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JP4558478B2 - 回転機のロータ,その製造方法及び電動パワーステアリング用モータ - Google Patents

回転機のロータ,その製造方法及び電動パワーステアリング用モータ Download PDF

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JP4558478B2 JP2004380560A JP2004380560A JP4558478B2 JP 4558478 B2 JP4558478 B2 JP 4558478B2 JP 2004380560 A JP2004380560 A JP 2004380560A JP 2004380560 A JP2004380560 A JP 2004380560A JP 4558478 B2 JP4558478 B2 JP 4558478B2
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Description

本発明は、回転機のロータ及び電動パワーステアリング用モータに関する。
一般に、従来のロータは、転造でローレット加工を行ったシャフトを、ロータコアに圧入結合して、軸方向の抜け強度と回転方向の強度を確保している。しかしながら、シャフトの硬度とコアの硬度によっては圧入時に焼付きを生じ、同軸精度などの結合精度が低下することや締結強度がばらつくなどの問題があった。
そこで、シャフトに焼入れを行って、シャフトをコアより硬くするなどの方法がとられている。しかし、シャフトは通常は軸径が細く全長が長いために、焼入れを行うと熱処理変形による曲がりや外径の変形が避けられず、その結果、結合精度が低下するなどの問題が生じていた。
一方、コアの硬度を低下させる方法として、例えば、特開昭54−1803公報に記載のように、コア全体を焼鈍して軟化させる方法も行われている。
特開昭54−1803公報
しかしながら、コア全体を焼鈍して軟化させる方法では、次のような問題が生じる。すなわち、モータなどに使用されるコアは薄い鋼板をプレスにより打ち抜き、打ち抜いたものをたとえば数百におよぶ枚数を多数積層してコアにしているものが多い。このような積層コアをそのまま熱処理炉に入れて全体を焼鈍させると、鋼板製造時の圧延歪みとプレス打ち抜き時の加工歪みが開放されて、一枚が微小な変形でも、それが百枚以上積層されることにより、累積された変形がコアに生じるという問題があった。このように変形したコアをシャフトに締結すると同軸精度が悪化し、ロータとして回転バランスが得られず騒音や振動が生じるなどの問題となっていた。
特に、電動パワーステアリング用のモータにおいては、モータの振動は、ステアリングに伝達され、運転者によって感知されるため、特に、低振動化が望まれている。
本発明の目的は、シャフトの単品精度を悪化することなく、コアに余分な変形を与えず、単品での精度を保持したままシャフトとコアを締結して高精度なロータ,その製造方法と電動パワーステアリング用のモータを提供することを目的とする。
本発明は、高精度なロータ,その製造方法と電動パワーステアリング用のモータを提供することにある。
本発明の最も代表的な特徴は、ロータコアは、その貫通穴の表面近傍のみが局部的に焼鈍処理されていることにある。
本発明によれば、ロータ及び電動パワーステアリング用のモータを高精度にし得るものとなる。
本発明に係るロータの最も代表的な最良の実施形態は次の通りである。
すなわち、プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアと、このロータコアの貫通穴に圧入されるシャフトからなるロータであって、前記ロータコアは、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記貫通穴の表面近傍のみが前記金属板の再結晶温度以上に局部的に焼鈍処理されているものである。
また、本発明に係るロータの製造方法の最も代表的な最良の実施形態は次の通りである。
すなわち、プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアの貫通穴にシャフトを圧入してロータを形成するロータの製造方法であって、前記金属板をプレス打ち抜きにより所定の形状に成形し、打ち抜かれて金属板を積層してロータコアを形成し、その後、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記ロータコアの中心を貫通する貫通穴の表面近傍のみを前記金属板の再結晶温度以上に局部的に加熱して焼鈍処理し、次に、前記ロータコアの貫通穴に対して、前記シャフトを圧入するようにしている。
また、本発明に係る電動パワーステアリング用モータの最も代表的な最良の実施形態は次の通りである。
すなわち、ステータと、このステータに空隙を介して対向配置されて回転可能に支持されたロータとを有し、前記ロータは、プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアと、このロータコアの貫通穴に圧入されるシャフトからなり、前記ロータコアは、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記貫通穴の表面近傍のみが前記金属板の再結晶温度以上に局部的に焼鈍処理されているものである。


以下、図1〜図7を用いて、本発明の実施例である電動パワーステアリング用モータの構成について説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータの構成について説明する。
図1は、本実施例の電動パワーステアリング用モータの構成を示す横断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図2(A)は全体の断面図を示し、図2(B)は要部の断面図を示している。
電動パワーステアリング用モータ(以下、「EPSモータ」と称する)100は、ステータ110と、このステータ110の内側に回転可能に支持されたロータ130とを備えた、表面磁石型の同期電動機である。EPSモータ100は、バッテリ−を備えた車載電源、例えば14ボルト系電源(バッテリーの出力電圧が12ボルト)あるいは24ボルト系電源若しくは42ボルト系電源(バッテリーの出力電圧36ボルト)又は48ボルト系電源から供給される電力で駆動される。
ステータ110は、珪素鋼板を積層した磁性体で形成されたステータコア112と、ステータコア112のスロット内に保持されたステータコイル114とを備えている。ステータコア112は、図2を用いて後述するように、円環状のバックコアと、このバックコアとは分離して作られ、その後、バックコアに機械的に固定された複数のティースとか構成される。複数のティースには、それぞれ、ステータコイル114が巻回されている。ステータコイル114は分布巻あるいは集中巻の方式で巻かれている。
ステータコイル114を分布巻とすると弱め界磁制御に優れ、また、リラクタンストルクの発生にも優れる。EPSモータとしては、モータの小型化や巻線抵抗の低減がたいへん重要である。ステータコイル114を集中巻とすることにより、ステータコイル114のコイルエンド長を短くできる。これにより、EPSモータ100の回転軸方向の長さを短くすることができる。また、ステータコイル114のコイルエンドの長さを短くできるので、ステータコイル114の抵抗を小さくでき、モータの温度上昇を抑えることができる。また、コイル抵抗を小さくできることから、モータの銅損を小さくできる。したがって、モータへの入力エネルギーの内、銅損によって消費される割合を小さくでき、入力エネルギーに対する出力トルクの効率を向上することができる。
