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JP4797432B2 - 受光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子を具備する受光素子に関する。
撮像素子に具備される例えばCCDやCMOSなどの光電変換素子は、素子に入射した光を電気信号に変換する。光電変換素子は、人間の視覚感度域である可視光波長域(例えば、400nm〜700nmの波長域)外の領域でも高い感度を有し、特に、可視光波長域より長波長側の波長域(以下、「赤外域」という。例えば、700nm〜1100nmの波長域)についても高い感度を有する。
各光電変換素子の光の入射側には、入射光から特定の色成分を抽出する色分離を行うために3原色(あるいは補色)の有機カラーフィルタが設置される。光電変換素子は、入射光を有機カラーフィルタ経由で受ける。入射光に対して有機カラーフィルタによって色分離が行われるため、観測対象とされている色成分が光電変換素子によって観測される。
しかしながら、有機カラーフィルタには赤外域の光(赤外光)のカット機能がないため、人間の視覚感度域外(例えば700nmより長波長側)の光が光電変換素子に入射される場合がある。
このような人間の視覚感度域外の光により影響を受ける色分離を避けるため、赤外線カットフィルタが用いられる。
図22は、人間の視覚感度、光電変換素子の感度(SPD感度)、光電変換素子の感度に対して好ましい近赤外域カットフィルタの透過率の関係の例を示すグラフである。
光電変換素子の感度は、赤外域にも広がっている。このため、近赤外線カットフィルタにより、光電変換素子の赤外域の観測を抑制することにより、人間の視覚感度に近い測定が可能となる。すなわち、赤外線カットフィルタで図22中の斜線部の光をカットすれば、光電変換素子は人間の視覚感度に近い測定が可能となる。
赤外線カットフィルタには、反射型と吸収型の2種類がある。
図23は、反射型の赤外線カットフィルタと赤外線吸収型の赤外線カットフィルタにおける光の波長と透過率との関係の例を示すグラフである。
反射型の赤外線カットフィルタは、例えば、ガラス板上に無機多層膜を形成して構成される。無機多層膜による反射型の赤外線カットフィルタは、フィルタ面に垂直な方向の入射光に対して高い赤外線のカット機能を持つが、斜め入射などの角度のついた赤外線に対しては十分なカット機能を実現することが困難である。
吸収型の赤外線カットフィルタは、染料又は銅イオンによる光の吸収を利用して赤外線を吸収する。なお、吸収型の赤外線カットフィルタには、金属イオンを含む有機ガラスを用いるタイプ、有機染料系を用いるタイプなど複数の種類がある。
ここで、反射型の赤外線カットフィルタと吸収型の赤外線カットフィルタとを比較すると、吸収型の赤外線カットフィルタの方が反射型の赤外線カットフィルタよりも安価である。また、上述したように、吸収型の赤外線カットフィルタの方が反射型の赤外線カットフィルタよりも角度のついた入射光の赤外線カット性能がよい。
このため、吸収型の赤外線カットフィルタの方が反射型の赤外線カットフィルタよりも一般的に用いられる傾向にある。
また、無機多層膜による反射型の赤外線カットフィルタのカット機能を補い、赤外線の斜め入射又は再入射の影響を低減させる目的で、赤外線吸収型の赤外線カットフィルタと無機多層膜による反射型の赤外線カットフィルタとが併用される場合がある。
従来の撮像素子として、赤色光と緑色光との境界および/または緑色光と青色光との境界における特定の波長域の光を選択的にカットすることによって色純度を補正する機能を有し、さらに近赤外線をカットする機能を有する色純度補正フィルタを具備する固体撮像素子がある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の撮像素子として、赤外光域の透過率を大幅に減少させ可視光域の光を透過させる赤外線吸収剤が配合されて赤外カット能力が付与され、撮像素子本体前面に分光フィルタが配設されているカラー撮像素子がある(例えば、特許文献2参照)。
この特許文献1及び特許文献2では、CCDやCMOSなどのような光電変換素子の全体を覆う形で、赤外線カットフィルタが光学系に挿入される。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイなどの技術の発展により、ディスプレイの明るさが向上している。明るさの増したこれらのディスプレイを暗い場所において用いる場合にはこのディスプレイが明るすぎることを防止し、逆に明るい場所において用いる場合にはこのディスプレイの明るさが不足することを防止するために、使用者はディスプレイの輝度を調整することが必要であった。
そのため、ディスプレイが用いられる場所の明るさ(照度)を検知し、ディスプレイの輝度を自動調整するために、光電変換素子を用いた受光素子を照度センサとしてディスプレイに組み込む技術が提案されている。
特開2000−19322号公報 特開昭63−73204号公報
吸収型の赤外線カットフィルタは、厚みが1〜3mm程度あるため、この吸収型の赤外線カットフィルタを撮像素子に用いた場合、カメラの小型化などが困難となる。
また、カメラ部材として、レンズ系に赤外線カットフィルタを組み込む場合、コスト削減が困難となる。
上記特許文献1及び特許文献2の撮像素子は、撮像素子本体の前面全体を覆う赤外線カットフィルタを備える。このため、撮像素子に備えられている全ての受光素子に対して赤外線がカットされ、受光素子による観測と人間の視覚感度とで差が生じる場合がある。
