JP4501224B2 - スイッチング電源回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に電源として備えられるスイッチング電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スイッチング電源回路として、例えばフライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知られている。これらのスイッチングコンバータはスイッチング動作波形が矩形波状であることから、スイッチングノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、電力変換効率の向上にも限界があることがわかっている。
そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバータによるスイッチング電源回路が各種提案されている。共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数により構成することができるというメリットも有している。
【0003】
図7の回路図は、先に本出願人が提案した発明に基づいて構成することのできる、先行技術としてのスイッチング電源回路の一例を示している。
この図に示す電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流入力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交流入力電圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成するようにされる。
【0004】
上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングルエンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コンバータが備えられる。
ここでの電圧共振形コンバータは他励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1には例えばMOS−FETが使用される。スイッチング素子Q1のドレインは、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続され、ソースは一次側アースに接続される。
【0005】
また、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシタンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージインダクタンスとによって一次側並列共振回路を形成するものとされている。そして、スイッチング素子Q1のスイッチング動作に応じて、この並列共振回路による共振動作が得られるようにされることで、スイッチング素子Q1のスイッチング動作としては電圧共振形となる。
【0006】
また、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間に対しては、いわゆるボディダイオードによるクランプダイオードDDが並列に接続されていることで、スイッチング素子がオフとなる期間に流れるクランプ電流の経路を形成する。
さらにこの場合は、スイッチング素子Q1のドレインが、次に説明するスイッチング駆動部10内の発振回路11に対して接続されている。この発振回路11に対して入力されるドレインの出力は、後述するようにしてスイッチング周波数制御時におけるスイッチングのオン期間を可変制御するために利用される。
【0007】
上記スイッチング素子Q1は、発振回路11及びドライブ回路12を統合的に備えるスイッチング駆動部10によって、そのスイッチング駆動されると共に、定電圧制御のためにスイッチング周波数が可変制御される。なお、この場合のスイッチング駆動部10は、例えば1つの集積回路(IC)として備えられる。
また、このスイッチング駆動部10は、起動抵抗Rsを介して整流平滑電圧Eiのラインと接続されており、例えば電源起動時において、上記起動抵抗Rsを介して電源電圧が印加されることで起動するようにされている。
【0008】
スイッチング駆動部10内の発振回路11では、発振動作を行って発振信号を生成して出力する。そして、ドライブ回路12においてはこの発振信号をドライブ電圧に変換してスイッチング素子Q1のゲートに対して出力する。これにより、スイッチング素子Q1は、発振回路11にて生成される発振信号に基づいたスイッチング動作を行うようにされる。従って、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数、及び1スイッチング周期内のオン/オフ期間のデューティは、発振回路4にて生成される発振信号に依存して決定される。
【0009】
ここで、上記発振回路11では、後述するようにしてフォトカプラ2を介して入力される二次側直流出力電圧EOのレベルに基づいて発振信号周波数(スイッチング周波数fs)を可変する動作を行うようにされている。また、このスイッチング周波数fsを可変すると同時に、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFFは一定とした上で、スイッチング素子Q1がオンとなる期間TON(導通角)が可変されるように、発振信号波形の制御を行うようにされている。この期間TONの可変制御は、並列共振コンデンサCrの両端に得られるスイッチング共振パルス電圧V1のレベルに基づいて行うようにされる。
こうした発振回路12の動作により、後述するようにして二次側直流出力電圧EOについての安定化が図られる。
【0010】
絶縁コンバータトランスPITは、スイッチング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送する
絶縁コンバータトランスPITは、図9に示すように、例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2を互いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コアが備えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に対しては図のようにギャップGを形成するようにしている。これによって、所要の結合係数による疎結合が得られるようにしている。
ギャップGは、E型コアCR1,CR2の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形成することが出来る。また、結合係数kとしては、例えばk≒0.85という疎結合の状態を得るようにしており、その分、飽和状態が得られにくいようにしている。
【0011】
上記絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻終わり端部は、図7に示すようにスイッチング素子Q1のドレインと接続され、巻始め端部は平滑コンデンサCiの正極(整流平滑電圧Ei)と接続されている。従って、一次巻線N1に対しては、スイッチング素子Q1のスイッチング出力が供給されることで、スイッチング周波数に対応する周期の交番電圧が発生する。
【0012】
絶縁コンバータトランスPITの二次側では、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されることで、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
【0013】
即ち、この電源回路では、一次側にはスイッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作する構成のスイッチングコンバータについては、「複合共振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
【0014】
