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JP4683805B2 - ポリオレフィンの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はポリオレフィン、特にポリエチレンまたはポリプロピレンの製造法に関する。特に本発明は多峰性、特に二峰性の分子量分布をもったポリエチレンの製造法に関する。
【0002】
エチレン単量体および随時典型的には炭素数3〜10のα−オレフィン共重合単量体を循環ポンプによってループ反応器の周りに圧力をかけて循環させる液相ループ反応器の中でポリエチレンを製造することは公知である。エチレン単量体およびもし存在するなら共重合単量体は液体希釈剤、例えばイソブタンのようなアルカンの中に存在している。反応器には水素を加えることもできる。またループ反応器に触媒を供給することができる。ポリエチレンを製造するための触媒は典型的にはクロム・ベースの触媒、Ziegler−Natta触媒、またはメタロセン触媒であることができる。希釈剤中の反応原料および触媒を高い重合温度においてループ反応器の周りに循環させ、共重合単量体が存在するか否かに依存してポリエチレンの単独重合体または共重合体が製造される。希釈剤の中にスラリ粒子として懸濁しているポリエチレン生成物を含む反応混合物の一部を、未反応のエチレンおよび共重合単量体と一緒に、周期的にまたは連続的にループ反応器から取り出す。
【0003】
ループ反応器から取り出された反応混合物をさらに処理して希釈剤および未反応の反応原料からポリエチレン生成物を除去し、典型的には希釈剤および未反応の反応原料をループ反応器へと戻して循環させる。
【0004】
別法として、第1のループ反応器に直列に連結された第2のループ反応器に反応混合物を供給し、ここで第2のポリエチレン部分を製造することができる。この方法で二つの反応器を直列にして使用する場合、第1の反応器で製造された第1のポリエチレン部分および第2の反応器で製造された第2のポリエチレン部分から成る得られたポリエチレン生成物は、典型的には二峰性の分子量分布をもっている。
【0005】
当業界においては、超臨界条件において希釈剤が存在するような高温、高圧の条件でループ反応器を操作することが知られている。即ち希釈剤は臨界圧力Pcよりも高い圧力下にあり、臨界温度Tcよりも高い温度をもっている。このような条件では気相と液相との間に熱力学的な転移はなく、均一な超臨界流体は濃密な気体および低密度の液体の性質をもっている。
【0006】
例えば、国際特許公開明細書A−92/12181号には、ループ反応器の中でZiegler−Natta触媒を存在させ超臨界条件下においてエテンを重合または共重合させる方法が記載されている。超臨界状態にある希釈剤はプロパンである。超臨界状態でプロパンを使用すると幾つかの利点があること、即ち超臨界流体の圧縮性が高いために、反応器の内部の水素含量を広い範囲で調節でき、そうでなければ希釈剤の循環ポンプを損傷する傾向がある圧力衝撃効果が起こらないことが記載されている。この明細書によれば、プロパンを使用すると反応器の中で製造される重合体の種類が多くなり、ポリエチレンの溶解度はイソブタン中に比べてプロパン中の方が低いから、希釈剤としては例えばイソブタンではなくプロパンを使用すべきであることが明らかにされている。さらにこの明細書には、プロパンの沸点は低いから、重合後にこの炭化水素を重合体粒子から容易に分離できることが記載されている。さらにまた直列に連結された二つのループ反応器を用いて広いまたは二峰性の分子量分布をもったエチレン重合体および/または共重合体を製造できることが記載されている。
【0007】
ヨーロッパ特許B−0517868号には、超臨界条件を使用するポリエチレンの多段製造法が記載されている。この特許には超臨界条件下で使用される不活性炭化水素媒質はプロパンである。またこのポリエチレンは二峰性の分子量分布をもっていることが記載されている。
【0008】
国際特許公開明細書A−96/18662号には、超臨界条件を使用することにより二峰性の分子量分布をもち得るポリエチレンの製造法が記載されている。この場合も超臨界条件下における不活性炭化水素媒質としてはプロパンを使用することが有利であると記載されている。
【0009】
国際特許公開明細書A−96/34895号には、超臨界条件下の反応媒質としてやはりプロパンを使用するLLDPE重合体の製造法が記載されている。このLLDPE重合体はメタロセン触媒を用いて製造される。メタロセン触媒を用いて製造された重合体は優れた重合体の形態をもち、また特に超臨界条件下では希釈剤中への重合体の溶解度が低く且つ希釈剤の密度も小さいために、重合体の沈降性は非常に良好になり、従って効率的な反応操作を行うことができる(即ち反応器への希釈剤の流れを最低限度に抑制できる)と記載されている。しかし、どうすれば反応器の操作をもっと効率的にできるかを示す特定の反応器の構造に関する記載はない。
【0010】
国際特許公開明細書A−97/13790号には、超臨界条件下においてループ反応器の中でプロピレンの単独重合体または共重合体を製造する方法が記載されている。この明細書には直列に連結された二つの反応器を使用して二峰性の分子量分布をもつポリプロピレンが製造できることが記載されている。
【0011】
希釈剤に対する超臨界条件に関連した上記特許明細書には、第2の反応器の中で反応を続けた場合、希釈剤中における水素の溶解度が高くなり、水素を容易にフラッシュ蒸発できる利点が得られ、それに加えて超臨界状態の希釈剤中においては重合体の膨潤が減少し、また超臨界状態にある希釈剤の高い圧縮性のために圧力衝撃が存在しないと記載されているが、それにも拘わらず、希釈剤としてプロパンを使用すると、ブテンのような低炭素数の共重合単量体を使用する必要を生じる傾向があり、これによってブテンを使用した場合よりも良好な性質をもつ重合体の製造に役立つヘキセンのような高炭素数の共重合単量体の使用が妨げられている。さらに、希釈剤としてプロパンを使用すると、プロパンに対する臨界圧Pcよりも高い比較的高圧を使用する必要がある。また上記の臨界圧では共重合単量体、特にヘキセンのような高炭素数の共重合単量体を高濃度で使用することはできない。
【0012】
直列に連結された反応器を使用し超臨界条件下において二峰性の分子量分布をもつポリオレフィンを製造する方法において、上記特許の方法は反応媒質をどのようにして第1の反応器から第2の反応器へと移すかについて特定の記述がないという欠点をもっている。
【0013】
