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JP2001327167A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

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JP2001327167A
JP2001327167A JP2000149815A JP2000149815A JP2001327167A JP 2001327167 A JP2001327167 A JP 2001327167A JP 2000149815 A JP2000149815 A JP 2000149815A JP 2000149815 A JP2000149815 A JP 2000149815A JP 2001327167 A JP2001327167 A JP 2001327167A
Authority
JP
Japan
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circuit
voltage
switching element
switching
winding
Prior art date
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JP2000149815A
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English (en)
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Masayuki Yasumura
昌之 安村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Priority to TW090110423A priority patent/TW521481B/zh
Priority to KR1020010025377A priority patent/KR20010106228A/ko
Priority to EP01304310A priority patent/EP1156580A3/en
Priority to US09/855,247 priority patent/US6366476B1/en
Priority to CN01117781A priority patent/CN1324141A/zh
Publication of JP2001327167A publication Critical patent/JP2001327167A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換効率の向上、及び回路の小型軽量化 【解決手段】 一次側に電圧共振形コンバータを備え、
二次側には並列共振回路を備える複合共振形スイッチン
グコンバータの構成に対して、その一次側にアクティブ
クランプ回路を設けることで一次側並列共振コンデンサ
の両端に生じる並列共振電圧パルスをクランプし、その
レベルを抑制する。これによって、電源回路に備えられ
るスイッチング素子、及び一次側並列共振コンデンサ等
の各素子の耐圧について低耐圧品を選定することができ
る。アクティブクランプ回路の補助スイッチング素子Q
2は、絶縁コンバータトランスの一次巻線を1T巻き上
げて形成される自励式の発振回路により駆動される構成
を採っており、これによって、アクティブクランプ回路
の駆動回路系を簡略なものとしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に電
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路として、例えばフ
ライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形
式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知ら
れている。これらのスイッチングコンバータはスイッチ
ング動作波形が矩形波状であることから、スイッチング
ノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、
電力変換効率の向上にも限界があることがわかってい
る。そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバー
タによるスイッチング電源回路が各種提案されている。
共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると
共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低
ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数によ
り構成することができるというメリットも有している。
【0003】図7の回路図は、先に本出願人が提案した
発明に基づいて構成することのできる、先行技術として
のスイッチング電源回路の一例を示している。この図に
示す電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流入
力電圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流
平滑回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデ
ンサCiからなる全波整流回路が備えられ、交流入力電
圧VACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを生
成するようにされる。
【0004】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1
石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングル
エンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが備えられる。ここでの電圧共振形コンバータ
は他励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1に
は例えばMOS−FETが使用される。スイッチング素
子Q1のドレインは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続
され、ソースは一次側アースに接続される。
【0005】また、スイッチング素子Q1のドレイン−
ソース間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列に
接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシタ
ンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
に得られるリーケージインダクタンスとによって一次側
並列共振回路を形成するものとされている。そして、ス
イッチング素子Q1のスイッチング動作に応じて、この
並列共振回路による共振動作が得られるようにされるこ
とで、スイッチング素子Q1のスイッチング動作として
は電圧共振形となる。
【0006】また、スイッチング素子Q1のドレイン−
ソース間に対しては、いわゆるボディダイオードによる
クランプダイオードDDが並列に接続されていること
で、スイッチング素子がオフとなる期間に流れるクラン
プ電流の経路を形成する。さらにこの場合は、スイッチ
ング素子Q1のドレインが、次に説明するスイッチング
駆動部10内の発振回路11に対して接続されている。
この発振回路11に対して入力されるドレインの出力
は、後述するようにしてスイッチング周波数制御時にお
けるスイッチングのオン期間を可変制御するために利用
される。
【0007】上記スイッチング素子Q1は、発振回路1
1及びドライブ回路12を統合的に備えるスイッチング
駆動部10によって、そのスイッチング駆動されると共
に、定電圧制御のためにスイッチング周波数が可変制御
される。なお、この場合のスイッチング駆動部10は、
