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JP4601561B2 - 冷却装置 - Google Patents

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JP4601561B2
JP4601561B2 JP2006034942A JP2006034942A JP4601561B2 JP 4601561 B2 JP4601561 B2 JP 4601561B2 JP 2006034942 A JP2006034942 A JP 2006034942A JP 2006034942 A JP2006034942 A JP 2006034942A JP 4601561 B2 JP4601561 B2 JP 4601561B2
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Description

本発明は、電動モータにより駆動するコンプレッサを用いた冷凍サイクルを有する冷却装置に関する。
一般に、レーザ加工機では、ワークの材質,板厚,加工速度及び加工面粗度等によってレーザ側の負荷が大きく変動する。したがって、レーザ加工機に冷却液を供給(循環)する冷却装置では、このような負荷変動に対しても十分に追従できる冷却性能が要求されるとともに、特に、加工精度に大きく影響するミラー等の光学部品に対する熱的安定性を確保し、加工品質の低下を回避する上からも、温度変動の少ない高度で精密な冷却精度が要求される。
従来、このような用途に対する冷却装置としては、特開2001−74318号公報で開示される冷却装置が知られている。この冷却装置は、冷凍ユニット,冷却水供給部及び制御系を備えるとともに、冷凍ユニットは、コンプレッサ,凝縮器,電子膨張弁,熱交換器,アキュムレータを備えることにより、冷媒が循環する冷凍サイクルを構成し、コンプレッサの回転周波数をインバータにより一定の範囲で可変することにより冷却水の温度を制御する。この場合、コンプレッサは、通常、電動モータにより駆動され、この電動モータの回転周波数(回転速度)がインバータにより可変制御される(特開2000−146318号公報等参照)。
特開2001−74318号 特開2000−146318号
しかし、上述した従来の冷却装置は、次のような解決すべき課題が存在した。
第一に、コンプレッサを効率面(省エネルギ性)で有利となる直流モータにより駆動する場合、直流モータの原理上、瞬時停電でも脱調により回転が停止してしまう難点がある。この場合、その痕跡が残らないため、脱調の原因を特定することが容易でない。結局、脱調の原因究明に時間がかかり、迅速かつ的確な対策を講じることができない。
第二に、直流モータが脱調により停止した場合、リトライ(再起動)を行えばよいが、脱調の原因が直流モータの故障等の内部要因の場合、再起動は二次的なトラブルを招く虞れがあり、原因の判らない状態でのリトライは、安全性及び信頼性を確保する観点から望ましいものではない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した冷却装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、電動モータ3により駆動するコンプレッサ2を用いた冷凍サイクルCを有する冷却装置1を構成するに際して、停電を検出する停電検出手段M1と、電動モータ3に直流モータ3dを使用した際の当該直流モータ3dの脱調を検出する脱調検出手段M2と、少なくとも停電検出手段M1により検出した停電検出データD1及び脱調検出手段M2により検出した脱調検出データD2を記憶するデータ記憶手段M3と、停電検出手段M1による停電の検出及び脱調検出手段M2による脱調の検出を条件に直流モータ3dのリトライを実行する再起動手段M5とを備えることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、停電検出手段M1は、供給される交流電源電圧Vaの有無を検出する交流電圧検出手段M11と、この交流電圧検出手段M11の検出結果を監視し、交流電源電圧Vaを検出しないときに停電検出データD1を出力する交流電源電圧監視手段M12を備えて構成できるとともに、脱調検出手段M2は、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwの端子電圧Vu,Vv,Vwを検出する巻線電圧検出手段M21と、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwから誘起電圧Vug…を検出可能な所定期間Tsにおける誘起電圧Vug…を監視し、誘起電圧Vug…が所定の電圧条件を満たさないときに脱調検出データD2を出力する誘起電圧監視手段M22を備えて構成できる。