JP4706148B2 - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電灯点灯装置に関し、特にその放電点灯装置の保護動作に特徴を有するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年普及し始めた、細径かつ高効率の放電ランプは従来より普及している蛍光ランプよりもフィラメント両極間の距離が従来のものよりも長いため、高いランプ電圧を印加する必要がある。したがって、この種の放電ランプを点灯させる放電灯点灯装置としては、高力率が要求されることもあり、アクティブフィルター方式のチョッパ回路により商用交流電源を昇圧したり、さらにはインバータ回路の出力をトランスを用いて昇圧したりすることにより対応している。
【0003】
図7は、従来より普及している蛍光ランプのインバータ点灯回路で最も一般的に使用されるコンデンサ予熱方式の回路図である。
【0004】
この回路は脈流電圧につながるコイルL1とコイルを通った後を、スイッチングするトランジスタQ1とトランジスタQ1のドレインとコイルL1につながるダイオードD1と、その電圧波形を整流するためのコンデンサC1からなり力率を改善し、アクティブフィルタ方式の昇圧アクティブフィルタ制御回路とトランジスタQ2、Q3からなるインバータ回路とカップリングコンデンサC3とコイルL3とコンデンサC4からなる共振回路で構成されており、予熱時には、共振回路のコンデンサC4のインピーダンスでフィラメント加熱するのに必要な電流値を設定し、点灯時には共振回路のコイルL3のインピーダンスで電流制限を行っている。また、ランプに印加する電圧は前記コンデンサC4と前記コイルL3との共振周波数によって決定される。この回路ではフィラメントが断線しても共振回路のコンデンサC4に電流が流れる経路が存在するために、放電ランプが点灯中にフィラメントが断線しても、放電ランプは点灯しつづけ、さらには異常な発熱をする場合がある。
【0005】
そこで、細管における放電点灯装置には、特開平10−284275号公報に掲載されているように、予熱トランス式が採用されている。この方式ではフィラメントが断線した場合には、電流の流れる経路がなくなるために、前述の発熱の問題は軽減される。この回路にフィラメント断線の検出回路を設けて保護停止している。そして、インバータ回路に共振回路を接続し、それにさらに昇圧トランスを設けることにより、従来より普及している蛍光ランプのインバータ回路より高圧を発生させており、その昇圧トランスに結合した予熱トランスを具備し、フィラメントの断線検知に関しては前記予熱トランスの一端に直列にコンデンサを挿入することにより直流成分を遮断し、フィラメントの他端に抵抗を介して直流電流を流してその抵抗の両端の電圧を検出することで行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、昇圧トランスを設けて、高圧を得る方式では昇圧トランスに大きなものが必要になることや、高圧の発生する部分にフィラメントの断線検出のための抵抗が必要となり、耐圧の高い部品が必要だという問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の放電ランプ点灯装置は、直流電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、そのインバータ回路の出力を負荷用共振回路を介して放電ランプに印加する放電ランプ点灯装置において、
前記インバータ回路と前記負荷用共振回路の間に、その共振回路と異なる共振周波数を有する直列共振回路と前記放電ランプのフィラメントに予熱電流を流す予熱トランスを直列接続して挿入し、その予熱トランスの端子電圧を測定してフィラメント電圧を検知し、その検知されたフィラメント電圧が所定の電圧より大であるときフィラメントの異常状態であると判断するフィラメント電圧検知手段を有することを特徴としたものであり、昇圧は、インバータ回路の前段のアクティブフィルタ方式の昇圧アクティブフィルタ回路で行うので、大型の昇圧トランスを用いることなく、放電ランプのフィラメント予熱の比較的小型のトランスを利用するのみでフィラメントの異常を検出できる。即ち、フィラメントの抵抗値が正常時と断線時で異なるので、予熱トランスの巻線に発生する電圧を監視することでフィラメントの断線状態を検知することができる。
