JP4705279B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、柔軟性に富み、成形加工性、ゴム的特性、機械的強度、圧縮永久歪み特性に優れた新規な熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、弾性を有する高分子材料としては、天然ゴムまたは合成ゴムなどのゴム類に架橋剤や補強剤などを配合して高温高圧下で架橋したものが汎用されている。しかしながらこの様なゴム類では、高温高圧下で長時間にわたって架橋及び成形を行う行程が必要であり、加工性に劣る。また架橋したゴムは熱可塑性を示さないため、熱可塑性樹脂のようにリサイクル成形が一般的に不可能である。そのため、通常の熱可塑性樹脂と同じように熱プレス成形、射出成形、及び押出し成形などの汎用の溶融成形技術を利用して成型品を簡単に製造することのできる熱可塑性エラストマーが近年種々開発されている。
また、柔軟性を有する材料として軟質塩化ビニルコンパウンドが汎用されている。これは、室温で柔軟な材料として様々な用途に用いられているが、近年の脱塩ビ化の要求から、他の材料での代替が要求されている。このための代替材料として熱可塑性エラストマー組成物が用いられている。
このような熱可塑性エラストマーには、現在、オレフィン系、ウレタン系、エステル系、スチレン系、塩化ビニル系などの種々の形式のポリマーが開発され、市販されている。
【0003】
これらのうちで、スチレン系熱可塑性エラストマーは、柔軟性に富み、常温で良好なゴム弾性に優れている。スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、またそれらを水素添加したスチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)やスチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などが開発されている。しかし、これらのブロック共重合体は、圧縮永久歪み特性が不十分であった。
【0004】
一方、柔軟性に富み、常温で良好なゴム弾性に優れ、さらにガスバリヤー性、密封性に優れた熱可塑性エラストマーとしては、イソブチレンを主体とする重合体ブロックと、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとを含有するイソブチレン系ブロック共重合体が知られている。しかしながら、このイソブチレン系ブロック共重合体も、加熱時の加圧変形率(圧縮永久歪み)や高温時のゴム弾性に問題があった。
【0005】
また、イソブチレンを主体とする重合体ブロックを含有するイソブチレン系ブロック共重合体とゴムの架橋物からなる熱可塑性重合体組成物が知られている(再公表特許WO98/14518)。この組成物は圧縮永久歪特性が改善されたものであるが圧縮永久歪みが改善されるが、不十分であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述の従来技術の課題に鑑み、柔軟性に富み、成形加工性、ゴム的特性、機械的強度、圧縮永久歪み特性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、イソブチレンを主体とする重合体ブロックと芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックを含有するイソブチレン系ブロック共重合体(A)と、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)とを配合してなる熱可塑性エラストマー組成物である。
前記末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)はアリルトリメチルシランとイソブチレン系重合体の末端塩素との置換反応により末端にアリル基が導入されたものが好ましい。
また、熱可塑性エラストマー組成物としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)の溶融混練時に末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)を動的に架橋したものであることができ、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)が、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と混合する前に予め架橋したものであることもできる。
【0008】
ブロック共重合体の構造としては、前記したイソブチレン系ブロック共重合体(A)を構成するブロックが、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)と、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(b)とからなり、(b)−(a)−(b)の構造を示すトリブロック共重合体であるのが好ましい。
【0009】
熱可塑性エラストマー組成物としては、さらに補強材(C)を含有することができ、さらに架橋剤(D)を含有することもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、イソブチレンを主体とする重合体ブロックと芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックを含有するイソブチレン系ブロック共重合体(A)と、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)とを配合してなる熱可塑性エラストマー組成物である。
【0011】
本発明のイソブチレン系ブロック共重合体(A)のイソブチレンを主体とする重合体ブロックとは、イソブチレンが50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上を占めるブロックのことをいう。イソブチレンを主体とする重合体ブロック中の、イソブチレン以外の単量体は、カチオン重合可能な単量体成分であれば特に限定されないが、芳香族ビニル類、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の単量体が例示できる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0012】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)の芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとは、芳香族ビニル系化合物が50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上を占めるブロックのことをいう。芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック中の芳香族ビニル化合物以外の単量体としてはカチオン重合可能な単量体であれば特に制限はないが、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の単量体が例示できる。