EPSモータは上述のごとく車両に搭載された電源により駆動される。上記電源は出力電圧が低い場合が多い。電源端子間にインバータを構成するスイッチング素子や上記モータ、その他電流供給回路の接続手段が等価的に直列回路を構成し、上記回路においてそれぞれの回路構成素子の端子電圧の合計が上記電源の端子間電圧になるので、モータに電流を供給するためのモータの端子電圧は低くなる。このような状況でモータに流れ込む電流を確保するにはモータの銅損を低く押えることが極めて重要である。この点から車両に搭載される電源は50ボルト以下の低電圧系が多く、ステータコイル114を集中巻とすることが望ましい。特に12ボルト系電源を使用する場合は極めて重要である。
また、EPSモータはステアリングコラムの近傍に置かれる場合、ラックアンドピニオンの近傍に置かれる場合などがあるが、何れも小型化が要求される。また、小型化された構造でステータ巻線を固定することが必要であり、巻線作業が容易なことも重要である。分布巻に比べ集中巻は巻線作業、巻線の固定作業が容易である。
ステータコイル114のコイルエンドはモールドされている。EPSモータはコギングトルクなどのトルク変動をたいへん小さく押えることが望ましく、ステータ部を組み上げてからステータ内部を再度切削加工することがある。このような機械加工により、切削紛が発生する。この切削紛がステータコイルのコイルエンド入り込むのを防止することが必要であり、コイルエンドのモールドが望ましい。コイルエンドは、ステータコイル114の複数の部位のうち、ステータコア112の軸方向両端部から軸方向に突出した部位を指す。尚、本実施例では、ステータコイル114のコイルエンドを覆ったモールド樹脂と、フレーム150との間に空隙がられているが、フレーム150,フロントフランジ152F及びリアフランジ152Rと接触する位置まで充填してもよい。こうすることにより、ステータコイル114からの発熱を、コイルエンドからモールド樹脂を介して直接、フレーム150,フロントフランジ152F及びリアフランジ152Rに伝達して外部に放熱できるので、空気を介して熱伝達する場合に比べてステータコイル114の温度上昇を低減することができる。
ステータコイル114は、U相,V相,W相の3相から構成され、それぞれ複数の単位コイルから構成される。複数の単位コイルは、図3を用いて後述するように、3相の各相毎に、図示の左側に設けられた結線リング116によって結線されている。結線リング116はバスバー117に電気的に接続され、バスバー117はモータ外部でパワーケーブル117に接続される。
EPSモータは大きなトルクが要求される。例えば車の走行停止状態、あるいは走行停止に近い運転状態でステアリングホイール(ハンドル)が早く回転されると操舵車輪と地面との間の摩擦抵抗のため、上記モータには大きなトルクが要求される。このときには大電流がステータコイルに供給される。この電流は条件により異なるが50アンペア以上の場合がある。70アンペアはるいは150アンペアの場合も考えられる。このような大電流を安全に供給でき、また上記電流による発熱を低減するために結線リング116とバスバー117を用いることはたいへん重要である。上記結線リング116とバスバー117を介してステータコイルに電流を供給することにより接続抵抗を小さくでき、銅損による電圧降下を押えることができる。このことにより、大電流の供給が容易になる。またインバータの素子の動作に伴う電流の立ち上がり時定数が小さくなる効果がある。
ステータコア112とステータコイル114は、樹脂(電気的な絶縁性を有するもの)により一体にモールドされ、一体に形成されてステータSubAssy を構成している。この一体成形されたステータSubAssy は、アルミなど金属で形成された円筒状のフレーム150の内側に圧入されて固定された状態でモールド成形される。尚、一体成形されたステータSubAssy は、ステータコイル114がステータコア112に組み込まれた状態でモールド成形され、この後、フレーム1に圧入されてもよい。
自動車に搭載されるEPSは色々な振動が加わる。また、車輪からの衝撃が加わる。また、気温変化の大きい状態で利用される。摂氏マイナス40度の状態も考えられ、また、温度上昇により100度以上も考えられる。さらに、モータ内に水が入らないようにしなければならない。このような条件でステータがヨーク150に固定されるためには、筒状フレームの少なくともステータ鉄心の外周部には螺子穴以外の穴が設けられていない、円筒金属にステータ部(SubAssy )を圧入することが望ましい。また、圧入後さらにフレームの外周から螺子止めしてもよい。圧入に加え回止を施すことが望ましい。
ロータ130は、珪素鋼板を積層した磁性体からなるロータコア132と、このロータコア132の表面に接着剤によって固定された複数の永久磁石であるマグネット134と、マグネット134の外周に設けられた非磁性体からなるマグネットカバー136を備えている。マグネット134は、希土類磁石であり、例えば、ネオジウムからなる。ロータコア132は、シャフト138に固定されている。ロータコア132の表面に接着剤により複数のマグネット134が固定されるとともに、その外周側をマグネットカバー136で覆うことにより、マグネット134の飛散を防止している。上記マグネットカバー136はステンレス鋼(俗称SUS)で構成されているが、テープを巻きつけても良い。ステンレス鋼の方が製造が容易である。上述のごとくEPSモータは振動や熱変化が極めて大きく破損し易い永久磁石を保持するのに優れている。また上述のとおり、仮に破損しても飛散を防止できる。
円筒形状のフレーム150の一方の端部には、フロントフランジ152Fが設けられている。フレーム150とフロントフランジ152FとはボルトB1により固定されている。また、フレーム150の他方の端部には、リアフランジ152Rが圧入されている。フロントフランジ152F及びリアフランジ152Rには、それぞれ、軸受154F,154Rが取り付けられている。これらの軸受154F,154Rにより、シャフト138及び、このシャフト138に固定されたステータ110が回転自在に支承されている。
フロントフランジ152Fには円環状の突出部(或いは延出部)が設けられている。フロントフランジ152Fの突出部は軸方向に突出したものであり、フロントフランジ152Fのコイルエンド側の側面からコイルエンド側に延出している。フロントフランジ152Fの突出部の先端部は、フレーム150にフロントフランジ152Fを固定した際、フロントフランジ152F側のコイルエンドのモールド材とフレーム150との間に形成された空隙内に挿入されるようになっている。また、コイルエンドからの放熱を向上させるために、フロントフランジ152Fの突出部は、フロントフランジ152F側のコイルエンドのモールド材と密に接触していることが好ましい。
リアフランジ152Rには円筒状の窪みが設けられている。リアフランジ152Rの窪みはシャフト138の中心軸と同心のものであり、フレーム150の軸方向端部よりも軸方向内側(ステータコア112側)に入り込んでいる。リアフランジ152Rの窪みの先端部は、リアフランジ152R側のコイルエンドの内径側まで延びて、リアフランジ152R側のコイルエンドと径方向に対向している。リアフランジ152Rの窪みの先端部には軸受154が保持されている。シャフト138のリアフランジ152R側の軸方向端部は軸受154よりもさらに軸方向外方(ロータコア132側とは反対側)に延びて、リアフランジ152Rの窪みの開口部近傍或いは開口部よりも若干軸方向外方に突出する位置まで至っている。