【0010】
更に、直流電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、そのインバータ回路の出力をカップリングコンデンサと負荷用共振回路を介して放電ランプに印加する放電ランプ点灯装置において、
前記インバータ回路と前記負荷用共振回路の間に、その共振回路と異なる共振周波数を有する直列共振回路と前記放電ランプのフィラメントに予熱電流を流す予熱トランスを直列接続して挿入し、その予熱トランスの端子電圧を測定してフィラメント電圧を検知してフィラメントの異常状態を検出するフィラメント電圧検知手段と
前記カップリングコンデンサと並列に抵抗を接続し、その抵抗の負荷用共振回路側の一端の電圧を抵抗分圧し、その抵抗分圧された電圧が所定の電圧より大であるとき、放電電流が流れる負荷がないと判断して放電ランプ点灯装置の動作を停止させるランプ開放検出手段と、
インバータ回路の出力トランジスタのゲートとソース間に制御トランジスタを接続して、前記出力トランジスタのソース抵抗の両端の電圧を測定して、前記出力トランジスタに流れる電流を検知し、所定の電流値を越える過電流値を検知するとインバータ回路の前記出力トランジスタのゲート電圧を下げインバータ出力を制御して所定の電流値を越える過電流値を検出する出力トランジスタの過電流検出手段とを備えることを特徴としたものであり、多重に異常状態検出回路を設け、ある保護回路が動作不良の場合でも、他の保護回路が動作することにより、放電ランプ点灯装置の保護回路としての信頼性の高い放電ランプ点灯装置を提供することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態を図1を用いて説明する。なお、従来の技術と同様の構成及び作用効果を奏する部分は、図7と同じ符号を付して構成、動作を説明する。
【0013】
図1において、昇圧アクティブフィルタ回路部200は、コイルL1、トランジスタQ1、ダイオードD1、コンデンサC1よりなり、商用交流電源を全波整流した脈流電圧が入力され、コイルL1を介して入力される。昇圧アクティブフィルタ制御回路10はアクティブフィルタ回路方式を使用して入力波形を正弦波状にフィルタリングするとともに昇圧も行っている。トランジスタQ1のドレインにはダイオードD1と平滑用のコンデンサC1との直列回路が接続される。トランジスタQ1は、昇圧アクティブフィルタ制御回路10により商用電源周波数より十分高い周波数でスイッチングされる。
【0014】
この昇圧アクティブフィルタ制御回路部200は、トランジスタQ1のオン時にコイルL1に蓄えられたエネルギーをトランジスタQ1のオフ時に放出し、入力電圧とコイルL1の両端電圧が加算された電圧が発生し、その電圧をダイオードD1とコンデンサC1との整流回路により、入力電圧よりも高い電圧がコンデンサC1に直流電源として蓄えられる。
【0015】
インバータ回路部100は、トランジスタQ2、Q3とインバータ制御回路11よりなり、コンデンサC1の両端に接続されたトランジスタQ2、Q3の直列回路がインバータ制御回路11により交互にオン、オフされる。トランジスタQ2のソースとQ3のドレインとの中点には直流遮断用のコンデンサC3を介して、コイルL3とコンデンサC4からなる共振回路(負荷回路共振回路)が接続される。この負荷回路共振回路の共振周波数は70KHz程度である。
【0016】
