JP4691881B2 - 芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents
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<2>フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程。
<3>上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料とし、重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程。
この発明にかかる芳香族ポリカーボネートの製造方法は、下記のジフェニルカーボネート(DPC)、ビスフェノールA(BPA)及び芳香族ポリカーボネート(PC)のそれぞれの製造工程において、芳香族ポリカーボネート(PC)製造工程で副生するフェノールの使用方法を特定した製造方法である。以下において、まず、芳香族ポリカーボネート製造工程について説明し、そして、ジフェニルカーボネート製造工程、ビスフェノールA製造工程について順に説明する。
上記芳香族ポリカーボネートの製造工程は、図1に示すプロセスから構成される。すなわち、原料として、上記ジフェニルカーボネート(DPC)製造工程及びビスフェノールA(BPA)製造工程で製造されたジフェニルカーボネート(DPC)及びビスフェノールA(BPA)を用い、これとアルカリ水溶液等の塩基性触媒(C2)とを混合槽41に導入して混合し、次いで重合槽に送って重合工程を行う。上記重合槽は、重合で副生するフェノールを留出させながら縮重合が行うことができるものであれば、特に制限はなく、縦型槽、横型槽、塔形式の槽の何れの槽であってもよい。
ジフェニルカーボネート(DPC)は、フェノール(PL)及びカルボニル化合物を原料として製造される。このカルボニル化合物は、ジフェニルカーボネートのカルボニル基を形成することができれば、制限なく用いることができる。このようなカルボニル化合物の例としては、ホスゲン(CDC)、一酸化炭素、炭酸ジアルキル、アルキルアリールカーボネート等があげられる。具体的には、炭酸ジアルキル、アルキルアリールカーボネートとして、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、メチルフェニルカーボネート、エチルフェニルカーボネート等があげられる。以下において、カルボニル化合物としてホスゲン(CDC)を用い、反応後に洗浄工程及び蒸留工程を経て、ジフェニルカーボネート(DPC)を製造する工程について説明する。
そして、得られた中和処理液eは、水洗槽5に送られ、水(W)で水洗する水洗工程が行われる。
ビスフェノールAの製造工程は、図3で示されるプロセスから構成される。すなわち、原料としてフェノール(PL)及びアセトン(A)を用い、合成反応工程(工程(a))、低沸除去工程(工程(b))、晶析・分離工程(工程(c))、加熱溶融工程(工程(d))、フェノール(PL)除去工程(工程(e))、造粒工程(工程(f))を経由してビスフェノールA(BPA)が製造される。
上記工程(a)は、フェノール(PL)とアセトン(A)とを酸性触媒の存在下で、縮合反応させてビスフェノールAを生成させる工程である。ここで用いる原料のフェノール(PL)及びアセトン(A)は、化学量論量よりもフェノール(PL)が過剰な条件で反応させる。フェノール(PL)とアセトン(A)とのモル比は、フェノール(PL)/アセトン(A)の比として3〜30、好ましくは5〜20の範囲である。反応温度は通常30〜100℃、好ましくは50〜90℃、反応圧力は、一般に常圧〜5kg/cm2・Gで行われる。
〔ジフェニルカーボネートの製造例(1)〕
市販フェノールとホスゲンからジフェニルカーボネートを製造する例を以下に示す。
溶融した市販フェノールとピリジン触媒を反応器へ連続供給しながら、150℃の混合下、ホスゲンガスを連続供給した。ホスゲン化反応に伴って副生される塩化水素ガスは10℃まで冷却し、凝縮液は反応器に戻され、未凝縮ガスはアルカリ水溶液で中和後排出した。一方、反応器からはジフェニルカーボネートが約91重量%含有する反応液を連続的に抜き出した。反応工程でのホスゲンの反応率はほぼ100%であった。
上記反応液と約5重量%の水酸化ナトリウム水溶液を、それぞれテフロンライニング製の中和混合槽に供給し、80℃下で約10分間混合し、pH8.5に調整した。中和後の有機相は静置分離後、水洗混合槽に移送した。水洗混合槽では有機相に対して約30重量%に相当する温水で洗浄され、水相を分離して、粗製ジフェニルカーボネート(水1重量%、ピリジン2重量%、フェノール8重量%、ジフェニルカーボネート89重量%含有)を得た。
