JP4520175B2 - 光触媒体 - Google Patents
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Description
従来、空気中の有害物質の除去法として、酸やアルカリなどの吸収液や、吸着剤、土壌などに吸収あるいは吸着させる方法がよく行われているが、この方法は廃液や使用済みの吸着剤や土壌の処理が問題で、二次公害を起こす恐れがある。また、芳香剤を使用して悪臭を隠ぺいする方法や、活性汚泥やオゾンで分解する方法もあるが、芳香剤の場合には芳香剤自体の臭いによる汚染の問題があり、活性汚泥の場合には処理能力が低く、かつ汚泥臭の発散が避けられず、オゾンの場合には有毒でコストがかかるという欠点を持っている
しかし、この方法に置いては、光触媒ゾル中へのディップコーティング等によりシリカゲル表面を直接光触媒コーティングする場合、急激な水分吸収によるシリカゲルの膨張と吸着による発熱とが発生し、割れが生じて粉砕された状態となり、生産効率良く目的物を得ることが困難であるという課題があった。
しかし、この方法では製造方法が煩雑な上、耐熱性の良好な部材にしか多孔質の酸化チタンを固定化できないという欠点があった。
発明の第1は、光触媒(a)と該光触媒への親和力が強く、光触媒作用によって分解される光触媒親和性有機成分(B)と光触媒作用により容易に分解しない難分解成分(C)とが結合した複合化合物(BC)を含有する光触媒体であって、該複合化合物(BC)が式(3)及び/または式(4)で表される光触媒親和性有機基(Q)を有するSi−H基含有化合物であることを特徴とする環境浄化材料用光触媒体である。
H−(R2SiO)m−SiR2−Q (3)
(式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基から選ばれた1種以上からなる基を表す。
また、式中Qは下記(あ)〜(い)からなる群より選ばれる少なくとも1つの光触媒親和性有機基を含有する基である。
(あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基あるいはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれた少なくとも1つの親水性基。
(い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの反応性基。
mは整数であり、0≦m≦1000である。)
(RHSiO)p(R2SiO)q(RQSiO)r(R3SiO1/2)s (4)
(式中、RおよびQは式(3)で定義した通りである。
pは1以上の整数であり、q及びrは0又は1以上の整数であり、(p+q+r)≦10000であり、そしてsは0又は2である。但し、(p+q+r)が2以上の整数であり且つs=0の場合、該Hシリコーン化合物は環状シリコーン化合物であり、s=2の場合、該Hシリコーン化合物は鎖状シリコーン化合物である。)
発明の第3は、発明の第1又は2の光触媒体が固定化されてなる環境浄化材料用光触媒部材である。
発明の第5は、発明の第4の多孔質光触媒体が固定化されてなる環境浄化材料用多孔質光触媒部材である。
本発明の光触媒体は、該光触媒体に含まれる光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光を照射することによりBET表面積が10m2/g以上増加することを特徴とする。本発明の光触媒体からは、上記光照射により、好適には環境浄化機能に優れた多孔質光触媒体が形成される。
本発明の光触媒体は、好ましくは光触媒(a)と該光触媒への親和力が強く、光触媒作用によって分解される光触媒親和性有機成分(B)、及び光触媒作用により容易に分解しない難分解成分(C)とを含有する。この様な光触媒体は、光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光照射により、光触媒に近接する光触媒親和性有機成分(B)が効率的、かつ選択的に分解され、難分解成分(C)の存在によって光触媒体がバラバラに分解することを防止するため、外観の構造変化がほとんど無くBET表面積が増加することができる。
また、本発明の光触媒体において、上記複合化合物(BC)で光触媒(a)が変性処理された変性光触媒(A)を含有するものは、上記光照射によるBET表面積の増加が非常に大きく、生成する空孔の均一性にも優れ、また、後述する種々の部材への固定化が容易であるため最も好ましい。
