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JP4822451B2 - 波長多重光の空間送信装置及び空間送信方法 - Google Patents

波長多重光の空間送信装置及び空間送信方法 Download PDF

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JP4822451B2 JP2007501619A JP2007501619A JP4822451B2 JP 4822451 B2 JP4822451 B2 JP 4822451B2 JP 2007501619 A JP2007501619 A JP 2007501619A JP 2007501619 A JP2007501619 A JP 2007501619A JP 4822451 B2 JP4822451 B2 JP 4822451B2
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Description

本発明は、映像信号、音声信号、デジタルデータ信号などの情報データを、光信号として自由空間を介して伝送する光信号の空間送信装置及び空間送信方法に関するものであり、さらに限定的には、自由空間を介して光受信装置へ複数波長の光信号を多重して伝送する波長多重光の空間送信装置及び空間送信方法に関するものである。
光送信装置と光受信装置との間で、自由空間を介して光信号を伝送する光空間伝送システムが実用化されている。しかし、伝送される信号は次第に高速・大容量のものとなってきており、光空間伝送システムにも高速化・大容量化が要求されている。また、伝送する信号としてデータ、映像、音声など、異なる信号を同時に伝送する用途もある。このような高速化・大容量化や、複数信号の同時伝送のため、複数の波長の光信号を波長多重して伝送する波長多重光の空間伝送システムが考案されている。
従来の波長多重光空間伝送システムとしては、その光送信装置において、複数のダイクロックミラーを用いて互いに異なる波長の光信号を合波しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。図19は、前記特許文献1に記載された従来の波長多重光空間送信装置の構成を示すものである。
図19において、発光素子52a〜52dは互いに異なる波長で光信号を送出する。ダイクロックミラー部54aは、λ1の波長の光は透過し、λ2の波長の光は中央の反射面で反射する特性を有し、これにより発光素子52aからのλ1の波長の光と発光素子52bからのλ2の波長の光を合波する。また、ダイクロックミラー部54bは、λ1およびλ2の波長の光は透過し、λ3の波長の光は中央の反射面で反射する特性を有し、これにより発光素子52a、52bからのλ1、λ2の波長の光と発光素子52cからのλ3の波長の光を合波する。このように順次合波することによって、光軸の一致した波長多重光信号を生成していた。
また、一方で、従来の光空間送信装置としては、拡散板を用いて送信光の安全性を高めているものがあった(例えば、特許文献2参照)。図20は、前記特許文献2に記載された従来の光空間送信装置を示すものである。
図20に示される装置では、光源61から送出した送信光を、反射型の拡散板64で非収束性の拡散光に変換する。これにより、自由空間を介して伝送される光信号が人体、特に目に照射された場合の安全性を高めていた。
特開昭63−151230号公報(第6−8頁、図1) 実開昭62−58938号公報(第1頁、図2)
しかしながら、図19に示した前記従来の構成では、それぞれ特性の異なる複数のダイクロックミラー部54a〜54cが必要であり、構成部品の種類・数が多くなり、小型化や低コスト化が困難であるという課題を有していた。また、ダイクロックミラー部54a〜54cへの入射角に応じて反射方向も変化するので、ダイクロックミラー部54a〜54cへの光の入射方向がずれていたり、或いはダイクロックミラー部54a〜54cの向きがずれていると合波後の光軸がずれてしまう。このため、複数の光信号の光軸を一致させるために高精度な光軸角度調整が必要であり、これに伴い製造工数の増大とそれによるコストアップを招くという課題も有していた。
また、図20に示した前記従来の構成は、自由空間を介して伝送される光信号が人体、特に目に照射された場合の安全性を高めるものであり、波長多重により光空間伝送システムの伝送高速化を図るものではなかった。また、図19に示した従来の構成においても安全性を高めるためには、図20の様な構成をさらに追加する必要があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、極めて簡単な構成で、高精度な光軸角度調整を必要とすることなく、複数の波長の光信号を合波して波長多重信号を得られると共に、目などの人体への安全性の向上も可能とした波長多重光の空間送信装置及び空間送信方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の波長多重光空間送信装置は、自由空間を介して複数波長の光信号を多重して送信する波長多重光空間送信装置であって、それぞれ異なる波長の光を出射する複数の光源と、前記複数の光源からそれぞれ入射された光を拡散して拡散光を出射する拡散板とを備え、前記複数の光源は、前記拡散板へのそれぞれの出射光の照射範囲が重なるよう配置されており、前記拡散板から出射される拡散光を多重された光信号として自由空間に放射する構成を有している。
本発明によれば、単一の上記拡散板により、複数の光源から出射された波長の相異なる複数の光信号を合波する。また、拡散板で光を拡散することにより、自由空間に放射される光信号を人体に安全なものに変換する。従って、人体に安全な波長多重光を生成し送信する波長多重光送信装置を簡単な構成で実現することができる。