上記のようにして形成される電源回路の二次側に対しては、ブリッジ整流回路DBR及び平滑コンデンサCOから成る整流平滑回路を備えることで二次側直流出力電圧EOを得るようにしている。つまり、この構成では二次側においてブリッジ整流回路DBRによって全波整流動作を得ている。この場合、ブリッジ整流回路DBRは二次側並列共振回路から供給される共振電圧を入力することで、二次巻線N2に誘起される交番電圧とほぼ等倍レベルに対応する二次側直流出力電圧EOを生成する。
また、二次側直流出力電圧EOは、フォトカプラ30を介することで一次側と二次側を直流的に絶縁した状態で、一次側のスイッチング駆動部10内の発振回路11に対して入力されるようにもなっている。
【0015】
ところで、絶縁コンバータトランスPITの二次側の動作としては、一次巻線N1、二次巻線N2の極性(巻方向)と整流ダイオードDO(DO1,DO2)の接続関係と、二次巻線N2に励起される交番電圧の極性変化によって、一次巻線N1のインダクタンスL1と二次巻線N2のインダクタンスL2との相互インダクタンスMについて、+Mとなる場合と−Mとなる場合とがある。
例えば、図10(a)に示す回路と等価となる場合に相互インダクタンスは+Mとなり、図10(b)に示す回路と等価となる場合に相互インダクタンスは−Mとなる。
これを、図7に示す二次側の動作に対応させてみると、二次巻線N2に得られる交番電圧が正極性のときにブリッジ整流回路DBRに整流電流が流れる動作は+Mの動作モード(フォワード動作)と見ることができ、また逆に二次巻線N2に得られる交番電圧が負極性のときにブリッジ整流ダイオードDBRに整流電流が流れる動作は−Mの動作モード(フライバック動作)であると見ることができる。二次巻線N2に得られる交番電圧が正/負となるごとに、相互インダクタンスが+M/−Mのモードで動作することになる。
【0016】
このような構成では、一次側並列共振回路と二次側並列共振回路の作用によって増加された電力が負荷側に供給され、それだけ負荷側に供給される電力も増加して、最大負荷電力の増加率も向上する。
これは、先に図9にて説明したように、絶縁コンバータトランスPITに対してギャップGを形成して所要の結合係数による疎結合としたことによって、更に飽和状態となりにくい状態を得たことで実現されるものである。例えば、絶縁コンバータトランスPITに対してギャップGが設けられない場合には、フライバック動作時において絶縁コンバータトランスPITが飽和状態となって動作が異常となる可能性が高く、上述した全波整流動作が適正に行われるのを望むのは難しい。
【0017】
また、この図7に示す回路における安定化動作は次のようになる。
一次側のスイッチング駆動部10内の発振回路11に対しては、前述したように、フォトカプラ30を介して二次側直流出力電圧EOが入力される。そして、発振回路11においては、この入力された二次側直流出力電圧EOのレベル変化に応じて、発振信号の周波数を可変して出力するようにされる。これは即ち、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可変する動作となるが、これにより、一次側電圧共振形コンバータと絶縁コンバータトランスPITとの共振インピーダンスが変化し、絶縁コンバータトランスPITの二次側に伝送されるエネルギーも変化することになる。この結果、二次側直流出力電圧EOとしては、所要のレベルで一定となるように制御されることになる。即ち、電源の安定化が図られる。
【0018】
また、この図7に示す電源回路においては、発振回路11においてスイッチング周波数を可変するのにあたり、先にも述べたように、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFFは一定とされたうえで、オンとなる期間TONを可変制御するようにされる。つまり、この電源回路では、定電圧制御動作として、スイッチング周波数を可変制御するように動作することで、スイッチング出力に対する共振インピーダンス制御を行い、これと同時に、スイッチング周期におけるスイッチング素子の導通角制御(PWM制御)も行うようにされているものである。そして、この複合的な制御動作を1組の制御回路系によって実現している。なお、本明細書では、このような複合的な制御を「複合制御方式」ともいう。
【0019】
また、図8に、本出願人が提案した内容に基づいて構成される電源回路としての他の例を示す。なお、この図において図7と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図8に示す電源回路の一次側には、1石のスイッチング素子Q1によりシングルエンド動作を行う電圧共振形コンバータ回路として、自励式の構成が示される。この場合、スイッチング素子Q1には、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トランジスタ)が採用されている。
【0020】
スイッチング素子Q1のベースは、ベース電流制限抵抗RB−起動抵抗RSを介して平滑コンデンサCi(整流平滑電圧Ei)の正極側に接続されて、起動時のベース電流を整流平滑ラインから得るようにしている。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側アース間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベース電流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動用の直列共振回路が接続される。
また、スイッチング素子Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側アース)間に挿入されるクランプダイオードDDにより、スイッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経路を形成するようにされており、また、スイッチング素子Q1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地される。
【0021】
また、上記スイッチング素子Q1のコレクタ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に接続されている。そしてこの場合にも、並列共振コンデンサCr自身のキャパシタンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1側のリーケージインダクタンスL1とにより電圧共振形コンバータの一次側並列共振回路を形成する。
【0022】
この図に示す直交形制御トランスPRTは、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動すると共に、定電圧制御のために設けられる。
この直交形制御トランスPRTの構造としては、図示は省略するが、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線NBを巻装し、更に制御巻線NCを、上記共振電流検出巻線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装して構成される。
【0023】
この場合、直交形制御トランスPRTの共振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極と絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1との間に直列に挿入されることで、スイッチング素子Q1のスイッチング出力は、一次巻線N1を介して共振電流検出巻線NDに伝達される。直交形制御トランスPRTにおいては、共振電流検出巻線NDに得られたスイッチング出力がトランス結合を介して駆動巻線NBに誘起されることで、駆動巻線NBにはドライブ電圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧は、自励発振駆動回路を形成する直列共振回路(NB,CB)からベース電流制限抵抗RBを介して、ドライブ電流としてスイッチング素子Q1のベースに出力される。これにより、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の共振周波数により決定されるスイッチング周波数でスイッチング動作を行うことになる。そして、そのコレクタに得られるとされるスイッチング出力を絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に伝達するようにされている。
