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JP4812550B2 - ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸、その製造方法、それを用いた織編物 - Google Patents

ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸、その製造方法、それを用いた織編物 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸、その製造方法、それを用いた織編物に関する。
従来、合成繊維フィラメント、中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた仮撚糸は、汎用性の点から幅広く用いられており、様々な分野で利用されてきた。
しかしながら、PETは石油由来のものであり、廃棄しても自然界では分解され難いため、その生産や廃棄処理で消費するエネルギーが大きく、環境に与える影響が大きいことに加え、化石燃料の枯渇問題もクローズアップされている。
この環境問題の点で、近年、植物由来で生分解性を有する脂肪族ポリエステル、中でもポリ乳酸を原料とした繊維の開発が進められており、これを用いた仮撚糸の使用も拡大傾向にある。
しかしながらポリ乳酸は、その特性上、高温での仮撚が難しく、PETの仮撚糸と比較すると、断面変形率が小さいため曲げ剛性が高い、ドライ感が得られないという問題に加え、伸縮性が大幅に劣るとともに、沸水収縮率も大きいため、ポリ乳酸の仮撚糸を用いた織編物は、風合いが粗硬でぬめり感があり、またストレッチ性に欠けるという問題があった。
特許文献1には、脂肪族ポリエステル繊維糸条からなる仮撚糸の断面変化率が1.5以下で、伸縮復元率が特定の式を満足し、さらに熱水収縮率が5〜15%である、光沢に優れた脂肪族ポリエステル仮撚糸が提案されている。この仮撚糸は、断面変化率を1.5以下と小さくすることでギラツキ(グリッター)を改善しようとするだけのものであり、上記の、曲げ剛性が高い、ドライ感が得られないという問題は改善されていない。
特許文献2には、芳香族ポリエステルとポリ乳酸よりなる複合繊維の横断面形状が芯鞘形状を呈しており、鞘部が芳香族ポリエステル、芯部がポリ乳酸で構成されているポリエステル複合繊維が提案されている。このポリエステル複合繊維は、上記構成を有することにより、耐湿熱分解性、強度、耐摩耗性の点で改善されている。しかし、特許文献2では、仮撚による捲縮性の付与については全く言及されていない。すなわち特許文献2では、押し込み式クリンパーやスタッフィングボックスなどの捲縮付与装置よりジグザク捲縮を付与するという概念や、芯鞘構造を偏芯にすることでスパイラル捲縮を付与するという概念はあるものの、仮撚の概念自体は記載も示唆もされていない。このため、断面変形がなく、もしくはほとんどなく、風合いが粗硬でストレッチ性に欠けるという問題は改善されていない。
これに対し特許文献3には、3フィラメント以上の芯鞘複合繊維で構成されるマルチフィラメントにおいて、芯鞘複合繊維の芯部を形成する熱可塑性樹脂が脂肪族ポリエステル、鞘部を形成する熱可塑性樹脂が融点200℃以上の結晶性ポリエステル、かつ鞘部を形成する結晶性ポリエステルの皮膜厚さが0.4μm以上で、伸縮復元率が10〜50%である耐熱性に優れた捲縮糸が提案されている。この捲縮糸は、芯部が脂肪族ポリエステル、鞘部が融点200℃以上の結晶性ポリエステルで形成された芯鞘複合繊維を仮撚することで、前記特許文献1では成し得なかった仮撚捲縮を付与し、同時に耐熱性、耐摩耗性の点を改善したものである。しかし、3軸ツイスターやベルトニップを使用した高速での瞬時の熱処理による仮撚であるため断面変形が小さく、従来のポリ乳酸単独の仮撚糸と同様に、曲げ剛性が高くぬめり感があることに加え、実施例に示されるように、伸長率が8.3%〜65.2%と低いことにより伸縮性に乏しいため、風合いが粗硬で高質感に欠けるという問題は改善されていない。
以上のように、ポリ乳酸を構成成分とした繊維の仮撚糸、およびそれからなる織編物について、断面変形率が大きく、またストレッチ性に優れるとともに、マイルドな光沢を呈し、高質感を有するものは未だ開発されていないのが現状である。
特開2000−290845号公報 特開2004−353161号公報 特開2005−232627号公報
本発明は、上記した従来の問題を解決し、製編織して染色することにより、ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、および伸縮性に優れるとともに、マイルドな光沢を呈することで、高質感を有する織編物が得られ、かつ環境低負荷型であるポリエステル芯鞘型複合仮撚糸と、その製造方法と、それを用いた織編物とを提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成されるポリエステル芯鞘型複合フィラメントからなる仮撚糸を、特定の物性を有するようにすることで、前記課題を解決できるという知見を得て、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下を要旨とするものである。
(1)芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成されるポリエステル芯鞘型複合フィラメントからなる仮撚糸であって、次式を満足することを特徴とするポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