この共振用のコンデンサC4の両端に放電ランプ13を接続し、その放電ランプ13の両極フィラメント14、15の一端には予熱トランスT1とT2の2次側巻き線が接続される。予熱トランスT1とT2の一次側巻き線は、トランジスタQ2とQ3の接続点から、予熱共振回路を形成するコンデンサC2とコイルL2の直列接続を経て、直列接続されており、2次側が放電ランプ13のフィラメント14と15と接続する。予熱共振回路の共振周波数は、負荷回路共振周波数と異なり150KHz程度である。この予熱トランスT1とT2は放電ランプ13の放電開始時(放電開始時にも電流値が異なるが流れる)に予熱電流を流すものである。
【0017】
予熱共振回路の直列接続のコンデンサC2とコイルL2と、予熱トランスT1とT2とは直接接続され、予熱トランスの共振回路側(コイルL2側)の接続点であるテストポイントTP11はフィラメント電圧検知回路12に接続する。予熱共振回路のコンデンサC2とコイルL2の共振周波数は負荷回路用の共振回路のコンデンサC4とコイルL3の共振周波数よりも高い周波数(約150KHz)に設定する。
【0018】
予熱時には、放電ランプ13が点灯せず、点灯時よりも放電ランプ13のフィラメント14,15に大きい電流を流す条件としなければならない。すなわち、インバータ制御回路11の制御により、予熱時のインバータ回路部100からの高周波出力の周波数は、負荷回路用の共振周波数よりも高く設定することで、放電ランプ13の両端には、点灯に必要な印加電圧以下の電圧しか発生しない。しかし、コイルL2とコンデンサC2の直列接続からなる予熱共振回路は、その共振周波数近くにあるので、予熱トランスT1とT2の一次側巻線Np1、Np2には予熱時の電圧レベルが発生する。この電圧は予熱トランスT1とT2の巻線比に従って放電ランプ13のフィラメント14、15の両端に予熱電圧が発生する。しかし、この時のフィラメントの抵抗値は、数オーム程度であるので、フィラメント14、15の両端には所定の予熱時の電圧が印加されることになる。
【0019】
コンデンサC1の両端の電圧をVin、フィラメントの抵抗値をR(トランスT1、T2の実効的な2次側の抵抗に相当)、予熱トランスの一次側巻線数Npと二次側巻線数Nsの巻き線比をMとすると、フィラメント電圧検知回路12に入力される電圧(テストポイントTP11の電圧)は、(数1)のごとくに表される。
【0020】
【数1】
【0021】
そしてこの電圧をフィラメント電圧検知回路12で検知することにより放電ランプ13の異常を検知できる。
【0022】
一方、放電ランプ13の放電の始動時にはインバータ回路部100の発振周波数を予熱時の周波数である150KHzから下げていき、負荷回路用の共振周波数に近づけることにより、放電ランプ13への印加電圧が高くなり、点灯に必要な電圧を超えた時点で放電ランプ13は点灯始動することが出来る。また、この時、インバータ回路部100の周波数が下がることによりフィラメント電圧検知回路12の電圧は予熱時の共振条件から外れていくので、フィラメント14、15の両端に印加される電圧も降下し、フィラメント電流も予熱時よりも下がる。
【0023】
また、始動後にはインバータ回路の発振周波数を適宜に設定することで、負荷回路用の共振回路の共振特性を利用して放電ランプ13への印加電圧を変化させることができ、放電ランプ13を定格点灯させたり、調光点灯させたりすることが可能である。
【0024】
次に、放電ランプの異常の一種であるフィラメントの断線或いは、断線しているがフィラメント電極のエミッタ材料がフィラメント13、14に付着してフィラメント両端の抵抗値が正常時よりも大きくなった状態を検出するフィラメント検知回路12の動作を説明する。
【0025】
フィラメント電圧検知回路12の入力電圧は、予熱共振回路とフィラメント予熱用トランスとの接続点であるの電圧を検知している。即ち、コイルL2とトランスT1の接続点であるテストポイントTP11の電圧である。TP11には、(数1)に示される電圧が得られるが、フィラメントが断線しているがフィラメント電極のエミッタ材料がフィラメントに付着すると、断線していない正常時のフィラメント両端の抵抗値より大きくなり、即ち、(数1)中のRが大きくなり、結果として、フィラメント検知電圧Vdが正常時より大きくなり、この検知電圧Vdを測定してフィラメントの異常状態を検知するものである。
