以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
請求項1に記載の情報処理装置は、番組に関する情報処理を行う情報処理装置において、番組の映像の表示の処理または記録の処理のいずれかの処理である、予約された処理を実行する対象の予約番組のEIT(Event Information Table)を取得する取得手段(例えば、図9のステップS12の処理を実行する制御部11)と、前記取得手段により取得された前記EITで示される前記予約番組の番組開始時刻が、前記予約番組の番組開始時刻であって、記憶されている番組開始時刻から変更されたか否かの監視を、前記予約番組より前の、変更の原因となる番組の番組開始時刻から開始する監視手段(例えば、図9のステップS12の処理を実行する制御部11)と、前記監視手段により、前記予約番組の番組開始時刻が変更されたことが検出された場合、予約された処理の実行を開始する時刻を更新する更新手段(例えば、図9のステップS19の処理を実行する制御部11)とを備えることを特徴とする。
請求項5に記載の情報処理方法は、番組に関する情報処理を行う情報処理装置の情報処理方法において、前記情報処理装置の取得手段により行われる、番組の映像の表示の処理または記録の処理のいずれかの処理である、予約された処理を実行する対象の予約番組のEITを取得する取得ステップ(例えば、図9のステップS12)と、前記情報処理装置の監視手段により行われる、前記取得ステップの処理により取得された前記EITで示される前記予約番組の番組開始時刻が、前記予約番組の番組開始時刻であって、記憶されている番組開始時刻から変更されたか否かを監視する監視ステップ(例えば、図9のステップS12)と、前記監視ステップの処理により、前記予約番組の番組開始時刻が変更されたことが検出された場合、予約された処理の実行を開始する時刻を更新する更新ステップ(例えば、図9のステップS19)とを含み、前記監視ステップは、前記予約番組より前の、変更の原因となる番組の番組開始時刻から開始されることを特徴とする。
請求項6に記載の記録媒体のプログラム、請求項7に記載のプログラムの各ステップの具体例も、請求項5に記載の情報処理方法の各ステップの発明の実施の形態における具体例と同様である。
本発明の一実施の形態であるディジタル放送受信装置について、図1を参照して説明する。
図1のディジタル放送受信装置1は、アンテナ2によりディジタル放送信号を受信し、その受信したディジタル放送信号をデコードして得られる映像信号や音声信号などを、ディスプレイ3またはスピーカ4に出力する。これにより、ユーザは、ディスプレイ3に表示された映像と、スピーカ4から出力される音声とを視聴することができる。即ち、ユーザは、放送局から放送される各種の番組を視聴することができる。ここで、番組とは、通常のテレビ番組に限らず、音楽、文字放送、プログラム等が放送されるものも含むものとする。
また、ディジタル放送信号には、放送される番組のビデオデータとオーディオデータの他に、EPG(Electronic Program Guide:電子番組表)、EIT等の番組情報のデータ(以下、番組データと称する)も多重されて送信されてくる。
制御部11は、例えば、図示せぬCPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータで構成され、記録媒体14に記録されている制御用プログラム15を実行することにより、ディジタル放送受信装置1の各部を制御する。また、制御部11は、操作入力部12または受光部13から入力される、ユーザの操作に対応する操作信号に従ってディジタル放送受信装置1の各部を制御する。なお、図1においては、制御部11から各部に対する制御線の図示が、適宜省略されている。
ディジタル放送受信装置1の各部を制御することにより、制御部11は、ディジタル放送信号にビデオデータおよびオーディオデータとともに多重されてくる番組データを、デマルチプレクサ18から取得し、メモリ24に記憶させる。番組データには、EPGを構成するためのデータ(以下、EPGデータと称する)や、各番組の放送局、チャンネル、番組、番組開始時刻、番組継続時間などが記述されたEIT(後述する)などが含まれる。また、放送される番組が「繰り上げの可能性あり」などの番組開始時刻の変更の可能性がある場合、EITには、その番組開始時刻の変更の可能性の情報も記載されている。
制御部11は、後述する操作入力部12からの操作信号として与えられるユーザの操作に応じて、メモリ24に記憶されたEPGデータを読み出し、そのEPGデータからEPGを構成して、ディスプレイ3に表示させるように制御する。ディスプレイ3に表示されたEPGを見たユーザが、操作入力部12を操作することにより、所定の番組を視聴する処理の予約操作を行った場合、制御部11は、ユーザにより予約された番組の放送局、チャンネル、番組、番組開始時刻、番組継続時間などを予約データベースとしてメモリ24に記憶させる。また、ユーザにより予約された番組が「繰り上げの可能性あり」などの番組開始時刻の変更の可能性がある番組の場合には、制御部11は、その情報も予約データベースとしてメモリ24に記憶させる。
そして、予約操作が行われた時刻以降に、制御部11は、デマルチプレクサ18が出力するディジタル放送信号から、視聴する処理が予約された対象の番組(以下、予約番組と称する)の情報が記載されたEITを取得し、予約番組の番組開始時刻が変更されたか否かを監視する。制御部11は、この監視によって、予約番組の番組開始時刻が変更されたことを検出した場合、メモリ24に記憶された予約データベースの番組開始時刻のデータを更新する。ここで、番組開始時刻には、時分のみならず日(年月日)も必要に応じて含まれる。従って、番組開始時刻は、例えば、前の日や次の日に変更されることもあり得る。