米国特許A−4754007号には、液体プロパンをスラリ法の希釈剤として使用する、エチレンを共重合させてLLDPE共重合体を製造する方法が記載されている。プロパン希釈剤を使用すると、イソブタン、ヘキサンまたは他の液体希釈剤を使用するスラリ法に比べ、望ましい物理的性質をもった共重合体をより経済的に製造することができる。超臨界条件下にある希釈剤に関しては何の記述もない。
【0014】
ヨーロッパ特許A−0649860号においては、直列に連結され液体が満たされた二つのループ反応器の中で平均分子量を調節するエチレンの共重合法が記載されている。先ず共重合単量体を第1の反応器に導入し、第1および第2の反応器の中でそれぞれ平均分子量が高い重合体および低い重合体を製造する。平均分子量の高い重合体を第1の反応器から第2の反応器へと移すために、第1の反応器には1個またはそれ以上の沈降脚部が備えられている。反応はスラリ法によりイソブタンのような希釈剤の中で行われる。この方法の欠点は、第1および第2の反応器の間で綿毛状の重合体(fluff)を濃縮するために沈降脚部を使用すると高分子量部分において共重合単量体を選択的に重合させることができるが,これらの反応器は実質的には独立に動作しないために、第1および第2の反応器中の共重合単量体の量が非常に近くなることである。第2の反応器の中におけるC6/C2の比を小さくして、得られるポリオレフィン樹脂が改善された性質をもつようにすることが望ましい。
【0015】
米国特許A−4740550号には、プロピレンを単独重合させるための再循環用のパイプ状ループ反応器、微粒状材料を除去するためのサイクロン分離器、さらに他のプロピレン単独重合用の気相流動ベッド反応器、およびプロピレン/エチレン共重合用の気相流動ベッド反応器を使用して衝撃耐性をもったプロピレン/エチレン共重合体を製造するための多段連続重合法が記載されている。この記述の要点は、第1の反応器がスラリ条件下で操作され、第2の反応器は気相条件下で操作されるから、液体サイクロンを用いて気相反応器に供給される粗い綿毛状の粒子から細かい粒子を分離するという点である。スラリ相の反応器は液体希釈剤を用いて操作され、細かい粒子は循環させて第1のスラリ相反応器へ戻される。この方法では反応器を液相および気相で操作し、また液体サイクロンを使用する必要があるが、これは不便である。
【0016】
ヨーロッパ特許A−0905153号には、直列に連結した液を満たした二つのループ反応器の中でZiegler−Natta触媒を存在させて高密度ポリエチレンを製造する方法が記載されている。反応器は両方とも液体希釈剤、例えばイソブタンを用いて操作される。第1の反応器では実質的に単独重合が行われ、また随時それよりも少ない程度で共重合が行われるが、水素を第1の反応器の中に導入して必要な程度の単独重合を達成できるようにする。共重合は第2の反応器で行われる。水素が第2の反応器に入る量を減少させるか或いは入るのを防ぐために、第1の反応器の下手において反応原料の中に水素化触媒を導入する。この方法では水素化触媒を用いる余分にことが必要である。
【0017】
本発明は従来法のこれらの問題を少なくとも部分的に解決することを目的にしている。
【0018】
従って本発明によれば、第1のループ反応器の中で触媒を存在させて第1のポリオレフィン部分をつくり、該第1のループ反応器に直列に連結され該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で触媒を存在させて第2のポリオレフィン部分をつくり、該第1および第2のポリオレフィン部分を第2のループ反応器の中で配合して二峰性の分子量分布をもったポリオレフィンをつくり、ここで少なくとも第1のループ反応器は該反応器のループの周りに循環させられている超臨界条件にある希釈剤を含んでおり、少なくとも該第1のループ反応器にはループに連絡した綿毛濃縮装置が備えられ、その中において第1のポリオレフィン部分の綿毛は超臨界条件にある希釈剤の中で濃縮され、第1のポリオレフィン部分のポリオレフィンの綿毛は或る量の超臨界条件にある希釈剤と共に第1のループ反応器の綿毛濃縮装置から第2のループ反応器へ運ばれることを特徴とする二峰性の分子量分布をもったポリオレフィンの製造法が提供される。
【0019】
ポリオレフィンはポリエチレンまたはポリプロピレンから成っていることができる。ポリエチレンを製造する場合には、希釈剤は典型的には少なくとも1種のC1〜C4アルカンである。ポリプロピレンを製造する場合には希釈剤は典型的にはプロピレンから成っている。
【0020】
綿毛濃縮装置が下方に延びた沈降脚部、サイクロンまたは液体サイクロンおよび遠心分離器から成る群から選ばれるような方法が提供されることが好適である。
【0021】
さらに好ましくは綿毛濃縮装置は或る量のポリプロピレンの綿毛と或る量の超臨界状態の希釈剤とを綿毛濃縮装置から周期的に取出し得る弁を含んでいる。
【0022】
好適な一態様においては、第2のループ反応器の中の希釈剤が超臨界条件で操作され、該第2のループ反応器に個別的な綿毛濃縮装置が備えられている方法が提供される。
【0023】
さらに好ましくは、ポリオレフィンの綿毛を取出す際第2のループ反応器の綿毛濃縮装置から取出される希釈剤を第1および第2のループ反応器へ循環して戻す方法が提供される。
【0024】
他の好適な態様においては、第2のループ反応器の中の希釈剤は液体条件下で操作され、第2のループ反応器に個別的な綿毛濃縮装置が備えられている方法が提供される。
【0025】
さらに本発明は、触媒の存在下においてオレフィンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造された第1のポリオレフィン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造された第2のポリオレフィン部分を含むポリオレフィンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、少なくとも第1のループの個別的な綿毛濃縮装置の中でポリオレフィン綿毛の沈降を増加させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用に関する。
【0026】
さらにまた本発明は、触媒の存在下においてエチレンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造されたポリエチレン共重合体から成る第1のポリエチレン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造されたポリエチレン単独重合体から成る第2のポリエチレン部分を含むポリエチレンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第1のループ反応器から第2のループ反応器へと移される希釈剤溶液中の共重合単量体の量を減少させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用に関する。