【0024】
また、この図8に示す回路に備えられる絶縁コンバータトランスPITとしても、先に図9により説明したのと同様の構造を有するものとされていることで、一次側と二次側は疎結合の状態が得られるようにされている。
【0025】
そして図8に示す回路の絶縁コンバータトランスPITの二次側においても、二次巻線N2に対して二次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されることで、二次側並列共振回路が形成されており、従って、この電源回路としても複合共振形スイッチングコンバータとしての構成を得ている。
【0026】
また、この電源回路の二次側では、二次巻線N2に対して1本のダイオードDOと平滑コンデンサCOから成る半波整流回路が備えられていることで、フォワード動作のみの半波整流動作によって二次側直流出力電圧EOを得るようにされている。この場合、二次側直流出力電圧EOは制御回路1に対しても分岐して入力され、制御回路1においては、直流出力電圧EOを検出電圧として利用するようにしている。
【0027】
制御回路1では、二次側の直流出力電圧レベルEOの変化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流(直流電流)レベルを可変することで、直交形制御トランスPRTに巻装された駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変制御する。これにより、駆動巻線NBのインダクタンスLBを含んで形成されるスイッチング素子Q1のための自励発振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が変化する。これは、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可変する動作となり、この動作によって二次側の直流出力電圧を安定化する。また、このような直交形制御トランスPRTを備えた定電圧制御の構成にあっても、一次側のスイッチングコンバータが電圧共振形とされていることで、スイッチング周波数の可変制御と同時にスイッチング周期におけるスイッチング素子の導通角制御(PWM制御)も行う、複合制御方式としての動作が行われる。
【0028】
図11は、上記図7及び図8に示した電源回路における一次側電圧共振形コンバータの動作を示す波形図である。図11(a)(b)(c)は、それぞれ交流入力電圧VAC=100Vで、最大負荷電力Pomax=200W時の動作を示し、図11(d)(e)(f)は、それぞれ交流入力電圧VAC=100Vで、最小負荷電力Pomin=0Wとされる無負荷時の動作を示している。
【0029】
スイッチング素子Q1がスイッチング動作を行うと、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFFにおいては、一次側並列共振回路の共振動作が得られる。これによって、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧V1としては、、図11(a)(d)に示すようにして、期間TOFFにおいて正弦波状の共振パルスが現れる波形となる。
また、期間TOFFにおいて並列共振動作が得られることで、並列共振コンデンサCrに流れる並列共振電流Icrとしては、図11(c)(f)に示すようにして、この期間TOFFにおいて、略正弦波状によって正方向から負の方向に遷移するようにして流れることになる。
【0030】
ここで、図11(a)と図11(d)を比較して分かるように、負荷電力Poが小さくなるのに従ってスイッチング周波数fsは高くなるように制御されており、また、期間TOFFを一定として、スイッチング素子Q1がオンとなる期間TONについて可変を行うことでスイッチング周波数fs(スイッチング周期)を可変するようにされている。即ち、前述した複合制御方式としての動作が示されているものである。
また、図7及び図8に示される電圧共振形コンバータの構成では、上記並列共振電圧V1のレベルは負荷電力変動に対応して変化し、例えば、最大負荷電力Pomax=200W時には550Vpとなり、最小負荷電力Pomin=0W時には、300Vpとなる。即ち、負荷電力が重くなるのに従って、並列共振電圧V1は上昇する傾向を有する。
【0031】
また、スイッチング素子Q1のドレイン又はコレクタに流れるスイッチング出力電流IQ1は、図11(b)(e)に示すようにして、期間TOFFには0レベルで、期間TONにおいて図示する波形によって流れる。このスイッチング出力電流IQ1のレベルもまた、負荷電力Poが重くなるのに応じて高くなる傾向を有しており、例えばこの図によれば、最大負荷電力Pomax=200W時には3.8Aとなり、最小負荷電力Pomin=0W時には、1Aとなる。
【0032】
また、図7及び図8に示した電源回路の特性として、最大負荷電力Pomax=200W時における、交流入力電圧VACに対するスイッチング周波数fs、スイッチング周期内の期間TOFFと期間TON、及び並列共振電圧V1の変動特性を、図12に示す。
【0033】
図12に示されるように、先ず、スイッチング周波数fsとしては、交流入力電圧VAC=90V〜140Vの変動範囲に対してfs=110KHz〜140KHz程度の範囲で変化することが示されている。これは即ち、直流入力電圧変動に応じて二次側直流出力電圧EOの変動を安定化する動作が行われることを示している。交流入力電圧VACの変動に対しては、この交流入力電圧VACのレベルが高くなるのに応じてスイッチング周波数を上昇させるように制御を行うようにされている。
【0034】
そして、1スイッチング周期内における期間TOFFと期間TONについてであるが、期間TOFFはスイッチング周波数fsに対して一定であり、期間TONがスイッチング周波数fsの上昇に応じて二次曲線的に低くなっていくようにされており、スイッチング周波数制御として複合制御方式の動作となっていることがここでも示される。
【0035】
また、並列共振電圧V1も、商用交流電源VACの変動に応じて変化するものとされ、図示するように、交流入力電圧VACが高くなるのに応じてそのレベルが上昇するように変動する。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
例えば図7及び図8に示したように、複合制御方式により二次側直流出力電圧を安定化する構成を採る電源回路では、上記図11(a)(b)及び図12にも示されるように、並列共振電圧V1のピークレベルは、負荷条件及び交流入力電圧VACの変動に応じて変化する。そして、特に最大負荷電力に近い重負荷の状態で、例えば100V系の商用交流電源ACとしての交流入力電圧VACのレベルが140Vにまで上昇したとされる場合には、図12に示したようにして、並列共振電圧V1は最大で700Vpにまで上昇する。
【0037】
このために、並列共振電圧V1が印加される並列共振コンデンサCr及びスイッチング素子Q1については、商用交流電源AC100V系に対応する場合には800Vの耐圧品を選定し、また、商用交流電源AC200V系に対応する場合には1200Vの耐圧品を選定する必要があることになる。これにより、並列共振コンデンサCr及びスイッチング素子Q1としては共に大型となり、またコストも高くなる。
【0038】
また、スイッチング素子としては、これを高耐圧な構造とするほどその特性は低下するという特質を有している。このため、上記のようにしてスイッチング素子Q1について高耐圧のものを選定することで、スイッチング動作による電力損失は増加して電力変換効率の低下を招くことにもなる。
