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JP4566187B2 - 六環式化合物の調製法 - Google Patents

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JP4566187B2
JP4566187B2 JP2006502679A JP2006502679A JP4566187B2 JP 4566187 B2 JP4566187 B2 JP 4566187B2 JP 2006502679 A JP2006502679 A JP 2006502679A JP 2006502679 A JP2006502679 A JP 2006502679A JP 4566187 B2 JP4566187 B2 JP 4566187B2
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Description

技術分野
本発明は、強力な抗腫瘍活性を有する新規六環式化合物(カンプトテシン類縁体)の新規調製法に関する。
背景技術
カンプトテシンの細胞毒性はDNAトポイソメラーゼIを妨害する能力に起因する(Hsiang, Y.-H. et al. Camptothecin induces protein-linked DNA breaks via mammalian DNA topoisomerase I. J. Biol. Chem., 260:14873-14878, 1985)。DNAトポイソメラーゼIはリン酸化タンパク質で、DNA複製、転写および組換えに必要とされる。DNAトポイソメラーゼIは、二本鎖DNAと可逆的共有結合による複合体(切断可能複合体と呼ぶ)を形成し、二本のDNA鎖の一方を切断および再連結することによりスーパーコイルDNAを弛緩させる(例えば、Wang, J. C. DNA topoisomerases. Annu. Rev. Biochem. 54:665-697, 1985; Champoux, J. J.「DNA topology and its biological effects」中、Mechanistic aspects of type-I topoisomerase. In pp.217-242, 1990参照)。カンプトテシンは切断可能複合体と可逆的に相互作用し、続いて連結段階を妨害することによりDNA一本鎖切断を誘導する。(Hsiang, Y.-H. et al. Camptothecin induces protein-linked DNA breaks via mammalian DNA topoisomerase I. J. Biol. Chem., 260:14873-14878, 1985; Porter, S. E. et al. The basis for camptothecin enhancement of DNA breakage by eukaryotic DNA topoisomerase I. Nucleic Acid Res. 17:8521-8532, 1989)。
DNAトポイソメラーゼIは遍在酵素で、細胞周期の全体を通して存在するが、カンプトテシンの抗増殖活性は臨床試験だけに限られており、カンプトテシンの血漿中の半減期は不活性カルボン酸塩の形に変換されるため短い(30分未満)。さらに、カンプトテシンは水溶性が低く、したがって、それ自体では静脈内注射用の製剤にすることはできない。
抗腫瘍活性、血漿中のラクトン安定性および/または水溶性を改善するためにいくつかのカンプトテシン誘導体が合成され、臨床試験された(Gerrits, C. J. H., de Jonge, M. J. et al. Topoisomerase I inhibitors: the relevance of prolonged exposure for clinical development. Br. J. Cancer, 76: 952-962, 1997; O'Leary, J. et al. Camptothecins: a review of their development and schedules of administration. Eur. J. Cancer, 34: 1500-1508, 1988; Gerderblom, H. A. et al. Oral topoisomerase I inhibitors in adults patients: present and future. Investig. New Drugs, 17: 401-415, 1999)。
しかし、現時点では、二つのカンプトテシン誘導体、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン(SN-38、EP 0074256)のプロドラッグである7-エチル-10-[4-(1-ピペリジノ)-1-ピペリジノ]カルボニルオキシカンプトテシン(イリノテカン)および9-(ジメチルアミノ)メチル-10-ヒドロキシカンプトテシン(トポテカン)だけが臨床に導入されている(Kunimoto, T. et al. Antitumor activity of 7-ethyl-10-[4-(1-piperidino)-1-piperidino]carbonyloxy-camptothecin, a novel water-soluble derivative of camptothecin, against murine tumors. Cancer Res., 47:5944-5947, 1987; Kingsbury, W. D. et al. Synthesis of water-soluble (aminoalkyl)camptothecin analogs: inhibition of topoisomerase I and antitumor activity. J. Med. Chem., 34:98-107, 1991)。
カンプトテシンの構造が複雑であるため、カンプトテシンの誘導化およびそれらを調製する合成経路には明らかに限界がある。したがって、活性が改善された新しいカンプトテシン類縁体を提供するための新しい合成経路を見いだすことが、いまだに強く必要とされている。
発明の開示
下記の式[1]
Figure 0004566187
(式中、
R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、(C1-C5)アルキルまたは(C1-C5)アルコキシであり;
R3は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシ、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノもしくはジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
R4は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C5)-アルキルアミノおよび(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノおよびジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C10)-アルキルである)で表される新規六環式化合物およびその薬学的に許容される塩が、ヒト腫瘍異種移植片モデルを用いた試験中に強力な抗腫瘍活性を示すことが明らかにされている。
式[1]の化合物は、下記のスキーム1に例示するとおり、9-ニトロカンプトテシン誘導体から調製することができる。
スキーム1
Figure 0004566187
しかし、これらの方法はいくつかの欠点、例えば、長い直線的合成段階、低い全収率、および多くのクロマトグラフィ精製段階を伴い、これらは工業的スケールでの生成において極めて大きな課題となっている。
したがって、本発明の目的は、式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4は前述の定義と同じであり、R5は-OHまたは-O-(C1-C5)-アルキルである)の化合物またはその塩を、式[3]
Figure 0004566187
(式中、R6は塩素または臭素である)の化合物と縮合させる段階を含む、式[1]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3およびR4は前述の定義と同じである)の六環式化合物
およびその薬学的に許容される塩を調製するための新規かつより十分な合成法を提供することである。
より具体的には、本発明のもう1つの目的は、式[2A]
Figure 0004566187
の化合物またはその塩を、式[3A]
Figure 0004566187
の化合物と縮合させる段階を含む、式[1A]
Figure 0004566187
の化合物の調製法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、
