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JP4557303B2 - 両面接着テ―プ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面接着テ―プに関し、さらに詳しくは、生産性と外観品質にすぐれた両面接着テ―プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
両面接着テ―プは、部品を長期間にわたり強固に固定するため、基材上に設けられる感圧性接着剤層を、程度の違いはあるが、架橋処理している。架橋処理のための架橋剤としては、感圧性接着剤を基材に塗工する前の溶液段階で架橋反応が起こらないように、主に熱反応型の架橋剤を用いている。
【0003】
しかし、熱反応型の架橋剤を用いると、塗工後の短時間の乾燥工程だけでは、架橋反応を完結させにくい。架橋が完結しない状態で、巻き替え、切断の工程に導くと、切断後も感圧性接着剤の流動が起こり、経時とともに切断面に巻き巣といわれる空隙が発生し、外観が損なわれる。そこで、通常は、巻き替え、切断の工程に導く前のジヤンボロ―ル(たとえば1,250mm幅の1,000m巻き)の状態で、常温ないし加温下、数日から2週間熟成して、架橋反応を促進している。しかし、このような熟成は、生産性を低下させる原因となる。
【0004】
特開平7−3226号公報には、特定の紙製巻き芯に巻き取つた小巻原反を、加湿熟成して、塗工乾燥時の発泡を防ぎ、これにより発泡に起因した巻き巣の発生を防止し、外観良好な両面接着テ―プを得ることが提案されている。しかし、塗工乾燥時の発泡は、感圧性接着剤溶液の粘度調整や塗工条件の設定によつても防ぐことができ、上記のように加湿熟成を施すことは生産性の低下につながり、しかもこのような加湿熟成を行つても、感圧性接着剤の前記未架橋状態の流動に起因した巻き巣の発生を防止できるものとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、生産性を低下させずに、感圧性接着剤の未架橋状態の流動に起因した巻き巣の発生を防ぎ、もつて生産性と外観品質を両立する両面接着テ―プを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、アクリル系感圧性接着剤において、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―に対し、カルボジイミド基を持つ架橋剤を用いると、基材塗工後の短時間の乾燥工程で架橋をほぼ完結でき、その後に熟成しなくても感圧性接着剤の流動が少なく、経時で切断面に巻き巣が発生せず、もつて生産性と外観品質を両立する、上記両特性にすぐれた両面接着テ―プが得られることを知り、本発明を完成した。
【0007】
発明は、不織布基材の両面にカルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基(−N=C=N−)を持つ架橋剤を必須成分として含有する感圧性接着剤層が厚さが片面で20〜100μmとなるように設けられてなり、ステンレス板に対する接着力が1,480g/20mm幅以上であることを特徴とする捲回形態の両面接着テープとくに上記感圧性接着剤層におけるカルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤の使用割合をカルボジイミド基/アクリルポリマーのカルボキシル基の比(モル比)が0.001〜0.14の範囲となるようにした上記構成の捲回形態の両面接着テープを提供しようとするものである。
【0008】
また、本発明は、上記構成の両面接着テープとして、感圧性接着剤層が、カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤のほかに、粘着付与樹脂を含有する上記構成の捲回形態の両面接着テープとくに上記感圧性接着剤層におけるカルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤と粘着付与樹脂の使用割合をカルボジイミド基/(アクリルポリマーのカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基の合計)の比(モル比)が0.003〜0.14の範囲となるようにした上記構成の捲回形態の両面接着テープを提供しようとするものである。