リアフランジ152Rの窪みの内周面とシャフト138の外周面との間に形成された空間にはレゾルバ156が配置されている。レゾルバ156はレゾルバステータ156Sとレゾルバロータ156Rを備えており、軸受154Rよりも軸方向外側(ロータコア132側とは反対側)に位置している。レゾルバロータ156Rはシャフト138の一方の端部(図示左側の端部)にナットN1によって固定されている。レゾルバステータ156Sは、レゾルバ押さえ板156BがネジSC1によってリアフランジ152Rに固定されることにより、リアフランジ152Rの窪みの内周側に固定され、レゾルバロータ156Rと空隙を介して対向している。レゾルバステータ156Sとレゾルバロータ156Rによりレゾルバ156を構成し、レゾルバロータ156Rの回転をレゾルバステータ156Sによって検出することにより、複数のマグネット134の位置を検出できる。さらに具体的に説明すると、レゾルバは、外周表面が凹凸状(例えば楕円形状或いは花びら形状)であるレゾルバロータ156Rと、2つの出力用コイル(電気的に90°ずれている)及び励磁用コイルがコアに巻かれたレゾルバステータ156Sとを有する。励磁用コイルに交流電圧を印加すると、2つの出力用コイルには、レゾルバロータ156Rとレゾルバステータ156Sとの間の空隙の長さの変化に応じた交流電圧が、回転角度に比例する位相差をもって発生する。このように、レゾルバは、位相差をもった2つの出力電圧を検知するためのものである。ロータ130の磁極位置は、検知された2つの出力電圧の位相差から位相角を求めることによって検出できる。リアフランジ152Rの外周には、レゾルバ156を覆うようにして、リアホルダ158が取り付けられている。
結線リング116によって接続されたU相,V相,W相の各相には、バスバー117と、パワーケーブル162と、パワーケーブル172の先端に取り付けられた端子163を介して、外部のバッテリーから電力が供給される。バスバー117は結線リング116に溶接され、モータ外部まで引出される。パワーハーネス162は、その先端に取り付けられた端子163がバスバー117に溶接されて取り付けられている。レゾルバステータ156Sから検出された磁極位置信号は、信号ケーブル166により外部に取り出される。リアフランジ152Rにはリアホルダ158が取り付けられ、レゾルバ156を保護し、モータ100を密閉している。結線リング116とバスバー117の一部分は、コイルエンドと共にモールド材M1によってモールドされている。
次に、ステータ110及びロータ130の構成を図2に基づいてさらに具体的に説明する。
図2は、図1のA−A矢視図である。図2(B)は、図2(A)のP部の拡大断面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
最初に、ステータ110の構成について説明する。図1に示したステータコア112は、円環状のバックコア112Bと、このバックコア112Bとは分離して構成された複数のティース112Tとから構成される。バックコア112Bは、珪素鋼板などの磁性体の薄板をプレス成形により打ち抜き、それを積層した構成となっている。
本実施例では、ティース112Tは、それぞれ独立した12個のティース112T(U1+),112T(U1−),112T(U2+),112T(U2−),112T(V1+),112T(V1−),112T(V2+),112T(V2−),112T(W1+),112T(W1−),112T(W2+),112T(W2−)から構成されている。それぞれのティース112T(U1+),…,112T(W2−)には、ステータコイル114(U1+),114(U1−),114(U2+),114(U2−),114(V1+),114(V1−),114(V2+),114(V2−),114(W1+),114(W1−),114(W2+),114(W2−)が集中巻で巻回されている。
ここで、ステータコイル114(U1+)と、ステータコイル114(U1−)とは、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。ステータコイル114(U2+)と、ステータコイル114(U2−)とも、コイルを流れる電流の向きが逆方向となるように巻回されている。また、ステータコイル114(U1+)と、ステータコイル114(U2+)とは、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。ステータコイル114(U1−)と、ステータコイル114(U2−)とも、コイルを流れる電流の向きが同一方向となるように巻回されている。ステータコイル114(V1+),114(V1−),114(V2+),114(V2−)の電流の流れ方向の関係、及びステータコイル114(W1+),114(W1−),114(W2+),114(W2−)の電流の流れ方向の関係も、U相の場合と同様である。
12個のティース112T及びステータコイル114は、同様に製作されるため、ここでは、ティース112T(U1+)及びステータコイル114(U1+)を例にして、その組立工程について説明する。ステータコイル114(U1+)は、ティース112T(U1+)に巻回した形状となるように、予め成形されている成形コイルである。この成形コイルとなっているステータコイル114(U1+)は、ボビン112BOとともに、成形されている。ボビン112BOと成形されたステータコイル114(U1+)の一体物を、ティース112T(U1+)の後端側からはめ込む。ティース112T(U1+)の先端部,すなわち、ロータ130と面する側は円周方向に拡大しているため、ボビン112BOとステータコイル114(U1+)は、この拡大部においてストッパとなり、係止される。ティース112T(U1+)の後端側には、バックコア112Bの内周側に形成された凹部112BKとハメアイ形状の凸部112TTが形成されている。成形されたステータコイル114(U1+)が巻回されたティース112T(U1+)の凸部112TTを、バックコア112Bの凹部112BKに圧入して、ティース112T(U1+)がバックコア112Bに固定される。他のティース112T(U1−),…,112T(W2−)に対して、ステータコイル114(U1−),…,114(W2−)を取り付ける工程及び、ティース112T(U1−),…,112T(W2−)をバックコア112Bに固定する工程も同様である。
バックコア112Bに、ステータコイル114が装着された12個のティース112Tを固定し、バックコア112Bの外周側の複数箇所をフレーム150の内周側に圧入した状態で、ステータコア112とステータコイル114とを熱硬化性樹脂MRにより一体モールド成形し、ステータSubAssy を構成する。尚、本実施例では、ステータコア112にステータコイル114を組み込んだものをフレーム150に圧入した状態で、ステータコア112とステータコイル114とを一体モールドする場合について説明したが、ステータコア112にステータコイル114を組み込んだ状態で、ステータコア112とステータコイル114とを一体モールドし、その後、ステータコア112をフレーム150に圧入してもよい。
モールド材によるモールド成形にあたっては、ステータコア112と、ステータコア112の軸方向端部から軸方向に突出するステータコイル114のコイルエンド部を、図示省略した治具とフレーム150によって囲むように、図示省略した治具を、ステータコア112とステータコア112とフレーム150からなる構造体に対して取り付け、図示省略した治具とフレーム150によって囲まれている中に流体状のモールド材を注入し、コイルエンド部,ステータコイル112と結線リング116との隙間、結線リング116とバスバー117の隙間、ステータコア112の隙間、ステータコイル114の隙間、ステータコア112とステータコイル114との間の隙間及びステータコア112とフレーム150との間の隙間にモールド材を充填し、モールド材を固化させ、モールド材が固化したら、図示省略した治具を取り外す。