a)式[4]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
b)式[5]の化合物をアミンR4-NH2(R4は前述の定義と同じである)と共に環化して、式[6]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
c)式[6]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階とを含む、
式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)
の化合物の調製法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、式[4]の化合物をオゾン分解して式[5]の化合物を得た後、
d)式[5]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
e)式[7]の化合物をアミンR4-NH2(R4は前述の定義と同じである)と共に環化して、式[2]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階とを含む、
式[2]の化合物の調製法を提供することである。
より具体的には、本発明のもう1つの目的は、
a')式[4A]
Figure 0004566187
の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
b')式[5A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[6A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
c')式[6A]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階とを含む、
式[2A]の化合物を調製して式[5A]の化合物を得る方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、式[4A]の化合物をオゾン分解して式[5A]の化合物を得た後、
d')式[5A]
Figure 0004566187
の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
e')式[7A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[2A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階とを含む、
式[2A]の化合物の調製法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、式[8]
Figure 0004566187
の化合物をハロゲン化して、式[3]
Figure 0004566187
(式中、R6は塩素または臭素である)の化合物を得る段階を含む、
式[3]の化合物の調製法を提供することである。
前述の方法は下記の反応スキーム2にまとめることができる。
スキーム2
Figure 0004566187
特に記載がない限り、下記の定義は、本明細書において本発明を説明するために用いる様々な用語の意味および範囲を例示し、定義するために記載する。
「アルキル」なる用語は、直鎖または分枝一価飽和脂肪族炭化水素基を指す。
「(C1-C10)-アルキル」とは、1から10個、好ましくは1から8個の炭素原子を有する直鎖または分枝炭化水素鎖、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチルなど、より好ましくはブチル、イソブチル、3-メチルブチル、またはペンチルを意味する。
「(C1-C5)-アルキル」とは、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ter-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチルなど、より好ましくはメチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルを意味する。
「アルコキシ」なる用語は、R'が前述の定義のアルキル基である基-O-R'を指す。「(C1-C5)-アルコキシ」とは、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、3-メチルブトキシ、2,2-ジメチルプロポキシなどを意味する。
「ヒドロキシ」なる用語は、基HO-を指す。
「ハロゲン」なる用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを指す。
「アミノ」なる用語は、基-NH2を指し、ホルミル、アセチル、トリチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニルなどの当技術分野における公知の基で保護されたアミノ基を含む。好ましくは-NH2を意味する。
「モノ-アルキルアミノ」なる用語は、R'が前述の定義のアルキル基である基-NH-R'を指し、ホルミル、アセチル、トリチル、tert-ブトキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニルなどの当技術分野における公知の基で保護されたアミノ基を含む。「モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ」なる用語は、好ましくはN-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N-プロピルアミノ、N-イソプロピルアミノ、N-ブチルアミノ、N-(1-メチルプロピル)-アミノ、N-(2-メチルプロピル)アミノ、N-ペンチルアミノなど、より好ましくはN-エチルアミノ、N-プロピルアミノ、またはN-ブチルアミノを意味する。
「ジ-アルキルアミノ」なる用語は、R'およびR''が(互いに独立に)前述の定義のアルキル基である基-NR'R''を指す。「ジ-(C1-C5)-アルキルアミノ」とは、好ましくはN,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノ、N,N-ジプロピルアミノ、N,N-ジイソプロピルアミノ、N,N-ジブチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、N-メチル-N-プロピルアミノなど、より好ましくはN,N-ジメチルアミノ、またはN,N-ジエチルアミノを意味する。
「(C3-C7)-シクロアルキル」なる用語は、環内にいかなるヘテロ原子も含まない3から7員環を意味する。「シクロアルキル」とは、好ましくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなど、より好ましくはシクロペンチルおよびシクロヘキシルを意味する。
「複素環」なる用語は、N、SおよびOから選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含む、3から10員ヘテロシクリルまたはヘテロアリール環を指す。好ましくは、複素環はオキサゾリル、チアゾリル、4,5-ジヒドロ-オキサゾリル、4,5-ジヒドロ-チアゾリル、フリル、ピロリル、チエニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピロリジニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロフリル、モルホリニル、ピペリジル、ピペラジニル、1-メチルピペラジニルなど、より好ましくはイミダゾリル、ピリジル、モルホリニルおよびピロリジニルからなる群より選択される。
「アリール」なる用語は、芳香族炭素環、すなわち6から10員芳香環または部分芳香環、例えば、フェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチル、好ましくはフェニルまたはナフチル、最も好ましくはフェニルを意味する。
本発明において、「置換されていてもよい」なる表現は、置換が1から3つの位置、好ましくは1つの位置で起こりうること、および特に記載がない限り、置換は明記された選択肢から独立に選択されることを意味する。
薬学的に許容される担体、賦形剤、プロドラッグなどの「薬学的に許容される」なる用語は、薬理学的に許容され、特定の化合物が投与される被検者に対して実質的に非毒性であることを意味する。
「薬学的に許容される塩」なる用語は、式[1]の六環式化合物の生物学的有効性および特性を保持し、適当な非毒性有機もしくは無機酸または有機もしくは無機塩基から形成される、通常の酸付加塩または塩基付加塩を指す。酸付加塩には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸および硝酸などの無機酸由来のもの、ならびにp-トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸などの有機酸由来のものが含まれる。塩基付加塩には、例えば、カリウム、ナトリウム、アンモニウム、および水酸化テトラメチルアンモニウムなどの水酸化4級アンモニウム由来のものが含まれる。
