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JP4494743B2 - セメント組成物の製造方法 - Google Patents

セメント組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、セメント組成物の新規な製造方法に関する。詳しくは、Al等のアルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物を多量に処理することができ、しかも、得られる硬化体の物性において問題のないセメント組成物を得ることが可能なセメント組成物の製造方法を提供するものである。
近年、地球環境問題の観点から、廃棄物の有効利用が重要な課題となってきている。特に、セメント製造原料或いは燃料として廃棄物を使用し、セメントクリンカーの焼成を行う方法は、該廃棄物の多量処理の観点から最も効果的な方法として注目されており、既に多くの廃棄物を使用したプロセスが提案されている(非特許文献1)。
化学装置 第39巻第1号 (1997年1月1日発行) 60〜65頁
しかしながら、上記廃棄物のうち、石炭灰、都市ゴミ焼却灰、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグなどの無機廃棄物は、通常の組成のセメントクリンカー成分に比べてアルミニウムの含有量が多く、そのため、かかるアルミニウムの含有量が多い無機廃棄物(以下、高Al含有無機廃棄物ともいう。)の使用量を増大させた場合、セメントクリンカー成分のうちアルミン酸三カルシウム(3CaO・Al、以下CAと略記する)の含有量が増加する傾向がある。このCAは水和初期の反応性が高いため、その含有量が増加すると、これを使用したセメントペースト、モルタル、コンクリート等のセメント組成物の流動性、施工性が低下するという問題が生じる。
それ故、セメントクリンカー原料への高Al含有無機廃棄物の使用量には限界があり、通常のセメントクリンカー原料としての使用量の上限は、原料全体の20%程度に止まり、それ以上の高Al含有無機廃棄物をセメント製造設備で処理することは困難であるというのが現状であった。
従って、得られるセメント組成物の使用時における流動性、施工性を低下させることなく、より多くの高Al含有無機廃棄物をセメント製造へ使用する技術の開発が望まれていた。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結果、セメントクリンカーの焼成とは別工程にて、高Al含有無機廃棄物を使用してCaO・Al・2SiOを20重量%以上含有する焼成物を製造し、これをセメントクリンカー成分及び石膏と混合してセメント組成物とすることにより、高Al含有無機廃棄物を大量にセメント組成物の原料として使用することができ、しかも、該セメント組成物得られる硬化特性において問題とならない程度に安定であること、そして、前記セメントクリンカーの原料としての高Al含有無機廃棄物の処理量に加えて、セメント組成物における高Al含有無機廃棄物の処理量を飛躍的増大せしめることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物を1150〜1350℃の温度で焼成して、セメントクリンカー成分及び石膏に添加してセメント組成物としたとき、その硬化特性に影響を与えない、CaO・Al・2SiO70重量%以上含有する焼成物を生成せしめ、該焼成物、セメントクリンカー成分及び石膏を混合することを特徴とするセメント組成物の製造方法である。
本発明のセメント組成物の製造方法は、使用時の流動性、施工性を大きく低下させることなく、アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物を多量に処理する事の出来る新規な製造方法であり、かかる方法によって、新規なセメント混和材をも提供するものである。
ちなみに、従来、セメント製造における廃棄物使用量は原料中の20%程度が上限であったが、本発明の製造方法を使用することにより、セメントの品質に悪影響を与えることなく、セメント原料中の量に換算して70%程度まで廃棄物使用量を増加させることが可能となる。
上記のように、多量の廃棄物、副産物の処理を可能とする本発明は、工業的見地のみならず、地球環境問題の観点からも極めて価値の高いものである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明において、高Al含有無機廃棄物は、アルミニウムを高濃度、例えば、酸化アルミニウム(Al)換算で、5重量%以上、一般には、10〜50重量%の割合で含有する無機廃棄物をいう。また、高Al含有無機廃棄物には、上記アルミニウム成分の他に、カルシウム成分、ケイ素成分が含有されているものが好ましい。
