JP4678570B2 - 分波器及びこれを用いた高周波複合部品 - Google Patents
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Description
この様な分波回路として、複数のフィルタ回路を組み合わせて構成される分波器がある。特許文献1には、フィルタ回路をインダクタンス素子、キャパシタンス素子で構成し、各素子を積層体内に電極パターンで形成した積層構造の積層型分波器が提案されている。図6に、その等価回路図を示す。
この積層型分波器は、誘電体からなる絶縁層を積層一体化した積層体の内部にパターン電極を形成し、このパターン電極により構成したインダクタンス素子とキャパシタンス素子とを直列接続して2つのノッチ回路(直列共振回路)を構成し、第1ポートP1と第2ポートP2との間に、ローパスフィルタ回路(他のインダクタンス素子)と第1直列共振回路を配置し、第1ポートP1と第3ポートP3との間に、ハイパスフィルタ回路(他のキャパシタンス素子)と第2直列共振回路を配置して構成される。
前記第2直列共振回路は、周波数f1で挿入損失が最大となるように構成され、前記第1直列共振回路は前記周波数f1と異なる周波数f2で挿入損失が最大となるように構成されている。このため、第1ポートP1に入力された周波数f1のマイクロ波信号は、第3ポートP3に出力されず、また第1ポートP1に入力された周波数f2のマイクロ波信号は、第2ポートP2に出力されないため、マイクロ波信号の分配を行うことが出来る。
これら通信システムの利用周波数帯を大別すると、周波数帯域800MHz〜1GHzを利用する通信システムと、相対的に高周波数帯域の1.5GHz〜2.4GHzを利用する通信システムとになる。
そこで本発明では、2つ以上の通信システムで通話を可能とするマルチバンド携帯電話に用いられ、前記通信システムに対応する高周波信号を分波する分波器において、広帯域にわたって減衰量を得ることでき、通過帯域において優れた挿入損失特性が得られる小型の分波器と、これを用いた高周波複合部品を提供することを目的とする。
前記並列共振回路は、第1の周波数帯域の2.5〜3倍の周波数帯域内に減衰極を有し、
前記第2直列共振回路は、第1の周波数帯域内に減衰極を有するように構成するのが好ましい。
図2は本発明の分波器を含む、マルチバンド携帯電話のフロントエンド部の等価回路である。ここでは、分波器1に加えて、フィルタ回路LPF1、LPF2、スイッチ回路SW1,SW2を配置した第1乃至3の通信システムに対応したにフロントエンド部ついて説明する。なお説明においては、第1の通信システムをGSM900(送信周波数880〜915MHz、受信周波数925〜960MHz)、第2の通信システムをDCS1800(送信周波数1710〜1785MHz、受信周波数1805〜1880MHz)、第3の通信システムをPCS1900(送信周波数1850〜1910MHz、受信周波数1930〜1990MHz)としている。
前記分波器1は、GSM900或いはDCS1800,PCS1900の送受信信号が、互いの信号経路に回りこまないように、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、ノッチフィルタから選ばれる複数のフィルタ回路で構成されるが、本実施例においては、図1で示した分波器を用いている。図中、点線で示した部分が浮遊容量で形成した第1キャパシタンス素子である。
このように構成することで、本発明の分波器は、広帯域にわたって大きな減衰量を得ることが出来、通過帯域において優れた挿入損失特性が得られるため、第1ポートP1に入力した第1の周波数帯域f1は、第2ポートP2に表れるが、第3ポートP3には出力されず、また、第1ポートP1に入力した第2の周波数帯域f1は、第3ポートP3に表れるが、第2ポートP2には出力されないため、高周波信号を分波することが出来る。分波された高周波信号は、分波回路の後段に配置されたスイッチ回路SW1,SW2へと入力する。
なお、ここでは図示していないが、インダクタンス素子として、多層基板内に構成するとともに、スイッチング素子や、積層体内に内蔵することのできない高容量コンデンサ、インダクタをチップ素子として積層体上に搭載している。
最下層には、ほぼ全面を覆うように形成されたグランド用のパターン電極GNDが形成された絶縁体層17が配置される。また、絶縁体層17の裏面側には積層体内に形成される電極パターンと、ビアホールを介して適宜接続される外部端子(図示せず)が形成されている。絶縁体層17の上層に電極パターンC2,C5が形成された絶縁体層16が配置される。そして、その上層にはグランドのパターン電極GNDが形成された絶縁体層15が配置される。前記電極パターンC2,C5と電極パターンGNDとで、第1フィルタのキャパシタンス素子C2、第2フィルタのキャパシタンス素子C5を形成している。
