JP4608724B2 - 耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管と、その製造方法に関する。本発明の耐熱多層金属管は、高温かつ炭化性の環境で使用する装置を構成する管の材料として好適である。
【0002】
【従来の技術】
浸炭焼入れ炉の熱放射管、熱分解反応炉とくにエチレン、プロピレンまたはオフガスの製造装置のクラッキングチューブ、ガス分解変性炉たとえばメタノール製造装置やアンモニアガス発生装置の部品、コークス炉や石炭ガス処理のための高温COガス管などは、耐熱性と並んで、コーキングおよび炭化に対する耐性が高いことが要求される。コーキングは、炭化水素の熱分解により炭素が生成して金属の表面に析出し、堆積する現象であり、金属管内の流路断面積の減少を引き起こし、さらには閉塞に至るトラブルの原因となる。金属の炭化は、表面から炭素が侵入して拡散により内部に進む浸炭現象である。これは、コーキングに続いて生じることもあるし、雰囲気から直接行われることもあるが、いずれにしても炭化に伴う耐食性の低下がもたらす腐食の進行、管内径の縮小、さらには脆化が引き起こす破損は、装置にとって致命的である。
【0003】
上に列挙したような用途に使用する金属管としては、まずCr−Ni系耐熱合金の単層管がある。既知の材料の一群は、特開平5−93240、同7−113139、同7−258782、および同7−258783に開示された40〜50%Cr−Ni系のもので、高温強度を確保するために0.1〜0.5%のCおよび0.2%以下のNを含有し、さらに高温強度を増強する成分として、Al,Nb,Ti,ZrおよびWの少なくとも1種を添加した合金組成を有する。いまひとつは、特開平5−1344に開示の合金鋼を代表とするもので、同様に高温強度を確保することを意図して、0.05〜0.3%のCおよび0.1〜0.6%のNを含有させ、耐浸炭性を与える成分として5.0%以下のSiを添加し、さらに加工性を改善する目的で、0.4%以下のMnおよび0.001〜0.02%のMgを添加した合金成分を特徴とする。
【0004】
このような合金組成は、高温強度を確保したり加工性を向上させる上では効果があるが、合金成分が耐コーキング性や耐浸炭性をかえって阻害することもあり、その観点からは十分満足な材料であるとはいえない。
【0005】
そこで、管を二重に構成して、内外管の一方に高温強度を負担させ、他方に耐コーキング性や耐浸炭性をもたせることが試みられている。そのひとつの手法は「鋳ぐるみ鋳造法」であって、特開昭60−170564は、とくに曲管部分の製造を意図して、加熱した曲げ管を中子とし、砂型を外型としてそれらの間に溶湯を注入して、曲げ管を鋳ぐるんだものを得る技術を開示している。この技術の問題点は、溶湯と接触した中子が一部溶融し、溶湯金属を汚染することである。また、鋳造部分の肉厚が薄いと、溶湯の回りが不十分になって、融合不良とかブローホールなどの欠陥を生じやすい。
【0006】
二重管の製造方法としては遠心鋳造法もあり、特開平5−93238および同5−93249には、遠心鋳造機にまず高NiのFe−Ni−Cr系耐熱鋼の溶湯を入れて外管を鋳造し、ついでCr−Ni系合金の溶湯を注入して内管を積層鋳造することが提案されている。しかし、遠心鋳造を高い生産性をもって実施しようとするときは、外管が完全に凝固しないうちに内管の溶湯を注入せざるを得ない。コーキングに関して、Feは炭化水素の分解反応の触媒として働くので有害であることがわかっているが、上記の合金組成の組み合わせにおいては、外管材料に含まれているFeが拡散して内管表面に出ることが避けられず、高い耐コーキング性をもつ積層管は実現できない。一方、外管が凝固した後に内管を鋳造することは、凝固の過程で熱膨張−収縮の問題から割れが生じやすく、実用的な歩留まりで管を製造することは絶望的である。
【0007】