例えば、特許文献2では、この特許文献2の図2及び図10に示すように、赤外線カットフィルタが人間の可視光波長域550nm〜700nmの光も吸収してしまう。このため、撮像素子に備えられている全ての受光素子に対して赤外線をカットすると、緑の感度、特に赤の感度が低下する場合がある。
ここで、照度センサに用いる受光素子においても、上述したように、人間の視覚感度域である可視光波長域外の領域でも高い感度を有する光電変換素子を用いるため、特に、赤外域についても高い感度を有する。このため、受光素子の観測結果をそのままディスプレイの明るさの調整に用いると、受光素子の実効的な感度と、人間の目に感じるディスプレイ設置場所の明るさとが異なることを原因として、ディスプレイの輝度調整が人間の視覚感度と異なる範囲で調整されてしまう場合がある。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、厚みの増加を防止しつつ、複数の光電変換素子のうち一部の補正用の光電変換素子に赤外域の観測を行わせることで、赤外域の影響を受けず人間による視覚感度と受光素子によって得られる観測データ(光感度)とを整合させる受光素子を提供することを目的とする。
本発明を実現するにあたって講じた具体的手段について以下に説明する。
本発明の第1の例は、複数の光電変換素子と、複数の光電変換素子のそれぞれに対となる複数の色を持つカラーフィルタとを具備し、カラーフィルタの一部は、可視光波長域で透過特性を持つ緑色の第1フィルタを含み、カラーフィルタの他の部分は、可視光波長域で透過抑制特性を持つとともに、可視光波長域より長波長側で第1フィルタとほぼ同レベルの透過特性を持つように、第1フィルタと赤色の第2フィルタとを光学的に重畳した補正用フィルタを含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第2の例は、複数の光電変換素子と、複数の光電変換素子のそれぞれに対となる複数の色を持つカラーフィルタとを具備し、カラーフィルタの一部は、可視光波長域で透過特性を持つ黄色の第1フィルタを含み、カラーフィルタの他の部分は、可視光波長域で透過抑制特性を持つとともに、可視光波長域より長波長側で前記第1フィルタとほぼ同レベルの透過特性を持つように、第1フィルタと赤色の第2フィルタとを光学的に重畳した補正用フィルタを含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第の例は、上記第又は第の例において、580nm以上640nm以下の波長範囲のいずれかにおいて、光の透過率が50%となる照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第4の例は、上記第1から第3までの例において、第2フィルタは、青の色材を含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第5の例は、上記第1から3までの例において、第2フィルタの着色組成物は、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23の顔料を含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第6の例は、上記第1から3までの例において、第2フィルタの着色組成物は、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントレッド177の顔料を含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第7の例は、上記第1から第6までの例において、カラーフィルタの他の部分は、第1フィルタと第2フィルタとの色重ねで形成される補正用フィルタを含む照度センサの観測部に適用される受光素子である。
本発明の第の例は、上記第1から第までの例において、複数の光電変換素子のうちカラーフィルタの一部の第1フィルタと対となる第1光電変換素子の観測データと、複数の光電変換素子のうちカラーフィルタの他の部分の補正フィルタと対となる第2光電変換素子の観測データとの差に基づいて、可視光波長域の観測データを求める演算手段をさらに具備する照度センサの観測部に適用される受光素子である。
上記第1から第までの発明により、可視光波長域で透過特性を持つカラーフィルタの一部の第1フィルタ経由による光電変換素子の観測データから、可視光波長域で透過抑制(低透過)特性を持つとともに可視光波長域より長波長側でカラーフィルタの一部の第1フィルタとほぼ同レベルの透過特性を持つカラーフィルタの他の部分の補正用フィルタ経由による光電変換素子の観測データを除去することができ、可視光波長域のみの観測データを高精度に求めることができる。
本発明では、光電変換素子の光入射側に、赤外線カットフィルタを備える必要がないため、受光素子の厚みを減少させることができる。
また、本発明の受光素子は、赤外域の光の影響を受けない。そのため、人間の視覚感度と受光素子の光感度とを整合させることができ、人間の視覚感度に合わせた感度に応じてディスプレイの輝度を制御でき、ディスプレイの視認性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において同一の要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、カラーフィルタの一部を、少なくとも可視光波長域においては人間の視覚感度に合わせた透過率分布を持つフィルタとし、カラーフィルタの他部を、赤外域の透過率の方が可視光波長域の透過率よりも高い補正用のフィルタとする受光素子について説明する。