次に、上記粗製ジフェニルカーボネートを約30kg/hrで低沸蒸留塔の中段に連続供給した。低沸蒸留塔は内径150mm、高さ4.0mで、上部に還流装置、中央に原料供給部があり、濃縮部および回収部にスルザーパッキング(住友重機械工業(株)製)を充填した、理論段数8段の連続蒸留塔を使用した。真空度20torr、熱媒オイル温度約220℃、トップ温度80〜100℃、塔中段温度160℃、還流比1の条件で蒸留してジフェニルカーボネートより低沸点物質である水、ピリジン、フェノールを蒸留留去した。塔底からは、約26kg/hrでジフェニルカーボネート(水10重量ppm以下、ピリジン1重量ppm以下、フェノール50重量ppm)が連続的に抜き出された。
更に、このジフェニルカーボネート(低沸蒸留塔の缶出液)を高沸蒸留塔に連続供給した。高沸蒸留塔は内径200mm、高さ4.0mで、上部に還流装置、中央に原料供給部があり、濃縮部および回収部にスルザーパッキング(住友重機械工業(株)製)を充填した、理論段数8段の連続蒸留塔を使用した。真空度20torr、熱媒オイル温度約240℃、トップ温度約180℃、還流比0.5の条件で蒸留して、トップより精製ジフェニルカーボネートが約23.5kg/hrで得られ、塔底より高沸物(ジフェニルカーボネートのアルキル置換体とブロム置換体がそれぞれ約350重量ppmと約40重量ppm含有するジフェニルカーボネート)が約2.5kg/hrでパージされた。精製ジフェニルカーボネートは、フェノールを80重量ppm含有する高純度品であった。
市販のフェノールとジメチルカーボネートからジフェニルカーボネートを製造する例を以下に記す。
内径50mm、高さ5mの実段数50段のトレイ式蒸留塔(第1反応蒸留塔)の上から10段目に市販のフェノール、ジメチルカーボネート及び触媒としてテトラフェノキシチタンを含む原料液を600g/hr(ジメチルカーボネート390g/hr、フェノール200g/hr、テトラフェノキシチタン0.5g/hr)の流量でフィードした。塔底をマントルヒーターで加熱して反応蒸留を行い、塔頂からメタノールを含むジメチルカーボネート溶液を還留比12で還留させながら抜き出した。生成したメチルフェニルカーボネート及び少量のジフェニルカーボネートを含む塔底液は、塔底から抜き出して、内径80mm、高さ4mの実段数50段のトレイ式蒸留塔(第2反応蒸留塔)の上から10段目にフィードした。第2反応蒸留塔では、更に反応が進行して生成したジフェニルカーボネート、メチルフェニルカーボネートを含む液が、塔底から抜き出された。そして、大部分の未反応ジメチルカーボネートと一部の未反応フェノールは、第2反応蒸留塔の塔頂より留去して第1反応蒸留塔へリサイクルした。
内径32mm、高さ2.5mの実段数30段の蒸留塔(共沸蒸留塔)の中段に第1反応蒸留塔から留出させたメタノールを含むジメチルカーボネートの溶液をフィードして、還留比5で蒸留した。塔頂よりほぼ共沸組成に近いメタノールとジメチルカーボネートの混合液を抜き出し、次いで抽出蒸留塔にフィードした。抽出蒸留塔では、メタノールとジメチルカーボネートを分離し、メタノールは系外にパージされ、ジメチルカーボネートは第1反応蒸留塔へリサイクルした。また、前記の共沸蒸留塔の塔底液は微量のフェノールを含むジメチルカーボネートであり、これは第1反応蒸留塔へ循環した。
第2反応蒸留塔の塔底から連続的に抜き出された触媒及びジフェニルカーボネートを含む高沸点反応混合物は蒸発缶へ導入され、そこで触媒を含む蒸発凝縮液がパージされた。一方、蒸発缶で形成されたジフェニルカーボネートを多量に含む蒸発物はジフェニルカーボネート精製塔に供給された。精製塔の塔頂圧力は20Torr、塔底温度は190℃に制御され、塔頂からフェノール及びメチルフェニルカーボネートを含む低沸点混合物を留出し、一部は還流し、残りは前記の第2反応蒸留塔へリサイクルした。一方、ジフェニルカーボネート精製塔の塔底からは高沸不純物をパージし、塔中段からジフェニルカーボネートを得た。
市販のフェノールとアセトンからビスフェノールAを製造する例を以下に記す。
温度調節器を有する流通式合成反応器に、4−ピリジンエタンチオールでスルホン酸基の15%を中和した、スルホン酸型酸性陽イオン交換樹脂(三菱化成株式会社製、商品名ダイヤイオンSK−104)を60L充填した。この合成反応器に、フェノール:アセトンのモル比が10:1の混合液を温度80℃、68.2kg/hrの流量で装入し、反応させた。アセトンの転化率は80%であった。反応混合物は、低沸点物(未反応アセトン、水、フェノールの一部)を5.1kg/hの流量でパージしたのち、50℃に冷却して付加物の結晶を析出させた。これを濾過して、付加物の結晶と母液とに分離した。流量はそれぞれ16.5kg/hと46.5kg/hであった。この母液の10wt%を母液処理工程に供給し、他の母液は合成反応器に装入する原料の一部として循環させた。
上記ジフェニルカーボネートの製造例(1)で得られたジフェニルカーボネートと、上記ビスフェノールAの製造例から得られたビスフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する例を以下に記す。