作用について詳述すると、本発明においては、拡散板で光源からの光を拡散する。拡散光とすることで、光のコヒーレント性及び指向性が低下する。その結果、光の集光性が低下し、またエネルギー密度も低下する。ここで、集光性とは、レンズ等に入射し該レンズ等から出射される光が小さな径のスポットに集光されやすい性質を指す。よって、レーザ光源を使用した場合であっても、拡散の過程を経て光の集光性及びエネルギー密度を低下させ、自由空間に出射された光の人体、特に目に対する安全性を高めることができる。レーザ光等の集光性及びエネルギー密度が高い光はそのままでは目に危険なので、従来は光を低強度で自由空間に出射せざるを得なかった。これに対し、本発明のように光の集光性及びエネルギー密度を低下させて安全な光に変換し自由空間に出射すれば、光源から高強度の光を出射することができ、これにより通信速度を高めることができる。しかも、光の指向性を低下させることで光束の径が受信側において比較的大きくなるので、受信装置における受信容易性を高めることができる。また本発明では、拡散板において光の拡散を行うと同時に、波長が相異する複数の光を合波する。よって、極めて簡単な構成で波長多重信号光を生成し、通信速度をより一層高めることができる。拡散板は少なくとも1枚あればよい。
本発明においては、上記拡散板は、上記拡散板の面にほぼ直角な方向への拡散光の出射電力が最大となる光拡散材料により形成されていることが好ましい。
また本発明においては、上記拡散板は、ランバーシャン分布に近似される分布の拡散光を出射する光拡散材料により形成されていることが好ましい。
これらの特徴を備えることで、複数の光源から入射したすべての光信号について、拡散板の面にほぼ直角な方向に大きな光出力が得られ、光軸の一致した合波光信号を得ることができる。
また本発明においては、上記拡散板から出射される拡散光の内、拡散板の面にほぼ直角な方向の拡散光を上記光信号として自由空間に放射することが好ましい。
この特徴を備えることで、放射電力密度が最大となる直角方向付近の拡散光を利用できるので、拡散板からの拡散光を効率よく自由空間に放射することができる。
また本発明においては、上記複数の光源から拡散板に入射する光は、上記拡散板の面にほぼ直角な方向の範囲外の方向から入射するように構成することが好ましい。
この特徴を備えることで、上記複数の光源が、放射電力密度が最大となる直角方向付近の拡散光の進行を妨害することがないので、拡散板からの拡散光を効率よく自由空間に放射することができる。
また本発明においては、上記拡散板は、入射された光を拡散反射して出射する反射型の拡散板であることが好ましい。
この特徴を備えることで、波長の異なる複数の光源からの光信号を合波した反射拡散光を、簡単な構成で得ることができる。
また本発明においては、上記拡散板は、入射された光を拡散透過して出射する透過型の拡散板であり、上記透過型の拡散板から出射される透過拡散光を自由空間に放射する構成を有していることが好ましい。
この特徴を備えることで、波長の異なる複数の光源からの光信号を合波した透過拡散光を、簡単な構成で得ることができる。
また本発明においては、上記拡散板から離間して上記拡散光の出射側に放射レンズを設け、該放射レンズに拡散光を入射させて該拡散光の広がり角を調整する構成を有していることが好ましい。
この特徴を備えることで、拡散板からの出射光の広がり角を、伝送に適した角度に調整することができる。
また本発明においては、上記複数の光源の各々を、発光素子と、上記発光素子からの出射光を、ほぼ平行光に変換する光源レンズとから構成していることが好ましい。
この特徴を備えることで、発光素子と拡散板の距離の設定に自由度を持たせることができる。
また本発明においては、上記複数の光源を、ほぼ円状に配置していることが好ましい。
この特徴を備えることで、多数の光源を、小さな体積の中に実装することができる。
また本発明においては、上記放射レンズと光源レンズとを一体形成していることが好ましい。
この特徴を備えることで、レンズの部品点数を削減でき構成を簡単にすることができる。
また本発明においては、上記複数の光源を、複数の発光部を一体形成した発光素子アレイと、上記発光素子アレイの複数の発光部に対応して配置したレンズアレイとから構成することが好ましい。
この特徴を備えることで、複数の光源を一体化することができ、簡単な構成とすることができる。
また本発明においては、上記複数の光源を、上記拡散板上における光源の照射位置を通り且つ該拡散板の面に直角な軸に対し、互いに軸対称とならない位置に配置していることが好ましい。
この特徴を備えることで、複数の光源に、互いに他の光源の反射光が入射することを防止することができ、反射光入射による雑音増加を防ぐことができる。
また本発明においては、上記複数の光源は、遠視野像が楕円状の光を出射するものであり、上記拡散板の面と直角な軸に対し、上記複数の光源を、楕円状の遠視野像の短軸方向に傾けて配置していることが好ましい。
この特徴を備えることで、拡散板へ入射する光の像を、該拡散板上でほぼ円形にすることができ、空間伝送に適した伝送光の分布を得ることが容易になる。
また本発明においては、上記複数の光源の内、上記拡散板上における光源の照射位置を通り且つ該拡散板の面に直角な軸に対し互いにほぼ軸対称な位置に配置した光源の対を、互いに出射光の偏光面が直交する方向に配置していることが好ましい。
この特徴を備えることで、互いに軸対称な位置に配置した光源に、拡散板に反射された光が入射しても、光源から出射する光と光源に入射する反射光が結合(干渉)するのを防止することができる。これにより、反射光入射による雑音増加を防ぐことができる。
本発明の波長多重光空間送信方法は、自由空間を介して複数波長の光信号を多重して送信する波長多重光空間送信方法であって、複数の光源からそれぞれ異なる波長の光を出射する出射ステップと、上記複数の光源からそれぞれ入射された光を拡散板で拡散して拡散光を出射する拡散ステップとを備え、上記出射ステップでは、上記複数の光源から上記拡散板上で照射範囲が重なるように光を出射し、上記拡散ステップでは、上記拡散光を多重された光信号として自由空間に放射する構成を有している。