すなわち、本発明は、上記各構成の捲回形態の両面接着テープの製造方法として、カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基(−N=C=N−)を持つ架橋剤を必須成分として含有する感圧性接着剤を、不織布基材上に直接塗工し加熱乾燥するか、またはセパレータ上に塗工し加熱乾燥したのち、不織布基材上に転写することにより、不織布基材の両面に上記の感圧性接着剤層が厚さが片面で20〜100μmとなるように設けられてなる、広幅長尺の両面接着テープのジャンボロールを作製し、このジャンボロールを熟成することなく巻き替え機により広幅短尺の小巻ロールに巻き替え、これを熟成することなく旋盤切断機により輪切り切断して狭幅短尺とし、ステンレス板に対する接着力が1,480g/20mm幅以上である捲回形態の両面接着テープを製造することを特徴とする捲回形態の両面接着テープの製造方法に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるカルボキシル基を持つアクリルポリマ―は、アルキル基の炭素数が2〜12の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主単量体とし、これにカルボキシル基含有単量体を加えた単量体混合物を、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合などの方法で重合して得られる、分子内に上記カルボキシル基含有単量体に由来するカルボキシル基を持つポリマ―で、重量平均分子量が通常30万〜100万の範囲にあるのが好ましい。
【0010】
主単量体であるアルキル基の炭素数が2〜12の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステルには、エチル(メタ)アクリレ―ト、n−プロピル(メタ)アクリレ―ト、n−ブチル(メタ)アクリレ―ト、t−ブチル(メタ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ―ト、イソオクチル(メタ)アクリレ―ト、イソノニル(メタ)アクリレ―トなどがある。カルボキシル基含有単量体には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸などがある。これらのカルボキシル基含有単量体は、単量体混合物中、0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜3重量%の割合で用いられる。
【0011】
上記の主単量体やカルボキシル基含有単量体のほかに、必要により、凝集力を向上させるための極性単量体やガラス転移温度の高いポリマ―を付与する単量体を、これらの合計量が、単量体混合物中、50重量%未満、好ましくは30重量%未満となる範囲内で併用してもよい。上記の極性単量体には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ―ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ―ト、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ―トなどの水酸基含有単量体や、(メタ)アクリルアミイド、アクリロイルモルホリンなどの含窒素(メタ)アクリレ―ト、メチル(メタ)アクリレ―ト、酢酸ビニルなどがある。また、上記のガラス転移温度の高いポリマ―を付与する単量体には、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン、プロピオン酸ビニルなどがある。
【0012】
本発明に用いられる架橋剤は、分子内にカルボジイミド基(−N=C=N−)を持つものであればよく、その種類はとくに問われないが、末端に残存しているイソシアネ―ト基が1%以下のものが好ましい。また、市販品としても容易に入手可能で、これをそのまま使用することができる。このようなカルボジイミド基を持つ架橋剤は、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―100重量部に対し、通常0.05〜2重量部の範囲内で使用するのが望ましい。
【0013】
本発明において、感圧性接着剤は、上記のカルボキシル基を持つアクリルポリマ―と上記のカルボジイミド基を持つ架橋剤を必須成分としたものであつて、上記の両成分は、カルボジイミド基を持つ架橋剤の前記使用量の範囲において、カルボジイミド基/アクリルポリマ―のカルボキシル基の比(モル比)が0.001〜0.14となる使用割合とされているのが望ましい。
【0014】
このような感圧性接着剤には、任意成分として、粘着付与樹脂を配合できる。粘着付与樹脂には、ロジンまたはその誘導体、たとえば、部分不均化または不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変性ロジン、重合ロジンなどや、これらの金属塩、その他ジエチレングリコ―ル、グリセリン、ペンタエリスリト―ルなどとのエステル類が挙げられ、とくに好ましくは重合ロジンエステルが用いられる。また、α−ピネンやβ−ピネン重合体、ジテルペン重合体、α−ピネン−フエノ―ル共重合体などのテルペンまたはその誘導体、クマロン−インデン樹脂またはその誘導体などを使用することもできる。これらの粘着付与樹脂は、軟化点が通常80℃以上、好ましくは100〜170℃であるのがよいが、性能を妨げない程度に、これ以外の粘着付与樹脂や公知の可塑剤を併用してもよい。
