JP4493083B2 - 強度、導電性に優れた電子機器用高機能銅合金及びその製造方法 - Google Patents
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Description
電子電機部品に用いられる端子やコネクターは、電子電気機器等の小型化、軽量化に伴い、高強度、高導電性、良好な曲げ加工性が要求されている。又、ICの高集積化に伴い、消費電力の高い半導体素子が多く使用されるようになり、半導体機器のリードフレーム材には、放熱性(導電性)の良いCu−Ni−Si系やCu−Fe−P,Cu−Cr−Sn,Cu−Ni−P系等の析出型合金が使用されるようになった。しかし、一般にIC等のリードフレーム加工では、原材料をスタンピング法、或いはエッチング法等によりリード端子部、ICとの導電接続部等を成形した後にリード端子部を直角に折り曲げる。したがって、リードフレームには、導電性に加えて強度、とりわけ曲げ加工性が要求されるが、強度と曲げ加工性は一般に両立しない。
(1)質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金において、導電率:40%IACS以上を有し、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、少なくもアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占めることを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
(4)引張強さ:750MPa以上1000MPa以下である上記(2)に記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
[Ni]
Niは合金の強度及び耐熱性を確保する作用があると共に後述するP及びMgとの化合物を析出させ、合金の強度上昇に寄与する。しかし、その含有量が1.0%以下であると所望の強度が得られず、一方、2.0%を超えてNiを含有させると熱間圧延時の加工性が低下すると共に製品の曲げ加工性及び導電率の低下が顕著となる。更に、粗大化した析出物が発生するようになって、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。従って本発明の合金のNi含有量は1.0%超え2.0%以下、好ましくは1.1%以上1.8%以下である。
Pは、Ni及びMgとの化合物を析出して合金の強度及び耐熱性を向上させる。P含有量が0.1%未満であると化合物の析出が不十分であるため、所望の強度が得られない。一方、P含有量が0.5%を超えて含有させると熱間圧延時の加工性が低下すると共に導電率の低下が顕著となる。更にその上、粗大化した析出物が発生するようになって、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。従って本発明の合金のP含有量は0.1%以上0.5%以下、好ましくは0.2%以上0.4%以下である。
Mgは、Ni及びPとの化合物を析出して合金の強度及び耐熱性を向上させる。
また、Cu−Ni−P系合金を後述する本発明の製造方法にて製造すると、アスペクト比a/bが1〜5の粒状に近い析出物が得られるに対して、Mgを添加すると、後述する本発明の製造方法においてはアスペクト比a/bが2〜50の繊維状の析出物が得られる。この場合、Ni、Pが同量のCu−Ni−P系合金に比べより高強度が得られる。さらに、その効果は、Mgが固溶して得られる強度の上昇より大きい。
ただし、Mg含有量が0.01%未満であると所望の強度及び耐熱性が得られない。一方、Mg含有量が0.20%を超えて含有させると熱間圧延時の加工性が著しく低下すると共に導電率の低下が顕著となる。また、粗大化した析出物が発生するように、大きさが特許請求の範囲から外れる析出物が多くなり、面積率Cを低下させることとなり好ましくない。
従って本発明の合金のMg含有量は0.01%以上0.20%以下、好ましくは0.02%以上0.15%以下である。
NiとPの含有量が上記の限定範囲内にあってもNiとPの含有比率Ni/Pが4.0未満且つ6.5を超えると、析出物の適切な組成比から外れるために4.0未満の場合にはP、6.5を超えた場合にはNiの固溶する量が増大してしまい、導電率の低下が顕著となり好ましくない。また4.0未満、及び6.5を超えたいずれの場合もMgが合金中に固溶する量が増大するために熱間圧延時の加工性が著しく低下すると共に導電率の低下が顕著となる。
従って本発明の合金のNi/P比は4.0以上6.5以下、好ましくは4.5以上6.0以下である。
