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JP4765768B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナーを収容する収容容器と収容容器を梱包する外装容器から構成されるトナーカートリッジから画像形成装置にトナー供給を行う画像形成方法に関する。
近年、電子写真方式の画像形成技術の分野では、地球環境への配慮等の観点から、少ない電力消費量で画像形成が行える技術が検討されてきた。この技術の1つとして、たとえば、低融点のワックスを含有した重合トナー等により、従来よりも低い定着温度で画像形成が行える様になってきた(たとえば、特許文献1参照)。
この様なトナーを特に高温環境下で保管する場合、トナー粒子同士が熱により凝集するブロッキングの問題が懸念される。そして、ブロッキングを発生させない様にトナー保管する技術の1つとして、断熱性に優れた容器にトナーを収容して、保管する方法がこれまでも検討されてきた。
断熱性に優れたトナー容器に関する技術には次の様なものが挙げられる。たとえば、薄肉の合成樹脂製支持体の内殻材、外殻材、あるいは、2層構造を有する2枚の支持体の中間部材のいずれかに有機発泡材料を用いたトナー容器の発明がある(たとえば、特許文献2参照)。また、特定値以下の熱伝導率を有する物質を用いて形成されたトナー容器に関する発明もある(たとえば、特許文献3参照)。さらには、断熱層が形成された樹脂成形品を複数個用いて、高温環境下でも印字精度を保てる様にしたトナー容器の発明(たとえば、特許文献4参照)もある。この様に、環境の影響を受けずにトナー品質を維持し、安定した保存を実現させる技術がこれまでも検討されていた。
特開2001−42564号公報 特開平5−341647号公報 特開平6−72472号公報 特開2004−13085号公報
ところで、電子写真方式の画像形成装置では、トナーを収納したカートリッジを装置に装填し、装填されたカートリッジよりトナー供給を受けるものが主流になっている。上述した特許文献2や3に開示された容器は、いずれもトナーを保存、輸送するためのものであり、容器自体をカートリッジとして画像形成装置本体に装填して使用することは記載されていなかった。また、特許文献4にはトナー容器をカートリッジとして使用することが開示されているが、カートリッジを構成する樹脂層や断熱層を形成するために何回も成形作業を行ってサンドイッチ構造を形成する等、カートリッジの作製にたいへん手間を要するものであった。
本発明は、シンプルな工程で作製可能で、しかも、収容したトナーに外気変動の影響を与えずに保管や輸送が行えるトナーカートリッジを用いることにより、低温定着性を有するトナーを用いて安定した画像形成を行える画像形成方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、廃棄物の発生や使用に伴う負担をユーザに負わせることのないトナーカートリッジを用いることにより、環境にやさしく、しかも、ユーザフレンドリーな画像形成方法を提供することを目的とする。
本発明の課題は、下記に記載の構成により解消されることを見出した。
1.ガラス転移温度が0〜46℃で、軟化点が75〜110℃の樹脂を含有し、体積基準メディアン径(D50)が3.5〜8.5μmのトナーを収容する収容容器を画像形成装置に嵌合させてトナー供給を行う画像形成方法において、
該トナーは、ラジカル重合性単量体を重合させて形成される樹脂粒子を着色剤粒子とともに凝集剤の存在下で凝集・融着させてコア粒子を形成し、形成されたコア粒子にラジカル重合性単量体を重合させて形成される樹脂粒子を添加してコア上にシェル層を形成する工程を経て作製されるコア・シェル構造のトナーであって、
該収容容器は、比重が0.1〜0.3で内部に空間を有するポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器に内包され、かつ、該収容容器を構成するトナー供給部を外装容器から露出させたうえ画像形成装置に嵌合させてトナー供給を可能にするものであるとともに、
該収容容器は該外装容器をつけたままの状態で画像形成装置に装填されてトナー供給を行うものであることを特徴とする画像形成方法。
2.前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器、及び、前記収容容器は、トナーの残量が確認できる程度の透明度を有する物質で形成されることを特徴とする1に記載の画像形成方法。
3.前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器は、外部よりトナーの残量を確認できる程度の透明度を有する窓を有することを特徴とする1または2に記載の画像形成方法。
4.前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器は、トナーの残量が確認できる程度の透明度を有するプラスチック製の段ボールで形成されることを特徴とする1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
本発明に係るトナーカートリッジでは、トナーを収容する収容容器を気泡または多数の隔壁を有する低密度の外装容器に梱包することにより、収容したトナーに外気の影響を与えない構造にした。したがって、低温定着性を有するトナーを収容したトナーカートリッジを低温輸送車で運搬しなくとも、トナーに熱によるダメージを与えない。また、画像形成装置に外装容器をつけた状態で装填できるので、高温環境下に設置された画像形成装置に低温定着性のトナーを使用する場合でも、結露等の設置環境の影響をトナーに与えずに安定した画像形成が行える。
また、本発明によれば、外装容器を取り付けたまま画像形成装置に装填するので、使用後は外装容器ごと回収することができる。この様に、トナーカートリッジの使用に伴って廃棄物が発生したり、画像形成装置に使用中に外装容器を紛失するおそれがないので、環境にやさしく、外装容器の保管等でユーザに負担をかけない低温定着対応トナー用のトナーカートリッジを提供することができる。
さらに、本発明によれば、外装容器のまま画像形成装置に装填するので、カートリッジ装填時にトナーを収納した収容容器を外装容器から取り出したり、使用済みの汚れた容器を外装容器に再度梱包する手間がなく、使い勝手の良いユーザフレンドリーなトナーカートリッジを提供できる。
本発明の課題は、低温定着性を有するトナーを収容した収容容器を、特定範囲内の比重を有する材質でできた外装容器に梱包した形態を有するトナーカートリッジを用いることにより達成されるものである。すなわち、特定範囲内の比重を有する素材を外装容器用材料に選択することにより、収容容器内のトナーに外気の影響を与えない様にした。特に、カラーの画像形成を行う場合、4色のトナーをセットしたときに、各トナーカートリッジのセット位置により微妙に温度差が発生し、さらに湿度変動の影響も加わることにより、各色のトナー間で帯電量に差が生ずることも懸念される。本発明では外装容器ごと画像形成装置に装填することで、これらの問題を回避して安定した色再現を実現させるものと推測される。
この様に、本発明は、トナーを収容する収容容器と収容容器を梱包する外装容器よりなるトナーカートリッジを用い、本来、衝撃吸収を行う外装容器に断熱性を付与することにより、トナーの保存性を向上させた。
以下、本発明について詳細に説明する。
最初に、本発明に使用可能なトナーカートリッジの代表的な実施形態例を図を参照しながら説明する。なお、本発明でいうトナーカートリッジとは、トナーが収納され、かつ、画像形成装置本体に直接装填されてトナー供給を行える様に設計されたトナー容器のことをいう。
以下、実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであり、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
図1に示すトナーカートリッジ50は、トナーを収容する収容容器200、及び、収容容器200を梱包する外装容器300より構成される。外装容器300は、梱包材としても機能するもので、運搬時による衝撃を吸収し、内包する収容容器200を補強する機能を有する。外装容器300は、比重が0.1〜0.3の素材で形成され、トナーカートリッジに衝撃が加えられたときには衝撃を吸収するとともに、高温環境下で保管、輸送されるときにはその断熱性により収容容器200に収容されたトナーに熱が伝播しない様に遮断する。この様に、外装容器300は収容容器200と収容容器200に収容されたトナーを保護する。
また、外装容器300には、市場で個装箱工場出荷から最終ユーザの手元に届けられるまでに使用される情報や、使用済みのカートリッジを回収するときに使用される情報を、たとえばラベル等に印刷し、これを貼付することも可能である。外装容器300は、市場で個装箱、あるいは、包装箱、包装容器と呼ばれるものである。