上記ジフェニルカーボネートとビスフェノールAを窒素ガス雰囲気下、0.977重量比で溶融混合し、窒素雰囲気下、210℃、100Torrに制御した第1縦型攪拌重合槽内に連続供給し、平均滞留時間が60分になるように槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時に、触媒として水溶液とした炭酸セシウムをビスフェノールA1モルに対し、0.5×10-6モルの流量で連続供給した。槽底より排出された重合液は、引き続き第2、3の縦型重合槽並びに第4の横型重合槽に逐次連続供給された。反応の間、各槽の平均滞留時間が60分になるように液面レベルを制御し、また同時に副生するフェノールの留去も行った。第1、2重合槽より蒸発するガスは、それぞれ多段凝縮器で凝縮液化され、一部を各重合槽に還流し、残りを副生フェノールタンクに回収した。一方、第3,4重合槽より蒸発するガスは、それぞれ、並列2基ある片方のフリーズコンデンサーで固化され、他方のフリーズコンデンサーとの切替運転により固化分を溶融し、副生フェノールタンクに回収された。その際、第1重合槽より留出されるフェノールは全て副生フェノールタンク−1に、第2〜4重合槽より留出されるフェノールは副生フェノールタンク−2にそれぞれ貯蔵した。
各反応槽の重合条件は、第1重合槽(210℃、100Torr)、第2重合槽(240℃、15Torr)、第3重合槽(260℃、0.5Torr)、第4重合槽(280℃、0.5Torr)であった。
ポリカーボネートの濃度(C)が0.6g/dlの塩化メチレン溶液を用いて、ウベローデ型粘度計により温度20℃で測定した比粘度(ηsp)から、下記の両式を用いて、分子量(Mv)を算出した。
ηsp/C=[η](1+0.28ηsp)
[η]=1.23×10-4(Mv)0.83
ポリカーボネート樹脂を窒素雰囲気下、120℃で6時間乾燥した後、(株)日本製鋼所製J−100射出成形機で3mm厚の射出成形片を360℃で製作し、スガ試験機(株)製SC−1によりYI値を測定した(このYI値が大きいほど着色していることを示す)。
上記重合工程より回収された副生フェノールの量ならびに組成を測定した結果、以下の通りであった。
・副生フェノールタンク−1
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約60%であった。フェノール以外にはジフェニルカーボネートが1.1重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分は未検出であった。
・副生フェノールタンク−2
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約40%であり、フェノール以外にジフェニルカーボネートが6.0重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分がそれぞれ1.2重量%、0.3重量%検出された。
上記ジフェニルカーボネートの製造例(2)で得られたジフェニルカーボネートと、上記ビスフェノールAの製造例から得られたフェノールAから芳香族ポリカーボネートを製造する例を以下に記す。
ジフェニルカーボネートとして、前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)で得られたジフェニルカーボネートを使用した以外は、前記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)と同様の操作を実施した。得られたポリカーボネートは、Mv=21,000、初期YI=1.7であり、前記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)のそれと同等品質であった。
上記重合工程より回収された副生フェノールの量ならびに組成を測定した結果、以下の通りであった。
・副生フェノールタンク−1
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約60%であった。フェノール以外にはジフェニルカーボネートが1.1重量%、メタノールが95重量ppm検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分は未検出であった。
・副生フェノールタンク−2
回収されたフェノール量は、重合工程で留出したフェノール全体量に対して、約40%であり、フェノール以外にジフェニルカーボネートが6.0重量%検出され、ビスフェノールAおよびオリゴマー成分がそれぞれ1.2重量%、0.3重量%検出された。メタノールは未検出(5重量ppm以下)であった。