操作入力部12は、ディジタル放送受信装置1の本体外壁面に設けられた図示せぬ操作ボタンなどからなる。ここで、ディスプレイ3には、ディジタル放送信号に多重されているEPGデータに基づいて、EPGを表示することができるが、その場合、例えば、ユーザは、そのEPGを見ながら、所定の番組を視聴する処理の予約操作などを操作入力部12に行う。操作入力部12は、ユーザの操作を受け付けて、その操作に対応する操作信号を制御部11に出力する。受光部13は、ユーザによって操作されるリモートコントローラ(不図示)が発信する赤外線や電波等の操作信号を受けて制御部11に中継する。なお、リモートコントローラでは、操作入力部12で操作することができることと同様の予約操作等を行うことができる。
記録媒体14は、例えば、RAM等の半導体メモリやハードディスク(磁気ディスク)等で構成され、制御プログラム15を記憶している。なお、記録媒体14は、その他、制御部11の動作上必要なデータを記憶することができる。
チューナ部16は、アンテナ2が出力するディジタル放送信号のトランスポートストリームを受信し、デスクランブラ17に出力する。また、チューナ部16では、アンテナ2からのトランスポートストリームの中から、ユーザの選局に対応するトランスポートストリームのTSパケットをデスクランブラ17に出力することができる。デスクランブラ17は、チューナ部16からのTSパケットのスクランブルを解除してデマルチプレクサ(DEMUX)18に出力する。
チューナ部16は、2つのチューナ16Aおよび16Bで構成される。チューナ部16が複数のチューナを有することにより、それぞれのチューナ16Aおよび16Bで受信される信号を、異なる用途で使用することができる。例えば、チューナ16Aが受信したディジタル放送信号のビデオデータおよびオーディオデータが、ユーザの視聴用として使用される。また、チューナ16Bが受信したディジタル放送信号のビデオデータおよびオーディオデータが、例えば、裏番組の記録(録画)用として使用される。あるいは、チューナ16Bが受信した番組データが、EIT等のデータが更新(変更)されていないかどうかを確認するための監視用として使用される。なお、チューナ部16が有するチューナの個数は、2個に限らない。本実施の形態においては、チューナ部16は、2個のチューナ16Aおよび16Bを有しているものとし、少なくとも1つのチューナは、番組データの取得のために、使用できるものとする。
デマルチプレクサ18は、デスクランブラ17からのスクランブルが解除されたTSパケットを、ビデオデータ、オーディオデータ、EPGデータ、EIT等の番組データ(のTSパケット)に分離して、ビデオデータを映像復号部19と出力I/F(Inter Face)25とに、オーディオデータを音声復号部21と出力I/F25とにそれぞれ出力する。また、EPGデータ、EIT等の番組データは、デマルチプレクサ18から制御部11に出力される。
また、デマルチプレクサ18は、制御部11が出力するEPGデータを映像復号部19およびOSD付加部20を介してディスプレイ3に出力する。
映像復号部19は、デマルチプレクサ18から入力されるビデオデータをデコードし、さらに、NTSC (National Television System Committee)方式等に従った映像信号に変換して、OSD (On Screen Display)付加部20に出力する。
OSD付加部20は、映像信号復号部19から入力される映像信号に、適宜、データ放送用の映像信号、字幕用の映像信号、GUI(Graphical User Interface)用の映像信号などを重畳し、ディスプレイ3に出力する。なお、重畳する映像信号がない場合、映像復号部19から入力された映像信号をディスプレイ3に出力する(スルー出力する)。
音声復号部21は、デマルチプレクサ18から入力されるオーディオデータをデコードし、音声信号を得て、スピーカ4に出力する。
ネットワークI/F(Inter Face)22は、例えば、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデムや、LAN (Local Area Network)カード等で構成され、インターネットなどの各種のネットワークとの間の通信インタフェースとして機能する。制御部11は、ネットワークI/F22を介して、番組配列情報(SI情報)などを配信する番組情報配信サイトにアクセスすることにより、アンテナ2で受信するディジタル放送信号に多重される番組データとは別に、番組データを得ることができる。
タイマ23は、計時動作を行い、現在時刻を表す時刻情報を制御部11に出力する。
メモリ24は、制御部11から供給されるディジタル放送受信装置1の制御に必要な各種のデータを記憶する。例えば、メモリ24は、アンテナ2により受信したディジタル放送信号のうち、EPGデータやEITのデータを記憶する。また、上述したように、メモリ24は、制御部11から供給されるユーザにより予約された番組の放送局、チャンネル、番組(名)、番組開始時刻、番組継続時間などを予約データベースとして記憶する。なお、メモリ24を設けずに、制御用プログラム15が記憶される記録媒体14に、上述のEIT等のデータや予約データベースを記憶させるようにしてもよい。
出力I/F25は、デマルチプレクサ18から入力されるビデオデータまたはオーディオデータなどのディジタルデータを、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394データバス6を介して接続されるディジタル記録再生装置5に出力する。ディジタル記録再生装置5は、ディジタル放送受信装置1から出力されるビデオデータまたはオーディオデータを、図示せぬ記録媒体に記録する。なお、出力I/F25には、D/A(Digital/Analog)変換部を設け、出力I/F25では、デマルチプレクサ18からのビデオデータまたはオーディオデータ等のディジタルデータをアナログデータに変換してから出力することができる。その場合、ディジタル記録再生装置5に代わって、アナログの記録再生装置がディジタル放送受信装置1と接続され、アナログの記録再生装置では、ディジタル放送受信装置1で受信された放送番組などのビデオデータやオーディオデータを記録することが可能となる。