トナーカートリッジ50について、図1〜図3を用いてさらに説明する。
図1は、トナーカートリッジ50の概略斜視図で、外装容器300を形成する側面のうち開閉可能な開口部300Aを開き、収容容器200に収容されたトナーを画像形成装置に供給する供給部に該当する口金部材200Bが露出された状態にある。従来技術においては、トナーカートリッジ50を画像形成装置に装填する場合、収容容器200のみを画像形成装置に装填し、外装容器300をつけたまま装填するものは存在しなかった。本発明では、トナーカートリッジ50を画像形成装置に装填する場合、収容容器200を外装容器300に梱包したまま画像形成装置に装填するので、トナー供給中に外装容器300を保管しておく手間を解消している。
また、図示しないが、トナーカートリッジ50に検知コマ(フールプルーフ)やICチップを取り付けることも可能である。
さらに、図1に示す様に、トナーカートリッジ50は外装容器300に収容容器200内のトナー残量を確認するための小窓305A、305Bを設けることも可能である。
図2は収容容器200の概略斜視図、図3は収容容器200の他の実施の形態を示す概略斜視図である。
図2に示す様に、収容容器200はトナーを収容するためのポリエチレン、ナイロン等の可撓性の袋体200Aと、トナーの充填と排出を行うための供給部に相当する口金部材200Bより構成される。
袋体200Aは、図に示す様に、トナー排出を円滑に行うための漏斗部200Cを有する。漏斗部200Cの狭くなった先端部200Dは口金部材200Bを包み込む様にして密封状態で接着等により固定されている。
袋体200Aは、例えば、特開2005−309168号公報に記載されている様に、各側面を構成する複数のシート部材を互いに接着して作製することが可能である。
なお、口金部材200Bの詳細については後述する。
図3は、収容容器200の他の実施の形態を示すものであり、ブロー成形等により製作されたトナーを収納するための袋体200E、トナーの充填と排出を行う口金部材200Fから形成される。
袋体200Eは図3に示すように漏斗部200Gを有しており、漏斗部200Gの狭くなった先端部200Hは口金部材200Fに密封状態で接着等により固定されている。
なお、口金部材200Fは前述した口金部材200Bと基本的構成が同一である。
袋体200Eの底面には、後述する粉体ポンプでトナーを吸引するときに袋体200Eの内部が過度な負圧にならないように、空気を通過させるがトナーの通過を阻止するフィルター部材200Jが接着等により固定されている。
可撓性を有する袋体で収容容器を構成すると、例えば、緩衝材が不要になりカートリッジの構造を簡略化しコンパクトなものにでき、使用済みカートリッジの回収時にはより多くの使用済みカートリッジをトラックに積載することができる等の効果が期待される。
次に、図4を用いて、トナー収容容器200を梱包する外装容器300について説明する。外装容器300は、例えば、流通に使用可能なもので、運搬時に加わる衝撃に耐え得る強度を持ち、容器表面の印刷が雨天等の影響下でも変化することのない耐候性を有するものである。
また、外装容器300の表面には、商品名や取り扱い上の注意記号、流通時のチェック等に使用されるバーコード等の印刷を施すことが可能である。
さらに、外装容器300は、比重が0.1〜0.3を有する素材を用いて作製されるもので、上記範囲の比重を有する素材を用いることにより、外装容器300に上記衝撃吸収性や耐候性とともに断熱性も付与される様になる。その結果、低温定着性を有するトナーの様に高温環境下での長時間にわたる保管や輸送が困難だったトナーも外気変動の影響を受けずに安定して保存、輸送が行える。
上記範囲の比重を有する素材は、例えば、段ボールやパルプモールド材等の紙、発泡スチロール樹脂やポリエステル樹脂等の樹脂材料、紙や樹脂を用いた2重構造の袋、さらには、これらを併用したもので作製することが可能である。これらの素材の表面に流通関係情報の印刷を可能にする処理を施すことも可能である。
外装容器300に使用可能な素材としては、たとえば、プラスチック製の段ボール、紙製の段ボール、発泡ポリエチレン、発泡スチロール、発泡ゴム等が挙げられる。これらの素材を用いて図5に示す様な断面構造を形成することにより、比重が0.1〜0.3となる外装容器300を作製する。
これらの材質の中でも、プラスチック製の段ボールは材質そのものにある程度の透明性を得られるのでトナー残量を確認できる等のメリットを有しており好ましい。プラスチック製の段ボール以外の材料で外装容器300を作製する場合でも、図1に示す様に、PET(ポリエチレンテレフタレート)シートやセロファンシートを用いて窓305A、305Bを設けることにより、収容容器内のトナー残量を確認することが可能である。
この様に、トナーカートリッジに小窓を設け、使用中のトナーカートリッジの残量確認が行える様にすることで、ユーザはトナーカートリッジを必要量以上保管する必要がなく、カートリッジの過剰在庫を避けることができるメリットを有する。特に、低温定着対応のトナーを保管する場合、ユーザはメーカや販売店の様な温度管理を行って保管することが困難なので、小窓から使用中のトナー残量を確認することでトナーカートリッジの発注時期を適切に予測することができる。その結果、ユーザサイドにおけるトナーカートリッジの在庫管理を容易にするとともに、熱の影響で凝集したトナーを画像形成に使用することを防止することができる。
外装容器300に使用可能な素材の比重は、たとえば、以下の様な手順で測定することが可能である。図6に外装容器300より比重測定用素材片を作製する概要を示す。
(1)カッターを用いて、外装容器300より素材片を切り出す。素材片は適当な大きさでよいが、切り出す部位は、なるべく収容物と接触していない領域を選択する。
(2)切り出した素材片を予め決めておいた所定の大きさに裁断する。たとえば、図6に示す様に、たてacm、横bcmの長方形に裁断するとともに、素材片の厚み(t)も測定しておく。
(3)裁断した素材片を化学天秤の載置し、質量を測定する。
(4)測定した質量を素材片の体積で除し、得られた値を比重とする。
(5)たとえば、図6の外装容器300の厚さがt(cm)で、たてa(cm)、よこb(cm)の素材片を用意し、この素材片の質量がm(g)のとき、外装容器300を構成する素材の比重は、下記式で表される。すなわち、
比重(密度(g/cm3))=m(g)/(a(cm)×b(cm)×t(cm))
外装容器300を構成する素材の比重を0.1〜0.3とする方法としては、たとえば、段ボールの様に、紙材や板状プラスチック材を組み立てて素材を作製する際、部材間に空間を形成する様に組み立てる方法や、発泡材料の様に、金型中で成形を行って素材を作製する際、発泡成形を行って樹脂中に細かい気泡を形成させる方法等が挙げられる。これらの素材を作製する際、空間の比率や発泡成形時のエア供給量は、計算等により予め算出しておき、算出結果に基づいて素材を設計することにより、上記比重を有する外装容器300用の素材を作製することが可能である。
図5に外装容器300に使用可能な素材の断面構造を示す。図5の(a)〜(c)は段ボール等の部材間に空間を形成する様に組み立てられた素材であり、図5の(e)〜(f)は樹脂中に細かい気泡を有する素材である。
図5の(a)〜(c)に示す素材としては、原紙を用いた段ボールが代表的である。段ボールはJIS Z 0108で規定され、波形をした中芯原紙(コルゲートと呼ばれる)の片面または両面にライナーと呼ばれる平らな原紙を貼り合わせた構造のものである。(a)は両面段ボールと呼ばれ、波形状に成形した中芯原紙の両面にライナーを貼り合わせたもので、(b)は複両面段ボールと呼ばれ、両面段ボールの片側に片面段ボール(1枚のライナーに中芯原紙を貼り合わせたもの)を貼り合わせたものである。さらに、(c)は複々両面段ボールと呼ばれ、複両面段ボールの片側に片面段ボールを貼り合わせたものである。
また、原紙の代わりに、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリロニトリル−スチレンーブタジエン共重合体(ABS)、ポリエチレン等のプラスチック材料が好ましい。これらの樹脂材料を用いる場合、全体が透明から半透明になる様に形成する。
また、図5(d)〜(f)に示す細かい気泡を有するいわゆる発泡材料と呼ばれる素材で、射出成形を行う際に樹脂材料中に発泡体を混入させて形成するものである。具体的な発泡体の例としては、メタン、ブタン、炭酸ガス、窒素、アルゴンガス等の気体が挙げられ、紙片、木片、竹繊維等の有機物も発泡体として使用することが可能である。紙片、木片、竹繊維等の有機物は非常に細かい繊維状材料より構成されており、非常に細かい気泡が内部に存在している。
