JP4754013B2 - 醗酵乳製品及びその製造方法 - Google Patents
醗酵乳製品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4754013B2 JP4754013B2 JP2009202307A JP2009202307A JP4754013B2 JP 4754013 B2 JP4754013 B2 JP 4754013B2 JP 2009202307 A JP2009202307 A JP 2009202307A JP 2009202307 A JP2009202307 A JP 2009202307A JP 4754013 B2 JP4754013 B2 JP 4754013B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- milk
- oil
- fermented
- raw material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Dairy Products (AREA)
- Confectionery (AREA)
- Edible Oils And Fats (AREA)
Description
また、チーズは、醗酵乳から必要に応じて凝乳を分離し、これに加塩後、熟成して製造される。
また、クリームチーズ様食品は、醗酵乳に対し、更に安定剤、香料等を添加して、加熱、殺菌、均質化、冷却等の処理を行なって製造される。
また、本発明は、上記醗酵乳製品を、水相の一部又は全部に使用したことを特徴とする油中水型乳化油脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記醗酵乳製品を、水相の一部又は全部に使用したことを特徴とする水中油型乳化油脂組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記醗酵乳製品を製造する方法であって、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が2重量%以上である乳原料を含む乳原料ミックス液に対し乳酸菌を添加し、乳酸醗酵を行なうことを特徴とする醗酵乳製品の製造方法を提供するものである。
本発明の醗酵乳製品は、乳酸菌を接種して乳酸醗酵を行なう操作を経る食品全てを包含するものであり、その具体例としては、乳、又は乳製品、その他乳起源の原料等に乳酸菌を接種して乳酸醗酵を行なった、ヨーグルト、乳酸菌飲料やサワークリ―ム等の醗酵乳、また、醗酵乳に対しレンネットを添加する等して凝乳させたクリームチーズ、カッテージチーズ等のナチュラルチーズ、さらに、ナチュラルチーズを加熱溶融し、安定剤等を添加して製造するプロセスチーズやクリームチーズ様食品等の水中油型乳化食品が挙げられる。本発明は、可塑性を有する醗酵乳製品に対する改良効果が高いことから、これらの中でも、ナチュラルチーズ、クリームチーズ様食品に対し好適に適用される。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/乳原料採取量(g)〕×25.4×(0.1/1000)
先ず、牛乳を遠心分離して得られる脂肪濃度30〜40重量%のクリームをプレートで加温し、遠心分離機によってクリームの脂肪濃度を70〜95重量%まで高める。次いで、乳化破壊機で乳化を破壊し、再び遠心分離機で処理することによってバターオイルが得られる。本発明の醗酵乳製品で用いることができる上記水相成分は、最後の遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。
先ず、バターを溶解機で溶解し、熱交換機で加温する。これを遠心分離機で分離することによってバターオイルが得られる。本発明の醗酵乳製品で用いることができる上記水相成分は、遠心分離の工程でバターオイルの副産物として発生するものである。該バターオイルの製造に用いられるバターとしては、通常のものが用いられる。
なお、本発明においては、上記油中水型乳化油脂組成物には油中水中油型乳化油脂組成物も勿論含まれ、上記水中油型乳化油脂組成物には水中油中水型乳化油脂組成物も勿論含まれる。なお、水中油中水型乳化油脂組成物に本発明の醗酵乳製品を使用する場合は、外水相、内水相とも使用することが可能であるが、外水相に使用することが好ましい。
ナチュラルチーズ(リン脂質含量0.06重量%、蛋白質含量7.0重量%)25重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(リン脂質含量3.7重量%、蛋白質含量12重量%、乳固形分38重量%、乳固形分中のリン脂質含量9.8重量%、)7重量部、乳糖5重量部、及び水62.995重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis subsp. cremorisから成る乳酸菌スターターを0.005重量部加え、混合後、容器に充填し、30℃で14時間醗酵し、本発明の醗酵乳製品であるpH4.6の静置型ヨーグルトを得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は2.66重量%であり、蛋白質含量は3.1重量%であり、リン脂質:蛋白質=8.8:91.2(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、ホエイの分離もなく、良好な風味及び口融け並びに滑らかな食感を有していた。
脱脂粉乳(リン脂質含量0重量%、蛋白質含量11重量%)5重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部、ホエイパウダー(リン脂質含量0重量%、蛋白質含量34重量%)3重量部、乳糖3重量部、及び水48.19重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis
subsp. cremorisから成る乳酸菌スターター0.005重量部を加え、30℃で14時間醗酵し、pH4.6の乳酸醗酵物を得た。この乳酸醗酵物を60℃に加熱し、これにアルギン酸0.1重量部、アルギン酸ナトリウム0.8重量部、大豆油33重量部、50%トコフェロール0.005重量部、岩塩0.2重量部、クエン酸3ナトリウム0.5重量部、クリームチーズフレーバー0.2重量部、及びオクテニルコハク酸澱粉ナトリウム3重量部を順に加え、配合槽で混合し、これを掻取式熱交換器にて140℃で30秒間加熱殺菌し、次いでイズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて2段目3MPa、1段目43MPaの均質化圧力にて均質化後、ポリエチレン袋に密封し、5℃に冷却し、本発明の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は1.14重量%であり、蛋白質含量は1.9重量%であり、リン脂質:蛋白質=5.5:94.5(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、良好なクリームチーズ風味及び口融け並びに滑らかな食感を有しており、食パン生地の上にトッピング又はフィリングし、焼成しても、油の分離がない良好な焼き残り性を示した。
ナチュラルチーズ25重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物7重量部、乳糖5重量部、及び水39.49重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis subsp. cremorisから成る乳酸菌スターターを0.005重量部加え、30℃で14時間醗酵し、pH4.6の乳酸醗酵物を得た。この乳酸醗酵物を60℃に加熱し、これにアルギン酸0.1重量部、アルギン酸ナトリウム0.8重量部、大豆油21重量部、50%トコフェロール0.005重量部、ゼラチン分解物(リン脂質含量0重量%、蛋白質含量95重量%)1重量部、岩塩0.1重量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.3重量部、及びクリームチーズフレーバー0.2重量部を順に加え、配合槽で混合し、これを掻取式熱交換器にて140℃で30秒間加熱殺菌し、次いでイズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて2段目3MPa、1段目43MPaの均質化圧力にて均質化後、ポリエチレン袋に密封し、5℃に冷却し、本発明の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は2.66重量%であり、蛋白質含量は3.51重量%であり、リン脂質:蛋白質=7.2:92.9(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、良好なクリームチーズ風味及び口融け並びに滑らかな食感を有しており、食パン生地の上にトッピング又はフィリングし、焼成しても、油の分離がない良好な焼き残り性を示した。
ナチュラルチーズ25重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部、ホエイパウダー3重量部、乳糖3重量部、及び水40.19重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis subsp. cremorisから成る乳酸菌スターター0.005重量部を加え、30℃で14時間醗酵し、pH4.6の乳酸醗酵物を得た。この乳酸醗酵物を60℃に加熱し、これにアルギン酸0.1重量部、アルギン酸ナトリウム0.8重量部、大豆油21重量部、50%トコフェロール0.005重量部、岩塩0.2重量部、クエン酸3ナトリウム0.5重量部、クリームチーズフレーバー0.2重量部、及びヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉3重量部を順に加え、配合槽で混合し、これを掻取式熱交換器にて140℃で30秒間加熱殺菌し、次いでイズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて2段目3MPa、1段目43MPaの均質化圧力にて均質化後、ポリエチレン袋に密封し、5℃に冷却し、本発明の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は1.14重量%であり、蛋白質含量は3.1重量%であり、リン脂質:蛋白質=3.9:96.1(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、良好なクリームチーズ風味及び口融け並びに滑らかな食感を有しており、食パン生地の上にトッピング又はフィリングし、焼成しても、油の分離がない良好な焼き残り性を示した。