OはPやMgと合金中で反応しやすく、合金中に酸化物の状態で存在するとNi−P−Mg系の化合物の析出を阻害し、強度向上が低下すると共に曲げ加工性が劣化する。従って、本発明の合金のO含有量は、0.0050%以下、好ましくは0.0030%以下である。
Zn、Sn及びInは、いずれも合金の導電性を大きく低下させずに主として固溶強化により強度を向上させる作用を有している。従って必要によりこれらの金属を1種類以上添加するが、その含有量が総量で0.01%未満であると固溶強化による強度向上の効果が得られず、一方、総量で1.0%以上を添加すると合金の導電率及び曲げ加工性低下が顕著になる。このため、単独添加又は2種類以上の複合添加されるZn、Sn及びIn量は、0.01%以上1.0%以下、好ましくは総量で0.05%以上0.8%以下である。なお、これらの元素は本発明においては、意図的に添加される元素であり、総量で0.01%以上の場合には、不可避的不純物とはみなさない。
析出硬化型銅合金においては、一般に小さい析出物をより多く分散させるとともに、各析出物の分散間隔を小さくすることで高強度化を図ることが知られている。
本発明において、発明者らは、Cu−Ni−P−Mg系合金において析出物の形態について着目し、高強度化を図る上で、アスペクト比a/bが2以上の繊維状の析出物が存在することが、アスペクト比a/bが2未満の球状の析出物が単独で存在するよりも高強度化の効果が大きいことを見出したのである。すなわち、Cu−Ni−P−Mg系合金において、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物が存在することが高強度化に大きく寄与することがわかった。
さらに、上記の製造工程で得られたものに熱処理を施して得られたもの、本発明を中間冷間圧延に利用して最終冷間圧延で得られたものも本発明に含まれる。
以下に各製造工程の析出物の形態を詳細に説明する。
本発明における溶体化処理、時効処理を施して最終冷間圧延後に得られる析出物の形態は、アスペクト比a/bが2以上の繊維状であるが、短径bが10nm未満はほとんど存在しない。本発明のCu−Ni−P−Mg系合金においては、短径bが10nm以上の析出物は、冷間圧延前と冷間圧延後においてほとんど変化しないが、短径bが10nm未満の冷間圧延前の析出物については、冷間圧延にて再固溶して消滅するためである。
また、アスペクト比a/bが50を超えて存在する場合には、短径bも25nmを超えることが多く、短径bが10〜25nmで50を超えて存在することは少ない。しかしながら、アスペクト比a/bが50を超えて存在すると析出物の分散間隔が大きくなり、強度が低下してしまう。
従って、高強度化に寄与する好ましい繊維状の析出物(アスペクト比a/bが2以上)の短径bを10〜25nmとし、アスペクト比a/bは50以下とした。
本発明の繊維状(アスペクト比a/bが2〜50)の析出物は高強度化には有効であるが、冷間圧延において、例えば圧延歪=2以上の圧延を行うと、繊維状の析出物の一部が再固溶し、導電率の低下は少なからず生じる。ここで、圧延歪は、圧延前の板厚をt0、圧延後の板厚をtとした場合、圧延歪=ln(t0/t)で表される。
なお、この状態においても(a)で説明したような理由で、面積率Cは80%以上とした。
したがって、最終冷間圧延でアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上となったものを熱処理を施すことで、a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2以下でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上とすることも本発明である。
上述したように本発明における冷間圧延前の短径b10nm以上の繊維状の析出物アスペクト比a/bが2以上)の大きさは、冷間圧延してもほとんど変化しないことから、最終冷間圧延後にアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を得るためには、最終冷間圧延前にアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上であればよいことがわかる。
具体的には、最終冷間圧延前に、溶体化処理に引き続き時効処理し、Ni−P−Mg系析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を占めさせた後、最終冷間圧延することで製造することができる。
