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JP4691481B2 - 光導波路素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光導波路素子に関し、特に、厚みが20μm以下の薄板を用いた光導波路素子において、効果的に高次モード光を除去することが可能な光導波路素子に関する。
光ファイバ通信系や計測系などにおいて、多様な光処理が行われているが、その中でも、集積化が容易であり、光波の強度や位相を効率的に制御する手段として、光導波路素子が利用されている。
光導波路素子の例としては、電気光学効果を有する基板である強誘電体を用い、該基板に光導波路や該光導波路を伝搬する光を変調するための変調電極を形成した光強度変調器などが知られている。このような光導波路素子では、マッハツェンダー型の光導波路のように、特定の光導波路を複数の分岐導波路に分岐する分岐導波路部、例えば、Y分岐導波路を有している。
他方、図1に示すように、光導波路素子に光波を入射させるためには、光導波路素子の一端に光ファイバ5が接続されている。図1において、1はニオブ酸リチウムなどの光導波路素子を形成する電気光学効果を有する基板であり、2は入射側導波路、3,4は分岐導波路を示している。
光ファイバを光導波路素子に接続する際に光ファイバから入射光が光導波路素子の入射面で反射し、光ファイバ5内を逆行したり、光導波路素子内の他面(出射面)と入射面6との間で光が繰り返し反射し、光導波路素子内で干渉することを抑制するため、光導波路素子の入射面の法線方向と光ファイバの接続方向とをずらして配置したり、光導波路素子の入射面や出射面に繋がる光導波路(例えば入射側導波路2)の方向と入射面や出射面の法線方向とをずらして形成することが行われている。
しかし、このような構成において、光ファイバの配置のズレや、光導波路の作製誤差、光ファイバと光導波路素子内の光導波路とのモードフィールド形状の不一致、光ファイバと光導波路素子との接続部における軸ズレなどにより、光導波路を伝搬する光に高次モード光が発生し、この高次モード光が光導波路を伝搬することがある。
このような入射部で生じた高次モード光と基本モード光との各成分が干渉することによって、光の伝播と共に光分布が揺動(以下、「揺動光」という。)する。従来、基本モード光が対称なY分岐導波路に入射した場合、導波路形状の対称性から分岐比が1:1になる。しかし、揺動光7(図1に模式的に示す。)が対称なY分岐導波路に入射すると、分岐比が1:1から大きくずれることとなる。さらに、基本モードと高次モードとの干渉であるため、入射導波路の長さによって分岐比が変化したり、波長によって分岐比が変化する。そのため、分岐導波路部に至るまでに高次モード光を光導波路から除去することが必要となる。
従来の光導波路素子においては、基板の厚みが数100μmあるため、光ファイバの軸ズレや光入射角度が光導波路素子端面と直交していない場合でも、入射側導波路2の直線長が2mm程度あれば、図2(a)に示すように、高次モード光21は光導波路2から放射する。特に、このような厚みを有する基板(厚板)の表面に拡散型光導波路を形成する場合では、光導波路の光波の伝搬方向に向かって横方向(基板表面に平行な方向)と縦方向(基板の厚み方向)とでは、拡散速度が同じオーダーであるため、横方向より縦方向の光閉じ込めが弱い。このため、伝搬光が光導波路から漏れる場合には、基板の縦方向(内部方向)から漏れ出すこととなる。
そして、光導波路2から漏れた高次モード光は、基板の深さ方向に伝搬し、光導波路2に再結合することが無く、結果として、Y分岐導波路での分岐比の悪化には繋がらない。図2(a)の20は基本モード光を示す。
しかしながら、20μm以下の厚みを有する薄板を使用した光導波路素子の場合においては、図2(b)に示すように、光導波路2の境界面及び基板1の下面(通常、基板1の下面には、基板と補強板とを接合する接着層が形成されている。)における屈折率変化により縦方向の光閉じ込めが、厚板より強くなる。
このため、入射側導波路2の直線長も従来の2mmでは不十分であり、該直線長をより長くすることが求められるが、入射側導波路が長くなると、光導波路素子全体のサイズを短縮することが困難となる。
特許文献1には、図3に示すように、基板1に形成された直線導波路2と、2本の分岐導波路3,4とを備えたY分岐光導波路デバイスにおいて、Y分岐部前の直線導波路部分に、Y分岐部の開き角度θよりも大きな開き角度θを有する高次モード放射用ダミー導波路10,11を設けることが開示されている。
特開2005−181748号公報
このようなダミー導波路を設けることにより、デバイス長を短縮しながらY分岐部におけるパワー分配比を安定化させることが可能となる。しかも、入射ファイバの軸ズレ等の影響による分配比の悪化を抑制し、自動調芯の際の調芯エラーが生じないようにして、作業能率を向上させることが可能となる。