さらに別の二重管製造技術として、熱間押出法によるクラッド管の製造が考えられる。特開平7−150556には、Ni−Fe−Cr系耐熱合金製の中空ビレットの中に内管として適切な合金組成のビレットを押し込んだものを、熱間ロール圧延で製管することを提案している。しかし、現状では製造コストが高いため、クラッド管は、複合材料としては実用性に乏しい。
【0008】
耐熱強度の高い金属管の表面に高クロム含有量の層を形成する技術として、インクロマイジング法がある。しかし、この技術で形成できるクロムリッチ層の厚さは、30μmから、高々50μm程度であって、表面が酸化や炭化で失われるような装置の構成部品に適用するには限界がある。
【0009】
耐熱性と耐コーキング性とに関して最も過酷な条件で使用される金属管の例として、ナフサをクラッキングしてエチレンを製造するエチレン製造反応管(以下「エチレン管」と略記する)を取り上げると、原料ナフサは、外側からバーナーで加熱されたエチレン管内を蒸気の形で通過し、熱分解を受ける。このとき、エチレン管は1100℃を超える温度に加熱されるが、この温度に耐える材料としては、HK−40材、HP−40材およびHP調整材があり、現に使用されている。これらの合金は、1100℃においても十分なクリープ強度を示すが、炭素の析出・堆積と、浸炭によるエチレン管の劣化は避けられない。堆積した炭素は、稼働を中断して除去(デコーキング)しなければならないし、浸炭による劣化が著しければ、交換しなければならない。デコーキングは、ナフサに代えて水蒸気をエチレン管に吹き込み、炭素をガス化して取り去る作業であって、エチレン管は高温にさらされる。その間、エチレンの生産は中断し、その一方でエチレン管の劣化は進む。
【0010】
1999年3月にヒューストンで開かれた第11回エチレンメーカー会議において、エチレン管の改善策として、耐熱合金製の基材管の表面に、Cr−Si合金の層とSi−Al合金の層からなる二重のコーティングを施すことが提案された。この手法は、耐コーキング性の向上に効果があるが、コーティングを行なうに当たって、金属粉末、セラミック粉末およびポリマーを使用し、化学的な接着のための熱処理を行なって接着層、拡散層および硬質非反応層の三層を形成し、かつ表面を不活性化するなど、複雑な工程を必要とする。それゆえ、製造コストは著しく高いものになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述した技術の現状から一歩前進し、高温かつ炭素の析出・堆積や浸炭が生じやすい条件下で使用する耐熱金属管、代表的にはナフサクラッカーのエチレン管の性能を向上させ、耐コーキング性にすぐれ、従って耐浸炭性も良好な耐熱多層金属管を、簡単な工程で実現して提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管は、図1および図2に示すように、耐熱性金属管基材(1)の内面および外面の一方または両方(図示した例では内面だけ)に、肉盛り溶接により、質量%で、Cr:36〜49%、Ni:35〜63%およびMo:0.5〜5%からなり、含有する不純物の量を、C:0.1%以下、N:0.3%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%以下、Fe:10%以下、P+S:0.02%以下、O:0.3%以下にそれぞれ規制し、かつ、残部を不可避的不純物としたCr−Ni−Mo系合金の肉盛り層(2)を形成したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施形態】
管基材を形成する耐熱性金属は、製品の耐熱多層金属管がその用途においてどの程度の耐熱特性を要求されるかによって、耐熱鋼または耐熱合金と呼ばれる合金の中から、適切なものを選択して使用すればよい。実用されている耐熱金属には、次のようなものがある:
・ 8%以上のCrを含有する鉄基合金、代表的な鋼種は、SUS403,SUS410,SUS304,SUS316,SUH3およびSUH4