【0027】
さらにまた本発明は、触媒の存在下においてエチレンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造されたポリエチレン単独重合体から成る第1のポリエチレン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造されたポリエチレン共重合体から成る第2のポリエチレン部分を含むポリエチレンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第1のループ反応器から第2のループ反応器へと運ばれる希釈剤溶液中の水素の量を減少させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用に関する。
【0028】
またさらに本発明は、触媒の存在下においてオレフィンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造された第1のポリオレフィン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造された第2のポリオレフィン部分を含むポリオレフィンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第2のループ反応器の綿毛濃縮装置からポリオレフィン綿毛および希釈剤の混合物を取出した後にループ反応器へ循環させて戻される希釈剤の量を減少させるための、第1および第2のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用に関する。
【0029】
この方法によって第2の反応器は一層第1の反応器に対して独立に操作できるようになる。
【0030】
次に単に例示の目的で添付図面を参照して本発明の一具体化例を説明する。
【0031】
図1を参照すれば、ポリオレフィン、特にポリエチレンを製造する装置が一般的に2として示されている。装置2は第1のループ反応器4および導管8によってそれに直列に連結された第2のループ反応器6から成っている。第1のループ反応器4はエチレン単量体および場合によっては共重合単量体、例えばヘキサン、並びに水素および希釈剤が反応器4に供給される入口ポート10を含んでいる。クロムをベースにした触媒を共触媒と一緒に使用することができる。別法として触媒は共触媒と一緒にしたZiegler−Natta触媒、共触媒と一緒にしたメタロセン触媒、および共触媒と一緒にした後期遷移金属触媒である。これらの触媒はすべて、触媒1g当たり最高10gのレベルのポリエチレンが生じるまで予備重合を行って処理する。希釈剤はアルカン、例えばC1〜C4アルカンまたはその混合物、或いはオレフィン単量体、例えばポリプロピレン製造の場合にはプロピレンであることができる。各成分に対しては別々の入口ポートが備えられている。第1のループ反応器4には反応原料および触媒を含む希釈剤を第1のループ反応器4の周りに循環させるポンプ(図示せず)が備えられている。第1のループ反応器4の底の部分12にはまた14で示される出口ポートが備えられ、これには綿毛濃縮装置が取り付けられ、この装置は下方に延びた沈降脚部16および該沈降脚部16の底にある弁18を具備している。弁18の外側は導管8と連結している。導管8の外側は第2のループ反応器6に対する入口ポート20を備えている。また一般的に22で示されるその他の多数の入口が備えられ、これらの入口を通して必要に応じ他の単量体および希釈剤、および随時用いられる共重合単量体および水素を第2のループ反応器6へ導入するために供給することができる。本発明に従い第1の反応器4の中で超臨界状態の希釈剤を用いる場合には、反応器4の中で沈降を非常に多くすることができるので、さらに希釈剤を追加して供給し、綿毛を第1の反応器4の濃縮装置14の出口18から第2の反応器6へと押しやる必要がある。この追加的な供給物は第2のループ反応器への希釈剤および単量体供給物の全部または一部である。これらの追加成分の若干を導管8の入口23を経て供給し、ポリエチレンの綿毛を導管8を介して第2のループ反応器6へ移す助けにすることができる。第2のループ反応器6は、第1のループ反応器4と同様に、反応原料と触媒を含む希釈剤を第2のループ反応器の周りに循環させるポンプ(図示せず)を備えている。また第2のループ反応器6には、第1のループ反応器4と同様に、一般的に24で示される出口ポートが備えられ、これには綿毛濃縮装置がとりつけられ、この濃縮装置は第2のループ反応器6の底の部分28から下方へ延びた沈降脚部26および該沈降脚部26の底にある弁30を具備している。
【0032】
沈降脚部16、26はポリエチレンの綿毛が反応器4、6を出る前にそれを濃縮する作用をする。沈降脚部16、26は垂直であるか或いは垂直に対して、例えば87°より、さらに好ましくは60°より小さい角度で傾いていることができる。その他にまたはそれに加えて沈降脚部16、26が反応器4、6の肘の部分即ち曲がった部分の外縁部に、例えば切線方向に取り付けられ、反応器4、6の一つまたはそれ以上のラインからポリエチレンの綿毛を連続的にまたは不連続的に(例えば周期的に)抜き取るための切線方向の綿毛取出しパイプをつくっていることができる。
【0033】
別法として綿毛濃縮装置は液体サイクロンまたは遠心分離器を具備していることができる。他の具体化例においては、綿毛濃縮装置は二つまたはそれ以上の沈降脚部、液体サイクロンおよび遠心分離器の組み合わせを含んでいる。例えば遠心分離器は例えば沈降脚部/弁のアセンブリーの下手に位置していることができる。特に好適な具体化例においては、第1のループ反応器の沈降脚部の出口は遠心分離器と連絡している。遠心分離器にはさらに第2の反応器への希釈剤供給物の一部または全部が供給される。遠心分離器により第1の反応器へ循環される希釈剤および第2の反応器へ供給される綿毛および希釈剤供給物が生成される。
【0034】
