[go: up one dir, main page]

JP4554071B2 - 皮膚コンディションの利点をもたらす使い捨て吸収性用品 - Google Patents

皮膚コンディションの利点をもたらす使い捨て吸収性用品 Download PDF

Info

Publication number
JP4554071B2
JP4554071B2 JP2000510404A JP2000510404A JP4554071B2 JP 4554071 B2 JP4554071 B2 JP 4554071B2 JP 2000510404 A JP2000510404 A JP 2000510404A JP 2000510404 A JP2000510404 A JP 2000510404A JP 4554071 B2 JP4554071 B2 JP 4554071B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
absorbent
wearer
composition
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000510404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001515754A (ja
Inventor
エルダー、グレチェン・ルイス
ロー、ドナルド・キャロル
バン・リースウイック、ローラ・グレイブス・スパルディング
ヘルライン、マチアス・クルト
プリシュケ、マンフレッド
ルール、ジュリー・チャーレーン
ドブリン、ジョージ・クリストファー
ミルブラダ、エドワード・ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=25453384&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP4554071(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2001515754A publication Critical patent/JP2001515754A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4554071B2 publication Critical patent/JP4554071B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F13/00Bandages or dressings; Absorbent pads
    • A61F13/15Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators
    • A61F13/51Absorbent pads, e.g. sanitary towels, swabs or tampons for external or internal application to the body; Supporting or fastening means therefor; Tampon applicators characterised by the outer layers of the pads
    • A61F13/514Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin
    • A61F13/51456Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin characterised by its properties
    • A61F13/51458Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin characterised by its properties being air-pervious or breathable
    • A61F13/51462Backsheet, i.e. the impermeable cover or layer furthest from the skin characterised by its properties being air-pervious or breathable being defined by a value or parameter