また、特許文献1においては、このデバイスで使用する光の波長でシングルモード光が結合しないように、ダミー導波路の開き角度、コア屈折率、及びコア幅を調整することや、高次モードをより確実に除去するため、ダミー導波路を複数段配置したり、該複数段のダミー導波路において各導波路の角度を変えることなどが開示されている。
しかしながら、基板にシングルモードの光導波路を形成する場合には、厚板においては導波路幅が4〜8μm程度である。
また、特許文献1に開示の技術を用いる場合には、直線導波路2とダミー導波路10,11との導波路幅の比を大きくすることにより、モード変換損失(入射光が光導波路素子に入射した時の基本モード成分の光強度に対する、ダミー導波路が形成された3分岐導波路を通過した後の基本モード成分の光強度の減少の割合を意味する。)を小さくすることが必要となる。
このため、厚板を用いた光導波路素子に特許文献1に係る技術を適用するには、直線導波路の幅が太いため、光損失が小さいダミー導波路を作成することが困難であり、仮にダミー導波路を設けた場合には、ダミー導波路を形成した3分岐導波路での過剰損失が大きくなる。
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、20μm以下の厚みを有する薄板に光導波路を形成する場合においても、入射部で生じる揺動光を抑制すると共に、Y分岐部などの特定の光導波路を複数の分岐導波路に分岐する分岐導波路部における分岐比を改善した光導波路素子を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究した結果、薄板に光導波路を形成した場合には、上述のように縦方向の光閉じ込め作用が強くなるが、高次モード用分岐導波路などの高次モード除去手段を設けることにより、入射光揺動(導波路を伝播する光が高次モードを含むため、伝播と共に光分布が振動すること)を除去できるだけでなく、モード変換損失による過剰損失も併せて解消することが可能となることを見出し、本発明を完成させたものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、電気光学効果を有し、厚みが20μm以下の基板と、該基板に形成された光導波路とを有する光導波路型素子において、該基板には接着層を介して補強板が接され、該基板と該接着層との屈折率差により該基板の厚み方向の光閉じ込めが強くなるよう設定されており、該光導波路は、該光導波路に光を入射させる入射部と、該入射した光を少なくとも2つ以上に分岐する分岐導波路部とを有し、該入射部と該分岐導波路部との間に、該光導波路を伝搬する光の高次モード光を除去するための高次モード除去手段を設け、該高次モード除去手段が、該光導波路から分岐する少なくとも2つの分岐導波路を有する高次モード用分岐導波路であり、該高次モード用分岐導波路は、該基板の該補強板が接着された側に形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、該基板に不純物を熱拡散することにより形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、該基板に高屈折率材料を装荷することにより形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、光導波路を形成する基板をエッチングすることによって、実効的な高次モード用分岐導波路が形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、電気光学効果を有し、厚みが20μm以下の基板と、該基板に形成された光導波路とを有する光導波路型素子において、該基板には接着層を介して補強板が接され、該基板と該接着層との屈折率差により該基板の厚み方向の光閉じ込めが強くなるよう設定されており、該光導波路は、該光導波路に光を入射させる入射部と、該入射した光を少なくとも2つ以上に分岐する分岐導波路部とを有し、該入射部と該分岐導波路部との間に、該光導波路を伝搬する光の高次モード光を除去するための、該基板の該補強板が接着された側に形成され、該光導波路から分岐する少なくとも2つの分岐導波路を有する高次モード用分岐導波路である高次モード除去手段を設けるため、薄板を使用した光導波路素子において、光導波路素子の入射端で生じた高次モード光を効果的に除去し、分岐導波路部における分岐比を改善することが可能となる。
請求項に係る発明によれば、高次モード用分岐導波路は、基板に不純物を熱拡散することにより形成されているため、光導波路の形成と同時に又は同様に、高次モード用分岐導波路を形成することができ、光導波路素子の製造工程を複雑化させることもない。