・ 耐熱鋳鋼、代表的にはSCH15およびSCH16
・ HK材、とくにHK−40材(25Cr−20Ni−0.4C)
・ HP材、とくにHP−40材(25Cr−35Ni−0.4C)
・ HP調整材(25Cr−35Ni−0.4C−Nb/W)。
【0014】
肉盛り層を形成するCr−Ni−Mo系合金としては、質量%で、Cr:36〜49%、Ni:35〜63%、およびMo:0.5〜5%からなる組成を有するものを使用する。この合金組成を使用する理由を、各成分のはたらきとともに説明すれば、次のとおりである。
【0015】
Cr:36〜49%
耐酸化性を高める上で必要であるとともに、本発明で意図する耐コーキング性の実現に、きわめて重要な元素である。こうした効果を得るためには、通常Cr36%以上の添加が必要である。どちらの効果もCr量を高くすれば高まるが、49%を超えるとオーステナイト組織が不安定化になり、加工性が低くなって、曲げ加工などが困難になるから、合金としての実用性が低くなる。耐コーキング性が充分高く、かつ加工性も悪くないとくに好ましい範囲は、Cr:40〜47%である。
【0016】
Ni:35〜63%
エチレン管のような高温の使用環境で組織を安定に維持し、かつ意図する耐コーキング性を得るためには、多くの場合、少なくとも35%のNiの存在を必要とする。Ni量が増大すれば、それに伴って効果も増すが、あまり多くしてもそれに対応するわけではなく不経済になるので、63%が実用上の上限である。
【0017】
Niの一部は、Coで置き換えることができ、置き換えても効果は変わらないか、場合によっては耐コーキング性の一層の向上を得ることができる。もっとも、Coは材料としてはNiより高価であり、置き換えの意義はそれほど高くないから、多量に置き換えることは得策とは限らない。通常はNi量の10%、高々50%止まりの置き換えが有利である。
【0018】
Mo:0.5〜5%
本発明の多層金属管が所期の性能を発揮するには、肉盛り金属の溶接性が良好であること、すなわち溶着した金属に割れやブローホールなどの欠陥がないことと、靱延性が高いことが必要であり、これらの性質の確保にとって、Moは不可欠の成分である。後記する試験例に見るとおり、溶接性に限っていえば、添加の効果は0.5%程度の少量から認められ、量を増すことによって効果も増す。しかし、比較的少量の添加で効果が飽和するし、Mo量が過大になると、かえって高温における靱延性が低下するから、5%までに止めるのが得策である。
【0019】
肉盛り層を形成する合金には、上記の成分のほか、下記の成分を添加することが推奨される。
【0020】
B:0.001〜0.015%
Bの添加により、溶接性とくに溶着金属の割れ感受性が改善される。この効果は、後記する試験例2に見るとおり、0.001%という少量から認められ、0.015%を超えるとかえって失われるから、上記の範囲から添加量を選択する。Bを添加することにより得られる効果は、下記の量の、Zrおよび(または)REMを添加した合金組成とすることにより増強される。
【0021】
Zr:0.001〜0.015%
REM:0.0001〜0.002%
ZrによるBの作用の増強効果は、Zr:0.001%以上の添加で得られ、0.015%に至ると飽和する。REMによるBの作用の増強効果は、REM:0.0001%以上の添加で得られ、0.002%に至ると飽和する。これらの効果は、試験例2に示すとおりである。ZrおよびREMは、もちろん併用することができる。
【0022】
本発明の意図する高い耐コーキング性を確保するためには、肉盛り層を形成する合金が含有する不純物のいくつかについて、前記したように、その最大量を一定のレベルに規制することが必要である。具体的には、下記の諸成分と許容限度である。
【0023】
Fe:10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下
