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JP4661155B2 - 無機微粒子を含有する樹脂組成物 - Google Patents

無機微粒子を含有する樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、プロピレン重合体樹脂と無機微粒子とを含有する樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物に関するものである。
従来から、熱可塑性樹脂を用いて得られるフィルムやシートには、ブロッキングを防止するために無機微粒子が用いられている。
例えば、特開平8−92424号公報には、平均粒子径が50〜500μで100μ以下の微粒子の割合が10重量%以上のオレフィン重合体粒子に無機系微粉末3.0〜25.0重量%を配合し、溶融混練したポリオレフィンフィルム用マスターバッチであって、アンチブロッキング剤の分散性が良好でフィルムの外観、透明性、耐ブロッキング性、耐傷付き性の良好なポリオレフィンフィルム用マスターバッチが記載されている。
さらに、特開2003−170420号公報には、混合割合が特定の範囲である熱可塑性樹脂と無機微粒子を、特定の混合温度で混合した後、溶融混練する樹脂組成物の製造方法であって、無機微粒子の濃度が高く、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物の製造方法が記載されている。
さらに、特開2003−171565号公報には、重量平均粒子径が特定の範囲であり、粒子径が特定の範囲である粒子の割合が特定の範囲である熱可塑性樹脂と無機微粒子を含む樹脂組成物であって、粉体としての取り扱いが容易で、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物が記載されている。
特開平8−92424号公報 特開2003−170420号公報 特開2003−171565号公報
しかし、上記公報等に記載されている樹脂組成物においても、無機微粒子の分散性については、改良が望まれていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、プロピレン重合体樹脂と無機微粒子とを含有し、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物を用いるフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
下記工程(1)および下記工程(2)を含むフィルムの製造方法に係るものである。
工程(1):190℃におけるメルトテンション比が1.6以上3.0以下であるプロピレン重合体樹脂(A)80〜99重量部と無機微粒子(B)1〜20重量部とを溶融混練して樹脂組成物(D)を得る工程(但し、前記プロピレン重合体樹脂(A)と前記無機微粒子(B)との重量の合計を100重量部とする。)
工程(2):工程(1)で得られた樹脂組成物(D)0.1〜30重量部と熱可塑性樹脂(但し、前記樹脂組成物(D)を除く)70〜99.9重量部(但し、前記樹脂組成物(D)と前記熱可塑性樹脂との重量の合計を100重量部とする。)とを混合して得られる熱可塑性樹脂組成物を押出し成形することによって、フィルムを得る工程


本発明によれば、プロピレン重合体樹脂と無機微粒子とを含有し、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物、および、前記樹脂組成物と熱可塑性樹脂(但し、前記樹脂組成物を除く)を含有する熱可塑性樹脂組成物からなるフィルムを得ることができる。
本発明で用いられるプロピレン重合体樹脂(A)は、プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体であり、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体、プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体等が挙げられる。これらの重合体は単独で用いてもよく、少なくとも2種を併用しても良い。
プロピレン−エチレン共重合体におけるエチレン含量は、プロピレン−エチレン共重合体の全重量を100重量%として、当該全重量に対して0.1重量%〜10重量%のものを用いることができる。
プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体において、炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられ、α−オレフィン含量は、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体の全重量を100重量%として、当該全重量に対して0.1重量%〜30重量%が挙げられる。プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体としては、例えばプロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体において、エチレン含量は、三元共重合体の全重量を100重量%として、当該全重量に対して0.1重量%〜10重量%のものを用いることができる。炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられ、α−オレフィン含量は、三元共重合体の全重量に対して0.1重量%〜30重量%が挙げられる。プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
