JP4536457B2 - 包装袋の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
従来、包装袋の寸法精度があまり求められていない分野では、例えばインフレーションチューブのヒートシールによって製袋することは可能である。
また、特許文献2には、単層フィルムをヒートシールにより製袋するため、接着部における接着面の温度を徐々に緩やかに融点へと近づけるために予熱ヒータによって加熱と熱解除を複数回繰り返してから接着部を融着するように構成された製袋装置の記載がある。
特許文献2に記載の製袋装置には、ヒータ部の保護のため、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる保護シートが用いられている。なお、ポリエチレンフィルムのヒートシールに際して耐熱性に優れたPTFEシートをヒータ部に被覆することは広く行われている。PTFEシートは剥離性に優れるため、シール後に保護シートを取り外しやすいという利点はある。しかし、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる保護シートを製袋装置に利用した場合、包装袋の生産速度を速くしたときにポリエチレンフィルムとPTFEシートとの間で滑りが生じやすく、フィルム送りの寸法精度を確保することは難しいと考えられる。
この包装袋の製造方法において前記基材フィルムは、両面が熱融着可能なフィルムからなることが好ましい。
この包装袋の製造装置においては、前記基材フィルム搬送手段と前記保護フィルムと前記保護フィルム供給手段と前記ヒートシール手段と前記保護フィルム除去手段とを備えたシール用装置群が、基材フィルムの送り方向に沿って複数直列に配設されており、各シール用装置群は、それぞれ、包装袋の異なる部分に対応した基材フィルムの異なる部分をヒートシールするようになっていることが好ましい。
図5は、本発明により製造される包装袋の一例を示す図面であり、図5(a)は正面図、図5(b)は縦断面図である。
この包装袋10は、2つ折りにされた底部フィルム12を一対の胴部フィルム11,11の間に配置し、底部シール部13と両側端部14,14にて溶着することにより袋体が構成された自立性を有するスタンディングパウチである。本形態例において、包装袋10を構成する基材フィルムは、胴部フィルム11および底部フィルム12である。
本発明は、基材フィルム11,12の両面が熱融着可能なフィルムからなる場合に特に有効である。両面が熱融着可能なフィルムとしては、例えば、単層の熱融着可能な樹脂からなる場合や、多層のフィルムの両面に熱融着可能な樹脂からなるシーラント層が露出されている場合などが挙げられる。
熱融着可能な樹脂としては、オレフィン系樹脂及び/又は非オレフィン系樹脂から選択される1種または2種類以上の樹脂を用いることができ、具体例としては、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)などのポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン、エチレン―酢酸ビニル共重合体(EVA)などを挙げることができる。基材フィルム11,12として、アルミ箔等の金属箔や紙などの両面に熱融着可能な樹脂層(シーラント層)を積層した積層体フィルムを用いることもできる。
とりわけ、基材フィルム11,12がLLDPE、LDPE、MDPE、HDPE等のポリエチレンを主体とするフィルム(単層フィルム、共押出フィルム、または積層体フィルム)であると、比較的安価であり、種々の内容物に対して化学的安定性に優れ、また、熱溶着性や再利用性が良好であるので好ましい。
基材フィルムの両面が熱融着可能であるといっても、包装袋を形成する際に、必ずしも両側の面を基材フィルム同士のヒートシールに利用する必要はない。包装袋を構成したときに最も内側に位置する最内層は、基材フィルムの内面同士を向かい合わせてヒートシールするために用いられる。これに対して、包装袋を構成したときに最も外側に位置する最外層が熱融着可能な樹脂から構成されていると、基材フィルムと保護フィルムとが重ね合わせられたところで、基材フィルムの最外層が保護フィルムに接することになる。すると、ヒートシールの際に基材フィルムの最外層が溶融して基材フィルムと保護フィルムとが擬似的にシールされる。この見地から、最内層と最外層とで樹脂の融点の温度差が小さく(とりわけ、内外の樹脂の融点の温度差が20〜30℃程度又はそれ以下)、ヒートシール温度で強度を保つ高融点層を持たないフィルムの場合、好適である。