図1は、本実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図である。
受光装置1において、複数の光電変換素子2a,2bは、半導体基板3の一方の面側(光の入射側)に形成される。
光電変換素子2a,2bが形成された状態で、半導体基板3の一方の面側には、平坦化層4が形成される。
平坦化層4の光の入射側、すなわち、平坦化層4における半導体基板3側と逆側の面には、光電変換素子2a,2bと対向する状態で、第1フィルタ5(第1の可視域透過フィルタ)が配置される。第1フィルタ5は、入射光がこの第1フィルタ5経由で光電変換素子2a,2bの双方に入射するように配置される。
第1フィルタ5の上面、すなわち、第1フィルタにおける平坦化層4側と逆側の面には、一方の光電変換素子2bと対向する状態で、第2フィルタ6(第2の可視域透過フィルタ)が配置される。第2フィルタ6は、入射光がこの第2フィルタ6及び第1フィルタ5経由で光電変換素子2bに入射するように配置される。
さらに、第1フィルタ5と第2フィルタ6との光の入射側には、平滑化層7が形成される。
平坦化層4,7は、積層状態の第1フィルタ5と第2フィルタ6とについて平坦化を行う。
平坦化層4,7には、厚い部分と薄い部分とがある。平坦化層4,7としては、例えば透明なアクリル樹脂を用いることができる。本実施の形態では、平坦化層4,7を0.6μmの膜厚で形成する。平滑化層4,7は、第1フィルタ5と第2フィルタ6とを挟持するように形成される。
演算部8は、一方の光電変換素子2aの観測値から他方の光電変換素子2bの観測値を引き算し、この引き算の結果を照度観測値として出力する。第1フィルタ5経由の光の観測値から第1フィルタ5と第2フィルタ6とを経由した光の観測値を引くことにより、赤外域の光の影響を抑制した人間の視覚感度に対応する照度観測値が得られる。
このように、入射光から特定の色成分を抽出するための3原色(あるいは補色)のうちの一つの色の第1フィルタ5の一部に第2フィルタ6が積層されてカラーフィルタ9が構成される。カラーフィルタ9は、第2フィルタ6が積層されていない非積層部の色と、第1フィルタ5と第2フィルタ6とが積層されている積層部の色とを持つ。
カラーフィルタ9の非積層部は一方の光電変換素子2aと対となり、積層部は他方の光電変換素子2bと対となる。非積層部と一方の光電変換素子2aとで一方の画素を構成し、積層部と他方の光電変換素子2bとで他方の画素が構成される。
光電変換素子2aは、カラーフィルタ9の非積層部経由で入射光を受光し、光電変換素子2bは、カラーフィルタ9の積層部経由で入射光を受光する。
カラーフィルタ9の非積層部は、可視光を透過する特性を持つフィルタとする。
カラーフィルタ9の積層部は、可視光波長域で透過抑制特性(低透過特性)を持ち、可視光波長域より長波長側で非積層部とほぼ同レベル(同一あるいは近似)の透過特性を持つフィルタとなる。
図2は、本実施の形態に係る受光素子1を光の入射側から見た正面図である。
本実施の形態においては、カラーフィルタ9の非積層部(第1フィルタ5)を緑(Green)のカラーフィルタ9Gとし、カラーフィルタ9の積層部(第1フィルタ5と第2フィルタ6の積層部)を黒(Black)のカラーフィルタ9BLKとする。なぜならば、カラーフィルタ9BLKは、可視光波長域で透過抑制特性(低透過特性)を持つとしているため、目視では黒に見えるためである。緑のカラーフィルタ9Gは、人間の視覚感度に近い550nm近傍で透過率のピークを持つ。なお、緑のカラーフィルタ9G経由で観測されるおよそ600nm以上の長波長側の光の観測値は、黒のカラーフィルタ9BLK経由の観測値を引く演算によりカットされる。したがって、緑のカラーフィルタ9Gとしては、約400nm〜700程度の幅の広い範囲で透過域を持つフィルタを用いることができ、550nm近傍に透過率のピークを有する淡い高透過率の緑のカラーフィルタが適用可能である。
本実施の形態において、緑のカラーフィルタ9Gの色材には、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7を混合した色材を用いた。
本実施の形態において、第1フィルタ5と第2フィルタ6との積層部であるカラーフィルタ9BLKは、人間の視覚感度に近い波長の光の透過が抑制されている特性を持ち、さらに、およそ600nm以上の人間の視覚感度より長波長側の光を高透過とする特性を持つ。そのため、本実施の形態では、第1フィルタ5を緑のカラーフィルタ9Gとし、第2フィルタ6を赤のカラーフィルタ9Rとしている。
本実施の形態において、赤のカラーフィルタ9Rの色材には、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23を混合した色材を用いた。
すなわち、上述したように、緑のカラーフィルタ9Gと赤のカラーフィルタ9Rとの積層部は、黒のカラーフィルタ9BLKとなる。
例えば、カラーフィルタ9Gの緑とカラーフィルタ9Rの赤とは、感光性のアクリル樹脂を緑と赤の有機顔料のバインダーとして塗布し、露光し、現像して形成する。緑のカラーフィルタ9Gと赤のカラーフィルタ9Rとは、それぞれ約2μmの膜厚とする。