例えば1つの集積回路(IC)として備えられる。ま
た、このスイッチング駆動部10は、起動抵抗Rsを介
して整流平滑電圧Eiのラインと接続されており、例え
ば電源起動時において、上記起動抵抗Rsを介して電源
電圧が印加されることで起動するようにされている。
【0008】スイッチング駆動部10内の発振回路11
では、発振動作を行って発振信号を生成して出力する。
そして、ドライブ回路12においてはこの発振信号をド
ライブ電圧に変換してスイッチング素子Q1のゲートに
対して出力する。これにより、スイッチング素子Q1
は、発振回路11にて生成される発振信号に基づいたス
イッチング動作を行うようにされる。従って、スイッチ
ング素子Q1のスイッチング周波数、及び1スイッチン
グ周期内のオン/オフ期間のデューティは、発振回路4
にて生成される発振信号に依存して決定される。
【0009】ここで、上記発振回路11では、後述する
ようにしてフォトカプラ2を介して入力される二次側直
流出力電圧EOのレベルに基づいて発振信号周波数(ス
イッチング周波数fs)を可変する動作を行うようにさ
れている。また、このスイッチング周波数fsを可変す
ると同時に、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TO
FFは一定とした上で、スイッチング素子Q1がオンとな
る期間TON(導通角)が可変されるように、発振信号波
形の制御を行うようにされている。この期間TONの可変
制御は、並列共振コンデンサCrの両端に得られるスイ
ッチング共振パルス電圧V1のレベルに基づいて行うよ
うにされる。こうした発振回路12の動作により、後述
するようにして二次側直流出力電圧EOについての安定
化が図られる。
【0010】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送する 絶縁コンバータトランスPITは、図9に示すように、
例えばフェライト材によるE型コアCR1、CR2を互
いの磁脚が対向するように組み合わせたEE型コアが備
えられ、このEE型コアの中央磁脚に対して、分割ボビ
ンBを利用して一次巻線N1と、二次巻線N2をそれぞれ
分割した状態で巻装している。そして、中央磁脚に対し
ては図のようにギャップGを形成するようにしている。
これによって、所要の結合係数による疎結合が得られる
ようにしている。ギャップGは、E型コアCR1,CR
2の中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くすることで形
成することが出来る。また、結合係数kとしては、例え
ばk≒0.85という疎結合の状態を得るようにしてお
り、その分、飽和状態が得られにくいようにしている。
【0011】上記絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1の巻終わり端部は、図7に示すようにスイッチ
ング素子Q1のドレインと接続され、巻始め端部は平滑
コンデンサCiの正極(整流平滑電圧Ei)と接続され
ている。従って、一次巻線N1に対しては、スイッチン
グ素子Q1のスイッチング出力が供給されることで、ス
イッチング周波数に対応する周期の交番電圧が発生す
る。
【0012】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。
つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
【0013】即ち、この電源回路では、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共
振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように
一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作す
る構成のスイッチングコンバータについては、「複合共
振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
【0014】上記のようにして形成される電源回路の二
次側に対しては、ブリッジ整流回路DBR及び平滑コンデ
ンサCOから成る整流平滑回路を備えることで二次側直
流出力電圧EOを得るようにしている。つまり、この構
成では二次側においてブリッジ整流回路DBRによって全
波整流動作を得ている。この場合、ブリッジ整流回路D
BRは二次側並列共振回路から供給される共振電圧を入力
することで、二次巻線N2に誘起される交番電圧とほぼ
等倍レベルに対応する二次側直流出力電圧EOを生成す
る。また、二次側直流出力電圧EOは、フォトカプラ3
0を介することで一次側と二次側を直流的に絶縁した状
態で、一次側のスイッチング駆動部10内の発振回路1
1に対して入力されるようにもなっている。
【0015】ところで、絶縁コンバータトランスPIT
の二次側の動作としては、一次巻線N1、二次巻線N2の
極性(巻方向)と整流ダイオードDO(DO1,DO2)の
接続関係と、二次巻線N2に励起される交番電圧の極性
変化によって、一次巻線N1のインダクタンスL1と二次
巻線N2のインダクタンスL2との相互インダクタンスM
について、+Mとなる場合と−Mとなる場合とがある。
例えば、図10(a)に示す回路と等価となる場合に相
互インダクタンスは+Mとなり、図10(b)に示す回
路と等価となる場合に相互インダクタンスは−Mとな
る。これを、図7に示す二次側の動作に対応させてみる
と、二次巻線N2に得られる交番電圧が正極性のときに
ブリッジ整流回路DBRに整流電流が流れる動作は+Mの
動作モード(フォワード動作)と見ることができ、また
逆に二次巻線N2に得られる交番電圧が負極性のときに
ブリッジ整流ダイオードDBRに整流電流が流れる動作は
−Mの動作モード(フライバック動作)であると見るこ
とができる。二次巻線N2に得られる交番電圧が正/負
となるごとに、相互インダクタンスが+M/−Mのモー
ドで動作することになる。
【0016】このような構成では、一次側並列共振回路
と二次側並列共振回路の作用によって増加された電力が
負荷側に供給され、それだけ負荷側に供給される電力も
増加して、最大負荷電力の増加率も向上する。これは、
先に図9にて説明したように、絶縁コンバータトランス
PITに対してギャップGを形成して所要の結合係数に
よる疎結合としたことによって、更に飽和状態となりに
くい状態を得たことで実現されるものである。例えば、
絶縁コンバータトランスPITに対してギャップGが設
けられない場合には、フライバック動作時において絶縁
コンバータトランスPITが飽和状態となって動作が異
常となる可能性が高く、上述した全波整流動作が適正に
行われるのを望むのは難しい。
【0017】また、この図7に示す回路における安定化
動作は次のようになる。一次側のスイッチング駆動部1
0内の発振回路11に対しては、前述したように、フォ
トカプラ30を介して二次側直流出力電圧EOが入力さ
れる。そして、発振回路11においては、この入力され
た二次側直流出力電圧EOのレベル変化に応じて、発振
信号の周波数を可変して出力するようにされる。これは
即ち、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可
変する動作となるが、これにより、一次側電圧共振形コ
ンバータと絶縁コンバータトランスPITとの共振イン
ピーダンスが変化し、絶縁コンバータトランスPITの
二次側に伝送されるエネルギーも変化することになる。
この結果、二次側直流出力電圧EOとしては、所要のレ
ベルで一定となるように制御されることになる。即ち、
電源の安定化が図られる。
【0018】また、この図7に示す電源回路において
は、発振回路11においてスイッチング周波数を可変す
るのにあたり、先にも述べたように、スイッチング素子
Q1がオフとなる期間TOFFは一定とされたうえで、オン
となる期間TONを可変制御するようにされる。つまり、
この電源回路では、定電圧制御動作として、スイッチン
グ周波数を可変制御するように動作することで、スイッ
チング出力に対する共振インピーダンス制御を行い、こ
れと同時に、スイッチング周期におけるスイッチング素
子の導通角制御(PWM制御)も行うようにされている
ものである。そして、この複合的な制御動作を1組の制