ここで、上記変性処理とは、上記複合化合物(BC)を、光触媒(a)の表面に固定化することを意味する。複合化合物(BC)の光触媒粒子の表面への固定化は、ファン・デル・ワールス力(物理吸着)、クーロン力または化学結合によるものである。特に、化学結合を利用した変性は、複合化合物(BC)と光触媒との相互作用が強く、複合化合物(BC)が光触媒粒子の表面に強固に固定化されるので好ましい。
また、本発明に使用する光触媒(a)として、可視光(例えば約400〜800nmの波長)の照射により光触媒活性及び/又は親水性を発現することが出来る可視光応答型光触媒を選択すると、本発明の防汚被覆用組成物で処理された防汚性部材は、室内等の紫外線が十分に照射されない場所等においても防汚効果を十分に発現することが出来るため好ましい。
本発明において特に好適に使用できるオキシナイトライド化合物は、遷移金属を含むオキシナイトライドであり、光触媒活性が大きいものとして、好ましくは遷移金属がTa、Nb、Ti、Zr、Wからなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とするオキシナイトライドであり、より好ましくは、アルカリ、アルカリ土類及びIIIB族の金属からなる群から選択される少なくとも1つの元素を更に含むことを特徴とするオキシナイトライドであり、更に好ましくはCa、Sr、Ba、Rb、La、Ndからなる群から選ばれる少なくとも1つの金属元素を更に含むことを特徴とするオキシナイトライドである。
上記遷移金属を含むオキシサルファイドの例としては、Sm2Ti2S2O5、Nd2Ti2S2O5、La6Ti2S8O5、Pr2Ti2S2O5、Sm3NbS3O4等を挙げることができる。これらの中で、Sm2Ti2S2O5、Nd2Ti2S2O5が可視光での光触媒活性が非常に大きいため非常に好ましい。
更に、上述した光触媒(a)は、好適にPt、Rh、Ru、Nb、Cu、Sn、Ni、Feなどの金属及び/又はこれらの酸化物を添加あるいは固定化したり、多孔質リン酸カルシウム等で被覆したり光触媒(例えば特開平10−244166号公報参照)して使用することもできる。
本発明における上記光触媒親和性有機成分(B)としては、例えば光触媒粒子表面に存在する水酸基や物理吸着水と親和力を有する親水性化合物(B’)やエポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール基、エステル基等の反応性有機化合物(B’’)等を挙げることができる。
上記親水性化合物(B’)としては、下記構造単位(1)及び/又は(2)を有する数平均分子量100〜1000000の化合物を挙げることができる。
(式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子あるいは置換基を有しても有さなくても良い炭素数が1〜20個の炭化水素基を表す。
Yは、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれた少なくとも1つの親水性基、あるいは該親水性基を有する1価の有機基を表す。)
これらの中で、式(2)等で表されるポリオキシアルキレン基を有する化合物が、一般に光触媒に対する親和力に優れ、光触媒作用により容易に分解することができるため好ましい。
本発明における上記難分解成分(C)としては、好ましくは光触媒体表面の紫外線強度を7mW/cm2になるようにブラックライトの光を5時間照射した時の質量減少が5%以下であるもの等を挙げることができる。
上記難分解性成分(C)の具体例としては、例えば水ガラス等の無機系化合物やシリコーン系樹脂及びフッ素系樹脂等を挙げることができる。
また、本発明において上記複合化合物(BC)は、例えば上述した光触媒親水性有機成分(B)を官能基として有する上記難分解成分(C)や、光触媒親水性有機成分(B)と難分解成分(C)のグラフト重合体、ブロック重合体、ランダム重合体等を例示することができる。
本発明において、光触媒(a)を変性処理するのに有用な上記複合化合物(BC)は、例えばSi−H基、加水分解性シリル基(アルコキシシリル基、ヒドロキシシリル基、ハロゲン化シリル基、アセトキシシリル基、アミノキシシリル基等)、エポキシ基、アセトアセチル基、チオール基、酸無水物基等の光触媒粒子(a)と反応性を有するものが好適に例示できる。
本発明において、光触媒(a)の変性に使用される複合化合物(BC)としてSi−H基を含有するものを用いると、非常に効率よく光触媒(a)の粒子表面を変性することができるため好ましい。