ポリエチレン共重合体を製造する特定の一操作モードにおいては、第1のループ反応器4の中にエチレン、共重合単量体、典型的にはヘキセン、水素、およびクロム・ベースの触媒を、典型的には少なくとも1種のC1〜C4アルカン、好ましくはC1〜C4アルカンとプロパンを主成分として含む希釈剤と共に上記の入口ポート10および11を介して第1のループ反応器4に導入する。ポリプロピレンを製造する場合には希釈剤は典型的にはプロピレンから成っている。エチレン、および共重合単量体のヘキセン、並びに存在するならば水素を希釈剤に溶解する。希釈剤は超臨界条件下にある。即ち臨界圧Pcより高い圧力、臨界温度Tcより高い温度にある。典型的には第1のループ反応器4は圧力が37〜100バール、温度はポリエチレンに対しては70〜140℃、好ましくは80〜110℃、ポリプロピレンに対してはZiegler−Natta触媒を用いる場合60〜100℃、メタロセン触媒を用いる場合50〜140℃の超臨界条件下において操作される。
【0035】
エチレン共重合反応の進行につれて、綿毛の形のポリエチレンが第1のループ反応器4の中で生じ、第1のループ反応器4の底の部分12の所にある沈降脚部16の中に漸次蓄積する。ポリエチレンの綿毛は重力の作用で沈降脚部16の中に沈降する。周期的に、例えば約30秒毎に、弁18を開いてポリエチレンの綿毛(最終的なポリエチレン樹脂の共重合体を含む第1のポリエチレン部分)を導管8を通して第1のループ反応器4から引き出し、入口ポート20を介して第2のループ反応器6の中へ供給する。ポリエチレンの綿毛の緻密充填化が不完全な結果、また沈降脚部から取り出される容積の頂部の所には沈降しない綿毛を含む希釈剤の層が含まれる傾向があるために、弁18を開いた際に或る量の希釈剤がその中に溶解したエチレンおよび共重合単量体並びに水素と共に第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へと移動するのが避けられない。
【0036】
第2のループ反応器6の中で単独重合体から成る第2のポリエチレン部分が生じる。第2のポリエチレン部分は第1のポリエチレン部分と共に、重力の作用で第2のループ反応器6の底の部分28の所にある沈降脚部26の中に漸次沈降する。弁30を周期的に開き、第1および第2のポリエチレン部分の配合物から成るポリエチレン樹脂を装置から取出すことができる。沈降脚部26からポリエチレン樹脂を取出す場合、第2のループ反応器6からさらに若干の希釈剤がその中に溶解した反応原料を含んだまま取出されることは避けられない。取出された混合物は分離器32に送られ、ここでポリエチレン樹脂の綿毛は希釈剤から分離され、希釈剤はライン34に沿って循環される。ポリエチレン樹脂は分離器32の出口36を介して回収される。
【0037】
例示したこの具体化例においては、第1および第2の反応器は両方とも超臨界条件で操作される。しかし第2の反応器は通常の液体の状態即ち臨界以下の状態で操作することができる。また例示した具体化例においては、第1の超臨界反応器は高分子量のポリオレフィン部分をつくるのに用いられ、第2の超臨界反応器または臨界以下の状態の反応器は低分子量のポリオレフィン部分をつくるのに用いられている。他の配置においては、その代わりに第1および第2の反応器をそれぞれ低分子量および高分子量の部分をつくるのに使用することができる。
【0038】
本発明に従えば、希釈剤に対する超臨界条件を使用し、第1および第2のループ反応器4、6の各々を超臨界条件で操作すれば、一層効率的にポリエチレンの綿毛を取出すことができる。工程の効率を増加させるためには、第1および第2のループ反応器4、6のそれぞれの沈降脚部16、26からポリエチレンの綿毛を取出す量を最大にし、中に溶解した反応原料を含む希釈剤の取り出し量を最低にすることが望ましい、本発明に従えば、希釈剤に対する超臨界条件をループ反応器の沈降脚部と組み合わせて使用し、重力の作用の下でポリエチレンの綿毛の沈降が起こるようにすれば、超臨界条件下にない液体希釈剤を使用する場合に比べて効率が著しく増加することが見出された。
【0039】
ポリエチレンの綿毛の沈降に対して沈降速度は、希釈剤の中に懸濁したポリエチレンの綿毛粒子に作用する下向きの重力による力と、ポリエチレンの綿毛が重力の作用で下方に落下する際にそれに作用する上向きの希釈剤の粘性力との差によって決定される。一方重力による力はポリエチレン樹脂と希釈剤との密度の差に依存する。超臨界状態の希釈剤を使用すると通常の液相に比べて希釈剤の密度が減少する。典型的には、イソブタンに対して超臨界状態のイソブタンの密度は液相状態にある同じ希釈剤の密度の約1/3ないし約半分である。さらに超臨界状態の希釈剤の粘度は臨界以下の状態の場合の粘度に比べて著しく減少している。例えばイソブタンに対し超臨界状態の希釈剤の粘度は臨界以下の状態の場合の希釈剤の粘度の約1/10である。即ちポリエチレン綿毛の沈降に抵抗する傾向がある粘度による力は臨界以下の状態の場合に比べ超臨界条件にある場合の方が著しく小さい。さらにポリエチレンと希釈剤との間の密度差は臨界以下の状態の場合に比べ超臨界条件にある場合の方が著しく増加している。例えば希釈剤がイソブタンである場合、典型的には超臨界条件においてポリエチレンと希釈剤との間の密度差は約0.65g/ccであるが、臨界以下の条件においてはポリエチレンと希釈剤との間の密度差は僅かに約0.35g/ccであるに過ぎない。
【0040】
超臨界の条件において増加した密度差はポリエチレンの綿毛に働く重量による力を増加させる傾向があり、これは次いで沈降速度を増加させる傾向をもっている。典型的には希釈剤としてのイソブタンに対する沈降速度は超臨界条件における場合の方が臨界以下の条件におけるよりも約20倍速い。これによってループ反応器の沈降脚部の中における綿毛の蓄積が増加し、装置からポリエチレン樹脂を回収する割合が高くなる。沈降速度が増加する結果、そうでない場合効率的に回収できる程迅速には沈降しない比較的細かい綿毛粒子の場合でもポリエチレンの綿毛を満足に沈降させることができる。また、超臨界状態の希釈剤は沈降脚部16、26の中に蓄積される綿毛粒子の緻密化充填度を増加させる傾向がある。典型的には超臨界条件における最大の緻密化充填度または沈降度は臨界以下の条件で達成できるものの約2倍である。沈降脚部16、26における沈降を増加させる観点からすれば、各々の弁18、30を開けた場合各々の沈降脚部18、26から取出される或る与えられた容積の材料に対して、臨界以下の条件に比べ超臨界条件における方がその与えられた容積の中に含まれる希釈剤の量は少なくなる傾向がある。
【0041】