前述の定義において、R3の好ましい態様は水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、アセトキシメチル、アミノメチル、(メチルアミノ)メチル、(ジメチルアミノ)メチル、フルオロメチル、クロロメチル、トリフルオロメチル、フェニル、ピリジン-2-イル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど、より好ましくは水素、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、クロロメチル、トリフルオロメチルである。
R4の好ましい態様は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、4-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチル、ヘプチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、2-プロポキシエチル、3-メトキシプロピル、4-メトキシブチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、5-ヒドロキシペンチル、2-フルオロエチル、3-フルオロプロピル、4-フルオロブチル、2-クロロエチル、3-クロロプロピル、4-クロロブチル、2-(ジメチルアミノ)エチル、3-(ジメチルアミノ)プロピル、2-(シクロヘキシル)エチル、2-(4-モルホリノ)エチル、2-(ピロリジノ)エチル、2-(ピペリジノ)エチル、2-(4-メチルピペラジノ)エチル、2-(ピリジン-2-イル)エチル、2-(ピリジン-3-イル)エチル、2-(イミダゾル-1-イル)エチル、ベンジル、フェネチル、2-(1-ナフチル)エチル、3-フェニルプロピル、2-(4-フルオロフェニル)エチル、2-(4-クロロフェニル)エチル、2-(4-メトキシフェニル)エチル、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチル、2-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]エチル、2-(3,4-メチレンジオキシフェニル)エチルなど、より好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、3-メチルブチル、ヘキシル、3,3-ジメチルブチル、ヘプチル、2-ヒドロキシエチル、3-ヒドロキシプロピル、2-(ジメチルアミノ)エチル、3-(ジメチルアミノ)プロピル、2-(4-モルホリノ)エチル、2-(ピリジン-2-イル)エチル、2-(ピリジン-3-イル)エチル、ベンジル、フェネチル、3-フェニルプロピル、2-(4-フルオロフェニル)エチル、2-(4-クロロフェニル)エチル、2-(4-メトキシフェニル)エチルなどである。
より詳細には、本発明は、式[1]
Figure 0004566187
(式中、
R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、(C1-C5)-アルキルまたは(C1-C5)-アルコキシであり;
R3は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシ、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノもしくはジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
R4は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C5)-アルキルアミノおよび(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノおよびジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C10)-アルキルである)の化合物およびその薬学的に許容される塩の調製法であって、
式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4は前述の定義と同じであり、R5は-OHまたは-O-(C1-C5)-アルキルである)の化合物またはその塩を、式[3]
Figure 0004566187
(式中、R6は塩素または臭素である)の化合物と縮合させる段階を含む方法を指す。
「2]および[3]の化合物[1]への縮合反応は、好ましくは適当な溶媒中、酸触媒存在下または非存在下で実施する。好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸およびギ酸などで、最も好ましくは酢酸およびギ酸である。好ましい酸触媒は塩酸、p-トルエンスルホン酸、およびトリフルオロ酢酸である。反応は、好ましくは室温から150℃の間、より好ましくは50℃から100℃の間の温度で行う。
より好ましくは、本発明の方法は、
R1は水素であり;
R2は水素または(C1-C3)-アルキルであり;
R3は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリールからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
R4は水素であるか、
(C1-C3)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C3)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C3)-アルキルアミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環ならびにアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C8)-アルキルである、式[1]の化合物を調製するための方法である。
最も好ましくは、本発明の方法は、
R1およびR2は水素であり;
R3は水素、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、アミノメチル、(メチルアミノ)メチル、(ジメチルアミノ)メチル、クロロメチル、トリフルオロメチルであり;
R4はメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1,1-ジメチルエチル、2-メチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、n-ペンチル、3-メチルブチル、2-n-ヘキシル、3,3-ジメチルブチル、n-ヘプチル、n-オクチル、ベンジル、フェネチル、2-(ジメチルアミノ)エチル、2-(4-モルホリノ)エチル、3-(ジメチルアミノ)プロピル、2-(ピリジン-2-イル)エチル、2-(ピリジン-3-イル)エチル、2-(4-メトキシフェニル)エチル、2-(4-クロロフェニル)エチルまたは2-(4-フルオロフェニル)エチル、3-フェニルプロピルである、式[1]の化合物の調製に関する。
この方法によって調製した式[1]の化合物の例は、下記からなる群より選択される化合物である:
a) (9S)-1-ブチル-9-エチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
b) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-[2-(4-モルホリノ)エチル]-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン塩酸塩;
c) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-プロピル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ[1',2':6,5]-ピリド-[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
d) (9S)-1-ベンジル-9-エチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
e) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-フェネチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