中間冷間圧延前に溶体化処理に引き続き時効処理し、Ni−P−Mg系析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上を占めさせた後、中間冷間圧延をした場合には、中間冷間圧延後の析出物は、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積率Cが80%以上の状態のものが得られる。これを時効処理や歪取り等の熱処理をした後、最終冷間圧延を実施すると析出物においてアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが50nm以下の析出物との面積率Cが80%以上を有しつつ、高強度、高導電性を有する銅合金が得られる。
電気銅或いは無酸素銅を主原料とし、ニッケル、Cu−P母合金、銅マグネシウム母合金、亜鉛、錫、インジウムを副原料とし、高周波溶解炉にて真空中又はアルゴン雰囲気中で溶製し、25×50×150mmのインゴットに鋳造した。次にインゴットを熱間圧延及び溶体化処理、時効処理、最終冷間圧延の順に実施し、厚さ0.15mmの平板とした。
得られた板材各種の試験片を採取して試験を行い、「強度」、「導電率」、「曲げ加工性」の評価を行った。
目的の析出物を製造するための方法の一例を次の通り示す。
(a)析出物の大きさが特許請求の範囲内の場合
インゴットを650〜950℃に0.5〜24時間加熱し、鋳造時に生じたNi−P−Mg系晶出物を固溶させた後、熱間圧延を行う。熱間圧延終了時に材料温度600〜850℃、好ましくは700〜850℃から水冷を行う。熱間圧延終了時に600℃以上の材料温度が得られない場合は、再度700〜950℃に0.5時間以上加熱後、水冷し溶体化を十分に行う。その後300〜550℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
(b)析出物の短径bが特許請求の範囲より小さい場合
熱間圧延は上記(a)と同様に行い、250〜400℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
(c)析出物の短径bが特許請求の範囲より大きい場合
熱間圧延前のインゴットの加熱は上記(a)と同様に行い、熱間圧延後の積極的な冷却は行わず、放冷(空冷)する。その後500〜700℃で0.1〜24時間の時効処理を行う。
走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡を使用して、最終冷間圧延前の合金条を圧延方向に平行に厚み直角に切断し、断面の析出物を10視野観察した。析出物の大きさ(長径b)が5〜50nmの場合は50万倍〜70万倍の倍率の視野(約1.4×1010〜2.0×1010nm2)、100〜2000nmの場合は5〜10万倍の視野(約1.0×1013〜2.0×1013nm2)で撮影を行った。撮影した写真の画像を画像解析装置(株式会社ニレコ製、商品名ルーゼックス)を用いて大きさが5nm以上の析出物のすべてについて個々に長径a、短径b,及び面積を測定した。これら析出物のうちランダムに100個取り出し、長径aが5nm以上の全析出物の面積総和に対して、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmの析出物の面積とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが50nm以下の析出物の面積総和の割合を面積率C(%)として算出した。
なお、最終冷間圧延(通常は圧延歪=2以上)により、冷間圧延前の析出物の短径bが10nmより小さいNi−P−Mg系析出物は固溶してしまうが、短径bが10nm以上の析出物は最終冷間圧延後もその長径、短径b及びアスペクト比a/bを保つことを確認した。又、析出物の面積率Cも同様に最終冷間圧延後もほとんど変化しない。
「強度」については、JIS Z 2241に規定された引張試験に従って13号B試験片を用いて行い、引張強さを測定した。
「導電率」は4端子法を用いて試験片の電気抵抗を測定し、標準軟銅(体積抵抗率が1.7241μΩcmのもの)との電導度の比を百分率で表し、%IACSで表示した。
「曲げ加工性」については、W曲げ試験機で10mm幅の試験片を曲げ半径0.15mmの金型で50kNの荷重で曲げ試験した曲げ部表面を光学顕微鏡(100倍)で観察することにより割れの有無を調査評価し、割れ発生のない場合を○、割れが発生した場合を×で表示した。
実施例1〜7と比較例8〜12とは本発明の合金組成の範囲について比較するものであり、比較例8〜12は、本発明の合金組成の範囲から外れた成分での合金である。そこで、冷間圧延後では短径b及びアスペクト比a/bについて請求の範囲を満たし、面積率Cは、実施例1〜7、比較例8〜12とも、80%以上とした。