Feはコーキングを引き起こす成分であるから、極力低い含有量にしないと、本発明で多層構成を採用した意義が失われかねない。使用条件が比較的緩やかな製品を製造する場合は、10%まで許容できるが、そうでない場合は、5%以下にしなければならない。とくにきびしい場合は、1%以下に抑えたい。肉盛り金属であるCr−Ni−Mo系合金の製造に当たって、原料の吟味をしないと、比較的多量のFeが混入する可能性がある。製品に要求される性能とコストとのバランスを考えて、不純物としてのFe量を決定すべきである。
【0024】
C:0.1%以下、好ましくは0.03%以下
通常、耐熱鋼においては、引張強度およびクリープ破断強度を確保するため、ある程度のCの存在を必要とする。ところが、Cは、耐食性および耐コーキング性にとっては有害である。本発明の耐熱多層管では、強度は基材管の方が担うから、肉盛り金属の方は、強度が高いことを必要としない。それゆえ、Cr−Ni−Mo系合金中のCは、極力低含有量とする。0.1%まで許容できるが、好ましいのは0.03%以下である。
【0025】
N:0.3%以下、好ましくは0.1%以下
多量のNの存在は、肉盛り金属の硬質化・脆化をもたらすので、避けたい。この観点から、N量は0.3%以下にすべきであり、0.1%以下にすることが好ましい。
【0026】
Si:1.5%以下、好ましくは1.0%以下
合金の溶製過程で脱酸剤として添加されるので、不可避的に含まれる元素である。しかし、靱延性を損なうので、できるだけ低レベルにおさえたい。1.5%まで許容できるが、1.0%以下にすることが好ましい。
【0027】
Mn:1.5%以下、好ましくは1.0%以下
これも脱酸剤であるから、不可避的に含まれることが多いが、耐コーキング性を高く保つためには、なるべく少量にしたい。許容限度として1.5%の値を定めたが、1.0%以下が好ましい。
【0028】
P+S:0.02%以下
ともに溶接性を低くする(とくに割れ感受性を高めて)元素であり、合計で0.02%を超えると、溶接部に割れを生じる。
【0029】
O:0.3%以下
Oが多量にあると、溶着金属内にブローホールが発生し、肉盛り層が多孔質になる危険がある。0.3%以下であれば、実害はない。
【0030】
好ましい態様においては、不純物の総量を、上記した不純物はもちろんそれぞれの規制の範囲内とし、かつ、Feが5%以下、Feおよび上記不純物以外の不純物を含めた不純物を合計して、10%に抑制する。最も好ましい態様においては、Feを1%以下、Feおよび上記不純物以外の不純物を含めた不純物の合計量を3%以下に限定する。
【0031】
当業者には周知のことであるが、溶接を行なって得られる溶着金属は、溶加材金属に基材金属が若干溶けこんだ中間の合金組成をもったものになる。また、溶加材金属中の低沸点成分は、溶接作業中に揮発して、溶着金属中での含有量が低下する。本発明で採用した合金を構成する成分の中では、Bが揮発性であり、またREMも歩留まりを考慮すべき元素である。本発明の実施にあたっては、こうしたことを考慮に入れて、溶加材金属の合金組成を選択すべきである。
【0032】
肉盛り層の厚さは、少なくとも0.5mm必要である。肉盛り溶接において、母材である耐熱金属管から、Feをはじめとする好ましくない成分が肉盛り層に混入してくるが、0.5mm以上の厚さがあれば、それら成分が肉盛り層の表面にまで至ることは実質上なくなる。前記のエチレン管であれば、1.5〜2mm程度が適切である。5mmまたはそれ以上の厚さは、通常、必要ではない。
【0033】
エチレン管におけるコーキングの発生にとって、管材料の金属成分のほかに、表面の状態も重要な因子であることがわかった。すなわち、コーキングを避けるためには、炭化水素に接触する管の表面が平滑であることが望ましい。この観点から、肉盛り層の表面を研磨することが推奨される。研磨の程度は、最大アラサRmaxを12μm以下にすることを目標として実施する。
【0034】
