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JP4501386B2 - 汚れ防止剤及び汚れ防止方法 - Google Patents

汚れ防止剤及び汚れ防止方法 Download PDF

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JP4501386B2
JP4501386B2 JP2003326358A JP2003326358A JP4501386B2 JP 4501386 B2 JP4501386 B2 JP 4501386B2 JP 2003326358 A JP2003326358 A JP 2003326358A JP 2003326358 A JP2003326358 A JP 2003326358A JP 4501386 B2 JP4501386 B2 JP 4501386B2
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Description

本発明は汚れ防止剤及び汚れ防止方法に関する。さらに詳しくは、抄紙系において汚れが生じるのを防止する方法に関するものである。
近年、水資源の節約のためなどのため、白水のクローズド化がなされるようになってきている。また、再資源化のため、古紙の使用率が増加する傾向にある。このため、抄紙時に夾雑物が入り込み汚れが発生しやすくなってきている。
紙の製造方法として、
式(1):CH2=C(R1)CONH2
(式中、R1は水素またはメチル基を表わす)で示されるアクリルアミド化合物および
式(2):[CH2 =C(R2)CH2] 2N− R3
(式中、R2は水素またはメチル基、R3は水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わす)
で示されるジアリルアミン化合物の無機または有機酸塩
を共重合したポリマーを使用することが知られている(例えば、特許文献1参照)が、汚れ防止を示唆する記載は見出せない。
特開昭61−252398号公報
このようなことから、汚れ防止剤及び汚れ防止に優れる方法の開発が望まれていた。
本発明者らは、紙を製造する際に、汚れ防止剤及び汚れを防止できる方法について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第1の手段は、
(1)式(1):CH2=C(R1)CONH2
(式中、R1は水素またはメチル基を表わす)で示されるアクリルアミド化合物および
式(2):[CH2 =C(R2)CH2] 2N− R3
(式中、R2は水素またはメチル基、R3は水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わす)
で示されるジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩
を少なくとも共重合してなる汚れ防止剤である。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第2の手段は、
(2)前記(1)に記載の汚れ防止剤を用いることを特徴とする汚れ防止方法である。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第3の手段は、
(3)製紙工程の汚れ防止剤を使用する際のパルプスラリーにおいて、パルプ固形分当たり0.5重量%以上の疎水性物質が溶剤抽出されるパルプスラリーであることを特徴とする前記(2)の汚れ防止方法である。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第4の手段は、
(4)製紙工程において、汚れ防止剤を使用する際にパルプスラリーの固形分濃度が0.5重量%以上であることを特徴とする前記(2)又は(3)に記載の汚れ防止方法である。
すなわち、本発明の前記課題を解決するための第5の手段は、
(5)汚れ防止剤をパルプスラリーの固形分に対して10〜2000ppm添加することを特徴とする(2)〜(4)のいずれかに記載の汚れ防止方法でである。
抄紙系において特定の構造を有する汚れ防止剤を用いることで製紙工程の汚れを防止する方法が実現される。
本発明において、
式(1):CH2=C(R1)CONH2(式中、R1は水素またはメチル基を表わす)で示されるアクリルアミド化合物は、アクリルアミドまたはメタクリルアミドである。
式(2):[CH2 =C(R2)CH2] 2N− R3(式中、R2は水素またはメチル基、R3は水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わす)で示されるジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩としては、ジアリルアミン、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、ジアリルブチルアミン、ジメタアリルアミン及びこれらの塩酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、またはギ酸、酢酸、プロピオン酸などの有機酸の塩を例示することができる。これらのうち、ジアリルアミンの塩が最も好ましく用いられる。
本発明において、前記アクリルアミド化合物及び前記ジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩以外に必要に応じて用いることができる成分としては、前記アクリルアミド化合物及び前記ジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩と共重合しうるビニルモノマーであればよく、非イオン性、カチオン性、アニオン性、架橋性の各モノマーのいずれでも用いることができる。