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は使い捨て吸収性用品たとえばおむつ、失禁用用品、月経器具(catamenial devices)、トレーニングパンツなどに関する。特に本発明は、以下のものをもたらす吸収性用品に関する。吸収性用品のトップシートに付与されたスキンケア組成物の一部が着用者の皮膚へ移って過剰な環境湿度に対するバリアをもたらすことによる、皮膚の過剰な水和からの改善された保護;例えばバックシートの改善された通気性によってもたらされる改善された皮膚曝気性;そして液体の優れた取扱特性。
【0002】
【従来の技術】
吸収性用品たとえばおむつ、失禁用用品、月経器具、トレーニングパンツなどは、当該技術分野で良く知られている。典型的に吸収性用品は、液体透過性トップシート(着用者の身体側を向く)、液体不透過性バックシート(着用者の衣服側を向く)、吸収性コア(液体透過性トップシートとバックシートとの間に配置される)、およびコアを着用者の身体に固定し続ける手段を備える。
【0003】
身体からの滲出物たとえば糞尿またはメンスの流動物を吸収して収容するために、吸収性用品は着用者の身体のある程度の部分を覆う(すなわち塞ぐ)必要がある。一般に、従来の吸収性用品は、滲出物の十分な保存を可能にし、吸収のために吸収性用品を着用者の身体に対して適切な位置に保持するために、吸収のみに必要であり得るよりも広い着用者の部分を覆っている。
【0004】
このような被覆範囲は用品の機能性の不可欠な要素であるが、用品の着用によって皮膚を閉塞することは、着用者の快適さにネガティブに影響することに加えて、着用者の皮膚構造にネガティブな変化を起こす可能性もある。たとえば従来技術の吸収性用品の弾性部材によって加えられる圧力は、赤色斑点(red marking)を起こす可能性がある。また吸収性用品が皮膚を閉塞することは、潜在的に皮膚の過剰な水和につながって皮膚を刺激する危険性を増やす可能性もある。さらに、皮膚は過剰に水和されると浸軟になる。結果として、過剰に水和された皮膚は、着用者の通常の動き(たとえば擦ること)によって生じる、摩擦に起因するすり傷のダメージに対してより敏感である。皮膚の異常(含む:おむつかぶれ、紅斑(すなわち赤み)、あせも、すり傷、圧力斑点(pressure mark)、および皮膚バリア損失)に対するこのような敏感性は良く知られている。たとえば21C.F.R.333.503は、おむつかぶれを「1または複数の次の要因:湿気、閉塞、擦り、尿もしくは糞便または両方との連続した接触、または機械的もしくは化学的な刺激、によって生じたおむつ領域(会陰、殿部、下腹部、および太股の内側)での炎症性の皮膚コンディション」と定義している。
【0005】
言い換えると、角質層が、殆ど唯一、水に対するバリア特性を皮膚に与える皮膚層である。従って、角質層の水和状態を増加させ得るどんな環境条件も、おそらく過剰な水和につながる。上述したように、吸収性用品による閉塞は、過剰な水和につながり得る環境条件の主な例である。特に、吸収性用品によって閉塞される皮膚の場合には、閉塞されていない皮膚と比べて、その環境において少なくとも以下のような違いが起こる。
【0006】
・身体からの滲出物たとえば尿から得られる水分は、角質層の細胞外脂質成分(主要な水バリア特性を角質層にもたらす疎水性成分)を横断する推進力を増加させて、角質層のケラチンに富む角質細胞成分(角質層に機械的強度を与える親水性成分)が過剰な水和の状態になる。このように得られる水分は、吸収性用品による捕捉が不十分であること、吸収性用品の液体保存能力が十分でないために再び濡れること(rewet)、または吸収性用品の閉塞性のために汗をかくことに由来することがある。
【0007】
・吸収性用品と皮膚との間の隙間容積での相対湿度が高まると、皮膚からの水蒸気の自然な出し入れが妨げられる可能性がある。良く知られているように、物質の移転はバリアを横切る濃度差に依存する。角質層の外側での相対湿度が高くなり過ぎて、付加的な水分が角質層の身体側へ供給されると(これは例えば周囲温度の増加による)、水分が皮膚内/上に留まる時間が長くなる。
【0008】
・皮膚が過剰な水和の状態になり始めると、角質層の細胞外脂質成分のバリア特性は劣化し始める。このような劣化によって水和はさらに過剰になり、その結果、皮膚は弱まっておむつかぶれ(おむつ皮膚炎)にさえなる。
【0009】
当該技術分野においてこの問題は種々の方法(以下を参照)でアプローチされているが、吸収性用品の着用に起因する皮膚の過剰な水和からの保護を改善する(すなわち吸収性用品によって閉塞された皮膚コンディションを、閉塞されていない皮膚コンディションに維持する)ことは、本質的に多機能的なことであるということを認識することができていなかった。本発明の種々の目的で説明するように、過剰な水和の源のすべて(またはできるだけ多く)に対して一度に処置を施すことによって、過剰な水和から皮膚を最も良く保護できる。
【0010】
着用者の皮膚コンディションの改善を、過剰に水和された皮膚を作り出す危険を減らすことで、またはすでに過剰に水和された皮膚から水分を取り除いて閉塞されていない皮膚により近いレベルにすることで行おうとする多くの試みが開示されている。例えば、
・通気性のある装置または材料が多少以下の文献に記載されている。米国特許4,627,847、4,648,876、4,578,069、4,713,068、4,758,339、4,833,172、4,923,650、5,254,111、5,492,751、5,599,420、および5,628,737、ヨーロッパ特許出願公開EP315,013およびEP710,471、およびPCT出願公開WO95/16,562およびWO95/16,746である。一般に、このような装置および材料はすべて、ガス透過性と液体不透過性とが釣り合っている。これは、材料が開口または気孔を有し、そのため気孔のサイズが大きくなるとガスの透過が容易になるが液体の透過も容易になることを考慮すると、特にはっきりする。特に後者は、吸収性用品の液体保持領域たとえばコア領域を覆うためにこのような材料をバックシート材料として用いる場合に、好ましくない可能性がある。詳細には、より多量の液体を吸収するようにデザインされた用品たとえば幼児または成人失禁用用品の場合に、たとえば液体吸収部分(しばしば吸収性コアと言われる)を非通気性の材料でカバーするが、用品の他の部分を通気性の材料で作ることで、用品の一部のみに通気性を持たせるようにしたアプローチが行われている。
【0011】
・また当該技術分野においては、「ローション」を吸収性用品と組み合わせて用いている。例には以下のものが含まれる。米国特許3,585,998(Hayfordら)、米国特許3,464,413(Goldfarbら)、米国特許3,896,807(Buchalterら)、米国特許3,489,148(Duncanら)、および米国特許5,643,588(Roeら)。このようなアプローチは「ローション」を提供しているかも知れないが、従来技術の用品においては、過剰な水和に対して有効な量のローションを移すことができていないか、または吸収性用品に塗られたローションが過剰な水和に対して効果的であり得ることの認識さえされていない。
【0012】
・また当該技術分野においては、身体滲出物の放出物を捕捉して分配し貯蔵するのに効果的な吸収性コアを用いることに関心が集中している。このような用品は例えば以下の文献に記載されている。米国特許4,898,642および4,798,603、ヨーロッパ特許出願公開EP640,330およびEP397,110、および他の多くの特許および出願公開である。吸収性用品と着用者の皮膚との間の相互作用を改善しようとする過去の試みにおいては、当該技術分野は、吸収性用品の良好なリウェット特性とバックシート材料を通る物質輸送との間に、皮膚コンディションの改善につながり得る協同があり得ることを十分に認識していなかった。
【0013】
上述から明らかなように、当該技術分野では、吸収性用品の様々な個々の側面を改善することが絶え間なく試みられており、それはこのような側面が着用者の皮膚コンディションを閉塞されていない皮膚コンディションに維持することに関係し得るからである。しかし、当該技術分野においては、このような側面が協同して着用者の皮膚コンディションをさらに改善し得ることが認識されていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、皮膚コンディションの利点を着用者の皮膚に与える使い捨て吸収性用品を提供することである。詳細には、本発明の目的は、従来技術の吸収性用品と比べて、着用者の皮膚の水和レベルを閉塞されていない皮膚の水和レベルに近いレベルに維持することを助ける吸収性用品を提供することである。また本発明の目的は、このような水和レベルの維持を、特に流体取扱性能(詳細にはコアのリウェット特性)が良好なコアを有する吸収性用品を提供して行うことである。さらに本発明の目的は、蒸気透過性バックシート材料を有する吸収性用品を提供して、吸収性用品と着用者との間の隙間容積での相対湿度を下げることである。また本発明の目的は、スキンケア組成物を備える身体接触面(たとえばトップシート、カフスなど)を有し、その組成物の少なくとも一部は身体接触面から着用者の身体へ移って皮膚コンディションの利点をもたらす(たとえばわずかな残留水分が着用者の皮膚に残ることに対するバリアを与えて、このような残留水分の着用者の皮膚コンディションへの有害さを減らす)吸収性用品を提供することである。また本発明の目的は、このような改善された吸収性コア、このような透過性バックシート、およびこのようなトップシートを備えた一つの吸収性用品を提供することである。これらのおよびその他の目的は、以下の開示の中で教示されるように、本発明を用いて達成することができる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、皮膚の過剰な水和からの保護が改善された吸収性用品に関する。すなわち、このような吸収性用品は、本発明の吸収性用品を着用する個人の皮膚を閉塞されていない皮膚コンディションに維持することを助ける。本発明の吸収性用品の特に好ましい態様は、その上にスキンケア組成物を有し、前記組成物の少なくとも一部が着用者の皮膚へ接触、通常の身体の動き、体温、またはそれらの組み合わせによって移ると材料が皮膚コンディションの利点をもたらすのに効果的である身体接触面と、MVTRが少なくとも約500g/m2/24hであるバックシートとを備える。吸収性用品の代替的な好ましい態様は、液体不透過性、通気性であって、蒸気質量透過度値(MVTR)が少なくとも約1300g/m2/24hであるバックシートと、捕捉後コラーゲンリウェット方法値(PACORM)を有する吸収性コアとをさらに備え、PACORM:MVTRの比が0.050mg/(g/m2/24h)未満である。
【0016】
【発明の実施の形態】
明細書は、本発明を特に示し明瞭にクレームする請求項で終わるが、本発明は図面とともに以下の説明からより良く理解されるものと考えられる。図面において、同一の要素は同様の参照番号によって識別する。
【0017】
(吸収性用品:一般的な説明)
ここで用いる用語「吸収性用品」は、身体滲出物を吸収して収容する装置を言い、より具体的には、着用者の身体に対してまたは近接して配置されて身体から放出される種々の滲出物を吸収し収容する装置を言う。
【0018】
用語「使い捨て」はここでは、洗濯そうでなければ吸収性用品としての修復または再使用を意図しない吸収性用品を説明するために用いられる(すなわち、吸収性用品を使用後に捨てる、好ましくはリサイクルする、堆肥にする、そうでなければ環境と共存できる方法で廃棄することを意図する)。
【0019】
ここで用いる用語「スキンケア組成物」は、吸収性用品から着用者へ移ったときに治療または保護の皮膚への利点をもたらす1または複数の薬剤を含む何らかの組成物を言う。代表的な材料は以下で詳細に説明する。
【0020】
ここで用いる用語「処理された用品」は、吸収性用品の少なくとも1つの身体接触面上のまたはここへ移動可能なスキンケア組成物を有する吸収性用品を意味する。
【0021】
ここで用いる吸収性用品の「身体接触面」という用語は、着用期間のいつかに着用者に接触する、用品の何れかの構成要素の1または複数の表面である。身体接触面は、使用中に着用者に接触するトップシート、脚部カフス、ウエスト領域、側部パネル、締結タブなどの部分を含むが、これらに限定されない。
【0022】
他の用語は、本明細書の最初の説明のところで定義している
ここで用いるすべてのパーセンテージ、比率、および割合は、特に指示がない限り、重量によるものである。
【0023】
本発明の文脈において、また図1を参照して、好ましい吸収性用品20は以下のものを備える。
【0024】
a)中央領域(サブ構造および/またはラッピング材料から構成されることがある)。これは、着用者の方に向く側に、内側表面または身体表面を形成し少なくともそのある領域において身体滲出物を通過させるトップシート24を備え、また反対側の面に、用品の外側表面または衣服表面を形成し吸収性コアを周囲の環境たとえば着用者の衣服から隔てるバックシート26を備える。
【0025】
b)シャーシ領域69。これは、用品を着用者に保持するクロージャー要素および弾性的に伸長性の要素のような部材を備える。またシャーシ領域69は、内側表面または身体接触面を形成するトップシート24と、バックシート26とを備える。
【0026】
中央領域68のバックシートおよびトップシートの材料は、シャーシ領域69のそれぞれの材料と一体化されていても良い。すなわちバックシート26が吸収性コア28を覆い、同じ材料またはシートがシャーシ領域69へ伸びていても良い。またはトップシート24およびバックシート26が、異なる材料を中央領域68およびシャーシ領域69のそれぞれで備えていても良い。
【0027】
図1は、本発明の吸収性用品のおむつ態様の平面図である。おむつ20は図1において、平らにして縮めていない状態で示しており(すなわち、ゴムによる縮みを側部パネル以外では取り除き、側部パネルではゴムをその緩めた状態で残している)、構造の一部を切り取っておむつ20の構成をより明瞭に示し、また着用者から離れる側を向くおむつ20の部分、つまり外側表面を見る者の側に向けている。図1に示すように、おむつ20は以下のものを備える。液体透過性のトップシート24、トップシート24と接合された液体不透過性のバックシート26、およびトップシート24とバックシート26との間に配置された吸収性コア28、伸縮自在の側部パネル30、伸縮自在の脚部カフス32、弾力性のウエスト部材34、および36として通常複数を指定する二重の張力締結システムを備えるクロージャーシステム。二重の張力締結システム36は、好ましくは主締結システム38とウエストクロージャーシステム40とを備える。主締結システム38は、好ましくは1組の固定部材42とランディング部材44とを備える。図1に示すウエストクロージャーシステム40は、好ましくは1組の第1アタッチメント要素46と第2アタッチメント要素48とを備える。また、おむつ20は好ましくは、それぞれの第1アタッチメント要素46の下に配置される位置決めパッチ50を備える。
【0028】
図1に示すおむつ20は以下のものを有する。外側表面または衣服表面52(図1を見る者の方を向く)、外側表面52と反対側の内側表面または身体接触面54、第1ウエスト領域56、第1ウエスト領域56と反対側の第2ウエスト領域58、およびおむつ20の外側のエッジ(長手方向のエッジは62と指定され、端部のエッジは64と指定される)によって規定される周囲部分60。おむつ20の内側表面54は、使用中に着用者の身体に隣接して配置されるおむつ20の部分を備える(すなわち、内側表面54は通常、トップシート24の少なくとも一部とトップシート24に接合される他の構成要素とによって形成される)。外側表面52は着用者の身体から離れて配置されるおむつ20の部分を備える(すなわち、外側表面52は通常、バックシート26の少なくとも一部とバックシート26に接合される他の構成要素とによって形成される)。第1ウエスト領域56と第2ウエスト領域58とは、それぞれ周囲部分60の端部エッジ64からおむつ20の横方向の中心線66へと延びている。ウエスト領域はそれぞれ中央領域68とシャーシ領域69とを備える。シャーシ領域69は1組の横方向に延びる側部パネル70、72を備え、これらは典型的にウエスト領域56、58の外側の横方向の部分を含む。第1ウエスト領域56に配置される側部パネルを70と指定し、第2ウエスト領域58に配置される側部パネルを72と指定する。横方向に相対する側部パネル70、72の組は同一である必要はないが、好ましくは一方が他方の鏡像である。第2ウエスト領域58に位置する側部パネル72は、横方向に弾性的に伸長可能であっても良い(その結果、弾性の側部パネル30を形成する)。
【0029】
横方向(X方向または幅)は、おむつ20の横方向の中心線66に平行な方向として定義される。長手方向の方向(Y方向または長さ)は長手方向の中心線67に平行な方向として定義される。軸方向(Z方向または厚み)は、外側表面52に垂直でおむつ20の厚みを通って延びる方向として定義される。
【0030】
図1は、トップシート24とバックシート26とがコアとシャーシ領域とをまたがって一体化され、その長さと幅の寸法が通常吸収性コア28のそれらよりも大きいおむつ20の具体的な実施を示す。トップシート24とバックシート26とは吸収性コア28のエッジの外側に延びて、その結果おむつ20の周囲部分60を形成する。周囲部分60はおむつ20の外側周縁、言い換えればエッジを規定する。周囲部分60は長手方向のエッジ62と端部エッジ64とを含む。
【0031】
弾性を持たせた脚部カフス32のそれぞれは、脚部バンド、側部フラップ、バリアカフス、または上述した弾性カフスの何れかと同様になるように構成しても良いが、好ましくは弾性を持たせた脚部カフス32のそれぞれは、バリアフラップ85とスペーシング弾性部材86とを備える内部バリアカフス84を少なくとも備える(たとえばAzizらに1989年2月24日に付与された米国特許4,909,803に記載されている)。好ましい態様においては、弾性を持たせた脚部カフス32は、バリアカフス84の外側寄りに配置される1または複数の弾性ストランド105を有する弾性的なガスケッティングカフス104を、さらに備えている(たとえばLawsonに1987年9月22日に付与された米国特許4,695,278に記載されている)。
【0032】
おむつ20は、改善された合い具合と閉じ込めとをもたらす弾性的なウエスト部材34をさらに備えていても良い。弾性的なウエスト部材34は、少なくとも中央部68の吸収性コア28のウエストエッジ83の少なくとも一方から少なくとも外に向かって縦方向に延びており、通常おむつ20の端部エッジ64の少なくとも一部を形成する。こうして弾性的なウエスト部材34は、少なくとも吸収性コア28のウエストエッジ83からおむつ20の端部エッジ64へ延びるおむつの部分を備え、また着用者のウエストに隣接して配置するためのものである。使い捨ておむつは、通常2つの弾性的なウエスト部材を有し、一方は第1のウエスト領域に位置し、一方は第2のウエスト領域に位置するように構成される。
【0033】
弾性的なウエスト部材34の弾性を持たせたウエストバンド35は、以下のものを備えていても良い。トップシート24の一部、好ましくは機械的に伸ばされたバックシート26の一部、およびトップシート24とバックシート26との間に位置する弾性部材76を備える二層ラミネート材料、およびバックシート26と弾性部材76との間に位置する弾性部材77。このような機械的に伸ばされたウエスト部材はBuellに1992年9月29日に付与された米国特許5,151,092に記載されており、この特許の開示は参照によりここに取り入れられている。
【0034】
おむつのこの構成要素および他の要素は、Buellに1993年8月10日に付与された米国特許5,234,423により詳細に与えられており、この特許の開示は参照によりここに取り入れられている。
【0035】
(吸収性コア:コア構造)
吸収性コア28は通常、圧縮性で、従順で、着用者の皮膚に対して非刺激的で、尿および他のある種の身体滲出物のような液体を吸収し保持できなければならない。吸収性コア28は、使い捨ておむつおよび他の吸収性用品で通常用いられる種々の液体吸収剤または液体取扱材料たとえば粉砕した木材パルプ(一般にエアフェルトと言う)、メルトブローされたポリマー(コフォームを含む)、化学的に硬化され、改質され、または架橋されたセルロース繊維、ティシュー(ティシューラップおよびティシューラミネートを含む)を備えていても良い。代わりに、吸収性コア28は他のポーラス材料たとえば発泡体を、単独で、またはコア材料として適切であり得る繊維状ウェブと組み合わせて、備えても良い。
【0036】
吸収性構造の例が、以下の文献に記載されている。Weismanらに1986年9月9日に付与された米国特許4,610,678、Weismanらに1987年6月16日に付与された米国特許4,673,402、Angstadtに1989年12月19日に付与された米国特許4,888,231、米国特許5,180,622(Bergら)、米国特許5,102,597(Roeら)、米国特許5,387,207(LaVon)、およびEP特許出願640,330(Plischkeらの名前で1995年3月1日に公開された)である。このような構造を以下に概説する要求に合うように適合させて、本発明の吸収性コア28としての使用に適したものにすることができる。
【0037】
吸収性コアは一体化されたコア構造であっても良いし、種々の吸収性構造(これも1または複数のサブ構造から構成され得る)の組み合わせであっても良い。それぞれの構造またはサブ構造は、本質的に2次元的な広がり(すなわち層)または3次元的な形状であっても良い。
【0038】
おむつ20は好ましくは、おむつのウエスト領域の一方(好ましくは第2のウエスト領域58)を着用者の背中の下で位置決めし、そしておむつの残りの部分を着用者の脚の間に引っ張り、他方のウエスト領域(好ましくは第1のウエスト領域56)を着用者の前部にかけて位置決めして、着用者に着用させる。そして締結システムを用いて側部クロージャーを締める。
【0039】
(吸収性コア材料−繊維材料)
本発明の吸収性コア28は、繊維ウェブまたは繊維マトリックスを形成する繊維材料を備えていても良い。本発明において有用な繊維には、天然に存在する繊維たとえば木材または綿繊維が含まれる。このような天然繊維は改質してもしなくても良い。また好適なのは合成繊維たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン繊維である。本発明に係る多くの吸収性コアおよびコア構造にとって、親水性の繊維が好ましい。この好ましい親水性は、親水性の出発材料を用いるか、またはもともと疎水性の繊維を親水化して得られる。ポリオレフィンから得られる熱可塑性繊維のようなもともと疎水性の繊維を、当該技術分野で知られた適切な処理によって親水性にすることができる(たとえば、このような繊維を界面活性剤処理またはシリカ処理しても良い)。
【0040】
天然に存在する好適な繊維は、良く知られた化学プロセスたとえばクラフトおよび亜硫酸処理から得られる木材パルプ繊維である。また化学的に硬化されたセルロース繊維も適している。例えば、架橋剤を繊維に添加して、添加の後に、繊維の剛性を上げることができる繊維内の化学的な架橋を形成することができる。このような繊維内架橋結合を用いて繊維を化学的に硬化することが好ましいが、このような繊維を硬化できる他のタイプの反応を排除することを意味しない。架橋結合によって個別化された形状(individualized form)で硬化された繊維(すなわち個別化され硬化された繊維、およびそれらの調製に有用なプロセス)はたとえば以下の文献に開示されている。米国特許3,224,926、米国特許3,440,135、米国特許3,932,209、および米国特許4,035,147、米国特許4,898,642、および米国特許5,137,537。
【0041】
また熱可塑性繊維を、本発明の吸収性構造のある態様で用いても良い。このような繊維は、繊維を著しく損傷しない温度で融解し得る何らかの熱可塑性ポリマーから作ることができるか、またはその代わりに適切な溶媒から紡ぐことができる。好ましい熱可塑性繊維は、種々の熱可塑性ポリマーたとえばポリオレフィン(たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン)から作ることができる。上述したように、疎水性の熱可塑性繊維の表面を界面活性剤で処理して親水性にすることができる。好適な界面活性剤には、非イオン性またはアニオン界面活性剤が含まれる。好適な非イオン性界面活性剤には、ICI Americas社(Wilmington、DE)によって製造されるBrijRのような界面活性剤、およびPegosperseRの商標でGlyco Chemical社(Greenwich、CT)から販売される種々の界面活性剤が含まれる。上述したように、アニオン界面活性剤を用いることもできる。
【0042】
このような界面活性剤は、当該技術分野で良く知られた方法を用いて(たとえば繊維に界面活性剤をスプレーすることで、繊維を界面活性剤に浸けることで、または熱可塑性繊維を製造する際に、融けたポリマーの一部として界面活性剤を導入することで)、疎水性ポリマー繊維に添加することができる。これらの界面活性剤を熱可塑性繊維に、たとえば熱可塑性繊維1cm2あたり約0.2ないし約1グラムで、添加することができる。
【0043】
好適な熱可塑性繊維は、1つのポリマーから作ることもできるし(単一成分繊維)、複数のポリマーから作ることもできる(たとえば二成分繊維)。たとえば、「二成分繊維」は、あるポリマーから作られた熱可塑性シース内に入れられたコア繊維(異なるポリマーから作られる)を備える熱可塑性繊維を指すことができる。シースを備えるポリマーは、しばしばコアを備えるポリマーとは異なる温度で、典型的にはより低い温度で融解する。その結果、これらの二成分繊維はシースポリマーの融解によって熱接合が行われる一方で、コアポリマーの好ましい強度特性が保持される。また好適な二成分繊維は、上述したコアとシースの関係以外の他の空間的な関係を有する2つの異なるポリマー材料を備えていても良い。たとえば、ポリマー材料を並べて配置しても良い。
【0044】
熱可塑性繊維の場合、それらの長さは、特に融点およびこれらの繊維にとって望ましい他の特性に依存して変わり得る。典型的には、これらの熱可塑性繊維の長さは、約0.3ないし約7.5cm、好ましくは約0.4ないし約3.0cmである。これらの熱可塑性繊維の特性(融点を含む)は、繊維の直径(カリパス)を変えることでも調整できる。これらの熱可塑性繊維の直径は、典型的にはデニール(9000mメートル当たりのグラム)またはデシテックス(10000メートル当たりのグラムまたはディテックス(dtex))の何れかの用語で定義される。構造内の具体的な配置に依存して、好適な熱可塑性繊維のデシテックスは約0.4ディテックスないし約20ディテックスである。
【0045】
吸収性用品の製造ラインでエアーレイド繊維構造を形成して吸収性用品を製造する場合に、このような繊維材料を個別化された形状で用いても良い。またこのような繊維を、予め形成した繊維ウェブまたはティシューの形状で使用しても良い。次にこれらの予め形成した構造を、本質的に有効にエンドレスまたは非常に長い形状(たとえばロールまたはスプール)の吸収性用品の製造ラインに送出し、吸収性用品の製造中に適切なサイズに切断する。複数の材料を用いて吸収性構造を形成する場合、これらを他の材料と組み合わせて吸収性コア28を形成する前に、このような送出および切断をこのような材料のそれぞれに対して個別に行うことができる。その代わりにこのような材料を、個々のコア28に切断する前に送出して組み合わせても良い。これらの方法を組み合わせて用いても良い。このようなウェブまたはティシューを作製する方法は幅広くあり、またこのようなプロセスは当該技術分野において非常に良く知られている。
【0046】
(吸収性コア材料−超吸収性ポリマーまたはヒドロゲル)
随意的にそしてしばしば好ましくは、本発明の吸収性構造は超吸収性ポリマーまたはヒドロゲルを備えることができる。本発明で有用なヒドロゲル形成吸収性ポリマーには、実質的に水不溶性だが多量の液体を吸収できる水膨張性の様々なポリマーが含まれる。このようなポリマー材料は、通常「ヒドロコロイド」または「超吸収性」材料とも呼ばれる。これらのヒドロゲル形成吸収性ポリマーは好ましくは、複数の陰イオンの官能基たとえばスルホン酸、より典型的にはカルボキシル基を有する。ここで用いるのに好適なポリマーの例には、重合可能で不飽和で酸を含むモノマーから調製されるものが含まれる。
【0047】
本発明にとって好適なヒドロゲル形成吸収性ポリマーは、カルボキシル基を含む。これらのポリマーには以下のものが含まれる。加水分解したデンプン−アクリロニトリルグラフトコポリマー、部分的に中和したデンプン−アクリロニトリルグラフトコポリマー、デンプン−アクリル酸グラフトコポリマー、部分的に中和したデンプン−アクリル酸グラフトコポリマー、けん化ビニルアセタートアクリルエステルコポリマー、加水分解したアクリロニトリルまたはアクリルアミドコポリマー、前記コポリマーの何れかのわずかに網状架橋したポリマー、部分的に中和したポリアクリル酸、および部分的に中和したポリアクリル酸のわずかに網状架橋したポリマー。これらのポリマーは、単独でまたは2以上の異なるポリマーの混合物の形態で用いることができる。これらのポリマー材料の例は以下の文献に開示されている。米国特許3,661,875、米国特許4,076,663、米国特許4,093,776、米国特許4,666,983、および米国特許4,734,478。
【0048】
ヒドロゲル形成粒子の作製に用いるのに特に好ましいポリマー材料は、部分的に中和したポリアクリル酸のわずかに網状架橋したポリマーおよびそのデンプン誘導体である。最も好ましくは、ヒドロゲル形成粒子は、約50ないし約95%、好ましくは約75%の、中和してわずかに網状架橋したポリアクリル酸(すなわちポリナトリウムアクリレート/アクリル酸)である。
【0049】
上述したように、ヒドロゲル形成吸収性ポリマーは好ましくはわずかに網状架橋している。網状架橋は、ポリマーを実施的に水不溶性にする役目を果たし、ある程度、吸収能力および前駆体粒子の抽出可能なポリマー含有特性および結果としてのマクロ構造を決定する。ポリマーを網状架橋するプロセスおよび典型的な網状架橋剤は、この明細書で前に参照した米国特許4,076,663、および米国特許5,409,771(1995年6月9日にDahmenに付与された)により詳細に記載されている。
【0050】
超吸収性材料は粒状または繊維状で使用でき、他の要素と組み合わせて予め形成された構造を形成しても良い。
【0051】
個々の要素を別々に説明したが、1または複数のこれらの要素を組み合わせて吸収性構造またはサブ構造を作製しても良い。
【0052】
(デザイン容量および最終貯蔵容量)
変化する最終用途の状況に対応する吸収性用品またはサイズの異なる用品の比較を可能とするためには、用品の「デザイン容量」が適切な指標であることが分かっている。たとえば、幼児は典型的なユーザーグループであるが、このグループ内でさえ尿のローディング(loading)量、放出頻度、尿の組成が、年齢(すなわち小さい幼児(新生児)から小児まで)によるだけでなく、いろいろな個人間で変化する。他のユーザーグループは、もっと大きいがやはり尿失禁に苦しむ子供の場合がある。また失禁の成人がこのような用品を使うこともできる。この場合もやはり、幼児と同様に幅広い放出状態があり、一般に軽度の失禁から重度の失禁までと言われる。
【0053】
吸収性用品技術に精通した者であれば、教示したことを容易に他のサイズに転用できるが、以下の説明は小児サイズの幼児(すなわち、重さが約20ポンド(9kg)を上回り、約40ポンド(18kg)を下回る幼児)に焦点を合わせる。このようなユーザーでは、尿のローディングは1回の排泄当たり約75mL以下、排泄は1回の着用期間当たり平均4回が典型的である。このような排泄パターンの結果、全ロード量は約300mL以下となる。排泄速度として15mL/秒もこのような着用者の典型であることが分かっている。結果として、吸収性用品は、このような要求に対処できるためには、このような量の尿を捕捉して貯蔵する能力を有しなければならず、このことを本発明に関してここで用いる場合に、吸収性用品の「デザイン容量」と呼ぶ。本発明を、吸収性の要求が異なり得るいろいろな着用者向けにデザインされる吸収性用品に適用する目的で、当業者は適切なデザイン容量をこのようなユーザーグループに対して容易に選択することができる。
【0054】
このような量の身体からの流動物は、最終的に身体流動物をまたは少なくともその水性成分を貯蔵できて、着用者の皮膚に隣接する用品の表面に流動物がたとえあるとしても殆ど残らないような材料を用いて、補足し吸収しなければならない。用語「最終的な」は、一つの側面では、長い着用期間の後の吸収性用品に見られる状況を指し、他の側面では、「最終的な」容量に達した(すなわち環境と平衡している)吸収性用品の吸収性材料を指す。検討中の多くのプロセスは動的な挙動が漸近的であるので、当業者は、「最終的な」容量が、実際の容量が漸近的な終点に十分近い値に到達した(たとえば容量の時間変化が装置の測定精度と同じオーダーである)ときに達するということを、容易に認識するであろう。
【0055】
吸収性用品は、身体からの流動物を最終的に貯蔵するように主にデザインされた材料を備えることができる。またこのような吸収性用品は、他の機能たとえば身体流動物の捕捉および/または分配用に主にデザインされた他の材料を備えることができ、このような他の材料がやはりある一定の最終貯蔵能力を有していても良い。本発明に係る好適なコア材料を、このような機能を人為的に切り離すことを意図せずに説明する。それにも拘らず、最終貯蔵容量は、吸収性コア28全体に対して、その領域に対して、吸収性構造、サブ構造、および吸収性コアまたは構造の構成要素であり得る材料に対してさえ、求めることができる。
【0056】
吸収性用品の最終貯蔵容量を決定しまたは評価するために、多くの方法が報告されている。本発明の文脈において、吸収性用品の最終貯蔵容量は、用品が備える個々の要素または材料の最終容量の合計であると仮定する。これらの個々の構成要素に対して種々の十分に確立された技術を、それらを一貫して用いる限り使用することができる。たとえば、開発されており超吸収性ポリマーに対して十分に確立されているティーバッグ遠心分離機容量(テスト方法セクション参照)を、このような材料に対して使用できる。個々の材料に対する容量が求まれば、用品全体の最終貯蔵容量は、これらの値(mL/g)と用品で用いている材料の重量とを掛け合わせて計算できる。流動物の最終的な貯蔵以外の専用の機能を有する材料たとえば捕捉層などに対しては、最終貯蔵容量を無視できる。それは、このような材料の容量値は、実際には専用の最終的な流動物貯蔵材料と比べて非常に小さいか、またはこのような材料は流動物がロードされることを意図しておらず、そのためそれらの流動物を他の最終貯蔵材料へ放出しなければならないからである。
【0057】
上述の説明が与えられたとすると、パンティライナーの示す最終貯蔵容量は非常に小さく(典型的に数mL以下)、月経パッドの最終貯蔵容量は約20mL以下であり、軽度の尿失禁用用品の最終貯蔵容量は約75mLないし約90mLであり、中度の尿失禁用用品および小さ目のサイズの幼児おむつの最終貯蔵容量は約165mLであり得て、小児サイズの幼児おむつの最終貯蔵容量は300mL以上に達し、強度の成人失禁用用品の最終貯蔵容量は600mL以上である。
【0058】
本発明の吸収性コア28には、さらにリウェットが非常に低いという利点がある。このようなコア28は好ましくは、捕捉層28a、捕捉/分配層28b、貯蔵層28cを備える。図1に示す本発明の好ましいコア28は、捕捉/分配層28bが貯蔵コア28cの上に横たわり、捕捉層28aが捕捉/分配層28bとトップシート24との間に配置されるという構造を有する。捕捉後コラーゲンリウェット方法(PACORM)が、この低いリウェット性能を良く示すということが分かっている(後述のテスト方法を参照)。このテストにおいて、従来技術のコアはPACORM値が150mg以上であり、中程度のリウェット性能のコアのPACORM値は約110mgないし約150mgであり、リウェット性能が良いコアのPACORM値は約110mgないし約80mgであり、リウェット性能が非常に良いコアのPACORM値は80mg未満である。PACORM値がより低い(たとえば72mg未満の)コア28が、より好ましい。
【0059】
(通気性バックシート材料)
本発明の必要不可欠な要素は、ガスたとえば空気、水蒸気、または他の揮発性材料に対して十分透過性である材料を用いることである。拡散以外に、ガスまたは蒸気は、固体材料を細い毛細管輸送(遅い)または対流輸送(速い)によって通過することができる。透過性は、良く知られた蒸気質量透過度値(MVTR)(種々の推進力のもとでg/24h/m2の単位で現す)によって評価できる。本発明のために、この方法は、後述するテスト方法セクションで述べるように、40℃で75%の環境相対湿度にさらされたテスト試料を通過する蒸気を吸収する塩化カルシウムを必要とする。ガス透過性を評価する代わりの方法は、規定された条件たとえば試料を横切る特定の圧力降下のもとで、空気をテスト試料から吸引する空気透過性テスト(やはり後述するテスト方法セクションで説明する)を用いる。空気透過性テストは高い浸透速度に関係するので、拡散または毛細管輸送が支配的な(遅い)材料よりも、対流の流れ(速い)を可能とする材料に対して、この方法はより適用可能である。
【0060】
本発明の目的のために通気性のバックシートとしての使用に適した材料のMVTRは、少なくとも約500g/24h/m2である。好ましくは、本発明の通気性バックシート材料のMVTRは、少なくとも約900g/24h/m2である。より好ましくは、通気性バックシート材料のMVTRは少なくとも1300g/24h/m2である。本発明での使用に適したこのような材料の例には以下のものが含まれる。
【0061】
・微孔性フィルム。これはたとえば三井東圧社(日本)からESPOIR NOの名称で、またはEXXON Chemical社(Baycity、TX)からEXXAIREの名称で得られる。このようなフィルムは、フィラー粒子(たとえば炭酸カルシウム)をさらに含むポリマーフィルム(たとえばポリエチレンフィルム)を製造して作ることができる。フィラー粒子がポリマー母材中に埋め込まれたフィルムを形成した後、フィルムを機械的に処理してポリマー材料を恒久的に引っ張って伸ばし、その結果小さなクラックを、変形していないフィラー粒子の周囲に生成することができる。この変形は多くの異なる方法によって、材料の流れの方向で例えば差を付けたスピードで動作する2つのニップロール装置の間で普通に伸ばすことによって、またはCD方向で例えば末広がりのフレーム内で材料のエッジを固定しながらテンターすることによって、または材料を狭いかみ合いロールを通して流すことによって、またはこれらの何らかの組み合わせによって達成することができる。これらの行程のそれぞれは、材料を加熱(すなわち周囲温度を上回る温度で、すなわち最も頻繁には約40℃を上回る温度で)しているか、または「冷たい」(すなわち前記温度未満である)間に行うことができる。このような材料の微孔性は、フィルム作製プロセスの一体化したプロセス行程として、個々のプロセス行程として、またはこのような材料をさらに加工することに組み込まれたプロセス行程として(例えばこのようなフィルムを用いて吸収性用品を製造する場合)、付与される。クラックは、気体分子または液体の気相を通過させるには十分に大きく、しかし液体の浸透を妨げるには十分に小さい。従って、輸送メカニズムは毛細管内の遅い流れである。
【0062】
・以下のものの混合物を含むフィルムまたは組成物。(a)ブロックコポリエーテルエステル、ブロックコポリエーテルアミドおよび/またはポリウレタン、(b)(a)と非相溶の熱可塑性ホモポリマー、コポリマーまたはターポリマー、および(c)コンパチビライザー。このような材料は、PCT出願WO95/16746(1995年6月22日にE.I.DuPontの名で公開されている)に記載されている。このようなポリマーブレンドを含む組成物材料は、Clopey社(Cincinnati、OH)からHYTRELブレンドP18-3097の名で販売されている。また、このタイプの好適な材料は、同時継続出願中の米国特許出願番号08/744,487(1996年11月6日にCurroの名で出願)により詳しく記載されており、この文献の開示は参照によりこの明細書に取り入れられている。
【0063】
・開口が形成されたフィルム。これは米国特許番号3,989,86(1976年11月2日にSissonに付与された)で説明されており、この文献は、蒸気を容易に通過させる一方で液体の通過を防ぐテーパー状のホローボスが取り付けられた通気性バックシートを教示する。
【0064】
本発明のバックシート26として好適であるためには、これらの材料のいずれも、MVTRで測定したときにガスまたは蒸気に対して十分に透過性であり、また、静水頭(hydrostatic head)(テスト方法セクション参照)で測定したときに液体たとえば水に対して十分に不透過性でなくてはならない。
【0065】
またプラスチックフィルム材料を用いると、そのプラスチックの感覚が消費者には好ましくないことがしばしば見られる。従って、改善された手触りをこのような材料へ付与することがしばしば好ましい。例えば手触りは、他にも方法はあるが、好適な繊維材料の層たとえば低坪量の不織布とフィルムとを重ねて積層構造を形成して、改善することができる。このような層は当該技術分野に知られ得る種々の方法によって、たとえば粘着剤を用いることでまたはフィルムと不織布とを熱的に接合することで、フィルムに貼り付けることができる。
【0066】
本発明に関しては、透過性となるように製造されまたは処理されたフィルムは以下のように分類できる。
【0067】
【表1】
Figure 0004554071
【0068】
前述したように、中程度の通気性の材料(MVTR値が約500g/m2/24hを上回る材料)から、水蒸気を着用者の身体と吸収性用品との間の隙間スペースから運ぶのに有効となり始める。
【0069】
その代わりに、このようなバックシートは、たとえば不織布の孔のサイズを最小限にすることによって(たとえばスパンボンドされたウェブとメルトブローされた層との結合(SMS)によって、または他の処理によって)、液体不透過性にした不織布を備えていても良い。このような材料はしばしば高いまたは非常に高いMVTR値(たとえば不織ウェブについて約3000g/m2/24hないし6000g/m2/24h)を有し、そのため、これらは空気透過性値(テスト方法を参照)によっても有意義に記述できる。たとえば、約1500ないし2500L/cm/秒の空気透過性は通常のSMS材料に対応し、2000ないし2300L/cm2/秒は通常のカード法によるウェブに対応し、2500L/cm2/秒を上回る値は低坪量のスパンボンドされたウェブに対応する。
【0070】
本発明の吸収性用品たとえば図1に示すおむつ20は、蒸気または空気の透過性が異なるゾーンを備えていても良い。たとえばシャーシ領域69は高いまたは非常に高い透過性を有して吸収性用品の換気を最大にする一方で、中央領域68は低透過性を有して漏れの危険を最小限にしても良い。以下でより詳細に述べるように、本発明の改善されたコアによって、その改善されたリウェット特性のために、可能な透過性の程度はどの領域においても拡大される。
【0071】
満足できる蒸気または空気の透過性を有することに加えて、本発明のバックシート26としての使用に適した材料は十分な液体不透過性を有さなければならない。そのため、通常の材料を用いる通常のおむつデザインにおいては、コア領域バックシート材料は実質的に液体不透過性である。本発明の目的のために、材料は、以下のテスト方法セクションで述べる静水頭テストを用いて測定したときに、材料が少なくとも約120mmの水高さに抵抗できる場合に、不透過性であると考えられる。好ましくは、このような材料は、少なくとも約140mmの水高さに抵抗できる。
【0072】
(処理されたトップシート)
スキンケアの利点をもたらす身体接触面を有する処理された用品を提供する好ましい方法は、トップシートを設けることである。たとえばこのようなトップシートをその身体接触面に配置されるかまたは身体接触面に移行可能なスキンケア組成物で処理して、スキンケアの利点をもたらすことができる。ここでの説明のために、このようなトップシートは、過剰な水和からの保護をもたらすローション組成物によって処理されたトップシートに関して説明する。当業者は、他のスキンケア組成物も、吸収性用品のある部分に塗って身体接触面で利用可能となる結果、有効な量のスキンケア組成物が着用者の皮膚に移れること、そしてこのような吸収性用品も本発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0073】