【0026】
図2は、フィラメント検知回路12の具体的な回路例を示す。フィラメント電圧検知回路は入力TP11につながるコンデンサC11と、それに直列につながるコンデンサC12と、コンデンサC11とC12の中点からダイオードD11のカソードに接続され、ダイオードD11とアノード共通接続のD12が接続される。ダイオードD12には並列にコンデンサC13がつながっており、ダイオードD11のアノードには定電圧ダイオードD13と抵抗R11を介してトランジスタQ12のベースにつながっており、トランジスタQ12のベース・エミッタ間には抵抗R14を挿入しており、コレクタのプルアップ抵抗R15とでフィラメント検知回路12の出力端子であるTP13に出力される。また、D13のアノードには定電圧ダイオードD14と抵抗R12を介してトランジスタQ11のベースにつながっており、トランジスタQ11のベース・エミッタには抵抗R13がつながる。また、トランジスタQ11のコレクタはトランジスタQ12のベースにつながっている。
【0027】
このフィラメント電圧検出回路の動作を説明する。TP11に発生した交流電圧はコンデンサC11とC12で分圧され、ダイオードD11、D12とC13で倍電圧整流される。定電圧ダイオードD13、D14はツェナー電圧は異なる電圧値に設定し、定電圧ダイオードD13は放電ランプ13の正常点灯時にトランジスタQ12がオンする所定の定電圧とし、定電圧ダイオードD14はフィラメントが断線したときにトランジスタQ11がオンする所定の定電圧に設定する。このように、フィラメントが断線したときには、正常時よりも高い電圧がTP11に入力されるので、D14とD13のツェナー電圧を異なる電圧のものを使用する他に、同じツェナー電圧のダイオードを利用して抵抗R11とR14、R12とR14の分圧を変えてトランジスタQ12とQ11への所定の電圧を得ることも可能である。これにより放電ランプが正常点灯時にはフィラメント検知回路12の出力TP13はL出力となり、フィラメント断線等の異常時にはトランジスタQ11がオンすることにより、トランジスタQ12がオフするので、フィラメント電圧検知回路12の出力はH出力となる。また、放電ランプ点灯装置のいずれかの回路の異常によりフィラメント検知回路12の入力端子TP11に信号が無かった場合には、トランジスタQ12がオフするので保護回路出力TP13はLとなり異常時と同じ動作となり、何等かの異常状態を検知できる。
【0028】
また、ダイオードD11のアノード以降の回路を複数に並列に設け、それぞれの検知出力をインバータ制御回路の停止や、昇圧アクティブフィルタ制御回路10の停止に利用できるように構成することができる。例えば、インバータの制御回路11にマイコンを用いている場合には、フィラメント検知回路12で異常を検出したらまずマイコンの動作を停止させる。マイコンが暴走した場合などを考慮して、マイコンの動作停止からさらに遅延時間を設けて昇圧アクティブフィルタ制御回路10を停止させる等の動作を行うことができ、安全性、信頼性をより高くすることが出来る。
【0029】
なお、図1に示す回路では、昇圧アクティブフィルタ制御回路10内のアクティブフィルタの動作を停止させた場合には、昇圧動作が停止するために、コンデンサC1の直流電圧が商用交流電源の整流電圧に下がるために、放電ランプを点灯しつづけるための電圧が確保出来ず、放電ランプは消灯する。即ち、フィラメント検知回路12の検知出力で昇圧アクティブフィルタ制御回路10の動作を停止させることによっても、放電ランプ13の放電を停止させことができる。
【0030】
(実施の形態2)
