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JP4587540B2 - 定電流回路 - Google Patents

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JP4587540B2
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大輔 高井
裕久 鈴木
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は負荷に定電流を流す定電流回路に係わり、特に温度変動に対しより精度の高い定電流を供給できるようにした定電流回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は従来の定電流回路を示す構成図(従来例1)、図4は従来の他の定電流回路を示す構成図(従来例2)である。
【0003】
図3に示す回路1は、2つの特性が揃ったバイポーラ型のトランジスタQ1,Q2使用したカレントミラー回路である。前記トランジスタQ1側が入力側であり、トランジスタQ2側が出力側である。前記トランジスタQ1,Q2のベース−エミッタ間電圧をVBE1=VBE2=VB、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧をVBE3とすると、トランジスタQ3のベース電圧Vaは、Va=VB+VBE3となるので、基準電流IrはIr=(Vcc−Va)/R1=(Vcc−(VB+VBE3))/R1で決定される定電流となる。そして、負荷抵抗RLに流れる電流ILは、ミラー効果により前記基準電流Irに等しく(IL=Ir)、負荷抵抗RLに依存しない定電流となる。
【0004】
また図4に示す回路2は、ベース−エミッタ間電圧の特性が揃ったトランジスタQ4とQ5と、上記図3と同様のカレントミラー回路を2段設けた構成である。
【0005】
前記回路2では、トランジスタQ4のベース端子に所定の電圧(図4ではVcc/2)が与えられている。またトランジスタQ4のエミッタ端子とトランジスタQ5のベース端子との接続点の電圧をVaとし、トランジスタQ4のベース−エミッタ間電圧をVBEとすると、前記電圧VaはVa=Vcc/2+VBEである。
【0006】
一方、抵抗R3にかかる電圧VR3は、前記電圧VaからトランジスタQ5のベース−エミッタ間電圧VBEだけ低くなったものであるから、VR3=Va−VBE=Vcc/2となる。よって、抵抗R3に流れる基準電流Irは、Ir=VR3/R3=Vcc/2・R3で決定される定電流となる。
【0007】
この回路2では、トランジスタQ4のVBEとトランジスタQ5のVBEとが同じ特性に設定されており、例えトランジスタQ4のVBEが温度変化して前記電圧Vaが変化したとしても、トランジスタQ5のVBEも同じように変化するため、抵抗R3にかかる電圧VR3は常にトランジスタQ4のベース電圧(Vcc/2)に維持することができるようになっている。すなわち、トランジスタQ4のVBEの変動をトランジスタQ5のVBEの変動で相殺することにより、基準電流Irを定電流化することが可能とされている。
【0008】
前記基準電流Irは、トランジスタQ6,Q7,Q8で構成されるカレントミラー回路、さらにはトランジスタQ9,Q10,QLで構成されるカレントミラー回路で受け渡され、負荷抵抗RLに流れる電流ILはIL≒Irとなる。すなわち、回路2では負荷抵抗RLに依存しない定電流源として動作可能とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記図3に示す従来の回路1では、負荷抵抗RLに流れる電流ILが、IL=Ir=(Vcc−(VB+VBE))/R1で決定され、各トランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEに大きく依存するものとなっている。またトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEは、一般的に温度変化しやすいという特徴がある。したがって、上記回路1では、基準電流Irが温度変化により大きく変動するため、負荷抵抗RLに流れる電流ILの変動幅が大きくなるという問題がある。