(処理されたトップシート:トップシート下地材料)
トップシート24は、従順で、ソフトな感触で、そして着用者の皮膚を刺激しないものが好ましい。さらに、トップシート24は液体透過性で、液体(たとえばメンスおよび/または尿)を容易にその厚みを通して浸透させる。好適なトップシート24は、幅広い材料たとえば織布および不織布(たとえば繊維の不織ウェブ);ポリマー材料たとえば開口が形成された熱可塑性フィルム、開口が形成されたプラスチックフィルム、およびハイドロフォームされた熱可塑性フィルム;多孔性発泡体;網状発泡体;網状熱可塑性フィルム;および熱可塑性スクリムから製造することができる。好適な織布および不織布は、天然繊維(たとえば木材または綿パルプ)、合成繊維(たとえばポリマー繊維たとえばポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレン繊維)または天然および合成繊維の組み合わせからなることができる。トップシートが不織ウェブを備える場合、このウェブは多くの知られた技術によって製造することができる。たとえばウェブは、スパンボンド、カード、ウェットレイ、メルトブロー、ハイロドアパーチャー、ハイドロエンタングル、これらの組み合わせなどがなされていても良い。このような不織ウェブは、当該技術分野に知られた方法たとえばケミカルボンド法、ラテックスボンド法、サーマルボンド法などを用いて結合することができる。
【0074】
本発明のトップシート24は、図1に示すような一枚の層を備えていても良いし、または複数の層または材料を備えていても良い。たとえば、中央領域68にあるトップシート24の部分が第1の材料を備え、シャーシ領域69にあるトップシート24の部分が第2の材料を備えるような構造であっても良い。その代わりにトップシート24が、主トップシートの下に副トップシートがあるような複数の層を有する複合トップシートを備えていても良い。これらの代替的なトップシート構造のどれもここでは示していないが、当業者は、トップシート24の少なくとも一部である身体接触面が、着用者の皮膚に移ってそこへ利点たとえば過剰な水和からの保護を与えることができるスキンケア組成物を(そこへの堆積または移動によって)備えている限り、これらのおよび同様の構造がすべて本発明の範囲内にあることを認識するであろう。
【0075】
おむつ20での使用に特に適したトップシート24材料は、繊維分野の当業者に知られた方法によってサーマルボンドされたカードされた不織布である。本発明のトップシート24用の満足できる材料は、約2.2デニールを有するステープル長のポリプロピレン繊維を備える。ここで用いる用語「ステープル長の繊維」とは、少なくとも約15.9mm(0.625インチ)の長さを有する繊維を言う。好ましくは、材料の坪量は約14ないし約25g/m2である。好適な材料は、Veratec社(International・Paper・Companyの一部門)(Walpole、MA)によってP-8の名称で製造されている。
【0076】
おむつ20のトップシート24を親水性の下地を用いて作って、トップシート24を通る身体からの流動物(たとえば尿)の急速な移動を促進することが好ましい。材料が疎水性である場合には、少なくともトップシート24の上側表面を処理して親水性にし、液体がそこを通ってより急速に移動するようにする。このことは、身体滲出物がトップシート24の外へ流れることが、トップシート24を通って吸われて吸収性コア28によって吸収されることより起こる可能性を減らす。トップシート24は、界面活性剤で処理して親水性にできる。トップシート24を界面活性剤で処理する好適な方法には、トップシート24に界面活性剤をスプレーする方法、および材料を界面活性剤に浸すことが含まれる。このような処理および親水性のより詳しい説明は、米国特許4,988,344(Reisingらに1991年1月29日に付与)、米国特許4,988,345(Reisingに1991年1月29日に付与)に含まれており、それぞれの開示は参照により本明細書に取り入れられている。
【0077】
(処理されたトップシート:スキンケア組成物)
本発明に基づいて述べた特定の組成物(ここでは「スキンケア組成物」および「組成物」と言う)は、おむつを当てた部分の維持された皮膚コンディションを実現するのに重要な要因ではないが、組成物が保護または非閉塞のいずれかの機能(たとえば比較的液体不透過性だが蒸気透過性であるバリア)をもたらして、皮膚の過剰な水和および身体滲出物に含まれる材料に皮膚がさらされることからの保護を行わなければならないことは明らかであり、もしくは組成物はスキンケアの利点を直接的または間接的にもたらすことに対して既知の薬剤を含まなければならない。組成物はエマルション、ローション、クリーム、軟膏、膏薬、パウダー、懸濁液、カプセル封入、ジェルなどを含む種々の形態であり得るが、これらに限定されない。
【0078】
ここで用いる用語「有効な量のスキンケア組成物」は、吸収性用品の身体接触面に塗られまたは移動可能である場合に、このような吸収性用品を介して長い間に移ったときに保護バリアを与えおよび/またはスキンケアの利点をもたらすのに有効な量の特定の組成物を言う。もちろん、用品に塗る組成物の有効な量は、使用する個々の組成物に大きく依存する。それにも拘らず、吸収性用品の身体接触面の少なくとも一部上での組成物の量は、好ましくは約0.05mg/in2(0.01mg/cm2)ないし約80mg/in2(12mg/cm2)、より好ましくは約1mg/in2(0.15mg/cm2)ないし約40mg/in2(6mg/cm2)、さらにより好ましくは4mg/in2(0.6mg/cm2)ないし約26mg/in2(4mg/cm2)である。これらの範囲は例証だけのためであり、熟練した職人であれば、所望のスキンの利点を達成するために塗らなければならないレベルが組成物の性質によって決定されること、およびこのようなレベルはここでの開示を考慮して通常の実験によって確かめ得ることを認識するであろう。
【0079】
吸収性用品に塗るスキンケア組成物のレベルは本発明の重要な面であるが、より重要なのは、1または複数の処理された用品を使用する間に着用者の皮膚に移る組成物の量である。皮膚に付与して所望のスキンの利点をもたらす不可欠なレベルは、使用する組成物の性質にある程度依存するが、出願人は、比較的少ない量を与えても依然所望のスキン効果をもたらすことを見出した。このことは特に、好ましい組成物たとえば実施例3で説明するようなものに対して当てはまる。本発明の他の利点は、必要とする低レベルの組成物を移すためのコントロールされたスキンケア組成物の塗布である。これは、典型的に時々スキンケア剤を手作業で塗って、必要とするよりも著しく多いレベルの材料を介護人/使用者がしばしば塗ってしまうことと対照的である。実際、ある材料たとえばペトロラタムについては、手作業で塗るレベルは実際には閉塞させる効果となってしまい、その結果皮膚を傷つけることがある。また手作業で付加される必要以上の材料は、皮膚から用品に移った結果、吸収性用品の流体の取扱特性に不都合に影響することもある。このように、本発明は、着用期間の間ずっと組成物の移転をコントロールでき、最適なレベルの組成物を皮膚へ移して皮膚の健康状態を維持または改善することができる。
【0080】
1または複数の処理された用品の着用後に着用者の皮膚へ移っているスキンケア組成物量を測定する方法は、後述のテスト方法のセクションで説明する。1つの処理された吸収性用品を約3時間(典型的な昼間の着用時間)着用する間に着用者に移るスキンケア組成物の量のレベルについては、特に実施例3の好ましいローション組成物の場合、好ましくは少なくとも約0.01mg/in2(0.002mg/cm2)、より好ましくは少なくとも約0.05mg/in2(0.007mg/cm2)、さらにより好ましくは少なくとも約0.1mg/in2(0.015mg/cm2)の組成物が、3時間の間に皮膚へ移る。典型的には、1つの処理された用品によって移る組成物の量は、約0.01mg/in2(0.002mg/cm2)ないし約5mg/in2(0.8mg/cm2)、より好ましくは約0.05mg/in2(0.007mg/cm2)ないし約3mg/in2(0.5mg/cm2)、さらにより好ましくは約0.1mg/in2(0.015mg/cm2)ないし約2mg/in2(0.3mg/cm2)である。例えば、実施例3で説明する特に好ましいスキンケア組成物は、約0.5mg/in2(0.07mg/cm2)のレベルで移すと、スキンケアの利点を与え始める(すなわち過剰な水和に対して効果が出始める)。
【0081】
処理された用品の連続使用(言い換えれば、標準的な使用パターンに従って着替える、つまり典型的に昼間3ないし4時間ごとに着替えて夜寝る前に新しい用品を着用することを含む)を例えば24時間する場合、好ましくは少なくとも約0.03mg/in2(0.004mg/cm2)、より好ましくは少なくとも約0.1mg/in2(0.015mg/cm2)、さらにより好ましくは少なくとも約0.3mg/in2(0.5mg/cm2)の組成物が着用者の皮膚へ24時間の間に移る。典型的には、着替える度に処理された用品を着用する24時間の後に移っている組成物の量は、約0.03mg/in2(0.004mg/cm2)ないし約18mg/in2(2.8mg/cm2)、より典型的には約0.1mg/in2(0.015mg/cm2)ないし約10mg/in2(1.5mg/cm2)、さらにより典型的には約0.3mg/in2(0.04mg/cm2)ないし約6mg/in2(0.9mg/cm2)である。
【0082】
本方法に従って皮膚に移るスキンケア組成物の多くの有用な材料の中で、安全で有用なスキンケア剤であると考えられるのは、ここで用いる理に適った材料であることが認識される。このような材料には、米国連邦食品薬品局(FDA)の処方箋なしで人が使用する皮膚保護剤薬物製品についての最終モノグラフ試案(21C.F.R.§347)によって規定されるカテゴリーIのアクティブが含まれ、これには以下の物が現在含まれる。アラントイン(alantoin)、水酸化アルミニウムゲル、カラミン、ココアバター、ジメチコーン、タラ肝油(組み合わせて用いる)、グリセリン、カオリン、ペトロラタム、ラノリン、鉱油、サメ肝油、白ペトロラタム、滑石、トピカル(topical)デンプン、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛などである。他の潜在的に有用な材料としては、米国連邦食品薬品局(FDA)の処方箋なしで人が使用する皮膚保護剤薬物製品についての最終モノグラフ試案(21C.F.R.§347)によって規定されるカテゴリーIIIのアクティブがあり、これには以下の物が現在含まれる。生きているイースト菌の誘導体、アルジオキサ、酢酸亜鉛、マイクロポーラスセルロース、コレカルシフェロール、コロイド状オートミール、システイン酢酸塩、デキスパンタノール、ペルベアン(Peruvean)バルサムオイル、蛋白質加水分解産物、ラセミ酸メチオニン、重炭酸ナトリウム、ビタミンAなどである。
【0083】
FDAモノグラフのスキンケア成分の多くは、以下のような市販のスキンケア製品で現在使用されている。たとえばA+DR軟膏、VaselinR石油ゼリー、DesitinRおむつかぶれ軟膏、Gold BondR薬用ベビーパウダー、AquaphorR膏薬、Baby MagicRベビーローション、Johnson’s Ultra SensitiveRベビークリームである。これらの商品は、本発明の処理された用品中で、それを移すことを促進するための又はこのような商品を吸収性用品と一緒に使用する為に最適化するための変更(たとえば、吸収性用品上または内部への広がりを最小限にするためにこのような商品のレオロジーを変更する)をして又はしないで、使用することができる。
【0084】
後述するように、本発明の方法で有用なスキンケア組成物は好ましくは(必ずしも必要ではないが)、融解プロファイルがスキンケア組成物が室温において用品の身体接触面上で比較的不動で局在化するようなものであり、体温で容易に着用者に移ることができ、しかしきびしい保存条件のもとでも完全な液体ではないものである。好ましくは、組成物は容易に皮膚に、通常の接触、着用者の動き、および/または体温で移ることができる。組成物は好ましくは実質的に用品の身体接触面上で不動化されるので、所望のスキンケアの利点をもたらすのに必要な組成物のレベルは比較的低い。さらに、特別な仕切りまたは包装用材料を、本発明の処理された用品を包装する際に必要としなくても良い。
【0085】
好ましい態様においては、例えば、実施例3のローション組成物、ここで効果的なスキンケア組成物は、20℃すなわち周囲温度において固体または大抵は半固体である。「半固体」が意味するところは、組成物のレオロジーが典型的に疑似塑性または可塑性の液体であるということである。せん断応力が全く印加されていないとき組成物は半固体のように見えるが、せん断速度を増やすことで流れるようにすることができる。これは、組成物が主に固体成分を含むが、ある種の液体成分も少量含むという事実による。好ましくは、本発明のローション組成物のゼロせん断応力粘度は、約1.0×106センチポイズないし約1.0×108センチポイズである。より好ましくは、ゼロせん断応力粘度は、約5.0×106センチポイズないし約5.0×107センチポイズである。実施例3の好ましいローション組成物のゼロせん断応力粘度は、約1.0×107センチポイズである。ここで用いる用語「ゼロせん断応力粘度」は、プレートおよび円錐式粘度計(好適な機器がTA Instruments(New Castle、DE)からモデル番号CSL100で販売されている)を用いて非常に低いせん断速度(1.0/秒)で測定した粘度のことを言う。当業者であれば、比較できるほどの粘度を高融点成分以外の方法(後述するような)を用いてもたらすことができること、およびゼロせん断応力粘度の定義は、このような組成物に対する粘度v.s.せん断速度のプロットを約20℃の温度におけるせん断応力ゼロに外挿して測定されるこのような組成物に対する粘度に関係することを認識するであろう。
【0086】
好ましい組成物は、少なくとも室温で半固体で組成物の移動を最小限にするものである。また組成物は、好ましくは最終的な融点(100%液体)が、45℃を越すことがあり得る潜在的に「ストレスの多い」保存条件(たとえばアリゾナでの倉庫、フロリダでの車のトランクなど)を上回る。これらの融解特性を有する代表的な組成物は、米国特許5,643,588(Roeら)、5,607,760(Roeら)、5,609,587および5,635,191に詳しく記載されており、それぞれの文献の開示は参照により本明細書に取り入れられている。具体的には、好ましい組成物は表2に示す以下のような融解プロファイルを有する。
【0087】
【表2】
Figure 0004554071
【0088】
周囲温度で固体または半固体であることによって、好ましい組成物は、それらを塗る用品の、望ましくない位置に著しい程度に流れて移動する傾向を有さない。このことは、所望の治療または保護コーティングの利点をもたらすのに必要なスキンケア組成物の量が少ないことを意味する。
【0089】
「ストレスの多い」環境で典型的に遭遇する温度を上回るローションの融点は、所望する高いゼロせん断応力粘度を与える1つの方法であるが、他の方法も好適である。たとえばローションは、ゼロせん断応力粘度が高い構造だが、せん断応力がかかるとつぶれてその結果粘度が低下する構造を備えることができる。このような構造は、ある種の粘土材料たとえばベントナイト粘度またはモンモリナイト粘度、およびヒュームドシリカによってもたらされる。特に好ましいのは、Cabot社、Cab-O-Sil部門(Tuscola、IL)からCab-O-Silとして販売されるヒュームドシリカである。
【0090】
好ましい組成物の不動性を高めるためには、配合された組成物の粘度をできるだけ高くして、用品上または用品内の望ましくない位置に流れないようにしなければならない。残念ながら、場合によっては、粘度が高いと着用者の皮膚への組成物の移転が妨げられることがある。従って粘度は、組成物を用品の表面に局在化させておく程度に十分に高く、しかし着用者の皮膚に移ることを妨げるほどには高すぎないように、バランスを取らなければならない。組成物の好適な粘度は典型的に、回転式粘度計(好適な粘度計はLab Line Instruments社(Melrose Park、IL)からModel 4537として販売されている)を用いて60℃で測定したときに、約5ないし約500センチポイズ、好ましくは約5ないし約300センチポイズ、さらにより好ましくは約5ないし約100センチポイズである。粘度計は2番のスピンドルを用いて60rpmで動作させる。上述したように、本発明のローションのゼロせん断応力粘度は、好ましくは約1.0×106センチポイズないし約1.0×108センチポイズである。より好ましくは、ゼロせん断応力粘度は約5.0×106センチポイズないし約5.0×107センチポイズである。
【0091】
治療および/または皮膚保護の利点をもたらすようにデザインされた組成物において、これらの組成物中の効果的で活性な成分は、1または複数のエモリエント(emollients)である。ここで用いるエモリエントとは、皮膚を柔らかくし、和らげ、しなやかにし、コーティングし、滑らかにし、湿らせ、または清潔にする材料のことである。1つのエモリエントによって典型的にこれらの目的のいくつか、例えば皮膚を和らげること、湿らせること、および滑らかにすることが達成される(前に挙げたモノグラフの活性剤のいくつかは、ここで用いる「エモリエント」であることが分かる)。好ましい態様においては、これらのエモリエントは可塑性または液体のコンシステンシーのいずれかを、周囲温度すなわち20℃において有する。この特定のエモリエントのコンシステンシーによって、組成物は柔らかく、滑らかで、ローションのような感触を与える。
【0092】
本発明において有用なエモリエントの代表的な物には以下のエモリエントが含まれるが、これらに限定されない。石油系;スクロース脂肪酸エステル;脂肪酸エステルタイプ;アルキルエトキシレートタイプ;脂肪酸エステルエトキシレート;脂肪アルコールタイプ;ポリシロキサンタイプ;プロピレングリコールおよびその誘導体;ポリエチレングリコールおよびその誘導体;グリセリンおよびその誘導体(グリセリド、アセトグリセリドを含む);C12-28脂肪酸のCエトキシル化されたグリセリド;トリエチレングリコールおよびその誘導体;鯨蝋または他の蝋;脂肪酸;脂肪アルコールエーテル、特に12ないし28の炭素原子をその脂肪鎖に有するもの例えばステアリン酸;プロポキシル化された脂肪アルコール;ポロヒドロキシアルコールの他の脂肪エステル;ラノリンおよびその誘導体;カオリンおよびその誘導体;湿潤剤;上で挙げたモノグラフのスキンケア剤のいずれか;またはこれらのエモリエントの混合物。好適な石油系のエモリエントには、鎖長が16ないし32の炭素原子である炭化水素または炭化水素の混合物が含まれる。このような鎖長の石油系の炭化水素には、鉱油(「液体ペトロラタン」としても知られる)およびペトロラタン(「ミネラルワックス」、「石油ゼリー」、および「ミネラルゼリー」としても知られる)が含まれる。鉱油は通常、16ないし20の炭素原子を有する炭化水素の、粘性がより小さい混合物を指す。ペトロラタンは通常、16ないし32の炭素原子を有する炭化水素の、粘性がより大きい混合物を指す。ペトロラタンおよび鉱油は、本発明の組成物に対して特に好ましいエモリエントである。
【0093】
好適な脂肪酸エステルタイプのエモリエントには、C12−C28の脂肪酸、好ましくはC16−C22の飽和脂肪酸、および短鎖(C1−C8好ましくはC1−C3)の一価アルコールから得られたものが含まれる。このようなエステルの代表的な例には、メチルパルミテート、メチルステアレート、イソプロピルラウラーテ、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、エチルヘキシルパルミテートおよびこれらの混合物が含まれる。好適な脂肪酸エステルのエモリエントは、鎖がより長い脂肪アルコール(C12−C18、好ましくはC12−C16)のエステル、および鎖がより短い脂肪酸たとえば乳酸(たとえばラウリル乳酸塩およびセチル乳酸塩)から得ることもできる。
【0094】
好適なアルキルエトキシレートタイプのエモリエントには、平均エトキシル化度が約2ないし約30のC12−C22の脂肪アルコールエトキシレートが含まれる。好ましくは、脂肪アルコールエトキシレートのエモリエントは、平均エトキシル化度が約2ないし約23の、ラウリル、セチル、およびステアリルエトキシレート、およびこれらの混合物からなる群から選択される。このようなアルキルエトキシレートの代表的な例には、laureth−3(平均エトキシル化度が3のラウリルエトキシレート)、laureth−23(平均エトキシル化度が23のラウリルエトキシレート)、ceteth−10(平均エトキシル化度が10のセチルアルコールエトキシレート)、steareth−10(平均エトキシル化度が10のステアリルアルコールエトキシレート)が含まれる。利用する際、これらのアルキルエトキシレートのエモリエントは典型的には、石油系のエモリエントたとえばペトロラタンと組み合わせて、アルキルエトキシレートのエモリエントと石油系のエモリエントとの重量比が約1:1ないし約1:5、好ましくは約1:2ないし約1:4で用いる。
【0095】
好適な脂肪アルコールタイプのエモリエントには、C12−C22の脂肪アルコール、好ましくはC16−C18の脂肪アルコールが含まれる。代表的な例には、セチルアルコールおよびステアリルアルコール、およびこれらの混合物が含まれる。利用する際、これらの脂肪アルコールのエモリエントは典型的に、石油系のエモリエントたとえばペトロラタンと組み合わせて、脂肪アルコールエモリエントと石油系エモリエントとの重量比が約1:1ないし約1:5、好ましくは約1:1ないし約1:2で用いる。
【0096】
ここでの使用に好適な他のタイプのエモリエントには、ポリシロキサン化合物が含まれる。一般に、本発明での使用に好適なポリシロキサン材料には、以下の構造の単量のシロキサンユニットを有する物が含まれる。
【0097】
【化1】
Figure 0004554071
【0098】
ここで、それぞれの独立したシロキサン単量ユニットに対するR1およびR2は、それぞれ独立に水素または何らかのアルキル、アリル、アルケニル、アルカリル、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化炭化水素、または他のラジカルである。このようなラジカルのいずれについても置換されていてもいなくても良い。いずれかの個々の単量ユニットのR1およびR2ラジカルは、次の隣接する単量ユニットの対応する官能基と異なっていても良い。またポリシロキサンは、直鎖、枝分かれした鎖であるか、または環状構造を有することができる。さらに、ポリシロキサンは直鎖、枝分かれした鎖であり得て、または環状構造を有することができる。さらにラジカルR1およびR2は独立に、他のシラセウス(silaceous)官能基たとえばポリシロキサン、シラン、およびポリシランであり得るがこれらに限定されない。ラジカルR1およびR2は、たとえばアルコール、カルボン酸、フェニル、およびアミン官能基を含む種々の有機官能基のいずれかを含んでいても良い。
【0099】
模範的なアルキルラジカルは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、オクタデシルなどである。模範的なアルケニルラジカルは、ビニル、アリルなどである。模範的なアリルラジカルは、フェニル、ジフェニル、ナフチルなどである。模範的なアルカリルラジカルは、トイル、キシリル、エチルフェニルなどである。模範的なアラルキルラジカルは、ベンジル、アルファ−フェニルエチル、ベータ−フェニルエチル、アルファ−フェニルブチルなどである。模範的なシクロアルキルラジカルは、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどである。模範的なハロゲン化炭化水素ラジカルは、クロロメチル、ブロモエチル、テトラフルオルエチル、フルオルエチル、トリフルオルエチル、トリフルオロトゥロイル、ヘキサフルオロキシリル等である。
【0100】
有用なポリシロキサンの粘度は、おむつトップシートに塗るためにポリシロキサンが流動的であるかまたは流動的に作ることができる限り、一般のポリシロキサンの粘度と同様に変化しても良い。これには、5センチストークという低い値(37℃においてガラス粘度計によって測定)から約20,000,000センチストークまでの粘度が含まれるが、これに限定されない。好ましくは、ポリシロキサンの粘度は37℃において約5ないし約5,000センチストーク、より好ましくは約5ないし約2,000センチストーク、最も好ましくは約100ないし約1,000センチストークである。それ自身は流れることに対して耐性のある高粘度ポリシロキサンは、おむつトップシート上に、たとえばポリシロキサンを界面活性剤で乳化する方法、または溶剤たとえばヘキサン(模範的な意味のためだけに挙げる)を用いてポリシロキサンを溶液で用意する方法によって、効果的に堆積させることができる。ポリシロキサンエモリエントをおむつトップシートに塗る個々の方法については、後でより詳細に述べる。
【0101】
本発明の使用に好ましいポリシロキサン化合物は、米国特許5,059,282(Ampulskiら)(1991年、10月22日に付与)に開示されており、この文献は本明細書に参照により取り入れられている。本発明の組成物中のエモリエントとしての使用に特に好ましいポリシロキサンには、フェニル−置換ポリメチルシロキサン化合物(たとえばダウコーニング556化粧品グレード流動物:ポリフェニルメチルシロキサン)、およびセチルまたはステアリル置換されたジメチコーン例えばそれぞれダウ2502およびダウ2503ポリシロキサン液体が含まれる。このようなフェニル−官能基またはアルキル基による置換に加えて、効果的な置換をアミノ、カルボキシル、ヒドロキシル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒド、ケトン、アミド、エステル、およびチオール基によって行うことができる。これらの効果的な置換基の中で、フェニル、アミノ、アルキル、カルボキシル、およびヒドロキシル基を含む基の群が他よりもより好ましい;そしてフェニル−官能基が最も好ましい。
【0102】
好適な湿潤剤にはグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリヒドロキシステアリンなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0103】
存在する場合には、組成物に含まれ得るエモリエントの量は、含有される個々のエモリエント、所望するローション様の利点、組成物中の他の成分および同様の要因を含む種々の要因に依存する。組成物は、組成物全体に対して0ないし約100重量%のエモリエントを含む。好ましくは、組成物は約10ないし約95重量%、より好ましくは約20ないし約80重量%、最も好ましくは約40ないし約75重量%のエモリエントを含む。
【0104】
本発明で有用な治療/皮膚保護の組成物のその他の随意的で好ましい成分は、組成物(好ましいエモリエントまたは他の皮膚コンディション、保護、もしくは治療の薬剤を含む)を処理された用品上または用品中の所望する位置で不動化することができる薬剤である。組成物中のある種の好ましいエモリエントは20℃で可塑性または液体のコンシステンシーを有するので、せん断応力を緩やかに受けたときでさえ流れて移動する傾向がある。吸収性用品の身体接触面または他の位置に、特に融解または溶融した状態で塗ったときに、エモリエントは処理された領域内または領域上に主に残るわけではない。その代わりに、エモリエントは用品の望まない領域へ移動して流れる傾向がある。特に、エモリエントが用品の内部へ移動すると、本発明の方法で効果的な組成物に用いるエモリエントおよび他の皮膚コンディショニング薬剤の多くが有する疎水性のために、望ましくない影響を用品コアの吸収性に与える可能性がある。
【0105】
エモリエントが用品の内部へこのように移動することは、本発明で有用な組成物に用いるエモリエントおよび他の皮膚コンディショニング薬剤の多くが有する疎水性のために、望ましくない影響を用品コアの吸収性に与える可能性がある。またこのことは、所望する治療または保護の利点を得るためには、より多くのエモリエントを用品に塗らなければならないことを意味する。エモリエントのレベルを増やすことは、コストを上げるだけでなく、用品コアの吸収性への望ましくない効果、および処理された用品を加工/改造する間の組成物の望ましくない移転を悪化させる。
【0106】
不動化剤は、このエモリエントの移動して流れる傾向を、主に組成物を塗る用品の表面または領域でエモリエントを局在化することによって弱める。これは、不動化剤が組成物の融点および/または粘度をエモリエントのそれよりも高くするという事実にある程度起因することであると考えられる。不動化剤は好ましくはエモリエントと混和する(またはエモリエントに適切な乳化剤によって溶解する、またはエモリエントに分散する)ので、不動化剤はエモリエントを、用品の身体接触面の表面またはエモリエントが塗られる領域に捕捉する。
【0107】
また不動化剤を、身体接触面または不動化剤が塗られる用品の領域に「固定(lock)」することが好ましい。これは、用品に塗ったときに直ちに固まる(すなわち凝固する)不動化剤を用いることで達成される。また、処理された用品をブロワー、ファン、低温のロールなどを用いて外で冷却することで、不動化剤の結晶化の速度を上げることができる。
【0108】
エモリエントと混和する(または溶解する)ことに加えて、不動化剤の融解プロファイルは、周囲温度で固体または半固体である組成物をもたらすことが好ましい。この点に関して、好ましい不動化剤の融点は少なくとも約35℃である。不動化剤それ自体は移動または流れる傾向がないので、これはそうである。好ましい不動化剤の融点は少なくとも約40℃である。典型的には、不動化剤の融点は約50℃ないし約150℃である。
【0109】
利用の際、ここで効果的な不動化剤は、スキンケア組成物の好ましい特性によってここで説明するスキンの利点がもたらされる限り、多くの薬剤のいずれかから選ぶことができる。好ましい不動化剤には、C14−C22脂肪アルコール、C12−C22脂肪酸、および平均エトキシル化度が約2ないし約30のC12−C22脂肪アルコールエトキシレート、およびこれらの混合物からなる群から選択された要素が含まれる。好ましい不動化剤には、C16−C18脂肪アルコール、最も好ましくはセチルアルコール、ステアリルアルコール、ベフニル(behnyl)アルコール、およびこれらの混合物からなる群から選択された結晶質高融点材料が含まれる。これらの材料の線形性によって、処理された用品の表面上または用品内での凝固が加速され得る。その他の好ましい不動化剤には、C16−C18脂肪酸、最も好ましくはパルミチン酸、ステアリン酸、およびこれらの混合物からなる群から選択されたものが含まれる。パルミチン酸およびステアリン酸の混合物が、特に好ましい。さらに他の好ましい不動化剤には、平均エトキシル化度が約5ないし約20であるC16−C18脂肪アルコールエトキシレートが含まれる。好ましくは、脂肪アルコール、脂肪酸および脂肪アルコールは、直線状である。重要なことに、これらの好ましい不動化剤たとえばC16−C18脂肪アルコールによって、組成物の結晶化速度が上がり、組成物は下地表面で急速に結晶化する。
【0110】
ここで使用できる他のタイプの不動化剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸エステル、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、およびこれらの混合物が含まれる。好ましいエステルおよびアミドは、ポリヒドロキシ基上に3以上の遊離ヒドロキシ基を有し、また典型的に本質的に非イオン性である。組成物を塗った用品を使用する人達の皮膚が敏感な場合があるので、これらのエステルおよびアミドも皮膚に対して比較的優しく非刺激性でなくてはならない。
【0111】
本発明の使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸エステルは次の化学式を有する。
【0112】
【化2】
Figure 0004554071
【0113】
ここでRはC5−C31ヒドロカルビル基、好ましくは直鎖C7−C19アルキルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖C9−C17アルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖C11−C17アルキルまたはアルケニル、またはこれらの混合物である。Yは、少なくとも2つの遊離ヒドロキシルが直接結合したヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル基である。nは少なくとも1である。好適なY基は以下のものから得られる。ポリオールたとえばグリセロール、ペンタエリスリトール;糖たとえばラフィノース、マルトデキストロース、ガラクトース、スクロース、グルコース、キシロース、フルクトース、マルトース、ラクトース、マンノース、およびエリトロース;糖アルコールたとえばエリトリトール、キシリトール、マリトール、マンニトール、およびソルビトール;および糖アルコールの無水物たとえばソルビタンである。
【0114】
本発明での使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸エステルの1つのクラスには、ある種のソルビタンエステル、好ましくはC16−C22飽和脂肪酸のソルビタンエステルが含まれる。これらが典型的に製造される方法のために、これらのソルビタンエステルには通常モノ−、ジ−、トリ−などのエステルの混合物が含まれる。好適なソルビタンエステルの代表的な例には、ソルビタンパルミテート(たとえばSPAN40)、ソルビタンステアレート(たとえばSPAN60)、およびソルビタンベヘネート(含む:これらのソルビタンエステルの1または複数のモノ−、ジ−、およびトリ−エステルバージョンたとえばソルビタンモノ−、ジ−、およびトリ−パルミテート、ソルビタンモノ−、ジ−、およびトリ−ステアレート、ソルビタンモノ−、ジ−、およびトリ−ベヘネート)とともに、混合された獣脂脂肪酸ソルビタンモノ−、ジ−、およびトリ−エステルが含まれる。異なるソルビタンエステルの混合物たとえばソルビタンパルミテートとソルビタンステアレートを用いても良い。特に好ましいソルビタンエステルはソルビタンステアレート、典型的にモノ−、ジ−、およびトリ−エステル(加えてある程度のテトラエステル)の混合物としてのソルビタンステアレートたとえばSPAN60、および商標名GLYCOMUL-SでLonza社から販売されるソルビタンステアレートである。これらのソルビタンエステルには典型的にモノ−、ジ−、およびトリ−エステル、加えてある程度のテトラエステルの混合物が含まれるが、モノ−およびジ−エステルが通常これらの混合物中の支配的な種である。
【0115】
本発明での使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸エステルの他のクラスには、ある種のグリセリルモノエステル、好ましくはC16−C22の飽和脂肪酸のグリセリルモノエステルたとえばグリセリルモノステアレート、グリセリルモノパルミテート、およびグリセリルモノベヘネートが含まれる。再び、ソルビタンエステルと同様に、グリセリルモノエステル混合物には典型的にある程度のジ−およびトリエステルが含まれる。しかし、このような混合物は、本発明で有用であるためには、グリセリルモノエスエル種を支配的に含んでいなければならない。
【0116】
本発明での使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸エステルの他のクラスには、ある種のスクロース脂肪酸エステル、好ましくはスクロースのC12−C22の飽和脂肪酸エステルが含まれる。スクロースモノエステルおよびジエステルが特に好ましく、またこれらにはスクロースモノ−およびジ−ステアレートならびにスクロースモノ−およびジ−ラウレートが含まれる。
【0117】
本発明での使用に好適なポリヒドロキシ脂肪酸アミドは下の化学式を有する。
【0118】
【化3】
Figure 0004554071
【0119】
ここでR1はH、C1−C4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、メトキシエチル、メトキシプロピル、またはこれらの混合物、好ましくはC1−C4アルキル、メトキシエチルまたはメトキシプロピル、より好ましくはC1またはC2アルキルまたはメトキシプロピル、最も好ましくはC1アルキル(すなわちメチル)またはメトキシプロピルである。R2はC5−C31ヒドロカルビル基、好ましくは直鎖C7−C19アルキルまたはアルケニル、より好ましくは直鎖C9−C17アルキルまたはアルケニル、最も好ましくは直鎖C11−C17アルキルまたはアルケニル、またはこれらの混合物である。Zは、少なくとも3つのヒドロキシルが直接結合した線状のヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル基である。米国特許5,174,927(Honzaに1992年12月29日に付与)(本明細書に参照により取り入れられている)を参照のこと。この文献はこれらのポリヒドロキシ脂肪酸アミドとともにその調製について開示している。
【0120】
Z基は還元糖から還元的アミノ化反応で得ることが好ましく、グリシチルが最も好ましい。好適な還元糖にはグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、およびキシロースが含まれる。高デキストロースコーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、および高マルトースコーンシロップを、上で挙げた個々の糖とともに、利用することができる。これらのコーンシロップは、糖成分の混合物をZ基用に生成することができる。
【0121】
Z基は好ましくは、‐CH2‐(CHOH)n‐CH2OH、-CH(CH2OH)‐[(CHOH)n-1]‐CH2OH、‐CH2OH‐CH2‐(CHOH)2(CHOR3)(CHOH)-CH2OHからなる群から選択される。ここで、nは3ないし5の整数、R3はHまたは環状もしくは脂肪族の単糖である。最も好ましいのはnが4のグリシチル、特に‐CH2‐(CHOH)4‐CH2OHである。
【0122】
上記化学式において、R1はたとえば、N‐メチル、N‐エチル、N‐プロピル、N‐イソプロピル、N‐ブチル、N‐2‐ヒドロキシエチル、N‐メトキシプロピル、またはN‐2‐ヒドロキシプロピルであり得る。R2はたとえば、コカミド、ステアラミド、オレアミド、ラウラミド、ミリスタミド、カプリカミド、パルミタミド、タロウアミドなどをもたらすように選ぶことができる。Z基は、1‐デオキシグルシチル、2‐デオキシフルクチチル、1‐デオキシマルチチル、1‐デオキシラクチチル、1‐デオキシガラクチチル、1‐デオキシマンニチル、1‐デオキシマルトトリオチチルなどであり得る。
【0123】
最も好ましいポリヒドロキシ脂肪酸アミドは以下の一般的な化学式を有する。
【0124】
【化4】
Figure 0004554071
【0125】
ここでR1はメチルまたはメトキシプロピル、R2はC11‐C17直鎖アルキルまたはアルケニル基である。これらにはN‐ラウリル‐N‐メチルグルカミド、N‐ラウリル‐N‐メトキシプロピルグルカミド、N‐ココイル‐N‐メチルグルカミド、N‐ココイル‐N‐メトキシプロピルグルカミド、N‐パルミチル‐N‐メトキシプロピルグルカミド、N‐タロウィル‐N‐メチルグルカミド、またはN‐タロウィル‐N‐メトキシプロピルグルカミドが含まれる。
【0126】
前述したように、不動化剤の中にはエモリエントに溶解するために乳化剤を必要とするものがある。これは、特にある種のグルカミドたとえばHLB値が少なくとも約7のN‐アルキル‐N‐メトキシプロピルグルカミドの場合にそうである。好適な乳化剤には典型的にHLB値が7未満のものが含まれる。この点に関して、HLB値が約4.9以下である前述のソルビタンエステルたとえばソルビタンステアレートが、これらのグルカミド不動化剤をペトロラタムに溶解するのに効果的であることが見出されている。その他の好適な乳化剤には、steareth‐2(化学式CH3(CH2)17(OCH2CH2)nOH(ここでnの平均値は2)に従うステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル)、ソルビタントリステアレート、イソソルビデラウラーテ、およびグリセリルモノステアレートが含まれる。乳化剤を、不動化剤をエモリエントに溶解させるのに十分な量で添加して、実質的に均質な混合物を得ることができる。たとえば、普通は融解して単相の混合物になることはないN‐ココイル‐N‐メチルグルカミドとペトロラタムとの約1:1の混合物が、20%のsteareth−2とソルビタントリステアレートとの1:1の混合物を乳化剤として添加することで、融解して単相の混合物になる。
【0127】
単独でまたは前述の不動化剤と組み合わせて不動化剤として利用できる他のタイプの成分には、蝋たとえばカルナウバ、オゾケライト、蜜蝋、カンデリラ、パラフィン、イソパラフィン、セレシン、エスパルト、オウリクリ(ouricuri)、レゾワックス(resowax)、および他の既知の混合された蝋および鉱蝋が含まれる。これらの材料の高融点が、組成物を吸収性用品の所望の表面または位置で不動化することを助ける。さらに微結晶質の蝋が、単独でまたは他の不動化剤と組み合わせて、効果的な不動化剤である。また微結晶質の蝋は、低分子量の炭化水素材料をスキンケア組成物内に「固定(lock up)」することも助けることができる。好ましい代替的な不動化剤は、パラフィン蝋たとえばStrahl and Pitsch社(West Babylon、NY11704)から販売されるパラフィンS.P.434である。
【0128】
組成物に含有できる随意的な不動化剤の量は、含有する活性剤(たとえばエモリエント)、含有する具体的な不動化剤、組成物中の他の成分、不動化剤を他の成分に溶解するのに乳化剤が必要かどうか、および同様の要因を含む種々の要因に依存する。存在する場合には、組成物は典型的に約5ないし約90%の不動化剤を含む。好ましくは組成物は、約5ないし約50%、最も好ましくは約10ないし約40%の不動化剤を含む。
【0129】
もちろん、用品のトップシートの少なくとも一部が、液体(たとえば尿)がトップシートを通って急速に移動することを促進するために、親水性の材料で作られていることは非常に望ましいことである。同様に、液体がトップシートを通って急速に移動することを確実にするために、組成物が十分に濡れやすいことは好ましいことであり得る。その代わりに疎水性のスキンケア組成物を、トップシートの流動物の取扱特性が適切に維持されるようにそれらが塗られる限り、利用しても良い(たとえば後述するように、組成物をトップシートに不均一に塗ることがこの目標を達成する1つの方法である)。こうして、身体滲出物が、トップシートを通って吸われて吸収性コアに吸収されるのではなくて組成物トップシートの外へ流れ出る可能性が減る。親水性の組成物を必要とする場合に、組成物に用いる個々の成分に依存して、濡れ性を改善するために親水性界面活性剤(または親水性界面活性剤の混合物)を必要としまたはしない場合がある。例えば、ある種の不動化剤たとえばN‐ココイル‐N‐メトキシプロピルグルカミドは、HLB値が少なくとも約7であり、親水性界面活性剤を添加しなくても十分に濡れ性がある。他の不動化剤たとえばC16−C18脂肪アルコールはHLB値が約7を下回るため、組成物を用品のトップシートに塗るときに、親水性界面活性剤を添加して濡れ性を改善する必要がある。もちろん、濡れ性に関する懸念は、考慮している身体接触面が用品のトップシート以外である場合には、またはトップシートの流動物取扱特性が他の方法(たとえば不均一な塗り)によって適切に維持される場合には、要因とはならない。
【0130】
好適な親水性界面活性剤は、スキンケア組成物の他の成分と混和して均質な組成物を形成できることが好ましい。組成物を塗った使い捨て吸収性用品を使用する人達の皮膚が敏感な場合があるので、これらの界面活性剤も皮膚に対して比較的優しく非刺激性でなくてはならない。皮膚に対して非刺激性であるだけでなく、処理された用品内の他の構造に対する望ましくない他の影響も回避するために、典型的にこれらの親水性界面活性剤は非イオン性である。