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で得られた副生フェノールを用いて、ジフェニルカーボネートおよびビスフェノールAを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)で使用した市販フェノールの60%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、反応工程でのホスゲン反応率、及び、得られたジフェニルカーボネートの品質は何ら変わりなく問題なかった。
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールの40%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。結果、アセトンの転化率、ビスフェノールAの品質に問題はなかった。
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で得られた副生フェノールを用いて、ジフェニルカーボネートおよびビスフェノールAを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)で使用した市販フェノールの60%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(2)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、同等品質のジフェニルカーボネートを得ることができ、メチルフェニルカーボネート由来のメタノールが混入しても問題ないことが確認できた。
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールの40%に相当する分を、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例と同様の操作を行い、ビスフェノールAを製造した。結果、アセトンの転化率、ビスフェノールAの品質に問題はなかった。また、反応原料中のメタノール濃度は未検出であった。
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物を使用してジフェニルカーボネートを製造した。
<ジフェニルカーボネートの製造>
前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)で使用した市販フェノールを全て、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(1)で回収された副生フェノールタンク−2の内容物に変えた以外は、前述したジフェニルカーボネートの製造例(1)と同様の操作を行い、ジフェニルカーボネートを製造した。結果、反応液を洗浄工程に移送する配管内で閉塞を生じ、運転を継続することができなかった。
上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物を使用してビスフェノールAを製造した。
<ビスフェノールAの製造>
前述したビスフェノールAの製造例において、合成反応器に連続的に補給される市販フェノールを全て、上記芳香族ポリカーボネートの製造例(2)で回収された副生フェノールタンク−1の内容物(メタノール95重量ppm含有)に変えた以外は、前述したビスフェノールAの製造例に従ってビスフェノールAを連続的に製造した。結果、アセトンの転化率が55.0%まで大幅に低下し、含有するメタノールにより触媒性能が低下したと考えられる。また、合成反応時の原料フェノール中のメタノール濃度は、循環する母液にて希釈され、約30重量ppmであった。
2 脱塩酸塔
3 混合槽
4 アルカリ中和槽
5 水洗槽
6 第1DPC蒸留塔
7 第2DPC蒸留塔
8 DPC回収蒸留塔
32 フェノール蒸発器
33 残渣反応器
34 再生反応器
41 混合槽
42 第1重合槽
43 第2重合槽
44 第3重合槽
45 第4重合槽
46 熱交換器
47 熱交換器
48 コンデンサ
49a 第1回収タンク
49b 第2回収タンク
52 押出機
53a,53b 還流装置
54a,54b 弁
BPA ビスフェノールA
C1 アルカリ系触媒
C2 塩基性触媒
CDC ホスゲン
D1 塩酸ガス
D2 中和排水
D3 水系排水
D4 高沸分
D5 排ガス
DPC ジフェニルカーボネート
E1 アルカリ性水溶液
F 混合ガス
H 塩基性物質
I 酸
J 添加剤
PL フェノール
d−PL 副生フェノール
d−PL1 第1副生フェノール
d−PL2 第2副生フェノール
W 水
X1 回収蒸留残渣
b 脱塩酸処理液
d DPC含有回収液
e 中和処理液
f 水洗処理液
g1 第1蒸留残渣
g2 第2蒸留残渣
Claims (8)
- フェノール及びカルボニル化合物を原料とする反応工程を経てジフェニルカーボネートを製造するジフェニルカーボネート製造工程、
フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程、