上記高Al含有無機廃棄物を具体的に例示すれば、石炭灰、都市ゴミ焼却灰、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグなどが挙げられ、これらの一種又は二種以上が組み合わせて使用される。
上記高Al含有無機廃棄物のAl含有量は、石炭灰は10重量%以上、特に14〜36重量%のものが、都市ゴミ焼却灰は10重量%以上、特に12〜30重量%のものが、高炉水砕スラグは10重量%以上、特に12〜16重量%のものが、高炉徐冷スラグは10重量%以上、特に12〜16重量%のものが好適である。
本発明において、高Al含有無機廃棄物を焼成せしめて、組成式CaO・Al・2SiO(以下CASと略記する)で表される鉱物を20重量%以上含有する焼成物(以下、特定焼成物ともいう。)を製造する方法は、特に制限されない。
一般には、高Al含有無機廃棄物単独、二種以上の高Al含有無機廃棄物の組み合わせ、或いは、これらの高Al含有無機廃棄物とカルシウム成分及び/又はケイ素成分の組み合わせにより、組成を調整し、1000〜1600℃、好ましくは、1100〜1500℃で焼成する方法が好適である。
上記カルシウム成分を含む物質としては、石灰石、生石灰、消石灰等が、ケイ素成分を含む物質としては、けい石、けい砂等が挙げられる。また、上記装置としては、セメントキルン等の高温加熱が可能な装置が好適に利用できる。
また、上記特定焼成物には、前記CASの他に、CaO、Al及びSiO等の酸化物、CaO、Al及びSiOの2種以上からなる化合物、SiO、Al、Fe、CaO、MgO、NaO、KOやTiO等からなるガラス相、あるいはこれら以外の化合物が存在する場合があるが、これらは、前記CASを20重量%以上含有する。本発明では、CASを50重量%以上、特に、70重量%以上含有する範囲を満足することが好ましく、他の化合物は、本発明の効果を著しく阻害しない量で存在していてもよい。
前記CAS以外の化合物として、具体的には、CaO・SiO、3CaO・SiO、2CaO・SiO、CaO・Al、3CaO・Al、3Al・2SiO、2CaO・Fe、3CaO・Fe、2CaO・Al・SiO、NaO・Al・6SiO、KO・Al・6SiO等が挙げられる。
本発明において、上記特定焼成物は、セメントクリンカー成分及び石膏に添加してセメント組成物としたとき、その硬化特性に著しい影響を与えることが無い。
即ち、特定組成物は、これを混合して得られるセメント組成物を水と混練後の反応性が低く、硬化特性にほとんど関与しない。そのため、該特定焼成物はセメント組成物中に多量に含有せしめることができる。
本発明において、特定焼成物が、得られるセメント組成物中に占める割合は特に制限されるものではないが、セメント組成物のAl含有量が15重量%以下、より好ましくは12重量%以下となるように添加することが好ましい。
本発明において、前記特定焼成物と混合されるセメントクリンカー成分は、特に制限されるものではなく、公知の組成よりなるものであればよいが、一般には、組成式3CaO・SiO(以下CSと略記する)、2CaO・SiO(以下CSと略記する)、3CaO・Al(以下CAと略記する)、4CaO・Al・Fe(以下CAFと略記する)より選ばれた少なくとも一種の鉱物を主成分とするものが好ましい。
これら以外の鉱物あるいは化合物が含有される場合があるが、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に問題とならない。
上記組成を有するセメントクリンカー成分を有するセメントクリンカーを具体的に例示すれば、普通、早強、超早強、中庸熱、低熱等の各種ポルトランドセメントクリンカーが好適に使用される。
本発明において、上記セメントクリンカー成分を製造する際、前記高Al含有無機廃棄物をその原料の一部又は全部として使用することにより、該高Al含有無機廃棄物をセメント組成物中に、より大量に使用することができ好ましい。
因みに、従来のように、セメントクリンカー成分の原料としてのみに高Al含有無機廃棄物を使用した場合に対して、更に、セメント組成物中にも高Al含有無機廃棄物を前記焼成物として混合することにより、該高Al含有無機廃棄物の使用量を230%程度向上せしめることができ、しかも、セメント組成物の硬化特性については特に問題とはならず、高Al含有無機廃棄物の処理量を飛躍的に増加せしめることが可能となる。 本発明のセメント組成物の製造方法において、上述した特定焼成物及びセメントクリンカー成分と共に、石膏が混合される。かかる石膏としては、二水石膏、半水石膏及び無水石膏の1種以上を使用することができる。該石膏の使用量は特に制限されるものではないが、セメントのSO含有量が1.5〜10重量%となるように調整することが望ましい。上記SO含有量が1.5重量%未満では、急結等の異常凝結が生じる事があり好ましくない。また、SO含有量が10重量%を超えると、硬化体の強度発現性や寸法安定性が低下するため好ましくない。