本実施の形態では、緑のカラーフィルタ9Gの顔料濃度を33%としているが、顔料濃度を23%以下とすると、ピーク透過率が90%以上となり、例えば400nm近傍の人間の視覚感度範囲の光の透過率を上げることが可能である。
図3は、緑のカラーフィルタ9Gの分光特性の例を示すグラフであり、光の波長と透過率との関係の例を示している。
緑のカラーフィルタ9Gの透過率は、波長400nmから1100nmまでの範囲において、短波長から長波長となるにつれて、420nm付近から増加し、540nm付近で一度ピークを向かえ、その後減少し、640nm〜680nm付近の範囲で低透過となり、680nm〜700nm付近の範囲から再度増加する特性を持つ
図4は、赤のカラーフィルタ9Rの分光特性の例を示すグラフである。
赤のカラーフィルタ9Rの透過率は、波長400nmから560付近までの範囲で抑制されている状態であり、長波長となるにつれて、波長560nm付近から急激に増加し、波長580nm以上640nm以下の範囲のいずれかにおいて50%となる。
図5は、緑のカラーフィルタ9Gと赤のカラーフィルタ9Rとの積層部である黒のカラーフィルタ9BLKの分光特性の例を示すグラフである。
黒のカラーフィルタ9BLKの透過率は、680nm付近において増加がはじまる特性を持つ。この黒のカラーフィルタ9BLKの分光透過率は、人間の可視域では低く抑えられており、さらに680nm付近より長波長側では長波長となるにつれて上記図3に示す緑のカラーフィルタ9Gとほぼ同様の状態で増加する特性を持つ。黒のカラーフィルタ9BLKは、800nmより長波長の光について透過特性を持つといえる。すなわち、黒のカラーフィルタ9BLKの透過率は、緑のカラーフィルタ9Gの透過率と赤のカラーフィルタ9Rの透過率との積となる。
図6は、緑のカラーフィルタ9G、赤のカラーフィルタ9R、黒のカラーフィルタ9BLKの分光特性の比較例を示すグラフである。
この図6からも、680nm付近より長波長側で緑のカラーフィルタ9Gと黒のカラーフィルタ9BLKとの分光特性がほぼ一致することが理解できる。
図7は、本実施の形態に係る受光素子1で実現される分光特性の例を示すグラフであり、光の波長400nmから1100nmまでの範囲での透過率の変化を表している。
受光素子1で実現される分光特性は、緑のカラーフィルタ9Gの分光特性から、黒のカラーフィルタ9BLKの分光特性を演算部8による演算で差し引いた分光特性で表される。緑のカラーフィルタ9Gの分光特性の面積(積分値)から黒のカラーフィルタ9BLKの面積(積分値)を差し引くことにより、照度センサとして人間の可視域400nmから700nmに対応する高精度な色分離、照度測定が可能であることが分かる。
すなわち、本実施の形態に係る受光素子1は、照度観測値として、緑のカラーフィルタ9G経由で光電変換素子2aに入射された光の観測値から、黒のカラーフィルタ9B経由で光電変換素子2bに入射された光の観測値を演算部8で引く。これにより、人間の視覚感度域外(例えば700nmより長波長側)の光の観測値の影響を除き、人間の可視域の光の観測値を得ることができる。
CCD、CMOS等の一般的な光電変換素子は、およそ400nmから1100nmの広い範囲の光に対し感度を持つ。従来においては、上述したように、700nmから長波長側の近赤外域の光を、赤外線カットフィルタでカットしている。従来の撮像素子(イメージセンサ)では、受光素子で観測されるが、赤外線カットフィルタでカットされない残りの波長範囲400nm〜700nmにて、緑、青、赤のカラーフィルタを用いて、色分離を行う。
これに対して、上述したように、本実施の形態では、緑のカラーフィルタ9Gの透過率の積分値から、およそ640nmより長波長側の透過率の積分値を引いた値を受光素子に入射する光の照度としている。したがって、本実施の形態により、可視域で低透過の特性を持ち、640nm〜680nm付近の範囲より長波長側で透過率が増加し、800nmより長波長側で透過域となる特性を持つ緑のカラーフィルタ9Gと黒のカラーフィルタ9BLKとを、受光面に配置し、色分離に活用できるとともに人間の視覚感度にあわせた照度センサを実現可能となる。
図8は、本実施の形態に係る受光素子1の製造工程の例を示す断面図である。
まず、半導体基板3の受光側に光電変換素子2a,2bが形成される。次に、半導体基板3及び光電変換素子2a,2bの受光側に平滑化層4が形成される。次に、平滑化層4の受光側であり複数の光電変換素子2a,2b上に、第1フィルタ5(緑のカラーフィルタ9G)経由で光が入射するように第1フィルタ5が形成される。次に、第1フィルタ5の受光側であり光電変換素子2b上に、第2フィルタ6(赤のカラーフィルタ9R)及び第1フィルタ5(緑のカラーフィルタ9G)経由で光が入射するように第2フィルタ6が形成される。そして、第1フィルタ9Gと第2フィルタ9R上に、平滑化層7が形成される。
図9は、本実施の形態に係る受光素子1を具備する照度センサを備えたディスプレイの例を示すブロック図である。
本実施の形態に係る受光素子1を具備する照度センサ10は、ディスプレイ11の設置場所における人間の視覚感度に対応する照度観測値を求め、輝度決定部12に提供する。
輝度決定部12は、照度センサ10から受け付けた照度観測値に基づいて、ディスプレイ11の輝度を決定する。輝度決定部12は、例えば、照度観測値とディスプレイ12の輝度との変換テーブルを予め記憶しており、受け付けた照度観測値に対応する輝度を選択する。ディスプレイ11は、輝度決定部12によって決定された輝度により画像表示を行う。