図2はループ反応器の沈降脚部および弁アセンブリーの模式図を示す。これは第1および第2のループ反応器4、6の沈降脚部16、26であることができる。沈降脚部40は弁46の上方にある上向きに延びた室44を規定する筒状の壁42を含んでいる。ポリエチレンの綿毛48は室44の底部50の中に沈降し、沈降したポリエチレンの綿毛の容積は漸次上向きに成長し、希釈剤52を移動させる。沈降脚部40から弁46を通して下向きに放出される或る与えられた容積の材料に対し、本発明によらない臨界以下の条件下においては、この与えられた容積は典型的には約60重量%のポリエチレンの綿毛48と40重量%の希釈剤52から成り、希釈剤はその中にエチレン単量体および共重合単量体を溶解して含んでいることができる。これとは対照的に、超臨界条件下においては、沈降脚部の底部においてポリエチレンの綿毛48の沈降が速く緻密化充填度が増加しているために、同じ容積は典型的には約80重量%のポリエチレンと約20重量%の臨界状態の希釈剤52を含んでいることができる。従って或る与えられた量のポリエチレンの綿毛を第1および第2のループ反応器4、6のいずれかから取出すためには、臨界以下の条件の場合に比べ超臨界条件においては、ポリエチレン樹脂と一緒に取出される余分な希釈剤の量は著しく少ない。
【0042】
従って、第1のループ反応器4の沈降脚部16に関して、或る与えられた量のポリエチレンの綿毛を第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ移動させる場合、超臨界条件においては臨界以下の条件の場合に比べ著しく少ない量しか移動しない。また臨界以下の条件の場合に比べ超臨界条件において希釈剤の密度が小さいことは、第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へとポリエチレンの綿毛を移動させる結果第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へと運ばれる任意の或る与えられた容積の希釈剤に対し、それに応じて、移動させられる或る与えられた任意の量のポリエチレンの綿毛に関してかなり少ない量の希釈剤しか第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へと運ばれないことを意味する。従ってその結果或る与えられた量のポリエチレンを第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ運ぶためには少量の超臨界条件の流体しか必要とされないことになる。或る与えられた量の運ばれるポリエチレンに対して第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ運ばれる希釈剤の量は減少するから、第1のループ反応器4の中に共重合単量体および/または水素が存在する場合、超臨界条件では臨界以下の条件に比べ希釈剤の溶液として第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ運ばれる共重合単量体および/または水素の量は少なくなる。従って二つの反応器の独立性は大幅に増強される。
【0043】
第1および第2のループ反応器4、6を使用して二峰性の分子量分布をもつポリエチレンを製造する場合、低密度高分子量の第1のポリエチレン部分を製造するために共重合単量体を多量に含ませる結果として第1のループ反応器4の中で低密度部分をつくり、第2のループ反応器6の中ではその中に故意に共重合単量体を導入しないで高密度低分子量のポリエチレン樹脂単独重合体部分をつくる。第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ運ばれる或る与えられた量の第1のポリエチレン部分に対して少量の希釈剤しか運ばれないから、その中に溶解した共重合単量体も少量しか運ばれず、共重合単量体が少ししか導入されない結果第2の反応器の中における単独重合が改善される。
【0044】
従って第1のループ反応器4の中におけるポリエチレンの綿毛の沈降が改善されると、第1のループ反応器4から第2のループ反応器6への共重合単量体の移動は少なくなる傾向がある。これによって第1の量の反応器4の中でつくられた比較的低密度の共重合体部分と第2のループ反応器6の中でつくられる比較的高密度の単独重合体との間の密度差を大きくすることができ、所望の値として選ばれた最終的な複合樹脂の密度が得られる。これによって改善された機械的性質をもった複合重合体樹脂が得られる。さらに、運ばれるポリエチレンの或る与えられた量に対し少量の希釈剤が第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へと運ばれるから、第1のループ反応器4から第2のループ反応器6へ運ばれる不純物も少なくなる傾向がある。これにより第2の反応器の中の触媒粒子の活性を最大にすることによってポリエチレン樹脂の均一性が改善される。
【0045】
従って、本発明に従って沈降脚部をもつループ反応器中の希釈剤に対し超臨界条件を使用すると反応器の処理容量を増加させる傾向がある。何故ならループの周りに反応原料を循環させる同じ容量の圧縮機に対し、沈降脚部の中におけるポリエチレンの綿毛の沈降が改善される結果、著しく多量のポリエチレンを反応器から取出すことができるからである。このように沈降を補強すると反応器の通過処理量が増加する。反応器に取り付ける沈降脚部の数を少なくし、反応器の設備投資コストを減少させることができる。
【0046】
また、沈降脚部から取出されるポリエチレンの綿毛の或る与えられた量に対し、臨界以下の条件に比べ超臨界条件ではやはり少量の希釈剤しか取出されないから、ループ反応器へ循環されて戻される希釈剤およびその中に含まれる単量体および恐らくは共重合単量体の量も減少する。沈降脚部をもったループ反応器の中の希釈剤に超臨界条件を使用すると、反応器システムの再循環の経済性が著しく増加する。さらに、希釈剤の量が減少すると反応器中の不純物および毒性物質の量が減少し、これによって触媒の活性が増加する。
【0047】
希釈剤に超臨界条件を使用した結果沈降脚部の中での綿毛粒子の沈降速度および緻密化充填度が改善されることにより、小さい綿毛粒子を沈降させ得るようになる。このような小さい綿毛粒子は回転成形法に直接使用することができる。ポリエチレンの綿毛は膨潤性が小さい。この綿毛は高温で処理でき、改善された脱ガス特性をもっている。さらに、小さい綿毛粒子の沈降が効率的且つ信頼性をもって達成できると、それに対応して高い触媒活性をもった小さい触媒粒子が使用できるようになる。これによって重合過程の効率が向上する。
【0048】
臨界以下の条件に比べ超臨界状態での希釈剤は粘度が減少しているため、希釈剤中における共重合単量体の拡散速度が高くなり、そのため共重合体中の共重合単量体の混入量を多くすることができるようになる。また共重合単量体の混入が一層均一になる。共重合単量体の混入量が多いほど、反応器の中で必要とされる共重合単量体/単量体の比を小さくすることができ、このことはやはり膨潤の傾向(即ちポリオレフィンが希釈剤に溶解する傾向)を減少させる。
【0049】
