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JP4747791B2 - 排気ガスセンサおよび排気ガスセンサの異常検出装置 - Google Patents

排気ガスセンサおよび排気ガスセンサの異常検出装置 Download PDF

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JP4747791B2 JP2005323922A JP2005323922A JP4747791B2 JP 4747791 B2 JP4747791 B2 JP 4747791B2 JP 2005323922 A JP2005323922 A JP 2005323922A JP 2005323922 A JP2005323922 A JP 2005323922A JP 4747791 B2 JP4747791 B2 JP 4747791B2
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Description

この発明は、車両の内燃機関の排気ガスセンサ、およびその異常検出装置に係り、特に、排気ガスセンサのセンサ素子割れに関する異常の有無を判定するために好適な排気ガスセンサ、ならびに排気ガスセンサの異常検出装置に関する。
従来、例えば特開2004−170309号公報には、2つのセンサ素子を使用したセンサ異常検出装置が開示されている。この装置では、2つのセンサ素子が内燃機関の排気通路に配置されている。そして、いずれか一方のセンサ素子に異常が発生した場合には、そのセンサ素子の出力に異常が反映される。このため、検出された異常出力を、もう一方の正常なセンサ素子の正常出力と比較することにより、単独のセンサ出力では発見が困難なセンサ異常に関しても、的確に検出することができる。
特開2004−170309号公報 特開平3−264858号公報 特開平6−265517号公報 特開平7−43338号公報 実開平5−59303号公報
ところで、上記従来の装置においては、設置された2つのセンサ素子のセンサ出力を比較することにより異常検出を行うため、両センサ素子は同環境に設置される必要がある。通常、排気ガスセンサは内燃機関の排気通路に設置される。このため、両センサ素子は、共に排気ガス内における厳しい環境に晒されることとなる。したがって、両センサ素子が同時に素子割れ異常を発生する場合も考えられ、このような場合は、精度よく異常検出することができない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、排気ガスセンサに異常が発生した場合において、センサ異常検出を精度よく行うことのできる、信頼性の高い排気ガスセンサ、および排気ガスセンサの異常検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の排気通路に配置された状態で用いられる排気ガスセンサであって、
前記排気ガスセンサは、一端が閉塞端となり他端が大気孔となった管状構造を有し、前記排気通路から隔成された大気室を当該管状構造の内部に形成するセンサ素子と、
前記センサ素子の前記大気室側、かつ少なくとも前記閉塞端およびその周辺を覆うように設置された第1の大気側電極と、
前記センサ素子の前記大気室側、かつ前記大気孔付近に設置された第2の大気側電極と、
前記センサ素子の前記排気通路側において、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極と、相対向するように設置された排気ガス側電極と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記排気ガスセンサは、前記センサ素子を加熱するためのヒータを備え、
前記第2の大気側電極は、前記ヒータに基づいて、前記センサ素子が300℃以上に加熱される範囲に設置されることを特徴とする。
また、第3の発明は、内燃機関の排気通路に設置された排気ガスセンサの異常検出装置であって、
前記排気ガスセンサは、一端が閉塞端となり他端が大気孔となった管状構造を有し、前記排気通路から隔成された大気室を当該管状構造の内部に形成するセンサ素子と、
前記センサ素子の前記大気室側、かつ少なくとも前記閉塞端およびその周辺を覆うように設置された第1の大気側電極と、
前記センサ素子の前記大気室側、かつ前記大気孔付近に設置された第2の大気側電極と、
前記センサ素子の前記排気通路側において、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極と、相対向するように設置された排気ガス側電極と、を備え、
前記第1の大気側電極と、前記第2の大気側電極との間に発生する電位差を検出する、電位差検出手段と、