【0013】
芳香族ビニル系化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、メトキシスチレン、インデン等が挙げられる。上記化合物の中でもコストと物性及び生産性のバランスからスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、インデンが好ましく、その中から2種以上選んでもよい。
【0014】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)中のイソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)と芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック(b)の割合に関しては、特に制限はないが、物性と加工性のバランスから、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)が95〜20重量部、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック(b)が5〜80重量部であることが好ましく、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)が90〜60重量部、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック(b)が10〜40重量部であることが特に好ましい。
【0015】
また本発明のイソブチレン系ブロック共重合体(A)の好ましい構造としては、得られる組成物の物性および加工性の点から、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)の少なくとも一つと、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(b)の少なくとも二つとからなる構造が好ましい。上記構造としては特に制限はないが、例えば、(b)−(a)−(b)から形成されるトリブロック共重合体、{(b)−(a)}単位の繰り返しを持つマルチブロック共重合体、及び(b)−(a)からなるジブロック共重合体をアームとする星状ポリマーなどから選ばれる少なくとも1種を使用することができる。さらに、イソブチレン系ブロック共重合体(A)中に、上記構造以外に、イソブチレンを主体とする重合体、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体、及び(a)−(b)からなるジブロック共重合体の少なくとも1種が含まれても良い。しかし、物性および加工性の点から、イソブチレン系ブロック共重合体(A)中に含まれるイソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)の少なくとも一つと、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(b)の少なくとも二つとからなる(b)−(a)−(b)構造のものが50重量%以上になるのが好ましい。
【0016】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)の重量平均分子量にも特に制限はないが、30,000から500,000が好ましく、40,000から400,000が特に好まい。重量平均分子量が30,000未満の場合、機械的な特性等が十分に発現されず、また、500,000を超える場合、成形性等の低下が大きい。
本発明でいう、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)とは、イソブチレンが50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上を占めるブロックのことをいう。末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)中の、イソブチレン以外の単量体は、カチオン重合可能な単量体成分であれば特に限定されないが、芳香族ビニル類、脂肪族オレフィン類、イソプレン、ブタジエン、ジビニルベンゼン等のジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の単量体が例示できる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0017】
末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)の数平均分子量に特に制限はないが、1,000から500,000が好ましく、2,000から100,000が特に好ましい。数平均分子量が1,000未満の場合、機械的な特性等が十分に発現されず、また、500,000を超える場合、成形性等の低下が大きいとともに、圧縮永久歪みの改善効果が小さくなる。
【0018】
本発明のアルケニル基とは、本発明の目的を達成するための(B)成分の架橋反応に対して活性のある炭素−炭素二重結合を含む基であれば特に制限されるものではない。具体例としては、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の環式不飽和炭化水素基を挙げることができる。
本発明のイソブチレン系重合体の末端へのアルケニル基の導入方法としては特開平3−152164号公報や特開平7−304909号公報に開示されているような、水酸基などの官能基を有する重合体に不飽和基を有する化合物を反応させて重合体に不飽和基を導入する方法が挙げられる。またハロゲン原子を有する重合体に不飽和基を導入するためにはアルケニルフェニルエーテルとのフリーデルクラフツ反応を行う方法、ルイス酸存在下アリルトリメチルシラン等との置換反応を行う方法、種々のフェノール類とのフリーデルクラフツ反応を行い水酸基を導入した上でさらに前記のアルケニル基導入反応を行う方法などが挙げられる。さらに米国特許第4316973号、特開昭63−105005号公報、特開平4−288309号公報に開示されているように単量体の重合時に不飽和基を導入することも可能である。
【0019】
また、末端に置換するアルケニル基は、1分子あたり末端に少なくとも0.2個、さらに好ましくは0.5個存在することが好ましい。これより少ない場合は、圧縮永久歪みに優れた組成物は得られない。
【0020】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)と末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)からなる熱可塑性エラストマー組成物は溶融混練時に動的に架橋したものかあるいは末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)をあらかじめ架橋しさらにイソブチレン系ブロック共重合体(A)を溶融混合した組成物が好ましく特に、動的架橋した組成物が好ましい。