直列に連結された二つのループ反応器の中で二峰性の分子量分布をもったポリオレフィン樹脂を製造する場合、樹脂の機械的性質を改善するためには、二つの反応器の中でつくられる二つの重合体部分の密度差を大きくすることが望ましく、このことは、第1のループ反応器の中でエチレンと共重合単量体とを共重合させ、第2のループ反応器の中では共重合単量体を実質的に存在させずにエチレンを単独重合させることによって達成される。
【0050】
第1のループ反応器の中でポリエチレンの綿毛の沈降が改善されることにより或る与えられた量のポリエチレンを第1のループ反応器から第2のループ反応器へ運ぶのに必要な超臨界条件にある流体の重量が減少し、共重合単量体は希釈剤中に溶解しているので、それによって第1のループ反応器から第2のループ反応器へ運ばれる共重合単量体の量が減少する。或いはまた、共重合単量体が運ばれる量が減少するので、ポリエチレンの綿毛に対して予め規定された任意の密度に対し低密度部分の割合が増加する。従って第1の反応器の中で超臨界条件の希釈剤を使用すると、ループ反応器の中で起こる重合反応の非連携性または独立性が増加する。これによって直列に連結された二つの反応器によって製造できる重合体製品の範囲を拡大することができる。
【0051】
例えば、直列に連結された二つのループ反応器において、本発明に従わずにイソブタンから成る液体希釈剤に対し臨界以下の条件で操作を行う場合、第1のループ反応器の中における供給されるイソブタン対エチレンの重量比は典型的には約1.5であり、イソブタンはその中に約1重量%のエチレンおよび共重合単量体として5重量%のヘキセンを溶解して含んでおり、ヘキセン/エチレンの重量比は5である。典型的には工業的な反応器の場合第1のループ反応器から取り出されるポリエチレン1トンに対し第1のループ反応器から約75kgの共重合単量体が取り出される。臨界以下の条件では第2のループ反応器の中では供給される希釈剤対エチレンの比は約1である。希釈剤中のエチレンの濃度は約2重量%である。第2のループ反応器にはそれ以上他の共重合単量体は導入されず、ヘキセン共重合単量体が希釈剤と一緒に第1のループ反応器から第2のループ反応器の中へ運ばれる。典型的にはヘキセンの濃度は約0.5重量%であり、供給されるヘキセン/エチレンの重量比は約0.25である。第2のループ反応器の中におけるこのヘキセンの量は、第2のループ反応器の中でつくられるポリエチレン部分の中へ若干のヘキセンが導入され、第2の重合部分の単独重合特性を減少させていることを意味している。
【0052】
これとは対照的に、直列に連結された第1および第2のループ反応器から成る同じ装置を超臨界条件で操作すると、臨界以下の条件に比べ超臨界条件では希釈剤の密度が減少する結果、超臨界状態の希釈剤の密度は液体の希釈剤の場合の約半分になり、第1のループ反応器の中で供給される希釈剤対エチレンの重量比は典型的には約0.3〜0.5になる。第1のループ反応器の中のエチレンおよびヘキセンの濃度、従って供給されるエチレン/ヘキセンの重量比は、上記のように液体の希釈剤を用いて操作した場合の反応器に対して等しいかそれよりも低くなる。
【0053】
しかし第1のループ反応器の中でのポリエチレンの綿毛の沈降が改善され、密度が減少したために超臨界条件における或る与えられた容積の希釈剤の重量が減少した累積効果の結果、典型的にはポリエチレン1トン当たり僅かに約15kgの共重合単量体だけが第1のループ反応器から第2のループ反応器へ運ばれるに過ぎない。これによって典型的には第1のループ反応器から第2のループ反応器へ運ばれる共重合単量体の量は約1/5に減少する。
【0054】
従って、第2のループ反応器の中にヘキセン共重合単量体は僅に約0.1重量%しか存在せず、エチレン単量体は同じ量の約2重量%存在するから、第2のループ反応器の中におけるヘキセン/エチレンの重量比は僅に約0.05%に過ぎない。この値は、希釈剤が液体の条件にある場合に比べ希釈剤が超臨界条件にある時にはかなり減少している。理想的には純粋な単独重合体の製造に対してはヘキセン/エチレンの重量比は0である。第2のループ反応器の中において共重合単量体の量が減少すると、二つのポリエチレン部分の密度差が大きくなる。
【0055】
超臨界条件で操作される第2のループ反応器においては、ポリエチレンの綿毛の沈降が改善され、それによってポリエチレン樹脂と一緒に第2のループ反応器から取り出すのに必要な希釈剤の量が減少する。
【0056】
ポリオレフィンの綿毛の沈降が改善されることは、回収されるポリオレフィンの綿毛の或る与えられた量に対し少量の希釈剤が反応器から取り出され、それによって第1および第2のループ反応器へ循環して戻されるのに必要な材料の量が減少することを意味する。典型的には超臨界条件においてループ反応器へ循環して戻される希釈剤の量は液体の条件の場合に比べほぼ半分である。
【0057】
ポリエチレンの綿毛の沈降が改善されるため、第1および第2のループ反応器の中で非常に細かい綿毛を製造し回収することができる。これによって重合過程に使用できる触媒の範囲が拡大される。さらにポリエチレンの綿毛の沈降が改善されることにより、反応器中における反応原料の滞在時間が短くてすむために、第1および第2のループ反応器の生産性が増加する。さらに、超臨界条件での流体は臨界以下の条件の液体に比べ密度が小さいから、ポリエチレンの綿毛は液体の希釈剤の中におけるよりも超臨界条件の流体の中の方が溶解度が小さい。このように溶解度が小さいと、希釈剤中にポリエチレンがかなり溶解する前に使用重合温度を高くすることができる。従って液体の希釈剤に対してよりも高い重合温度で重合させるために超臨界条件の希釈剤を用いることができる。これによって触媒活性が増加する。この二つの現象のために、液体状態の希釈剤を使用した場合に比べ超臨界状態の流体を使用するとポリエチレン製造の生産性が累積的に増加する。
【0058】
さらにまた、超臨界条件の流体を用いて高圧で処理を行うことにより、超臨界状態の希釈剤中における水素およびエチレンの濃度を上昇させ、これによってポリエチレンの製造に対する重合速度を増加させることができる。例えば超臨界条件において水素は第1のループ反応器の中で約2容積%存在し、第2のループ反応器の中では水素は約0.1容積%存在するから、二つの反応器中での水素の容積比は20になる。これとは対照的に、臨界以下の条件で使用するように設計された第1のループ反応器中に液体の希釈剤を用いる臨界以下の条件では、反応器の設計圧力が低いために水素の含量を低く、典型的には約1容積%にする必要があるが、第2のループ反応器の中では水素は依然として約0.1容積%存在するから、二つの反応器に対する水素の容積比は前よりも低い値の10になる。第1のループ反応器から第2のループ反応器への水素の移送量が減少すると、二つのポリエチレン部分の粘度の差が大きくなる。また水素の移送量の減少のために二つのポリエチレン部分の分子量の差が増加し、移送された水素を消費するために必要な水素化触媒の量を減少させることができる。
