JP4481452B2 - 可搬作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可搬作業機に関し、特に、真空圧による吸着力により、作業位置に臨む設置面に固定される可搬作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
作業現場に携行し、真空圧による吸着力を利用して作業位置に臨む所要の設置面に固定し、穴あけ加工等の作業を行う種々の可搬作業機が開発されている。
例えば特開平8−336826号公報には、エレベータのかご床に、コンクリート面加工用コアドリル装置を支持してなる穿孔装置用の吸着固定装置が記載されている。この吸着固定装置は、吸着体の下面から吸着パッキンを突出させ、この吸着パッキンで密封された吸着体とかご床面との間の空間に真空圧を形成する。このような吸着固定装置では、吸着パッキンの弾性により、床面がある程度粗く形成されている場合でも、所要位置にコアドリル装置を確実に吸着固定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように真空圧による吸着力で固定する従来の吸着固定装置は、吸着パッキン等の弾性シール材が吸着体と床面との間に配置されているため、この吸着体と床面との間の弾性シール材で区画される空間が比較的大きな空気溜りを形成する。このため、真空圧の大きさによって吸着力が変動すると、弾性シール材の圧縮量が変動し、吸着体と床面との間の距離も変化する。工具位置および姿勢を正確に制御することは困難である。一方、弾性シール材をある程度硬い材料で形成すると、圧縮量の変動を抑制することはできるが、しかし、床面の凹凸に追従し難くなり、床の撓み等により床面が僅かに変形しただけで弾性シール材が床面から離れ、これにより、真空圧状態が破壊され、急激に吸着力を喪失し、簡単に床面から外れてしまう可能性がある。
【0004】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので作業位置に臨む所要の設置面に真空圧による吸着力で固定され、真空圧がある程度変化しても工具を正確な位置に、一定の姿勢を保持しつつ所要の吸着力で確実に保持することが可能な可搬作業機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明によると、作業用工具を支えるフレーム部と、作業位置に臨む設置面に吸着され、このフレーム部を支えるベース部とを備えた可搬作業機であって、このベース部は、上面に形成されて前記フレーム部を支える支持面と下面に開口しかつ真空圧源に接続される溝と周部に配置された弾性シールリップとを有する吸着板を備え、この弾性シールリップは、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、吸着板と設置面との間を密封し、前記溝に作用する真空圧により、吸着板を設置面に吸着させて固定し、更に、前記支持面から上方に延びる固定シャフトと、この支持面上を摺動可能なフレーム部の底壁に形成され、前記固定シャフトを移動可能に挿通する調整孔と、この調整孔から突出した固定シャフトの端部に装着される押え板と、この押え板と底壁とを互いに離隔する方向に付勢することによりこの底壁を前記支持面に押圧してフレーム部を固定し、この付勢を解除することによりフレーム部を移動可能とするロック装置とを備え、前記フレーム部を前記支持面に対して位置調整可能である可搬作業機が提供される。
【0006】
更に、本発明によると、作業用工具を支えるフレーム部と、作業位置に臨む設置面に吸着され、このフレーム部を支えるベース部とを備えた可搬作業機であって、前記ベース部は、下面に開口しかつ真空圧源に接続される溝と周部に配置された弾性シールリップとを有する吸着板を複数装着する台板を備え、前記弾性シールリップは、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、吸着板と設置面との間を密封し、前記溝に作用する真空圧により、吸着板を設置面に吸着させて固定し、前記台板は、それぞれの吸着板の溝を真空圧源に連通する通路を内部に形成されかつフレーム部を支える支持面を上面に形成され、前記フレーム部は、この支持面に対して位置調整可能である可搬作業機が提供される。
これらの可搬作業機は、溝内の圧力が規定値を超えたときに、作業用工具を作動不能とする安全装置を備えることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1から図6は本発明の好ましい実施形態による可搬作業機を示す。本実施形態の可搬作業機は、携帯式穴あけ機10として形成してあり、作業用工具である電気ドリル12を前面部で支えるフレーム部14と、このフレーム部14を下側から支えるベース部16とを備え、このベース部16を、作業位置に臨む所要位置の設置面に真空圧で吸着固定し、所要の穴あけ作業を行うものである。