CS≧1.5
1.5(%)≧50
1.8(%)≧20
ここで、CS:平均断面変形率
1.5(%):断面変形率が1.5以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
1.8(%):断面変形率が1.8以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
(2)沸水処理後の伸長率が80%以上であることを特徴とする(1)のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
(3)沸水収縮率が7%以下であることを特徴とする(1)または(2)のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかのポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を少なくとも一部に用いたものであることを特徴とする織編物。
(5)芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルからなるポリエステル芯鞘型複合フィラメントを供給糸として、下式を満足する条件で仮撚加工することを特徴とするポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造方法。
25000≦K≦30000
100≦HT≦140
T≧0.4
ここで、Kは仮撚係数、HTは仮撚ヒーター温度(℃)、Tは熱処理時間(s)である。
本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸は、所定の平均断面変形率を有するため、製編織して染色することにより、ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、および伸縮性に優れることに加え、マイルドな光沢を有し、このため高質感の織編物を得ることができるとともに、植物由来のポリ乳酸を使用するため、環境への負荷が小さい。
また、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造方法によれば、所定の条件で仮撚を行うことにより、前記ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を、安定かつ効率的に、しかも安価に製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸は、芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成されるポリエステル芯鞘型複合フィラメント(芯鞘複合糸)からなる仮撚糸である。
ポリエステル芯鞘型複合フィラメントの芯部を構成するポリ乳酸としては、ポリL−乳酸、ポリD−乳酸、L−乳酸とD−乳酸との共重合体、L−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、L−乳酸とD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体との群から選ばれる重合体が挙げられる。
乳酸の単独重合体であるポリL−乳酸およびポリD−乳酸の融点はそれぞれ約180℃であるが、乳酸系重合体として上記共重合体を用いる場合には、機械的強度、融点等を考慮して共重合体成分の共重合比を決定することが好ましい。例えば、L−乳酸とD−乳酸との共重合体の場合にはL−乳酸とD−乳酸とのいずれか一方が90モル%以上100モル%未満、他方が0モル%を超え10モル%以下の範囲にすることが好ましく、また、L−乳酸又はD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体の場合には、例えば上記乳酸を90モル%以上100モル%未満、共重合成分であるヒドロキシカルボン酸を0モル%を超え10モル%以下の範囲にすることが好ましい。
乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体におけるヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸などが挙げられる。これらの中でも、コストが安価である点からヒドロキシカプロン酸またはグリコール酸が特に好ましい。
ポリエステル芯鞘型複合フィラメントの鞘部を構成する芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートを主体としたポリエステルを挙げることができる。この芳香族ポリエステルは、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸や、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールや、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸などのヒドロキシカルボン酸などを共重合していてもよい。
ポリエステル芯鞘型複合フィラメントの芯部を構成するポリ乳酸、および/または鞘部を構成する芳香族ポリエステルには、それらの本質的な特性を損なわない範囲内で、酸化チタン等の艶消し剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、難燃剤、抗菌剤、消臭剤、導電性付与剤等、他の成分を含有してもよい。