非イオン性モノマーとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、メチルビニルエーテルなどが例示される。これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記カチオン性ビニルモノマーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルであるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド類を始めとする3級アミノ基、2級アミノ基、1級アミノ基含有ビニルモノマー、前記アミノ基含有ビニルモノマーの塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸などの無機酸ないしは有機酸の塩類、前記3級アミノ基含有ビニルモノマーとメチルクロライド、メチルブロマイド等のアルキルハライド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド等のアラルキルハライド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エピクロロヒドリン、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシジルトリアルキルアンモニウムクロライド等の4級化剤との反応によって得られる4級アンモニウム塩を含有するビニルモノマー、例えば2−ヒドロキシN,N,N,N' ,N' −ペンタメチル−N' −[3−{(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ}プロピル]−1,3−プロパンジアミニウムジクロライド等、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルピリジン、ビニルピロリドンなどが例示でき、これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらのカチオン性ビニルモノマーのうち、4級のアンモニウム塩を含有するビニルモノマーが好ましい。
前記アニオン性ビニルモノマーとしては、カルボキシル基含有ビニルモノマー、スルホン酸基含有ビニルモノマー及びホスホン酸基含有ビニルモノマー等が挙げられる。これらのうちカルボキシル基含有ビニルモノマー、スルホン酸基含有ビニルモノマーが好ましく、特に2種以上のカルボキシル基含有ビニルモノマーの併用、1種以上のカルボキシル基含有ビニルモノマーと1種以上のスルホン酸基含有ビニルモノマーの併用が好ましい。前記カルボキシル基含有ビニルモノマーとしては、不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、不飽和トリカルボン酸、不飽和テトラカルボン酸等及びそれらの塩類等を挙げることができ、前記スルホン酸基含有ビニルモノマーとして不飽和スルホン酸等及びそれらの塩類等を挙げることができ、前記ホスホン酸基含有ビニルモノマーとして不飽和ホスホン酸等及びそれらの塩類等を挙げることができる。
前記不飽和モノカルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸等を挙げることができ、上記不飽和モノカルボン酸の塩類として、例えば不飽和カルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類及びアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和ジカルボン酸として具体的には、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等を挙げることができ、前記不飽和ジカルボン酸の塩類として具体的には、例えば不飽和ジカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類、及びアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和トリカルボン酸として具体的には、例えばアコニット酸、3−ブテン−1 , 2, 3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1 , 2, 4−トリカルボン酸等を挙げることができ、前記不飽和トリカルボン酸の塩類として具体的には、例えば不飽和トリカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類及びアンモニウム塩等を例示することができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和テトラカルボン酸として具体的には、例えば1−ペンテン−1 , 1, 4, 4−テトラカルボン酸、4−ペンテン−1 , 2, 3, 4−テトラカルボン酸、3−ヘキセン−1 , 1, 6, 