【0039】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記した課題を考慮し、複合共振形スイッチングコンバータとしての構成を採るスイッチング電源回路として、電力変換効率を向上し、また、小型軽量化を図ることを目的とする。
【0040】
このため本発明としてはスイッチング電源回路として次のように構成する。
つまり、入力された直流入力電圧を断続して出力するためのメインスイッチング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、このスイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側並列共振コンデンサと、一次側と二次側とについて疎結合とされる所要の結合係数が得られるようにギャップが形成され、一次側巻線に得られる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コンバータトランスとを備える。
また、絶縁コンバータトランスの二次側巻線に対して二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次側並列共振回路と、絶縁コンバータトランスの二次側巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直流出力電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手段と、絶縁コンバータトランスの一次側巻線を巻き上げるようにして形成される駆動巻線を少なくとも備えて成る自励式駆動回路と、この自励式駆動回路によりスイッチング駆動される補助スイッチング素子を備え、メインスイッチング素子がオフとなる期間において一次側並列共振コンデンサの両端に発生する一次側並列共振電圧をクランプするように設けられるアクティブクランプ手段と、二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記メインスイッチング素子のスイッチング周波数を可変制御すると共に、スイッチング周期内のオン/オフ期間を可変するようにして上記メインスイッチング素子をスイッチング駆動することで定電圧制御を行うようにされるスイッチング駆動手段とを備えるものである。
【0041】
上記構成によれば、一次側においては電圧共振形コンバータを形成するための一次側並列共振回路を備え、二次側には、二次側巻線及び二次側並列共振コンデンサとにより形成される二次側並列共振回路とが備えられた、いわゆる複合共振形スイッチングコンバータの構成が得られる。
そして一次側においては、メインスイッチング素子のオフ時に発生する並列共振電圧をクランプするためのアクティブクランプ手段が備えられることで、この並列共振電圧レベルを抑制するようにされる。また、このアクティブクランプ手段は、絶縁コンバータトランスの一次側巻線を巻き上げて形成した駆動巻線を備えた自励発振駆動回路により駆動される。これはつまり、例えば簡略な駆動回路構成であっても、メインスイッチング素子に同期したオン/オフタイミングで、補助スイッチング素子をスイッチング駆動することが可能とされることを意味する。そしてまた、定電圧制御としては、スイッチング周波数と共に、1スイッチング周期内のオン/オフ期間のデューティ比を可変制御することで行うようにされる。
【0042】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態としてのスイッチング電源回路の構成を示している。なお、この図において図7及び図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。また、この図1に示す電源回路も、一次側に電圧共振形コンバータを備えると共に二次側には並列共振回路を備えた複合共振形スイッチングコンバータとしての構成を採り、従ってこの場合にも先に図9に示した構造の絶縁コンバータトランスPITを備えているものとされる。これについては、後述する他の実施の形態としての電源回路についても同様とされる。
【0043】
図1に示す電源回路の一次側の全体構成としては、先ず、メインとなるメインスイッチング素子Q1を備え、基本的にはシングルエンド方式としてのスイッチング動作を他励式により行う電圧共振形コンバータが設けられる。また、これに加えて、後述するようにして、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振電圧V1をクランプするためのアクティブクランプ回路20が備えられる。 なお、この場合、メインスイッチング素子Q1及び補助スイッチング素子Q2には、共にMOS−FETが使用される。
【0044】
本実施の形態のスイッチング駆動部10は、例えば図7と同様の構成を採る。
つまり、発振回路11及びドライブ回路12を備え、発振回路11は、二次側直流出力電圧EOの変化に応じて発振周波数(スイッチング周波数fs)を可変し、一次側の並列共振電圧V1のパルスのレベルに応じて、1スイッチング周期内の波形のデューティ比を可変し、このようにして発生させた発信信号をドライブ回路12に出力することで、メインスイッチング素子Q1を駆動する。これにより、メインスイッチング素子Q1は、負荷変動、交流入力電圧変動に応じてスイッチング周波数が変化すると同時に、1スイッチング周期内のオン/オフ期間が変化するようにされる。
特に本実施の形態においては、後述するようにして、アクティブクランプ回路20の補助スイッチング素子Q2が、絶縁コンバータトランスPITに巻装された駆動巻線Ngを備える自励駆動回路によって駆動されることで、1スイッチング周期内のオン期間だけではなく、オフ期間も可変制御される。即ち、本実施の形態としては、複合制御方式として、メインスイッチング素子Q1のスイッチング周波数、1スイッチング周期内におけるオン期間及びオフ期間の3つのパラメータ変化による定電圧制御が行われるものである。
【0045】
この場合、アクティブクランプ回路20は、補助スイッチング素子Q2,クランプコンデンサCCL,クランプダイオードDD2を備えて形成される。クランプダイオードDD2には、例えば、いわゆるボディダイオードが選定される。
また、補助スイッチング素子Q2を駆動するための駆動回路系として、駆動巻線Ng,コンデンサCg,抵抗R1,R2を備えて成る。
【0046】
補助スイッチング素子Q2のドレイン−ソース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノードがソースに対して接続され、カソードがドレインに対して接続される。
また、補助スイッチング素子Q2のドレインはクランプコンデンサCCLの一方の端子と接続されて、その他方の端子は、整流平滑電圧Eiのラインと一次巻線N1の巻始め端部との接続点に対して接続される。また、補助スイッチング素子Q2のソースは一次巻線N1の巻終わり端部に対して接続される。
つまり、本実施の形態のアクティブクランプ回路20としては、上記補助スイッチング素子Q2//クランプダイオードDD2の並列接続回路に対して、クランプコンデンサCCLを直列に接続して成るものとされる。そして、このようにして形成される回路を絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に対して並列に接続して構成されるものである。
【0047】
また、補助スイッチング素子Q2の駆動回路系としては、図示するように、補助スイッチング素子Q2のゲートに対して、抵抗R1−コンデンサCg−駆動巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続回路は補助スイッチング素子Q2ののための自励発振駆動回路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバータトランスPITにおいて、一次巻線N1の巻終わり端部側を巻き上げるようにして形成されており、この場合の巻数としては例えば1T(ターン)としている。これにより、駆動巻線Ngには、一次巻線N1に得られる交番電圧により励起された電圧が発生する。また、この場合には、その巻方向の関係から、一次巻線N1と駆動巻線Ngとは逆極性の電圧が得られる。なお、実際としては駆動巻線Ngのターン数は1Tであればその動作は保証されるが、これに限定されるものではない。