上記のようにして、芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成される芯鞘複合糸とすることで、後述の断面変形率の大きい仮撚糸である場合にも、芯部と鞘部の界面での屈折率の変化により光の反射が抑制されるため、マイルドな光沢を表現することができる。
本発明において最も重要な点は、ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸が次式を満足することである。
CS≧1.5
1.5(%)≧50
1.8(%)≧20
ここで、CS:平均断面変形率
1.5(%):断面変形率が1.5以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
1.8(%):断面変形率が1.8以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
である。
CSが1.5以上、S1.5が50%以上、かつS1.8が20%以上であることで、ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の曲げ剛性が低くなるとともに、ぬめり感が解消されるため、製編織後の織編物にソフト感およびドライ感を付与することができる。この理由で、より好ましい範囲としては、CSが1.6以上、S1.5が60%以上、S1.8が25%以上である。また、断面変形率が2.0以上のフィラメント数/全フィラメント数×100で表されるS2.0が10%以上であることも好ましい態様であり、この場合は、前記効果がさらに助長される。
なお、CSやS1.5やS1.8などには特に上限はないが、これらの値が過大である場合には、風合いががさついたり、グリッターが生じたりする場合がある。このため、CSが2.5以下、S1.5が100%以下、S1.8が70%以下であることが好ましい。
本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸は、沸水処理後の伸長率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、100%以上であることがさらに好ましい。沸水処理後の伸長率が80%以上であることで、ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を使用した織編物に優れた伸縮性を付与することができる。沸水処理後の伸長率は、高いほど良好な伸縮性を付与できるため好ましいが、現状で得られる上限は250%程度である。
本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の沸水収縮率は7%以下であることが好ましく、6%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。沸水収縮率が7%以下であれば、染色加工後においても繊維間に微細な空間が残存するため、この複合仮撚糸を用いた織編物の風合いが硬くならず、上記伸縮性を阻害することがない。
本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の他の物性については、特に限定されないが、最大熱収縮応力は0.04cN/dtex以上、トルクは50〜150T/Mであることが好ましい。最大熱収縮応力が0.04cN/dtex以上であれば、織編物を染色する際に、組織点での拘束の影響を受けにくく、前記伸長率や沸水収縮率を有効に発現させることが可能となる。一方、トルクが50〜150T/Mであれば、織編物に染色等の後工程で熱が加わることにより、ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸が捻れながら、かつばらついて収縮するため、織編物表面で光の乱反射が起こって、織編物に深みのある発色を付与することができるとともに、糸条に撚が掛かった状態になり、自然なドレープ性も生じるため、さらに高質感の織編物とすることができる。
本発明の織編物は、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を少なくとも一部に使用して得られるものであり、織物の場合には、経糸の一部又は全部、緯糸の一部又は全部、あるいはこれらの組み合わせで用いられる。織編物がソフト感、ふくらみ感、ドライ感、および伸縮性に優れ、マイルドな光沢を表現するという本発明の目的を逸脱しない範囲内であれば、同複合仮撚糸の使用割合は特に限定されるものではない。しかし、前記特性を有効にするためには、織編物に占める割合は40質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
本発明の織編物を染色する際の染色条件としては、精練リラックス−乾燥−プレセット工程を経た後、好ましくは分散染料を用いて、通常100〜130℃の温度下で染色を行う。特に染色温度については、芯部の低融点のポリ乳酸を鞘部の高融点の芳香族ポリエステルが覆っているという本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の構造上、高温での染色が可能であり、110℃以上、好ましくは115℃以上、より好ましくは120℃以上で染色することにより、発色性の向上が期待できる。加えて、本発明の効果を逸脱しない範囲で、帯電防止剤、柔軟剤、撥水剤、防汚剤、深色化剤、吸水剤などで処理をおこなってもよい。
