JP4631093B2 - 2液硬化型無溶剤系接着剤および2液硬化型無溶剤系接着剤用組成物 - Google Patents
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Description
このようなラミネート複合フィルムの貼り合わせに用いられるラミネート用接着剤としては、ポリエステルポリオールを含有する主剤と、ポリイソシアネートを含有する硬化剤とを含む2液硬化型ウレタン接着剤が、その簡便性と優れた接着性能の観点より、広く使用されている。
とりわけ、酢などの酸成分を含む食品を内容物として充填した場合には、このような現象がより顕著に現れる上、さらには包材を長期間保存した際には、梨肌状の外観を呈したり、場合によっては、ラミネート複合フィルムのプラスチックフィルムと金属箔とが剥離するという不具合を生じる。
そのため、2液硬化型無溶剤系接着剤において、アルミニウムなどの金属箔とプラスチックフィルムとの接着性を改善する手段として、ポリオールの水酸基を無水酸で変性する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明の目的は、バリア層とプラスチックフィルムとが積層されるラミネート複合フィルムにおいて、高温殺菌処理後も、優れた接着強度を保持し、しかも、ラミネート複合フィルムの製造時に、主剤と硬化剤との反応が適度に調整され、良好な作業性を確保することのできる、2液硬化型無溶剤系接着剤、および、その2液硬化型無溶剤系接着剤に用いられる2液硬化型無溶剤系接着剤用組成物を提供することにある。
また、本発明においては、硬化剤が、硬化剤100重量部に対して、脂肪族ジイソシアネートまたはその変性体を99〜20重量部、芳香脂肪族ジイソシアネートまたはその変性体を1〜80重量部を含有していることが好ましい。
また、本発明は、主剤、および、ポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤からなり、上記式(1)の値が、10以上80以下である2液硬化型無溶剤系接着剤における主剤として用いられ、分子中の全末端水酸基の30%以上が2級または3級の末端水酸基であり、その全末端水酸基のうち0.5%以上10%未満を無水酸によって変性した、酸当量2000〜28000のポリオール化合物を含有している2液硬化型無溶剤系接着剤用組成物をも含んでいる。
本発明において、主剤に含まれる酸基を含むポリオール化合物は、その分子中の全末端水酸基の30%(モル%、以下同じ。)以上が2級または3級の末端水酸基である。換言すれば、その分子中の全末端水酸基のうち、1級の末端水酸基が70%未満である。酸基を含むポリオール化合物の分子中の全末端水酸基のうち、1級の末端水酸基が70%を超えると、主剤と硬化剤との配合時に、水酸基とイソシアネート基との反応が活性化し、粘度上昇による作業性の不良を生じる。
本発明において、このような酸基を含むポリオール化合物は、分子中に少なくとも1つの酸基を有するポリオール化合物であって、末端水酸基が上記した割合を満たせば、特に制限されず、2液硬化型無溶剤系接着剤の主剤に用いることができるものであれば、いずれでも用いることができる。
変性に用いられる無水酸としては、特に制限されないが、例えば、無水トリメリット酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ピロメリット酸などが挙げられる。好ましくは、無水トリメリット酸が用いられる。
このようにして得た酸基を含むポリオールを主剤として用いれば、主剤と硬化剤とを混合した後の反応を適度に制御でき、優れた作業性を得ることができる。
多塩基酸またはそのアルキルエステルとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸などの脂環式ジカルボン酸、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸など、またはこれらのジアルキルエステル(例えば、炭素数1−6アルキルエステルなど)もしくはこれらの無水フタル酸などの酸無水物、またはこれらの混合物などが挙げられる。
本発明において、硬化剤に含まれるポリイソシアネート化合物は、ポリウレタンのポリイソシアネートとして通常使用されるポリイソシアネート単量体およびその変性体から選択することができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−、2,3−または1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物(MDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物(TDI)、4,4′−トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m−またはp−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが挙げられる。
硬化剤において、このような割合で脂肪族ジイソシアネートおよび芳香脂肪族ジイソシアネートを含有させれば、加熱殺菌処理後における耐内容物性の向上を図ることができるとともに、上記したポリオール化合物の反応性と相俟って、主剤と硬化剤との配合時における適度のポットライフを得ることができ、良好な作業性を確保することができる。
主剤と硬化剤との組み合わせとしては、例えば、水酸基当量が150〜1500、好ましくは、200〜1000、より好ましくは、250〜700、酸当量が2000〜28000、好ましくは、2500〜22500、より好ましくは、2500〜15000の、分子末端が酸変性されているポリエステルポリオールを含有する主剤と、脂肪族ジイソシアネートの変性体99〜20重量部、好ましくは、95〜30重量部、より好ましくは、95〜50重量部と、芳香脂肪族ジイソシアネートの変性体(イソシアネート成分が芳香脂肪族ジイソシアネートのみであるもの。)1〜80重量部、好ましくは、5〜70重量部、より好ましくは、5〜50重量部とを含むポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤との組み合わせが例示される。