本発明によれば、単一の上記拡散板により、複数の光源から出射された波長の相異なる複数の光信号を合波する。また、拡散板で光を拡散することにより、自由空間に放射される光信号を人体に安全なものに変換する。従って、人体に安全な波長多重光を生成し送信する波長多重光送信方法を簡単な構成を用いて実現することができる。
本発明の波長多重光空間光送信装置によれば、波長の相異なる複数の光源からの光信号を、単一の拡散板を用いるという簡単な構成で、光軸角度の高精度な調整も必要とせず光軸の一致した光信号に合波し、波長多重信号光を生成することができる。また、安全性向上のための別の光学系を設けること無く、安全性を高めた拡散光への変換も同時に行うことができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の波長多重光空間送信装置を用いた波長多重光空間伝送システムの構成を示すブロック図である。
波長多重光空間伝送システム1000は、光送信装置1010と光受信装置1020から構成されている。光送信装置1010は、変調回路1011a、1011b、光源1001a、1001b、光合波部1012、送信光学系1013から構成され、光受信装置1020は、受信光学系1023、光分波部1022、受光部1002a、1002b、復調回路1021a、1021bから構成されている。なお、図1において、二重線矢印、二重線破線矢印は光信号を、実線矢印、実線破線矢印は電気信号を示している。
次に、波長多重光空間伝送システムの動作について説明する。2種類の相異なる入力信号a、bは、それぞれ光送信装置1010の2つの変調回路1011a、1011bに入力され、ここで光源1001a、1001bの光搬送波を変調、例えば強度変調するための電気信号に変換された後出力される。各出力信号は2つの光源1001a、1001bに入力される。2つの光源1001a、1001bは、互いに異なる波長λaおよびλbの光搬送波を生成し、入力された電気信号により光搬送波を変調し、その変調光を光信号として出力するものである。この相異なる波長を有する光信号は、光合波部1012により、ほぼ同軸の光に合波された後、送信光学系1013により広がり角などが調整され、光送信装置1010から自由空間に放射される。放射された光信号が、図1における二重線破線矢印である。自由空間に放射された光信号は、受信光学系1023で光受信装置1020内に取り込まれる。ここでは、光信号は光分波器1022で2つの波長λa、λbに分波される。その後、分波された信号はそれぞれ受光部1002a、1002bで電気信号に変換される。各電気信号は、復調回路1021a、1021bに入力され、それぞれ元の入力信号a、bに準じた出力信号a、bに復調される。
尚、図2に示されるように、入力信号、出力信号は複数でなくてもよい。図2に示される例では、一つの入力信号が変調回路1111で、シリアル/パラレル変換等により2つの信号に分離され、分離された信号はそれぞれ光源1001a、1001bの光搬送波を変調するための電気信号に変換される。また、受光部1002a、1002bから出力された2つの信号は、それぞれ復調回路1121で復調され、パラレル/シリアル変換等により元の入力信号に準じた一つの出力信号とされる。
以上のようにして、複数の異なる信号の同時伝送や、高速・大容量伝送が可能となるのである。
図3は、図1で説明した波長多重光空間伝送システムで用いられる本発明の波長多重光空間送信装置の構成を示す側面図である。
図3において、光源101a、101bは、それぞれ、発光素子102a、102bと、光源レンズ103a、103bとから構成されている。発光素子102a、102bは、それぞれ、相異なる波長λa、λbの信号光を出力する。光源レンズ103a、103bは、それぞれ、発光素子102a、102bとほぼ軸を一致させて配置されている。発光素子102a、102bから出力された光信号は、それぞれ光源レンズ103a、103bによってほぼ平行光に変換され、その平行光は拡散板104に照射される。光源101a、101bは、図1で説明した波長多重光空間伝送システムにおける光源1001a、1001bに相当する。この光源101a、101bの種類は特に限定されるものではないが、例えば半導体レーザ装置とすることができる。なお、発光素子102a、102bは、これらに接続された変調回路により、入力電気信号に応じて光搬送波を変調し、光信号を送出する。尚、説明の理解を容易にするため、変調回路については説明を省略し、図3では図示していない。光源101a、101bからの光信号の出射方向には反射型の拡散板104を設けており、光源101a、101bは、拡散板104の、ほぼ同一の箇所を照射するように配置されている。この拡散板104は、図1で説明した波長多重光空間伝送システムにおける光合波部1012に相当する。拡散板104で拡散反射され出射される光すなわち拡散光は、放射レンズ105により、その広がり角を自由空間の伝送に適した角度に変換され、自由空間に放出される。この放射レンズ105は、図1で説明した波長多重光空間伝送システムにおける送信光学系1013に相当する。自由空間へ放出される拡散光の広がり角は、例えば伝送距離を長くする場合には小さく設定され、平行度の高い光に変換される。放射レンズ105の焦点位置付近に拡散板104を配置すれば、そのような設定にすることができる。一方、広い範囲に伝送する場合には広がり角の大きな光に変換する。このように、用途に応じて変換後の広がり角を設定することができる。自由空間に放出された光信号は、対向する光受信装置(図1における光受信装置1020)に受信される。受信された光信号は、電気信号に変換された後、復調される。