【0015】
粘着付与樹脂や可塑剤は、その合計量が、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―100重量部あたり、50重量部以下であるのが好ましい。また、粘着付与樹脂が分子内にカルボキシル基を持つものであるときは、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架橋剤と上記の粘着付与樹脂は、粘着付与樹脂の上記使用量の範囲において、カルボジイミド基/(アクリルポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基の合計)の比(モル比)が0.003〜0.14となる使用割合とされているのが望ましい。
【0016】
また、上記の感圧性接着剤には、さらに必要により、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料などの従来公知の各種添加剤を配合することもできる。これらの添加剤は、一般の感圧性接着剤に適用される通常の使用量でよい。
【0017】
本発明においては、基材の両面に、上記の感圧性接着剤からなる層を、厚さが片面で通常20〜100μmとなるように設けて、両面接着テ―プを作製する。その際、基材上に感圧性接着剤を直接、塗工し加熱乾燥するか、またはセパレ―タ上に感圧性接着剤を塗工し加熱乾燥したのち、基材上に転写すればよい。このように基材上に感圧性接着剤層を設けて、広幅長尺のジヤンボロ―ルを作製し、通常は、これを巻き替え機により広幅短尺の小巻ロ―ルに巻き替え、旋盤切断機により輪切り切断して、狭幅短尺の両面接着テ―プを作製する。
【0018】
ここで、従来の熱反応型の架橋剤を用いたものでは、ジヤンボロ―ルの作製後に、常温ないし加温下で数日から2週間熟成して、感圧性接着剤の架橋反応を促進させる必要があつた。これに対して、本発明では、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架橋剤との反応性が良好で、基材またはセパレ―タへの塗工後の乾燥工程において、架橋反応をほぼ完結できるので、上記のような熟成工程を設ける必要がなく、両面接着テ―プの生産性を大きく改善することができる。一方、上記反応性が良好であるといつても、基材などへの塗工前または塗工中に上記両成分の架橋反応が進行するおそれはなく、そのため、塗工作業性などが損なわれることもない。なお、架橋反応の進行具合は、感圧性接着剤の溶剤不溶分を測定することで確認することができる。
【0019】
基材には、ポリエステル、ポリアミド、二軸延伸ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、アクリル系樹脂、セロハン、ポリエチレンなどのプラスチツク、その他、天然ゴムや合成ゴムなどからなるフイルム、シ―トまたは発泡体のほか、クラフト紙や和紙のような紙、綿布やスフ布のような布、レ―ヨン不織布やビニロン不織布のような不織布などの多孔質基材、アルミニウム箔やステンレス箔などの金属箔、それらのラミネ―ト体などからなる薄葉体が用いられる。これらは、材質や形態などに応じて、公知の種々の厚さで使用できる。また、基材表面には、感圧性接着剤層との密着力の向上のため、下塗剤などによるコ―ト処理、コロナ放電処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施してもよい。
【0020】
また、セパレ―タには、上記基材と同様の薄葉体、通常は各種のプラスチツクフイルムからなる薄葉体の片面または両面に、シリコ―ン系や長鎖アルキル系などの剥離剤による剥離コ―ト層を設けたものが好ましく用いられる。両面に剥離コ―ト層を設けた両面剥離性のセパレ―タは、前記したような捲回形態の両面接着テ―プを作製する場合などに、とくに有利に用いられる。
【0021】
【実施例】
つぎに、本発明の実施例を記載して、より具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重量部を意味するものである。
【0022】
実施例1
(1)感圧性接着剤の調製
n−ブチルアクリレ―ト70部、2−エチルヘキシルアクリレ―ト30部およびアクリル酸3部からなる単量体混合物を溶液重合して、重量平均分子量45万のカルボキシル基を持つアクリルポリマ―を得た。このカルボキシル基を持つアクリルポリマ―100部に対して、粘着付与樹脂として軟化点125℃の重合ロジンペンタエリスリト―ルエステル(荒川化学社製の「ペンセル D125」)30部と、カルボジイミド系架橋剤(日清紡社製の「カルボジライトV07」)0.3部を加えて、均一に撹拌することにより、感圧性接着剤溶液を調製した。なお、上記の各成分は、カルボジイミド基/(アクリルポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基との合計)の比(モル比)が0.02になるように、各使用量を設定したものである。