本発明において、耐熱多層金属管の製造手段として採用した肉盛り溶接は、溶加材を、アーク、レーザー光、電子ビームあるいは超音波をエネルギー源として加熱し、基材表面において溶融・凝固させることにより、ある組成の金属の表面に、組成の異なる別の金属の層が一体となって存在し、基材表面の一部または前部を被覆した複合材をつくる技術である。2種の金属を複合化する手段としては、肉盛り溶接のほかにも、HIP、CIP、爆発圧着、拡散接合、圧接などさまざまな技術があるが、これらは必要とする設備の規模、生産性などの観点から経済性が低く、実用的でない。肉盛り溶接は、汎用性のある、比較的小規模の設備で実施でき、製品品質の確保も容易であり、広く行われている。
【0035】
そのような肉盛り溶接の技術の中でも、本発明にとって最適な技術は、プラズマ・トランスファー・アーク溶接法、なかんずく溶加材として粉末を使用する溶接法である。この技術は、しばしば、「PPW」(プラズマ・パウダー・ウエルディングの略)と呼ばれるので、以下この略語を用いる。ガスシールドアーク、TIG、MIGなどアーク熱を利用する他の溶接法は、電極と基材との間にアークを発生させてその熱を利用するため、基材の表面が深く溶融して溶加材金属の溶融物と混合し、成分の混合割合にして10〜30%の汚染を生じる。汚染が実質上ない肉盛り層を作ろうとすれば、2層または3層以上の多層肉盛りをしなければならない。
【0036】
これに対し、プラズマ・トランスファー・アーク溶接法は、熱源として高温の熱プラズマを利用するため、基材表面を深く溶融させることなく、従って基材金属による溶加材金属の汚染を実質上避けて、肉盛り溶接をすることができる。それゆえ、溶加材として使用した合金の組成と溶着金属との間の、組成の差が小さくてすみ、目標とする溶着金属の合金組成の実現が容易である。プラズマ・トランスファー・アーク溶接によるときは、基材表面に付着した不純物の精錬除去も期待できるし、不活性ガスで溶融池とその近傍を保護するため、溶解した金属の空気による汚染が防げ、ブローローホールなどの欠陥ができにくい。
【0037】
とりわけPPWは、溶加材として粉末を使用するから、溶加材をワイヤやロッドの形として用意する必要がなく、難加工材であっても問題なく実施できる。従って本発明の耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管の製造方法は、耐熱性金属管基材の内面および(または)外面に、前記したCr−Ni−Mo系肉盛り合金の組成のいずれかを有する合金の粉末、または前記したCr−Ni−Mo系肉盛り合金の組成のいずれかを形成する成分金属または合金の粉末を、プラズマ粉末溶接法により肉盛り溶接し、肉盛り層を設けることを特徴とする。
【0038】
本発明の耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管の製造方法の好ましい態様は、上記の肉盛り溶接に続いて、得られた肉盛り層の表面を研磨し、最大アラサRmaxを12μm以下にする研磨工程を加えたものである。
【0039】
【実施例】
[試験例1]
肉盛り溶接金属におけるMo添加の効果
Ni−Cr合金に、種々異なる量のMoを添加して、7種のNi−Cr−Mo合金を溶製した。それら合金の溶湯をガス噴霧−ガス冷却法により粉末化し、ふるい分けて+60〜−250メッシュの範囲を集めた。
【0040】
上記の合金粉末を溶加材として使用したときの溶接性を評価するために、バレストレイン試験を行なった。バレストレイン試験は、板圧10mmの母材(25Cr−35N−Nb−Fe)を機械加工して深さ5mmのくぼみを設けておき(図3A)、くぼみから若干盛り上がるように、かつ、基材の溶融による肉盛り合金の組成への影響が表面までは及ばないように3層重ねて、上記の各Ni−Cr−Mo合金粉末をPPWにより肉盛り溶接し(図3B)、これを機械加工して平坦にし(図3C)、肉盛り金属試料面にノンフィラーTIG溶接(電流80A、溶接速度8cm/分)を行なって1本のビードを作り、このビードが未凝固のうちに急に歪を与えて(図3D、歪2%)、ビードに生じた総割れ長さを測定するものである。
