JP4576585B2 - テルペン類の製法 - Google Patents
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Description
一方、下式で表されるアリルビニルアミンの[3,3]転位はアザクライゼン転位反応として知られている(非特許文献4)。
しかし、この転位反応には200℃以上の高温を必要とするため、実際の合成にはほとんど用いられていない。そのため、より低温で進行するこの転位反応が求められていた。
即ち、まずビニル基に結合する炭素原子に4級アンモニウム基を有する4級アンモニウム塩を合成する。これに塩基を作用させると、中間体として窒素イリドが生成する。この転位反応によりトランス型のビニル基が生成し、同時にイミニウム塩が生成する。その後このイミニウム塩を還元してアミンを得る。この反応により、トランス型のビニル基が付加される。この反応は−70〜30℃程度の低温で進行する。また、これらの反応を繰り返すことにより、トランス型のビニル基を複数付加することが可能になり、テルペン類を合成することが可能になった。
Y−CHR1−X (1)
(式中、YはR2C≡C−又はR3R4C=CR5−を表し、R2、R3及びR4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、R5はアルキル基を表し、R1は水素原子又は−CH2−OR6を表し、R6はアルキル基、−COR7基(但し、R7はアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)、−SO2R8基(但し、R8はアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)又はアリール基を表し、Xはハロゲン原子又はスルホナート基を表す。)で表される化合物と下記一般式(2)
R9R10C=CR11−CH(NR12R13)−CH2−R14 (2)
(式中、R9及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、R12及びR13はアルキル基を表し、R14は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基、又はこれらの置換体を有していてもよく不飽和結合を有していてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物とを反応させる第1段階、及びアルコール又はエーテル系溶媒中で第1段階の生成物に塩基及び還元剤を作用させる第2段階から成る下式で表わされるテルペン類の製法である。
(a) R 1 が水素原子を表す場合:
Y−CH(NR 12 R 13 )−CH 2 −CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14
(b) R 1 が−CH 2 −OR 6 を表し、YがR 2 C≡C−を表す場合:
NR 12 R 13 −CH 2 −C(=CR 2 )−CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14
(c) R 1 が−CH 2 −OR 6 を表し、YがR 3 R 4 C=CR 5 −を表す場合:
NR 12 R 13 −CH 2 −CR 5 (−CR 3 R 4 )−CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14
前記塩基は下記一般式(3)
R15OM1 (3)
(式中、R15はアルキル基を表し、M1はアルカリ金属を表す。)で表される塩基又はその前駆体であることが好ましい。
H2C=CR16−CH(−CH2−OR6)−X
で表される化合物であり、前記一般式(2)で表される化合物は、
H2C=CR16−CH(NR12R13)−CH2−(CH2−CR16=CH−CH2)n−R17
で表される化合物(これらの式中、CH2−CR16=CH−CH2基はトランスであり、R16は水素原子又はアルキル基を表し、nは0〜30の整数を表し、R17は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基又はこれらの置換体を表す。)であることが好ましい。
Y−CHR1−X (1)
で表される化合物と下記一般式(2)
R9R10C=CR11−CH(NR12R13)−CH2−R14 (2)
で表される化合物(アミン)とを反応させる。
Y−CHR1−X (1)
で表される化合物を説明する。
YはR2C≡C−又はR3R4C=CR5−を表す。
このR2、R3及びR4は、それぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、好ましくは水素原子を表す。これらは、水素原子以外は、メチル基に変換可能な置換基である。R3及びR4の一方は水素原子であることが好ましい。また、電子供給性のアルキル基よりも電子吸引性のアルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基が好ましい。また、アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は4以下が好ましく、アルコキシカルボニル基の炭素数は5以下が好ましい。
R5は、水素原子又はアルキル基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、最も好ましくはメチル基を表す。
R1は、水素原子又は−CH2−OR6を表す。YがR2C≡C−で表される場合には、R1は水素原子であり、YがR3R4C=CR5−で表される場合には、R1は−CH2−OR6で表されることが好ましい。このR6は、−CH2−OR6からOR6として脱離する性質を有する基であればよく、−OR6が脱離した結果−CH2−OR6はメチレン基(=CH2)となる。このようなR6として、アルキル基、−COR7基、−SO2R8基又はアリール基、好ましくはアルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は好ましくは4以下である。アリール基は好ましくはp又はm位に置換基を有していてもよいフェニル基である。この置換基としてメチル基、メトキシ基又はニトロ基が挙げられる。R7及びR8はアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。このアルキル基の炭素数は好ましくは4以下であり、このアリール基は好ましくはフェニル基である。
Xは、脱離基として機能し、ハロゲン原子又はスルホナート基、好ましくはハロゲン原子、より好ましくは塩素原子又は臭素原子を表す。このスルホナート基は一般式−OSO2R(Rはアルキル基、アリール基など)で表される。
R9R10C=CR11−CH(NR12R13)−CH2−R14 (2)
で表される化合物を説明する。
R9及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、好ましくは水素原子である。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
R11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、好ましくはアルキル基又はアルコキシメチル基、より好ましくはアルキル基である。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基であり、アルコキシ基の炭素数は好ましくは4以下である。
R12及びR13はアルキル基を表し、その炭素数は小さいほど好ましく、より好ましくは4以下である。R12及びR13は、同じであっても異なってもよく、好ましくは同じである。R12及びR13は、最も好ましくは両者ともメチル基である。
この炭化水素基は不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基は好ましくは直鎖であり、炭素数が2以下のアルキル基、好ましくはメチル基の側鎖を有してもよく、含まれ得る不飽和結合は、好ましくは二重結合である。
また、この炭化水素基は、置換基としてアルコールの保護基となりうる基を有していてもよく、このアルコールの保護基となりうる基として、特に限定は無いが、例えば、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基、シロキシ基又はこれらの置換体が挙げられる。このアリール基は好ましくはフェニル基であり、アリールオキシ基は好ましくはフェノキシ基である。アルコキシ基は、好ましくはその炭素数が4以下であり、より好ましくはメトキシ基又はエトキシ基である。
また、置換体の置換基は、炭素数が4以下のアルキル基、炭素数が4以下のアルコキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、チオ基、シロキシ基、アリール基、アラルキロキシ基、アリールオキシ基などであってもよい。
R16は水素原子又はアルキル基、好ましくはアルキル基を表す。このアルキル基は、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
nは0〜30、好ましくは0〜20の整数を表す。
R17は、上記のアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアルアルキル基などのアルコールの保護基となりうる基である。
反応溶液中の一般式(2)で表される化合物(アミン)の濃度は1〜40重量%が好ましい。
一般式(2)で表される化合物(化合物2)に対して、一般式(1)で表される化合物(化合物1)は、過剰量(モル基準)用いることが好ましい。この化合物2:化合物1(モル比)は、好ましくは1:1〜10、より好ましくは1:1〜2である。
第1段階は、通常−40〜30℃、好ましくは0〜室温にて行われる。
この反応の結果、4級アンモニウム塩が生成する。この生成物を反応液から一旦取り出し、更に精製することが好ましい。
(1)溶媒中で、第1段階の生成物、塩基及び還元剤を混合する。
即ち、この方法においては、第2段階は一段階で行われる。各成分の投入順序はいずれでもよい。通常第1段階の生成物を溶媒に溶解し、塩基及び還元剤を加える。
(2)溶媒中で、第1段階の生成物及び塩基を混合する。次に、この混合液に還元剤を加える。
即ち、この方法においては、第2段階は二段階で行われる。前段階においてまず通常第1段階の生成物を溶媒に溶解し、それに塩基を加える。次段階で前段階の反応液に還元剤を加える。
この段階の溶媒として、アルコール又はエーテル系溶媒を用いる。
第1段階と第2段階で用いる溶媒が異なる場合には、通常第1段階の生成物を一旦取り出して第2段階の溶媒に溶解して用いる。
R15OM1 (3)
R15はアルキル基、好ましくは炭素数が4以下のアルキル基を表す。R15として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基が挙げられる。
M1はアルカリ金属、特に、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。
塩基として、最終的にこの一般式(3)で表される塩基が反応系に存在すればよいため、一般式(3)で表される塩基の前駆体を用いてもよい。例えば、前駆体としてn−BuLiを用いて、これを溶媒であるメタノールに溶解すると、MeOLiが生成する。従って、溶媒としては、R15OHで表されるアルコール(即ち、塩基と同じアルキル基を有するアルコール)を用いることが好ましい。
R16は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はシリル基を表す。
M2はアルカリ金属又はアルカリ土類金属、好ましくはアルカリ金属、より好ましくは、Li、Na又はKを表す。
R17 2NM3 (5)
R17は、炭化水素基、特にアルキル基又はアリール基を表す。M3はアルカリ金属、特にLi、Na又はKを表す。
R18 3N (6)
R18は、炭化水素基、特にアルキル基又はアリール基を表す。
この中で好ましい塩基は、一般式(3)で表される塩基である。
反応溶液中の4級アンモニウム塩:塩基(当量比)は、好ましくは1:1〜10、より好ましくは1:1〜2である。
反応溶液中の4級アンモニウム塩:還元剤(当量比)は、好ましくは1:0.2〜10、より好ましくは1:0.2〜2である。
第2段階は、通常−70〜80℃、好ましくは−40〜30℃、より好ましくは−10℃〜室温にて行われる。
まず、出発物質として、例えば、下式で表される化合物を用意する(式中、Rはアルキル基を表し、Meはメチル基を表す。)。
これに、塩基の存在下で、下式
で表されるようなビニル基とハロゲン原子やスルホナート基(X)を有する化合物を反応させると、4級アンモニウム塩が得られ、更に塩基を作用させると、中間体として窒素イリドを経て、転位反応によりトランス型のビニル基が生成する。同時に生成するイミニウム塩を、還元剤を用いてアミン(b)を得る。
ここで生成するアミン(b)は、出発物質(a)にトランス型のビニル基を付加したものであり、その他の構造は出発物質(a)と同一である。更に、このアミン(b)を出発物質として、4級アンモニウム塩の生成及び転位−還元反応を繰り返すことにより、トランス型のビニル基を連続的に導入し、下記一般式
で表わされるアミン(c)(nは1〜30程度の整数)を製造することができる。
また、本発明の生成物は、上記アミン(c)のように、末端にアミノ基を有するが、これを既報(S.Inoue et al.,Chem.Lett.,1986,2035)に従って、酸化し、加水分解すれば、アルコール末端のものが得られ、更にハロゲン化して還元すれば、炭化水素末端のものが得られる。これを上記アミン(c)の場合で示すと下記のような反応機構となる。
このような処理により、アルコール末端のもの(d)や炭化水素末端のもの(e)を得ることができる。
本実施例では、以下の分析機器を用いた。
赤外吸収スペクトル:PERKIN ELMER FT−IR Spectrometer PARAGON 1000
核磁気共鳴スペクトル:JEOL EX−270
ガスクロマトグラフ:島津ガスクロマトグラフGC−14A
キャピラリーカラム:レステック社製RtX(登録商標)−5 Amine(内径0.25mm×30m)
精製用シリカゲル:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(富士シリシア化学株式会社製シリカゲルBW−127ZH)
ガスクロマトグラフィー分析条件は以下のとうりである。
He流量 1.25ml/min
Column Temp.200℃
INJ.Temp.200℃
DET.Temp.250℃
Rt=(Z)10.16min.(E)11.07min.
この合成例では、
(6E)−3−dimethylamino−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene(3)を合成した。
1000mLナスフラスコに14.6gの(2E)−1−benzyloxy−3,7−dimethyl−octa−2,6−diene(1)(59.9mmol)、水52mL、次亜塩素酸カルシウム7.9g(55.2mmol)、塩化メチレン380mLを加え、更にドライアイスの小片を加えながら室温で1時間撹拌した。セライトろ過後、塩化メチレンで抽出し、硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、溶媒を減圧留去し、定量的に(6E)−8−benzyloxy−3−chloro−2,6−dimethylocta−1,6−diene 2を得た。300mLナスフラスコに全量の2と43mLのエタノールと51%ジメチルアミン水溶液130mLを加え、室温で9日間撹拌した。エタノールと過剰のジメチルアミンを減圧留去し、ジエチルエーテルと塩化ナトリウムを加えて塩析した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50倍、メタノール)により精製し、7.5gのアミン(3)を収率44%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3070,3030,2945,2860,2815,2770,1670,1650,1450,1370,1205,1070,900,740,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.4−2.0(4H,m),1.64(3H,s),1.66(3H,s),2.20(6H,s),2.40(1H,dd,J=3.8,10.1HZ),4.03(2H,d,J=6.6HZ),4.51(2H,s),4.8−4.9(2H,m),5.40(1H,t,6.6HZ),7.2−7.4(5H,m)
この合成例では、まず5−phenyl−1−penten−3−ol(6)を合成し、続いて3−dimethyl amino−5−phenyl−pent−1−ene(8)を合成した。
52mLのビニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.75M,39.0mmol)を0度に冷やした200mLのフラスコにいれ、3.40gの3−phenylpropanal(5)(25.3mmol)を30分かけて滴下した。混合物を30分間0度に保った後、1時間かけて室温に戻した。泡立つのが止まるまで氷を加え、反応を停止させ、懸濁溶液が均一になるまで1M硫酸を加えた。エーテルで抽出し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。エーテル濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=8:2)で精製してアルコール(6)を収率75%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3380,3025,2930,2860,1495,1455,1045,990,925,750,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.8−1.9(2H,m),2.6−2.8(2H,m),4.13(1H,q,J=6.2Hz),5.14(1H,d,J=10.6Hz),5.25(1H,d,J=17.15Hz),5.8−6.0(1H,m),7.1−7.3(5H,m)
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3070,3025,2940,2860,2820,2775,1455,1035,920,745,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.5−1.8(1H,m),1.8−2.0(1H,m),2.24(6H,s),2.4−2.8(2H,m),5.11(1H,d,J=17.8Hz),5.25(1H,d,J=10.2Hz),5.6−5.8(1H,m),7.1−7.4(5H,m)
50mLナスフラスコに317mgの合成例1で得たアミン(3)と無水のアセトニトリル10mLを加え、更に蒸留したプロパルギルブロマイド0.6mLを加えた。室温で2日間撹拌し、アセトニトリル及び過剰のプロパルギルブロマイドを減圧留去し、無水エーテル及びヘキサンを加え洗浄し、デカンテーションを数回繰り返したのち、エーテル及びヘキサンを減圧留去し、437mgの4級アンモニウム塩(4)を収率97%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3470,3160,2940,2115,1435,1080,915,745,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.71(3H,s),1.94(3H,s),1.9−2.1(2H,bs),2.2−2.3(2H,bs),2.87(1H,s),3.34(3H,s),3.46(3H,s),4.03(2H,d,J=6.6Hz),4.3−4.4(1H,bs),4.50(2H,s),4.88(2H,s),5.42(1H,t,J=6.6Hz),5.58(2H,s),7.2−7.4(5H,m)
338mgの4級アンモニウム塩(4)(0.83mmol)と154mgの水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4,4.15mmol)をフラスコに入れ、10mLの無水エタノールで完全に溶解させた。60mgの金属ナトリウムを4mLの無水エタノールに入れ完全に溶解させ、ナトリウムエトキシド塩基(NaOEt)のエタノール溶液を調整した。この一部の2mLのナトリウムエトキシド塩基のエタノール溶液を0℃に冷やした4級アンモニウム塩(4)を入れたフラスコに8分かけて滴下した。温度を0℃に保ったまま24時間撹拌し、その後10%塩酸で反応を停止した。水酸化ナトリウムを用いて塩基性に戻した後、エタノールを減圧留去した。酢酸エチルで抽出し、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)を用いて精製し、200mgの転位生成物(11)を収率73%で得た。更に転位生成物のトランス:シス生成比はガスクロマトグラフィーを用いてE(トランス)/Z(シス)=94/6と決定した。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 3480,2850,1455,1360,1090,1070,1030,900,735,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.56(3H,s),1.65(3H,s),2.0−2.2(4H,m),2.17(6H,s),2.72(4H,s),4.03(2H,d,J=6.3Hz),4.50(2H,s),4.85(1H,s),4.94(1H,s),5.20(1H,t,J=6.3Hz),5.40(1H,t,J=6.0Hz),7.2−7.7(5H,m)
13C NMR(CDCl3)δ(ppm)15.8,16.4,26.4,39.5,44.6,45.4,64.6,66.5,72.0,113.3,120.8,126.4,127.5,127.8,128.3,132.8,138.5,140.3,145.1
50mLのナスフラスコに、合成例2で得たアミン(8)157mg及び無水のアセトニトリル10mLを入れ、更に、蒸留したプロパルギルブロマイド0.5mLを加えた。室温で2日間撹拌した後、アセトニトリル及び過剰のプロパルギルブロマイドを減圧留去し、無水エーテル及びヘキサンを加え洗浄した。更に同様に洗浄とデカンテーションを数回繰り返し、エーテル及びヘキサンを減圧留去し、437mgの4級アンモニウム塩(9)を収率94%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3400,2115,1465,1350,1010,950,860,750,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)2.0−2.2(1H,m),2.3−2.7(2H,m),2.7−2.9(1H,m),2.77(1H,s),3.34(3H,s),3.40(3H,s),4.14(1H,t,J=10.9),4.80(2H,q),5.7−6.0(3H,m),7.1−7.6(5H,m)
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 3025,2940,2855,2815,2765,1455,1030,970,900,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)2.09(6H,s),2.2−2.4(2H,m),2.5−2.7(6H,m),4.7−4.9(2H,m),5.4−5.5(2H,m),7.0−7.3(5H,m)
13C NMR(CDCl3)δ(ppm)34.3,36.0,37.2,45.4,65.4,112.5,125..7,128.2,128.4,131.3,142.0,146.3
実施例1と同様の方法により、合成例2で得たアミン(8)と1−ブロモ−2−ブチンから4級アンモニウム塩(10)を収率98%で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3440,2120,1470,1460,1010,990,950,880,740,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.77(3H,s),2.0−2.2(1H,m),2.3−2.6(2H,m),2.8−2.9(1H,m),3.29(3H,s),3.36(3H,s),4.06(1H,t,J=9.2Hz),4.63(2H,s),5.6−6.0(3H,m),7.1−7.4(5H,m)
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
この反応の結果、トランス型のビニル基が導入されていることが分かる。
IR(neat)cm−1 2970,2810,1740,1600,1495,1450,1260,1030,970,860,745,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.61,1.64(3H,each d,J=6.6Hz;(E)−Me 1.61,(Z)−me 1.64,E:Z=1:3(積分比)),2.1−2.2(6H,m),2.2−2.4(2H,m),2.6−2.9(6H,m),5.36(1H,dt,J=7.0Hz,17.3Hz,5.51(1H,dt,J=7.0,17.3Hz),5.54(1H,q,J=6.6Hz),7.1−7.4(5H,m)
を用いて合成例1と同様の操作を行い、3−chloro−4−phenoxy−2−methylbut−1−ene(14)及び4−benzyloxy−3−dimethyl amino−2−methylbut−1−ene(15)を得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3440,2870,1635,1455,1360,1110,745,700
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.87(6H,s),2.9−3.1(6H,m),3.6−3.9(4H,m),4.30(2H,m),4.50(2H,m),5.4−5.6(4H,m),6.8−7.4(10H,m)
4−phenoxy−2−methyl−1−buten−3−yl methansulfonate(17)1.2g(4.7mmol)をアセトニトリル10mlに溶かし100mlのフラスコに入れ、(6E)−3−dimethylamino−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−diene(3)0.25g(0.9mmol)を室温で滴下し10日間、ゆっくりと撹拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残った固体を乾燥エーテルでよく洗浄した。充分に洗浄を終えた固体を室温で減圧乾燥し、四級アンモニウム塩[(6E)−8−benzyloxy−2,6−dimethylocta−1,6−dien−3−yl]−[4−phenoxy−2−methylbut−1−ene−3−yl]−dimethylammonium methanesulfonate(18)を収量0.40g(収率85%)で得た。
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3440,1640,1420,1360,1120,1060,915,820,755,690
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.72(3H,s),1.85(6H,s),1.7−2.1(4H,m),2.72(3H,s),2.9−3.1(6H,m),3.7−3.9(4H,m),4.24(2H,m),4.52(2H,m),5.4−5.6(5H,m),6.8−7.4(10H,m)
この反応式及び生成物の分析結果を以下に示す。
IR(neat)cm−1 3080,3030,2940,2860,1650,1440,1370,1200,1050,900,820,745,695
1H NMR(CDCl3)δ(ppm)1.62(9H,bs),1.8−2.4(8H,m),2.12(6H,s),2.63(1H,t,J=7.0Hz),3.92(2H,d,J=7.0Hz),4.38(2H,s),4.6−4.8(2H,m),4.9−5.4(2H,m),7.1−7.3(5H,m)
Claims (4)
- 下記一般式(1)
Y−CHR1−X (1)
(式中、YはR2C≡C−又はR3R4C=CR5−を表し、R2、R3及びR4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシカルボニル基、アミド基又はシアノ基を表し、R5はアルキル基を表し、R1は水素原子又は−CH2−OR6を表し、R6はアルキル基、−COR7基(但し、R7はアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)、−SO2R8基(但し、R8はアルキル基、トリフルオロメチル基又はアリール基を表す。)又はアリール基を表し、Xはハロゲン原子又はスルホナート基を表す。)で表される化合物と下記一般式(2)
R9R10C=CR11−CH(NR12R13)−CH2−R14 (2)
(式中、R9及びR10はそれぞれ水素原子又はアルキル基を表し、R11は水素原子、アルキル基、アルコキシメチル基又はアルコキシエチル基を表し、R12及びR13はアルキル基を表し、R14は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基、又はこれらの置換体を有していてもよく不飽和結合を有していてもよい炭化水素基を表す。)で表される化合物とを反応させる第1段階、及びアルコール又はエーテル系溶媒中で第1段階の生成物に塩基及び還元剤を作用させる第2段階から成る下式で表わされるテルペン類の製法。
(a) R 1 が水素原子を表す場合:
Y−CH(NR 12 R 13 )−CH 2 −CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14
(b) R 1 が−CH 2 −OR 6 を表し、YがR 2 C≡C−を表す場合:
NR 12 R 13 −CH 2 −C(=CR 2 )−CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14
(c) R 1 が−CH 2 −OR 6 を表し、YがR 3 R 4 C=CR 5 −を表す場合:
NR 12 R 13 −CH 2 −CR 5 (−CR 3 R 4 )−CR 9 R 10 −CR 11 =CH−CH 2 −R 14 - 前記塩基が下記一般式(3)
R15OM1 (3)
(式中、R15はアルキル基を表し、M1はアルカリ金属を表す。)で表される塩基又はその前駆体である請求項1に記載の製法。 - 前記第2段階が、下記(1)又は(2)のいずれかから成る請求項1又は2に記載の製法。
(1)溶媒中で、第1段階の生成物、塩基及び還元剤を混合する段階
(2)溶媒中で、第1段階の生成物及び塩基を混合する段階、及び前段階の反応液に還元剤を加える段階 - 前記一般式(1)で表される化合物が、
H2C=CR16−CH(−CH2−OR6)−X
で表される化合物であり、前記一般式(2)で表される化合物が、
H2C=CR16−CH(NR12R13)−CH2−(CH2−CR16=CH−CH2)n−R17
で表される化合物(これらの式中、CH2−CR16=CH−CH2基はトランスであり、R16は水素原子又はアルキル基を表し、nは0〜30の整数を表し、R17は、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルアルキル基、エステル基、アラルキロキシ基若しくはシロキシ基又はこれらの置換体を表す。)である請求項1〜3のいずれか一項に記載の製法。
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