ナチュラルチーズ25重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部、ホエイパウダー3重量部、乳糖3重量部、及び水39.59重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis subsp. cremorisから成る乳酸菌スターター0.005重量部を加え、30℃で14時間醗酵し、pH4.6の乳酸醗酵物を得た。この乳酸醗酵物を60℃に加熱し、LMペクチン1重量部、ローカストビーンガム0.1重量部、大豆油21重量部、50%トコフェロール0.005重量部、岩塩0.2重量部、クエン酸3ナトリウム0.5重量部、クリームチーズフレーバー0.2重量部、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉3重量部を順に加え、配合槽で混合し、これを掻取式熱交換器にて140℃で30秒間加熱殺菌し、次いでイズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて2段目3MPa、1段目43MPaの均質化圧力にて均質化後、ポリエチレン袋に密封し、5℃に冷却し、本発明の醗酵乳製品である、pH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は1.14重量%であり、蛋白質含量は3.1重量%であり、リン脂質:蛋白質=3.9:96.1(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、良好なクリームチーズ風味及び口融け並びに滑らかな食感を示した。
ナチュラルチーズ25重量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部、ホエイパウダー3重量部、乳糖3重量部及び水29.59重量部を混合し、55℃に加熱し、ケミコロイド社製シャーロットコロイドミルにてクリアランス0.2mm、回転数3500rpmにて均質化し、プレート式熱交換器にて80℃で3分間加熱殺菌後、プレート式熱交換器にて30℃に冷却し、乳原料ミックス液を調製した。この乳原料ミックス液にLactococcus lactis subsp. lactis及びLactococcus lactis subsp. cremorisから成る乳酸菌スターター0.005重量部を加え、30℃で14時間醗酵し、pH4.6の乳酸醗酵物を得た。この乳酸醗酵物を60℃に加熱し、LMペクチン1重量部、ローカストビーンガム0.1重量部、大豆油21重量部、50%トコフェロール0.005重量部、グラニュー糖10重量部、岩塩0.2重量部、クエン酸3ナトリウム0.5重量部、クリームチーズフレーバー0.2重量部、及びヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉3重量部を順に加え、配合槽で混合し、これを掻取式熱交換器にて140℃で30秒間加熱殺菌し、次いでイズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて2段目3MPa、1段目43MPaの均質化圧力にて均質化後、ポリエチレン袋に密封し、5℃に冷却し、本発明の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた本発明の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は1.14重量%であり、蛋白質含量は3.1重量%であり、リン脂質:蛋白質=3.9:96.1(重量比)であった。
また、得られた本発明の醗酵乳製品は、良好なクリームチーズ風味及び口融け並びに滑らかな食感を有していた。
パーム硬化油(融点40℃)50重量部、大豆油20重量部、レシチン0.1重量部、香料0.05重量部及び色素0.05重量部からなる油相と、実施例1で得られた醗酵乳製品17.84重量部、脱脂粉乳0.46重量部及び食塩0.1重量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化して油中水型乳化物を得た。この油中水型乳化物をコンビネーターにて急冷可塑化して、油中水型可塑性乳化油脂組成物を製造した。
この可塑性乳化油脂組成物は、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保ち、良好な可塑性と保型性を示した。また、口溶け、風味とも良好であった。
パーム硬化油(融点40℃)50重量部、大豆油20重量部、レシチン0.1重量部、香料0.05重量部及び色素0.05重量部からなる油相と、実施例5で得られた醗酵乳製品17.84重量部、脱脂粉乳0.46重量部及び食塩0.1重量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化して油中水型乳化物を得た。この油中水型乳化物をコンビネーターにて急冷可塑化して、油中水型可塑性乳化油脂組成物を製造した。
この可塑性乳化油脂組成物は、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保ち、良好な可塑性と保型性を示した。また、口溶け、風味とも良好であった。
また、この可塑性乳化油脂組成物を30℃の恒温器に24時間保管したところ、保型性も良好で、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保っていた。
パーム硬化油(融点40℃)50重量部、大豆油20重量部、レシチン0.2重量部、香料0.05重量部及び色素0.05重量部からなる油相と、実施例1で得られた醗酵乳製品17.84重量部、脱脂粉乳0.46重量部、砂糖9.8重量部及び食塩0.1重量部からなる水相とを、45〜55℃の温度で混合乳化して油中水型乳化物を得た。この油中水型乳化物を80℃にて15秒間殺菌し、次いでコンビネーターにて急冷可塑化して、油中水型可塑性乳化油脂組成物を製造した。
この可塑性乳化油脂組成物は、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保っていた。また、物性も良好なクリーム状であり、口溶け、風味とも良好であった。
また、この可塑性乳化油脂組成物を10コート竪型ミキサーでビーターを使用して比重が0.80となるまで起泡し、星型口金を装着した絞り袋を用いてポリカップに15g絞りだし、これを25℃の恒温器に24時間保管したところ、保型性も良好で、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保っていた。
