ
ペレット 7.2 7.2 7.2 7.2 7.2 0
基材ペレット 92.8 92.8 92.8 90.8 92.8 100
EBR 0 0 0 0.6 0 0
SEPS 0 0 0 1.4 0 0
────────────────────────────────────────
成形体の組成(質量%)
MOS 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 0
プロピレン
重合体 58.2 57.8 59.2 58.3 59.6 61.9
EBR 27.8 28.1 28.1 27.8 27.8 30.0
SEPS 1.4 1.4 0 1.4 0 0
タルク 7.4 7.5 7.5 7.3 7.4 8.0
ステアリン酸
マグネシウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0
ステアリン酸
カルシウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1 0.1
────────────────────────────────────────
成形体の物性
曲げ弾性率
(MPa) 2209 2254 2242 2173 2243 1749
アイゾット衝撃強度
(J/M) 161 156 150 134 113 123
荷重たわみ温度
(℃) 118 119 118 118 120 117
密度
(g/cm3) 0.984 0.987 0.986 0.986 0.983 0.956
────────────────────────────────────────
1)MOSは、繊維状塩基性硫酸マグネシウムを意味する。
2)繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットのプロピレン重合体は、実施例1〜3はプロピレン・ブロック共重合体であり、比較例1、2はプロピレン・ホモ重合体である。
表1の結果から明らかなように、繊維状塩基性硫酸マグネシウムとタルクとエラストマーを含む成形体(実施例1〜3、比較例1、2)は、タルクとエラストマーを含む成形体(参考例1)と比較して曲げ弾性率が顕著に高い値を示す。さらに、本発明に従う繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットを用いて維状塩基性硫酸マグネシウムを添加した成形体(実施例1〜3)は、エラストマーを含まない繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットを用いて維状塩基性硫酸マグネシウムを添加した成形体(比較例1、2)と比較してアイゾット衝撃強度が顕著に向上する。
[実施例4]
実施例1(3)のプロピレン重合体組成物成形体の製造において、基材ペレットに、プロピレン・ブロック共重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):45g/10分]からなるプロピレン重合体ペレットを使用したこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。プロピレン重合体ペレットは、嵩密度が0.91g/cm3、直径が約3.4mmで長さが約4.6mmの円柱状であり、50粒当たりの質量は1.9gであった。表2に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[比較例3]
実施例1(1)の繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットの製造において、プロピレン・ブロック共重合体及びSEPSの替わりに、プロピレン・ホモ重合体[MFR(温度230℃、荷重2.16kg):50g/10分]を使用し、(3)のプロピレン重合体組成物成形体の製造において、基材ペレットに、実施例4で用いたプロピレン・ブロック共重合体からなるプロピレン重合体ペレットを使用し、併せて繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットとSEPSとをそれぞれ質量比で、7.2:91.4:1.4となる割合にてドライブレンドして、ペレット混合物を得たこと以外は、実施例1と同様にして物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表2に、成形体の製造に用いた繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットと基材ペレットの組成、成形体の原料配合比、成形体の組成、そして得られた成形体の物性を示す。
[参考例2]
実施例4で用いたプロピレン重合体ペレットを射出成形機(J100SAII、(株)日本製鋼所製)に投入して、200℃の温度で溶融し射出成形して、物性評価用のプロピレン重合体組成物成形体を製造した。表2に、得られた成形体の物性を示す。
表2
────────────────────────────────────────
実施例4 比較例3 参考例2
────────────────────────────────────────
繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有
マスターバッチペレットの組成(質量%)
MOS 69.0 69.0 使用せず
プロピレン重合体 9.9 29.6
SEPS 19.7 0
ステアリン酸マグネシウム 1.4 1.4
────────────────────────────────────────