前記電極パターンL1a〜L1cは、1ターン未満の電極パターンで構成され、前記電極パターンは積層方向に重なり合うように重ねられ、ビアホールで接続されて周回するコイルを形成している。本実施例では、電極パターンのほぼ全面が重なり合うように構成され、また、電極パターン間が近接するように、介在する絶縁層の厚みを25μmに設定している。このように構成することで、前記電極パターンL1a〜L1c間に生じる浮遊容量により、第1フィルタの第1キャパシタンス素子C1を構成した。インダクタンス素子L1を形成するパターン電極は、ミアンダライン、スパイラルライン等であっても良いが、本発明の構成によれば線路長をより短く出来、インダクタンス素子L1を小型に形成できるので好ましい。
なお、絶縁体層6に形成された電極パターンC4dと、絶縁体層5の電極パターンL1aとの間で、浮遊容量を形成しないように間隔をあけ、およそ75μmの間隔をもって配置している。また、前記電極パターンL1a〜L1cを含め、本発明の分波器を構成する電極パターンは、積層体のなかで、フィルタやスイッチを構成する電極パターンと互いに積層方向に重ならないように水平方向の別領域に積み重ねて形成している。このような構成により、他の回路素子を構成する電極パターンとの干渉を防ぎ、不要な浮遊容量を極力生じないようにし、第1直列共振回路、第2直列共振回路、並列共振回路のそれぞれの共振周波数が所望の周波数から変動することによる挿入損失の劣化を防いでいる。
この高周波複合部品を用い、GSMTXからアンテナ間、DCS/PCSTXからアンテナ間について、挿入損失の周波数特性を評価した。GSM900の周波数帯域では挿入損失が0.9dBであり、その2〜3倍の周波数帯域では25dB以上の減衰量が得られた。また、GSM850(送信周波数824〜849MHz、受信周波数869〜894MHz)の周波数帯域でも挿入損失が0.9dBであり、その2〜3倍の周波数帯域でも25dB以上の減衰量が得られた。このことより、GSM850/GSM900の周波数帯域に対応した高周波複合部品も得ることができる。一方、DCS1800/PCS1900の周波数帯域では挿入損失が1.1dBであり、その2〜3倍の周波数帯域でも25dB以上の減衰量が得られ、広帯域にわたって大きな減衰量を得ることできた。
100 積層体
LPF1、LPF2 フィルタ回路
SW1,SW2 スイッチ回路
Claims (3)
- 周波数の異なる少なくとも2つの通信システムの高周波信号を分波する分波器であって、
第1ポートと第2ポートとの間に接続され、第1の周波数帯域を通過周波数帯域とする第1フィルタと、第1ポートと第3ポートとの間に接続され、第2の周波数帯域を通過周波数帯域とする第2フィルタとを備え、
前記第1フィルタは、第1ポートと第2ポートとの間に接続された第1インダクタンス素子と、前記第1インダクタンス素子と並列接続し並列共振回路を形成する第1キャパシタンス素子と、前記第1インダクタンス素子の第2ポート側とグランドとの間に配置され、第2インダクタンス素子及び第2キャパシタンス素子を備えた第1直列共振回路を備え、
前記第2フィルタは、第1ポートと第3ポートとの間に接続された第3キャパシタンス素子と、前記第3キャパシタンス素子と直列接続される第4キャパシタンス素子と、前記第3キャパシタンス素子と第4キャパシタンス素子との接続点とグランドとの間に配置され、第3インダクタンス素子及び第5キャパシタンス素子を備えた第2直列共振回路を有し、
前記第1から第3インダクタンス素子と、第2から第5キャパシタンス素子とは、積層体に形成された電極パターンにより構成され、
前記第1キャパシタンス素子は、異なる誘電体層に形成された前記第1インダクタンス素子を構成する1ターン未満の電極パターン間を、他の電極パターンとの間よりも積層方向に近接させて生じた浮遊容量のみで形成され、
前記第3及び前記第4キャパシタンス素子の電極パターンが前記第1インダクタンス素子を構成する電極パターンと積層方向に重なり、誘電体層を介して隣り合う前記第1インダクタンス素子の電極パターンと前記第3キャパシタンス素子の電極パターンとを、少なくとも75μmの間隔をもって配置したことを特徴とする分波器。 - 前記第1直列共振回路は、第2の周波数帯域内に減衰極を有し、
前記並列共振回路は、第1の周波数帯域の2.5〜3倍の周波数帯域内に減衰極を有し、
前記第2直列共振回路は、第1の周波数帯域内に減衰極を有することを特徴とする請求項1に記載の分波器。 - 前記第2ポートにフィルタ回路或いはスイッチ回路を接続し、及び/又は前記第3ポートに他のフィルタ回路或いは他のスイッチ回路を接続してなり、前記フィルタ回路、スイッチ回路は前記積層体に分波器とともに構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の高周波複合部品。
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