御回路系によって実現している。なお、本明細書では、
このような複合的な制御を「複合制御方式」ともいう。
【0019】また、図8に、本出願人が提案した内容に
基づいて構成される電源回路としての他の例を示す。な
お、この図において図7と同一部分には同一符号を付し
て説明を省略する。図8に示す電源回路の一次側には、
1石のスイッチング素子Q1によりシングルエンド動作
を行う電圧共振形コンバータ回路として、自励式の構成
が示される。この場合、スイッチング素子Q1には、高
耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラン
ジスタ)が採用されている。
【0020】スイッチング素子Q1のベースは、ベース
電流制限抵抗RB−起動抵抗RSを介して平滑コンデンサ
Ci(整流平滑電圧Ei)の正極側に接続されて、起動
時のベース電流を整流平滑ラインから得るようにしてい
る。また、スイッチング素子Q1のベースと一次側アー
ス間には、駆動巻線NB、共振コンデンサCB、ベース電
流制限抵抗RBの直列接続回路よりなる自励発振駆動用
の直列共振回路が接続される。また、スイッチング素子
Q1のベースと平滑コンデンサCiの負極(1次側アー
ス)間に挿入されるクランプダイオードDDにより、ス
イッチング素子Q1のオフ時に流れるクランプ電流の経
路を形成するようにされており、また、スイッチング素
子Q1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1の一端と接続され、エミッタは接地され
る。
【0021】また、上記スイッチング素子Q1のコレク
タ−エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが
並列に接続されている。そしてこの場合にも、並列共振
コンデンサCr自身のキャパシタンスと、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1側のリーケージインダ
クタンスL1とにより電圧共振形コンバータの一次側並
列共振回路を形成する。
【0022】この図に示す直交形制御トランスPRT
は、共振電流検出巻線ND、駆動巻線NB、及び制御巻線
NCが巻装された可飽和リアクトルである。この直交形
制御トランスPRTは、スイッチング素子Q1を駆動す
ると共に、定電圧制御のために設けられる。この直交形
制御トランスPRTの構造としては、図示は省略する
が、4本の磁脚を有する2つのダブルコの字形コアの互
いの磁脚の端部を接合するようにして立体型コアを形成
する。そして、この立体型コアの所定の2本の磁脚に対
して、同じ巻回方向に共振電流検出巻線ND、駆動巻線
NBを巻装し、更に制御巻線NCを、上記共振電流検出巻
線ND及び駆動巻線NBに対して直交する方向に巻装して
構成される。
【0023】この場合、直交形制御トランスPRTの共
振電流検出巻線NDは、平滑コンデンサCiの正極と絶
縁コンバータトランスPITの一次巻線N1との間に直
列に挿入されることで、スイッチング素子Q1のスイッ
チング出力は、一次巻線N1を介して共振電流検出巻線
NDに伝達される。直交形制御トランスPRTにおいて
は、共振電流検出巻線NDに得られたスイッチング出力
がトランス結合を介して駆動巻線NBに誘起されること
で、駆動巻線NBにはドライブ電圧としての交番電圧が
発生する。このドライブ電圧は、自励発振駆動回路を形
成する直列共振回路(NB,CB)からベース電流制限抵
抗RBを介して、ドライブ電流としてスイッチング素子
Q1のベースに出力される。これにより、スイッチング
素子Q1は、直列共振回路の共振周波数により決定され
るスイッチング周波数でスイッチング動作を行うことに
なる。そして、そのコレクタに得られるとされるスイッ
チング出力を絶縁コンバータトランスPITの一次巻線
N1に伝達するようにされている。
【0024】また、この図8に示す回路に備えられる絶
縁コンバータトランスPITとしても、先に図9により
説明したのと同様の構造を有するものとされていること
で、一次側と二次側は疎結合の状態が得られるようにさ
れている。
【0025】そして図8に示す回路の絶縁コンバータト
ランスPITの二次側においても、二次巻線N2に対し
て二次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されるこ
とで、二次側並列共振回路が形成されており、従って、
この電源回路としても複合共振形スイッチングコンバー
タとしての構成を得ている。
【0026】また、この電源回路の二次側では、二次巻
線N2に対して1本のダイオードDOと平滑コンデンサC
Oから成る半波整流回路が備えられていることで、フォ
ワード動作のみの半波整流動作によって二次側直流出力
電圧EOを得るようにされている。この場合、二次側直
流出力電圧EOは制御回路1に対しても分岐して入力さ
れ、制御回路1においては、直流出力電圧EOを検出電
圧として利用するようにしている。
【0027】制御回路1では、二次側の直流出力電圧レ
ベルEOの変化に応じて、制御巻線NCに流す制御電流
(直流電流)レベルを可変することで、直交形制御トラ
ンスPRTに巻装された駆動巻線NBのインダクタンス
LBを可変制御する。これにより、駆動巻線NBのインダ
クタンスLBを含んで形成されるスイッチング素子Q1の
ための自励発振駆動回路内の直列共振回路の共振条件が
変化する。これは、スイッチング素子Q1のスイッチン
グ周波数を可変する動作となり、この動作によって二次
側の直流出力電圧を安定化する。また、このような直交
形制御トランスPRTを備えた定電圧制御の構成にあっ
ても、一次側のスイッチングコンバータが電圧共振形と
されていることで、スイッチング周波数の可変制御と同
時にスイッチング周期におけるスイッチング素子の導通
角制御(PWM制御)も行う、複合制御方式としての動
作が行われる。
【0028】図11は、上記図7及び図8に示した電源
回路における一次側電圧共振形コンバータの動作を示す
波形図である。図11(a)(b)(c)は、それぞれ
交流入力電圧VAC=100Vで、最大負荷電力Pomax
=200W時の動作を示し、図11(d)(e)(f)
は、それぞれ交流入力電圧VAC=100Vで、最小負荷
電力Pomin=0Wとされる無負荷時の動作を示してい
る。
【0029】スイッチング素子Q1がスイッチング動作
を行うと、スイッチング素子Q1がオフとなる期間TOFF
においては、一次側並列共振回路の共振動作が得られ
る。これによって、並列共振コンデンサCrの両端に得
られる並列共振電圧V1としては、、図11(a)
(d)に示すようにして、期間TOFFにおいて正弦波状
の共振パルスが現れる波形となる。また、期間TOFFに
おいて並列共振動作が得られることで、並列共振コンデ
ンサCrに流れる並列共振電流Icrとしては、図11
(c)(f)に示すようにして、この期間TOFFにおい
て、略正弦波状によって正方向から負の方向に遷移する
ようにして流れることになる。
【0030】ここで、図11(a)と図11(d)を比
較して分かるように、負荷電力Poが小さくなるのに従
ってスイッチング周波数fsは高くなるように制御され
ており、また、期間TOFFを一定として、スイッチング
素子Q1がオンとなる期間TONについて可変を行うこと
でスイッチング周波数fs(スイッチング周期)を可変
するようにされている。即ち、前述した複合制御方式と
しての動作が示されているものである。また、図7及び
図8に示される電圧共振形コンバータの構成では、上記
並列共振電圧V1のレベルは負荷電力変動に対応して変
化し、例えば、最大負荷電力Pomax=200W時には
550Vpとなり、最小負荷電力Pomin=0W時に
は、300Vpとなる。即ち、負荷電力が重くなるのに
従って、並列共振電圧V1は上昇する傾向を有する。
【0031】また、スイッチング素子Q1のドレイン又
はコレクタに流れるスイッチング出力電流IQ1は、図1
1(b)(e)に示すようにして、期間TOFFには0レ
ベルで、期間TONにおいて図示する波形によって流れ
る。このスイッチング出力電流IQ1のレベルもまた、負
荷電力Poが重くなるのに応じて高くなる傾向を有して
おり、例えばこの図によれば、最大負荷電力Pomax=
200W時には3.8Aとなり、最小負荷電力Pomin