【0010】
一方、上記図4に示す回路2が定電流回路として動作するためには、トランジスタQ4のVBEとトランジスタQ5のVBEとが同じ特性に設定されていることが前提条件である。
【0011】
しかし、一般的にNPN形のトランジスタとPNP形のトランジスタは構造が異なるため、同じチップであってもNPN形と相補的なPNP形のトランジスタを実現しにくいという事情がある。このため、PNP形のトランジスタQ4のVBEとNPN形のトランジスタQ5のVBEの特性が一致せず、前記前提条件が満たされない場合が多い。よって、トランジスタQ4のVBEの変動をトランジスタQ5のVBEでの変動で相殺することができなくなるため、温度変化により電流ILが変動しやすくなり、厳密な定電流回路を構成することができないという問題がある。
【0012】
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、温度変化に対して常に安定した定電流を供給することを可能とした定電流回路を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、バッファ手段および第1のカレントミラー回路(30)と第2のカレントミラー回路(40)とが設けられ、
前記バッファ手段は、
一方の入力部(23)を介して固定電圧(Vs)がベース電圧として与えられる第1の電流制御素子(Q13)および他方の入力部(24)を介して基準電圧(Vr)がベース電圧として与えられる第2の電流制御素子(Q14)を有して、前記固定電圧(Vs)と前記基準電圧(Vr)との電位差に基づ第1の制御電流(Ib1)を出力する演算回路(20)と
前記基準電圧(Vr)を設定する抵抗(R11)と
前記第1の制御電流(Ib1)を増幅し、前記他方の入力部(24)を介して前記第2の電流制御素子(Q14)のベースに第2の制御電流(Ib2)を与えるとともに前記抵抗(R11)に基準電流(Ir)を与えるバッファ用の電流制御素子(Q20)とが設けられ、
前記第1のカレントミラー回路(30)は、前記バッファ用の電流制御素子(Q20)に入力電流(I3)をコレクタ電流として与える入力側の電流制御素子(Q17)と、前記入力電流(I3)をミラー反転して出力電流(I4)を流す出力側の電流制御素子(Q18)とを有し、
前記第2のカレントミラー回路(40)は、前記第1のカレントミラー回路(30)から出力される前記出力電流(I4)がコレクタとして与えられる第3の電流制御素子(Q21)と、前記出力電流(I4)がベース電流として与えられる第4の電流制御素子(Q23)および、前記出力電流(I4)をミラー反転して負荷抵抗(RL)に流す第5の電流制御素子(Q22)とを有し、
前記演算回路(20)には、前記第1の電流制御素子(Q13)からコレクタ電流が与えられる第6の電流制御素子(Q15)と前記第2の電流制御素子(Q14)からコレクタ電流が与えられる第7の電流制御素子(Q16)が設けられ、第4の電流制御素子(Q23)から、前記第3電流制御素子(Q21)と前記第5の電流制御素子(Q22)と第6の電流制御素子(Q15)および第7の電流制御素子(Q16)のそれぞれに共通のベース電流が与えられて、第6の電流制御素子(Q15)と第7の電流制御素子(Q16)および前記第3電流制御素子(Q21)と前記第5の電流制御素子(Q22)に流れる電流が等しくなり、
前記第1の制御電流(Ib1)前記第2の制御電流(Ib2)とが互いに相殺し合うことにより、前記基準電圧(Vr)が前記固定電圧(Vs)と等しくなるように調整されて、前記抵抗(R11)に流れる基準電流(Ir)と負荷抵抗(R L )に流れる電流(I L )とが等しくなることを特徴とするものである。
【0014】
本発明では、電流制御素子Q20と電流制御素子Q14の温度特性を一致又は近似させておくことにより、電流制御素子Q20のhFEと電流制御素子Q14のhFEとを同様の温度特性とすることができる。よって、常に前記第1の制御電流Ib1を第2の制御電流Ib2で相殺することが可能となり、基準電流Irの変動を低減できる。さらに第1の制御電流Ib1と第2の制御電流Ib2とが相殺し合うことにより、第1のカレントミラー回路の入力部に流れる電流I3を抵抗R11に流れる基準電流Irに一致させることができる。よって、第1のカレントミラー回路および第2のカレントミラー回路を介することにより、温度変動の小さな負荷電流(定電流)とすることができる。