胴部フィルム11と底部フィルム12とは、互いに溶着等によって接合できる限り、構造、材質、厚さなどが互いに同じでもよく、また異なっていてもよい。
図1は、本発明の第1形態例に係る包装袋の製造装置の概略構成を示す構成図である。図1に示す包装袋の製造装置(製袋機)20は、胴部フィルム11となる原反が巻回された原反リール21(胴部フィルム供給手段)と、底部フィルム12となるフィルムが巻回された供給リール22(底部フィルム供給手段)と、包装袋10の内面となる面同士が向かい合うように胴部フィルム11および底部フィルム12を向かい合わせる合わせロール23(基材フィルム向かい合わせ手段)と、底部フィルム12を胴部フィルム11とシールする底部シール手段24と、胴部フィルム11同士をその搬送方向に直交する幅方向にシールする側部シール手段25と、基材フィルム11,12を搬送する基材フィルム搬送手段としての搬送ロール26と、基材フィルム11,12を搬送方向に直交する幅方向に切断するカッター27とを備える。
本形態例の製袋機20は、図5(b)に示す包装袋の縦断面図に対応して、底部フィルム12の両側にそれぞれ1枚の胴部フィルム11を重ね合わせてヒートシールすることにより、包装袋を製造する。胴部フィルム11および底部フィルム12は、いずれも長尺の帯状フィルムであるが、胴部フィルム11には、底部フィルム12よりも幅が広いフィルムが用いられる。
合わせロール23は、上下の胴部フィルム11同士の前後左右の位置が正確に重ね合わさるように、各胴部フィルム11の送り方向を偏向させるようになっている。この合わせロール23は、サーボモータ(図示せず)により、胴部フィルム11の重ね合わせの方向である上下方向及び胴部フィルム11の幅方向に移動可能とされている。また、上記サーボモータの作動は、胴部フィルム11のピッチ印刷図柄及び幅方向両端部の位置をそれぞれ検出する光学センサ(図示せず)と、これら光学センサの出力値に基づき、胴部フィルム11のピッチ印刷図柄及び幅方向両端部の位置をそれぞれ比較して、上下の各胴部フィルム11の送り方向及び幅方向に沿った位置ずれを検出する制御手段(図示せず)により制御されている。
すなわち、本形態例の製袋機20の場合、上記光学センサの検出結果に基づき上記サーボモータを作動させ、上下各胴部フィルム11間の送り方向及び幅方向に沿った位置ずれがなくなるまで、合わせロール23を上下及び/または胴部フィルム11の幅方向に移動させることにより、胴部フィルム11同士の位置ずれを防止している。また、上記光学センサには、例えば光電管やCCDカメラ等が使用される。
なお、図1において、搬送方向の上流側は図1の右側であり、搬送方向の下流側は図1の左側である。
なお、基材フィルム搬送手段としては、搬送ローラに代えて、フィルムの幅方向に複数のゴムなどの挟持部材を配置した挟持バーを上下に一対で配置し、この一対の挟持バーでフィルムを挟持して下流方向にフィルムを移動させる搬送手段も採用が可能である。
基材フィルム搬送手段によるフィルム送りの制御は、包装袋の幅に対応した送り量(必要に応じて、基材フィルムの伸縮や、ドブと呼ばれる所定幅の切除部分を加味して設定される)が得られるように行うことが好ましい。このため、胴部フィルム11のピッチ印刷図柄の位置を検出する光学センサ(光電管やCCDカメラ等。図示せず)の出力値に基づき、胴部フィルム11のピッチ印刷図柄の位置が製袋機上の一定の位置に到達するように基材フィルムの送り量を決定する方法を用いることもできる。また、基材フィルムを搬送する際に、毎回、一定の送り量を送るように制御しても良い。
保護フィルム30A,30Bは、胴部フィルム11(基材フィルムのうち外側に重ねあわされるフィルム)とシール手段24,25のシール部材との間に挿入される。シール部材24a,25aが基材フィルム11,12の両側に配置されているので、保護フィルム30A,30Bも基材フィルム11,12の両側に1枚ずつ挿入される。
本発明において保護フィルム30A,30Bに用いられるポリエステルやナイロンは、耐熱性に優れる上、基材フィルムに用いられる熱溶着性樹脂と比べると融点が高い。このため、基材フィルムの熱溶着性樹脂が溶融する温度条件では、保護フィルムは溶融しない。保護フィルムと基材フィルムとを積層してヒートシールするとき、基材フィルム表面の熱溶着性樹脂が溶融することによって基材フィルムが保護フィルムに密着することはあるが、基材フィルムと保護フィルムとがヒートシールされるほどではない。このため、ヒートシール後に保護フィルムを簡単に剥離することができる。