次に、実施の形態1における動作について説明する。
図4は、実施の形態1の光送信装置で用いられる反射型の拡散板104の特性説明図である。反射型の拡散板104は、入射した光を拡散して反射するものである。図4では、拡散板104の面に直角な軸106に対して入射角αで入射光線107が入射している。この入射光は、拡散板104の面で拡散される。その結果、拡散板104の面に直角な軸106からの角度β(出射角度を表す)に応じて強度pが異なる拡散光が、拡散板104の面から放射される。図4においては、この放射強度pを矢印の長さで表している。拡散板104からの拡散光の強度pの分布は、理想的にはランバーシャン分布、すなわち
(式1)
となる。nは拡散板104の材料特性により異なる値となるが、一般的には1に近い値を採る。図4の円状の一点鎖線は式1においてn=1の場合の放射強度pの分布を示している。また、横軸に角度βをとり、この放射強度pの分布を表すと図5に示されるグラフのようになる。ただし、図5における縦軸は、β=0°における放射強度を1とした時の各βにおける放射強度pの相対値を表している。β=0°における放射強度が最大となり、βが0から離れるにつれて次第に小さくなり、β=±90°で強度がゼロとなる。
この特性は、例えば樹脂材料に微細な粒状材料を混入させたり、樹脂材料を微細発泡構造としたり、あるいはバリウムなどの材料を添加した塗料を板材に塗布することで実現される。実施の形態1では、このような特性の反射型の拡散板104に対してほぼ同一の箇所を照射するように、相異なる波長λa、λbの信号光を出力する複数の光源101a、101bを配置している(図3参照)。したがって、拡散板104の照射された部分では、波長λa、λbの光が共に、cosβのn乗に比例した強度分布で反射される(式1参照)。すなわち、相異なる波長λa、λbの光信号が相異なる方向から入射される一方、反射型の拡散板104により、相異なる波長λa、λbは対応する若しくは一致する光強度毎に同一の光軸に合波されて出射される。例えば、反射角0°の光は式1によると入射角に関係なく強度が最大となる。従って、相異なる波長λa、λbの光は、反射角β=0°においてそれぞれ最大強度の光が合波され、最大強度の波長多重光を光軸を一致させた状態で出射することができる。波長λaとλbの合波された波長多重光信号は、放射レンズ105により広がり角を調整され、自由空間中に出射される。この放射レンズ105は、反射角βが0°付近より大きい光を利用する場合に特に有効な部材である。この放射レンズ105を用いることで、広がり角の小さな光を得ることができる。広がり角の小さな光を得れば、光受信装置(後述する)が受信する光のエネルギーが増加し、SN比(信号対雑音比)を維持したまま情報伝送速度を向上させることができる。また、光受信装置の光受信容易性を向上させることができる。光受信容易性の向上は、光信号の有効伝送距離を伸ばすことにも繋がる。
このように、波長λa、λbの光信号は共に、拡散板104での拡散反射後、拡散板104と直角な方向付近に大きな強度を持つ。従って、直角方向付近の拡散光を放射レンズ105で自由空間中に出射することで、波長λa、λbの光信号双方に対して効率の良い光信号伝送を行うことができる。たとえば、式1においてn=1の場合、開口率NA=0.85のレンズを用いると、拡散光の40%以上の光電力を伝送光として自由空間に出射することができる。この合波された光信号は対向する光受信装置において、光学フィルタを用いるなどの既知の適当な方法により波長λaとλbの光信号に分波される。分波された光信号はそれぞれ電気信号に変換され、この電気信号は復調される。これにより、波長多重伝送を行うことができる。また、複数の光源101a、101bは、拡散板104においてほぼ同一箇所を照射すればよく、入射角度の影響を受けない。よって、光源101a、101bの光軸調整も容易になるという効果も得られる。
また同時に、発光素子102a、102bが、例えば半導体レーザのようにコヒーレント性、指向性、集光性及びエネルギー密度の高い光源であっても、拡散板104で拡散反射されてコヒーレント性、指向性、集光性、及びエネルギー密度が低下した2次光源となり、放射レンズ105から自由空間に出射される。したがって、自由空間に出射された光が誤って目に照射され、あるいは出射光を誤って双眼鏡などで観察した場合でも、目に対する障害の危険性は低くなる。つまり、自由空間に出射された光の安全性を高めることができる。
以上のように、かかる構成によれば、異なる波長の光源101a、101bを、拡散板104のほぼ同一の箇所を照射するように配置し、拡散板104での拡散光を、放射レンズ105により自由空間での伝送に適した角度に変換して自由空間に放出する構成とすることにより、以下の効果を奏することができる。すなわち、単一の拡散板104を用いた簡単な構成で、高精度な光軸角度調整を必要とせず、相異なる波長を有する複数の光信号を同一の光軸上に合波して波長多重信号光を得られると共に、また目に対する障害の危険性も同時に低減した、波長多重光空間伝送用の送信装置を実現することができる。さらに、拡散板104と直角方向付近を含む光を用いることで効率の良い光信号伝送が可能となる。尚、放射レンズ105は、拡散光の多くを一方向に向ける、すなわち光の進行方向を揃えるのに有効であるが、本実施形態に必ずしも必要ではない。例えば、出射角β(図4参照)が小さい範囲の拡散光、すなわち拡散板104にほぼ直角な方向の拡散光を光伝送に利用する場合には、放射レンズ105を使用しないことも可能である。
図6は、光受信装置の構成の一例を示す側面断面図である。図6において、光学フィルタ1221a,1222b、受光レンズ1222a,1222b、受光素子1223a,1223bは光学系筐体1224に固定されている。復調回路基板1225、出力端子1227a,1227bは回路ケース1226に固定されている。光学系筐体1224と回路ケース1226は互いに接合され、受光素子1223a,1223bが復調回路基板1225に接続されている。
