JP4737915B2 - タッチパネルの製造方法及びタッチパネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種ディスプレイの透明スイッチ構造体として用いられるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像表示素子として液晶表示装置が注目され、その用途の1つとして、携帯用電子手帳、携帯用マルチメディア機器などへの応用が期待されている。これらの携帯用電子手帳、携帯用マルチメディア機器などの入力装置としては、液晶表示素子の上に透明なタッチパネルを載せたもの、なかでも抵抗膜方式のタッチパネルが主流となっている。
【0003】
この抵抗膜方式のタッチパネルとしては、一般に透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面にインジウム−スズ酸化物(以下、「ITO」という)等の導電性膜を有した上部電極となるパネル板と、ガラス基板等の透明基材の一方の面にITO等の導電性膜を有した下部電極となるパネル板とをスペーサーを介して対向配置したものが使用されている。
【0004】
また、透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面には、接着剤層、透明樹脂基材、及び導電性膜の構成を有する導電性接着フィルムを貼合したものを上部電極となるパネル板とするタッチパネル等も使用されている(特許文献1参照)。
【0005】
このようなタッチパネルは、通常、透明樹脂基材に透明ハードコート層を設けてハードコートフィルムを製造するメーカーと、このようなハードコートフィルム、上記導電性接着フィルム、及びガラス基板にITO等の導電性膜を設けるメーカーと、これらを組み立てるメーカーに分かれて製造されている。
【0006】
このようなタッチパネルで使用されるハードコートフィルムは、カール防止という観点から実際には透明樹脂基材の両方の面に透明ハードコート層を有するものが多く使用されている(この場合、導電性膜、及び導電性接着フィルムは、導電性膜を設けるメーカーで、ハードコートフィルムの一方面の透明ハードコート層上に積層、又は貼合される)。またこのようなハードコートフィルムはディスプレイ画像の鮮明さを保つため、高透明であることが要求されているので、ハードコートフィルムの両方の面は非常に平滑な面としている。このため、ハードコートフィルムの製造時にロール状で巻き取る際や、断裁してシート状にして重ねる際にブロッキング現象を生じてしまう。
【0007】
このようなブロッキング現象が生じているハードコートフィルムを導電性膜を設けるメーカーで使用すると、貼りついたハードコートフィルムを剥がす際には大変な騒音が発生し作業環境が著しく悪化してしまう。また、その際には静電気も発生し粉塵を引き付けてしまう。またこのようなハードコートフィルムを用いてタッチパネルを製造すると、ハードコートフィルムにブロッキングパターンが生じているため、ディスプレイ画面の美観が著しく損なわれてしまう。
【0008】
このような理由から、タッチパネルを製造するためのハードコートフィルムを製造するメーカーでは、ハードコートフィルムの一方の面にポリエチレンフィルム等の保護フィルムをラミネートして、ハードコートフィルムのブロッキング現象を防止している。
【0009】
しかし、このような保護フィルムがラミネートされたハードコートフィルムを使用すると、導電性膜を積層、又は導電性接着フィルムを貼合する際に、ハードコートフィルムから保護フィルムを剥がすという工程が加わり煩雑となる。また、保護フィルムを剥がした際に静電気が発生し粉塵を巻きこむ可能性が高くなる。また、剥がされた保護フィルムはゴミとなり地球環境に良くないばかりか、ハードコートフィルムのコストをあげる原因となっている。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−309990号公報(請求項2、図1)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、ゴミとなってしまう保護フィルムをラミネートすることなく、ブロッキング現象を防止したハードコートフィルムを用いたタッチパネルの製造方法、及びタッチパネルを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
一般に、ロール状やシート状のフィルムのブロッキング現象を防止するための技術として、フィルムの一方の面に顔料等を含有させて表面を粗面化する技術がある。ここで、高透明性という観点からブロッキング防止剤の顔料として樹脂ビーズを用いたハードコートフィルムをそのまま使用すると、モノクロ画像のディスプレイ画面上に重ねた場合はあまり問題ないのであるが、カラー画像のディスプレイ画面上に重ねると樹脂ビーズが輝点となってスパークルと呼ばれるギラつき現象を発生してしまう。このためシリカ等の無機顔料をブロッキング防止剤として用いることも検討したが、このようなハードコートフィルムでは透明性が低下し、また樹脂ビーズを用いた場合ほどではないが、カラー画像のディスプレイ画面上に重ねるとスパークルが発生し、ディスプレイ画像の鮮明度が低下するという問題が生じた。