【0021】
ここで形成される架橋体中には(B)が単独で架橋した物か、(A)と(B)が同時に架橋体中に含まれ架橋した物が含まれる。これらのうち(B)単独で架橋体を形成するのが好ましい。
【0022】
末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)を架橋する手段としては、公知な方法を用いることができ特に制限は無いが、例えば、加熱による熱架橋、架橋剤(D)による架橋、または架橋剤を用いないで、ラジカル架橋を行うこともできる。
【0023】
本発明の末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物を得るための架橋剤(D)としてはヒドロシリル基含有化合物を用いるのが好ましい。ヒドロシリル基含有化合物としては特に制限はなく、各種のものを用いることができる。すなわち、一般式(I)または(II)で表される鎖状ポリシロキサン;
R1 3SiO−[Si(R1)2O]a−[Si(H)(R2)O]A−[Si(R2)(R3)O]B−SiR1 3 (I)
HR1 2SiO−[Si(R1)2O]a−[Si(H)(R2)O]A−[Si(R2)(R3)O]B−SiR1 2H (II)
(式中、R1およびR2は炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、R3は炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。aは0≦a≦100、bは2≦b≦100、cは0≦c≦100を満たす整数を示す。)
一般式(III)で表される環状シロキサン;
【0024】
【化1】
【0025】
(式中、R4およびR5は炭素数1〜6のアルキル基、または、フェニル基、R6は炭素数1〜10のアルキル基またはアラルキル基を示す。dは0≦d≦8、eは2≦e≦10、fは0≦f≦8の整数を表し、かつ3≦d+e+f≦10を満たす。)等の化合物を用いることができる。
さらに上記のヒドロシリル基(Si−H基)を有する化合物のうち、(B)成分との相溶性が良いという点から、特に下記の一般式(IV)で表されるものが好ましい。
【0026】
【化2】
【0027】
(式中、g、hは整数であり2≦g+h≦50、2≦g、0≦hである。R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は炭素数2〜20の炭化水素基で1つ以上の芳香環を有していても良い。iは0≦i≦5の整数である。)
末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)と架橋剤は任意の割合で混合することができるが、硬化性の面から、アルケニル基とヒドロシリル基のモル比が0.2〜5の範囲にあることが好ましく、さらに、0.4〜2.5であることが特に好ましい。モル比が5以上になると架橋が不十分で十分に強度がある組成物得られず、また、0.2より小さいと、架橋後も組成物中に活性なヒドロシリル基が大量に残るので、均一で強度のある組成物が得られない。
【0028】
重合体(B)と架橋剤(D)との架橋反応は、2成分を混合して加熱することにより進行するが、反応をより迅速に進めるために、ヒドロシリル化触媒を添加することができる。このようなヒドロシリル化触媒としては特に限定されず、例えば、有機過酸化物やアゾ化合物等のラジカル開始剤、および遷移金属触媒が挙げられる。
【0029】
ラジカル開始剤としては特に限定されず、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド、過安息香酸−t−ブチルのような過酸エステル、過ジ炭酸ジイソプロピル、過ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシルのようなペルオキシジカーボネート、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのようなペルオキシケタール等を挙げることができる。
【0030】
また、遷移金属触媒としても特に限定されず、例えば、白金単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に白金固体を分散させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体、白金(0)−ジアリルテトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh3)3,RhCl3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2・H2O,NiCl2,TiCl4等が挙げられる。これらの触媒は単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもかまわない。触媒量としては特に制限はないが、(B)成分のアルケニル基1molに対し、10-1〜10-8molの範囲で用いるのが良く、好ましくは10-3〜10-6molの範囲で用いるのがよい。10-8molより少ないと硬化が十分に進行しない。またヒドロシリル化触媒は高価であるので10-1mol以上用いないのが好ましい。
これらのうち、相溶性、架橋効率、スコーチ安定性の点で、白金アリルシロキサンが最も好ましい。
【0031】
またラジカル架橋のためには触媒を共有させるのが好ましい。触媒としては有機過酸化物等のラジカル開始剤が触媒として用いられる。ラジカル開始剤としては特に限定されず、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)イソプロピルベンゼンのようなジアルキルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、m−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド、過安息香酸−t−ブチルのような過酸エステル、過ジ炭酸ジイソプロピル、過ジ炭酸ジ−2−エチルヘキシルのようなペルオキシジカーボネート、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンのようなペルオキシケタール等を挙げることができる。これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、2,5‐ジメチル2,5‐ジ‐(tert‐ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5‐ジメチル2,5‐ジ‐(tert‐ブチルペルオキシ)ヘキシン‐3が好ましい。
【0032】
有機パーオキサイドの配合量は、有機パーオキサイドの添加時におけるイソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して0.5〜5重量部の範囲が好ましい。
【0033】