【0131】
好適な非イオン性界面活性剤は、組成物を用品のトップシートに塗った後に実質的に非移動性であり、典型的なHLB値が約4ないし約20、好ましくは約7ないし約20であり得る。非移動性であるために、これらの非イオン性界面活性剤の融解温度は典型的に、保存、出荷、販売、および吸収性用品製品の使用中に通常遭遇する温度たとえば少なくとも約30℃を上回っている。この点に関して、これらの非イオン性界面活性剤の融点は、前述した不動化剤の融点と同様であることが好ましい。
【0132】
用品のトップシート少なくともおむつの液体放出部分に塗る組成物に使用するのに好適な非イオン性界面活性剤には、以下のものが含まれる。アルキルグリコシド;米国特許4,011,389(Langdonらに1977年3月8日に付与)に記載されているようなアルキルグリコシドエーテル。この文献は参照により取り入れられている;アルキルポリエトキシル化されたエステルたとえばPegosperse1000MS(Lonza社(Fair Lawn、New Jersey)から販売されている)、平均エトキシル化度が約2ないし約20、好ましくは約2ないし約10である、C12−C18脂肪酸のエトキシル化されたソルビタンモノ−、ジ−および/またはトリ−エステルたとえばTWEEN60(平均エトキシル化度が約20であるステアリン酸のソルビタンエステル)およびTWEEN61(平均エトキシル化度が約4であるステアリン酸のソルビタンエステル)、および脂肪族アルコールと約1ないし約54モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。脂肪族アルコールのアルキル鎖は典型的に、直鎖(線状)の構成であって、約8ないし約22の炭素原子を含む。特に好ましいのは、約11ないし約22の炭素原子を含むアルキル基を有するアルコールと、アルコール1モル当たり約2ないし約30モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。このようなエトキシル化されたアルコールの例には、ミリスチルアルコールとアルコール1モル当たり7モルのエチレンオキシドとの縮合生成物、ココナッツアルコール(長さが10ないし14の炭素原子のアルキル鎖を有する脂肪アルコールの混合物)と、約6モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が含まれる。多くの好適なエトキシル化されたアルコールが市販されており、これには以下のものが含まれる。TERGITOL15-S-9(C11−C15の線状アルコールと9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)(ユニオンカーバード社から販売されている);KYRO EOB(C13−C15の線状アルコールと9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)(プロクターアンドギャンブル社から販売されている)、NEODOLの商品名の界面活性剤(Shell Chemical社から販売されている)、特にNEODOL25-12(C12−C15の線状アルコールと12モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)およびNEODOL23-6.5T(C12−C13の線状アルコールと、蒸留(常圧蒸留)してある種の不純物を取り除いた6.5モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)、特にPLURAFACの商品名の界面活性剤(BASF社から販売されている)、特にPLURAFAC A-38(C18の直鎖アルコールと27モルのエチレンオキシドとの縮合生成物)(ある種の親水性界面活性剤、特にエトキシル化されたアルコールたとえばNEODOL25-12も、アルキルエトキシレートエモリエントとして機能する)。その他の例の好ましいエトキシル化されたアルコール界面活性剤には、ICI’sのクラスのBrij界面活性剤およびそれらの混合物が含まれ、Brij72(すなわちsteareth−2)およびBrij76(すなわちsteareth−10)が特に好ましい。また、約10ないし約20の平均エトキシル化度までエトキシル化されたセチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物も、親水性界面活性剤として用いても良い。
【0133】
組成物で使用するのに好適な別のタイプの界面活性剤には、Aerosol OT、すなわちAmerican Cyanamid社から販売されるナトリウムスルホスクシニック酸のジオクチルエステルが含まれる。
【0134】
組成物で使用するのに好適なさらに別のタイプの界面活性剤には、シリコーンコポリマーたとえばゼネラルエレクトリックのSF1188(ポリジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンエーテルとのコポリマー)およびゼネラルエレクトリックのSF1228(シリコーンポリエーテルコポリマー)が含まれる。これらのシリコーン界面活性剤は、前述した他のタイプの親水性界面活性剤たとえばエトキシル化されたアルコールと組み合わせて使用することができる。これらのシリコーン界面活性剤は、組成物の0.1重量%という低い濃度、より好ましくは約0.25ないし約1.0重量%の濃度において効果的であることが分かっている。
【0135】
親水性の組成物を必要とする場合、組成物の濡れ性を所望のレベルまで上げるのに必要な親水性界面活性剤の量は、使用する不動化剤(もしあるのなら)のHLB値およびレベル、使用する界面活性剤のHLB値、および同様の要因にある程度依存する。組成物は約0.1ないし約50%の親水性界面活性剤を、組成物の濡れ性特性を上げる必要がある場合に含むことができる。好ましくは組成物は、約1ないし約25%、最も好ましくは約10ないし約20%の親水性界面活性剤を、濡れ性を上げる必要がある場合に含む。
【0136】
組成物は、このタイプのエマルション、クリーム、軟膏、ローション、パウダー、懸濁液などに通常存在する他の成分を含むことができる。これらの成分には以下のものが含まれる。水、粘度変更剤、香水、殺菌抗菌性活性剤、抗ウィルス剤、薬剤活性剤、フィルム形成剤、脱臭剤、乳白剤、アストリンゼン、溶剤、防腐剤、ビタミンなど。詳細には、水を主成分とするスキンケア組成物を使用する場合には、防腐剤を必要とするであろう。好適な防腐剤には以下のものが含まれるが、これに限定されるわけではない。プロピルパラベン、メチルパラベン、ベンジルアルコール、塩化ベンズアルコニウム、三塩基リン酸カルシウム、ブチル化されたヒドロキシトルエン、または酸たとえばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、乳酸、安息香酸、サリチル酸など。
【0137】
好適な粘度変更剤には以下のものが含まれる。効果的な不動化剤として説明した薬剤(items)の一部、アルキルガラクトマンネン、シリカ、タルクセスキオリート(sesquioleate)、改質されたセルロースたとえばヒドロキシエチルセルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、亜鉛ステアレート、および当該技術分野に知られ得る他の粘度変更剤。
【0138】
好適な溶剤には以下のものが含まれる。プロピレングリコール、グリセリン、シクロメチコーン、ポリエチレングリコール、ヘキサレングリコール、ジオールおよび多ヒドロキシ系溶剤。
【0139】
好適なビタミンにはビタミンA、D3、E、およびEアセタートが含まれる。
【0140】
さらに、安定剤たとえばセルロース誘導体、蛋白質、およびレシチンを添加して、組成物の保存期間を延ばしても良い。これらの材料はすべて、このような組成物に対する添加剤として当該技術分野では良く知られており、ここで用いる組成物中において適切な量で使用できる。
【0141】
特に好ましいスキンケア組成物は、実施例3で説明し表4に示すローション組成物である。後述するように、この組成物は、皮膚の過剰な水和を緩和する際に本発明の構造とともに使用すると特に効果的であることが分かっている。
【0142】
(ローションの調製とローション組成物によるおむつトップシートの処理)
本発明の特に好ましいローション組成物は、その個々の成分を融解したのち混合するだけで調製できる。このような調製の詳細は後述の実施例3で説明する。
【0143】
本発明の吸収性用品を作製する際、スキンケア組成物を、着用中に組成物の少なくとも一部が処理された用品から着用者の皮膚へ移るように塗る。すなわち、スキンケア組成物を1または複数の着用者接触面に直接塗るか、または使用者/介護人によって干渉されることなく使用中に1または複数の着用者接触面から移ることにスキンケア組成物を容易に利用できるように代わりの位置もしくは手段に塗る。(例えば、着用者接触面の下に配置された材料、カプセルに包まれた材料)。もちろん、組成物を皮膚の障害に最も敏感な身体部分に移すために、着用中に着用者の殿部、性器、殿部の間(intertriginous)、肛門部分に接触するトップシートおよびカフスの部分に組成物を含むことが好ましい。また着用者の腰、腹部、背中、ウエスト、横腹、大腿などのうちの1つまたは複数に移すために、組成物を用品の他の部分に塗っても良い。
【0144】
本発明に係る処理された用品を作製する1つの好ましい方法は、実施例3の好ましいローション組成物を、おむつトップシート下地の内側の表面(すなわち身体を向く表面)に塗ることである。溶融または液体コンシステンシーを有する滑らかな材料を一様に分配する種々の塗布方法のいずれかを利用できる。好適な方法には、噴霧、印刷(たとえばフレキソ印刷)、コーティング(たとえばグラビアコーティング)、スロットダイ押出し、またはこれらの塗布技術の組み合わせ、例えばローション組成物を回転する表面たとえば塗りロールへ噴霧し、そして組成物をおむつトップシートの外側表面に移すことが含まれる。組成物は用品に、組立て中のどんな時点で塗っても良い。例えば組成物を、完成した使い捨て吸収性用品に包装前に塗っても良い。また組成物を所定の構成要素(たとえばトップシート、カフス、側部、ウエストなど)に、その構成要素を他の未加工の材料と組み合わせて使い捨て吸収性用品の完成品を形成する前に、加工現場でまたは材料供給業者が塗っても良い。やはり組成物を用品の他の部分に、組成物が1または複数の着用者接触面に使用中に移動するように塗っても良い。
【0145】
用品の着用者接触面に組成物を塗る最小レベルは、組成物が本方法に従って移ったときに治療および/または保護の利点が与えられるのに効果的な量である。組成物を塗るレベルは、処理された用品の構成要素、組成物によって処理されていない着用者接触面の表面積の相対的な量、組成物の成分などを含む種々の要因に依存する。一般に、用いる組成物が比較的疎水性で本質的にトップシートのすべてに塗られるものならば、組成物を用品のトップシートに好ましくは約0.1mg/in2(0.02mg/cm2)ないし約15mg/in2(2.3mg/cm2)、より好ましくは約1mg/in2(0.2mg/cm2)ないし約10mg/in2(2mg/cm2)の量で塗る。より高いレベルのスキンケア組成物を、流動物取扱特性が影響を受けない用品の他の構成要素(たとえばカフス、ウエストバンド、側部パネルなど)に塗っても良いことが認識される。また、比較的親水性の組成物の場合には、容認できない程度にまで液体取扱特性に悪影響を与えることなく、より高い付加レベルをトップシートに用いても良いことも認識される。逆に、トップシート以外の構成要素(たとえばカフス、ウエスト)に塗る場合には、より高レベルの親水性の組成物は、滲出物が用品のエッジに運ばれて漏れてしまう可能性を避けるために好ましくない。
【0146】
組成物を不均一に、用品の着用者接触面に塗っても良い。「不均一」の意味は、組成物の量、位置、分布パターンなどが着用者接触面に渡って変化し、また用品の特定の領域でさらに変化し得るということである。例えば、トップシートの液体取扱特性を維持するためには、特に組成物が本質的に疎水性である場合に、組成物をトップシートに不均一に塗ることが好ましい場合がある。この点に関して、用品(および用品の領域)の処理された表面のある部分においては、組成物が全くない表面の部分も含めて、組成物の量がより多かったり少なかったりする場合がある。このような好ましい態様の1つにおいて組成物が比較的疎水性である場合には、トップシートの表面は組成物が全く塗られていない部分を、特に用品の股領域に対応するトップシートの部分に有する。
【0147】
おむつトップシートの場合、ローション組成物をおむつトップシートに塗る方法は、トップシートがローション組成物で飽和することがないようなものでなければならない。トップシートがローション組成物で飽和すると、ローションがトップシートの開口を塞いで、トップシートが流動物を下の吸収性コアに伝える能力が低下する可能性がより大きい。また、トップシートの飽和は、治療および/または保護のローションの利点を得るためには必要ではない。詳細には、好適な塗布方法によって、ローション組成物を主におむつトップシートの外側表面に塗る。好ましい塗布方法は、融解したローションを中央領域68のトップシート24の部分にスロットダイ押出しして、塗布領域を長手方向の中心線67と横方向の中心線66の周りに対称に配置することである。特に好ましいのは、このようなローションを間隔を置いて離した複数のストライプで(すなわち不均一な被覆範囲で)塗って、おむつ20の吸収性特性へのローションの影響を最小限にすることである。このような特に好ましい塗布によって、中央領域68に開口ができ、そこに堆積し得る身体流動物を容易に吸収する。ここで用いるトップシート24の「開口率(percent open area)」は次のようにして求める。(i)股領域を覆うトップシートの表面積を測定する、(ii)この部分のトップシートの未処理領域の全表面積を測定する、そして(iii)(ii)の測定値を(i)の測定値で割る。ここで用いる用品の股領域は、後で規定するが、用品の股ポイント付近に縦方向および横方向の中心が位置する矩形である。「股ポイント」は、立った姿勢の着用者に用品を取り付け、伸縮性の繊維を脚のまわりに8の字の形に取り付けて求める。繊維が交差する点に対応する用品の点を、用品の股ポイントと考える。股ポイントは、吸収性用品を意図した方法で着用者に取り付けて、交差する繊維が用品のどこに接触するのかを求めることで決められることが理解される。失禁用器具(たとえばおむつまたは成人向け失禁用用品)の股領域の長さは典型的に、吸収性用品の全長(すなわちy−寸法)の約40%に対応する。生理用ナプキンに関しては、股領域の長さは用品の全長の約80%に対応する。股領域の幅は、股ポイントで測定したときに最も広い吸収性コア要素の幅に相当する。ここで用いる「未処理」は、約0.05mg/in2(0.1g/m2)未満のトップシートの領域を意味する。この点に関して、開口率は、約1%ないし約99%、約5%ないし約95%、約10%ないし約90%、約15%ないし約85%、約20%ないし約80%、約25%ないし約75%、約30%ないし約70%、または約35%ないし約65%であり得る。トップシートの所望のローション効果および所望の液体取扱特性を達成するのに必要な開口率は、ローションの特性(特にローションの組成およびその相対的な疎水性/親水性特性)に大きく影響される。当業者には、開口率は通常の実験によって容易に求められることが理解されるであろう。
【0148】
驚くべきことに、組成物を含むトップシートまたは他の領域は不均一に処理されていること(たとえば組成物が全く塗られていない微細なまたは巨視的な領域)が好ましいが、用品の着用中に、組成物はトップシートの未処理領域に対応する着用者の皮膚の領域にさえ移る。皮膚に移る組成物の量および均一性は、着用者の皮膚と処理された用品の表面との接触、着用期間の間に着用者の皮膚と処理領域との間に生じる摩擦、組成物の移転を促進する着用者から発生した熱(warmth)、組成物の特性、組成物を構成する材料などを含む種々の要因に依存すると思われる。
【0149】
ローション組成物は典型的にはその溶融物から下地に塗ってトップシート24を形成する。好ましいローション組成物は周囲温度をはるかに上回る温度で融解するため、通常は加熱したコーティング物としてトップシートに塗る。典型的には、ローション組成物を約35℃ないし約100℃、好ましくは約40℃ないし約90℃の温度まで、おむつトップシートに塗る前に加熱する。融解したローション組成物はおむつトップシートに塗られると冷却されて凝固し、凝固したコーティングまたはフィルムをトップシートの表面に形成する。また塗布プロセスには、ローションの冷却/固化(set up)を促進するようにデザインされた単位操作が含まれていても良い。このような単位操作には、処理された用品をブロワー、ファンなどを用いて外部冷却すること、チルロール、および当該技術分野に知られ得る他のこのような方法が含まれるが、これらに限定されない。
【0150】
おむつトップシートにローションを塗る最小レベルは、着用者の皮膚の過剰な水和を低減するのに効果的な量である。ローション組成物を下地に塗って本発明のトップシート24を形成する量は、好ましくは約0.05mg/in2(0.1g/m2)ないし約80mg/in2(125g/m2)、より好ましくは約1mg/in2(2g/m2)ないし約40mg/in2(62g/m2)、さらにより好ましくは約4mg/in2(6g/m2)ないし約26mg/in2(40g/m2)である。エモリエントは実質的に不動化されているので、所望のスキンケアの利点を付与するのに必要な組成物のローションが少なくてすむ。このように比較的低い塗布レベルのローション組成物は、所望の治療および/または保護のローションの利点をトップシートに付与するのに適切であるが、トップシートの吸収性および/または濡れ性特性に否定的に影響はしない。ローション塗布はより詳細には、同時継続米国特許出願番号______(出願番号が割り当てられたときに記入する)(代理人の整理番号5494CR、1997年8月8日にRoeらの名前で出願)に記載されている。この文献の開示はこの明細書に参照により取り入れられている。
【0151】
(吸収性用品の領域)
しかし、適切な材料の選択以外では、吸収性用品20での材料の配置が非常に重要である。以下の説明の範囲においては、吸収性用品20は2つの領域、すなわち吸収性コア28を含む用品の一方の部分(すなわち中央領域68)と、吸収性用品20の残りを含むもう一方の部分を備えるとみなす。
【0152】
こうして、中央領域68は、身体滲出物が放出される身体の開口部を使用中に覆う領域を表わし、さらに長手方向に着用者のウエストまで延びる。
【0153】
液体取扱手段および補助手段たとえば種々の他の要素(たとえば粘着剤)を一緒に保持する要素を除いて、この中央領域68は、使用中に着用者の皮膚の方へ向くことが意図され一般にトップシート材料と言われる1または複数の材料と、用品の反対側の表面(すなわち衣服側表面)を覆うことが意図された1または複数の材料とを備える。
【0154】
シャーシ領域69は、用品を着用者に保持することが意図された用品の要素(すなわち固定手段)、身体滲出物が用品の外へ漏れるのを妨ぐことを意図した要素(たとえば弾性を持たせた脚部カフス34、またはウエスト部材34)、および種々の要素を接続する手段(たとえば締結システム36)を備える。
【0155】
またシャーシ領域69は、使用中に着用者の皮膚の方へ向くことが意図された一般にトップシート24と言われる1または複数の材料と、用品の反対側の表面を覆うことが意図された1または複数の材料(すなわちバックシート26)とを備える。上述したように、通気性材料をこのような用品のバックシート26に用いる場合には、バックシート材料は液体を通過させることなく最大の蒸気通気性を有する必要がある。
【0156】
(通気性および処理されたトップシート)
本発明の1つの側面においては、通気性のバックシート26とトップシート24とが協同してスキンケアの利点(たとえば過剰な水和からの保護)をもたらす。理論に縛られるわけではないが、出願人はこの協同によってこのような利点がいかにして与えられるかを以下のように説明できると考える。
【0157】
・本発明の好ましいスキンケア組成物は、トップシート24を上述のように処理して与えたときに、過剰な環境湿度と着用者の皮膚との間の相互作用に対する付加的なバリアを与える役目を果たす。効果的なバリアを与えるためには、本発明の好ましいスキンケア組成物の少なくとも一部が、後述するローションの形態でトップシートから着用者の皮膚へ移らなければならない。出願人は、0.07mg/cm2ほどが移れば、インビボ(in vivo)テスト(実施例4)で測定したときに、皮膚の過剰な水和を減らすのに効果的となり始めることを見出している。ローションのレベルが上述した好ましい範囲にある処理されたトップシート24は、このような効果的な量の本発明のスキンケア組成物を、約6時間の着用時間の後に着用者に移すのに効果的である。(効果的な量のスキンケア組成物を移すために要する時間は、具体的なスキンケア組成物、組成物の塗布量、着用者の動きのレベルなどを含む種々の要因に依存することを認識しなければならない)。また出願人は、ローションの移転レベルが0.17mg/cm2のときに、皮膚の過剰な水和がさらに低減することも見出している。移転レベルおよび過剰な水和の測定方法は、後述のテスト方法のセクションで示し、実施例によってより詳細に説明する。
【0158】
・着用者の皮膚と吸収性用品との間の隙間スペースにおける過剰な相対湿度によって、皮膚からの水蒸気の正常な出し入れが妨げられる可能性がある。このような過剰な湿気を移す手段(通気性バックシート26)を設けることで、過剰な水和への推進力が低下する。上述したように、MVTR値が500g/24h/m2と低いバックシートが、過剰な相対湿度を着用者の皮膚と吸収性用品と間の隙間スペースから外へ運ぶ手段を与えるのに有効となり始める。好ましくは、このような通気性のバックシート26のMVTRは、少なくとも約900g/24h/m2である。より好ましくは、通気性のバックシート26のMVTRは少なくとも1300g/24h/m2である。
【0159】
実施例5で明らかなように、通気性のバックシート26を設けることで、本発明のスキンケア組成物のみによる低下以上に皮膚の過剰な水和が低下する。すなわち、トップシート(スキンケア組成物)と通気性バックシートとが協同して大きなスキンケアの利点をもたらすことができる。
【0160】
(改善されたコア性能と処理されたトップシート)
皮膚の過剰な水和からの保護の改善も、上述の改善されたコア28と上述のトップシートとを組み合わせることによって実現される。理論に縛られるわけではないが、このような組み合わせがどのようにして皮膚の過剰な水和からの保護を改善するかを理解するのに、以下の説明が役に立つことが分かる。簡単に言うと、角質層は、皮膚の下の層への過剰な水和に対する主要なバリアを与えている。そのこと自体で、角質層および皮膚の下の層の水分は環境湿度と平衡している。皮膚が閉塞されると(たとえば吸収性用品によって)、環境湿度のレベルが変化し得る。例えば、排尿の後吸収性用品によって吸収された水分は、そうでなければ存在しなかったであろう余分な環境湿度の供給源として働く。本発明の改善されたコアとトップシートとを備える吸収性用品によって、このような潜在的な過剰な水和に対して以下のように処置することができる。
【0161】
・このような環境湿度がしっかりと保持されていないと、着用者の動きによって水分は戻り(リウェット)、皮膚の過剰な水和を起こす可能性がある。このような水分が着用者の皮膚に達することができなければ、過剰な水和の危険は減る。上述したように、本発明の吸収性コア28は吸収された身体流動物をよりしっかりと保持する役目を果たす(リウェットの低減)。
【0162】
・本発明のスキンケア組成物は、過剰な環境湿度と着用者の皮膚との間の相互作用に対する付加的なバリアを与える役目を果たす。効果的なバリアを与えるために、本発明の好ましいスキンケア組成物の少なくとも一部は、後述するローションの形態で、トップシートから着用者の皮膚へ移らなければならない。出願人は、0.07mg/cm2ほどが移れば、インビボテストで測定したときに、皮膚の過剰な水和を減らすのに効果的となり始めることを見出している。ローションのレベルが上述した好ましい範囲にある処理されたトップシート24は、このような効果的な量の本発明のスキンケア組成物を、約6時間の着用時間の後に着用者に移すのに効果的である。(効果的な量のスキンケア組成物を移すために要する時間は、具体的なスキンケア組成物、組成物の塗布量、着用者の動きのレベルなどを含む種々の要因に依存することを認識しなければならない。)また出願人は、ローションの移転レベルが0.17mg/cm2のときに、皮膚の過剰な水和がさらに低減することも見出している。移転レベルおよび過剰な水和の測定方法は、後述のテスト方法のセクションで示し、実施例によってより詳細に説明する。
【0163】
言い換えれば、改善された吸収性コア28とトップシート24とが協同して、おむつを取り付けた着用者の皮膚にスキンケアの利点をもたらす。このような利点を実施例6の結果によって示す。
【0164】
(改善されたコア性能と通気性)
上述の改善された吸収性コア28は液体保持能力が高く(すなわちリウェットが低い)、上述の通気性バックシート26と組み合わせると、過剰な水和からの保護が従来の技術のおむつと比較して改善された吸収性用品をもたらすことができる。理論に縛られるわけではないが、以下の説明は保護が改善されるメカニズムを理解するのに役立つ。上述したように皮膚の過剰な水和は、おむつのような吸収性用品を着用したときには、以下のいずれかに帰因する。
【0165】
・皮膚を柔らかくして過剰な水和を起こし得る、皮膚上での水性の身体流動物の存在。または、
・皮膚からの水蒸気の正常な出し入れを妨げ得る、着用者の皮膚と吸収性用品との間の隙間スペースでの過剰な相対湿度。
【0166】
いずれの場合も、このような閉塞によって着用者の皮膚が過剰な水分を蓄積し得る(すなわち過剰な水和になる)。本発明の吸収性用品たとえばおむつ20は、この不均衡を、過剰な水分を着用者の皮膚から除く手段(リウェットの低減)と、着用者の皮膚と吸収性用品との間の隙間スペースでの過剰な相対湿度を最小限にする手段(通気性)とを講ずることで、妨げることができる。また、本発明の改善されたコアはリウェットを低減するだけでなく、身体滲出物をより効率的に保存するのでこのような身体滲出物を放出して通気性のバックシートを通して移動させる可能性がより低い。その結果、MVTR特性がより高いバックシートが、吸収性用品で使用するのに適している。これらの重要な特性の両方を反映する唯一の指標は、吸収性コアに対するPACORM値とバックシート材料に対するMVTR値との比である。PACORM値とMVTR値との比を最小限にして、吸収性用品の通気性を最大にしリウェットを最小にしなければならない。このように最小限にすることは、PACORM値を小さくするか、および/またはMVTR値を高くすることで実現できる。例えば、PACORM値が約65mgの本発明の改善された吸収性コアを有するおむつを、MVTR値が1300g/m2/24hの通気性バックシート26を有する本発明のおむつ20で使用することができる。比が約0.05mg/(g/m2/24h)のこのようなおむつは、従来の技術のおむつと比較したときに、過剰な水和を低減するのに効果的である。出願人は、PACORM:MVTR比が約0.05mg/(g/m2/24h)以下であるのが効果的であることを見出している。好ましくは、PACORM:MVTR比は約0.04mg/(g/m2/24h)未満である。より好ましくは、この比は約0.03mg/(g/m2/24h)未満である。
【0167】
上述したように、PACORM:MVTR比は、本発明の吸収性コア28と通気性バックシート26との間の関係の有用な指標である。この方法は、本発明の改善された特定の吸収性コア28のリウェット特性(すなわちPACORM値)、通気性バックシート26のMVTRに依存して、変わり得る。明らかに、MVTRが大きくなれば、リウェットがより大きいコア28も適する。こうして、MVTRが約1500g/m2/24hのバックシート26の場合、コア28は約75mgのPACORM値を有することになり、やはり本発明での使用に適している。同様に、以下の組み合わせのバックシートMVTRとコアPACORM値はすべて適している:1800g/m2/24hと90mg;2000g/m2/24hと100mg;2200g/m2/24hと110mg。
【0168】
(改善されたコア性能、通気性、および処理されたトップシート)
明らかに、通気性バックシート26と処理されたトップシート24、改善されたコア28と処理されたトップシート24、または改善されたコア28と通気性バックシート26の組の何れかが、協同して過剰な水和からの保護を改善できるのならば、これらの3つの構成要素のすべてを備える吸収性用品も、過剰な水和に対して効果的であると思われる。従って、本発明の特に好ましい態様は、それぞれ上述した、処理されたトップシート24、通気性バックシート26、および改善された吸収性コア28を備える。
【0169】
このような吸収性用品は、皮膚の過剰な水和の3つの主要源をすべて軽減するのに役立つ要素を備える。すなわち、
・処理されたトップシート24は、着用者の皮膚と、着用者の皮膚の吸収性用品によって閉塞される部分によって規定される局所的な環境との間の環境湿度に対する付加的なバリアをもたらす役目を果たす。
【0170】
・通気性バックシート26は、着用者の身体と吸収性用品との間の隙間スペースの少なくとも一部における水蒸気を低減する役目を果たす。
【0171】
・改善されたコア28はリウェットを低減し、着用者の身体の吸収性用品によって閉塞される部分での環境の水性液を減らす役目を果たす。改善されたコア28は水性液をよりしっかりと保持するため、通気性がより高いバックシート材料を使用することもできる(後述を参照)。
【0172】
この特に好ましい吸収性用品のおむつの態様を、おむつ20として図1に示す。この特に好ましい態様において、トップシート24は上述のスキンケア組成物によって処理されている。
【0173】
本発明の代替的な態様(図示せず)においては、おむつの他の構成要素によっても、効果的な量のスキンケア組成物を着用者の皮膚へ移すことができる。例えば、上述した弾性脚部カフス32、特にバリアカフス84またはそこのガスケッティングカフス104に、本発明の好ましいスキンケア組成物を付与して、着用者の皮膚に移すことができる。また同様に、弾性的なウエスト部材34に本発明のスキンケア組成物を付与して、着用者の皮膚に移すこともできる。吸収性用品のこのような構成要素に本発明のスキンケア組成物を付与することは特に効果的である。それは、上述したように、過剰に水和された皮膚は柔らかくなり、その結果、機械的損傷に対してより敏感になるからである。弾性的な脚部カフス32と弾性的なウエスト部材34の構造的性質によってこのような損傷が起こり得るので、このような過剰な水和を改善する手段を講じて、たとえばローションなどをこのような構成要素に配置して効果的な量のローションを着用者の皮膚へ移すことで、このような構成要素が引き起こす皮膚の機械的損傷の程度が減る。ここで記載したタイプのローションをこのような弾性を持たせた部材に付与することは、潤滑手段をこのような収縮要素と着用者の皮膚との間に与えるという利点をさらに有する。こここで記載したタイプのスキンケア組成物によって処理された弾性を持たせたカフスを有する用品は、同時継続米国特許出願番号_____(代理人の整理番号6411)と同時継続米国特許出願番号_____(代理人の整理番号6590)に開示されており、開示内容は参照により本明細書に取り入れられている。
【0174】
本発明の吸収性用品の好ましい態様をおむつについて説明してきたが、当業者であれば、他のタイプの吸収性用品もここで教示した構成に適用できること、および上記開示内容は単に例示を目的とするものであることが分かるであろう。詳細には、本発明は失禁用用品、月経器具、およびトレーニングパンツに適用することにも適している。
【0175】
本発明の構成を適用する他の使い捨て吸収性用品は、失禁用用品である。用語「失禁用用品」は、パッド、下着(パッドが、同じタイプのサスペンションシステムたとえばベルトなどによって所定の位置に保持されている)、吸収性用品への挿入物、吸収性用品用の容量ブースター、ブリーフ、ベッドパッドなどを指し、これはこれらが成人または他の失禁者によって着用されるかどうかに拘らない。好適な失禁用用品は以下の文献に開示されている。米国特許4,253,461(Strickland)らに1981年3月3日に付与);米国特許4,597,760および4,597,761(Buellに付与);上述した米国特許4,704,115;米国特許4,909,802(Ahrらに付与);米国特許4,964,860(Gipsonらに1990年10月23日に付与);および米国特許出願連続番号07/637,090(Noelらによって1991年1月3日に出願)(PCT公開番号WO92/11830、1992年7月23日に公開)。これらの引用文献のそれぞれの開示は本明細書に取り入れられている。
【0176】
また、本発明の構成を適用するのに適しているのは、月経器具たとえば生理ナプキンである。好適な吸収性用品が以下の文献に開示されている。米国特許4,556,146(Swansonらに1985年12月3日に付与)、B14589876(Van Tilbergらに1993年4月27日に付与)、4,687,478(Van Tilbergに1997年8月18日に付与)、4,950,264(Osborn IIIに1990年8月21日に付与)、5,009,653(Osborn IIIに1991年8月23日に付与)、5,267,992(Van Tilbergに1993年12月7日に付与)、5,389,094(Lavashらに1995年2月14日に付与)、5,413,568(Roachらに1995年5月9日に付与)、5,460,623(Emenakerらに1995年10月24日に付与)、5,489,283(Van Tilbergに1996年2月6日に付与)、5,569,231(Emenakerらに1996年10月29日に付与)、および5,620,430(Bamberに1997年4月15日に付与)。それぞれの開示内容は、本明細書に参照により取り入れられている。
【0177】
また本発明の構成をトレーニングパンツに使用して皮膚コンディションの利点をもたらしても良い。ここで用いる用語「トレーニングパンツ」は、固定された側部と脚部開口とを有し、幼児または成人向けにデザインされた使い捨て下着を言う。トレーニングパンツ(当該技術分野では「プルオン」製品とも言う)の着用者の所定の位置への取り付けは、着用者の脚を脚部開口に挿入してトレーニングパンツを着用者の胴体の下半分辺りの所定の位置までスライドさせて行う。好適なトレーニングパンツは以下の文献に開示されている。米国特許5,246,433(Hasseらに1993年9月21日に付与)、5,569,234(Buellらに1996年10月29日に付与)、4,940,464(Van Gompelらに1990年7月10日に付与)、5,092,861(Nomuraらに1992年3月3日に付与)。それぞれの開示内容は本明細書に参照により取り入れられている。
【0178】
以下の実施例は、本発明の種々の側面の個々の利点を示す役目をする。
【0179】
【実施例】
(実施例1)
種々の幼児おむつのサンプルを、後述のテスト方法のセクションに挙げる様々なテスト方法を用いて評価した。比較できるように、全て比較できるサイズすなわち大体9ないし18kgの幼児用(しばしばサイズ4と呼ばれる)とした。
【0180】
市販の製品、PAMPERS Baby Dry Plus MAXI/MAXI PLUS サイズ(Procter&Gambleによってヨーロッパで販売される)を、次のように変更して用意した。
【0181】
A)コア28を本発明に従って以下の行程によって変更した。
【0182】
1)Weyerhaeuser社(Tacoma、WA)によって「CM」の商品名で供給されるような化学的に処理され硬化されたセルロース材料。これは貯蔵コア28cの上に横たわる捕捉/分配層28bとして機能し、坪量は約590g/m2である。
【0183】
2)付加的な捕捉層28aを、トップシート24と化学的に処理され硬化されたセルロース層28bとの間に導入する。具体的には、高ロフトのケミカルボンドされた不織布(例えばPGI Nonwovens(Fibertech Group、 Landisville、NJ)によってType 6852の名称で供給される)を用いた。この材料はケミカルボンドされたPET繊維で、坪量は42g/m2、幅は吸収性コアの全長に渡って110mmである。
【0184】
3)化学的に処理され硬化されたセルロース材料28bの下にある貯蔵コア28cでのセルロース材料の使用量を、約11.5gに減らす。
【0185】
4)この貯蔵コア28cでの超吸収性材料の量を、約16gに増やす。超吸収性材料は、Stockhausen社(ドイツ)によって、FAVOR SXM、タイプT5318の商品名で供給された。
【0186】
おむつは、本発明の改善されたコアに基づいて変更されて、PACORM値は72mgである。
【0187】
(実施例2)
実施例1で記載した吸収性コア28を有する類似のおむつ20であって、マイクロポーラスフィルムたとえばEXXON Chemical社(Bay city、TX)からEXXAIREの名称で供給されるものを備えるバックシート26も有するものを、作製することができる。このようなマイクロポーラスフィルムのMVTR値は約4500g/m2/24hである。このようなおむつ20に対するPACORMとMVTRの比は、0.016mg/(g/m2/24h)である。
【0188】
表3において、この試験用おむつ20を以下の類似のおむつと比較する。
【0189】
・比較おむつ1。これは実施例1と同様に改善され変更されたコアを備えるが、通常の非通気性のポリエチレンバックシート材料を有する。
【0190】
・比較おむつ2。これは上述のおむつ20と同様であるが、透過性が非常に高いマイクロポーラスバックシートたとえば三井東圧(日本)からESPOIR NOの名称で供給されるものを備える。
【0191】
・比較おむつ3。これはユニチャーム社(日本)からムーニーマン・サイズ4の商品名で販売される市販製品である。この製品は、コアおよびシャーシ領域の両方を覆う透過性が非常に高いマイクロポーラスフィルムを有する。
【0192】
【表3】
Figure 0004554071
【0193】
(実施例3)
表4に示した特に好ましい組成物を付与したトップシートを有する試験用サイズ4のおむつ(構造的には市販のPAMPERS PREMIUM(Procter & Gamble、Cincinnati、OH)サイズ4のおむつと同等)を作製した。
【0194】
【表4】
Figure 0004554071
【0195】
上述したように、成分を溶融状態で混合した。溶融したローションを試験用おむつのトップシートに、間隔を置いて離した5つのストライプとして塗った。各ストライプは0.25インチ(0.6cm)×11.75インチ(30cm)であり、ストライプでのローション坪量は12g/m2とした。
【0196】
後述するテスト方法セクションで記載する方法を用いて、種々の着用時間の後にローションの移転を測定した。
【0197】
【表5】
Figure 0004554071
【0198】
(実施例4)
この実施例では、皮膚の水和に対するローションの効果を、後述のテスト方法セクションで記載する皮膚水和測定テストを用いて比較する。
【0199】
市販のPampers Premium(サイズ4)おむつ(Procter & Gamble(Cincinnati、OH)から販売される)を用いて、皮膚水和テストに記載したように披験者の掌側の前腕を閉塞した。表4に示した好ましいローションを、被験者の一方の掌側の前腕に2つのレベル(約0.07mg/cm2または0.17mg/cm2)のうちの一方のレベルで塗った。もう一方の掌側の前腕はローションを塗っていない対照としての役目を果たす。
【0200】
この実験の結果を表6に示す。皮膚の水和に対する効果は、ローションを塗った腕に対するTEWLデータv.s.時間曲線下の面積(AUC)と、ローションを塗っていない腕に対するAUCとの比で測定する。AUCの計算はテスト方法セクションで与えられる。規格化された積算蒸気流量が100%を下回るというのは、そのテスト条件での水分の放出が対照ほど急速ではない(AUCが小さい)、すなわち過剰な水和が低減されたことを表わすことを意味する。
【0201】
【表6】
Figure 0004554071
【0202】
同様にして、皮膚表面水分に対する処理の即時効果を、TEWLに対するt0値を比較して示すことができる。ここで、t0値は後述のテスト方法セクションで説明するようにして求める。表7において、実施例4の製品に対するこのような値の比を比較する。この即時効果の解析によれば、本発明のローションは過剰な水和を低減する同じ利点を有する。
【0203】
【表7】
Figure 0004554071
【0204】
表6および7から明らかなように、ローションレベルが0.07mg/cm2と低くても、ローションを塗っていない対照と比べて、本発明の好ましいローションは過剰な水和を減らすのに効果的となり始める。
【0205】
(実施例5)
この実施例は実施例4と同様であるが、通気性のバックシート(MVTR=1300g/24h/m2)を有するおむつと、このようなバックシートを有さない同じおむつ構造の対照おむつとを比較した点が異なる。対照おむつは、Procter & Gamble(Cincinnati、OH)からPAMPERS BABY DRYとして入手できる。通気性バックシートは、Clopay社(Cincinnati、OH)から材料番号97042501として入手できる。上述した好ましいローションを用いた0.17mg/cm2のローションの塗布レベルにおいて比較を行い、皮膚の水和への通気性の効果を評価した。
【0206】
表8および表9から分かるように、非通気性のバックシートと比べて、通気性のバックシートは、付加的な利点を掌側の前腕の過剰な水和を低減する上でもたらした。
【0207】
【表8】
Figure 0004554071
【0208】
【表9】
Figure 0004554071
【0209】
理論に縛られる分けではないが、特に表9が通気性の利点を示していると出願人は考える。それは、相対湿度を最小限にすることに起因する何らかの効果が、閉塞するおむつを取り外したすぐ後に、最も明らかであるからである。
【0210】
(実施例6)
以下の実施例は、本発明の改善されたコアと本発明のトップシートとの間の協同を示すためのものである。
【0211】
PACORMテストの底部コラーゲンシート510(テスト方法セクションおよび図3を参照)を本発明の好ましいローション組成物によって処理して、インビボで効果的であると示された移転重量の範囲(〜0.13mg/cm2)の量のローションを塗った。ローション変更のコラーゲンは、本発明の吸収性用品の着用による着用者皮膚へのローション移転のバリア効果をシミュレートするためのものである。ローションは底部コラーゲンシート510に以下の手順で塗った。
【0212】
1)ローションをペトリ皿で融解した後、再凝固させ(室温まで冷却する)、滑らかな表面を形成する。
【0213】
2)予めコラーゲンシート510を秤量し、滑らかなローションの表面の上に注意深く置く。
【0214】
3)ローションの融解および再凝固に用いたペトリ皿より径が小さいペトリ皿を用いて、コラーゲンシート510を、それをローション表面に置いた状態で優しく擦る。
【0215】
4)コラーゲンシート510を再び秤量し、ローション移転量を求める。
【0216】
5)ローション変更のコラーゲンシート510を用いて、後述のテスト方法セクションに記載したように、PACORMテストを行う。
【0217】
ローション変更のコラーゲンを使用した下記のおむつ構成のそれぞれに対して、PACORM値を表10に示す。
【0218】
【表10】
Figure 0004554071
【0219】
表10のデータから分かるように、本発明の改善されたおむつコア(改善されたおむつコアの結果を従来技術のコアの結果と比較する)と、本発明のローション(それぞれのコアについて、ローションあり/なしの結果を比較する)の両方によって、PACORMテストの皮膚類似物への過剰な水分移転が明らかに低減されている。
【0220】
(テスト方法)
(水蒸気透過度)