また、抵抗R2は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1と駆動巻線Ngの接続点との間に対して挿入される。
【0048】
また、この電源回路の二次側としては、二次巻線N2と二次側並列共振コンデンサC2とによる二次側並列共振回路が備えられたうえで、図示するように、二次巻線N2の巻始め端部側に接続される1本の整流ダイオードDoと平滑コンデンサCoから成る半波整流回路が形成され、この半波整流回路によって二次側直流出力電圧Eoを得るようにされている。
【0049】
図2の波形図は、上記図1に示した回路の動作として、主として一次側のスイッチング動作を示している。つまり、アクティブクランプ回路20が設けられた電圧共振形コンバータとしての動作が示されているものである。この図2に示される動作は、図1に示す回路についてAC100V系に対応する構成とした場合に得られるものとされ、図2(a)〜(h)には、交流入力電圧VAC=100V、最大負荷電力Pomax=200Wとされる条件での各部の動作が示され、図2(i)〜(p)には、交流入力電圧VAC=100V、最小負荷電力Pomin=20Wとされる条件での図2(a)〜(h)と同じ部位の動作が示される。
【0050】
先ず、図2(a)〜(h)に示される最大負荷電力Pomax=200W時の動作から説明する。
この図においては、1スイッチング周期内の動作モードについて、モード▲1▼〜▲5▼までの5段階の動作モードが示される。
メインスイッチング素子Q1がオンとなるように制御されるのは、期間TONにおいてであり、この期間TONにおいてはモード▲1▼としての動作が得られる。なお、補助スイッチング素子Q2は、この期間TONにおいてはオフ状態にあるように制御される。
【0051】
モード▲1▼(期間TON)においては、図2(b)に示す波形により、メインスイッチング素子Q1のドレインにスイッチング出力電流I1が流れるのであるが、このスイッチング出力電流I1は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージインダクタンスL1を介してメインスイッチング素子Q1に流れるものである。このときのスイッチング出力電流I1としては、図2(b)の期間TONに示すように、初期において負の方向から正の方向に反転する波形となる。ここで、スイッチング出力電流I1が負の方向に流れる期間は、直前の期間td2の終了を以て並列共振コンデンサCrにおける放電が終了することでクランプダイオードDD1が導通し、クランプダイオードDD1→一次巻線N1を介してスイッチング出力電流IQ1を流すことで、電源側に電力を回生するモードとなる。
そして、スイッチング出力電流I1(図2(b))が負の方向から正の方向に反転するタイミングにおいては、メインスイッチング素子Q1は、ZVS(Zero Volt Switching)及びZCS(Zero Current Switching)によりターンオンする。
【0052】
そして、次の期間td1においては、モード▲2▼としての動作となる。
この期間では、メインスイッチング素子Q1がターンオフすることで、一次巻線N1に流れていた電流は、並列共振コンデンサCrに流れることになる。このときに、並列共振コンデンサCrに流れる電流Icrは、図2(f)に示すように、正極性によりパルス的に現れる波形を示す。これは部分共振モードとしての動作とされる。また、このときには、メインスイッチング素子Q1に対して並列に並列共振コンデンサCrが接続されていることで、メインスイッチング素子Q1はZVSによりターンオフされるものである。
【0053】
続いては、補助スイッチング素子Q2がオン状態となるように制御されると共に、メインスイッチング素子Q1がオフ状態にあるように制御される期間となり、これは、図2(c)に示す補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2が0レベルとなる期間TON2に相当する。
この期間TON2は、アクティブクランプ回路20の動作期間であり、先ずモード▲3▼としての動作を行った後にモード▲4▼としての動作を行うようにされる。
【0054】
先のモード▲2▼の動作では、一次巻線N1から流れる電流によって並列共振コンデンサCrへの充電が行われるが、これによりモード▲3▼の動作としては、一次巻線N1に得られている電圧レベルが、初期時(期間TON2開始時)におけるクランプコンデンサCCL1の両端電圧レベルに対して同電位もしくはそれ以上となる。これにより、補助スイッチング素子Q2に並列接続されるクランプダイオードDD2の導通条件が満たされて導通することで、クランプダイオードDD2→クランプコンデンサCCL1の経路で電流が流れるようにされ、クランプ電流ICLとしては、図2(e)の期間TON2開始時以降において、負方向から時間経過に従って0レベルに近づく鋸歯状波形が得られることになる。
ここで、例えば、クランプコンデンサCCL1のキャパシタンスが並列共振コンデンサCrのキャパシタンスの50倍以上となるように選定すれば、このモード▲3▼としての動作によっては、大部分の電流がクランプ電流ICLとしてクランプコンデンサCCL1に対して流れるようにされ、並列共振コンデンサCrに対してはほとんど流れない。これにより、この期間TON2時にメインスイッチング素子Q1にかかる並列共振電圧V1の傾きは緩やかとなるようにされ、結果的には図2(a)に示すようにして、300Vpにまで抑制されてその導通角は広がることになる。即ち、並列共振電圧V1に対するクランプ動作が得られる。
これに対して、先行技術としての回路(図7及び図8の回路)において得られる並列共振電圧V1は、550Vpのレベルを有するパルス波形とされていたものである。
【0055】
そして、期間TON2において上記モード▲3▼が終了すると引き続いてモード▲4▼としての動作に移行する。
このモード▲4▼開始時は、図2(d)に示すクランプ電流ICLが負の方向から正方向に反転するタイミングとされる。このタイミングでは、補助スイッチング素子Q2は、このクランプ電流ICLが負の方向から正方向に反転するタイミングで、ZVS及びZCSによりターンオンする。
このようにして補助スイッチング素子Q2がオンとなる状態では、このときに得られる一次側並列共振回路の共振作用によって、一次巻線N1→クランプコンデンサCCLを介して、補助スイッチング素子Q2のドレイン→ソースにクランプ電流ICLが流れ、図2(d)に示すように、正方向に増加していく波形が得られる。
【0056】
ここで、図示していないが、補助スイッチング素子Q2のゲートに印加される電圧は、駆動巻線Ngに誘起された電圧とされ、これは矩形波状のパルス電圧となる。
また、補助スイッチング素子Q2のゲートに流れるゲート流入電流Igは、コンデンサCgと抵抗R2とにより形成される微分回路によって、図2(d)に示すようにして微分波形となって、期間td1の終了直後と、期間td2において流れるようにされる。期間td1及び期間td2は、メインスイッチング素子Q1及び補助スイッチング素子Q2が共にオフとなるスレッシュホールド期間とされ、上記ゲート流入電流Igが流れることによってこのスレッシュホールド期間が保持されるものである。
【0057】
上記モード▲4▼の動作は、補助スイッチング素子Q2がターンオンしていることで、これまで期間TOFFにおいて0レベルとされていた、補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2が立ち上がりを開始するタイミングを以て終了するようにされ、続いては、期間td2におけるモード▲5▼としての動作に移行する。