H−(R2SiO)m−SiR2−Q (3)
(式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基から選ばれた1種以上からなる基を表す。
(あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基あるいはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれた少なくとも1つの親水性基。
(い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの反応性基。
mは整数であり、0≦m≦1000である。)
(RHSiO)p(R2SiO)q(RQSiO)r(R3SiO1/2)s (4)
(式中、RおよびQは式(3)で定義した通りである。
pは1以上の整数であり、q及びrは0又は1以上の整数であり、(p+q+r)≦10000であり、そしてsは0又は2である。但し、(p+q+r)が2以上の整数であり且つs=0の場合、該Hシリコーン化合物は環状シリコーン化合物であり、s=2の場合、該Hシリコーン化合物は鎖状シリコーン化合物である。)
本発明の光触媒体の形態には特に制限はないが、粒子、粉体、皮膜、成形体等を好ましく例示することができる。
上記光触媒体組成物(D)に好適に用いることができる溶剤としては、例えば水、エチレングリコール、ブチルセロソルブ、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エタノール、メタノール等のアルコール類、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類、クロロホルム、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化合物類、ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン等、さらにはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
本発明における光触媒体を皮膜状とする場合は、例えば上記光触媒体組成物(D)を部材に塗布し、乾燥した後、所望により好ましくは20℃〜500℃、より好ましくは40℃〜250℃の熱処理や紫外線照射等を行い、部材上に皮膜を形成することにより得ることができる。上記塗布方法としては、例えばスプレー吹き付け法、フローコーティング法、ロールコート法、刷毛塗り法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、スクリーン印刷法、キャスティング法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法等が挙げられる。
この際、本発明の光触媒体組成物(D)から形成される皮膜の膜厚は、好ましくは0.1〜200μm、より好ましくは0.5〜20μm、さらに好ましくは1.5〜10μmである。
本発明の光触媒部材を得るのに用いられる材質としては、特に限定はされなく、例えば本発明で開示した用途に使用される基材は全て用いることができる。
本発明の光触媒部材を得るのに用いられる材質としては、例えば合成樹脂、天然樹脂等の有機基材や、金属、セラミックス、ガラス、石、セメント、コンクリート等の無機基材や、それらの組み合わせや複合体、さらにはそれらが樹脂塗装もしくは金属メッキされた表面等を挙げることができる。
本発明の光触媒部材の製造方法は、部材上に本発明の光触媒体を形成する場合に限定されない。部材と本発明の光触媒組成物を同時に成形、たとえば、一体成形してもよい。また、本発明の光触媒体を成形後、部材の成形を行ってもよい。また、本発明の光触媒体と部材を個別に成形後、接着、融着等により光触媒体としてもよい。上記方法で、本来の部材と接しない状態で成形する場合は別の部材を用いても良い。この場合の部材は固体に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲で、液体、気体でも良い。
上記成形や上記併用のための混合を、本発明の成形体または光触媒部材や他の樹脂を粉体あるいは予めペレットとして行うことができる。一部に液状成分を含んでも良い。また、混合後の樹脂を下記方法でペレットに成形し、さらに成形に供する方法も可能である。ペレットは本発明の成形体または光触媒部材を他の樹脂中に高濃度に含有した所謂マスターバッチとすることもできる。