=0W時には、1Aとなる。
【0032】また、図7及び図8に示した電源回路の特
性として、最大負荷電力Pomax=200W時におけ
る、交流入力電圧VACに対するスイッチング周波数f
s、スイッチング周期内の期間TOFFと期間TON、及び
並列共振電圧V1の変動特性を、図12に示す。
【0033】図12に示されるように、先ず、スイッチ
ング周波数fsとしては、交流入力電圧VAC=90V〜
140Vの変動範囲に対してfs=110KHz〜14
0KHz程度の範囲で変化することが示されている。こ
れは即ち、直流入力電圧変動に応じて二次側直流出力電
圧EOの変動を安定化する動作が行われることを示して
いる。交流入力電圧VACの変動に対しては、この交流入
力電圧VACのレベルが高くなるのに応じてスイッチング
周波数を上昇させるように制御を行うようにされてい
る。
【0034】そして、1スイッチング周期内における期
間TOFFと期間TONについてであるが、期間TOFFはスイ
ッチング周波数fsに対して一定であり、期間TONがス
イッチング周波数fsの上昇に応じて二次曲線的に低く
なっていくようにされており、スイッチング周波数制御
として複合制御方式の動作となっていることがここでも
示される。
【0035】また、並列共振電圧V1も、商用交流電源
VACの変動に応じて変化するものとされ、図示するよう
に、交流入力電圧VACが高くなるのに応じてそのレベル
が上昇するように変動する。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】例えば図7及び図8に
示したように、複合制御方式により二次側直流出力電圧
を安定化する構成を採る電源回路では、上記図11
(a)(b)及び図12にも示されるように、並列共振
電圧V1のピークレベルは、負荷条件及び交流入力電圧
VACの変動に応じて変化する。そして、特に最大負荷電
力に近い重負荷の状態で、例えば100V系の商用交流
電源ACとしての交流入力電圧VACのレベルが140V
にまで上昇したとされる場合には、図12に示したよう
にして、並列共振電圧V1は最大で700Vpにまで上
昇する。
【0037】このために、並列共振電圧V1が印加され
る並列共振コンデンサCr及びスイッチング素子Q1に
ついては、商用交流電源AC100V系に対応する場合
には800Vの耐圧品を選定し、また、商用交流電源A
C200V系に対応する場合には1200Vの耐圧品を
選定する必要があることになる。これにより、並列共振
コンデンサCr及びスイッチング素子Q1としては共に
大型となり、またコストも高くなる。
【0038】また、スイッチング素子としては、これを
高耐圧な構造とするほどその特性は低下するという特質
を有している。このため、上記のようにしてスイッチン
グ素子Q1について高耐圧のものを選定することで、ス
イッチング動作による電力損失は増加して電力変換効率
の低下を招くことにもなる。
【0039】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮し、複合共振形スイッチングコンバータとし
ての構成を採るスイッチング電源回路として、電力変換
効率を向上し、また、小型軽量化を図ることを目的とす
る。
【0040】このため本発明としてはスイッチング電源
回路として次のように構成する。つまり、入力された直
流入力電圧を断続して出力するためのメインスイッチン
グ素子を備えて形成されるスイッチング手段と、このス
イッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側並列共
振回路が形成されるようにして備えられる一次側並列共
振コンデンサと、一次側と二次側とについて疎結合とさ
れる所要の結合係数が得られるようにギャップが形成さ
れ、一次側巻線に得られる上記スイッチング手段の出力
を二次側に伝送する絶縁コンバータトランスとを備え
る。また、絶縁コンバータトランスの二次側巻線に対し
て二次側並列共振コンデンサを並列に接続することで形
成される二次側並列共振回路と、絶縁コンバータトラン
スの二次側巻線に得られる交番電圧を入力して整流動作
を行うことで二次側直流出力電圧を得るように構成され
る直流出力電圧生成手段と、絶縁コンバータトランスの
一次側巻線を巻き上げるようにして形成される駆動巻線
を少なくとも備えて成る自励式駆動回路と、この自励式
駆動回路によりスイッチング駆動される補助スイッチン
グ素子を備え、メインスイッチング素子がオフとなる期
間において一次側並列共振コンデンサの両端に発生する
一次側並列共振電圧をクランプするように設けられるア
クティブクランプ手段と、二次側直流出力電圧のレベル
に応じて、上記メインスイッチング素子のスイッチング
周波数を可変制御すると共に、スイッチング周期内のオ
ン/オフ期間を可変するようにして上記メインスイッチ
ング素子をスイッチング駆動することで定電圧制御を行
うようにされるスイッチング駆動手段とを備えるもので
ある。
【0041】上記構成によれば、一次側においては電圧
共振形コンバータを形成するための一次側並列共振回路
を備え、二次側には、二次側巻線及び二次側並列共振コ
ンデンサとにより形成される二次側並列共振回路とが備
えられた、いわゆる複合共振形スイッチングコンバータ
の構成が得られる。そして一次側においては、メインス
イッチング素子のオフ時に発生する並列共振電圧をクラ
ンプするためのアクティブクランプ手段が備えられるこ
とで、この並列共振電圧レベルを抑制するようにされ
る。また、このアクティブクランプ手段は、絶縁コンバ
ータトランスの一次側巻線を巻き上げて形成した駆動巻
線を備えた自励発振駆動回路により駆動される。これは
つまり、例えば簡略な駆動回路構成であっても、メイン
スイッチング素子に同期したオン/オフタイミングで、
補助スイッチング素子をスイッチング駆動することが可
能とされることを意味する。そしてまた、定電圧制御と
しては、スイッチング周波数と共に、1スイッチング周
期内のオン/オフ期間のデューティ比を可変制御するこ
とで行うようにされる。
【0042】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態としてのスイッチング電源回路の構成を示している。
なお、この図において図7及び図8と同一部分には同一
符号を付して説明を省略する。また、この図1に示す電
源回路も、一次側に電圧共振形コンバータを備えると共
に二次側には並列共振回路を備えた複合共振形スイッチ
ングコンバータとしての構成を採り、従ってこの場合に
も先に図9に示した構造の絶縁コンバータトランスPI
Tを備えているものとされる。これについては、後述す
る他の実施の形態としての電源回路についても同様とさ
れる。
【0043】図1に示す電源回路の一次側の全体構成と
しては、先ず、メインとなるメインスイッチング素子Q
1を備え、基本的にはシングルエンド方式としてのスイ
ッチング動作を他励式により行う電圧共振形コンバータ
が設けられる。また、これに加えて、後述するようにし
て、並列共振コンデンサCrの両端に得られる並列共振
電圧V1をクランプするためのアクティブクランプ回路
20が備えられる。なお、この場合、メインスイッチン
グ素子Q1及び補助スイッチング素子Q2には、共にMO
S−FETが使用される。
【0044】本実施の形態のスイッチング駆動部10
は、例えば図7と同様の構成を採る。つまり、発振回路
11及びドライブ回路12を備え、発振回路11は、二
次側直流出力電圧EOの変化に応じて発振周波数(スイ
ッチング周波数fs)を可変し、一次側の並列共振電圧
V1のパルスのレベルに応じて、1スイッチング周期内
の波形のデューティ比を可変し、このようにして発生さ
せた発信信号をドライブ回路12に出力することで、メ
インスイッチング素子Q1を駆動する。これにより、メ
インスイッチング素子Q1は、負荷変動、交流入力電圧
変動に応じてスイッチング周波数が変化すると同時に、
1スイッチング周期内のオン/オフ期間が変化するよう
にされる。特に本実施の形態においては、後述するよう
にして、アクティブクランプ回路20の補助スイッチン
グ素子Q2が、絶縁コンバータトランスPITに巻装さ
れた駆動巻線Ngを備える自励駆動回路によって駆動さ
れることで、1スイッチング周期内のオン期間だけでは