本発明のセメント組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上述した成分以外に少量成分を含有しても構わない。かかる少量成分を例示すれば、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグ、フライアッシュ、石炭灰、石灰石微粉末等の無機質物質が挙げられる。
これらの少量成分の添加量は、一般に、セメント組成物中に、10重量%以下の割合となるように調整することが好ましい。
本発明において、各成分の混合方法は、特に制限されないが、セメントクリンカー成分と石膏を混合後、粉砕し、これと前記特定焼成物を粉砕したものとを混合する方法が好適である。
また、それぞれを個別に粉砕した後混合する方法、任意の2成分を同時に粉砕し、別途粉砕した残りの成分と混合する方法、3成分を同時に粉砕する方法等が挙げられる。また、他の方法として、個別に粉砕された3成分をペースト、モルタル及びコンクリートの製造時に混合する方法等も採用することができる。
本発明において、得られるセメント組成物のブレーン比表面積は、2000〜10000cm/g、より好適には2500〜5000cm/gであることが望ましい。
上述した方法によって得られる本発明のセメント組成物は、主としてペースト、モルタル又はコンクリートの状態で使用される。また、使用に際して、通常これらの調整に使用される水、細骨材、粗骨材、セメント分散剤をはじめとする各種の化学混和材、セメント混和材、無機質添加剤、有機質添加剤等を使用することが可能である。
ところで、CASを20重量%以上含有する特定焼成物は、セメント組成物の流動性を向上させる効果が高く、セメント混和材として好適に使用できる。CAS成分は、一般に陶磁器原料として利用されており、従来、セメント混和材へ適用されることはなかったが、本発明者らは、CASのセメント混合材としての挙動を研究した結果、これを多量に混合してもセメント組成物の物性に悪影響を与えず、しかも、セメント組成物の流動性が向上することを見出した。
さらに、該セメント混和材を使用したコンクリート組成物は、硬化過程における自己収縮が小さく、寸法安定性に優れることをも見出した。
即ち、本発明によれば、CASを主成分とするセメント混和材をも提供される。
尚、本発明のCASを主成分とするセメント混和材は、前記高Al含有無機廃棄物を原料とした前記方法に限定されるものではなく、天然に産出されるCASを使用する方法、CaO質、Al質及びSiO質を含有する原料を所定の割合に混合し焼成する方法等が任意に使用される。
本発明において、CASを主成分とするセメント混和材中のCAS含有量は、20重量%以上、特に、50重量%以上である事が望ましい。
本発明において、セメント混和材としてのブレーン比表面積は、2000〜10000cm/gであることが望ましい。
本発明のセメント混和材は、本発明のセメント組成物の一成分として使用される以外に、各種セメントと混合使用することができる。具体的には、普通、早強、超早強、中庸熱及び低熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、石灰石微粉末を混合したフィラーセメント、アルミナセメント、エコセメント等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用可能である。
上記セメント混和材の混合割合は、特に制限されないが、セメント100重量部に対して3〜300重量部、好ましくは5〜150重量部であることが望ましい。
本発明のセメント混和材は、他のセメント混和材と混合使用できる。具体的には、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石微粉末等が挙げられる。
これらセメントと本発明のセメント混和材との混合方法は、特に制限されるものではない。個別に調整されたセメント混和材とセメントを混合する方法、セメントの製造工程においてセメント混和材を混合する方法、ペースト、モルタル及びコンクリートの製造時に混合する方法等が挙げられる。
本発明において、セメント混和材を使用したコンクリート組成物の水粉体重量比は特に制限されるものではないが、0.20〜0.60であることが望ましい。
本発明において、コンクリート組成物に含まれる水の量は、特に制限されるものではないが、コンクリート組成物1mあたり140〜185kgであることが望ましい。
本発明において、セメント分散剤は、セメントを分散させる効果を有するものであれば特に限定されない。上記セメント分散剤を具体的に例示すれば、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、流動化剤、高性能AE減水剤等が挙げられる。