【0013】
そこで本発明者らは、高透明性を維持しつつスパークルの生じないタッチパネルを得るべく検討した結果、ハードコートフィルムの導電性膜が設けられる方の面に樹脂ビーズによって粗面化した層を設ければ、ハードコートフィルム自体のブロッキング現象は防止でき、更にその粗面化した層に接着剤を介して導電性フィルムを貼合することによって、スパークルの問題は解消できることを見出した。
【0014】
即ち、上記目的を解決する本発明のタッチパネルの製造方法は、
(A)透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層を有し、前記樹脂ビーズは樹脂層表面から突出してなるハードコートフィルムと、透明樹脂基材の一方の面に導電性膜を有する導電性フィルムの、前記ハードコートフィルムの樹脂層を有する面の全面と前記導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面の全面とを、前記樹脂ビーズとの屈折率の差が0.2以内である接着剤を介して貼合して上部電極となるパネル板を製造する工程、
(B)前記上部電極となるパネル板と、透明基材上に導電性膜を形成した下部電極となるパネル板とを、各パネル板の導電性膜同士が対向するようにスペーサーを介して配置する工程、
を順に行うことを特徴とするものである。
【0015】
また本発明のタッチパネルは、導電性膜を有する一対のパネル板の前記導電性膜同士が対向するようにスペーサーを介して配置してなる抵抗膜方式のタッチパネルであって、前記パネル板のうち上部電極となるパネル板は、透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層を有し、前記樹脂ビーズは樹脂層表面から突出してなるハードコートフィルムと、透明樹脂基材の一方の面に前記導電性膜を有する導電性フィルムの、前記ハードコートフィルムの樹脂層を有する面の全面と前記導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面の全面とが、前記樹脂ビーズとの屈折率の差が0.2以内である接着剤を介して貼合されてなることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタッチパネルの製造方法、タッチパネル、及びハードコートフィルムの実施の形態について、図1〜図5を用いて説明する。
【0018】
本発明のタッチパネルの製造方法は、図1に示すように、透明樹脂基材11の一方の面に透明ハードコート層12を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層13を有するハードコートフィルム1と、透明樹脂基材21の一方の面に導電性膜Daを有する導電性フィルム2の、前記ハードコートフィルム1の樹脂層13を有する面と前記導電性フィルム2の導電性膜Daを有していない方の面とを、接着剤3を介して貼合して上部電極となるパネル板Paを製造する工程、前記上部電極となるパネル板Paと、透明基材4上に導電性膜Dbを形成した下部電極となるパネル板Pbとを、各パネル板Pa、Pbの導電性膜Da、Db同士が対向するようにスペーサーSを介して配置する工程、を順に行うことにより製造される。
【0019】
また、このようにして製造された本発明のタッチパネルは、図2に示すように、導電性膜Da、Dbを有する一対のパネル板Pa、Pbの前記導電性膜Da、Db同士が対向するようにスペーサーSを介して配置してなる抵抗膜方式のタッチパネルであって、前記パネル板Pa、Pbのうち上部電極となるパネル板Paは、透明樹脂基材11の一方の面に透明ハードコート層12を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層13を有するハードコートフィルム1と、透明樹脂基材21の一方の面に前記導電性膜Daを有する導電性フィルム2の、前記ハードコートフィルム1の樹脂層13を有する面と前記導電性フィルム2の導電性膜Daを有していない方の面とが、接着剤3を介して貼合されてなるものである。
【0020】
以下、このような本発明のタッチパネルの製造方法、及びタッチパネルにおける各構成要素について詳述する。
【0021】
まず、本発明のタッチパネルの製造方法、及びタッチパネルに用いられる本発明のハードコートフィルムについて説明する。図3に示すように、本発明のハードコートフィルム1は、透明樹脂基材11の一方の面に透明ハードコート層12を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層13を有するものである。