以上のように構成されるディジタル放送受信装置1では、アンテナ2において放送局から放送される各種の番組のディジタル放送信号を受信し、チューナ部16、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、映像復号部19、およびOSD付加部20を介してディスプレイ3に供給して表示させたり、チューナ部16、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、および音声復号部21を介して、スピーカ4に供給して出力させることができる。
また、ディジタル放送受信装置1では、制御部11が、ディジタル放送信号に多重されてくるEPGデータを、アンテナ2、チューナ部16、デスクランブラ17、およびデマルチプレクサ18を介して取得し、EPGを構成してディスプレイ3に表示させることができる。
さて、ディジタル放送では、上述したように、放送される番組のビデオデータおよびオーディオデータの他に、EPGデータやEIT等の番組データがディジタル放送信号に多重されて送信され、ディジタル受信装置1において受信される。そして、ディジタル放送受信装置1は、受信したEPGデータから、EPGを構成し、ディスプレイ3の画面に表示させる。また、ディジタル放送受信装置1は、受信したEITから放送される番組の番組開始時刻、番組継続時間や、「繰り上げの可能性あり」等の番組開始時刻の変更の可能性の情報を得ることができる。
そこで、図2乃至図7を参照して、EITを受信することにより得られる情報と、EPGデータにより構成されるEPGについて説明する。
EIT(Event Information Table)は、イベントに関する情報をもつテーブルであり、イベントとは、ここでは、例えば、番組のことを表す。即ち、EITは、番組に関する情報が記載されたテーブルである。記載される情報の具体的な内容については、図3と図4を参照して後述する。
EITは、EIT[p/f]のセクションとEIT[schedule]のセクションとで構成される。EIT[p/f]とは、EIT[present/following]を意味し、EIT[p/f]には、現在放送している番組または次に放送される番組に関する情報が記載される。一方、EIT[schedule]には、現在放送している番組または次に放送される番組だけではなく、それ以降の、当日から運用規定で決められている日数分の番組に関する情報が記載される。このため、EIT[p/f]のセクションのデータ構造とEIT[schedule]のセクションのデータ構造は、記載される番組の数が異なるだけである。
図2を参照して、EIT[p/f]とEIT[schedule]について具体的に説明する。図2は、ある放送局の、あるチャンネルにおいて放送される1日の番組のタイムテーブルである。
図2では、番組Aは1:00乃至2:00の時刻に放送されることを表している。また、番組Bは2:00乃至3:00の時刻に放送されることを表している。以下、同様に、番組Cは3:00乃至4:00の時刻に、番組Dは4:00乃至5:00の時刻に、番組Eは5:00乃至6:00の時刻に、番組Fは6:00乃至7:00の時刻に、および番組Gは7:00乃至8:00の時刻にそれぞれ放送されることを表している。
EIT[schedule]において、運用規定で決められている日数が、例えば、1日であるとすると、EIT[schedule]には、番組A乃至番組Gに関する情報が記載される。
また、例えば、いまの時刻が1:30で、時刻1:30にディジタル放送受信装置1がEIT[p/f]を受信した場合、現在放送している番組(present)は、番組Aであるから、ディジタル放送受信装置1が受信したEIT[p/f]の現在放送している番組(present)を表すセクションには番組Aに関する情報が記載されている。また、次に放送される番組(following)は、番組Bであるから、ディジタル放送受信装置1が受信したEIT[p/f]の次に放送される番組(following)のセクションには、番組Bに関する情報が記載されている。
さらに、例えば、いまの時刻が3:30で、時刻3:30にディジタル放送受信装置1がEIT[p/f]を受信した場合、現在放送している番組(present)は、番組Cであるから、ディジタル放送受信装置1が受信したEIT[p/f]の現在放送している番組(present)を表すセクションには番組Cに関する情報が記載されている。また、次に放送される番組(following)は、番組Dであるから、ディジタル放送受信装置1が受信したEIT[p/f]の次に放送される番組(following)のセクションには番組Dに関する情報が記載される。
次に、図3と図4を参照して、EITとして受信する情報の具体的な内容について説明する。
図3は、EITのセクションのデータ構造(シンタックス(syntax))を示している。EIT[p/f]のセクションおよびEIT[schedule]のセクションのどちらも、図3に示すデータ構造が採用される。
図3に示すEITのセクションの構成において、L1で示すネットワークID(original_network_id)は、放送局を表す。ネットワークIDは、BSディジタル放送、地上ディジタルテレビジョン放送、地上ディジタル音声放送など、各放送形態に割り当てられたID(Identifier)である。また、L2で示すサービスID(service_id)は、その放送局におけるチャンネルを表す。L3で示すイベントID(event_id)は、ネットワークIDが表す放送局のサービスIDが表すチャンネルで放送される番組(以下、該当番組と称する)を表す。L4で示すスタートタイム(start_time)は、該当番組の放送が開始される番組開始時刻を表す。また、L5で示すドュレーション(duration)は、該当番組の放送が継続される時間(番組継続時間)を表す。さらに、L6で示すコンテント記述子(descriptor())は、後述するデータ構造を有し、そこには、該当番組が、例えば、「繰り上げの可能性あり」かどうかなどの情報が記載される。コンテント記述子(descriptor())の詳細は、図4を参照して後述する。