本発明の組成物は、有機パーオキサイドによる架橋処理に際し、エチレン系不飽和基を有する架橋助剤を配合することができる。エチレン系不飽和基とは、例えばジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレートのような多官能性ビニルモノマー、又はエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー等である。これらは単独で用いても、少なくとも2種以上を用いてもよい。このような化合物により、均一かつ効率的な架橋反応が期待できる。
【0034】
その中でも特に、エチレングリコールジメタクリレートやトリエチレングリコールジメタクリレートが取扱いやすく、パーオキサイド可溶化作用を有し、パーオキサイドの分散助剤として働くため、熱処理による架橋効果が均一かつ効果的で、硬さとゴム弾性のバランスのとれた架橋熱可塑性エラストマーが得られるため、好ましい。
【0035】
上記架橋助剤の添加量は、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)100重量部に対して20重量部以下が好ましい。20重量部を越えると架橋助剤の単独のゲル化が進みやすい傾向があり、またコストの面で問題がある。
【0036】
本発明の組成物には、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)に加えて、強度を更に向上させるため、さらに補強材(C)を添加してもよい。補強材(C)としては、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、及びそれらの組成物等、補強用樹脂、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、カオリン、シリカ、ガラス繊維等の無機充填剤やカーボンブラック等を用いることができが、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、及びそれらの組成物からなる補強用樹脂が好ましい。これらは1種以上を用いることができる。補強材の添加により、熱可塑性エラストマー組成物の引張強度が向上し、また配合量や補強材の種類によっては、圧縮永久歪みも改善する。
また本発明の組成物には、さらには、各用途に合わせた要求特性に応じて、物性を損なわない範囲で可塑剤、充填剤、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、またそれらを水素添加したスチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)やスチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などのエラストマー、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、PPO、ポリフェニレンエーテル−ポリスチレン組成物、そのほかにも、ヒンダードフェノール系やヒンダードアミン系の酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、界面活性剤、反応遅延剤、難燃剤、充填剤、補強剤等を適宜配合することができる。
【0037】
可塑剤としては、ゴムの加工の際に用いられる鉱物油、または液状もしくは低分子量の合成軟化剤を用いることができる。
鉱物油としては、パラフィン系、ナフテン系、及び芳香族系の高沸点石油成分が挙げられるが、架橋反応を阻害しないパラフィン系及びナフテン系が好ましい。液状もしくは低分子量の合成軟化剤としては、特に制限はないが、ポリブテン、水添ポリブテン、液状ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、ポリαオレフィン類等が挙げられる。これらの可塑剤は1種以上を用いることができる。可塑剤の配合量は、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)100重量部に対し、10〜300重量部であることが好ましい。配合量が300重量部を越えると、機械的強度の低下や成形性に問題が生じる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の最も好ましい組成物としては、イソブチレン系ブロック共重合体(A)100重量部に対し、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)10〜300重量部、補強材(C)0〜100重量部、さらに好ましくは、イソブチレン系ブロック共重合体(A)100重量部に対し、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)50〜150重量部、補強材(C)0〜50重量部及び架橋剤(D)を配合した組成物である。この場合、末端にアルケニル基が導入された変性イソブチレン系ブロック共重合体(B)100重量部に対し、架橋剤(D)は0.01〜20重量部、架橋助剤は0〜20重量部が好ましい。
【0038】
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は特に限定されず、イソブチレン系ブロック共重合体(A)、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)、及び場合により用いられる上記した成分が均一に混合され得る方法であればいずれも採用できる。
【0039】
イソブチレン系ブロック共重合体(A)と末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の溶融混合時に、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)を動的に架橋して本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造する場合は、以下に例示する方法によって好ましく行うことができる。
【0040】
例えば、ラボプラストミル、ブラベンダー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等のような密閉式混練装置またはバッチ式混練装置を用いて製造する場合は、架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒以外の全ての成分を予め混合し均一になるまで溶融混練し、次いでそれに架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒を添加して架橋反応が十分に溶融混練を停止する方法を採用する方法を採用することができる。
【0041】