【0022】
透明樹脂基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアリレート、アクリル、アセチルセルロース、ポリ塩化ビニル等の透明性を阻害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸加工されたものは、機械的強度、寸法安定性が向上されるので好ましい。厚みは適用される材料に対して適宜選択することができるが、一般に25〜500μmであり、好ましくは50〜200μmである。透明樹脂基材の表面には、後述する透明ハードコート層、及び樹脂層との接着性を向上させる目的で易接着処理を施してもよく、また別途易接着層を設けてもよい。
【0023】
次に、透明ハードコート層の表面は、タッチパネルとした時に直接タッチされる入力面となる。入力の際には爪の伸びた指であったり、ボールペン等の形状に似せたプラスチック性入力ペン等であったりするため、表面の硬度は鉛筆硬度で2H以上、好ましくは3H以上であることが望ましい。したがって、このような表面硬度を持つ透明ハードコート層は、電離放射線硬化型樹脂から形成されることが好ましい。
【0024】
透明ハードコート層を構成する電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート等が使用できる。これらは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性、架橋硬化塗膜の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
【0025】
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能モノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
【0026】
透明ハードコート層は、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
【0027】
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシロキシムエステル、チオキサンソン類等があげられる。
【0028】
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどがあげられる。
【0029】
透明ハードコート層の厚みは特に限定されないが、2〜20μm、好ましくは4〜10μm程度である。2μm以上とすることにより十分な硬度が得られ、20μm以下とすることにより、カールの強さを緩和することができる。
【0030】
次に本発明のハードコートフィルムは、透明樹脂基材の透明ハードコート層を有する面とは反対の面に、樹脂ビーズを含有する樹脂層を有している。
【0031】
このような樹脂層は、樹脂バインダー、及び樹脂ビーズから形成される。樹脂バインダーとしては、光学的透明性に優れた樹脂が用いられ、例えばポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂等があげられる。なかでもハードコートフィルムのカール防止という観点から、上述の透明ハードコート層を形成する電離放射線硬化型樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂層は、上述した透明ハードコート層と同様に、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。
【0032】
次に、樹脂ビーズとしては、アクリル系樹脂ビーズ、シリコーン系樹脂ビーズ、ナイロン系樹脂ビーズ、スチレン系樹脂ビーズ、ポリエチレン系樹脂ビーズ、ベンゾグアナミン系樹脂ビーズ、ウレタン系樹脂ビーズ等の光学的透明性に優れたものがあげられ、上述の樹脂バインダーの屈折率と近いものが好ましい。具体的には、上述の樹脂バインダーと前記樹脂ビーズの屈折率の差が0.2以内、好ましくは0.1以内、更に好ましくは0.05以内であることが望ましい。
【0033】
このように樹脂ビーズと樹脂バインダーとの屈折率を近づけることにより、樹脂ビーズを含有する樹脂層の内部ヘーズを低減若しくはなくすことができ、高透明性を維持することができる。
【0034】
したがって、本発明のハードコートフィルムは、透明ハードコート層がアクリル系の電離放射線硬化型樹脂とした場合には、樹脂層の樹脂バインダーも透明ハードコート層と同様のアクリル系の電離放射線硬化型樹脂を用いることが好ましく、樹脂ビーズもアクリル系樹脂ビーズとすることが好ましい。
【0035】
樹脂層におけるこのような樹脂ビーズの含有量は、特に限定されないが、下限として0.01重量%以上、好ましくは0.02重量%以上であり、上限として1.5重量%以下、好ましくは1.0重量%以下程度である。0.01重量%以上とすることにより、ブロッキング現象を防止することができ、1.5重量%以下とすることにより、タッチパネルとした時の透明性を維持することができる。