モード▲5▼では、並列共振コンデンサCrが一次巻線N1に対して放電電流を流す動作が得られる。つまり部分共振動作が得られる。このときにメインスイッチング素子Q1にかかる並列共振電圧V1は、上述もしたように並列共振コンデンサCrのキャパシタンスが小さいことに因って、その傾きが大きいものとなり、図2(a)に示すようにして、急速に0レベルに向かって下降するようにして立ち下がっていく。
そして、補助スイッチング素子Q2は、上記モード▲4▼が終了してモード▲5▼が開始されるタイミングでターンオフを開始するが、このときには、上記したようにして並列共振電圧V1が或る傾きを有して立ち下がることで、ZVSによるターンオフ動作となる。
また、補助スイッチング素子Q2がターンオフすることによって発生する電圧は、上記したようにして並列共振コンデンサCrが放電を行うことで、急峻には立ち上がらないようにされる。この動作は、例えば図2(c)の補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2として示されるように、期間td2(モード▲5▼時)を以て、或る傾きを有して0レベルからピークレベルに遷移する波形として示されている。
なお、この補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2としては、補助スイッチング素子Q2がオフとされる期間TOFF2において、例えば300Vpを有すると共に、この期間TOFF2の開始期間である期間td1(モード▲2▼時)を以て0レベルに遷移し、終了期間である期間td2(モード▲5▼時)を以て、上述のように0レベルから300Vpに遷移する波形となる。
そして、以降は、1スイッチング周期ごとにモード▲1▼〜▲5▼の動作が繰り返される。
【0058】
また、二次側の動作としては、図2(g)に二次巻線N2(二次側並列共振コンデンサC2)の両端に得られる二次側交番電圧V3が示され、図2(h)に二次側整流ダイオードDOに流れる二次側整流電流Ioが示される。
二次側交番電圧V3は、二次側整流ダイオードDO1が導通してオンとなる期間DONにおいて、二次側直流電圧EO1のレベルでクランプされ、オフとなる期間DOFFにおいて、負極性の方向にピークとなる正弦波上の波形が得られる。
また、二次側整流電流Ioは、期間DOFFには0レベルで、期間DONにおいて図示する波形により流れるものとなる。
【0059】
また、上記図2(a)〜(h)に示した各部の動作波形は、例えば最小負荷電力Pomin=20Wにまで負荷電力が小さくなった条件の下では、それぞれ、図2(i)〜(p)に示すようにして変化する。
【0060】
ここで、例えば図2(a)と図2(i)の一次側並列共振電圧V1を比較して分かるように、図2(i)に示す波形のほうが、メインスイッチング素子Q1がオンとなる期間TONが顕著に短くなっており、これによってスイッチング周波数は図2(a)に示す最大負荷電力時よりも高くなっている。なお、実際としては、メインスイッチング素子Q1がオンとなる期間TOFFも若干の変化が得られている。
これは、一次側のメインスイッチング素子Q1は、負荷電力が小さくなって二次側出力電圧EO1が上昇するのに応じて、スイッチング周波数が高くなるように制御され、これと同時に1スイッチング周期内のオン/オフ期間が可変制御されることを示している。即ち、前述した3つのパラメータ(スイッチング周波数fs、期間TON、TOFF)を可変制御する複合制御方式による定電圧動作が得られていることを示している。
【0061】
一方、補助スイッチング素子Q2は、駆動巻線Ngに得られる電圧波形に従ったタイミングで駆動されるもので、駆動巻線Ngに得られる電圧は、一次巻線N1に発生する交番電圧によって励起されるものである。従って、上記のようにしてメインスイッチング素子Q1のスイッチング動作が制御されるのに同期するようにして、補助スイッチング素子Q2は、オン期間TON2及びオフ期間TOFF2が可変されることで、やはりスイッチング周波数が可変制御される。
つまり、本実施の形態においては、補助スイッチング素子Q2側については自励式で駆動しているのに関わらず、メインスイッチング素子Q1のオン/オフ期間の変化に対応するようにして、補助スイッチング素子Q2のオン/オフ期間も同時に制御されるものである。これは、負荷変動及び整流平滑電圧Ei等の変動に応じて駆動巻線Ngの誘起電圧が変化するために、補助スイッチング素子Q2のドライブ電圧レベルが変化することに起因するものである。
【0062】
そして、このような軽負荷の条件の下でも、図2(i)〜(p)側に示すタイミングでモード▲1▼〜▲5▼の動作が行われることで、一次側並列共振電圧V1のピークレベルが抑制され、また、補助スイッチング素子Q2の両端電圧V2のピークレベルも例えば240Vp程度にまで抑制される。特に一次側並列共振電圧V1は、最小負荷電力時においては、150Vpにまで抑制される。
【0063】
参考のために、上記図2に示した実験結果を得た際の、図1に示した電源回路における要部の素子についての選定値を示しておく。
先ず、メインスイッチング素子Q1には400V/10Aの低オン抵抗品を選定し、補助スイッチング素子Q2については、400V/3Aの低オン抵抗品を選定した。
また、残る各素子については以下のような値を選定した。
並列共振コンデンサCr=3300pF
クランプコンデンサCCL=0.1μF
二次側並列共振コンデンサC2=0.01μF
一次巻線N1=二次巻線N2=43T
コンデンサCg=0.33μF
抵抗R1=22Ω
抵抗R2=100Ω
そして、これらの素子を選定した場合に設定すべきスイッチング周波数fsの可変範囲としては、例えば100KHz〜150KHzとなる。
【0064】
また、図3に、図1に示した電源回路の特性として、負荷電力Poに対する、電力変換効率ηDC→DC、スイッチング周波数fs、メインスイッチング素子Q1の期間TON,TOFFとの関係を示す。ただし、この図に示す特性は、AC200V系の条件に対応した場合の特性とされ、整流平滑電圧Ei=250Vで一定とされる条件のもとで測定されている。
この図に示すようにして、負荷電力が重くなっていくのに従い、メインスイッチング素子Q1がオンとなる期間TONが長くなっていくようにPWM制御(導通角制御)が行われ、これと同時に、オフとなる期間TOFFもより緩やかではあるが長くなっていくようにPWM制御が行われていることが分かる。そしてこれと同時に、スイッチング周波数fsが低くなるように制御されている。
そして、一次側並列共振電圧V1は、負荷が重くなるのに従って、やや上昇してはいくものの、600V程度の範囲で抑制されていることが分かる。
また、電力変換効率は、負荷電力Po=50W程度の系負荷時には92パーセント程度であるが、負荷電力Po=100W程度以上で94%以上が維持されているという良好な結果が得られている。
【0065】
また、図4には、図1に示した電源回路の特性として、整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)に対する、電力変換効率ηDC→DC、スイッチング周波数fs、メインスイッチング素子Q1の期間TON,TOFFとの関係を示す。なお、この特性は、負荷電力Po=200Wの条件で得られたものとされる。
【0066】
この場合にも、メインスイッチング素子Q1がオンとなる期間TONは、整流平滑電圧Eiの上昇に応じて短くなるように制御され、これと同時に、オフとなる期間TOFFは、緩やかな傾きを有して長くなっていく。そして総合的には、スイッチング周波数fsは、整流平滑電圧Eiの上昇に応じて高くなっていくように制御される。
また、一次側並列共振電圧V1は、整流平滑電圧Eiの上昇に応じて高くなっていくのではあるが、例えばEi=400V時でもV1=800V程度未満に抑制されるものである。
また、電力変換効率に関しては、整流平滑電圧Eiの変化に関わらず、94パーセント以上が維持される。
【0067】