本発明の成形体または光触媒部材は繊維状とすることもできる。繊維状に加工するにためには、本発明の効果を阻害しない範囲で通常の紡糸方法が使用できる。当該紡糸方法としては溶融紡糸、溶液紡糸が用いられる。紡糸に当って、前述の他の樹脂とともに用いて繊維状に加工する事もできる。例えば、通常の樹脂(熱可塑性樹脂が成形上は好ましい)、たとえばポリエステル、ナイロン等に本発明の成形体または光触媒部材をブレンドしたり、あるいは本発明の成形体または光触媒部材とこれら樹脂を複合紡糸(鞘芯、サイドバイサイド型等)してもよい。
繊維状とした本発明の成形体または、繊維に光触媒体を固定化させた光触媒部材は織物や不織布(短繊維又は長繊維)として用いる事もできる。また、織物や不織布(短繊維又は長繊維)に光触媒体を固定化させて光触媒部材を形成することもできる。
本発明によって提供される上記多孔質光触媒体又は多孔質光触媒部材は、抗菌、防汚、防臭、NOx分解等の様々な機能を発現し、大気、水等の環境浄化等の用途に使用することができる。また、抗菌、防汚、防臭、有毒ガス分解、汚れ分解を目的として衣料用、ガス、液体のフィルター用に用いることができる。
本発明によって提供される多孔質光触媒体又は多孔質光触媒部材であって、光照射により20℃における水との接触角が60゜以下(好ましくは10゜以下)となった親水性のもの(親水性膜、及び該親水性膜で被覆された基材等)は、鏡やガラスの曇りを防止する防曇技術、さらには建築外装等に対する防汚技術や帯電防止技術等への応用が可能である。
1.粒径分布及び数平均粒子径
試料中の光触媒含有量が1〜20質量%となるよう適宜溶媒を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日機装製マイクロトラックUPA−9230)を用いて測定した。
ポリスチレン標品を用いて作成した検量線を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求めた。
GPCの条件は以下の通りである。
・装置:東ソー製HLC−8020 LC−3A型クロマトグラフ
・カラム:TSKgel G1000HXL、TSKgel G2000HXLおよびTSKgel G4000HXL(いずれも東ソー製)を直列に接続して用いた。
・データ処理装置:島津製作所製CR−4A型データ処理装置
・移動相:
テトラヒドロフラン(フェニル基含有シリコーンの分析に使用)
クロロホルム(フェニル基を含有しないシリコーンの分析に使用)
・流速:1.0ml/min.
・サンプル調製法
移動相に使用する溶媒で希釈(濃度は0.5〜2重量%の範囲で適宜調節した)して分析に供した。
日本分光製FT/IR−5300型赤外分光計を用いて測定した。
4.光触媒活性
試料表面にメチレンブルーの5質量%エタノール溶液を塗布した後、東芝ライテック製FL20S BLB型ブラックライトの光を24時間照射後、光触媒の作用によるメチレンブルーの分解の程度(皮膜表面の退色の程度に基づき、目視で評価)に基づき、光触媒の活性を以下の3段階で評価した。
なおこのとき、トプコン製UVR−2型紫外線強度計{受光部として、トプコン製UD−36型受光部(波長310〜400nmの光に対応)を使用}を用いて測定した紫外線強度が1mW/cm2となるよう調整した。
◎:メチレンブルーが完全に分解。
△:メチレンブルーの青色がわずかに残る。
×:メチレンブルーの分解はほとんど観測されず。
変性光触媒ヒドロゾル(A−1)の合成。
得られたSi−H基含有化合物溶液(1)4gに水100gを加えると、わずかに白濁した分散液となった。
変性光触媒ヒドロゾル(A−1)から溶媒を除去することにより、粉末状の光触媒体を得た。得られた光触媒体のBET表面積は12m2/gであった。この光触媒体に東芝ライテック製FL20S BLB型ブラックライトの光[トプコン製UVR−2型紫外線強度計{受光部として、トプコン製UD−36型受光部(波長310〜400nmの光に対応)を使用}を用いて測定した紫外線強度が2mW/cm2となるよう調整]を1日間照射すると、BET表面積は45m2/gに増加し多孔質光触媒体を得た。
参考例1で得られた変性光触媒ヒドロゾル(A−1)を水で2質量%に希釈した水分散体に10cm×10cmの和紙を浸漬させた後、室温で12時間乾燥させることにより光触媒部材を作成した。
得られた光触媒部材に東芝ライテック製FL20SBLB型ブラックライトの光[トプコン製UVR−2型紫外線強度計(受光部:トプコン製UD−36型受光部)を用いて測定した紫外線強度が2mW/cm2となるよう調整]を1日間照射することにより多孔質光触媒部材を得た。
