JP4695765B2 - 自立袋 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液状物のほか、粉状、粒状などの流動性を有する内容物を密封包装するために用いられる自立袋に関し、更に詳しくは、ボトルなどの保形性容器の代替容器として、また、保形性容器に内容物を補充する詰め替え用容器として好適に用いることができ、内容物の保存性、自立性に優れると共に、特に容量が1L〜2Lのように比較的大きい場合でも、持ち運びや内容物の他の容器への移し替えなどの使用適性に優れ、更に、使用後の廃棄処理性にも優れた自立袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種液体洗剤、クレンザー、柔軟剤、エマルジョン糊などのほか、各種飲料や、醤油、ソース、めんつゆなどの液体調味料など、液状物や、粉乳、ココアなどの粉体などは、主に、プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶などの保形性のある容器に充填され、流通、使用に供され、使用後の容器は廃棄処分されていた。
また、一方、廃棄物処理の問題もあり、これらの容器は、使用後分別処理し、回収、リサイクルすることが進められている。
しかし、このような保形性容器は、資源の消費傾向が強く、商品に占める容器コストの割合も無視できないものがあった。
【0003】
このような見地から、ラミネートフィルムなど軟包装材料による袋など、より低価格の簡易型の容器が求められるようになっている。
このような簡易型容器は、前記プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶などの保形性容器の代替として使用できるほか、使用後のボトルなどの容器に同一内容物を補充するために用いる詰め替え用容器としても使用することができる。
このような簡易型容器としては、例えば、スタンディングパウチと呼ばれる自立袋をそのまま使用したもの、或いは、スタンディングパウチの上部に幅を狭くした注出口部を設けたもの、更には、その注出口部の開口性と保形性を一層安定なものにするため、スタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものなどがある。
【0004】
このような袋は、材料の消費量が少なく、軽量であり、コンパクトに内容物を包装できるので、省資源、物流費の削減が可能であり、更に、使用後の廃棄処理も容易であるなどの長所を有しており、中でもスタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものは、自立性を有すると同時に、注出口の保形性がよく、注出の途中で注出口が閉塞することもなく、内容物の保存性などの性能と共に使用適性においても優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記スタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付けたものでも、袋自体を形成する積層フィルムは薄く剛性が低いため袋の本体部は柔らかく、袋の容量が1L〜2Lのように大きくなると、重量も重くなるので持ち運びの際、持ちにくく、また、袋に充填された内容物を他の容器に移し替える際にも、注出口の保形性はよいが、袋の本体部が柔らかく胴部を強く掴めないため、下側から袋の上部と下部を手で支えて注出するのが一般的であり、特に袋の上部は、注出口の幅に対して袋の上部の幅が大きくなりすぎるので、手で保持しにくく移し替えの操作自体が厄介になる問題があった。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、液状物など流動性を有する内容物を密封包装する積層フィルム製の袋であって、内容物の保存性がよく、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且つ、袋の上部に保形性に優れた注出口を備え、内容物充填後の袋が優れた自立性を有し、袋の容量が比較的大きい場合でも、持ち運びが容易で、内容物を他の容器に移し替える際にも、手で保持しやすく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができ、ボトルなどの代替容器としてはもとより、詰め替え用容器としても好適に使用することのできる自立袋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。即ち、請求項1に記載した発明は、胴部が前後2面の壁面フィルムの両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、下部が前後2面の前記壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、周縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、前記ガセット部が自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシールされ、自立させた前記自立袋の上部の中央の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合されてなる自立袋において、前記自立袋の容量が1〜2Lで、前記側部シール部の上部の両肩部に把手部を形成するための拡大シール部が設けられ、両肩部の前記拡大シール部が下側から上側に向かって徐々に内側に幅が広がる三角形状であるとともに、上部が略矩形状であり、前記拡大シール部に長手方向の保持用の穴が設けられ、該長手方向の両端を結ぶ線が下側から上部方向に向かって内側に傾斜する向きに設けられていることを特徴とする自立袋からなる。
【0008】
本発明の自立袋において、下部のガセット部をヒートシールする自立性を付与する形状のシールパターンは、内側が両側から中央部に向けて凹状に窪んだ形状となるシールパターンであれば何でもよく、特に、内側が両側から中央部に向けて湾曲線状に窪んだ形状となるシールパターン、または内側が所定幅の底部から両側が外側に傾斜直線状に立ち上がる形状のシールパターンなど、所謂船底形のシールパターンが、底面を滑らかに形成できると同時に、優れた自立性を付与できる点で更に好ましい。