【0008】
図1から図3に示すように、フレーム部14は、前面部に設けた摺動板18を介して電気ドリル12を上下動可能に装着しており、側部には、例えばドリルあるいは環状刃物等の先端部に位置する回転刃物を所要位置に向けて昇降させる送りハンドル20を配置してある。この送りハンドル20と摺動板18とは図示しない複数の歯車とラックによって連結されている。また、このフレーム部14の上部には、穴あけ機10を所要位置に移動する際に利用可能な把手22を設け、下部には、ベース部16上を摺動する底壁24を設けてある。この底壁24には、後述する固定シャフトを移動可能に挿通する調整孔として、長孔26がその長軸を穴あけ機10の前後方向に沿わせた状態で形成されている。
【0009】
本実施形態のベース部16は、穴あけ機10の前後方向に長軸を沿わせて配置したほぼ長円形状の金属製吸着板28を備えており、底壁24を介してフレーム部14を摺動可能に支える平坦な支持面30がこの吸着板28の上面に形成されている。この吸着板28の支持面30からは、底壁24の長孔26に挿通される固定シャフト32が延び、この長孔26から突出する固定シャフト32の先端部には、長孔26の長軸よりも大径に形成された円板状の押え板34が装着され、ナット36により固定シャフト32上に保持されている。本実施形態における固定シャフト32の外径は長孔26の短軸寸法にほぼ等しく、したがって、フレーム部14は長孔26の長軸方向すなわちベース部16に対して前後方向に移動することができ、更に、固定シャフト32を中心として回転することもできる。
【0010】
図2,図3および図6に示すように、支持面30上の所要位置でフレーム部14を固定するロック装置38が底壁24に配置されている。本実施形態のロック装置38は、底壁24の頂面に形成した深溝40内に2つの大径ボール42と1つの小径ボール44とを収容し、この深溝40に連通する横穴46に、小径ボール44を横方向に移動するための駆動ねじ48を螺合させて形成してある。符号50は、この駆動ねじ48を作動するためのロックハンドルを示す。
【0011】
本実施形態のロック装置38は、深溝40の長さが2つの大径ボール42の径の和にほぼ等しく、幅が大径ボール42の径にほぼ等しい。また、深さは、大径ボール42の径と等しいかあるいはこれよりも僅かに大きく形成し、大径ボール42が深溝40内に完全に収容された状態では、これらの大径ボール42が底壁の頂面から突出しないことが好ましい。一方、横穴46は小径ボール44よりも大きくかつ大径ボール42よりも小さい径を有し、したがって、小径ボール44は、これらの横穴46と深溝40との境界部に位置し、これらの間を自由に移動することができる。
【0012】
図6の(A)は、このロック装置38が、3つのボール42,44を介して押え板34と底壁24とを互いに離隔する方向に付勢することにより、この底壁24を吸着板28の支持面30に押圧し、フレーム部14を固定した状態を示す。駆動ねじ48を横穴46内にねじ込むことにより、小径ボール44が横穴46から深溝40内に次第に移動し、これにより、2つの大径ボール42が深溝40内を上方に移動し、押え板34を押圧する。押え板34がナット36で固定シャフト32上に固定されているため、底壁24は、支持面30上に押圧され、フレーム部14が、吸着板28の支持面30上にその摩擦力で移動不能に固定される。一方、フレーム部14を移動する場合は、ロックハンドル50を介して駆動ねじ48を戻す。これにより、3つのボールの付勢が解除され、小径ボール44は深溝40から横穴46内に次第に移動し、大径ボール42は深溝40内を降下し、図6の(B)に示す状態となる。押え板34に対する大径ボール42の付勢、したがって吸着板28に対する底壁24の付勢が解除され、フレーム部14は支持面30上を移動し、この支持面30に対して位置調整することができる。
【0013】
図4に示すように、吸着板28の平坦な下面には、その全面にわたって前後方向および横方向に延びる溝すなわち浅溝52が形成され、その周部には、弾性シールリップ54が配置されている。浅溝52は、吸着板28の下面で開口するだけでなく、弾性シールリップ54と下面との間の位置で、この吸着板28の周部にも開口している。この弾性シールリップ54は、Hs =85°以上で、好ましくはHs =90°程度の硬めのゴム硬度を有するゴム弾性材を、吸着板28に例えば焼付けにより、一体化するのが好ましい。
【0014】