本発明の他の実施の形態を図3を用いて説明する。図1に示した実施の形態1と異なるのは、フィラメント電圧を検知するのではなく、放電ランプ13の両端にかかる電圧を検知している点である。図3において、カップリングコンデンサC3に並列に抵抗R21と、コンデンサC3と共振回路のコイルL3の接続点の電圧を抵抗R22とR23で分圧し、コンデンサC25と抵抗R24からなるローパスフィルタを介してトランジスタQ24に接続している。直流成分を遮断するためのコンデンサC3に並列に抵抗R21を接続しているので、R22とR23の接続点には矩形波と若干の直流成分の合成電圧が出てくる。その合成電圧がコンデンサC25と抵抗R25からなるローパスフィルタで直流電圧に変換し、トランジスタQ24のベース・エミッタ間に印加される。
【0031】
正常な放電ランプ13を接続した場合には、放電ランプの放電電流が増加すると放電ランプのランプ電圧が減少していくという負性抵抗特性を示すので、負荷用共振回路のコンデンサC4の両端に発生する電圧は、点灯時は放電開始時のランプ電圧から減少し正常な放電状態では、所定のランプ電圧に維持される。この正常放電時にはトランジスタQ24のベース・エミッタ間の電圧がオンしない電圧に設定する。点灯開始時には、インバータ回路制御回路11で、インバータ回路部100の出力周波数は150KHzから減少していき、又、放電ランプの不正抵抗特性により、ランプ電圧が高くなっていき放電ランプが点灯するが、それまでは、Q24はオンしない。即ち、点灯開始時から正常点灯状態では、Q24のコレクタはHレベルであり、放電ランプが開放状態となったり、インバータ回路部11や昇圧アクティブ回路部200などが異常状態になり、コンデンサC4の両端に発生する電圧が所定の電圧を越えるとQ24がオンする。従って、このQ24に印加される電圧を監視してランプ電圧の異常を検知するのである。すなわち、点灯開始時の数秒間とそれ以後のQ24からの出力をインバータ制御回路11で比較監視することによりランプ電圧の異常状態を検知することができる。
【0032】
また、放電ランプの電極のエミッタが両方とも無くなった時や、放電ランプが器具から抜かれたときには、安定放電状態時の放電ランプ13の両端抵抗より大きくなるので、共振コンデンサC4の両端の電圧を所定の電圧に維持する抵抗がなくなるために、ランプ電圧が上昇し、トランジスタQ24がオンする。このQ24のコレクタ出力信号でインバータ制御回路11で制御することにより、放電ランプの電極のエミッタが両方とも無くなった時や、放電ランプが器具から抜かれたときに発生する共振コンデンサC4の両端の電圧が高い状態で持続するのを防ぐとともに、インバータ回路11のスイッチングトランジスタQ2、Q3や、コンデンサC3、コイルL3へ印加される高電圧を抑えそれらの電子部品へのストレスを抑えることが出来る。
【0033】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3を図4、図5を用いて説明する。図4において、インバータ回路部100のスイッチングトランジスタQ3のソースに抵抗R31と、その両端に発生する電圧がベースエミッタ間に発生する電圧でオン・オフするトランジスタQ31とそのベース抵抗R32からなる。スイッチングトランジスタQ3に流れる電流によりソース抵抗R31の両端に発生する電圧がトランジスタQ31のベースエミッタ間電圧以上になるとトランジスタQ31がオンし、スイッチングトランジスタQ3のゲート電位をLにするので、スイッチングトランジスタQ3へ規定電圧以上の異常電圧が印加されなくすることができトランジスタ等の電子部品へのストレスを軽減することができる。
【0034】
この動作を図5のインバータ電圧出力波形を用いて説明する。正常点灯時は、図5(a)のパルス波形Aに示す様に、約70KHzのデューティー比が約50%のパルス出力がインバータ出力の電圧波形である。何らかの原因で、インバータ出力電圧が高くなると、インバータ回路100に流れる電流が増加し、Q31のベースに印加される電圧が閾値Thを越え、パルス波形図5(b)に示す様に閾値Th以上の電圧の時にQ3のゲートに印加される電圧がLレベルに落ちて、Q3をオフする。そして、インバータ回路100の出力が、図5(a)の実線の波形Bのように、デューティ比の小さいパルス波形となり、負荷用共振回路へ入力される矩形波のデューティー比が異なるために負荷用共振回路の共振条件から外れ、コンデンサC4の両端に発生する電圧は抑制される。従って、過大な電圧が共振回路のコイルL3、コンデンサC4などに印加されないので、電子部品へのストレスが軽減され、耐電圧の小さな小型部品を使うことが出来る。