図5(d)は樹脂相中にまるい気泡を分散させた構造を有するものであり、また、(e)は樹脂相中に紙片、木片、竹繊維等の有機物を分散させたものである。さらに、(f)は2つの樹脂層の間に気泡を有する層を配置させた3層構造を有するものである。
上記範囲の比重を有する素材を用いて外装容器300を作製することにより、外装容器300に断熱性が付与され、外装容器300に梱包されたトナー収容容器200には外部環境からの影響をほとんど受けずに保存、輸送することが可能になる。すなわち、トナーカートリッジ外部の熱は、外装容器300表面を伝熱するが段ボール内の空間や樹脂中に設けられた気泡に伝熱速度が大幅に低下する。この様に、外装容器300内の空間により伝熱速度が大幅に低下する結果、トナー収容容器200と接する外装容器300の内側ではほとんど外部の熱が伝達されず、トナー収容容器200は外気変動の影響を受けずに保管される。
図4の外装容器300についてさらに説明する。外装容器300は、トナー収容容器200を収納したときにトナー収容容器200の口金部材200Bに対向する側面が、前フラップ301、後フラップ302、左フラップ303、右フラップ304で構成される。
301Aは前フラップ301のほぼ中央部に設けられた口金保持穴であり、図1に示すように、口金保持穴301Aの直径は収容容器200の口金部材200Bの直径ととほぼ同一であり、収容容器200を収納したときに口金部材200Bが動かないように保持する機能を有する。
301Bは前フラップ301の先端部に設けられた舌片であり、図1に示す様に、収容容器200を収納し、前フラップ301を内側に折り込んだ時に、外装容器300に設けられたスリット301Cに係止される。
この様に、舌片301Bがスリット301Cに係止されることにより、トナー補給のために収容容器200の口金部材200Bを下側に向けたときに、口金保持穴301Aと協働して、収容容器200が下方に飛び出すことを防止する機能を有する。
収容容器200の外装容器300への固定は、上記以外の方法として、収容容器200の袋体200Aを両面テープ等により外装容器300に固定する方法もあり、例えば、袋体200Aの一面を両面テープTで外装容器300の内面に固定することができる。
このように袋体200Aを固定することにより、収容容器200からトナーを吸引するときに、袋体200Aが均一に収縮するため袋体200Aの一部が折れ曲がってトナーがその部分に残留することを防止できる。
また、袋体200Aを均一に収縮させられるので、例えば、その表面にPETシート等の補強部材を貼り付ける必要がなく、袋体200のさらなる軽量化、省資源、コストダウンが可能になる。
後フラップ302、左フラップ303、右フラップ304は、それぞれの先端部に舌片302A、303A、304Aが設けられている。
舌片302A、303A、304Aは、トナー補給の時には、それぞれが対応する外装容器300に設けられたスリット302B、303B、304Bに係止される。
このように、舌片302A、303A、304Aをスリット302B、303B、304Bに係止することにより、外装容器300のトナー補給部100(図7、図8参照)への装填(着脱)を正確、かつ、スムーズに行うことが出来る。
なお、舌片302A、303A、304Aの外装容器300側面への固定は、粘着テープ等を用いて行っても良い。
以上説明した外装容器300の収容容器200の口金部材200Bに対向する側面の形成は次にように行われる。
トナーが充填された収容容器200を外装容器300の挿入し、前フラップ301の口金保持穴301Aに口金部材200Bを挿入した後、折れ線部301Dで折り曲げて、舌片301Bを下からスリット301Cに係止する。
この後、左フラップ303、右フラップ304を内側に折り込み、最後に、後フラップ302の差込部302Cを外装容器300の内側に差し込む。
次に、図7、図8を用いて、収容容器200の供給部に該当する口金部材200Bの詳細について説明する。
図7は、図11に示すタンデム型のカラー画像形成装置中におけるトナー補給部100をZ−Z方向から見た断面図で、収容容器200の口金部材200Bがトナー補給部100に嵌合、装着された状態を示す。
また、図8は口金部材200Bを分解した状態の概略斜視図であり、口金部材200Bは、第1口金部材210、第2口金部材230を有している。
第2口金部材230には、2ヶ所にロック部231が設けられており、ロック部231が第1口金部材210に設けた凹形状の受け部211に入り込み、ロック部231の爪部232が第1口金部材210の顎部212に係止することにより、第1口金部材210と第2口金部材230とが決められた位置関係で締結される。
なお、締結状態にある第1、第2口金部材210、230の分離は、第2口金部材230を図8の下方に引っ張ることに行うことが出来る。
第1口金部材210の中心部には、図8の上方に向かって広いテーパ部213及びそれに接続する円筒部214からなる第1トナー排出口215が設けられ、第1トナー排出口215は第2口金部材230に設けられた第2トナー排出口233と連通する。
画像形成装置側に設けられた開閉部材250は、第2トナー排出口233に交差するように設けられた穴部234にスライド可能であり、その一部には円筒部より直径が小さい円筒形状のトナー通過部251が設けられている。
次に、画像形成装置本体(図11参照)のトナー補給部100の詳細について図7、図8を用いて説明する。
図7において、101はトナーを収容する収容容器200及び外装容器300をトナー補給部100に嵌合、装着するときにこれらを受け止めるためのトナー受け部材であり、ほぼ中央部には、第2口金部材230の先端のテーパ部に合致するテーパ部102が形成されている。
103はトナー受け部材101の中央部に設けられた第3トナー排出口であり、テーパ部102を介して第2口金部材230の第2トナー排出口233に連通し、下端部において後述する紛体ポンプの吸い込み部に接続したチューブ415に接続されている。
104、105は外装容器300を受け止めるためのストッパであり、第2口金部材230の先端のテーパ部がトナー受け部材101のテーパ部102に合致したときに、外装容器300の先端が当接するように配置されている。
106は図7の左右方向(水平方向)に移動自在にトナー受け部材101に保持されている円筒形状の押圧部材であり、口金部材200Bがトナー補給部100に嵌合した時に、押圧部材106の中心線が開閉部材250の中心線と一致する位置に配置されている。
107は押圧部材106に固定された駆動ピンであり、押圧部材106の中心線に直交する方向(図7の紙面に垂直方向)に設けられている。
図8に示す様に、108、109は、押圧部材106の両側において駆動ピン107に固定された角型形状の位置決め部材であり、図8の左右方向(水平方向)に移動自在にトナー受け部材101に保持されており、口金部材200Bがトナー補給部100に嵌合した時に、第2口金部材230の凹形状の位置決め部235、236に入り込む位置に設けられている。
110は、トナー受け部材101に設けられた支点111を中心に揺動可能に設けられた駆動レバーであり、長穴部112を有しており、長穴部112には駆動ピン107が移動可能に係合している。
図7に示す様に、113は扉114に固定された駆動レバー押圧部材であり、扉114を閉じたときに、駆動レバー押圧部材113の先端部は駆動レバー110の長穴部112と支点111との中間部に当接し、押圧部材106、位置決め部材108、109を図7の左方向にスライドさせる。
これに伴い、位置決め部材108、109は第2口金部材230の位置決め部235、236に入り込み、第2口金部材230を正確に固定するとともに、押圧部材106はトナー通過部251が図7に示す位置に来るように開閉部材250を左方向に移動させ、トナーを供給可能にする。
115は、扉114を開いたときに駆動レバー110を戻すための駆動レバー戻しバネである。
116は、図7の左右方向(水平方向)に移動自在にトナー受け部材101に保持されている円筒形状の戻し部材であり、その中心線は開閉部材250の中心線と一致している。
117は戻し部材116を図7の右方向に付勢する戻しバネである。
図7に示す様に、扉114が閉じたときには、戻し部材116は開閉部材250に付勢されて左方向にスライドし、扉114が開いたときには、戻し部材116は戻しバネ117に付勢されて右方向にスライドし、開閉部材250の先端部250Aが第2口金部材230の外周面に一致するまで、開閉部材250を押し戻す。即ち、トナー通過部251を右方向に移動させて、トナーの通過を遮断する。
次に、以上説明した構成の外装容器300のトナー補給部100への着脱に伴う各部の動作について説明する。
操作者は、収容容器200が収納されている外装容器300(図1、図4参照)をトナー補給部100に装着する前に、口金部材200Bに対向する側面の部材、即ち、後フラップ302、左フラップ303、右フラップ304の舌片302A、303A、304Aをスリット302B、303B、304Bに差込係止する。