水蒸気透過度(MVTR)は、テスト試料によって蓋をされた「カップ」状の容器内の塩化カルシウムが吸収する蒸気量を測定するものであり、蒸気源は、テスト試料によって塩化カルシウムから隔てられた、コントロールされた温度/湿度環境(40±3℃/75±3%相対湿度)である。
【0221】
サンプルを保持するカップは円筒で、内径が30mm、底から一番上のフランジまでの内部の高さが49mmである。フランジは円筒の開口に合う円形の開口を有して、ネジを使って固定でき、カップの内径と合う開口を有するシリコーンゴムシーリングリングが一番上のフランジと円筒との間に入っている。テスト試料は、円筒の開口を覆うように取り付けられている。試料は、シリコーンゴムシーリングと円筒の上部フランジとの間でしっかりと固定されて、蒸気の移転に対するバリアとして作用する。
【0222】
装置およびテスト試料は、コントロールされた環境温度と、テスト前に釣り合っていなければならない。
【0223】
吸収性乾燥剤材料はCaCl2であり、例えばWako Pure Chemical Industries社(Richmond、VA)から製品名称030-00525で購入できる。シールされた瓶に保存されていれば、これは直接使用することができる。また、ふるいにかけて塊や余剰な量の粉鉱を、もしあるのならば取り除くこともできる。さらに、200℃で4時間、乾燥することもできる。
【0224】
CaCl2を秤量して(15.0±0.02g)カップ内に入れ、表面がカップの一番上から約1cmに来るように軽く叩いて平らにする。
【0225】
テストサンプルを、約3.2cm×6.25cmにカットして、開口の上にシールと重ねて平坦に置く。シールと一番上のフランジを、過剰に締めることなくネジで取り付ける。カップアセンブリの全重量を小数点第4位まで正確に記録した後、アセンブリを温度/湿度が一定の部屋内に置く。
【0226】
テスト湿度に5時間さらした後(部屋を開けることなく)、サンプルを取り外し、すぐに、蒸気を浸透させないプラスチックフィルムたとえばサランラップでしっかりと蓋をする。約30分間冷却して温度を平衡にした後、プラスチックフィルムを取り外してアセンブリの重さを再び測定する。
【0227】
次に、3cmの円形の開口を通って輸送された5時間の間の水分増加量を決定し、その結果をg/24h/m2の単位に換算してMVTR値を計算する。
【0228】
各テストを3回繰り返して値を平均し、結果を100の位に四捨五入する。
【0229】
概して、この方法は薄いフィルム、多層ラミネートなどに適用できる。経験によれば、約5000g/24hr/m2以下の平均値に対して、典型的な標準偏差は50ないし250g/24hr/m2である。
【0230】
(空気透過性)
空気透過性は、標準体積の空気がテスト試料を通して一定の圧力および温度で取り出される時間を測定して求める。このテストは、ガスに対する透過性が比較的高い材料たとえば不織布、開口されたフィルムなどに対して特に適している。
【0231】
テストは、温度および湿度がコントロールされた環境で22±2℃および50±2%の相対湿度において行われる。テスト試料は少なくとも2時間コンディショニングしなければならない。
【0232】
好適なテスト装置は、Hoppe&Schneider社(Heidelberg、ドイツ)によって商品名「Textiluhr nach Kretschmar」で製造される。装置は本質的に垂直に配置されたベローズであって、その上端は固定した位置に取り付けられ、下端は取り外し可能にその上部位置に保持されている。下端をリリースハンドルを用いて緩めて、コントロールされた状態で下部位置までスライドすることで、ベローズ上端の空気引き入れ口を覆うテスト試料を通して空気を吸い込み、ベローズ内部の容積を増やすことができる。テスト試料は、面積が5cm2かまたは10cm2の締結リング(異なる試料サイズおよび/または異なる透過性範囲に対応する)によって、空気取り入れ口を覆うようにしっかりと保持されている。10cm2のリングを用いた場合、サンプルは少なくとも幅が55mmでなくてはならず、5cm2のリングの場合にはサンプル幅は少なくとも35mmである必要がある。両方において、サンプルの長さは約150mmでないといけない。
【0233】
随意的に、サンプル保持装置は伸縮性部材を備えて、弾性材料を伸ばした状態で測定することができる。
【0234】
装置はストップウォッチ(1/100秒刻み)を備え、これはリリースハンドルを操作(ベローズのスライドを開始)してから、ベローズの底がその下部または停止位置に達するまでの時間を自動的に測定する。
【0235】
そして材料の空気透過性を、定数(個々のテスト装置の供給業者から与えられる;Kはテスト面積が5cm2の場合に約200,000であり、面積が10cm2の場合に約400,000である)を、秒で測定した時間で割って計算することができ、単位はリットル/cm2/秒である。
【0236】
テストをそれぞれのテストサンプルに対して一度だけ繰り返し、10のサンプルについて繰り返して材料の代表値を出すものとする。
【0237】
(静水頭)
このテストでは、約64cm2の面積のサンプルの上側にある蒸留水の調整可能な水頭を、水がサンプルの反対側に目に見えて現れるまで増加させる。水が最初にサンプルを通って移動するように見える静水頭を、そのサンプルの静水頭として記録する。
【0238】
テスト試料を約10cm×10cmにカットしてサンプルプレート上に置く。サンプルプレートは大きさが約10cm×10cmで、中心に直径が約8cmのO−リングシールを有する。サンプルプレートの中心には直径が約7.6cmの開口があり、テスト中にサンプルの底部が観察できるようになっている。サンプルプレートを注意深く、高さが約1mで内径が7.6cmのパースペクスカラムの下に取付けフランジとともに取り付けて、その下部にサンプルを保持するサンプルプレートをネジを用いて簡単に締めることができるようにする。随意的に鏡をサンプルプレートの開口の下に配置して簡単に観察できるようにしても良い。
【0239】
円筒は直径が約1cmの横向きの開口を有していて、ポンプと接続できるようになっている。開口は、サンプルを取り付けた位置から約1cm上方でカラムに設けられている。随意に、三方バルブをこの接続部に取り付けて、テスト後にカラムを容易に空にすることができる。
【0240】
ポンプを動かして、円筒内の水頭を25.4cmの高さまでポンプの始動後60±2秒内に増加させる。
【0241】
ポンプを始動させてからテスト試料の底面の状態をモニターする。最初の液滴がテスト試料から落ちたときに、ポンプをすぐに停止して、カラムの高さをミリメートル単位で記録する。
【0242】
各材料に対してテストを5回繰り返し、結果を平均するものとする。
【0243】
(捕捉テスト)
テストは、約22±2℃および35±25%相対湿度において行うものとする。これらのテスト方法で用いる合成尿は、Jayco SynUrineとして一般に知られており、Jayco Pharmaceuticals Company(Camp Hill,PA)から販売される。合成尿の処方は、2.0g/LのKCl;2.0g/LのNaSO;0.85g/Lの(NH)HPO;0.15g/Lの(NHHPO;0.19g/LのCaCl;および0.23g/LのMgClである。これらの化学物質はすべて試薬用である。合成尿のpHは約6.0ないし6.4である。
【0244】
図2において、吸収性構造(410)に75mLの噴出(gush)の合成尿を15mL/秒の速度で、ポンプ(Model7520-00;Cole Palmer Instruments.、Chicago、米国から購入)を用いてサンプル表面の5cm上方の高さからロードする。尿を吸収する時間をタイマーを用いて記録する。噴出を正確に5分間の噴出間隔で、用品が十分にロードされるまで繰り返す。現在のテストデータは、4回ロードして得ている。
【0245】
テストサンプルは、完成した吸収性用品、または吸収性コア、トップシート、およびバックシートを備えた吸収性構造であり得るが、これをパースペクスボックス(ベース412のみを示す)内で発泡体プラットフォーム411上に平らになるように配置する。中央に直径5cmの開口を有するパースペクスプレート413を、吸収性構造のローディング部分のサンプル表面に置く。合成尿を、開口内に取り付けて接着した円筒414を通して、サンプルに導入する。電極415をプレート413の一番下の表面に、吸収性構造410の表面と接触させて配置する。電極をタイマーに接続する。負荷416を、たとえば幼児の重量をシミュレートするために、プレート413の表面におく。重り416を置いて、約50g/cm2(0.7psi)の圧力をたとえば一般に市販されているMAXIサイズ20kgに対応させて実現する。
【0246】
テスト流動物を円筒内に導入すると、それは吸収性構造410の表面に溜まって電極間に電気回路を完成させる。テスト流動物をポンプからテストアセンブリーまで、テスト流動物で満たされた直径が約8mmのチュービングを介して送る。こうして流動物は、本質的にポンプが動作し始めると同時にチュービングを離れ始める。このとき、タイマーもスタートさせ、吸収性構造410が尿の噴出を吸収して電極間の電気接触が断たれたときにタイマーを止める。
【0247】
捕捉速度を、単位時間あたりに吸収する噴出体積(mL)として定義する。捕捉速度は、サンプルに導入される噴出ごとに計算する。本発明において最も興味があるのは、4回の噴出のうち最初と最後である。
【0248】
このテストは主に、デザイン容量が約300mLであってそれぞれの最終貯蔵容量が約300mLないし400mLである一般にMAXIサイズ製品と呼ばれる製品を評価するように、デザインされている。容量が著しく違う製品を評価しなければならない場合(たとえば成人向け失禁製品またはもっと小さい幼児向けが考えられる)には、特に1回の噴出あたりの流動物の体積の設定を用品のデザイン容量全体の約20%に適切に調整して、標準的なテスト手順からのずれを記録するものとする。
【0249】
(捕捉後コラーゲンリウェット方法)
(概観)
捕捉後コラーゲンリウェット方法(PACORMテスト)は、皮膚に類似する材料(コラーゲン)を用いて皮膚へのリウェットの効果を見積もる。このテストを図3に示す。
【0250】
(材料)
コラーゲンフィルム:NATURIN社(Weinhein、ドイツ)から商品名COFFIで販売される。坪量が約28g/m2のフィルムを用いる。
【0251】
(方法)
1)フィルムをカットして直径が90mmのシートにする(たとえばサンプルカッター装置を用いる)(コラーゲンフィルムの取り扱いはすべて、はさみを用いる)。
【0252】
2)フィルムを少なくとも12時間、コントロールされた環境(22±2℃および35±15%相対湿度)の中で平衡させる。
【0253】
3)上述の捕捉テストの最後の噴出が吸収された後、少なくとも5分間の後、しかし6分間以内に、カバープレートと重りを取り外し、テストサンプル(520)を実験作業台の上に注意深く平らに置く。
【0254】
4)事前にカットし平衡にしたコラーゲン材料(510)の4枚のシートを、少なくとも1mgの精度で秤量した後、用品のローディングポイントの中心に置き、直径が90mmで厚みが約20mmのパースペクスプレート(530)を被せる。
【0255】
5)15kgの重り(540)を注意深く(また中心に)置く。
【0256】
6)30±2秒の後、重りとパースペクスプレートを注意深く再び取り外し、コラーゲンフィルムを再び秤量する。
【0257】
捕捉後コラーゲンリウェットテスト値は、コラーゲンフィルムが捕らえた水分であり、mgで表わす。
【0258】
なお、このテスト手順を、具体的な製品のタイプたとえばサイズの違うおむつごとに容易に調整して、他のタイプの吸収性用品たとえば成人向け失禁用用品、または月経器具に対しても使用できることに留意されたい。流体物をロードするタイプおよび量、吸収性材料の量とサイズ、または印加する圧力も、個々の製品の要求に合うように変えることができる。このような変更は、当業者にとっては明らかなことである。
【0259】
(ティーバッグ遠心分離機容量テスト)
ティーバッグ遠心分離機容量テスト(TCCテスト)は、具体的に超吸収性材料に対して開発されたものだが、他の吸収性材料に対しても容易に適用できる。
【0260】
TCCテストによって、吸収性材料での液体保持の指標となる値が得られる。
【0261】
吸収性材料を「ティーバッグ」内に入れ、0.9重量%の塩化ナトリウム溶液に20分間浸けた後、3分間遠心分離機にかける。保持された液体の重量と乾燥した材料の初期重量との比が、吸収性材料の吸収能力である。
【0262】
0.9重量%の塩化ナトリウムを蒸留水に溶解した溶液2リットルを寸法が24cm×30cm×5cmのトレイに注ぐ。液体を注ぐ高さは約3cmとする。
【0263】
ティーバッグポーチは寸法が6.5cm×6.5cmであり、Teekanne(デュッセルドルフ、ドイツ)から販売される。ポーチは、標準のキッチンプラスチックバッグシーリング装置(たとえばVACUPACK2 PLUS(Krups、ドイツ))によって熱シールすることができる。
【0264】
ティーバッグを注意深く部分的にカットして開けた後、秤量する。約0.200gの吸収性材料のサンプル(±0.005gまで正確に秤量する)をティーバッグに入れる。ティーバッグを熱シール機を使って閉じる。これをサンプルティーバッグと呼ぶ。空のティーバッグをシールしてブランクとして用いる。
【0265】
次にサンプルティーバッグとブランクティーバッグとを、食塩水の表面に置いた後、小型薬さじを使って5秒間沈めて完全に濡らす(ティーバッグは食塩水の表面に浮かぶが、間もなく完全に濡れる)。タイマーをすぐにスタートさせる。
【0266】
20分間浸した後、サンプルティーバッグとブランクティーバッグとを食塩水から取り出し、Bauknecht WS130、Bosch 772 NZK096、または同等の遠心分離機(直径230mm)内に、それぞれのティーバッグが遠心分離機バスケットの外側の壁にくっつくように配置する。遠心分離機の蓋を閉め、遠心分離機をスタートさせ、スピードを急速に1,400rpmまで上げる。遠心分離機が1,400rpmで安定したらタイマーをスタートさせる。3分後、遠心分離機を停める。
【0267】
サンプルティーバッグとブランクティーバッグとを取出して別々に秤量する。
【0268】
吸収性材料のサンプルに対するティーバッグ遠心分離機容量(TCC)を、以下のように計算する。
【0269】
TCC=[(遠心分離後のサンプルティーバッグの重量)、(遠心分離後のブランクティーバッグの重量)−(乾燥した吸収性材料の重量)]÷(乾燥した吸収性材料の重量)
また、吸収性構造または全体の吸収性用品の特定の部分たとえば「部分的な(sectional)」切り取り部分を測定すること、すなわち吸収性構造または全体の用品の部品に注目することもできる。そのため、カッティングを、用品の全長に渡って、用品の縦方向軸の所定の点において行う。特に、上述した「股領域」の定義を用いて、「股領域容量」を求めることができる。その他の切り取り部分を用いて、「基礎容量」(すなわち、吸収性用品の特定の領域の単位面積に含まれる容量)を求めることができる。単位面積のサイズ(好ましくは2cm×2cm)に依存して、どのくらい平均化を行っているのかは大きさ(defines)によって示され、当然ながらサンプルのサイズが小さいほど平均化は少ない。
【0270】
(ローション移転測定)
(概観)
この方法は、コントロールされた時間の間着用者の皮膚に配置される取り外し可能な皮膚類似物の材料を使用する。皮膚類似物を取り外した後、適切な溶媒を使って抽出し、既知の分析手段を用いてそこに堆積したスキンケア組成物の量を求める。方法の説明は、ローションを塗った幼児おむつに使用する場合について行う。当業者であれば、他のスキンケア組成物、吸収性用品、または着用者のタイプに適切に変更することについて理解するだろう。
【0271】
(被験者)
ほぼ等しい数の男児および女児を、以下に示すような含める基準および除外する基準を用いて選ばなければならない。テストの側面をすべて満足する、条件および移転時間あたり少なくとも15人の被験者がいることを確実にするように、十分な幼児を選ばなければならない。
【0272】
(含める基準)
a.幼児が健康であること。
【0273】
b.保護者が、ローション、クリーム、パウダー、その他の皮膚用調剤を、おむつ部分でテスト期間の間使用しないことをいとわないこと。
【0274】
c.幼児が吸収性用品をフルタイムで着用すること。
【0275】
d.保護者が、調査の前日の夕方に子供をお風呂に入れ、調査が終わるまで再び入れないことをいとわないこと。
【0276】
e.保護者が、調査の前日の夕方から調査が終わるまで、子供に水泳をさせないこと。
【0277】
f.できれば、幼児の排便が頻繁でないこと。
【0278】
(除外する基準)
a.幼児が、前4日間の間に病気であったこと。
【0279】
b.テストの前4日間の間の下痢(柔らかい便)。
【0280】
c.排便の頻度を多くする可能性のある投薬(たとえば、経口抗生物質、抗真菌薬、コルチコステロイド)。
【0281】
d.テスト個所またはその付近での皮膚の損傷(たとえば、日焼け、今現在被っている皮膚損傷など)。
【0282】
e.粘着剤またはスキンケア成分に対して分かっているアレルギー又は過敏。
【0283】
(材料)
(インビボ移転)
皮膚類似物:皮膚用テープ−TEGADERMテープNo.1622W(3M Health Cares(St.Paul、MN)から販売されている)。
【0284】
サンプル容器:クロージャー付きガラスジャー(VWR Scientific(West Chester、PA)からカタログ番号15900−242で販売される)
テープリリースパウダー:ベビーパウダー(タルクとフレグランスのみを含む)(Jonson & Jonson(New Brunswick、NJ)から販売される)
手術用手袋:Best・Manufacturing社(Menlo、GA)から製品6005PFMとして販売される
(抽出と分析)
抽出溶媒:ジクロロメタン(Sigma-Aldrich(St.Louis、MO)から27056−3として販売される)
p:Aldrich 25876-8
1−ヘキサデコノール:Aldrich 25874-1
分配用フラスコ:10mL
ガスクロマトグラフ:フレームイオン化検出、ヒューレットパッカードモデル5890が好ましい。
カラム:毛細管カラム:Chrompack CP Sil-5 CB、2m×0.25mm、id、0.12ミクロンフィルム厚みの溶融シリカ毛細管(置換せず)
計測データシステム:関心のあるピーク領域を再現して測定できること。
【0285】
(方法)
(イン・ビボ移転)
A.被験者の保護者から、被験者が前24時間の間にお風呂に入ったこと、入浴後、ローション、パウダーなどを被験者の皮膚のおむつを取り付ける部分に何も塗っていないことを確認する。
【0286】
B.手術用手袋を着け被験者をテーブルに載せ、彼/彼女のおむつを取外す。
【0287】
C.被験者を腹ばいにする。
【0288】
D.リリースライナーをTEGADERMテープから取り外し、J&Jベビーパウダーを粘着表面に軽く塗る(テープの汚染を予防するため、塗る間手術用手袋などを着用する)。端を除いたテープのすべての部分にパウダーの軽いコートができるようにパウダーを十分に塗る。(この工程は、子供の皮膚へのテープの粘着が強くなりすぎないようにするためである)。
【0289】
E.図4(a)と図4(b)に、TEGADERMテープ(テープ700として示す)を取り付ける位置を示す。テープ700を子供の右側の殿部に貼る。テープ700は、子供の殿部の最も高い位置で、子供の殿部の溝のすぐ近傍(しかし溝内部ではない)に貼る。2番目のテープ700を貼り付けて、移転を2倍に増加させてまたはもう1つのおむつの効果を測定しても良い。2番目のテープを用いる場合、上述の手順を使ってテープ700を左側の殿部に貼る。
【0290】
F.次のプロトコルに従っておむつを交換する:3時間の移転時間−1つのおむつ;6時間の移転時間−2つのおむつ(3時間で交換する);保護者の随意で24時間の移転時間。24時間の移転時間の場合、次の注意にさらに従うこと。
【0291】
1.水と洗面タオルのみを使って、テストの間、おむつを取り付ける部分をきれいにする。幼児用使い捨てペーパータオルは使わない。手または何らかのクリーニング用具を使ってテープ周囲の領域に触ることは避ける。
【0292】
2.テストの間、スキンケア製品(ローション、軟膏、クリーム、石鹸など)は使わない。
【0293】
3.テストの間、被験者をお風呂に入れない。
【0294】
4.テスト用おむつのみを使う。各おむつを交換した時間を記録する。
【0295】
5.排便の時間を記録し、水と洗面タオルを使って被験者をきれいにする。
【0296】
G.テスト用おむつのすべてについて、それぞれのおむつを取り付けた時間を記録する。
【0297】
H.予定した移転時間の終わり近くで、被験者を呼び戻す。
【0298】
I.テスト用おむつを取り外す。子供が排便をしていたら、調査員はテープ700を取り外して捨てることとする(被験者のテストは終了し、その被験者からのデータは分析には含めない)。被験者が排尿していても、テープ700は次に説明する分析に用いることができる。
【0299】
J.テスト機関の職員は、手術用手袋をはめ、ピンセットを使ってテープ700の端を挟んで剥がし、テープ700の残りの部分を皮膚から優しく剥がす。
【0300】
K.使用済みテープ700をガラス・ジャーの1つに入れて蓋をする。後でサンプルが識別できるように、ジャーに適切にラベルが貼られていること。
【0301】
L.テストが終了したら、次に説明する分析のためにジャーのサンプルをすべて回収する。
【0302】
(抽出と分析)
この方法は、好ましいスキンケア組成物、実施例3のスキンケア組成物に使用するようにデザインされている。普通の当業者であれば、他のスキンケア組成物のレベルを抽出して分析するためにはどのような適応が必要となり得るかを認識するであろう。原則的には、1)組成物の主要な成分を、適切な溶媒を使って皮膚類似物から抽出する。2)次に、ガスクロマトグラフまたは他の適切な定量分析技術を用いて、抽出物の主要成分のレベルを測定する。3)単位面積あたりのスキンケア組成物の量を、抽出物の主要成分の量とテープの面積に基づいて計算する。
【0303】
(内標準/抽出溶媒)
内標準/抽出溶媒を、100±2mgの1−ヘキサデコノールを正確に秤量して小さいビーカーに入れて用意する。1−ヘキサデコノールをジクロロメタンに溶解した後、1リットルの容量フラスコに移す。ビーカーをジクロロメタンでさらに3回ゆすいで、ゆすいだそれぞれの部分を容量フラスコに移す。容量フラスコを一杯にして、良く混合する。この溶液を用いて内標準を与え、スキンケア組成物をテープから抽出する。使用していないときは、この容器にしっかりと蓋をしめて溶媒の蒸発を防ぐようにしなければならない。
【0304】
(校正標準)
正確に10±1mgのステアリルアルコールを秤量し(±0.1mg)100mlの容量フラスコへ入れて、既知の濃度の校正標準を用意する。使用したステアリルアルコールの重量を記録する。内標準/抽出溶媒をフラスコへ加えた後、混合して溶解する。一杯にして良く混合する。使用していないときには、この容器にしっかりと蓋をして溶媒の蒸発を防ぐようにしなければならない。この溶媒を用いて、装置を校正するための1−ヘキサデコノールに対するステアリルアルコールの相対感度を求める。
【0305】
(ガスクロマトグラフの準備と校正)
全ての装置は、製造業者の推奨に従って備え付け、運転し、保守しなければならない。
【0306】
カラムを備え付けた後、すべてのガスの流れをカラムオーブンが100℃の状態でチェックし、また導入ポートと検出器を運転温度でチェックする。ガスクロマトグラフを次の条件で運転する。
【0307】
キャリアガス:水素(ヘリウムを用いても良い);流速1.5mL/分
導入ポート:325℃;スプリットベントフロー30mL/分;セプタムパージ2mL/分;グラスウールプラグを有するストレートスルーライナー;マーリン(Merlin)マイクロシール。
【0308】
導入量:2μLスプリット
FID検出器:350℃;製造業者の提唱に従ってガス流速を設定する。典型的なガス流速は、空気に対して400mL/分、水素に対して30mL/分、そして補助(補填)ガスに対して30mL/分である。
【0309】
カラムオーブン:100℃から325℃まで15℃/分でランプする;10分間保持する。
【0310】
接続はすべてしっかりしていてリークがないことを確実にする。検出器を始動させて安定させる。カラムを325℃で30分間コンディショニングする。必要に応じて、シリンジをジクロロメタンで洗浄する。またシリンジは、各導入の後に、ジクロロメタンで数回ゆすがなければならない。ジクロロメタンを導入するブランクランを数回行って、良好なベースラインが得られクロマトグラムに無関係なピークが全く存在しないことを確実にする。無関係なピークが存在するか、ベースラインが適切でない場合には、故障を修理して問題を解決する。
【0311】
あらかじめ用意した校正標準を用いて、装置を校正する。適切な操作手順のためのデータシステム製造業者からの説明書を参考にする。計算は、所望する結果が得られるように、後述する「計算」で説明する方法と同様の方法で行わなければならない。
【0312】
(サンプル分析手順)
1)サンプルジャーから蓋を取り外し、10mLの抽出溶媒/内標準溶液を、分配用フラスコを用いて加える。蓋(cap)を戻した後、内容物をかき混ぜて、テープ700がジャーの側面に付着しておらずに完全に溶媒中に沈んでいることを確実にする。すべてのサンプルについて繰り返す。
【0313】
2)サンプルを16時間そのままにする(典型的には一晩かけて行う)。
【0314】
3)ジャーの内容物をかき混ぜて混合する。ホールピペットを用いてサンプル抽出物のアリコートを、適切にラベルが貼られたオートサンプラーの小瓶に移す。小瓶に蓋をする。ジャーの蓋を戻して、分析が終了するまでそのままにして置く。すべてのサンプルについて繰り返す。
【0315】
4)小瓶はオートサンプラーにランダムに配置して、上述したGC条件を用いて分析を始める。最初の小瓶はジクロロメタンのブランクでなくてはならない。いくつかの「チェック用」標準を(大体20サンプルごとに)動作の間中配置して、動作が正しいことを確認する。
【0316】
5)動作の終了時に、各クロマトグラムをチェックして分析が適切であることを保証する。問題があると疑わしいときは、故障を修理して直す。必要ならば、サンプルを再分析する。
【0317】
(計算)
各サンプル抽出物中のステアリルアルコールの全μgを、1−ヘキサデコノール内標準のピークに対するステアリルアルコールピークの相対感度に基づいて計算する。ピーク面積の比に相対感度ファクター(装置を校正するときに求める)を掛けて、抽出物の内標準のμgから、サンプル中のステアリルアルコールの全μgを出す。
【0318】
(装置校正)
ステアリルアルコールと内標準とに対する装置の相対感度ファクターを、校正標準クロマトグラムのステアリルアルコールと1−ヘキサデコノールのピーク面積に基づいて求める。
【0319】
感度ファクター(Rf)=(面積inst/重量inst)×(重量sa/面積sa)×10
ここで、面積instは校正標準中の内標準に対するGCピーク面積、面積saは校正標準中のステアリルアルコールに対するGCピーク面積、重量instは内標準/抽出溶媒の用意に用いた内標準の実際のμg、重量saは校正標準の用意に用いたステアリルアルコールのμgである。
【0320】
(テストサンプル計算)
各テストサンプル中のステアリルアルコールの全μgを、テストサンプルのクロマトグラムからのピーク面積を用いて、次式で計算する。
【0321】
全μgSA=(面積sa/面積inst)×Rf×(重量inst/100)
ここで、面積instはテストサンプル中の内標準に対するGCピーク面積、面積saはテストサンプル中のステアリルアルコールに対するGCピーク面積、重量instは内標準/抽出溶媒の用意に用いた内標準の実際のμgである。
【0322】
移ったスキンケア組成物の量をmg/cm2で記録する。ここで、
移った組成物=(0.1×ステアリルアルコールのμg)/{(組成物中の%ステアリルアルコール)×(テープ面積)}
前述した方法の場合には、組成物中のステアリルアルコールの濃度は41%であり、テープパッチの寸法は4.4cm×4.4cmである。従って、
移った組成物=(0.0001×ステアリルアルコールのμg)/{(0.41×4.4cm×4.4cm)
=0.000126×ステアリルアルコールのμg(mg/cm2
(皮膚水和測定テスト)
(概観)
この方法は、皮膚の過剰な水和に対するおむつ製品の効果を技術的に調査するのに適している。テストは、幼児の皮膚に対する同様の効果のインビボモデルとして、コントロールされた時間の間おむつ製品を用いて閉塞された成人の皮膚の過剰な水和を測定する。テストは、当該技術によって皮膚の過剰な水和を測定するのに広く用いられている方法論に基づいている。幼児よりも成人の被験者を用いる。その理由は、1)成人被験者は指導することができ、また2)成人被験者はテストの間本人の動きをより良好にコントロールできるのでテストの変動性が小さいからである。
【0323】
このテストは無作為の一対比較法テストで、各被験者が彼女自身の内部コントロールを果たす。1テスト条件あたり18人の適任とされた女性被験者に、それぞれの掌側の前腕に2時間の間テストおむつ製品を取り付ける。トップシートの効果を評価するために、おむつ製品を取り付ける前に、一方の腕にテストローションを所定のレベルで塗っても良い。次に、おむつ製品に2時間の間に3回ロードして、20分間の間測定する。このようなテストは、適格な臨床研究機関(CRO)で行い、優れた臨床実務(GCPs)に適合しなければならない。
【0324】
(方法)
(一般的な説明)
被験者は、20〜25℃の温度および40%±5%の相対湿度(%RH)に環境的にコントロールされた部屋に入室してテストの間留まる。温度と湿度の記録を研究場所で保持する。
【0325】
考えているテスト製品に依存して、テスト材料を取り付けるのに適格な女性被験者に、おむつ製品を一方の掌側の前腕に、両方の掌側の前腕に、ローションを一方の掌側の前腕600におよびおむつ製品を両方の掌側の前腕に、または皮膚の過剰な水和を比較するのに必要となり得る他の組み合わせに付与しても良い。ローションを用いる場合、予め測定した後、専門家が図5に示すように被験者の手首とひじの間のほぼ中間620に位置するテスト範囲610の中心に塗り、円を描いて620の全範囲を覆うまで広げる。それぞれのおむつに約70mLの殺菌した食塩水を、最初の着用時に、そして120分間の着用時間の間に40分間と80分間の間隔で再びロードする。おむつは2時間の間ずっと着用する。水蒸気蒸発速度を、それぞれの掌側の前腕におむつ処理する前後で数回測定する。水蒸気蒸発速度(TEWL)はServeMed蒸発計を用いて測定する。
【0326】
装置はすべて、テストを始める前に校正しなければならない。測定値を読む間、ServoMed蒸発計それ自体に校正させる。ポンプを校正して、ポンプが必要な70mLを送り出していることを各被験者が確信できるようにする。温浴を始動させ、毎日最初のローディングの少なくとも30分前に殺菌した食塩水で満たして、温度を必要な設定(37±0.2℃)にできるようにしなければならない。加えて、食塩水は毎日換えなければならない。
【0327】
(プレラップ手順)
各掌側の前腕はテスト領域としての役割をする。掌側の前腕にテンプレートの消えないマーカーを使って、テスト用品を取り付ける前にマークしなければならない(図5)。マークする範囲は2インチ×2インチ(5cm×5cm)とする。0.5インチ(1.25cm)の円をこの範囲の中心にマークしなければならない。ひじと手首の間の中間点630をテンプレートをマークする中間点として用いて、測定範囲をマークするためのテンプレートを掌側の前腕の中心に置く。
【0328】
各被験者は処理される前に、30分間の平衡時間を温度/湿度がコントロールされた室内で有する。平衡時間の終わりに、蒸発計プローブを各腕のマークされた円の中に置くことをテスト材料の取り付け前に行うことによって、各被験者からベースラインTEWL測定値を得る。蒸発計プローブを皮膚の上に60秒間置き、最初の20秒間の後にデータを回収する。図5を参照のこと。
【0329】
(ローション)
ローションがテスト条件の1つである場合には、掌側の前腕におむつ製品を取り付ける前に、事前に秤量された量のローション製品を一方のテスト領域にコーティングする。ローションの秤量は、4桁の科学天秤を用いて行う。秤量したローションの量は、テスト領域620全体に塗ったときに所望の分量レベル(mg/in2またはmg/cm2)を与えるものでなければならない。ローションは各被験者に対して別々に秤量し、実際の重量はデータを回収する形式(data collection form)で記録する。
【0330】
ローションは、専門家が事前にマークされたテンプレートの中心610に塗り、四角形のテスト領域620全体が均一にコーティングされるまで円を描きながら塗る。手袋(ラテックスまたはビニールタイプ)をローションを塗るために用いて、ローション製品の汚染を避けなければならない。ローション後のベースライン測定を、ローションを塗ったあと5分間±30秒後(おむつ製品を取り付ける直前)に、マークした円の中に蒸発計プローブを置いて行う。蒸発計プローブを皮膚の上に60秒間置き、最初の20秒間の後にデータを回収する。「ローション後」ベースライン測定は、ローションを塗布しない腕上での最初のベースライン測定のほぼ5分後に行って、両腕に対する計時の一貫性を維持する。
【0331】
(腕ラップ手順)
この手順は、おむつ製品を各テスト領域に取り付けることを含む。
【0332】
それぞれのおむつを、ラッピングとローディングの前に秤量する。おむつは内側および外側に、2インチ×2インチ(6cm×6cm)の四角形が事前にマークされている。これらはローディング領域に対応し、掌側の前腕の同様のマークの上に直接ラップされる。分配チューブの端を掌側の前腕の中ほど(事前にマークした領域のほぼ中心)に取り付ける。次に、おむつの外側にマークした目標ローディング領域が分配チューブの端の上に直接被るように、アームバンドを被験者に取り付ける。注意:両方の腕におむつを(1つの腕に1つのおむつ)、一度に、常に左腕から始めてラップする。おむつを、各参加者に対して同じ圧力でラップする。製品番号は各参加者に対してランダムにする。分配チューブの穴はおむつの方を向いていなければならない。おむつ上のテープをおむつに締結し、必要ならばさらに粘着テープを用いて固定することで、アームバンドを所定の位置に保持する。おむつの縁は、ローディングおよび測定領域に重ならないように折り畳む。
【0333】
おむつの取り付けは時間をずらして行い、取外し時間を互いに十分離して次の評価をすべて適時に行えることを保証する。アームバンドの取り付けに対する時間ゼロは、皮膚へのアームバンドのテーピングが完了する時として規定する。
【0334】
(ローディング手順)
おむつに、約70mLの殺菌した食塩水(0.9%塩化ナトリウム)溶液を、2時間(120分)の間に3回ロードする。食塩水を温水浴に保持して、体温まで温まるのを保証する(37±0.2℃)。1秒間に10mLの溶液を送出するように設定されたMasterflexのポンプを使って、テスト用品にロードする。各ポンプに、分配ノズルを有するプラスチックチューブを取り付けて、取り付けたテスト用品に食塩水を送る。ローディングは、テスト用品を取り付けた直後、40分後、および再び80分後に行う。ローディングの間、前腕の掌側の部分が床を向くように、ローション領域を逆さにしなければならない。境界を定めた領域の皮膚とおむつの間にノズルを挿入して、直接位置決めする。流れによって溶液がおむつ表面へ送られるように、ノズルを方向づける。ノズルを取り出して、次のローディングのときに再挿入する。2時間の終わりにおむつを取り外し、TEWL測定をテスト領域620内の指定場所で行う。
【0335】
(TEWL手順)
おむつを取り外した直後に、ServoMed蒸発計(後述の観察および測定セクションを参照のこと)のプローブを、被験者の前腕のベースラインの読み出しを行った同じ場所に取り付けて、データ回収を始める。蒸発計プローブを皮膚上に60秒間置き、最初の20秒間の後にデータを回収する。測定は、アームバンドを取り外した後、0、5,10,15、および20分後に行う。
【0336】
(データ解析)
長い時間の間に連続して回収したTEWL値を、TEWL減衰曲線によって規定される全面積(AUC)を評価して解析できる。この計算は、TEWL値は最終的にベースラインレベル(ローション後のベースライン読み出しによって推定される)に、ほぼ指数関数的な減衰曲線に従って減衰するであろうという前提に基づいている。
【0337】
f(t)=c×edt
ここで、cは時間ゼロにおける曲線の初期高さを表わし、dは減衰速度を表わす。x軸とこのような曲線(無限に外挿する)との間の全面積(AUC)は、総水和の概算値である。これらの因子および対応するAUCは、各処理場所および被験者に対して以下のようにして求めることができる。
【0338】
1)0、5、10,15、および20分で測定したTEWL測定値のそれぞれから、ベースライン値を差し引く。TEWL値がその対応するベースラインよりわずかでも小さい場合には、0、5、10、15、および20分間のTEWL値の中で最も小さい値の0.99倍として計算した修正ベースライン値を用いる。
【0339】
2)それぞれの差異に対する自然対数を計算する。
【0340】
3)既知の数学手法たとえば最小二乗法を利用して、各時間点をx値として、またこの時間点におけるTEWL値の対数変換した差異をy値として用いて、回帰曲線を適応させる。
【0341】
4)AUCを以下のようにしてg/cm2で計算する。
【0342】
AUC=−60×(ea)/b
ここで、aは切片であり、bは工程3で求めた傾きである。
【0343】
5)テスト処理の場所と対照処理の場所との間のAUCの差異を計算する。
【0344】
テスト場所から対照場所を差し引いたAUCの差異は、対(paired)t−検定を用いて解析しても良いし、AUCの差異が正規分布していないように思われる場合には、母数によらない検定(たとえばWilcoxon‘s Signed Rank Test)を用いても良い。
【0345】
皮膚表面水分に対する処理の即時効果を評価するためには、ベースラインに対して補正したt0TEWL値(t0はおむつを取り外した直後に測定したTEWL測定値)(すなわち、t0−ローション後ベースライン)を、処理間で対t−検定によって比較しても良い。
【0346】
皮膚水和に対する処理間の差異を比較する代わりの方法は、テストおよび対照条件の相対的な水和を示す規格化された積算蒸気流量である。規格化された積算蒸気流量は、以下のようにして計算できる。
【0347】
1)AUC値を、各テスト条件(前腕)および各対照条件(反対側の前腕)に対して求め、テスト条件に対する平均のAUC(AUCtest)および対照条件に対する平均のAUC(AUCctl)を求める。
【0348】
2)規格化された積算蒸気流量を次のようにして計算する。
【0349】
(AUCtest)/(AUCctl)×100
(テスト母集団)
1条件当たり18人の健康的な成人女性の被験者を用いる。テストの間、被験者の手および腕の動きは、読書のような少ないまたは全くない動きに制限する。
書くことまたは編むことのような動きは、許可されない。
【0350】
(含める基準)
a.18ないし55歳の健康的な成人女性。
【0351】
b.被験者は、半袖または袖なしの衣類を着用すること。
【0352】
c.被験者は、ベースライン測定を行う前に約30分間、そして所定のテスト時間の間、蒸発計測定室にいることをいとわないこと。
【0353】
d.被験者は、保湿剤を含むボディ洗剤または石鹸の使用をテストの前日の夕方から控えることに同意すること。
【0354】
e.被験者は、ローション、クリーム、または皮膚保湿剤の使用をテストの前日の夕方から控えることに同意すること。
【0355】
(除外する基準)
a.アトピーまたは他の慢性の皮膚コンディションの病歴。
【0356】
b.テスト場所またはその付近での皮膚の損傷(日焼け、今現在被っている皮膚損傷または傷痕を含む)。
【0357】
c.ベースラインTEWL読み出しの2時間内および/または最後(last)の蒸発計測定が終了する前の喫煙。
【0358】
d.ベースラインTEWL読み出しの2時間内および/またはテスト期間中最後の蒸発計測定が終了する前の入浴、洗浄、または水泳。
【0359】
e.ベースラインTEWL読み出しの2時間内および/またはテスト期間中最後の蒸発計測定が終了する前のカフェイン。
【0360】
f.テスト期間中および/または最後の蒸発計測定が終了する前にどちらかの前腕に付けた香水またはクリーム/ローション。
【0361】
g.皮膚コンディションに影響を与えるかも知れない薬剤たとえば経口投与されるまたは測定場所に局部的に塗られるコルチコステロイド。
【0362】
h.おむつアームバンドを取り付けた後の発汗させ得る身体的仕事。被験者は、テストの間中テストスタッフの直接的な監視のもとでテストセンターにいる。被験者は、動きおよび活動を最小限に保つために椅子に留められる。
【0363】
(テスト材料)
具体的なテスト材料は実験条件によって規定される。
【0364】
(観察および/または測定)
トランス(Trans)表皮水分損失(TEWL)
主な測定方法は、ServoMed蒸発計(好適な装置はServomed AB(ストックホルム、スウェーデン)からModelEP1として販売される)を用いたTEWL測定である。装置は、製造業者の説明書に従って校正し運転しなければならない。測定は、ベースラインで(アームバンドを取り付ける前)、ローションを塗った5分後(ローションが条件の1つであるテストの場合)、アームバンドを取り外した0分後、再び5、10、15、および20分後に行う。これらの測定には60秒かかり、最初の20秒間の後にデータを回収する。残りの40秒間のデータは蒸発計のソフトウェアによって平均化されて、平均のTEWL値(gm/m2/hr)を与える。データを手動で回収する場合には、40、50、および60秒の読み出しについての平均を用いなければならない。
【0365】
すべての特許、特許出願(およびそこでの付与された特許、および何らかの対応する公開された外国特許出願)、およびこの明細書を通して言及された出願は、本明細書において参照により取り入れられている。しかし、明らかに、本明細書で参照により取り入れられている何れかの文献が本発明を教示し開示するものであるということを認めるものではない。
【0366】
本発明の特定の態様を例証し説明してきたが、当業者にとっては、他の種々の変更および修正が本発明の精神および範囲から逸脱することなく可能であることは明白である。従って、添付のクレームにおいては、この発明の範囲にある全ての変更および修正を対象とすることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の吸収性用品のおむつの形状の平面図。
【図2】 テスト方法セクションで説明する捕捉後テストのテストセットアップを示す概略図。
【図3】 テスト方法セクションで説明する捕捉後コラーゲンリウェット方法のテストセットアップを示す概略図。
【図4】 ローション移転テストで用いる皮膚類似物の配置を示す側面図および平面図。
【図5】 テスト方法セクションで説明する皮膚水和測定テスト用のサンプルの場所の位置を示す概略図。
【符号の説明】
20…吸収性用品
24…トップシート
26…バックシート
28…吸収性コア
28a…捕捉層
28b…捕捉/分配層
28c…貯蔵層
30…側部パネル
32…脚部カフス
34…ウエスト部材
36…二重の張力締結システム
38…主締結システム
40…ウエストクロージャーシステム
42…固定部材
44…ランディング部材
46…第1アタッチメント要素
48…第2アタッチメント要素
50…位置決めパッチ
52…衣服表面
54…身体接触面
56…第1ウエスト領域
58…第2ウエスト領域
60…周囲部分
62…長手方向エッジ
64…端部エッジ
66…横方向中心線
67…長手方向中心線
68…中央領域
69…シャーシ領域
70、72…側部パネル
76、77…弾性部材
83…ウエストエッジ
84…内部バリアカフス
85…バリアフラップ
86…スペーシング弾性部材
104…ガスケッティングカフス
105…弾性ストランド
410…吸収性構造
411…プラットフォーム
412…ベース
413…パースペクスプレート
414…円筒
415…電極
416…負荷
510…コラーゲンシート
520…テストサンプル
530…パースペクスプレート
540…重り
600…前腕
610、620…テスト範囲
700…テープ