なく、オフ期間も可変制御される。即ち、本実施の形態
としては、複合制御方式として、メインスイッチング素
子Q1のスイッチング周波数、1スイッチング周期内に
おけるオン期間及びオフ期間の3つのパラメータ変化に
よる定電圧制御が行われるものである。
【0045】この場合、アクティブクランプ回路20
は、補助スイッチング素子Q2,クランプコンデンサCC
L,クランプダイオードDD2を備えて形成される。クラ
ンプダイオードDD2には、例えば、いわゆるボディダイ
オードが選定される。また、補助スイッチング素子Q2
を駆動するための駆動回路系として、駆動巻線Ng,コ
ンデンサCg,抵抗R1,R2を備えて成る。
【0046】補助スイッチング素子Q2のドレイン−ソ
ース間に対してはクランプダイオードDD2が並列に接続
される。ここでは、クランプダイオードDD2のアノード
がソースに対して接続され、カソードがドレインに対し
て接続される。また、補助スイッチング素子Q2のドレ
インはクランプコンデンサCCLの一方の端子と接続され
て、その他方の端子は、整流平滑電圧Eiのラインと一
次巻線N1の巻始め端部との接続点に対して接続され
る。また、補助スイッチング素子Q2のソースは一次巻
線N1の巻終わり端部に対して接続される。つまり、本
実施の形態のアクティブクランプ回路20としては、上
記補助スイッチング素子Q2//クランプダイオードDD
2の並列接続回路に対して、クランプコンデンサCCLを
直列に接続して成るものとされる。そして、このように
して形成される回路を絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1に対して並列に接続して構成されるもので
ある。
【0047】また、補助スイッチング素子Q2の駆動回
路系としては、図示するように、補助スイッチング素子
Q2のゲートに対して、抵抗R1−コンデンサCg−駆動
巻線Ngの直列接続回路が接続される。この直列接続回
路は補助スイッチング素子Q2ののための自励発振駆動
回路を形成する。ここで駆動巻線Ngは、絶縁コンバー
タトランスPITにおいて、一次巻線N1の巻終わり端
部側を巻き上げるようにして形成されており、この場合
の巻数としては例えば1T(ターン)としている。これ
により、駆動巻線Ngには、一次巻線N1に得られる交
番電圧により励起された電圧が発生する。また、この場
合には、その巻方向の関係から、一次巻線N1と駆動巻
線Ngとは逆極性の電圧が得られる。なお、実際として
は駆動巻線Ngのターン数は1Tであればその動作は保
証されるが、これに限定されるものではない。また、抵
抗R2は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1
と駆動巻線Ngの接続点との間に対して挿入される。
【0048】また、この電源回路の二次側としては、二
次巻線N2と二次側並列共振コンデンサC2とによる二次
側並列共振回路が備えられたうえで、図示するように、
二次巻線N2の巻始め端部側に接続される1本の整流ダ
イオードDoと平滑コンデンサCoから成る半波整流回
路が形成され、この半波整流回路によって二次側直流出
力電圧Eoを得るようにされている。
【0049】図2の波形図は、上記図1に示した回路の
動作として、主として一次側のスイッチング動作を示し
ている。つまり、アクティブクランプ回路20が設けら
れた電圧共振形コンバータとしての動作が示されている
ものである。この図2に示される動作は、図1に示す回
路についてAC100V系に対応する構成とした場合に
得られるものとされ、図2(a)〜(h)には、交流入
力電圧VAC=100V、最大負荷電力Pomax=200
Wとされる条件での各部の動作が示され、図2(i)〜
(p)には、交流入力電圧VAC=100V、最小負荷電
力Pomin=20Wとされる条件での図2(a)〜
(h)と同じ部位の動作が示される。
【0050】先ず、図2(a)〜(h)に示される最大
負荷電力Pomax=200W時の動作から説明する。こ
の図においては、1スイッチング周期内の動作モードに
ついて、モード〜までの5段階の動作モードが示さ
れる。メインスイッチング素子Q1がオンとなるように
制御されるのは、期間TONにおいてであり、この期間T
ONにおいてはモードとしての動作が得られる。なお、
補助スイッチング素子Q2は、この期間TONにおいては
オフ状態にあるように制御される。
【0051】モード(期間TON)においては、図2
(b)に示す波形により、メインスイッチング素子Q1
のドレインにスイッチング出力電流I1が流れるのであ
るが、このスイッチング出力電流I1は、絶縁コンバー
タトランスPITの一次巻線N1に得られるリーケージ
インダクタンスL1を介してメインスイッチング素子Q1
に流れるものである。このときのスイッチング出力電流
I1としては、図2(b)の期間TONに示すように、初
期において負の方向から正の方向に反転する波形とな
る。ここで、スイッチング出力電流I1が負の方向に流
れる期間は、直前の期間td2の終了を以て並列共振コ
ンデンサCrにおける放電が終了することでクランプダ
イオードDD1が導通し、クランプダイオードDD1→一次
巻線N1を介してスイッチング出力電流IQ1を流すこと
で、電源側に電力を回生するモードとなる。そして、ス
イッチング出力電流I1(図2(b))が負の方向から
正の方向に反転するタイミングにおいては、メインスイ
ッチング素子Q1は、ZVS(Zero Volt Switching)及び
ZCS(Zero Current Switching)によりターンオンす
る。
【0052】そして、次の期間td1においては、モー
ドとしての動作となる。この期間では、メインスイッ
チング素子Q1がターンオフすることで、一次巻線N1に
流れていた電流は、並列共振コンデンサCrに流れるこ
とになる。このときに、並列共振コンデンサCrに流れ
る電流Icrは、図2(f)に示すように、正極性によ
りパルス的に現れる波形を示す。これは部分共振モード
としての動作とされる。また、このときには、メインス
イッチング素子Q1に対して並列に並列共振コンデンサ
Crが接続されていることで、メインスイッチング素子
Q1はZVSによりターンオフされるものである。
【0053】続いては、補助スイッチング素子Q2がオ
ン状態となるように制御されると共に、メインスイッチ
ング素子Q1がオフ状態にあるように制御される期間と
なり、これは、図2(c)に示す補助スイッチング素子
Q2の両端電圧V2が0レベルとなる期間TON2に相当す
る。この期間TON2は、アクティブクランプ回路20の
動作期間であり、先ずモードとしての動作を行った後
にモードとしての動作を行うようにされる。
【0054】先のモードの動作では、一次巻線N1か
ら流れる電流によって並列共振コンデンサCrへの充電
が行われるが、これによりモードの動作としては、一
次巻線N1に得られている電圧レベルが、初期時(期間
TON2開始時)におけるクランプコンデンサCCL1の両端
電圧レベルに対して同電位もしくはそれ以上となる。こ
れにより、補助スイッチング素子Q2に並列接続される
クランプダイオードDD2の導通条件が満たされて導通す
ることで、クランプダイオードDD2→クランプコンデン
サCCL1の経路で電流が流れるようにされ、クランプ電
流ICLとしては、図2(e)の期間TON2開始時以降に
おいて、負方向から時間経過に従って0レベルに近づく
鋸歯状波形が得られることになる。ここで、例えば、ク
ランプコンデンサCCL1のキャパシタンスが並列共振コ
ンデンサCrのキャパシタンスの50倍以上となるよう
に選定すれば、このモードとしての動作によっては、
大部分の電流がクランプ電流ICLとしてクランプコンデ
ンサCCL1に対して流れるようにされ、並列共振コンデ
ンサCrに対してはほとんど流れない。これにより、こ
の期間TON2時にメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1の傾きは緩やかとなるようにされ、結果
的には図2(a)に示すようにして、300Vpにまで
抑制されてその導通角は広がることになる。即ち、並列
共振電圧V1に対するクランプ動作が得られる。これに
対して、先行技術としての回路(図7及び図8の回路)
において得られる並列共振電圧V1は、550Vpのレ