また、単軸押出機、二軸押出機等のように連続式の溶融混練装置を用いて製造する場合は、架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒以外の全ての成分を予め押出機などの溶融混練装置によって均一になるまで溶融混練した後ペレット化し、そのペレットに架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒をドライブレンドした後更に押出機などの溶融混練装置で溶融混練して、イソブチレン系重合体を動的に架橋し、本発明のイソブチレン系ブロック共重合体(A)、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物からなる熱可塑性エラストマー組成物を製造する方法。もしくは、架橋剤(D)及び架橋助剤、架橋触媒以外のすべての成分を押出機などの溶融混練装置によって溶融混練し、そこに押出機のシリンダーの途中から架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒を添加して更に溶融混練し、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)を動的に架橋し、本発明のイソブチレン系ブロック共重合体(A)、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物からなる熱可塑性エラストマー組成物を製造する方法などを採用することができる。
【0042】
溶融混練と同時に動的架橋を行う上記の方法を行うに当たっては、150〜210℃温度が好ましい。
【0043】
予め末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物を製造しておき、その架橋物をイソブチレン系ブロック共重合体(A)と混合して本発明の熱可塑性エラストマー組成物を調整する場合は、以下に例示する方法が好ましく採用される。
【0044】
例えば、上記した末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)に架橋剤及び架橋助剤、架橋触媒を加えて、ゴム架橋物の製造に通常用いられる混練機などを使用して適当な温度で十分に混練し、得られた混練物をプレス機などを用いて適当な架橋温度及び架橋時間を採用して架橋反応を進行させた後、冷却後粉砕して末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物を得て、その架橋物をイソブチレン系ブロック共重合体(A)と溶融混合する事によって本発明の熱可塑性エラストマー組成物を製造することができる。
【0045】
その際に、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)の架橋物とイソブチレン系ブロック共重合体(A)の溶融混合法としては、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー組成物の製造に従来使用されている既知の方法のいずれもが採用でき、例えば、ラボプラストミル、バンバリーミキサー、単軸押出機、二軸押出機、その他の溶融混練装置を用いて行うことができ、また溶融混練温度は150〜210℃が好ましい。
【0046】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性樹脂組成物に対して一般に採用される成型方法及び成形装置を用いて成形でき、例えば、押出成形、射出成形、プレス成形、ブロー成形などによって溶融成形できる。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成形性、圧縮永久歪み特性に優れているため、パッキング材、シール材、ガスケット、栓体などの密封用材、CDダンパー等の弱電機器用ダンパー、建築用ダンパー、自動車、車両、家電製品向け等の制振材、防振材、自動車内装材、クッション材、日用品、電気部品、電子部品、スポーツ部材、グリップまたは緩衝材、電線被覆材、包装材、各種容器、文具部品として有効に使用することができる。
【0047】
【実施例】
以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではない。
尚、実施例に先立ち各種測定法、評価法、実施例について説明する。
【0048】
(硬度)
JIS K 6352に準拠し、試験片は12.0mm圧プレスシートを用いた。
【0049】
(引張破断強度)
JIS K 6251に準拠し、試験片は2mm厚プレスシートを、ダンベルで3号型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0050】
(引張破断伸び)
JIS K 6251に準拠し、試験片は2mm厚プレスシートを、ダンベルで3号型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
【0051】
(圧縮永久歪み)
JIS K 6262に準拠し、試験片は12.0mm厚さプレスシートを使用した。70℃×22時間、25%変形の条件にて測定した。
【0052】
(動的粘弾性)
JIS K−6394(加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの動的性質試験方法)に準拠し、縦6mm×横5mm×厚さ2mmの試験片を切り出し、動的粘弾性測定装置DVA−200(アイティー計測制御社製)を用い、損失正接tanδを測定した。測定周波数は0.05Hzとした。
【0053】
また、以下に実施例及び比較例で用いた材料の略号とその具体的な内容を示す。
SIBS:ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレントリブロック共重合体
APIB:末端にアリル基が導入されたポリイソブチレン EP600A 鐘淵化学工業社製
IIR:ブチルゴム、JSR社製(商品名「Butyl065」)
補強材:PPO Noryl EFN4230(日本ジーイープラスチック株式会社製)
架橋剤1:分子中に平均5個のヒドロシリル基と平均5個のα−メチルスチレン基を含有する鎖状シロキサン
架橋剤2:反応型臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド化合物、田岡化学工業社製(商品名「タッキロール250−1」)
架橋助剤1:トリエチレングリコールジメタクリレート、新中村化学社製(商品名「NKエステル 3G」)
架橋助剤2:酸化亜鉛
架橋触媒:0価白金の1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジアリルジシロキサン錯体 1%キシレン溶液。
【0054】
(製造例1)[スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体(SIBS)の製造]
2Lのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)456.4mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)656.3mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー232mL(2871mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p− ジクミルクロライド0.647g(2.8mmol)及びN,N−ジメチルアセトアミド1.22g(14mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン8.67mL(79.1mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から2.5時間同じ温度で撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、あらかじめ−70℃に冷却しておいたスチレンモノマー77.9g(748mmol)、n−ヘキサン14.1mLおよび塩化ブチル20.4mLの混合溶液を重合容器内に添加した。該混合溶液を添加してから2時間後に、大量の水に加えて反応を終了させた。