【0041】
得られた7種の肉盛り層の表層部分を分析して、つぎの合金組成を得た。
(共通の成分金属) Ni:52.5%、Cr:44.5%
(個々のMo含有量) Mo:0.2%、0.5%、0.8%、1.1%、2.0%、4.0%または4.8%
(共通の不純物規制) C:0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P+S:0.02%以下、Fe:5.0%以下、N:0.3%以下、O:0.3%以下。
【0042】
上記のバレストレイン試験の結果を、図4のグラフに示す。Ni−Cr合金にMoを0.5〜1.0%程度添加することにより、割れがわずかになり、溶接性が向上することがわかる。
【0043】
[試験例2]
肉盛り溶接金属におけるB添加の効果およびB+Zr/REM添加の効果
Ni−Cr−Mo合金に、B単独、B+Zr、B+REMまたはB+Zr+REMを種々の割合で添加して、11種のNi−Cr−Mo合金を溶製した。それらの合金の溶湯をガス噴霧−ガス冷却法で粉末化し、ふるい分けて+60〜−250メッシュの範囲を集めた。
【0044】
それらの粉末を溶加材として使用し、試験例1と同様のバレストレイン試験を行なった。得られた11種の肉盛り層(この場合も表層部)の合金組成は、つぎのとおりである。
(共通の成分金属) Ni:52.5%、Cr:44.5%、Mo:1.0%
(共通の不純物規制) C:0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P+S:0.02%以下、Fe:5.0%以下、N:0.3%以
下、O:0.3%以下
(個々の添加物含有量) それぞれ表1のとおり。
【0045】
表1 肉盛り用合金粉末の添加剤
【0046】
試験の結果は図5のグラフに見るとおりであって、Bの微量の、しかも比較的狭い範囲の量の添加により溶接性が改善されること、またZrまたはREMを添加すること、とくに両者をあわせて添加することにより、Bの効果が増強されることがわかる。
【0047】
[実施例1]
肉盛り層の合金組成と耐コーキング性との関係
肉盛り溶接用の合金粉末として、肉盛り層が表2に記載した合金組成を与えるようなCr−Ni−Mo系合金24種を溶製し、ガス噴霧−ガス冷却法で粉末化し、ふるい分けて+60〜−250メッシュの範囲を集めた。比較例Aの合金は、従来のHPM材と同等の合金組成を有する。
【0048】
【表2】
【0049】
外径10mm、内径4mm、長さ1.5mのSUS347製パイプの外周全面に、上記の肉盛り溶接用のCr−Ni−Mo系合金粉末をPPW法により肉盛り溶接して、厚さ5mmの肉盛り層を形成した。続いて、中心孔削孔機械(BTA)を用いて、この肉盛り溶接をしたパイプの中心に径14mmの孔をあけることにより、基材にしたSUS347製パイプ全体と、その外側に融着した肉盛り層の一部を削り取り、外径20mm、内径14mm、長さ1.5mの肉盛り金属単層の管を製造した。この肉盛り金属の合金組成は、表2に示すとおりであった。
【0050】
肉盛り金属単層の管の内面を研磨して、最大アラサRmaxが3μm以下の平滑面とした。表2の実施例No.2の組成の肉盛り合金で作った管は、内面を研磨する度合いを調節して、Rmaxが3μm程度のもの、2μm以下の極めて平滑な面をもつもの、7μmまたは12μmの、若干平滑さが低い面をもつものと、4種用意した。
【0051】
このようにして得たCr−Ni−Mo系合金の各管を、エチレン製造用の実験炉に入れ、温度1100℃に加熱した状態で管内にナフサを気化させて得た蒸気を流速0.5m/秒で通過させる試験を、100時間続けた。これは、実操業における流速150m/秒にくらべると、ナフサ蒸気が通過する速度は1/300の低速であり、長い炭化水素滞留時間と高速のガスによる吹き飛ばし効果の大小とを考え合わせると、コーキングの発生しやすさに関してはきわめて過酷な、促進試験に相当する。