得られた多孔質光触媒部材をメチレンブルーの0.1質量%エタノール溶液に浸漬させた後、室温で2時間乾燥することにより着色させた。これに東芝ライテック製FL20SBLB型ブラックライトの光[上記と同じ強度に調整]を2日間照射すると、メチレンブルーは分解し、着色が消えた。更に、上記光を3ヶ月間照射したが、多孔質光触媒部材の外観は全く変化がなかった。
TKS203(参考例1と同じ)を水で2質量%に希釈した水分散体に10cm×10cmの和紙を浸漬させた後、室温で12時間乾燥させることにより光触媒部材(比較)を作成した。
得られた光触媒部材(比較)に東芝ライテック製FL20SBLB型ブラックライトの光[トプコン製UVR−2型紫外線強度計(受光部:トプコン製UD−36型受光部)を用いて測定した紫外線強度が2mW/cm2となるよう調整]を1日間照射した後、メチレンブルーの0.1質量%エタノール溶液に浸漬させ、室温で2時間乾燥することにより着色させた。これに東芝ライテック製FL20SBLB型ブラックライトの光[上記と同じ強度に調整]を2日間照射すると、メチレンブルーは分解し、着色が消えたが、更に光照射を続けると1週間の光照射で和紙の部分的な分解が観察され、1ヶ月の光照射で和紙は原形を留めなくなった。
実施例2と同様の方法で、未処理の和紙をメチレンブルーで着色し、光照射を実施したが、着色は消えなかった。
Claims (5)
- 光触媒(a)と該光触媒への親和力が強く、光触媒作用によって分解される光触媒親和性有機成分(B)と光触媒作用により容易に分解しない難分解成分(C)とが結合した複合化合物(BC)を含有する光触媒体であって、該複合化合物(BC)が式(3)及び/または式(4)で表される光触媒親和性有機基(Q)を有するSi−H基含有化合物であることを特徴とする環境浄化材料用光触媒体。
H−(R2SiO)m−SiR2−Q (3)
(式中、Rは各々独立して直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のフルオロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基から選ばれた1種以上からなる基を表す。
また、式中Qは下記(あ)〜(い)からなる群より選ばれる少なくとも1つの光触媒親和性有機基を含有する基である。
(あ)カルボキシル基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、スルホン酸基あるいはその塩、アミノ基あるいはその塩、ポリオキシアルキレン基からなる群から選ばれた少なくとも1つの親水性基。
(い)エポキシ基、アクリロイル基、メタアクリロイル基、(環状)酸無水物基、ケト基、カルボキシル基、ヒドラジン残基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、水酸基、アミノ基、環状カーボネート基、チオール基、エステル基からなる群から選ばれた少なくとも1つの反応性基。
mは整数であり、0≦m≦1000である。)
(RHSiO)p(R2SiO)q(RQSiO)r(R3SiO1/2)s (4)
(式中、RおよびQは式(3)で定義した通りである。
pは1以上の整数であり、q及びrは0又は1以上の整数であり、(p+q+r)≦10000であり、そしてsは0又は2である。但し、(p+q+r)が2以上の整数であり且つs=0の場合、該Hシリコーン化合物は環状シリコーン化合物であり、s=2の場合、該Hシリコーン化合物は鎖状シリコーン化合物である。) - 前記光触媒(a)のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光を照射することによりBET表面積が10m2/g以上増加することを特徴とする請求項1に記載の環境浄化材料用光触媒体。
- 請求項1又は2に記載の光触媒体が固定化されてなる光触媒部材。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の光触媒体に、含有する光触媒(a)のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光を照射することにより生成する環境浄化材料用多孔質光触媒体。
- 請求項4に記載の多孔質光触媒体が固定化されてなる環境浄化材料用多孔質光触媒部材。
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