次に、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造方法について説明する。
この仮撚糸に用いる芯鞘複合糸は、延伸糸または高配向未延伸糸のいずれでもよいが、結晶配向の低い高配向未延伸糸の方が、仮撚による断面変形が進みやすいためより好ましい。
本発明の製造方法は、前記芯鞘複合糸を供給糸として、下式を満足する条件で仮撚加工するものである。
25000≦K≦30000
100≦HT≦140
T≧0.4
ただし、Kは仮撚係数、HTは仮撚ヒーター温度(℃)、Tは熱処理時間(s)である。
仮撚係数Kは、次式で表される。
K=T×√((D/1.111)/DR)
ここで、Tは仮撚数(T/M)、Dは芯鞘複合糸の繊度(dtex)、DRは仮撚時の延伸倍率(倍)である。
本発明者らの研究によれば、前記芯鞘複合糸を供給糸として、前記仮撚条件にて仮撚加工することで、従来のポリ乳酸単独のフィラメントでは成し得なかった、断面変形率および伸長率の大きい仮撚糸が得られることがわかった。すなわち、従来のポリ乳酸単独のフィラメントでは、断面変形率および伸長率の大きな仮撚糸を得ることを目的として、仮撚加工する際に仮撚数あるいはヒーター温度を上げても、毛羽の発生や融着の問題が生じるため、断面変形率、および伸長率の大きな仮撚糸を得ることはできなかった。これに対し、本発明の製造方法により、それが可能となったのである。この理由は明確ではないが、本発明者らは、本発明の芯鞘型複合仮撚糸は熱に対して敏感であるポリ乳酸が芳香族ポリエステルで覆われているため、前記毛羽や融着は発生しにくく、前記範囲内で仮撚加工を行うと、芯部を構成するポリ乳酸の変形が大きくなり、それに追随する形で鞘部の芳香族ポリエステルが変形するためと推定している。
この理由で、芯部を構成するポリ乳酸と鞘部を構成する芳香族ポリエステルとの芯鞘複合比率は、芯/鞘の質量比率で20/80〜80/20であることが好ましい。特に仮撚にもとづく断面変形をより進みやすくするためには、鞘部を構成する芳香族ポリエステルの比率を低くした方が有効であるため、より好ましい比率としては、芯/鞘の質量比率で30/70〜80/20であり、30/70〜75/25であることが特に好ましい。
断面変形率および伸長率の大きい仮撚糸を得るために、本発明の製造方法で特に重要であるのは、T≧0.4、すなわち、0.4秒以上の熱処理を行いながら仮撚加工することである。本発明者らの研究によれば、芯鞘複合糸を仮撚加工する際、仮撚係数を25000〜30000、仮撚ヒーター温度を100℃〜140℃とした条件下において、0.4秒以上の熱処理を行いながら仮撚加工することで、断面変形率、および伸長率の大きい仮撚糸が得られることがわかった。この理由は明確ではないが、100〜140℃の温度で0.4秒以上の熱処理を行うことにより、すなわち芯部のポリ乳酸が脆化しない温度で十分熱処理されることにより、ポリ乳酸が変形しやすくなり、これに鞘部の芳香族ポリエステルが追随することで、芯部と鞘部とが本来有している結晶性および配向の差と相俟って芯鞘間に収縮差が生じることによるフィラメントのねじれ現象が起こり、仮撚捲縮との相乗効果により従来のポリ乳酸単独では得られなかった高い伸長率を得ることができるものと推測している。
熱処理時間Tの上限は、特に制限されるものではないが、ヒーター長による機台のスペースの問題や、加工速度ダウンによる生産効率の問題から、T<2.0であることが好ましい。T<0.4、すなわち0.4秒未満の熱処理による仮撚加工では、適切なヒーター温度の設定が難しく、前記本発明の効果が得られなかったり、脆化の問題が生じたりする。
仮撚係数Kが25000未満の場合や、ヒーター温度HTが100℃未満の場合には、断面変形率および伸長率が低くなり、本発明の効果が得られない。一方、仮撚係数Kが30000を超える場合には、芯部を構成するポリ乳酸のねじり変形が大きすぎるため、また、ヒーター温度HTが140℃を超える場合は、芯部を構成するポリ乳酸が脆化傾向になるため、いずれの場合も仮撚糸が弱糸になってしまう。
仮撚加工の際の加撚張力は0.08〜0.23cN/dtexの範囲が好ましく、0.10〜0.20cN/dtexの範囲がより好ましい。
仮撚加工に用いる施撚体としては、ピンに巻きつけて仮撚をおこなう仮撚ピンが特に好ましく、この仮撚ピンを用いることで、断面変形率、伸長率とも大きくすることができる。
本発明では、得られる複合仮撚糸のトルクを低減させて、製織性を向上させるとともに織編物の織編目が傾斜する斜行の発生を防止するなどの必要な物性を得る目的で、仮撚加工を施した後に熱処理を行ってもよい。ただし、本発明の範囲を逸脱しないよう注意が必要である。
次に、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製法例について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の一製法例を示す概略工程図である。図1において、芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成される芯鞘複合糸である供給糸1は、スプール2から引き出され、ガイド3を通り、フィードローラー4と、ヒーター5と、仮撚施撚体6と、第1デリベリローラー7との間で仮撚加工が施されて、パッケージ10に巻き取られる。仮撚の方向は、Z方向とS方向とがある。