【0059】
好適な態様においては、超臨界状態の流体の臨界圧および臨界温度は沸点の低い炭化水素、例えばメタンまたはエタンをプロパンまたはイソブタンと混合することによって変えることができる。プロパンおよびエタンは順次イソブタンよりも低い臨界温度をもっているが、臨界圧はイソブタンよりも高い。超臨界状態の流体はこのような炭化水素から成り、或る特定の温度および圧力で操作するようにつくられた或る与えられた装置に対し、超臨界状態の流体の組成を変化させることによって希釈剤の超臨界状態を達成できるものであることができる。即ち超臨界状態の流体はループ反応器のポンプの操作を最適化するように変えることができる。エタンをイソブタンまたはプロパンと混合すると、より低い温度で臨界点に達し、ポリエチレン重合体の融解によって生じる問題を減少させ、より低い操作温度で装置を操作することができる。また、水素およびエチレンは両方とも、反応器中で超臨界流体の中に存在する場合、超臨界流体の臨界温度および臨界圧に影響を及ぼす。即ち希釈剤の組成、並びに反応器中に存在する水素およびエチレンの量を変化させ、特定の圧力および温度範囲で操作されている或る与えられた装置を用い確実に超臨界に達するようにすることができる。臨界点は、メタンおよびエタンを含む低沸点の炭化水素を加えることによって微調整することができる。希釈剤はプロパン、エタンおよびオレフィン単量体の混合物から成っていることができる。
【0060】
ポリプロピレンに対しては、第1の反応器の沈降脚部と共に超臨界状態の希釈剤を用いると、多量の綿毛を最低量の液と共に運ぶことができる。従って第2の反応器に他の共触媒および/または電子供与体を供給することができる。この場合これらの共触媒および/または電子供与体は第1の反応器に供給したものと異なっていることができる。これによって二つの反応器の操作は完全に独立になる。本発明の濃縮装置を用いずに、例えば水平のパイプを通すだけで綿毛を移送する場合、このような独立操作は不可能である。
【0061】
ヘキセン共重合単量体が多量に含まれている低密度ポリエチレンを製造する場合には、反応器中のヘキセン/エチレンの比を高くしなければならない。ヘキセンの臨界温度Tcは高いからヘキセンの濃度は制限されるが、例えばプロパン希釈剤にエタンを加えるとこの濃度を増加させることができる。炭化水素を混合することにより希釈剤の臨界点を微調整することができ、超臨界の状態から出ることなく高いヘキセン濃度を得ることができる。臨界点を下げると高い共重合単量体濃度が得られ、触媒の生産性が大きくなる。これによって反応器中に大きな粒径をもったポリエチレン粒子が生じ沈降性が改善される。またそれによって反応器の通過処理量が改善され、再循環の経済性が向上する。
【0062】
超臨界状態の流体においては反応原料の拡散速度は通常の液体の中におけるよりも高く、典型的には最高約20倍速い。これによって重合度を増加することができる。
【0063】
下記実施例により本発明を詳細に例示する。これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0064】
実施例1および対照例1
対照例1においては、下記表1に規定した条件下において直列に連結された二つの反応器(表1および2においてRxと略記)の中で二峰性の樹脂を製造した。実施例1に対しては、同じ反応器システムにおいてこのような二峰性の樹脂を製造するための対応する条件を計算した。実施例1および対照例1の両方から、ヘキセンの形の共重合単量体が第2の反応器におけるよりも第1の反応器における方が比較的多量に存在し、そのため第1の反応器では低密度部分が製造され、第2の反応器では高密度部分が製造されたことが分かる。実施例1のポリエチレン樹脂の製造には、対照例1に比べ第2の反応器の中のヘキセンの濃度は減少しており、そのため対照例1に比べ第1および第2の重合体部分の密度差が大きくなっていることが分かる。また実施例1では超臨界状態の希釈剤を使用した結果、ポリエチレンの綿毛の沈降効率が増加することが分かる。さらに第2の反応器の中への希釈剤の供給速度は対照例1に比べ実施例1の方が小さい。また、実施例1の触媒の生産性は対照例1に比べて著しく高い。
【0065】
【表1】
Figure 0004683805
【0066】
主としてヨーロッパにおいて開発の目的で樹脂の試験法として用いられている完全ノッチ付きクリープ試験(FNCT)を使用して樹脂のクリープ特性を試験した。選ばれた試験条件に依存し破断時間を著しく短縮することができるので、高い抵抗性をもった材料に対し短時間で情報を得ることができる。試験装置は簡単であり、引っ張りクリープ試験に対する通常の設定である。この試験では、試料を80℃または95℃において水または指定された表面活性剤溶液に浸漬する。試料(10×10×100mmの小さい棒)に一定の荷重をかけ、試料の四つの側辺に、かける応力の方向に対して垂直にノッチをつける。破断に至る時間をかけた応力の関数として記録する。この試験法は日本において標準化されている(JIS K 6774)。本発明に関して適用した条件は次の通りである:
10×10×100mmの棒の試料の四つの側辺に剃刀の刃で深さ1.6mmまでノッチをつけ、これをArkopal(R)N−100(Hoechst社の市販品)の2重量%溶液に95℃(±0.5℃)において浸漬し、ノッチをつけた場所に最初の残った断面に関し4.0MPaの一定の応力荷重をかけた。
【0067】
樹脂1に対して行った完全ノッチ付きクリープ試験(FNCT)によれば、破断が生じるまでの時間は200〜300時間であった。これとは対照的に、樹脂2に対しては破断までの時間は大幅に改善され、600〜1000時間に達した。このことは、本発明に従い超臨界状態の希釈剤を用いると、改善された機械的性質をもつ樹脂が得られることを示している。
【0068】
実施例2および対照例2
これらの例においては、表2記載の条件を用いて二峰性のポリエチレン樹脂をつくった。これらの例は第2の反応器の中で比較的低密度のポリエチレン部分がつくられ、第1の反応器で比較的高密度のポリエチレン部分がつくられるという点において実施例1および対照例1とは異なっている。共重合単量体が多量混入されている低密度部分を第2の反応器でつくらなければならいためには、二つの反応器の間或いは第2の反応器の中でコストの高い水素化触媒を用いて水素を消費する必要がある。第1の反応器の中で超臨界状態の希釈剤を使用すると、第1の反応器から第2の反応器へと運ばれる水素は非常に僅かだから、このような水素化触媒に関する経済性は著しく大きくなる。メタロセン触媒に対して超臨界状態の希釈剤を用いると、特殊な水素化触媒を使用しないでも第2の反応器の中で高分子量のポリエチレンをつくることができる。さらに、第2の反応器の中で水素の消費すれば著しい量の第2のヘキセンが水素化され、これによって製造コストが上昇する。従って工程の経済性を改善するためには水素の量を最低限度に抑制することが重要である。実施例2に対しては、対照例2の第1の反応器に比べ実施例2の第1の反応器の方が沈降効率が高く、希釈剤の供給速度が遅いことが分かるであろう。