ベルを有するパルス波形とされていたものである。
【0055】そして、期間TON2において上記モード
が終了すると引き続いてモードとしての動作に移行す
る。このモード開始時は、図2(d)に示すクランプ
電流ICLが負の方向から正方向に反転するタイミングと
される。このタイミングでは、補助スイッチング素子Q
2は、このクランプ電流ICLが負の方向から正方向に反
転するタイミングで、ZVS及びZCSによりターンオ
ンする。このようにして補助スイッチング素子Q2がオ
ンとなる状態では、このときに得られる一次側並列共振
回路の共振作用によって、一次巻線N1→クランプコン
デンサCCLを介して、補助スイッチング素子Q2のドレ
イン→ソースにクランプ電流ICLが流れ、図2(d)に
示すように、正方向に増加していく波形が得られる。
【0056】ここで、図示していないが、補助スイッチ
ング素子Q2のゲートに印加される電圧は、駆動巻線N
gに誘起された電圧とされ、これは矩形波状のパルス電
圧となる。また、補助スイッチング素子Q2のゲートに
流れるゲート流入電流Igは、コンデンサCgと抵抗R
2とにより形成される微分回路によって、図2(d)に
示すようにして微分波形となって、期間td1の終了直
後と、期間td2において流れるようにされる。期間t
d1及び期間td2は、メインスイッチング素子Q1及
び補助スイッチング素子Q2が共にオフとなるスレッシ
ュホールド期間とされ、上記ゲート流入電流Igが流れ
ることによってこのスレッシュホールド期間が保持され
るものである。
【0057】上記モードの動作は、補助スイッチング
素子Q2がターンオンしていることで、これまで期間TO
FFにおいて0レベルとされていた、補助スイッチング素
子Q2の両端電圧V2が立ち上がりを開始するタイミング
を以て終了するようにされ、続いては、期間td2にお
けるモードとしての動作に移行する。モードでは、
並列共振コンデンサCrが一次巻線N1に対して放電電
流を流す動作が得られる。つまり部分共振動作が得られ
る。このときにメインスイッチング素子Q1にかかる並
列共振電圧V1は、上述もしたように並列共振コンデン
サCrのキャパシタンスが小さいことに因って、その傾
きが大きいものとなり、図2(a)に示すようにして、
急速に0レベルに向かって下降するようにして立ち下が
っていく。そして、補助スイッチング素子Q2は、上記
モードが終了してモードが開始されるタイミングで
ターンオフを開始するが、このときには、上記したよう
にして並列共振電圧V1が或る傾きを有して立ち下がる
ことで、ZVSによるターンオフ動作となる。また、補
助スイッチング素子Q2がターンオフすることによって
発生する電圧は、上記したようにして並列共振コンデン
サCrが放電を行うことで、急峻には立ち上がらないよ
うにされる。この動作は、例えば図2(c)の補助スイ
ッチング素子Q2の両端電圧V2として示されるように、
期間td2(モード時)を以て、或る傾きを有して0
レベルからピークレベルに遷移する波形として示されて
いる。なお、この補助スイッチング素子Q2の両端電圧
V2としては、補助スイッチング素子Q2がオフとされる
期間TOFF2において、例えば300Vpを有すると共
に、この期間TOFF2の開始期間である期間td1(モー
ド時)を以て0レベルに遷移し、終了期間である期間
td2(モード時)を以て、上述のように0レベルか
ら300Vpに遷移する波形となる。そして、以降は、
1スイッチング周期ごとにモード〜の動作が繰り返
される。
【0058】また、二次側の動作としては、図2(g)
に二次巻線N2(二次側並列共振コンデンサC2)の両端
に得られる二次側交番電圧V3が示され、図2(h)に
二次側整流ダイオードDOに流れる二次側整流電流Io
が示される。二次側交番電圧V3は、二次側整流ダイオ
ードDO1が導通してオンとなる期間DONにおいて、二次
側直流電圧EO1のレベルでクランプされ、オフとなる期
間DOFFにおいて、負極性の方向にピークとなる正弦波
上の波形が得られる。また、二次側整流電流Ioは、期
間DOFFには0レベルで、期間DONにおいて図示する波
形により流れるものとなる。
【0059】また、上記図2(a)〜(h)に示した各
部の動作波形は、例えば最小負荷電力Pomin=20W
にまで負荷電力が小さくなった条件の下では、それぞ
れ、図2(i)〜(p)に示すようにして変化する。
【0060】ここで、例えば図2(a)と図2(i)の
一次側並列共振電圧V1を比較して分かるように、図2
(i)に示す波形のほうが、メインスイッチング素子Q
1がオンとなる期間TONが顕著に短くなっており、これ
によってスイッチング周波数は図2(a)に示す最大負
荷電力時よりも高くなっている。なお、実際としては、
メインスイッチング素子Q1がオンとなる期間TOFFも若
干の変化が得られている。これは、一次側のメインスイ
ッチング素子Q1は、負荷電力が小さくなって二次側出
力電圧EO1が上昇するのに応じて、スイッチング周波数
が高くなるように制御され、これと同時に1スイッチン
グ周期内のオン/オフ期間が可変制御されることを示し
ている。即ち、前述した3つのパラメータ(スイッチン
グ周波数fs、期間TON、TOFF)を可変制御する複合
制御方式による定電圧動作が得られていることを示して
いる。
【0061】一方、補助スイッチング素子Q2は、駆動
巻線Ngに得られる電圧波形に従ったタイミングで駆動
されるもので、駆動巻線Ngに得られる電圧は、一次巻
線N1に発生する交番電圧によって励起されるものであ
る。従って、上記のようにしてメインスイッチング素子
Q1のスイッチング動作が制御されるのに同期するよう
にして、補助スイッチング素子Q2は、オン期間TON2及
びオフ期間TOFF2が可変されることで、やはりスイッチ
ング周波数が可変制御される。つまり、本実施の形態に
おいては、補助スイッチング素子Q2側については自励
式で駆動しているのに関わらず、メインスイッチング素
子Q1のオン/オフ期間の変化に対応するようにして、
補助スイッチング素子Q2のオン/オフ期間も同時に制
御されるものである。これは、負荷変動及び整流平滑電
圧Ei等の変動に応じて駆動巻線Ngの誘起電圧が変化
するために、補助スイッチング素子Q2のドライブ電圧
レベルが変化することに起因するものである。
【0062】そして、このような軽負荷の条件の下で
も、図2(i)〜(p)側に示すタイミングでモード
〜の動作が行われることで、一次側並列共振電圧V1
のピークレベルが抑制され、また、補助スイッチング素
子Q2の両端電圧V2のピークレベルも例えば240Vp
程度にまで抑制される。特に一次側並列共振電圧V1
は、最小負荷電力時においては、150Vpにまで抑制
される。
【0063】参考のために、上記図2に示した実験結果
を得た際の、図1に示した電源回路における要部の素子
についての選定値を示しておく。先ず、メインスイッチ
ング素子Q1には400V/10Aの低オン抵抗品を選
定し、補助スイッチング素子Q2については、400V
/3Aの低オン抵抗品を選定した。また、残る各素子に
ついては以下のような値を選定した。 並列共振コンデンサCr=3300pF クランプコンデンサCCL=0.1μF 二次側並列共振コンデンサC2=0.01μF 一次巻線N1=二次巻線N2=43T コンデンサCg=0.33μF 抵抗R1=22Ω 抵抗R2=100Ω そして、これらの素子を選定した場合に設定すべきスイ
ッチング周波数fsの可変範囲としては、例えば100
KHz〜150KHzとなる。
【0064】また、図3に、図1に示した電源回路の特
性として、負荷電力Poに対する、電力変換効率ηDC→
DC、スイッチング周波数fs、メインスイッチング素子
Q1の期間TON,TOFFとの関係を示す。ただし、この図
に示す特性は、AC200V系の条件に対応した場合の
特性とされ、整流平滑電圧Ei=250Vで一定とされ
る条件のもとで測定されている。この図に示すようにし
て、負荷電力が重くなっていくのに従い、メインスイッ
チング素子Q1がオンとなる期間TONが長くなっていく
ようにPWM制御(導通角制御)が行われ、これと同時
に、オフとなる期間TOFFもより緩やかではあるが長く
なっていくようにPWM制御が行われていることが分か
る。そしてこれと同時に、スイッチング周波数fsが低
くなるように制御されている。そして、一次側並列共振