【0036】
樹脂ビーズの平均粒径は、樹脂層の厚みによって異なってくるので一概にいえないが、下限として2μm以上、より好ましくは5μm以上、上限としては30μm以下、好ましくは15μm以下のものが使用される。樹脂ビーズの平均粒径を2μm以上とすることにより、ブロッキング防止性という観点から樹脂層表面に樹脂ビーズを突出させることができ、30μm以下とすることにより、樹脂層から樹脂ビーズが脱落してしまうのを防止することができる。また後述する接着剤の厚みよりも樹脂ビーズの突出部を小さくするため、樹脂ビーズの平均粒径を30μm以下とすることが好ましい。
【0037】
また、樹脂層の厚みは、特に限定されないが、透明樹脂基材を介して反対面に有る透明ハードコート層のカールの強さを考慮した厚みとすることが好ましい。
【0038】
以上のような透明ハードコート層、及び樹脂ビーズを含有する樹脂層は、本発明の機能を損なわない範囲であれば、滑剤、染料、蛍光増白剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、難燃剤、抗菌剤、防カビ剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、可塑剤、レベリング剤、流動調整剤、消泡剤、分散剤等の種々の添加剤を含ませることができる。
【0039】
このようなハードコートフィルムは、上述の透明樹脂基材の一方の面に、上述した電離放射線硬化型樹脂、及び必要に応じて加えた添加剤や希釈溶剤を混合して透明ハードコート層塗布液を調整し、従来公知のコーティング方法、例えば、バーコーター、ダイコーター、ブレードコーター、スピンコーター、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレー、スクリーン印刷などによって塗布、乾燥し、電離放射線を照射することにより硬化させて透明ハードコート層を形成し、次に前記透明樹脂基材のもう一方の面に、樹脂バインダー、樹脂ビーズ、及び必要に応じて加えた添加剤や希釈溶剤を混合して樹脂層塗布液を調整し、上記と同様の従来公知のコーティング方法により塗布、乾燥し、必要に応じて電離放射線を照射することにより硬化させて樹脂層を形成し得ることができる。尚、このようなハードコートフィルムは、透明ハードコート層、又は樹脂層のどちらを先に形成しても構わない。
【0040】
また、電離放射線を照射する方法としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドランプなどから発せられる100nm〜400nm、好ましくは200nm〜400nmの波長領域の紫外線を照射する、又は走査型やカーテン型の電子線加速器から発せられる100nm以下の波長領域の電子線を照射することにより行うことができる。
【0041】
次に本発明に用いられる導電性フィルムについて説明する。図4に示すように、本発明に用いられる導電性フィルム2は、透明樹脂基材21の一方の面に導電性膜Daを有するものである。
【0042】
透明樹脂基材としては、上述のハードコートフィルムの透明樹脂基材と同様のものが用いられる。透明樹脂基材の厚みは、適用される材料の種類、タッチパネルとした時の上部電極の総厚み、及び電極の精度によって異なってくるが、一般に2〜200μmであり、好ましくは5〜75μm程度の比較的厚みの薄い樹脂基材が用いられる。このような透明樹脂基材の表面には、後述する導電性膜、及び接着剤との接着性を向上させるため易接着処理を施してもよく、また別途易接着層を設けてもよい。
【0043】
次に導電性膜としては、In、Sn、Au、Al、Cu、Pt、Pd、Ag、Rhなどの金属や、酸化インジウム、酸化スズ、及びこれらの複合酸化物であるITOなどの金属酸化物からなる透明性および導電性を有する無機の薄膜や、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリピリジン等のアロマティック導電性高分子からなる有機の薄膜があげられる。導電性膜の厚みは、通常1〜100nm、好ましくは10〜50nm、導電性フィルムとした時の全光線透過率は、通常80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは88%以上である。
【0044】
このような導電性フィルムは、上述の透明樹脂基材の一方の面に、上記金属、又は金属酸化物を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空製膜法によって、または上記アロマティック導電性高分子をハードコートフィルムと同様の従来公知のコーティング方法によって、導電性膜を形成することにより得られる。
【0045】