【0035】
(実施の形態4)
実施の形態4を図6を用いて説明する。図6において、トランジスタQ31のコレクタから抵抗R45を介してトランジスタQ41のベースにつながっており、トランジスタQ41のベース・エミッタ間には抵抗R41が接続される。また、トランジスタQ41のコレクタには抵抗R43とR44で分圧してトランジスタQ42のベースが接続される。トランジスタQ42のコレクタには抵抗R42を介してトランジスタQ41のベースを接続することにより、ラッチ回路を構成している。このラッチ回路の電源としてTP41には直流電源が接続される。トランジスタQ42のコレクタにはダイオード41のカソードが接続してあり、アノードはスイッチングトランジスタQ3のゲートに接続される。
本回路の動作としては、過電流検出のトランジスタQ31が一端オンすると、トランジスタQ41のベース・エミッタ間の抵抗R41の両端に電圧が発生し、トランジスタQ41はオンする。それにより抵抗R43に電流が流はじめ、R44の両端に電圧が発生し、トランジスタQ42はオンする。トランジスタQ42がオンすることにより、トランジスタQ41がオン条件を維持するためのベース電流がR42に流れるのでTP41に直流電源がある限りトランジスタQ41はオンを維持する。それによりTP41からの逆流防止のダイオードD41を介して、スイッチングトランジスタQ3のゲート電圧をLに維持しつづける。即ち、一旦異常電圧を検出すると、Q3がオフとなりインバータ出力が停止するもことになる。
【0036】
これにより、インバータ回路部100の動作は停止し、スイッチングトランジスタQ3へのストレスが軽減されるとともに、過電流が流れるとインバータ回路11が停止するので、共振回路のコイルL3、コンデンサC4へのストレスも軽減されるので、小さな部品を使うことが出来る。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明の放電ランプ点灯装置によれば、入力される直流電圧をアクティブフィルタ方式の昇圧アクティブフィルタ回路で高圧を発生する構成のため、大型の昇圧トランスを使用することなく、フィラメント予熱の比較的小型のトランスを利用してフィラメントへの予熱電流の供給と異常の検出ができるので装置の小型化がはかれる。
【0038】
また、多重の保護回路を設けることにより、インバータ回路の動作停止と昇圧アクティブフィルタ回路の動作停止などの多段階異常の保護動作を構成して、信頼性の高い保護回路を提供できる。
【0039】
また、カップリングコンデンサと共振回路のコイルの中点に発生する直流電圧が、正常な放電ランプが接続されている場合には、放電ランプの抵抗値により所定の電圧値に規定されるが、放電ランプが開放された場合には高くなり、簡易な回路構成で無負荷状態を検知することができる。
【0040】
また、インバータ回路の出力スイッチングトランジスタに流れる過大な電流を検知するためスイッチングトランジスタのソース電流を検出するための検知回路をソース回路側に設けて、過大電流が流れると直ちにスイッチングトランジスタをオフ状態にしたり、オフ状態を持続する保護動作をさせることができる。ソース回路側に設けるため、低電圧で小型の回路構成で保護動作を実現できる。
【0041】
更に、フィラメントの断線とランプの無負荷状態などの複数の異常状態を検出することのできる信頼性の高い放電ランプ保護装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における放電ランプ点灯装置の主要部の構成図
【図2】本発明の実施の形態1における放電ランプ点灯装置のフィラメント電圧検知回路の回路図
【図3】本発明の実施の形態2における放電ランプ点灯装置の放電ランプの開放状態を検知するための回路図