大豆油40重量%に、ワキシーコーンをリン酸架橋後に糊化した化工澱粉2重量%及びメチルセルロース1.5重量%を混合して油相を調製した。また、別に、実施例1で得られた醗酵乳製品39.3重量%、食酢(酢酸酸度15重量%、水分85重量%)6重量%、食塩2重量%、グルタミン酸ナトリウム0.2重量%、ラクトアルブミン3重量%、及び卵黄6重量%を混合して水相を調製した。次いで、水相を攪拌しつつ油相を加え、水中油型予備乳化物を得、これをコロイドミルにて乳化し、乳化型ドレッシングを得た。
また、得られた乳化型ドレッシングは油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保っていた。また、物性も良好なクリーム状であり、口溶け、風味とも良好であった。
パーム油5重量%にソルビタン脂肪酸エステル0.5重量%及びキサンタンガム0.2重量%を添加し、油相とした。実施例1で得られた醗酵乳製品45重量%、デンプン(水分13重量%)8重量%、ソルビン酸カリウム0.1重量%、砂糖異性化液糖(糖分75重量%、水分25重量%)35重量%、小麦粉3重量%、脱脂粉乳(糖分53重量%、水分3.8重量%)1.1重量%、乾燥全卵(糖分4.1重量%、水分3.2重量%)2重量%及び香料0.1重量%を混合し水相とした。この油相と水相とを混合、乳化、均質化し、加熱殺菌し、22℃まで冷却して、フラワーペーストを得た。
得られたフラワーペーストは、離水や油分離は全く見られず、均一な乳化状態を保っていた。また、物性も良好なクリーム状であり、口溶け、風味とも良好であった。
カカオマス16重量%、砂糖44重量%、ココアバター10重量%、ハードバター10重量%及び全脂粉乳20重量%から成る配合にて、常法に従い、ミルクチョコレート生地を製造した。そして、30℃に調温した上記ミルクチョコレート生地80重量%と、実施例1で得られた醗酵乳製品を30℃に調温したもの20重量%とを合わせて乳化し、油中水型チョコレートを製造した。
この油中水型チョコレートを5℃の恒温器に24時間保存したものは、口溶けがよく、離水や油分離がなく、保水性が良好で、保存後も保型性は良好であった。
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物7重量部に代えて、牛乳(リン脂質含量0.03重量%、蛋白質含量2.9重量%)7重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較用の醗酵乳製品であるpH4.6の静置型ヨーグルトを得た。
得られた比較用の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は0重量%であり、蛋白質含量は3.1重量%であり、リン脂質:蛋白質=0.3:97.7(重量比)であった。
また、得られた比較用の醗酵乳製品は、若干のホエイの分離が見られ、また、ボソついた食感であった。
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部に代えて、牛乳3重量部を用いた以外は、実施例2と同様にして、比較用の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた比較用の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は0重量%であり、蛋白質含量は1.65重量%であり、リン脂質:蛋白質=0.6:99.3(重量比)であった。
また、得られた比較用の醗酵乳製品は、口融けが悪く、ボソついた食感であり、食パン生地の上にトッピング又はフィリングし、焼成した際に、乳化が破壊され、油の分離が生じた。
クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物3重量部に代えて、牛乳3重量部を用いた以外は、実施例4と同様にして、比較用の醗酵乳製品であるpH4.7のクリームチーズ様食品を得た。
得られた比較用の醗酵乳製品中、乳固形分中のリン脂質含量が2重量%以上である乳原料の固形分の含量は0重量%であり、蛋白質含量は2.04重量%であり、リン脂質:蛋白質=0.6:99.3(重量比)であった。
また、得られた比較用の醗酵乳製品は、口融けが悪く、ボソついた食感であり、食パン生地の上にトッピング又はフィリングし、焼成した際に、乳化が破壊され、油の分離が生じた。
Claims (8)
- 乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2重量%以上である乳原料を含む乳原料ミックス液に対して乳酸菌を添加し、乳酸醗酵を行なった乳酸醗酵物、並びにアルギン酸、アルギン酸塩、ローカストビーンガム及びLMペクチンの中から選ばれた安定剤の1種又は2種以上を含み、リン脂質と蛋白質との配合重量比が、リン脂質:蛋白質=1:99〜20:80であることを特徴とする醗酵乳製品。
- 上記乳原料を固形分として0.1〜8重量%含むことを特徴とする請求項1記載の醗酵乳製品。
- 可塑性を有することを特徴とする請求項1又は2記載の醗酵乳製品。
- 総蛋白質含量が0.3〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の醗酵乳製品。