光学フィルタ1221aはλaの光を透過し、λbの光を透過しない特性を有し、光学フィルタ1221bはλbの光を透過し、λaの光を透過しない特性を有する。従って、受光レンズ1222aおよび1222bには、それぞれλa、およびλbの信号光のみが到達する。これら信号光は、受光レンズ1222aおよび1222bにより受光素子1223aおよび1223bに集光される。光学フィルタ1221aおよび1222bが図1における光分波器1022に相当し、受光レンズ1222aおよび1222bが図1における受信光学系1023に相当し、受光素子1223aおよび1223bが図1における受光部1002a、1002bに相当する。これにより、波長多重信号から2つの波長λa、λbの光信号に分離される。分離された各光信号は電気信号に変換され復調回路基板1225に入力される。復調回路基板1225では、増幅、レベル調整、復調処理等が行われ、光送信装置への入力信号に準じた信号が出力される。
尚、光受信装置は、図7に示されるように構成することも可能である。図7に示される光受信装置は、図6に示される光受信装置と以下の点で異なる。すなわち、ダイクロックミラー1321がλbの光を透過し、λaの光を反射する特性である。λaの光はダイクロックミラー1321により反射され、レンズ1322aにより受光素子1323aに集光される。λbの光はダイクロックミラー1321で透過され、ミラー1328で反射されたのち、レンズ1322bにより受光素子1323bに集光される。その他の構成は図6の場合と同様であるので、図6の場合と同一の符号を付して説明を省略する。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2の波長多重光空間送信装置の構成を示す側面図である。
図8において、光源201a、201b、201cは、それぞれ、発光素子202a、202b、202cと、光源レンズ203a、203b、203cとから構成されている。発光素子202a、202b、202cは、それぞれ、相異なる波長λa、λb、λcの信号光を出力する。光源レンズ203a、203b、203cは、それぞれ、発光素子202a、202b、202cとほぼ軸を一致させて配置されている。発光素子202a、202b、202cから出力された光信号は、それぞれ光源レンズ203a、203b、203cによってほぼ平行光に変換され、その平行光は拡散板204に照射される。なお、発光素子202a、202b、202cは、これらに接続された変調回路により、入力電気信号に応じて光搬送波を変調し、光信号を送出する。尚、説明の理解を容易にするため、変調回路については説明を省略し、図8では図示していない。光源201a、201b、201cから光信号を出射する方向には透過型の拡散板204が設けられている。透過型の拡散板204の特性については後述する。光源201a、201b、201cは、拡散板204の、ほぼ同一の箇所を照射するように配置されている。光信号は、拡散板204で拡散透過される。その結果、拡散板204から出射される拡散光は、放射レンズ205により、その広がり角を自由空間の伝送に適した角度、例えば平行度の高い光に変換され、自由空間に放出される。自由空間に放出された光信号は、対向する光受信装置(図1における光受信装置1020)により受信され、そこで電気信号に変換された後、復調される。
すなわち、実施の形態1と比較すると、透過型の拡散板204を用いていることと、これに伴い、光源201a、201b、201cから出射された光が、透過型の拡散板204を透過し、拡散板204において入射側とは反対側の面から出射されている点が異なる。
つぎに、実施の形態2における作用について説明する。
図9は、実施の形態2の光送信装置で用いられる透過型の拡散板204の特性説明図である。拡散板204の面に直角な軸206に対して入射角αで光線207が入射している。透過型の拡散板204は、入射した光を拡散させる点は反射型の拡散板104と同様であるが、拡散した光を透過させて出射する点が拡散板104とは異なる。拡散板204の面に直角な軸206と拡散光の出射方向とがなす角度をβとしたとき、理想的には、入射角αに拘わらず透過光の強度分布pは前出の式1のランバーシャン分布となる。図9の円状の一点鎖線は式1においてn=1の場合の放射強度pの分布を示している。また、横軸に角度βをとり、この放射強度pの分布を表すと図5に示されるグラフのようになる。この特性は、例えば透明な樹脂材料に屈折率の異なる微細な粒状透明材料を混入させ、或いは透明な樹脂材料を微細発泡構造とすることで実現される。実施の形態2では、このような特性の透過型の拡散板204のほぼ同一の箇所を照射するように、複数の光源201a、201b、201cを配置している。光源201a、201b、201cは、相異なる波長λa、λb、λcの信号光をそれぞれ出射する。実施の形態2は、実施の形態1に対し、拡散時に入射光を反射するか或いは透過するかの点で相異するが、相異なる波長λa、λb、λcの光信号が同一の光軸に合波されること、また同時に、光源201a、201b、201cが、例えば半導体レーザのようにコヒーレント性、指向性、集光性及びエネルギー密度の高い光源であっても、拡散板204で拡散されて、目に対する障害の危険性を低減することができ、安全性を高められるという作用は実施の形態1と同様である。