保護フィルム30A,30Bは、基材フィルム11,12とシール部材との間から外れることがないように、胴部フィルム11(基材フィルム11,12のうち幅が最も広いフィルム)の幅と同程度またはそれ以上の幅を持つことが好ましい。しかし、底部シールのように、シール部材の幅(フィルムの幅に対応する方向の寸法)が狭い場合、基材フィルムとシール部材とが直接接触することがなければ、保護フィルムの幅が基材フィルムの幅より狭くても構わない。
ピッチ印刷図柄の検知によって基材フィルムの送り制御を行う場合、保護フィルム30A,30Bは、該保護フィルム30A,30Bを通して基材フィルム11,12に設けられたピッチ印刷図柄を検知することができるように、透明性の高いフィルムが用いられる。とりわけ、無地、無着色のフィルムが好ましい。
なお、巻き取り装置34A,34Bに巻き取られた後の保護フィルム30A,30Bは、品質に問題がない場合、再使用(リユース)することもできる。
図1に示すように、搬送ロール26Aと第1の保護フィルム30Aと、第1の繰り出し装置31Aと、第1の保護フィルム搬送手段32A,33Aと、第1の巻き取り装置34Aと、第1のシール手段としての底部シール手段24とにより、第1のシール用装置群35Aが構成されている。
また、搬送ロール26Bと第2の保護フィルム30Bと、第2の繰り出し装置31Bと、第2の保護フィルム搬送手段32B,33Bと、第2の巻き取り装置34Bと、第2のシール手段としての側部シール手段25とにより、第2のシール用装置群35Bが構成されている。
これらのシール用装置群35A,35Bは、基材フィルム11,12の送り方向に沿って複数直列に配設されている。具体的には、第1のシール用装置群35Aが上流側(図1の右側)に配設されており、第2のシール用装置群35Bが下流側(図1の左側)に配設されている。
原反リール21から原反フィルムを繰り出し、図示しないカッターにより、長手方向に沿って帯状をなす同一幅の2枚の胴部フィルム11に切断する。各胴部フィルム11は、合わせロール23により、上下の胴部フィルム11のシーラント層を有する内面同士が底部フィルム12に面するように、底部フィルム12に対して位置決めされる。これらの基材フィルム11,12は重ね合わせられた状態で搬送ロール26,26A,26Bにより搬送される。
図2では、二葉に折り重ねられた底部フィルム12の両側にそれぞれ胴部フィルム11,11が重ね合わされた部分を図示したが、底部シール工程でヒートシールされる部分としては、底部フィルム12の一部に予めパンチ穴(図示略)を形成しておくことにより、該パンチ穴を介して胴部フィルム11,11の内面同士が向かい合ってヒートシールされる部分も含まれる。
そして、胴部フィルム11と底部シール手段24のシール部材24aとの間に保護フィルム30Aが介在する状態で、保護フィルム30Aを介してシール部材24aの熱を基材フィルム11,12に伝導させることにより、基材フィルム11,12の内面同士をヒートシールする(ヒートシール工程)。ヒートシールの際、基材フィルム11,12は、シール部材24aで加熱された部分が溶融する。この際、胴部フィルム11の外面も溶融し、保護フィルム30Aと密着するので、胴部フィルム11と保護フィルム30Aがずれることなく搬送される。従って、基材フィルム11,12に加わるテンションが保護フィルム30Aに伝わり、基材フィルム11,12の加熱部の変形や伸縮が抑制される。
なお、底部シール手段24において、底部フィルム12が谷折りとなる側(図5(b)では下側)には、底部フィルム12同士の溶着を防止するため、図2に示すように、冷却プレート板24bを挿入することが望ましい。ここで、冷却プレート板24bは、例えば内部に冷却水が流された金属製の部材である。
保護フィルム30Aは、シール部材24aの熱では溶融しないので、保護フィルム30Aと胴部フィルム11との間の剥離強度(基材フィルムの送り方向に直交する方向の引っ張りに耐える力)は小さく、巻き取り装置34Aの巻き取りによって保護フィルム30Aは胴部フィルム11から容易に剥離することができる。
基材フィルム11,12の送り量のずれの修正は、例えば胴部フィルム11に設けられたピッチ印刷図柄をCCDカメラ等の光学センサにより検知し、該光学センサから得られた情報に基づいて搬送ロール26A,26Bによる送り量などを制御することにより行うことができる。