請求項に係る発明によれば、高次モード用分岐導波路は、基板に高屈折率材料を装荷することにより形成されているため、高次モード用分岐導波路の形成に際し、光導波路とは異なる材料を選択したり、これらの形状の厚み(基板の厚さ方向と同じ方向の厚み)や基板の片面又は両面への配置など設計の自由度を高め、より効率的に高次モード光を除去することができる。
請求項に係る発明によれば、高次モード用分岐導波路は、光導波路を形成する基板をエッチングすることによって、実効的な高次モード用分岐導波路が形成されているため、光導波路素子の製造工程に基板のエッチング工程を加えるだけで、容易に高次モード用分岐導波路を形成することが可能となる。また、光導波路素子の光導波路をリッジ導波路として形成する場合には、該リッジ導波路を形成する際に、併せて高次モード用分岐導波路を形成することも可能となる。
以下、本発明を実施例及び参考例を用いて詳細に説明する。
本発明は、電気光学効果を有し、厚みが20μm以下の基板と、該基板に形成された光導波路とを有する光導波路型素子において、該光導波路は、該光導波路に光を入射させる入射部と、該入射した光を少なくとも2つ以上に分岐する分岐導波路部とを有し、該入射部と該分岐導波路部との間に、該光導波路を伝搬する光の高次モード光を除去するための高次モード除去手段を設け、該高次モード除去手段が、該光導波路から分岐する少なくとも2つの分岐導波路を有する高次モード用分岐導波路であり、該高次モード用分岐導波路は、該基板の該補強板が接着された側に形成されていることを特徴とする。
図4は、本発明の光導波路素子に係る第1の参考例を示す概略図である。
基板1は、電気光学効果を有する基板であり、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及び石英系の材料から構成され、具体的には、これら単結晶材料の、Xカット板、Yカット板、及びZカット板から構成され、特に、光導波路デバイスとして構成されやすく、かつ異方性が大きいという理由から、ニオブ酸リチウム(LN)を用いることが好ましい。本発明では、基板1の厚みは20μm以下の薄板が使用される。
図4(a)は、光導波路素子の上面図の一部を示しており、基板1には、例えば、チタン(Ti)などを基板上に堆積させた後、熱拡散させて形成した光導波路2〜4が設けられている。2は、光導波路素子における光の入射側に配置される導波路(入射側導波路)であり、入射側導波路2の入射端部を、単に「入射部」という。3及び4は光導波路のY分岐部から分岐した分岐導波路である。
本発明の特徴は、高次モード除去手段として、入射側導波路2の一部に高次モード光を除去するための高次モード用分岐導波路30,31を設けることである。
なお、図4(a)の光導波路素子においては、光導波路中を伝搬する光の電極層への吸収を少なくするための酸化シリコン(SiO2)などからなるバッファ層や、光導波路を伝搬する光を変調するための変調電極(例えば、信号電極や接地電極)などは、説明を簡略化するため、図示されていない。以下の図面も同様である。
図4(b)は、図4(a)の一点鎖線Aにおける断面図を示したものである。基板1は薄板であるため、機械的強度が弱く、基板1を補強するため接着層40を介して補強板41が接合されている。通常、接着層の厚みは数十〜数百μmであり、補強板は数百μmである。
図4に示すように、高次モード用分岐導波路30,31は、光導波路2〜4と同様に、Tiなどを基板上に堆積し、熱拡散させて形成することが可能であり、この場合は、光導波路と同時に高次モード用分岐導波路を形成することが可能となる。これにより、製造工程の複雑化も抑制できる。
図5は、本発明の光導波路素子に係る第2の参考例を示すものである。
図5(a)は、光導波路素子の上面図の一部を示すものであり、図5(b)は、図5(a)の一点鎖線Bにおける断面図を示す。
図5では、基板1の表面上に、高次モード除去手段として、高次モード用分岐導波路50,51を形成している。高次モード用分岐導波路は、Siなどの基板1より屈折率の高い材料で形成することが可能である。
図6は、本発明の光導波路素子に係る第1の実施例を示す図であり、図6(a)は、図5(b)に示した高次モード用分岐導波路を基板1の裏面上に配置したものである。52,53は高次モード用分岐導波路を示す。このように基板の裏面を有効利用することで、通常、基板表面側に配置される変調電極などの構成に左右されず、自由な形状の高次モード用分岐導波路を形成することが可能となる。
また、図6(b)は、図5(b)と図6(a)とを組み合せたものであり、基板1の表面及び裏面に、各々高次モード用分岐導波路50〜53を配置したものである。このように入射側導波路2の近傍に多くの高次モード用分岐導波路を配置することで、より効率的に高次モード光を除去することが可能となる。
図7は、本発明の光導波路素子に係る第3の参考例を示すものである。
図7(a)は、光導波路素子の上面図の一部を示すものであり、図7(b)は、図7(a)の一点鎖線Cにおける断面図を示す。