以上のように、実施の形態2では、相異なる波長の信号光を出射する光源201a、201b、201cを、拡散板204のほぼ同一の箇所を照射するように配置すると共に、拡散板204で生成された拡散光を、放射レンズ205により自由空間の伝送に適した角度に変換して自由空間に放出する構成としている。これにより、単一の拡散板204を用いた簡単な構成で、高精度な光軸角度調整も必要とせず、相異なる波長の光信号を同一の光軸上に合波して波長多重信号光を得られると共に、安全性向上のための光学系を別途設けることなく目に対する障害の危険性も同時に低減した波長多重光空間伝送用の送信装置を実現することができる。また、拡散板204の面とほぼ直角をなす方向の光を用いることで効率の良い光信号伝送が可能となる。尚、放射レンズ205は、拡散光の多くを一方向に向ける、すなわち光の進行方向を揃えるのに有効であるが、本実施形態に必ずしも必要ではない。例えば、出射角β(図9参照)が小さい範囲の拡散光、すなわち拡散板204にほぼ直角な方向の拡散光を光伝送に利用する場合には、放射レンズ205を使用しないことも可能である。
なお、実施の形態1および2において、光源101a、101bまたは光源201a、201b、201cがそれぞれ2個および3個の場合を例示したが、光源は例示した数に限らないことは言うまでもない。光源の数を増やした場合においても、光源からの光信号をただ1枚の拡散板104または拡散板204のほぼ同一箇所に照射することによって、光軸の一致した合波信号を得ることができる。従来例では、上述のように、光源の数(波長数)が増すに従って、ダイクロックミラーの数も増やさなければならなかった。よって、従来例と比較すると、構成を簡単にできるという本発明の効果は、光源の数が増すほど顕著になると言える。
また、光源の数が増える場合には、光源を円状に配置することにより、光源の配置が容易となる。例えば実施の形態1においては、放射レンズ105の付近に円状に配置すると良い。図10は、実施の形態1において、光源数を8としたときの構成例を示す、図3のA方向から見た正面図である。この例では、出射する光信号の波長が相異なる2個の光源101a、101bの他に、出射する光信号の波長が相異なる6個の光源101c〜101hを円状に配置されている。このように配置することにより、光送信装置の容積をあまり大きくすることなく、8個の光源からの複数の光信号を合波することができる。
また、実施の形態1および2において、構成部品を筐体に固定してモジュール化することにより、取扱や組み立てを容易にすることができる。図11は、図3の構成(実施の形態1)について、筐体、回路基板、及び入力端子を含めて示した断面図である。発光素子102a,102bと光源レンズ103a,103bが光源筐体109a,109b内にそれぞれ固定されている。発光素子102a,102bの発光部をそれぞれレンズ103a,103bの焦点位置付近に配置することで、出射光が平行光になる。筐体108の光学系部108aに拡散板104と放射レンズ105が固定され、光源筐体109a,109bが挿入固定されている。筐体の回路部108bには変調回路基板110(図1の1011a、1011bに相当)と入力端子111a、111bが固定されている。
図12は、図8の構成(実施の形態2)について、筐体、回路基板、及び入力端子を含めて示した断面図である。図12は、図11と比べて筐体への組み込みを実施の形態1に代えて実施の形態2に適用した点が異なるだけなので、その説明を省略する。尚、同一の機能を有する部材については図11の場合と同一の符号を付している。
なお、実施の形態1および2において、光源101a、101bおよび光源201a、201b、201cは、発光素子102a、102bおよび発光素子202a、202b、202cからの光を、それぞれ光源レンズ103a、103bおよび光源レンズ203a、203b、203cによってほぼ平行光とし、拡散板104、204にその平行光を照射しているが、光源から拡散板に照射する光は必ずしも平行光である必要はない。例えば図13は、図3における光源101a、101bの代わりに広がり光を出射する光源501a、501bを設けている。光源501a、501bから出射する信号光の広がり角が適切であれば、図13のように広がり光を出射しても良い。また、発光素子の出射広がり角次第では、光源レンズを必要としない場合もある。また、当然の事ながら、レーザ光等の収束光を出射する光源であっても良い。
また、光源の出射光は楕円状の遠視野像を持つ場合がある。例えば端面発光型の半導体レーザ装置では、図14に示されるように遠視野像が楕円状の光が出射される。この楕円は、長軸607a及び短軸607bを有する。また、このような発光素子からの光をレンズを介して出射しても、一般的には楕円状の光が出射される。このように楕円状の遠視野像を持つ光源601aを使用する場合は、光源601aを短軸607aの方向に傾けて配置すると良い。図15は、楕円状の遠視野像を持つ光源を配置する場合の構成を示す斜視図である。光源601aは、出射光の遠視野像の短軸607bの方向に傾けて配置されている。これにより、拡散板604上では、出射光の像において短軸方向の軸607b’と長軸方向の軸607a’の長さの差を小さくすることができる。その結果、拡散板604上で円に近い照射パターンを得ることができる。波長の異なる他の光源601bも同様に配置すると、それぞれの照射パターンを整合しやすくなり、自由空間に出射される合波信号光をも、相異なる波長間でより近い照射パターンとすることができる。
なお、実施の形態1および2において、拡散板104または204が図4または図9に示した理想的な拡散特性ではなく、鏡面反射板の特性を一部残している場合も考えられる。この場合、例えば図3において、光源101aと光源101bが拡散板104の面に直角な軸に対し対称の位置関係にあると、光源101aと光源101bの光が拡散板104で反射されたときに反射光はそれぞれ相手側の発光素子102a、102bに入射する。このため、発光素子102a、102bで出射光と入射光の干渉が起こり、これにより雑音が増加するという問題が生じる。したがって、光源101aと光源101bとを、拡散板104の面に対して鏡面反射の位置関係、すなわち光の照射部を通り且つ拡散板104の面に直角な軸に対して対称な位置関係から外して配置すると良い。これにより、反射光による発光素子102a、102bでの雑音増加を防止することができる。