L7で示すセクションナンバ(section_number)は、セクションが、EITのセクションのうちのEIT[p/f]のセクションの場合に、そのEIT[p/f]が現在放送している番組(present)の情報を表すものであるか、次に放送される番組(following)の情報を表すものであるかを区別するために割り当てられる番号である。セクションナンバが、“section_number=0”である場合、そのセクションは、現在放送している番組のEIT[p/f]のセクションであることを意味し、セクションナンバが、“section_number=1”である場合、そのセクションは、次に放送される番組のEIT[p/f]のセクションであることを意味する。
L8で示すバージョンナンバ(version_number)は、EITのバージョンを表し、このバーションナンバが変更(更新)された場合、EITが更新されたことを表す。
図3に示すEITのセクションのデータ構造において、L9で示すforループ内の情報は、1番組に対して一意に決められる情報である。従って、EITのセクションがEIT[p/f]のセクションの場合、forループ内に記載される情報は、現在放送されている番組か、次に放送される番組のどちらか1つの番組の情報となるので、forループの変数Nは1(N=1)となる。一方、EITのセクションがEIT[schedule]のセクションの場合、forループの変数Nは、当日から運用規定で決められている期間の間に放送される全番組の数とされる。つまり、EIT[schedule]のセクションのforループ内に記載される情報は、複数の番組に関する情報となる。
図4は、図3のL6で示すコンテント記述子(descriptor())のデータ構造(シンタックス)を示している。
コンテント記述子は、L11で示す記述子タグ(descriptor_tag)、L12で示す記述子長(descriptor_length)、L13で示すcontent_nibble_level_1、L14で示すcontent_nibble_level_2、L15で示すuser_nibble、およびL16で示すuser_nibbleで構成される。
記述子タグ(descriptor_tag)により、各記述子が識別される。記述子長(descriptor_length)は、以下に記載されるデータ部分の全バイト長を規定する。
次のcontent_nibble_level_1とcontent_nibble_level_2との2つの値により、該当番組のジャンルが表される。例えば、「content_nibble_level_1=0x1,content_nibble_level_2=0x0」の場合は、該当番組が「スポーツニュース」のジャンル、「content_nibble_level_1=0x1,content_nibble_level_2=0x1」の場合は、該当番組が「野球」のジャンルであることをそれぞれ表す(“0x”は16進表記であることを示す。以下についても同様)。
但し、「content_nibble_level_1=0xE」かつ「content_nibble_level_2=0x0」の場合は、該当番組のジャンルではなく、該当番組の番組特性を表す。番組特性とは、例えば、「延長の可能性あり」、「繰り下げの可能性あり」、または「繰り上げの可能性あり」などのことである。具体的な番組特性の情報(該当番組がどのような特性をもつかについての情報)が、次の2つのuser_nibbleの値で認識される。例えば、1つ目のuser_nibble=0x0および2つ目のuser_nibble=0x5の場合、該当番組が「繰り上げの可能性あり」であることを表している。なお、「content_nibble_level_1=0xE」かつ「content_nibble_level_2=0x0」でない場合は、2つのuser_nibbleは、特別の意味を表さない。
以上のEITのセクションのデータ構造およびその内部の各データの定義は、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses:社団法人電波産業会)規格TR-B14[付録B](番組特性コードの流動編成付属情報)などに基づいている。
図5は、EIT(イベント情報テーブル)の例を表している。
EIT41は、EITのセクションの集まりである。即ち、セクション51は、チャンネル(service_id)が“101”で、現在放送している(section_number=0)番組(event_id)が、”11”であることが記載されたEIT[p/f]のセクションである。なお、”event_loop”は、図3のL9で示す”for”ループに対応している。また、図5では、図3で示したservice_id,section_number,event_id以外の項目については、省略している。
セクション52は、チャンネル(service_id)が“101”で、次に放送される(section_number=1)番組(event_id)が、”12”であることが記載されたEIT[p/f]のセクションである。さらに、セクション53は、チャンネル(service_id)“101”では、番組(event_id)”11”,”12”,”13”が放送される(予定である)ことが記載されたEIT[schedule]のセクションである。