基材ペレットの組成(質量%)
プロピレン・ブロック共重合体 100 100 100
────────────────────────────────────────
成形体の原料配合比(質量比)
マスターバッチペレット 7.2 7.2 0
基材ペレット 92.8 91.4 100
SEPS 0 1.4 0
────────────────────────────────────────
成形体の組成(質量%)
MOS 5.0 5.0 0
プロピレン重合体 93.5 93.5 100
SEPS 1.4 1.4 0
ステアリン酸マグネシウム 0.1 0.1 0
────────────────────────────────────────
成形体の物性
曲げ弾性率
(MPa) 2569 2282 1880
アイゾット衝撃強度
(J/M) 43 31 33
荷重たわみ温度
(℃) 133 136 135
密度
(g/cm3) 0.931 0.927 0.902
────────────────────────────────────────
1)MOSは、繊維状塩基性硫酸マグネシウムを意味する。
2)繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットのプロピレン重合体は、実施例4はプロピレン・ブロック共重合体であり、比較例3はプロピレン・ホモ重合体である。
表2の結果から明らかなように、繊維状塩基性硫酸マグネシウムとエラストマーを含む成形体(実施例4、比較例3)は、タルクとエラストマーを含む成形体(参考例2)と比較して曲げ弾性率が顕著に高い値を示す。さらに、本発明に従う繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットを用いて維状塩基性硫酸マグネシウムを添加した成形体(実施例4)は、エラストマーを含まない繊維状塩基性硫酸マグネシウム含有マスターバッチペレットを用いて維状塩基性硫酸マグネシウムを添加した成形体(比較例3)と比較してアイゾット衝撃強度が顕著に向上する。
本発明の実施に有利に用いることができる、ペレット混合物の溶融物を型に導入して成形体に成形する成形機の一例のブロック図である。 本発明の実施に有利に用いることができる、ペレット混合物の溶融物をシートに成形し、次いでそのシートを型に導入して成形体に成形する成形機の一例のブロック図である。
符号の説明
11 ホッパー
12 加熱溶融装置
13 成形体成形装置
21 ホッパー
22 加熱溶融装置
23 シート成形装置
24 成形体成形装置
25 シート

Claims (10)

  1. オレフィン重合体を1〜45質量%の範囲の量、繊維状無機充填材を35〜80質量%の範囲の量、エラストマーを5〜45質量%の範囲の量、そして脂肪酸もしくは脂肪酸金属塩を0.3〜10.0質量%の範囲の量にて含む繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと、プロピレン重合体を30質量%以上の量にて含む基材ペレットとをドライブレンドで混合してペレット混合物を得る工程と、ペレット混合物を成形機にて加熱溶融して成形する工程とを含むプロピレン重合体組成物成形体の製造方法。
  2. 繊維状無機充填材が繊維状塩基性硫酸マグネシウムである請求項1に記載の製造方法。
  3. 繊維状塩基性硫酸マグネシウムが、平均繊維長が3〜30μmの範囲にあって、平均繊維径が0.1〜1.0μmの範囲にある請求項2に記載の製造方法。
  4. 脂肪酸金属塩を含み、該脂肪酸金属塩がマグネシウム、カルシウム、リチウム及び亜鉛からなる群より選ばれる一種以上の金属の塩である請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  5. オレフィン重合体が、プロピレン重合体である請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  6. エラストマーが、エチレン−ブテン系エラストマー、エチレン−オクテン系エラストマー及びスチレン系エラストマーからなる群より選ばれる一種以上のエラストマーである請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  7. 繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットに含まれる繊維状無機充填材の量が、オレフィン重合体と繊維状無機充填材との合計量100質量部に対して73〜99質量部の範囲となる量である請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  8. 基材ペレットが、プロピレン重合体を30〜80質量%の範囲の量、タルクを5〜40質量%の範囲の量及びエラストマーを5〜60質量%の範囲の量にて含むタルク含有樹脂組成物からなるペレットである請求項1乃至7のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  9. 基材ペレットが、プロピレン重合体からなる請求項1乃至7のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
  10. 繊維状無機充填材含有マスターバッチペレットと基材ペレットとの混合割合が質量比で3:97〜55:45の範囲にある請求項1乃至9のうちのいずれかの項に記載の製造方法。
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