JP4706407B2 - 磁気式エンコーダ装置 - Google Patents
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Description
すなわち、Va=Vcosθ、Vb=Vsinθの逆正接をとり、
θ=atan(Vb/Va)
を算出していた。
しかし、この三角関数の演算は計算が複雑であり、CPUの計算ステップ数が多くなり、従って演算時間が長くなり、高速回転には対応できないという問題があった。
また、エンコーダを高精度化するには、演算精度をあげる必要があり、そのために多くの演算メモリーを必要とし、さらに演算時間も長くなる問題があった。
さらに、エンコーダはサーボモータ等の回転角度センサーとして用いられているが、モータ部の温度上昇を受けるので、エンコーダの使用温度範囲は−40℃〜100°Cが求められる。しかしながら、永久磁石の残留磁束密度は負の温度特性を有するので、高温になるとエンコーダの出力信号は低下した。
また、エンコーダ精度の低下の要因である、磁気検出素子や電子回路のオフセットが、温度変化に伴い変化し、エンコーダの精度の低下を招く等の問題があった。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の磁気式エンコーダ装置において、前記信号処理回路が90度位相の異なる前記磁界検出信号の正負判別信号回路と加減演算回路から構成されることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の磁気式エンコーダ装置において、前記固定体が強磁性体で、かつ磁束密度が1.0(T)以下になるように形成したことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の磁気式エンコーダ装置において、前記永久磁石を非磁性のホルダで覆ったことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の磁気式エンコーダ装置において、前記非磁性のホルダが表面に凹凸を形成したことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気式エンコーダにおいて前記回転体に固定される前記永久磁石であって、一軸磁気異方性磁石でかつ正方形の形状をし対角軸方向に磁化されたことを特徴としている。
(1)磁気検出素子の出力信号が三角波状に変化するため、回転角度は加減算のみの簡単な計算で算出でき、処理回路も簡単になる。また、高速で高精度の演算処理が可能となるので、高速応答、高精度のエンコーダ装置を提供できる。
(2)高価なCPUや大容量のメモリーを必要とせず、低コストで処理回路を製作でき、低コストのエンコーダ装置を提供できる。
(3)また、固定体の形状を磁気飽和しないように、磁束密度が1.0(T)以下になるように形成したので、ギャップ部磁束分布は固定体の磁気飽和の影響を受けず、極めて良好な三角波状の検出信号が得られ、したがってまた、高精度なエンコーダ装置が得られる。
(4)さらに、表面が凹凸形状を有する非磁性ホルダで永久磁石を覆うようにしたので、エンコーダを強制空冷でき、サーボモータの発熱等、周囲の温度変化に影響を受けず、耐環境性に優れたエンコーダが得られる。
以上のように、構造がシンプルな、回転角度の絶対位置を検出する小型、高精度、高速応答、低価格の磁気エンコーダ装置が得られる。
(第1実施例)
図1〜図4は本発明の第1実施例を示す図で、図1は回転体の絶対値角度を検出する磁気エンコーダ検出装置の斜視図、図2は第1実施例に係る出力信号波形示す説明図、図3は第1実施例に係る角度検出信号処理回路を示す説明図、図4は本発明の回転角度出力を示す説明図である。
図1において、1はシャフト、2はシャフト1の端部に固定された正方形形状を有する永久磁石である。永久磁石2は10mm角であり、この永久磁石2をシャフト1の端部に接着している。また、永久磁石2は一軸磁気異方性のフェライト系を用い、シャフト1の軸に垂直方向と平行に一方向に磁化されている。3は磁性体からなるリング状の固定体、4は永久磁石2の外周面に対して空隙を介して対向して設けた磁界検出素子で、図では41〜44の4個ある。
シャフト1が回転すると、永久磁石2の磁界の変化により、ホール素子41〜44から信号Va1、Va2およびVb1、Vb2(図3)を出力し、信号Va1、Va2を差動アンプ61に入れ、および信号Vb1、Vb2を差動アンプ62に入れ、それぞれの差動信号VaとVb信号を得る。これがA相信号Va、B相信号Vbとなる。
次に、差動信号VaとVbを次式で規格化し、信号出力の最大値を1.000vに設定する。
Va=Va/(|Va|+|Vb|)
Vb=Vb/(|Va|+|Vb|)
差動信号VaとVbの信号出力波形は図2にA相信号Va、B相信号Vbとして示されている。
図から判るように、差動信号VaとVbの信号出力波形は三角波状に変化している。
(1)Va>=0,Vb>=0、ならば、V(θ)=Va(θ)
(2)Va>0,Vb<0、ならば、V(θ)=1.00 − Vb(θ)
(3)Va<=0,Vb<=0、ならば、V(θ)=2.00 − Va(θ)
(4)Va<0,Vb>0、ならば、V(θ)=3.00 + Vb(θ)
V(θ)は回転角度が360度のとき、4.00vになるが、最大値を3.6vまたは5.0vに規格化し出力値が回転角度に対応するように設定しても良い。