また、データ記憶手段M3には、停電検出手段M1による停電の検出時に停電の発生時刻に係わる時間データD1tを停電検出データD1と一緒に記憶するとともに、脱調検出手段M2による脱調の検出時に脱調の発生時刻に係わる時間データD2tを脱調検出データD2と一緒に記憶する機能を設けることができる。一方、冷却装置1には、データ記憶手段M3に記憶した、停電検出データD1,脱調検出データD2及び時間データD1t,D2tを表示するデータ表示手段M4を設けることができる。
このような構成を有する本発明に係る冷却装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 少なくとも停電検出手段M1により検出した停電検出データD1及び脱調検出手段M2により検出した脱調検出データD2を記憶するデータ記憶手段M3を備えるため、脱調の原因を容易に特定可能となり、直流モータ3dの異常停止に対する速やかな原因究明、更には迅速かつ的確な対策を講じることができる。特に、脱調によりコンプレッサ2が停止した場合、仮に再起動できたとしても制御している冷却液の温度に乱れを生じるが、この乱れが脱調によるものか他の原因によるものか、更には脱調の原因が停電によるものか他の原因によるものかを容易に判別できる。
(2) 停電検出手段M1による停電の検出及び脱調検出手段M2による脱調の検出を条件に直流モータ3dのリトライを実行する再起動手段M5を備えるため、瞬時停電以外のリトライを防止できる。したがって、二次的なトラブルを回避し、安全性及び信頼性を高めることができる。
(3) 好適な態様により、停電検出手段M1を、交流電源電圧Vaの有無を検出する交流電圧検出手段M11と、この交流電圧検出手段M11の検出結果を監視し、交流電源電圧Vaを検出しないときに停電検出データD1を出力する交流電源電圧監視手段M12を備えて構成すれば、目的の停電検出データD1を容易かつ確実に得ることができる。
(4) 好適な態様により、脱調検出手段M2を、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwの端子電圧Vu,Vv,Vwを検出する巻線電圧検出手段M21と、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwから誘起電圧Vug…を検出可能な所定期間Tsにおける誘起電圧Vug…を監視し、誘起電圧Vug…が所定の電圧条件を満たさないときに脱調検出データD2を出力する誘起電圧監視手段M22を備えて構成すれば、目的の脱調検出データD2を容易かつ確実に得ることができる。
(5) 好適な態様により、データ記憶手段M3に、停電検出手段M1により停電を検出した際の時間データD1tを停電検出データD1と一緒に記憶するとともに、脱調検出手段M2により脱調を検出した際の時間データD2tを脱調検出データD2と一緒に記憶する機能を設ければ、停電及び脱調の発生有無に加え、発生時刻を知ることができるため、より迅速かつ的確な原因究明及び対策を行うことができる。
(6) 好適な態様により、データ記憶手段M3に記憶した、停電検出データD1,脱調検出データD2及び時間データD1t,D2tを表示するデータ表示手段M4を設ければ、冷却装置1の運転中であっても、その場で停電或いは脱調に係わる履歴を確認できるため、必要な対策をより迅速に行うことができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る冷却装置1の構成について、図1〜図3を参照して具体的に説明する。
図2中、1は本実施形態に係る冷却装置の全体構成を示す。冷却装置1は、冷却液Lを貯留する冷却液タンク11を備える。冷却液タンク11は、冷却液供給ライン12s及び冷却液戻りライン12rを介してレーザ加工機等の被冷却物Hに接続することができる。また、冷却液供給ライン12sの中途には、冷却液タンク11に貯留する冷却液Lを被冷却物Hに供給するための送液ポンプ13及びこの送液ポンプ13により供給される冷却液Lを冷却する冷却器(熱交換器)14を接続する。さらに、冷却液供給ライン12sには、冷却液Lの圧力を検出する液圧計15及び冷却液Lの温度を検出する液温センサ16を付設するとともに、冷却液タンク11には、給液ライン17,ドレンライン18,液面計19及びボールタップ20等をそれぞれ付設する。