図1,図2および図6に示すように、吸着板28に一体化する弾性シールリップ54の固定部は、この吸着板28の下面よりも突出しないように形成し、作業位置の設置面に吸着固定したときに、この設置面と吸着板28の下面とが確実に接触できるように形成する。本実施形態では、吸着板28の側面部から突条56を突出させ、弾性シールリップ54との接触面積を増大させた状態で一体化している。また、この弾性シールリップ54が吸着板28の周部から下面を越えてラッパ状に突出するリップ長は必要以上に長くすることなく、例えば10mmから30mm程度に形成するのが好ましい。
【0015】
更に、吸着板28には、浅溝52に連通する連絡孔58が形成され、この連絡孔に連通する縦孔60が上述の固定シャフト32を貫通して形成されている。一方、フレーム部14には真空ポンプ64が装着されており、この真空ポンプ64と固定シャフト32の先端部との間に吸引管路66が延設されている。真空ポンプ64に異物を吸引するのを防止するため、例えば連絡孔58に空気フィルタを配置する。符号68は、浅溝52に作用する真空圧を検出するための圧力センサを示す。
【0016】
この真空ポンプ64が作動されると、吸引管路66と縦孔60と連絡孔58とを介して浅溝52の空気が吸引される。吸着板28の周部に配置された弾性シールリップ54が、この吸着板28が載置される設置面との間を密封する。これにより、この浅溝28に真空圧が作用し、吸着板28は、その下面を設置面に当接させた状態で固定される。この真空圧を形成する空間部すなわち空気溜りの容積を限りなく小さくするため、浅溝52は、可能な限り浅く形成することが好ましい。
【0017】
図5は、本実施形態の穴あけ機10の電気回路を示す。この穴あけ機10では、主スイッチ70を配置したAC電源に、電気ドリル12を駆動するドリルモータMTと真空ポンプ64を駆動するポンプモータMPとが並列に配置されており、更に、吸着板28に作用する吸着力が小さいときすなわち浅溝52に作用する真空圧が規定値に達しないときに、電気ドリル12を作動不能とする安全装置として圧力検出部72が設けられている。符号74は、ドリルモータMTの作動スイッチを示す。なお、ポンプモータMPは、直流モータあるいは交流モータのいずれでもよく、交流モータを用いる場合は、AC/DCコンバータ76を実線で示す位置ではなく、想像線で示す位置に配置する。
【0018】
穴明き機10で穴あけ作業を行う場合は次のように行う。
先ず、この穴あけ機10を、把手22を把持して穴あけ作業を行う作業位置に移動し、好適な設置面上にベース部16の吸着板28を載置する。この設置面は、ある程度凹凸があってもよい。また、この段階では吸着板28が下面が設置面に接触することなく、周部の弾性シールリップ56を支えられていてもよい。
【0019】
次いで、図5に示す主スイッチ70を閉じ、真空ポンプ64の駆動モータMPを作動する。図1に示す吸引管路66と縦孔60と連絡孔58とを介して浅溝52の空気が吸引され、吸着板28の下面が設置面に直接接触する。そして、規定の真空圧に達すると、圧力検出部72が圧力センサ68からの信号でこの状態を検知し、ドリルモータMTを作動可能とする。これにより、作動スイッチ74を閉じると、電気ドリル12が作動する。送りハンドル20を回転することにより、刃物を昇降させ、所要の穴あけを行う。作業中に、何らかの原因で真空圧が規定値に達しない状態にまで低下すると、圧力検出部72がこの状態を検出し、ドリルモータMTを作動不能とする。
【0020】
吸着板28を固定した状態で電気ドリル12を移動する場合は、図2に示すロックハンドル50を緩め、3つのボール42,44を介する押え板34の付勢を解除する。これにより、フレーム部14は、長孔26内で固定シャフト32を移動させつつ吸着板28の支持面30上を所要位置まで移動することができ、このため、吸着後の穴あけ位置の微調整が可能である。電気ドリル12が所定位置に配置された後、再度ロックハンドル50を締付けることにより、吸着板28に対してフレーム部14を固定する。なお、このロック装置38による押え板34の付勢が解除されたときに、ドリルモータMTを電気的あるいは機械的に作動不能とする他の安全装置を設けることも可能である。
【0021】
穴あけ作業を終えた後、穴あけ機10を設置面から除去する場合は、主スイッチ70を開く。そして、浅溝52に大気圧を作用させる。必要な場合には、吸引管路66を大気に連通させる通気弁(図示しない)を設けてもよい。
【0022】