これにより、図1に示す様に、口金部材200Bに対向する側面が解放されて開口部300Aが形成されるとともに、口金部材200Bが露出する。
次に、外装容器300のトナー補給部100への装着について、図9(a)、(b)を用いて説明する。
図9(a)は、図10のトナー補給部100近傍の側面図、図9(b)は図9(a)の部分平面図である。
操作者は扉114を開き、図1に示す外装容器300を所定位置に正確に装着するために4ヶ所に設けたガイド板118に沿って、外装容器300の先端がストッパ104、105(図7参照)、第2口金部材230のテーパ部がトナー受け部材101のテーパ部102に当たるまで挿入する。
操作者が外装容器300の装着完了後、扉114を閉じると、駆動レバー押圧部材113が図7の反時計方向に揺動し、これに伴い、駆動レバー110が支点111を中心に反時計方向に揺動する。
駆動レバー110の揺動により、駆動ピン107を介して、位置決め部材108、109が前進し第2口金部材230の位置決め部235、236に入り込み、第2口金部材230を浮き上がることなくを正確に固定するとともに、押圧部材106も前進しトナー通過部251が図7に示す位置に来るように開閉部材250を左方向に移動させ、トナーの供給を可能にする。
開閉部材250の左方向の移動により、戻し部材116が後退する。
以上の動作完了した後、操作者が画像形成装置を作動させると、後述するように、収容容器200に収容されたトナーが画像形成装置内に供給される。
収容容器200内のトナーがなくなると、操作者により扉114が開かれ外装容器300が取り出される。
扉114の開動作に伴い、戻し部材116が開閉部材250を第2口金部材230内の所定位置に戻すとともに、駆動レバー110が駆動レバー戻しバネ115の作用により支点111を中心に時計方向に揺動する。
駆動レバー110の揺動に伴い、押圧部材106、位置決め部材108、109が後退して第2口金部材230から外れて所定の位置に戻る。
操作者は、取り出された外装容器300の後フラップ302、左フラップ303、右フラップ304を閉じて、使用済みのカートリッジを回収可能な状態になる。この様に、使用済みカートリッジは、外装容器300が取り付けられた状態にあるので、操作者は迅速かつ簡便に使用済みカートリッジを回収可能な状態にすることができる。
図10は、本発明に使用可能なトナーカートリッジの他の実施形態例を示す斜視図である。図10に示すトナーカートリッジは、外装容器300の下方に開口部310が設けられ、収容容器200のトナー供給部201が露出される様に構成される。開口部310は画像形成装置に装填する前は外装容器300と一体となっており、画像形成装置に装填する際、ミシン目に沿って開口部310を切り取ることにより、トナー供給部201を露出させる。
トナー供給部201にはコック202と嵌合部204が設けられ、外装容器300の開口部310より露出させた時に、嵌合部204を画像形成装置に接続し、コック202を開けることにより収容容器200のトナーを画像形成装置に供給する。
また、外装容器300の外周はポリエチレン等の樹脂製のバンド205で補強されている。さらに、外装容器300の上部には取り付けと取り外しが可能な取っ手206がバンド205を介して設けられており、画像形成装置への装填を行う際の作業性を向上させる。また、取っ手206を介してトナーカートリッジを画像形成装置に固定させることも可能である。
次に、図11のタンデム型カラー画像形成装置の概略構成図を用いて、上述したカートリッジを適用した画像形成装置の実施の形態例を説明する。
図11のタンデム型カラー画像形成装置は、複数の画像形成部10Y、10M、10C、10Kと、無端ベルト状中間転写体ユニット7と、給紙搬送手段(符号なし)及び定着手段24等を有する。画像形成装置の本体A上部には、原稿画像読み取り装置Bが配置されている。
イエロー色の画像形成を行う画像形成部10Yは、像担持体である感光体1Y、該感光体1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、及び、現像装置4Y、一次転写ローラ5Y、クリーニング手段6Y等が配置されている。他の画像形成部10M、10C、10Kも画像形成部10Yと同様の構成を有する。
各現像装置4には、各感光体1の帯電極性と同極性に帯電された各色トナーからなる二成分現像剤(一成分現像剤でもよい)をそれぞれ収容し、たとえば、厚み0.5〜1mm、外径15〜25mmの円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミ材で形成された現像剤担持体である現像ローラ41を有する。
現像ローラ41は、突き当てコロ(不図示)により感光体1と所定の間隙、例えば100〜1000μmをあけて非接触に保たれ、感光体との対向位置において、感光体1の回転方向と同方向に回転するようになっている。
現像時、現像ローラ41に対してトナーと同極性の直流電圧或いは直流電圧に交流電圧を重畳する現像バイアス電圧を印加することにより、感光体1上の静電潜像に対して非接触の反転現像が行われる。
中間転写体ユニット7は、複数のローラ71、72、73、74、75、及び、像担持体である、半導電性で無端ベルト状の中間転写体70等からなる。
中間転写体70は、駆動モータ(不図示)に結合された駆動ローラ73、支持ローラ71、72、二次転写バックアップローラ74、及び、バックアップローラ75に外接して張架され、中間転写体70の回転方向が、図11において時計方向になるように配設されている。
感光体1に対向して、中間転写体70を介して、各色毎の一次転写ローラ5が設けられている。一次転写ローラ5は、トナーと反対極性の直流電圧が印加され、転写域に転写電界を形成することにより、各感光体1上に形成された各色トナー像が中間転写体70上に一次転写される。
また、二次転写バックアップローラ74に対向して、中間転写体70を介して、像形成手段である二次転写ローラ5Aが設けられている。二次転写ローラ5Aは、トナーと反対極性の直流電圧が印加され、転写域に転写電界を形成することにより、中間転写体70上に担持される重ね合わせトナー画像が転写材(用紙)Pの表面に二次転写される。
用紙Pは、給紙カセット20から給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22D、レジストローラ23を経て、二次転写位置に搬送され、カラー画像が一括転写される。
カラー画像が転写された用紙Pは、定着手段24により定着処理され、排紙ローラ25に狭持されて排紙トレイ26上に載置される。
中間転写体70の回転方向にみて二次転写位置の下流側に、中間転写体70上に残留したトナーを除去するクリーニング手段60が設けられている。
なお、現像装置4の詳細については後述する。
次に、画像形成プロセスについて図11をもとに説明する。
画像記録のスタートにより感光体1Yの駆動モータ(図示せず)が始動し、イエロー(Y)の画像形成部10Yの感光体1Yが図11の矢印で示す方向(反時計方向)に回動され、同時に帯電部2Yの帯電作用により感光体1Yに電位の付与が開始される。
感光体1Yは電位を付与された後、露光手段3Yによって第1の色信号すなわちYの画像データに対応する電気信号による画像書き込みが開始され、感光体1Yの表面に原稿画像のYの画像に対応する静電潜像が形成される。
前記静電潜像は、現像ローラ41により接触或いは非接触の状態で反転現像され、感光体1Yの回転に応じて、感光体1上にトナー像が形成される。
上記画像形成プロセスにより、感光体1上に形成されたトナー像が一次転写ローラ5によって中間転写体70上に転写される。続いて、中間転写体70上のトナー像と同期が取られ、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)のトナー像が順次重ねられて形成され、これによりカラートナー像が中間転写体70上に形成される。
転写後の感光体1の表面上に残った転写残トナーは、クリーニング手段6により除去される。
中間転写体70上のカラートナー像の形成と同期して、給紙カセット20から1枚づつ分離搬送された用紙Pは、レジストローラ23を経て搬送され、二次転写ローラ5Aにより、中間転写体70上のカラートナー像が一括して転写される。
転写後の用紙Pは、分離手段(図示せず)により除電され、定着装置24へと搬送され、トナー像が定着された後、排紙ローラ25により排紙トレイ26へ排出される。
一方、転写後の中間転写体70の表面上に残った転写残トナーは、クリーニング手段60により除去される。
次に、現像装置4は図12に示す様に、感光体1に対向配置された現像スリーブ401、第1撹拌スクリュー402、第2撹拌スクリュー403を有する。現像装置4内では、現像剤が第1撹拌スクリュー402、及び、第2撹拌スクリュー403により搬送、循環される。この循環の間に搬送路の途中で現像スリーブ401に移送された現像剤により感光体1上に形成された静電潜像を現像する。なお、符号4Aはトナー濃度センサである。