モールド成形したステータSubAssyの内周面,すなわちティース112T(U1−),…,112T(W2−)の先端部であって、ロータ130と径方向に対向する面側には切削加工が施されている。これにより、ステータ110とロータ130とのギャップのバラツキを低減して、ステータ110の内径真円度をさらに向上させている。また、モールド成形により一体化することにより、モールドしない場合に比べて、ステータコイル114に通電することにより発生する熱の放熱性をよくすることができる。また、モールド成形することにより、ステータコイルやティースの振動を防止することもできる。
例えば、ロータ130のロータコアの外周と、ステータ110のティースの内周の間のギャップを、3mm(3000μm)としたとき、バックコア112Bの製作誤差,ティース112Tの製作誤差や、バックコア112Bとティース112Tと圧入組み立てた時の組み付け誤差等により、内径真円度は、±30μm程度生じる。この真円度は、ギャップの1%(=30μm/3000μm)に相当するため、この内径真円度によってコギングトルクが発生する。しかし、モールド成形した後、内径を切削加工することにより、内径真円度に基づくコギングトルクを低減することができる。コギングトルクを低減することにより、ステアリングの操舵感を向上することができる。
フレーム150の内側には凸部150Tが形成されている。バックコア112Bの外周には、凸部150Tと対応するように凹部112BO2が形成されている。その詳細については、図2(B)に示すとおりである。凸部150Tと凹部112BO2は、相互に異なる曲率を有して係合しあう係合部IPを構成しており、軸方向に連続して形成されかつ周方向に間隔をあけて8個設けられている。係合部は圧入部を兼ねている。すなわちフレーム150にステータコア112を固定する場合、係合部の凸部150Tの突端面と凹部112BO2の底面とが圧接するように、フレーム150の凸部150Tにバックコア112Bの凹部112BO2を圧入する。このように、本実施例は、部分圧入によってフレーム150にステータコア112を固定している。この圧入によって、フレーム150とステータコア112との間には微細な空隙が形成される。本実施例では、ステータコア112とステータコイル114とをモールド材MRによってモールドする際、フレーム150とステータコア112との間に形成された空隙にモールド材RMを同時に充填している。また、係合部は、フレーム150に対してステータコア112が周方向に回転することを防止するための回り止め部を兼ねている。
このように、本実施例では、フレーム150にステータコア112を部分的に圧入しているので、フレーム150とステータコア112との間のすべりを大きくしかつ剛性を小さくできる。これにより、本実施例では、フレーム150とステータコア112との間における騒音の減衰効果を向上させることができる。また、本実施例では、フレーム150とステータコア112との間の空隙にモールド材を充填しているので、騒音の減衰効果をさらに向上させることができる。
なお、凸部150Tと凹部112BO2とを非接触として、両者を回り止めとしてのみ用い、この凸部150Tと凹部112BO2の部分以外のフレーム150の内周面に対してバックコア112Bの外周面を圧入するように構成してもよい。
また、ステータコイル114(U1+),114(U1−)と、114(U2+),114(U2−)とは、ステータ110の中心に対して、対称位置に配置されている。すなわち、ステータコイル114(U1+)と114(U1−)は隣接して配置され、また、ステータコイル114(U2+)と114(U2−)も隣接して配置されている。さらに、ステータコイル114(U1+),114(U1−)と、ステータコイル114(U2+),114(U2−)とは、ステータ110の中心に対して、線対称に配置されている。すなわち、シャフト138の中心を通る破線C−Cに対して、ステータコイル114(U1+)と、ステータコイル114(U2+)とが線対称に配置され、また、ステータコイル114(U1−)と、114(U2−)とが線対称に配置されている。
ステータコイル114(V1+),114(V1−)と、114(V2+),114(V2−)も同様に線対称に配置され、ステータコイル114(W1+),114(W1−)と、114(W2+),114(W2−)とも線対称に配置されている。
また、同相の隣接するステータコイル114は1本の線で連続して巻回されている。すなわちステータコイル114(U1+)と114(U1−)とは、1本の線を連続して巻回し、2つの巻回コイルを構成し、それぞれ、ティースに挿入して、ティースに巻回した構成となっている。ステータコイル114(U2+)と114(U2−)も、1本の線で連続して巻回されている。ステータコイル114(V1+)と114(V1−),ステータコイル114(V2+)と114(V2−),ステータコイル114(W1+)と114(W1−),ステータコイル114(W2+)と114(W2−)も、それぞれ、1本の線で連続して巻回されている。
このような線対称配置と、隣接する2つの同相のコイルを1本の線で巻回することにより、各相同士、また異相を結線リングで結線する際に、結線リングの構成を簡単にすることができる。
次に、ロータ130の構成について説明する。ロータ130は、磁性体からなるロータコア132と、このロータコア132の表面に接着剤によって固定された10個のマグネット134(134A,134B,134C,134D,134E,134F,134G,134H,134I,134J)と、マグネット134の外周に設けられたマグネットカバー136を備えている。ロータコア132は、シャフト138に固定されている。
マグネット134は、その表面側(ステータのティース112Tと対向する側)をN極とすると、その裏面側(ロータコア132に接着される側)がS極となるように、半径方向に着磁されている。また、マグネット134は、その表面側(ステータのティース112Tと対向する側)をS極とすると、その裏面側(ロータコア132に接着される側)がN極となるように、半径方向に着磁されているものもある。そして、隣接するマグネット134は、着磁された極性が周方向に交互になるように着磁されている。例えば、マグネット134Aの表面側がN極に着磁されているとすると、隣接するマグネット134B,134Jの表面側はS極に着磁されている。すなわち、マグネット134A,134C,134E,134G,134Iの表面側がN極に着磁されている場合、マグネット134B,134D,134F,134H,134Jの表面側は、S極に着磁されている。
また、マグネット134は、それぞれ、断面形状がかまぼこ型の形状となっている。かまぼこ形状とは、周方向において、左右の半径方向の厚さが、中央の半径方向の厚さに比べて薄い構造のことである。このようなかまぼこ型の形状とすることにより、磁束分布を正弦波状とでき、EPSモータを回転させることによって発生する誘起電圧波形を正弦波状とすることができ、脈動分を低減することができる。脈動分を小さくできることにより、ステアリングの操舵感を向上できる。なお、リング状の磁性体に着磁してマグネットを構成するとき、着磁力を制御することのにより、磁束分布を正弦波状類似のものとしてもよいものである。
ロータコア132には、同心円上に大きな直径の10個の貫通穴132Hと、その内周が出あって小さな直径の5個の窪み132Kとが形成されている。ロータコア132は、SUSなどの磁性体の薄板をプレス成形により打ち抜き、それを積層した構成となっている。窪み132Kは、プレス成形時に薄板をかしめることにより形成する。複数の薄板を積層する際に、この窪み132Kを互いに嵌合して位置決めを行っている。貫通穴132Hは、イナーシャを低減するためであり、この132H穴によりロータのバランスを向上できる。マグネット134の外周側は、マグネットカバー136により覆われており、マグネット134の飛散を防止している。なお、バックコア112Bとロータコア132は、同じ薄板から同時にプレス打ち抜きにより成形される。