【0055】
反応溶液を2回水洗し、溶媒を蒸発させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。ブロック共重合体のMwが101,000であるブロック共重合体が得られた。
【0056】
(実施例1)製造例1で製造したSIBS、APIB、を表1に示した割合で、150℃に設定したラボプラストミル(東洋精機社製)を用いて5分間溶融混練し、次いで架橋剤を表1に示した割合で添加し、5分間引き続き混練した。架橋触媒を投入し、さらに溶融混練し動的架橋を行った。得られた熱可塑性エラストマー組成物は180℃で容易にシート状に成形することができた。得られたシートの、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、及び圧縮永久歪み、動的粘弾性を上記方法に従って測定した。結果を表1に示す。
【0057】
(実施例2)SIBSとAPIBと補強材を表1に示した割合で混合し、実施例1と同様に動的架橋を行った。得られた熱可塑性エラストマー組成物は180℃で容易にシート状に成形することができた。得られたシートの、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、及び圧縮永久歪みを上記方法に従って測定した。結果を表1に示す。
【0058】
(比較例1)製造例1で製造したSIBSを180℃に設定したラボプラストミルを用いて10分間溶融混練した後、180℃でシート状に成形した。得られたシートの、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、圧縮永久歪みを上記方法に従って測定した。結果を表1に示す。
【0059】
(比較例2)製造例1で製造したSIBS、IIRを表1に示した割合で、180℃に設定したラボプラストミル(東洋製機社製)を用いて5分間溶融混練し、次いで架橋剤2及び架橋助剤3及び架橋助剤4を表1に示した割合で添加し、トルクの値が最高値を示すまで(3〜7分)180℃でさらに溶融混練し動的架橋を行った。得られた熱可塑性エラストマー組成物は180℃で容易にシート状に成形することができた。得られたシートの、硬度、引張破断強度、引張破断伸び、及び圧縮永久歪みを上記方法に従って測定した。結果を表1に示す。
【0060】
(比較例3)APIBを用い、実施例1と同様にして、表1に示す割合で組成物を作成した。しかし、この組成物を用いて、シート状の成形体を得ることはできなかった。
【0061】
(比較例4)三菱化学社製ラバロンSJ5400Nを用いシートを作成し硬度、引張破断強度、引張破断伸び、及び圧縮永久歪み、動的粘弾性を上記方法に従って測定した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、比較例1に示すイソブチレン系ブロック共重合体であるSIBS単体より、圧縮永久歪みの値が低く、イソブチレン系ブロック共重合体の特性を保持したまま、圧縮永久歪みに優れている。そして比較例2に示す架橋物にIIRを用いた場合と比較すると、硬度は同程度又は柔らかいものでありながら、圧縮永久歪みの値において優れていることが明らかである。また、比較例4と比較して、実施例1の熱可塑性エラストマー組成物はtanδの値が高く制振性に優れていることが明らかである。
【0064】
【発明の効果】
このように、熱可塑性エラストマー組成物は、イソブチレン系ブロック共重合体の特性を保持したまま、柔軟性に富み、成形加工性、ゴム的特性、機械的強度、圧縮永久歪み特性、制振性に優れた新規な熱可塑性エラストマー組成物である。
Claims (8)
- イソブチレンを主体とする重合体ブロックと芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックを含有するイソブチレン系ブロック共重合体(A)と、末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)と、ヒドロシリル基含有化合物である架橋剤(D)とを配合してなり、架橋剤(D)によって末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)単独が架橋されてなる熱可塑性エラストマー組成物。
- 末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)はアリルトリメチルシランとイソブチレン系重合体末端の塩素との置換反応により末端にアリル基が導入されたものである請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 熱可塑性エラストマー組成物が、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)の溶融混練時に末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)を動的に架橋したものである請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 末端にアルケニル基を有するイソブチレン系重合体(B)が、イソブチレン系ブロック共重合体(A)と混合する前に予め架橋したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- イソブチレン系ブロック共重合体(A)を構成するブロックが、イソブチレンを主体とする重合体ブロック(a)と、芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロック(b)とからなり、(b)−(a)−(b)の構造を示すトリブロック共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- さらに補強材(C)を含有する請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 補強材(C)がポリスチレン、ポリフェニレンエーテルから選択される少なくとも一種である請求項6記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- イソブチレン系ブロック共重合体(A)100重量部に対し、末端にアルケニル基が導入されたイソブチレン系重合体(B)を10〜300重量部含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物。
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