f) (9S)-2,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1-フェネチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
g) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(3-フェニルプロピル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
h) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
i) (9S)-2,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']-インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
j) (9S)-2,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1-(2-メチルプロピル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
k) (9S)-9-エチル-1-ヘプチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
l) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-メチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
m) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(2-メチルプロピル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
n) (9S)-9-エチル-1-ヘキシル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
o) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
p) (9S)-1,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
q) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-[2-(4-メトキシフェニル)エチル]-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ-[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
r) (9S)-1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]-9-エチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
s) (9S)-9-エチル-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
t) (9S)-9-エチル-1-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-9-ヒドロキシ-2-メチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
u) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(1-メチルエチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
v) (9S)-1-(3,3-ジメチルブチル)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
w) (9S)-2,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
x) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(2-ヒドロキシエチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
y) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(2-ヒドロキシエチル)-2-メチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
z) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-メチル-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
aa) (9S)-2,9-ジエチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
bb) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-2-プロピル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
cc) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
dd) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-1-(2-メチルプロピル)-1H,12H-ピラノ-[3'',4'':6'7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
ee) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
ff) (9S)-2-クロロメチル-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ-[3'',4'':6'7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;
gg) (9S)-2-アミノメチル-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6'7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン;および
hh) (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-2-トリフルオロメチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン。
特に好ましい本発明の方法は、式[2A]
Figure 0004566187
の化合物またはその塩を、式[3A]
Figure 0004566187
の化合物と縮合させる段階を含む、式[1A]の化合物を調製するための方法である。
本発明のもう1つの態様は、
a)式[4]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
b)式[5]の化合物をアミンR4-NH2と共に環化して、式[6]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
c)式[6]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階とを含む、式[2]の化合物の調製法に関する。
または、本発明は、
式[4]の化合物をオゾン分解して式[5]の化合物を得た後、
d)式[5]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2およびR3は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
e)式[7]の化合物をアミンR4-NH2と共に環化して、式[2]
Figure 0004566187
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前述の定義と同じである)の化合物を得る段階とを含む、式[2]の化合物の調製法を提供することである。
前述の段階a)におけるオゾン分解は、好ましくは適当な溶媒中で実施する。適当な溶媒はジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、酢酸、メタノールおよび水など、ならびに前述の溶媒の混合物、より好ましくはジクロロメタン、ジクロロメタン-メタノール混合物およびジクロロメタン-N,N-ジメチルホルムアミド混合物である。典型的には、オゾン分解は-78℃から室温の間の温度で1から10時間行う。反応完了後、反応混合物を適当な還元剤で処理してもよい。好ましい還元剤はジメチルスルフィドおよびジエチルスルフィドなどのジアルキルスルフィド、ならびにトリブチルホスフィンおよびトリフェニルホスフィンなどのトリアルキルホスフィンまたはトリアリールホスフィン、最も好ましくはジメチルスルフィドである。