現像装置4には、その上部に粉体ポンプ404が設けられ、トナーカートリッジ50の収容容器200に収納されたトナーを現像装置4内に供給する。
次に、本発明に使用可能なトナーについて説明する。本発明では、ガラス転移温度が0〜46℃で、軟化点が75〜110℃となる樹脂を含有するとともに、体積基準メディアン径(D50)が3.5〜8.5μmとなるトナーを使用することが可能である。
本発明に使用可能なトナーには、ガラス転移温度が0〜46℃、好ましくは、30〜50℃であり、軟化点が75〜110℃、好ましくは、80〜99℃の樹脂を含有するものである。上記範囲のガラス転移温度と軟化点を有する樹脂を含有することにより、従来よりも大幅に低い温度でトナー画像を転写シート上に溶融、定着することが可能である。
従来よりも低い定着温度で画像形成が可能なトナーの代表例として、コア・シェル構造を有するトナーが挙げられる。コア・シェル構造を有するトナー粒子は、コア粒子表面にシェル層が配置された構造を有するものである。以下、コア・シェル構造を有するトナー粒子について説明する。
コア・シェル構造を構成するコア粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有するものである。また、低温定着性能と機械的強度とを両立させる等の目的でガラス転移温度や軟化点の異なる結着樹脂を複数種類含有させることも可能である。たとえば、本発明に使用されるトナーをコア・シェル構造トナーとして設計する場合、ガラス転移温度が0〜46℃、軟化点が75〜110℃の樹脂をコアに含有すると、低温定着性能と機械的強度とを両立したトナーが作製されることが期待される。
コア・シェル構造を有するトナーは、たとえば、以下の手順により作製される。コア粒子は、懸濁重合法や乳化重合、あるいは多段重合法とよばれる重合法により樹脂粒子を形成し、形成した樹脂粒子を着色剤粒子(あるいは着色樹脂粒子)とともに凝集剤の存在下で凝集・融着させることにより形成される。次に、形成されたコア粒子(樹脂粒子と着色剤粒子の凝集体)に、別途用意された樹脂粒子分散液を添加してコア上に少なくとも1層のシェル層を形成する。このように、コア表面にシェル層を形成する操作を行ってコア・シェル構造を有するトナー粒子を形成する。
さらに、生成されたトナー粒子に外添剤を添加することにより、コア・シェル構造を有するトナーを作製する。なお、コア・シェル構造を有するトナーの具体的な製造方法については後で詳述する。
なお、コア・シェル構造を有するトナーは、通常、コアを構成する樹脂のガラス転移点がシェルを構成する樹脂のガラス転移点よりも低い。
次に、トナーのガラス転移温度、軟化点、体積基準メディアン径の測定方法について説明する。
トナーを構成する樹脂のガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)にて測定する。ベースラインの傾きの変化する点をベースラインの接線の交点に対応する温度であらわす。具体的には、100℃まで昇温しその温度にて3分間放置した後に降下温度10℃/分で室温まで冷却する。次いで、このサンプルを昇温速度10℃/分で測定した際に、ガラス転移点以下のベースラインの延長線と、ベースラインの温度に対する傾きが大きくなった後、最大傾斜を示す接線との交点をガラス転移温度として示す。測定装置としては、例えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が挙げられる。
また、トナーを構成する樹脂の軟化点は、フローテスタにより測定することが可能である。具体的には、フローテスター「CFT−500」(島津製作所製)を用い、ダイスの細孔の径1mm、長さ1mm、荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/min、昇温開始温度50℃の条件下で1cm3の試料を溶融流出させたときの流出開始点から5mm流出した点に相当する温度を軟化点とする。
本発明に使用可能なトナーは、体積基準メディアン径(D50)が3.5〜8.5μm、好ましくは、4.0〜7.0μmのものである。体積基準メディアン径を上記範囲とすることにより、たとえば、1200dpi(dpi;1インチ(2.54cm)あたりのドット数)レベルの微小なドット画像や高精細なフルカラーピクトリアル画像を精度よく形成する上で有効である。
トナーの体積基準メディアン径は、マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)に、データ処理用のプログラムを搭載したコンピュータを接続した装置を用いて測定、算出することができる。
測定手順としては、トナー0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナーの分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー分散液を作製する。このトナー分散液を、サンプルスタンド内のISOTONII(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを2500個に設定して測定する。なお、マルチサイザー3のアパチャ−径は50μmのものを使用した。
次に、本発明に使用可能なトナーを構成する要素について説明する。
本発明に使用可能なトナーのコアやシェルに各々使用可能な樹脂としては、下記に記載のような重合性単量体を重合して得られた重合体が挙げられる。
重合性単量体としては、たとえば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体が挙げられる。これらのビニル系単量体を単独あるいは組み合わせて使用することが可能である。
また、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることも可能である。たとえば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート等が挙げられる。
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることも可能である。
次に、トナーに使用可能なワックスについて説明する。トナーに使用可能なワックスは従来公知のものが挙げられる。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
ワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点を上記範囲内にすることにより、トナーの耐熱保存性が確保されるとともに、低温で定着を行う場合でもコールドオフセットなどを起こさずに安定したトナー画像形成が行える。また、トナー中のワックス含有量は、1質量%〜30質量%が好ましく、さらに好ましくは5質量%〜20質量%である。
次に、トナーに使用可能な着色剤としては、以下の様なものが挙げられる。
黒色の着色剤としては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラックや、マグネタイトやフェライト等の磁性体も使用可能である。
また、マゼンタもしくはレッド用の着色剤としては、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48;1、C.I.ピグメントレッド53;1、C.I.ピグメントレッド57;1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
オレンジもしくはイエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.Iピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138等が挙げられる。
グリーンもしくはシアン用の顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15;2、C.I.ピグメントブルー15;3、C.I.ピグメントブルー15;4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、C.Iピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2種類以上併用することが可能である。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのがよい。
次に、本発明に使用可能なトナーの代表的な製造方法を説明する。
本発明に使用可能なコア・シェル構造を有するトナーの作製方法としては、たとえば、以下の工程から構成される作製方法が挙げられる。