セクション61乃至63は、チャンネル(service_id)“102”に関する情報が記載されている。即ち、セクション61は、チャンネル(service_id)が“102”で、現在放送している(section_number=0)番組(event_id)が、”21”であることが記載されたEIT[p/f]のセクションである。また、セクション62は、チャンネル(service_id)が“102”で、次に放送される(section_number=1)番組(event_id)が、”22”であることが記載されたEIT[p/f]のセクションである。さらに、セクション63は、チャンネル(service_id)“102”では、番組(event_id)”21”,”22”,”23”が放送される(予定である)ことが記載されたEIT[schedule]のセクションである。
ここで、テーブルとは、情報を記載するシンタックス(syntax)の種類であり、上述のEITの他、チャンネル名や放送事業者名など編成チャンネルに関するサービス情報を記載したサービス記述テーブル(SDT: Service Description Table)などがある。
図6は、EPGデータを基に構成されたEPGの表示例を示している。
図6において、EPG81は、「番組表」のタイトル欄82、各チャンネル毎に放送される時刻と番組名等が表示される番組欄83、および番組の詳細表示欄84に大別される。ユーザが操作入力部12などを操作することにより、番組欄83のなかのいずれか1つの番組を選択した場合、番組の詳細表示欄84には、選択された番組の詳細な説明が表示される。また、その場合、選択された番組が番組特性の情報を有していれば、その番組特性の情報も番組の詳細表示欄84に表示される。なお、EPG81は、例えば、図示せぬカーソルとともに表示され、ユーザは、操作入力部12を操作することにより、カーソルを移動して、番組欄83の中のいずれか1つの番組のものを選択することができる。
図6のEPG81は、チャンネル”101”の時刻8:15に放送開始の「まごころ」という番組名の番組(ドラマ)がユーザにより選択されている状態を示している。このとき、番組の詳細表示欄84には、選択された番組「まごころ」の詳細な説明が表示されている。即ち、番組の詳細表示欄84には、チャンネル(service_id)”101”、放送チャンネル名”NHC放送”、番組名”まごころ”、最終回であるという説明の”最終回”、放送日”9/30”、および放送時間帯(放送開始時刻と放送終了時刻)”8:15−8:30”が表示されている。また、番組の詳細表示欄84には、番組特性の情報として、この番組が「繰り上げ可能性あり」であることも表示されている。
図7は、EPGの番組の詳細表示の他の例を示している。
上述の図6では、EPG81の下側の一部分に、選択された番組の詳細表示欄84が表示されたのに対して、図7は、選択された番組の詳細説明画面91が、EPG81とは別に新たな画面として、表示される例である。例えば、図6のEPG81の番組欄83のいずれかの番組がユーザにより選択されると、その選択された番組に対応する図7の詳細説明画面91が表示される。
番組の詳細説明画面91は、「番組説明」のタイトル欄92、図6の番組の詳細表示欄84と同様の内容を表示する詳細表示欄93、および、選択された番組に対する付加情報(説明)を表示する詳細表示欄94に大別される。詳細表示欄93には、図6の詳細表示欄84と同様の情報が表示されるので、その説明を省略する。
詳細表示欄94では、例えば、図7に示すように、選択された番組に対するユーザ(視聴者)へのメッセージなどを表示するメッセージ欄95、選択された番組のジャンルを表示するジャンル欄96、および選択された番組の映像と音声の出力信号の種類を表示する信号種類表示欄97などが表示される。
メッセージ欄95では、「まごころ最終回」「おたのしみに」のメッセージが表示されている。また、ジャンル欄96では、この番組(「まごころ」)が、「ドラマ」のジャンルに属する番組であることが表示されている。さらに、信号種類表示欄97では、この番組において出力される映像信号は「HD(High Definition)」で、音声信号は「ステレオタイプ」であることが表示されている。
以上のように、EPG81や番組の詳細説明画面91上の各番組に、その番組の番組特性を表示させるようにしたことにより、ユーザは、その番組が「変更の可能性あり」などの番組特性を有していることを認識することができる。
次に、図8と図9のフローチャートを参照して、ディジタル放送受信装置1の予約実行処理について説明する。なお、ここで予約される処理は、ユーザが、未来に放送される所定の番組の視聴をすることができるようにする処理(視聴予約の処理)とし、予約が実行されることとは、ユーザが所定の番組を視聴できるように、ディジタル放送受信装置1が、予約された番組を受信して、その映像信号と音声信号をディスプレイ3とスピーカ4にそれぞれ出力することをいう。また、ディジタル放送受信装置1が予約実行時に必要な時間をX秒とする。即ち、ディジタル放送受信装置1の制御部11が、予約の実行を各部に命令(制御)してから、実際にディスプレイ3またはスピーカ4に映像や音声が出力されるまでに、X秒かかるものとする。従って、予約された番組の開始時刻X秒前から予約された処理を開始する必要がある。
ユーザが所定の番組を視聴する予約を行う場合、まず、ユーザは操作入力部12を操作し、ディジタル放送受信装置1は、その操作に対応して、EPGをディスプレイ3に表示させる。即ち、ディジタル放送受信装置1の制御部11は、操作入力部12からのユーザの操作に応じて、既に受信してメモリ24に記憶しているEPGデータからEPGを構成し、そのEPGをデマルチプレクサ18、映像復号部19、およびOSD付加部20を介してディスプレイ3に供給して表示させる。ユーザは、ディスプレイ3に表示された、例えば、図6で説明したEPG81を確認し(見て)、視聴したい番組を予約する操作を行う。
ここで、ユーザが予約した番組が、例えば、「繰り上げの可能性あり」等の変更の可能性ありの番組であるかどうかによって、ディジタル放送受信装置1は、図8または図9に示す予約実行処理を行う。即ち、予約番組の番組開始時刻が変更される可能性がない場合、ディジタル放送受信装置1は、図8の予約実行処理を行い、予約番組が、例えば、「繰り上げの可能性あり」の番組である場合、ディジタル放送受信装置1は、図9の予約実行処理を行う。