シランカップリング剤としては、構造式R−Si≡(X)3またはR−Si≡(R’)(X)2(式中、Rはビニル基、エポキシ基、アミノ基、イミノ基、イソシアネート基またはメルカプト基を有する有機基を示し、R’は低級アルキル基を示し、Xはメトキシ基、エトキシ基またはクロル原子を示す。)で表わされるものであれば、何れのものでもよく、例えば、ビニルトリクロルシランなどのクロロシラン、例えば、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−プロピルメチルジメトキシシラン、n−(ジメトキシメチルシリルプロピル)エチレンジアミン、n−(トリエトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ジ(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシランなどのエポキシシラン、例えば、ビニルトリエトキシシランなどのビニルシラン、例えば、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシランなどが挙げられる。これらシランカップリング剤は、単独または2種以上併用してもよい。
また、リンの酸素酸またはその誘導体において、リンの酸素酸としては、例えば、次亜リン酸、亜リン酸、オルトリン酸、次リン酸等のリン酸類、例えば、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、ウルトラリン酸などの縮合リン酸類などが挙げられる。
リン酸の酸素酸またはその誘導体の配合量は、例えば、主剤または硬化剤100重量部に対して、0.001〜3重量部、好ましくは、0.01〜2.5重量部である。
そして、本発明の2液硬化型無溶剤系接着剤は、これら主剤および硬化剤を配合して、被着体に塗布するようにして使用される。
バリア層とは、バリア性を有する層であって、例えば、金属または金属酸化物の層を含む層が挙げられ、該バリア層としては、金属箔ならびにバリア層を含むプラスチックフィルムが挙げられる。金属箔としては、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、銅、鉛などが挙げられる。これらの厚みは、5〜100μm、好ましくは5〜20μm、さらに好ましくは5〜15μmである。
また、プラスチックフィルムとして、各種共押出フィルムおよび上記プラスチックフィルム同士を予め本発明の接着剤もしくは他の接着剤で貼り合わせたラミネート複合フィルムを用いてもよい。プラスチックフィルムの厚みは、通常、5〜200μmである。
また、プラスチックフィルム(必要に応じてバリア層を有するプラスチックフィルム)の表面(接着剤の塗工面または非塗工面)は、コロナ放電処理などの表面処理を施してもよく、アンカーコート剤などのプライマー層を形成してもよい。また、上記プラスチックフィルムには適宜印刷が施されていてもよい。
より具体的には、まずバリア層の一方の面とプラスチックフィルムとをラミネートしてもよく(1次ラミネート)、また、1次ラミネート後に、1次ラミネート品の少なくとも一方の面に他のプラスチックフィルムを2次ラミネートすることにより、バリア層を含むプラスチック複合フィルムを作製してもよい。
1次ラミネートでは、通常、バリア層とプラスチックフィルムとがラミネートされる。また、2次ラミネートまでに、この複合フィルムは、接着剤を硬化反応させるために加温・養生(例えば、25〜60℃での養生)してもよく、養生することなく、直ちに、2次ラミネートしてもよい。
製造例1(末端酸変性ポリエステルポリオールAの製造)
イソフタル酸863.61g、1,3−ブタンジオール681.46g、1,6−へキサンジオール410.24gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸253.23g、スタノクト(スタナスオクトエート、以下同じ)0.19gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応した後、110℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸9.46gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールAを得た。
製造例2(ポリエステルポリオールBの製造)
イソフタル酸684.00g、1,3−ブタンジオール602.21g、1,6−へキサンジオール181.26g、ネオペンチルグリコール162.91gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸200.57g、セバシン酸277.57g、スタノクト0.18gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールBを得た。
ポリエステルポリオールB1000gに、無水トリメリット酸1gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールCを得た。
得られたポリエステルポリオールCは、酸変性率(分子中の全末端水酸基のうち無水酸により変性された割合)が0.2%であり、2級または3級の末端水酸基が全末端水酸基の95%であった。
ポリエステルポリオールB1000gに、無水トリメリット酸7gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールDを得た。
得られたポリエステルポリオールDは、酸変性率(分子中の全末端水酸基のうち無水酸により変性された割合)が1.5%であり、2級または3級の末端水酸基が全末端水酸基の95%であった。
イソフタル酸667.41g、1,3−ブタンジオール442.91g、1,6−へキサンジオール266.63g、ネオペンチルグリコール239.64gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸195.70g、セバシン酸270.84g、スタノクト0.18gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応した後、110℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸12.54gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールEを得た。