(1)ラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)樹脂微粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂微粒子と着色剤粒子を凝集、融着させてコア粒子(会合粒子)を得る凝集・融着工程
(4)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整する第1の熟成工程
(5)コア粒子(会合粒子)分散液中に、シェル用の樹脂粒子を添加してコア粒子表面にシェル用粒子を凝集、融着させてコア・シェル構造の着色粒子を形成するシェル化工程
(6)コア・シェル構造の着色粒子を熱エネルギーにより熟成して、コア・シェル構造の着色粒子の形状を調整する第2の熟成工程
(7)冷却された着色粒子分散液から着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
また、必要に応じて乾燥工程の後に、
(9)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する工程
を有する場合もある。上記工程については、後で詳述する。
コア・シェル構造を有するトナーを製造する場合、先ず、樹脂粒子と着色剤粒子とを会合融着させてコアとなる着色粒子(以下コア粒子という)を作製する。次に、コア粒子分散液中に樹脂粒子を添加して、コア粒子表面にこの樹脂粒子を凝集、融着させることによりコア粒子表面を被覆してコア・シェル構造を有する着色粒子を作製する。このように、コア・シェル構造を有するトナーは、各種製法で作製されたコア粒子の分散液中に樹脂粒子を添加し、樹脂粒子をコア粒子表面に融着させる工程を経ることにより作製される。
コア・シェル構造を有するトナーを構成するコア粒子は、樹脂微粒子と着色剤粒子とを凝集、融着させる製法により作製される。コア粒子の形状は、たとえば、凝集・融着工程の加熱温度、第1の熟成工程の加熱温度と時間を制御することにより制御される。すなわち、凝集・融着工程で加熱温度を低めに制御することで、樹脂粒子同士の融着の進行が抑制されて異形化を促進させる。また、第1の熟成工程で加熱温度を低めに、かつ、時間を短くしてコア粒子の異形形状を制御することが可能である。
この中で、第1の熟成工程における時間制御が最も効果的である。熟成工程は、会合粒子の円形度を調整することを目的としていることから、この時間を長くすると会合粒子の形状は真球に近い形状になる。
次に、前述したコア・シェル構造を有するトナーの製造方法を詳細に説明する。
本発明に係るトナーを構成するコア部は、例えば、樹脂を形成する重合性単量体にワックス成分を溶解或いは分散させた後、水系媒体中に機械的に微粒分散させ、ミニエマルジョン重合法により重合性単量体を重合させる工程を経て形成した複合樹脂微粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させて粒子の会合を行う方法が好ましく用いられる。重合性単量体中に離型剤成分を溶かすときは、離型剤成分を溶解させて溶かしても溶融して溶かしてもよい。
コア部の製造方法は、多段重合法によって得られる樹脂を含有する複合樹脂微粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させる工程が好ましく用いられる。具体的には、以下の方法が挙げられる。
〔溶解/分散工程〕
この工程では、ラジカル重合性単量体に離型剤化合物を溶解させて、離型剤化合物を混合したラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
〔重合工程〕
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記エステル化合物の混合物を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤を添加し、当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていてもよい。このような重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い攪拌又は超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
この重合工程により、エステル化合物の混合物と結着樹脂とを含有する樹脂微粒子が得られる。かかる樹脂微粒子は、着色された微粒子であってもよく、着色されていない微粒子であってもよい。着色された樹脂微粒子は、着色剤を含有する単量体組成物を重合処理することにより得られる。又、着色されていない樹脂微粒子を使用する場合には、後述する凝集・融着工程において、樹脂微粒子の分散液に、着色剤微粒子の分散液を添加し、樹脂微粒子と着色剤微粒子とを融着させることで着色粒子とすることができる。
〔凝集・融着工程〕(含第1の熟成工程)
前記融着工程における凝集、融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂微粒子(着色又は非着色の樹脂微粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。また、当該凝集・融着工程においては、樹脂微粒子や着色剤微粒子とともに、離型剤微粒子や荷電制御剤などの内添剤微粒子を凝集、融着させることができる。
ここで、塩析/融着法とは、粒子を会合させる際に凝集と融着を並行して進め、所望の粒子径まで成長したところで、凝集停止剤を添加して粒子の成長を停止させ、必要に応じて粒子形状を制御するために加熱を継続する会合方法のことである。
前記凝集・融着工程における「水系媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。ここに、水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
着色剤微粒子は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。着色剤の分散処理に使用する分散機は特に限定されないが、好ましくは超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。又、使用される界面活性剤としては、前述の界面活性剤と同様のものを挙げることができる。尚、着色剤(微粒子)は表面改質されていてもよい。着色剤の表面改質法は、溶媒中に着色剤を分散させ、その分子量液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させる。反応終了後、着色剤を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥することにより、表面改質剤で処理された着色剤(顔料)が得られる。
好ましい凝集、融着方法である塩析/融着法は、樹脂微粒子と着色剤微粒子とが存在している水中に、アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩及び3価の塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、次いで、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上であって、且つ前記混合物の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱することで塩析を進行させると同時に融着を行う工程である。ここで、塩析剤であるアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩は、アルカリ金属として、リチウム、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属として、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどが挙げられ、好ましくはカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが挙げられる。
凝集、融着を塩析/融着で行う場合、塩析剤を添加した後に放置する時間をできるだけ
短くすることが好ましい。この理由として明確では無いが、塩析した後の放置時間によって、粒子の凝集状態が変動し、粒径分布が不安定になったり、融着させたトナーの表面性が変動したりする問題が発生する。また、塩析剤を添加する温度としては少なくとも樹脂微粒子のガラス転移温度以下であることが必要である。この理由としては、塩析剤を添加する温度が樹脂微粒子のガラス転移温度以上であると樹脂微粒子の塩析/融着は速やかに進行するものの、粒径の制御を行うことができず、大粒径の粒子が発生したりする問題が発生する。この添加温度の範囲としては樹脂のガラス転移温度以下であればよいが、一般的には5〜55℃、好ましくは10〜45℃である。