ヒートシール後、第1の保護フィルム30Aを巻き取り装置34Aにより巻き取り、基材フィルム11,12から取り外す(保護フィルム除去工程)。巻き取り後の保護フィルム30Aは、再度繰り出し装置31Aに装着して再利用することもできる。
側部シール工程は、上記の底部シール工程と同様に実施されるので、重複する説明は省略し、簡略に説明する。
まず、第2の繰り出し装置31Bから繰り出された第2の保護フィルム30Bを基材フィルム11,12と重ね合わせ、これらのフィルム30B,11,12を第2の保護フィルム搬送手段32B,33Bにより搬送する(保護フィルム重ね合わせ工程)。
そして、胴部フィルム11と側部シール手段25のシール部材25aとの間に保護フィルム30Bが介在する状態で、基材フィルム11,12をシール部材によりヒートシールする(ヒートシール工程)。
ヒートシール後、第2の保護フィルム30Bを第2の巻き取り装置34Bにより巻き取り、基材フィルム11,12から取り外す(保護フィルム除去工程)。
保護フィルムは、重ね合わされた基材フィルムの両側に積層されるので、一対の保護フィルムの間に基材フィルムを挟み込んだ状態で搬送することにより、フィルム搬送速度が速くても基材フィルムを確実に保護することができ、基材フィルムの伸びやフィルム切れ等を防止できる。
ヒートシールの後に保護フィルム除去工程を備えるので、保護フィルムが製品である包装袋に付着したまま残ることがない。保護フィルム除去工程では、巻き取り装置によって、保護フィルムを基材フィルムの搬送方向とは異なる外側に向けて搬送し、巻き取るようになっているので、保護フィルムが基材フィルムに密着していても、保護フィルムを容易に剥離することができ、基材フィルムにダメージを与えることもない。
積層された基材フィルムの両側に保護フィルムが重ね合わせられ、ヒートシールの際に基材フィルムと保護フィルムとが密着することにより、基材フィルムをヒートシールした部分が保護フィルムの間に挟み込まれて保持されるので、ヒートシールした部分の変形や伸びが抑制され、ヒートシールされた部分の寸法精度を確保することができる。従って寸法精度が高く、品質の安定した包装袋を製造することができる。
基材フィルムの両面が熱融着可能に構成されている場合、基材フィルムと保護フィルムとが重ね合わせられたところで基材フィルムの最外層が保護フィルムに接し、ヒートシールの際に基材フィルムの最外層が溶融する。これにより、基材フィルムと保護フィルムとの密着が一層強められ、基材フィルムと保護フィルムとの間の滑りやズレが抑制される。従って、寸法精度が極めて高いフィルム送りを実現することが可能となる。
図4に示す製袋機の改変例では、底部シール工程と側部シール工程とで共通の保護フィルム30を使用するようにしている。この場合、繰り出し装置31、巻き取り装置34、繰り出し装置31側の保護フィルム搬送手段32、巻き取り装置34側の保護フィルム搬送手段33としては、一対の保護フィルム30に対応してそれぞれ基材フィルム11,12の両側に1台ずつ設けている。
このような製袋機によれば、ヒートシールの際には、基材フィルムと保護フィルムとが擬似的に積層体となる。従って基材フィルムをヒートシールするのに必要な熱を加えた直後でも、保護フィルムがフィルム送りのテンションに耐えるキャリアーとして機能し、安定した寸法精度でのフィルム送りが可能となる。
さらに、この改変例の場合、複数のヒートシール工程(縦ヒートシールおよび横ヒートシール)で同じ保護フィルム30を共用することにより、保護フィルム30ならびに、保護フィルム供給手段31、保護フィルム搬送手段32,33および保護フィルム除去手段34といった保護フィルム30を使用するための装置構成を少なくすることができるので、保護フィルム30を使用しない従来の製袋機からの変更が小さくなり、装置の改造に要するコストを低減することができる。
本発明において底部フィルムを省略した場合、例えば、2枚の胴部フィルムをシールして製袋する方法、1枚の胴部フィルムをその長手方向に沿って2つ折りにし、中央の折り線を袋体の底部とする方法も、実施可能であることはいうまでもない。
基材フィルム11、12として、LLDPE/白色LLDPE/HDPEからなる共押出フィルム(全厚さ130μm)を用い、保護フィルム30A,30Bとして厚さ12μmの無地のPETフィルムを用い、図1に示す製袋機を用いて包装袋の製造を行った。この基材フィルムの融点は、最も融点が高い層であるHDPEでも130℃であるが、熱板24a,25aの温度は、150℃に設定した。シール圧力等の条件は、PET/LLDPEの層構成の積層体フィルムに適した条件に設定した。このような製造条件において、安定した品質のスタンディングパウチを連続的に製造することができた。