【0052】
この流通試験の開始直後と終了直前とに、管の入口におけるガス圧力を測定してその間の変化をしらべ、式
(終了直前の圧力−開始直後の圧力)/(開始直後の圧力)×100(%)
で定義される圧力変化率を算出した。
【0053】
流通試験が終わった管は、冷却後、重量を量り、管の重量を差し引いた値を管内に堆積した炭素量とした。1時間当たりの炭素堆積量を、上記の圧力変化とともに、表2に示す。実施例No.2の肉盛り合金製の管を使用して行なった、内面の平滑さの度合いがコーキングに及ぼす影響の調査は、図6のグラフに示す結果を与えた。
【0054】
つぎに、前記の肉盛り溶接−中心孔削孔により得たCr−Ni−Mo系合金単層の管を、固形浸炭剤「KG13」(デグサ社製)とともに加熱炉に入れ、温度1100℃に200時間加熱した。取り出して、浸炭層(C量が2%以上増加した部分)の深さを測定した。その結果を、あわせて表3に示す。
【0055】
表3 耐コーキング性および耐浸炭性
【0056】
[実施例2] ナフサクラッカーにおける実機試験
実施例1において耐コーキング性および耐浸炭性を試験したCr−Ni−Mo系合金のうち、比較的好成績をおさめたNo.2、No.7およびNo.10の材料として使用した合金の粉末を選んで、ナフサクラッカーのエチレン管に適用した。
【0057】
耐熱金属管基材として、従来エチレン管の材料に使用されてきたHP調整材(合金組成は0.4C−1.2Si−34.9Ni−25.0Cr−1.2Nb)の外径95mm、肉厚9mm(従って内径77mm)、長さ2mの管を使用し、その内側に、上記の各合金を、厚さ2mmに肉盛り溶接した。各管の肉盛り層表面を研磨して、アラサを、Rmax≦3μmにした。
【0058】
これらのエチレン管を、ナフサクラッカーに組み込んで使用した。60日にわたる連続操業を行なった後、取り出して炭素の堆積量を測り、コーキング状況を調べた。結果を表4に示す。
【0059】
表4 コーキング状況
【0060】
【発明の効果】
本発明の耐熱多層金属管は、1100℃に及ぶ高温であって、かつコーキングや浸炭の生じやすい使用条件で使用しても、耐高温クリープ性は基材となる耐熱性金属管によって確保され、耐コーキング性は基材表面に肉盛り溶接したCr−Ni−Mo系合金の層が担うことにより、長期間連続使用しても表面に析出・堆積する炭素の量は僅かであり、浸炭の進行もとるに足らない程度である。肉盛り溶接をトランスファーアーク溶接、とくにPPWにより実施した好ましい態様によるときは、肉盛り層の厚さが少なくとも0.5mmあれば、十分な耐コーキング寿命を得ることができる。このようにして、本発明の耐熱多層金属管はコーキングが生じにくいため、管表面においてコーキングがもたらす高いカーボンポテンシャルに起因する浸炭は、原理的に防止される。雰囲気から直接行われる浸炭も、従来の材料より顕著でないから、全体として、浸炭が引き起こす耐食性の低下や脆弱化をおそれる必要がない。
【0061】
本発明の耐熱多層金属管の代表的な用途であるエチレン管において、コーキングは、炭化水素に接触する管表面の平滑さを高めた好ましい態様により、いっそう低減することができる。
【0062】
この耐熱多層金属管を製造する手段として採用した肉盛り溶接、とくにPPWは、設備的に大規模のものや特殊な装置を必要とすることなく実施でき、工程は単純であるから、コストも低廉ですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の耐熱多層金属管の一例を示す縦断面図。
【図2】 図1の耐熱多層金属管の横断面図。