【0009】
そして、プラスチックの成形体よりなる注出口は、注出口部とキャップとが別々に成形された2ピースタイプでもよく、また、注出口部とキャップとが薄肉部を介して一体的に成形された1ピースタイプであってもよい。只、注出口を内容物の充填口にも使用する場合は、キャップと注出口部とが別々に成形された2ピースタイプの注出口の方が充填作業を容易に行える点で好ましい。
また、袋の保持用の穴は、手指を差し込める穴であればその形状は、楕円状のほか、円形、複数の楕円形または円形など何でもよく、また、全周が打ち抜かれた打ち抜き穴でもよく、一部に繋ぎ部が設けられた切り目線による穴であってもよい。
【0010】
このような構成を採ることにより、本発明の自立袋は、プラスチックボトルなどの保形性容器と比較して、材料の消費量を少なくでき、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易になる。
内容物の充填は、キャップを外した状態の注出口から容易に充填することができ、充填後、キャップを閉めて密封することができる。
内容物が充填された自立袋は、下部のガセット部とそのシールパターンにより、底部が前後に大きく広げられ、底面の外周にはヒートシール部による脚部が形成されるため、優れた自立性が付与され取り扱い易く、更に、袋の側部シール部の上部の拡大シール部に袋の保持用の穴が設けられているので、袋の容量が比較的大きい場合でも持ち運びが容易である。
【0011】
そして、充填された内容物を他の容器に移し替える際には、袋の上部中央の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、また、両側の側部シール部の上部の拡大シール部に袋の保持用の穴が設けられているので、注出口をキャップを外して開封した後、両側の拡大シール部を同じ方向に折り曲げて、両側から袋の保持用の穴に手指を差し込んで袋の上部を保持し、袋の下部を下側から手で支えて持つことができるので、袋の容量が大きい場合でも持ちやすく、その状態で注出口を容器の口部に固定して袋を傾けることにより、口径の小さな注出口から容易に内容物を注出することができる。
従って、移し替えの作業を楽に行うことができると同時に、口径の小さい容器に対しても、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0012】
請求項2に記載した発明は、前記袋の保持用の穴が、一部に繋ぎ部が設けられた切り目線で形成されていることを特徴とする請求項1記載の自立袋からなる。
【0013】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋の製造工程において、穴の抜きかすを発生しないので、抜きかすの除去装置が不要であり、また、誤って抜きかすが製品に混入することもなく品質管理が容易で生産性も向上させることができる。
また、袋の保持用の穴を、保持側にヒンジ状に繋ぎ部が設けられた切り目線で形成することにより、穴に手指を差し込む際、繋ぎ部を折り曲げて、折り曲げ部で袋を持つことができるので、手触りをソフトにすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の自立袋に用いるフィルム、および、自立袋の製造方法など発明の実施の形態について説明する。
本発明の自立袋に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムを用いるが、特に限定はされず、液状などの内容物の包装用袋に用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用することができ、充填する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など、使用条件に応じて適する材料を自由に選択して使用することができる。
本発明の自立袋に用いる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
【0015】
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ蒸着層)/接着剤/二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/接着剤/(シリカ又はアルミナ蒸着層)PETフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層は、L・LDPE層)
(8) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(13)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0016】
上記の構成において、ONフィルムは二軸延伸ナイロンフィルム、PETフィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、PPはポリプロピレン、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、また、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルムを指すものである。
【0017】
そして、各フィルム層の間の接着剤は、通常、その積層をドライラミネーション法で行うため、2液硬化型ポリウレタン系接着剤など公知のドライラミネーション用接着剤を用いることができる。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0018】
前記積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、最外層に用いる場合は、基材フィルムとして袋に機械的強度や耐熱性、印刷適性などを付与するために用いられ、中間層に用いる場合は、主に機械的強度を補強するために用いられる。
中間層に二軸延伸HDPEフィルム、または二軸延伸PPフィルムを用いた場合は、積層フィルムの厚さを増し、その剛性や機械的強度を高めると同時に、水蒸気透過度を小さくすることができる。
【0019】