図8は、予約番組の番組開始時刻が変更される可能性がない場合、即ち、予約番組が「繰り上げの可能性あり」等の変更の可能性ありの番組ではない場合の、ディジタル放送受信装置1の制御部11の予約実行処理を示している。
ユーザにより、番組開始時刻が変更される可能性がない所定の番組を視聴する予約操作が行われると、ディジタル放送受信装置1の制御部11は、図8の予約実行処理を開始する。
初めに、ステップS1において、制御部11は、視聴が予約された番組である予約番組の情報をメモリ24の予約データベースに記憶して、ステップS2に進む。即ち、制御部11は、メモリ24に記憶されているEPGを構成するEPGデータから、ユーザが操作入力部12を操作して選択(予約)した番組の、放送局、チャンネル、番組、番組開始時刻、番組継続時間(番組開始時刻と番組終了時刻とから求めても良い)などを取得し、予約データベースとしてメモリ24に記憶させる。また、制御部11は、ユーザが操作入力部12を操作して選択(予約)した番組をEPGと操作入力部12から入力される操作信号とから認識し、メモリ24に記憶されているEITから、予約番組の放送局、チャンネル、番組、番組開始時刻、番組継続時間などを取得し、予約データベースとしてメモリ24に記憶させることもできる。
ステップS2において、制御部11は、タイマ23から入力される時刻情報とメモリ24の予約データベースに記憶された予約番組の番組開始時刻とに基づいて、予約開始時刻(予約番組の番組開始時刻)X秒前であるか否かを判定する。制御部11は、予約開始時刻X秒前であると判定されるまで、ステップS2の処理を繰り返す。
ステップS2で、予約開始時刻X秒前であると判定された場合、ステップS3に進み、制御部11は、予約の実行を開始して処理を終了する。即ち、チューナ16Aは、制御部11の制御により、アンテナ2で受信されたディジタル放送信号から予約番組のチャンネルの信号を選択する。制御部11は、チューナ16Aが受信した予約番組のビデオデータを、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、映像復号部19、およびOSD付加部20を介してディスプレイ3に供給して表示させる。また、制御部11は、チューナ16Aが受信した予約番組のオーディオデータを、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、および音声復号部21を介してスピーカ4に供給して出力させる。
図9は、予約番組が「繰り上げの可能性あり」の番組である場合の、ディジタル放送受信装置1の制御部11の予約実行処理を示している。
ユーザにより「繰り上げの可能性あり」の番組を視聴する予約操作が行われると、ディジタル放送受信装置1の制御部11は、図9の予約実行処理を開始する。
初めに、ステップS11において、制御部11は、図8のステップS1と同様に、視聴が予約された番組である予約番組をメモリ24の予約データベースに記憶して、ステップS12に進む。
ステップS12において、制御部11は、チューナ部16のチューナ16Aと16Bのうちの所定の一方、例えば、チューナ16Bを制御することで、ディジタル放送信号に多重されてくる、予約番組のチャンネルのEIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視を開始する。即ち、チューナ16Bは、アンテナ2で受信されたディジタル放送信号から予約番組のチャンネルの信号を選択し、デスクランブラ17を介して、デマルチプレクサ18に供給する。制御部11は、デマルチプレクサ18を制御することにより、デスクランブラ17を介してデマルチプレクサ18に供給される信号から、予約番組のチャンネルのEITのセクションを分離させる。そして、制御部11は、デマルチプレクサ18で分離されたEITのセクションが、予約番組のEIT[p/f]またはEIT[schedule]のセクションである場合、そのEIT[p/f]またはEIT[schedule]を取得する。デマルチプレクサ18で分離されたEITのセクションが、予約番組のEIT[p/f]またはEIT[schedule]のセクションであるかどうかは、受信したEIT[p/f]またはEIT[schedule]のセクションのイベントID(event_id)で認識することができる。
ステップS12の処理の後、ステップS13に進み、制御部11は、タイマ23から入力される時刻情報とメモリ24の予約データベースに記憶された番組開始時刻とに基づいて、現在時刻が予約開始時刻X秒前であるか否かを判定する。ステップS13で予約開始時刻X秒前であると判定された場合、ステップS14に進み、制御部11は、予約の実行を開始し、ステップS12で開始したEIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視を終了して、処理を終了する。即ち、制御部11は、EIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視をしているチューナ16Bと異なるもう一方のチューナ16Aに、アンテナ2で受信されたディジタル放送信号から予約番組のチャンネルの信号を選択させる。また、制御部11は、チューナ16Aが受信した予約番組のビデオデータを、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、映像復号部19、およびOSD付加部20を介してディスプレイ3に供給して表示させる。さらに、制御部11は、チューナ16Aが受信した予約番組のオーディオデータを、デスクランブラ17、デマルチプレクサ18、および音声復号部21を介してスピーカ4に供給して出力させる。