電圧V1は、負荷が重くなるのに従って、やや上昇して
はいくものの、600V程度の範囲で抑制されているこ
とが分かる。また、電力変換効率は、負荷電力Po=5
0W程度の系負荷時には92パーセント程度であるが、
負荷電力Po=100W程度以上で94%以上が維持さ
れているという良好な結果が得られている。
【0065】また、図4には、図1に示した電源回路の
特性として、整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)に対す
る、電力変換効率ηDC→DC、スイッチング周波数fs、
メインスイッチング素子Q1の期間TON,TOFFとの関係
を示す。なお、この特性は、負荷電力Po=200Wの
条件で得られたものとされる。
【0066】この場合にも、メインスイッチング素子Q
1がオンとなる期間TONは、整流平滑電圧Eiの上昇に
応じて短くなるように制御され、これと同時に、オフと
なる期間TOFFは、緩やかな傾きを有して長くなってい
く。そして総合的には、スイッチング周波数fsは、整
流平滑電圧Eiの上昇に応じて高くなっていくように制
御される。また、一次側並列共振電圧V1は、整流平滑
電圧Eiの上昇に応じて高くなっていくのではあるが、
例えばEi=400V時でもV1=800V程度未満に
抑制されるものである。また、電力変換効率に関して
は、整流平滑電圧Eiの変化に関わらず、94パーセン
ト以上が維持される。
【0067】これまでの説明から分かるように、図1に
示す回路では、メインスイッチング素子Q1のオフ時に
発生するとされる並列共振電圧V1に対するクランプが
行われて、そのレベルが抑制されることになる。そし
て、例えば最大負荷条件のもとでAC100V系として
VAC=144V程度までに上昇したとしても、並列共振
電圧V1は300Vp程度に抑えられる。また、AC2
00V系の場合でも、並列共振電圧V1のピークレベル
の最大値としては、通常動作時では600V程度に抑制
することが可能になる。従って、図1に示す回路として
は、メインスイッチング素子Q1について、AV100
V系に対応する場合には400Vの耐圧品を選定し、ま
た、AC200V系に対応する場合には、800Vの耐
圧品を選定すればよいことになる。つまり、例えば図7
及び図8に示した回路の場合よりも定耐圧品を選定する
ことができる。また、補助スイッチング素子Q2につい
ても同様の耐圧品を選定すればよい。
【0068】これにより、図1に示す回路としては、図
7及び図8に示す回路の場合よりもスイッチング素子の
特性が向上する。例えばスイッチング素子がMOS−F
ETとされる場合には、オン抵抗が低下するものであ
る。そしてこれにより電力変換効率の向上が図られる。
例えば、実験結果としては、図7及び図8に示す回路が
92%の電力変換効率であるのに対して、図1に示す回
路では93%(交流入力電圧VAC=100V時)という
結果が得られている。また、本実施の形態としては、先
にも述べたようにして、スイッチング周波数fsと、ス
イッチング素子のオン期間及びオフ期間の3つの要素を
可変制御する複合制御方式としての動作が得られること
で、定電圧制御のための制御範囲も拡大されるものであ
る。
【0069】また、スイッチング素子について低耐圧品
が選定されることで、スイッチング素子の小型化も図ら
れることになる。例えば図7及び図8に示す回路に使用
されるスイッチング素子は、1000V以上の耐圧品が
必要となることから、そのパッケージのサイズが比較的
大型となるのに対して、図1に示す回路における各スイ
ッチング素子Q1,Q2としては、より小さなパッケージ
品を使用することが可能になるものである。また、並列
共振電圧V1のレベルが抑制されることで、図1に示す
回路では、並列共振コンデンサCrについても、図7及
び図8の回路の場合より低耐圧品を採用することが可能
になり、従って、並列共振コンデンサCrの小型化も図
られる。また、この図に示す電源回路では、負荷電力
(二次側出力電圧)の変動に応じて一次側スイッチング
コンバータのスイッチング周波数が可変制御されるため
に、負荷短絡時においては、スイッチング周波数を低下
させるように動作する。例えば図7及び図8に示した回
路では、負荷短絡時におけるスイッチング周波数の低下
によってオン期間が長くなることで、スイッチング素子
や並列共振コンデンサにかかる電圧が上昇する。このた
めに、負荷短絡時に生じる高レベルの電圧、電流を制限
してスイッチング素子を保護するための保護回路が必要
とされていた。これに対して、本実施の形態の電源回路
においては、負荷変動に対する並列共振電圧V1の変化
が少ないことから、例え負荷短絡時においてスイッチン
グ周波数が低下したとしても並列共振電圧V1の上昇は
抑制され、負荷短絡時に対応する保護回路を省略するこ
とが可能となる。
【0070】そして、特に本実施の形態においては、ア
クティブクランプ回路20において補助スイッチング素
子Q2をスイッチング駆動させるのに、駆動巻線Ng,
コンデンサCg,抵抗R1,R2から成る、自励式の駆動
回路系が備えられることに1つの特徴を有している。例
えば、補助スイッチング素子Q2をスイッチング駆動す
るための他の構成として、スイッチング駆動部10にお
いて、補助スイッチング素子Q2を複合制御により駆動
するための他励式による駆動回路系を追加的に備えるこ
とが考えられる。つまり、メインスイッチング素子Q1
と共に補助スイッチング素子Q2を他励式ICなどの回
路により駆動するものである。しかし、この構成では、
メインスイッチング素子Q1についてのスイッチング周
波数制御とPWM制御を同時に行うための他励式の回路
系と、補助スイッチング素子Q2についてのスイッチン
グ周波数制御とPWM制御を同時に行うための他励式の
回路系とを設ける必要がある。従って、それだけ、回路
構成が複雑になると共に部品点数も増加して、回路の小
型軽量化の妨げとなる。これに対して、本実施の形態と
して上記したような構成を採れば、補助スイッチング素
子Q2の駆動回路系としては、絶縁コンバータトランス
PITに巻装される1Tのみの巻線と、2本の抵抗、及
び1本のコンデンサという、非常に簡略な回路構成とな
るものであり、他励式の場合と同様の動作が実現できる
ものである。
【0071】図5は、本発明の第2の実施の形態として
の電源回路の構成を示す回路図である。この電源回路
は、一次側に電圧共振形コンバータを備え、二次側に並
列共振回路を備えた複合共振形スイッチングコンバータ
とされる。また、一次側電圧共振形コンバータは、1石
のスイッチング素子を備えたシングルエンド方式の構成
を採る。なお、この図に示す電源回路において、図1,
図7,図8と同一部分には同一符号を付して説明を省略
する。
【0072】図5に示す電源回路は、一次側の構成とし
ては、先に図8に示した自励シングルエンド方式の電圧
共振形コンバータを備える。また、複合制御方式による
定電圧制御を行うために、直交型制御トランスPRTを
備える構成を採っている。そして、この構成に対して、
自励式により動作するアクティブクランプ回路20Aが
備えられる。
【0073】アクティブクランプ回路20Aは、この場
合にはBJTである補助スイッチング素子Q2を備えて
成る。この補助スイッチング素子Q2のコレクタはクラ
ンプコンデンサCCLを介して一次巻線N1の巻始め端部
と接続される。この場合、一次巻線N1の巻始め端部
は、電流検出巻線NDを介して平滑コンデンサCiの正
極端子に接続される。補助スイッチング素子Q2のエミ
ッタは、スイッチング素子Q1のコレクタに対して接続
される。また、補助スイッチング素子Q2のベースに
は、抵抗R1−コンデンサCg−駆動巻線Ngの直列接
続回路から成る自励式のための駆動回路が接続される。
この場合にも、駆動巻線Ngは、絶縁コンバータトラン
スPITの一次巻線N1の巻終わり端部を1T巻き上げ
るようにして形成されている。また、補助スイッチング
素子Q2のベース−エミッタ間にはターンオン時のクラ
ンプ電流の経路を形成するクランプダイオードが並列に
接続される。この場合、図1に示す回路において設けら
れていた抵抗R2は省略される。
【0074】また、この電源回路の二次側の整流回路系
は、図7と同様の構成を採っている。つまり、二次側並
列共振回路(二次巻線N2//二次側並列共振コンデン