一般的な受光素子は、人間の視覚感度域外、特に長波長側の赤外域にも感度を有する。このため、この一般的な受光素子をそのまま照度センサに用いると、受光素子で観測した観測値と、人間の目に感じるディスプレイの設置場所の明るさとが異なることになる。
しかしながら、本実施の形態に係る受光素子1を具備する照度センサ10を用いた場合には、人間の目に感じる明るさに対応する感度でディスプレイ11の設置場所の明るさを観測でき、ディスプレイ11の輝度を人間が視認しやすい明るさに自動で制御できる。ディスプレイ11の設置場所の明るさは、例えば、太陽光、照明、蛍光灯、タングステンランプ、曇か晴れかなどの天気など、様々な室内の光及び外光により影響を受ける。
以上説明した本実施の形態に係る受光素子1を利用した照度センサ10は、一方の画素の光電変換素子2aにおいて第1フィルタ5経由で光を観測するとともに、他方の補正用の画素の光電変換素子2bにおいて第1フィルタ5及び第2フィルタ6経由で赤外域の光を観測し、一方の光電変換素子2aの観測値から他方の光電変換素子2bの観測値を差し引いて補正する。これにより、光電変換素子2aの測定範囲のうち、人間の可視域外の範囲で測定された照度の影響を削減でき、人間の可視域に対応する照度を高精度に測定することができる。
従来の照度センサでは、人間の視覚感度に十分な配慮がなされていなかったが、本実施の形態に係る受光素子1を利用した照度センサ10は、人間の視覚感度に対応する照度観測値を得ることができるため、例えばディスプレイ11の明るさを適切に制御させることができ、ディスプレイ11の視認性を大幅に向上させることができる。
また、本実施の形態に係る受光素子1を利用した照度センサ10では、従来のセンサモジュールの光学系に挿入されていた厚みのある吸収型、反射型の赤外カットフィルタを省略できる。このため、照度センサ10を薄くすることができ、低コスト化できる。
本実施の形態において、受光素子1は、光電変換素子2a,2bとカラーフィルタ9とを具備するシンプルな構成を持つ。したがって、受光素子1を効率よく製造できる。
なお、上述した本実施の形態において、黒のカラーフィルタ9BLKは2種以上のフィルタ5,6を積層して構成している。しかしながら、黒のカラーフィルタ9BLKは、積層構造に限らず光学的に重畳されていればよい。ここでいう光学的に重畳とは、色の異なる第1フィルタ5と第2フィルタとの積層部にて黒のカラーフィルタ9BLKを構成してもよく、又は、第1フィルタ5に用いられる顔料と第2フィルタ6に用いられる顔料とを混合した着色樹脂にて単層の黒のカラーフィルタを構成してもよいことをいう。また、黒のカラーフィルタ9BLKを積層構造とする場合、3種以上のフィルタを積層してもよい。
例えば、第1フィルタ5を青又は赤のカラーフィルタとし、画素は可視光波長域の青領域又は赤領域に受光感度を持つとし、補正用画素により赤外域を測定させてもよい。これにより、入射光が太陽光、蛍光灯、タングステンランプ、曇天時の光など、各種光源であっても、受光素子1を人間の視覚感度と同じ感度とすることができる。
また、可視光波長域に感度を持たせた画素と、可視光波長域で透過率を抑制する色素を可視光波長域に透過域を持つ染料や有機顔料と混ぜ合わせた画素とを設けてもよい。
可視光波長域及び可視光波長域より長波長で透過率を持つ第1色材によるカラーフィルタで光を観測する画素と、可視光波長域で低く可視光波長域より長波長側で高い透過率を持つ第2色材及び可視光波長域より長波長域で第1色材と同様の透過率を持つ第3色材(第1色材でもよい)とを光学的に重畳したカラーフィルタで光を観測する画素という2種類の画素を具備する照度センサ10を用いることで、ディスプレイの置かれた場所での光源の種類(例えば太陽光の有無及び強度、天気、照明のON/OFF)に応じた照度補正を行うことができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、上記第1の実施の形態に係る緑のカラーフィルタ9Gに代えて、市販の色材を用いた緑のカラーフィルタを具備する受光素子について説明する。他の条件(例えば製造工程、膜厚など)については、上記第1の実施の形態と同様である。
図10は、本実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図である。
この図10の受光素子13は、上記第1の実施の形態に係る受光素子1の第1フィルタ5(緑のカラーフィルタ9G)に代えて、この緑のカラーフィルタ9Gと異なる光特性を持つ第1フィルタ14(緑のカラーフィルタ15G)を具備する。第1フィルタ14の一部に第2フィルタ6が積層されてカラーフィルタ15が構成される。
図11は、本実施の形態に係る受光素子13を光の入射側から見た正面図である。
緑のカラーフィルタ15Gと赤のカラーフィルタ9Rとの積層部は、黒(Black)のカラーフィルタ15BLKとなる。
図12は、緑のカラーフィルタ15Gの分光特性の例を示すグラフであり、光の波長と透過率との関係の例を示している。
本実施の形態に係る緑のカラーフィルタ15Gの透過率は、波長400nmから1100nmまでの範囲において、540nmから560nmまでの範囲付近で一度ピークとなり、その後減少し、740nmから860nmまでの範囲付近(波長780nmを含む波長範囲)で低透過(透過抑制状態)となり、860nm付近より長波長側で再度増加する特性を持つ。