また、ステップS13で、予約開始時刻X秒前ではないと判定された場合、ステップS15に進み、制御部11は、ステップS12で監視を開始したEIT[p/f]が更新(変更)されたか否かを判定する。即ち、制御部11は、EIT[p/f]のセクションのバージョンナンバ(version_number)が更新(変更)されたEIT[p/f]を受信したか否かを判定する。
ステップS15で、EIT[p/f]が更新されたと判定された場合、ステップS16に進み、制御部11は、ステップS12で監視を開始したEIT[present]に予約番組が現れたか否かを判定する。ここで、EIT[present]は、EIT[p/f]の予約番組のチャンネルのセクションのうち、セクションナンバが0(section_number=0)であるセクションのことを意味する。ステップS16で、EIT[present]に予約番組が現れたと判定された場合、ステップS14に進み、制御部11は、上述したように、予約の実行を開始する。
一方、ステップS16で、EIT[present]に予約番組が現れていないと判定された場合、ステップS17に進み、制御部11は、EIT[following]に予約番組が現れたか否かを判定する。ここで、EIT[following]は、EIT[p/f]の予約番組のチャンネルのセクションのうち、セクションナンバが1(section_number=1)であるセクションのことを意味する。ステップS17で、EIT[following]に予約番組が現れていないと判定された場合、後述するステップS20に進む。
また、ステップS17で、EIT[following]に予約番組が現れたと判定された場合、ステップS18に進み、制御部11は、タイマ23から入力される時刻情報とメモリ24の予約データベースに記憶された番組開始時刻とに基づいて、現在時刻が予約開始時刻X秒前以内であるか否かを判定する。ステップS18で、現在時刻が予約開始時刻X秒前以内であると判定された場合、ステップS14に進み、制御部11は、上述したように、予約の実行を開始し、その後、処理を終了する。
一方、ステップS18で、現在時刻が予約開始時刻X秒前以内ではないと判定された場合、ステップS19に進み、制御部11は、メモリ24に記憶された予約データベースの、予約番組のチャンネルのセクションのうちのEIT[following]のセクションのデータの中の、(予約)番組に関するデータ(forループ内の番組(event_id)、番組開始時刻(Start_time)、番組継続時間(duration)など)を、ステップS15で受信したEIT[p/f]により更新して、ステップS13に戻る。なお、EIT[following]のセクションのデータの中の、番組に関するデータだけでなく、EIT[following]のセクションを全て更新する(上書きする)ようにしてもよい。
また、ステップS15でEIT[p/f]が更新されていないと判定された場合、または、ステップS17でEIT[following]に予約番組が現れていないと判定された場合、ステップS20に進み、制御部11は、ステップS12で監視を開始したEIT[schedule]が更新されたか否かを判定する。即ち、制御部11は、EIT[schedule]のセクションのバージョンナンバ(version_number)が更新(変更)されたEIT[schedule]を受信したか否かを判定する。ステップS20でEIT[schedule]が更新されていないと判定された場合、ステップS13に戻る。
一方、ステップS20でEIT[schedule]が更新されたと判定された場合、ステップS21に進み、制御部11は、EIT[schedule]のセクションのなかの、予約番組の番組開始時刻(start_time)が変更されたか否かを判定する。ステップS21で予約番組の番組開始時刻が変更されたと判定された場合、即ち、予約番組の番組開始時刻が変更されたことが検出された場合、ステップS19に進み、制御部11は、メモリ24に記憶された予約データベースの予約番組の番組開始時刻(Start_time)を、ステップS20で受信したEIT[schedule]により更新(変更)して、ステップS13に戻る。即ち、ステップS19では、制御部11は、予約番組に対する予約された処理の実行を開始する時刻を更新する。
また、ステップS21で、予約番組の番組開始時刻が変更されていないと判定された場合、即ち、予約番組の番組開始時刻が変更されたことが検出されなかった場合、ステップS13に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
以上のように、ディジタル放送受信装置1の予約実行処理によれば、予約操作が行われると、予約番組の番組開始時刻より前の時刻からEITのセクションの監視、即ち、予約番組の番組開始時刻が変更されたか否かの監視が開始され、番組開始時刻が変更されたことが検出されると、予約された処理の実行を開始する時刻が更新されるので、予約番組が繰り下げされた場合はもちろん、繰り上げされた場合においても、確実に予約処理を実行することができる。なお、図9の予約実行処理は、予約番組が「繰り上げの可能性あり」の番組の他、「繰り下げの可能性あり」の番組に対して行うこともできる。
上述した例では、ディジタル放送受信装置1は、2つのチューナ16Aと16Bを有するものとしたので、1つのチューナ16Bが、ユーザが視聴する番組の受信に用いられている場合であっても、もう1つのチューナ16Aによって、EIT[p/f]およびEIT[schedule]を受信することにより、EIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視を常時行うことが可能である。チューナ16Bが、ユーザが視聴する番組の受信に使用されていない場合、つまり、ディジタル放送受信装置1が、いわゆるスタンバイ状態である場合は勿論、EIT[p/f]およびEIT[schedule]を常時受信することが可能である。