前述の段階b)または段階e)におけるアミンR4-NH2との環化は、好ましくはメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、クロロホルム、N,N-ジメチルホルムアミドなどの適当な有機溶媒、より好ましくはメタノールおよびエタノール中で実施する。反応は室温から120℃の温度で15分から数日間行う。
前述の段階c)または段階d)における水素添加は、好ましくは還元剤により、適当な溶媒中、適当な触媒存在下で実施する。適当な還元剤は水素分子、またはシクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウムなどの水素供給源である。適当な溶媒は、例えば、1から10N塩酸水溶液、スルホン酸、ホスホン酸、硝酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの無機または有機酸を含むまたは含まない、メタノール、エタノール、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、および水である。適当な触媒は、パラジウム、白金、ニッケルなどの遷移金属、ならびに典型的には5から20%パラジウム/炭および5から10%水酸化パラジウム/炭である。典型的には、反応は0から100℃の温度、1から100気圧で、15分から数日間行う。段階c)およびe)の反応はまた、Zn、FeおよびSnCl2などの元素金属または低原子価金属塩により、塩酸水溶液およびメタノール塩酸などの適当な溶媒中、0から100℃の温度で15分から数日間で達成される。
より好ましくは、本発明は、
a')式[4A]
Figure 0004566187
の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
b')式[5A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[6A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
c')式[6A]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階とを含む、
式[2A]
Figure 0004566187
の化合物の調製法に関する。
または、式[2A]の化合物は、請求項7の段階a')のオゾン分解後に式[5A]の化合物から調製することができ、
d')式[5A]
Figure 0004566187
の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7A]
Figure 0004566187
の化合物を得る段階と、
e')式[7A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[2A]の化合物を得る段階とを含む。
本発明はさらに、式[2]
Figure 0004566187
(式中、
R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、(C1-C5)-アルキルまたは(C1-C5)-アルコキシであり;
R3は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシ、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノもしくはジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
R4は水素であるか、
(C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C5)-アルキルアミノおよび(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノおよびジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C10)-アルキルであり;
R5は-OHまたは-O-(C1-C5)-アルキルである)の化合物に関する。
最も好ましくは、前述の化合物は5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン[2a]である。
さらに、本発明は、式[8]
Figure 0004566187
の化合物をハロゲン化して、式[3]
Figure 0004566187
(式中、R6は塩素または臭素である)の化合物を得る段階を含む、式[3]の化合物の調製法にも関する。
前述の段階のハロゲン化は、好ましくはハロゲン化試薬を用いて適当な溶媒中で実施する。適当なハロゲン化試薬は塩化スルフリル、N-クロロスクシミド、次亜塩素酸t-ブチル、臭素、N-ブロモスクシミドなどである。適当な溶媒は、好ましくはジクロロメタン、クロロホルム、酢酸、ギ酸、およびテトラヒドロフランなどである。典型的には、反応は-30から50℃の温度、より好ましくは0℃から室温で行う。
本発明は、式[3]
Figure 0004566187
(式中、R6は塩素または臭素である)の化合物にも関する。
最も好ましくは、式[3]の化合物は(4S)-6-クロロ-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]-インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン[3a]である。
本発明のもう1つの態様は、前述の定義の方法により調製した式[2]の化合物を、前述の定義の方法により調製した式[3]の化合物と縮合させる段階を含む、式[1]の化合物の調製法に関する。
本発明の六環式化合物は前悪性および悪性細胞における腫瘍の増殖を阻害または防止する際に有効であり、固形腫瘍を形成する癌、特に結腸直腸癌、肺癌、乳癌、胃癌、子宮頸癌および膀胱癌の治療のために有用である。本発明の六環式化合物はそのような腫瘍を治療し、そのような腫瘍の発生を遅らせ、かつ腫瘍の数の増加を防止するために用いることができる。
本発明の六環式化合物の抗癌治療活性は、様々な標準的インビトロアッセイ法で示すことができる。下記および実施例中のそのようなアッセイ法は、抗癌活性を示すことが知られており、癌治療法のためのアッセイ法である。本発明の六環式化合物は式[1]に示す構造、および任意の標準的アッセイ法、特にアポトーシスについてのアッセイ法で評価した抗癌活性を有する。本発明の六環式化合物は、癌細胞においてアポトーシスを誘導して細胞死を引き起こすために、特に有効である。したがって、本発明の六環式化合物は、癌細胞に曝露した場合に細胞死を引き起こすのであれば、望ましい活性である。アッセイ法のための癌細胞(例えば、乳癌、肺癌、結腸直腸癌など)は、American Type Culture Collection(ATCC)などの細胞バンクから容易に入手するか、または当業者であれば癌患者から単離することもできる。本発明の六環式化合物が最も活性を示す癌の種類は、アッセイ法に用いる細胞の種類によって決定される。
培養癌細胞を特定の化合物と共にインキュベートし、細胞生存度の変化を、例えば、死細胞を選択的に染色する色素により、または光学密度(O.D.)測定により評価してもよい。細胞の10%よりも多くが死滅していれば、化合物はアポトーシス誘導において活性である。化合物は細胞を直接死滅させること(細胞毒性)はないかもしれないが、特定の細胞内または細胞外事象を調節してアポトーシスを引き起こす可能性がある。本発明の化合物の抗癌活性は、細胞の増殖および分化に対する化合物の作用を調べるアッセイ法によって評価することもできる。細胞増殖阻害は、色素または放射性前駆体と共に培養中の癌細胞に本化合物を加え、顕微鏡による細胞計数、シンチレーション計数、またはO.D.測定により、細胞数がインキュベーション期間中に増加したかどうかを調べて評価することができる。細胞数が増加していなければ、増殖が阻害されており、化合物は治療活性を有すると見なされる。同様に、試験化合物添加後に分化した細胞の比率を、公知の方法(すなわち、分化の指標であるHL-60細胞における活性酸素発生を、NBT(ニトロブルーテトラゾリウム)により測定する)により調べてもよい。10%以上の細胞が分化していれば、化合物は治療活性を有すると見なされる。
抗増殖活性アッセイは下記のとおりに実施した。腫瘍細胞の単一懸濁液を播種し96穴マイクロ試験プレートで段階希釈した。次いで、試験プレートを5%CO2雰囲気下、37℃で4日間インキュベートした(2〜3×103細胞/ウェル)。単層中の細胞増殖の程度を、WST-8(同仁化学、日本)を用いて測定した。腫瘍細胞に対する薬物のIC50値を、対照増殖の50%ODを示す薬物濃度として計算した。IC50値は対照と比較してインビトロでの腫瘍細胞の増殖が50%となる薬物濃度の尺度である。結果を下記の表1に示す。