Claims (8)

  1. 以下のものを備えることを特徴とする、着用者によって堆積される身体滲出物を吸収する吸収性用品。
    a.皮膚コンディションの利点を前記着用者の皮膚にもたらすのに効果的なレベルの接触、通常の着用者の動きおよび/または体温によって、前記着用者の皮膚へ移るスキンケア組成物を有する身体接触面、
    b.下記(I)又は(II)のいずれかを備える液体不透過性バックシート:
    (I)(i)〜(iii)から選択されるフィルムであって、蒸気質量透過度値が少なくとも1300g/m2/24hrである少なくとも第1のゾーンを備えるフィルム材料:
    (i)微孔性フィルム;(ii)(a)ブロックコポリエーテルエステル、ブロックコポリエーテルアミドおよび/またはポリウレタン、(b)(a)と相溶性の熱可塑性ホモポリマー、コポリマーまたはターポリマー、および(c)相溶化剤の混合物を含むフィルム;(iii)開口が形成されたフィルム、または
    (II)蒸気質量透過度値が3000g/m2/24hr〜6000g/m2/24hrである不織布材料
    c.前記身体接触面と前記バックシートとの間に配置される吸収性コアであって、捕捉後コラーゲンリウェット値を提供し、該捕捉後コラーゲンリウェット値と前記蒸気質量透過度値との比が0.05mg/(g/m2/24hr)未満である吸収性コア。
  2. 前記バックシートはフィルム材料と2以上のゾーンを備え、少なくとも第1のゾーンは蒸気質量透過度値が少なくとも1300g/m2/24hrであり、1または複数の残りのゾーンの蒸気質量透過度値は前記第1のゾーンの前記蒸気質量透過度値よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の吸収性用品。
  3. 前記身体接触面は、トップシート、弾性脚部カフス、弾性ウエスト部材、側部パネル、およびこれらの組み合わせからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1または2記載の吸収性用品。
  4. 少なくとも0.07mg/cm2の前記スキンケア組成物が、前記身体接触面から前記着用者の皮膚へ通常の着用者の動きおよび/または体温によって移ることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の吸収性用品。
  5. 前記吸収性用品は規格化された積算蒸気流量を提供し、前記スキンケア組成物は前記規格化された積算蒸気流量の5%を低減することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の吸収性用品。
  6. 前記スキンケア組成物は前記吸収性コアの前記捕捉後コラーゲンリウェット値を少なくとも35mg低減することを特徴とする請求項1ないし5いずれか1項記載の吸収性用品。
  7. 前記ローションのゼロせん断応力粘度は1.0×106センチポイズないし1.0×108センチポイズであることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1項記載の吸収性用品。
  8. 前記スキンケア組成物は皮膚の過剰な水和を低減するのに効果的であることを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の吸収性用品。
JP2000510404A 1997-09-10 1998-08-28 皮膚コンディションの利点をもたらす使い捨て吸収性用品 Expired - Lifetime JP4554071B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/926,566 US6107537A (en) 1997-09-10 1997-09-10 Disposable absorbent articles providing a skin condition benefit
US08/926,566 1997-09-10
PCT/IB1998/001343 WO1999012504A1 (en) 1997-09-10 1998-08-28 Disposable absorbent articles providing a skin condition benefit