次に、本発明のタッチパネルの上部電極のパネル板Paは、図2に示すように、ハードコートフィルム1の樹脂ビーズを含有する樹脂層13を有する面と、導電性フィルム2の導電性膜Daを有していない方の面とが、接着剤3を介して貼合されてなるものである。
【0046】
このような接着剤としては、一般に使用されるアクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ゴム系などの高透明性の合成樹脂系接着剤が用いられ、上述の樹脂ビーズの屈折率と近いものを用いることが好ましい。具体的には、上述の樹脂ビーズと前記接着剤との屈折率の差が0.2以内、好ましくは0.1以内、更に好ましくは0.05以内であることが望ましい。このように樹脂ビーズと接着剤との屈折率を近づけることにより、樹脂層から突出した樹脂ビーズが接着剤と接着した際に接着剤の内部ヘーズを低減若しくはなくすことができ、高透明性を維持することができる。
【0047】
したがって、樹脂ビーズがアクリル系樹脂ビーズであった場合には、接着剤もアクリル系の接着剤を用いることが好ましい。
【0048】
なお、ここでいう接着剤とは、硬化前は常温で液体状であり硬化後は固体となって接着させる二液硬化型接着剤や光硬化型接着剤の他、硬化前は常温で粘弾性を示し硬化後は粘弾性を失なう熱硬化型粘接着剤や光硬化型粘接着剤、ガラス転移温度が低く常温で適度な粘弾性を示す熱可塑性感圧接着剤や、硬化後も常温で適度な粘弾性を示す熱硬化型感圧接着剤などを含むものである。本発明で用いる接着剤は、ペン入力等をした際に適度なクッション性によりハードコート層の耐久性や書き味が向上するという観点から、常温で適度な粘弾性を示す熱可塑性感圧接着剤や熱硬化型感圧接着剤を用いることが好ましい。
【0049】
接着剤の厚みは、特に限定されないが、下限として2μm以上、好ましくは10μm以上、上限として200μm以下、好ましくは100μm以下程度である。接着剤の厚みを2μm以上とすることにより、樹脂層から突出している樹脂ビーズを包含することができ、200μm以下とすることにより、入力位置を精度良く導電性膜に伝達することができる。
【0050】
このようなタッチパネルの上部電極のパネル板Paは、図1に示すように、ハードコートフィルム1の樹脂ビーズを含有する樹脂層13、又は導電性フィルム2の導電性薄膜Daを有していない方の面に接着剤3を塗布、又は転写し、前記ハードコートフィルム1と導電性フィルム2とを貼合することにより形成することができる。また、図5に示すように、導電性フィルム2の導電性膜Daを有していない方の面に、予め接着剤3の層(以下「接着剤層」という)を設けておき、この導電性フィルム2の接着剤層を有する面と、ハードコートフィルム1の樹脂ビーズを含有する樹脂層13を有する面とを貼合することにより形成することもできる。
【0051】
本発明のタッチパネルは、図1に示すように、上記上部電極のパネル板Paの導電性膜Daと、下部電極のパネル板Pbの導電性膜Dbとがスペ―サSを介して対向配置してなるものである。このような下部電極のパネル板Pbは一般に、透明基材4上に導電性膜Dbを形成してなるものである。
【0052】
このような透明基材4は、ソーダーガラス、ホウケイ酸ガラス、強化ガラス等のガラス板、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂板などが用いられる。透明基材4の厚みは、タッチパネルの大きさによって異なるので一概にいえないが、通常は0.5〜2mm程度である。透明基材4の厚みを0.5mm以上とすることにより、タッチパネルとした時の剛性を十分なものとすることができ、2mm以下とすることにより、視差が生じ難く表示画像の鮮明度を低下しにくいものとすることができる。
【0053】
導電性膜Dbについては、材料構成、厚さ、形成法など上述の導電性薄膜Daと同じである。
【0054】
スペーサーSは、上部電極のパネル板Paと下部電極のパネル板Pbとの間の空隙を確保したり、入力荷重を制御したり、また入力後の各パネル板Pa、Pbとの離れを良くしたりするために形成される。このようなスペーサーSは、上部電極のパネル板Pa、または下部電極のパネル板Pbのいずれかの導電性膜Da、Dbの表面に任意の形状に形成される。
【0055】
このようなスペーサーは、上述の透明ハードコート層と同様の透明な電離放射線硬化型樹脂を用いることができ、フォトプロセスで微細なドット状に形成して得ることができる。また、ウレタン系樹脂などを用いて、シルクスクリーン等の印刷法により微細なドットを多数印刷することにより形成することもできる。また、無機物や有機物からなる粒子の分散液を噴霧、または塗布し乾燥することによっても得ることができる。スペーサーの大きさは、タッチパネルの大きさによって異なるので一概にいえないが、一般に直径30〜100μm、高さ1〜15μmのドット状に形成され、0.1mm〜10mmの一定の間隔で配列される。
【0056】