前記電位差に基づいて、排気ガスセンサの異常を判定する、異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第3の発明において、
前記排気ガスセンサは、前記センサ素子を加熱するためのヒータを備え、
前記第2の大気側電極は、前記ヒータに基づいて、前記センサ素子が300℃以上に加熱される範囲に設置されることを特徴とする。
また、第5の発明は、第3、または4の発明において、
前記異常判定手段は、排気ガスセンサの異常判定値と、前記電位差との比較に基づいて判定を行い、
内燃機関の吸入空気量が大きいほど、前記異常判定値を大きな値として設定する、異常判定値設定手段を備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第3乃至5の何れか1つの発明において、
前記異常判定手段は、前記センサ素子の素子割れを判定し、
前記電位差が大きいほど、前記センサ素子の割れレベルを大きく推定する、素子割れレベル推定手段を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、前記排気ガスセンサには、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極が設置されている。そして、センサ素子に素子割れが発生すると、前記排気通路の排気ガスが大気室に混入する。排気ガスは大気に比べ酸素含有率が低いため、大気室の酸素濃度に偏りが発生する。したがって、前記大気室内の前記第1の大気側電極部と、前記第2の大気側電極部との酸素濃度差、換言すると、前記大気室内への排気ガスの混入量に応じた出力信号を、前記各電極から得ることができる。
第2の発明によれば、前記第2の大気側電極は、前記センサ素子が、前記ヒータにより300℃以上に加熱される範囲に設置される。前記センサ素子は300℃以上の温度に加熱されることにより活性状態となり、出力を発し得る。このため、本発明によれば、前記排気ガスセンサが出力を発し得る状態において、前記大気室内の前記第1の大気側電極部と前記第2の大気側電極部との酸素濃度差に応じた出力信号を、前記各電極から高精度に得ることができる。
第3の発明によれば、前記排気ガスセンサには、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極が設置されている。そして、センサ素子に素子割れが発生すると、前記排気通路の排気ガスが大気室に混入する。排気ガスは大気に比べ酸素含有率が低いため、大気室の酸素濃度に偏りが発生する。したがって、前記大気室内の前記第1の大気側電極部と、前記第2の大気側電極部との酸素濃度差に応じた出力信号を、前記各電極から得ることができる。次いで、本発明によれば、前記出力信号に基づいて、第1の大気側電極と前記第2の大気側電極との間の電位差を検出する。そして、前記電位差に基づいて、センサ素子割れ異常判定を実行することで、センサ素子の素子割れの有無を、常に高い精度で判定することができる。
第4の発明によれば、前記第2の大気側電極は、前記センサ素子が、前記ヒータにより300℃以上に加熱される範囲に設置される。前記センサ素子は300℃以上の温度に加熱されることにより活性状態となり、出力を発し得る。このため、本発明によれば、前記排気ガスセンサが出力を発し得る状態において、前記大気室内の前記第1の大気側電極部と前記第2の大気側電極部との酸素濃度差に応じた出力信号を、前記各電極から高い精度で得ることができる。
第5の発明によれば、前記異常判定手段は、排気ガスセンサの異常判定値と、前記電位差との比較に基づいて判定を実行する。そして、前記異常判定値は、内燃機関の吸入空気量の相関値として設定することができる。つまり、排気通路の排気ガスは、排気圧と大気圧の圧力差に基づいて大気室に混入するため、前記電位差は、排気圧力、換言すれば、吸入空気量の値と相関を有する。このため、本発明によれば、前記異常判定値が、前記吸入空気量の相関値として、吸入空気量が大きいほど大きな値として設定される。そして、推定された前記異常判定値に基づいて、センサ素子の異常判定を行うことにより、吸入空気量の大小による影響が考慮された、高精度な素子割れ判定を実現することができる。
第6の発明によれば、前記異常判定手段は、前記センサ素子の素子割れを判定する。前記電位差は、排気ガスが大気室に混入する量が多量であるほど、換言すれば、素子割れの破損レベルが大きいほど、大きな値となる。このため、本発明によれば、前記電位差が大きいほど、前記センサ素子の素子割れレベルを大きく推定することにより、センサ素子の素子割れの発生有無だけでなく素子割れの破損レベルまでも、常に高い精度で判定することができる。
実施の形態1.