また、塩析剤を樹脂微粒子のガラス転移温度以下で加え、その後にできるだけ速やかに昇温し、樹脂微粒子のガラス転移温度以上であって、かつ、前記混合物の融解ピーク温度(℃)以上の温度に加熱する。この昇温までの時間としては1時間未満が好ましい。更に、昇温を速やかに行う必要があるが、昇温速度としては、0.25℃/分以上が好ましい。上限としては特に明確では無いが、瞬時に温度を上げると塩析が急激に進行するため、粒径制御がやりにくいという問題があり、5℃/分以下が好ましい。この融着工程により、樹脂微粒子及び任意の微粒子が塩析/融着されてなる会合粒子(コア粒子)の分散液が得られる。
そして、凝集・融着工程の加熱温度や第1の熟成工程の加熱温度と時間の制御することにより、形成したコア粒子が凹凸形状を有するものになるように制御する。具体的には、凝集・融着工程で加熱温度を低めにして樹脂粒子同士の融着の進行を抑制させて異形化を促進させたり、第1の熟成工程で加熱温度を低めに、かつ、時間を短くしてコア粒子を凹凸形状のものに制御する。
〔シェル化工程〕(含む第2の熟成工程)
シェル化工程では、コア粒子分散液中にシェル用の樹脂粒子分散液を添加してコア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を凝集、融着させ、コア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を被覆させて着色粒子を形成する。
具体的には、コア粒子分散液は上記凝集・融着工程及び第1の熟成工程での温度を維持した状態でシェル用樹脂粒子の分散液を添加し、加熱撹拌を継続しながら数時間かけてゆっくりとシェル用樹脂粒子をコア粒子表面に被覆させて着色粒子を形成する。加熱撹拌時間は、1時間〜7時間が好ましく、3時間〜5時間が特に好ましい。そして、シェル化により着色粒子が所定の粒径になった段階で塩化ナトリウムなどの停止剤を添加して粒子成長を停止させ、その後もコア粒子に付着させたシェル用樹脂粒子を融着させるために数時間加熱撹拌を継続する。そして、シェル化工程ではコア粒子表面に厚さが10〜500nmのシェルを形成する。このようにして、コア粒子表面に樹脂粒子を固着させてシェルを形成し、まるみを帯び、しかも形状の揃った着色粒子が形成される。
上記工程を経ることにより、まるみを帯び、しかも形状のそろったトナーを作製することが可能である。また、第2の熟成工程の時間を長めに設定したり、熟成温度を高めに設定することで着色粒子の形状を真球方向に制御することが可能である。
〔冷却工程〕
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
〔固液分離・洗浄工程〕
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウエット状態にある着色粒子をケケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
〔乾燥工程〕
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
〔外添処理工程〕
この工程は、乾燥された着色粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。
外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
上記トナーの製造方法で使用可能な重合開始剤、連鎖移動剤及び界面活性剤について説明する。
本発明に係るトナーを構成するコアやシェルを構成する樹脂は、前述の重合性単量体を重合して生成されるが、重合性単量体の重合はラジカル重合開始剤の存在下で開始される。ラジカル重合開始剤には以下のものがある。具体的には、懸濁重合法で樹脂粒子を形成する場合は油溶性重合開始剤が使用可能である。油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げられる。
また、乳化重合法で樹脂粒子を形成する場合は水溶性ラジカル重合開始剤が使用可能である。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
また、反応系中に重合性単量体等を適度に分散させておくために分散安定剤を使用することも可能である。分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することができる。
複合樹脂粒子を構成する樹脂の分子量を調整することを目的として、一般的に用いられる連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、n−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル、ターピノーレン、四臭化炭素およびα−メチルスチレンダイマー等が使用される。
本発明に使用可能なトナーを作製する際に用いられる界面活性剤について説明する。
前述のラジカル重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行う必要がある。この際に使用することのできる界面活性剤としては特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明の実施態様を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
1.トナーの作製
(ワックス分散液(1)の調製)
蒸留水680部、カルナバワックス(セラリカ野田社製)180部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(「ネオゲンSC」(第一工業製薬社製))17部を混合し、高圧せん断力をかけて乳化分散させてワックス微粒子分散液を作製した。ワックス微粒子の平均粒径を動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)を用いて測定したところ110nmであった。
(ワックス分散液(2)の調製)
蒸留水680部、ペンタエリスリトールエステル(「ユニスターH476」(日本油脂社製))180部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(「ネオゲンSC」(第一工業製薬社製))17部を混合し、高圧せん断力をかけて乳化分散させてワックス微粒子分散液を作製した。ワックス微粒子の平均粒径を動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)を用いて測定したところ130nmであった。
(着色剤微粒子分散液(1)の調製)
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(「ネオゲンSC」(第一工業製薬社製))10部を蒸留水180部に溶解させ、これに着色剤微粒子としてカーボンブラック(「リーガル330R」(キャボット社製))25部を加えて分散させて着色剤微粒子分散液(1)を作製した。着色剤微粒子分散液(1)中のカーボンブラックの平均粒径を動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)を用いて測定したところ106nmであった。
(重合体一次微粒子分散液(1)の調製)
撹拌装置、冷却管、温度センサを備えた反応器に、蒸留水450部、ドデシル硫酸ナトリウム0.56部を添加し、窒素気流下で撹拌しながら80℃に昇温した後、これに1質量%過硫酸カリウム水溶液を120部添加した。次に、下記組成のモノマー混合液(1)を1.5時間かけて添加した後、さらに2時間保持して重合を完了させた。重合反応終了後、内容物を室温まで冷却し、乳白色の重合体一次微粒子分散液(1)を得た。重合体の重量平均分子量は11,000、ガラス転移温度は34℃、軟化点は82℃、動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)で測定した平均粒径は120nmであった。
<モノマー混合液(1)>
スチレン 99部
アクリル酸ブチル 52部
メタクリル酸 14部
n−オクチルメルカプタン 6部
(重合体一次微粒子分散液(2)の調製)
撹拌装置、冷却管、温度センサを備えた反応器に、ワックス分散液(2)45部、蒸留水450部、ドデシル硫酸ナトリウム0.56部を添加し、窒素気流下で撹拌しながら80℃に昇温した後、これに1質量%過硫酸カリウム水溶液を120部添加した。次に、下記組成のモノマー混合液(2)を1.5時間かけて添加した後、さらに2時間保持して重合を完了させた。重合反応終了後、内容物を室温まで冷却し、乳白色の重合体一次微粒子分散液(2)を得た。重合体の重量平均分子量は48,000、ガラス転移温度は55℃、軟化点は110℃、動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業杜製)で測定した平均粒径は130nmであった。