以上のように、本発明のハードコートフィルムによれば、透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層を有するハードコートフィルムとしたため、高透明性を維持しつつ表面は粗面化され、ブロッキング現象を防止することができる。これにより、ゴミとなってしまう保護フィルムをラミネートすることなく、ブロッキング現象を防止することができる。
【0057】
さらに、本発明のタッチパネルの製造方法、及びタッチパネルによれば、前記ハードコートフィルムの樹脂ビーズを含有する樹脂層を有する面と、導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面とを接着剤を介して貼合することにより、カラー画像のディスプレイ画面上に使用しても、樹脂ビーズによるスパークル現象の発生を防止することができる。さらに、樹脂ビーズを用いることにより無機顔料を用いた場合と異なり、樹脂層、及び接着剤の内部ヘーズが高くならないため、透明性が高くディスプレイ画像の鮮明度の低下を防止することができる。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
【0059】
[実施例1]
1.上部電極のパネル板の作製
(1)ハードコートフィルムの作製
透明樹脂基材として厚み125μmのポリエステルフィルム(コスモシャインA4300:東洋紡績社)の一方の面に、下記透明ハードコート層用塗布液を塗布、乾燥し、高圧水銀灯で紫外線を照射して厚み8μmの透明ハードコート層を形成した。次に、この透明樹脂基材のもう一方の面に、下記処方の樹脂層用塗布液を塗布、乾燥し、厚み8μmの樹脂層を形成し、本発明のハードコートフィルムaを作製した。
【0060】
<透明ハードコート層用塗布液>
・電離放射線硬化型樹脂(アクリル系樹脂) 35部
(固形分80%、屈折率1.50)
(ユニディク17-806:大日本インキ化学工業社)
・光重合開始剤 1部
(イルガキュア184:チバスペシャリティケミカルズ社)
・メチルエチルケトン 23部
・トルエン 23部
【0061】
<樹脂層用塗布液>
・電離放射線硬化型樹脂(アクリル系樹脂) 35部
(固形分80%、屈折率1.50)
(ユニディク17-806:大日本インキ化学工業社)
・光重合開始剤 1部
(イルガキュア184:チバスペシャリティケミカルズ社)
・アクリル樹脂ビーズ(屈折率1.49) 0.01部
(MX−1000KS:綜研化学社)
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 35部
【0062】
(2)導電性フィルムの作製
透明樹脂基材として厚み25μmのポリエステルフィルム(T600E:三菱化学ポリエステルフィルム社)の一方の面に、厚み約20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、導電性フィルムを作製した。
【0063】
(3)上部電極のパネル板の作製
上記導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面に、下記処方の接着剤を塗布、乾燥し、厚み25μmの接着剤層を形成した。
【0064】
<接着剤>
・熱硬化型感圧接着剤 100部
(固形分25%、屈折率1.49)
(SKダイン2094:綜研化学社)
・硬化剤 0.27部
(E−AX:綜研化学社)
【0065】
次に、ハードコートフィルムaの樹脂層を有する面と、上記導電性フィルムの接着剤層を設けた面とをラミネータを用いて貼合し、4型の大きさ(縦87.3mm、横64.0mmの長方形)に切り取り、上部電極のパネル板を作製した。
【0066】
2.下部電極のパネル板の作製
(1)下部電極のパネル板の作製
透明基材として、厚み1mmの強化ガラス板の一方の面に、厚み約20nmのITOの導電性膜をスパッタリング法で形成し、4型の大きさ(縦87.3mm、横64.0mmの長方形)に切り取り、下部電極のパネル板を作製した。
【0067】
(2)スペーサーの作製
次に、上記下部電極のパネル板の導電性膜を有する面に、スペーサー用塗布液として電離放射線硬化型樹脂(Dot Cure TR5903:太陽インキ社)をスクリーン印刷法によりドット状に印刷した後、高圧水銀灯で紫外線を照射して、直径50μm、高さ8μmのスペーサーを1mmの間隔で配列させた。
【0068】
3.タッチパネルの作製
上記上部電極のパネル板と下部電極のパネル板とを、各パネル板の導電性膜同士を対向するように配置させ、接着部分が表示面の領域外となるよう、厚み30μm、幅3mmの両面接着テープで縁を接着し、本発明のタッチパネルを作製した。
【0069】
[比較例1]
実施例1において、ハードコートフィルムaの樹脂層に、導電性フィルムを貼合せず、厚み約20nmのITOの導電性膜を直接形成した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のタッチパネルを作製した。
【0070】
[比較例2]