以上説明したように、本実施例のロータ130は、10個のマグネット134を備えており、10極である。また、前述したように、ティース112Tは12個であり、隣接するティースの間に形成されるスロットの数は、12個である。すなわち、本実施例のEPSモータは、10極12スロットの表面磁石型の同期電動機となっている。
ここで、図3を用いて、ACモータにおける極数Pとスロット数Sとの関係について説明する。
図3は、ACモータの極数Pとスロット数Sの関係の説明図である。
図3において、横線によるハッチングを施した組合せが、3相のACモータ(ブラシレスモータ)として、取り得る極数Pとスロット数Sの組合せである。すなわち、3相ACモータとしては、2極3スロット,4極3スロット,4極6スロット,6極9スロット,8極6スロット,8極9スロット,8極12スロット,10極9スロット,10極12スロット,10極15スロットの組合せが成立する。この中で、左斜線と右斜線を施した組合せの10極12スロットが本実施例によるモータの極数とスロット数である。なお、左斜め斜線を施した8極9スロットと10極9スロットとについては、後述する。また、図1に示したEPSモータは、外径が85φと小型のモータであり、このような小型モータにおいては、極数Nが12以上のモータは実現できないため、図示を省略している。
ここで、2極3スロット,4極3スロット,4極6スロット,6極9スロット,8極6スロット,8極12スロット,10極15スロットのモータは、その特性が近似するものであり、ここでは、6極9スロットのものを代表例として説明する。
6極9スロットのACモータに対して、本実施例の10極12スロットのモータは、磁石磁束の利用率が高くできる。すなわち、6極9スロットのACモータにおける巻線係数(巻線の利用率)kwは0.87であり、スキュー係数ksは0.96であるので、磁石磁束の利用率(kw・ks)は、「0.83」となる。一方、本実施例の10極12スロットのモータでは、巻線係数kwは0.93であり、スキュー係数ksは0.99であるので、磁石磁束の利用率(kw・ks)は、「0.92」となる。したがって、本実施例の10極12スロットのモータでは、磁石磁束の利用率(kw・ks)を高くすることができる。
また、コギングトルクの周期は、極数Pとスロット数Sの最小公倍数となるため、6極9スロットのACモータにおけるコギングトルクの周期は、「18」となり、本実施例の10極12スロットのモータでは、「60」とできるため、コギングトルクを低減することができる。
さらに、内径真円度の誤差によるコギングトルクも小さくできるものである。すなわち、6極9スロットのACモータにおける内径真円度の誤差によるコギングトルクを、「3.7」とすると、本実施例の10極12スロットのモータでは、「2.4」とできるため、内径真円度の誤差によるコギングトルクを低減することができる。さらに、本実施例では、モールド成形したステータSubAssyの内径を切削加工して、内径真円度を向上させる結果、さらに、内径真円度の誤差によるコギングトルクを低減することができる。
ここで、図4を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータにおけるコギングトルクの実測値について説明する。
図4は、本実施例の電動パワーステアリング用モータにおけるコギングトルクの実測値の説明図である。
図4(A)は、角度(機械角)が0〜360°の360°の範囲について実測したコギングトルク(mNm)を示している。図4(B)は、図4(A)に示したコギングトルクの高調波成分を各時間次数毎に分離して、波高値(mNm)示したものである。時間次数「60」は、前述したように、10極12スロットのモータにおけるコギングトルクの周期であり、発生するコギングトルクはほぼ0になっている。時間次数「12」は、10極のマグネットの界磁力のバラツキによるものである。マグネットとして、上述したように、かまぼこ型のマグネットを使用することにより、界磁力のバラツキによるコギングトルクも1.4まで低減できている。時間次数「10」は、12スロットのステータの各ティースのバラツキによるものである。モールド成形後の切削加工により内径真円度を向上させた結果、ティースのバラツキによるコギングトルクも2.6まで低減できている。
時間次数「0」は、DC成分であり、いわゆるロストルク(回転数がほぼ零のとき発生する摩擦トルク)である。ロストルクも26.3mNmと低減できているので、ステアリングから手を離した場合でも、ステアリングが直進方向に戻ろうとする復元力に対して、ロストルクの方が小さいため、ステアリングの復元性が向上する。
以上のように、各コギングトルク成分を低減できた結果、図4(A)に示すように、コギングトルクは、9mNmまで低減できている。EPSモータの最大トルクは4.5Nmであるため、コギングトルクは0.2%(=9mNm/4.5Nm)(定格の3/1000以下)と小さくできてる。また、ロストルクも、0.57%(=26.3mNm/4.5Nm)と小さくできている。
本実施例のEPSモータ100は、車載のバッテリー(例えば出力電圧12V)を電源とするモータである。EPSモータ100の取り付け位置は、ステアリングの近傍やステアリングの回転力を車輪に伝達するラック&ピニオンギアのラックの近傍に配置される。従って、取り付け位置の制限から小型化する必要がある。その一方では、ステアリングをパワーアシストするために大トルク(例えば、4.5Nm)を必要とする。
必要とされるトルクをAC100Vを電源とするACサーボモータで出力しようとすると、モータ電流は5A程度でよい。しかし、本実施例のようにDC14VをDC/AC変換した14Vの交流で駆動する場合、同じ程度の体積で、同じ程度のトルクを出力するためには、モータ電流を70A〜100Aとする必要がある。このような大電流を流すため、ステータコイル114の直径は1.6φと大径とする必要がある。このとき、ステータコイル114の巻回数は、14ターン(T)としている。ステータコイル114の巻回数は、ステータコイル114の線径にもよるが、例えば、9〜21Tである。ステータコイル114の直径は1.8φとしたとき、ターン数は9Tとなる。ここで、1.8φのコイルに対して、1.6φのコイルを巻回した方が占積率を、例えば、75%まで向上することができる。占積率を大きくできるため、導体の電流密度を相対的に小さくできる。その結果、銅損を低減でき、モータの温度上昇を抑え、さらに、回転数−トルク特性を向上できる。なお、最近の車両では、42Vのバッテリーを搭載する電動車両などがあるが、この場合、モータ電流を小さくすることができるため、ステータコイル114の巻回数は20〜30Tとなる。
隣接するティース112Tにおいて、ティース112Tの先端(ロータ130と面する側)の拡大部の間隔W1(例えば、ティース112T(U1−)とティース112T(W1−)の先端の拡大部の間隔W1(最も周方向に近接する部位の周方向間隔))は、1mmとしている。このように、ティースの間隔を狭くすることにより、コギングトルクを低減することができる。しかも、モータに振動が加えられたとしても、間隔W1よりもステータコイル114の線形が太いため、ティースの間から、ロータ側にステータコイル114が抜け落ちることを防止できる。隣接するティースの間隔W1は、例えば、ステータコイル114の線径以下の0.5mm〜1.5mmが好適である。このように、本実施例では、隣接するティースの間隔W1を、ステータコイル114の線径以下としている。
次に、図5を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータにおけるステータコイルの結線関係について説明する。
図5は、本実施例の電動パワーステアリング用モータにおけるステータコイルの結線図である。