必要に応じて、トルク低減などを目的として、図2のように、第1デリベリローラー7と、ヒーター8と、第2デリベリローラー9とによって、仮撚加工を施した後に熱処理することもできる。
次に、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
なお、以下の実施例等における各物性値は、次の方法にて測定を行った。
(1)繊度(dtex)、強度(cN/dtex)、伸度(%)
JIS−L−1013に準じて測定した。
(2)平均断面変形率(CS)
糸条の断面を撮影し、全フィラメントの断面変形率を各々測定し、その平均値を算出することにより求めた。ただし、フィラメント数が80本を超える場合には、ランダムに選んだ80本の断面変形率を各々測定し、その平均値を算出した。
なお、各フィラメントの断面変形率は、断面における外接円と内接円の直径比で表わした。
(3)S1.5、S1.8、S2.0
上記の(2)に記載した方法により求められた各フィラメントの断面変形率から、下記式にて算出した。
1.5(%)=断面変形率が1.5以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
1.8(%)=断面変形率が1.8以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
2.0(%)=断面変形率が2.0以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
(4)沸水処理後の伸長率
JIS−L−1013の伸縮性B法に従って伸長率(%)を算出した。ただし、採取した試料は、沸水中で95℃×30分処理したうえで測定に供した。
(5)沸水収縮率
JIS−L−1013に準じて測定した。
(6)最大熱収縮応力(MHF)
カネボウ熱応力測定器KF−2型(カネボウエンジニアリング社製)を用い、試料として、0.11cN/dtexの張力が掛かった状態で周長が10cmとなるように糸条を輪状にセットし、これを加熱昇温しながら温度に対応する応力を記録計に記録し、ピーク応力値を糸条の繊度で除すことにより求めた。
(7)トルク
図3(a)に示すように、一対のガイド11、11から試料12をU字状に吊り下げ、その下端にフック13を掛けて保持し、試料12を張るためにその両上端にそれぞれ1/34(cN/dtex)[1/30(g/d)]の荷重L1、L1を掛けた。次に、その荷重L1、L1を掛けた状態で、図3(b)に示すように試料12の両上端の近傍をそれぞれ固定具14、14で固定し、その後に荷重L1、L1は解放した。そして、図3(c)に示すように、U字状をした試料12の下端に1/340(cN/dtex)[1/300(g/d)]の荷重L2を掛けた。すると、図3(d)に示すように試料12がU字をねじる方向に旋回するため、その試料12が旋回を停止した時の1m当たりの撚数を求め、その撚数をトルクとした。トルクの方向は、仮撚の方向と同様に、Z方向とS方向とがある。
(8)ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、光沢感、ストレッチ性
織物に従事する熟練者5名により下記の評価基準で官能評価を行った。
○:良好、△:普通、×:不足
(9)毛羽
仮撚糸パッケージの毛羽について、目視により以下の3段階で評価した。
○:問題なし、△:毛羽ややあり、×:毛羽多発
実施例1〜5、参考例1〜2、比較例1〜3
ポリ乳酸として、相対粘度1.850、融点168℃、L−乳酸単位98.8モル%、D−乳酸単位1.2モル%のものを用い、芳香族ポリエステルとして、相対粘度1.336、融点230℃、イソフタル酸8モル%共重合したPETを用い、それぞれのチップを減圧乾燥した後、同心芯鞘型複合溶融紡糸装置に供給して溶融紡糸を行った。このとき、ポリ乳酸が芯部、芳香族ポリエステルが鞘部となるように配し、実施例4のみ芯/鞘複合比(質量比)を70/30、それ以外は芯/鞘複合比(質量比)を50/50、とし、紡糸温度260℃、紡糸速度3050m/分で溶融紡糸を行い、140dtex48フィラメントの高配向未延伸糸である芯鞘複合糸を得た。
これを供給糸として、図1に示す工程に従い、表1の各条件にて仮撚加工して、本発明の実施例および参考例のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸と、比較用の仮撚糸とを得た。
前記それぞれの仮撚糸を用いて、ウォータージェットルームで、経糸密度94本/2.54cm、緯糸密度80本/2.54cmで平織物を製織した。
この生機を用いて、80℃×20分の条件で処理液(ノニオン系活性剤濃度:1g/リットル、ソーダ灰濃度:5g/リットル)中で精練リラックスを行った後乾燥し、プレセットを施した。さらに、液流染色機を用いて下記染色処方にて130℃×30分の条件で染色処理をおこなった。次に、染色した織物をソーダ灰2g/リットル、ハイドロサルファイト1g/リットル、ノニオン界面活性剤(サンモールFL:日華化学社製)1g/リットルを含む水溶液中で70℃×20分の条件で還元洗浄した。その後、乾燥、仕上げセットを行い、織物を得た。
[染色処方]
染料: Kiwalon Polyester Black SK−269 Liquid(紀和化学社製) 5%omf
助剤: ディスパーTO(明成化学社製) 1.0g/リットル