本発明で用いられるプロピレン重合体樹脂(A)は、190℃におけるメルトテンション比が1.6以上である。フィルムの外観を良好なものにするという観点から、好ましくは、1.6以上3.0以下である。より好ましくは1.8以上3.0以下である。1.6未満であると無機微粒子の分散性が不十分なことがある。
本発明で用いられるプロピレン重合体樹脂(A)のメルトテンション比とは、下記の調整条件で調整されるメルトテンション測定用ペレットを用いて、東洋精機社製溶融張力測定機によって、下記の測定条件で測定されるメルトテンションについて、下記の式から算出されるものである。
〔メルトテンション測定用ペレットの調整条件〕
プロピレン重合体100重量部に、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.2重量部、酸化防止剤スミライザーGP(住友化学工業株式会社製)0.1重量部を加え、40mm単軸押出機で230℃で溶融混練することによりペレットを得る。
〔メルトテンションの測定条件〕
上記で調整されたペレットのメルトテンションを東洋精機社製溶融張力測定機を用いて、下記条件で測定する。
内径9.55mmのシリンダに、長さ8.00mm、内径2.10mmのオリフィスを取り付ける。シリンダにプロピレン重合体樹脂を充填し、ピストンを挿入して190℃で5分間予熱し十分に融解させる。5.7mm/分の速度でピストンを降下させ、オリフィスからの樹脂を滑車を通して所定の速度で引き取り、滑車とつりあう荷重の重さ(g)をロードセルで測定しメルトテンションとする。
〔メルトテンション比〕
メルトテンション比は以下の式で計算する。
メルトテンション比=(引き取り速度28.3m/分のメルトテンション(g))/(引き取り速度3.2m/分のメルトテンション(g))
プロピレン重合体樹脂(A)は、チーグラー・ナッタ触媒や、メタロセン触媒などを用いて、原料となるプロピレンやエチレンを重合させる事によって得られる。プロピレン重合体樹脂(A)の製造は、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどの不活性溶剤中で行う方法や、液状のプロピレンやエチレン中で重合を行う方法、または気体となったプロピレンやエチレン中に触媒を添加し、気相状態で製造する方法、またはこれらの組み合わせによる方法によって行うことができる。
プロピレン重合体樹脂(A)として、好ましくは、極限粘度が5dL/g以上の結晶性プロピレン重合体部分(a)を製造する工程および極限粘度が3dL/g未満の結晶性プロピレン重合体部分(b)を製造する工程を含む重合方法により得られるプロピレン重合体(C)である。
該プロピレン重合体(C)に含有される結晶性プロピレン重合体部分(a)の割合として、好ましくは0.05〜35重量%であり(但し、プロピレン重合体(C)の全重量を100重量%とする)、該プロピレン重合体(C)の極限粘度として、好ましくは3dL/g未満である。
結晶性プロピレン重合体部分(a)の極限粘度として、無機微粒子の分散性に優れるという本発明の効果が大きいという観点から、さらに好ましくは、7dL/g以上である。
また、プロピレン重合体(C)の極限粘度として、加工機の負荷を少なくするという観点や、フィルムの外観を良好なものにするという観点から、さらに好ましくは、2dL/g以下である。
本発明で用いられる無機微粒子(B)は、具体的には、二酸化ケイ素、アルミノシリケート、タルク等のケイ酸マグネシウム、カオリン等のケイ酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。この中でも、無機微粒子の分散性に優れるという本発明の効果が大きいという観点から、好ましくは二酸化ケイ素である。
本発明で用いられる無機微粒子(B)の平均粒子径や見掛け比重は、フィルムの外観、耐ブロッキング性や耐傷つき性を良好にするという観点から、平均粒子径として、好ましくは1〜10μmであり、見掛け比重として、好ましくは0.1〜1g/ccである。
本発明の樹脂組成物に含有されるプロピレン重合体樹脂(A)と無機微粒子(B)の含有量は、プロピレン重合体樹脂(A)と無機微粒子(B)の重量の合計100重量部に対して、プロピレン重合体樹脂(A)の含有量が80〜99重量部であり、無機微粒子(B)の含有量が1〜20重量部である。好ましくは、プロピレン重合体樹脂(A)の含有量が90〜98重量部であり、無機微粒子(B)の含有量が2〜10重量部である。
プロピレン重合体樹脂(A)の含有量が80重量部未満の場合(即ち、無機微粒子(B)の含有量が20重量部を超えた場合)、無機微粒子(B)の分散性が不充分なことがある。また、プロピレン重合体樹脂(A)の含有量が99重量部を超えた場合(即ち、無機微粒子(B)の含有量が1重量部未満の場合)、フィルムなどの製品に用いる場合に大量に添加しなければ耐ブロッキング性が改良されず、製品としての価値が低いものとなることがある。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、プロピレン重合体樹脂(A)と無機微粒子(B)とを溶融混練する方法である。