【0015】
上記において、前記第3の電流制御素子(Q21)と前記第6の電流制御素子(Q15)および前記第4の電流制御素子(Q23)とで第3のカレントミラー回路構成され、前記第3の電流制御素子(Q21)と前記第7の電流制御素子(Q16)および前記第4の電流制御素子(Q23)とで第4のカレントミラー回路構成されているものが好ましい。
【0016】
さらには、前記電流制御素子(Q15)に流れる電流をI1、前記電流制御素子(Q16)に流れる電流をI2、前記抵抗(R11)に流れる基準電流をIrとしたときに、2・Ir=I1+I2の関係式が成り立つものが好ましい。
【0017】
上記構成では、差動増幅回路(22)の入力部と出力部に流れる電流I1,I2、基準電流Ir,第2のカレントミラー回路の入力部および出力部に流れる電流I5,ILがすべて等しくなる(I1=I2=Ir=I5=IL)。よって、電流制御素子Q13のベース電流Isと第1の制御電流Ib1が等しく、かつ第2の制御電流Ib2も等しくなるように動作し、第1の制御電流Ib1と第2の制御電流Ib2との間の相殺が確実に行われ、負荷電流ILの安定度を高めることができる。
【0018】
また、前記電流制御素子(Q20)と前記他方の入力部を構成する電流制御素子(Q14)とが、ともに同一構造(NPN形又はPNP形)トランジスタで形成されているものが好ましい。
【0019】
さらに好ましくは、前記電流制御素子(Q20)と前記電流制御素子(Q14)とが、同一のチップ上に形成されているものである。
【0020】
本構成では、温度特性の揃ったトランジスタQ14とQ20を同一のチップ上に形成することができる。よって、各トランジスタのhFEが温度変化したとしても、第1の制御電流Ib1と第2の制御電流Ib2とが確実に相殺し合うようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態を示す定電流回路の構成図である。
図1に示す回路10は、演算回路20、第1のカレントミラー回路30および第2のカレントミラー回路40とから構成されている。
【0023】
前記演算回路20は、トランジスタ(電流制御素子)Q11,Q12とからなり、互いのベース端子が接続され且つ前記ベース端子と入力側のトランジスタQ11のコレクタ端子とが接続されたカレントミラー回路21と、トランジスタ(電流制御素子)Q13とQ14およびこれらのエミッタ端子にそれぞれ設けられ、互いのベース端子どうしを接続し合うトランジスタ(電流制御素子)Q15,Q16とからなる差動増幅回路22とから構成されている。
【0024】
前記トランジスタQ13およびQ14のベース端子の入力端子は、それぞれ入力部23,24とされている。そして、前記一方の入力部23には所定の固定電圧Vsが、前記他方の入力部24には基準電圧Vrがそれぞれ印加されている。なお、前記固定電圧Vsは、温度変化等による電圧変動が生じにくい定電圧源が好ましい。
【0025】
またトランジスタQ13およびQ14は、一対のNPN形のトランジスタ(電流制御素子)から構成され、そのコレクタ端子はそれぞれ出力部25および出力部26とされている。前記出力部25および出力部26は、カレントミラー回路21の入力側トランジスタQ11のコレクタ端子および出力側トランジスタQ12のコレクタ端子に接続されている。また前記出力部25と出力部26との間は、位相補償用のコンデンサC1で接続され、トランジスタQ13およびQ14のエミッタ端子どうしも互いに接続されている。
【0026】
図1に示すように、前記出力部26はトランジスタ(電流制御素子)Q20のベース端子に接続されている。トランジスタQ20のエミッタ端子は、前記差動増幅回路22の他方の入力部を構成するトランジスタQ14のベース端子に接続されている。また前記エミッタ端子には、基準電圧Vrの設定用の抵抗R11が接続されている。なお、前記抵抗R11は固定抵抗であり、特に温度変化に伴う抵抗変動率の小さな抵抗が好ましい。
【0027】
また前記トランジスタQ14とトランジスタQ20は、モノシリックIC内の同一チップ上に共にNPN形のトランジスタで形成されている。よって、両トランジスタQ14,Q20の温度特性、特にhFEの温度変化特性を一致または近似させることが可能である。