これまでの説明から分かるように、図1に示す回路では、メインスイッチング素子Q1のオフ時に発生するとされる並列共振電圧V1に対するクランプが行われて、そのレベルが抑制されることになる。そして、例えば最大負荷条件のもとでAC100V系としてVAC=144V程度までに上昇したとしても、並列共振電圧V1は300Vp程度に抑えられる。また、AC200V系の場合でも、並列共振電圧V1のピークレベルの最大値としては、通常動作時では600V程度に抑制することが可能になる。従って、図1に示す回路としては、メインスイッチング素子Q1について、AV100V系に対応する場合には400Vの耐圧品を選定し、また、AC200V系に対応する場合には、800Vの耐圧品を選定すればよいことになる。つまり、例えば図7及び図8に示した回路の場合よりも定耐圧品を選定することができる。また、補助スイッチング素子Q2についても同様の耐圧品を選定すればよい。
【0068】
これにより、図1に示す回路としては、図7及び図8に示す回路の場合よりもスイッチング素子の特性が向上する。例えばスイッチング素子がMOS−FETとされる場合には、オン抵抗が低下するものである。そしてこれにより電力変換効率の向上が図られる。例えば、実験結果としては、図7及び図8に示す回路が92%の電力変換効率であるのに対して、図1に示す回路では93%(交流入力電圧VAC=100V時)という結果が得られている。
また、本実施の形態としては、先にも述べたようにして、スイッチング周波数fsと、スイッチング素子のオン期間及びオフ期間の3つの要素を可変制御する複合制御方式としての動作が得られることで、定電圧制御のための制御範囲も拡大されるものである。
【0069】
また、スイッチング素子について低耐圧品が選定されることで、スイッチング素子の小型化も図られることになる。例えば図7及び図8に示す回路に使用されるスイッチング素子は、1000V以上の耐圧品が必要となることから、そのパッケージのサイズが比較的大型となるのに対して、図1に示す回路における各スイッチング素子Q1,Q2としては、より小さなパッケージ品を使用することが可能になるものである。
また、並列共振電圧V1のレベルが抑制されることで、図1に示す回路では、並列共振コンデンサCrについても、図7及び図8の回路の場合より低耐圧品を採用することが可能になり、従って、並列共振コンデンサCrの小型化も図られる。
また、この図に示す電源回路では、負荷電力(二次側出力電圧)の変動に応じて一次側スイッチングコンバータのスイッチング周波数が可変制御されるために、負荷短絡時においては、スイッチング周波数を低下させるように動作する。
例えば図7及び図8に示した回路では、負荷短絡時におけるスイッチング周波数の低下によってオン期間が長くなることで、スイッチング素子や並列共振コンデンサにかかる電圧が上昇する。このために、負荷短絡時に生じる高レベルの電圧、電流を制限してスイッチング素子を保護するための保護回路が必要とされていた。
これに対して、本実施の形態の電源回路においては、負荷変動に対する並列共振電圧V1の変化が少ないことから、例え負荷短絡時においてスイッチング周波数が低下したとしても並列共振電圧V1の上昇は抑制され、負荷短絡時に対応する保護回路を省略することが可能となる。
【0070】
そして、特に本実施の形態においては、アクティブクランプ回路20において補助スイッチング素子Q2をスイッチング駆動させるのに、駆動巻線Ng,コンデンサCg,抵抗R1,R2から成る、自励式の駆動回路系が備えられることに1つの特徴を有している。
例えば、補助スイッチング素子Q2をスイッチング駆動するための他の構成として、スイッチング駆動部10において、補助スイッチング素子Q2を複合制御により駆動するための他励式による駆動回路系を追加的に備えることが考えられる。つまり、メインスイッチング素子Q1と共に補助スイッチング素子Q2を他励式ICなどの回路により駆動するものである。しかし、この構成では、メインスイッチング素子Q1についてのスイッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他励式の回路系と、補助スイッチング素子Q2についてのスイッチング周波数制御とPWM制御を同時に行うための他励式の回路系とを設ける必要がある。従って、それだけ、回路構成が複雑になると共に部品点数も増加して、回路の小型軽量化の妨げとなる。
これに対して、本実施の形態として上記したような構成を採れば、補助スイッチング素子Q2の駆動回路系としては、絶縁コンバータトランスPITに巻装される1Tのみの巻線と、2本の抵抗、及び1本のコンデンサという、非常に簡略な回路構成となるものであり、他励式の場合と同様の動作が実現できるものである。
【0071】
図5は、本発明の第2の実施の形態としての電源回路の構成を示す回路図である。この電源回路は、一次側に電圧共振形コンバータを備え、二次側に並列共振回路を備えた複合共振形スイッチングコンバータとされる。また、一次側電圧共振形コンバータは、1石のスイッチング素子を備えたシングルエンド方式の構成を採る。
なお、この図に示す電源回路において、図1,図7,図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
図5に示す電源回路は、一次側の構成としては、先に図8に示した自励シングルエンド方式の電圧共振形コンバータを備える。また、複合制御方式による定電圧制御を行うために、直交型制御トランスPRTを備える構成を採っている。そして、この構成に対して、自励式により動作するアクティブクランプ回路20Aが備えられる。
【0073】
アクティブクランプ回路20Aは、この場合にはBJTである補助スイッチング素子Q2を備えて成る。この補助スイッチング素子Q2のコレクタはクランプコンデンサCCLを介して一次巻線N1の巻始め端部と接続される。この場合、一次巻線N1の巻始め端部は、電流検出巻線NDを介して平滑コンデンサCiの正極端子に接続される。
補助スイッチング素子Q2のエミッタは、スイッチング素子Q1のコレクタに対して接続される。
また、補助スイッチング素子Q2のベースには、抵抗R1−コンデンサCg−駆動巻線Ngの直列接続回路から成る自励式のための駆動回路が接続される。この場合にも、駆動巻線Ngは、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1の巻終わり端部を1T巻き上げるようにして形成されている。また、補助スイッチング素子Q2のベース−エミッタ間にはターンオン時のクランプ電流の経路を形成するクランプダイオードが並列に接続される。この場合、図1に示す回路において設けられていた抵抗R2は省略される。
【0074】
また、この電源回路の二次側の整流回路系は、図7と同様の構成を採っている。つまり、二次側並列共振回路(二次巻線N2//二次側並列共振コンデンサC2)に対してブリッジ整流回路DBRを接続しているもので或る。
この場合には、二次側直流出力電圧E0を分岐して制御回路1の検出電圧として入力している。制御回路1及び直交型制御トランスPRTによる複合制御方式としての定電圧制御動作については、図8により説明したとおりである。
ただし、この場合にも、複合制御方式としては、スイッチング周波数fsと、スイッチング素子のオン期間及びオフ期間の3つの要素を可変制御するように動作することで制御範囲を拡大している。
【0075】
このような構成においても、例えば図2の波形図により説明したのと同様の動作が得られるものであり、一次側並列共振電圧V1の抑制と、これに伴うスイッチング素子、及び各種コンデンサの小型化及び低コスト化が図られる。
【0076】
図6は、第3の実施の形態としての電源回路の構成例を示している。なお、この図において図1、図5、図7、図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図6に示す電源回路の一次側においては、メインスイッチング素子Q1と補助スイッチング素子Q2とについて、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)が選定されている。また、これ以外の一次側における構成は、図1に示した回路と同様となる。