溶融混練に用いられる装置としては、例えば、一軸の溶融押出機、二軸以上の多軸の溶融押出機、バンバリーミキサー等が挙げられ、好ましくは二軸以上の多軸押出機である。
溶融混練方法に関しては熱可塑性樹脂の融点以上の温度で溶融混練する方法であれば良く、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)タンブラーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、スクリューブレンダー、リボンブレンダー等などの公知の混合装置を用いて予備混合した後、上記溶融混練に用いられる装置を用いて溶融混練する方法。
(2)上記溶融混練に用いられる装置にプロピレン重合体樹脂(A)と、無機微粒子(B)を単位時間あたり一定の量比で同時に投入して溶融混練する方法。
(3)上記溶融混練に用いられる装置を用いて、あらかじめプロピレン重合体樹脂(A)のみを溶融させ、その状態に無機微粒子(B)を投入する方法。
本発明の樹脂組成物には、必要な場合には、金属石けん、塩素補足剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、核剤、顔料などの添加剤を加えてもよい。
本発明の樹脂組成物は、押出成形、射出成形、発泡成形、中空成形等の幅広い用途に好適に用いることができる。中でも押出成形に、好適に用いられる。
本発明の樹脂組成物と熱可塑性樹脂(但し、前記の本発明の樹脂組成物を除く)とを含有する熱可塑性樹脂組成物も、押出成形、射出成形、発泡成形、中空成形等の幅広い用途に好適に用いることができる。
特に、本発明の樹脂組成物と熱可塑性樹脂(但し、前記の本発明の樹脂組成物を除く)とを含有する熱可塑性樹脂組成物は、押出成形に好適に用いられ、無機微粒子の分散が良好なフィルムが得られる。この場合、前記熱可塑性樹脂組成物としては、前記熱可塑性樹脂組成物の重量の合計100重量部に対して、本発明の樹脂組成物0.1〜30重量部と、前記熱可塑性樹脂(但し、前記の本発明の樹脂組成物を除く)70〜99.9重量部とを含有する熱可塑性樹脂組成物が好ましい。
そして、前記熱可塑性樹脂組成物を混合し、押出成形することによって、特に無機微粒子の分散が良好なフィルムが効率的に得られる。
また、前記熱可塑性樹脂組成物に含有される上記の熱可塑性樹脂(但し、前記の本発明の樹脂組成物を除く)として、無機微粒子の分散性に優れるという本発明の効果が大きいという観点から、無機微粒子を含まない熱可塑性樹脂、または、無機微粒子の含有量が1重量%以下である熱可塑性樹脂が好ましい。
以下、本発明について、実施例および比較例を用いて説明する。なお、発明の詳細な説明および実施例および比較例における各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)MFR(単位:g/10分)
JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgfで測定した。
(2)メルトテンション(単位:g)
メルトテンション測定用ペレットは以下の条件で調整した。
プロピレン重合体100重量部に、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.2重量部、酸化防止剤スミライザーGP(住友化学工業株式会社製)0.1重量部を加え、40mm単軸押出機で230℃で溶融混練することによりペレットを得た。
このペレットのメルトテンションを東洋精機社製溶融張力測定機を用いて、下記条件で測定した。
内径9.55mmのシリンダに、長さ8.00mm、内径2.10mmのオリフィスを取り付けた。シリンダにプロピレン重合体樹脂を充填し、ピストンを挿入して190℃で5分間予熱し十分に融解させた。5.7mm/分の速度でピストンを降下させ、オリフィスからの樹脂を滑車を通して所定の速度で引き取り、滑車とつりあう荷重の重さ(g)をロードセルで測定しメルトテンションとした。
メルトテンション比は以下の式で計算した。
メルトテンション比=(引き取り速度28.3m/分のメルトテンション(g))/(引き取り速度3.2m/分のメルトテンション(g))
(3)プロピレン重合体(C)に含有される結晶性プロピレン重合体部分(a)の割合
重合時の物質収支から求めた。
(4)極限粘度(単位:dL/g)
ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測定を行った。なお、プロピレン重合体(C)にのうち、結晶性プロピレン重合体部分(b)の極限粘度は、成分(a)および全体のプロピレン系重合体の極限粘度より以下の計算式より求めた。
[η]b=([η]C×100−[η]a× Wa)/Wb
[η]C:結晶性プロピレン系重合体全体(C)の極限粘度
[η]a:成分(a)の極限粘度
Wa:成分(a)の含量(重量%)
Wb:成分(b)の含量(重量%)
(5)エチレン含量(単位:重量%)
高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の616ページに記載されている方法により求めた。
(6)フィルム外観
フィルムを5枚重ねたものについて200cm2あたり、目視により確認できるフィッシュアイの個数を計測した。20個以上のものを「不良」、20個以下の物を「良好」とした。
(8)透明性(ヘイズ、単位:%)
JIS K7105に従い測定した。この値が小さいほど、透明性が良好であり無機微粒子が微分散していると判断される。
(9)透明性(LSI、単位:%)