本実施形態の穴あけ機10によると、設置面に吸着板28が直接接触し、弾性シールリップ54がその間に介在してないため、例え浅溝52に作用する真空圧が変化した場合でも吸着板28が移動せず、極めて正確に位置を保持する。また、吸着板28の周部から延びる弾性シールリップ54は、その弾性により、設置面に凹凸がある場合でも、この吸着板28を吸着することができると共に、この設置面自体が撓んだ場合でも設置面に沿って変形しつつこれに追従することができ、したがって、穴あけ作業によるスラスト荷重でいきなり吸着板28が設置面から外れることはない。更に、吸着板28の下面が直接設置面の材料に当接するため、この吸着板28に不均等な荷重が作用しても、設置面に対して吸着板28が傾くことはなく、水平状態を維持し、電気ドリル12の刃物を一定の姿勢に保持する。更に、この弾性シールリップ54のリップ長が短く、比較的硬い材料で形成されるため、過度の弾性により吸着板28がズレることもなく、正確な位置決め精度が維持される。このため、設置面は、平坦な作業面を持つ工作台の他にも、建築現場の鋼材あるいはコンクリート面でもよく、更に、平坦面だけでなく、ある程度の湾曲面についても適応可能である。
【0023】
更に、ロック装置38は、吸着板28を固定した状態でも押え板34の付勢を解除することにより、フレーム部14および電気ドリル12を移動できるため、一度の穴あけ作業毎に固定位置を移動する必要はなく、吸着板28を所定位置に固定した状態で複数の位置で穴あけ作業を連続的に行うことができ、極めて高い作業効率が得られる。
【0024】
また、吸着板28の下面が設置面に直接接触するため、設置面と吸着板28の下面との間には、浅溝52により極めて小さな空間部が形成されるだけであり、したがって、真空ポンプ64およびこれを駆動するポンプモータMPは小さなものでよく、穴あけ機10を軽量化し、エネルギ消費量を少なくすることができる。更に、浅溝52で形成される空間部が小さいため、規定の真空圧に達するまでの時間が短く、したがって使い勝手のよい経済的な構造とすることができる。
【0025】
図7は他の実施形態による穴あけ機10aを示す。
本実施形態の穴あけ機10aは、2つの吸着板28を備える点でのみ図1から図6に示す実施形態と相違しており、したがって、上述の実施形態と同様な部位には同様な符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、ベース部16が2つの吸着板28を装着した台板78を備えている。この台板78は、各吸着板28の浅溝52に連絡孔58および縦孔60を介して連通する内部通路80を有し、上面には、フレーム部14を支える支持面82を形成してある。この支持面82から固定シャフト84が突出し、上述の実施形態と同様に、この固定シャフト84がフレーム部14の底壁24に形成された長孔26内に移動可能に挿通され、この長孔26から突出した先端部に押え板34とナット36とが装着される。この固定シャフト84内には内部通路80と連通した縦孔86を形成してあり、したがって、各吸着板28の浅溝52が先端部に接続される吸引管路66を介して真空ポンプ64(図1)に接続される。なお、真空ポンプ64を所要の吸着板28にのみ選択的に接続する弁機構を設けてもよい。また、吸着板28の数および配置位置は、図7に示すものに限らず、必要に応じて適宜に選定することができる。
【0026】
本実施形態の穴あけ機10aによると、複数の吸着板28を互いに離隔させて配置することにより、穴あけ作業の際に発生するより大きなスラスト荷重に耐えることができる。また、複数の吸着板28を曲面に沿って配置することにより、大口径管等の湾曲した外周面に直接固定することができる。
【0027】
なお、上述の各実施形態では、フレーム部14を吸着板28あるいは台板78の支持面30,82上に直接載置させているが、これに限らず、例えばフレーム部14を介して作用する作業工具の反力を吸着板28あるいは台板78に伝達しあるいは更に設置面にも伝達する反作用部材等の適宜の中間部材を、支持面30,82とフレーム部14との間に介挿してもよい。このような中間部材を設ける場合には、上述のようなロック装置をこの中間部材に配置することもできる。また、支持面30,82に対するフレーム部14の位置調整を容易とするために、フレーム部14の移動量あるいは移動方向を指示する目盛り等の指標を、これらの支持面30,82あるいは中間部材に設けてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上明らかなように、本発明の可搬作業機によると、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、弾性シールリップが吸着板と設置面との間を密封するため、真空圧がある程度変化しても工具を正確な位置に、一定の姿勢を保持しつつ所要の吸着力で確実に保持することができる。また、吸着板の支持面に対してフレーム部を位置調整可能としたことにより、ベース部を固定した状態で作業用工具の位置を変更することができ、作業効率を増大することができ、固定シャフトの端部に装着される押え板とフレーム部の底壁とを互いに離隔する方向に付勢することにより、この底壁を支持面に押圧してフレーム部を固定し、この付勢を解除することにより、フレーム部を移動可能とするロック装置は、支持面に対するフレーム部の位置調整を極めて容易とする。