このような構成であっても、先の各実施の形態と同様の作用効果が得られると共に、IGBTを選定することで、例えばより高い電力変換効率を得ることが可能になるものである。
【0077】
また、この図に示す電源回路の二次側においては、二次側並列共振回路(二次巻線N2//二次側並列共振コンデンサC2)に対して、2本の整流ダイオードDO1,DO2、及び2本の平滑コンデンサCO1,O2が、図示する接続形態によって接続されることで、倍電圧整流回路を形成している。これにより、平滑コンデンサCO1の正極端子と二次側アース間に得られる電圧、即ち二次側直流電圧Eoとしては、二次巻線N2に得られる交番電圧レベルの2倍に対応するレベルが得られることになる。従って、例えば二次側直流電圧Eoのレベルとして、通常の等倍電圧整流回路を接続した場合と同等レベルが得られればよいとされる場合には、二次巻線N2の巻数を1/2に低減することが可能であり、例えばその分、絶縁コンバータトランスPITの小型軽量化を図ることが可能となる。
【0078】
なお、本発明の実施の形態として各図に示した構成に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、メインとなるスイッチング素子と補助スイッチング素子とについては、MOS−FET、BJT、IGBT等を採用するものとしているが、ほかにも例えばSIT(静電誘導サイリスタ)などの他の素子を採用することも考えられるものである。また、メインスイッチング素子Q1を他励式により駆動するためのスイッチング駆動部の構成も各図に示したものに限定される必要はなく、適宜適切とされる回路構成に変更されて構わない。
また、二次側共振回路を含んで形成される二次側の整流回路としても、実施の形態としての各図に示した構成に限定されるものではなく、他の回路構成が採用されて構わないものである。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスイッチング電源回路では、一次側に電圧共振形コンバータを備え、二次側には並列共振回路を備える複合共振形スイッチングコンバータの構成に対して、その一次側にアクティブクランプ回路を設けることで、一次側並列共振コンデンサの両端に生じる並列共振電圧パルスをクランプして、そのレベルを抑制するようにされる。これによって、電源回路に備えられるスイッチング素子、及び一次側並列共振コンデンサ等の各素子の耐圧については、これまでよりも低耐圧品を選定することができる。
【0080】
また、本発明のアクティブクランプ回路としては、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線を巻き上げて形成した駆動巻線を備えた自励式駆動回路を備えていることで、駆動回路系が簡略化されて部品点数も少なくて済むため、特に回路の小型軽量化に大きく寄与できるものである。
さらに、このような駆動回路系の構成では、スイッチング周波数制御に伴う1スイッチング周期内の可変動作として、スイッチング素子(メイン及び補助)のオン期間とオフ期間が同時に制御される動作となるために、定電圧制御範囲が拡大されるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチング電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本実施の形態のスイッチング電源回路における要部の動作を示す波形図である。
【図3】本実施の形態のスイッチング電源回路の特性として、負荷電力に対する、電力変換効率、スイッチング周波数、期間TON/TOFFを示す特性図である。
【図4】本実施の形態のスイッチング電源回路の特性として、直流入力電圧に対する、電力変換効率、スイッチング周波数、期間TON/TOFFを示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態としてのスイッチング電源回路の構成例を示す回路図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態としてのスイッチング電源回路の構成例を示す回路図である。
【図7】先行技術としてのスイッチング電源回路の構成例を示す回路図である。
【図8】先行技術としてのスイッチング電源回路の他の構成例を示す回路図である。
【図9】絶縁コンバータトランスの構成を示す断面図である。
【図10】相互インダクタンスが+M/−Mの場合の各動作を示す等価回路図である。
【図11】図7及び図8に示すスイッチング電源回路の動作を示す波形図である。
【図12】図7及び図8に示すスイッチング電源回路についての、交流入力電圧に対する特性を示す説明図である。
【符号の説明】
10 スイッチング駆動部、11 発振回路、12 ドライブ回路、20,20A アクティブクランプ回路、30 フォトカプラ、Q1 メインスイッチング素子、Q2 補助スイッチング素子、PIT 絶縁コンバータトランス、Cr一次側並列共振コンデンサ、C2 二次側並列共振コンデンサ、CCL クランプコンデンサ、駆動巻線Ng、コンデンサCg、R1,R2 抵抗
Claims (1)
- 入力された直流入力電圧を断続して出力するためのメインスイッチング素子を備えて形成されるスイッチング手段と、
上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側並列共振コンデンサと、
一次側と二次側とについて疎結合とされる所要の結合係数が得られるようにギャップが形成され、一次側巻線に得られる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送する絶縁コンバータトランスと、
上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線に対して二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される二次側並列共振回路と、
上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直流出力電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手段と、
上記絶縁コンバータトランスの一次側巻線を巻き上げるようにして形成される駆動巻線を少なくとも備えて成る自励式駆動回路と、
この自励式駆動回路によりスイッチング駆動される補助スイッチング素子を備え、上記メインスイッチング素子がオフとなる期間において上記一次側並列共振コンデンサの両端に発生する一次側並列共振電圧をクランプするように設けられるアクティブクランプ手段と、
上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記メインスイッチング素子のスイッチング周波数を可変制御すると共に、スイッチング周期内のオン/オフ期間を可変するようにして上記メインスイッチング素子をスイッチング駆動することで定電圧制御を行うようにされるスイッチング駆動手段と、
を備え、
上記アクティブクランプ手段は、
上記駆動巻線から供給される電圧を微分して微分電圧を得るための微分回路を形成するコンデンサおよび抵抗と、
上記微分電圧をゲートに印加してオン/オフのスイッチングをおこなうようにする上記補助スイッチング素子としての電界効果トランジスタと、
上記電界効果トランジスタのドレインに接続されるクランプコンデンサと、を具備し、
上記補助スイッチング素子と上記クランプコンデンサとの直列回路を上記一次側巻線に並列に接続するように形成され、
上記スイッチング手段の動作が電圧共振形とされることによって得られる上記微分電圧によって上記補助スイッチング素子をオンとするようにし、上記メインスイッチング素子がオフとなる時間から所定時間遅れて上記補助スイッチング素子がオンとなるようにされる、
スイッチング電源回路。
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