一方、冷却器14には、冷却液供給ライン12sを流れる冷却液Lを熱交換により冷却する冷凍サイクルCを接続する。冷凍サイクルCは、主要機能部として、コンプレッサ2,凝縮器21,冷媒ストレーナ22,電子膨張弁23等を備えており、冷却器14の冷媒流入側には、電子膨張弁23の冷媒流出側を接続するとともに、冷却器14の冷媒流出側には、コンプレッサ2の冷媒流入側を接続する。これにより、矢印Fc方向に冷媒が循環する冷媒回路24が構成される。なお、27は、コンプレッサ2の冷媒流出側と電子膨張弁23の冷媒流出側間に接続したバイパス回路であり、このバイパス回路27は、キャピラリチューブ25及び電磁弁26の直列回路により構成する。このような冷凍サイクルCの基本的な機能は公知の冷凍サイクルと同じとなる。
また、冷凍サイクルCにおける冷媒回路24には、低圧圧力スイッチ31,吸入温度センサ32,凝縮温度センサ33,周囲温度センサ34,高圧圧力スイッチ35,冷却器入口温度センサ36及び凝縮器ファン37をそれぞれ付設する。この場合、圧力スイッチ31,35は、主に保護スイッチとして機能するとともに、凝縮器ファン37は、凝縮器21の空冷用であり、ファンモータ38により駆動される。さらに、コンプレッサ2の駆動には、直流モータ3d(電動モータ3)を使用し、この直流モータ3dは、インバータユニット39に接続する。そして、各センサ32…,ファンモータ38及びインバータユニット39、更には、電子膨張弁23及び電磁弁25は、それぞれコントローラ40に接続する。コントローラ40は、制御系Kの主要部を構成し、冷凍サイクルCを含む冷却装置1の全体の制御を司る機能を有する。
図3は、本実施形態に係る冷却装置1の要部構成を示す。図3において、3dは上述した直流モータ(センサレスブラシレスDCモータ)であり、スター結線された三つの巻線Wu,Wv,Ww(界磁コイルW)を有する。したがって、直流モータ3dは、120°通電方式により作動する。インバータユニット39は、インバータ回路41と直流電源回路42を有し、直流電源回路42の交流入力部は、三相交流電源(商用電源)43を接続するとともに、インバータ回路41の出力部は直流モータ3d(巻線Wu,Wv,Ww)に接続する。また、直流電源回路42の直流出力部はインバータ回路41の入力部に接続する。一方、コントローラ40は、マイコン(マイクロコンピュータ)を使用したコントローラ本体44を備えるとともに、このコントローラ本体44に接続した操作パネル等を用いた操作部45及び液晶表示パネル等を用いた表示部46を備える。したがって、コントローラ本体44は、CPU47及びメモリ48等を内蔵したコンピュータ機能を有し、予め格納した制御プログラムにより各種処理機能及び制御機能(シーケンス制御)を実行するとともに、通信機能等の必要に応じた各種機能を備えている。
図1は、図3の要部構成を機能ブロック図により示したものであり、停電を検出する停電検出手段M1と、直流モータ3dの脱調を検出する脱調検出手段M2と、停電検出手段M1により検出した停電検出データD1及び脱調検出手段M2により検出した脱調検出データD2を記憶するデータ記憶手段M3を備える。
この場合、停電検出手段M1は、交流電圧検出手段M11及び交流電源電圧監視手段M12を備える。交流電圧検出手段M11は、三相交流電源43から供給される交流電源電圧Vaにおける一相分の交流電圧Vaiを検出する交流電圧検出機能部51と、この交流電圧検出機能部51から得る交流電圧Vaiのゼロクロス点を検出し、このゼロクロス点に対応するゼロクロス検出信号Dzを出力するゼロクロス点検出機能部52を有する。また、交流電源電圧監視手段M12は、ゼロクロス点検出機能部52の検出結果、即ち、ゼロクロス検出信号Dzの有無を監視し、ゼロクロス検出信号Dzが無いときに停電検出データD1を出力する監視機能部53を有する。したがって、コントローラ本体44には三相交流電源43が接続される(図3参照)。
脱調検出手段M2は、巻線電圧検出手段M21及び誘起電圧監視手段M22を備える。巻線電圧検出手段M21は、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwの端子電圧Vu,Vv,Vwを検出する巻線電圧検出機能部54を有するとともに、誘起電圧監視手段M22は、巻線電圧検出機能部54から検出される端子電圧Vu,Vv,Vwに対して、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwから誘起電圧Vug…を検出可能な所定期間Tsにおける誘起電圧Vug…を監視し、誘起電圧Vug…が所定の電圧条件を満たさないときに脱調検出データD2を出力する監視機能部55を有する。したがって、端子電圧Vu,Vv,Vwが検出できるように、直流モータ3d側はコントローラ本体44に接続される(図3参照)。