【図4】本発明の実施の形態3における放電ランプ点灯装置の過電流検知回路
【図5】実施の形態3における放電ランプ点灯装置の過電流検知回路の動作説明のためのパルス波形図
【図6】本発明の実施の形態3における放電ランプ点灯装置の別の過電流検知回路
【図7】従来の実施の形態の放電ランプ点灯装置
【符号の説明】
T1、T2 予熱用トランス
L2、L3 コイル
C2、C3、C4 コンデンサ
Q1、Q2、Q3 トランジスタ
10 力率改善制御回路
11 インバータ制御回路
12 フィラメント電圧検知回路
13 放電ランプ
14、15 放電ランプのフィラメント
100 インバータ回路
200 昇圧アクティブフィルタ回路
Claims (4)
- 直流電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、そのインバータ回路の出力を負荷用共振回路を介して放電ランプに印加する放電ランプ点灯装置において、
前記インバータ回路と前記負荷用共振回路の間に、その共振回路と異なる共振周波数を有する直列共振回路と前記放電ランプのフィラメントに予熱電流を流す予熱トランスを直列接続して挿入し、その予熱トランスの端子電圧を測定してフィラメント電圧を検知し、その検知されたフィラメント電圧が所定の電圧より大であるときフィラメントの異常状態であると判断するフィラメント電圧検知手段を有することを特徴とする放電ランプ点灯装置。 - フィラメント電圧検知手段により検知されるフィラメント電圧が所定の電圧以上のとき放電ランプのフィラメントが異常であると判断して、放電ランプ点灯装置を停止させることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ点灯装置。
- 入力される脈流電圧をスイッチングして得られる高周波脈流電圧を昇圧する昇圧アクティブフィルタ回路と、その昇圧アクティブフィルタ回路の出力を整流して得られる直流電圧を高周波電力に変換するインバータ回路と、そのインバータ回路の出力を負荷用共振回路を介して放電ランプに印加する放電ランプ点灯装置において、
前記インバータ回路と前記負荷用共振回路の間に、その共振回路と異なる共振周波数を有する直列共振回路と前記放電ランプのフィラメントに予熱電流を流す予熱トランスを直列接続して挿入し、その予熱トランスの端子電圧を測定して、その測定されたフィラメント電圧が所定の電圧より大であるとき、少なくとも2つ以上の制御信号を出力して昇圧アクティブフィルタ回路とインバータ制御回路を制御するフィラメント電圧検知手段を有することを特徴とする放電ランプ点灯装置。 - 直流電源を高周波電力に変換するインバータ回路と、そのインバータ回路の出力をカップリングコンデンサと負荷用共振回路を介して放電ランプに印加する放電ランプ点灯装置において、
前記インバータ回路と前記負荷用共振回路の間に、その共振回路と異なる共振周波数を有する直列共振回路と前記放電ランプのフィラメントに予熱電流を流す予熱トランスを直列接続して挿入し、その予熱トランスの端子電圧を測定してフィラメント電圧を検知してフィラメントの異常状態を検出するフィラメント電圧検知手段と、
前記カップリングコンデンサと並列に抵抗を接続し、その抵抗の負荷用共振回路側の一端の電圧を抵抗分圧し、その抵抗分圧された電圧が所定の電圧より大であるとき、放電電流が流れる負荷がないと判断して放電ランプ点灯装置の動作を停止させるランプ開放検出手段と、
インバータ回路の出力トランジスタのゲートとソース間に制御トランジスタを接続して、前記出力トランジスタのソース抵抗の両端の電圧を測定して、前記出力トランジスタに流れる電流を検知し、所定の電流値を越える過電流値を検知するとインバータ回路の前記出力トランジスタのゲート電圧を下げインバータ出力を制御して所定の電流値を越える過電流値を検出する出力トランジスタの過電流検出手段とを備えることを特徴とする放電ランプ点灯装置。
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