株式会社東洋精機製作所社製視覚透明度試験機(LIGHT SCATTERING METER)を用いて、フィルムの透過光のうち、−1.2°〜−0.4°、0.4°〜1.2°の散乱光を求めた。この値が小さいほど、透明性が良好であり無機微粒子が微分散していると判断される。
(実施例1)
〔プロピレン重合体樹脂(A)の製造〕
チーグラー・ナッタ型触媒を用いて第1工程で極限粘度が8dL/gのプロピレン単独重合体部分(a)を製造した(極限粘度は重合槽からの抜き取り物を測定することによって求めた)後、触媒を失活させずに、触媒と第一の成分を第2工程へ移し、第2工程で極限粘度が1.3dL/gである成分であるプロピレン単独重合体部分(b)を製造した。最終的に得られた重合体(C)の極限粘度は1.9dL/gであり、重合体(C)に占める極限粘度が8dL/gのプロピレン単独重合体部分(a)は10重量%であった。
このプロピレン重合体樹脂のメルトテンション比は2.2、MFRは13g/10分であった。
〔樹脂組成物の製造およびフィルム製膜〕
プロピレン重合体樹脂(A)100重量部を、20Lヘンシェルミキサー(川田製作所製)内で80℃まで予熱し、無機微粒子としてサイリシア420(富士シリシア化学製、平均粒子径3μm、見掛け比重0.2g/cc)2.3重量部、酸化防止剤イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.05重量部、イルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.50重量部を加え、535rpm、80℃で3分間混合した。(なお、プロピレン重合体樹脂(A)が100重量部であり、無機微粒子であるサイリシア420が2.3重量部であることから、プロピレン重合体樹脂(A)とサイリシア420の合計100重量部に対するプロピレン重合体樹脂(A)の含有量は、97.8重量部であり、サイリシア420の含有量は、2.2重量部である。)
この混合物をΦ30mm二軸混練機(TEX30:日鋼製作所製)で230℃で20Kg/時で混練し樹脂組成物を得た。製造時の粉体の取り扱い性は良好であった。
この組成物6重量部に、無機微粒子を含まないプロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体(MFR=7)94重量部を加え、250℃でTダイを用いた厚さ30μmのフィルムを製膜した。得られたフィルムの外観は良好であり、ヘイズは1.2%、LSIは2.4%であった。
(比較例1)
〔プロピレン重合体樹脂(A)の製造〕
チーグラー・ナッタ型触媒を用いて極限粘度が1.7dL/gのエチレン−プロピレン共重合体(エチレン含量=4重量%)を製造した。
このプロピレン重合体樹脂のメルトテンション比は1.1、MFRは6g/10分であった。
〔樹脂組成物の製造およびフィルム製膜〕
実施例1と同様に行った。得られたフィルムの外観は不良であり、ヘイズは1.4%、LSIは3.8%であった。
(比較例2)
〔プロピレン重合体樹脂(A)の製造〕
チーグラー・ナッタ型触媒を用いて極限粘度が1.3dL/gのエチレン−プロピレン共重合体(エチレン含量=4重量%)を製造した。
このプロピレン重合体樹脂のメルトテンション比は1.2、MFRは26g/10分であった。
〔樹脂組成物の製造およびフィルム製膜〕
実施例1と同様に行った。得られたフィルムの外観は良好であり、ヘイズは1.5%、LSIは3.9%であった。
本発明の要件を満足する実施例は、フィルムの外観が良好であり、ヘイズ、LSI等の透明性に優れていることから、無機微粒子の分散性に優れていることが分かる。
これに対して、本発明の要件を満足しない比較例1はフィルム外観及び透明性に劣り、比較例2も透明性に劣ることから、無機微粒子の分散性が不充分であることが分かる。

Claims (3)

  1. 下記工程(1)および下記工程(2)を含むフィルムの製造方法。
    工程(1):190℃におけるメルトテンション比が1.6以上3.0以下であるプロピレン重合体樹脂(A)80〜99重量部と無機微粒子(B)1〜20重量部とを溶融混練して樹脂組成物(D)を得る工程(但し、前記プロピレン重合体樹脂(A)と前記無機微粒子(B)との重量の合計を100重量部とする。)
    工程(2):工程(1)で得られた樹脂組成物(D)0.1〜30重量部と熱可塑性樹脂(但し、前記樹脂組成物(D)を除く)70〜99.9重量部(但し、前記樹脂組成物(D)と前記熱可塑性樹脂との重量の合計を100重量部とする。)とを混合して得られる熱可塑性樹脂組成物を押出し成形することによって、フィルムを得る工程
  2. 無機微粒子が二酸化ケイ素である請求項1記載のフィルムの製造方法
  3. プロピレン重合体樹脂(A)が、極限粘度が5dL/g以上8dL/g以下の結晶性プロピレン重合体部分(a)を製造する工程および極限粘度が1.3dL/g以上3dL/g未満の結晶性プロピレン重合体部分(b)を製造する工程を含む重合方法により得られるプロピレン重合体(C)であって、該プロピレン重合体(C)に含有される結晶性プロピレン重合体部分(a)の割合が0.05〜35重量%であり(但し、プロピレン重合体(C)の全重量を100重量%とする)、該プロピレン重合体(C)の極限粘度が1.9dL/g以上3dL/g未満である請求項1記載のフィルムの製造方法
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