6―テトラカルボン酸等を挙げることができ、前記不飽和テトラカルボン酸の塩類として具体的には、例えば不飽和テトラカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類及びアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和スルホン酸として具体的には、例えばビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等を挙げることができ、前記不飽和スルホン酸の塩類として具体的には、例えば不飽和スルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類及びアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記不飽和ホスホン酸として具体的には、例えばビニルホスホン酸及びα−フェニルビニルホスホン酸等を挙げることができ、前記不飽和ホスホン酸の塩類として具体的には、例えば前記不飽和ホスホン酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩類及びアンモニウム塩等を挙げることができ、これらは、1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記の中でも不飽和カルボン酸及び不飽和スルホン酸の中から選ばれる少なくとも1種を使用することが好ましく、具体的には、これらアニオン性ビニルモノマーのうち、イタコン酸、アクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びそれらの塩類よりなる群から選択される少なくとも一種が好ましく、特にイタコン酸とアクリル酸の併用、イタコン酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の併用、イタコン酸とアクリル酸と2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の併用が好ましい。
架橋性モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及びジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、及びN,N−ビスアクリルアミド酢酸等のビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、ジアリルマレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアリルジメチルアンモニウム、及びグリシジル(メタ)アクリレート等の2官能性ビニルモノマー、トリアクリルホルマール、トリアリルアミン、トリアリルイソシアヌレート、及びトリアリルトリメリテート等の3官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリレート、テトラアリルアミン塩、及びテトラアリルオキシエタン等の4官能性ビニルモノマー、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、及びトリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオンエート等の水溶性アジリジニル化合物、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、及び(ポリ)グリセリンジグリシジルエーテル等の水溶性の多官能エポキシ化合物、並びに3−(メタ)アクリロキシメチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリフェノキシシラン、及び2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロピルトリアセトキシシラン等のシリコン系化合物等が例示でき、これらを単独で使用することができ、また、その二種以上を組み合わせて使用することもできる。好ましくは、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、トリアクリルホルマールが挙げられる。
本発明において、汚れ防止剤の製造に用いる式(1):CH2=C(R1)CONH2(式中、R1は水素またはメチル基を表わす)で示されるアクリルアミド化合物および式(2):[CH2 =C(R2)CH2] 2N− R3(式中、R2は水素またはメチル基、R3は水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わす)で示されるジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩の好ましい使用する割合は、モノマー全量を基準として、前記アクリルアミド化合物が40〜99モル%、さらに好ましくは50〜97モル%であり、前記ジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩が1〜60モル%、さらに好ましくは3〜50モル%である。またその他使用できるモノマーは、本発明の効果を阻害しない範囲で、好ましくはモノマー全量を基準として40モル%以下の範囲で用いることができるが、その水溶性とイオン性によっても、使用量はある程度制限を受ける。非イオン性モノマーの場合は、生成するポリマーの水溶性を損なわない範囲で用いることが好ましい。カチオン性モノマーの場合は、モノマー全量を基準として40モル%以下、より好ましくは30モル%以下がよい。またアニオン性モノマーの場合は、前記ジアリルアミン化合物より少ない範囲で用いられる。
なお、前記アクリルアミド化合物が40モル%未満の場合や、前記ジアリルアミン化合物が1モル%未満の場合には、本発明の効果が十分に発揮されない場合があり、またその他使用できるモノマーが40モル%を越える場合も同様である。
本発明で用いる汚れ防止剤は、公知の方法によって製造することができ、重合形式は特に限定されないが、水溶媒中または、水と水溶性溶媒との混合溶媒中で、重合開始剤の存在下に重合反応させるのが好ましい。また必要に応じて、イソプロピルアルコール、アリルアルコール、(メタ)アリルスルホン酸ナトリウム、次亜燐酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、アルキルメルカプタン、例えばメチルメルカプタンなど、公知慣用の分子量調整剤を用いることも可能である。