一方、前述したメモリ48は、データ記憶手段M3の主要部を構成するとともに、データ記憶手段M3は、メモリ48に加えてデータ生成機能部56及び時計機能部57を有する。この場合、データ生成機能部56には、監視機能部53から停電検出データD1が付与されるとともに、監視機能部55から脱調検出データD2が付与される。また、停電検出データD1及び脱調検出データD2が付与されることにより、時計機能部57から停電の発生時刻に係わる時間データD1t及び脱調の発生時刻に係わる時間データD2tがデータ生成機能部56に付与される。これにより、メモリ48は、停電検出データD1と時間データD1tを一緒に記憶するとともに、脱調検出データD2と時間データD2tを一緒に記憶する機能を有する。
他方、前述した表示部46は、データ表示手段M4の主要部を構成する。データ表示手段M4は、メモリ48に記憶した、停電検出データD1,脱調検出データD2及び時間データD1t,D2tを、表示部46に表示することができる。さらに、コントローラ本体44は、停電検出手段M1による停電の検出及び脱調検出手段M2による脱調の検出を条件に直流モータ3dのリトライ(再起動)を実行する機能を有し、この機能は、再起動手段M5を構成する。
次に、本実施形態に係る冷却装置1の動作(機能)について、図1〜図5を参照して説明する。
まず、送液ポンプ13を作動させることにより、冷却液タンク11に貯留する冷却液Lは、冷却液供給ライン12sを介して被冷却物Hに供給されるとともに、被冷却物Hを熱交換により冷却した冷却液Lは、冷却液戻りライン12rを介して冷却液タンク11に戻される。この際、冷却液供給ライン12sを流れる冷却液Lは、冷却器14により冷却される。即ち、冷却器14に流入した冷却液Lは、冷凍サイクルCにおける冷却された冷媒との熱交換により冷却される。なお、図2中、矢印Fw…は冷却液Lが流れる方向を示している。
一方、冷凍サイクルCでは、コンプレッサ2の運転により冷媒が冷媒回路24を矢印Fc方向に循環し、冷凍サイクルCによる冷媒冷却が行われる。また、被冷却物Hに供給される冷却液Lの温度(液温)は、液温センサ16により検出され、コントローラ40に付与される。これにより、コントローラ40はインバータ回路41に制御指令を付与し、直流モータ3dの回転数(回転周波数)を制御することにより、液温が設定温度となるようにフィートバック制御する。この場合、インバータ回路41の入力部には、直流電源回路42から直流電圧Eoが付与され、インバータ回路41は、内部のスイッチング素子により直流電圧Eoをスイッチングする。これにより、直流モータ3dにおける直列となる二つの巻線Wu…に、電圧の大きさがEoとなり、かつ位相の異なる駆動電圧Edが順次付与され、スター結線された界磁コイルWに回転磁界が発生してモータロータが回転する。なお、直列となる二つの巻線Wu…に順次巻線電流が流れるため、界磁コイルWの中心Pcの電圧はEo/2となる。
ところで、コンプレッサ2は直流モータ3dにより駆動されるため、原理上、瞬時停電でも脱調により回転が停止する場合がある。瞬時停電により直流モータ3dが停止した場合、実際、直流モータ3dの停止原因が瞬時停電によるものなのか或いは故障等の他の異常原因によるものかを判別することは容易でない。本実施形態に係る冷却装置1は、この判別を容易かつ確実に行うことができるたようにしたものである。以下、要部の動作について具体的に説明する。
冷却装置1の運転中は、図1に示す交流電圧検出機能部51に、三相交流電源43から交流電源電圧Vaが付与され、交流電圧検出機能部51からは、図4(a)に示す一相分の交流電圧Vaiが検出される。また、ゼロクロス点検出機能部52は、交流電圧Vaiのゼロクロス点(0ボルトになる点)を検出し、図4(b)に示すゼロクロス点に対応したゼロクロス検出信号Dzを出力する。さらに、監視機能部53は、ゼロクロス点検出機能部52の検出結果、即ち、ゼロクロス検出信号Dzの有無を監視する。この際、電源周波数が60Hzであれば、1周期は16.6msとなるため、8.3ms毎にゼロクロス検出信号Dzが発生するとともに、電源周波数が50Hzであれば、1周期は20msとなるため、10ms毎にゼロクロス検出信号Dzが発生する。したがって、12msの間に一度もゼロクロス検出信号Dzが発生しないとき(無のとき)は停電と判断することができる。監視機能部53は、停電を検出したなら停電検出データD1をデータ生成機能部56に付与する。このように機能する停電検出手段M1により、目的の停電検出データD1を容易かつ確実に得ることができる。