そして、アルミニウム箔、シリカ又はアルミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、主にガスバリヤー性を付与するために積層するものであり、これらのほか、アルミニウムなどの金属蒸着層、ポリ塩化ビニリデンの塗膜層、或いは、ポリアクリロニトリルフィルムなどのガスバリヤー性材料を積層することもできる。
【0020】
最内層のシーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
【0021】
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0022】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、本発明の自立袋などのように、下部のガセット部と胴部シール部との間など、ヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のある袋のシーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差などによるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0023】
尚、本発明の自立袋に充填される内容物は、液状物のほか、粉状、粒状など流動性を有するものであれば、食品、非食品など何でもよい。例えば、食用油など酸化され易い内容物が充填される場合で、前記積層フィルム中にアルミニウム箔などの遮光性材料が積層されていない場合は、前記積層フィルムのいずれかの一層、または複数の層に紫外線吸収剤を練り込むことができる。また、紫外線吸収剤を樹脂と混合し、コーティング方式で紫外線吸収層を設けてもよい。
紫外線吸収剤としては、以下から選択される一種または二種以上の化合物を使用することができる。
有機系では、ベンゾフェノン系、ベンゾアリゾール系、サリチル酸系、有機ニッケル系、アクリロニトリル系、モノ安息香酸系、シュウ酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリアゾ系の紫外線吸収剤、また、無機系では、チタン、亜鉛、セリウムなどの各元素の酸化物を使用することができる。
【0024】
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の自立袋の製造方法について説明する。
本発明の自立袋は、基本的には従来のスタンディングパウチ用の製袋機(1列製袋用製袋機でも2列突き合わせ製袋用製袋機でもよい)を利用して、側部シール部のシールパターンをその上部に拡大シール部を設けるために変更すると共に、下記のような加工装置を適宜付加することにより容易に製造することができる。
即ち、側部シール部の上部に設けた拡大シール部に袋の保持用の穴を設ける打ち抜き装置および袋の上部の両側の端縁部を一部トリミングする場合はその打ち抜き装置、そして、注出口の取り付け装置などを適宜付加して、それぞれを加工することにより容易に製造することができる。
尚、上記注出口の取り付けに関しては、製袋時にインラインで取り付けてもよいが、製袋後、オフラインで取り付けることもできる。
【0025】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の図面に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても、同じ名称の部分には同じ符号を用いた。図2〜図3は、それぞれ本発明の自立袋の一実施例の構成を示す正面図である。
【0026】
図1は自立袋の参考例の構成を示す正面図である。図1に示した自立袋100は、その下部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の下部の間に、底面フィルムを内側に向けて折り返し、その両側端縁部の下端近傍とその上部に底面フィルム切り欠き部2、2を設けて、底面フィルム折り返し部3まで挿入してなるガセット部4を有する形式で形成され、該ガセット部4が、内側が両側から中央部に向けて湾曲線状に窪んだ形状となる船底形のシールパターン、即ち、底部シール部5でヒートシールされて形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルム1、1′の両側の端縁部を、上部に把手部9を形成するための拡大シール部7、7が設けられた側部シール部6、6でヒートシールして形成され、該拡大シール部7、7に長楕円形状の袋の保持用の穴8、8がその長手方向が垂直方向に向くように設けられると共に、袋100の上部の中央の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口20が接合されて構成されている。
【0027】
尚、上記袋の保持用の穴8、8は、全周が打ち抜かれた打ち抜き穴で示したが、例えば、一部にヒンジ状に繋ぎ部が設けられた切り目線、或いは、ミシン目線状などの断続的な切り目線による穴で設けてもよい。この点は、以下の図2、図3に示す自立袋においても同様である。
【0028】
注出口20は、この場合、筒状体を主体として、下部に接着基部22が設けられ、その上に適宜にフランジが設けられ、上部には別体の螺子式のキャップ21が取り付けられた2ピースタイプの構成である。
注出口20の袋への取り付けは、自立袋100の上部を上部シール部10でヒートシールする際、上部の中央の端縁部の両側のフィルムの間に、注出口20の接着基部22を挿入し、外側から超音波その他の加熱手段を用いて加熱圧着し、熱接着させて接合することができる。
注出口20の材質は、袋の積層フィルムのシーラント層と熱接着することが必要であり、シーラント層の材質に対応して、例えば、ポリプロピレン、中密度または高密度などのポリエチレンのほか、ポリエステルなどを使用することができる。
【0029】
このような構成を採ることにより、自立袋100は、袋本体が積層フィルムで形成されているので、軽量で嵩張らず、内容物の保存性もよく、また、使用後の廃棄処理も容易である。
そして、内容物の充填は、キャップ21を外した状態の注出口20から容易に充填することができ、充填後、キャップ21を閉めて密封することができる。