基材フィルムとしては実施例1で用いた基材フィルムと同じ構成の共押出フィルムを用いた。保護フィルム30A,30Bを使用せずに、熱板が基材フィルムに直接当接するようになっていることを除き、実施例1と同様の製造条件(熱板の温度:150℃)を用いて包装袋の製造を試みたところ、ヒートシールした箇所で基材フィルムにフィルム切れが生じ、包装袋を製造することができなかった。
保護フィルムは使用せず、比較例1と比べて熱板の温度を20℃下げた(130℃)ことを除き、比較例1と同様の製造条件を用いて包装袋の製造を試みたところ、フィルム切れには至らなかったものの、ヒートシールした箇所で基材フィルムの伸びが発生し、寸法送り精度も安定しなかったため、基材フィルム表面に設けた印刷図柄がゆがんだり、ギロチンカッター27が包装袋10の側部シール部14からずれたところでフィルムの切断を行う等の不良品が発生した。
保護フィルムは使用せず、比較例2と比べてさらにシール圧力を下げ、基材フィルムが伸びない程度の条件を設定して包装袋の製造を試みたところ、フィルム送りについては寸法精度を維持することができたが、得られたすべての包装袋について、底部フィルム12が2つ折りにされた折り込み部と胴部フィルム11とのシール交点でシール不良(スルーホール)が発生しており、内容物の充填に耐えられる品質が得られなかった。
実施例1と同様に保護フィルムは使用したが、保護フィルムを巻き取り装置で巻き取ることはせず、ギロチンカッターで切断されるところまで基材フィルムに添わせて搬送されるようにした。この場合、製品である包装袋に保護フィルムの断片が付着し、これらの断片の除去にかなりの手間を要した。
Claims (4)
- 帯状をなす長尺の基材フィルムを折り重ね又は複数枚重ね合わせてなる複葉の基材フィルムをその長手方向に搬送しつつ、前記基材フィルムの内面同士を向かい合わせたのち、加熱されたシール部材の間に前記基材フィルムを挟み込んでヒートシールすることにより包装袋を連続して製造する包装袋の製造方法であって、
ポリエステルまたはナイロンからなる保護フィルムを前記基材フィルムのシール部材に向かい合う側に重ね合わせる保護フィルム重ね合わせ工程と、
前記基材フィルムと前記シール部材との間に前記保護フィルムが介在する状態で、前記保護フィルムを介して前記シール部材の熱を前記基材フィルムに伝導させることにより前記基材フィルムの内面同士をヒートシールするヒートシール工程と、
ヒートシール後、前記保護フィルムを前記基材フィルムから取り外す保護フィルム除去工程と、
を有することにより、前記ヒートシールの際には、前記基材フィルムと前記保護フィルムとが擬似的に積層体となり、この積層体が前記保護フィルムをキャリアーとして搬送されることを特徴とする包装袋の製造方法。 - 前記基材フィルムは、両面が熱融着可能なフィルムからなることを特徴とする請求項1の包装袋の製造方法。
- 帯状をなす長尺の基材フィルムを折り重ね又は複数枚重ね合わせてなる複葉の基材フィルムをその長手方向に搬送しつつ、前記基材フィルムの内面同士を向かい合わせたのち、加熱されたシール部材の間に前記基材フィルムを挟み込んでヒートシールすることにより包装袋を連続して製造する包装袋の製造装置であって、
基材フィルムを搬送する基材フィルム搬送手段と、
ポリエステルまたはナイロンからなる保護フィルムを供給する保護フィルム供給手段と、
加熱されたシール部材を前記基材フィルムに重ね合わされた前記保護フィルムに当接させることによって該保護フィルムを介して前記基材フィルムに伝導された熱により前記基材フィルムの内面同士をヒートシールするヒートシール手段と、
ヒートシール後に前記保護フィルムを前記基材フィルムから取り外す保護フィルム除去手段と、
を備えることにより、前記ヒートシールの際には、前記基材フィルムと前記保護フィルムとが擬似的に積層体となり、この積層体が前記保護フィルムをキャリアーとして搬送されることを特徴とする包装袋の製造装置。 - 前記基材フィルム搬送手段と前記保護フィルムと前記保護フィルム供給手段と前記ヒートシール手段と前記保護フィルム除去手段とを備えたシール用装置群が、基材フィルムの送り方向に沿って複数直列に配設されており、
各シール用装置群は、それぞれ、包装袋の異なる部分に対応した基材フィルムの異なる部分をヒートシールするようになっていることを特徴とする請求項3に記載の包装袋の製造装置。
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