【0028】
なお、前記演算回路20に前記トランジスタQ20および抵抗R11が設けられることにより、全体としてバッファ手段が構成されている。
【0029】
前記第1のカレントミラー回路30は、3つのPNP形のトランジスタ(電流制御素子)Q17,Q18およびQ19から構成されている。前記トランジスタQ17,Q18のエミッタ端子はともに電源電圧Vccに接続されている。また前記トランジスタQ17,Q18のベース端子と前記トランジスタQ19のエミッタ端子とが互いに接続されている。さらに前記トランジスタQ17のコレクタ端子とトランジスタQ19のベース端子とは、ともに前記トランジスタQ20のコレクタ端子に接続されている。そして、トランジスタQ19のコレクタ端子は接地されている。この第1のカレントミラー回路30では、入力側に電流I3が流れると出力側に電流I4が流れ、このときミラー効果によりI3=I4が成立する。
【0030】
第2のカレントミラー回路40は、3つのNPN形のトランジスタ(電流制御素子)Q21,Q22およびQ23とから構成されている。トランジスタQ21が入力側、トランジスタQ22が出力側であり、トランジスタQ21のコレクタ端子とトランジスタQ23のベース端子の接続部に前記第1のカレントミラー回路30の出力側のトランジスタQ18のコレクタ端子が接続されている。そして、出力側のトランジスタQ22のコレクタ端子と電源電圧Vccとの間に負荷抵抗RLが接続されている。トランジスタQ21とQ22とは、互いのベース端子どうしが接続され、この接続部P1にトランジスタQ23のエミッタ端子が接続されている。そして、トランジスタQ23のコレクタ端子が電源電圧Vccに接続されている。
【0031】
前記接続部P1が、上記差動増幅回路22を構成するトランジスタQ15のベース端子とトランジスタQ16のベース端子との接続部P2に接続されている。この接続より、第3のカレントミラー回路がトランジスタQ21,Q15およびQ23によって構成され、第4のカレントミラー回路がトランジスタQ21,Q16およびQ23によって構成されている。
【0032】
以下、上記定電流回路の動作について説明する。
前記バッファ手段は、一方の入力部23の固定電圧Vsと他方の入力部24の基準電圧Vrとが等しくなるように動作する。また演算回路20の前記出力部26からは、前記基準電圧Vrと固定電圧Vsとの間の電位差に伴う第1の制御電流(トランジスタQ20のベース電流)Ib1がトランジスタQ20のベース端子に流れ込む。これにより、トランジスタQ20のエミッタ端子には、前記第1の制御電流Ib1をトランジスタQ20のhFE倍したエミッタ電流hFE・Ib1が流れる。ただし、エミッタ電流hFE・Ib1は、hFE・Ib1=Ib1+I3である。そして、前記エミッタ電流hFE・Ib1は、抵抗R11に流れる基準電流Irと第2の制御電流Ib2とに分かれ、前記第2の制御電流Ib2はトランジスタQ14のベース端子に帰還される。すなわち、基準電流Irは、Ir=hFE・Ib1−Ib2=(Ib1+I3)−Ib2=I3+(Ib1−Ib2)で表わされる。
【0033】
ここで、バッファ手段のトランジスタQ20のエミッタ電流hFE・Ib1と差動増幅回路22のトランジスタQ14のエミッタ電流hFE・Ib2とは一致又は近似するように設定されている。しかも相殺し合う前記トランジスタQ14とトランジスタQ20は、同一のチップ上に同一の構造(NPN形)で形成されているため、トランジスタQ14のhFEとトランジスタQ20のhFEは同じ温度特性を示し、常に両トランジスタのhFEを一致又は近似させることができる。よって、温度状態にかかわらず常に第1の制御電流Ib1と第2の制御電流Ib2とはほぼ等しくなる(Ib1≒Ib2)。
【0034】
よって、第1の制御電流Ib1と第2の制御電流Ib2どうしが相殺し合うため(Ib1−Ib2=0)、第1のカレントミラー回路30の入力側を流れる電流I3が基準電流Irに等しくなる(I3=Ir)。そして、前記電流I3は、第1のカレントミラー回路30および第2のカレントミラー回路40でのミラー効果により、I3=I4=I5=ILとなるため、負荷電流ILを基準電流Irに等しい定電流とすることができる(IL=Ir)。