一方、図1に示す巻線電圧検出機能部54により、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwの端子電圧Vu,Vv,Vwが検出される。また、監視機能部55は、巻線電圧検出機能部54から検出される端子電圧Vu,Vv,Vwを監視する。即ち、直流モータ3dの巻線Wu,Wv,Wwから誘起電圧Vug…を検出可能な所定期間Tsにおける誘起電圧Vug…を監視し、誘起電圧Vug…が所定の電圧条件を満たさないときに脱調検出データD2を出力する。この場合、界磁コイルWの中心Pcの電圧は、常にEo/2になるため、図5に示すように、例えば、巻線Wuの誘起電圧VugがEo/2になれば、巻線Wuの端子電圧は0になる。センサレスブラシレスDCモータを用いた直流モータ3dでは、モータロータの回転位置に対して、このタイミングを誘起電圧Vugの反転位置と判断し、巻線に対する通電タイミングを制御している。したがって、正常であれば、図5に示す所定期間Tsにおいて、この誘起電圧Vugの反転位置を検出できるが、何らかの異常により反転位置が検出されないときは脱調(異常)と判断することができる。
この点について更に言及すれば、図5に示すように、駆動電圧Edがオフ期間になっても巻線電流(誘起電圧Vug)は直ぐに0とはならず、一定の傾きで減少する。反転位置が検出されるには、巻線Wuの端子電圧が0になる必要があるが、脱調(異常)が発生した場合、巻線Wuの端子電圧が0にならなくなる。例えば、大電流が流れる過負荷運転状態の場合、反転位置になっても巻線電流が(誘起電圧Vug)が過大となって反転位置の検出が不能になる。また、瞬時停電などによりインバータ回路41の出力が停止した場合、モータロータの回転位置に対して巻線Wuに対する通電タイミングのズレが発生し、モータロータがロック状態となって反転位置の検出が不能になる。よって、監視機能部55は、反転位置を検出しないときは脱調(異常)と判断し、脱調(異常)を検出したなら脱調検出データD2をデータ生成機能部56に付与する。このように機能する脱調検出手段M2により、目的の脱調検出データD2を容易かつ確実に得ることができる。
他方、データ生成機能部56に停電検出データD1が付与されたなら、データ生成機能部56は、時計機能部57からそのときの時刻を時間データD1tとして取込み、停電検出データD1と停電の発生時刻となる時間データD1tを一緒にメモリ48に書込む。同様に、データ生成機能部56に脱調検出データD2が付与されたなら、データ生成機能部56は、時計機能部57からそのときの時刻を時間データD2tとして取込み、脱調検出データD2と脱調(異常)の発生時刻となる時間データD2tを一緒にメモリ48に書込む。これにより、停電及び脱調(異常)の検出時には、その原因を問わず、全ての停電検出データD1,時間データD1t,脱調検出データD2及び時間データD2tが履歴としてメモリ48に保存(記憶)される。このようなデータ記憶手段M3により、停電及び脱調の発生有無に加え、発生時刻を知ることができ、より迅速かつ的確な原因究明及び対策を行うことができる
また、脱調(異常)及び停電を検出した際は、再起動手段M5により、一旦、インバータ回路41への制御指令を停止し、直流モータ3dの作動を停止させてリトライ(再起動)を実行する。この場合、リトライ回数は3回までとする。3回以内に起動すれば、瞬時停電による脱調と判断し、運転を継続する。これに対して、3回のリトライによっても起動しないときは、故障等の他の異常原因が考えられるため、コントローラ本体44は、アラーム(警報)を出力し、冷却装置1の運転を停止するなどの異常処理を行う。このような再起動手段M5により、瞬時停電以外の運転(リトライ)を防止できるため、二次的なトラブルを回避し、安全性及び信頼性を高めることができる。なお、必要により脱調の検出のみであってもリトライの実行は可能である。
ところで、リトライにより起動した場合であっても、履歴はメモリ48に保存(記憶)されているため、メンテナンス時或いは必要に応じて履歴を確認することができる。この場合、操作部45を操作し、メモリ48に記憶した停電検出データD1,脱調検出データD2,時間データD1t及びD2tを読み出すことにより表示部46に表示させることができる。この場合、ほぼ同じタイミング(時刻)により停電と脱調(異常)の双方が検出されていれば、脱調はリトライにより起動可能な瞬時停電が原因によるものと判断できる。これに対して、停電が検出されていないにも拘わらず、脱調(異常)が検出されている場合には、脱調は故障等の他の異常原因により発生した可能性があり、更なる原因究明を行うことができる。なお、異常処理が行われることにより冷却装置1の運転が停止している場合であっても、停電によるものか他の異常原因によるものかを容易に判断できる。よって、このようなデータ表示手段M4を設けることにより、冷却装置1の運転中であっても、その場で停電或いは脱調に係わる履歴を確認でき、必要な対策をより迅速に行うことができる。