ヒト腫瘍細胞株、結腸直腸癌(CRC)のHCT116およびDLD-1ならびに非小細胞肺癌(NSCLC)のQG56およびNCI-H460のインビトロ増殖に対する式[1]の六環式化合物の抗腫瘍活性を表1に示す。これらの細胞株はAmerican Type Culture Collection(ATTC)から市販されている。
表1において、
化合物Aは(9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオンを示す。
化合物Bは(9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-メチル-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオンを示す。
化合物Cは(9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-1-(3-メチルブチル)-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオンを示す。
SN-38は7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシンを示す。
(表1)抗増殖活性アッセイ(IC50(nM))
Figure 0004566187
臨床で用いるために、式[1]の六環式化合物、それらのプロドラッグ、またはその塩などを単独で投与することができるが、一般には賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、コーティング材料、乳化剤、懸濁剤、溶媒、安定化剤、吸収促進剤および/または軟膏基剤を混合することにより、特定の使用および所望の目的に適するように製剤化された薬学的混合物で投与することになる。混合物は経口、注射、直腸内または局所投与用に用いることができる。
より詳細には、前述のとおり、式[1]の1つまたは複数の化合物、および望まれる場合には1つまたは複数の治療上有用な他の物質をガレヌス製剤投与形態にする段階を含む、そのような薬剤の製造法と同様に、式[1]の化合物またはそのプロドラッグを含む薬学的組成物も、本発明の一局面である。
薬学的組成物は経口、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣丸、硬ゼラチンもしくは軟ゼラチンカプセル、液剤、乳剤または懸濁剤の形で投与してもよい。投与は直腸内、例えば、坐剤を用いて;局所もしくは経皮、例えば、軟膏、クリーム、ゲルもしくは液剤を用いて;または非経口、例えば、注射用液剤を用いて行うこともできる。
錠剤、コーティング錠、糖衣丸または硬ゼラチンカプセルを調製するために、本発明の六環式化合物を薬学的に不活性な無機または有機賦形剤(薬学的に許容される担体)と混合してもよい。錠剤、糖衣丸または硬ゼラチンカプセルに適した賦形剤の例には、乳糖、トウモロコシデンプンもしくはその誘導体、タルク、またはステアリン酸もしくはその塩が含まれる。軟ゼラチンカプセルと共に用いるのに適した賦形剤には、例えば、植物油、ろう、脂肪、半固体または液体ポリオールなどが含まれる。しかし、活性成分の性質に応じて、軟ゼラチンカプセルには賦形剤がまったく必要ないこともある。液剤およびシロップ剤を調製するために用いることができる賦形剤には、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖およびグルコースが含まれる。注射用液剤のために、用いることができる賦形剤には、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセリン、および植物油が含まれる。坐剤、および局所または経皮適用のために、用いることができる賦形剤には、例えば、天然または硬化油、ろう、脂肪および半固体または液体ポリオールが含まれる。
薬学的組成物は、保存剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、臭気物質、浸透圧変動用の塩、緩衝剤、コーティング剤または抗酸化剤を含んでいてもよい。また、これらは、他の治療上有用な物質を含んでいてもよい。
まとめると、経口投与用の薬学的製剤は、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤、懸濁剤または乳剤であってもよく、非経口注射用、例えば、静脈内、筋肉内または皮下注射用には、他の物質、例えば、溶液を等張にするための塩またはグルコースを含んでいてもよい、滅菌水溶液の形で用いることができる。抗癌剤は坐剤もしくはペッサリーの形で投与することもでき、またはローション、液剤、クリーム、軟膏もしくは粉剤の形で局所適用してもよい。
本発明の六環式化合物の1日用量は、経口または非経口経路のいずれかで投与する場合、5から2,000mg/m2である。したがって、錠剤またはカプセル剤は、1回投与または適宜一度に複数投与するために、5mgから1,000mgの活性化合物を含むことができる。いかなる事象においても、特定の患者の体重および反応により実際の用量となりうる。
下記の実施例は、本発明の六環式化合物の好ましい調製法を例示しているが、これらは本発明の範囲をそれに限定することを意図するものではない。
実施例
1. N-(2-ホルミル-3-ニトロフェニル)ホルムアミド[5a]の調製
Figure 0004566187
DMF-MeOH(1:2、2.7L)中の4-ニトロ-1H-インドール(4a、93.8g、0.56mol)の溶液を撹拌しながらドライアイス-アセトン浴中で冷却し、オゾン(酸素ガスから発生、22g/m3、流速500L/hr、オゾン発生器:東京計装、11g/hr)を3.5時間通気した。混合物をドライアイス-アセトン浴中で撹拌せずに1時間冷却し続けた。生じた沈殿をろ過し、H2Oで洗浄して、N-(2-ホルミル-3-ニトロフェニル)-ホルムアミド(5a、62.0g、55%)を得た;1H NMR (270MHz) δ (DMSO-d6) 7.82 (t、J = 7.9 Hz、1H)、7.91 (d、J = 7.9 Hz、1H)、8.15 (m、1H)、8.37 (br、1H)、10.07 (s、1H)、10.71 (br、1H); MS (EI) m/z 194 (M+)。
2. 4-ヒドロキシ-5-ニトロ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン[6a]の調製
Figure 0004566187
N-(2-ホルミル-3-ニトロフェニル)ホルムアミド(5a、20.0g、103mmol)およびn-ペンチルアミン(23.9ml、206mmol)をEtOH(240ml)に溶解し、混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮後、EtOAc(100ml)を残渣に加え、生じた黄色結晶をろ取した。結晶をEtOAcで洗浄し、減圧下で乾燥して、4-ヒドロキシ-5-ニトロ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン(6a、19.6g、72%)を得た;1H NMR (270MHz) δ (CDCl3) 0.91 (t、J = 6.7 Hz、3H)、1.26-1.38 (m、4H)、1.67-1.78 (m、2H)、3.21 (dt、J = 13.9 および 7.9 Hz、1H)、3.77 (ddd、J = 6.3、7.6 および 13.9 Hz、1H)、6.57 (s、1H)、6.90 (s、1H)、7.30-7.41 (m、2H)、7.80 (dd、J = 1.7 および 7.6 hz、1H); MS (ES) m/z 264 (M++1)。
3. N-(3-アミノ-2-ホルミルフェニル)ホルムアミド[7a]の調製
Figure 0004566187
N-(2-ホルミル-3-ニトロフェニル)ホルムアミド(5a、51.6g、0.27mol)をTHF(1L)に溶解し、20重量%Pd(OH)2/活性炭(4.96g)を加えた。水素添加を油浴中37℃、H2雰囲気下で行った。4時間撹拌後、さらに20重量%Pd(OH)2/活性炭(2.01g)を追加し、水素添加を油浴中37℃でさらに続けた。22時間後、混合物をろ過し、分離したPd触媒をTHFで洗浄した。合わせたろ液および洗液を減圧下で濃縮した。生じた未精製固体をH2O(500mL)に懸濁し、次いで橙色の粉末をろ取し、H2Oで洗浄し、減圧下で乾燥して、N-(3-アミノ-2-ホルミルフェニル)-ホルムアミド(7a、40.2g、92%);1H NMR (270 MHz) δ (CD3OD): 回転異性体A (主)* 6.53 (d、J = 7.9 Hz、1H)、6.66 (d、J = 7.9 Hz、1H)、7.17 (t、J = 7.9 Hz、1H)、8.23 (s、1H)、9.97 (s、1H); 回転異性体B (少量)* 6.33 (d、J = 7.9 Hz、1H)、6.54 (d、J = 7.9 Hz、1H)、7.17 (t、J = 7.9 Hz、1H)、8.40 (s、1H)、10.05 (s、1H)。二つの回転異性体AおよびBの比は約2:1である。