図5において、コイルU1+は、図2に示したステータコイル112T(U1+)を示している。コイルU1−,U2+,U2−,V1+,V1−,V2+,V2−,W1+,W1−,W2+,W2−も、それぞれ、図2に示したステータコイル112T(U1−),…,112T(W2−)を示している。
本実施例のステータコイルは、U相,V相,W相を、デルタ(Δ)結線としている。また、各相は、それぞれ並列回路を構成している。すなわち、U相について見ると、コイルU1+とコイルU1−の直列回路に対して、コイルU2+とコイルU2−の直列回路を並列接続している。ここで、コイルU1+とコイルU1−とは、前述したように、1本の線を連続的に巻回してコイルを構成している。また、V相,W相についても、同様である。
結線方法は、スター結線でも可能であるが、デルタ結線とすることにより、スター結線に比べて端子電圧を低くすることができる。例えば、U相の直並列回路の両端電圧をEとするとき、端子電圧はEであるが、スター結線では、√3Eとなる。端子電圧を低くできるため、コイルのターン数を大きくでき、線径の細い線を使用できる。また、並列回路とすることにより、4コイルが直列の場合に比べて、各コイルに流す電流を小さくできる点からも、線径の細い線を使用することができるので、占積率を高くすることができ、また、曲げやすく、製作性も良好となる。
次に、図6及び図7を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの構成について説明する。
図6は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの構成を示す横断面図である。図7は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータのコアとシャフトの結合部の構成を示す拡大縦断面図である。なお、図1,図2と同一符号は、同一部分を示している。
図6に示すように、ロータ130は、珪素鋼板を積層した磁性体からなるロータコア132と、このロータコア132の表面に接着剤によって固定された複数の永久磁石であるマグネット134と、マグネット134の外周に設けられた非磁性体からなるマグネットカバー136と、シャフト138とからなっている。
ロータコア132は、プレスで打抜きされた薄板鋼板からなるコアプレートを多数枚積層して構成されている。各コアプレートには、5カ所のくぼみを設け、積層されたコアプレートのくぼみ同士を用いて位置決めし、かつ、かしめ接合することで一体化され、ロータコア132が形成されている。
マグネット134は、ロータ130の軸方向において2分割され、マグネット134Aとマグネット134Bとからなっている。これは、長いマグネットが製造し難いため軸方向に分割している。なお、マグネット134Aとマグネット134Bとをロータコア132の周方向にずらして配置してもよく、この場合には、マグネットをスキューした場合と同様の効果が得られる。
シャフト138の外周には、軸方向に形成された8条の圧印痕(突起)138Gが形成されている。一方、ロータコア132の内部には、貫通穴が設けられている。貫通穴の表面部分は、図8〜図11を用いて後述する方法で、局部的に焼鈍処理されている。この貫通穴に、シャフト138が圧入され、シャフト138の形成された8条の圧印痕(突起)138Gがロータコア132の貫通穴に食込んで締結され、シャフト138の回転方向のトルク強度を確保するとともに、軸方向の抜け強度も確保している。
シャフト138の材料としては、例えば、SCM435を用いている。SCM435は、ロータコア132の材料である珪素鋼板によりも硬度が高いが、両者の硬度差が小さい場合には、シャフト138の圧入により、シャフト138の圧印痕(突起)138Gとロータコア132の間に焼き付きを生じ、同軸精度などの結合精度が低下する。そこで、シャフト138の硬度を高めるために、シャフトに焼き入れをするか、もしくは、ロータコア132の硬度を低めるために、ロータコア132に焼鈍処理をする必要がある。本実施形態では、図8〜図11を用いて後述する方法で、ロータコア132の貫通穴の表面部分のみを、局部的に焼鈍処理することにより、シャフトの焼き入れによって問題となるシャフトの熱変形の問題や、ロータコア全体を焼鈍する場合には、鋼板製造時の圧延歪みとプレス打ち抜き時の加工歪みが開放されて、ロータコアに生じる変形の問題を解消することができる。また、このように、ロータコアやシャフトの問題を解消することで、本実施形態によるロータを用いたパワーステアリング用モータの回転バランスが向上し、騒音や振動を低減できるものとなる。
図7に示すように、ロータコア132の内周の貫通穴に対して、シャフト138が圧入されることにより、シャフト138の形成された8条の圧印痕(突起)138Gがロータコア132の貫通穴に食込んで締結される。ここで、食い込み量INT1は、0.1〜0.15mmである。そして、ロータコア132の内周の貫通穴において、シャフトの圧印痕138Gが食い込む領域が局部的に焼鈍処理されている。なお、ここでは、例えば、ロータコア132の半径R1は18mmであり、貫通穴の内径R3は、6.85mmである。ロータコア132は、厚さ0.35mmの珪素鋼板を180枚積層しており、ロータコア132の軸方向の長さは、63mmである。
ロータコア132の外周には、周方向に10個の窪み132Gが形成されている。マグネット134は、接着剤等を用いて、窪み132Gに固定される。窪み132Gの底部までの半径R2は、17mmである。
次に、図8〜図11を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部的焼鈍方法について説明する。
図8は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱装置の説明図である。図9は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱に用いる誘導加熱コイルの斜視図である。図10は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱時の温度プロファイル図である。図11は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの結合時の説明図である。
図8に示すように、誘導加熱コイル302を、ロータコア132の貫通穴に挿入し、高周波電源300より高周波加熱でロータコア132の貫通穴の近傍のみを加熱し、焼鈍する。
ロータコア132は、薄板鋼板からプレスで打抜きされたコアプレートを多数積層しかしめで接合し、一体化した構成であるため、コアプレートは内径及び外周がプレス打抜き時の加工硬化により硬度が上昇し、塑性変形による歪みを持っている。また、薄板鋼鈑は製造過程の圧延等により母材そのものも歪みを持っている。
そこで、この歪みと加工硬化したロータコア132に対して、誘導加熱コイル302を用いて、ロータコア132の貫通穴の近傍のみを加熱し、焼鈍する。
図9に示すように、誘導加熱コイル302は、1巻きの形状である。これは、ロータコア132の内径が比較的小さく(例えば、直径13.7φ)、誘導加熱コイル302が中空で内径部に冷却水を流す必要があることから、多重に巻くことが困難なためである。
誘導加熱コイル302が1巻きであるために、図8に示すように、高周波焼鈍時には、回転移動手段304を用いてロータコア132を貫通穴の軸中心に回転するとともに軸方向に移動させ、ロータコア132の貫通穴の内周全周と軸方向全域に誘導加熱コイル302が接近して熱を加えている。
次に、図10を用いて、加熱条件について説明する。ロータコア132の貫通穴の中心位置を0とすると、半径R方向の温度プロファイルは、図10に示すようになる。