このように、本実施形態に係る冷却装置1によれば、少なくとも停電検出手段M1により検出した停電検出データD1及び脱調検出手段M2により検出した脱調検出データD2を記憶するデータ記憶手段M3を備えるため、脱調の原因を容易に特定可能となり、直流モータ3dの異常停止に対する速やかな原因究明、更には迅速かつ的確な対策を講じることができる。特に、脱調によりコンプレッサ2が停止した場合、仮に再起動できたとしても制御している冷却液Lの温度(液温)に乱れを生じるが、この液温の乱れが、脱調によるものか他の原因によるものか、更には脱調の原因が停電によるものか他の原因によるものかを容易に判別できる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、時間データD1t,D2tを用いるか否かは任意であり、基本的には、停電と脱調(異常)が同時に発生したか否かを検出(記憶)できればよい。また、時間データD1t,D2tには、発生時刻のみならず継続時間(継続期間)などを含めてもよい。なお、冷却装置1として図2に示すタイプを例示したが、本発明は、例示以外の各種タイプの冷却装置に適用できる。
本発明の最良の実施形態に係る冷却装置における要部構成を示す機能ブロック図、 同冷却装置の全体構成図、 同冷却装置の要部構成図、 同冷却装置に備える停電検出手段の検出原理を説明する信号波形図、 同冷却装置に備える脱調検出手段の検出原理を説明する信号波形図、
符号の説明
1:冷却装置,2:コンプレッサ,3:電動モータ,3d:直流モータ,C:冷凍サイクル,M1:停電検出手段,M11:交流電圧検出手段,M12:交流電源電圧監視手段,M2:脱調検出手段,M21:巻線電圧検出手段,M22:誘起電圧監視手段,M3:データ記憶手段,M4:データ表示手段,M5:再起動手段,D1:停電検出データ,D1t:時間データ,D2:脱調検出データ,D2t:時間データ,Wu…:直流モータの巻線,Va:交流電源電圧,Vu…:巻線の端子電圧,Vug…:誘起電圧,Ts:所定期間

Claims (5)

  1. 電動モータにより駆動するコンプレッサを用いた冷凍サイクルを有する冷却装置において、停電を検出する停電検出手段と、前記電動モータに直流モータを使用した際の当該直流モータの脱調を検出する脱調検出手段と、少なくとも前記停電検出手段により検出した停電検出データ及び前記脱調検出手段により検出した脱調検出データを記憶するデータ記憶手段と、前記停電検出手段による停電の検出及び前記脱調検出手段による脱調の検出を条件に前記直流モータのリトライを実行する再起動手段とを備えることを特徴とする冷却装置。
  2. 前記停電検出手段は、供給される交流電源電圧の有無を検出する交流電圧検出手段と、この交流電圧検出手段の検出結果を監視し、前記交流電源電圧を検出しないときに前記停電検出データを出力する交流電源電圧監視手段を備えることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  3. 前記脱調検出手段は、前記直流モータの巻線の端子電圧を検出する巻線電圧検出手段と、前記直流モータの巻線から誘起電圧を検出可能な所定期間における前記誘起電圧を監視し、前記誘起電圧が所定の電圧条件を満たさないときに前記脱調検出データを出力する誘起電圧監視手段を備えることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  4. 前記データ記憶手段は、前記停電検出手段による停電の検出時に停電の発生時刻に係わる時間データを前記停電検出データと一緒に記憶するとともに、前記脱調検出手段による脱調の検出時に脱調の発生時刻に係わる時間データを前記脱調検出データと一緒に記憶する機能を備えることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  5. 前記データ記憶手段に記憶した、前記停電検出データ,前記脱調検出データ及び前記時間データを表示するデータ表示手段を備えることを特徴とする請求項4記載の冷却装置。
JP2006034942A 2006-02-13 2006-02-13 冷却装置 Active JP4601561B2 (ja)

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