- 上記安定剤を0.001〜5重量%含有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の醗酵乳製品。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の醗酵乳製品を、水相の一部又は全部に使用したことを特徴とする油中水型乳化油脂組成物。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の醗酵乳製品を、水相の一部又は全部に使用したことを特徴とする水中油型乳化油脂組成物。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の醗酵乳製品を製造する方法であって、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が該固形分を基準として2重量%以上である乳原料を含む乳原料ミックス液に対し乳酸菌を添加し、乳酸醗酵を行なうことを特徴とする醗酵乳製品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009202307A JP4754013B2 (ja) | 2003-07-11 | 2009-09-02 | 醗酵乳製品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003195991 | 2003-07-11 | ||
JP2003195991 | 2003-07-11 | ||
JP2009202307A JP4754013B2 (ja) | 2003-07-11 | 2009-09-02 | 醗酵乳製品及びその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004201415A Division JP4409379B2 (ja) | 2003-07-11 | 2004-07-08 | 醗酵乳製品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009279012A JP2009279012A (ja) | 2009-12-03 |
JP4754013B2 true JP4754013B2 (ja) | 2011-08-24 |
Family
ID=41450139
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009202307A Expired - Fee Related JP4754013B2 (ja) | 2003-07-11 | 2009-09-02 | 醗酵乳製品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4754013B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108124415A (zh) * | 2017-12-11 | 2018-06-05 | 新希望双喜乳业(苏州)有限公司 | 一种袋装风味发酵乳 |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5672737B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2015-02-18 | 不二製油株式会社 | クリームチーズ様食品 |
CN103327821B (zh) * | 2011-02-08 | 2015-04-22 | 陶氏环球技术有限责任公司 | 包含动物蛋白和羧基-c1-c3-烷基纤维素的液体 |
JP6203050B2 (ja) * | 2011-03-30 | 2017-09-27 | 株式会社明治 | 液状発酵乳及びその製造方法 |
JP6182743B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-08-23 | 雪印メグミルク株式会社 | 油中水型乳化組成物 |
JP6509508B2 (ja) * | 2013-09-13 | 2019-05-08 | 株式会社Adeka | 水中油型乳化脂用乳化材 |
JP6228789B2 (ja) * | 2013-09-13 | 2017-11-08 | 株式会社Adeka | 水中油型乳化脂用乳化材の製造方法 |
JP6717577B2 (ja) * | 2015-07-30 | 2020-07-01 | 株式会社Adeka | 水中油型乳化脂用乳化材 |
JP7162410B2 (ja) * | 2016-05-30 | 2022-10-28 | 株式会社Adeka | シュー用改良材、及び、シュー用油脂組成物 |
JP2018143162A (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-20 | 株式会社明治 | 撹拌型発酵乳の製造方法 |
EA202091476A1 (ru) * | 2018-01-15 | 2020-10-27 | Кхр. Хансен А/С | Кисломолочный продукт и его приготовление с использованием фосфолипазы |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000236809A (ja) * | 1999-02-24 | 2000-09-05 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 乳脂肪組成物 |
JP2000270766A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-03 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 餅様食感を有する発酵乳及びその製造方法 |
JP2001128642A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Meiji Milk Prod Co Ltd | 乳由来のリン脂質を配合した食品組成物。 |
JP2002125590A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-08 | Asahi Denka Kogyo Kk | 可塑性水中油型乳化油脂組成物 |