ここで、L1=6.85mm,L3=18mmとすると、半径L2の位置における温度がT1以上になるように加熱している。ここで、ロータコア132の素材は、珪素鋼板であるため、温度T1は、鉄系材料の再結晶温度である727℃としている。また、L2は、図7にて説明したロータコアの貫通穴に対するシャフトの圧印痕の食い込み量である0.1〜0.15mmとするため、L2=7.0mm以上としている。
上述のように、ロータコアの貫通穴の表面近傍のみを局部的に再結晶温度以上に加熱するために、高周波電源としては、15kV,3Aで高周波の周波数が250kHzのものを用いている。また、回転移動手段304は、3回転/sで回転させるとともに、ロータコアの軸方向の移動速度は、6mm/sとしている。ロータコア132の局部加熱に要する時間は、11秒程度であるため、極めて短時間で、局部焼鈍を行うことができる。
なお、シャフトの圧印痕の食い込み量である0.1〜0.15mmに相当するロータコアの貫通穴の表面近傍を再結晶温度以上に加熱できればいいため、高周波電源としては、10〜20kV,5〜2Aで高周波の周波数が100〜400kHzのものを用いることができる。高周波電源の加熱パワーにもよるが、回転移動手段304による回転速度は、1〜5回転/sとし、ロータコアの軸方向の移動速度は、3〜10mm/sとすることができる。
このように、ロータコア132の貫通穴の表面近傍の領域(L1〜L2の領域)のみを高周波加熱し、再結晶温度以上に加熱して焼鈍することで、プレス打抜き時の歪みを持ち硬度が上昇している貫通穴の表面近傍のみが軟化し、ロターコア132の外周や薄板鋼鈑の歪みは開放されないので、変形が少なく、すなわちプレス抜き締結後のロータコアとほぼ同じ精度を維持することができる。
次に、図11に示すように、図8の方法で局部的に焼鈍されたロータコア132の貫通穴に対して、シャフト138を図示しない油圧プレス等により圧入して、シャフト138とロータコア132を締結する。
次に、図12を用いて、ステータ110の他の構成例について説明する。図12は、図1のA−A矢視図である。なお、図2と同一符号は、同一部分を示している。
図2に示したステータ110においては、ステータコア112は、円環状のバックコア112Bと、このバックコア112Bとは分離して構成された複数のティース112Tとか構成されている。それに対して、本例では、12個のT字形状のティース一体型分割バックコア112(U1+),112(U1−),112(U2+),112(U2−),112(V1+),112(V1−),112(V2+),112(V2−),112(W1+),112(W1−),112(W2+),112(W2−)から構成されている。すなわち、図2における円環状のバックコア112Bは、周方向に12分割された形状となっている。そして、この分割されたバックコアの部分に、それぞれティースが一体型となった形状となっている。ティース一体型分割バックコア112(U1+),…,112(W2−)は、それぞれ、珪素鋼板などの磁性体の薄板をプレス成形により打ち抜き、それを積層した構成となっている。なお、ロータ130の構成は、図2と同様である。
ティース一体型分割バックコア112(U1+),…,112(W2−)のティース部には、図2と同様に、それぞれ独立した12個のティースそれぞれのティース112T(U1+),…,112T(W2−)には、ステータコイル114(U1+),114(U1−),114(U2+),114(U2−),114(V1+),114(V1−),114(V2+),114(V2−),114(W1+),114(W1−),114(W2+),114(W2−)が集中巻で巻回されている。ステータコイル114(U1+),…,114(W2−)の巻回方向等は、図2と同様である。
ティース一体型分割バックコア112(U1+),…,112(W2−)に、それぞれ、ステータコイル114(U1+),…,114(W2−)を巻回する。次に、ティース一体型分割バックコア112(U1+),…,112(W2−)の周方向の端面に形成された凹部と嵌合形状の凸部とを圧入して、ステータ110の組立が完了する。次に、バックコア112Bの外周側の複数箇所をフレーム150の内周側に圧入した状態で、ステータコア112とステータコイル114とを熱硬化性樹脂MRにより一体モールド成形し、ステータSubAssy を構成する。尚、本実施例では、ステータコア112にステータコイル114を組み込んだものを、フレーム150に圧入した状態で、ステータコア112とステータコイル114とを一体モールドする場合について説明したが、ステータコア112にステータコイル114を組み込んだ状態で、ステータコア112とステータコイル114とを一体モールドし、その後、ステータコア112をフレーム150に圧入してもよい。
モールド材によるモールド成形にあたっては、ステータコア112と、ステータコア112の軸方向端部から軸方向に突出するステータコイル114のコイルエンド部を、図示省略した治具とフレーム150によって囲むように、図示省略した治具を、ステータコア112とステータコア112とフレーム150からなる構造体に対して取り付け、図示省略した治具とフレーム150によって囲まれている中に流体状のモールド材を注入し、コイルエンド部,ステータコア112の隙間,ステータコイル114の隙間,ステータコア112とステータコイル114との間の隙間及びステータコア112とフレーム150との間の隙間にモールド材を充填し、モールド材を固化させ、モールド材が固化したら、図示省略した治具を取り外す。
モールド成形したステータSubAssyの内周面,すなわち、ティース一体型分割バックコア112(U1+),…,112(W2−)のティース部の先端部であって、ロータ130と径方向に対向する面側には切削加工が施されている。これにより、ステータ110とロータ130とのギャップのバラツキを低減して、ステータ110の内径真円度をさらに向上させている。また、モールド成形により一体化することにより、モールドしない場合に比べて、ステータコイル114に通電することにより発生する熱の放熱性をよくすることができる。また、モールド成形することにより、ステータコイルやティースの振動を防止することもできる。また、モールド成形した後、内径を切削加工することにより、内径真円度に基づくコギングトルクを低減することができる。コギングトルクを低減することにより、ステアリングの操舵感を向上することができる。
フレーム150の内側には凸部150Tが形成されている。バックコア112Bの外周には、凸部150Tと対応するように凹部112BO2が形成されている。凸部150Tと凹部112BO2は、相互に異なる曲率を有して係合しあう係合部IPを構成しており、軸方向に連続して形成されかつ周方向に間隔をあけて8個設けられている。係合部は圧入部を兼ねている。すなわちフレーム150にステータコア112を固定する場合、係合部の凸部150Tの突端面と凹部112BO2の底面とが圧接するように、フレーム150の凸部150Tにバックコア112Bの凹部112BO2を圧入する。このように、本実施例は、部分圧入によってフレーム150にステータコア112を固定している。この圧入によって、フレーム150とステータコア112との間には微細な空隙が形成される。本実施例では、ステータコア112とステータコイル114とをモールド材MRによってモールドする際、フレーム150とステータコア112との間に形成された空隙にモールド材RMを同時に充填している。また、係合部は、フレーム150に対してステータコア112が周方向に回転することを防止するための回り止め部を兼ねている。
このように、本実施例では、フレーム150にステータコア112を部分的に圧入しているので、フレーム150とステータコア112との間のすべりを大きくしかつ剛性を小さくできる。これにより、本実施例では、フレーム150とステータコア112との間における騒音の減衰効果を向上させることができる。また、本実施例では、フレーム150とステータコア112との間の空隙にモールド材を充填しているので、騒音の減衰効果をさらに向上させることができる。