図13は、黒のカラーフィルタ15BLKの分光特性の例を示すグラフである。
黒のカラーフィルタ15BLKの透過率は、680nm付近より長波長側で上記図12に示す緑のカラーフィルタ15Gとほぼ同様の特性を持つ。
図14は、緑のカラーフィルタ15G、赤のカラーフィルタ9R、黒のカラーフィルタ15BLKの分光特性の比較例を示すグラフである。
この図14からも、680nm付近より長波長側で緑のカラーフィルタ15Gと黒のカラーフィルタ15BLKとの分光特性がほぼ一致することが理解できる。
図15は、本実施の形態に係る受光素子13で実現される分光特性の例を示すグラフであり、光の波長400nmから1100nmまでの範囲での透過率の変化を表している。
受光素子13で実現される分光特性は、緑のカラーフィルタ15Gの透過率から、黒のカラーフィルタ15BLKの透過率を差し引いた分光特性で表される。緑のカラーフィルタ15Gの分光特性の面積(積分値)から黒のカラーフィルタ15BLKの面積(積分値)を演算部8で差し引くことにより、照度センサとして人間の可視域400nmから700nmに対応する高精度な色分離、照度観測が可能となる。
そこで、本実施の形態に係る受光素子13は、照度観測値として、緑のカラーフィルタ15G経由で光電変換素子2aに入射された光の観測値から、黒のカラーフィルタ15BLK経由で光電変換素子2bに入射された光の観測値を引く。これにより、人間の視覚感度域外(例えば700nmより長波長側)の光の観測値の影響を除去することができ、人間の可視域に対応する光の観測値を得ることができる。
なお、上記第1の実施の形態において波長600nmから800nmまでの波長範囲付近の透過率を抑える方法として、また上記第2の実施の形態において740nmから860nmまでの波長範囲付近(780nmを含む波長範囲)で透過率を抑える方法として、緑の有機顔料を色材とした緑のカラーフィルタ9G,15Gを用いているが、緑のカラーフィルタ9G,15Gに赤外線吸収剤を添加して用いてもよい。また、緑のカラーフィルタ9G,15Gと重なるように、緑のカラーフィルタ9G,15Gの上部又は下部に赤外線吸収剤を積層してもよい。この場合に使用可能な赤外線吸収剤は、アントラキノン系化合物、フタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、ポリメチレン系化合物、アルミニウム系化合物、ジイモニウム系化合物、イモニウム系化合物、アゾ系化合物などが使用可能である。
また、上記第1の実施の形態に係る黒のカラーフィルタ9BLKの分光特性において、560nmから640nmまでの範囲付近に、若干の光の透過(分光の浮き)があり、上記第2の実施の形態に係る黒のカラーフィルタ15BLKの分光特性において、560nmから740nmまでの範囲付近に、若干の光の透過がある。この光の透過を抑制するために、青(Blue)などの他の有機顔料や染料などの色材を赤のカラーフィルタ9Rに加えてもよい。
また、上記各実施の形態における可視域透過フィルタである緑のカラーフィルタ9G,15Gとしては、例えば光電変換素子2a,2bの感度、入射光の光源などに応じて高感度であり透過波長範囲の広い分光特性を持つとしてもよいし、あるいは550nm付近の狭い範囲のみを透過波長範囲とする分光特性を持つとしてもよい。
(第3の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1又は第2の実施の形態に係る緑のカラーフィルタ9G,15Gに代えて、黄(Yellow)のカラーフィルタを具備する受光素子について説明する。他の条件(例えば製造工程、膜厚など)については、上記第1又は第2の実施の形態と同様である。
図16は、本実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図である。
この図16の受光素子16は、上記第1又は第2の実施の形態に係る受光素子1,13の第1フィルタ5,14(緑のカラーフィルタ9G,15G)に代えて、第1フィルタ17(黄のカラーフィルタ18Y)を具備する。第1フィルタ17の一部に第2フィルタ6が積層されてカラーフィルタ19が構成される。
図17は、本実施の形態に係る受光素子16を光の入射側から見た正面図である。
黄のカラーフィルタ18Yと赤のカラーフィルタ9Rとの積層部は、黒(Black)のカラーフィルタ18BLKとなる。
図18は、黄のカラーフィルタ18Yの分光特性の例を示すグラフであり、光の波長と透過率との関係の例を示している。
本実施の形態に係る黄のカラーフィルタ18Yの透過率は、波長400nmから1100nmまでの範囲において、400nmから450nmの範囲付近で抑制されている状態であり、450nmから500nmの範囲付近から長波長側で長波長となるにつれて増加する特性を持つ。
図19は、黒のカラーフィルタ18BLKの分光特性の例を示すグラフである。
黒のカラーフィルタ18BLKの透過率は、波長400nmから560付近までの範囲で抑制されている状態であり、波長560nm付近から長波長になるにつれて急激に増加し、750nm付近より長波長側では上記図18に示す黄のカラーフィルタ18Yと同様の特性を持つ。
図20は、緑のカラーフィルタ18Y、赤のカラーフィルタ9R、黒のカラーフィルタ18BLKの分光特性の比較例を示すグラフである。