また、注出口20の先端の開口部には、キャップ21を閉める前に、積層フィルム製のシール材(図示せず)を熱接着して密封性を一層向上させることもできる。
【0030】
内容物が充填された自立袋100は、下部のガセット部4が内側が湾曲線で形成された船底形の底部シール部5でヒートシールされているので、底部が前後に丸形に大きく広がり、底面の外周には、両側の底面フィルム切り欠き部2、2で両側が接合されたヒートシール部によるリング状の脚部が形成されるため、優れた自立性が付与され、取り扱いやすく、また、袋の上部の両側の拡大シール部7、7には袋の保持用の穴8、8が設けられているので、持ちやすく持ち運びも容易である。
【0031】
内容物を他の容器に移し替える際には、キャップ21を外して注出口20を開封し、両側の拡大シール部7、7を同じ方向に折り曲げて、両側から袋の保持用の穴8、8に手指を差し込んで自立袋100の上部を保持し、下部を下側から手で支えて持つことができるので、袋の容量が大きい場合でも持ちやすく、移し替えの作業が容易になり、また、その状態で注出口20を容器の口部に固定して自立袋100を傾けることにより、口径の小さな注出口20から内容物がスムーズに注出され、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
また、注出口20は、その開閉を随時繰り返し行うことができるので、自立袋100の容量が大きく、内容物の使用を複数回に分割して行うような場合にも好適に使用することができる。
【0032】
図2は、本発明の自立袋の第2の実施例の構成を示す正面図である。
図2に示した自立袋200は、前記図1に示した自立袋100の構成において、袋の上部の両側の拡大シール部7、7に設けた袋の保持用の穴8、8の角度を、垂直方向ではなく、上部方向に向かって内側に傾斜するように変更して設けて構成したものであり、上記変更点以外は、総て図1に示した自立袋100と同様に形成して構成したものである。
この構成は、袋の保持用の穴8、8の設け方のバリエーションの例を示すものである。
【0033】
このような構成を採ることにより、自立袋200に充填された内容物を他の容器に移し替える際、袋の上部の注出口20の両側を同じ側にハの字状に折り曲げた時、両側の袋の保持用の穴8、8同士を揃えて持ちやすくなるので、一層容易に袋の上部を保持し、内容物を移し替えることができる。
上記変更点以外は、前記図1に示した自立袋100と同じ構成であるため、図1に示した自立袋100と同様な作用効果を得ることができる。
【0034】
図3は、本発明の自立袋の第3の実施例の構成を示す正面図である。
図3に示した自立袋300は、前記図2に示した自立袋200の構成において、袋の上部の両側の拡大シール部7、7に設けた袋の保持用の穴8、8の形状のみを、一方(図において左側)はそのままで、もう一方(図において右側)を、二つに分割された穴8、8に変更して設けて構成したものであり、上記変更点以外は、総て図2に示した自立袋200と同様に形成して構成したものである。
この構成も、袋の保持用の穴8、8の設け方のバリエーションの例を示すものである。
【0035】
このような構成を採った場合も、基本的な作用効果は変わらないが、袋の保持用の穴を二つに分割して設けることにより、個々の穴は小さくなり、また、穴の合計面積も減少するので把手部9の強度は向上させることができる。従って、積層フィルムの強度が低い場合には有効である。只、使い勝手の点では、必ずしもよいとは言えず、両者を勘案して選定することができる。このように袋の保持用の穴に関しては、その形状、大きさ、角度など、任意に適するように選定して設けることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、液状物など流動性を有する内容物を密封包装する積層フィルム製の袋であって、内容物の保存性がよく、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且つ、袋の上部に保形性に優れた注出口と把手部を備え、内容物充填後の袋が優れた自立性を有し、袋の容量が1L〜2Lのように比較的大きい場合でも、持ちやすく、取り扱いや持ち運びが容易で、内容物を他の容器に移し替える際にも、手で保持しやすく、移し替えの作業が容易で、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができ、ボトルなどの代替容器としてはもとより、詰め替え用容器としても好適に使用することのできる自立袋を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自立袋の参考例の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の自立袋の第1の実施例の構成を示す正面図である。
【図3】本発明の自立袋の第2の実施例の構成を示す正面図である。
Claims (2)
- 胴部が前後2面の壁面フィルムの両側の端縁部を側部シール部でヒートシールして形成され、下部が前後2面の前記壁面フィルムの下部の間に、底面フィルムを内側に折り返して挿入し、周縁部をヒートシールしてなるガセット部を有する形式で形成され、前記ガセット部が自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシールされ、自立させた前記自立袋の上部の中央の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合されてなる自立袋において、前記自立袋の容量が1〜2Lで、
前記側部シール部の上部の両肩部に把手部を形成するための拡大シール部が設けられ、
両肩部の前記拡大シール部が下側から上側に向かって徐々に内側に幅が広がる三角形状であるとともに、上部が略矩形状であり、
前記拡大シール部に長手方向の保持用の穴が設けられ、該長手方向の両端を結ぶ線が下側から上部方向に向かって内側に傾斜する向きに設けられていることを特徴とする自立袋。 - 上記自立袋の上記把手部の保持用の穴が、一部に繋ぎ部が設けられた切り目線で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自立袋。
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