[実施の形態1のハードウェア構成]
図1は、本発明の実施の形態1において用いられる酸素センサ10の構成を示す。図1に示す酸素センサ10は、内燃機関の排気通路に配置され、排気ガス中に酸素が存在しているか否か、換言すると、排気空燃比がリーンであるかリッチであるかを検出するために用いられるセンサである。
酸素センサ10はカバー12を備えており、このカバー12が排気ガスに晒されるように排気通路に組みつけられる。カバー12には、その内部に排気ガスを導くための孔(図示せず)が設けられている。カバー12の内部には、センサ素子14が配置されている。センサ素子14は、一端(図1における下端)が閉じられた管状の構造を有している。管状構造の外側表面は、拡散抵抗層16で覆われている。拡散抵抗層16は、アルミナ等の耐熱性の多孔質物質で構成され、センサ素子を熱衝撃等から保護する役割を果たす。
センサ素子14は、ZrO系の固体電解質で構成された固体電解質層18と、その外側、および内側にそれぞれ形成された排気側電極20および大気側電極22を備えている。また、大気側電極22と同側に、素子割れ検出用の電極24を備えている。以下、説明の都合上、「参照電極24」と称す。参照電極24の設置位置詳細については、説明を後述する。排気側電極20、大気側電極22、および参照電極24は、触媒作用の高いPt系の金属で構成されている。
センサ素子14の内側には、大気に開放された大気室26が形成されている。大気室26には、センサ素子14を加熱するためのヒータ28が設置されている。センサ素子14は、550〜600℃程度の活性温度に加熱されることにより活性状態となり、安定した出力を発し得る状態となる。そして、酸素センサ10は、内燃機関の排気管30に設置され使用される。
図2は、センサ素子割れ検出装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、図2に示すように、ECU(Electronic Control Unit)40を備えている。そして、上述したセンサ素子14の排気側電極20、大気側電極22、および参照電極24は、ECU40に接続されている。ECU40は、各電極から供給される信号に基づいて、排気側電極20と大気側電極22との間の電位差(V1)、および、大気側電極22と参照電極24との間の電位差(V2)を検出することができる。
また、ECU40には、車両のイグニッションスイッチ42(IGスイッチ)、および水温センサ44が接続されている。そして、供給される信号に基づいて、エンジンの点火状況、およびエンジンの水温を検出することができる。
[センサ素子割れ検出の必要性]
次に、本実施形態に示す装置のセンサ素子割れ検出の必要性について説明する。本実施形態に示す酸素センサ10は、内燃機関の燃料噴射量のフィードバック制御に用いられるため、センサの出力異常はエミッション特性を悪化させる原因となる。このため、センサ素子割れ異常は、迅速に検知し対処する必要がある。
そこで、上記課題の解決手段として、本実施形態では、センサ素子14の大気側電極22と参照電極24との間の出力(電位差V2)を利用した、センサ素子割れ検出装置を提案する。これによれば、酸素センサに発生した素子割れ異常を精度よく推定することができる。
[実施の形態1の動作]
次に、図3、および図4を参照して、本実施形態の動作原理を説明する。先ず、図3は素子割れが発生した場合に生じる現象を説明するための図である。一般的に、センサ素子割れは、排気ガスに晒され、かつ温度環境が厳しいとされるセンサ素子の先端部(図3の下端部)付近において頻発する。この図によれば、センサ素子14の下端部に素子割れが発生した場合には、排気ガスが、排気圧の影響により破損部から大気室26内に混入し、大気室下端部付近に滞留する。一方、参照電極24は大気室上部の大気孔付近に設置されている。このため、常に大気に覆われており、混入した排気ガスの影響を受け難い。また、参照電極設置部付近は、温度環境が優しいため素子割れ異常を起こし難い。つまり、センサ素子は、一定の温度に加熱されることで活性状態となるが、一般的にセンサ素子の先端部が高温に加熱され、参照電極24の設置部付近は、活性状態となりうる最低温度程度(たとえば300℃)にしか加熱されない。したがって、センサ素子先端部と比較して、この電極付近において素子割れ異常は発生し難く、常に信頼性の高い信号出力を提供することができる。
本実施の形態の装置は、センサ素子割れの有無を、センサ素子14の大気側電極22と参照電極24との間の電位差(V2)に反映させることとしている。図4はこの電位差(V2)が発生する原理を説明するための図である。図4(a)に示すとおり、センサ素子14に素子割れが発生していない状態においては、排気ガスが、大気室26に混入することはない。このため、大気室内部において、酸素濃度は一定に保たれることから、排気側電極18および大気側電極20との間に生ずる起電力(V1)と、排気側電極18と参照電極24との間に生ずる起電力(V3)は同じ値を示す。したがって、大気側電極20と参照電極24との間に電位差は無く、起電力(V2)は発生しない。
ところが、図4(b)に示すとおり、センサ素子14に素子割れが発生した状態においては、排気管内部から大気室26へ排気ガスが混入する。排気ガスは大気に比べ、酸素含有率が低い。このため、大気室内部の酸素濃度は、排気混入部付近において低下し、起電力(V1)は、素子割れ前のV1と比較して低い値となる。一方、前述のとおり、参照電極24は、素子割れによる排気ガスの影響を受けない大気環境下に設置されている。このため、素子割れが生じた後であっても、参照電極24の付近において、酸素濃度は変化せず、起電力(V3)は素子割れ前の値から変化しないこととなる。したがって、大気側電極20と参照電極24との間に電位差が生じ、起電力(V2)が発生する。