この図20からも、750nm付近より長波長側で黄のカラーフィルタ18Yと黒のカラーフィルタ18BLKとの分光特性がほぼ一致することが理解できる。また、赤のカラーフィルタ9Rの分光特性と黒のカラーフィルタ18BLKの分光特性とはほぼ一致している。
図21は、本実施の形態に係る受光素子16で実現される分光特性の例を示すグラフであり、光の波長400nmから1100nmまでの範囲での透過率の変化を表している。
受光素子16で実現される分光特性は、黄のカラーフィルタ18Yの透過率から、黒のカラーフィルタ18BLKの透過率を差し引いた分光特性で表される。黄のカラーフィルタ18Yの分光特性の面積(積分値)から黒のカラーフィルタ18BLKの面積(積分値)を差し引くことにより、照度センサとして人間の可視域400nmから700nmに対応する高精度な色分離、照度観測が可能となる。受光素子16で実現される分光特性は、人間の可視域において高い透過率を持つ。
以上説明したように、本実施の形態に係る受光素子16は、照度観測値として、黄のカラーフィルタ18Y経由で光電変換素子2aに入射された光の観測値から、黒のカラーフィルタ18BLK経由で光電変換素子2bに入射された光の観測値を引く。これにより、人間の視覚感度域外(例えば700nmより長波長側)の光の観測値の影響を除去することができ、人間の可視域に対応する光の観測値を得ることができる。
なお、本実施の形態では、黄のカラーフィルタ18Yと赤のカラーフィルタ9Rを積層して黒のカラーフィルタ18BLKを構成している。しかしながら、上記図20に示すように、赤のカラーフィルタ9Rの分光特性と黒のカラーフィルタ18BLKの分光特性とはほぼ一致する。すなわち、光学的な重畳において、黄のカラーフィルタ18Yの透過率と赤のカラーフィルタ9Rの透過率との積は、赤のカラーフィルタ9Rの透過率とほぼ等しいため、赤のカラーフィルタ9Rの単層と黒のカラーフィルタ18BLKとはほぼ等しい機能を持つといえる。
したがって、黄のカラーフィルタ18Yと赤のカラーフィルタ9Rの階層構成に代えて、赤のカラーフィルタ9R単体を光電変換素子2bに対応させて受光素子を形成してもよい。
上記各実施の形態において、赤のカラーフィルタ9Rや黒のカラーフィルタ9BLK,15BLK,18BLKは、光電変換素子2b上(光の入射側)のみに備えるのではなく、さらに光電変換素子2b周辺にも配設することにより、迷光の影響を軽減させることができ、照度センサ10としての測定精度を向上させることができる。
また、上記各実施の形態において、人間の可視域より短波長側の透過率を抑制するために、カラーフィルタ9,15,19に紫外線吸収剤を添加してもよく、カラーフィルタ9,15,19と重なるように、カラーフィルタ9,15,19の上部又は下部に紫外線吸収剤を積層してもよい。この場合に使用可能な紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サルチル酸系化合物、クマリン系化合物などが使用可能である。
上記各実施の形態において、赤外線吸収機能は、赤外線吸収性化合物や赤外線吸収剤を透明樹脂に添加あるいはペンダント方式(反応性染料など反応型赤外線吸収剤などの形で樹脂分子鎖に組み込む方式)で実現可能である。紫外線吸収機能も、同様に、紫外線吸収性化合物や紫外線吸収剤を透明樹脂に添加あるいはペンダント方式で実現可能である。
上記各実施の形態において、平坦化層4,7は透明樹脂、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラニン樹脂、尿素樹脂、スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、又はこれらの共重合物からなる群から選択された樹脂により形成可能である。
また、各カラーフィルタにおいて、色材である有機顔料、染料、赤外線吸収材、紫外線吸収剤を混合する有機樹脂に、上記のような透明樹脂を用いるとしてもよい。
上記各実施の形態において、赤のカラーフィルタの着色組成物として、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントレッド177の顔料を含む着色組成物を用いてもよい。
上記第1及び第2の実施の形態において、緑のカラーフィルタ9G,15Gと黒のカラーフィルタ9BLK,15BLKとは、横方向に一体的に構成されているが、緑のカラーフィルタ9G,15Gと黒のカラーフィルタ9BLK,15BLKとの間にスペースを設け、分離構造としてもよい。
同様に、上記第3の実施の形態において、黄のカラーフィルタ18Yと、黒のカラーフィルタ18BLK又は赤のカラーフィルタ9Rとを分離構造としてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る受光素子を光の入射側から見た正面図。 第1の実施の形態に係る緑のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第1の実施の形態に係る赤のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第1の実施の形態に係る緑のカラーフィルタと赤のカラーフィルタとの積層部である黒のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第1の実施の形態に係る緑のカラーフィルタ、赤のカラーフィルタ、黒のカラーフィルタの分光特性の比較例を示すグラフ。 第1の実施の形態に係る受光素子で実現される分光特性の例を示すグラフ。 