また、磁界検出素子としてホール素子を使用したが、磁気抵抗素子、GMRを用いても良い。また、エンコーダの精度は若干低下するが、組立てを簡易にし、ローコストにするために、永久磁石にシャフトを貫通させる構成にしても良い。
図5は本発明の第2の実施形態の断面図を示している。
第2実施例では、永久磁石2をエポキシ樹脂からなる非磁性のホルダ5で覆うとともに、樹脂表面に凹凸(凹5a、凸5b)を設けているのが特徴である。
このように、永久磁石2を樹脂5でモールドすることにより、機械的衝撃等で永久磁石2が破壊することを簡単に防ぐことができた。
また、ロータが回転すると、樹脂5の表面上の凹凸5a、5bにより空隙部に空気の流れが発生し、永久磁石2、ホール素子4(41〜44)、および信号処理回路6(図3)は強制空冷されることになるので、エンコーダはモータ発熱による温度上昇の影響を受けることなく、周囲温度の変化によってエンコーダの精度が低下する問題が解決する。
(a)は永久磁石2をエポキシ樹脂からなる非磁性のホルダ5で覆うとともに、正方形の永久磁石2の辺に対応する外形部分を凹面に形成しているのが特徴である。このように、永久磁石2を樹脂5でモールドすることにより、機械的衝撃等で永久磁石2が破壊することを簡単に防ぐことができると共に、ロータが回転すると、樹脂5の表面上の凹面により空隙部に空気の流れが発生し、永久磁石2、ホール素子4(41〜44)、および信号処理回路6(図3)は強制空冷されることになるので、エンコーダはモータ発熱による温度上昇の影響を受けることなく、周囲温度の変化によってエンコーダの精度が低下する問題が解決する。
(b)は正方形の永久磁石2の角部を環状の非磁性のホルダ5の内部で支えるようにし、正方形の永久磁石2の辺と環状のホルダ5との間に空隙が生じているのが特徴である。このように環状ホルダ5で永久磁石2の4角を支持することにより、機械的衝撃等で永久磁石2が破壊することを簡単に防ぐことができると共に、ロータが回転すると、環状ホルダ5と永久磁石2の辺の間の空隙に空気の流れが発生し、永久磁石2、ホール素子4(41〜44)、および信号処理回路6(図3)は強制空冷されることになるので、エンコーダはモータ発熱による温度上昇の影響を受けることなく、周囲温度の変化によってエンコーダの精度が低下する問題が解決する。
なお、エンコーダの周囲温度が高くならない場合は、ホルダ形状を円筒状に形成し、材質は非磁性の金属を使用しても良い。
また、固定体は磁性材SS41を用いた。固定体内の磁束密度が1.0(T)以上になると、固定体が磁気飽和し、その影響でホール素子の検出磁束密度波形が三角波状から外れ、回転角の検出精度が低下する要因となる。それで、磁束密度が0.9(T)になるよう形状を構成した。また、モータ形状にあわせ外径を角形とした。
(1)磁気検出素子の出力信号は三角波状に変化する。
このため回転角度は加減算のみの簡単な計算で算出でき、処理回路も簡単になる。また高速で高精度の演算処理が可能となるので、高速応答、高精度のエンコーダ装置を提供できる。
(2)高価なCPUや大容量のメモリーを必要とせず、低コストで処理回路を製作でき、低コストのエンコーダ装置を提供できる。
(3)固定体の形状を磁気飽和しないように、磁束密度が1.0(T)以下になるように形成したので、ギャップ部磁束分布が磁気飽和の影響を受けず、極めて良好な三角波状の検出信号が得られる。このため高精度なエンコーダ装置を提供できる。
(4)さらに、表面が凹凸形状を有する非磁性ホルダで永久磁石を覆うようにしたので、エンコーダを強制空冷でき、サーボモータの発熱等、周囲の温度変化に影響を受けず、耐環境性に優れたエンコーダを提供できる。
以上のように、構造がシンプルな、回転角度の絶対位置を検出する小型、高精度、高速応答、低価格の磁気エンコーダ装置を提供できる。
2 永久磁石
3 固定体
4 磁界検出素子
41 A1相検出素子
42 B1相検出素子
43 A2相検出素子
44 B2相検出素子
5 磁石ホルダ
6 角度検出信号処理回路
61、62 差動アンプ
63 正負判別信号回路
64 加減演算回路
7 従来の角度検出信号処理回路
71、72 差動アンプ
73 角度演算回路
Claims (6)
- 回転体に固定され2極に着磁された永久磁石と、前記永久磁石の外周側に空隙を介して対向して固定体に取り付けられた磁界検出素子と、前記磁界検出素子からの信号を処理する信号処理回路とを備え、前記回転体の位置の絶対値を検出するようにしたエンコーダ装置であって、
前記永久磁石は、一軸磁気異方性磁石であり、かつ前記永久磁石の形状が正方形で対角軸方向に磁化されたものであることを特徴とする磁気式エンコーダ装置。 - 前記信号処理回路は、90度位相の異なる前記磁界検出信号の正負判別信号回路と加減演算回路から構成されることを特徴とする請求項1記載の磁気式エンコーダ装置。
- 前記固定体は、強磁性体で、かつ磁束密度が1.0(T)以下になるように形成したことを特徴とする請求項1記載の磁気式エンコーダ装置。
- 前記永久磁石を非磁性のホルダで覆ったことを特徴とする請求項1記載の磁気式エンコーダ装置。
- 前記非磁性のホルダは表面に凹凸を形成したことを特徴とする請求項4記載の磁気式エンコーダ装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気式エンコーダにおいて前記回転体に固定される前記永久磁石であって、一軸磁気異方性磁石でかつ正方形の形状をし対角軸方向に磁化されたことを特徴とする、磁気式エンコーダ用永久磁石。
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