実施例1において、導電性フィルムの接着剤層を設けた面と貼合するハードコートフィルムaの面を、樹脂層を有する面ではなく透明ハードコート層を有する面とした以外は、実施例1と同様にして、比較例2のタッチパネルを作製した。
【0071】
[比較例3]
実施例1の樹脂層用塗布液の樹脂ビーズの代わりに、平均粒径10μm、屈折率1.45のシリカ(TS100:/DEGUSSA社)を用いてハードコートフィルムbを作製した以外は実施例1と同様にして、比較例3のタッチパネルを作製した。
【0072】
[比較例4]
比較例3において、導電性フィルムの接着層を設けた面と貼合するハードコートフィルムbの面を、樹脂層を有する面ではなく透明ハードコート層を有する面とした以外は、比較例3と同様にして、比較例4のタッチパネルを作製した。
【0073】
[比較例5]
実施例1の樹脂層用塗布液で樹脂ビーズを添加せずにハードコートフィルムcを作製した以外は、実施例1と同様にして、比較例5のタッチパネルを作製した。
【0074】
実施例、及び比較例で得られたハードコートフィルムa、b、cについて、ブロッキング防止性、透明性について評価した。また、実施例、及び比較例で得られたタッチパネルについて、スパークルの発生、及び透明性について評価した。評価結果を表1に示す。
【0075】
(1)ハードコートフィルムのブロッキング防止性
実施例、及び比較例で得られたハードコートフィルムa、b、cを2cm×5cmの大きさに10枚ずつ切り、それぞれを樹脂層が下向きになるように重ねてガラス板に挟んで置いた。次にその上に2.1kgの重りを乗せ、60℃の環境に72時間放置し、目視にてブロッキング現象が生じなかったものを「○」、ブロッキング現象が生じたものを「×」とした。
【0076】
(2)ハードコートフィルムの透明性
実施例及び比較例のハードコートフィルムのヘーズを、JIS−K7136:1997に基づいて、ヘーズメーター(NDH2000:日本電飾社)を用いて測定し、測定値が1.5%未満であったものを「○」、1.5%以上であったものを「×」とした。なお、測定は樹脂層を有する面から光を入射させた。
【0077】
また、実施例及び比較例のハードコートフィルムの全光線透過率を、JIS−K7361−1:2000に基づいて、ヘーズメーター(NDH2000:日本電飾社)を用いて測定し、測定値が90%以上であったものを「○」、90%未満であったものを「×」とした。なお、測定は樹脂層を有する面から光を入射させた。
【0078】
また、実施例及び比較例のハードコートフィルムのb値(JIS−Z8729:1994で示す色の表示方法)を、JIS−Z8722:2000に基づいて、カラーメーター(EZ−2000:日本電飾社)を用いて測定し、測定値が1.0未満であったものを「○」、1.0以上であったものを「×」とした。なお、測定は樹脂層を有する面から光を入射させた。
【0079】
(3)タッチパネルのスパークル防止性
実施例及び比較例のタッチパネルについて、JIS−K7105に準じて、写像性測定器(ICM−1DP:スガ試験機社)を用いて、光学くし2.0mmの像鮮明度を測定し、測定値が90%以上であったものを「○」、80%以上90%未満であったものを「△」、80%未満であったものを「×」とした。なお、測定はタッチパネルの下部電極側から光を入射させた。
【0080】
また、CRTディスプレイの表示画面をグリーン100%に画像表示させ、タッチパネルの下部電極側を表示画面に密着させて、目視にてギラつきがないものを「○」、ギラつきが若干あるものを「△」、ギラつきがあるものを「×」とした。
【0081】
(4)タッチパネルの透明性
実施例及び比較例のタッチパネルのヘーズを、(2)ハードコートフィルムの透明性と同様にして測定し、測定値が1.5%未満であったものを「○」、1.5%以上であったものを「×」とした。なお、測定は下部電極を有するパネル版の方から光を入射させた。
【0082】
また、実施例及び比較例のタッチパネルの全光線透過率も、(2)ハードコートフィルムの透明性と同様にして測定し、測定値が85%以上であったものを「○」、85%未満であったものを「×」とした。
【0083】
【表1】
【0084】
表1から明らかなように、本発明のハードコートフィルムaは樹脂層にブロッキング防止剤として樹脂ビーズを用いたため、透明性に優れつつブロッキング現象を防止するものであった。ハードコートフィルムbは樹脂層にブロッキング防止剤として樹脂ビーズの代わりに無機顔料を用いたため、ブロッキング現象は防止するが透明性に劣るものとなった。ハードコートフィルムcは、樹脂層にブロッキング防止剤を添加しなかったため、透明性に優れるがブロッキング現象は防止できないものであった。
【0085】
また実施例のタッチパネルは、上記ハードコートフィルムaの樹脂ビーズを含有する樹脂層と、導電性フィルムの接着剤層とを貼合したため、透明性に優れ、スパークル防止性にも優れたものとなった。
【0086】