図7では、高次モード除去手段として、基板1に高屈折率領域60,61を形成している。高屈折率領域の形成方法としては、図4で説明したものと同様に、光導波路と同時に高屈折率領域を形成することも可能である。
図8は、本発明の光導波路素子に係る第4の参考例を示すものである。
図8(a)は、光導波路素子の上面図の一部を示すものであり、図8(b)は、図8(a)の一点鎖線Dにおける断面図を示す。
図8では、高次モード除去手段として、基板1の表面に光吸収領域70,71を、不純物を基板内に熱拡散することにより形成している。光吸収領域を形成する不純物材料としては、Niなどがある。なお、不純物の熱拡散は、基板1の表面側からに限らず、裏面側あるいは両方から行うことも可能である。
また、光吸収領域の形成方法としては、図9に示すように、金属などの光吸収材料を基板1の表面又は裏面の少なくとも一方に装荷し、光吸収領域72,73を形成することも可能である。特に、基板の裏面を有効利用することで、通常、基板表面側に配置される変調電極などの構成に左右されず、自由な形状の光吸収領域を形成することが可能となる。
さらに、光吸収領域の形状は、図8に示した形状に限定されず、図10に示すように、入射側導波路2に近接する部分では楔状とすることで、基本モード光の吸収を抑制し、高次モード光のみを効率的に吸収可能とすることもできる。
なお、図10に示した形状は、図7の高屈折率領域の形状としても採用することができる。
第3の参考例で示した高屈折率領域や、第4の参考例で示した光吸収領域は、基板の全面に渡り形成することも可能であるが、この場合には、光導波路を伝搬する光波の伝搬損失が増加したり、これらの領域に取り込まれた高次モード光が光導波路に再入射するなどの問題を生じる。
このため、高屈折率領域や光吸収領域は、基板上の光導波路に光を入射させる入射部と、該入射した光を少なくとも2つ以上に分岐する分岐導波路部との間の全部又は一部に形成し、光波の伝搬損失や再入射を防止することが好ましい。
図11は、本発明の光導波路素子に係る第の実施例を示すものである。
図11(a)は、光導波路素子の上面図の一部を示すものであり、図11(b)は、図11(a)の一点鎖線Eにおける断面図を、また、図11(c)は、図11(a)の一点鎖線Fにおける断面図を示す。
図11では、高次モード除去手段として、基板1の裏面上に高次モード用分岐導波路(Y字状の導波路であり、分岐前部80と分岐後部81,82から構成される。)を形成したものであり、基板1が薄板であるが故に、入射側導波路2の真下に高次モード用分岐導波路の分岐前部80を配置しても、入射側導波路2から効率的に高次モード光を除去することが可能となる。
なお、高次モード用分岐導波路や高屈折率領域の形成方法としては、第1の参考例のようにTiなどを熱拡散する方法や、第2の参考例のようにSiなどの高屈折率材料を使用する方法以外に、図12に示すように、基板1をエッチングして形成することも可能である。エッチングを使用する方法では、特に、光導波路をリッジ導波路として形成する際に併せて高次モード用分岐導波路又は高屈折率領域を形成することにより、光導波路素子の製造工程を複雑化させることも無い。図12において、2’,3’及び4’はリッジ導波路であり、30’及び31’はリッジ構造で形成された高次モード用分岐導波路である。
に、図4に示した第1の参考例のように、高次モード除去手段として、入射側導波路2の一部に高次モード光を除去するための高次モード用分岐導波路30,31を設けた場合について、分岐比の改善状態をシミュレーションで確認した。
シミュレーションでは、基板の厚みを8μmとし、入射側導波路2、分岐導波路3,4の各幅を3.5μm、高次モード用分岐導波路30,31の各幅を3μm、入射側導波路と高次モード用分岐導波路とが成す角度を0.8°と仮定した。
また、入射側導波路2の左端と光ファイバ(MFD10μm)とが、図4(a)の上下方向に1μm、同図の紙面に垂直な方向に3.5μm、位置ズレした場合を想定し、光ファイバから一定強度の光波を入射させ、分岐導波路3,4に伝播した光波の強度を算出した。そして、分岐比を調べるため、出力強度P(分岐された光波の光強度の総和)に対する分岐された光波の光強度P1又はP2との比を算出した。
なお、入射させる光波は、波長を1510nmから1630nmの範囲で変化させた。
その結果を、図13に示す。また、図13では、入射光波の光強度に対する出力光波の光強度(上記出力強度P)との比についても併せて示している。
た、高次モード用分岐導波路の効果を確認するため、上述した光導波路素子から、高次モード用分岐導波路を除いた場合についても、同様の条件でシミュレーションを行った。その結果を図14に示す。
図13及び図14とを対比すると、高次モード用分岐導波路を用いた場合には、入射する光波の波長に応じて、P1/P又はP2/Pが0.48〜0.52の範囲で変化しており、若干の分岐比の変動が見られるが、全体的に分岐比をほぼ1:1に保持していることが理解される。これに対して、高次モード用分岐導波路が無い場合には、分岐比が1:1より大きく乖離していることが理解される。