【0023】
(2)ジヤンボロ―ルの作製
両面ポリエチレンラミネ―トした上質紙の両面にシリコ―ン系剥離剤を塗布したセパレ―タAの片面に、上記(1)で調製した感圧性接着剤溶液を塗工して、110℃で2分間加熱乾燥して、厚さが70μmの感圧性接着剤層を形成した。このようにしてセパレ―タA上に形成した感圧性接着剤層を、基材としてのレ―ヨンパルプ不織布の片面側に貼り合わせ、セパレ―タAと一体に巻き取り、捲回体とした。つぎに、上記と同様構成の別のセパレ―タBに、上記と同様にして、厚さが70μmの感圧性接着剤層を形成し、これを、上記捲回体を構成する基材としてのレ―ヨンパルプ不織布の反対面側に貼り合わせ、セパレ―タBを引き剥がして、再度巻き取り、両面接着テ―プのジヤンボロ―ルを作製した。
【0024】
(3)小巻きロ―ルおよびその切断品の作製
上記(2)で作製したジヤンボロ―ルを熟成することなく、巻き替え機にて、肉厚3mmの紙製のボ―ル芯を用いて、50m巻きの両面接着テ―プの小巻きロ―ルを作製した。しかるのち、この小巻きロ―ルを熟成することなく、旋盤切断機にて、20mm幅になるように輪切り切断し、両面接着テ―プの切断品を作製し、この切断品を両面接着テ―プ製品とした。
【0025】
実施例2
n−ブチルアクリレ―ト100部、アクリル酸3部、酢酸ビニル5部および2−ヒドロキシエチルアクリレ―ト0.1部からなる単量体混合物を溶液重合して、重量平均分子量40万のカルボキシル基を持つアクリルポリマ―を得た。このカルボキシル基を持つアクリルポリマ―100部に対して、粘着付与樹脂として軟化点128℃の重合ロジンペンタエリスリト―ルエステル(理化ハ―キユレス社製の「ペンタリンCJ」)30部および水添ロジンメチルエステル(理化ハ―キユレス社製の「ハ―コリンD」)5部と、カルボジイミド系架橋剤(日清紡社製の「カルボジライトV07」)0.2部を加えて、均一に撹拌することにより、感圧性接着剤溶液を調製した。上記の各成分は、カルボジイミド基/(アクリルポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基との合計)の比(モル比)が0.014になるように、各使用量を設定したものである。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施例1と同様に、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得た。
【0026】
比較例1
カルボジイミド系架橋剤に代えて、エポキシ系架橋剤(三菱瓦斯化学社製の「テトラツドC」)0.04部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施例1と同様に、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行つた以外は、上記同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得た。
【0027】
比較例2
カルボジイミド系架橋剤に代えて、イソシアネ―ト系架橋剤(武田薬品工業社製の「タケネ―トD140N」)0.5部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外は、上記と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得た。
【0028】
比較例3
カルボジイミド系架橋剤に代えて、金属キレ―ト系架橋剤(キシダ化学社製のアセチルアセトンアルミニウム)0.2部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外は、上記と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得た。
【0029】
比較例4
カルボジイミド系架橋剤に代えて、イソシアネ―ト系架橋剤(日本ポリウレタン社製の「コロネ―トL」)2部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外は、上記と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得た。
【0030】
上記の実施例1,2および比較例1〜4の各両面接着テ―プ製品について、下記の方法により、感圧性接着剤の溶剤不溶分を測定した。また、下記の方法により、接着力および外観品質(巻き巣発生の状態)を調べた。これらの結果は、表1に示されるとおりであつた。なお、表1中、比較例1〜4の欄における「A」は、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行わなかつたもの、「B」は、上記熟成を行つたものである。