サC2)に対してブリッジ整流回路DBRを接続している
もので或る。この場合には、二次側直流出力電圧E0を
分岐して制御回路1の検出電圧として入力している。制
御回路1及び直交型制御トランスPRTによる複合制御
方式としての定電圧制御動作については、図8により説
明したとおりである。ただし、この場合にも、複合制御
方式としては、スイッチング周波数fsと、スイッチン
グ素子のオン期間及びオフ期間の3つの要素を可変制御
するように動作することで制御範囲を拡大している。
【0075】このような構成においても、例えば図2の
波形図により説明したのと同様の動作が得られるもので
あり、一次側並列共振電圧V1の抑制と、これに伴うス
イッチング素子、及び各種コンデンサの小型化及び低コ
スト化が図られる。
【0076】図6は、第3の実施の形態としての電源回
路の構成例を示している。なお、この図において図1、
図5、図7、図8と同一部分には同一符号を付して説明
を省略する。図6に示す電源回路の一次側においては、
メインスイッチング素子Q1と補助スイッチング素子Q2
とについて、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジ
スタ)が選定されている。また、これ以外の一次側にお
ける構成は、図1に示した回路と同様となる。このよう
な構成であっても、先の各実施の形態と同様の作用効果
が得られると共に、IGBTを選定することで、例えば
より高い電力変換効率を得ることが可能になるものであ
る。
【0077】また、この図に示す電源回路の二次側にお
いては、二次側並列共振回路(二次巻線N2//二次側
並列共振コンデンサC2)に対して、2本の整流ダイオ
ードDO1,DO2、及び2本の平滑コンデンサCO1,O2
が、図示する接続形態によって接続されることで、倍電
圧整流回路を形成している。これにより、平滑コンデン
サCO1の正極端子と二次側アース間に得られる電圧、即
ち二次側直流電圧Eoとしては、二次巻線N2に得られ
る交番電圧レベルの2倍に対応するレベルが得られるこ
とになる。従って、例えば二次側直流電圧Eoのレベル
として、通常の等倍電圧整流回路を接続した場合と同等
レベルが得られればよいとされる場合には、二次巻線N
2の巻数を1/2に低減することが可能であり、例えば
その分、絶縁コンバータトランスPITの小型軽量化を
図ることが可能となる。
【0078】なお、本発明の実施の形態として各図に示
した構成に限定されるものではない。例えば、上記実施
の形態では、メインとなるスイッチング素子と補助スイ
ッチング素子とについては、MOS−FET、BJT、
IGBT等を採用するものとしているが、ほかにも例え
ばSIT(静電誘導サイリスタ)などの他の素子を採用
することも考えられるものである。また、メインスイッ
チング素子Q1を他励式により駆動するためのスイッチ
ング駆動部の構成も各図に示したものに限定される必要
はなく、適宜適切とされる回路構成に変更されて構わな
い。また、二次側共振回路を含んで形成される二次側の
整流回路としても、実施の形態としての各図に示した構
成に限定されるものではなく、他の回路構成が採用され
て構わないものである。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明のスイッチン
グ電源回路では、一次側に電圧共振形コンバータを備
え、二次側には並列共振回路を備える複合共振形スイッ
チングコンバータの構成に対して、その一次側にアクテ
ィブクランプ回路を設けることで、一次側並列共振コン
デンサの両端に生じる並列共振電圧パルスをクランプし
て、そのレベルを抑制するようにされる。これによっ
て、電源回路に備えられるスイッチング素子、及び一次
側並列共振コンデンサ等の各素子の耐圧については、こ
れまでよりも低耐圧品を選定することができる。
【0080】また、本発明のアクティブクランプ回路と
しては、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線を巻
き上げて形成した駆動巻線を備えた自励式駆動回路を備
えていることで、駆動回路系が簡略化されて部品点数も
少なくて済むため、特に回路の小型軽量化に大きく寄与
できるものである。さらに、このような駆動回路系の構
成では、スイッチング周波数制御に伴う1スイッチング
周期内の可変動作として、スイッチング素子(メイン及
び補助)のオン期間とオフ期間が同時に制御される動作
となるために、定電圧制御範囲が拡大されるという効果
も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本実施の形態のスイッチング電源回路における
要部の動作を示す波形図である。
【図3】本実施の形態のスイッチング電源回路の特性と
して、負荷電力に対する、電力変換効率、スイッチング
周波数、期間TON/TOFFを示す特性図である。
【図4】本実施の形態のスイッチング電源回路の特性と
して、直流入力電圧に対する、電力変換効率、スイッチ
ング周波数、期間TON/TOFFを示す特性図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図7】先行技術としてのスイッチング電源回路の構成
例を示す回路図である。
【図8】先行技術としてのスイッチング電源回路の他の
構成例を示す回路図である。
【図9】絶縁コンバータトランスの構成を示す断面図で
ある。
【図10】相互インダクタンスが+M/−Mの場合の各
動作を示す等価回路図である。
【図11】図7及び図8に示すスイッチング電源回路の
動作を示す波形図である。
【図12】図7及び図8に示すスイッチング電源回路に
ついての、交流入力電圧に対する特性を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
10 スイッチング駆動部、11 発振回路、12 ド
ライブ回路、20,20A アクティブクランプ回路、
30 フォトカプラ、Q1 メインスイッチング素子、
Q2 補助スイッチング素子、PIT 絶縁コンバータ
トランス、Cr一次側並列共振コンデンサ、C2 二次
側並列共振コンデンサ、CCL クランプコンデンサ、駆
動巻線Ng、コンデンサCg、R1,R2 抵抗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された直流入力電圧を断続して出力
    するためのメインスイッチング素子を備えて形成される
    スイッチング手段と、 上記スイッチング手段の動作を電圧共振形とする一次側
    並列共振回路が形成されるようにして備えられる一次側
    並列共振コンデンサと、 一次側と二次側とについて疎結合とされる所要の結合係
    数が得られるようにギャップが形成され、一次側巻線に
    得られる上記スイッチング手段の出力を二次側に伝送す
    る絶縁コンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線に対して二次
    側並列共振コンデンサを並列に接続することで形成され
    る二次側並列共振回路と、 上記絶縁コンバータトランスの二次側巻線に得られる交
    番電圧を入力して整流動作を行うことで二次側直流出力
    電圧を得るように構成される直流出力電圧生成手段と、 上記絶縁コンバータトランスの一次側巻線を巻き上げる
    ようにして形成される駆動巻線を少なくとも備えて成る
    自励式駆動回路と、この自励式駆動回路によりスイッチ
    ング駆動される補助スイッチング素子を備え、上記メイ
    ンスイッチング素子がオフとなる期間において上記一次
    側並列共振コンデンサの両端に発生する一次側並列共振
    電圧をクランプするように設けられるアクティブクラン
    プ手段と、 上記二次側直流出力電圧のレベルに応じて、上記メイン
    スイッチング素子のスイッチング周波数を可変制御する
    と共に、スイッチング周期内のオン/オフ期間を可変す
    るようにして上記メインスイッチング素子をスイッチン
    グ駆動することで定電圧制御を行うようにされるスイッ
    チング駆動手段と、 を備えて構成されることを特徴とするスイッチング電源
    回路。
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