次に、上記実施例1の基板の厚みを8μm(薄板)と100μm(厚板)に設定した場合について、入射光波の波長を1510nmから1630nmの範囲で変化させた時の高次モード用分岐導波路による過剰損失の変化を調べた。
入射光の波長に対する過剰損失の変化について、図15に示す。
図15から、厚板より薄板の方が、高次モード用分岐導波路による過剰損失が少ないことが理解される。特に、同様のシュミレーションにより、20μm以下の厚みを有する基板を使用した場合には、出力強度/入力強度を0.98以上に維持することが可能となることを確認した。
以上説明したように、本発明によれば、20μm以下の厚みを有する薄板に光導波路を形成する場合においても、入射部で生じる揺動光を抑制すると共に、Y分岐部などの特定の光導波路を複数の分岐導波路に分岐する分岐導波路部における分岐比を改善した光導波路素子を提供することが可能となる。
基板に形成された光導波路を伝搬する光波の様子を示す図である。 光導波路素子内の高次モードの伝搬の様子を模式的に示す図である。 特許文献1に開示された高次モード光を除去する方法を示す図である。 本発明の光導波路素子の第1の参考例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第2の参考例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第の実施例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第3の参考例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第4の参考例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第4の参考例の応用例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第4の参考例の他の応用例を示す図である。 本発明の光導波路素子の第の実施例を示す図である。 エッチングにより形成された高次モード用分岐導波路の例を示す図である。 高次モード用分岐導波路を有する光導波路素子における出力強度及び分岐比の波長に対する依存性を示すグラフである。 高次モード除去手段を有しない光導波路素子における出力強度及び分岐比の波長に対する依存性を示すグラフである。 高次モード用分岐導波路を有する光導波路素子(厚板,薄板)における、高次モード用分岐導波路による過剰損失の波長に対する依存性を示すグラフである。
1 基板
2 入射側光導波路
3,4 分岐導波路
5 入射用光ファイバ
6 入射面
10,11 ダミー導波路
20 基本モード光
21 高次モード光
30,31 高次モード用分岐導波路
40 接着層
41 補強板
50〜53 基板面上に形成された高次モード用分岐導波路
60,61 高屈折率領域
70〜75 光吸収領域
80 Y字状導波路の分岐前部
81,82 Y字状導波路の分岐後部

Claims (4)

  1. 電気光学効果を有し、厚みが20μm以下の基板と、該基板に形成された光導波路とを有する光導波路型素子において、
    該基板には接着層を介して補強板が接され、該基板と該接着層との屈折率差により該基板の厚み方向の光閉じ込めが強くなるよう設定されており、
    該光導波路は、該光導波路に光を入射させる入射部と、該入射した光を少なくとも2つ以上に分岐する分岐導波路部とを有し
    入射部と該分岐導波路部との間に、該光導波路を伝搬する光の高次モード光を除去するための高次モード除去手段を設け
    該高次モード除去手段が、該光導波路から分岐する少なくとも2つの分岐導波路を有する高次モード用分岐導波路であり、該高次モード用分岐導波路は、該基板の該補強板が接着された側に形成されていることを特徴とする光導波路素子。
  2. 請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、該基板に不純物を熱拡散することにより形成されていることを特徴とする光導波路素子。
  3. 請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、該基板に高屈折率材料を装荷することにより形成されていることを特徴とする光導波路素子。
  4. 請求項に記載の光導波路素子において、該高次モード用分岐導波路は、光導波路を形成する基板をエッチングすることによって、実効的な高次モード用分岐導波路が形成されていることを特徴とする光導波路素子。
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