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001515754A JP2001515754A (ja) 2001-09-25
JP4554071B2 true JP4554071B2 (ja) 2010-09-29

Family

ID=25453384

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000510404A Expired - Lifetime JP4554071B2 (ja) 1997-09-10 1998-08-28 皮膚コンディションの利点をもたらす使い捨て吸収性用品

Country Status (21)

Country Link
US (1) US6107537A (ja)
EP (1) EP1011581B1 (ja)
JP (1) JP4554071B2 (ja)
KR (1) KR100396614B1 (ja)
CN (1) CN1262259C (ja)
AR (1) AR016921A1 (ja)
AT (1) ATE251438T1 (ja)
AU (1) AU8818498A (ja)
BR (1) BR9813011A (ja)
CA (1) CA2302603C (ja)
CO (1) CO5080769A1 (ja)
DE (1) DE69818844T2 (ja)
ES (1) ES2203979T3 (ja)
HU (1) HU222430B1 (ja)
ID (1) ID24419A (ja)
IL (1) IL134869A0 (ja)
PE (1) PE113199A1 (ja)
TR (1) TR200001217T2 (ja)
TW (1) TW418083B (ja)
WO (1) WO1999012504A1 (ja)
ZA (1) ZA988117B (ja)

Families Citing this family (356)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5643588A (en) 1994-11-28 1997-07-01 The Procter & Gamble Company Diaper having a lotioned topsheet
US6120488A (en) 1994-11-28 2000-09-19 The Procter & Gamble Company Absorbent articles having cuffs and topsheet with skin care composition(s) disposed thereon
US6861571B1 (en) * 1994-11-28 2005-03-01 The Procter & Gamble Company Article having a lotioned topsheet
US6803496B2 (en) 1997-09-10 2004-10-12 The Procter & Gamble Company Method for maintaining or improving skin health
US6437213B1 (en) * 1997-03-27 2002-08-20 The Procter & Gamble Company Absorbent article having improved fluid acquisition performance
US6278037B1 (en) * 1997-03-27 2001-08-21 The Procter & Gamble Company Absorbent article having improved comfort during use by improved fit even when loaded and improved rewet performance
US6676646B2 (en) * 1997-11-14 2004-01-13 The Procter & Gamble Company Zoned disposable absorbent article for urine and low-viscosity fecal material
US6703536B2 (en) 1998-03-12 2004-03-09 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having a skin care composition containing an enzyme inhibitor
EP1061963B1 (en) * 1998-03-12 2003-05-07 The Procter & Gamble Company Protease inhibitors in absorbent articles
US6420626B1 (en) * 1999-06-08 2002-07-16 Buckeye Technologies Inc. Unitary fluid acquisition, storage, and wicking material
EP0963760A1 (en) * 1998-06-09 1999-12-15 The Procter & Gamble Company Low viscosity thermoplastic compositions for moisture vapour permeable structures and the utilisation thereof in absorbent articles
US6495612B1 (en) * 1998-06-09 2002-12-17 The Procter & Gamble Company Shape-formed, three dimensional, moisture vapor permeable, liquid impermeable articles
US6497893B1 (en) 1999-06-30 2002-12-24 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Silk protein treatment composition and treated substrate for transfer to skin
US20010018579A1 (en) 1998-12-18 2001-08-30 Walter Klemp Disposable absorbent garment having stretchable side waist regions
CO5111023A1 (es) * 1998-12-31 2001-12-26 Kimberly Clark Co Composicion de articulo absorbente y metodo para usarla para secuestrar irritantes de la piel
US6515029B1 (en) * 1999-04-23 2003-02-04 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article having a hydrophilic lotionized bodyside liner
EP1178844B1 (en) * 1999-05-21 2005-10-26 The Procter & Gamble Company Absorbent article having a skin care composition
US6500443B1 (en) 1999-06-30 2002-12-31 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Delivery of a sacrificial substrate to inhibit protease permeation into skin
US6506394B1 (en) 1999-06-30 2003-01-14 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Delivery of a botanical extract to a treated substrate for transfer to skin
AR027842A1 (es) * 1999-08-23 2003-04-16 Kimberly Clark Co Un articulo absorbente el cual mantiene o mejora la salud de la piel
AR025300A1 (es) * 1999-08-23 2002-11-20 Kimberly Clark Co Un articulo absorbente descartable con capacidad para respirar en humedo incrementada.
MXPA02006539A (es) * 1999-12-30 2002-12-09 Kimberly Clark Co Tisu con locion antiviral y metodos para hacer y usar el mismo.
US20030208175A1 (en) * 2000-06-12 2003-11-06 Gross James R. Absorbent products with improved vertical wicking and rewet capability
US6503524B1 (en) 2000-06-16 2003-01-07 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Delivery of a skin health benefit agent to a treated substrate for transfer to skin
US6939553B2 (en) * 2000-09-11 2005-09-06 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Treated substrate with improved transfer efficiency of topical application
SE518097C2 (sv) 2000-10-03 2002-08-27 Ellen Ab Förfarande för framställning av en absorberande sanitetsartikel som innefattar mjölksyraproducerande bakterier samt sådant alster
US6503526B1 (en) 2000-10-20 2003-01-07 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent articles enhancing skin barrier function
US6756520B1 (en) 2000-10-20 2004-06-29 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Hydrophilic compositions for use on absorbent articles to enhance skin barrier
US7195771B1 (en) 2000-11-21 2007-03-27 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Water-soluble lotions for paper products
US6733773B1 (en) 2000-11-21 2004-05-11 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Paper products treated with oil-in-water emulsions
US7771735B2 (en) 2000-12-22 2010-08-10 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent articles with compositions for reducing irritation response
US20020128615A1 (en) 2000-12-22 2002-09-12 Tyrrell David John Absorbent articles with non-aqueous compositions containing anionic polymers
US20020120242A1 (en) * 2000-12-22 2002-08-29 Tyrrell David John Absorbent articles with hydrophilic compositions containing botanicals
US6749860B2 (en) 2000-12-22 2004-06-15 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent articles with non-aqueous compositions containing botanicals
US8273367B2 (en) * 2001-04-17 2012-09-25 The Procter And Gamble Company Articles comprising a mint odor-free cooling agent
US7166292B2 (en) * 2001-06-29 2007-01-23 The Procter & Gamble Company Top-biased beneficial components on substrates
US7005557B2 (en) * 2001-07-03 2006-02-28 The Procter & Gamble Company Film-forming compositions for protecting skin from body fluids and articles made therefrom
US8795716B2 (en) * 2001-10-01 2014-08-05 The Procter & Gamble Company Skin care compositions on a thin sanitary napkin
US20060062816A1 (en) * 2001-10-01 2006-03-23 Gatto Joseph A Sanitary napkins with hydrophobic lotions
US20030082219A1 (en) * 2001-10-01 2003-05-01 The Procter & Gamble Company Skin care compositions comprising low concentrations of skin treatment agents
US20040170589A1 (en) * 2001-10-01 2004-09-02 Gatto Joseph Anthony Sanitary napkins with hydrophobic lotions
US8907154B2 (en) 2001-10-01 2014-12-09 The Procter & Gamble Company Sanitary napkins with hydrophobic lotions
US20050154362A1 (en) * 2001-10-01 2005-07-14 Raphael Warren Sanitary napkins with hydrophobic lotion and apertured topsheet
US7938812B2 (en) * 2001-10-26 2011-05-10 Sca Hygiene Products Ab Insert for an absorbent article with skincare agent and spacing sheet
US20030143262A1 (en) * 2001-12-13 2003-07-31 Brusk Ulla Forsgren Hygiene tissue
US20050131364A1 (en) * 2002-05-22 2005-06-16 Uni-Charm Corporation Disposable short panties and method for producing the same (disposable undergarment and method for manufacturing the same)
JP4002194B2 (ja) * 2002-06-14 2007-10-31 花王株式会社 吸収性物品
US6770793B2 (en) * 2002-08-08 2004-08-03 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Disposable absorbent wound dressing with skin health treatment additives
US6989339B2 (en) * 2002-08-15 2006-01-24 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Nonwoven webs treated with fixed mobile materials
US9035123B2 (en) 2002-10-01 2015-05-19 The Procter & Gamble Company Absorbent article having a lotioned topsheet
US6904820B2 (en) * 2002-12-20 2005-06-14 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Method of using a simulated skin substrate and method for determining material dryness performance
US6931951B2 (en) * 2002-12-20 2005-08-23 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Mechanical device with simulated skin substrate
US6826973B2 (en) * 2002-12-20 2004-12-07 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Heated mechanical arm
US7037112B2 (en) * 2002-12-20 2006-05-02 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Virtual arm for measurement of humidity, temperature, and water vapor transmission rate in materials
DE60323810D1 (de) 2003-02-12 2008-11-13 Procter & Gamble Bequem Windel
ES2560204T3 (es) 2003-02-12 2016-02-17 The Procter & Gamble Company Núcleo absorbente para un artículo absorbente
US7435244B2 (en) 2003-07-01 2008-10-14 Arquest, Inc. Diaper design having zones of reduced stiffness and continuous breathability
KR100506543B1 (ko) * 2003-08-14 2005-08-05 주식회사 제닉 온도 감응성 상태변화 하이드로겔 조성물 및 그 제조방법
US7234648B2 (en) * 2003-10-31 2007-06-26 The Procter And Gamble Company Volatile substance-controlling composition
US7910195B2 (en) * 2003-12-16 2011-03-22 The Procter & Gamble Company Absorbent article with lotion-containing topsheet
US20050137544A1 (en) * 2003-12-18 2005-06-23 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Absorbent article with skin care composition
US7736351B2 (en) 2004-02-02 2010-06-15 The Procter & Gamble Company Simple disposable absorbent article
US7318820B2 (en) 2004-03-12 2008-01-15 The Procter & Gamble Company Simple disposable absorbent article having breathable side barriers
US20050215972A1 (en) * 2004-03-29 2005-09-29 Roe Donald C Disposable absorbent articles with zones comprising elastomeric components
US8568382B2 (en) 2004-03-29 2013-10-29 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent articles having co-elongation
US8198200B2 (en) 2004-03-29 2012-06-12 The Procter & Gamble Company Web materials having both plastic and elastic properties
US7820875B2 (en) * 2004-03-29 2010-10-26 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent articles being adaptable to wearer's anatomy
US20050234411A1 (en) 2004-04-14 2005-10-20 The Procter & Gamble Company Dual cuff for a unitary disposable absorbent article made of a continuous cuff material
US7794441B2 (en) 2004-04-14 2010-09-14 The Procter & Gamble Company Dual cuff for a unitary disposable absorbent article being spaced away from backsheet
US7905872B2 (en) 2004-06-04 2011-03-15 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising a slow recovery stretch laminate
US7717893B2 (en) 2004-06-04 2010-05-18 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising a slow recovery elastomer
US8684988B2 (en) 2004-06-29 2014-04-01 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having barrier cuff strips
US6962578B1 (en) 2004-06-29 2005-11-08 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having backsheet strips
US20060005496A1 (en) * 2004-07-12 2006-01-12 Ridglass Manufacturing Company, Inc. Torchless self-adhesive roofing product and method
US7148396B2 (en) * 2004-09-15 2006-12-12 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Disposable garment with system for reducing humidity
US11013461B2 (en) 2004-12-20 2021-05-25 Ipventure, Inc. Method and apparatus for hydration level of a person
US8118740B2 (en) * 2004-12-20 2012-02-21 Ipventure, Inc. Moisture sensor for skin
US10258278B2 (en) 2004-12-20 2019-04-16 Ipventure, Inc. Method and apparatus to sense hydration level of a person
US8734341B2 (en) * 2004-12-20 2014-05-27 Ipventure, Inc. Method and apparatus to sense hydration level of a person
US8419701B2 (en) 2005-01-10 2013-04-16 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with stretch zones comprising slow recovery elastic materials
MX2007008590A (es) 2005-01-26 2007-08-14 Procter & Gamble Panal desechable tipo calzon que tiene una cintura elastica de recuperacion lenta con fuerza baja.
US20060182705A1 (en) * 2005-02-11 2006-08-17 Cruse Maria K Composition for reduction and prevention of wrinkles on the skin
US7887522B2 (en) 2005-03-18 2011-02-15 The Procter And Gamble Company Pull-on wearable article with informational image
US7806880B2 (en) 2005-03-18 2010-10-05 The Procter & Gamble Company Pull-on wearable article with informational image
US7763004B2 (en) 2005-05-18 2010-07-27 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having layered containment pockets
US20060264861A1 (en) 2005-05-20 2006-11-23 Lavon Gary D Disposable absorbent article having breathable side flaps
US20060271010A1 (en) * 2005-05-24 2006-11-30 Lavon Gary D Loincloth diaper
US8187239B2 (en) 2005-05-31 2012-05-29 The Procter & Gamble Company Side notched folded diaper
US20060269509A1 (en) * 2005-05-31 2006-11-30 Excelda Corporation Scent eliminating composition including colloidal silver
US8221379B2 (en) 2005-06-17 2012-07-17 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved tear resistance and softness
US7695463B2 (en) 2005-06-22 2010-04-13 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having dual layer barrier cuff strips
US7618404B2 (en) 2005-06-23 2009-11-17 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having doubled side flaps and backsheet strips
US8002760B2 (en) * 2005-08-02 2011-08-23 The Procter & Gamble Company Barrier cuff for a unitary disposable absorbent article having intermediate bond for sustained fit
US7931636B2 (en) 2005-08-04 2011-04-26 The Procter & Gamble Company Simple disposable absorbent article
US8663184B2 (en) 2005-08-05 2014-03-04 The Procter & Gamble Company Absorbent article with a multifunctional side panel
US20070048709A1 (en) * 2005-08-31 2007-03-01 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. System for detection and analysis of biological waste spread in an undergarment
US8038661B2 (en) 2005-09-02 2011-10-18 The Procter & Gamble Company Absorbent article with low cold flow construction adhesive
US8684990B2 (en) * 2005-09-12 2014-04-01 The Procter & Gamble Company Simple disposable pant-like garment having breathable side barriers
US7320684B2 (en) 2005-09-21 2008-01-22 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having deployable belt strips
US20070073260A1 (en) * 2005-09-29 2007-03-29 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
US8652116B2 (en) * 2005-09-30 2014-02-18 The Procter & Gamble Company Preferential bend structure and articles containing said structure
US7972320B2 (en) * 2005-10-14 2011-07-05 The Procter & Gamble Company Absorbent article with segmented belt
US7918839B2 (en) * 2005-10-14 2011-04-05 The Procter & Gamble Company Absorbent article including barrier leg cuff structure and an elastically stretchable side panel
US8114059B2 (en) * 2005-10-14 2012-02-14 The Procter & Gamble Company Absorbent article including barrier leg cuff structure and absorbent core with superabsorbent material
US20070118089A1 (en) * 2005-11-23 2007-05-24 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having backsheet strips
US20070118088A1 (en) * 2005-11-23 2007-05-24 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having barrier cuff strips
US7737324B2 (en) 2005-11-23 2010-06-15 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having deployable chassis ears
US7432413B2 (en) 2005-12-16 2008-10-07 The Procter And Gamble Company Disposable absorbent article having side panels with structurally, functionally and visually different regions
US7722592B2 (en) * 2006-01-03 2010-05-25 The Procter & Gamble Company Non-tacky adhesive fastening system for use in consumer products
US7806883B2 (en) * 2006-01-17 2010-10-05 The Procter & Gamble Company Absorbent articles having a breathable stretch laminate
US20070219521A1 (en) 2006-03-17 2007-09-20 The Procter & Gamble Company Absorbent article comprising a synthetic polymer derived from a renewable resource and methods of producing said article
US8491558B2 (en) 2006-03-31 2013-07-23 The Procter & Gamble Company Absorbent article with impregnated sensation material for toilet training
US8664467B2 (en) 2006-03-31 2014-03-04 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with feedback signal upon urination
US8057450B2 (en) 2006-03-31 2011-11-15 The Procter & Gamble Company Absorbent article with sensation member
US7666175B2 (en) * 2006-04-07 2010-02-23 The Procter And Gamble Company Absorbent article having a multi-dimensionally contoured barrier cuff
US20070249055A1 (en) * 2006-04-24 2007-10-25 The Procter & Gamble Company Method of measuring lotion and additive ingredient transfer
US20070287983A1 (en) 2006-06-07 2007-12-13 Richard Worthington Lodge Absorbent article having an anchored core assembly
US8235963B2 (en) 2006-06-07 2012-08-07 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring systems
US20070287976A1 (en) * 2006-06-13 2007-12-13 Sherrill Ronald N Adult incontinence management system
US8470440B2 (en) * 2006-08-30 2013-06-25 The Procter & Gamble Company Regenerative non-tacky adhesive fastening system for use in consumer products
CN101528176A (zh) * 2006-10-17 2009-09-09 宝洁公司 用于一次性吸收制品的包装以及包装和一次性吸收制品的套件
WO2008057435A2 (en) * 2006-11-02 2008-05-15 The Procter & Gamble Company Non-tacky adhesive fastening system
JP5420418B2 (ja) 2006-12-04 2014-02-19 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 図形を含む吸収性物品
US8257335B2 (en) 2007-01-31 2012-09-04 The Procter & Gamble Company Diaper having hip stretch panels
US8585672B2 (en) 2007-02-28 2013-11-19 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having deployable belt ears
US7935099B2 (en) 2007-03-14 2011-05-03 The Procter & Gamble Company Absorbent article with patterned SBS based adhesive
US7857801B2 (en) 2007-03-23 2010-12-28 The Procter & Gamble Company Diaper having deployable chassis ears and stretch waistband
US20080287896A1 (en) * 2007-05-15 2008-11-20 The Procter & Gamble Company Absorbent Article With Hydrophilic Lotion And High Barrier Cuffs
EP1992367B1 (en) * 2007-05-15 2012-06-27 The Procter & Gamble Company Absorbent article comprising a lotion composition for reducing adherence of feces or menses to the skin
ATE515275T1 (de) * 2007-05-15 2011-07-15 Procter & Gamble Verwendung einer lotionszusammensetzung auf einem saugfähigen artikel zur reduktion von fäkal- oder mensesanhaftung an der haut
EP2157950B1 (en) 2007-06-18 2013-11-13 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article with substantially continuously distributed absorbent particulate polymer material and method
CN101677892B (zh) 2007-06-18 2014-03-12 宝洁公司 具有包括大体上连续分配的吸收性粒状聚合物材料的密封吸收芯的一次性吸收制品
US8029484B2 (en) 2007-07-27 2011-10-04 Dicarlo Mary Margaret Universal diaper
US9056031B2 (en) 2007-09-07 2015-06-16 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8945079B2 (en) 2007-09-07 2015-02-03 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8790325B2 (en) 2007-09-07 2014-07-29 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8597268B2 (en) 2007-09-07 2013-12-03 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8668679B2 (en) 2007-09-07 2014-03-11 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8858523B2 (en) 2007-09-07 2014-10-14 The Procter & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US9060900B2 (en) 2007-09-07 2015-06-23 The Proctor & Gamble Company Disposable wearable absorbent articles with anchoring subsystems
US8323257B2 (en) 2007-11-21 2012-12-04 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising a slow recovery stretch laminate and method for making the same
EP2285326A1 (en) 2008-04-29 2011-02-23 The Procter & Gamble Company Process for making an absorbent core with strain resistant core cover
WO2010041997A1 (en) * 2008-10-10 2010-04-15 Sca Hygiene Products Ab Absorbent article with improved transfer of a composition
US20100305529A1 (en) * 2009-06-02 2010-12-02 Gregory Ashton Absorbent Article With Absorbent Polymer Material, Wetness Indicator, And Reduced Migration Of Surfactant
US8292863B2 (en) 2009-10-21 2012-10-23 Donoho Christopher D Disposable diaper with pouches
EP2329803B1 (en) 2009-12-02 2019-06-19 The Procter & Gamble Company Apparatus and method for transferring particulate material
CA2693130C (en) 2010-02-25 2012-10-09 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
CA2692638C (en) 2010-02-25 2011-05-10 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
CA2692891C (en) 2010-02-25 2012-10-09 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
CA2692679C (en) 2010-02-25 2013-04-30 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
CA2692635C (en) 2010-02-25 2011-05-10 The Procter & Gamble Company Absorbent article with improved garment-like character
US8870732B2 (en) 2010-04-09 2014-10-28 The Procter & Gamble Company Methods and apparatuses for tucking side panels of absorbent articles
US9226861B2 (en) 2010-04-09 2016-01-05 Gary Dean Lavon Converting lines and methods for fabricating both taped and pant diapers comprising substantially identical chassis
RU2012142998A (ru) 2010-04-09 2014-05-20 Дзе Проктер Энд Гэмбл Компани Реконфигурируемые производственные линии и способы изготовления как подгузников с возможностью ленточного скрепления, так и трусиков-подгузников
US8986184B2 (en) 2010-04-09 2015-03-24 The Procter & Gamble Company Apparatuses and methods for folding an absorbent article
US11980530B2 (en) 2010-04-09 2024-05-14 The Procter & Gamble Company Taped and pant diapers comprising substantially identical chassis
US9017241B2 (en) 2010-04-09 2015-04-28 The Procter & Gamble Company Methods and apparatuses for tucking side panels of absorbent articles
EP2593063B1 (en) 2010-07-15 2014-05-21 The Procter and Gamble Company Apparatus and method for folding articles
EP2593061B1 (en) 2010-07-15 2015-01-07 The Procter and Gamble Company Method and apparatus for transferring articles of different sizes
WO2012009598A1 (en) 2010-07-15 2012-01-19 The Procter & Gamble Company Apparatus and method for folding articles
EP2593065B1 (en) 2010-07-15 2014-06-18 The Procter and Gamble Company Method and apparatus for transporting and folding articles
US9017305B2 (en) 2010-11-12 2015-04-28 The Procter Gamble Company Elastomeric compositions that resist force loss and disintegration
US8618350B2 (en) 2011-02-14 2013-12-31 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with tear resistant film
WO2012134444A1 (en) 2011-03-29 2012-10-04 The Procter & Gamble Company Converting system for fabricating taped diapers and pant diapers
WO2012149391A1 (en) 2011-04-28 2012-11-01 Adherent Laboratories, Inc. Polyolefin based hot melt adhesive composition
US8939957B2 (en) 2011-04-29 2015-01-27 The Procter & Gamble Company Absorbent article with leg gasketing cuff
MX2013011994A (es) 2011-04-29 2014-02-11 Procter & Gamble Articulo absorbente con pelicula polimerica estrecha y parche reforzador de opacidad.
DE202012013585U1 (de) 2011-06-10 2018-01-17 The Procter & Gamble Company Einwegwindel
MX2013014588A (es) 2011-06-10 2014-01-24 Procter & Gamble Estructura absorbente para articulos absorbentes.
EP2532329B1 (en) 2011-06-10 2018-09-19 The Procter and Gamble Company Method and apparatus for making absorbent structures with absorbent material
PL3338750T5 (pl) 2011-06-10 2023-10-09 The Procter & Gamble Company Struktura chłonna do wyrobów chłonnych
EP2532328B1 (en) 2011-06-10 2014-02-26 The Procter and Gamble Company Method and apparatus for making absorbent structures with absorbent material
EP2717822B1 (en) 2011-06-10 2019-06-05 The Procter and Gamble Company Absorbent core for disposable absorbent articles
ES2484695T5 (es) 2011-06-10 2018-02-13 The Procter & Gamble Company Pañal desechable que tiene una unión reducida entre el núcleo absorbente y la lámina de respaldo
CN106038076B (zh) 2011-06-21 2020-02-28 宝洁公司 包括具有收缩性的腰带的吸收制品
WO2012177402A1 (en) 2011-06-21 2012-12-27 The Procter & Gamble Company Absorbent article with waistband and leg cuff having gathers
PH12013502689A1 (en) 2011-06-21 2014-02-17 Procter & Gamble Absorbent article with a waistband having consolidation
US20130199696A1 (en) 2012-02-06 2013-08-08 Uwe Schneider Apparatuses and Methods for Fabricating Elastomeric Laminates
US8585849B2 (en) 2012-02-06 2013-11-19 The Procter & Gamble Company Apparatuses and methods for fabricating elastomeric laminates
BR112014020075A8 (pt) 2012-02-13 2017-07-11 Procter & Gamble Artigos absorventes que compreendem chassi substancialmente idêntico
US20130211355A1 (en) 2012-02-13 2013-08-15 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising substantially identical chassis
US8833542B2 (en) 2012-04-16 2014-09-16 The Procter & Gamble Company Fluid systems and methods for transferring discrete articles
US8720666B2 (en) * 2012-04-16 2014-05-13 The Procter & Gamble Company Apparatuses for transferring discrete articles
US8607959B2 (en) 2012-04-16 2013-12-17 The Procter & Gamble Company Rotational assemblies and methods for transferring discrete articles
US8820513B2 (en) 2012-04-16 2014-09-02 The Procter & Gamble Company Methods for transferring discrete articles
WO2013170433A1 (en) 2012-05-15 2013-11-21 The Procter & Gamble Company Absorbent article having characteristic waist end
CN104284645B (zh) 2012-05-15 2016-10-19 宝洁公司 制备用于吸收制品的层合体的方法
CN106974771A (zh) 2012-05-15 2017-07-25 宝洁公司 具有有利的拉伸和可制造性特征结构的一次性吸收裤
US8932273B2 (en) 2012-06-29 2015-01-13 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent insert for two-piece wearable absorbent article
US20140018758A1 (en) 2012-07-13 2014-01-16 The Procter & Gamble Company Stretchable laminates for absorbent articles and methods for making the same
US9241843B2 (en) 2012-09-19 2016-01-26 The Procter & Gamble Company Article with tackifier-free adhesive
US8865824B2 (en) 2012-09-19 2014-10-21 IFS Industries Inc. Hot melt adhesive
RU2622828C2 (ru) 2012-10-23 2017-06-20 Дзе Проктер Энд Гэмбл Компани Способы перемещения дискретных компонентов на полотно
GB2510665C (en) 2012-11-13 2017-01-25 Procter & Gamble Absorbent articles with channels and signals
US9216116B2 (en) 2012-12-10 2015-12-22 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels
PL2740449T3 (pl) 2012-12-10 2019-07-31 The Procter & Gamble Company Artykuł chłonny o wysokiej zawartości materiału chłonnego
PL2740452T3 (pl) 2012-12-10 2022-01-31 The Procter & Gamble Company Wyrób chłonny o wysokiej zawartości materiału chłonnego
US9216118B2 (en) 2012-12-10 2015-12-22 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels and/or pockets
US8979815B2 (en) 2012-12-10 2015-03-17 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels
EP2740450A1 (en) 2012-12-10 2014-06-11 The Procter & Gamble Company Absorbent core with high superabsorbent material content
US10639215B2 (en) 2012-12-10 2020-05-05 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels and/or pockets
US9701510B2 (en) 2013-01-31 2017-07-11 The Procter & Gamble Company One-way projection snare apparatus and method for isolating a broken elastic strand
WO2014126693A1 (en) 2013-02-13 2014-08-21 The Procter & Gamble Company One-way snare apparatus for isolating a broken elastic strand
US9610203B2 (en) 2013-03-22 2017-04-04 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent articles
WO2014179370A1 (en) 2013-05-03 2014-11-06 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising stretch laminates
PL2813201T3 (pl) 2013-06-14 2018-04-30 The Procter And Gamble Company Wyrób chłonny i wkład chłonny tworzący kanały w stanie mokrym
JP6334705B2 (ja) 2013-08-27 2018-05-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー チャネルを有する吸収性物品
US9987176B2 (en) 2013-08-27 2018-06-05 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels
US11207220B2 (en) 2013-09-16 2021-12-28 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with channels and signals
RU2636366C2 (ru) 2013-09-16 2017-11-22 Дзе Проктер Энд Гэмбл Компани Абсорбирующие изделия с каналами и индицирующими элементами
EP2851048B1 (en) 2013-09-19 2018-09-05 The Procter and Gamble Company Absorbent cores having material free areas
US9463942B2 (en) 2013-09-24 2016-10-11 The Procter & Gamble Company Apparatus for positioning an advancing web
CN105682625A (zh) 2013-09-27 2016-06-15 宝洁公司 用于隔离断裂弹性股线的设备和方法
JP6400699B2 (ja) 2013-11-05 2018-10-03 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ウエストバンドを有する吸収性物品
WO2015069705A1 (en) 2013-11-05 2015-05-14 The Procter & Gamble Company Absorbent article with waistband
EP3065681B1 (en) 2013-11-05 2019-08-14 The Procter and Gamble Company Absorbent article with waistband
US10639210B2 (en) 2013-12-19 2020-05-05 The Procter & Gamble Company Article with tackifier-free adhesive
EP2886092B1 (en) 2013-12-19 2016-09-14 The Procter and Gamble Company Absorbent cores having channel-forming areas and c-wrap seals
US9789009B2 (en) 2013-12-19 2017-10-17 The Procter & Gamble Company Absorbent articles having channel-forming areas and wetness indicator
EP2905001B1 (en) 2014-02-11 2017-01-04 The Procter and Gamble Company Method and apparatus for making an absorbent structure comprising channels
US10271997B2 (en) * 2014-04-08 2019-04-30 The Procter & Gamble Company Absorbent articles having substrates having zonal treatments
EP2949302B1 (en) 2014-05-27 2018-04-18 The Procter and Gamble Company Absorbent core with curved channel-forming areas
EP2949300B1 (en) 2014-05-27 2017-08-02 The Procter and Gamble Company Absorbent core with absorbent material pattern
EP2949301B1 (en) 2014-05-27 2018-04-18 The Procter and Gamble Company Absorbent core with curved and straight absorbent material areas
EP2949299B1 (en) 2014-05-27 2017-08-02 The Procter and Gamble Company Absorbent core with absorbent material pattern
DE202014004532U1 (de) 2014-05-28 2014-08-05 Hans-Dieter Cornelius Hygienevorlage
US9580845B2 (en) 2014-06-09 2017-02-28 The Procter & Gamble Company Nonwoven substrate comprising fibers comprising an engineering thermoplastic polymer
EP3154489B1 (en) 2014-06-12 2018-11-14 The Procter and Gamble Company Absorbent article with tackifier-free adhesive
WO2016029369A1 (en) 2014-08-27 2016-03-03 The Procter & Gamble Company Absorbent article with leg cuffs
CN107072837A (zh) 2014-11-07 2017-08-18 宝洁公司 用于使用激光源制造吸收制品的方法和设备
US10507144B2 (en) 2015-03-16 2019-12-17 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with improved strength
JP2018508292A (ja) 2015-03-16 2018-03-29 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 改善されたコアを有する吸収性物品
US10583049B2 (en) 2015-03-18 2020-03-10 The Procter & Gamble Company Absorbent article with waist gasketing element and leg cuffs
EP3270852B1 (en) 2015-03-18 2019-08-21 The Procter and Gamble Company Absorbent article with waist gasketing element and leg cuffs
CN107427403B (zh) 2015-03-18 2020-10-20 宝洁公司 具有腰衬圈元件和腿箍的吸收制品
MX2017011923A (es) 2015-03-18 2017-12-15 Procter & Gamble Articulo absorbente con dobleces para piernas.
WO2016149589A1 (en) 2015-03-18 2016-09-22 The Procter & Gamble Company Absorbent article with leg cuffs
EP3270855B1 (en) 2015-03-18 2020-02-26 The Procter and Gamble Company Absorbent article with leg cuffs
US10716716B2 (en) 2015-03-18 2020-07-21 The Procter & Gamble Company Absorbent article with leg cuffs
CN107405226B (zh) 2015-03-18 2021-02-05 宝洁公司 具有腿箍的吸收制品
US10524963B2 (en) 2015-03-18 2020-01-07 The Procter & Gamble Company Absorbent article with waist gasketing element and leg cuffs
EP3270847B1 (en) 2015-03-18 2019-04-24 The Procter and Gamble Company Absorbent article with waist gasketing element and leg cuffs
US10500106B2 (en) 2015-04-14 2019-12-10 The Procter & Gamble Company Methods for making diaper pants with a design having a discontinuous region between a belt and chassis arranged to provide a contiguous appearance
US20160302976A1 (en) 2015-04-14 2016-10-20 The Procter & Gamble Company Methods for Making Absorbent Articles with a Design Having a Discontinuous Region between Two Components Arranged to Provide a Contiguous Appearance
US11173070B2 (en) 2015-04-28 2021-11-16 The Procter & Gamble Company Heterogeneous foam materials having a graphic printed thereon
JP6542390B2 (ja) 2015-05-12 2019-07-10 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company 改善されたコア−バックシート接着を有する吸収性物品
WO2016196069A1 (en) 2015-05-29 2016-12-08 The Procter & Gamble Company Absorbent articles having channels and wetness indicator
US9737442B2 (en) 2015-06-02 2017-08-22 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for applying elastic parts under tension to an advancing carrier
JP2018524053A (ja) 2015-06-02 2018-08-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー レーザ源を使用した吸収性物品の製造のためのプロセス及び装置
US9511952B1 (en) 2015-06-23 2016-12-06 The Procter & Gamble Company Methods for transferring discrete articles
US9511951B1 (en) 2015-06-23 2016-12-06 The Procter & Gamble Company Methods for transferring discrete articles
US10561542B2 (en) 2015-06-30 2020-02-18 The Procter & Gamble Company Absorbent article with elasticized region
JP2018524087A (ja) 2015-06-30 2018-08-30 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 伸縮性領域を備える吸収性物品
WO2017004303A1 (en) 2015-06-30 2017-01-05 The Procter & Gamble Company Low-bulk, closely-fitting disposable absorbent pant for children
EP3316840B1 (en) 2015-06-30 2019-03-20 The Procter and Gamble Company Absorbent article with elasticized waist region
WO2017003740A1 (en) 2015-06-30 2017-01-05 The Procter & Gamble Company Chassis design for absorbent article
US10492962B2 (en) 2015-09-18 2019-12-03 The Procter & Gamble Company Absorbent articles comprising substantially identical chassis and substantially identical flaps
CN108024879A (zh) 2015-09-18 2018-05-11 宝洁公司 包括基本上相同的带翼的吸收制品
US10206823B2 (en) 2015-10-06 2019-02-19 The Procter & Gamble Company Disposable diaper with convenient lay-open features
WO2017070264A1 (en) 2015-10-20 2017-04-27 The Procter & Gamble Company Dual-mode high-waist foldover disposable absorbent pant
US20170105881A1 (en) 2015-10-20 2017-04-20 The Procter & Gamble Company Absorbent article having an outer blouse layer
US20170128274A1 (en) 2015-11-11 2017-05-11 The Procter & Gamble Company Methods and Apparatuses for Registering Substrates in Absorbent Article Converting Lines
EP3167859B1 (en) 2015-11-16 2020-05-06 The Procter and Gamble Company Absorbent cores having material free areas
EP3383331B1 (en) 2015-12-01 2020-12-23 The Procter and Gamble Company Method for moving and/or transferring multiple discrete articles
WO2017106150A2 (en) 2015-12-15 2017-06-22 The Procter & Gamble Company Leg gasketing cuff with tackifier-free adhesive
CN108603846A (zh) 2016-02-05 2018-09-28 宝洁公司 用于在吸收制品转换加工生产线上检测基底中的孔的方法和设备
US9944073B2 (en) 2016-02-10 2018-04-17 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for inkjet printing absorbent article components at desired print resolutions
WO2017160900A1 (en) 2016-03-15 2017-09-21 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for manufacturing an absorbent article including an ultra short pulse laser source
EP3429524B1 (en) 2016-03-15 2019-11-20 The Procter and Gamble Company Methods and apparatuses for separating and positioning discrete articles
US20170266941A1 (en) 2016-03-15 2017-09-21 The Procter & Gamble Company Method and Apparatus for Manufacturing an Absorbent Article Including an Ultra Short Pulse Laser Source
WO2017160899A1 (en) 2016-03-15 2017-09-21 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for manufacturing an absorbent article including an ultra short pulse laser source
WO2017176707A1 (en) * 2016-04-04 2017-10-12 The Procter & Gamble Company Fibrous structures with improved tewl properties
US10137674B2 (en) 2016-04-18 2018-11-27 The Procter & Gamble Company Elastomeric laminate with activation thickness
US11311427B2 (en) 2016-04-18 2022-04-26 The Procter & Gamble Company Elastomeric laminate with activation thickness
EP3238678B1 (en) 2016-04-29 2019-02-27 The Procter and Gamble Company Absorbent core with transversal folding lines
EP3238676B1 (en) 2016-04-29 2019-01-02 The Procter and Gamble Company Absorbent core with profiled distribution of absorbent material
EP3458005B1 (en) 2016-05-20 2021-06-23 The Procter & Gamble Company Absorbent article having waist gasketing element
EP3458006B1 (en) 2016-05-20 2020-11-04 The Procter and Gamble Company Absorbent article having waist gasketing element
US10888635B2 (en) 2016-06-16 2021-01-12 The Procter & Gamble Company Absorbent article having odor absorbing material
US11446186B2 (en) 2016-08-12 2022-09-20 The Procter & Gamble Company Absorbent article with ear portion
CN109475437B (zh) 2016-08-12 2021-08-27 宝洁公司 弹性层合体及用于装配用于吸收制品的弹性层合体的方法
EP3496691B1 (en) 2016-08-12 2024-03-20 The Procter & Gamble Company Absorbent article with an ear portion
US10272675B2 (en) 2016-10-03 2019-04-30 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for inkjet printing nonwoven absorbent article components
CN113397828B (zh) 2016-11-09 2023-09-15 宝洁公司 具有耳片部分的吸收制品阵列
US11399986B2 (en) 2016-12-16 2022-08-02 The Procter & Gamble Company Article comprising energy curable ink
JP2020500631A (ja) 2016-12-19 2020-01-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company 吸収性コアを有する吸収性物品
WO2018118414A1 (en) 2016-12-20 2018-06-28 The Procter & Gamble Company Methods and apparatuses for making elastomeric laminates with elastic strands provided with a spin finish
JP7231562B2 (ja) 2017-01-18 2023-03-01 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 吸収性物品構成要素に対する重み付きランダムパターン印刷のための方法及び装置
CA3050707A1 (en) * 2017-01-19 2018-07-26 Bart PATENAUDE Multi-layered adhesive substrate
WO2018164864A1 (en) 2017-03-07 2018-09-13 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for curing inks printed on fibrous absorbent article components
EP3592563B1 (en) 2017-03-07 2021-03-24 The Procter and Gamble Company Method for curing inks printed on heat sensitive absorbent article components
US11020287B2 (en) 2017-03-17 2021-06-01 The Procter & Gamble Company Article comprising embedded code
US11278458B2 (en) 2017-03-27 2022-03-22 The Procter & Gamble Company Crimped fiber spunbond nonwoven webs/laminates
CN115257121A (zh) 2017-03-27 2022-11-01 宝洁公司 具有柔软非卷曲纺粘纤维网的弹性体层合体
CN110831560B (zh) 2017-05-12 2022-04-15 宝洁公司 女性卫生制品
WO2018209235A1 (en) 2017-05-12 2018-11-15 The Procter & Gamble Company Feminine hygiene article
EP3621571B1 (en) 2017-05-12 2023-06-14 The Procter & Gamble Company Feminine hygiene article
EP3624747B1 (en) 2017-05-17 2023-05-03 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for drying inks printed on heat sensitive absorbent article components
WO2018209629A1 (en) 2017-05-18 2018-11-22 The Procter & Gamble Company Absorbent article with belt having profiled elasticity
US10632023B2 (en) 2017-06-13 2020-04-28 The Procter & Gamble Company Systems and methods for inspecting absorbent articles on a converting line
US10494197B2 (en) 2017-06-16 2019-12-03 The Procter & Gamble Company Methods for transferring discrete articles
US11925537B2 (en) 2017-09-01 2024-03-12 The Procter & Gamble Company Beamed elastomeric laminate structure, fit, and texture
US11147718B2 (en) 2017-09-01 2021-10-19 The Procter & Gamble Company Beamed elastomeric laminate structure, fit, and texture
JP7366884B2 (ja) 2017-09-01 2023-10-23 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 弾性積層体を作製するための方法及び装置
US10369809B2 (en) 2017-09-29 2019-08-06 Tue Procter & Gamble Company Method and apparatus for digitally printing absorbent article components
US11596562B2 (en) 2017-10-31 2023-03-07 The Procter & Gamble Company Absorbent article with extensible ears
EP3703638B1 (en) 2017-10-31 2024-10-30 The Procter & Gamble Company Absorbent article with extensible ears
US11547613B2 (en) 2017-12-05 2023-01-10 The Procter & Gamble Company Stretch laminate with beamed elastics and formed nonwoven layer
US10759153B2 (en) 2017-12-07 2020-09-01 The Procter & Gamble Company Flexible bonding
US11969325B2 (en) 2018-01-25 2024-04-30 The Procter & Gamble Company Absorbent article with function-formed topsheet, and method for manufacturing
CN114848303B (zh) 2018-03-20 2024-03-08 宝洁公司 吸收制品中的粘结图案
EP4275667A3 (en) 2018-03-27 2024-01-17 The Procter & Gamble Company Elastomeric laminate with soft noncrimped spunbond fiber webs
WO2019199622A1 (en) 2018-04-10 2019-10-17 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for flexibly assembling packages of absorbent articles
CN111971359A (zh) 2018-04-20 2020-11-20 宝洁公司 用于吸收制品的粘合剂组合物
EP3781104A1 (en) 2018-04-20 2021-02-24 The Procter & Gamble Company Absorbent article comprising an adhesive composition
US20190321241A1 (en) 2018-04-20 2019-10-24 The Procter & Gamble Company Absorbent article comprising an adhesive composition
US10621719B2 (en) 2018-05-03 2020-04-14 The Procter & Gamble Company Systems and methods for inspecting and evaluating qualities of printed regions on substrates for absorbent articles
US11458690B2 (en) 2018-08-13 2022-10-04 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for bonding substrates
WO2020034088A1 (en) 2018-08-14 2020-02-20 The Procter & Gamble Company Shaped fastening members and absorbent articles having the same
WO2020041061A1 (en) 2018-08-21 2020-02-27 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with components for a uniform appearance
US11266544B2 (en) 2018-09-19 2022-03-08 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for making patterned apertured substrates
US11389986B2 (en) 2018-12-06 2022-07-19 The Procter & Gamble Company Compliant anvil
US11655572B2 (en) 2018-12-17 2023-05-23 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for relofting a nonwoven substrate
US20200197240A1 (en) 2018-12-19 2020-06-25 The Procter & Gamble Company Absorbent article comprising printed region
JP6605167B1 (ja) * 2019-03-29 2019-11-13 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
EP3975958A1 (en) 2019-05-31 2022-04-06 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for bonding elastic parts under tension to an advancing carrier
US11819393B2 (en) 2019-06-19 2023-11-21 The Procter & Gamble Company Absorbent article with function-formed topsheet, and method for manufacturing
US12053357B2 (en) 2019-06-19 2024-08-06 The Procter & Gamble Company Absorbent article with function-formed topsheet, and method for manufacturing
US11944522B2 (en) 2019-07-01 2024-04-02 The Procter & Gamble Company Absorbent article with ear portion
US11220065B2 (en) 2019-07-16 2022-01-11 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for assembling apertured elastic laminates
EP4017732A1 (en) 2019-08-21 2022-06-29 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for inkjet printing absorbent article components
US11576822B2 (en) 2019-09-17 2023-02-14 The Procter & Gamble Company Apparatuses and methods for making absorbent articles
JP7377969B2 (ja) 2019-11-04 2023-11-10 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 腰部ガスケット要素を有する吸収性物品
US11793685B2 (en) 2019-11-15 2023-10-24 The Procter And Gamble Company Absorbent article having fastening system
US11801168B2 (en) 2019-11-15 2023-10-31 The Procter And Gamble Company Tape-type absorbent article with belt structure
JP2023514858A (ja) 2020-03-04 2023-04-11 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 個々のスプールから巻き出された弾性ストランドを有するエラストマー積層体を作製するための方法及び装置
US20210275364A1 (en) 2020-03-09 2021-09-09 The Procter & Gamble Company Elastomeric laminate with control layer and methods thereof
JP2023516476A (ja) 2020-03-13 2023-04-19 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー ビーム式エラストマー積層体の性能及びゾーン
US20210346213A1 (en) 2020-05-05 2021-11-11 The Procter & Gamble Company Absorbent articles including front and back waist panels with different stretch characteristics
EP4146132A1 (en) 2020-05-05 2023-03-15 The Procter & Gamble Company Absorbent articles including improved elastic panels
EP3915533A1 (en) 2020-05-28 2021-12-01 The Procter & Gamble Company Absorbent article having a waist gasketing element
EP4228577B1 (en) 2020-10-16 2024-12-04 The Procter & Gamble Company Method of producing absorbent hygiene product comprising superabsorbent polymer partly derived from a recycled resource
CN216257825U (zh) 2020-11-10 2022-04-12 宝洁公司 用于吸收制品的带组件
US20220192896A1 (en) 2020-12-18 2022-06-23 The Procter & Gamble Company Absorbent articles including waist panels
WO2022183432A1 (en) 2021-03-04 2022-09-09 The Procter & Gamble Company Absorbent article with leg gasketing system
CN117425458A (zh) 2021-06-08 2024-01-19 宝洁公司 包括具有易断粘结部的腰片的吸收制品
WO2023088179A1 (en) 2021-11-19 2023-05-25 The Procter & Gamble Company Absorbent article with front and/or back waist regions having a high-stretch zone and a low-stretch zone and methods for making
US20230310229A1 (en) 2022-04-04 2023-10-05 The Procter & Gamble Company Absorbent articles including a waist panel
US20240000638A1 (en) 2022-06-30 2024-01-04 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with frangible pathways having tear zones
WO2024065263A1 (en) 2022-09-28 2024-04-04 The Procter & Gamble Company Absorbent body with composite isolation sheet
CN219941030U (zh) 2022-09-28 2023-11-03 宝洁公司 吸收制品
US20240148562A1 (en) 2022-11-04 2024-05-09 The Procter & Gamble Company Method and apparatus for bonding elastic parts under tension to an advancing carrier
WO2024148805A1 (en) 2023-01-09 2024-07-18 The Procter & Gamble Company Diaper article with multiple absorbent bodies
WO2024149049A1 (en) 2023-01-09 2024-07-18 The Procter & Gamble Company Diaper article with multiple absorbent bodies having leg cuffs
WO2024148463A1 (en) 2023-01-09 2024-07-18 The Procter & Gamble Company Diaper article with multiple absorbent bodies
WO2024148462A1 (en) 2023-01-09 2024-07-18 The Procter & Gamble Company Diaper article with multiple absorbent bodies