【0031】
<溶剤不溶分の測定>
両面接着テ―プ製品について、その感圧性接着剤層から所定量(約500mg)を精秤し(W1)、これを酢酸エチル中に室温で7日間浸漬したのち取り出し、100℃で2時間乾燥後の重量を測定し(W2)、下記の式にしたがつて、感圧性接着剤の溶剤不溶分を算出したものである。
溶剤不溶分(重量%)=(W2/W1)×100
なお、実施例1,2については、参考のため、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を行つた両面接着テ―プ製品につき、上記同様にして溶剤不溶分を測定し、これを、表1中、( )内に示した。
【0032】
<接着力の測定>
長さ100mmとした両面接着テ―プ製品を、被着体としてのステンレス板に、2Kgのロ―ラを1往復させる方式で圧着し、23℃で20分経過したのち、23℃,65%RHの雰囲気下、引つ張り速度300mm/分の条件で、180度剥離に要する力を測定し、接着力とした。
【0033】
<外観品質の測定>
両面接着テ―プ製品を、40℃の恒温室で30日間放置したのち、この製品の巻き巣発生の状態を目視にて観察した。巻き巣の発生が顕著に認められるものを外観不良(×)、上記発生が多少認められるものを外観やや不良(△)、上記発生が全く認められないものを外観良好(○)、と評価した。
【0034】
表1
Figure 0004557303
【0035】
上記の表1の結果から明らかなように、実施例1,2の両面接着テ―プでは、乾燥工程だけで架橋反応をほぼ完全に完結でき、経時での巻き巣発生が抑えられて、すぐれた外観品質が得られており、熟成工程を経る必要がないため、生産性の向上をはかれるものであることがわかる。これに対し、従来の熱反応型の架橋剤を使用した比較例1〜4の両面接着テ―プでは、乾燥工程だけでは架橋反応がほとんど進行せず、巻き巣発生により外観品質が損なわれ、これを回避するには熟成工程が不可欠となり、この場合、生産性の低下をさけられない。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、アクリル系感圧性接着剤において、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―に対して、カルボジイミド基を持つ架橋剤を使用するようにしたことにより、基材塗工後の短時間の乾燥工程で架橋をほぼ完結でき、その後に熟成しなくても感圧性接着剤の流動が少なく、経時で切断面に巻き巣が発生せず、もつて生産性と外観品質を両立する、上記の両特性にともにすぐれた両面接着テ―プを提供することができる。

Claims (4)

  1. カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基(−N=C=N−)を持つ架橋剤を必須成分として含有する感圧性接着剤を、不織布基材上に直接塗工し加熱乾燥するか、またはセパレータ上に塗工し加熱乾燥したのち、不織布基材上に転写することにより、不織布基材の両面に上記の感圧性接着剤層が厚さが片面で20〜100μmとなるように設けられてなる、広幅長尺の両面接着テープのジャンボロールを作製し、このジャンボロールを熟成することなく巻き替え機により広幅短尺の小巻ロールに巻き替え、これを熟成することなく旋盤切断機により輪切り切断して狭幅短尺とし、ステンレス板に対する接着力が1,480g/20mm幅以上である捲回形態の両面接着テープを製造することを特徴とする捲回形態の両面接着テープの製造方法。
  2. 感圧性接着剤おいて、カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤は、カルボジイミド基/アクリルポリマーのカルボキシル基の比(モル比)が0.001〜0.14の範囲となる使用割合とされている請求項1に記載の捲回形態の両面接着テープの製造方法
  3. 感圧性接着剤、カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤のほかに、粘着付与樹脂を含有する請求項1に記載の捲回形態の両面接着テープの製造方法
  4. 感圧性接着剤おいて、カルボキシル基を持つアクリルポリマーとカルボジイミド基を持つ架橋剤と粘着付与樹脂は、カルボジイミド基/(アクリルポリマーのカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基の合計)の比(モル比)が0.003〜0.14の範囲となる使用割合とされている請求項3に記載の捲回形態の両面接着テープの製造方法
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