【0035】
なお、前記バッファ手段は、第2の入力部24に印加される基準電圧Vrが第1の入力部23の固定電圧Vsに等しくなるように調整されているため、Vs=Vr=Ir・R11が成立する。よって、基準電流Irの電流値を抵抗R11により決定することができる(Ir=Vs/R11)。すなわち、抵抗R11を任意に設定することにより基準電流Irを定めることができ、さらには負荷電流ILの値を設定することができる。
【0036】
またトランジスタQ23は、第2のカレントミラー回路のみならず第3および第4のカレントミラー回路の一部を構成している。すなわち、トランジスタQ23のエミッタ電流は、接続点P1ないしP2を介して第2ないし第4のカレントミラー回路の各トランジスタQ21,Q22,Q15,Q16の各ベース端子にベース電流として流れ込む。よって、第2のカレントミラー回路40ではI5=IL、第3のカレントミラー回路ではI5=I1、第4のカレントミラー回路ではI5=I2となる。またIL=Irが成立しているので、Ir=I5=IL=I1=I2となり、しかもトランジスタQ15,Q16を流れる電流I1,I2を加算した電流は、基準電流Irを2倍した電流と等しくなる(2・Ir=I1+I2)。これは前記I1,I2が、差動増幅回路22を構成する入力用のトランジスタQ13,Q14のエミッタ電流にそれぞれ等しく、且つ前記各エミッタ電流は互いに等しくなるように動作することを意味する。よって、バッファ手段は、トランジスタQ13のベース電流IsとトランジスタQ14の第2の制御電流(ベース電流)Ib2とが等しくなるように動作し、しかも第1の制御電流Ib1とも等しくなる(Is=Ib2=Ib1)。すなわち、トランジスタQ23が、第2、第3および第4のカレントミラー回路の一部を構成することにより、上記一連の動作が担保されている。
【0037】
【実施例】
上記従来の定電流回路と本発明における定電流回路の比較を行ったので、以下にその結果を示す。なお、従来例1は図3に示す定電流回路、従来例2は図4に示す定電流回路についてのものである。
【0038】
図2は、従来例1、従来例2および本発明の各定電流回路における温度特性を示すグラフである。なお、横軸は温度変化(−50℃〜+100℃)を、縦軸は負荷電流ILの値をそれぞれ示している。また表1は図2に示すグラフにおける−50℃、+25℃および+100℃における実側値を示すものである。
【0039】
【表1】
Figure 0004587540
【0040】
図2では、従来例1の定電流回路に比べ、従来例2および本発明の定電流回路は温度勾配が緩やかであり、温度が変化しても負荷電流ILの変動幅を小さくできることが判る。
【0041】
また表1に示すように、−50℃と+100℃の場合における負荷電流の実側値の差は、従来例1の場合が16.076μA、従来例2の場合が3.444μA、本発明の場合が3.026μAである。この結果より、最も負荷電流ILの変動幅を小さくすることができるのは本発明に示す定電流回路であることが判る。
【0042】
さらに、表2はトランジスタのhFEにばらつき(最小hFE=50、最大hFE=200)が生じた場合の負荷電流ILの値を示すものである。なお、このときの温度は常温である。
【0043】
【表2】
Figure 0004587540
【0044】
表2に示すように、従来例1では負荷電流ILの変動幅が0.946μA、従来例2の変動幅は0.663μAであるのに対し、本発明の変動幅は0.17μAである。この結果より、本発明における定電流回路では、定電流の安定度が従来例1に比べ5倍、従来例2に比べ3倍を有している。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、互いに相殺し合うトランジスタ(Q14とQ20)を同一構造で形成することが可能となるため、常に両トランジスタのhFEのばらつきを最小に抑えることができる。よって、温度変化に対し安定性に優れた定電流回路を実現することができる。すなわち、精度の高い定電流回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す定電流回路の構成図、
【図2】従来例1、従来例2および本発明の各定電流回路における温度特性を示すグラフ、