Family Cites Families (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3489148A (en) * 1966-12-20 1970-01-13 Procter & Gamble Topsheet for disposable diapers
US3464413A (en) * 1967-05-26 1969-09-02 United Merchants & Mfg Medical bandages
US3585998A (en) * 1968-03-29 1971-06-22 Ncr Co Disposable diaper with rupturable capsules
US3989867A (en) * 1973-02-16 1976-11-02 The Procter & Gamble Company Absorptive devices having porous backsheet
US3896807A (en) * 1974-06-13 1975-07-29 Gilbert Buchalter Article impregnated with skin-care formulations
US4648876A (en) * 1982-09-24 1987-03-10 Personal Products Company Breathable panty liner
US4578069A (en) * 1984-08-10 1986-03-25 Kimberly-Clark Corporation Breathable baffle composite
US4627847A (en) * 1985-04-03 1986-12-09 National Starch And Chemical Corporation Hot melt adhesive waste barrier
JPS6282031U (ja) * 1985-11-11 1987-05-26
NL8601120A (nl) * 1986-05-01 1987-12-01 Pacques Bv Inrichting voor de anaerobe zuivering van afvalwater.
US4898642A (en) * 1986-06-27 1990-02-06 The Procter & Gamble Cellulose Company Twisted, chemically stiffened cellulosic fibers and absorbent structures made therefrom
US4713068A (en) * 1986-10-31 1987-12-15 Kimberly-Clark Corporation Breathable clothlike barrier having controlled structure defensive composite
US4713069A (en) * 1986-10-31 1987-12-15 Kimberly-Clark Corporation Baffle having zoned water vapor permeability
US4833172A (en) * 1987-04-24 1989-05-23 Ppg Industries, Inc. Stretched microporous material
US4798603A (en) * 1987-10-16 1989-01-17 Kimberly-Clark Corporation Absorbent article having a hydrophobic transport layer
EP0315013A3 (de) * 1987-11-02 1989-12-20 Nordson Corporation Hygiene-Artikel und Verfahren zur Herstellung eines Hygieneartikels
US4902553A (en) * 1987-12-04 1990-02-20 Minnesota Mining And Manufacturing Company Disposable products
US4923650A (en) * 1988-07-27 1990-05-08 Hercules Incorporated Breathable microporous film and methods for making it
GB8906100D0 (en) * 1989-03-16 1989-04-26 Smith & Nephew Laminates
CA2014203C (en) * 1989-05-08 2000-03-21 Margaret Gwyn Latimer Absorbent structure having improved fluid surge management and product incorporating same
CA2026326A1 (en) * 1989-10-04 1991-04-05 James Arthur Davis Disposable diaper having a humidity transfer region, breathable zone panel and separation layer
US5254111A (en) * 1990-02-12 1993-10-19 Clopay Plastic Products Company, Inc. Barrier cuff for disposable absorbent articles
US5436007A (en) * 1992-10-23 1995-07-25 Abbott Laboratories Diaper rash lotion
US5599420A (en) * 1993-04-06 1997-02-04 Kimberly-Clark Corporation Patterned embossed nonwoven fabric, cloth-like liquid barrier material and method for making same
CA2107170A1 (en) * 1993-05-20 1994-11-21 Kimberly-Clark Worldwide, Inc. Lightweight nonwoven web laminates with improved comfort and barrier properties
NZ268535A (en) * 1993-06-30 1998-05-27 Procter & Gamble Absorbent article comprising layers of superabsorbent material
US5643588A (en) * 1994-11-28 1997-07-01 The Procter & Gamble Company Diaper having a lotioned topsheet
EP0657502A1 (en) * 1993-12-13 1995-06-14 Du Pont De Nemours International S.A. Thermoplastic composition containing compatibilizer
CA2116081C (en) * 1993-12-17 2005-07-26 Ann Louise Mccormack Breathable, cloth-like film/nonwoven composite
EP0710471B1 (en) * 1994-11-05 2000-07-19 The Procter & Gamble Company Breathable backsheet design for disposable absorbent articles
US5607760A (en) * 1995-08-03 1997-03-04 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having a lotioned topsheet containing an emollient and a polyol polyester immobilizing agent
US5571096A (en) * 1995-09-19 1996-11-05 The Procter & Gamble Company Absorbent article having breathable side panels
TR199801213T2 (xx) * 1995-12-28 1998-10-21 The Procter & Gamble Company S�v� temas a��s� oranlar�na sahip emici malzemeler.
DE69724111T2 (de) * 1997-06-25 2004-06-09 The Procter & Gamble Company, Cincinnati Absorbierender Wegwerfartikel mit verbesserter Hauttrocknung und Hautbelüftung

Also Published As

Publication number Publication date
TW418083B (en) 2001-01-11
WO1999012504A1 (en) 1999-03-18
ES2203979T3 (es) 2004-04-16
IL134869A0 (en) 2001-05-20
EP1011581B1 (en) 2003-10-08
HUP0003536A3 (en) 2001-03-28
AU8818498A (en) 1999-03-29
KR20010023825A (ko) 2001-03-26
CA2302603C (en) 2004-06-29
ID24419A (id) 2000-07-20
PE113199A1 (es) 2000-01-22
HUP0003536A2 (hu) 2001-02-28
DE69818844D1 (de) 2003-11-13
TR200001217T2 (tr) 2001-03-21
AR016921A1 (es) 2001-08-01
CN1262259C (zh) 2006-07-05
CA2302603A1 (en) 1999-03-18
CN1278714A (zh) 2001-01-03
BR9813011A (pt) 2000-08-15
JP2001515754A (ja) 2001-09-25
ATE251438T1 (de) 2003-10-15
DE69818844T2 (de) 2004-09-02
US6107537A (en) 2000-08-22
CO5080769A1 (es) 2001-09-25
HU222430B1 (hu) 2003-07-28
KR100396614B1 (ko) 2003-09-02
ZA988117B (en) 1999-03-10
EP1011581A1 (en) 2000-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4554071B2 (ja) 皮膚コンディションの利点をもたらす使い捨て吸収性用品
JP4698830B2 (ja) 皮膚の健康を維持または向上させるための吸収製品
JP4439728B2 (ja) 吸収製品のプロトン供与性活性成分
KR100374314B1 (ko) 피부 상태를 개선시키기 위한 흡수제품
KR100507022B1 (ko) 전달가능한 통기성 피부 관리 조성물을 갖는 제품
US6503526B1 (en) Absorbent articles enhancing skin barrier function
KR100957259B1 (ko) 흡수제품 착용자의 피부 건강을 위한 시스템
JP4459442B2 (ja) その上に配置されたスキンケア組成物を有する吸収性製品
JP2002505916A (ja) 酵素インヒビターを含有するスキンケア組成物を有する使い捨て吸収性製品
JP4744764B2 (ja) ローション耐性の接着剤を有する吸収性物品
JP3768245B2 (ja) スキンケア組成物が上に配置されているカフスを有する吸収体
HU225508B1 (en) Zoned disposable absorbent article for urine and low-viscosity fecal material
MXPA00002481A (en) Disposable absorbent articles providing a skin condition benefit
CZ2000856A3 (cs) Absorpční výrobky na jedno použití
MXPA00002482A (en) A method for improving skin condition
MXPA00002480A (en) A method for maintaining or improving skin health
MXPA01009990A (en) Absorbent article having a lotionized bodyside liner

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20081015

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20081022

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090924

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20091027

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091110

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

AA92 Notification that decision to refuse application was cancelled

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971092

Effective date: 20100511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100714

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term