重合開始剤としては、通常用いられるものが使用できる。例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムのような過硫酸塩、2,2′−ジアミジノ−2,2′−アゾプロパンジ塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化水素のような過酸化物などが挙げられる。また公知のレドックス系開始剤、例えば過硫酸カリウムと亜硫酸水素ナトリウムまたは3級アミンとの組合せなどを用いることもできる。
重合は、通常10〜100℃、好ましくは40〜80℃で、1〜20時間行なわれる。この重合反応は、酸素存在下でも可能であるが、一般には窒素ガスなどの不活性ガスの雰囲気中で行なうのが好ましい。
前記アクリルアミド化合物および前記ジアリルアミン化合物、また、所望により用いるその他使用できるモノマーは、これらの全成分を一括して仕込んだ後、重合を開始してもよいし、またある成分の一部または全部を他の成分の重合開始後に連続してあるいは分割して添加し、重合を行なってもよい。
本発明においては、前記のようにして汚れ防止剤を得ることができる。この汚れ防止剤は、好ましくは、15重量%濃度の水溶液の25℃におけるブルックフィールド粘度が200〜10000mPa・s程度である。またこの汚れ防止剤の添加量は、汚れの程度、紙の種類などにより異なるが、通常は得られる乾燥紙の重量を基準として、固型分換算で10〜2000ppmの範囲であり、50〜500ppmが好ましく、さらに好ましくは100〜300ppmである。
製紙にあたり、上記の汚れ防止剤はそれ単独で用いてもよく、、填料、染料、酸性抄紙用ロジン系サイズ剤、中性抄紙用ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤、特殊変性ロジン系サイズ剤等の弱酸性および中性ないしアルカリ性抄紙用サイズ剤、乾燥紙力向上剤、湿潤紙力向上剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤、サイズ定着剤、消泡剤などの他の製紙用添加剤も、各々の紙種に要求される物性を発現させるために使用できる。これらの中でもサイズ剤及び/又は紙力剤を併用することが好ましい。その使用量としては、固形分比で汚れ防止剤:サイズ剤:紙力増強剤=1:5〜1000:5:5〜1000であることが好ましく、1:5〜100〜100:5〜100であることがさらに好ましい。
前記填料としては、重質または軽質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、酸化チタン、サチンホワイトなどが例示され、これらは1種単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。なかでも重質または軽質炭酸カルシウムが好ましく用いられる。
本発明の製紙方法においては、上記のような汚れ防止剤を少なくとも水性パルプスラリーに配合して抄紙する。この際にパルプスラリーの固形分濃度が0.5重量%以上であり、好ましくは0.5〜5重量%であり、さらに好ましくは1〜4重量%である。必要に応じて、サイズ剤、紙力増強剤、填料等をさらに配合して抄紙する。抄紙に際してパルプスラリーのpHは、6〜9の範囲が好ましく、さらにはpH7〜9の範囲がより好ましい。抄紙方法自体は特に制限されるものでなく、通常の方法が適用できる。例えばいわゆるビーター添加法においては、パルプ繊維の水分散液に、填料、サイズ剤、紙力増強剤とともに汚れ防止剤を添加し、抄紙することができるが、硫酸バンド、サイズ剤、歩留り向上剤などの製紙工程のイオン性に影響する薬品とは異なる順序で、汚れ防止剤を使用することが好ましい。ビーター添加法における各種添加剤の添加順序や添加場所についても、特別な制限はないが、サイズ剤や紙力増強剤よりも前に汚れ防止剤を添加することが好ましい。
パルプ原料として、クラフトパルプあるいはサルファイトパルプなどの晒あるいは未晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプあるいはサーモメカニカルパルプなどの晒あるいは未晒高収率パルプ、新聞古紙、雑誌古紙、段ボール古紙あるいは脱墨古紙などの古紙パルプのいずれも使用することができる。また、前記パルプ原料としては、前記パルプ原料と、石綿、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン等との混合物も使用することができる。この中でも古紙パルプを使用することが好ましい。
本発明の効果を十分に発揮させるには、パルプスラリーからトルエン/エタノール=1/1の溶剤でソックスレー抽出すると疎水性物質がパルプ固形分当たり0.5重量%以上抽出されることが好ましく、0.5〜5重量%がより好ましく、0.5〜3重量%含んでいることがさらに好ましい。なお、ソックスレー抽出の溶剤以外の条件はJIS8010に準ずる。
本発明でいう紙は、紙及び板紙をさすものであり、紙としては、特に制限されないが、各種の紙が挙げられる。紙の種類としては、PPC用紙、インクジェット印刷用紙、レーザープリンター用紙、フォーム用紙、熱転写紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙等の記録用紙及びその原紙、アート紙、キャストコート紙、上質コート紙等のコート原紙、クラフト紙、純白ロール紙等の包装用紙、その他ノート用紙、書籍用紙、各種印刷用紙、新聞用紙等の各種紙(洋紙)、マニラボール、白ボール、チップボール等の紙器用板紙、ライナー、石膏ボード原紙等の板紙が挙げられる。これらの中でも、特に汚れの問題が顕著である板紙であることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、例中の%は、特に断りのないかぎり重量%を表わす。