ディジタル放送受信装置1がチューナを1つだけ有していて、その1つのチューナがユーザの番組の視聴に使用されている場合、あるいは、2以上のチューナを有しているが、全てのチューナがEIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視用以外の他の用途に使用されている場合、ディジタル放送受信装置1において、EIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視をすることは困難である。
例えば、予約番組の放送局(ネットワークID)と異なる放送局を受信中(視聴中)のときには、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]の監視をすることは困難である。そこで、このような場合には、例えば、ディジタル放送受信装置1は、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]に記載されている番組開始時刻確認のため、ユーザに放送局の切換えを促し、ユーザの許可を得て所定時間だけ予約番組と同一の放送局に切換えることにより、最新のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を受信するようにすることができる。
但し、ディジタル放送受信装置1が1つのチューナを有している場合において、ユーザが、そのチューナによって、予約番組の放送局(ネットワークID)と同一の放送局の番組を受信して視聴しているときには、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を監視して、番組開始時刻の変更に即時に対応することが可能である。
また、チューナ部16により受信されるデータを用いるのではなく、各放送局が送出している番組配列情報と同様のデータを保持する番組情報配信サイト(web)を開設し、ディジタル放送受信装置1の制御部11が、ネットワークI/F22を介して、そのサイトにアクセスするようにして、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]の最新情報を常に取得するようにすることもできる。
また、本実施の形態では、EPGは、チューナ部16により受信されるEPGデータを用いてディスプレイ3に表示されるようにしたが、その他、EPGを放送する専用の番組として受信したデータを用いてもよいし、EPGを配信するサイトにアクセスしてEPGデータを取得するようにしてもよい。
上述した例では、ユーザによる視聴を可能とする処理をディジタル放送受信装置1における予約の処理としたが、予約の処理は、視聴に限らず、その他の処理、例えば、記録(予約録画)でもよい。例えば、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を監視して、番組開始時刻となったとき、ディジタル放送受信装置1は、予約番組のビデオデータおよびオーディオデータに対応する映像信号および音声信号を、出力I/F25を介してディジタル記録再生装置5に出力して、ディジタル記録再生装置5に記録(録画)させるようにしてもよい。
あるいは、その他の記録媒体をディジタル放送受信装置1内に設け、記録の予約処理が実行された場合、ディジタル放送受信装置1内に設けられた所定の記録媒体に予約番組のビデオデータおよびオーディオデータに対応する映像信号および音声信号を記録するようにすることもできる。また、その他の記録媒体をディジタル放送受信装置1内に設けずに、記録媒体14やメモリ24に予約番組のビデオデータおよびオーディオデータに対応する映像信号および音声信号を記録するようにしてもよい。
上述の例では、ディジタル放送受信装置1の制御部11は、1以上の番組が予約された時点から、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を監視して、予約番組の番組開始時刻に変更がないかどうかを検出するようにしたが、予約番組の番組開始時刻の所定時間前(例えば、3時間前)の時刻から、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を監視するようにしてもよい。
また、例えば、予約番組の直前の番組の番組開始時刻以前の時刻や、繰り上げの原因となる(例えば、野球中継などの)番組の開始時刻以前の時刻から、予約番組のEIT[p/f]およびEIT[schedule]を監視するようにすることもできる。ここで、予約番組の直前の番組の番組開始時刻は、EIT[schedule]のセクションのデータ、または、EPGデータを基に知ることができる。また、繰り上げの原因となる番組は、EITのデータにおいて、繰り上げの原因となる番組以降の時刻に放送される番組は、「繰り上げの可能性あり」の番組となるので、「繰り上げの可能性あり」の番組の直前の番組を繰り上げの原因となる番組とすることができる。あるいは、「野球中継」などの番組は、雨天により中止となることがあり、その場合、それ以降の番組が繰り上げされることもありうる。そこで、EITのセクションのコンテント記述子に記載されるジャンルのうち、「野球」などのジャンルを繰り上げの原因となる番組として登録しておき、そのジャンルを参考に決定することもできる。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM(Read Only Memory)や、ハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
1 ディジタル放送受信装置, 2 アンテナ, 3 ディスプレイ, 4 スピーカ, 5 ディジタル記録再生装置, 6 IEEE1394データバス, 11 制御部, 16 チューナ部,16A,16B チューナ, 17 デスクランブラ, 18 デマルチプレクサ, 19 映像復号部, 20 OSD付加部, 21 音声復号部, 22 ネットワークI/F, 23 タイマ, 24 メモリ, 25 出力I/F