製造例6(末端酸変性ポリエステルポリオールFの製造)
イソフタル酸702.91g、1,3−ブタンジオール585.00g、1,6−へキサンジオール176.09g、ネオペンチルグリコール158.26gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸206.11g、セバシン酸285.24g、スタノクト0.18gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応した後、110℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸12.60gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールFを得た。
製造例7(ポリエステルポリオールGの製造)
イソフタル酸898.90g、エチレングリコール294.11g、1,6−へキサンジオール418.91g、ネオペンチルグリコール284.43gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸263.58g、スタノクト0.19gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールGを得た。
イソフタル酸482.35g、テレフタル酸241.17g、2−メチル−1,3−プロパンジオール637.00g、1,6−へキサンジオール191.74g、ネオペンチルグリコール172.33gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸212.16g、セバシン酸293.61g、スタノクト0.19gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応した後、110℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸13.33gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールHを得た。
製造例9(ポリエステルポリオールIの製造)
ジメチルテレフタレート242.25g、イソフタル酸621.77g、エチレングリコール384.89g、ネオペンチルグリコール104.53g、1,6−へキサンジオール355.84g、酢酸亜鉛0.17gを反応器に仕込み、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水およびメタノールを留出後、アゼライン酸234.82gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールIを得た。
イソフタル酸1554.74g、1,3−ブタンジオール2807.16gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸1367.66g、スタノクト0.48gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールJを得た。
イソフタル酸1525.01g、1,3−ブタンジオール1400.71g、ネオペンチルグリコール1515.72gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸1341.51g、スタノクト0.49gを加え、窒素気流下180〜220℃でエステル化反応した後、110℃まで冷却した。その後、無水トリメリット酸34.65gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールKを得た。
製造例12(ポリエステルポリオールLの製造)
イソフタル酸1534.89g、1,3−ブタンジオール1868.86g、ネオペンチルグリコール1011.15gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸1350.2g、スタノクト0.49gを加え、窒素気流下180〜220℃で反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールLを得た。
ポリエステルポリオールL1000gに、無水トリメリット酸7gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールMを得た。
得られたポリエステルポリオールMは、酸変性率(分子中の全末端水酸基のうち無水酸によって変性された割合)が0.9%であり、2級または3級の末端水酸基が全末端水酸基の41.7%であった。
イソフタル酸2866.98g、1,3−ブタンジオール3569.77g、ネオペンチルグリコール1931.43gを反応器に仕込み、窒素気流下190〜220℃でエステル化反応を行なった。その後、所定量の水を留出後、アジピン酸1261.01g、セバシン酸1745.14g、スタノクト0.98gを加え、窒素気流下180〜220℃で反応を行なうことにより、ポリエステルポリオールNを得た。
ポリエステルポリオールN1000gに、無水トリメリット酸15gを加えて、110℃にて酸変性することにより、ポリエステルポリオールOを得た。
得られたポリエステルポリオールOは、酸変性率(分子中の全末端水酸基のうち無水酸によって変性された割合)が2.0%であり、2級または3級の末端水酸基が全末端水酸基の40%であった。
上記により得られた末端酸変性ポリエステルポリオールA、C、D、E、F、H、K、M、O、および、ポリエステルポリオールGに、表1に示す処方で、下記の添加剤を配合することにより、主剤1〜10を調製した。
エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBE−403、信越化学工業株式会社製)
アミノシラン:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン(KBE−603、信越化学工業株式会社製)
リン酸:リン酸(和光純薬工業株式会社製)
シリコーンオイル:SH200 350cs(東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)