本発明において、上記セメント分散剤の配合量は特に制限されるものではない。好適な組成を例示すれば、セメントとセメント混和材との合計量に対して0.1〜10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%である。
本発明において、細骨材および粗骨材は、一般にコンクリートに使用されるものであれば、特に制限なく使用できる。上記細骨材を具体的に例示すれば、川砂、海砂、山砂、砕砂等が挙げられる。また、上記粗骨材を具体的に例示すれば、川砂利、硬質砂岩砕石、石灰岩砕石等が挙げられる。
本発明のコンクリート組成物は、本発明を構成するセメント、セメント混和材、細骨材、粗骨材、セメント分散剤および水の他に、本発明の効果を著しく阻害しない範囲で、空気量調製剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、防錆剤、分離低減剤、増粘剤、収縮低減剤、膨張材、鉱物質微粉末等を添加配合しても構わない。
以下、実施例により本発明の構成および効果を説明するが、本発明が実施例に限定されるというものではない。
(1)流動性の評価方法
セメント組成物あるいはセメント混和材を使用したセメントペーストの練り混ぜ直後から15分あるいは30分までの流動性の経時変化を測定した。流動性は、JASS 15 M−103「セルフレベリング材の品質基準」の流動性試験に基づきペーストフロー値を測定し評価した。
(2)コンクリートの圧縮強度の評価方法
コンクリートの圧縮強度はJIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」により測定した。
(3)コンクリートの自己収縮の評価方法
自己収縮は「超流動コンクリート研究委員会報告書(II)[付録1]高流動コンクリートの自己収縮試験方法」(日本コンクリート工学協会、1994年5月発行)により測定した。
実施例1〜3及び比較例1及び2
石炭灰(Al含有量30.0重量%)と炭酸カルシウムを重量比が石炭灰:炭酸カルシウム=5:1となるよう配合し、1150℃で2時間焼成して、ブレーン比表面積3300cm/gに粉砕してCASを83重量%含有する特定焼成物を得た。
一方、セメントクリンカー成分として、セメント製造設備にて、上記石炭灰、高炉徐冷スラグ(Al含有量14.1重量%)を原料の14.2重量%使用して製造された普通ポルトランドセメントクリンカーを製造し、該セメントクリンカー成分に対して石膏を3.4重量%混合後、ブレーン比表面積3300cm/gとなるように粉砕してセメントを製造した。
次いで、該セメントと前記特定焼成物とを、得られるセメント組成物中に該特定焼成物が表1の割合となるように混合し、セメント組成物を得た。
一方、比較例1として、前記特定焼成物を混合しないセメントを使用した。また、比較例2として、石炭灰、高炉徐冷スラグを原料として使用し、CA含有量を15重量%としたセメントクリンカーを製造し、これに石膏を6.6重量%の使用量となるように混合し、ブレーン比表面積は3100cm/gとなるように粉砕して得られたセメント(以下高CAセメントと略記する)を使用した。
上記セメント組成物及びセメントについて、流動性の評価を行った。尚、実施例、比較例共にセメントペーストの水粉体重量比は0.50とした。その結果を表1に示す。
Figure 0004494743
実施例4〜6及び比較例3及び4
実施例1〜3及び比較例1、2において、セメントペーストの水粉体重量比は0.27とし、ポリエチレングリコール鎖を有する化合物を主成分とするポリカルボン酸系セメント分散剤を、添加量がセメント組成物重量の1.5重量%となるよう添加した以外は同様にして、流動性の評価を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0004494743
実施例7〜14
CaO、Al及びSiOを原料とし、重量比がCaO:Al:SiO=1:1:2となるよう配合し、1350℃で2時間焼成した後、ブレーン比表面積3150cm/gに粉砕して、CASを95重量%含有する焼成物を製造した。
この焼成物よりなるセメント混和材として実施例1〜3で使用したセメントに、得られるセメント組成物中の割合が、10、20、30、40重量%となるよう配合した。
上記セメント組成物及びセメントについて、流動性の評価を行った。尚、実施例7〜10のセメントペーストの水粉体重量比は0.50とした。実施例11〜14は、セメントペーストの水粉体重量比は0.27とし、ポリエチレングリコール鎖を有する化合物を主成分とするポリカルボン酸系セメント分散剤を、添加量がセメントとセメント混和材の合計重量の1.5重量%となるよう添加した。その結果を表3に示す。
Figure 0004494743
実施例15〜22