或いは、光源101aと光源101bとを、拡散板104の面に対して鏡面反射の位置関係から外す代わりに、光源101aの出射光の偏光面と光源101bの出射光の偏光面とが互いに直交するように配置しても良い。これにより、対称位置の発光素子102a、102bに反射光が入射しても、その反射光が発光素子102a、102bの出射光と光学的に結合(干渉)せず、発光素子102a、102bでの雑音増加を防止することができる。
なお、実施の形態1および2においては、発光素子の軸と光源レンズの軸をほぼ一致させて配置したが、軸をずらして配置しても良い。例えば図16は、実施の形態1における発光素子102a、102b、光源レンズ103a、103bの代わりに、発光素子802a、802b、光源レンズ803a、803bを用い、それぞれ互いに軸をずらして配置した構成例を示している。発光素子802aと光源レンズ803aの軸をずらすことにより、光が光源レンズ803aの軸に対して斜めに出射する。これを利用して、光源レンズ803aからの出射光と、光源レンズ803bからの出射光とが、反射型の拡散板104上のほぼ同一の箇所に照射されている。このように、発光素子802a、802bと光源レンズ803a、803bの軸をずらして配置しても、図3に示した実施の形態1と同様の効果が得られる。また、発光素子802a、802bの軸、光源レンズ803a、803bの軸、放射レンズ105の軸を互いに全て平行にし、各軸を拡散板104の面と直角にすることも可能となる。これにより、光送信装置全体の機構設計が容易になるという効果も得られる。
また、放射レンズの周囲に光源レンズを配置する場合には、放射レンズと光源レンズを一体化したレンズを用いることもできる。例えば図3に示す例では、放射レンズ105の周囲に光源レンズ103a、103bが配置されている。拡散板104から出射される光の強度分布は、光源101a、101bからの光の入射角に依存しないので、光源レンズ103a、103bを放射レンズ105にさらに近接させて配置することも可能である。この場合、放射レンズ105と光源レンズ103a、103bは、たとえばガラス材料や樹脂材料を用いた金型成型方式のレンズを用いて一体形成することが可能となる。これにより、部品点数が低減し、組み立ての容易な光送信装置を実現することができる。
図16に示す例においても、同様に放射レンズ105と光源レンズ803a、803bを一体化することが可能である。さらにこの場合には、発光素子802a、802bと光源レンズ803a、803bの軸を互いにずらして配置しているので、光源レンズ803a、803bの軸と放射レンズ105の軸を互いに平行とすることができる。軸が平行となることにより、金型成型などでレンズを一体形成する際に、金型の製作加工が容易になり、成型レンズの品質も維持しやすくなると言う効果を得ることができる。
なお、実施の形態1および2において、光源101a、101b、201a〜cを、それぞれ個別の発光素子102a、102b、202a〜cと個別の光源レンズ103a、103b、203a〜cで構成していたが、発光素子は複数の発光部を有する発光素子アレイで構成しても良く、また、レンズを一体化して構成しても良い。例えば図17および図18は、発光素子アレイ902とレンズアレイ903を用いた構成における平面図および側面図である。実施の形態1を示す図3と比較して、反射型の拡散板104と放射レンズ105は同様である。異なる点は、発光素子102a、102bの代わりに、2つの相異なる波長の光を出射する発光部902a、902bがアレイ化された発光素子アレイ902を用いている点と、光源レンズ103a、103bの代わりに2つのレンズ部903a、903bが一体化されたレンズアレイ903を用いている点である。また、発光部902a、902bとレンズ部903a、903bは、それぞれ軸をずらして配置され、これによりレンズ部903a、903bから軸に対し斜めに光が出射され、各出射光は拡散板104のほぼ同一の箇所に照射される。このような構成とすることにより、極めて少ない部品点数で光送信装置を構成することが可能になる。
本発明にかかる波長多重光の空間送信装置及び空間送信方法は、相異なる複数波長の光信号を、波長数にかかわらず単一の拡散板を用いた極めて簡単な構成で合波して波長多重することができる。また、安全性向上のための構成を別途設けることなく目に対する障害の危険性も同時に低減することができるという特徴を有し、自由空間を介して情報データを伝送する光空間伝送システム等に用いられる送信装置及び送信方法として有用である。また映像信号や音声信号等の空間伝送やリモコン等の用途にも応用することができる。
本発明の波長多重光空間送信装置を用いた波長多重光空間伝送システムの構成を示すブロック図 本発明の波長多重光空間送信装置を用いた波長多重光空間伝送システムの改変例の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の構成を示す側面図 本発明の実施の形態1に用いる拡散板の特性説明図 本発明の実施の形態1に用いる拡散板の特性を示すグラフ 本発明の波長多重光空間送信装置からの光信号を受信する波長多重光空間受信装置の構成を示す側面図 本発明の波長多重光空間送信装置からの光信号を受信する波長多重光空間受信装置の改変例の構成を示す側面図 本発明の実施の形態2に係る波長多重光空間送信装置の構成を示す側面図 本発明の実施の形態2に用いる拡散板の特性説明図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第1改変例の構成を示す正面図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第2改変例の構成を示す断面図 本発明の実施の形態2に係る波長多重光空間送信装置の第1改変例の構成を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第3の改変例の構成を示す側面図 楕円状の遠視野像を持つ光源を示す斜視図 本発明の実施の形態1および2に用いる光源の配置例を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第4の改変例の構成を示す側面図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第5の改変例の構成を示す平面図 本発明の実施の形態1に係る波長多重光空間送信装置の第5の改変例の構成を示す側面図 従来の波長多重光空間送信装置の構成図 従来の波長多重光空間送信装置の構成図