JP2003047400A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-18 | Sanei Gen Ffi Inc | 発酵乳食品及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3137268B2 (ja) * | 1991-05-20 | 2001-02-19 | 明治乳業株式会社 | 高コレステロ−ル含有乳製品 |
-
2009
- 2009-09-02 JP JP2009202307A patent/JP4754013B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000236809A (ja) * | 1999-02-24 | 2000-09-05 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 乳脂肪組成物 |
JP2000270766A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-10-03 | Snow Brand Milk Prod Co Ltd | 餅様食感を有する発酵乳及びその製造方法 |
JP2001128642A (ja) * | 1999-11-02 | 2001-05-15 | Meiji Milk Prod Co Ltd | 乳由来のリン脂質を配合した食品組成物。 |
JP2002125590A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-08 | Asahi Denka Kogyo Kk | 可塑性水中油型乳化油脂組成物 |
JP2003047400A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-18 | Sanei Gen Ffi Inc | 発酵乳食品及びその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108124415A (zh) * | 2017-12-11 | 2018-06-05 | 新希望双喜乳业(苏州)有限公司 | 一种袋装风味发酵乳 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009279012A (ja) | 2009-12-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4409379B2 (ja) | 醗酵乳製品及びその製造方法 | |
JP4754013B2 (ja) | 醗酵乳製品及びその製造方法 | |
JP4390598B2 (ja) | 可塑性水中油型乳化組成物およびその製造方法 | |
JP4397170B2 (ja) | 油中水型可塑性乳化油脂組成物 | |
JP2014068583A (ja) | 可塑性油中水型乳化物、それを用いたベーカリー生地及びベーカリー製品 | |
JP5851153B2 (ja) | 起泡性水中油型乳化物 | |
JP4578055B2 (ja) | 水中油型乳化脂 | |
JP4368052B2 (ja) | 可塑性水中油型乳化油脂組成物 | |
JP5510959B2 (ja) | 蒸ケーキ生地及び蒸ケーキ類 | |
JP6666782B2 (ja) | 可塑性油中水型乳化油脂組成物 | |
JP2006081515A (ja) | パン類生地及びその製造方法 | |
JP2013034461A (ja) | レトルト処理食品用水中油型乳化物 | |
JP5714288B2 (ja) | ベーカリー練り込み用可塑性油中水型乳化油脂組成物 | |
JP2009232805A (ja) | 焼菓子生地 | |
JP2012231756A (ja) | 水中油型乳化物 | |
JP2008253147A (ja) | 蒸ケーキ生地及びその製造方法 | |
JP4357126B2 (ja) | 水中油型乳化脂 | |
JP2018164444A (ja) | 可塑性油中水型乳化油脂組成物 | |
JP6154691B2 (ja) | スポンジケーキ用懸濁液 | |
JP2009082097A (ja) | スフレケーキ生地の製造方法 | |
JP2005304373A (ja) | ホットケーキ類生地 | |
JP2015213474A (ja) | 可塑性油中水型乳化物 | |
JP2005046090A (ja) | 畜肉加工食品用水中油型乳化組成物 | |
JP2022120880A (ja) | パン生地 | |
JP2007259720A (ja) | ペストリー生地 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091002 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091002 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110222 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110422 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110524 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110524 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4754013 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |