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JP4569763B2 - X線ct装置 - Google Patents

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JP4569763B2 JP2005121463A JP2005121463A JP4569763B2 JP 4569763 B2 JP4569763 B2 JP 4569763B2 JP 2005121463 A JP2005121463 A JP 2005121463A JP 2005121463 A JP2005121463 A JP 2005121463A JP 4569763 B2 JP4569763 B2 JP 4569763B2
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Description

本発明は産業用のX線CT装置に関し、更に詳しくは、オフセットスキャンによるCT撮影が可能なX線CT装置に関する。
各種工業製品等の内部構造等を非破壊のもとに観察する方法として、従来、X線CT装置を用いて観察対象の断層像を得る方法が知られている。このような用途に用いられる産業用のX線CT装置においては、一般に、互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被写体を搭載してX線光軸(x軸)に直交する回転軸(z軸)の回りに回転を与える回転テーブルを配置した構成を採る。この構成において、回転テーブル上に被写体を搭載してX線を照射しつつ回転を与え、微小回転角度ごとにX線検出器の各画素出力、つまりX線透過データを取り込み、そのデータを再構成することによって、回転軸に直交する平面(x−y平面)に沿った被写体の断層像を得る。
このような産業用のX線CT装置において、被写体のX線透過データの採取の仕方、換言すればCT撮影の仕方として、従来、ノーマルスキャンとオフセットスキャンが知られている。ノーマルスキャンは、図に模式的平面図を示すように、X線源81とX線検出器82の間に設けられる被写体の回転軸(回転テーブルの回転軸)Rを、X線光軸L上ないしはその近傍に設けた状態でX線透過データを採取する方法であり、この場合、CT撮影可能領域(スキャン領域あるいは断層像視野)は図中Anで表される領域となる。
一方、オフセットスキャンは、図に同様に模式的平面図を示すように、X線源81とX線検出器82の間に設けられる被写体の回転軸Rを、X線光軸Lに対して、当該X線光軸Lの方向(x方向)および回転軸Rの方向(z方向)の双方に直交する方向(y方向)にずらせた状態でX線透過データを採取する方法であって、この場合、CT撮影可能領域は図中Aoで表される領域となる。
以上のノーマルスキャンとオフセットスキャンの切り替えは、従来、図,図のように回転軸Rを移動させること、換言すれば回転テーブルをy軸方向に移動させることによって行われている(例えば特許文献1参照)。
特許第3616928号公報
ところで、X線CT装置においては、一般に、被写体を回転させるための回転軸のX線検出器への投影位置を正確に把握しておくことが重要な役割を果たし、実際のCT撮影時における回転軸の位置と想定していた位置とがずれている場合には、ぼけやノイズなどの画質劣化の原因となる。また、その他のあおりや傾きなど、幾何学的なずれは再構成演算時に補正するのであるが、その幾何学的なずれが想定していたものと実際のそれとが相違する場合にも様々な画質劣化の原因となる。
一方で、技術の進歩により産業用X線CT装置においては、より高拡大、高解像度の断層像が得られるようになってきているが、拡大率を高くすると、回転軸の位置・姿勢の誤差の影響がX線検出器に対してより拡大されて投影されるため、その影響が大きくなる。
また、オフセットスキャン方式では、図に模式的平面図を示すように、X線源81と回転軸Rとを結ぶ線ないしは平面と、X線検出器82の受光面とが直交しているものとして再構成演算を行う必要があることから、実際のX線検出器82から出力されたデータを、図中820で示す位置に仮想的なX線検出器があるものとして投影する必要があり、この投影のための補正演算は時間を必要とし、しかも、離散的なデジタルデータを画像処理することで、画像のぼけや断層像のノイズを生じさせる原因となっている。
更に、オフセットスキャンは、元来的に、ノーマルスキャンとの比較において、X線検出器の受光面の大きさが同じであれば、同じ拡大率のもとにより広いCT撮影可能領域が得られるものの、その領域は図に示したAoで示す領域に限られる。
本発明の主たる課題は、従来のオフセットスキャン方式に比して回転軸のX線検出器への投影位置をより高精度化することができ、しかも、X線源と回転軸を結ぶ線ないしは平面とX線検出器とが常に直交し、図に示した投影のための補正演算を不要とすると同時に、ノイズ等の発生原因を少なくすることのできるX線CT装置を提供することにある。 また、本発明の他の課題は、従来のオフセットスキャン方式に比して、同じX線検出器を用いてもより広いCT撮影可能領域を得ることのできるX線CT装置を提供することにある。
上記の主たる課題を解決するため、請求項1に係る発明のX線CT装置は、互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被写体を搭載してX線源からのX線光軸(x軸)に直交する回転軸(z軸)を中心として回転を与える回転テーブルが設けられているとともに、その回転テーブルにより被写体を回転に与えつつ、所定の回転角度ごとに取り込んだ被写体のX線透過データを用いて、上記回転軸に直交する面に沿った被写体の断層像を再構成する再構成演算手段を備えたX線CT装置において、上記X線検出器を上記X線光軸および回転軸の双方に直交する方向(y軸方向)に移動させる検出器移動手段を備え、その検出器移動手段は、少なくとも、上記X線検出器のy軸方向有効幅の中心近傍が上記X線光軸上に位置する状態と、同方向有効幅の一端部近傍が上記X線光軸上に位置する状態との間で、当該X線検出器を移動させるように構成されているとともに、上記再構成演算手段は、ノーマルスキャン用およびオフセットスキャン用の各再構成演算プログラムを選択的に実行可能に構成されていることによって特徴づけられる。
また、請求項3に係る発明は、X線光軸に対して回転軸をずらすことなくX線検出器側をずらすことによりオフセットスキャンを行うという請求項に係る発明の構成を利用して、前記した他の課題を解決するものであり、先の各発明と同様に、互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被写体を搭載してX線源からのX線光軸(x軸)に直交する回転軸(z軸)を中心として回転を与える回転テーブルが設けられているとともに、その回転テーブルにより被写体に回転を与えつつ、所定の回転角度ごとに取り込んだ被写体のX線透過データを用いて、上記回転軸に直交する面に沿った被写体の断層像を再構成する再構成演算手段を備えたX線CT装置において、上記X線検出器を上記X線光軸および回転軸の双方に直交する方向(y軸方向)に移動させる検出器移動手段を備え、その検出器移動手段は、少なくとも、上記X線検出器のy軸方向有効幅の一端部近傍が上記X線光軸上に位置する第1の状態と、その第1の状態からX線検出器が上記X線光軸からy軸方向に更に遠ざかる向きに移動して当該X線検出器のy軸方向有効幅の全てが上記X線光軸上に位置しない第2の状態との間で当該X線検出器を移動させるように構成され、上記再構成演算手段は、上記第1および第2の状態で被写体を上記回転軸の回りに回転させて取り込んだX線透過データを用いて、オフセットスキャン用の再構成演算プログラムにより被写体の断層像を再構成することによって特徴づけられる。
そして、以上の請求項1および2に係る発明において、上記回転テーブルが、上記光軸上に回転軸が位置して、上記y軸方向には移動せずに固定されている構成(請求項)を採用することができる。
本発明は、X線光軸に対して被写体を回転させるための回転軸(従って回転テーブル)をずらすのではなく、X線検出器をずらすことによって主たる課題を解決しようとするものである。
すなわち、請求項1に係る発明においては、X線検出器をX線光軸(x軸)と回転軸(z軸)の双方向に直交する方向(y軸方向)に移動させる検出器移動手段を設け、その移動手段により、少なくとも、X線検出器のy軸方向有効幅の中心近傍がX線光軸上に位置する状態と、同じくy軸方向有効幅の一端部近傍がX線光軸上に位置する状態の間で、X線検出器を移動できるようにしている。
この構成によれば、回転軸をX線光軸上に位置させたまま、ノーマルスキャンとオフセットスキャンを切り換えることができる。この構成により、ノーマルスキャンからオフセットスキャンに切り換えたときの位置決め機構の誤差による影響を従来に比して少なくすることができる。すなわち、従来のように回転軸の移動によりノーマルスキャンとオフセットスキャンを切り換える場合においては、回転軸の位置決め誤差(想定した位置と実際の回転軸とのずれ)がX線検出器上で拡大されるのに対し、請求項1に係る発明では、X線検出器の位置決め誤差は拡大されることがなく、特に高拡大率でCT撮影する場合に画質の向上に大きく寄与する。
また、X線検出器側をy軸方向にずらすことによりオフセットスキャンを行う場合、被写体の回転軸はX線光軸上に位置させた状態でよいため、X線源と回転軸を結ぶ線ないしは平面は常にX線検出器の受光面と直交することになり、従来の図10に示した投影のための補正演算が不要となり、計算量を低減できると同時に、その演算時におけるデジタル誤差に起因するノイズをなくすることができる。
一方、請求項に係る発明は、X線検出器をX線光軸に対してy軸方向にずらせてオフセットスキャンを行う構成を利用して、CT撮影可能領域を従来に比して大幅に広くすることを可能とするものである。
すなわち、請求項に係る発明では、X線検出器を、上記した各発明におけるオフセットスキャン状態、つまりX線検出器のy軸方向有効幅の一端部近傍がX線光軸上に位置する第1の状態と、その第1の状態からX線検出器がX線光軸からy軸方向に更に遠ざかる向きに移動して当該X線検出器のy軸方向有効幅の全てがX線光軸上に位置しない第2の状態との間で、X線検出器を移動できるように構成している。そして、これらの第1および第2の状態においてそれぞれCT撮影したX線透過データ群の双方を用いて、被写体の断層像を再構成する。
この構成は、例えば第2の状態が、第1の状態からX線検出器をy軸方向に当該検出器のy軸方向有効幅相当分だけ移動させたとすると、実際のX線検出器のy軸方向有効幅の倍の同方向有効幅を持つX線検出器を用いてオフセットスキャンした場合と同等のX線等価データを得ることができ、実質的にCT撮影可能領域を大幅に拡大することができる。
そして、以上の各発明において、オフセットスキャンはX線検出器側をX線光軸に対してy軸方向にずらせた位置で行うが故に、回転テーブルについてはその回転軸がX線光軸上に位置した状態でよく、従って請求項に係る発明のように、回転テーブルをy軸方向に移動させずに固定した構成を採用することができる。この構成によれば、装置の出荷時等において回転軸をX線光軸上に位置決めしておくことにより、回転軸がX線光軸に対してずれることがなく、それに伴う画質の低下等が生じることがない。
請求項1に係る発明によれば、X線検出器側をずらすことによってノーマルスキャンとオフセットスキャンを切り換えるので、従来の回転テーブル(回転軸)を移動させて切り換える場合に比して、機械的位置決め誤差が拡大されてX線透過データに影響を及ぼすことがなく、同じ位置決め精度の機構を用いた場合には断層像の画質向上を達成することができ、一方、同じ画質でよい場合には安価な機構を用いることができる。
また、X線光軸上に回転軸を位置させた状態でオフセットスキャンを行うことができるので、X線源と回転軸とを結ぶ線ないしは平面がX線検出器に対して直交した状態となり、従来装置によるオフセットスキャン時のように実際のX線検出器による透過データを、X線源と回転軸を結ぶ線ないしは平面に直交する仮想の検出器面に投影させる補正演算が行う必要がなくなり、計算時間の短縮化を達成できると同時に、その補正演算時に生じるデジタル誤差に伴う画質低下も生じない。
請求項に係る発明によると、CT撮影可能領域の半径を、従来のオフセットスキャンに比して実質的に2倍に広げることができる。また、同じCT撮影可能領域を得るために必要なX線検出器の受光面を小さくすることができるため、その場合にはコストを削減することができる。
そして、請求項に係る発明によると、回転軸は装置の使用時においてX線光軸方向と回転軸方向の双方に直交する方向に移動しないので、装置の出荷時等にあらかじめX線光軸上に回転軸が位置するように調整しておくことによって、X線光軸と回転軸とが一致しないことによる種々の不具合が生じるおそれがない。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の構成図で、(A)は機械的構成を表す模式的平面図とシステム構成を表すブロック図とを併記して示す図であり、(B)は機械的構成の模式的正面である。
X線発生装置1に対向してX線検出器2が配置されており、これらの間に回転テーブル3が配置されている。回転テーブル3は、X線発生装置1からのX線光軸L(x軸方向)に直交するz軸方向に沿った回転軸Rの回りに回転し、その上に搭載された被写体Wに回転軸Rを中心とする回転を与える。
X線発生装置1は、図示しないX線コントローラから供給される管電圧、管電流に応じたX線をX線焦点1aからコーンビーム状に発生する。X線検出器2は2次元の受光面を持つ検出器であって、この例においてFPD(フラットパネル型検出器)である。このX線検出器2は、検出器移動機構4によりX線光軸Lおよび回転軸Rの双方向に直交するy軸方向に移動させることができる。その移動範囲は、少なくとも、図1(A)に示すように、X線検出器2のy軸方向有効幅の中心がX線光軸L上に位置する状態と、図2に要部平面図を示すように、X線検出器2のy軸方向有効幅の一端部近傍がX線光軸L上に位置する状態の間である。
また、この例においては、回転テーブル3はxz移動機構5によってx軸方向(X線光軸L方向)およびz軸方向(回転軸R方向)にのみ移動可能となっており、y軸方向には、その回転軸RがX線光軸L上に位置する一定の位置に固定されている。
回転テーブル3は回転テーブル駆動回路11からの駆動信号により回転し、検出器移動機構4は検出器移動機構駆動回路12からの駆動信号によりX線検出器2をy軸方向に移動させ、また、xz移動機構5はxz移動機構駆動回路13からの駆動信号により回転テーブル3をx軸方向および/またはz軸方向に移動させる。これらの回転テーブル駆動回路11、検出器移動機構駆動回路12およびxz移動機構駆動回路13はパーソナルコンピュータ14の制御下に置かれている。このパーソナルコンピュータ14には断層像再構成演算装置15が接続されているとともに、マウスやキーボード、あるいはジョイスティック等からなる操作部16と、断層像等を表示するための表示器17も接続されている。
CT撮影に際しては、回転テーブル3上に載せられた被写体Wに対してX線を照射しながら、その被写体Wを回転軸Rの回りに微小角度ずつ回転させ、その各回転角度ごとにX線検出器2からのX線透過データを断層像再構成演算装置15に取り込む。この断層像再構成演算装置15には、ノーマルスキャン用の再構成プログラムとオフセットスキャン用の再構成プログラムがインストールされており、これらのうち、操作部16の操作により選択されたプログラムを用いて、被写体WのX線透過データを再構成することにより、操作部16を通じて設定されるスライス面(z軸方向任意の位置におけるx−y平面)に沿った断層像を構築し、表示器17に表示する。
さて、ノーマルスキャンを選択した場合には、X線検出器2は図1(A)に示す位置、つまり当該X線検出器2のy軸方向有効幅の中心がX線光軸L上に位置した状態とされ、その状態で被写体Wを搭載して回転軸Rを中心として回転させながら、CT撮影を行う。この場合、CT撮影可能領域(スキャン領域、あるいは断層像視野)は図3(A)にAnで示す領域となる。
一方、オフセットスキャンを選択した場合には、X線検出器2は図2に示す位置、つまり当該X線検出器2のy軸方向有効幅の一端部近傍がX線光軸L上に位置するように検出器移動機構4にパーソナルコンピュータ14から駆動信号が供給されてX線検出器2が自動的に移動し、その状態で回転軸Rを中心として被写体Wに回転を与えながら、CT撮影を行う。この場合のCT撮影可能領域は図3(B)にAoで示す領域となる。
以上の実施の形態において特に注目すべき点は、オフセットスキャンの選択時にX線検出器2側が移動し、回転テーブル3はy軸方向に移動せずにその回転軸RがX線光軸L上に位置したままである点である。これにより、オフセットスキャン時に回転テーブル3をy軸方向に移動させる従来の装置の場合には、その位置決め誤差が拡大されてX線検出器に投影されるのに対し、上記した実施の形態においては、X線検出器2の位置決め誤差が拡大されずにそのまま投影データに反映される。従って、本発明の実施の形態によれば、特に高拡大率でCT撮影を行う場合に、位置決め誤差に起因する画質の低下を抑制することができる。
しかも、回転テーブル3の回転軸RはX線光軸L上に位置した状態でオフセットスキャンによるCT撮影を行うが故に、X線源(焦点)1aと回転軸Rとを結ぶ線ないしは平面はX線検出器2の受光面に対して直交した状態を維持することになり、従来装置のようにX線検出器の各画素出力をX線光軸Lに直交する仮想平面に投影する補正演算が不要となって計算時間の短縮化を図ることができると同時に、その演算時におけるデジタル誤差に起因する画質の低下も生じない。
次に、請求項に係る発明の実施の形態について説明する。図(A)にその要部の模式的平面図を示し、同図(B)にはX線検出器2の移動後の模式的平面図を示す。なお、この図では、説明の煩雑化を避けるため、回転テーブル3のxz移動機構についてはその記載を省略している。また、図示はしないがパーソナルコンピュータ14および断層像再構成演算装置15等のシステム構成についても図1の例と同等である。
この例において、X線光軸L上に回転テーブル3の回転軸Rが位置してそのy軸方向への位置は不変となっている点において先の各例と同じであるが、図1の例と相違する点は、X線検出器2のy軸方向への移動範囲にある。すなわち、この例における検出器移動機構4によるX線検出器2の移動範囲は、少なくとも、図(A)に示すように、X線検出器2のy軸方向有効幅の一端部近傍がX線光軸L上に位置する状態と、X線検出器2がその状態よりもX線光軸Lに対して更に遠ざかる向きに移動して、当該X線検出器2の全ての画素がX線光軸L上に位置しない状態との間である。図(A)と(B)のX線検出器2のy軸方向への移動距離は、当該X線検出器2のy軸方向有効幅よりも僅かに短い距離である。
そして、この実施の形態においては、図5(A)の状態と(B)の状態の双方でCT撮影した後、これらの各CT撮影により得られたX線透過データの双方を用いて、被写体の断層像を再構成演算する。具体的には(A)と(B)の状態で各々同じ回転角度で得られた2つの透過像を合成して1つ幅の広い検出器で得られた透過像として扱い、これを全ての回転角度において求めて、これを通常のオフセットスキャンによるデータとみなして再構成演算を行う。
この方法は直感的には次のように説明することができる。すなわち、図(A)に示す状態でCT撮影した場合、そのCT撮影可能領域は図(A)にAo1で示す円形の領域となる。また、図(B)に示す状態でCT撮影した場合には、CT撮影可能領域は同図(B)にAo2で示す環状の領域となる。従って、これらの各CT撮影で得られたX線透過データを合成すれば、図に示すように、Ao1+Ao2で表される円形の領域のX線透過データが得られることになる。
断層像再構成演算装置15では、これらの2回にわたるCT撮影により得られた全データを用いて、オフセットスキャン用の再構成プログラムを用いて被写体の断層像を構築する。これにより、実質的にy軸方向有効幅が2倍のX線検出器を用いてオフセットスキャンによりCT撮影する場合と同等の広さの断層像視野を得ることができる。従って、この実施の形態によれば、小さい有効幅のX線検出器を用いて広いCT撮影可能領域が得られ、同じCT撮影可能領域を得るための装置構成を従来装置と比較した場合、そのコストを大幅に低減させることができる。
ここで、以上の各実施の形態においては、回転テーブル3はy軸方向には移動させない構成を採っているが、本発明は特にこの構成に限定されることなく、用途等に応じて、回転テーブル3についてもy軸方向に移動させる構成を採用してもよい。
また、以上の各実施の形態においては、X線検出器2をx軸方向に移動させる点については特に言及しなかったが、X線検出器2を必要に応じてx軸方向に移動させる構成を採用し得ることは勿論である。
更に、X線検出器2はFDPを用いた例を示したが、イメージインテンシファイアとCCDカメラとを組み合わせたものを用いることもできる。ただし、図の実施の形態においてイメージインテンシファイアとCCDカメラとからなるX線検出器を用いる場合、X線検出器の歪み補正は、X線検出器のy軸方向移動前後の各位置において校正してy軸位置との関連においてテーブルを作成しておき、X線透過データの合成に際しては、図に示したAo1とAo2とが繋がるようにそれぞれ補正したうえで合成する必要がある。
本発明の実施の形態の構成図で、機械的構成を表す模式的平面図とシステム構成を表すブロック図とを併記して示す図(A)と、機械的構成を模式的正面図(B)である。 本発明の実施の形態においてX線検出器2をy軸方向に移動させてオフセットスキャンを行う状態を示す模式的平面図である。 本発明の実施の形態によりノーマルスキャンを行う場合(A)とオフセットスキャンを行う場合(B)の各CT撮影可能領域の説明図である。 請求項に係る発明の実施の形態の構成の説明図で、(A)および(B)はそれぞれX線検出器2を移動させる前後の要部模式的平面図である。 図5(A)の状態でのCT撮影可能領域(A)と同図(B)の状態でのCT撮影可能領域(B)の説明図である。 図5の実施の形態による実質的なCT撮影可能領域の説明図である。 従来のX線CT装置によるノーマルスキャン時における配置とCT撮影可能領域の説明図である。 従来のX線CT装置によるオフセットスキャン時における配置とCT撮影可能領域の説明図である。 従来のX線CT装置におけるオフセットスキャン時に必要なX線検出器のデータの補正演算の説明図である。
1 X線発生装置
1a X線焦点(X線源)
2 X線検出器
3 回転テーブル
4 検出器移動機構
5 xz移動機構
11 回転テーブル駆動回路
12 検出器移動機構駆動回路
13 xz移動機構駆動回路
14 パーソナルコンピュータ
15 断層像再構成演算装置
16 操作部
17 表示器
L X線光軸
R 回転軸
W 被写体

Claims (3)

  1. 互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被写体を搭載してX線源からのX線光軸(x軸)に直交する回転軸(z軸)を中心として回転を与える回転テーブルが設けられているとともに、その回転テーブルにより被写体に回転を与えつつ、所定の回転角度ごとに取り込んだ被写体のX線透過データを用いて、上記回転軸に直交する面に沿った被写体の断層像を再構成する再構成演算手段を備えたX線CT装置において、
    上記X線検出器を上記X線光軸および回転軸の双方に直交する方向(y軸方向)に移動させる検出器移動手段を備え、その検出器移動手段は、少なくとも、上記X線検出器のy軸方向有効幅の中心近傍が上記X線光軸上に位置する状態と、同方向有効幅の一端部近傍が上記X線光軸上に位置する状態との間で、当該X線検出器を移動させるように構成されているとともに、上記再構成演算手段は、ノーマルスキャン用およびオフセットスキャン用の各再構成演算プログラムを選択的に実行可能に構成されていることを特徴とするX線CT装置。
  2. 互いに対向配置されたX線源とX線検出器の間に、被写体を搭載してX線源からのX線光軸(x軸)に直交する回転軸(z軸)を中心として回転を与える回転テーブルが設けられているとともに、その回転テーブルにより被写体に回転を与えつつ、所定の回転角度ごとに取り込んだ被写体のX線透過データを用いて、上記回転軸に直交する面に沿った被写体の断層像を再構成する再構成演算手段を備えたX線CT装置において、
    上記X線検出器を上記X線光軸および回転軸の双方に直交する方向(y軸方向)に移動させる検出器移動手段を備え、その検出器移動手段は、少なくとも、上記X線検出器のy軸方向有効幅の一端部近傍が上記X線光軸上に位置する第1の状態と、その第1の状態からX線検出器が上記X線光軸からy軸方向に更に遠ざかる向きに移動して当該X線検出器のy軸方向有効幅の全てが上記X線光軸上に位置しない第2の状態との間で当該X線検出器を移動させるように構成され、上記再構成演算手段は、上記第1および第2の状態で被写体を上記回転軸の回りに回転させて取り込んだX線透過データを用いて、オフセットスキャン用の再構成演算プログラムにより被写体の断層像を再構成することを特徴とするX線CT装置。
  3. 上記回転テーブルが、上記X線光軸上に回転軸が位置して、上記y軸方向には移動せずに固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のX線CT装置。
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