符号の説明
101a〜h、201a〜c、501a〜b、601a〜b、801a〜b、1001a〜b 光源
102a〜b、202a〜c、802a〜b 発光素子
103a〜b、203a〜c、803a〜b 光源レンズ
104、204 拡散板
105、205 放射レンズ
106、206 拡散板の面に直角な軸
107、207 入射光線
607 遠視野像
607a 遠視野像の長軸
607b 遠視野像の短軸
902 発光素子アレイ
903 レンズアレイ

Claims (14)

  1. 自由空間を介して複数波長の光信号を多重して送信する波長多重光空間送信装置であって、
    それぞれ異なる波長の光を出射する複数の光源と、
    前記複数の光源からそれぞれ入射された光を拡散して拡散光を出射する反射型の拡散板であって、当該拡散板の面に垂直な方向の範囲外から当該拡散板の同一の箇所に照射された異なる波長の光を、同一の光軸に合波し、当該拡散板の面に垂直な方向に出射する拡散板とを備え、
    前記複数の光源は、前記拡散板へのそれぞれの出射光の照射範囲が重なるよう配置されており、
    前記拡散板から出射される拡散光を多重された光信号として自由空間に放射する波長多重光空間送信装置。
  2. 前記拡散板を、前記拡散板の面にほぼ直角な方向への拡散光の出射電力が最大となる光拡散材料により構成した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  3. 前記拡散板を、ランバーシャン分布に準じた光強度分布の拡散光を出射する光拡散材料により構成した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  4. 前記拡散板から出射される拡散光の内、拡散板の面にほぼ直角な方向の拡散光を前記光信号として自由空間に放射する請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  5. 前記複数の光源から拡散板に入射する光が、前記拡散板の面にほぼ直角な方向の範囲外の方向から入射するように構成した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  6. 前記拡散板から離間して前記拡散光の出射側に放射レンズを設け、該放射レンズに拡散光を入射させて該拡散光の広がり角を調整する請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  7. 前記複数の光源の各々を、発光素子と、前記発光素子からの出射光を、ほぼ平行光に変換する光源レンズとから構成した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  8. 前記複数の光源を、ほぼ円状に配置した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  9. 前記複数の光源の各々を、発光素子と、前記発光素子からの出射光を、ほぼ平行光に変換する光源レンズと、前記放射レンズとを一体形成して構成した、請求項に記載の波長多重光空間送信装置。
  10. 前記複数の光源を、複数の発光部を一体形成した発光素子アレイと、前記発光素子アレイの複数の発光部に対応して配置したレンズアレイとから構成した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  11. 前記複数の光源を、前記拡散板上における光源の照射位置を通り且つ該拡散板の面に直角な軸に対し、互いに軸対称とならない位置に配置した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  12. 前記複数の光源は、遠視野像が楕円状の光を出射するものであり、前記拡散板の面と直角な軸に対し、前記複数の光源を、楕円状の遠視野像の短軸方向に傾けて配置した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  13. 前記複数の光源の内、前記拡散板上における光源の照射位置を通り且つ該拡散板の面に直角な軸に対し互いに略軸対称な位置に配置した光源の対を、互いに出射光の偏光面が直交する方向に配置した、請求項1に記載の波長多重光空間送信装置。
  14. 自由空間を介して複数波長の光信号を多重して送信する波長多重光空間送信方法であって、
    複数の光源からそれぞれ異なる波長の光を出射する出射ステップと、
    前記複数の光源からそれぞれ入射された光を反射型の拡散板で拡散して拡散光を出射するステップであって、当該拡散板の面に垂直な方向の範囲外から当該拡散板の同一の箇所に照射された異なる波長の光を、同一の光軸に合波し、当該拡散板の面に垂直な方向に出射する拡散ステップとを備え、
    前記出射ステップでは、前記複数の光源から前記拡散板上で照射範囲が重なるように光を出射し、
    前記拡散ステップでは、前記拡散光を多重された光信号として自由空間に放射する波長多重光空間送信方法。
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