【0029】
また、ベース部が、下面に開口しかつ真空圧源に接続される溝と周部に配置された弾性シールリップとを有する吸着板を複数装着する台板を備え、前記弾性シールリップは、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、吸着板と設置面との間を密封し、前記溝に作用する真空圧により、吸着板を設置面に吸着させて固定し、前記台板は、それぞれの吸着板の溝を真空圧源に連通する通路を内部に形成されかつフレーム部を支える支持面を上面に形成され、前記フレーム部は、この支持面に対して位置調整可能である可搬作業機にあっては、台板に装着された複数の吸着板を湾曲面に沿って配置すると、例えば大口径管等の湾曲した外周面にも直接固定することができ、更に作業効率が増大する。
【0030】
これらの可搬作業機が、溝内の真空圧が規定値に達しないときに、作業用工具を作動不能とする安全装置を備える場合には、作業用工具の作動を吸着固定用の真空圧と連動させることができ、作業機の信頼性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による携帯式穴あけ機の一部を欠截した側面図。
【図2】図1のII−II線の方向に沿う説明図。
【図3】図1のIII−III線の方向に沿う説明図。
【図4】吸着板の下面に形成した浅溝の配置を示す説明図。
【図5】図1の穴あけ機の簡略化した電気回路図。
【図6】ロック装置の作動を示す図であり、(A)は吸着板にフレーム部を固定した状態の説明図、(B)は移動可能とした状態の説明図。
【図7】他の実施形態による穴あけ機の下部構造部を拡大して示す概略的な断面図。
【符号の説明】
10…携帯式穴あけ機(可搬作業機)、12…電気ドリル(作業用工具)、14…フレーム部、16…ベース部、26…長孔(調整孔)、28…吸着板、30…支持面、32…固定シャフト、34…押え板、38…ロック装置、52…浅溝(溝)、54…弾性シールリップ、64…真空ポンプ(真空圧源)。
Claims (3)
- 作業用工具を支えるフレーム部と、作業位置に臨む設置面に吸着され、このフレーム部を支えるベース部とを備えた可搬作業機であって、このベース部は、上面に形成されて前記フレーム部を支える支持面と下面に開口しかつ真空圧源に接続される溝と周部に配置された弾性シールリップとを有する吸着板を備え、この弾性シールリップは、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、吸着板と設置面との間を密封し、前記溝に作用する真空圧により、吸着板を設置面に吸着させて固定し、更に、前記支持面から上方に延びる固定シャフトと、この支持面上を摺動可能なフレーム部の底壁に形成され、前記固定シャフトを移動可能に挿通する調整孔と、この調整孔から突出した固定シャフトの端部に装着される押え板と、この押え板と底壁とを互いに離隔する方向に付勢することによりこの底壁を前記支持面に押圧してフレーム部を固定し、この付勢を解除することによりフレーム部を移動可能とするロック装置とを備え、前記フレーム部を前記支持面に対して位置調整可能であることを特徴とする可搬作業機。
- 作業用工具を支えるフレーム部と、作業位置に臨む設置面に吸着され、このフレーム部を支えるベース部とを備えた可搬作業機であって、前記ベース部は、下面に開口しかつ真空圧源に接続される溝と周部に配置された弾性シールリップとを有する吸着板を複数装着する台板を備え、前記弾性シールリップは、吸着板の下面が設置面に当接した状態で、吸着板と設置面との間を密封し、前記溝に作用する真空圧により、吸着板を設置面に吸着させて固定し、前記台板は、それぞれの吸着板の溝を真空圧源に連通する通路を内部に形成されかつフレーム部を支える支持面を上面に形成され、前記フレーム部は、この支持面に対して位置調整可能であることを特徴とする可搬作業機。
- 前記溝内の真空圧が規定値に達しないときに、作業用工具を作動不能とする安全装置を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の可搬作業機。
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