石炭灰(Al含有量24.0重量%)と高炉徐冷スラグ(Al含有量14.0重量%)を原料とし、重量比が石炭灰:高炉徐冷スラグ=60:40となるよう配合し、1150℃で1時間30分焼成した後、ブレーン比表面積3450cm/gに粉砕し、CASを81重量%含有する特定焼成物を得た。
この特定焼成物をセメント混和材として、実施例1〜3で使用したセメントに内割で10、20、30、40重量%となるよう配合した。
上記セメント組成物について、流動性の評価を行った。尚、実施例15〜18のセメントペーストの水粉体重量比は0.50とした。実施例19〜22は、セメントペーストの水粉体重量比は0.27とし、ポリエチレングリコール鎖を有する化合物を主成分とするポリカルボン酸系セメント分散剤を、添加量がセメントとセメント混和材の合計重量の1.5重量%となるよう添加した。その結果を表4に示す。
Figure 0004494743
コンクリート組成物の圧縮強度と自己収縮を測定した。セメント混和材は、実施例15〜22と同様の焼成物をブレーン比表面積4050cm/gに粉砕したものを使用した。その他の材料は、以下に示すものを使用した。
〈使用材料〉
普通ポルトランドセメント(ブレーン値:3320cm/g)
高炉スラグ微粉末(ブレーン値:5970cm/g)
石灰石微粉末(ブレーン値:5100 cm/g)
細骨材:海砂(最大寸法:5mm、表乾密度:2.61g/cm
粗骨材:硬質砂岩砕石(最大寸法:20mm、表乾密度:2.71g/cm
セメント分散剤:ポリカルボン酸系高性能AE減水剤
水(水道水)。
実施例23〜25
水粉体重量比を0.30、セメント混和材の混合割合をセメントとセメント混和材との合計量の10、30及び40重量%とし、水、セメント、セメント混和材、細骨材、粗骨材およびセメント分散剤を表5に示す割合で配合したコンクリート組成物の圧縮強度と自己収縮を測定した。結果を表6に示す。
実施例26〜27
水粉体重量比を0.32、セメント、セメント混和材及び高炉スラグ微粉末の混合割合を50:10:40及び50:30:20とし、水、セメント、セメント混和材、高炉スラグ微粉末、細骨材、粗骨材およびセメント分散剤を表5に示す割合で配合したコンクリート組成物を調整し、実施例23〜25と同様な試験を実施した。結果を表6に示す。
比較例5
セメント混和材を使用せず、水、セメント、細骨材、粗骨材およびセメント分散剤を表5に示す割合で配合したコンクリート組成物を調整し、実施例23〜25と同様な試験を実施した。結果を表6に示す。
比較例6
セメント混和材を使用せず、水、セメント、高炉スラグ微粉末、細骨材、粗骨材およびセメント分散剤を表5に示す割合で配合したコンクリート組成物を調整し、実施例23〜25と同様な試験を実施した。結果を表6に示す。
比較例7
セメント混和材を使用せず、水、セメント、高炉スラグ微粉末、石灰石微粉末、細骨材、粗骨材およびセメント分散剤を表5に示す割合で配合したコンクリート組成物を調整し、実施例23〜25と同様な試験を実施した。結果を表6に示す。
Figure 0004494743
Figure 0004494743

Claims (6)

  1. アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物を1150〜1350℃の温度で焼成して、セメントクリンカー成分及び石膏に添加してセメント組成物としたとき、その硬化特性に影響を与えない、CaO・Al・2SiO70重量%以上含有する焼成物を生成せしめ、該焼成物、セメントクリンカー成分及び石膏を混合することを特徴とするセメント組成物の製造方法。
  2. アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物が、石炭灰、都市ゴミ焼却灰、高炉水砕スラグ、高炉徐冷スラグよりなる群より選ばれた少なくとも1種の無機廃棄物である請求項1記載のセメント組成物の製造方法。
  3. セメントクリンカー成分が、アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物をセメント原料の一部として焼成することによって得られたものである請求項1又は2に記載のセメント組成物の製造方法。
  4. アルミニウム成分を高濃度で含有する無機廃棄物を1150〜1350℃の温度で焼成して得られる、セメントクリンカー成分及び石膏に添加してセメント組成物としたとき、その硬化特性に影響を与えない、CaO・Al・2SiO70重量%以上含有する焼成物よりなることを特徴とするセメント用混和材。
  5. セメント、請求項4記載のセメント混和材、細骨材、粗骨材、セメント分散剤および水よりなることを特徴とするコンクリート組成物。
  6. 高炉スラグ微粉末を含有する請求項5記載のコンクリート組成物。
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