1H NMR (400 MHz) δ (DMSO-d6、120℃); 6.60 (d、J = 8.0 Hz、1H)、6.70 (m、1H)、6.97 (br、2H)、7.24 (t、J = 8.0 Hz、1H)、8.41 (s、1H)、10.10 (s、2H); MS (EI) m/z 164 (M+)。
4. 5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン[2a]の[6a]からの調製
Figure 0004566187
4-ヒドロキシ-5-ニトロ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン(6a、10.0g、38.0mmol)をEtOAc-MeOH混合溶媒(2:1、150ml)に溶解し、3%Pt-C(1.0g)を加えた。水素添加を室温、風船を用いたH2雰囲気下で行った。2時間後、反応を停止し、混合物をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、得られた油状残渣をショートシリカゲル(100g)カラムクロマトグラフィ(溶離液:EtOAc/MeOH=20/1)で精製して、5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン(2a、6.56g、74%)を得た;1H NMR (270MHz) δ (CD3OD) 0.88 (t、J = 6.9 Hz、3H)、1.23-1.41 (m、4H)、1.63-1.74 (m、2H)、3.26-3.35 (m、1H)、3.51-3.62 (m、1H)、6.15 (s、1H)、6.47-6.51 (m、1H)、6.55 (dd、J = 1.0 および 7.9 Hz、1H)、7.06 (t、J = 7.9 Hz、1H)、7.43 (s、1H); MS (ES) m/z 234 (M+)。
5. 5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン[2a]の[7a]からの調製
Figure 0004566187
N-(3-アミノ-2-ホルミルフェニル)ホルムアミド(7a、40.1g、0.24mol)およびn-ペンチルアミン(34.0ml、0.29mol)をEtOH(830mL)に溶解し、混合物を油浴中で6時間加熱還流した。室温まで冷却後、混合物を減圧下で濃縮した。得られた油状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶離液:EtOAcのみ、次いでEtOAc/MeOH=20/1)で精製して、5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン(2a、48.8g、81%)を得た。
6. (4S)-6-クロロ-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]-インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン[3a]の調製
Figure 0004566187
ジクロロメタン(750ml)中の(S)-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン(8、40.7g、0.155mol)の溶液に、塩化スルフリル(15.0ml、187mmol)を室温で15分間かけて滴加した。混合物を室温で14時間撹拌し、生じた沈殿をろ取した。固体をジクロロメタン(300ml)に懸濁し、固体をろ取した後、減圧下で乾燥して、純粋な(4S)-6-クロロ-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン(3a、21.4g、46%)の第1の収集物をオフホワイトの固体で得た。ろ液を合わせ、減圧下で濃縮して、固体残渣を得、これをジクロロメタン(200ml)に懸濁した。固体をろ取し、次いでジクロロメタン(200ml)中で洗浄した。固体をろ取し、減圧下で濃縮および乾燥して、生成物(3a、9.3g、20%)をオフホワイトの固体で得た;1H NMR (270 MHz、CDCl3) δ 0.90-1.04 (m、3H)、1.72-1.91 (m、2H)、3.69 (s、1H)、4.31-4.42 (m、1H)、4.66-4.83 (m、2H)、5.24 (d、J = 17.3 Hz、1H)、5.67 (d、J = 17.3 Hz、1H)、7.35 (m、1H)。
DMSO-d6中のNMRスペクトルは、ケト/エノール体の互変異性体混合物(1:2)の存在を示していた。
1H NMR (270 MHz、DMSO-d6) δ エノール体: 0.68-0.89 (m、3H)、1.65-1.90 (m、2H)、4.59 (s、2H)、5.31 (s、2H)、6.36 (br、1H)、6.75 (s、1H)、10.99 (s、1H);
ケト体: 0.68-0.89 (m、3H)、1.65-1.90 (m、2H)、4.06-4.18 (m、1H)、4.63-4.73 (m、1H)、5.12-5.19 (m、1H)、5.30-5.50 (m、2H)、6.56 (br、1H)、7.00 (s、1H)。
7. (9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']-インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン[1a]の調製
Figure 0004566187
(4S)-6-クロロ-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン(3a、17.69g、59.4mmol)および5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン(2a、13.86g、56.0mmol)を酢酸(300mL)中で混合し、混合物を油浴中、90℃で2.5時間加熱した。室温まで冷却後、混合物を減圧下で濃縮した。水(350mL)を残渣に加え、生じた固体をろ取し、エタノール-水(1:3、120ml)で洗浄し、減圧下で乾燥して、(9S)-9-エチル-9-ヒドロキシ-1-ペンチル-1H,12H-ピラノ[3'',4'':6',7']インドリジノ[1',2':6,5]ピリド[4,3,2-de]キナゾリン-10,13(9H,15H)-ジオン(1a、22.65g、88%)を帯褐色固体で得た。
1H NMR (270MHz、DMSO-d6) δ 0.85-0.92 (m、6H)、1.35-1.38 (m、4H)、1.75-1.93 (m、4H)、3.89-3.94 (m、2H)、5.29 (s、2H)、5.40 (s、2H)、6.46 (s、1H)、6.99 (dd、J = 1.0、7.4 Hz、1H)、7.18 (s、1H)、7.47 (dd、J = 1.0、8.6 Hz、1H)、7.62 (dd、J = 7.4、8.6 Hz、1H)、7.86 (s、1H); MS (ES) m/z 459 (M++1)。

Claims (14)

  1. 式[1]
    Figure 0004566187
    (式中、
    R1およびR2は、独立に、水素、ハロゲン、(C1-C5)-アルキルまたは(C1-C5)-アルコキシであり;
    R3は水素であるか、
    (C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリール(当該アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシ、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノまたはジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
    R4は水素であるか、
    (C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C5)-アルキルアミノおよび(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノおよびジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C10)-アルキルである)の化合物もしくはその薬学的に許容される塩を調製するための方法であって、
    式[2]
    Figure 0004566187
    (式中、R1R 2 R3、R4は前述の定義と同じであり、R5は-OHまたは-O-(C1-C5)-アルキルである)の化合物またはその塩を、式[3]
    Figure 0004566187
    (式中、R6は塩素または臭素である)の化合物と縮合させる段階を含む方法。
  2. 式[1]
    Figure 0004566187