【0069】
【表2】
Figure 0004683805

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一具体化例に従ってポリエチレンを製造する方法を実施するための直列に連結された一対のループ反応器の模式図。
【図2】 ポリエチレンの沈降を示す、図1の装置の各反応器の沈降脚部および弁のアセンブリーの拡大模式図。

Claims (14)

  1. 第1のループ反応器の中で触媒を存在させて第1のポリオレフィン部分をつくり、該第1のループ反応器に直列に連結され該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で触媒を存在させて第2のポリオレフィン部分をつくり、該第1および第2のポリオレフィン部分を第2のループ反応器の中で配合して二峰性の分子量分布をもったポリオレフィンをつくり、ここで少なくとも第1のループ反応器は該反応器のループの周りに循環させられている超臨界状態の希釈剤を含んでおり、少なくとも該第1のループ反応器にはループに連絡した綿毛濃縮装置が備えられ、その中で第1のポリオレフィン部分の綿毛は超臨界状態の希釈剤の中で濃縮され、第1のポリオレフィン部分のポリオレフィンの綿毛は超臨界状態の希釈剤と共に第1のループ反応器の綿毛濃縮装置から第2のループ反応器へ運ばれることを特徴とする二峰性の分子量分布をもったポリオレフィンの製造方法。
  2. 綿毛濃縮装置は下方へ延びた沈降脚部、サイクロンまたは液体サイクロン、および遠心分離器の組み合わせから成る群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 該綿毛濃縮装置がポリオレフィンの綿毛を超臨界状態の希釈剤と一緒に周期的に綿毛濃縮装置から取り出す弁を含請求項1または2記載の方法。
  4. 希釈剤少なくとも1種の炭素数1〜4のアルカンまたはプロピレンから成る請求項1〜3のいずれか1に記載の方法。
  5. 希釈剤イソブタンから成る請求項4記載の方法。
  6. 超臨界状態の希釈剤の圧力37〜100バールである請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 超臨界状態の希釈剤の温度70〜140℃である請求項1〜6のいずれか一に記載の方法。
  8. 第2のループ反応器の中の希釈剤が超臨界条件で操作され、第2のループ反応器個別的な綿毛濃縮装置が備えられている請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
  9. ポリオレフィンの綿毛を取出す際第2のループ反応器の綿毛濃縮装置から取出された希釈剤を第1および第2のループ反応器へ循環して戻す工程をさらに含請求項8記載の方法。
  10. 第2のループ反応器の中の希釈剤液体条件下で操作され、第2のループ反応器に個別的な綿毛濃縮装置が備えられてい請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
  11. 触媒の存在下においてオレフィンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造された第1のポリオレフィン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造された第2のポリオレフィン部分を含むポリオレフィンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、少なくとも第1のループの個別的な綿毛濃縮装置の中でポリオレフィン綿毛の沈降を増加させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用。
  12. 触媒の存在下においてエチレンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造されたポリエチレン共重合体から成る第1のポリエチレン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造されたポリエチレン単独重合体から成る第2のポリエチレン部分を含むポリエチレンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第1のループ反応器から第2のループ反応器へと運ばれる希釈剤溶液中の共重合単量体の量を減少させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界状態の希釈剤の使用。
  13. 触媒の存在下においてエチレンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造されたポリエチレン単独重合体から成る第1のポリエチレン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造されたポリエチレン共重合体から成る第2のポリエチレン部分を含むポリエチレンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第1のループ反応器から第2のループ反応器へと運ばれる希釈剤溶液中の水素の量を減少させるための、少なくとも第1のループ反応器の中における超臨界条状態の希釈剤の使用。
  14. 触媒の存在下においてオレフィンを重合させ、二峰性の分子量分布をもち且つ第1のループ反応器の中で製造された第1のポリオレフィン部分および該第1のループ反応器の下手にある第2のループ反応器の中で製造された第2のポリオレフィン部分を含むポリオレフィンを製造するための直列に連結された一対の反応器の中において、第2のループ反応器の綿毛濃縮装置からポリオレフィンの綿毛および希釈剤の混合物を取出した後にループ反応器へ循環させて戻される希釈剤の量を減少させるための、第1および第2のループ反応器の中における超臨界条状態の希釈剤の使用。
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