実施例1〜7は、本発明の合金組成の範囲であるため、優れた強度、導電率及び曲げ加工性を具備していた。一方、比較例8〜12までの結果を検討すると、比較例8は、Niの添加量が1.0%未満となっているために、Ni−P−Mg系析出物の析出量が少なくなるため、充分な強度が得られない。比較例9は、Pの添加量が0.5%を超えるため、Pの固溶量が増してしまい導電率の低下を生じ、かつ曲げ加工性が劣る。比較例10は、Ni/P比が析出物の適切な組成比から外れるために、Niの固溶する量が増大して導電率の低下が生じ、又Ni−P−Mg系析出物の析出量が少なくなるため、十分な強度が得られない。比較例11は、副成分としてZn,Sn,Inの添加量が総じて1.0%を超えているため、これらの固溶により強度は高いものの、固溶によって導電率が低下し、又曲げ加工性が劣る。なお、比較例11でのZn,Sn,Inは不可避的不純物ではないので、比較例11は発明例に該当しない。比較例12は、Mgの添加量が0.2%を超えるため、Mgの固溶量が増してしまい導電率の低下を生じ、かつ曲げ加工性が劣る。
実施例は、面積率Cが80%以上であるため、優れた強度、導電率及び曲げ加工性を具備している。
比較例14では、冷間圧延前いおいて、短径bは25nm以下であるがアスペクト比a/bが50を超える析出物、アスペクト比a/bが50以下であるが短径bは25nmを超える析出物、短径bが25nmを超えアスペクト比a/bも50を超える析出物が多く存在する面積率Cが80%未満である。冷間圧延後、析出物の大きさ(短径b及びアスペクト比a/b)はほとんど変化せず、析出物の固溶も見られず、面積率Cは冷間圧延前とはほとんど変化しない。そのため導電率は十分であるが、この析出物の大きさでは析出物による加工硬化は小さく、所望の強度が得られない。
比較例16は、10〜25nmの短径bで、アスペクト比a/bが50超える大きい析出物が多く見られ、面積率Cは極端に低い。比較例15と同様に固溶は見られず導電率は高いが、加工硬化が小さく、強度が十分ではない。
比較例14、15、16から本発明を構成する繊維状の析出物の上限規定が、短径b25nm以下かつアスペクト比a/bが50以下であることがわかる。
比較例17は、5〜15nmの短径bで、アスペクト比a/bが4〜6の微細な析出物が多く見られ、面積率Cが低い。10nm未満の析出物は冷間圧延中に析出物が固溶してしまう。この場合には、10nm以上の析出物はそのまま、残るため面積率Cは,100%となるが、固溶強化により強度は十分なものの、導電率が著しく低下する。また、比較例13と同様に曲げ加工性が悪い。
一方、比較例22に圧延を施した比較例は、圧延しても50nmを超える析出物はほとんど変化せず、球状で50nm超える析出物として存在するため、十分な強度が得られない。
Claims (5)
- 質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金において、導電率:40%IACS以上を有し、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、少なくもアスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物を有し、左記析出物とアスペクト比a/bが2未満でかつ短径bが20〜50nmとなる析出物との面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占めることを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
- 請求項1に記載のCu−Ni−P−Mg系合金において、Zn、Sn及びInのうち1種以上を合計で0.01%以上1.0%以下含むことを特徴とする優れた強度、導電性及び曲げ加工性を兼備した電子部品用高強度高導電性銅合金。
- 引張強さ:700MPa以上950MPa以下である請求項1または2のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
- 引張強さ:750MPa以上1000MPa以下である請求項2に記載された電子部品用高強度高導電性銅合金。
- 質量割合にて、Ni:1.0%を超え2.0%以下、P:0.1%以上0.5%以下、Mg:0.01%以上0.20%以下を含有し、NiとPの含有量比率Ni/P:4.0以上6.5以下で、残部がCu及び不可避的不純物から成るCu−Ni−P−Mg系合金のインゴットを熱間圧延し、熱間圧延終了時に材料温度600〜850℃から水冷を行って溶体化処理後、300〜550℃で0.1〜24時間の時効処理をして、Ni−P−Mg系析出物の大きさと形状について、長径:a、短径:bとした時、アスペクト比a/bが2〜50でかつ短径bが10〜25nmとなる析出物の面積の総和が銅合金中の全析出物の面積の総和に対して80%以上を占める中間材を製造し、この中間材を冷間圧延する請求項1〜4のいずれかに記載された電子部品用高強度高導電性銅合金の製造方法。
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