【図3】 本発明の試験例で実施したバレストレイン試験の方法を説明する図であって、Aは試験片の台の形状、Bは盛り上げ溶接後の状態、Cは機械加工で平坦にした段階、DはノンフィラーTIG溶接を行なって1本のビードを形成し、それに歪を与えたところを、それぞれ示す斜視図。
【図4】 本発明の試験例において、肉盛り合金中のMo量と溶接性との関係を示すグラフ。
【図5】 本発明の試験例において、肉盛り合金へのB、B+Zr、B+REMおよびB+Zr+REMの添加が溶接性を向上させる効果を示すグラフ。
【図6】 本発明の実施例において、肉盛り層表面の平滑さが耐コーキング性に与える影響を示すグラフ。
【符号の説明】
1 耐熱性金属の管基材
2 Cr−Ni−Mo系合金の肉盛り層
Claims (12)
- 耐熱性金属の管基材の内面および/または外面に、肉盛り溶接により、質量%で、Cr:36〜49%、Ni:35〜63%およびMo:0.5〜5%からなり、含有する不純物の量を、C:0.1%以下、N:0.3%以下、Si:1.5%以下、Mn:1.5%以下、Fe:10%以下、P+S:0.02%以下、O:0.3%以下にそれぞれ規制し、かつ、残部を不可避的不純物としたCr−Ni−Mo系合金の肉盛り層を形成したことを特徴とする耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管。
- 肉盛り溶接により形成された肉盛り層の合金が、その中に含まれる不純物の量を、質量%で、Fe:5%以下に規制するとともに、FeならびにC、N、Si、Mn、P+S、Oおよびその他の不可避的不純物の総量を10%以下に規制したCr−Ni−Mo系合金である請求項1の耐熱多層金属管。
- 肉盛り溶接により形成された肉盛り層の合金が、その中に含まれる不純物の量を、質量%で、Fe:1%以下に規制するとともに、FeならびにC、N、Si、Mn、P+S、Oおよびその他の不可避的不純物の総量を3%以下に規制したCr−Ni−Mo系合金である請求項1の耐熱多層金属管。
- 肉盛り溶接により形成された肉盛り層の合金が、請求項1ないし3のいずれかに記載した合金成分に加えて、質量%で、B:0.001〜0.015%を含有するCr−Ni−Mo系合金である請求項1ないし3のいずれかの耐熱多層金属管。
- 肉盛り溶接により形成された肉盛り層の合金が、請求項4に記載した合金成分に加えて、質量%で、Zr:0.001〜0.015%およびREM:0.0001〜0.002%の一方または両方を含有するCr−Ni−Mo系合金である請求項4の耐熱多層金属管。
- 肉盛り溶接により形成された肉盛り層の合金が、その成分Niの半量以下をCoで置き換えたCr−Ni−Mo系合金である請求項1ないし5のいずれかの耐熱多層金属管。
- 管基材を形成する耐熱性金属として、質量%で、8%以上のCrを含有する鉄基合金、耐熱鋳鋼、HK材、HP材およびHP調整材から選んだものを使用した請求項1ないし6のいずれかの耐熱多層金属管。
- 肉盛り層をプラズマ粉末溶接法により形成した請求項1ないし7のいずれかの耐熱多層金属管。
- 肉盛り層の厚さが少なくとも0.5mmある請求項1ないし8のいずれかの耐熱多層金属管。
- 肉盛り層の表面を研磨して、最大アラサRmaxを12μm以下にした請求項1ないし9のいずれかの耐熱多層金属管。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載した耐コーキング性にすぐれた耐熱多層金属管を製造する方法であって、耐熱性金属管基材の内面および/または外面に、請求項1ないし6のいずれかに記載の合金組成を与えるCr−Ni−Mo系合金の粉末、またはその成分金属もしくは合金の粉末を、プラズマ粉末溶接法により肉盛り溶接し、肉盛り層を設けることを特徴とする製造方法。
- 肉盛り溶接により得た肉盛り層の表面を研磨して、最大アラサRmaxを12μm以下にする研磨工程を加えた請求項11の耐熱多層金属管の製造方法。
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