比較例1のタッチパネルは、上記ハードコートフィルムaの樹脂ビーズを含有する樹脂層に、接着剤層を設けず直接導電性膜を設けたため、透明性には優れるがスパークルが発生するものとなった。
【0087】
比較例2のタッチパネルは、導電性フィルムの接着剤層と貼合する面を上記ハードコートフィルムaの樹脂ビーズを含有する樹脂層ではなく透明ハードコート層を有する面としたため、透明性には優れるがスパークルが発生するものとなった。
【0088】
比較例3のタッチパネルは、上記ハードコートフィルムbの無機顔料を含有する樹脂層と、導電性フィルムの接着剤層とを貼合したため、スパークル防止性は優れたものとなったが、無機顔料を用いていたため、接着剤層と貼合した後も接着剤層の内部ヘーズが高くなり、透明性に劣るものとなった。
【0089】
比較例4のタッチパネルは、導電性フィルムの接着剤層と貼合する面を上記ハードコートフィルムbの無機顔料を含有する樹脂層ではなく透明ハードコート層を有する面としたため、スパークルが若干発生するものとなった。また、ハードコートフィルムbが無機顔料を用いていたため透明性に劣るものとなった。
【0090】
比較例5のタッチパネルは、ハードコートフィルムcはブロッキング防止剤を用いていないため、透明性に優れ、スパークル防止性にも優れたものとなったが、ハードコートフィルムにブロッキングパターンが生じているため、美観が著しく損なわれたものとなった。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴミとなってしまう保護フィルムをラミネートすることなく、ブロッキング現象を防止したハードコートフィルムを用いたタッチパネルが得られる。また、本発明によれば、透明性に優れつつ、スパークル防止性にも優れたタッチパネルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタッチパネルの製造方法に用いられる各構成要素の一実施形態を示す断面図。
【図2】 本発明のタッチパネルの一実施形態を示す断面図。
【図3】 本発明のハードコートフィルムの一実施形態を示す断面図。
【図4】 本発明のタッチパネルの製造方法、及びタッチパネルに用いられる導電性フィルムの一実施形態を示す断面図。
【図5】 本発明のタッチパネルの製造方法に用いられる各構成要素の他の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
Pa・・・上部電極のパネル板
1・・・・ハードコートフィルム
11・・・透明樹脂基材
12・・・透明ハードコート層
13・・・樹脂層
2・・・・導電性フィルム
21・・・透明樹脂基材
Da・・・導電性膜
3・・・・接着剤
S・・・・スペーサー
Pb・・・下部電極のパネル板
Db・・・導電性膜
4・・・・透明基材
Claims (4)
- (A)透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層を有し、前記樹脂ビーズは樹脂層表面から突出してなるハードコートフィルムと、透明樹脂基材の一方の面に導電性膜を有する導電性フィルムの、前記ハードコートフィルムの樹脂層を有する面の全面と前記導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面の全面とを、前記樹脂ビーズとの屈折率の差が0.2以内である接着剤を介して貼合して上部電極となるパネル板を製造する工程、
(B)前記上部電極となるパネル板と、透明基材上に導電性膜を形成した下部電極となるパネル板とを、各パネル板の導電性膜同士が対向するようにスペーサーを介して配置する工程、
を順に行うことを特徴とするタッチパネルの製造方法。 - 請求項1記載のタッチパネルの製造方法であって、前記樹脂層は、樹脂バインダー及び前記樹脂バインダーとの屈折率の差が0.2以内である樹脂ビーズから形成されたことを特徴とするタッチパネルの製造方法。
- 導電性膜を有する一対のパネル板の前記導電性膜同士が対向するようにスペーサーを介して配置してなる抵抗膜方式のタッチパネルであって、前記パネル板のうち上部電極となるパネル板は、透明樹脂基材の一方の面に透明ハードコート層を有し、もう一方の面に樹脂ビーズを含有する樹脂層を有し、前記樹脂ビーズは樹脂層表面から突出してなるハードコートフィルムと、透明樹脂基材の一方の面に前記導電性膜を有する導電性フィルムの、前記ハードコートフィルムの樹脂層を有する面の全面と前記導電性フィルムの導電性膜を有していない方の面の全面とが、前記樹脂ビーズとの屈折率の差が0.2以内である接着剤を介して貼合されてなることを特徴とするタッチパネル。
- 請求項3記載のタッチパネルであって、前記樹脂層は、樹脂バインダー及び前記樹脂バインダーとの屈折率の差が0.2以内である樹脂ビーズから形成されたことを特徴とするタッチパネル。
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