なお、凸部150Tと凹部112BO2とは非接触として、両者は回り止めとしてのみ用い、この凸部150Tと凹部112BO2の部分以外のフレーム150の内周面に対してバックコア112Bの外周面を圧入するように構成してもよいものである。
次に、図13を用いて、本実施例の電動パワーステアリング用モータを用いた電動パワーステアリングのシステム構成について説明する。
図13は、本実施例の電動パワーステアリング用モータを用いた電動パワーステアリングの構成を示すシステム構成図である。
ステアリングSTを回転させると、その回転駆動力は、ロッドROを介して、マニュアルステアリングギアSTGにより減速して、左右のタイロッドTR1,T2に伝達し、左右の車輪WH1,WH2に伝達され、左右の車輪WH1,WH2を舵取りする。
本実施例によるEPSモータ100は、マニュアルステアリングギアSTGの近傍に取り付けられており、ギアGEを介して、その駆動力をマニュアルステアリングギアSTGに伝達する。ロッドROには、トルクセンサTSが取り付けられており、ステアリングSTに与えられた回転駆動力(トルク)を検出する。制御装置200は、トルクセンサTSの出力に基づいて、EPSモータ100の出力トルクが目標トルクとなるようにモータ100への通電電流を制御する。制御装置200及びEPSモータ100の電源は、バッテリーBAから供給される。
なお、以上の構成は、EPSモータをラック&ピニオンギアの近傍に備えるラック型のパワーステアリングであるが、ステアリングの近傍にEPSモータを備えるコラム型のパワーステアリングに対しても、本実施例のEPSモータ100は同様に適用できるものである。
本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータの構成を示す横断面図である。 図1のA−A断面図である。 ACモータの極数Pとスロット数Sの関係の説明図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータにおけるコギングトルクの実測値の説明図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータにおけるステータコイルの結線図である 本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの構成を示す横断面図である。 本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータのコアとシャフトの結合部の構成を示す拡大縦断面図である。 本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱装置の説明図である。 本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱に用いる誘導加熱コイルの斜視図である。 本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの局部加熱時の温度プロファイル図である。 図11は、本実施例の電動パワーステアリング用モータに用いるロータの結合時の説明図である。 本発明の一実施例による電動パワーステアリング用モータのステータの他の構成例を示す横断面図である。 本実施例の電動パワーステアリング用モータを用いた電動パワーステアリングの構成を示すシステム構成図である。
符号の説明
100…電動パワーステアリング用モータ
110…ステータ
112…ステータコア
112T…ティース
112B…バックコア
114…ステータコイル
116…結線リング
130…ロータ
132…ロータコア
134…マグネット
136…マグネットカバー
138…シャフト
138G…圧印痕
150…ヨーク
162…パワーケーブル
164…グロメット
200…制御装置
210…パワーモジュール
220…制御モジュール
230…導体モジュール
BA…バッテリ
MR…樹脂
300…高周波電源
302…誘導加熱コイル
304…回転移動手段

Claims (9)

  1. プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアと、
    このロータコアの貫通穴に圧入されるシャフトからなるロータであって、
    前記ロータコアは、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記貫通穴の表面近傍のみが前記金属板の再結晶温度以上に局部的に焼鈍処理されていることを特徴とするロータ。
  2. プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアと、
    このロータコアの貫通穴に圧入されるとともに、その外周の長手方向に複数の結合用圧印痕が形成されたシャフトからなるロータであって、
    前記ロータコアは、前記貫通穴の表面近傍であって、前記ロータコアの貫通穴に前記シャフトが圧入された際に、前記圧印痕が前記ロータコアに食い込む領域が前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記金属板の再結晶温度以上に局部的に焼鈍処理されていることを特徴とするロータ。
  3. 請求項1若しくは請求項2のいずれかに記載のロータにおいて、
    前記金属板は、珪素鋼板の薄板であることを特徴とするロータ。
  4. 請求項3記載のロータにおいて、
    前記シャフトは、ロータコアよりも硬い材料からなることを特徴とするロータ。
  5. プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアの貫通穴にシャフトを圧入してロータを形成するロータの製造方法であって、
    前記金属板をプレス打ち抜きにより所定の形状に成形し、
    打ち抜かれて金属板を積層してロータコアを形成し、
    その後、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記ロータコアの中心を貫通する貫通穴の表面近傍のみを前記金属板の再結晶温度以上に局部的に加熱して焼鈍処理し、
    次に、前記ロータコアの貫通穴に対して、前記シャフトを圧入することを特徴とするロータの製造方法。
  6. 請求項記載のロータの製造方法において、
    前記焼鈍処理は、前記ロータコアの貫通穴に、高周波加熱コイルを挿入して行うことを特徴とするロータの製造方法。
  7. 請求項記載のロータの製造方法において、
    前記高周波コイルは、一条のコイルからなり、
    前記焼鈍処理は、前記ロータコアを回転させながら、前記ロータコアの軸方向に移動して行うことを特徴とするロータの製造方法。
  8. 電動パワーステアリング用モータであって、
    ステータと、
    このステータに空隙を介して対向配置されて回転可能に支持されたロータとを有し、
    前記ロータは、
    プレス打ち抜きにより所定の形状に成形された金属板を複数枚積層して形成されるとともに、その中心に貫通穴を有するロータコアと、
    このロータコアの貫通穴に圧入されるシャフトからなり、
    前記ロータコアは、前記プレス打ち抜き時の前記複数枚積層された金属板における加工歪みを抑制するように、前記貫通穴の表面近傍のみが前記金属板の再結晶温度以上に局部的に焼鈍処理されていることを特徴とする電動パワーステアリング用モータ。
  9. 請求項記載の電動パワーステアリング用モータにおいて、
    前記ロータコアの表面に固定された複数のマグネットと、
    このマグネットの外周を覆うように取り付けられたカバーとを備えたことを特徴とする電動パワーステアリング用モータ。
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