実施例1
ジアリルアミン15.5g(0.16モル)、50%アクリルアミド水溶液34.1g(0.24モル)、イソプロピルアルコール7.7g、イオン交換水171.6gを撹拌機付反応器に仕込み、36%塩酸水溶液にてpHを3.6に調整した。次いで窒素ガスで充分装置内の空気を置換した後、55℃で過硫酸アンモニウム0.12gを添加し、55℃で6時間反応させた。生成物は水を加え、ポリマー成分15%の水溶液として、pHが4.3、ブルックフィールド粘度(25℃)が6500 mPa・sであった。これをそのまま汚れ防止剤Aとして使用する。
実施例2
50%ジアリルアミン塩酸塩水溶液10.7g(0.04モル)、イオン交換水144.1gを撹拌機付反応器に仕込み、28%水酸化ナトリウム水溶液にてpHを6.0に調整した。次いで窒素ガスで充分装置内の空気を置換した後、70℃で過硫酸アンモニウム0.28gを添加した。続いて70℃に保ちながら、50%アクリルアミド51.2g(0.36モル)を2時間かけて反応系内に加えた。その後70℃で2時間反応させた。生成物は、ポリマー成分15%の水溶液で、pHが3.5、ブルックフィールド粘度(25℃)が5000 mPa・sであった。これをそのまま汚れ防止剤Bとして使用する。
実施例3
98%ジアリルメチルアミン塩酸塩3.8g(0.025モル)、イオン交換水97.6gを撹拌機付反応器に仕込み、28%水酸化ナトリウム水溶液にてpHを6.5に調整した。次いで窒素ガスで充分装置内の空気を置換した後、70℃で過硫酸アンモニウム0.1gを添加した。続いて70℃に保ちながら、50%アクリルアミド水溶液32.0g(0.225モル)を2時間かけて反応系内に加えた。その後70℃で2時間反応させた。生成物は、ポリマー成分15%の水溶液で、pHが3.9、ブルックフィールド粘度(25℃)が5500 mPa・sであった。これをそのまま、汚れ防止剤Cとして使用する。
実施例4
50%ジアリルアミン塩酸塩水溶液10.7g(0.04モル)、イオン交換水141.8gを撹拌機付反応器に仕込み、28%水酸化ナトリウム水溶液にてpHを4.8に調整した。次いで窒素ガスで装置内の空気を充分置換した後、70℃で2,2′−ジアミジノ−2,2′−アゾプロパンジ塩酸塩0.270を添加した。続いて70℃に保ちながら、50%アクリルアミド水溶液40.9g(0.288モル)とアクリロニトリル3.8g(0.072モル)の混合物を、3時間かけて反応系内に加えた。その後70℃で3時間反応させた。生成物は、ポリマー成分15%の水溶液で、pHが3.4、ブルックフィールド粘度(25℃)が4300 mPa・sであった。これをそのまま汚れ防止剤Dとして使用する。
評価1
製紙工程での汚れを疎水性物質がパルプ固形分当たり0.65%抽出された脱墨古紙パルプ濃度2%、製造例1〜4で得られた汚れ防止剤A〜Dを200ppm若しくは400ppm添加した後又は汚れ防止剤を加しないで、60分攪拌を用いて、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 規格NO.11を用いて評価を行った。結果を表1に記載する。なお、ピッチ付着量が少ないほど汚れが防止されていることを示す。
Figure 0004501386
評価2
製紙工程での汚れを疎水性物質がパルプ固形分当たり0.85%抽出されたダンボール古紙濃度2%、製造例1〜4で得られた汚れ防止剤A〜Dを200ppm若しくは400ppm添加した後又は汚れ防止剤を加しないで、60分攪拌を用いて、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 規格NO.11を用いて評価を行った。結果を表2に記載する。なお、ピッチ付着量が少ないほど汚れが防止されていることを示す。
Figure 0004501386

Claims (4)

  1. 式(1):CH2=C(R1)CONH2
    (式中、R1は水素またはメチル基を表わす)で示されるアクリルアミド化合物50〜97モル%と
    式(2):[CH2 =C(R2)CH2] 2N−R3
    (式中、R2は水素またはメチル基、R3は水素または炭素数1〜6のアルキル基を表わす)
    で示されるジアリルアミン化合物及びその無機または有機酸塩3〜50モル%を少なくとも共重合してなり、共重合成分として不飽和カルボン酸を含まない汚れ防止剤古紙パルプを用いることを特徴とするピッチ汚れ防止方法。
  2. 製紙工程の汚れ防止剤を使用する際のパルプスラリーにおいて、パルプ固形分当たり0.5重量%以上の疎水性物質が溶剤抽出される古紙パルプを含有するパルプスラリーであることを特徴とする請求項1に記載のピッチ汚れ防止方法。
  3. 製紙工程において、汚れ防止剤を使用する際に古紙パルプを含有するパルプスラリーの固形分濃度が0.5重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のピッチ汚れ防止方法。
  4. 汚れ防止剤を古紙パルプを含有するパルプスラリーの固形分に対して10〜2000ppm添加することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のピッチ汚れ防止方法。
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