<モノマー混合液(2)>
スチレン 120部
アクリル酸ブチル 38部
メタクリル酸 13部
n−オクチルメルカプタン 3部
(重合体一次微粒子分散液(3)の調製)
撹拌装置、冷却管、温度センサを備えた反応器に、蒸留水450部、ドデシル硫酸ナトリウム0.56部を添加し、窒素気流下で撹拌しながら80℃に昇温した後、これに1質量%過硫酸カリウム水溶液120部を添加した。次に、下記組成のモノマー混合液(3)を1.5時間かけて添加した後、さらに2時間保持して重合を完了させた。重合反応終了後、内容物を室温まで冷却し、乳白色の重合体一次微粒子分散液(3)を得た。重合体の重量平均分子量は9,800、ガラス転移温度は30℃、軟化点は78℃、動的光散乱粒度分布測定装置「ELS−800」(大塚電子工業社製)で測定した平均粒径は110nmであった。
<モノマー混合液(3)>
スチレン 95部
アクリル酸ブチル 58部
メタクリル酸 12部
n−オクチルメルカプタン 8部
(トナー1の作製)
撹拌装置、冷却管、温度センサを備えた反応器に、重合体一次粒子分散液(1)240部、ワックス分散波(1)13.6部、着色剤微粒子分散液(1)24部、アニオン性界面活性剤(「ネオゲンSC」(第一工業薬品社製))5部、及び蒸留水240部を添加し、撹拌しながら2モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加して混合分散液のpHを10.0に調整した。次に、これに50質量%塩化マグネシウム水溶液40部を添加した後、撹拌しながら80℃に昇温させて0.5時間保持した後、88℃まで昇温させて、さらに0.5時間保持した。この時の混合分散液中のトナーの平均粒径は4.2μmであった。
次に、系内の温度を75℃まで冷却した後、重合体一次微粒子分散液(2)20部を添加し、83℃まで昇温して1.5時間保持した。その後、重合体一次微粒子分散液(2)30部を添加し、85℃に昇温して1.5時間保持した後、20質量%塩化ナトリウム水溶液120gを添加して92℃に昇温して1時間保持した。その後、内容物を室温まで冷却し、溶液の濾過、得られた固形分の蒸留水への再懸濁処理といった洗浄処理を数回繰り返し、乾燥させて体積基準メディアン径が4.6μmのトナー粒子1を得た。得られたトナー粒子1のガラス転移温度は36℃、軟化点は84℃であった。
このトナー粒子100部に対して、疎水性シリカ(「H−2000」(クラリアント社製))0.5部と、酸化チタン(「STT30A」(チタン工業社製))1.0部、チタン酸ストロンチウム(平均粒径0.2μm)1.0部を添加し、ヘンシェルミキサーで(周速40m/sec、60秒間)混合処理した後、目開き90μmの篩で処理を行いトナー1を得た。
(トナー2の作製)
トナー1の作製で用いた重合体一次粒子分散液(1)の代わりに、重合体一次粒子分散液(2)を用いた以外は同様の手順によりトナー2を作製した。得られたトナー2の体積基準メディアン径は4.8μm、ガラス転移温度は32℃、軟化点は79℃であった。
2.トナーカートリッジの作製
表1に示す仕様の外装容器とトナー1または2を収容した低密度ポリエチレン製の収容容器からなる8種類のトナーカートリッジを用意した。これらを実施例1〜7、比較例1〜3とした。
3.評価実験
作製したトナーカートリッジを、市販の画像形成装置bizhub PRO 1050(コニカミノルタ(株)製)に搭載し、30℃、55%RHの環境下で1日1000枚のプリントを行い以下の評価を行った。プリント作成は、画素率が7%の文字画像、1.5mm間隔の細線を複数本配置してなる細線画像、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像(A4)を用いて行った。
〈トナー凝集〉
1000枚のプリント作成で、最初と最後に出力されたプリント中の解像度画像の細線部をルーペで観察することにより、凝集トナーによる画像形成の発生を評価した。
◎ 画像形成装置に装填直後よりカートリッジ中のトナーが空になるまで細線縁部の凹凸発生は確認されなかった
○ トナーが空に近くなった頃に細線縁部に若干の凹凸発生が見られたが、細線同士の重なりは確認されなかった
△ 実験開始中期に細線縁部に若干の凹凸発生が見られる様になったが、細線同士の重なりは確認されなかった
× 細線縁部の凹凸により細線同士が重なり、複数の細線となっていることが確認できないレベル。
〈トナーこぼれ〉
画像形成装置への装填時におけるトナーこぼれの発生を目視にて確認した。
○ トナーこぼれの発生が見られなかった
× トナーこぼれの発生が確認された。
点状画像欠陥の発生
〈転写ぬけ〉
1000枚のプリント作成で、最初と最後に出力されたプリント中のベタ黒画像と、文字画像をルーペで観察して転写抜けによる白ポチの発生を評価した。
◎ 画像形成装置に装填直後よりカートリッジ中のトナーが空になるまでベタ黒画像、文字画像とも白ポチの発生がみとめられなかった
○ トナーが空に近くなった頃に、ベタ黒画像に若干の白ポチの発生がみとめられたが、目視では問題のないレベル
△ 実験開始中期に、ベタ黒画像に白ポチの発生がみとめられたが、最後まで目視では問題のないレベルのものだった
× ベタ黒画像上に白ポチが目視で確認され、文字画像にも白ポチの発生が確認された。
結果を表1に示す。
Figure 0004765768
表1に示す様に、本発明に該当する実施例4、5、7ではトナー凝集、トナーこぼれ、転写抜けについて、いずれも良好な結果が得られた。その中でも樹脂製の外装容器を用いたものが紙製の外装容器よりも良好な結果が得られる傾向があることが見られた。一方、比較例1〜3ではいずれもトナー凝集による画像不良が見られた。
本発明に係るトナーカートリッジの概略斜視図である。 トナーを収容する収容容器200の概略斜視図である。 トナーを収容する収容容器200の他の実施形態を示す概略斜視図である。 外装容器300の概略斜視図である。 外装容器300に使用可能な素材の断面構造を示す概略図である。 外装容器300より比重測定用素材片を作製する概略図である。 図9の画像形成装置中のトナー補給部をZ−Zで見た断面図である。 口金部材200Bを分解した状態の概略斜視図である。 トナー補給部100近傍の側面図、部分平面図である。 本発明に係るトナーカートリッジの他の形態を示す概略斜視図である。 タンデム型カラー画像形成装置の概略構成図である。 現像装置4の内部構成及びトナー補給部の概略図である。
符号の説明
50 トナーカートリッジ
200 収容容器
200A 袋体
200B 口金部材
200C 漏斗部
200D 先端部
300 外装容器
300A 開口部
301 前フラップ
301A 口金保持穴
302 後フラップ
303 左フラップ
304 右フラップ
301B、302A、303A、304A 舌片
301C、302B、303B、304B スリット
301D 折れ線部
302C 差込部
305A、305B 窓
A 画像形成装置本体

Claims (4)

  1. ガラス転移温度が0〜46℃で、軟化点が75〜110℃の樹脂を含有し、体積基準メディアン径(D50)が3.5〜8.5μmのトナーを収容する収容容器を画像形成装置に嵌合させてトナー供給を行う画像形成方法において、
    該トナーは、ラジカル重合性単量体を重合させて形成される樹脂粒子を着色剤粒子とともに凝集剤の存在下で凝集・融着させてコア粒子を形成し、形成されたコア粒子にラジカル重合性単量体を重合させて形成される樹脂粒子を添加してコア上にシェル層を形成する工程を経て作製されるコア・シェル構造のトナーであって、
    該収容容器は、比重が0.1〜0.3で内部に空間を有するポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器に内包され、かつ、該収容容器を構成するトナー供給部を外装容器から露出させたうえ画像形成装置に嵌合させてトナー供給を可能にするものであるとともに、
    該収容容器は該外装容器をつけたままの状態で画像形成装置に装填されてトナー供給を行うものであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器、及び、前記収容容器は、トナーの残量が確認できる程度の透明度を有する物質で形成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器は、外部よりトナーの残量を確認できる程度の透明度を有する窓を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記ポリエチレン製またはポリプロピレン製の段ボールで形成された外装容器は、トナーの残量が確認できる程度の透明度を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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