シリコン系表面調整剤:BYK−333(BYK−Chemie GmbH製)
製造例17(ポリイソシアネートAの製造)
ポリエステルポリオールI225.00gおよびキシリレンジイソシアネート1129.12gを反応器に仕込み、窒素気流下70〜80℃でウレタン化反応を行なった。その後、未反応のキシリレンジイソシアネートを薄膜蒸留にて除去することにより、ポリイソシアネートAを得た。このポリイソシアネートAのアミン当量は、413であった。
キシリレンジイソシアネートのビウレット体100gと、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体900gとを、窒素気流下80℃で均一に混合することにより、ポリイソシアネートBを得た。このポリイソシアネートBのアミン当量は、210であった。以下、このポリイソシアネートBを硬化剤1とする。
キシリレンジイソシアネートのビウレット体500gと、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体500gとを、窒素気流下80℃で均一に混合することにより、ポリイソシアネートCを得た。このポリイソシアネートCのアミン当量は、210であった。以下、このポリイソシアネートCを硬化剤2とする。
ポリイソシアネートA300gと、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体700gとを、窒素気流下80℃で均一に混合することにより、ポリイソシアネートDを得た。このポリイソシアネートDのアミン当量は、245であった。以下、このポリイソシアネートDを硬化剤3とする。
ポリエステルポリオールJ1021.39g、キシリレンジイソシアネート474.23g、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体468.72gを反応器に仕込み、窒素気流下70〜80℃でウレタン化反応を行なった。反応終了後、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体842.7gを70〜80℃で混合し、ポリイソシアネートEを得た。このポリイソシアネートEのアミン当量は399であった。以下、このポリイソシアネートEを硬化剤4とする。
ポリエステルポリオールL1052.06g、キシリレンジイソシアネート497.94g、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体492.16gを反応器に仕込み、窒素気流下70〜80℃でウレタン化反応を行なった。反応終了後、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体876.09gを70〜80℃で混合し、ポリイソシアネートFを得た。このポリイソシアネートFのアミン当量は395であった。以下、このポリイソシアネートFを硬化剤5とする。
ポリエステルポリオールN1111.14g、キシリレンジイソシアネート533.51g、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体527.31gを反応器に仕込み、窒素気流下70〜80℃でウレタン化反応を行なった。反応終了後、イソシアネート基の一部をイソブタノールで反応させたヘキサメチレンジイソシアネートの3量体931.77gを70〜80℃で混合し、ポリイソシアネートGを得た。このポリイソシアネートGのアミン当量は402であった。以下、このポリイソシアネートGを硬化剤6とする。
上記により調製された主剤1〜10および硬化剤1〜6を、表2に示すように配合することにより、実施例1〜7および比較例1〜3の2液硬化型無溶剤系接着剤を用意した。
これらの2液硬化型無溶剤系接着剤を用いて、後述の方法でラミネート複合フィルムを作製した後、それぞれのラミネート複合フィルムについて、耐熱水性試験、耐内容物試験を行ない、物性を評価した。その結果を表3に示す。
ラミネート複合フィルムの作製
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み12μm)とアルミニウム箔(厚み9μm)とからなるラミネート複合フィルムを、溶剤系接着剤(タケラックA−310(三井武田ケミカル株式会社製)10重量部とタケネートA−3(三井武田ケミカル株式会社製)1重量部を混合し、酢酸エチルで希釈したもの)を用いて予め作製しておき、このラミネート複合フィルムのアルミニウム箔側に、無溶剤型ラミネータ(岡崎機械製TNS−400−200)を用いて、各実施例および各比較例の2液硬化型無溶剤系接着剤を塗工(塗工量2.8〜3.0g/m2)し、この塗工面に、未延伸ポリプロピレンフィルム(厚み70μm)を貼り合わせ、3層ラミネート複合フィルムを作製した。その後、この3層ラミネート複合フィルムを50℃、3日間の条件で養生し、2液硬化型無溶剤系接着剤を硬化させた。
上記のようにして作製された各ラミネート複合フィルムを使用して、13×17.5cmの大きさの袋を作製し、内容物として、食酢/サラダ油/ケチャップを体積比1/1/1で予め混合したものを充填した。この袋を、210×520×105mmのトレイに載置し、135℃で20分間、0.20MPaの加圧下で熱水滅菌を行なった後、内容物を取り出し、アルミニウム箔/未延伸ポリプロピレンフィルム間の接着強度を、室温下、試験片幅15mm、引張速度300mm/min、T型剥離試験により評価した。
Claims (5)
- 硬化剤が、芳香脂肪族ジイソシアネートまたはその変性体を含有していることを特徴とする、請求項1に記載の2液硬化型無溶剤系接着剤。
- 硬化剤が、硬化剤100重量部に対して、脂肪族ジイソシアネートまたはその変性体を99〜20重量部、芳香脂肪族ジイソシアネートまたはその変性体を1〜80重量部含有していることを特徴とする、請求項1に記載の2液硬化型無溶剤系接着剤。
- バリア層とプラスチックフィルムとをラミネートするために用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載の2液硬化型無溶剤系接着剤。
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