pH調整剤: 酢酸(濃度48質量%) 0.2cc/リットル
以上にもとづく結果を表1に示す。
Figure 0004812550
表1から明らかなように、実施例1〜5の本発明の製造方法により得られた本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を用いた織物は、ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、およびストレッチ性に優れることに加え、マイルドな光沢を有した高質感の織物であった。また、植物由来のポリ乳酸を使用しているため、環境への影響も小さいものであった。
参考例1は、本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸に該当するものであったが、製造時の仮撚係数が大き過ぎたため強度が低くなり、仮撚糸に毛羽が多数発生したため、製織する際に解舒不良が発生し、織機の停台が多発した。また織物は、断面変形率、伸長率ともに大きい仮撚糸のため、ソフト感、ふくらみ感、光沢感、ストレッチ性は良好であったものの、毛羽によりドライ感に欠けていた。
参考例2は、参考例1と同様に本発明のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸に該当するものであったが、製造時の仮撚ヒーター温度が高過ぎたため、断面変形率は大きいものの、芯成分のポリ乳酸に脆化が起こり、強度、伸度ともに低く弱糸となったことに加え、伸長率も実施例の仮撚糸よりやや低下した。また、この仮撚糸を用いた織物は芯成分の脆化により風合いが硬化し、高質感のものではなかった。
比較例1では熱処理時間が短かったため、比較例2では仮撚係数が小さかったため、比較例3ではヒーター温度が低過ぎたため、いずれの織物も断面変形率、伸長率ともに小さく、ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、ストレッチ性に欠けていた。
比較例4〜5
比較例4では、前述のポリ乳酸を単独で使用して、140dtex48フィラメントのポリ乳酸高配向未延伸糸を得た。比較例5では、前述の芳香族ポリエステルを単独で使用して、150dtex48フィラメントの芳香族ポリエステル高配向未延伸糸を得た。
これらを供給糸として、それぞれ図1に示す工程に従い、表1の各条件にて仮撚加工して、比較用の仮撚糸を得た。
この比較用の仮撚糸を用いて、前記と同様に製織、染色仕上げを行い、織物を得た。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、比較例4の織物は、断面変形率、伸長率ともに低く、いずれの特性においても実施例の織物よりも劣っていた。
一方、比較例7の織物については、断面変形率、伸長率ともに高く、ソフト感、ふくらみ感、ドライ感、ストレッチ性は良好であったものの、ギラツキがあり高級感に劣っていた。加えて、石油由来の芳香族ポリエステルを使用しているため、環境への影響が大きいものであった。
本発明にもとづくポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造装置の一例を示す概略工程図である。 本発明にもとづくポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造装置の他の例を示す概略工程図である。 ポリエステル芯鞘型複合仮撚糸のトルクの測定方法を示す図である。
符号の説明
1 供給糸
4 フィードローラー
5 ヒーター
6 仮撚施撚体
7 第1デリベリローラー
8 ヒーター
9 第2デリベリローラー

Claims (5)

  1. 芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成されるポリエステル芯鞘型複合フィラメントからなる仮撚糸であって、次式を満足することを特徴とするポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
    CS≧1.5
    1.5(%)≧50
    1.8(%)≧20
    ここで、CS:平均断面変形率
    1.5(%):断面変形率が1.5以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
    1.8(%):断面変形率が1.8以上のフィラメント数/全フィラメント数×100
  2. 沸水処理後の伸長率が80%以上であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
  3. 沸水収縮率が7%以下であることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載のポリエステル芯鞘型複合仮撚糸を少なくとも一部に用いたものであることを特徴とする織編物。
  5. 芯部がポリ乳酸、鞘部が芳香族ポリエステルで構成されるポリエステル芯鞘型複合フィラメントを供給糸として、下式を満足する条件で仮撚加工することを特徴とするポリエステル芯鞘型複合仮撚糸の製造方法。
    25000≦K≦30000
    100≦HT≦140
    T≧0.4
    ここで、Kは仮撚係数、HTは仮撚ヒーター温度(℃)、Tは熱処理時間(s)である。
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