及び、上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料として重合させる重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程を含む、芳香族ポリカーボネートの製造方法において、
上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールのうち、50〜95重量%を上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、50〜5重量%を上記ビスフェノールA製造工程の原料の少なくとも一部として使用することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。 - 上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールのうち、50〜70重量%を上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、50〜30重量%を上記ビスフェノールA製造工程の原料の少なくとも一部として使用することを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
- フェノール及びカルボニル化合物を原料とする反応工程を経てジフェニルカーボネートを製造するジフェニルカーボネート製造工程、
フェノール及びアセトンを原料とし、酸触媒の存在下での合成反応工程、晶析・分離工程を経てビスフェノールAを製造するビスフェノールA製造工程、
及び、上記のジフェニルカーボネート及びビスフェノールAを原料として重合させる重合工程を経て芳香族ポリカーボネートを製造する芳香族ポリカーボネート製造工程を含む、芳香族ポリカーボネートの製造方法において、
上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールを上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用し、かつ、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3槽以降の重合槽から回収される副生フェノールを上記ビスフェノールA製造工程で使用するフェノールの少なくとも一部として使用することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。 - 上記芳香族ポリカーボネート製造工程における重合工程は、少なくとも3槽の重合槽から構成され、上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用されるフェノールの少なくとも一部は、上記重合槽のうち、第1槽、又は第1槽及び第2槽から回収される副生フェノールであり、かつ、上記ビスフェノールA製造工程で使用されるフェノールの少なくとも一部は、上記重合槽のうち、第2槽以降、又は第3槽以降の重合槽から回収される副生フェノールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
- 上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用される副生フェノールは、ジフェニルカーボネートより高沸点を有する高沸点化合物を1.0重量%以下含有する請求項1乃至4のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
- 上記ジフェニルカーボネート製造工程で使用される副生フェノールが得られる上記重合槽は、蒸発成分を還流する還流装置を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
- 上記ビスフェノールA製造工程で使用される副生フェノールは、ジフェニルカーボネートより低沸点を有する低沸点化合物を100重量ppm以下含有する請求項1乃至6のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
- 上記カルボニル化合物がジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートであり、上記芳香族ポリカーボネート製造工程で副生するフェノールを上記ビスフェノールA製造工程の原料の一部として使用するとき、上記の原料として用いられるフェノールには、ジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネート、並びにジアルキルカーボネート及び/又はアルキルアリールカーボネートから得られるアルキルアルコールを20重量ppm以下含有する請求項1乃至7のいずれかに記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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