第1の実施の形態に係る受光素子の製造工程の例を示す断面図。 第1の実施の形態に係る受光素子を具備する照度センサを備えたディスプレイの例を示すブロック図。 本発明の第2の実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図。 第2の実施の形態に係る受光素子を光の入射側から見た正面図。 第2の実施の形態に係る緑のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第2の実施の形態に係る黒のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第2の実施の形態に係る緑のカラーフィルタ、赤のカラーフィルタ、黒のカラーフィルタの分光特性の比較例を示すグラフ。 第2の実施の形態に係る受光素子で実現される分光特性の例を示すグラフ。 本発明の第3の実施の形態に係る受光素子の例を示す断面図。 第3の実施の形態に係る受光素子を光の入射側から見た正面図。 第3の実施の形態に係る黄のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第3の実施の形態に係る黒のカラーフィルタの分光特性の例を示すグラフ。 第3の実施の形態に係る緑のカラーフィルタ、赤のカラーフィルタ、黒のカラーフィルタの分光特性の比較例を示すグラフ。 第3の実施の形態に係る受光素子で実現される分光特性の例を示すグラフ。 人間の視覚感度、光電変換素子の感度(SPD感度)、光電変換素子の感度に対して好ましい近赤外域カットフィルタの透過率の関係の例を示すグラフ。 反射型の赤外線カットフィルタと赤外線吸収型の赤外線カットフィルタにおける光の波長と透過率との関係の例を示すグラフ。
符号の説明
1,13,16…受光素子、2a,2b…光電変換素子、3…半導体基板、4,7…平滑化層、5,14,17…第1フィルタ、6…第2フィルタ、8…演算部、9,15,19…カラーフィルタ、9G,15G…緑のカラーフィルタ、9R…赤のカラーフィルタ、9BLK,15BLK,18BLK…黒のカラーフィルタ、10…照度センサ、11…ディスプレイ、12…輝度決定部、18Y…黄のカラーフィルタ

Claims (8)

  1. 複数の光電変換素子と、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれに対となる複数の色を持つカラーフィルタと
    を具備し、
    前記カラーフィルタの一部は、可視光波長域で透過特性を持つ緑色の第1フィルタを含み
    前記カラーフィルタの他の部分は、可視光波長域で透過抑制特性を持つとともに、可視光波長域より長波長側で前記第1フィルタとほぼ同レベルの透過特性を持つように、前記第1フィルタと赤色の第2フィルタとを光学的に重畳した補正用フィルタを含む
    ことを特徴とする照度センサの観測部に適用される受光素子。
  2. 複数の光電変換素子と、
    前記複数の光電変換素子のそれぞれに対となる複数の色を持つカラーフィルタと
    を具備し、
    前記カラーフィルタの一部は、可視光波長域で透過特性を持つ黄色の第1フィルタを含み、
    前記カラーフィルタの他の部分は、可視光波長域で透過抑制特性を持つとともに、可視光波長域より長波長側で前記第1フィルタとほぼ同レベルの透過特性を持つように、前記第1フィルタと赤色の第2フィルタとを光学的に重畳した補正用フィルタを含む
    ことを特徴とする照度センサの観測部に適用される受光素子。
  3. 前記第2フィルタは、580nm以上640nm以下の波長範囲のいずれかにおいて、光の透過率が50%となることを特徴とする請求項又は請求項記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
  4. 前記第2フィルタは、青の色材を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
  5. 前記第2フィルタの着色組成物は、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23の顔料を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
  6. 前記第2フィルタの着色組成物は、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントレッド177の顔料を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
  7. 前記カラーフィルタの他の部分は、前記第1フィルタと前記第2フィルタとの色重ねで形成される前記補正用フィルタを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
  8. 前記複数の光電変換素子のうち前記カラーフィルタの一部の前記第1フィルタと対となる第1光電変換素子の観測データと、前記複数の光電変換素子のうち前記カラーフィルタの他の部分の前記補正用フィルタと対となる第2光電変換素子の観測データとの差に基づいて、可視光波長域の観測データを求める演算手段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の照度センサの観測部に適用される受光素子。
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