以上より、本実施の形態では、素子割れによる排気ガス混入影響を大気側電極20と参照電極24との間に発生する電位差(V2)に反映させることができる。そして、かかる値を検出し、素子割れ判定に使用することで、素子割れ異常を高精度に推定することができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図5は、ECU40が、センサ素子割れを判定するために実行するルーチンのフローチャートである。図4に示すルーチンでは、先ず、ECU40に、排気側電極20、大気側電極22、および参照電極24の出力が供給される。ECU40はこれらの出力に基づいて、演算を実行し、酸素センサ出力(V1)、および素子割れ検出用出力(V2)が検出される(ステップ100)。
次に、図5に示すルーチンでは、素子割れ判定の実施条件が成立しているか否かが判断される(ステップ102)。上記判断は、車両のエンジンが安定して排気ガスを出しており、かつ酸素センサが正常に機能する環境下において行う必要がある。上記環境の成立を判定するため、ここでは、具体的には、先ず、車両のエンジンが運転中か否か、水温が所定値以上か否かが判定される。そして、これらの条件が成立する場合、車両のエンジンから、安定した排気ガスが排出されていると判断できる。
また、上記ステップ102においては、次いで、空燃比のフィードバック条件が成立しているか否かが判定される。空燃比のフィードバック制御は、酸素センサのセンサ素子が活性化されることで実行される。なお、これらの処理は公知の手法のため、説明を省略する。上記条件が成立すると判定された場合は、制御は次のステップに移行し、成立しないと判定された場合には、本制御ルーチンは終了とされる。
次に、素子割れ検出用出力(V2)に基づいて、素子割れ判定が実行される(ステップ104)。ここでは、具体的には、前ステップ100にて検出された電位差V2と、素子割れ判定値(VOBD)とが比較される。そして、電位差(V2)>素子割れ判定値(VOBD)が成立すると判断された場合には、センサの素子割れが発生していると判定される(ステップ106)。一方、電位差(V2)>素子割れ判定値(VOBD)が成立しないと判定された場合には、本制御ルーチンは終了とされる。
以上、説明したとおり、本実施形態の装置は、センサ素子割れが発生した影響を確実に電位差(V2)に反映することができる。また、前述のとおり、参照電極24の設置される環境は排気ガスが混入し難いため、検出される電位差(V2)は常に信頼性の高い値となる。したがって、この電位差(V2)に基づいて素子割れ有無を判定することで、常に精度よくセンサ素子割れの判定を行うことができる。
本実施形態の装置は、上述した効果の他に、センサ素子割れの破損レベルに関しても、高精度に推定することができるという効果も有している。つまり、前記電位差(V2)は、センサ素子の割れレベルが大きいほど、換言すると、排気ガスが排気側から大気側へ多量に混入するほど、大きな値となる傾向を示す。このため、本装置によれば、センサ素子割れの発生有無だけでなく、電位差(V2)の大小に基づいて、素子割れの破損レベルを高精度に推定することができる。したがって、例えば、素子割れ判定値(VOBD)として、大きな値を設定することにより、センサ素子の割れレベルの大きな異常のみを検出することもできる。
ところで、上述した実施の形態1においては、素子割れ判定の実施条件として、空燃比のフィードバック条件が成立しているか否かに基づいて、酸素センサのセンサ素子が活性化しているか否かを判定したが、センサの活性状態を確認する手法はこれに限られない。すなわち、酸素センサから検出されるインピーダンスに基づいて、センサの活性状態を判定してもよいし、また、ヒータの制御信号に基づいて、センサ温度をし、センサの活性状態を判定することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、素子割れ検出用出力(V2)>素子割れ判定値(VOBD)の成立が1回のみ判定されることにより、センサ素子割れが判定されることとしているが、この素子割れ判定において使用される、上記成立判定の回数は1回に限られない。すなわち、上記V2>VOBDの成立が所定回数判定された場合に、または所定時間に所定回数判定された場合に、最終的な素子割れ判定がされることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、素子割れ判定値(VOBD)として固定値を使用しているが、この判定値(VOBD)は、固定値に限られず変数としてもよい。すなわち、吸入空気量に応じた素子割れ判定値(VOBD)のマップをECU40に記憶させておき、現在の吸入空気量に対応する判定値(VOBD)が取り込まれることとしてもよい。つまり、一般的に、内燃機関の吸入空気量が大きいほど、排気圧力は高い値となる。そして、センサ素子割れが発生した場合、排気圧力が高いほど、排気がセンサ素子の亀裂から大気室へ混入する量は増大する。したがって、センサ素子割れレベルが同等であっても、排気圧力の高低により、電位差V2は異なる値となる。このため、吸入空気量に応じた素子割れ判定値(VOBD)をその都度使用することで、排気圧力による影響を反映した素子割れ判定をすることができる。