【図3】従来の定電流回路を示す構成図(従来例1)、
【図4】従来の他の定電流回路を示す構成図(従来例2)、
【符号の説明】
10 定電流回路
20 差動増幅回路
30 第1のカレントミラー回路
40 第2のカレントミラー回路
Q11〜Q22 トランジスタ(電流制御素子)
R11 抵抗
Vs 固定電圧
Vr 基準電圧
Ib1 第1の制御電流
Ib2 第2の制御電流
L 負荷抵抗
L 負荷抵抗に流れる電流

Claims (5)

  1. バッファ手段および第1のカレントミラー回路(30)と第2のカレントミラー回路(40)とが設けられ、
    前記バッファ手段は、
    一方の入力部(23)を介して固定電圧(Vs)がベース電圧として与えられる第1の電流制御素子(Q13)および他方の入力部(24)を介して基準電圧(Vr)がベース電圧として与えられる第2の電流制御素子(Q14)を有して、前記固定電圧(Vs)と前記基準電圧(Vr)との電位差に基づ第1の制御電流(Ib1)を出力する演算回路(20)と
    前記基準電圧(Vr)を設定する抵抗(R11)と
    前記第1の制御電流(Ib1)を増幅し、前記他方の入力部(24)を介して前記第2の電流制御素子(Q14)のベースに第2の制御電流(Ib2)を与えるとともに前記抵抗(R11)に基準電流(Ir)を与えるバッファ用の電流制御素子(Q20)とが設けられ、
    前記第1のカレントミラー回路(30)は、前記バッファ用の電流制御素子(Q20)に入力電流(I3)をコレクタ電流として与える入力側の電流制御素子(Q17)と、前記入力電流(I3)をミラー反転して出力電流(I4)を流す出力側の電流制御素子(Q18)とを有し、
    前記第2のカレントミラー回路(40)は、前記第1のカレントミラー回路(30)から出力される前記出力電流(I4)がコレクタとして与えられる第3の電流制御素子(Q21)と、前記出力電流(I4)がベース電流として与えられる第4の電流制御素子(Q23)および、前記出力電流(I4)をミラー反転して負荷抵抗(RL)に流す第5の電流制御素子(Q22)とを有し、
    前記演算回路(20)には、前記第1の電流制御素子(Q13)からコレクタ電流が与えられる第6の電流制御素子(Q15)と前記第2の電流制御素子(Q14)からコレクタ電流が与えられる第7の電流制御素子(Q16)が設けられ、第4の電流制御素子(Q23)から、前記第3電流制御素子(Q21)と前記第5の電流制御素子(Q22)と第6の電流制御素子(Q15)および第7の電流制御素子(Q16)のそれぞれに共通のベース電流が与えられて、第6の電流制御素子(Q15)と第7の電流制御素子(Q16)および前記第3電流制御素子(Q21)と前記第5の電流制御素子(Q22)に流れる電流が等しくなり、
    前記第1の制御電流(Ib1)前記第2の制御電流(Ib2)とが互いに相殺し合うことにより、前記基準電圧(Vr)が前記固定電圧(Vs)と等しくなるように調整されて、前記抵抗(R11)に流れる基準電流(Ir)と負荷抵抗(R L )に流れる電流(I L )とが等しくなることを特徴とする定電流回路。
  2. 前記第3の電流制御素子(Q21)と前記第6の電流制御素子(Q15)および前記第4の電流制御素子(Q23)とで第3のカレントミラー回路構成され、前記第3の電流制御素子(Q21)と前記第7の電流制御素子(Q16)および前記第4の電流制御素子(Q23)とで第4のカレントミラー回路構成されている請求項1記載の定電流回路。
  3. 前記基準電流であるIrと、前記第6の電流制御素子(Q15)を流れる電流であるI1と、前記第7の電流制御素子(Q16)を流れる電流であるI2は、2・Ir=I1+I2の関係式が成り立つ請求項1又は2に記載の定電流回路。
  4. 前記バッファ用の電流制御素子(Q20)と前記第2の電流制御素子(Q14)とが、ともに同一構造(NPN形又はPNP形)トランジスタで形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の定電流回路。
  5. 前記バッファ用の電流制御素子(Q20)と前記第2の電流制御素子(Q14)とが、同一のチップ上に形成されている請求項4記載の定電流回路。
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