    (式中、
    R1およびR2は、独立に水素または(C1-C3)-アルキルであり;
    R3は水素であるか、
    (C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリール(アリール環はヒドロキシおよび(C1-C5)-アルコキシからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
    R4は水素であるか、
    (C1-C3)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C3)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C3)-アルキルアミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環およびアリール(アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシおよびハロゲンからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C8)-アルキルである)の化合物
    もしくはその薬学的に許容される塩を調製するための、請求項1記載の方法。
  3. 式[1]
    Figure 0004566187
    (式中、
    R1およびR2は水素であり;
    R3は水素、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシメチル、アミノメチルクロロメチル、トリフルオロメチルであり;
    R4はメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1,1-ジメチルエチル、2-メチルプロピル、2,2-ジメチルプロピル、n-ペンチル、3-メチルブチル、2-n-ヘキシル、3,3-ジメチルブチル、n-ヘプチル、n-オクチル、ベンジル、フェネチル、2-(ジメチルアミノ)エチル、2-(4-モルホリノ)エチル、3-(ジメチルアミノ)プロピル、2-(ピリジン-2-イル)エチル、2-(ピリジン-3-イル)エチル、2-(4-メトキシフェニル)エチル、2-(4-クロロフェニル)エチルまたは2-(4-フルオロフェニル)エチル、3-フェニルプロピルである)の化合物を調製するための、請求項1または2記載の方法。
  4. 式[2A]
    Figure 0004566187
    の化合物またはその塩を、式[3A]
    Figure 0004566187
    の化合物と縮合させる段階を含む、
    式[1A]
    Figure 0004566187
    の化合物を調製するための、請求項1記載の方法。
  5. a)式[4]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2およびR3は請求項1の定義と同じである)の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2およびR3は請求項1の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
    b)式[5]の化合物をアミンR4-NH2と共に環化して、式[6]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
    c)式[6]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1の定義と同じである)の化合物を得る段階とを含む、
    式[2]の化合物を調製するための方法。
  6. d)式[5]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2およびR3は請求項1の定義と同じである)の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7]
    Figure 0004566187
    (式中、R1、R2およびR3は請求項1の定義と同じである)の化合物を得る段階と、
    e)式[7]の化合物をアミンR4-NH2と共に環化して、式[2]
    Figure 0004566187
    の化合物(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は請求項1の定義と同じである)を得る段階とを含む、
    請求項5の段階a)のオゾン分解後に式[5]の化合物から式[2]の化合物を調製するための方法。
  7. a')式[4A]
    Figure 0004566187
    の化合物またはその塩をオゾン分解して、式[5A]
    Figure 0004566187
    の化合物を得る段階と、
    b')式[5A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[6A]
    Figure 0004566187
    の化合物を得る段階と、
    c')式[6A]の化合物のニトロ基を水素添加して、式[2A]
    Figure 0004566187
    の化合物を得る段階とを含む、
    式[2A]
    Figure 0004566187
    の化合物を調製するための方法。
  8. d')式[5A]
    Figure 0004566187
    の化合物のニトロ基を水素添加して、式[7A]
    Figure 0004566187
    の化合物を得る段階と、
    e')式[7A]の化合物をn-ペンチルアミンと共に環化して、式[2A]
    Figure 0004566187
    の化合物を得る段階とを含む、
    請求項7の段階a')のオゾン分解後に式[5A]の化合物から式[2A]の化合物を調製するための方法。
  9. 式[2]
    Figure 0004566187
    (式中、
    R1およびR2は独立に水素、ハロゲン、(C1-C5)-アルキルまたは(C1-C5)-アルコキシであり;
    R3は水素であるか、
    (C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、(C1-C5)-アルコキシ、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノもしくはジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C5)-アルキルであり;
    R4は水素であるか、
    (C1-C5)-アルコキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノ、ジ-(C1-C5)-アルキルアミノおよび(C3-C7)-シクロアルキル、複素環またはアリール(アリール環はヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミノ、モノ-(C1-C5)-アルキルアミノおよびジ-(C1-C5)-アルキルアミノからなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい)からなる群より独立に選択される1から3個の基で置換されていてもよい(C1-C10)-アルキルであり;
    R5は-OHまたは-O-(C1-C5)-アルキルである)の化合物。
  10. 5-アミノ-4-ヒドロキシ-3-ペンチル-3,4-ジヒドロキナゾリン[2a]である、請求項9記載の化合物。
  11. 式[8]
    Figure 0004566187
    の化合物をハロゲン化して、式[3]
    Figure 0004566187
    (式中、R6は塩素または臭素である)の化合物を得る段階を含む、
    式[3]の化合物を調製するための方法。
  12. 式[3]
    Figure 0004566187
    (式中、R6は塩素または臭素である)の化合物。
  13. (4S)-6-クロロ-4-エチル-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]-インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン[3a]である、請求項12記載の化合物。
  14. 請求項5、6、7または8において定義した方法により調製した式[2]
    Figure 0004566187
    の化合物を、請求項11において定義した方法により調製した式[3]
    Figure 0004566187
    の化合物と縮合させる段階を含む、式[1]
    Figure 0004566187
    の化合物を調製するための方法。
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