また、上述した実施の形態1においては、排気ガスセンサは酸素センサであるとして、素子割れ異常を推定することとしているが、排気ガスセンサはこれに限られない。すなわち、空燃比制御に用いられるA/Fセンサの素子割れ異常を判定するために使用してもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、排気側電極20、大気側電極22、および参照電極24が前記第1、および3の発明における「排気側電極」、「第1の大気側電極」、および「第2の大気側電極」に相当していると共に、酸素センサが前記第1、および3の発明における「排気ガスセンサ」に相当している。また、ECU40が、上記ステップ100において素子割れ検出用出力(V2)を検出することにより、前記第3の発明における「電位差検出手段」が、上記ステップ104〜106の処理を実行することにより前記第3の発明における「異常判定手段」が、それぞれ実現されている。
また、上述した実施の形態1においては、ECU40が、上記104において内燃機関の吸入空気量の大小により、異常判定値を設定する処理を実行することにより前記第5の発明における「異常判定値設定手段」が、実現されている。また、ECU40が、上記ステップ104〜106において素子割れ検出用出力(V2)の大小により、センサ素子割れの破損レベルを推定する処理を実行することにより前記第6の発明における「素子割れレベル推定手段」が、実現されている。
本発明の実施の形態1の酸素センサの構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の酸素センサの異常検出装置の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の酸素センサのセンサ素子割れ異常の現象を説明するための図である。 本発明の実施の形態1の酸素センサの異常検出装置の原理を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 酸素センサ
12 カバー
14 センサ素子
16 拡散抵抗層
18 固体電解層
20 排気側電極
22 大気側電極
24 参照電極
26 大気室
28 ヒータ
30 排気管
40 ECU(Electronic Control Unit)
42 イグニッションスイッチ
44 水温センサ
V1 酸素センサ出力(電位差)
V2 素子割れ検出用出力(電位差)
V3 排気側電極と参照電極との電位差
VOBD 素子割れ判定値

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された状態で用いられる排気ガスセンサであって、
    前記排気ガスセンサは、一端が閉塞端となり他端が大気孔となった管状構造を有し、前記排気通路から隔成された大気室を当該管状構造の内部に形成するセンサ素子と、
    前記センサ素子の前記大気室側、かつ少なくとも前記閉塞端およびその周辺を覆うように設置された第1の大気側電極と、
    前記センサ素子の前記大気室側、かつ前記大気孔付近に設置された第2の大気側電極と、
    前記センサ素子の前記排気通路側において、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極と、相対向するように設置された排気ガス側電極と、
    を備えることを特徴とする排気ガスセンサ。
  2. 前記排気ガスセンサは、前記センサ素子を加熱するためのヒータを備え、
    前記第2の大気側電極は、前記ヒータに基づいて、前記センサ素子が300℃以上に加熱される範囲に設置されることを特徴とする請求項1記載の排気ガスセンサ。
  3. 内燃機関の排気通路に設置された排気ガスセンサの異常検出装置であって、
    前記排気ガスセンサは、一端が閉塞端となり他端が大気孔となった管状構造を有し、前記排気通路から隔成された大気室を当該管状構造の内部に形成するセンサ素子と、
    前記センサ素子の前記大気室側、かつ少なくとも前記閉塞端およびその周辺を覆うように設置された第1の大気側電極と、
    前記センサ素子の前記大気室側、かつ前記大気孔付近に設置された第2の大気側電極と、
    前記センサ素子の前記排気通路側において、前記第1の大気側電極、および前記第2の大気側電極と、相対向するように設置された排気ガス側電極と、を備え、
    前記第1の大気側電極と、前記第2の大気側電極との間に発生する電位差を検出する、電位差検出手段と、
    前記電位差に基づいて、排気ガスセンサの異常を判定する、異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする排気ガスセンサの異常検出装置。
  4. 前記排気ガスセンサは、前記センサ素子を加熱するためのヒータを備え、
    前記第2の大気側電極は、前記ヒータに基づいて、前記センサ素子が300℃以上に加熱される範囲に設置されることを特徴とする請求項3記載の排気ガスセンサの異常検出装置。
  5. 前記異常判定手段は、排気ガスセンサの異常判定値と、前記電位差との比較に基づいて判定を行い、
    内燃機関の吸入空気量が大きいほど、前記異常判定値を大きな値として設定する、異常判定値設定手段を備えることを特徴とする請求項3または4記載の排気ガスセンサの異常検出装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記センサ素子の素子割れを判定し、
    前記電位差が大きいほど、前記センサ素子の割れレベルを大きく推定する、素子割れレベル推定手段を更に備えることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項記載の排気ガスセンサの異常検出装置。
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